JP3889215B2 - ローダ - Google Patents
ローダ Download PDFInfo
- Publication number
- JP3889215B2 JP3889215B2 JP2000301751A JP2000301751A JP3889215B2 JP 3889215 B2 JP3889215 B2 JP 3889215B2 JP 2000301751 A JP2000301751 A JP 2000301751A JP 2000301751 A JP2000301751 A JP 2000301751A JP 3889215 B2 JP3889215 B2 JP 3889215B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roller frame
- load receiving
- load
- loader
- link
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Warehouses Or Storage Devices (AREA)
- Loading Or Unloading Of Vehicles (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ローダに関する。すなわち、貨物車輌や倉庫の床面に配設され、荷物を運んで出し入れする荷役作業に使用される、ローダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
《技術的背景について》
荷物が載置される貨物車輌や倉庫の床面において、荷物を運び,出し入れする荷役作業には、ローダ等の荷役装置が使用されている。そして、この種の荷役装置としては、例えば、床面に形成された溝を利用して荷物を持ち上げて運び,出し入れするローダ、その他各種の荷役装置が使用されている。
まず、床面に形成された溝全体にローラーを配設し、常時床面上に突出したこの各ローラー上に、荷物を載せて運び,出し入れするタイプの荷役装置が使用されていた。しかしながら、このタイプのものは、荷物が床面上に直接載置されず、荷物が常時移動可能な状態となってしまい、不安定であるという難点があった。
そこで、床面上に上昇して荷物を床面から持ち上げる上位置と、床面下に降下して荷物を床面上に載置させる下位置と、に昇降動可能としたローダ等の荷役装置が、開発,使用されていた。
【0003】
《従来例について》
例えば、特開昭52−2913号公報には、床面のレール溝内を走行・移動可能なローラーフレームのローラー上に、傾斜面付の載荷フレームを載せ、両者間の相対移動により、載荷フレームを揚上・昇降可能とした、タイプのものが示されている。しかしながら、このタイプのものについては、ローラーフレームと載荷フレーム間の相対移動が、荷物を載せた際において容易でなく、載荷フレームの揚上・昇降がスムーズでない、という難点があった。
そこで、特開平8−67246号公報に示したように、レール溝を走行・移動可能なボギー車体のローラー上に、傾斜部材付の積み荷係合子を載せると共に、作動レバーにてレバー作動クランク(ベルクランク)やリンクを回動させることにより、ボギー車体を移動させて積み荷係合子を昇降させる、タイプのローダが開発されていた。そして、このタイプに準じたローダは、その他各種市販され,広く使用されている。
【0004】
他方、特開平8−143121号公報には、レール滑り板,昇降用レール,傾斜部,フレーム付の各ローラ等を下から順に配してなり、移動手段にて昇降用レールを移動させることにより各ローラが昇降する、タイプのものが示されている。
特開2000−44025号公報には、ベースフレーム上に、傾斜ガイドを介し荷受け用ローラーを備えたローラーフレームを載せ、作動装置のねじ棒の回転操作により、固定フレームを介しローラーフレームが昇降する、タイプのものが示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
《第1の問題点について》
ところで、このような従来のローダ等の荷役装置にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第1に、前述した各従来例、特に特開平8−67246号公報に示されたローダ、およびこれに準じたタイプの市販されている多くのローダは、いずれも、コンパクトに取り扱いずらい、という問題が指摘されていた。
すなわち、これらのローダにあっては、移動・昇降用のリンク装置、つまり作動レバーの取付け位置,レバー作動クランク,リンク等が、ローダ本体(ボギー車体や積み荷係合子)の端部から、必須的に常時大きく上方に突出した構造よりなる。もって、このようなリンク装置の収納部が、昇降時を問わず常時、ローダ本体上そしてレール溝上に、高く突出した形状よりなる。
そこで、a.荷役作業中の作業員が、床のレール溝から突出したこのようなローダの突出形状に、つまずき易い等、危険である。b.そこでこのローダは、荷役作業後は勿論のこと荷役作業中の不使用時も、貨物車輌や倉庫の床面のレール溝から、適宜引き出し,除去して別途保管しておく必要があり、作業効率が悪い。c.このような引き出し,除去,保管作業に際し、ローダを地面等に誤って落下させてしまい、ローダが損傷,破損することも多々あった。
d.特に貨物車輌の場合は、レール溝から引き出し,除去したローダの保管場所に、困ることがあった。e.貨物車輌や倉庫の床面上にローダを保管する場合は、その分だけ、荷物の載置スペースが制限されてしまい、荷物の積載・収納容量が減少し、積載効率が悪い、という指摘もあった。
f.特に、貨物車輌たるバン型車の場合は、ローダが床面より突出している突出形状を備えていると、フォークリフト等での荷積みの際に、パレット(荷物)が突出形状部に接触し、もってローダが損傷,破損することがあった。又、ローダの突出形状部とバン型車の天井(後部開口面)との上下からの制約により、荷物の積載容量に問題が生じることもあった。
【0006】
《第2の問題点について》
第2に、前述した各従来例、例えば特開平8−143121号公報や特開2000−44025号公報等に示されたものは、機構・構成が複雑である、という問題が指摘されていた。
すなわち、これらの荷役装置は、ローラにて荷物を持ち上げて運ぶタイプよりなり、その移動機構や昇降機構が非常に複雑であり、もって、a.昇降動作のスムーズさ・安定性に疑問があると共に、b.荷物の局部荷重により損傷,破損し易く、強度や耐久性にも問題があり、c.故障が多く保守管理が面倒であり、d.重量も重くコスト高でもある、等々の問題が指摘されていた。
【0007】
《本発明について》
本発明は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものであって、略函状をなすローラーフレーム側の各ローラーシャフト上に、略函状をなす荷受台側の各ガイド部を保持させ載せると共に、ローラーフレームに形成された収納空間に、荷受台をローラーフレームに対し前後動させ、もって上位置と下位置に昇降動させるリンク装置を、配設してなる。
そしてリンク装置を、ローラーフレームに対し突出又は完全収納される位置関係とすると共に、ローラーフレームに下部が枢着されたクランク部と、クランク部と荷受台との間に枢着されたリンク板と、クランク部に形成された操作レバーの差し込み穴と、で構成したことを特徴とする。
もって本発明は、このような構成により、第1に、形状がフラット化,コンパクト化されると共に、第2に、構成が簡単容易化された、荷役作業用のローダを提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
《技術的手段について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。すなわち、この請求項1のローダは、荷物Aが載置される貨物車輌Bや倉庫の床面Cについて、前後に平行に形成されたレール溝Dを移動可能なローダ1であって、下部のローラーフレーム2と上部の荷受台3と、を有してなる。
そして該ローラーフレーム2は、高さ寸法が該レール溝Dの深さ寸法より僅かに小さく設定されており、複数のローラー4を備え該レール溝D内を走行可能であると共に、リンク装置5が付設されている。該リンク装置5は、該ローラーフレーム2の後端部に形成された収納空間15に配設されており、操作に基づきリンク動作する。
該荷受台3は、ガイド部18を介し該ローラーフレーム2に載せられると共に、上部が該レール溝D上に上昇し該荷物Aを該床面Cから持ち上げ可能な上位置Gと、該レール溝D内に降下し該荷物Aを該床面C上に載置せしめることが可能な下位置Hと、に昇降動可能である。
該ガイド部18は、前に低く後に高く前後に傾斜した切欠形状よりなり、該荷受台3の左右両側面の下端縁にそれぞれ形成され、左右対をなすと共に前後に複数形成されており、該ローラーフレーム2側の各該ローラー4のローラーシャフト12上に保持されている。かつ該ガイド部18は、それぞれ前部低位に、上位置Gにて該荷受台3をストップ規制するアール状のストッパ箇所21が付設されると共に、後部高位に、下位置Hにて該荷受台3をストップ規制するアール状のストッパ箇所22が付設されている。
【0009】
又、該ローラーフレーム2は、少なくとも上面が開放された略函状をなす。又、該荷受台3は、少なくとも下面が開放された略函状をなし、該上位置Gにおいて該ローラーフレーム2上に上部が突出し、該下位置Hにおいて該ローラーフレーム2内に内嵌,収納される位置関係となっている。
該リンク装置5は、該荷受台3の上位置Gにおいては、該ローラーフレーム2上に上部が突出すると共に、該荷受台3の下位置Hにおいては、該ローラーフレーム2の収納空間15内に完全収納される位置関係となっている。
そして該荷受台3は、該リンク装置5のリンク動作に基づき、該ローラーフレーム2に対して前後動可能であると共に、該前後動により該ガイド部18に案内されて該上位置Gと下位置Hとに、昇降動可能となっている。
【0010】
次に、請求項2については次のとおり。すなわち、この請求項2のローダは、請求項1に記載したローダにおいて、該リンク装置5は、該ローラーフレーム2に下部が横軸28で枢着されたクランク部23と、該クランク部23の上部に対し一端部が横軸29で枢着されると共に、他端部が該荷受台3の後部に対し前後に傾斜したガイド長穴34にて案内される横軸31を介して枢着されたリンク板24と、該クランク部23に形成され操作レバー25の先端部26を挿入可能な差し込み穴27と、を備えてなる。
そして、該差し込み穴27に挿入された該操作レバー25が縦姿勢Jの場合、該クランク部23とリンク板24とが、前後方向に略直線状に伸長して離れたリンク関係となり、もって該リンク装置5が、該ローラーフレーム2の収納空間15内に完全収納されると共に、該荷受台3が、該リンク板24にて押動されて前進動し、該ガイド部18に案内されて該下位置Hを取る。
該差し込み穴27に挿入された該操作レバー25が傾倒姿勢Kの場合、該クランク部23とリンク板24とが、接近し屈曲して重なったリンク関係となり、もって該リンク装置5は、上部が該ローラーフレーム2の収納空間15上に突出すると共に、該荷受台3が、該リンク板24にて引張られて後退動し、該ガイド部19に案内されて該上位置Gを取ること、を特徴とする。
【0011】
《作用について》
本発明は、このようになっているので、次のようになる。荷物Aを貨物車輌Bや倉庫の床面Cに対して運び,出し入れする荷役作業を行う際は、ローダ1を、荷物Aの下のレール溝Dにそれぞれ配した後、次のように使用する。
まず、リンク装置5のクランク部23の差し込み穴27に、操作レバー25の先端部26を挿入する。そして、操作レバー25を縦姿勢Jとした場合は、リンク装置5のクランク部23とリンク板24とが、リンク動作に基づき伸張したリンク関係となり、リンク装置5は、ローラーフレーム2の収納空間15内に完全収納される。
そして荷受台3は、リンク板24にて押動されて、ローラーフレーム2に対して前方に前進動した位置にあると共に、ガイド部18に案内されてレール溝D内そして床面C下に降下した下位置Hを取り、ローラーフレーム2内に収納されている。もって、荷物Aを床面C上に載置させておくことができる。
これに対し、操作レバー25を倒傾姿勢Kとした場合は、リンク装置5のクランク部25とリンク板24とが、リンク動作に基づき屈曲したリンク関係となり、リンク装置5は、上部がローラーフレーム2の収納空間15上に突出する。
そして荷受台3は、リンク板24にて引張られて、ローラーフレーム2に対して後方に後退動した位置にあると共に、ガイド部18に案内されて、ローラーフレーム2上に上部が突出した上位置Gを取り、レール溝D上に上昇し、床面C上に浮上している。もって、荷物Aを床面Cから持ち上げて、搬送することができる。
【0012】
さてそこで、荷物Aを貨物車輌Bや倉庫の床面Cに搬入する際は、まず、外部から搬入して一旦床面C出口側に載せておいた荷物Aの下のレール溝Dに、荷受台3を下位置Hとしたローダ1を挿入する。それから、操作レバー25を縦姿勢Jから傾倒姿勢Kとし、荷受台3を下位置Hから上位置Gに上昇させることにより、荷受台3の上面にて荷物Aを持ち上げる。
しかる後、そのままの状態でローダ1を前進走行,移動させることにより(荷物A又は操作レバー25を押動する)、荷物Aを床面Cの中央側や奥側へと運ぶ。そして、操作レバー25を傾倒姿勢Kから縦姿勢Jとし、荷受台3を上位置Gから下位置Hに降下させることにより、荷物Aを、それまでの荷受台3の上面19上から、床面Cの中央側や奥側上に載置する。このようにして、荷物Aが搬入される。
これに対し、荷物Aを搬出する際は、まず、床面Cの中央側や奥側上に載置されていた荷物Aの下のレール溝Dに、荷受台3を下位置Hとしたローダ1を挿入する。それから、操作レバー25を縦姿勢Jから傾倒姿勢Kとし、荷受台3を下位置Hから上位置Gに上昇させることにより、床面Cの中央側や奥側上に載置しておいた荷物Aを、荷受台3の上面にて持ち上げる。
しかる後、そのままの状態でローダ1を後退走行,移動させるすることにより(荷物A又は操作レバー25を引張る)、荷物Aを床面C出口側へと運ぶ。そして、操作レバー25を傾倒姿勢Kから縦姿勢Jとし、荷受台3を上位置Gから下位置Hに降下させることにより、荷物Aを、それまでの荷受台3の上面19上から床面C出口側上に一旦載せる。それから、荷物Aが外部へと搬出される。
【0013】
さてそこで、本発明によると、第1に、形状がフラット化,コンパクト化される。すなわち、このローダ1は、上面が開放された略函状をなすローラーフレーム2の後端部に、収納空間15を形成して、リンク装置5を配設してなる。リンク装置5は、荷受台3が下位置Hを取ってローラーフレーム2内に収納された際、その収納空間15に完全収納される。
つまり、この種従来例のように、リンク装置やその収納部が、常時上方に大きく突出するようなことはなく、このローダ1では、荷物Aを持ち上げて運ぶ時のみ、荷受台3やリンク装置5が、ローラーフレーム2上に突出するのに対し、荷物Aを持ち上げない時や不使用時の常時は、荷受台3やリンク装置5は、ローラーフレーム2内そしてレール溝D内に収納される。
このように、このローダ1は、常時は形状がフラット化,コンパクト化されている。そこで例えば、荷役作業中の作業員が、つまずくこともなくなる。又、荷役作業中は勿論のこと荷役作業後も、ローダ1をレール溝Dから引き出し,除去,別途保管する必要がなくなり、もって、ローダ1の落下による損傷,破損の危険も解消され、ローダ1の非使用時の保管場所はレール溝D内でよく、保管場所に困ることもない。
特に、ローダ1が床面C上に載置された荷物A下を通過可能であるので、フォークリフトによる荷役作業が中断されることもなくなり、荷役作業が連続化される。
第2に、構成が簡単容易化されてなる。すなわちこのロ−ダ1は、ローラー4,収納空間15等を備えた略函状のローラーフレーム2と、ガイド部18を備えた略函状の荷受台3と、クランク部23,リンク板24,差し込み穴27等を備えたリンク装置5と、を組み合わせて用いてなり、簡単な構成よりなる。
つまり、この種従来例に比べ、移動や昇降のための機構が簡単容易である。もってa.昇降動作がスムーズで安定しており、b.荷物Aの局部荷重によって損傷,破損することがなく、強度や耐久性にも優れ、c.故障が少なく保守管理も容易であり、d.重量が軽くコスト面にも優れており、e.貨物車輌Bや倉庫に既設のレール溝Dを、そのまま利用することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
《図面について》
以下本発明を、図面に示す発明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2,図3,図4,図5,図6,図7等は、本発明の実施の形態の説明に供する。
そして図1は、平面図であり荷受台が下位置にある場合を示し、図2は、一部を破断した側面図であり、荷受台が下位置にある場合を示し、図3は、一部を破断した側面図であり、荷受台が上位置にある場合を示す。図4は、正断面図であり、(1)図は、荷受台が下位置にある場合を示し、(2)図は、荷受台が上位置にある場合を示す。
図5は、ローラーフレームを示し、(1)図は平面図、(2)図は側面図である。図6は、荷受台を示し、(1)図は平面図、(2)図は側面図である。図7の(1)図は、貨物車輌における荷役作業ステップを示す側面説明図、(2)図は、同荷役作業の他のステップを示す側面説明図、(3)図は、床面のレール溝等の平面図、(4)図は、床面のレール溝の正断面図である。
【0015】
《ローダ1について》
図7に示したように、このローダ1は、荷物Aが載置される貨物車輌Bの床面Cや倉庫の床面Cについて、前後に平行に形成されたレール溝Dを移動可能である。
すなわち、貨物車輌Bの水平な床面Cには、前後方向・長手方向に複数本、例えば平行な2本のレール溝Dが、床面Cに形成されている。レール溝Dは、断面凹字状をなしており、僅かな左右間隔を存しつつローダ1が、内部に配設されている。なおレール溝Dは、床面Cに断面凹字状の部材を埋め込み,取付けるか、又は床面Cに断面凹字状の溝を直接切欠くこと、によって形成される。図中Eは、荷物Aを載せるパレットであり、Fはフォークリフトであり、パレットE上に載せられた荷物Aを、貨物車輌Bの床面Cへと運ぶ。
そしてローダ1は、下部のローラーフレーム2と上部の荷受台3と、を有してなり、例えばステンレス製よりなる。以下、このようなローダ1について詳述する。
【0016】
《ローラーフレーム2について》
まず、ローラーフレーム2について述べる。このローダ1のローラーフレーム2は、少なくとも上面が開放された略函状をなす。
そしてローラーフレーム2は、複数のローラー4を備え、レール溝D内を走行可能であると共に、後部にリンク装置5が付設されている。
【0017】
このようなローラーフレーム2について、図5更には図1,図2,図3,図4等を参照しつつ、更に詳述する。
図5に示したようにローラーフレーム2は、上面が開放された略函状をなす。つまり、断面凹字状の細長い略函状をなし、図4に示したように、左右幅寸法や高さ寸法が、レール溝Dの左右幅寸法や深さ寸法より僅かに小さく設定されると共に、レール溝D内を走行するに足る長さ寸法を備えている(図7も参照)。
このような形状よりなるローラーフレーム2の底面6には、図5の(1)図に示したように、ローラー4用の開口7が、長手方向に間隔を存しつつ複数個、ローラー4の数に見合った数だけ形成されている。なお、図5の(1)図中、8は、ローダ1の組立て時に使用される、取付用の開口であり、9は、リンク装置5下に対応位置した開口である。
【0018】
図5の(2)図に示したように、ローラーフレーム2の両側面10には、それぞれ軸穴11が、左右対をなすと共に、前後の長手方向に間隔を存しつつ複数個形成されている。そして、図2,図3,図4等に示したように、このような左右の軸穴11間に、それぞれ、ローラーシャフト12が配設されており、左右軸として機能する各ローラーシャフト12の中央部に、ローラー4が各々取付けられている。
そして、これらの複数個のローラー4が、ローダ1の荷重更には載せられた荷物Aの荷重を分散保持しつつ、ローラーフレーム2の床面6の開口7を介し、レール溝Dの床面上を走行可能となっている。ローラーシャフト12やローラー4は、例えば前後に7個配設されている。
更に、図5の(2)図に示したように、ローラーフレーム2の両側面10には、左右1対のセット長穴13が形成されており、このセット長穴13は、前に低く後に高く傾斜している。そして、図2,図3等に示したように、後述する荷受台3側のセットシャフト14の両端が、ローラーフレーム2側のこのセット長穴13に対し、前後動可能に取付けられている。
このようなセット長穴13とセットシャフト14により、ローラーフレーム2に対し前後動,昇降動する荷受台3が、外れないように規制されている。
【0019】
図1,図2,図3等に示したように、上面が開放された略函状をなすローラーフレーム2内には、前後動可能な荷受台3が内嵌,収納されるが、後端部は、後述するリンク装置5を収納する専用スペースとなっている。
つまり、ローラーフレーム2の前部,中央部,後部の大部分は、前後動分を見込んだ荷受台3用の収納スペースとなっているが、後部の後端部は、リンク装置5専用の収納空間15として確保されている。
更に、図1,図2,図3等に示したように、ローラーフレーム2の前端部には、支えフレーム16にて、縦軸のサイドローラー17が、左右対をなして配設されている。図示例では、ローラーフレーム2の前面は、このような支えフレーム16等にて閉鎖されており、背面は、後部壁にて閉鎖されている。ローラーフレーム2は、このようになっている。
【0020】
《荷受台3について》
次に、荷受台3について述べる。このローダ1の荷受けフレームたる荷受台3は、少なくとも下面が開放された略函状をなし、ガイド部18を介しローラーフレーム2に載せられている。
そして荷受台3は、少なくとも上部がレール溝D上に上昇し、荷物Aを床面Cから持ち上げ可能な上位置Gと、レール溝D内に降下し、荷物Aを床面C上に載置せしめることが可能な下位置Hと、に昇降動可能である。上位置Gにおいては、ローラーフレーム2上に少なくとも上部が突出し、下位置Hにおいては、ローラーフレーム2内に収納される。
又、荷受台3は、リンク装置5のリンク動作に基づき、ローラーフレーム2に対して前後動可能であると共に、この前後動によりガイド部18に案内されて、上位置Gと下位置Hとに昇降動可能となっている。
【0021】
このような荷受台3について、図6、更には図1,図2,図3,図4等を参照しつつ、更に詳述する。
図6に示したように荷受台3は、下面と背面が開放された略函状をなす。つまり、断面逆凹字状の細長い略函状をなし、図4に示したように、左右幅寸法や高さ寸法が、前述したように上面が開放された略函状をなすローラーフレーム2内に、摺接,内嵌,収納可能に設定される。
荷受台3の長さ寸法は、ローラーフレーム2よりは若干短目に設定されている。つまり前述したように、ローラーフレーム2内に対し、その前後動のためのスペースやリンク装置5用の収納空間15のスペースを見込んで、収納可能に設定される。このような形状よりなる荷受台3の上面19に、荷物A(図7を参照)が、載せられることになる。荷受台3の両側面20には、次に述べるガイド部18が切欠き形成されている。
【0022】
図2,図3,図4,図6の(2)図等に示したように、ガイド部18は、荷受台3の左右両側面20の下端縁にそれぞれ形成されており、左右対をなすと共に前後に複数形成され、ローラーフレーム2側の各ローラー4のローラーシャフト12上に保持されている。図示例のガイド部18は、左右に2個ずつ、前後の長手方向に間隔を存しつつ7個の計14個形成されている。
このガイド部18は、それぞれ、前に低く後に高く前後に傾斜した切欠きとして形成されており、前部低位に小アール状のストッパ箇所21が、後部高位に大アール状のストッパ箇所22が、それぞれ付設されている。そして各ガイド部18は、それぞれローラーフレーム2側のローラーシャフト12の左右両端部上に、載せられ保持されている。
【0023】
このように、荷受台3は側面20の各ガイド部18を介し、ローラーシャフト12上そしてローラーフレーム2上に、載せられている。そして荷受台3は、ローラーフレーム2に対し前後動することにより、介在したガイド部18にて、ローラーフレーム2に対し昇降動可能となっている。
まず、図1,図2,図4の(1)図等に示したように、下位置Hを取る。すなわち、荷受台3がローラーフレーム2に対し前進動した場合、荷受台3は、各ガイド部18の後部高位のストッパ箇所22にて、各ローラーシャフト12そしてローラーフレーム2に、保持,支承されており、もって荷受台3は下位置Hを取る。
次に、図3,図4の(2)図等に示したように、上位置Gを取る。すなわち、荷受台3がローラーフレーム2に対し後退動した場合、荷受台3は、各ガイド部18の前部低位ストッパ箇所21にて、各ローラーシャフト12そしてローラーフレーム2に、保持,支承されており、もって荷受台3は上位置Gを取る。
【0024】
下位置Hの荷受台3は、図示したように、ローラーフレーム2内に降下,収納されており、勿論、レール溝D内そして床面C下に降下している。もって、このようなローダ1の荷受台3上と貨物車輌B等の床面C上とにまたがって、荷物Aが存している場合において、荷物Aは、ローダ1上ではなく床面C上に載置されるようになる。
これに対し、上位置Gの荷受台3は、図示したように、上面19等の上部が、ローラーフレーム2上に突出して、レール溝D上に上昇し床面C上に浮上している。もって、このようなローダ1の荷受台3上と貨物車輌B等の床面C上とにまたがって、荷物Aが存している場合において、荷物Aは、床面C上ではなくローダ1上に載置されるようになる。
【0025】
そして荷受台3は、前後動されることにより、ガイド部18の傾斜に案内されて昇降動し、ストッパ個所21又は22にてストップ規制されることにより、上位置G又は下位置Hを取る。
そして、このような荷受台3の前後動そして昇降動は、次に述べるリンク装置5をリンク操作することにより、実現される。荷受台3は、このようになっている。
【0026】
《リンク装置5について》
次に、リンク装置5について述べる。このローダ1のリンク装置5は、ローラーフレーム2の後端部に形成された収納空間15に配設されており、操作に基づきリンク動作するようになっている。
すなわち、このリンク装置5は、ローラーフレーム2に下部が横軸で枢着されたクランク部23と、図示例では、クランク部23の上部に一端部が横軸で枢着されると共に、他端部が荷受台3の後部に横軸で枢着されたリンク板24と、クランク部23に形成され操作レバー25の先端部26を挿入可能な差し込み穴27と、を備えてなる。
そして、差し込み穴27に挿入された操作レバー25が縦姿勢Jの場合、クランク部23やリンク板24が、ローラーフレーム2の収納空間15内に完全収納され、リンク装置5がローラーフレーム2内に完全収納されると共に、荷受台3が下位置Hを取る。又、差し込み穴27に挿入された操作レバー25が傾倒姿勢Kの場合、クランク部23やリンク板24の少なくとも上部が、ローラーフレーム2の収納空間15上に突出し、リンク装置5の少なくとも上部が、ローラーフレーム2上に突出すると共に、荷受台3が上位置Gを取る。
【0027】
このようなリンク装置5について、図1,図2,図3,図4等を参照しつつ、更に詳述する。
リンク装置5のクランク部23は、ローラーフレーム2の後端部に形成された収納空間15内において、その最後端に配設されている。そしてクランク部23は、その後部下部に、左右横軸たる第1シャフト28が貫挿されており、収納空間15を形成するローラーフレーム2の左右側面10下部に対し、回動自在に取付けられている。第1シャフト28の左右両端には、軸廻りでの回動用ローラーが付設されている。
リンク装置5の連結板たるリンク板24は、左右1対の長板よりなる。そして両リンク板24は、それぞれ一端部たる後端部が、クランク部23の前部上部に対し、両側から挟むように摺接されると共に、共通の左右横軸たる第2シャフト29で、回動自在に取付けられている。第2シャフト29は、クランク部23に貫挿されている。両リンク板24の他端部たる先端部は、荷受台3の後部に対し図示例ではステー30を介し、貫挿された共通の左右横軸たる第3シャフト31で、回動自在に取付けられている。
このように、クランク部23の上部と、荷受台3の後部との間にリンク板24が介装されており、クランク部23の上部と荷受台3の後部が、側面ガイド板33のガイド長穴34にて案内される横軸たる第3シャフト31を介し、枢着されている。ステー30は、前部が、荷受台3の後部に取付け固定されると共に、後部が、左右対をなし縦の長板状に荷受台3から後方に向け突出しており、このようなステー30の両後部に対し、両リンク板24の先端部が摺接されると共に、これらに貫挿された第3シャフト31にて回動自在に取付けられている。
【0028】
なお、クランク部23を貫挿する第1シャフト28の左右両端部には、それぞれ走行ローラー32が取付けられており、前述したローラーフレーム2の底面6に形成された開口9(図5の(1)図を参照)を介し、レール溝Dの床面上を走行可能となっている。
図中33は側面ガイド板であり、この側面ガイド板33には、前に低く後に高く傾斜したガイド長穴34が形成されている。この側面ガイド板33は、ローラーフレーム2の収納空間15を形成する両側面10内面に、それぞれ取付け固定されており、そのガイド長穴34にて、前後動可能な第3シャフト31の左右両端が、案内されるようになっている。第3シャフト31の左右両端には、軸廻りでの回動用ローラが付設されている。
【0029】
リンク装置5の差し込み穴27は、図示例では、クランク部23の中央部において、第1シャフト28や第2シャフト29と直交する角度で、貫通形成されている。
そして、このような差し込み穴27に対し、手動操作用の操作レバー25の先端部26が挿入可能となっている。先端部26の前後には段部が形成されている。操作レバー25は、荷受台3を昇降せしめる機能と共に、押動によりローダ1を全体的に前進させたり、引張りによりローダ1を全体的に後退させたりするためにも使用される。
【0030】
さて、まず図1,図2,図4の(1)図等に示したように、差し込み穴27に挿入された操作レバー25が縦姿勢Jの場合、荷受台3は下位置Hを取る。
すなわち、操作レバー25が縦姿勢Jの場合、リンク装置5のクランク部23とリンク板24とは、共に横姿勢を取り、収納空間15内に完全収納されると共に、前後方向に略直線状に伸長した位置関係となり、第2シャフト29を中心に前後に離れたリンク関係となる。
もって荷受台3は、リンク板24そしてステー30を介し、前方向に押動されて、ローラーフレーム2に対し前進動した位置を取る。そして、このような前進動と共に、荷受台3は、ガイド部18の後部高位のストッパ箇所22にて、ローラーシャフト12そしてローラーフレーム2に対して保持され、もって荷受台3は下位置Hを取る。
【0031】
これに対し、図3,図4の(2)図等に示したように、差し込み穴27に挿入された操作レバー25が、後方に向けて引き倒された傾倒姿勢Kの場合、荷受台3は上位置Gを取る。
すなわち、操作レバー25が傾倒姿勢Kの場合、リンク装置5のクランク部23とリンク板24とは、第1シャフト28を支点とし、共に縦姿勢を取り、共に上部が収納空間15上に突出すると共に、同じく突出した第2シャフト29を中心に、接近,屈曲,重なった位置関係,リンク関係となる。
もって荷受台3が、リンク板24そしてステー30を介し、ローラーフレーム2に対し後方向に引張られて、後退動した位置を取る。このような後退動と共に、荷受台3は、ガイド部18の前部低位のストッパ箇所21にて、ローラーシャフト12そしてローラーフレーム2に対して保持され、もって荷受台3は上位置Gを取る。リンク装置5は、このようになっている。
【0032】
《作動等について》
本発明に係るローダ1は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
貨物車輌Bや倉庫の床面Cには、レール溝Dが前後に平行に形成されており、このローダ1は、各レール溝Dに配され、レール溝Dをそれぞれ前後に移動可能であり(図7を参照)、ローラーフレーム2と荷受台3と、を有してなる。
下部のローラーフレーム2は、上面が開放された略函状をなすと共に(図5等を参照)、複数のローラー4を備えており床面Cのレール溝D内を走行可能であり、後端部に形成された収納空間15に、リンク装置5が配設されている(図1,図2,図3,図4等を参照)。上部の荷受台3は、下面が開放された略函状をなし(図6等を参照)、ガイド部18を介しローラーフレーム2に載せられている(図2,図3,図4等を参照)。
ガイド部18は、前後に傾斜した形状よりなり、荷受台3の左右両側面20の下端縁にそれぞれ形成され、左右対をなすと共に前後に複数形成されており、ローラーフレーム2側の各ローラー4のローラーシャフト12上に保持されている。
【0033】
そこで、荷物Aを貨物車輌Bや倉庫の床面Cに対して運び,出し入れする荷役作業を行う際は、ローダ1を荷物Aの下のレール溝Dにそれぞれ配した後、各々次のように使用する(図7を参照)。
まず、リンク装置5のクランク部23の差し込み穴27に、操作レバー25の先端部26を挿入する。そして、操作レバー25を縦姿勢Jとした場合は(図1,図2,図4の(1)図等を参照)、リンク装置5のクランク部23とリンク板24とが、リンク動作に基づき伸張したリンク関係となり、リンク装置5は、ローラーフレーム2の収納空間15内に完全収納される。
そして荷受台3は、リンク板24にて押動されて、ローラーフレーム2に対して前方に向け前進動した位置にあると共に、ガイド部18に案内されてレール溝D内そして床面C下に降下した下位置Hを取り、ローラーフレーム2内に収納されている。もって、荷物Aを床面C上に載置させておくことができる。
【0034】
これに対し、操作レバー25を倒傾姿勢Kとした場合は(図3,図4の(2)図等を参照)、リンク装置5のクランク部25とリンク板24とが、リンク動作に基づき屈曲したリンク関係となり、リンク装置5は、上部がローラーフレーム2の収納空間15上に突出する。
そして荷受台3は、リンク板24にて引張られて、ローラーフレーム2に対して後方に向け後退動した位置にあると共に、ガイド部18に案内されて、ローラーフレーム2上に上部が突出した上位置Gを取り、レール溝D上に上昇し、床面C上に浮上している。もって、荷物Aを床面Cから持ち上げて、搬送することができる。
【0035】
さてそこで、荷物Aを貨物車輌Bや倉庫の床面Cに搬入する際は(図7の(1)図も参照)、まず、外部から搬入して一旦床面C出口側に載せておいた荷物Aの下のレール溝Dに、荷受台3を下位置Hとしたローダ1を挿入する(図1,図2,図4の(1)図等を参照)。
それから、操作レバー25を縦姿勢Jから傾倒姿勢Kとし、荷受台3を下位置Hから上位置Gに上昇させることにより、荷受台3の上面19にて、荷物Aを持ち上げる(図3,図4の(2)図等を参照)。しかる後、そのままの状態でローダ1を前進走行,移動させることにより(荷物Aを押動するか又は操作レバー25を握って押動する)、荷物Aを床面Cの中央側や奥側へと運ぶ(図7の(1)図を参照)。
そして、操作レバー25を傾倒姿勢Kから縦姿勢Jとし、荷受台3を上位置Gから下位置Hに降下させることにより、荷物Aを、それまでの荷受台3の上面19上から、床面Cの中央側や奥側上に載置する(図1,図2,図4の(1)図等を参照)。このようにして、荷物Aが搬入される。
【0036】
これに対し、荷物Aを貨物車輌Bや倉庫の床面Cから搬出する際は(図7の(1)図も参照)、まず、床面Cの中央側や奥側上に載置されていた荷物Aの下のレール溝Dに、荷受台3を下位置Hとしたローダ1を挿入する(図1,図2,図4の(1)図等を参照)。
それから、操作レバー25を縦姿勢Jから傾倒姿勢Kとし、荷受台3を下位置Hから上位置Gに上昇させることにより、床面Cの中央側や奥側上に載置しておいた荷物Aを、荷受台3の上面19にて持ち上げる(図3,図4の(2)図等を参照)。しかる後、そのままの状態でローダ1を後退走行,移動させるすることにより(荷物Aを引張るか又は操作レバー25を握って引張る)、荷物Aを床面C出口側へと運ぶ。
そして、操作レバー25を傾倒姿勢Kから縦姿勢Jとし、荷受台3を上位置Gから下位置Hに降下させることにより、荷物Aを、それまでの荷受台3の上面19上から床面C出口側上に一旦載せる(図1,図2,図4の(1)図等を参照)。それから、荷物Aが外部へと搬出される。
【0037】
《コンパクト化等について》
さてそこで、このローダ1は、次の第1,第2のようになる。第1に、このローダ1にあっては、荷物Aを持ち上げて運ぶ時のみ、荷受台3やリンク装置5がローラーフレーム2上に突出し(図3,図4の(2)図等を参照)、荷物Aを持ち上げて運ばない時や不使用時等の常時は、荷受台3やリンク装置5は、略函状をなすローラーフレーム2内に完全に収納される(図1,図2,図4の(1)図等を参照)。
つまり、このロ−ダ1は、常時は形状がフラット化されており、コンパクト化されている。そこで例えば、既にレール溝D内に配されていたローダ1が、床面C上に次に新たに載せられた荷物A下を、通過移動可能となるので(図7の(2)図を参照)、フォークリフトFによる荷役作業(図7の(1)図を参照)が、中断されることもなくなる。
【0038】
《構成の簡単化について》
第2に、このロ−ダ1は、ローラー4,収納空間15等を備えた略函状のローラーフレーム2と、ガイド部18を備えた略函状の荷受台3と、クランク部23,リンク板24,差し込み穴27等を備えたリンク装置5と、を組み合わせて用いてなり、簡単な構成よりなる。
【0039】
【発明の効果】
《本発明の特徴》
本発明に係るローダは、以上説明したように、略函状をなすローラーフレーム側の各ローラーシャフト上に、略函状をなす荷受台側の各ガイド部を保持させ載せると共に、ローラーフレームに形成された収納空間に、荷受台をローラーフレームに対し前後動させ、もって上位置と下位置に昇降動させるリンク装置を、配設してなる。
そしてリンク装置を、ローラーフレームに対し突出又は完全収納される位置関係とすると共に、ローラーフレームに下部が枢着されたクランク部と、クランク部と荷受台との間に枢着されたリンク板と、クランク部に形成された操作レバーの差し込み穴と、で構成したことにより、次の効果を発揮する。
【0040】
《第1の効果について》
第1に、形状がフラット化,コンパクト化される。すなわち、このローダにあっては、上面が開放された略函状をなすローラーフレームの後端部に、収納空間を形成し、この収納空間にリンク装置を配設してなる。そしてリンク装置は、クランク部の下部をローラーフレームに枢着してなり、荷受台が下位置を取ってローラーフレーム内に収納された際、ローラーフレームの収納空間内に、完全収納される。
つまり、前述したこの種従来例のローダのように、リンク装置やその収納部が、必須的に常時上方に大きく突出するようなことはなく、このローダでは、荷物を持ち上げて運ぶ時のみ、荷受台やリンク装置がローラーフレーム上に突出し、荷物を持ち上げない時や不使用時の常時は、荷受台やリンク装置は、略函状をなすローラーフレーム内やレール溝内に収納される。
このように、このローダは、常時は形状がフラット化,コンパクト化されてなる。そこで、このローダは、a.荷役作業中の作業員がつまずくこともなくなり、安全性が向上する。b.そこで、荷役作業中は勿論のこと荷役作業後も、ローダを、床面のレール溝から引き出し,除去,別途保管する必要がなく、その分、作業が迅速化され作業効率が向上する。
c.もって引き出し,除去,保管作業に際し指摘されていた、ローダの落下による損傷,破損の危険も解消される。d.ローダの非使用時の保管場所はレール溝内でよく、保管場所に困ることもない。特に、裏返してレール溝内に保管するとよい。e.ローダを貨物車輌や倉庫の床面上に保管しなくてよいので、その分、荷物の積載・収納容量が増大し、積載効率が向上する。
f.特に貨物車輌たるバン型車の場合は、フォークリフト等での荷積みに際し、パレット(荷物)が接触して、ローダが損傷,破損する危険が解消される。又、バン型車の天井(後部開口面)による上からの制約に加え、ローダの形状が荷物の積載容量を下から制約することもなくなり、その分、荷物の積載容量が増大する。
g.更にローダが、床面上に載置された荷物下を通過可能であるので、フォークリフトによる荷役作業が中断されることもなくなり、荷役作業が連続化され、この面からも作業効率が向上する。
【0041】
《第2の効果について》
第2に、構成が簡単容易化されてなる。すなわち、このローダは、ローラー,収納空間等を備えた略函状のローラーフレームと、ガイド部を備えた略函状の荷受台と、クランク部,リンク板,差し込み穴等を備えたリンク装置と、を組み合わせた構成よりなる。つまり、前述したこの種従来例のローダや荷役装置に比べ、移動や昇降のための機構が簡単容易である。
もってa.昇降動作がスムーズで安定しており、b.荷物の局部荷重によって損傷,破損することがなく、強度や耐久性にも優れ、c.故障が少なく保守管理も容易であり、d.重量が軽くコスト面にも優れており、e.貨物車輌や倉庫に既設のレール溝を、そのまま利用することができ、この面からもコスト面に優れている。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るローダについて、発明の実施の形態の説明に供する平面図であり、荷受台が下位置にある場合を示す。
【図2】 同発明の実施の形態の説明に供し、一部を破断した側面図であり、荷受台が下位置にある場合を示す。
【図3】 同発明の実施の形態の説明に供し、一部を破断した側面図であり、荷受台が上位置にある場合を示す。
【図4】 同発明の実施の形態の説明に供し、正断面図であり、(1)図は、荷受台が下位置にある場合を示し、(2)図は、荷受台が上位置にある場合を示す。
【図5】 同発明の実施の形態の説明に供し、ローラーフレームを示し、(1)図は平面図、(2)図は側面図である。
【図6】 同発明の実施の形態の説明に供し、荷受台を示し、(1)図は平面図、(2)図は側面図である。
【図7】 同発明の実施の形態の説明に供し、(1)図は、貨物車輌における荷役作業ステップを示す側面説明図、(2)図は、同荷役作業の他のステップを示す側面説明図、(3)図は、床面のレール溝等の平面図、(4)図は、床面のレール溝の正断面図である。
【符号の説明】
1 ローダ
2 ローラーフレーム
3 荷受台
4 ローラー
5 リンク装置
12 ローラーシャフト
15 収納空間
18 ガイド部
20 側面
21 ストッパ箇所
22 ストッパ箇所
23 クランク部
24 リンク板
25 操作レバー
26 先端部
27 差し込み穴
28 第1シャフト(横軸)
29 第2シャフト(横軸)
31 第3シャフト(横軸)
34 ガイド長穴
A 荷物
B 貨物車輌
C 床面
D レール溝
G 上位置
H 下位置
J 縦姿勢
K 傾倒姿勢
Claims (2)
- 荷物Aが載置される貨物車輌Bや倉庫の床面Cについて、前後に平行に形成されたレール溝Dを移動可能なローダ1であって、下部のローラーフレーム2と上部の荷受台3と、を有してなり、
該ローラーフレーム2は、高さ寸法が該レール溝Dの深さ寸法より僅かに小さく設定されており、複数のローラー4を備え該レール溝D内を走行可能であると共に、リンク装置5が付設されており、該リンク装置5は、該ローラーフレーム2の後端部に形成された収納空間15に配設されており、操作に基づきリンク動作し、
該荷受台3は、ガイド部18を介し該ローラーフレーム2に載せられると共に、上部が該レール溝D上に上昇し該荷物Aを該床面Cから持ち上げ可能な上位置Gと、該レール溝D内に降下し該荷物Aを該床面C上に載置せしめることが可能な下位置Hと、に昇降動可能であり、
該ガイド部18は、前に低く後に高く前後に傾斜した切欠形状よりなり、該荷受台3の左右両側面の下端縁にそれぞれ形成され、左右対をなすと共に前後に複数形成されており、該ローラーフレーム2側の各該ローラー4のローラーシャフト12上に保持され、かつ、それぞれ前部低位に、上位置Gにて該荷受台3をストップ規制するアール状のストッパ箇所21が付設されると共に、後部高位に、下位置Hにて該荷受台3をストップ規制するアール状のストッパ箇所22が付設されており、
該ローラーフレーム2は、少なくとも上面が開放された略函状をなし、又、該荷受台3は、少なくとも下面が開放された略函状をなし、該上位置Gにおいて該ローラーフレーム2上に上部が突出し、該下位置Hにおいて該ローラーフレーム2内に内嵌,収納される位置関係となっており、
該リンク装置5は、該荷受台3の上位置Gにおいては、該ローラーフレーム2上に上部が突出すると共に、該荷受台3の下位置Hにおいては、該ローラーフレーム2の収納空間15内に完全収納される位置関係となっており、
該荷受台3は、該リンク装置5のリンク動作に基づき、該ローラーフレーム2に対して前後動可能であると共に、該前後動により該ガイド部18に案内されて該上位置Gと下位置Hとに、昇降動可能となっていること、を特徴とするローダ。 - 請求項1に記載したローダにおいて、該リンク装置5は、該ローラーフレーム2に下部が横軸28で枢着されたクランク部23と、該クランク部23の上部に対し一端部が横軸29で枢着されると共に、他端部が該荷受台3の後部に対し前後に傾斜したガイド長穴34にて案内される横軸31を介して枢着されたリンク板24と、該クランク部23に形成され操作レバー25の先端部26を挿入可能な差し込み穴27と、を備えてなり、
該差し込み穴27に挿入された該操作レバー25が縦姿勢Jの場合、該クランク部23とリンク板24とが、前後方向に略直線状に伸長して離れたリンク関係となり、もって該リンク装置5が、該ローラーフレーム2の収納空間15内に完全収納されると共に、該荷受台3が、該リンク板24にて押動されて前進動し、該ガイド部18に案内されて該下位置Hを取り、
該差し込み穴27に挿入された該操作レバー25が傾倒姿勢Kの場合、該クランク部23とリンク板24とが、接近し屈曲して重なったリンク関係となり、もって該リンク装置5は、上部が該ローラーフレーム2の収納空間15上に突出すると共に、該荷受台3が、該リンク板24にて引張られて後退動し、該ガイド部18に案内されて該上位置Gを取ること、を特徴とするローダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000301751A JP3889215B2 (ja) | 2000-10-02 | 2000-10-02 | ローダ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000301751A JP3889215B2 (ja) | 2000-10-02 | 2000-10-02 | ローダ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002104660A JP2002104660A (ja) | 2002-04-10 |
JP3889215B2 true JP3889215B2 (ja) | 2007-03-07 |
Family
ID=18783231
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000301751A Expired - Fee Related JP3889215B2 (ja) | 2000-10-02 | 2000-10-02 | ローダ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3889215B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003306070A (ja) * | 2002-04-12 | 2003-10-28 | Techno Hagihara:Kk | 積荷運搬トロリー |
JP4308492B2 (ja) * | 2002-08-29 | 2009-08-05 | 昭和飛行機工業株式会社 | ローダ |
JP5144317B2 (ja) * | 2008-03-12 | 2013-02-13 | 芦森工業株式会社 | ローダ |
KR101183183B1 (ko) | 2011-04-21 | 2012-09-17 | 이영민 | 화물 운반용 트롤리 |
CN112027462A (zh) * | 2020-09-15 | 2020-12-04 | 隆链智能科技(上海)有限公司 | 一种纵向电磁联动式十六轮四向穿梭车 |
-
2000
- 2000-10-02 JP JP2000301751A patent/JP3889215B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002104660A (ja) | 2002-04-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU618049B2 (en) | Means for handling containers or equivalent and structural design of a container or equivalent | |
JP3889215B2 (ja) | ローダ | |
JPH07257578A (ja) | パレット構造 | |
JP2019111996A (ja) | ローダ | |
JP3239435U (ja) | ストッパ付ローダ | |
JP4336782B2 (ja) | 運搬用台車 | |
JP3892660B2 (ja) | ローダ | |
JP4586142B2 (ja) | ローダ | |
JP3736058B2 (ja) | 搬送車 | |
JP7189833B2 (ja) | 車両用荷室のスライド脱着構造 | |
WO2021256435A1 (ja) | ローダ | |
EP1232904A1 (fr) | Véhicule de transport de marchandises à plateforme élévatrice | |
JP2009067186A (ja) | 荷体昇降機構付台車 | |
JP5372416B2 (ja) | ローダー用レール装置 | |
JP3046163U (ja) | 物品収納棚 | |
JP4586143B2 (ja) | ローダ | |
JPS644594Y2 (ja) | ||
JP2891132B2 (ja) | 貨物車両のリフト装置 | |
JP2008126723A (ja) | 積載台車 | |
JP7553958B2 (ja) | ローダ | |
JP3028930B2 (ja) | 貨物自動車の積載物移送装置 | |
JP3226073U (ja) | ドリー | |
JP2002114384A (ja) | ローダ | |
JPH0628486Y2 (ja) | パレット貨物収納台 | |
JPS6119130Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060530 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060725 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061128 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061129 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101208 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101208 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111208 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121208 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131208 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |