JP2004083905A - 熱伝導性充填剤、熱伝導性シリコーンエラストマー組成物および半導体装置 - Google Patents

熱伝導性充填剤、熱伝導性シリコーンエラストマー組成物および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シリコーンエラストマー組成物等に配合しても硬化物の熱安定性が損なわれない熱伝導性充填剤、硬化物の熱安定性が優れた熱伝導性シリコーンエラストマー組成物、および、この組成物により半導体素子を被覆し硬化してなる信頼性が優れた半導体装置を提供する。
【解決手段】(1)表面が脂肪酸により処理またはコーテイングされ、さらにエポキシ基含有化合物およびエポキシ樹脂用硬化触媒より処理またはコーテイングされた熱伝導性充填剤、(2)表面が脂肪酸により処理またはコーテイングされ、さらにエポキシ基含有化合物およびエポキシ樹脂用硬化触媒より処理またはコーテイングされた熱伝導性充填剤を含有することを特徴とする熱伝導性シリコーンエラストマー組成物、および(3)前記熱伝導性シリコーンエラストマー組成物により半導体素子を被覆し硬化してなることを特徴とする半導体装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱伝導性充填剤、熱伝導性シリコーンエラストマー組成物および半導体装置に関し、詳しくは、表面が脂肪酸により処理またはコーテイングされ、さらにエポキシ基含有化合物およびエポキシ樹脂用硬化触媒より処理またはコーテイングされた熱伝導性充填剤、該熱伝導性充填剤を含有する熱伝導性シリコーンエラストマー組成物、および該熱伝導性シリコーンエラストマー組成物により半導体素子を被覆し硬化してなる半導体装置に関する。
熱伝導性を有する無機質系や金属系などの熱伝導性充填剤を含有する液状熱伝導性シリコーンエラストマー組成物は、電気・電子部品用の放熱性の接着剤、ポツテイング剤、保護コーテイング剤として使用されている。ケイ素原子結合アルケニル基を有する液状オルガノポリシロキサンとケイ素原子結合水素原子を有する液状オルガノポリシロキサンとヒドロシレーシヨン反応用触媒と熱伝導性充填剤を必須成分とするヒドロシリレーシヨン反応硬化型の液状シリコーンエラストマー組成物は、例えば特開平2−97559号や特開平2−41362号に開示されている。このような液状熱伝導性シリコーンエラストマー組成物は、硬化して耐熱性や熱伝導性が優れた低応力のエラストマーになるため、電気・電子部品用の放熱性の接着剤、ポツテイング剤、保護コーテイング剤として使用されており、特には、半導体素子と放熱板の接着剤として使用されている。このような熱伝導性シリコーンエラストマー組成物は熱伝導性をより高めるため、金属系の熱伝導性充填剤を配合する場合があり、大量の銀粒子を含有する導電性のヒドロシリレーシヨン反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物が提案されている(特開平2−238054号)。この組成物は熱伝導性も優れているが、市販の銀粒子は製造時に使用された潤滑剤としての脂肪酸が残存しており、その表面が脂肪酸により処理またはコーテイングされた状態になっている。このような銀粒子をシリコーンエラストマー組成物に配合すると、その硬化物の熱伝導性は向上するが、熱安定性が著しく低下し、また、これを用いた半導体装置の信頼性が著しく低下するという問題があることに本発明者らは気付いた。このような問題は、銀粒子以外の熱伝導性充填剤でも同様に起こることにも本発明者らは気付いた。
特開平2−97559号公報 特開平2−41362号公報 特開平2−238054号公報
本発明者らは、上記の課題について鋭意検討した結果、表面が脂肪酸により処理またはコーテイングされた熱伝導性充填剤をさらにエポキシ基含有化合物およびエポキシ樹脂用硬化触媒により処理またはコーテイングしてなる熱伝導性充填剤であれば、かかる問題がないことを見出して本発明に到達した。
本発明の目的は、シリコーンエラストマー組成物等に配合しても硬化物の熱安定性が損なわれない熱伝導性充填剤、硬化物の熱安定性が優れた熱伝導性シリコーンエラストマー組成物、および、この組成物により半導体素子を被覆し硬化してなる信頼性が優れた半導体装置を提供することにある。
本発明は、(1)表面が脂肪酸により処理またはコーテイングされ、さらにエポキシ基含有化合物およびその硬化剤より処理またはコーテイングされた熱伝導性充填剤、(2)表面が脂肪酸により処理またはコーテイングされ、さらにエポキシ基含有化合物およびエポキシ樹脂用硬化触媒より処理またはコーテイングされた熱伝導性充填剤を含有することを特徴とする熱伝導性シリコーンエラストマー組成物、および(3)前記熱伝導性シリコーンエラストマー組成物により半導体素子を被覆し硬化してなることを特徴とする半導体装置に関する。
本発明の熱伝導性充填剤は、熱安定性を損なうことなく熱伝導性を付与できという特徴があり、本発明の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物は、硬化物の熱安定性が優れているという特徴があり、また、本発明の半導体装置は半導体素子がこのような熱伝導性シリコーンエラストマー組成物の硬化物により被覆されているので、優れた信頼性を有するという特徴がある。
本発明の熱伝導性充填剤は、表面が(a)脂肪酸により処理またはコーテイングされ、さらに(c)エポキシ基含有化合物および(d)エポキシ樹脂用硬化触媒より処理またはコーテイングされていることを特徴としている。(b)熱伝導性充填剤の表面を処理するための(a)脂肪酸は特に限定されず、飽和脂肪酸でも、不飽和脂肪酸でもよいが、製造時の潤滑性能の点でその炭素原子数は6以上が好ましく、10以上がより好ましい。炭素原子数6以上の脂肪酸としてオレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、ナフテン酸が例示される。(b)熱伝導性充填剤を(a)脂肪酸により処理またはコーテイングするには、両者をミキサー中で攪拌ないし混練する、(b)熱伝導性充填剤に(a)脂肪酸の溶液を含浸して溶剤を揮発させるなどの方法がある。
(b)熱伝導性充填剤の材質はシリコーンエラストマー組成物等の硬化を阻害しないものであればよく、金、銀、銅、アルミニウム、ニツケル、パラジウム、ハンダ、真鍮、形状記憶合金などの金属系充填剤;結晶性シリカ、ガラス、窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭化ケイ素、カーボンブラツク、ダイヤモンドなどの無機質系充填剤;窒化アルミ、アルミナ、酸化チタン、水酸化アルミ、硫化アルミなどの金属化合物系充填剤およびこれらの複合物が例示されるが、その製造時に脂肪酸が使用されるものが好適である。その製造時に脂肪酸が使用されるものとして、金属系の充填剤があり、代表例は銀である。銀は還元銀、アトマイズ銀、電解銀のいずれでもよい。(b)熱伝導性充填剤は粒子状ないし粉末状であればその形状は限定されず、破砕状、球状、繊維状、柱状、フレーク状、鱗片状、板状、コイル状が例示される。その粒径は、熱伝導性充填剤が通常有するような粒径であればよく、特に限定されない。通常、最大粒径が200μm以下であり、平均粒径が0.1〜50μmである(ただし、カーボンブラツクを除く)。
(a)脂肪酸で処理またはコーテイングされた(b)熱伝導性充填剤を処理またはコーテイングする(c)エポキシ基含有化合物は、分子中に少なくとも1個のエポキシ基を含有する有機化合物であれば特に限定されない。エポキシ基はグリシドキシアルキル基、エポキシアルキル基および3,4-エポキシシクロヘキシル基中のエポキシ基が代表的である。単分子化合物、オリゴマー、ポリマーのいずれでもよく、常温で液状、固形状のいずれでもよいが、常温で固形状のものは加熱溶融性であるか、有機溶剤可溶性であることが好ましい。
ビスフエノール型エポキシ樹脂、ビフエニル型エポキシ樹脂、ノボラツク型エポキシ樹脂、脂肪族環式エポキシ樹脂、エポキシ基含有オルガノシラン、エポキシ基含有オルガノシロキサンオリゴマー、エポキシ基とアルコキシ基含有オルガノシロキサンオリゴマー、エポキシ基含有オルガノポリシロキサンないしエポキシ変性シリコーンが例示されるが、シリコーンエラストマー組成物への親和性の点で、少なくとも1個のエポキシ基を含有するオルガノシラン、オルガノシロキサンオリゴマー、オルガノポリシロキサンないしエポキシ変性シリコーンが好ましい。
(d)エポキシ樹脂用硬化触媒は、エポキシ樹脂の硬化剤(例えば、ポリアミン、ポリアミノアミド、ジシアンジアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸無水物、フエノール樹脂、ノボラツク樹脂、ポリオール)とともに硬化促進のために使用される化合物であれば特に限定されず、3級アミン、第4級アンモニウム塩、イミダゾール類、硼素化合物、ホスフイン、有機金属化合物(例えば、有機金属錯塩、有機ジルコニウム化合物、有機アルミニウム化合物)が例示される。しかし、有機金属化合物のようなヒドロシリレーシヨン反応を阻害しないものが好ましい。エポキシ基含有オルガノシラン、エポキシ基含有オルガノシロキサンオリゴマー、エポキシ基含有オルガノポリシロキサンないしエポキシ変性シリコーンと併用される(d)エポキシ樹脂用硬化触媒は、有機金属化合物が好ましく、とりわけ有機アルミニウム化合物や有機アルミニウムキレート化合物が好ましい。なお、(d)エポキシ樹脂用硬化触媒は、ポリアミン、ポリアミノアミド、ジシアンジアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸無水物、フエノール樹脂、ノボラツク樹脂、ポリオールのようなエポキシ樹脂用硬化剤を併用してもよい。
表面が(a)脂肪酸で処理またはコーテイングされた(b)熱伝導性充填剤を(c)エポキシ基含有化合物と(d)エポキシ樹脂用硬化触媒により処理またはコーテイングする方法には、例えば熱伝導性充填剤とエポキシ基含有化合物およびエポキシ樹脂用硬化触媒を混合して反応させる乾式処理法、溶剤中で熱伝導性充填剤とエポキシ基含有化合物とエポキシ樹脂用硬化触媒を混合して反応させ該溶剤を除去する湿式処理法、シリコーンエラストマー組成物の構成成分であるビニル基含有オルガノポリシロキサン中で熱伝導性充填剤とエポキシ基含有化合物とエポキシ樹脂用硬化触媒を混合して反応させる系中処理法等があるが、熱伝導性シリコーンエラストマー組成物の製造が容易な系中処理法が好ましい。これらの処理方法では、加熱や、超音波振動により反応を促進しても良い。
本発明の熱伝導性充填剤は、硬化性シリコーンエラストマー組成物、硬化性シリコーンレジン組成物、シリコーンオイルコンパウンド等に熱伝導性を付与する充填剤ないし増ちょう剤として有用である。
本発明の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物は、表面が(a)脂肪酸により処理またはコーテイングされ、さらに(c)エポキシ基含有化合物および(d)エポキシ樹脂用硬化触媒より処理またはコーテイングされた(b)熱伝導性充填剤を含有することを特徴としている。この処理またはコーテイングされた熱伝導性充填剤の配合量は、その熱伝導性、比重、目的とする熱伝導性などによって変わるので、一律に規定することは困難であるが、通常は組成物中に9〜98重量%であり、好ましくは20〜95重量%である。
本発明の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物の母材となるシリコーンエラストマー組成物の硬化機構や性状は特に限定されず、ヒドロシリレーシヨン(すなわち、ヒドロシリル化)反応硬化性、有機過酸化物硬化性および縮合反応硬化性のシリコーンエラストマー組成物が代表的である。これらのうちでは、硬化の迅速性と均一性の点でヒドロシリレーシヨン反応硬化性シリコーンエラストマー組成物が好ましく、そのうちでも作業性の点で常温で液状のヒドロシリレーシヨン反応硬化性シリコーンエラストマー組成物が好ましい。
このようなヒドロシリレーション反応硬化性シリコーンエラストマー組成物は、(A)ケイ素原子結合アルケニル基を一分子中に少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン、(B)ケイ素原子結合水素原子を一分子中に少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン、(C)ヒドロシレーシヨン反応用触媒を必須成分としており、さらに(D)ヒドロシレーシヨン反応制御剤を含有することにより熱硬化性となる。
(A)成分は本発明組成物の主成分であり、ケイ素原子結合アルケニル基が(B)成分中のケイ素原子結合水素原子とヒドロシリル化反応して架橋する。したがって、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基が2個のときは(B)成分中のケイ素原子結合水素原子は3個以上であり、(B)成分中のケイ素原子結合水素原子が2個のときは(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基は3個以上であることが好ましい。
(A)成分の分子構造は、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、環状、網状が例示されるが、硬化後にエラストマー状、すなわち、ゴム状やゲル状になるには直鎖状か、一部分枝を有する直鎖状が好適である。
アルケニル基としてビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が例示されるが、ビニル基がもっとも一般的である。
(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基の結合位置は、分子鎖末端、分子鎖側鎖、その両方がある。(A)成分中のアルケニル基以外のケイ素原子結合基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;フエニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フエネチル基等のアラルキル基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等の非置換もしくは置換一価炭化水素基が例示される。それらのうちでは工業的に容易に得られるのでメチル基が最も一般的であり、ついでメチル基とフエニル基の両方が一般的である。
(A)成分の25℃における粘度は、組成物の取り扱い性と硬化後の物性の点で10〜1,000,000mPa・sが好ましく、100〜50,000mPa・sがより好ましい。(A)成分の粘度がこの範囲よりも低い場合には、硬化物の機械的な強度が充分でない傾向があり、この範囲よりも高い場合は組成物の粘度が高くて取り扱いにくいからである。しかし、いわゆる生ゴム状であってもよい。(A)成分の代表例として、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチルポリシロキサンもしくはジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサンコポリマー、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサンコポリマー、末端がジメチルビニルシロキシ基とトリメチルシロキシ基封鎖の直鎖状ジメチルポリシロキサン、末端がジメチルビニルシロキシ基とトリメチルシロキシ基封鎖の分岐状メチルポリシロキサン、上記ポリシロキサンのメチル基の一部をフエニル基で置換したポリシロキサンがある。(A)成分は2種以上を併用してもよい。
(B)成分は(A)成分の架橋剤であり、そのケイ素原子結合水素原子が(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基とヒドロシリレーシヨン反応して架橋する。(B)成分の分子構造は、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、網状が例示される。ケイ素原子結合水素原子の結合位置は、分子鎖末端、分子鎖側鎖、その両方がある。(B)成分中の水素原子以外のケイ素原子に結合した基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;フエニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等の置換もしくは非置換の一価炭化水素基が例示される。工業的に容易に得られるのでメチル基が最も一般的であり、メチル基とフエニル基の両方がついで一般的である。(B)成分の25℃における粘度は、0.1〜100,000mPa・sの範囲内であることが好ましく、1〜1,000mPa・sの範囲内であることがより好ましい。代表例として両末端トリメチルシロキシ基もしくは両末端ジメチルシロキシ基封鎖のメチルハイドロジエンポリシロキサン(すなわち、メチル水素ポリシロキサン)もしくはジメチルシロキサン・メチルハイドロジエンシロキサンコポリマー、環状メチルハイドロジエンシロキサンオリゴマー、テトラキス(ジメチルハイドロジエンシロキシ)シランがある。(B)成分2種以上を併用してもよい。
(B)成分の配合量は、(A)成分を架橋してエラストマー状にするのに充分な量でよく、そのケイ素原子結合水素原子と(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基のモル比が0.1〜10となるような量であればよい。硬化物がゲル状である場合は0.3〜0.8が好ましく、ゴム状である場合は0.8〜5が好ましい。同一モル比でも(A)成分の分子量とケイ素原子結合アルケニル基の含有量および(B)成分の分子量とケイ素原子結合水素原子の含有量によって(A)成分と(B)成分の重量比が違うので、(A)成分100重量部当たりの(B)成分の配合量を規定することは容易でないが、通常0.1〜50重量部である。
(C)成分は、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基と(B)成分中のケイ素原子結合水素原子間のヒドロシレーシヨン反応を促進するための触媒であり、白金系触媒、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒が例示される。性能と入手容易性の点で白金系触媒が好ましく、白金微粉末、白金黒、白金担持シリカ微粉末、白金担持活性炭、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、白金のジオレフィン錯体、白金のジケトン錯体、白金のジアルケニルテトラアルキルジシロキサン錯体、これらの白金系触媒を含有する熱可塑性樹脂微粒子が例示される。  
(C)成分は、触媒量、すなわち、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基と(B)成分中のケイ素原子結合水素原子をヒドロシレーシヨン反応させるのに充分な量配合される。白金系触媒であると、この触媒中の白金原子が組成物中に重量単位で0.1〜1,000ppmとなる範囲内の量であれば十分である。(C)成分は2種以上を併用してもよい。
(D)ヒドロシリレーシヨン反応制御剤は、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基と(B)成分中のケイ素原子結合水素原子間のヒドロシリレーシヨン反応速度を調節して、常温での硬化を抑制し、加熱下で急激に硬化するようにする。3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、フエニルブチノール等のアルキンアルコール;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、ベンゾトリアゾールが例示される。(D)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して通常0.01〜5重量部である。
(E)表面が(a)脂肪酸により処理またはコーテイングされ、さらに(c)エポキシ基含有化合物および(d)エポキシ樹脂用硬化触媒より処理またはコーテイングされた(b)熱伝導性充填剤の配合量は、熱伝導性ヒドロシリレーシヨン反応硬化性シリコーンエラストマー組成物中に通常9〜98重量%であり、好ましくは20〜95重量%である。
(b)熱伝導性充填剤の種類によっては増粘しすぎたり、流動物にならないので、上記範囲内で適宜配合量を選択するとよい。
本発明の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物には、本発明の目的を害さない限り、補強性充填剤(例えば、フユームドシリカ、湿式法シリカ)、増量充填剤、溶剤、着色剤、難燃剤、接着性付与剤、非反応性シリコーンオイル等の添加剤を配合してもよい。補強性充填剤を配合する場合は、(A)成分と混合してシリコーンエラストマーベースにしてから他の成分と混合するとよい。
(F)接着性付与剤は、ケイ素原子結合アルケニル基もしくは水素原子を少なくとも1個と同一ケイ素原子に結合した少なくとも2個のアルコキシ基を有するオルガノシランあるいはオルガノシロキサンオリゴマーが好ましい。オルガノシロキサンオリゴマーの分子構造としては、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、環状が例示される。本成分中のケイ素原子結合アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が例示され、特に、ビニル基であることが好ましい。ケイ素原子結合アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基が例示され、同一ケイ素原子に結合したメトキシ基であることが好ましい。アルケニル基およびアルコキシ基以外のケイ素原子結合基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;フエニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フエネチル基等のアラルキル基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基;3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基等のグリシドキシアルキル基;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基等の(3,4−エポキシシクロヘキシル)アルキル基;4−オキシラニルブチル基、8−オキシラニルオクチル基等のオキシラニルアルキル基が例示される。組成物の硬化時に接触している各種基材に対して良好な接着性を付与することができることから、一分子中の少なくとも1個のエポキシ基含有一価有機基を有することが好ましい。
具体例として、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ハイドロジエントリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランと両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマーとの部分縮合物、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランと両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマーとの部分縮合物がある。接着促進剤は常温で液状であり、25℃における粘度が1〜500mPa・sの範囲内であることが好ましい。その配合量は、(A)成分100重量部に対して通常0.1〜10重量部である。
本発明の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物は、使用時の作業性の点で常温で液状であり、熱硬化性であることが好ましい。硬化物はゴム状でもゲル状でもよい。一部が架橋したいわゆる半硬化状のエラストマー状ないしゲル状であってもよい。本発明の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物は同時に電気伝導性を有していてもよい。
本発明の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物は、電気・電子部品用の接着剤、エンキヤプシユラント、ポツテイング剤、保護コーテイング剤等として有用であり、半導体素子と放熱板間の接着剤としてきわめて有用である。上記(A)成分〜(C)成分からなるヒドロシリレーション反応硬化性シリコーンエラストマー組成物であると室温でも硬化するが、(A)成分〜(D)成分からなるヒドロシリレーシヨン反応硬化性シリコーンエラストマー組成物であると常温では殆ど硬化せず、加熱下で迅速に硬化する。加熱温度は、50〜250℃の範囲内であることが好ましく、80〜200℃の範囲内であることがより好ましい。
本発明の半導体装置では、半導体素子が上記の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物の硬化物により被覆されている。半導体素子の一部が被覆されていてもよく、全体が被覆されていてもよい。半導体素子が上記の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物の硬化物を介して他の部材(例、放熱板)に接着していてもよい。半導体素子としては、ダイオード、トランジスタ、サイリスタ、モノリシツクIC、あるいはハイブリツドIC中の半導体素子が例示される。また、半導体装置としては、ダイオード、トランジスタ、サイリスタ、モノリシツクIC、ハイブリツドIC、LSI、VLSIが例示される。
図1は、本発明の半導体装置の一例であるLSIの断面図である。図1のLSIでは、半導体素子1が回路用基板2上に搭載されており、半導体素子1と外部リードに接続した配線3とが金製のバンプ4により電気的に接続されている。半導体素子1の裏面上に放熱板6が載置されており、半導体素子1と放熱板6の間に熱伝導性シリコーンゴム組成物の硬化物である熱伝導性シリコーンゴム5が存在し、この熱伝導性シリコーンゴム5は半導体素子1と放熱板6の両方によく接着している。回路用基板2の材質としては、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、ベークライト樹脂、フエノール樹脂等の有機樹脂;セラミツクス;銅、アルミニウム等の金属が例示される。配線3の材質としては、金、銅、銀−パラジウムが例示される。金製のバンプ4のおける金以外の材質としては、金合金が例示される。放熱板6の材質としてはアルミニウム、銅、ニツケル等の熱伝導性良好な金属が例示される。この回路用基板2には半導体素子1の他に、抵抗、コンデンサー、コイル等の電子部品が搭載されていてもよい。
本発明の半導体装置を製造するには、例えば、半導体素子1を回路用基板2上に搭載し、次いで、この半導体素子1と回路用基板2に印刷された配線3とを金製のバンプ4により電気的に接続した後、この半導体素子1の裏面上に上記の熱伝導性シリコーンゴム組成物5を塗布し、その上に放熱板6を載せ、50〜200℃で加熱する。
本発明の熱伝導性充填剤、熱伝導性シリコーンゴム組成物および半導体装置を実施例により詳細に説明する。なお、実施例中の粘度は25℃において測定した値である。また、熱伝導性シリコーンゴム組成物における熱伝導率、および硬化物の硬さ、半導体装置の信頼性は次のようにして評価した。
[熱伝導性シリコーンゴムの熱伝導率の評価方法]
熱伝導性シリコーンゴム組成物を15cm×6cm、厚さ2cmの大きさに成形し150℃の熱風循環式オーブン中で1時間加熱して硬化し、これを熱伝導率測定装置(京都電子(株)製QTM−500)を用いて熱伝導率を測定した。なお検出部からの漏電防止のため厚さ10μmのポリ塩化ビニリデンフイルムを介して測定した。
[熱伝導性シリコーンゴムの初期の硬さの評価方法]
熱伝導性シリコーンゴム組成物を150℃の熱風循環式オーブン中で1時間加熱して得た熱伝導性シリコーンゴムシートについて、JIS K 6253によるデユロメータ硬さ試験機を用いて硬さを測定した。
[熱伝導性シリコーンゴムの熱エージング後の硬さの評価方法]
熱伝導性シリコーンゴムの初期の硬さを測定したゴムシートを150℃の熱風循環式オーブン中で24時間加熱してから、JIS K 6253によるデユロメータ硬さ試験機を用いて硬さを測定した。
[半導体装置の信頼性の評価方法]
図1に示した半導体装置を作成した。すなわち、表面に印刷により形成された配線3および端部に外部リードを有するガラス繊維強化エポキシ樹脂製の回路用基板2上に半導体素子1を搭載した後、半導体素子1と配線3とを金製のバンプ4により電気的に接続した。この半導体素子1の裏面上に熱伝導性シリコーンゴム組成物をディスペンサーにより塗布した後、放熱板6を貼り付け直ちに150℃の熱風循環式オーブン内で加熱することにより、半導体素子1と放熱板6が熱伝導性シリコーンゴム5により接着した半導体装置20個を作成した。
このようにして作成した半導体装置について、−40℃で30分間、+120℃で30分間を1サイクルとするサーマルサイクル試験を100サイクル行なった後、半導体素子1と放熱板6の間の熱伝導性シリコーンゴム5について、半導体素子1との間の剥離、およびアルミニウム製放熱板との間の剥離の有無を顕微鏡で観察して、剥離しているものを不良としてその半導体装置の数(不良率)を求めた。
[実施例1]
(A)成分としての粘度が600mPa・sである分子鎖末端ジメチルビニルシロキシ基およびトリメチルシロキシ基封鎖(ジメチルビニルシロキシ基とトリメチルシロキシ基の平均モル比率が1:1)直鎖状ジメチルポリシロキサン(ケイ素原子に結合したビニル基の含有量=0.13重量%)11.4重量部に、(a)成分としてのオレイン酸で表面処理された(b)成分としての燐片状の還元銀(平均粒径10μm、福田金属株式会社製、商品名AgC−2190)85重量部、(c)成分としての粘度が25mPa・sである分子鎖両末端(3−グリシドキシプロピル)ジメチルシロキシ基封止ジメチルシロキサンオリゴマー1.0重量部、および(d)成分としてのアルミニウムトリスアセチルアセトネート0.1重量部を混合し、この混合物を90℃で1時間加熱して、表面がオレイン酸で処理され、さらに分子鎖両末端(3−グリシドキシプロピル)ジメチルシロキシ基封止ジメチルシロキサンオリゴマーとアルミニウムトリスアセチルアセトネートにより処理された燐片状の還元銀を得た。
この加熱混合物に、(B)成分としての粘度が20mPa・sである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル水素シロキサン共重合体(ケイ素原子に結合した水素基の含有量=0.75重量%)0.6重量部、(C)成分として白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(本組成物において、白金金属が重量単位で5ppmとなる量)、(D)成分としての3−フエニル1−ブチン−3−オール0.01重量部を均一に混合して、粘度が35Pa・sである熱伝導性シリコーンゴム組成物を調製した。
この熱伝導性シリコーンゴム組成物を150℃で1時間加熱して得た熱伝導性シリコーンゴムについて、熱伝導率、初期の硬さ、熱エージング後の硬さ、および半導体装置の信頼性を上記の方法により評価した。これらの評価結果を表1に示した。
[比較例1]
実施例1において、(c)成分としての粘度が25mPa・sである分子鎖両末端(3−グリシドキシプロピル)ジメチルシロキシ基封止ジメチルシロキサンオリゴマー1.0重量部、および(d)成分としてのアルミニウムトリスアセチルアセトネート0.1重量部を用いない他は同様にして、粘度が42Pa・sである熱伝導性シリコーンゴム組成物を調製した。
この熱伝導性シリコーンゴム組成物を150℃で1時間加熱して得た熱伝導性シリコーンゴムについて、熱伝導率、初期の硬さ、熱エージング後の硬さ、および半導体装置の信頼性を上記の方法により評価した。これらの評価結果を表1に示した
[実施例2]
(A)成分としての粘度が400mPa・sである分子鎖末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ケイ素原子に結合したビニル基の含有量=0.44重量%)11.4重量部に、表面が(a)成分としてのオレイン酸で処理された(b)成分としての燐片状の還元銀(平均粒径10μm、福田金属株式会社製、商品名AgC-2190)85重量部、(c)成分としての粘度が20mPa・sであり、平均単位式 (RSiO3/2)0.18(Me2SiO2/2)0.47(MeO1/2)0.35(式中、Rは3−グリシドキシプロピル基であり、Meはメチル基である)で示される分岐状ポリシロキサン1.0重量部、および(d)成分としてのアルミニウムトリスエチルアセトアセテート0.1重量部を混合し、この混合物を90℃で3時間加熱して、表面がオレイン酸で処理され、さらに上記分岐状ポリシロキサンとアルミニウムトリスエチルアセトアセテートにより処理された燐片状の還元銀を処理した。  
この加熱処理した混合物に、(B)成分としての粘度が20mPa・sである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル水素シロキサン共重合体(ケイ素原子に結合した水素基の含有量=0.75重量%)0.03重量部、および、粘度が15mPa・sである分子鎖両末端ジメチル水素シロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ケイ素原子に結合した水素基の含有量=0.12重量%)0.67重量部、(C)成分としての白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(本組成物において、白金金属が重量単位で5ppmとなる量)、(D)成分としての3−フエニル1−ブチン−3−オール0.01重量部を均一に混合して、粘度が31Pa・sである熱伝導性シリコーンゴム組成物を調製した。
この熱伝導性シリコーンゴム組成物を150℃で1時間加熱して得た熱伝導性シリコーンゴムについて、熱伝導率、初期の硬さ、熱エージング後の硬さ、および半導体装置の信頼性を上記の方法により評価した。これらの評価結果を表1に示した。
[比較例2]
実施例2において、(c)成分としての粘度が20mPa・sである平均単位式 (RSiO3/2)0.18(Me2SiO2/2)0.47(MeO1/2)0.35(式中、Rは3−グリシドキシプロピル基であり、Meはメチル基である)で示される分岐状ポリシロキサン1.0重量部、および(d)成分としてのアルミニウムトリスエチルアセトアセテート0.1重量部を用いない他は同様にして、粘度が40Pa・sである熱伝導性シリコーンゴム組成物を150℃で1時間加熱して得た熱伝導性シリコーンゴムについて、熱伝導率、初期の硬さ、熱エージング後の硬さ、および半導体装置の信頼性を上記の方法により評価した。これらの評価結果を表1に示した
[実施例3]
実施例1において、(c)成分として、粘度が25mPa・sである分子鎖両末端(3−グリシドキシプロピル)ジメチルシロキシ基封止ジメチルシロキサンオリゴマー1.0重量部の替わりに、ビスフエノール型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名ZX−1059、エポキシ価165)0.5重量部を使用した以外は同様にして、粘度が55Pa・sである熱伝導性シリコーンゴム組成物を調製した。この熱伝導性シリコーンゴム組成物を150℃で1時間加熱して得た熱伝導性シリコーンゴムについて、熱伝導率、初期の硬さ、熱エージング後の硬さ、および半導体装置の信頼性を上記の方法により評価した。これらの評価結果を表1に示した。
 

















Figure 2004083905
本発明の半導体装置の一例であるLSIの断面図である。
符号の説明
 1 半導体素子
  2 回路用基板
  3 配線
  4 金製のバンプ
  5 熱伝導性シリコーンゴム
  6 放熱板

Claims (12)

  1. 表面が脂肪酸により処理またはコーテイングされ、さらにエポキシ基含有化合物およびエポキシ樹脂用硬化触媒より処理またはコーテイングされた熱伝導性充填剤。
  2. 熱伝導性充填剤の材質が金属または金属化合物である請求項1記載の熱伝導性充填剤。
  3. 脂肪酸が高級脂肪酸であり、金属が銀である請求項2記載の熱伝導性充填剤。
  4. エポキシ基含有化合物がエポキシ樹脂またはエポキシ基含有オルガノポリシロキサンである請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の熱伝導性充填剤。
  5. 表面が脂肪酸により処理またはコーテイングされ、さらにエポキシ基含有化合物およびエポキシ樹脂用硬化触媒より処理またはコーテイングされた熱伝導性充填剤を含有することを特徴とする熱伝導性シリコーンエラストマー組成物。
  6. 脂肪酸が高級脂肪酸であり、熱伝導性充填剤の材質が銀である請求項5記載の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物。
  7. 熱伝導性シリコーンエラストマー組成物中のシリコーンエラストマー組成物がヒドロシリレーシヨン反応硬化型のシリコーンエラストマー組成物である請求項5記載の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物。
  8. ヒドロシリレーシヨン反応硬化型のシリコーンエラストマー組成物が、(A)ケイ素原子結合アルケニル基を一分子中に少なくとも2個有する液状オルガノポリシロキサン、(B)ケイ素原子結合水素原子を一分子中に少なくとも2個有する液状オルガノポリシロキサンおよび(C)ヒドロシリレーシヨン反応用触媒からなる請求項7記載の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物。
  9. さらに(D)ヒドロシリレーシヨン反応制御剤を含有する請求項8記載の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物。
  10. 表面が脂肪酸により処理またはコーテイングされ、さらにエポキシ基含有化合物およびエポキシ樹脂用硬化触媒より処理またはコーテイングされた熱伝導性充填剤を9〜98重量%含有する請求項5記載の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物。
  11. 請求項5から請求項10のいずれか1項記載の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物により半導体素子を被覆し硬化してなることを特徴とする半導体装置。
  12. 半導体素子が請求項5から請求項10のいずれか1項記載の熱伝導性シリコーンエラストマー組成物の硬化物を介して放熱板に接着していることを特徴とする請求項11記載の半導体装置。




















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