JP2004090675A - ローダ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】このローダ1は、荷物が載置される床面のレール溝内を、走行可能であり、昇降可能なアッパフレーム2と、走行ローラ5やリンク部を備えたロアフレーム3とを、有してなる。走行ローラ5は、その軸穴6に、ロアフレーム3の左右側面8に掛け渡されたピン39が、軸受7を介して貫挿,摺接され、もってピン39廻りで回動可能となっている。そして、ストッパバネ41よりなるストッパ部材40が採用されており、その先端43が、ピン39の一端部に形成された係止溝42に係止され、基端44が、ロアフレーム3にリベットにて取り付けられ、もってピン39のロアフレーム3からの抜け外れが防止されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ローダに関する。すなわち、貨物車輛や倉庫の床面において、荷物を運んで出し入れする、荷役作業に使用されるローダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
《技術的背景について》
荷物が載置される貨物車輛や倉庫において、その床面に重い荷物を運んで出し入れする荷役作業については、作業者の労力を軽減すべく、荷役装置としてローダが使用されている。
そして、このようなローダとしては、床面に形成されたレール溝内を移動可能であると共に、床面上にレール溝から上昇して、荷物を床面から持ち上げて移動させる上位置と、床面下のレール溝内に降下して、荷物を床面上に載置せしめる下位置とに、昇降動可能としたタイプのものが、最近多用されつつある。
このタイプのローダは、床面上に常時置かれて使用されるタイプのローダに比し、荷物を床面上に直接載置することができ、もって荷物を、床面上に不動状態で安定的に載置することができる、という利点がある。
【0003】
《従来技術について》
このようなタイプのローダとして、出願人は、先に特願2000−301751を特許出願した。又、図8は、この種タイプの従来例に係るローダの説明に供し、(1)図は左側面図、(2)図は正断面図、(3)図は右側面図である。
同図にも示したように、この種のローダ1は、アッパフレーム2とロアフレーム3とを、有してなる。そしてアッパフレーム2は、傾斜部材4を介しロアフレーム3に載せられており、ロアフレーム3に対して前後動可能であると共に、前後動により傾斜部材4に案内されて、上部がレール溝上に上昇し荷物を床面から持ち上げる上位置(図示せず)と、レール溝内に降下し荷物を床面上に載置せしめる下位置(図示の状態)とに、昇降動可能となっている。
又、ロアフレーム3は、走行ローラ5を備え、レール溝内を走行可能であると共に、リンク部を備えてなり、リンク部は、リンク操作に基づき、アッパフレーム2を、前後動そして昇降動可能となっている。
そして走行ローラ5には、軸穴6が形成され、軸穴6に軸受7が内嵌されている。ロアフレーム3の左右側面8間には、ピン9が掛け渡されており、このピン9が、軸受7を介し軸穴6に貫挿,摺接され、もって走行ロ−ラ5がピン9廻りで回動可能となっている。
【0004】
そしてピン9は、他端部が、形状的に回動不能に廻り止めされて掛け渡されると共に、掛け外れを防止すべく、例えばカシメ10が施されていた。
すなわち図示例では、ピン9を回動不能とすべく、ピン9の他端部は角形状をなしており、ロアフレーム3の側面8に形成された対応する角形状のピン穴11に、嵌挿されていた。これと共に、ピン9がロアフレーム3から横に抜け外れることを防止すべく、ピン9の嵌挿された端面が、外側からピン穴11の周囲に向けカシメ10られていた。このような固定用のカシメ10と共に、又はこれに代え溶接が施されることもあった。
なお、図中12はサイドローラであり、走行ローラ5と同様にピン9廻りで回動可能なサイドローラ12上に、アッパフレーム2側の傾斜部材4が載せられている。13は、ロアフレーム3の側面8に形成されたピン穴であり、このピン穴13は、ピン9の一端部を保持している。14は、オイルシールである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。すなわちローダ1は、重量の重い荷物を持ち上げて移動するのに伴い、走行ローラ5用の軸受7やピン9に磨耗や損傷が発生し易く、その交換の頻度が高い。走行ローラ5やサイドローラ12についても、同様である。
しかしながら、このような走行ローラ5の取付構造の交換が、非常に面倒であり容易でない、という問題が指摘されていた。すなわち、この種従来例では、上述したように抜け外れ防止のため、走行ローラ5用のピン9の一端部が、ロアフレーム3側のピン穴11に、カシメ10や溶接により固定されていたので、このようなカシメ10や溶接を、切除,削除,打破等する必要があった。
このように交換作業に際しては、まず、専用工具・治具を使った切除,削除,打破等の作業が付帯的に必要となり、それから、ピン9を抜き外して初めて、ピン9,軸受7,走行ローラ5,サイドローラ12,オイルシール14等が開放され、もってそれらの交換が可能となっていた。
【0006】
そして、走行ローラ5の取付構造については、このような交換の他、掃除,分解,組立,保守,点検,修理等の各種メンテナンスが、同様の理由により容易でない、という問題が指摘されていた。
つまり、この種従来例では、走行ローラ5の取付構造の各部材について、交換その他のメンテナンスが面倒であり、専用工具・治具も必要であり、時間もかかり、諸コスト負担が大きい、という問題が指摘されていた。
特に、製造段階ではなく末端のユーザー段階で、このようなメンテナンスが行われることに鑑み、問題が顕著化していた。この面からは、交換等のメンテナンス後に、走行ローラ5用のピン9をピン穴11に対し、再びカシメ10や溶接により固定する作業の困難性も、問題となっていた。
【0007】
《本発明について》
本発明は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものである。そして、走行ローラ用のピンの一端部に係止溝を形成して、ストッパバネ等のストッパ部材を、ロアフレームとの間に抜け外れ防止用に介装したこと、を特徴とする。
もって本発明は、第1に、走行ローラの取付構造について、交換その他のメンテナンスが簡単容易化され、第2に、しかもこれが、簡単な構成により容易に実現される、ローダを提案することを、目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。すなわち、この請求項1のローダは、荷物が載置される床面に形成されたレール溝内を、移動可能であって、アッパフレームとロアフレームとを有し、全体が長細形状をなしている。
該アッパフレームは、傾斜部材を介し該ロアフレームに載せられており、該ロアフレームに対して若干前後動可能である。そして、該前後動により該傾斜部材に案内されて、少なくとも上部が該レール溝上に上昇し該荷物を該床面から持ち上げる上位置と、該レール溝内に降下し該荷物を該床面上に載置せしめる下位置と、に昇降動可能となっている。
該ロアフレームは、複数の走行ローラを備え、該レール溝内を走行可能であると共に、リンク部を備えてなる。そして該リンク部は、操作に基づくリンク動作に基づき、該アッパフレームを、前後動そして昇降動可能となっている。
該走行ローラには、軸穴が形成され、該軸穴に軸受が内嵌されており、又、該ロアフレームには、長手方向の複数箇所において左右にピンが掛け渡されており、該ピンが、該軸受を介し該走行ローラの軸穴に貫挿,摺接され、もって走行ロ−ラが、該ピン廻りで回動可能である。
そして、該ピンと該ロアフレーム間に、ストッパ部材が介装されており、該ストッパ部材は、該ピンの該ロアフレームからの抜け外れ防止用として機能すること、を特徴とする。
【0009】
請求項2については、次のとおり。請求項2のローダは、請求項1において、該ピンは、一端部に係止溝が形成されており、該ストッパ部材は、ストッパバネよりなり、先端が、その弾発力にて該係止溝に係止され、基端が、該ロアフレームに取り付けられていること、を特徴とする。
請求項3については、次のとおり。請求項3のローダは、請求項2において、該ロアフレームは略凹字状をなしており、該走行ローラは、該ロアフレーム内に収納されると共に、該ロアフレームの底面に形成された開口を介し、該レール溝内を走行可能である。
該走行ローラの左右には、該走行ローラより径小なサイドローラが、該ロアフレーム内に収納されると共に該ピン廻りで回動可能に配され、該サイドローラ上に、該アッパフレーム側の傾斜部材が載せられている。
そして該ピンは、該ロアフレームの左右側面間に掛け渡されており、一端部側が、板バネよりなる該ストッパバネにて、該ロアフレームの左右側面間からの抜け外れを防止されつつ掛け渡されると共に、他端部側が、形状的に回動不能に廻り止めされて掛け渡されていること、を特徴とする。
【0010】
《作用について》
本発明に係るローダは、このようになっているので、次のようになる。
▲1▼貨物車輛や倉庫の床面には、レール溝が形成されている。ローダは、レール溝内を移動可能で、そのアッパフレームが、傾斜部材を介しロアフレームに載せられ、上位置と下位置に昇降動可能であり、ロアフレームが、走行ローラとリンク部を備えている。
▲2▼荷物を搬入する際は、まず、床面出口側に載置された荷物下のレール溝内に、アッパフレームを下位置としたローダを挿入する。
それから、リンク部を操作しアッパフレームを上位置として、荷物を持ち上げた後、走行ローラにてレール溝内を前進移動させて、荷物を床面中央側や奥側へと運ぶ。そして、リンク部を操作しアッパフレームを下位置として、荷物を床面に載置する。
▲3▼荷物を搬出する際は、まず、床面中央側や奥側に載置された荷物下のレール溝内に、アッパフレームを下位置としたローダを挿入する。
それから、アッパフレームを上位置とし荷物を持ち上げた後、走行ローラにてレール溝内を後退移動させて、荷物を床面出口側へと運ぶ。そして、アッパフレームを下位置とし荷物を床面に載置した後、外部へと搬出する。
【0011】
▲4▼このようなローダの走行ローラの取付構造については、次のとおり。ロアフレームには、ピンが左右に掛け渡されており、このピンは、走行ローラの軸穴に、内嵌された軸受を介して貫挿,摺接されている。もって走行ロ−ラが、ピン廻りで回動可能となっている。
▲5▼走行ローラは、ロアフレーム内に収納され、底面の開口を介し走行可能であり、左右に、ピン廻りで回動可能なサイドローラが配され、アッパフレーム側の傾斜部材が載せられている。
▲6▼ピンは、ロアフレームの左右側面間に掛け渡されており、一端部側が、介装されたストッパ部材にて抜け外れが防止され、他端部側が、廻り止めされている。ストッパ部材は、板バネ等のストッパバネよりなり、先端が、ピンの一端部の係止溝に弾発力にて係止され、基端が、ロアフレームに取り付けられている。
【0012】
▲7▼ローダは、重い荷物を運ぶので、このような取付構造の軸受,ピン,走行ローラ,サイドローラ,オイルシール等について、交換,点検,修理等のメンテナンスの必要が生じることが多い。
▲8▼このメンテナンスに際しては、まず、ストッパ部材について、ピンの係止溝との係止が解かれる。ストッパバネ等のストッパ部材は、先端が弾発力等にて係止されているので、押圧力や引張力を加えることにより、容易に係止が解かれる。もってピンは、掛け渡されていたロアフレームの側面間から、容易に抜き外し可能となる。
▲9▼このようにして、走行ローラの取付構造が解放・開放され、メンテナンスは、短時間の内に簡単容易に行われる。メンテナンス終了後は、各部材を元通りにセットするだけでよく、ストッパバネ等のストッパ部材は、弾発力等にて、先端がピン側の係止溝に係止される。
【0013】
【発明の実施の形態】
《図面について》
以下本発明を、図面に示す発明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2,図3,図4,図5,図6、図7等は、本発明に係るローダについて、実施の形態の説明に供する。
そして、図1は正断面図であり、(1)図は、アッパフレームが下位置にある場合を、(2)図は、上位置にある場合を示す。図2は、一部を破断した平面図であり、アッパフレームが下位置にある場合を示す。
図3は側断面図であり、アッパフレームが下位置にある場合を示す。図4は側断面図であり、アッパフレームが上位置にある場合を示す。図5はアッパフレームを示し、(1)図は平面図、(2)図は側面図である。図6はロアフレームを示し、(1)図は平面図、(2)図は側面図である。
図7の(1)図は、荷役作業の1ステップを示す側面説明図、(2)図は、荷役作業の他のステップを示す側面説明図、(3)図は、床面のレール溝の平面図、(4)図は、同正断面図である。
【0014】
《ローダ1について》
このローダ1は、図7に示したように、荷物Aが載置される床面Bに形成されたレール溝C内を移動可能であり、アッパフレーム2とロアフレーム3とを有し、全体が長細形状をなしている。
すなわち、図7の(3)図,(4)図に示したように、倉庫やトラック等の貨物車輛Dの水平な荷台Eの床面Bには、先端から後端まで前後方向・長手方向に複数本、例えば平行な2本のレール溝Cが形成されている。レール溝Cは、断面凹字状をなしており、長細形状をなすローダ1が、僅かな左右間隔を存しつつ内部に配設される。
このレール溝Cは、床面Bに断面凹字状の部材を埋め込み,取付けるか、又は床面Bに断面凹字状の溝を直接切欠くことによって、形成される。図7の(1)図,(2)図中、Fは荷物Aを載せるパレットであり、Gはフォークリフトであり、パレットF上に載せられた荷物Aを、床面Bに対し搬入,搬出する。そしてローダ1は、上部のアッパフレーム2と下部のロアフレーム3と、を有してなり、例えばステンレス製よりなる。
以下、このようなローダ1について詳述する。
【0015】
《アッパフレーム2について》
まず、アッパフレーム2について述べる。図1,図3,図4等に示したように、アッパフレーム2は、傾斜部材4を介しロアフレーム3に載せられており、ロアフレーム3に対して若干前後動可能であると共に、この前後動により傾斜部材4に案内されて、上位置Hと下位置Jとに昇降動可能となっている。
つまりアッパフレーム2は、少なくとも上部がレール溝C上に上昇し、荷物Aを床面Bから持ち上げる上位置Hと、レール溝C内に降下し、荷物Aを床面B上に載置せしめる下位置Jとに、昇降動可能となっている。
【0016】
このようなアッパフレーム2について、更に詳述する。まずアッパフレーム2は、下面と背面が開放された細長い函状をなす。
すなわち、図1や図5に示したように、アッパフレーム2は、上面15と側面16を備え、断面逆凹字状の細長い函状をなし、左右幅寸法や高さ寸法が、上面が開放された函状をなすロアフレーム3内に、摺接,内嵌,収納可能に設定されている。長さ寸法は、ロアフレーム3より短目に設定されている。
このようなアッパフレーム2の上面15に、荷物Aが載せられることになる。17は上ストッパであり、この上ストッパ17は、アッパフレーム2の上面15後端部に付設されており、前側に載せられた荷物Aの後端を、保持する。そしてピンとスプリングにて、図示のように断面略三角形状をなしており、後側から押圧力が加わった際は、邪魔にならないように、上面15上に折り畳まれる構造よりなる。
【0017】
アッパフレーム2の左右の側面16には、図5の(2)図に示したように、傾斜切欠き18が形成されており、その内部に傾斜部材4が固定されている。
すなわち傾斜切欠き18は、左右の側面16の下端縁に上方に向けそれぞれ切欠き状に形成されており、左右対をなすと共に前後に複数形成されている。例えば、左右に2個ずつ、前後の長手方向に間隔を存しつつ7個で、計14個形成されている。そして傾斜切欠き18は、それぞれ、前に低く後に高く傾斜した切欠きとして形成されており、前部低位には小アール状のストッパ箇所が、後部高位には大アール状のストッパ箇所が形成されている。
そして、各傾斜切欠き18について、それぞれ、その内側上部の側面16に、図1,図5の(2)図に示したように、傾斜部材4が固定されている。そして傾斜部材4は、傾斜切欠き18の切欠き形状に対応した下端面形状よりなり、勿論、小アール状や大アール状のストッパ箇所も形成されている。そして全体的に、傾斜切欠き18の切欠き形状より、僅かに高い高さレベルに、傾斜部材4の下端面が位置している。
このような傾斜部材4が、左右対をなし前後に複数、図示例では計14個、側面16内側で上面15下に固定されている。そして、それぞれロアフレーム3側のサイドローラ12上に、乗り上げるように載せられている。
【0018】
アッパフレーム2は、このような各傾斜部材4そしてサイドローラ12を介し、ロアフレーム3上に載せられている。そして、ロアフレーム3に対し相対的に若干前後動可能となっており、このような前後動により、介在した傾斜部材4の傾斜に沿ってガイドされ、上位置Hと下位置Jに昇降動可能となっている。
まずアッパフレーム2は、図1の(1)図,図2,図3等に示したように、下位置Jを取る。すなわち、アッパフレーム2がロアフレーム3に対し前進動した場合、アッパフレーム2は、各傾斜部材4の後部高位のストッパ箇所にて、サイドローラ12そしてロアフレーム3に保持,支承されて、下位置Jを取る。
次にアッパフレーム2は、図1の(2)図,図4に示したように上位置Hを取る。すなわち、アッパフレーム2がロアフレーム3に対し後退動した場合、アッパフレーム2は、各傾斜部材4の前部低位のストッパ箇所にて、サイドローラ12そしてロアフレーム3に保持,支承されて、上位置Hを取る。
【0019】
下位置Jのアッパフレーム2は、ロアフレーム3内にほぼ降下,収納されており、上面15がレール溝C内そして床面B下に降下する高さ寸法に設定されている。もって荷物Aが、このようなアッパフレーム2の上面15と床面B上とにまたがって位置する場合、荷物Aは、ローダ1のアッパフレーム2の上面15上ではなく、床面B上に載置される。
これに対し、上位置Hのアッパフレーム2は、上面15を含む上部がロアフレーム3上に突出して、レール溝C上そして床面B上に上昇する高さ寸法に設定されている。もって荷物Aが、このようなアッパフレーム2の上面15上と床面B上とにまたがって位置する場合、荷物Aは、床面B上ではなく、ローダ1のアッパフレーム2の上面15上に載置される。
なお、このようなアッパフレーム2の前後動そして昇降動は、後述するリンク部19のリンク操作,リンク動作により、実現される。
アッパフレーム2は、このようになっている。
【0020】
《ロアフレーム3について》
次に、ロアフレーム3について述べる。ロアフレーム3は、図1,図2,図3,図4等に示したように、複数の走行ローラ5を備えてなり、レール溝C内を走行可能であると共に、リンク部19を備えてなり、リンク部19は、操作に基づくリンク動作に基づき、アッパフレーム2を前後動そして昇降動可能となっている。
そしてロアフレーム3は、略凹字状をなしており、走行ローラ5が、ロアフレーム3内に収納されると共に、ロアフレーム3の床面20に形成された開口21を介し、レール溝C内を走行可能となっている。
【0021】
このようなロアフレーム3について、更に詳述する。まずロアフレーム3は、図6に示したように、底面20と左右側面8とを備え、上面が開放された、断面略凹字状の細長い函状をなす。そして、左右幅寸法や高さ寸法が、レール溝Cの左右幅寸法や深さ寸法より僅かに小さく設定されると共に、レール溝C内を走行するに足る長さ寸法よりなる(図7も参照)。
ロアフレーム3の底面20には、図6の(1)図等に示したように、収納された走行ローラ5用の開口21が、長手方向に間隔を存しつつ複数個、つまり走行ローラ5の数に見合った数だけ形成されている。図6の(1)図中22は、リンク部19下に対応位置する開口である。
ロアフレーム3の底面20の前後端部は、上方に折曲されており、バンパー23が取付け固定されている。図3,図4中、24は下ストッパであり、この下ストッパ24は、ロアフレーム3前端に折曲固定されて、アッパフレーム2先端に形成された穴25に嵌挿されており、もってアッパフレーム2の外れ止め用として機能している。
ロアフレーム3は、概略このようになっている。
【0022】
《リンク部19について》
次に、ロアフレーム3のリンク部19について述べる。凹字状をなすロアフレーム3の前部から中央部には、アッパフレーム2が収納され、後部には、リンク部19が収納されている。
そしてリンク部19は、図2,図3,図4等に示したように、クランク26,リンク27,ガイド28,アッパフレーム2側のボス29、等を備えてなる。
【0023】
まず、リンク部19のクランク26は、その後部下部に形成された貫通穴に、左右横軸たる支点ピン30が貫挿されており、もって支点ピン30を中心に、図3,図4に示したように、揺動可能となっている。
そして支点ピン30は、両端が、ロアフレーム3の左右側面8に設けられた保持穴31(図6の(2)図を参照)に、取り付け保持されている。支点ピン30の両端部内側には、回動ローラ32が付設されており、支点ピン30補助用兼走行ローラ5補助用として機能している。
クランク26の中央部には、操作レバー33の差込穴34が形成されている。クランク26の二股状に分かれた左右前部は、リンク27の左右後部を外側から挟むように位置すると共に、それぞれ、左右横軸たるリンクピン35にて、リンク27に回動自在に取り付けられている。つまり、リンク27後部には、左右にリンクピン35が配設されており、このリンクピン35が、クランク26の左右前部の横穴に挿入されている。
【0024】
図示のリンク27は平面略コ字状をなし、図3に示した略横姿勢と図4に示した略縦姿勢に変位可能であり、左右後部がそれぞれリンクピン35にて、クランク26に枢着されると共に、左右前部が左右通しピン36にて、アッパフレーム2に一体設されたボス29に枢着されている。
すなわち、リンク27の左右前部の貫通穴には、軸廻りで回転可能かつ傾斜しつつ前後動可能な横軸たる通しピン36が、貫挿されている。通しピン36の左右両端部は、アッパフレーム2の左右側面16後端にそれぞれ一体設されたボス29のボス穴37に挿入,保持されており、もって、リンク27の左右前部が、通しピン36を介し、回動自在にボス部29に取り付けられている。
又、ロアフレーム3の底面20には、ガイド穴38を備えたガイド28が固定されている。このガイド穴38は、前に低く後に高く扁平状に形成されると共に、通しピン36の中央部が貫通されており、通しピン36について、傾斜しつつ前後に移動する軌跡を設定している。
【0025】
リンク部19は、このようなクランク26,リンク27,ガイド28,ボス29等を備えている。そこで、リンク操作に基づき、次のようにリンク動作する。まず、図1の(1)図,図2,図3等に示したように、差込穴34挿入された操作レバー33が縦姿勢に操作された場合、つまり前方縦に揺動操作された場合、アッパフレーム2は、前記した下位置Jを取る。
すなわちこの場合、クランク26とリンク27は、共に降下した略横姿勢を取り、前後方向に略直線的に伸長した位置関係を取って、リンクピン35を中心に前後に離れた低いリンク関係となり、ロアフレーム3内に収納される。
もって、リンク27を介し通しピン36は、ガイド28のガイド穴38にガイドされつつ、前下方向に押し下げられ、アッパフレーム2は、通しピン36そしてボス29と共に前方向に押動されて、ロアフレーム3に対し前進動する。そして、このような前進動と共に、アッパフレーム2は、各傾斜部材4の傾斜に沿ってガイドされつつ押し下げられて、各傾斜部材4の後部高位ストッパ箇所にて、サイドローラ12そしてロアフレーム3に対して保持され、もって下位置Jを取る。
【0026】
次に、図1の(2)図,図4等に示したように、差込穴34に挿入された操作レバー33が、後方に向けて引き倒された傾倒姿勢に操作された場合、つまり後方に揺動操作された場合、アッパフレーム2は、前記した上位置Hを取る。
すなわちこの場合、クランク26とリンク27は、支点ピン30を支点として共に上昇した略縦姿勢を取り、共に上部がロアフレーム3上に突出すると共に、同じくロアフレーム3上に突出したリンクピン35中心に、略逆V字状に接近,屈曲した位置関係,リンク関係となる。
もって、リンク27を介し通しピン36は、ガイド28のガイド穴38にガイドされつつ、後上方向に引き上げられ、アッパフレーム2は、ボス29や通しピン36と共に、リンク27を介し後方向に引張られて、ロアフレーム3に対し後退動する。そして、このような後退動と共に、アッパフレーム2は、各傾斜部材4の傾斜に沿ってガイドされつつ引き上げられて、各傾斜部材4の前部低位のストッパ箇所にて、サイドローラ12そしてロアフレーム3に対して保持され、もって上位置Hを取る。
リンク部19は、このようになっている。
【0027】
《走行ローラ5の取付構造について》
図1に示したように、走行ローラ5には軸穴6が形成され、軸穴6には、軸受7が内嵌されている。又、ロアフレーム3には、長手方向の複数箇所において、左右にピン39が掛け渡されており、このピン39は、軸受7を介し走行ローラ5の軸穴6に、貫挿,摺接されている。もって走行ロ−ラ5が、ピン39廻りで回動可能となっている。
そして、ピン39とロアフレーム3間には、ストッパ部材40が介装されており、ストッパ部材40は、ピン39のロアフレーム3からの抜け外れ防止用として機能する。すなわちピン39は、ロアフレーム3の左右側面8間に掛け渡されており、一端部側が、ストッパ部材40つまり板バネよりなるストッパバネ41にて、抜け外れ防止されつつ掛け渡されると共に、他端部側が、形状的に回動不能に廻り止めされている。
【0028】
このような走行ローラ5の取付構造について、更に詳述する。まず、図2,図6の(2)図に示したように、ロアフレーム3の左右側面8には、前後の長手方向に間隔を置きつつ左右対をなして、複数個のピン穴11,13が形成されている。
そして、図1,図2に示したように、左右軸として機能する各ピン39が、それぞれ、このような左右のピン穴11,13間に、掛け渡されている。ピン39の一端部は、ピン穴13に挿入,掛け渡され、ピン39の他端部は、ピン穴11に挿入,掛け渡されている。
まず、ピン39の他端部は、形状的に回動不能に廻り止めされて挿入,掛け渡されている。図示例では、ピン39の他端部は、角形状に段部加工されており、ロアフレーム3の側面8の対応する角形状のピン穴11に、嵌挿,保持されている(前述した図8の(3)図も参照、勿論、カシメ10は施されていない)。
【0029】
次に、ピン39の一端部は、円形状のままとされており(図8の(1)図も参照)、対応する円形のピン穴13に嵌挿,保持されている。
そして、図1,図2,図3,図4等に示したように、このようなピン39の一端部とロアフレーム3との間に、ストッパ部材40として、板バネ製のストップバネ41が介装されている。
もってピン39は、このようなストッパ部材40にて不動に位置決めされ、外れ止めされており、ロアフレーム3の側面16間からの抜け外れが防止されている。つまり、保持されたロアフレーム3の左右のピン穴11,13間からの脱落が防止され、掛け渡しが維持されている。
【0030】
そして図示例では、ピン39の一端部には、係止溝42が形成されており、ストッパバネ41は、先端43が、その弾発力にて係止溝42に係止され、基端44が、ロアフレーム3に取り付けられている。
すなわち、図1に示したように、ピン39の一端部は、下面に係止溝42が、前後方向に直線凹状に溝加工されている。そして、図1,図2,図3,図4等に示したように、板バネ製のストッパバネ41の先端43が、折曲されて係止溝42内に挿入され、その弾発力にて圧着,係止されている。
ストッパバネ41の基端44は、図1,図2,図3,図4等に示したように、折曲されて、ロアフレーム3の底面20に、リベット45(図2を参照)にて止着されている。なお、リベット45によらず、ネジ,止めピン,ボルトナット,溶接,その他にて止着するようにしてもよい。
又、ストッパ部材40としては、図示例のようにストッパバネ41を用いず、ストッパピンを用いることも可能である。つまり、ストッパピン製のストッパ部材40を用い、ピン39側の係止溝42と、ロアフレーム3の底面20との間に、係止,止着するようにしてもよい。
【0031】
さて、このように左右軸としてピン39が、廻り止めされると共に外れ止めされて、ロアフレーム3の前部や中央部について、長手方向に間隔を置きつつ複数本、例えば7本掛け渡されている。
そして、このような各ピン39に、それぞれ、走行ローラ5が取り付けられている。すなわち、図1,図2に示したように、走行ローラ5には、軸方向に軸穴6が穿設されており、この軸穴6内には、軸受7が圧入固定,嵌着されている。そしてピン39が、このような軸穴6の軸受7内に貫挿されて、軸受7内面に摺接している。
このようにして、走行ローラ5がピン39に、それぞれ取り付けられ、ピン39廻りで回動可能となっている。図示例では、7個の走行ローラ5が、ロアフレーム3内に収納され、底面20の開口21を介し、レール溝C内を走行可能となっている。
【0032】
又、図1,図2,図3,図4等に示したように、走行ローラ5の左右には、走行ローラ5より径小なサイドローラ12が、同じくロアフレーム3内に収納され、ピン39廻りで回動可能に配されており、このサイドローラ12上に、アッパフレーム2側の傾斜部材4が載せられている。
すなわちサイドローラ12は、各走行ローラ5について、その左右に対をなしつつ、前後方向に複数個配設されており、その軸穴に、ピン39が貫挿されている。そして、ロアフレーム3の側面8やアッパフレーム2の側面16の内側に位置している。
そして、左右のサイドローラ12は、走行ローラ5より径小で幅狭よりなり、それぞれ下面が接地しないと共に、上面に前述した傾斜部材4、つまりアッパフレーム2側に固定された左右の傾斜部材4の下面が、載せられている。
もって、傾斜部材4そしてアッパフレーム2は、サイドローラ12そしてロアフレーム3上を、前後動することにより、傾斜部材4の傾斜に沿ってガイドされつつ、上位置Hと下位置Jとに昇降動可能となっている。この間、サイドローラ12はピン39廻りで回動する。なお、走行ローラ5とピン39間には、走行ローラ5側に装着されたオイルシール14が、介装されている。
走行ローラ5の取付構造は、このようになっている。
【0033】
《作用等について》
本発明は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
▲1▼貨物車輛Dや倉庫の床面Bには、出口側と奥側との間に、複数本のレール溝Cが、平行に形成されている(図7の(3)図,(4)図を参照)。そしてローダ1は、このレール溝C内を移動可能であり(図7の(1)図,(2)図を参照)、アッパフレーム2とロアフレーム3を有し、長細形状をなしている。
アッパフレーム2は、傾斜部材4を介しロアフレーム3に載せられており、ロアフレーム3に対して若干前後動可能で、上位置Hと下位置Jに昇降動可能である(図1等を参照)。ロアフレーム3は、複数の走行ローラ5を備えレール溝C内を走行可能であり、リンク部19も備えている(図2等を参照)。
【0034】
▲2▼そして、荷物Aを貨物車輛Dや倉庫の床面Bに搬入する際は、まずフォークリフトG等を使用して、外部から床面B出口側に荷物Aが運び込まれ、作業者Mは、一旦載置された荷物A下のレール溝C内に、ローダ1を挿入する。その際、ローダ1のアッパフレーム2は、レール溝C内に降下した下位置Jとされている(図1の(1)図,図2,図3,図7等を参照)。
次に、ローダ1のアッパフレーム2を上昇した上位置Hとして、荷物Aを持ち上げる。すなわち作業者Mは、操作レバー33にて、リンク部19を操作しリンク動作させて、アッパフレーム2を、傾斜部材4に案内させつつロアフレーム3に対し後退動させる。するとアッパフレーム2は、それまでの下位置Jからレール溝C上に上昇した上位置Hを取り、上の荷物Aを、床面Bから持ち上げる(図1の(2)図,図4,図7等を参照)。
それから作業者Mは、ローダ1を、走行ローラ5にてレール溝C内を前進移動させることにより、荷物Aを、床面B出口側から中央側や奥側へと運ぶ(図7を参照)。
しかる後、アッパフレーム2を降下した下位置Jとして、荷物Aを、床面Bに載置する(図1の(1)図,図2,図3,図7等を参照)。すなわち作業者Mは、操作レバー33にてリンク部19を操作しリンク動作させて、アッパフレーム2を、傾斜部材4に案内させつつロアフレーム3に対し前進動させると、アッパフレーム2は、それまでの上位置Hからレール溝C内に降下した下位置Jを取り、上の荷物Aを、床面B中央側や奥側に載置する。
【0035】
▲3▼これに対し、荷物Aを貨物車輛Dや倉庫の床面Bから搬出する際、作業者Mはまず、床面B中央側や奥側に載置された荷物A下のレール溝C内に、ローダ1を挿入する。その際、ローダ1のアッパフレーム2は、レール溝C内に降下した下位置Jとされている(図1の(1)図,図2,図3,図7等を参照)。
次に、ローダ1のアッパフレーム2を上昇した上位置Hとして、荷物Aを持ち上げる。すなわち作業者Mは、操作レバー33にて、リンク部19を操作しリンク動作させて、アッパフレーム2を、傾斜部材4に案内させつつロアフレーム2に対し後退動させる。するとアッパフレーム2は、それまでの下位置Jからレール溝C上に上昇した上位置Hを取り、上の荷物Aを、床面Bから持ち上げる(図1の(2)図,図4,図7等を参照)。
それから作業者Mは、ローダ1を、走行ローラ5にてレール溝C内を後退移動させることにより、荷物Aを、床面B中央側や奥側から出口側へと運ぶ(図7を参照)。
しかる後、アッパフレーム2を降下した下位置Jとして、荷物Aを、床面Bに載置する。すなわち作業者Mは、操作レバー33にて、リンク部19を操作しリンク動作させて、アッパフレーム2を、傾斜部材4に案内させつつロアフレーム2に対し前進動させると、アッパフレーム2は、それまでの上位置Hからレール溝C内に降下した下位置Jを取り、上の荷物Aを、床面B出口側に載置する。
それから荷物Aは、このような床面B上から外部へと、フォークリフトG等を使用して搬出される。
【0036】
▲4▼さて、このようなローダ1の走行ローラ5の取付構造については、次のとおり(図1等を参照)。
まず、各走行ローラ5には、軸穴6が形成され軸受7が圧入,内嵌されている。ロアフレーム3には、左右横軸たるピン39が複数本、左右に掛け渡されており、このピン39が、走行ローラ5の軸穴6に、軸受7を介して貫挿,摺接されている。もって走行ロ−ラ5は、ピン39廻りで回動可能となっている。
▲5▼そして走行ローラ5は、ロアフレーム3内に収納されると共に、レール溝C内を走行可能である。走行ローラ5の左右には、サイドローラ12が配され、ロアフレーム3内に収納されピン39廻りで回動可能となっており、このサイドローラ12上に、アッパフレーム2側の傾斜部材4が載せられている。
【0037】
▲6▼ピン39は、ロアフレーム3の左右側面8間に掛け渡されており、一端部側が、ストッパ部材40にて抜け外れが防止されつつ掛け渡され、他端部側が、形状的に回動不能に廻り止めされて掛け渡されている。
ストッパ部材40は、ピン39の一端部とロアフレーム3間に介装されており、ピン39のロアフレーム3からの抜け外れを防止し、もってピン39が、脱落の虞なく・掛け渡しを堅持・維持すべく機能する。そしてストッパ部材40は、例えば板バネ等のストッパバネ41よりなり、先端43が、ピン39の一端部の係止溝42にその弾発力にて係止され、基端44が、ロアフレーム3に取り付けられている。
【0038】
▲7▼さてそこで、このような走行ローラ5の取付構造のメンテナンスについては、次のとおり。ローダ1は、重量の重い荷物Aを持ち上げて運ぶので、走行ローラ5の取付構造について、荷重に基づき磨耗や損傷が発生し易く、例えば走行ローラ5の廻りが悪くなる等、メンテナンスの頻度が高い。
特に軸受6,ピン39,更には走行ローラ5,サイドローラ12,オイルシール14等の一部又は全部について、交換を始め,掃除,分解,組み立て,保守,点検,修理、等のメンテナンスの頻度が高い。
【0039】
▲8▼そしてメンテナンスは、次のように行われる(図1等を参照)。まず、ストッパバネ41等のストッパ部材40について、ピン39の係止溝42との係止が解かれる。
ストッパバネ41等のストッパ部材40は、先端43が、バネの弾発力等に基づき係止されている状態なので、作業者Mが外部から押圧力や引張力を加えて、押したり引いたりすることにより、このような弾発力に抗し簡単容易に係止が外れて解放される。
(なお通常のメンテナンスでは、ストッパバネ41基端44のロアフレームへ3の取り付けは、そのまま維持され、ストッパバネ41は片持ち構造とされる。しかしながら、これによらず必要に応じ、取り付けを解くようにしてもよい。つまり、図示例ではリベット45を外し、ストッパバネ41を全体的に取り外すようにしてもよい。)
もってピン39は、ストッパバネ41等のストッパ部材40による一端部の抜け外れ防止が解除され、それまで掛け渡されていたロアフレーム3から、簡単容易に抜き外し可能となる。つまり作業者Mは、ピン39を、ロアフレーム3の側面8のピン穴11,13間から、容易に取り外すことができる。
【0040】
▲9▼このようにして、ピン39,走行ローラ5,内嵌された軸受7,オイルシール14,サイドローラ12,ストッパ部材40等が、解放・開放されて、交換その他の必要なメンテナンスが実施される。
このように作業者Mは、走行ローラ5の取付構造のメンテナンスを、専用工具・治具を使用することもなく、短時間の内に簡単容易に行うことができる。
メンテナンス終了後、作業者Mは、ピン39,走行ローラ5,軸受7,オイルシール14,サイドローラ12や、ストッパ部材40等を、元通りの位置関係にセットするだけで良い(なお、上述によりリベット45を外しておいた場合は、更にリベット45にて、ストッパ部材40の基端44を止着することが必要となる)。
このようにセットするだけで、ストッパバネ41等のストッパ部材40は、その弾発力等にて自動的に元通り、先端43がピン39側の係止溝42に係止されるようになる。このように、メンテナンスの後処理も、簡単容易である。
【0041】
【発明の効果】
《本発明の特徴》
本発明に係るローダは、以上説明したように、走行ローラ用のピンの一端部に係止溝を形成して、ストッパバネ等のストッパ部材を、ロアフレームとの間に抜け外れ防止用に介装したこと、を特徴とする。
もって本発明は、次の効果を発揮する。
【0042】
《第1の効果》
第1に、走行ローラの取付構造について、メンテナンスが簡単容易化される。すなわち、メンテナンスに際しては、簡単容易に、ストッパ部材の介装を解き、ピンを抜き外すことができるので、ピン,軸受,走行ローラ,サイドローラ,オイルシール等のメンテナンスが、ワンタッチで可能となる。
前述したこの種従来例、つまり走行ローラ用のピンをカシメたり溶接していた従来例のように、専用工具・治具を使用して、カシメや溶接を切除,削除,打破等する必要はなく、交換その他のメンテナンスが、簡単容易化される。専用工具・治具を予め準備する必要もなく、作業が短時間のうちに行われ、コスト負担も軽減される。
又、メンテナンス終了後は、各部材をセットするだけで、ストッパバネ等のストッパ部材がピン側に係止される。もって、事後に再度カシメや溶接を要していた前述したこの種従来例に比し、メンテナンスの事後処理も簡単容易化される。この種のメンテナンスは、ユーザーサイドで実施されることに鑑み、この点の意義は特に大きい。
【0043】
《第2の効果》
第2に、しかもこれは、簡単な構成により容易に実現される。すなわち、上述した第1の点は、走行ローラ用のピンの一端部に係止溝を形成して、ストッパバネ等のストッパ部材を、ロアフレームとの間に介装した簡単な構成により、容易に実現される。コスト負担も、僅かなものに過ぎない。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るローダについて、発明の実施の形態の説明に供する正断面図であり、(1)図は、アッパフレームが下位置にある場合を示し、(2)図は、アッパフレームが上位置にある場合を示す。
【図2】同発明の実施の形態の説明に供し、一部を破断した平面図であり、アッパフレームが下位置にある場合を示す。
【図3】同発明の実施の形態の説明に供する側断面図であり、アッパフレームが下位置にある場合を示す。
【図4】同発明の実施の形態の説明に供する側断面図であり、アッパフレームが上位置にある場合を示す。
【図5】同発明の実施の形態の説明に供し、アッパフレームを示し、(1)図は平面図、(2)図は側面図である。
【図6】同発明の実施の形態の説明に供し、ロアフレームを示し、(1)図は平面図、(2)図は側面図である。
【図7】同発明の実施の形態の説明に供し、(1)図は、貨物車輛における荷役作業の1ステップを示す側面説明図、(2)図は、同荷役作業の他のステップを示す側面説明図、(3)図は、床面のレール溝の平面図、(4)図は、床面のレール溝の正断面図である。
【図8】この種従来例のローダの説明に供し、(1)図は、要部の一側面図、(2)図は、正断面図、(3)図は、要部の他側面図である。
【符号の説明】
1 ローダ
2 アッパフレーム
3 ロアフレーム
4 傾斜部材
5 走行ローラ
6 軸穴
7 軸受
8 側面
12 サイドローラ
19 リンク部
20 底面
21 開口
39 ピン
40 ストッパ部材
41 ストッパバネ
42 係止溝
43 先端
44 基端
A 荷物
B 床面
C レール溝
H 上位置
J 下位置
Claims (3)
- 荷物が載置される床面に形成されたレール溝内を、移動可能なローダであって、該ローダは、アッパフレームとロアフレームとを有し、全体が長細形状をなしており、
該アッパフレームは、傾斜部材を介し該ロアフレームに載せられており、該ロアフレームに対して若干前後動可能であると共に、該前後動により該傾斜部材に案内されて、少なくとも上部が該レール溝上に上昇し該荷物を該床面から持ち上げる上位置と、該レール溝内に降下し該荷物を該床面上に載置せしめる下位置と、に昇降動可能となっており、
該ロアフレームは、複数の走行ローラを備え、該レール溝内を走行可能であると共に、リンク部を備えてなり、該リンク部は、操作に基づくリンク動作に基づき、該アッパフレームを、前後動そして昇降動可能となっており、
該走行ローラには、軸穴が形成され、該軸穴に軸受が内嵌されており、又、該ロアフレームには、長手方向の複数箇所において左右にピンが掛け渡されており、該ピンが、該軸受を介し該走行ローラの軸穴に貫挿,摺接され、もって走行ロ−ラが、該ピン廻りで回動可能であり、
該ピンと該ロアフレーム間に、ストッパ部材が介装されており、該ストッパ部材は、該ピンの該ロアフレームからの抜け外れ防止用として機能すること、を特徴とするローダ。 - 請求項1に記載したローダにおいて、該ピンは、一端部に係止溝が形成されており、該ストッパ部材は、ストッパバネよりなり、先端が、その弾発力にて該係止溝に係止され、基端が、該ロアフレームに取り付けられていること、を特徴とするローダ。
- 請求項2に記載したローダにおいて、該ロアフレームは略凹字状をなしており、該走行ローラは、該ロアフレーム内に収納されると共に、該ロアフレームの底面に形成された開口を介し、該レール溝内を走行可能であり、該走行ローラの左右には、該走行ローラより径小なサイドローラが、該ロアフレーム内に収納されると共に該ピン廻りで回動可能に配され、該サイドローラ上に、該アッパフレーム側の傾斜部材が載せられており、
該ピンは、該ロアフレームの左右側面間に掛け渡されており、一端部側が、板バネよりなる該ストッパバネにて、該ロアフレームの左右側面間からの抜け外れを防止されつつ掛け渡されると共に、他端部側が、形状的に回動不能に廻り止めされて掛け渡されていること、を特徴とするローダ。
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