JP2004095309A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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田中 徹
Chiharu Sano
佐野 ちはる
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Abstract

【課題】電磁誘導コイルの外周部近傍にもう一つの温度検知手段を設けて、二つの温度検知手段の検知温度の相関に基づいて調理器具の特性や調理条件を判定できるようにする。
【解決手段】調理器具4が載置されるトッププレート2と、該トッププレート2の内方に配設され、前記調理器具4を誘導加熱する電磁誘導コイル3とを備えた誘導加熱調理器において、前記電磁誘導コイル3の中心部位に位置して前記トッププレート2を介して前記調理器具4の温度を検知するセンタセンサー17と、該センタセンサー17から半径方向に所定距離離れた位置に設けられた補助センサー20とを付設して、電磁誘導コイルの中心部と該中心部から半径方向に所定距離離れた位置との温度を二つのセンサーにより検知できるようにしている。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、電磁誘導を利用して発熱させた調理器具にて被調理物を加熱調理する誘導加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
調理器具が載置されるトッププレートと、該トッププレートの内方に配設され、前記調理器具を誘導加熱する電磁誘導コイルとを備えて構成された誘導加熱調理器は従来から良く知られている。
【0003】
この種の誘導加熱調理器の場合、電磁誘導コイルの中心部に配設された温度検知手段(例えば、温度センサー)によりトッププレートを介して調理器具の温度を検知することとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記構成の誘導加熱調理器の場合、使用される調理器具の大きさや底面形状が一定していないため、電磁誘導コイルの中心部に配設された温度センサーのみにより検知された検知温度に基づいて電磁誘導コイルの出力制御を行うと、使用されている調理器具に適応した出力制御が難しくなるという不具合が生じるおそれがある。
【0005】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、電磁誘導コイルの外周部近傍にもう一つの温度検知手段を設けて、二つの温度検知手段の検知温度の相関に基づいて調理器具の特性や調理条件を判定できるようにすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明では、上記課題を解決するための第1の手段として、調理器具が載置されるトッププレートと、該トッププレートの内方に配設され、前記調理器具を誘導加熱する電磁誘導コイルとを備えた誘導加熱調理器において、前記電磁誘導コイルの中心部位に位置して前記トッププレートを介して前記調理器具の温度を検知する第1温度検知手段と、該第1温度検知手段から半径方向に所定距離離れた位置に設けられた第2温度検知手段とを付設している。
【0007】
上記のように構成したことにより、電磁誘導コイルの中心部と該中心部から半径方向に所定距離離れた位置との温度が二つの温度検知手段により検知されることとなり、当該検知温度の相関によりトッププレート上に載置された調理器具の大きさ、底面形状の違いおよび調理条件の違いを判定できることとなる。
【0008】
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第2の手段として、上記第1の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記電磁誘導コイルを複数設けるとともに、前記第2温度検知手段を、隣接する電磁誘導コイルから離れた位置に配設することもでき、そのように構成した場合、第2温度検知手段が、隣接する電磁誘導コイルの電磁誘導により発熱した調理器具からの熱影響を受けにくくなり、正確な温度検知を行うことができる。
【0009】
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第3の手段として、上記第1又は第2の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記第1および第2温度検知手段からの温度情報に基づいて前記電磁誘導コイルの出力を制御する制御手段を付設することもでき、そのように構成した場合、電磁誘導コイルの中心部に位置する第1温度検知手段と該第1温度検知手段から半径方向に所定距離離れて位置する第2温度検知手段とにより検知された検知温度の相関から、調理器具の大きさ、底面形状の違いおよび調理条件の違いを判定し、当該判定に基づいて電磁誘導コイルの出力制御が行われることとなり、調理器具および調理条件に適応した加熱制御を行うことができる。
【0010】
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第4の手段として、上記第3の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記制御手段を、前記電磁誘導コイルの出力を制御する少なくとも大小2種類の出力制御パターンを具備し、前記第1温度検知手段による検知温度の上昇度より前記第2温度検知手段による検知温度の上昇度が大きい場合には前記出力制御パターンのうち大きい方の出力制御パターンを選択し、前記第1温度検知手段による検知温度の上昇度より前記第2温度検知手段による検知温度の上昇度が小さい場合には前記出力制御パターンのうち小さい方の出力制御パターンを選択するものとすることもでき、そのように構成した場合、第1温度検知手段による検知温度の上昇度より第2温度検知手段による検知温度の上昇度が大きいということは、調理器具が大きく、第2温度検知手段の配設位置上にまで発熱している調理器具が位置していることを示し、第1温度検知手段による検知温度の上昇度より第2温度検知手段による検知温度の上昇度が小さいということは、調理器具が小さく、第2温度検知手段の配設位置上にまで調理器具が位置し得ないことを示しているところから、調理器具の大きさに対応した出力制御パターンにより適切な加熱制御がなされることとなる。
【0011】
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第5の手段として、上記第3の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記電磁誘導コイルの負荷を判定する負荷判定手段を付設するとともに、前記制御手段を、該負荷判定手段による負荷判定値と前記第1および第2温度検知手段からの温度情報とに基づいて前記電磁誘導コイルの出力制御を行うものとすることもでき、そのように構成した場合、電磁誘導コイルの負荷を判定することにより調理器具の大きさの判定と、第1および第2温度検知手段からの温度情報による調理器具の大きさの判定とを併用したより正確な調理器具の大きさ判定が行われることとなり、調理器具の大きさに見合った適切な電磁誘導コイルの出力制御を行うことができる。
【0012】
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第6の手段として、上記第、1、第2、第3、第3又は第5の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記第1温度検知手段と第2温度検知手段とを、最良検知領域の異なるものとすることもでき、そのように構成した場合、第1温度検知手段が検知対象とする部位と第2温度検知手段が検知対象とする部位とにおける温度範囲が異なっていても、第1温度検知手段と第2温度検知手段とが最良検知領域で温度検知できることとなり、温度検知精度が向上する。
【0013】
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第7の手段として、上記第、1、第2、第3、第4、第5又は第6の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記電磁誘導コイルを、コイル台で支持するとともに、該コイル台の外周部位に、前記第2温度検知手段を支持する支持部を一体に形成することもでき、そのように構成した場合、電磁誘導コイルを支持するコイル台を利用して第2温度検知手段を支持することができることとなり、部品点数が低減できるとともに構造の簡略化を図り得る。
【0014】
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第8の手段として、上記第7の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記第2温度検知手段を、前記支持部に対して上下動自在に支持し且つ付勢手段により前記トッププレート側に付勢するようにすることもでき、そのように構成した場合、第2温度検知手段が付勢手段によりトッププレートに圧接されることとなり、接触圧力のバラ付きがなくなるところから、温度検知精度が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、本願発明の好適な実施の形態について説明する。
【0016】
図1ないし図4には、本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器が示されている。
【0017】
この誘導加熱調理器は、図1に示すように、調理器本体1の上面を構成する耐熱ガラス製のトッププレート2の内方に電磁誘導コイル3を備え、前記トッププレート2上に載置された鍋などの調理器具4を前記電磁誘導コイル3からの電磁誘導作用を利用して発熱させ、前記調理器具4に入れられた被調理物を加熱調理するものである。前記調理器具4としては、電磁誘導が可能な材質のもの(即ち、磁性体材料)からなるものであれば、プレートタイプ、パンタイプ、ポットタイプ等のものを採用できる。
【0018】
ところで、図1においては、電磁誘導コイル3は一つしか示されていないが、図2に示すように、図1の紙面に直交する方向に二つ並設されている。調理器本体1内には、左右の電磁誘導コイル3のために二つの駆動・制御基板5が設けられており、図3に示す全体の動作制御用の制御回路6を通じ制御されることとなっている。電磁誘導コイル3からの電磁誘導作用は、距離の2乗に反比例するため、電磁誘導コイル3をできるだけトッププレート2の下面に近接させてトッププレート2上に載置される調理器具4との距離が大きくならないように配慮されている。そのために、前記電磁誘導コイル3は、前記調理器本体1内を区画する隔壁8に対して付勢手段として作用するスプリング9Bにより上方(即ち、トッププレート2側)に付勢された状態でフローティング支持されたコイル台7に支持されることとなっている。ここで、前記スプリング9Bは、前記コイル台7の外周部において周方向等間隔に3個設けられており、スプリング9Bによってコイル台7が外周部において上方に付勢されることとなっている。このようにすると、コイル台7を均等に付勢することができる。符号10は電磁誘導コイル3からの磁気が下方に配設された機器へ悪影響を及ぼすのを防止するためのフェライトコアである。
【0019】
また、トッププレート2上で直接焼き物、煮炊き、揚げ物など各種の調理を行う場合もあり、その時に、煮汁などの吹きこぼれを受けたり、水などがこぼれたりすることがあるので、調理器本体1とトッププレート2との間にはシール部材11が挟み込まれており、該シール部材11のシール作用により調理器本体1内に水気や湿気が侵入しないようにされている。
【0020】
また、二つの駆動・制御基板5には、図3には片方だけを代表して示しているが、前記電磁誘導コイル3に所定の高周波電流を与えるIGBT素子12が配設されることとなっているので、これらを冷却するためのヒートシンク13を設け、該ヒートシンク13を、ファン14からの送風により冷却するように構成されている。
【0021】
前記調理器本体1の底部1aには、前記ファン14と対向する位置に吸気口15が形成されており、前記ファン14の駆動によって外気が吸い込まれ、図1に矢印で示すように流れて二つのヒートシンク13を冷却した後、調理器本体1の側面や背面に形成されている排気口(図示省略)から外部へ排出されることとなっている。このような冷却風の流れを確保するために、前記隔壁8の下方には、ファン14からの送風外気を上下二つの駆動・制御基板5に向けて分岐案内する冷却風通路16が形成されている。
【0022】
また、前記コイル台7の中心部には、前記電磁誘導コイル3の中央に位置して第1温度検知手段として作用するセンタセンサー17が支持されており、該センタセンサー17は、前記コイル台7を付勢しているスプリング9Aの付勢力によって前記トッププレート2の内面に圧接されることとなっている。
【0023】
また、前記コイル台7の外周部には、図5に示すように、上方が開放された凹部19を有する円筒形状のセンサー支持部18が一体に突設されており、該センサー支持部18における凹部19には、第2温度検知手段として作用する補助センサー20が圧入固定されている。該補助センサー20は、その外周中段に設けられた鍔部21をセンサー支持部18の上面に当接することにより位置決めされており、前記コイル台7を付勢しているスプリング9Bの付勢力によって前記トッププレート2の内面に圧接されることとなっている。つまり、トッププレート2と補助センサー20との当接力によりコイル台7の外周部の位置決めが行われることとなっているのである。このようにすると、電磁誘導コイル3を支持するコイル台7を利用して補助センサー20を支持することができることとなり、部品点数が低減できるとともに構造の簡略化を図り得るし、コイル台7を付勢するスプリング9Bの付勢力を利用して補助センサー20をトッププレート2の内面に圧接できるため、補助センサー20を付勢するための付勢手段を省略することができる。符号22はリード線、23はリード線22を引き出すための引き出し穴である。
【0024】
ところで、上記補助センサー20の取付構造としては、次のような変形例を採用することも可能である。
【0025】
例えば、図6に示すように、コイル台7におけるセンサー支持部18の上面がトッププレート2の内面に当接するように構成するとともに、該センサー支持部18の凹部19内に、補助センサー20をセンサースプリング24により上方に付勢した状態で遊嵌する構造とすることもできる。このようにすると、補助センサー20は、専用のセンサースプリング24の付勢力によりトッププレート2の内面に圧接されることとなるため、接触圧力のバラ付きがなくなるところから、温度検知精度が向上するし、補助センサー20がセンサー支持部18の凹部19内に収納された状態となるところから、冷却風の影響を受けることがなくなり、温度検知精度が高くなる。
【0026】
また、図7および図8に示すように、補助センサー20をゴム製の支持ボス25の上面に形成された浅い凹所26に嵌合支持し、該支持ボス25を電磁誘導コイル3の外周部上面に位置させるとともに、前記支持ボス25の外周部からコイル台7の外周縁方向に一体に突設された2本の支持脚27,27を前記コイル台7の外周縁に形成された嵌合穴28,28に圧入固定する構造とすることもできる。この場合、補助センサー20の位置決めを行う鍔部21は補助センサー20の外周部下端部近傍に形成されている。なお、前記支持ボス25の下面には、弾性力を発揮させるために同心円形状の複数の環状溝29,29が形成されており、このことにより、補助センサー20がトッププレート2の内面に圧接されることとなっている。符号30は抜け止め用のボスである。このようにすると、簡単且つ安定した構造で補助センサー20を電磁誘導コイル3の外周部上面に載置させることができる。
【0027】
上記補助センサー20は、センタセンサー17から半径方向に所定距離離れた位置に設ければよいが、通常、調理器具4が電磁誘導コイル3と対応する位置に載置されることとなっていることを勘案すれば、上記したように、電磁誘導コイル3の外周側近傍あるいは電磁誘導コイル3の外周部上に設けるのが望ましい。また、図2に示すように、複数(例えば、2個)の電磁誘導コイル3が設けられている場合には、各電磁誘導コイル3の外周部において隣接する電磁誘導コイル3からできるだけ離れた位置に設けるのが望ましく、例えば、各電磁誘導コイル3の奥行き方向中心線O上あるいは該中心線Oより側面側に寄った位置(例えば、符号20、20′、20″で示す位置)とするのが望ましい。なお、本実施の形態においては、二つの電磁誘導コイル3のいずれにも補助センサー20を設けるようにしているが、どちらか一方のみに補助センサー20を設けるようにしてもよい。
【0028】
この種の誘導加熱調理器の場合、トッププレート2は透明とはなっていないため、電磁誘導コイル3、センタセンサー17および補助センサー20の位置を外部から視認することができないこととなっており、従来は電磁誘導コイル3と対応した部位に印刷表示が施されているだけであったが、図2に示すように、電磁誘導コイル3の外周形状(点線図示)、センタセンサー17の位置(実線図示)および補助センサー20の位置(実線および仮想線図示)を、印刷表示すれば、ユーザにアピールできることとなり、調理器具4の載置位置を意識的に選択してもらえる。
【0029】
前記調理器本体1の前面には、操作パネル31が設けられており、該操作パネル31の裏面には、操作基板32が配設されている。該操作パネル31には、操作基板32上のスイッチ類36を外部キー等により操作する操作手段33(図3参照)、操作基板32上に設けられたランプや液晶表示装置37などによる外部への表示を行う表示手段34(図3参照)、動作状態や操作ガイド、警告などを外部にブザー38の音や音声にて報知する報知手段35(図3参照)が設けられている。前記操作基板32が設けられている部分と前記駆動・制御基板5が設けられている部分とは、仕切り壁39により仕切られており、駆動・制御基板5側の熱が操作基板32側に影響を及ぼさないようにされている。符号40は吸気口15の内方に引き出し自在に配設されたフィルターである。
【0030】
図3において、符号41は交流電源、42は整流回路、43はインバータ回路である。
【0031】
前記センタセンサー17および補助センサー20は、調理器具4などの温度を検出し、制御回路6に入力することによって、その時々の調理実温度、実際には調理器具4の実温度から調理の進行状態をモニタし、またこのモニタ結果によって調理の進行状態を種々に制御できるようになっている。
【0032】
ところで、センタセンサー17および補助センサー20の温度検知体であるサーミスタの温度検知精度は、ある温度を基準としてその値の近傍での検知精度とその値から外れた温度領域での検知精度とでは差がある。例えば、100℃近傍の検知は0.5℃単位で測定できるが、180℃近傍の検知は2〜3℃単位でしか測定できない場合がある。
【0033】
本実施の形態にかかる誘導加熱調理器の場合、例えば、再加熱では60〜80℃、湯沸かしでは100℃前後、揚げ物では140〜200℃というように、使用温度帯に大きな幅がある。また、センタセンサー17と補助センサー20とでも検知温度帯に差がある。
【0034】
そこで、本実施の形態においては、センタセンサー17と補助センサー20との温度検知体(サーミスタ)として、最良検知領域の異なるものを使用している。例えば、センタセンサー17のサーミスタの最良検知領域は140〜180℃に設定し、補助センサー20のサーミスタの最良検知領域は80〜120℃に設定している。このようにすると、温度検知精度を向上させることができる。
【0035】
前記操作パネル31には、図4に示すように、左右方向の中央部に位置して左右の電磁誘導コイル3が形成する左右のコンロに共通な液晶表示装置37が設けられており、該液晶表示装置37の左側には、左側コンロ用の操作部44Aとしてオン・オフキー45と加熱の強弱を設定するアップ・ダウンキー46,47とが設けられる一方、前記液晶表示装置37の右側には、右側コンロ用の操作部44Bとしてオン・オフキー48と加熱の強弱を設定するアップ・ダウンキー49,50が設けられている。
【0036】
また、前記左側操作部41Aの下方には、肉両面焼きキー51、魚両面焼きキー52および保温キー53からなるメニュー選択キーと、加熱の強弱を設定するアップ・ダウンキー54,55と、選択した調理をスタートしまたは停止するオン・オフキー56とが設けられる一方、前記右側操作部41Bの下方には、揚げ物キー57、湯沸かしキー58および自動調理キー59からなるメニュー選択キーと、加熱の強弱を設定するアップ・ダウンキー60,61と、選択した調理をスタートしまたは停止するオン・オフキー62とが設けられている。
【0037】
さらに、液晶表示装置37には、メニューの選択状態を表示するメニュー表示部63、その調理の残時間や設定したタイマ時間、その他の時間情報を表示する情報表示部64、調理条件として被調理物のボリュームをグラム単位などで表示するボリューム表示部65、タイマ設定中、左側コンロ使用中、右側コンロ使用中、揚げ物調理中であることを示す特定状態表示部66、タイマ設定されることがあるメニューの選択状態を示す複数の指標表示部67が設けられている。
【0038】
その上、液晶表示装置37における前記指標表示部67の下方には、各指標に対応した調理の選択メニューである炊飯、あたため、蒸し、煮物などのメニュー項目表示部68と、該メニュー項目表示部68の下方に位置するタイマ選択キー69と、タイマ設定時間のアップ・ダウンキー70A,70Bとが設けられている。
【0039】
ついで、この誘導加熱調理器における加熱制御について、以下の実施例により説明する。
【0040】
実施例1
誘導加熱調理器を用いて揚げ物を行う場合の加熱制御(I)について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
【0041】
ステップS1において調理器具4内に油を入れた状態で、電磁誘導コイル(以下、実施例の説明においてはIHコイルという)3が1.5kWの出力で通電開始されると、ステップS2において2分間タイマーがスタートされる。ステップS3において2分が経過したと判定されると、ステップS4においてセンタセンサー17の検知温度Tcおよび補助センサー20の検知温度Tsが制御回路6に入力され、ステップS5において補助センサー20の検知温度Tsとセンタセンサー17の検知温度Tcとの差温ΔT=Ts−Tcが演算され、ステップS6およびステップS7において前記差温ΔTと設定温度である0℃との比較がなされる。ステップS6において0<ΔTと判定された場合(即ち、差温ΔTが小さい場合)、図10(イ)に示すように、調理器具4の底面に反りがあり、センタセンサー17が設置されている部位に鍋底面が接しておらず、補助センサー20が設置されている部位に鍋底面が接していることを示しているので、ステップS9において調理器具4の底面に反りがある鍋の大(即ち、直径17〜26cmで反りがある鍋)と判定され、ステップS10においてセンタセンサー17の制御温度がTにセットされ、IHコイル3の出力がHにセットされる。
【0042】
ステップS6において否定判定された場合であって、ステップS7において−50℃<ΔTと判定された場合(即ち、差温ΔTが大きい場合)、図10(ロ)に示すように、調理器具4の底面がフラットであり、センタセンサー17が設置されている部位に鍋底面が接しており、補助センサー20が設置されている部位に鍋底面が接していないことを示しているので、ステップS12において調理器具4の底面に反りがない鍋の小(即ち、直径13cmの反りがない鍋)と判定され、ステップS13においてセンタセンサー17の制御温度がTにセットされ、ステップS14においてIHコイル4の出力がHにセットされる。
【0043】
ステップS7において否定判定された場合、補助センサー20の検知温度Tsよりセンタセンサー17の検知温度Tcの方が大幅に高くなっている(即ち、差温ΔTが−50℃以下となっている)ので、ステップS8においてセンタセンサー17の検知温度Tcと設定温度である40℃との比較がなされ、ここで、肯定判定された場合(即ち、Tc>40と判定された場合)、図10(ハ)に示すように、調理器具4の底面に反りがなく、センタセンサー17が設置されている部位に鍋底面が接しているので、ステップS15において調理器具4の底面に反りがない鍋の大(即ち、直径17〜26cmで反りのない鍋)と判定され、ステップS16においてセンタセンサー17の制御温度がTにセットされ、ステップS17においてIHコイル4の出力がHにセットされる。
【0044】
ステップS8において否定判定された場合(即ち、Tc≦40と判定された場合)、図10(ニ)に示すように、調理器具4の底面に反りがあり、センタセンサー17が設置されている部位に鍋底面が接していないので、ステップS18において調理器具4の底面に反りがある鍋の小(即ち、直径13cmで反りがある鍋)と判定され、ステップS19においてセンタセンサー17の制御温度がTにセットされ、ステップS20においてIHコイル4の出力がHにセットされる。
【0045】
そして、ステップS21において調理終了と判定されると、ステップS22においてIHコイル3への通電が停止される。
【0046】
上記制御において、T<T<T<T、H<H<H<Hとされる。
【0047】
上記したように、本実施例においては、センタセンサー17の検知温度Tcと補助センサー20の検知温度Tsとの温度差ΔTから調理器具4の大きさ判定を行うとともに、センタセンサー17の検知温度Tcの温度レベルから底面の反りの有るなし判定を行い、これらの結果に基づいてセンタセンサー17の制御温度(換言すれば、調理器具4内の油温制御温度)とIHコイル3の出力とを設定するようにしているのである。このようにすると、調理器具4の特性(即ち、大きさおよび形状)に対応した温度制御を行うことができることとなり、安定した温調が可能となる。
【0048】
実施例2
誘導加熱調理器を用いて揚げ物を行う場合の加熱制御(II)について、図11に示すフローチャートを参照して説明する。
【0049】
ステップS1において調理器具4内に油を入れた状態で、IHコイル3が通電開始されると、ステップS2において2分間タイマーがスタートされる。ステップS3において2分が経過したと判定されると、ステップS4においてセンタセンサー17の検知温度Tcおよび補助センサー20の検知温度Tsが制御回路6に入力され、ステップS5において補助センサー20の検知温度Tsとセンタセンサー17の検知温度Tcとの差温ΔT=Ts−Tcが演算され、ステップS6およびステップS7において前記差温ΔTと設定温度である20℃および40℃との比較がなされる。
【0050】
ステップS6においては肯定判定された場合(即ち、0<ΔT≦20と判定された場合)には、調理器具4内の油量が少量であると判断して、ステップS8においてIHコイル3の出力が1200Wにセットされ、ステップS9において制御温度を160℃にセットされる。
【0051】
ステップS6において否定判定された場合には、ステップS7に進み、ここで肯定判定された場合(即ち、20<ΔT≦40と判定された場合)には、調理器具4内の油量が中量であると判断して、ステップS10においてIHコイル3の出力が1400Wにセットされ、ステップS11において制御温度が170℃にセットされる。
【0052】
ステップS6において否定判定された場合(即ち、40<ΔTと判定された場合)には、調理器具4内の油量が大量であると判断して、ステップS12においてIHコイル3の出力が1500Wにセットされ、ステップS13において制御温度が180℃にセットされる。
【0053】
上記したような油量判定を行った理由は、次のとおりである。
【0054】
同じ大きさの調理器具に油を入れて、IHコイル3による加熱を開始し、所定時間(例えば、2分間)の経過後におけるセンタセンサー17と補助センサー20の検知温度Tc,Tsを比較する実験を行ったところ、油量が少ない程、検知温度Tc,Tsの差温ΔTが小さくなり、油量が多い程、検知温度Tc,Tsの差温ΔTが大きくなることが分かったからである。
【0055】
上記のようにしたことにより、調理器具4内の油量に対応した温度制御を行うことができるので、安定した温調が可能となる。
【0056】
実施例3
誘導加熱調理器を用いて揚げ物を行う場合の加熱制御(III)について、図12に示すフローチャートを参照して説明する。
【0057】
ステップS1においてIHコイル3への通電が開始されると、ステップS2において負荷判定が行われる。該負荷判定は、IHコイル3を流れる電流値がトッププレート2上に載置された調理器具4の大きさにより変化するところから、この変化値を負荷判定値Lとして検出することにより行われる。即ち、負荷判定値Lと設定値L,L(L>L)とを比較することにより、下記表1に示すように、負荷判定区分0〜2がセットされる。
【0058】
【表1】
Figure 2004095309
【0059】
ステップS3において否定判定された場合(即ち、L<Lと判定された場合)には、ステップS5において負荷判定区分=2がセットされ、ステップS3において肯定判定され且つステップS4において否定判定された場合(即ち、L≦L<Lと判定された場合)には、ステップS6において負荷判定区分=1がセットされ、ステップS4において肯定判定された場合(即ち、L≧Lと判定された場合)には、ステップS7において負荷判定区分=0がセットされる。
【0060】
ついで、ステップS8において時限tのタイマがスタートされ、ステップS9において時間tが経過したと判定されると、ステップS10においてセンタセンサー17からの検知温度Tcおよび補助センサー20からの検知温度Tsが制御回路6に入力され、ステップS11において温度情報TcとTsとが比較される。即ち、センタセンサー17と補助センサー20の温度上昇度の相異により調理器具4の大きさが判定されるのである。
【0061】
ちなみに、調理器具4の大きさを変えてセンタセンサー17および補助センサーにより検知される温度を調べたところ、小さい調理器具4の場合、図13に示す結果が得られ、大きい調理器具4の場合、図14に示す結果が得られた。ここで、曲線Xはセンタセンサー17の検知温度を示し、曲線Yは補助センサー20の検知温度を示している。これによれば、小さい調理器具の場合には、センタセンサー17により検知される温度Tcの温度上昇度が、補助センサー20により検知される温度Tsの温度上昇度より大きくなっているのに対して、大きい調理器具の場合には、補助センサー20により検知される温度Tsの温度上昇度が、センタセンサー17により検知される温度Tcの温度上昇度より大きくなっている。このように温度上昇度の違いは、センタセンサー17と補助センサー20の設置位置の相異により生ずるのである。
【0062】
そこで、所定時間tが経過した後において、センタセンサー17の検知温度Tcと補助センサー20の検知温度Tsとを比較することにより、下記表2に示すように、鍋区分0,1がセットされる。
【0063】
【表2】
Figure 2004095309
【0064】
ステップS11において肯定判定された場合(即ち、Tc<Tsと判定された場合)には、ステップS12において鍋区分=1がセットされ、ステップS11において否定判定された場合(即ち、Tc≧Tsと判定された場合)には、ステップS13において鍋区分=0がセットされる。
【0065】
次に、ステップS14においてセンタセンサー17の検知温度Tcが80℃以上となっているか否かの判定がなされ、ここで肯定判定されると、ステップS15およびステップS16においてTc≧80℃に到達するまでにかかる時間t(換言すれば、センタセンサー17の検知温度Tcの温度上昇度)の判定がなされる。センタセンサー17の温度上昇度と油量の関係は、図13および図14に曲線Zで示すように、油量が少ない程速く温度が上昇し、油量が多い程遅く温度が上昇するという関係にあるところから、下記表3に示す通りであるので、当該表3により油量区分0〜1がセットされる。
【0066】
【表3】
Figure 2004095309
【0067】
ステップS15において肯定判定された場合(即ち、t≧4分と判定された場合)には、ステップS17において油量区分=2がセットされ、ステップS15において否定判定された場合であってステップS16において肯定判定された場合(即ち、2分≦t<4分と判定された場合)には、ステップS18において油量区分=1がセットされ、ステップS16において否定判定された場合(即ち、t<2分と判定された場合)には、ステップS19において油量区分=0がセットされる。
【0068】
ついで、ステップS20において制御温度の決定が行われる。この制御温度の決定は、下記表4により行われる。
【0069】
【表4】
Figure 2004095309
【0070】
ここで、Ta<Ta<Ta、Tb<Tb<Tb、Tc<Tc<Tcとされる。
【0071】
次に、ステップS21において取消スイッチがON操作されたと判定された場合には、ステップS22においてIHコイル3への通電が停止される。
【0072】
上記したように、本実施例においては、センタセンサー17および補助センサー20からの温度情報により、鍋区分、負荷区分および油量区分を決定し、これらの区分によりマトリックス判定をし、該マトリックス判定に基づいて制御温度を決定するようにしているので、設定温度に対する油温との差をできるだけ小さくすることができる。
【0073】
実施例4
誘導加熱調理器を用いて湯沸かしを行う場合の加熱制御(IV)について、図15に示すフローチャートを参照して説明する。
【0074】
ヤカン等に水を入れた状態で、ステップS1においてIHコイル3が出力2KWで通電されると、ステップS2においてセンタセンサー17および補助センサー20の検知温度Tc,Tsが制御回路6に入力され、ステップS3においてセンタセンサー17の検知温度Tcと設定温度である60℃との比較がなされる。ここで、否定判定されている間(即ち、Tc<60℃と判定されている間)は、ステップS1に戻るが、肯定判定されると(即ち、Tc≧60℃と判定されると)、ヤカン内の湯温上昇が安定したと判断して、ステップS4においてセンタセンサー17の検知温度Tcと補助センサー20の検知温度Tsとの差温ΔT=Tc−Tsの演算がなされる。
【0075】
次いで、ステップS5およびステップS6において前記差温ΔTと設定温度である15℃および10℃との比較がなされる。ステップS5において肯定判定された場合(即ち、ΔT≧15℃と判定された場合)には、ステップS7において水量Wが多量(即ち、W=C)と判断され、ステップS8において沸騰判定温度Tf=高にセットされ、ステップS5において否定判定された場合であって、ステップS6において肯定判定された場合(即ち、15℃>ΔT≧10℃と判定された場合)には、ステップS9において水量Wが中量(即ち、W=B)と判断され、ステップS10において沸騰判定温度Tf=中にセットされ、ステップS6において否定判定された場合(即ち、ΔT<10℃と判定された場合)には、ステップS11において水量Wが少量(即ち、W=A)と判断され、ステップS12において沸騰判定温度Tf=低にセットされる。つまり、水量Wに対応して沸騰判定温度Tfが高、中、低の3種類にセットされるのである。
【0076】
そして、ステップS13においてセットされた沸騰判定温度Tfに到達したか否かの判定がなされ、ここで、肯定判定されると、ステップS14において保温タイマがスタートされる。
【0077】
しかる後、ステップS15において水量Wが多量(即ち、W=C)か否かの判定がなされ、ここで、肯定判定された場合には、ステップS17においてIHコイル3が700Wの出力でONされる。ステップS15において否定判定された場合には、ステップS16において水量Wが中量(即ち、W=B)か否かの判定がなされ、ここで、肯定判定された場合には、ステップS18においてIHコイル3が600Wの出力でONされる。ステップS16において否定判定された場合(即ち、W=Aと判定された場合)には、ステップS19においてIHコイル3が500Wの出力でONされる。つまり、水量Wに対応したIHコイル3の出力制御が行われるのである。
【0078】
上記出力制御は、ステップS20において保温タイマが経過したと判定されるまで継続され、ステップS20において保温タイマが継続したと判定されると、ステップS21においてIHコイル3への通電が停止され、ステップS22において湯沸かし終了報知がブザー38の吹鳴により行われる。
【0079】
上記したように、本実施例においては、センタセンサー17および補助センサー20の検知温度Tc,Tsの温度上昇の差に基づいて水量Wの判定を行い、該水量Wに基づいて沸騰判定温度Tfを設定するようにしているため、より正確な沸騰判定が可能となる。
【0080】
【発明の効果】
本願発明の第1の手段によれば、調理器具が載置されるトッププレートと、該トッププレートの内方に配設され、前記調理器具を誘導加熱する電磁誘導コイルとを備えた誘導加熱調理器において、前記電磁誘導コイルの中心部位に位置して前記トッププレートを介して前記調理器具の温度を検知する第1温度検知手段と、該第1温度検知手段から半径方向に所定距離離れた位置に設けられた第2温度検知手段とを付設して、電磁誘導コイルの中心部と該中心部から半径方向に所定距離離れた位置との温度を二つの温度検知手段により検知できるようにしたので、当該検知温度の相関によりトッププレート上に載置された調理器具の大きさ、底面形状の違いおよび調理条件の違いを判定できるという効果がある。
【0081】
本願発明の第2の手段におけるように、上記第1の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記電磁誘導コイルを複数設けるとともに、前記第2温度検知手段を、隣接する電磁誘導コイルから離れた位置に配設することもでき、そのように構成した場合、第2温度検知手段が、隣接する電磁誘導コイルの電磁誘導により発熱した調理器具からの熱影響を受けにくくなり、正確な温度検知を行うことができる。
【0082】
本願発明の第3の手段におけるように、上記第1又は第2の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記第1および第2温度検知手段からの温度情報に基づいて前記電磁誘導コイルの出力を制御する制御手段を付設することもでき、そのように構成した場合、電磁誘導コイルの中心部に位置する第1温度検知手段と該第1温度検知手段から半径方向に所定距離離れて位置する第2温度検知手段とにより検知された検知温度の相関から、調理器具の大きさ、底面形状の違いおよび調理条件の違いを判定し、当該判定に基づいて電磁誘導コイルの出力制御が行われることとなり、調理器具および調理条件に適応した加熱制御を行うことができる。
【0083】
本願発明の第4の手段におけるように、上記第3の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記制御手段を、前記電磁誘導コイルの出力を制御する少なくとも大小2種類の出力制御パターンを具備し、前記第1温度検知手段による検知温度の上昇度より前記第2温度検知手段による検知温度の上昇度が大きい場合には前記出力制御パターンのうち大きい方の出力制御パターンを選択し、前記第1温度検知手段による検知温度の上昇度より前記第2温度検知手段による検知温度の上昇度が小さい場合には前記出力制御パターンのうち小さい方の出力制御パターンを選択するものとすることもでき、そのように構成した場合、第1温度検知手段による検知温度の上昇度より第2温度検知手段による検知温度の上昇度が大きいということは、調理器具が大きく、第2温度検知手段の配設位置上にまで発熱している調理器具が位置していることを示し、第1温度検知手段による検知温度の上昇度より第2温度検知手段による検知温度の上昇度が小さいということは、調理器具が小さく、第2温度検知手段の配設位置上にまで調理器具が位置し得ないことを示しているところから、調理器具の大きさに対応した出力制御パターンにより適切な加熱制御がなされることとなる。
【0084】
本願発明の第5の手段におけるように、上記第3の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記電磁誘導コイルの負荷を判定する負荷判定手段を付設するとともに、前記制御手段を、該負荷判定手段による負荷判定値と前記第1および第2温度検知手段からの温度情報とに基づいて前記電磁誘導コイルの出力制御を行うものとすることもでき、そのように構成した場合、電磁誘導コイルの負荷を判定することにより調理器具の大きさの判定と、第1および第2温度検知手段からの温度情報による調理器具の大きさの判定とを併用したより正確な調理器具の大きさ判定が行われることとなり、調理器具の大きさに見合った適切な電磁誘導コイルの出力制御を行うことができる。
【0085】
本願発明の第6の手段におけるように、上記第、1、第2、第3、第3又は第5の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記第1温度検知手段と第2温度検知手段とを、最良検知領域の異なるものとすることもでき、そのように構成した場合、第1温度検知手段が検知対象とする部位と第2温度検知手段が検知対象とする部位とにおける温度範囲が異なっていても、第1温度検知手段と第2温度検知手段とが最良検知領域で温度検知できることとなり、温度検知精度が向上する。
【0086】
本願発明の第7の手段におけるように、上記第、1、第2、第3、第4、第5又は第6の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記電磁誘導コイルを、コイル台で支持するとともに、該コイル台の外周部位に、前記第2温度検知手段を支持する支持部を一体に形成することもでき、そのように構成した場合、電磁誘導コイルを支持するコイル台を利用して第2温度検知手段を支持することができることとなり、部品点数が低減できるとともに構造の簡略化を図り得る。
【0087】
本願発明の第8の手段におけるように、上記第7の手段を備えた誘導加熱調理器において、前記第2温度検知手段を、前記支持部に対して上下動自在に支持し且つ付勢手段により前記トッププレート側に付勢するようにすることもでき、そのように構成した場合、第2温度検知手段が付勢手段によりトッププレートに圧接されることとなり、接触圧力のバラ付きがなくなるところから、温度検知精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の縦断面図である。
【図2】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の平面図である。
【図3】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器における電気系統の結線図である
【図4】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器における操作パネルの拡大正面図である。
【図5】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器における補助センサー取付構造を示す拡大断面図である。
【図6】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器にかかる補助センサー取付構造の変形例を示す拡大断面図である。
【図7】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器にかかる補助センサー取付構造の他の変形例を示す拡大断面図である。
【図8】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器にかかる補助センサー取付構造の他の変形例を示す拡大平面図である。
【図9】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器を用いて揚げ物を調理する場合における加熱制御(I)(即ち、実施例1)の内容を示すフローチャートである。
【図10】使用される調理器具の種類とセンタセンサーおよび補助センサーの位置の対応関係を示す図であり、(イ)は底面に反りのある直径17〜26cmの鍋(大)の場合を示し、(ロ)は底面に反りがない直径13cmの鍋(小)の場合を示し、(ハ)は底面に反りがない直径17〜26cmの鍋(大)の場合を示し、(ニ)は底面に反りのある直径13cmの鍋(小)の場合を示している。
【図11】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器を用いて揚げ物を調理する場合における加熱制御(II)(即ち、実施例2)の内容を示すフローチャートである。
【図12】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器を用いて揚げ物を調理する場合における加熱制御(III)(即ち、実施例3)の内容を示すフローチャートである。
【図13】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器を用いて小さい調理器具で揚げ物を調理する場合におけるセンタセンサー、補助センサーおよび湯温の変化を示す特性図である。
【図14】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器を用いて大きい調理器具で揚げ物を調理する場合におけるセンタセンサー、補助センサーおよび湯温の変化を示す特性図である。
【図15】本願発明の実施の形態にかかる誘導加熱調理器を用いて湯沸かしを行う場合における加熱制御(IV)(即ち、実施例4)の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1は調理器本体、2はトッププレート、3は電磁誘導コイル(IHコイル)、4は調理器具、6は制御回路、7はコイル台、9A,9Bはスプリング、17は第1温度検知手段(センタセンサー)、18はセンサー支持部、19は凹部、20は第2温度検知手段(補助センサー)、24は付勢手段(センサースプリング)、Oは中心線。

Claims (8)

  1. 調理器具が載置されるトッププレートと、該トッププレートの内方に配設され、前記調理器具を誘導加熱する電磁誘導コイルとを備えた誘導加熱調理器であって、前記電磁誘導コイルの中心部位に位置して前記トッププレートを介して前記調理器具の温度を検知する第1温度検知手段と、該第1温度検知手段から半径方向に所定距離離れた位置に設けられた第2温度検知手段とを付設したことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記電磁誘導コイルを複数設けるとともに、前記第2温度検知手段を、隣接する電磁誘導コイルから離れた位置に配設したことを特徴とする前記請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記第1および第2温度検知手段からの温度情報に基づいて前記電磁誘導コイルの出力を制御する制御手段を付設したことを特徴とする前記請求項1および2のいずれか一項記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記制御手段を、前記電磁誘導コイルの出力を制御する少なくとも大小2種類の出力制御パターンを具備し、前記第1温度検知手段による検知温度の上昇度より前記第2温度検知手段による検知温度の上昇度が大きい場合には前記出力制御パターンのうち大きい方の出力制御パターンを選択し、前記第1温度検知手段による検知温度の上昇度より前記第2温度検知手段による検知温度の上昇度が小さい場合には前記出力制御パターンのうち小さい方の出力制御パターンを選択するものとしたことを特徴とする前記請求項3記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記電磁誘導コイルの負荷を判定する負荷判定手段を付設するとともに、前記制御手段を、該負荷判定手段による負荷判定値と前記第1および第2温度検知手段からの温度情報とに基づいて前記電磁誘導コイルの出力制御を行うものとしたことを特徴とする前記請求項3記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記第1温度検知手段と第2温度検知手段とを、最良検知領域の異なるものとしたことを特徴とする前記請求項1、2、3、4および5のいずれか一項記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記電磁誘導コイルを、コイル台で支持するとともに、該コイル台の外周部位には、前記第2温度検知手段を支持する支持部を一体に形成したことを特徴とする前記請求項1、2、3、4、5および6のいずれか一項記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記第2温度検知手段を、前記支持部に対して上下動自在に支持し且つ付勢手段により前記トッププレート側に付勢するようにしたことを特徴とする前記請求項7記載の誘導加熱調理器。
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