JP2004086437A - 回転操作量の入力装置およびこれを利用した操作装置 - Google Patents

回転操作量の入力装置およびこれを利用した操作装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小型電子機器に組み込むのに適した効率的な回転操作量の入力装置を提供する。
【解決手段】二次元力センサ100により、オペレータから加えられる操作力を、XY二次元直交座標系における座標値(x,y)として時系列で入力し、極座標変換部200によって、座標値(r,θ)に変換する。操作量認識部300は、時系列として得られる座標値(r,θ)における値rが所定のしきい値rtよりも大きかった場合に、当該座標値(r,θ)を有意な座標値として認識し、有意な座標値(r,θ)が連続して得られた期間内において、値θがその直前の値θbeforeに対して、所定のしきい値θtを越える変動Δθを生じた場合に、この変動Δθに応じた値を回転を示す操作量として認識する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転操作量を入力するための装置に関し、特に、小型民生用電子機器への利用に適した量産型の入力装置およびこれを利用した操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話、デジタルカメラ、電子ゲーム機器、PDA機器など、マイクロプロセッサを内蔵した小型民生用の電子機器の普及はめざましく、最近では、これらの電子機器あるいはその周辺機器に組み込むための種々の入力装置の需要も高まってきている。一般に、これら電子機器に対する入力装置としては、XY二次元直交座標系におけるX軸方向の操作量とY軸方向の操作量とを指示できる装置や、これにクリック入力を加えた装置などが広く利用されている。X軸方向の操作量とY軸方向の操作量とを指示することができれば、ディスプレイ画面上でカーソルやポインタを任意の位置に移動させるための操作を行うことができ、また、メニュー画面から所定の項目を選択する操作を行うこともできる。
【0003】
このような操作を行うための入力装置としては、二次元力センサを内蔵した装置が広く利用されている。二次元力センサは、オペレータの指による操作を、X軸方向に関する操作量とY軸方向に関する操作量とに分けて検出することができ、各軸方向に関する操作量をそれぞれ独立して認識することができる。小型民生用電子機器やその周辺機器に内蔵するための二次元力センサとしては、小型で量産に適したものが望ましく、容量素子、ピエゾ抵抗素子、圧電素子など、種々の検出素子を利用したものが実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、電子機器用の入力装置としては、XY二次元直交座標系におけるX軸方向の操作量とY軸方向の操作量とを入力する機能と、クリック入力を行う機能と、が備わっていれば、当該電子機器上で動作する一般的なアプリケーションソフトウエアに対する大部分の操作が可能になる。しかしながら、アプリケーションソフトウエアによっては、回転操作量の入力が可能であれば、より柔軟な操作を行うことができるようになるものも少なくない。たとえば、音声情報や動画情報を再生するソフトウエアの場合、音量制御や送り戻し制御を行う場合の指示は、回転操作による指示形式にした方が、より直感的な指示を与えることが可能になり、操作性も良好になる。
【0005】
このような回転操作量の入力を行うためには、古くから、回転式の可変抵抗器や可変容量器などを利用した入力機器が用いられているが、このような入力機器は、小型化が困難であり、携帯電話、デジタルカメラ、電子ゲーム機器、PDA機器などの小型電子機器への内蔵には必ずしも適していない。また、これら小型電子機器には、カーソルやポインタの移動を行うために、上述した二次元力センサを利用した入力装置が既に組み込まれており、回転操作量の入力を行うために、更に別な入力装置を組み込むことは効率的ではない。
【0006】
そこで本発明は、小型電子機器に組み込むのに適した効率的な回転操作量の入力装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)  本発明の第1の態様は、所定の回転角を示す操作量を入力するための回転操作量の入力装置において、
オペレータから加えられる操作力を、XY二次元直交座標系における座標値(x,y)として時系列で入力する二次元力センサと、
この時系列として与えられる座標値(x,y)を、順次、極座標系における座標値(r,θ)に変換する極座標変換部と、
時系列として得られる座標値(r,θ)における値θの変動を、回転角を示す操作量として認識する操作量認識部と、
を設けるようにしたものである。
【0008】
(2)  本発明の第2の態様は、上述の第1の態様に係る回転操作量の入力装置において、
操作量認識部が、座標値(r,θ)における値rが所定のしきい値rtよりも大きかった場合に、当該座標値(r,θ)を有意な座標値として認識し、有意な座標値(r,θ)のみを考慮した値θの変動に基づいて操作量の認識を行うようにしたものである。
【0009】
(3)  本発明の第3の態様は、上述の第2の態様に係る回転操作量の入力装置において、
操作量認識部が、有意な座標値(r,θ)が連続して得られた場合に、この連続期間内における値θの変動に基づいて操作量の認識を行うようにしたものである。
【0010】
(4)  本発明の第4の態様は、上述の第3の態様に係る回転操作量の入力装置において、
操作量認識部が、有意な座標値(r,θ)が連続して得られた連続期間内において、値θがその直前の値θbeforeに対して、所定のしきい値θtを越える変動Δθを生じた場合に、この変動Δθに応じた値を操作量として認識するようにしたものである。
【0011】
(5)  本発明の第5の態様は、上述の第1〜第4の態様に係る回転操作量の入力装置において、
二次元力センサとして、センサ本体と、このセンサ本体に対して、X軸方向およびY軸方向にそれぞれ独立して傾斜が可能な操作盤と、この操作盤のX軸方向およびY軸方向に関する傾斜の度合いに基づいて、それぞれ座標値xおよび座標値yを検出する検出手段と、を有するセンサを用いるようにしたものである。
【0012】
(6)  本発明の第6の態様は、上述の第1〜第5の態様に係る回転操作量の入力装置を含む操作装置において、
ディスプレイ画面上に、複数のアイコンを環状に並べて表示するアイコン表示手段と、
この複数のアイコンのいずれか1つを指定する指示を受け、指定されたアイコンをディスプレイ画面上で指定アイコンとして識別させるための識別表示を行う識別表示手段と、
複数のアイコンのいずれか1つを最初の指定アイコンとして指定する初期アイコン指定手段と、
指定アイコンを、回転操作量の入力装置の操作量認識部が認識した操作量に応じた隔たりをもった位置に配置された新たなアイコンに変更する指示を与える指定アイコン変更手段と、
を設けるようにしたものである。
【0013】
(7)  本発明の第7の態様は、上述の第1〜第5の態様に係る回転操作量の入力装置を含む操作装置において、
ディスプレイ画面上に、音声情報の再生時における音量調節操作もしくは送り戻し操作を行うための回転ツマミを表示させる回転ツマミ表示手段と、
回転操作量の入力装置の操作量認識部が認識した操作量に応じて、回転ツマミの回転量を決定し、この回転量に応じて音量調節制御もしくは送り戻し制御を行うとともに、回転ツマミ表示手段に対して回転量に応じた表示を行わせる制御を行う制御手段と、
を設けるようにしたものである。
【0014】
(8)  本発明の第8の態様は、上述の第1〜第5の態様に係る回転操作量の入力装置を含む操作装置において、
ディスプレイ画面上に、動画情報の再生時におけるコマ送り操作を行うための回転ツマミを表示させる回転ツマミ表示手段と、
回転操作量の入力装置の操作量認識部が認識した操作量に応じて、コマ送り対象となるコマ数を決定するとともに、回転ツマミ表示手段に対して、決定したコマ数に応じた回転操作を示す表示を行わせる制御を行う制御手段と、
を設けるようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。
<<< §1. 本発明に係る回転操作量の入力装置の基本構成 >>>
図1は、本発明に係る回転操作量の入力装置の基本構成を示すブロック図である(図の右側に示す座標図は、各構成要素の機能の概念図である)。この入力装置は、所定の回転角を示す操作量を入力するための装置であり、その基本構成要素は、図示のとおり、二次元力センサ100、極座標変換部200、操作量認識部300である。
【0016】
二次元力センサ100は、オペレータから加えられる操作力を、XY二次元直交座標系における座標値(x,y)として時系列で入力する機能を果たす。この二次元力センサ100の具体的な構成例は、後の§3において詳述するが、要するに、この二次元力センサ100は、互いに直交するX軸方向およびY軸方向に関して、何らかの操作力が加えられた場合に、この操作力に基づいてX軸方向およびY軸方向への操作量を検出する機能を有するセンサであれば、どのようなものであってもかまわない。右側の座標図には、XY二次元直交座標系における任意の点P(x,y)が入力された状態が示されているが、実際にオペレータによって行われる操作は、二次元平面上の一点を指定する操作ではなく、X軸方向およびY軸方向に対して何らかの力を加える操作になる。なお、操作量の検出値となる座標値(x,y)は、たとえば、座標値(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3),……のような一連のデータとして時系列的に得られる。
【0017】
極座標変換部200は、こうして時系列として与えられる座標値(x,y)を、順次、極座標系における座標値(r,θ)に変換する機能を有する。たとえば、一連のデータとして時系列的に得られた座標値(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3),……は、順次、座標値(r1,θ1),(r2,θ2),(r3,θ3),……に変換されることになる。このような変換処理は、XY二次元直交座標系における任意の点Pの座標値P(x,y)を、極座標系の座標値P(r,θ)に変換する処理であり、座標値(x,y)をデジタルデータとして取り込み、r=ルート(x+y)、θ=arctan(y/x)なる演算を実行することにより行うことができる。
【0018】
操作量認識部300は、こうして時系列として得られる座標値(r,θ)における値θの変動を、回転角を示す操作量として認識する機能を有している。たとえば、図1の下段右側の座標図に示すように、点P(rp,θp)に続いて、点Q(rq,θq)が与えられたとすると、値θの変動分Δθ=θq−θpが、回転角を示す操作量として認識されることになる。図示の例の場合、この回転操作量Δθは、反時計回りに角度Δθだけ回転すべき旨の指示を与える操作量ということになる。
【0019】
この図1では、説明の便宜上、各構成要素を機能ブロック100,200,300として示したが、実際には、二次元力センサ100は、所定の物理的な構造体によって構成され、検出値(x,y)を電気信号として出力する機能をもった装置からなり、極座標変換部200および操作量認識部300は、この二次元力センサ100から出力された電気信号をデジタルデータとして取り込み、所定の演算処理を行う機能をもったマイクロプロセッサやマイクロコンピュータによって構成されることになる。
【0020】
図2は、二次元力センサ100の構成例を示す上面図であり、図3は、この二次元力センサ100の側断面図である。この二次元力センサ100は、XY平面に対して平行な上面を有するセンサ本体110と、このセンサ本体110に対して、X軸方向およびY軸方向にそれぞれ独立して傾斜が可能な操作盤120と、この操作盤120のX軸方向およびY軸方向に関する傾斜の度合いに基づいて、それぞれ座標値xおよび座標値yを検出する検出手段(図示されていない)と、を有している。なお、図3の側断面図は、この二次元力センサ100に対する操作入力を行っている状態を示す概念図であり、センサ本体110については、ひとかたまりのブロックとして示してある。実際には、センサ本体110には、操作盤120を支持する物理的な構造や、その傾斜を検出する機構が組み込まれているが、ここでは、便宜上、これらの構造や機構の図示を省略してある(詳細な構成例は、§3で述べる)。
【0021】
図2の上面図に示されているとおり、操作盤120は円盤状の部材であり、図のX軸方向(左右方向)およびY軸方向(上下方向)に対して、それぞれ独立して傾斜することが可能である。オペレータは、センサ本体110を手に持ちながら、操作盤120の上面に指を当て、所望の方向に操作力を加えることにより、操作盤120をX軸方向およびY軸方向にそれぞれ独立して傾斜させることができ、しかも操作力の大きさを調節することにより、各軸方向についての傾斜の度合いを調節することができる。図3は、操作盤120をセンサ本体110に対して、X軸負方向に傾斜させた状態を示している。このような状態に傾斜させるためには、オペレータは、操作盤120の上面の中心部に指を当てて、図に矢印Fx−として示すような斜め下方に押圧力を作用させるような操作を行ってもよいし、あるいは、操作盤120の上面の端部(図3における左端)に指を当てて、図に矢印FFx−として示すような垂直下方に押圧力を作用させるような操作を行ってもよい。いずれの操作であっても、X軸負方向への操作力が与えられることになる。もちろん、X軸正方向への操作力も同様に加えることができ、更に、Y軸の正方向や負方向への操作力も同様に加えることができる。操作盤120のX軸方向に関する傾斜操作とY軸方向に関する傾斜操作とは独立しているため、結局、この操作盤120に加えた操作は、XY二次元直交座標系における任意の座標値(x,y)を与える操作ということになる。
【0022】
既に述べたとおり、こうして与えられた座標値(x,y)は、極座標変換部200において、座標値(r,θ)に変換され、時系列的に得られた座標値(r,θ)に基づいて、操作量認識部300が回転操作量Δθを認識することになる。たとえば、オペレータが、図2に示す操作盤120の縁の部分に指をおいて下方(図2では紙面に対して垂直方向)への押圧力をかけ、そのまま指を操作盤120の縁に沿って時計回りあるいは反時計回りに回転させるように摺動させると、操作盤120は、いわゆるコマの歳差運動のような運動を行い、傾斜方向が回転移動することになる。したがって、時系列的に与えられる座標値(r,θ)の値θは連続的に変動し、その変動に基づいて回転操作量の認識が行われることになる。この操作量認識部300における回転操作量の認識処理は、時系列として得られる座標値(r,θ)における値θの変動を、回転角を示す操作量として認識することができれば、どのような認識処理を行ってもかまわないが、実用上は、次のような方針に基づき、操作量の認識を行うようにするのが好ましい。
【0023】
まず、操作量認識部300は、座標値(r,θ)における値rが所定のしきい値rtよりも大きかった場合に、当該座標値(r,θ)を有意な座標値として認識し、有意な座標値(r,θ)のみを考慮した値θの変動に基づいて操作量の認識を行うようにするのが好ましい。これは、オペレータが意図的に回転操作の入力を行っていると判断できる場合に限り、回転操作量の認識が行われるようにする配慮である。たとえば、オペレータが、図2に示す二次元力センサ100の操作盤120の上面部分に指をかけていたとしよう。この場合、オペレータが意図的な何らかの操作入力を行っていなかったとしても、通常、指先の微小な揺らぎにより、操作盤120には、絶えず微小な操作力が加わってしまうため、何らかの座標値(x,y)が時系列的に検出され、操作量認識部300に対しては、何らかの座標値(r,θ)が時系列的に与えられることになる。
【0024】
このように、オペレータが意図的に操作入力を行っていないにもかかわらず、操作量の認識が行われてしまうことは好ましくない。そこで、予め所定のしきい値rtを定めておき、操作量認識部300に与えられた座標値(r,θ)における値rが、このしきい値rtよりも大きかった場合に限って、当該座標値(r,θ)を有意な座標値として認識するようにしておけば、しきい値rt以下の値rをもった座標値(r,θ)が与えられたとしても、これを無視する取り扱いが可能になる。通常、オペレータが操作盤120に単に指をかけているだけの状態では、操作盤120の傾斜はそれほど大きくならないので、座標値(r,θ)における値rも、それほど大きな値にはならない。したがって、このような状態で与えられた座標値(r,θ)は、有意な座標値としては認識されずに無視されることになり、回転操作量が認識されることはない。
【0025】
一方、オペレータが意図的に回転操作の入力を与えた場合には、操作盤120がある程度大きく傾斜させられることになるので、座標値(r,θ)における値rは所定のしきい値rtよりも大きくなり、当該座標値(r,θ)が有意な値として認識されることになる。こうして、有意な座標値(r,θ)のみを考慮した値θの変動に基づいて、操作量の認識を行うようにすれば、オペレータが意図的に操作入力を行っている場合にのみ、操作量の認識が行われるようになる。
【0026】
実用上は、有意な座標値(r,θ)が連続して得られた場合に、この連続期間内における値θの変動に基づいて操作量の認識を行うようにすればよい。たとえば、一連の座標値(r1,θ1),(r2,θ2),(r3,θ3),(r4,θ4),(r5,θ5),(r6,θ6),(r7,θ7),(r8,θ8),(r9,θ9)が与えられ、このうち、r4とr9とがしきい値rt以下であった場合、有意な座標値が得られる連続期間は、(r1,θ1)〜(r3,θ3)なる第1の期間と(r5,θ5)〜(r8,θ8)なる第2の期間ということになる。そこで、まず、(r1,θ1)〜(r3,θ3)なる第1の期間における値θの変動に基づいて、θ1→θ2なる変動に基づく操作量の認識と、θ2→θ3なる変動に基づく操作量の認識とが行われる。続いて、(r5,θ5)〜(r8,θ8)なる第2の期間における値θの変動に基づいて、θ5→θ6なる変動に基づく操作量の認識と、θ6→θ7なる変動に基づく操作量の認識と、θ7→θ8なる変動に基づく操作量の認識と、が行われる。
【0027】
このような認識方法を採れば、オペレータが操作盤120に指を当てて、その傾斜方向を回転させるような操作を行い(第1の期間)、一度、指を離してから、再び指を別な箇所に当てて同様の操作を行った場合(第2の期間)でも、回転操作量としては、オペレータの意図した量が入力されることになる。すなわち、指を一度離した時点で得られる座標値(r4,θ4)は、有意な座標値ではないため無視され、しかもその前後で得られる座標値(r3,θ3)と座標値(r5,θ5)とは異なる連続期間における座標値であるため、θ3→θ5なる変動に基づく操作量の認識は行われることがない。したがって、オペレータが回転操作中に、操作盤120の第1の箇所から一度指を離し、別な第2の箇所に指を当てて回転操作を続けた場合であっても、第1の箇所から第2の箇所への指の移動操作は、回転操作量としては認識されないことになる。このような取り扱いは、オペレータの操作感覚に合致しており、良好な操作性を提供することができる。
【0028】
一方、値rはしきい値rtよりも大きいものの、値θの変動が小さかった場合には、オペレータが意図的に操作入力を行っていない可能性がある。たとえば、オペレータが、図2に示す二次元力センサ100の操作盤120の上面左端部分に指をかけ、ある程度の押圧力を加えていたとしよう。この場合、操作盤120は、ちょうど図3に示すように傾斜した状態になっており、得られる座標値(r,θ)の値rは、ある程度大きな値になる。しかしながら、オペレータが、この状態で指を休めていたとすると、実際には、意図的な回転操作入力は加えられていない。ところが、この場合も、指先の微小な揺らぎにより、操作盤120には、絶えず微小な変動要素が加わるため、座標値(r,θ)の値rおよび値θは、微小ながらも変動する。このような場合にも、操作量の認識が行われてしまうことは好ましくない。
【0029】
そこで、予め所定のしきい値θtを定めておき、操作量認識部300は、有意な座標値(r,θ)が連続して得られた連続期間内において、値θがその直前の値θbeforeに対して、所定のしきい値θtを越える変動Δθを生じた場合に、当該変動Δθに応じた値を操作量として認識する処理を行うようにしておけばよい。たとえば、しきい値θt=5°に設定しておけば、直前に与えられた有意な座標値(r,θ)に対して、θの値が5°を越える変動Δθを生じた場合にのみ、当該変動Δθが回転操作量として認識されることになる。したがって、上述のように、オペレータが、操作盤120の縁に指をかけて休めているような状態では、回転操作量の認識は行われないことになる。
【0030】
図4は、このように、値rおよび値θにそれぞれ所定のしきい値rtおよびθtを設定した操作量認識を行う場合の具体的な処理動作の一例を示す流れ図である。まず、ステップS1において、二次元力センサ100の検出値(x,y)を入力し、続くステップS2において、この検出値(x,y)を極座標系の座標値(r,θ)に変換する。このステップS1,S2の処理は、極座標変換部200において実行されるプロセスであり、ステップS3以下の処理は、操作量認識部300において実行されるプロセスである。
【0031】
ステップS3では、得られた座標値(r,θ)のうちの値rがしきい値rtを越えているか否かが判定される。もし、値rがしきい値rt以下であった場合には、ステップS4へと進み、フラグFが0に設定される。これは、与えられた座標値(r,θ)が、有意な座標値ではなかったことを意味する。フラグFは、有意な座標値(値rがしきい値rtを越えている座標値)の連続状態を示すフラグであり、F=1であれば、有意な座標値が連続して到来している状態であることを示し、F=0であれば、そのような連続状態が中断していることを示す。ステップS3において、r≦rtなる判断がなされると、連続状態は中断していることになり、ステップS4において、フラグF=0に設定される。一方、ステップS3において、r>rtなる判断がなされると、ステップS5において、フラグF=1か否かが判断される。これは、既に有意な座標値が連続して到来している状態に入っているか否かの判断に相当する。もし、このステップS5において、F=0であったとすると、直前までは、有意な座標値の連続状態は中断していたことになる。そこで、この場合は、ステップS6へと進み、フラグFを1に設定し、有意な座標値の連続状態が開始した旨の記録を行う。
【0032】
一方、ステップS5において、F=1であったとすると、少なくとも前回の座標値は有意な座標値であったことになるので、今回得られた有意な座標値と、前回の座標値とについて、値θの変動分Δθを求める処理を行う。すなわち、ステップS7において、Δθ=θbefore−θなる演算を行う。ここで、θbeforeは、前回の座標値(r,θ)における値θである。続いて、ステップS8において、Δθの絶対値がしきい値θtを越えているか否かが判断され、越えていた場合にだけ、ステップS9において、Δθが回転操作量として出力される。Δθの絶対値がしきい値θt以下であった場合には、オペレータは意図的な回転操作量入力を行っていないと判断し、ステップS9における回転操作量の出力は実行されない。
【0033】
続くステップS10では、今回の座標値(r,θ)における値θが、θbeforeに代入される。このような手順が、処理終了が指示されるまで、ステップS11を経て繰り返し実行されることになる。なお、実用上は、このステップS1〜S11までの手順の繰り返し周期を、回転操作量のスムーズな入力が可能となるような所定の周期に設定するようにする。この設定周期は、操作量認識部300に時系列データとして与えられる座標値(r,θ)の周期に相当することになり、入力装置としての操作性を左右するファクターになる。前述したように、二次元力センサ100に対する操作力は、オペレータの指先によって加えられることになるので、上述の周期として、オペレータの指先の運動速度に比べて非常に小さな周期を設定しても無意味である。たとえば、1ms程度の周期を設定しても、オペレータの指の動作には、通常、1000Hzもの振動成分は含まれていないので、あまり意味のある設定にはならない。一般的には、10〜100ms程度の周期を設定しておけば、実用上十分である。
【0034】
結局、この図4の手順に従えば、座標値(r,θ)における値rが所定のしきい値rtよりも大きかった場合にだけ、当該座標値(r,θ)が有意な座標値として認識され(ステップS3)、しかも、そのような有意な座標値(r,θ)が連続して得られた場合(ステップS5においてフラグF=1と判断された場合)であって、かつ、値θがその直前の値θbeforeに対して、所定のしきい値θtを越える変動Δθを生じた場合(ステップS8で、Δθの絶対値がθtを越えていると判断された場合)に、変動Δθに応じた値が回転操作量として認識され、出力されることになる(ステップS9)。
【0035】
<<< §2. 本発明に係る回転操作量の入力装置の利用例 >>>
続いて、上述した回転操作量の入力装置の具体的な利用例をいくつか述べることにする。
【0036】
図5は、ディスプレイ画面上に環状に配置された複数のアイコンを選択する操作に、本発明に係る回転操作量の入力装置を利用した例を示す画面図である。この例では、パソコンなどのディスプレイ画面410上に、12種類のアプリケーションソフトウエアを示す12個のアイコン411が表示されている。各アイコン411は、環状に並ぶように配置されており、カーソル412によって、12個のアイコン411のうちのいずれか1つが指定された状態が示されている。図示の例では、時計の3時の位置に配置された「メール」なるアプリケーションソフトウエアについてのアイコンが、カーソル412によって指定された状態が示されている。このように、カーソル412は、複数のアイコンのいずれか1つを指定アイコンとして識別させるための識別表示として機能する。
【0037】
本発明に係る回転操作量の入力装置は、このような環状に配置されたアイコンの指定状態を変更する入力を行うために利用することができる。図示の例では、初期状態では、「メール」なるアイコンが指定アイコンとなっているが、本発明に係る回転操作量の入力装置を用いて、所定の回転操作量を入力することにより、指定アイコンを時計回りもしくは反時計回りに変更することが可能になる。たとえば、図示の状態において、Δθ=+15°〜+44°程度の回転操作量が与えられた場合には、カーソル412を反時計回りに30°だけ移動させ、1つ分だけ隣の「プリント」なるアイコンへ移動させ、Δθ=+45°〜+74°程度の回転操作量が与えられた場合には、カーソル412を反時計回りに60°だけ移動させ、2つ分だけ隣の「予定表」なるアイコンへ移動させ、Δθ=+75°〜+104°程度の回転操作量が与えられた場合には、カーソル412を反時計回りに90°だけ移動させ、3つ分だけ隣の「時計」なるアイコンへ移動させるような制御を行うことができる。もちろん、負の角度をもった回転操作量を与えることも可能であり、たとえば、Δθ=−15°〜−44°程度の回転操作量が与えられた場合には、カーソル412を時計回りに30°だけ移動させ、1つ分だけ隣の「ワープロ」なるアイコンへ移動させるようにすればよい。
【0038】
結局、図5に示す操作装置は、ディスプレイ画面410上に、複数のアイコンを環状に並べて表示するアイコン表示手段と、この複数のアイコンのいずれか1つを指定する指示を受け、指定されたアイコンをディスプレイ画面410上で指定アイコンとして識別させるための識別表示(カーソル412)を行う識別表示手段と、複数のアイコンのいずれか1つを最初の指定アイコンとして指定する初期アイコン指定手段と、§1で述べた回転操作量の入力装置と、指定アイコンを、この入力装置内の操作量認識部300が認識した操作量に応じた隔たりをもった位置に配置された新たなアイコンに変更する指示を与える指定アイコン変更手段と、によって構成されることになる。
【0039】
図6は、ディスプレイ画面上に、音声情報の再生時における音量調節操作もしくは送り戻し操作を行うための回転ツマミを表示させ、この回転ツマミを操作するために、本発明に係る回転操作量の入力装置を利用した例を示す画面図である。この例では、パソコンなどのディスプレイ画面420上に、再生対象となる音声情報に関する表示を行う表示窓421が設けられており、更に、この音声情報の再生時における音量調節操作を行うための回転ツマミ422と、送り戻し操作を行うための回転ツマミ423とが表示されている。もっとも、回転ツマミ422,423は、あくまでもディスプレイ画面420上に表示された仮想のツマミであり、実際の回転操作は、図2に示すような二次元力センサ100の操作盤120に対して行うことになる。たとえば、回転ツマミ422の操作入力を行う旨を示す何らかの操作を行った後、二次元力センサ100に対して、Δθ=20°の回転操作量が与えられた場合、回転ツマミ422を20°だけ回転させるような操作入力が与えられたものとして取り扱う処理が行われる。
【0040】
要するに、この図6に示す操作装置は、ディスプレイ画面420上に、音声情報の再生時における音量調節操作もしくは送り戻し操作を行うための回転ツマミ422,423を表示させる回転ツマミ表示手段と、§1で述べた回転操作量の入力装置と、この入力装置内の操作量認識部300が認識した操作量に応じて、回転ツマミ422,423の回転量を決定し、当該回転量に応じて音量調節制御もしくは送り戻し制御を行うとともに、回転ツマミ表示手段に対して当該回転量に応じた表示を行わせる制御を行う制御手段と、によって構成されることになる。
【0041】
図7は、ディスプレイ画面上に、動画情報の再生時におけるコマ送り操作を行うための回転ツマミを表示させ、この回転ツマミを操作するために、本発明に係る回転操作量の入力装置を利用した例を示す画面図である。この例では、パソコンなどのディスプレイ画面430上に、再生対象となる動画を表示するための動画表示窓431が設けられており、その下には、表示中の動画のフレーム番号を表示するフレーム番号表示欄432が設けられている。また、その下側には、再生対象となる動画を選択するための動画選択欄433が設けられており、その右側には、コマ送り操作を行うための回転ツマミ434が配置されている。この例でも、回転ツマミ434は、あくまでもディスプレイ画面430上に表示された仮想のツマミであり、実際の回転操作は、図2に示すような二次元力センサ100の操作盤120に対して行うことになる。たとえば、回転ツマミ434を指定する何らかの入力操作を行った後、二次元力センサ100に対して、Δθ=20°の回転操作量が与えられた場合、回転ツマミ422を20°だけ回転させるような操作入力が与えられたものとして取り扱う処理が行われる。ここで、たとえば、回転ツマミ434の回転角度10°が、動画の一コマ分の送り(動画の進行方向への送りと逆方向への送り)に相当するような設定を行っておけば、20°の回転により、2コマ分の送り操作が行われ、動画表示窓431には、該当するコマに対応する画像が表示されることになる。
【0042】
要するに、この図7に示す操作装置は、ディスプレイ画面430上に、動画情報の再生時におけるコマ送り操作を行うための回転ツマミ434を表示させる回転ツマミ表示手段と、§1で述べた回転操作量の入力装置と、この入力装置内の操作量認識部300が認識した操作量に応じて、コマ送り対象となるコマ数を決定するとともに、回転ツマミ表示手段に対して前記コマ数に応じた回転操作を示す表示を行わせる制御を行う制御手段と、によって構成されることになる。
【0043】
以上、本発明に係る回転操作量の入力装置の利用例をいくつか述べたが、本発明に係る回転操作量の入力装置の利用態様は、これらの例に限定されるものではない。
【0044】
<<< §3. 二次元力センサの具体的構成例 >>>
最後に、本発明に係る回転操作量の入力装置に用いる二次元力センサの具体的な構成例を述べておく。この構成例は、特願2001−299540号明細書に開示された容量素子を用いた力検出装置であり、量産に適した比較的単純な構造をもち、電力消費を抑制させた動作が可能になるという特徴を有している。もちろん、ここに示す構成例は、本発明に利用可能な二次元力センサの一態様を示すものであり、本発明の実施にあたっては、必ずしも、ここに示す二次元力センサを用いる必要はない。
【0045】
はじめに、この二次元力センサの基本構造を説明する。図8は、この二次元力センサを分解して各構成要素を示した分解側断面図である。図示のとおり、この二次元力センサは、操作盤10、弾性変形体20、ドーム状構造体30、基板40によって構成されている。実際には、この入力装置は、基板40の上にドーム状構造体30を配置し、その上を弾性変形体20によって覆い、更にその上に操作盤10を取り付けることにより構成されることになる。この二次元力センサには、X軸およびY軸方向への操作量を示す操作入力だけでなく、ON/OFF状態を示すスイッチ入力を行う付加的な機能も備わっている。
【0046】
操作盤10は、弾性変形体20の上面に配置され、オペレータの動作に基づいて加えられた力を弾性変形体20へと伝達し、弾性変形体20に弾性変形を起こさせる機能を有している。§1で述べたとおり、操作盤10は、オペレータの操作力に基づいて、基板40に対して傾斜することになり、弾性変形体20に弾性変形を起こさせ、弾性変形体20の一部を基板40に対して変位させる機能を果たすことになる。
【0047】
図9は、この操作盤10の上面図、図10は、この操作盤10の下面図である。図示のとおり、操作盤10は全体として円盤状をしており、この実施形態の場合、プラスチックなどの樹脂で構成されている。上述したように、操作盤10は、弾性変形体20に対して力を伝達させる機能を果たすことができれば、どのような形状のものでもかまわないが、回転に関する操作量を入力するには、円盤状のものが適している。また、オペレータの操作を確実に弾性変形体20に伝達するためには、樹脂や金属などの剛性材料によって構成するのが好ましい。図示の実施形態の場合、操作盤10は、図9に示すように、操作部分11、土手部分12、外周部分13の3つの部分から構成されており、その下面には、図10に示すように円柱状の押圧棒14が突き出している。操作部分11は、オペレータの指にフィットするように、土手部分12の内側に形成された滑らかな窪み部分であり、外周部分13は、土手部分12の外側に形成されたテーパ部である。また、押圧棒14は、後述するように、ON/OFF状態を示すスイッチ入力を効果的に行うためのものであり、ドーム状構造体30の頂点付近に対して、オペレータからの垂直下方に向けた力を効果的に伝達させる機能を果たす。
【0048】
弾性変形体20は、この実施形態の場合、一体成型されたシリコンゴムによって構成されている。図11は、この弾性変形体20の上面図、図12は、この弾性変形体20の下面図である。図示のとおり、この弾性変形体20は平面的にはほぼ正方形状をしている。その基本構成要素は、図8の側断面図に示されているように、内側膜状部21、円環状隆起部22、外側膜状部23、側壁部24、固定脚部25、柱状突起P1〜P3である。図11に示すように、内側膜状部21と外側膜状部23とは、この弾性変形体20の正方形状の上面全体を形成する膜状の構造体であるが、ここでは、説明の便宜上、円環状隆起部22の内側部分を内側膜状部21と呼び、外側部分を外側膜状部23と呼ぶことにする。この膜状部21,23は、基板40の上面に対して、ドーム状構造体30を挟んでほぼ平行になるように配置されることになる。円環状隆起部22は、この膜状部の上面に形成された円環状の隆起部分であり、内側膜状部21の上面部分は、周囲をこの円環状隆起部22によって囲まれた状態になる。この実施形態では、円環状隆起部22は、断面が矩形のいわばワッシャ状の構造体となっているが、これは、その上面に配置される操作盤10からの力を効率よく受けることができるようにするための配慮である。
【0049】
一方、側壁部24は、外側膜状部23の周囲を、基板40の上面に固定する機能を果たしている。正方形状をした膜状部21,23は、その四辺を側壁部24によって支持され、基板40の上面に対してほぼ平行な状態を保つことになる。図12の下面図に示されているとおり、弾性変形体20の下面の4隅には、それぞれ円柱状の固定脚部25が下方へと伸びている。この4本の固定脚部25は、基板40の上面の4か所に形成された固定孔部41(図8参照)に挿入される。かくして、弾性変形体20は、基板40上の所定位置に固定される。
【0050】
また、図12に示されているように、膜状部21,23の下面には、下方へと伸びる多数の柱状突起P1〜P3が形成されている。図13は、これら柱状突起P1〜P3の位置を明確にするために、図12の下面図に一点鎖線による同心円を描き加えたものである。図示のとおり、弾性変形体20の中心点の周囲に、3通りの同心円C1,C2,C3を定義すれば、各柱状突起P1〜P3は、いずれかの同心円の円周上に配置されていることがわかる。すなわち、柱状突起P1は内側同心円C1の円周上に円周角45°おきに合計8個配置されており、柱状突起P2は基準同心円C2の円周上に円周角22.5°おきに合計16個配置されており、柱状突起P3は外側同心円C3の円周上に円周角45°おきに合計8個配置されている。
【0051】
各柱状突起P1〜P3の側面形状は、図8の側断面図に明瞭に示されている。なお、図8の側断面図では、図が繁雑になるのを避けるため、各柱状突起P1〜P3については、切断面に位置するものだけを描いているが、実際には図12,図13の下面図に示されているとおり、より多数の柱状突起が膜状部の下面から下方に伸びていることになる。ここで、図8に示されているとおり、柱状突起P1,P3の長さに比べると、柱状突起P2の長さが短く設定されているが、これは、柱状突起P1,P3と柱状突起P2とでは、その主たる機能に違いがあるためである。すなわち、柱状突起P1,P3の主たる機能は、操作盤10に対して、オペレータからの入力が何ら作用していない状態において、内側膜状部21および外側膜状部23を、基板40上面に対して支持する機能であり、これら柱状突起P1,P3の長さは、このような支持機能を果たすのに適した長さに設定されている(図示の例では、柱状突起P1の長さが柱状突起P3の長さに比べて若干短くなっているが、これは後述するように、基板40上に形成された電極の厚みを考慮したためである。)。このような機能に着目し、ここでは、柱状突起P1,P3を「支持用柱状突起」と呼ぶことにする。
【0052】
これに対して、柱状突起P2の主たる機能は、後述するように、基板40の上面側に形成された電極に接触することにより、電気的な導電状態に変化を生じさせる仲介電極としての機能を補助する機能である。そこで、ここでは、この柱状突起P2を「電極用柱状突起」と呼ぶことにする。電極用柱状突起P2の長さを、支持用柱状突起P1,P3の長さよりも短く設定したのは、操作盤10に対して、オペレータからの入力が何ら作用していない状態において、電極用柱状突起P2の下端が宙吊り状態となるようにし、基板40の上面に形成されている電極と物理的に接触しない状態に維持するためである。
【0053】
また、支持用柱状突起P1,P3と電極用柱状突起P2とは、長さだけでなく、その側面形状も異なっている。すなわち、支持用柱状突起P1,P3は、下端部が若干丸くなっているのに対し、電極用柱状突起P2は、下端が平面をなす円盤状の突起となっている。このような形状の相違も、上述した機能の相違に基づくものであり、支持用柱状突起P1,P3の下端部は基板40の上面に接触して支持するのに適した形状となっており、電極用柱状突起P2の下端部は基板40の上面に形成された電極に接触して、電気的な導通状態を確保するのに適した形状となっている。
【0054】
ここに示す実施形態のように、操作盤10を円盤状の剛性部材によって構成した場合、オペレータから加えられる力は、操作盤10の中心軸を中心とした同心円に沿って伝達すると考えられるので、図12,図13に示すように、各柱状突起P1〜P3もそれぞれ所定の円周に沿って配置するのが好ましい。特に、図示の実施形態の場合、操作盤10に対して所定方向を示す操作入力が加えられた場合、加えられた力は、操作盤10の周囲部分から、円環状隆起部22へと伝達される。そこで、ここでは、図13に示す基準同心円C2を、ちょうど円環状隆起部22の中心位置に相当する円とし、電極用柱状突起P2が、円環状隆起部22の真下の所定位置(16か所)に配置されるようにし、更に、基準同心円C2の内側に内側同心円C1を定義してその円周上に支持用柱状突起P1を配置し、基準同心円C2の外側に外側同心円C3を定義してその円周上に支持用柱状突起P3を配置している。
【0055】
また、本発明に係る回転操作量の入力装置として利用する場合、操作盤10は任意の方向に傾斜することになるため、この例のように、各円周上に配置される柱状突起は、円周角45°おきに配置される少なくとも8個の柱状突起によって構成するのが好ましい。図示の実施形態の場合、内側同心円C1および外側同心円C3上に配置される支持用柱状突起P1,P3については、円周角45°おきに合計8個ずつを配置しているが、基準同心円C2上に配置される電極用柱状突起P2については、基板40側の電極に対する確実な接触を確保するために、更に数を増やし、円周角22.5°おきに合計16個を配置している。
【0056】
この弾性変形体20の構成要素として、もうひとつ重要な構成要素は、膜状部下面の所定領域に形成された変位導電層26である。図14は、この変位導電層26の形成領域を示すための弾性変形体20の下面図である。図においてハッチングを施して示した円内の領域に、変位導電層26が形成されている(図14におけるハッチングは、断面を示すものではなく、領域を示すためのものである)。上述したように、弾性変形体20の下面には、多数の柱状突起が形成されているが、この変位導電層26は、これら柱状突起の表面も含めた弾性変形体20の下面に形成されている。したがって、図14にハッチングを施した領域に位置する支持用柱状突起P1および電極用柱状突起P2の表面部分にも、変位導電層26が形成されていることになる。具体的には、この変位導電層26は、弾性変形体20の下面に塗布した導電性材料からなる層によって構成することができる。上述したように、この実施形態では、弾性変形体20は一体成型されたシリコンゴムによって構成されているので、柱状突起を含めた図示のような構造体をシリコンゴムによって一体成型した後、その下面の一部の領域(図14にハッチングを施した円内の領域)に、導電性塗料を塗布して乾燥させれば、変位導電層26を形成することができる。なお、この変位導電層26の厚みは、弾性変形体20の各部の厚みに比較して小さいため、側断面図においては、変位導電層26は示されていない。
【0057】
一方、ドーム状構造体30は、図8の側断面図にも示されているとおり、伏せたカップの形状をした構造体であり、基板40の上面の中心付近に伏せるように配置される。図15は、このドーム状構造体30の上面図である。ドーム状構造体30の形状は特に限定されるものではないが、図示のように平面形状が円形であるドーム状構造体30を用いるようにすれば、各方向への操作入力をスムースに行うことができるので好ましい。また、このドーム状構造体30は、頂点付近に対して所定の大きさ以上の下方への押圧力を加えると、その頂点付近が弾性変形して下に凸となるように形状反転を起こす性質を有している。図16は、このような形状反転の状態を示す側断面図である。図16(a) は、何ら外力が加わっていない状態を示し、図16(b) は、頂点付近に対して下方への押圧力Fが加わり、頂点付近が弾性変形して下に凸となるような形状反転を起こした状態を示す。もちろん、この形状反転は弾性変形であるから、押圧力Fがなくなれば、ドーム状構造体30は元通り、図16(a) に示す状態に戻ることになる。
【0058】
このドーム状構造体30の形状反転は、オペレータによるスイッチ入力(本発明に係る回転操作量の入力には直接関係しない)に利用される。このため、ドーム状構造体30の少なくとも下面部分は、導電性接触面31を構成している必要がある。すなわち、図16(b) に示すように、頂点付近が形状反転を起こしたときに、導電性接触面31が基板40側に設けられた電極と接触することにより、スイッチ入力の検出が行われるようになる。本実施形態では、金属製のドームをドーム状構造体30として用いている。一般に、金属材料によりドーム状の構造体を構成すれば、上述したような形状反転が生じ、導電性接触面31を有するドームを実現することができるが、ドーム状構造体30は必ずしも金属製にする必要はない。たとえば、樹脂などによってドーム状構造体を作成し、その下面に導電性材料膜を形成することにより、導電性接触面31を実現するようにしてもかまわない。
【0059】
続いて、基板40の構成を説明する。基板40の基本的な機能は、前述した各構成要素を載せてこれを支持する機能と、各電極を形成するための基準面を提供する機能である。図17に、基板40の上面図を示す。図に示されている4つの固定孔部41は、前述したように、弾性変形体20の固定脚部25を挿入するために、基板40の上面に掘られた穴である。
【0060】
基板40の上面には、図示のような電極E11〜E18が形成されている。ここでは、各電極が配置された位置に基づいて、4枚の扇形をした電極E11〜E14を中間電極と呼び、その外側に配置された2本の円環状の電極E15,E16を外側電極と呼び、内側に配置された円形電極E17および円環状電極E18を内側電極と呼ぶことにする。図17では、各電極の形状を明瞭に示すために、個々の電極にハッチングを施して示すことにした。したがって、図17におけるハッチングは、断面を示すものではない。また、図では、2通りのハッチングパターンを用いているが、これは一部の電極の表面が絶縁膜によって覆われていることを示すためである。具体的には、4枚の中間電極E11〜E14は、容量素子を構成するための検出用固定電極として機能するため、その表面が絶縁膜によって覆われているが、外側電極E15,E16および内側電極E17,E18は、電気的な接触の有無を判定するための接触用電極として機能するため、導電面が露出したままの状態となっている。2通りのハッチングパターンは、絶縁膜で覆われた電極と、導電面が露出した電極との区別を示している。
【0061】
最も外側に形成された円環状の外側電極E15は、操作盤10の外周部分に対向する外周対向部(操作盤10の外側輪郭線を基板40上に投影した基板上面の部分)に形成されている。この実施形態の場合、操作盤10は円盤状をしているので、その外周円に対向する外周対向部も円形部分となり、図示のとおり、外側電極E15は、操作盤10の外周円に対向する位置に配置された円環状(ワッシャ状)の電極となっている。また、外側電極E16は、外側電極E15の若干内側に配置された円環状(ワッシャ状)の電極となっている。より正確な位置について言及すれば、外側電極E15と外側電極E16との間の境界部分は、図13に示す基準同心円C2に対向する円周上に位置することになり、外側電極E15の外側輪郭と外側電極E16の内側輪郭との間の距離は、電極用柱状突起P2の直径にほぼ等しくなるように設計されている。したがって、2本の外側電極E15,E16は、各電極用柱状突起P2の真下に配置されていることになる。
【0062】
この外側電極E15,E16の役割は、オペレータから操作盤10に対して所定方向に関する操作入力が加えられ、弾性変形体20が変形を生じたときに、電極用柱状突起P2の下面に形成された変位導電層26と接触することにより、加えられた操作入力が所定の大きさ以上であることを検知することにある。すなわち、オペレータの操作入力により、弾性変形体20が変形を生じ、いずれか1つの電極用柱状突起P2の下面に形成された変位導電層26が、外側電極E15,E16の双方に同時に接触した状態になると、接触した変位導電層26を仲介して、外側電極E15とE16とが導通状態になる。したがって、外側電極E15,E16間の導通状態を電気的に検出すれば、所定の大きさ以上の操作入力が加えられたか否かを認識することができる。このような機能に着目して、外側電極E15,E16を一対の接触用電極と呼び、各電極用柱状突起P2の下面に形成された変位導電層26を仲介電極と呼べば、基板40側に形成された一対の接触用電極と、弾性変形体20側に形成された仲介電極と、によって、切替要素が構成されていることになる。この切替要素を構成する一対の接触用電極は、通常は(操作盤10に所定の大きさ以上の操作入力が加わらないうちは)、電気的に絶縁状態を維持しているが、操作盤10に所定の大きさ以上の操作入力が加わったときには、弾性変形体20の変形により仲介電極が同時に接触することになり、電気的に導通状態となる。
【0063】
扇形をした4枚の中間電極E11〜E14は、オペレータから加えられた方向性をもった操作入力を検出するのに適した位置に配置されている。すなわち、図17に示す基板40の上面中心位置に原点O、図の右方向にX軸、図の上方向にY軸をそれぞれとり、基板上面がXY平面に含まれるようにXYZ三次元座標系を定義した場合、X軸正の領域に中間電極E11、X軸負の領域に中間電極E12、Y軸正の領域に中間電極E13、Y軸負の領域に中間電極E14が形成されていることになる。これら各中間電極E11〜E14の役割は、その上方に位置する変位導電層26とによって、容量素子を形成することにある。すなわち、図14にハッチングを施して示すように、弾性変形体20の膜状部の下面には、変位導電層26が形成されており、各中間電極E11〜E14と、これに対向する変位導電層26の各部分と、によって、合計4組の容量素子が形成されることになる。具体的には、X軸正の領域に配置された中間電極E11とこれに対向する変位導電層26の一部とによって第1の容量素子C11が形成され、X軸負の領域に配置された中間電極E12とこれに対向する変位導電層26の一部とによって第2の容量素子C12が形成され、Y軸正の領域に配置された中間電極E13とこれに対向する変位導電層26の一部とによって第3の容量素子C13が形成され、Y軸負の領域に配置された中間電極E14とこれに対向する変位導電層26の一部とによって第4の容量素子C14が形成される。
【0064】
こうして形成された4組の容量素子C11〜C14は、いずれも、基板40上に固定された検出用固定電極(すなわち、中間電極E11〜E14)と、弾性変形体20の「検出用固定電極に対向し、かつ、変位が生じる位置」に形成された検出用変位電極(すなわち、変位導電層26)と、によって構成されていることになる。前述したように、検出用固定電極として機能する4枚の中間電極E11〜E14の上面は絶縁膜によって覆われており、検出用変位電極として機能する変位導電層26に対して電気的な接触が生じることを阻んでいる。後述するように、操作入力が加えられると、弾性変形体20の変形により、変位導電層26は基板40へと近接することになるが、絶縁膜が形成されているため、変位導電層26と中間電極E11〜E14とが電気的に接触することはない。したがって、容量素子C11〜C14は、常に容量素子としての機能を保つことになる。なお、絶縁膜は、検出用固定電極側ではなく、検出用変位電極側(すなわち、変位導電層26の下面)に形成してもよいし、両方に形成してもかまわない。ただ、ここに示す実施形態の場合、変位導電層26は、弾性変形体20の下面に塗布した導電性塗料として形成されているので、実用上は、検出用固定電極側、すなわち、中間電極E11〜E14側に絶縁膜を形成するのが好ましい。
【0065】
図17に示すように、中間電極E11〜E14の更に内側、すなわち、基板40の中心近傍には、2枚の内側電極E17,E18が形成されている。これら一対の内側電極E17,E18の役割は、オペレータが操作盤10に対して加えたスイッチ入力、すなわち、垂直下方への押圧力を検出することにある。内側電極E17は基板の中央に配置された円盤状の電極であり、その直径はドーム状構造体30の底周面(底部の縁の部分)を構成する円に比べて小さく設定されている。一方、内側電極E18は、ワッシャ状の電極であり、その外径は、ドーム状構造体30の底周面を構成する円の直径にほぼ等しく設定されており、ドーム状構造体30は、このワッシャ状の内側電極E18の上に載置される。図18は、図17に示す基板40の上面の中央部に、図15に示すドーム状構造体30を配置した状態を示す上面図である。実際には、ドーム状構造体30は、基板40の上面に接着剤や接着テープなどを利用して固定される。
【0066】
図16(b) に示すように、ドーム状構造体30の頂点付近に対して垂直下方への押圧力Fが加わると、ドーム状構造体30は形状反転することになるが、内側電極E17は、このとき、ドーム状構造体30の下面の導電性接触面31に接触するのに適した形状をしている。この実施形態では、ドーム状構造体30は、全体が金属から構成されているため、図16(a) に示す状態では、ドーム状構造体30は、ワッシャー状の内側電極E18に対してのみ接触した状態になっているが、図16(b) に示す状態では、反転した頂点付近が内側電極E17にも接触するようになり、一対の内側電極E17,E18を互いに導通させる機能を果たす。すなわち、内側電極E17,E18は、物理的に分離された一対の電極から構成されているが、金属製のドーム状構造体30が反転すると、このドーム状構造体30の底周面は内側電極E18に接触し、その頂点付近の下面は内側電極E17に接触した状態になり、導電性材料から構成されたドーム状構造体30が両内側電極E17,E18に同時に接触することにより、両者は互いに導通状態になる。結局、これら一対の内側電極E17,E18間の導通状態を電気的に検出することにより、オペレータのスイッチ入力に関するON/OFF状態を検出できる。なお、ドーム状構造体30は、必ずしも全体を導電性材料で構成する必要はなく、少なくとも内側面(伏せて配置した状態における下面)から底周面にかけた部分が導電性接触面を形成していれば、両内側電極E17,E18を電気的に導通状態にさせることができる。
【0067】
以上のとおり、基板40の上面には、一対の外側電極E15、E16(接触用電極)、4枚の中間電極E11〜E14(検出用固定電極)、一対の内側電極E17,E18(接触用電極)の3通りの電極が形成されているが、各電極はそれぞれの機能を考慮して、次のような位置に配置されていることになる。まず、内側電極E18は、前述したように、ドーム状構造体30の底周面に接触する位置に配置されており、内側電極E17は、ドーム状構造体30が形状反転を起こした際に、その頂点付近の下面に相当する導電性接触面31に接触可能な位置に配置されている。また、一対の外側電極E15,E16は、操作盤10の外周部分に対向する基板40上の外周対向部(図13の基準同心円C2に対向する部分)に配置されている。一方、中間電極E11〜E14は、基板40の上面の「ドーム状構造体30の配置領域より外側、かつ、上記外周対向部より内側に位置する中間領域部」の所定箇所に配置されている。本実施形態では、基板40を電子回路実装用のプリント基板によって構成し、各電極を、このプリント基板上に形成した銅などのプリントパターンによって構成している。このように、基板40を回路用プリント基板で構成すれば、プリントパターンによって基板40上に種々の配線を施すことができるので、実用上は便利である。
【0068】
図14にハッチングを施して示した変位導電層26は、弾性変形体20の下面側に形成された単一の導電層であるが、上述した基板40上の各電極と協働して重要な機能を果たすことになる。すなわち、変位導電層26のうちの電極用柱状突起P2の下面に形成された部分は、仲介電極として、基板40側の一対の外側電極E15,E16の双方と同時に接触することにより、この一対の外側電極E15,E16(接触用電極)を導通させる機能を果たし、変位導電層26のうちの各中間電極E11〜E14に対向した部分は、検出用変位電極として、各中間電極E11〜E14(検出用固定電極)とともに容量素子を構成する機能を果たす。このようにそれぞれ機能は異なるが、後述する動作上の便宜を考慮すると、仲介電極と検出用変位電極とは導通状態としておくことが好ましいので、実用上は、図14にハッチングを施して示したように、電極用柱状突起P2の配置箇所を外延部とする物理的に単一の導電層によって変位導電層26を構成し、この変位導電層26の一部分(電極用柱状突起P2の下面に形成された部分)を仲介電極として機能させ、別な一部分(各中間電極E11〜E14に対向した部分)を検出用変位電極として機能させるのが好ましい。
【0069】
以上、図8に示す各構成要素の構造の詳細を述べたが、実際の二次元力センサは、これら各構成要素を積み重ねることにより構成される。すなわち、基板40の中央部にドーム状構造体30を載置し、これを覆うように弾性変形体20を載せ(固定脚部25を固定孔部41に挿入して固定する)、その上に操作盤10を接着することにより、図19の側断面図(ドーム状構造体30については断面ではなく側面が示されている)に示すような二次元力センサが得られる。
【0070】
続いて、この図19に示す二次元力センサの基本動作を説明する。ここでは便宜上、基板40の上面中心位置に原点O、図の右方向にX軸、図の上方向にY軸をそれぞれとり、基板上面がXY平面に含まれるようにXYZ三次元座標系を定義して、以下の説明を行うことにする。図19では、図の右方向にX軸、図の上方向にZ軸、図の紙面に垂直方向にY軸が定義される。
【0071】
既に述べたように、この二次元力センサは、X軸およぼY軸方向への操作量を示す操作入力に加えて、ON/OFF状態を示すスイッチ入力(いわゆるクリック入力)を行う機能をもっている。オペレータは、これらの入力を操作盤10に対して行うことになるが、基本的には、スイッチ入力を行う場合には、操作盤10の中央部分に指を当てて下方(Z軸負方向)へと押し込む動作を行い、X軸およびY軸方向への操作入力(回転操作量の入力)を行う場合には、操作盤10を斜め下方へと押し込む動作を行うことになる。
【0072】
図20は、オペレータがスイッチ入力を行ったときの各部の変形状態を示す側断面図(ドーム状構造体30については側面図)である。操作盤10に対して図の下方への押圧力(Z軸負方向への力という意味でFz−と呼ぶ)が加わると、この押圧力Fz−によって、押圧棒14が下方へと変位し、内側膜状部21ごしにドーム状構造体30の頂点部分に下方への力が加わることになる。ドーム状構造体30は、頂点付近に対して所定の大きさ以上の下方への押圧力が加わると、頂点付近が弾性変形して下に凸となるように形状反転を起こす性質を有しているので、押圧力Fz−の大きさが所定の臨界値を超えると、図示のとおり、ドーム状構造体30の頂点付近が形状反転を起こすことになる。すなわち、オペレータが下方への押圧力Fz−を徐々に強めてゆくと、ドーム状構造体30が急に潰れて図示の状態になり、オペレータの指先にはクリック感が伝わる。このとき、弾性材料から構成されている支持用柱状突起P1,P3は、弾性変形して縦方向に若干潰れることになる。ただし、電極用柱状突起P2は宙吊りの状態のままである。
【0073】
こうして、ドーム状構造体30が形状反転を起こすと、図17に示されている内側電極E17に、ドーム状構造体30の下面の導電性接触面31が接触した状態になるので、内側電極E17と内側電極E18とが導通状態になる。オペレータが、押圧動作を中止すると、ドーム状構造体30がもとの状態に復帰し、装置は図19の状態に戻ることになる。この状態では、内側電極E17と内側電極E18とは絶縁されている。結局、内側電極E17と内側電極E18との間の電気的な接続状態を検出することにより、ON/OFF状態を示すスイッチ入力の検出が可能になり、いわゆるクリック入力の検出が可能になる。
【0074】
続いて、オペレータがX軸あるいはY軸方向への操作量を示す操作入力を行った場合を考えてみる。ここに示す実施形態では、図17に示す4枚の中間電極E11〜E14(上面は絶縁層で覆われている)と、これに対向する変位導電層26とによって、合計4組の容量素子が形成されており、これら4組の容量素子の静電容量値に基づいて、各方向への操作量を検出することができる。
【0075】
たとえば、オペレータが、操作盤10に対して、X軸負方向への力を含む斜め下方への力を加える操作を行ったとしよう。ここでは、このような操作により加えられる力をFx−と呼ぶことにする。図21は、オペレータがこのような操作力Fx−(必ずしも操作盤10の中心位置に加える必要はなく、実際には図示のようにやや左へ変位した部分に加えられることが多い)を加えたときの各部の変形状態を示す側断面図(ドーム状構造体30については側面図)である。操作力Fx−は、斜め下方への力成分であるため、図の下方への力成分(Z軸負方向成分)も含んでいることになるが、この下方への力成分は、前述したクリック操作による押圧力Fz−に比べて小さいため、ドーム状構造体30には形状反転させるだけの十分な力は加わらない。このため、操作盤10は、図21において、左側が下がり右側が上がるように傾斜する。別言すれば、ドーム状構造体30としては、スイッチ入力として加えられた垂直下方への押圧力に対しては形状反転を起こし、所定方向への操作入力として加えられた斜め下方への押圧力に対しては形状反転を起こさないような変形特性を有する構造体を用いるようにすればよい。なお、図21に示す斜め下方への操作力Fx−の代わりに、操作盤10の図の左端近傍位置に垂直下方への操作力FFx−を加えた場合にも同じような現象が起こる。本発明において、「X軸負方向への操作量を示す操作入力」と言った場合、操作力Fx−のように、斜め下方への操作入力だけでなく、操作力FFx−のように、X軸負方向に変位した位置を垂直下方に押し込むような操作入力も含んでおり、操作力FFx−は操作力Fx−と等価な操作入力である。
【0076】
さて、図21に示すように、操作盤10を左側へと傾斜させる操作力Fx−(またはFFx−、以下同様)が加わると、図の左半分にある支持用柱状突起P1,P3は、弾性変形して縦方向に潰れることになる。一方、図の右半分にある支持用柱状突起P1,P3は、図示のとおり、基板40の上面から浮き上がった状態になる。結局、ある程度以上の大きさの操作力Fx−が加わると、図21に示すように、図の左端にある電極用柱状突起P2の下端面(仲介電極として機能する変位導電層)が外側電極E15,E16の双方に接触した状態になり、外側電極E15,E16が導通するとともに、変位導電層26全体が外側電極E15,E16と同電位になる。この状態から、更に操作力Fx−を強くしてゆけば、図22に示すように、図の左半分にある支持用柱状突起P1,P3は、更に潰れるように弾性変形し、電極用柱状突起P2も若干弾性変形して潰れた状態になる。そして、最後には、図23に示すように、図の左側の支持用柱状突起P1,P3および電極用柱状突起P2は完全に潰れた状態になる。既に述べたように、中間電極E11〜E14は、いずれも表面が絶縁層によって覆われているため、図23に示すように、変位導電層26が中間電極E12側に密着した状態になっても、両電極間には絶縁層が介在するため、依然として容量素子として機能する。
【0077】
ここで、図19に示す状態から、図21、図22、図23に示す状態へと変遷する際に、各中間電極E11〜E14と、これに対向する変位導電層26とによって構成される容量素子の静電容量値がどのように変化するかを検討すると、図の左側に示された中間電極E12とこれに対向する変位導電層26とによって構成される第2の容量素子C12では、電極間隔が徐々に減少してゆくため、静電容量値が徐々に増加することになるのに対し、図の右側に示された中間電極E11とこれに対向する変位導電層26とによって構成される第1の容量素子C11では、電極間隔が徐々に増加してゆくため、静電容量値が徐々に減少することがわかる。したがって、X軸上に配置された第1の容量素子C11の静電容量値と第2の容量素子C12の静電容量値との差を求めれば、この差は操作力Fx−の大きさを示すことになる。逆に、X軸正方向への操作力Fx+が加わった場合は、操作盤10は右側へと傾斜することになるので、電極間隔の増減の関係が逆転することになり、やはり第1の容量素子C11の静電容量値と第2の容量素子C12の静電容量値との差により、操作力Fx+の大きさが示されることになる。要するに、X軸上に配置された第1の容量素子C11(中間電極E11と変位導電層26とによって構成される容量素子)の静電容量値と第2の容量素子C12(中間電極E12と変位導電層26とによって構成される容量素子)の静電容量値との差の絶対値は、X軸方向の操作力Fx−,Fx+として加えられた操作量の大きさを示し、その符号は、加えられた操作量の向き(X軸正方向か負方向か)を示すことになる。
【0078】
全く同様の原理により、Y軸上に配置された第3の容量素子C13(中間電極E13と変位導電層26とによって構成される容量素子)の静電容量値と第4の容量素子C14(中間電極E14と変位導電層26とによって構成される容量素子)の静電容量値との差を求めれば、この差の絶対値は、Y軸方向の操作力Fy−,Fy+として加えられた操作量の大きさを示し、その符号は、加えられた操作量の向き(Y軸正方向か負方向か)を示すことになる。
【0079】
なお、X軸方向に関する操作力のみが加えられた場合、操作盤10はX軸方向に関してのみ傾斜し、Y軸方向に関しては傾斜しない。したがって、Y軸上に配置された第3の容量素子C13および第4の容量素子の電極間隔は、一部分は増加し、一部分は減少することになり、容量素子全体についての静電容量値は変化しない。同様に、Y軸方向に関する操作力のみが加えられた場合、操作盤10はY軸方向に関してのみ傾斜し、X軸方向に関しては傾斜しない。したがって、X軸上に配置された第1の容量素子および第2の容量素子の電極間隔は、一部分は増加し、一部分は減少することになり、容量素子全体についての静電容量値は変化しない。結局、第1の容量素子および第2の容量素子によって、X軸方向に関する操作量のみを検出することができ、第3の容量素子および第4の容量素子によって、Y軸方向に関する操作量のみを検出することができ、各軸方向の操作量成分をそれぞれ別個独立して検出することができる。
【0080】
このように、4組の容量素子の静電容量値を測定することにより、入力された操作量の検出が可能になるが、この実施形態に係る装置では、このような操作量の検出値が不用意に出力されないような工夫が施されている。弾性変形体20を利用した入力装置の場合、操作盤10にわずかな力が加わっても、弾性変形体20に弾性変形が生じ、各容量素子の静電容量値に変化が生じることになる。たとえば、図20には、オペレータがクリック操作を行うために、図の下方に向けて押圧力Fz−を作用させた状態が示されている。このように正確に下方に向けた押圧力Fz−だけが作用した場合、4組の容量素子の静電容量値は等しく変化するため、上述したような差分検出を行えば、所定方向への操作量の検出値は0になる。しかしながら、実際には、操作盤10を操作するのは人間であり、下方へのクリック操作のつもりで力を加えたとしても、加えられた押圧力には、Z軸負方向成分だけではなく、X軸あるいはY軸方向成分も含まれていることになる。したがって、4組の容量素子を用いた差分検出を行った場合、オペレータがクリック操作を行っただけでも、いずれかの方向に関する操作量が検出されてしまうことになる。
【0081】
一般に、入力装置としては、ON/OFF状態を示すスイッチ入力(クリック入力)と、所定方向への操作量を示す操作入力と、がそれぞれ別個独立して検出でき、相互の干渉がないことが好ましい。別言すれば、オペレータがクリック操作を行うつもりで操作盤10を垂直下方へと押し込んだ場合には、OFF状態からON状態へと遷移するスイッチ入力だけが検出され、所定方向への操作量を示す操作入力は一切検出されないようにし、逆に、オペレータが所定方向への操作量を示す操作入力を行うつもりで操作盤10を斜め下方へと押し込んだ場合には、スイッチ入力は一切検出されず、操作量のみが検出されるようにするのが好ましい。本実施形態に係る二次元力センサでは、このような2系統の入力をそれぞれ別個独立して検出することが可能であり、両者の干渉は極力避けられることになる。
【0082】
まず、スイッチ入力に関しては、ドーム状構造体30の頂点付近を形状反転させるのに十分な垂直下方への押圧力Fz−が加わったときにのみON状態の検出が行われるため、オペレータが、所定方向への操作量を示す操作入力を与えようとしたのに、誤ってスイッチ入力のON状態が検出されてしまうような事態を避けることができる。たとえば、図21〜図23に示すような斜め下方への操作入力が加えられても、ドーム状構造体30の頂点付近に加わる垂直下方への押圧力は、形状反転を起こすには不十分であるため、スイッチ入力に関してON状態の検出が行われることはない(もちろん、オペレータが意図的にクリック操作と所定方向への操作入力とを兼ねるような押圧操作を行った場合は、2系統の入力がともに検出される。)。
【0083】
一方、所定方向への操作量を示す操作入力に関しては、上述したように、4組の容量素子の静電容量値自身は変動するものの、この静電容量値の変動がそのまま検出値としては出力されないような工夫が施されている。この工夫を利用して検出値の出力を得るためには、各容量素子の静電容量値の測定を、外側電極E15,E16を利用して行うようにすればよい。たとえば、第2の容量素子C12の静電容量値は、本来であれば、中間電極E12と変位導電層26との間の静電容量値を電気的な方法で測定することになるが、その代わりに、中間電極E12と外側電極E15またはE16との間の静電容量値を電気的な方法で測定するのである。要するに、図17に示す各電極について、中間電極E11と外側電極E15またはE16との間の静電容量測定値を第1の容量素子C11の静電容量値の検出値として利用し、中間電極E12と外側電極E15またはE16との間の静電容量測定値を第2の容量素子C12の静電容量値の検出値として利用し、中間電極E13と外側電極E15またはE16との間の静電容量測定値を第3の容量素子C13の静電容量値の検出値として利用し、中間電極E14と外側電極E15またはE16との間の静電容量測定値を第4の容量素子C14の静電容量値の検出値として利用すればよい。
【0084】
このような検出方法を採れば、各容量素子の実際の静電容量の検出値は、変位導電層26が、外側電極E15またはE16に対して電気的に接触していることを条件として出力されることになる。たとえば、図19に示す状態や、図20に示す状態では、変位導電層26は外側電極E15,E16に接触していないため、前述した一対の容量素子の差分検出値は0を維持したままになる。したがって、オペレータがスイッチ入力操作を行った場合に、所定方向への操作量が誤検出されることはない。前述した一対の容量素子の差分検出により、所定方向への操作量が検出値として出力されるのは、図21に示すように、ある程度の大きさの操作量が加わり、電極用柱状突起P2の下面に形成された変位導電層26の一部が外側電極E15またはE16に接触した状態になってからであり、両者が接触するに至るまでは、いわば不感帯となり、出力される差分検出値は0を維持したままである。ここに示す実施形態の場合、図13に示すように、基準同心円C2の円周上に合計16個の電極用柱状突起P2が形成されており、これら各電極用柱状突起P2の下面には変位導電層が形成されている。したがって、この16個の電極用柱状突起P2の下面に形成された変位導電層のいずれかが外側電極E15,E16と接触した状態になれば、有意な差分検出値の出力が行われることになる。
【0085】
結局、本実施形態に係る二次元力センサでは、操作盤10に対して下方へのスイッチ入力が加えられた場合には、ドーム状構造体30が形状反転を起こすことにより、導電性接触面31と内側電極E17とが接触し、一対の内側電極E17,E18が導通することになる。そして、この導通状態を電気的に検出することによりON/OFF状態の検出が行われる。また、操作盤10に対して所定方向への操作量を示す所定の大きさ以上の操作入力が加えられた場合には、外側電極E15またはE16と各中間電極E11〜E14との間の電気的特性に基づいて、各容量素子の静電容量値を求めることにより、加えられた操作量の検出が行われることになる。
【0086】
このような検出動作において重要な機能を果たしている構成要素が、弾性変形体20の膜状部を支持する支持用柱状突起P1,P3および外側電極E15,E16との接触部を形成する電極用柱状突起P2である。これらの柱状突起はいずれも弾性材料によって構成されているため、操作盤10に加えられた力の作用により弾性変形し、その変形量は加えられた力に応じて変化する。このような柱状突起の変形により、膜状部の特定部分と基板40の上面との距離が接近し、加えられた力の大きさが所定以上になったときに、変位導電層26の一部が外側電極E15,E16に接触した状態となり、外側電極E15,E16と各中間電極E11〜E14との間の電気的特性として、各容量素子の静電容量値が測定され、所定の検出値として出力されることになる。しかも、加えられた操作量の大きさに応じて、容量素子の電極間隔が変化するため、操作量の大きさに応じた検出値を出力することが可能になる。
【0087】
本実施形態の1つの特徴は、弾性変形体20の膜状部を支持用柱状突起P1,P3によって支持する構造としたため、装置全体の薄型化に大いに寄与することができる点である。すなわち、支持用柱状突起P1,P3による支持機能により、操作盤10に対して所定の大きさ以上の力が加わらない限り、膜状部の変位が抑制される。このため、弾性変形体20全体をかなり薄く設定しても、膜状部の自重や本来の操作入力以外の力の作用によって、変位導電層26と外側電極E15,E16とが誤って接触してしまうことを防ぐことができる。
【0088】
上述した容量素子を用いた力センサには、容量素子の静電容量値Cを電気的に検出するために、静電容量値Cを電圧値Vに変換するためのC/V変換回路や、静電容量値Cを周波数fに変換するためのC/f変換回路が必要になるが、一般的なC/V変換回路やC/f変換回路は、内部に発振回路を有しており、動作中の消費電力が比較的大きくなるという問題がある。上述した構造をもった二次元力センサでは、操作入力を検出する必要がないときには、容量素子の静電容量値を電気信号として検出する検出回路の機能を休止させ、消費電力の節約を図ることができる。具体的には、検出回路に組み込まれているC/V変換回路やC/f変換回路などの消費電力の大きい回路を、検出出力が必要なときにだけ動作させるようにすればよい。
【0089】
上述した二次元力センサでは、X軸上に配置された2組の容量素子C11,C12と、Y軸上に配置された2組の容量素子C13,C14と、の合計4組の容量素子が用いられており、これらの容量素子によって、操作盤10に加えられた4方向への操作入力の検出が行われる。すなわち、X軸上に配置された2組の容量素子C11,C12の静電容量値の差によって、X軸正または負方向への操作入力が検出され、Y軸上に配置された2組の容量素子C13,C14の静電容量値の差によって、Y軸正または負方向への操作入力が検出される。
【0090】
図24は、このような4組の容量素子C11〜C14の静電容量値に基づいて、4方向への操作入力を検出する検出回路の一例を示す回路図である。この検出回路の基本的な構成要素は、C/V変換回路50と信号処理回路60である。いずれの回路にも、電源Vccを供給するための端子と、接地のための端子とが備わっている。C/V変換回路50は、4組の容量素子C11〜C14の静電容量値をそれぞれアナログ電圧値V11〜V14に変換して出力する機能を有し、信号処理回路60は、これらのアナログ電圧値V11〜V14をデジタル値に変換した後、電圧値V11とV12との差をX軸正または負方向への操作入力値とし、電圧値V13とV14との差をY軸正または負方向への操作入力値とする。
【0091】
この二次元力センサには、既に述べたとおり不感帯が設けられており、操作盤10に加えられる操作入力が所定の大きさ以上にならないと、静電容量値の変動がそのまま検出値としては出力されないような工夫が施されている。たとえば、第2の容量素子C12の静電容量値は、本来であれば、中間電極E12と変位導電層26との間の静電容量値を電気的な方法で測定することになるが、その代わりに、中間電極E12と外側電極E15(またはE16)との間の静電容量値を電気的に測定する方法が採られている。すなわち、X軸負方向への操作入力が有効な入力として検出されるためには、図21に示すように、ある程度の大きさの操作量が加わり、電極用柱状突起P2の下面に形成された変位導電層26の一部が外側電極E15およびE16に接触した状態になってからであり、両者が接触するに至るまでは不感帯となる。
【0092】
図24の左上には、基板40上に形成された一対の外側電極E15,E16(接触用電極)と、電極用柱状突起P2の下面に形成された変位導電層26(仲介電極)の一部と、が模式的に示されている。この例では、最も外側に位置する外側電極E15を接地し、その内側に配置された外側電極E16を抵抗Rを介して電源電圧Vccに接続している。一方、変位導電層26は、図14にハッチングを施した領域に形成された単一の導電層を構成しているが、他の部分への配線は行われておらず、電気的には孤立した状態となっている。図24の回路図において、C/V変換回路50の入力段に接続された容量素子C11〜C14を構成する一方の電極(変位導電層26)がすべて接地された状態で描かれているのは、この力検出装置では、容量素子C11〜C14の静電容量値の検出は、図21に示すように、電極用柱状突起P2の下面に形成された変位導電層26の一部が外側電極E15およびE16に接触した状態になっていることが前提であり、この時点では、変位導電層26の電位は外側電極E15を介して接地レベルとなっているためである。別言すれば、変位導電層26の一部が外側電極E15およびE16に接触した状態になるまでは、各容量素子C11〜C14の一方の電極である変位導電層26は、電気的な浮遊状態となり、図示の検出回路では静電容量値を検出することができないことになる。
【0093】
そうすると、C/V変換回路50を常に動作状態にしておくことは、電力の無駄ということになる。変位導電層26が外側電極E15を介して接地レベルに接続されていなければ、図24に示す検出回路は、本来の機能を果たすことができないので、C/V変換回路50を動作状態にする意味はない。そこで、C/V変換回路50を必要なときにのみ動作させることができるように、切替要素を設けているのである。この実施形態の場合、切替要素は、外側電極E15,E16(一対の接触用電極)と、変位導電層26(仲介電極)と、によって構成されている。オペレータが操作盤10に操作入力を行っていない通常の状態(図19に示す状態)では、変位導電層26と外側電極E15,E16とは非接触の状態にある。この非接触状態では、外側電極E16の電位は、抵抗Rを介して接続された電源電圧Vccと等しくなる。ところが、オペレータが操作盤10に所定の大きさ以上の操作入力を加えると、たとえば、図21に示すように、変位導電層26が外側電極E15,E16の双方と同時に接触した状態になる。この接触状態では、外側電極E16の電位は、外側電極E15と導通するために接地レベルに落ちることになる。結局、外側電極E16の電位に基づいて、一対の接触用電極E15,E16が絶縁状態(変位導電層26が非接触状態)にあるのか、導通状態(変位導電層26が接触状態)にあるのかを認識することができる。
【0094】
図24に示す検出回路(C/V変換回路50および信号処理回路60)には、2つのモードが用意されている。第1のモードは、容量素子C11〜C14の静電容量値を電気信号として検出する検出機能を果たすことができる検出モードであり、第2のモードは、そのような検出機能を果たすことはできないが、検出モードよりも少ない消費電力で、検出モードへ移行するための待機状態を維持することができる待機モードである。そして、この2つのモードは、切替要素を構成する一対の接触用電極(外側電極E15,E16)間の電気的な状態に基づいて選択される。すなわち、一対の接触用電極間の電気的な状態が絶縁状態である場合には待機モードが選択され、導通状態である場合には検出モードが選択されるように構成されている。具体的には、図24に示す検出回路のうち、C/V変換回路50が2つのモードで動作する機能を有し、いずれのモードで動作するかは、制御端子T20へ与えられる制御信号で制御される。この制御信号は、信号処理回路60によって生成される。信号処理回路60の端子T5には、外側電極E16の電位が入力されており、信号処理回路60は、この電位に基づいて所定の制御信号を端子T6から出力し、C/V変換回路50の制御端子T20に与える機能を有している。すなわち、信号処理回路60は、外側電極E16の電位が電源電圧Vccであった場合には、端子T6から待機モードを指定する制御信号を出力し、外側電極E16の電位が接地レベルであった場合には、端子T6から検出モードを指定する制御信号を出力する。
【0095】
結局、C/V変換回路50は、変位導電層26が外側電極E15,E16の双方に接触するまでは、消費電力の少ない待機モードで動作することになり、変位導電層26が外側電極E15,E16の双方に接触している間だけ、検出モードで動作することになる。別言すれば、オペレータが意図的にある程度以上の大きさのX軸もしくはY軸方向への操作入力を加えたときにのみ、C/V変換回路50から有意な電圧出力V11〜V14が出力されることになり、信号処理回路60から有意なデジタル出力が得られることになる。このように、消費電力の大きなC/V変換回路50を必要な期間だけ選択的に動作させるようにすれば、全体として消費電力を大きく節減することができる。
【0096】
以上、本発明に係る回転操作量の入力装置に利用するのに適した二次元力センサの一例を示したが、本発明で利用可能な二次元力センサの構造は、ここに示した例に限定されるものではなく、オペレータによるX軸方向への操作力とY軸方向への操作力とを別個独立して検出できる力センサであれば、どのようなセンサを用いてもかまわない。たとえば、上述のセンサは、容量素子を利用して検出値を得るタイプの力センサであるが、圧電素子やピエゾ抵抗素子などを利用したタイプのセンサを用いることも可能である。また、上述のセンサは、円盤状の操作盤10にオペレータの操作力を作用させているが、Z軸方向に伸びる棒状の操作棹を用意しておき、この操作棹をX軸方向およびY軸方向に所定量だけ傾斜させる操作力を作用させるような構造(いわゆるジョイスティック型の力センサ)でもかまわない。
【0097】
【発明の効果】
以上のとおり本発明によれば、小型電子機器に組み込むのに適した効率的な回転操作量の入力装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転操作量の入力装置の基本構成を示すブロック図である(図の右側に示す座標図は、各構成要素の機能の概念図である)。
【図2】図1に示す二次元力センサ100の構成例を示す上面図である。
【図3】図1に示す二次元力センサ100の構成例を示す側断面図である。
【図4】図1に示す回転操作量の入力装置の処理動作の一例を示す流れ図である。
【図5】ディスプレイ画面上に環状に配置された複数のアイコンを選択する操作に、本発明に係る回転操作量の入力装置を利用した例を示す画面図である。
【図6】ディスプレイ画面上に、音声情報の再生時における音量調節操作もしくは送り戻し操作を行うための回転ツマミを表示させ、この回転ツマミを操作するために、本発明に係る回転操作量の入力装置を利用した例を示す画面図である。
【図7】ディスプレイ画面上に、動画情報の再生時におけるコマ送り操作を行うための回転ツマミを表示させ、この回転ツマミを操作するために、本発明に係る回転操作量の入力装置を利用した例を示す画面図である。
【図8】図1に示す二次元力センサ100の具体的な構成例を示す分解側断面図である。
【図9】図8に示す操作盤10の上面図である。この操作盤10を中心で切断した側断面が図8に示されている。
【図10】図8に示す操作盤10の下面図である。この操作盤10を中心で切断した側断面が図8に示されている。
【図11】図8に示す弾性変形体20の上面図である。この弾性変形体20を中心で切断した側断面が図8に示されている。
【図12】図8に示す弾性変形体20の下面図である。この弾性変形体20を中心で切断した側断面が図8に示されている。
【図13】図12に示す弾性変形体20の下面に形成されている各柱状突起の配置を説明するための下面図である。
【図14】図12に示す弾性変形体20の下面に形成されている変位導電層26を示す下面図である。
【図15】図8に示すドーム状構造体30の上面図である。このドーム状構造体30を中心で切断した側断面が図8に示されている。
【図16】図8に示すドーム状構造体30の形状反転動作を説明する側断面図である。
【図17】図8に示す基板40の上面図である。この基板40を中心(XZ平面)で切断した側断面が図8に示されている。
【図18】図17に示す基板40の上に、ドーム状構造体30を配置した状態を示す上面図である。
【図19】図8に示す各構成要素を組み立てることにより構成された二次元力センサの側断面図である。ただし、ドーム状構造体30の部分は、断面ではなく側面が示されている。また、各柱状突起P1〜P3は、断面部分のみが描かれており、奥に位置する各柱状突起は図示が省略されている。
【図20】図19に示す二次元力センサにおいてスイッチ入力(クリック入力)が行われたときの状態を示す側断面図である。ただし、ドーム状構造体30の部分は、断面ではなく側面が示されている。また、各柱状突起P1〜P3は、断面部分のみが描かれており、奥に位置する各柱状突起は図示が省略されている。
【図21】図19に示す二次元力センサにおいてX軸負方向への操作入力が行われたときの第1の状態を示す側断面図である。ただし、ドーム状構造体30の部分は、断面ではなく側面が示されている。また、各柱状突起P1〜P3は、断面部分のみが描かれており、奥に位置する各柱状突起は図示が省略されている。
【図22】図19に示す二次元力センサにおいてX軸負方向への操作入力が行われたときの第2の状態を示す側断面図である。ただし、ドーム状構造体30の部分は、断面ではなく側面が示されている。また、各柱状突起P1〜P3は、断面部分のみが描かれており、奥に位置する各柱状突起は図示が省略されている。
【図23】図19に示す二次元力センサにおいてX軸負方向への操作入力が行われたときの第3の状態を示す側断面図である。ただし、ドーム状構造体30の部分は、断面ではなく側面が示されている。また、各柱状突起P1〜P3は、断面部分のみが描かれており、奥に位置する各柱状突起は図示が省略されている。
【図24】図19に示す二次元力センサに利用される検出回路の一例を示す回路図である。
【符号の説明】
10…操作盤
11…操作部分
12…土手部分
13…外周部分
14…押圧棒
20…弾性変形体
21…内側膜状部
22…円環状隆起部
23…外側膜状部
24…側壁部
25…固定脚部
26…変位導電層
30…ドーム状構造体
31…導電性接触面
40…基板
41…固定孔部
50…C/V変換回路
60…信号処理回路
100…二次元力センサ
110…センサ本体
120…操作盤
200…極座標変換部
300…操作量認識部
410…ディスプレイ画面
411…アイコン
412…カーソル
420…ディスプレイ画面
421…表示窓
422…音量調節用の回転ツマミ
423…送り戻し制御用の回転ツマミ
430…ディスプレイ画面
431…動画表示窓
432…フレーム番号表示欄
433…動画選択欄
434…コマ送り用の回転ツマミ
C1…内側同心円
C2…基準同心円
C3…外側同心円
C11〜C14…容量素子
E11〜E18…電極
F…押圧力/フラグ
Fx−,FFx−…X軸負方向成分を含む操作力
Fz−…Z軸負方向への押圧力
GND…接地レベル
P1…支持用柱状突起
P2…電極用柱状突起
P3…支持用柱状突起
P4…中央部柱状突起
P5…周囲部柱状突起
P(x,y)…座標値
R…抵抗素子
r…極座標系における距離
S1〜S11…流れ図の各ステップ
T1〜T20…端子
V11〜V14…電圧値
Vcc…電源電圧
θ…極座標系における角度
Δθ…角度の変動

Claims (8)

  1. 所定の回転角を示す操作量を入力するための入力装置であって、
    オペレータから加えられる操作力を、XY二次元直交座標系における座標値(x,y)として時系列で入力する二次元力センサと、
    時系列として与えられる前記直交座標系における座標値(x,y)を、順次、極座標系における座標値(r,θ)に変換する極座標変換部と、
    時系列として得られる前記座標値(r,θ)における値θの変動を、回転角を示す操作量として認識する操作量認識部と、
    を備えることを特徴とする回転操作量の入力装置。
  2. 請求項1に記載の入力装置において、
    操作量認識部が、座標値(r,θ)における値rが所定のしきい値rtよりも大きかった場合に、当該座標値(r,θ)を有意な座標値として認識し、有意な座標値(r,θ)のみを考慮した値θの変動に基づいて操作量の認識を行うことを特徴とする回転操作量の入力装置。
  3. 請求項2に記載の入力装置において、
    操作量認識部が、有意な座標値(r,θ)が連続して得られた場合に、この連続期間内における値θの変動に基づいて操作量の認識を行うことを特徴とする回転操作量の入力装置。
  4. 請求項3に記載の入力装置において、
    操作量認識部が、有意な座標値(r,θ)が連続して得られた連続期間内において、値θがその直前の値θbeforeに対して、所定のしきい値θtを越える変動Δθを生じた場合に、前記変動Δθに応じた値を操作量として認識することを特徴とする回転操作量の入力装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の入力装置において、
    二次元力センサが、センサ本体と、このセンサ本体に対して、X軸方向およびY軸方向にそれぞれ独立して傾斜が可能な操作盤と、この操作盤のX軸方向およびY軸方向に関する傾斜の度合いに基づいて、それぞれ座標値xおよび座標値yを検出する検出手段と、を有することを特徴とする回転操作量の入力装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の入力装置を含む操作装置であって、
    ディスプレイ画面上に、複数のアイコンを環状に並べて表示するアイコン表示手段と、
    前記複数のアイコンのいずれか1つを指定する指示を受け、指定されたアイコンを前記ディスプレイ画面上で指定アイコンとして識別させるための識別表示を行う識別表示手段と、
    前記複数のアイコンのいずれか1つを最初の指定アイコンとして指定する初期アイコン指定手段と、
    指定アイコンを、前記入力装置の操作量認識部が認識した操作量に応じた隔たりをもった位置に配置された新たなアイコンに変更する指示を与える指定アイコン変更手段と、
    を備えることを特徴とするアイコンを指定する操作機能をもった操作装置。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の入力装置を含む操作装置であって、
    ディスプレイ画面上に、音声情報の再生時における音量調節操作もしくは送り戻し操作を行うための回転ツマミを表示させる回転ツマミ表示手段と、
    前記入力装置の操作量認識部が認識した操作量に応じて、前記回転ツマミの回転量を決定し、前記回転量に応じて音量調節制御もしくは送り戻し制御を行うとともに、前記回転ツマミ表示手段に対して前記回転量に応じた表示を行わせる制御を行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする音声情報の再生時における音量調節もしくは送り戻しの操作装置。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の入力装置を含む操作装置であって、
    ディスプレイ画面上に、動画情報の再生時におけるコマ送り操作を行うための回転ツマミを表示させる回転ツマミ表示手段と、
    前記入力装置の操作量認識部が認識した操作量に応じて、コマ送り対象となるコマ数を決定するとともに、前記回転ツマミ表示手段に対して前記コマ数に応じた回転操作を示す表示を行わせる制御を行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする動画情報の再生時におけるコマ送りの操作装置。
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