JP2004069781A - シャッタ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】夜景撮影モードでは、遅延レバー60が時計方向に付勢され、先端部60aが扇状突起32cの円弧状面32dに当接される。レリーズ操作によりシャッタ駆動レバー45の蹴飛ばしアーム45aが爪部32aを蹴飛ばすと、シャッタ羽根32は時計方向に回動して露光開口31aを開放する。この直後に先端部60aが溝32eに入り込み、シャッタ羽根32の戻り動作を阻止する。ガバナ機構によりシャッタ駆動レバー45の回動開始からほぼ一定時間経過後に遅延解除レバーがピン60bを押して遅延レバー60を反時計方向に回転させ、先端部60aが扇状突起32cとの係合位置から待避し、シャッタ羽根32が露光開口31aを閉じる。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光むらを生じさせることなくシャッタ速度を遅くすることができる蹴飛ばし式のシャッタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レンズ付きフイルムユニット等の簡易なカメラでは、徹底したローコスト化のためにいわゆる蹴飛ばし式と呼ばれるシャッタ装置が採用されている。蹴飛ばし式のシャッタ装置は、回動式のシャッタ羽根を復帰バネで露光開口を閉じる初期位置に付勢し、これを付勢方向と反対の方向に蹴飛ばすことでシャッタ羽根を往復回動させて、露光開口の開閉を行う。
【0003】
簡易なカメラは、シャッタ装置のシャッタ速度が1/100秒〜1/150秒に設定されており、撮影レンズの絞りはF8〜F11の固定絞りになっている。これは、写真フイルムがISO400の場合、適正輝度がLV11程度になって、日中屋外の光量がLV10(曇天)〜15(快晴)程度であるのに対し、やや露光オーバーの設定であるが、ネガフイルムの場合は露光オーバー側にラチチュードが広いためである。
【0004】
そして、夜景撮影のように撮影光量が不足する撮影条件下では、内蔵したストロボ装置を駆動してストロボ撮影を行う。ところが、このストロボ撮影では、カメラから2〜3mに位置する人物等はストロボ光が当たって適正露光になるが、背景はストロボ光が届かず、また光量がLV6〜7程度であるから、適正露光との差が4〜5EV程度になってほぼ真っ黒につぶれる。このため、きわめて不自然な写真になる。
【0005】
前記4〜5EVの差を絞りの変更によって適正露光にしようとすると、絞りがF1.4〜F2.8となる。すなわち、撮影レンズ自体がこの明るさをもつ必要が生じ、ローコストなカメラでは実現不可能である。しかも、被写界深度が浅くなるため、ピント合わせや画質の面で問題が生じる。被写界深度については、焦点調整ができない簡易なカメラでは、例えば撮影レンズの焦点距離が35mmの場合、少なくともF5.6程度は必要となる。したがって、シャッタ速度を遅くする必要がある。
【0006】
ストロボ撮影時のシャッタ速度を通常撮影時より遅くすることができるレンズ付きフイルムユニットが特開2001−22035号公報に記載されている。このレンズ付きフイルムユニットは、ストロボ撮影時にシャッタ羽根の復帰バネのテンションを切り替えて通常撮影時よりも弱めることにより、通常撮影時のシャッタ速度が1/150秒であるところを1/60秒にまで遅くしている。また、シャッタ速度を遅くするには、シャッタ羽根開閉にガバナ機構により遅延をかける方法もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
シャッタ速度を遅くする手段としては、比較的ローコストなカメラにおいてもプランジャー等の電気的な手段を用いており、レンズ付きフイルムユニット等の簡易なカメラでは、採用できない。また、上記公報では、ストロボ撮影時にシャッタ速度を1/60秒にまで遅くしているが、LV6〜7程度の夜景撮影に対応するには1/60秒でも不足である。同じ方法で更にシャッタ速度を遅くするには、ストロボ撮影時に復帰バネのテンションを更に弱くすることになるが、蹴飛ばしによる露光開口の開き速度は通常撮影時とほとんど変わらなくても、復帰バネによるシャッタ羽根の戻り速度は遅くなるため、露光開口の閉じ速度は大幅に遅くなり、フイルムの露光画面内で光量差が生じる。また、上記ガバナ機構によるスローシャッタは、やはりシャッタ羽根の開き速度より閉じ速度が大幅に遅くなるため、フイルムの露光画面内で光量差が生じる。
【0008】
本発明は、ローコストで露光むらを生じさせることなくシャッタ速度を遅くすることができる蹴飛ばし式のシャッタ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のシャッタ装置は、露光開口を閉じる方向に付勢され、露光開口を開閉するシャッタ羽根と、シャッタレリーズ操作に応動してシャッタ羽根を付勢に抗して蹴飛ばすことにより露光開口を開閉するシャッタ駆動部材とからなる蹴飛ばし式のシャッタ装置において、前記シャッタ羽根が露光開口を開いた状態でシャッタ羽根を係止してシャッタ羽根による露光開口の閉じ動作を阻止する閉動作阻止手段と、前記シャッタ羽根が蹴飛ばされてから所定の遅延時間経過後に閉動作阻止手段によるシャッタ羽根の係止を解除して露光開口の閉じ動作を許容する閉動作許容手段とを設けたものである。
【0010】
また、シャッタレリーズ操作に応動するシャッタ駆動部材によって蹴飛ばされる被蹴飛ばし部材と、露光開口を閉じる方向に付勢され、被蹴飛ばし部材の蹴飛ばし動作に連動して露光開口を開閉するシャッタ羽根とからなる蹴飛ばし式のシャッタ装置において、前記シャッタ羽根が露光開口を開いた状態で被蹴飛ばし部材の動きを止めてシャッタ羽根による露光開口の閉じ動作を阻止する閉動作阻止手段と、前記被蹴飛ばし部材が蹴飛ばされてから所定の遅延時間経過後に閉動作阻止手段による露光開口の閉じ動作阻止を解除する閉動作許容手段とを設けたものである。
【0011】
また、前記閉動作阻止手段による露光開口の閉じ動作阻止を禁止して遅延なくシャッタ羽根による露光開口の開閉を行う遅延禁止手段を設けたものである。また、前記遅延禁止手段に連動し、露光開口の閉じ動作阻止が禁止されている状態では露光開口の開口面積を狭める絞りを撮影光軸に挿入し、露光開口の閉じ動作阻止が許容されている状態では前記絞りの代わりに所定のフィルタを撮影光軸に挿入する絞り/フィルタ挿入手段を設けたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のシャッタ装置を用いた簡易なカメラ10を示す図1において、カメラ本体11の前面には、撮影レンズ12,対物側ファインダ窓13,ストロボ発光部14,モード切替えつまみ15,レンズバリア開閉ノブ16が設けられている。また、カメラ本体11の上面には、シャッタボタン17,撮影コマ数を表示するカウンタ窓18,充電完了表示窓19,巻戻し用回転クランク20が設けられている。さらに、カメラ本体11の背面側には、1コマの撮影ごとに回転操作される巻上げダイヤル21,接眼側ファインダ窓及びフイルム装填時に開閉される裏蓋(図示せず)が設けられている。
【0013】
モード切替えつまみ15は、通常撮影モードからストロボ撮影モードや夜景撮影モードに切り替える際に操作され、カバー22に形成された凹部22a内にて、上方に移動させるとストロボ撮影モード,この位置から更に右旋回させると夜景撮影モードに切り替えることができる。ストロボ撮影モード及び夜景撮影モードでは、カメラ本体11に内蔵されたストロボ装置23(図2参照)が継続して充電される。ストロボ装置23の充電完了時には、発光ダイオードが点灯し、撮影者は充電完了表示窓19を通してこれを確認することができる。充電完了後に、シャッタボタン17を押すと、シャッタの作動と同時にストロボ発光部14からストロボ光が照射される。
【0014】
図2に示すように、カメラ本体11内には、本体基部25が設けられている。本体基部25には、写真フイルムパトローネのパトローネ本体を装填するパトローネ室25aとフイルム巻取り室25bとが形成され、これらの中間部には、アパーチャ25cと暗箱25dが形成されている。また、パトローネ室25aの上方には、ストロボ装置23が取り付けられる。
【0015】
フイルム巻取り室25bの上方には、巻上げダイヤル21が回動自在に配置され、その下部にフイルム巻取り室25b内の巻取り軸が一体的に取り付けられている。巻上げダイヤル21を図中反時計方向に回動させることにより、パトローネ本体から引き出された写真フイルムを巻取り軸に巻き付けてフイルム巻取り室25b内に巻き上げる。なお、本実施形態では写真フイルムはISO400のネガフイルムを用いる。
【0016】
前記暗箱部25dの上部には、写真フイルムのパーフォレーションに係合されるスプロケット28が挿通される開口部25eと遮光用の筒25fが形成されている。なお、スプロケット28の内部には、スプロケット28の回転を一方向に規制するクラッチ29が組み込まれている。
【0017】
暗箱部25dには、シャッタユニット30が取り付けられる。このシャッタユニット30は、シャッタチャージ機構等が組み込まれ、前部に露光開口31aが形成されたたシャッタ基部31と、この前部に回動自在に取り付けられ、露光開口31aを開閉するシャッタ羽根32,仕切り板33,絞り板34,シャッタカバー35,前記撮影レンズ12が組み込まれたレンズユニット36,シンクロスイッチ37からなる。前記仕切り板33はシャッタ羽根32と絞り板34との間に、これらが干渉しないように設けられており、撮影光路には円形開口33aが形成されている。
【0018】
前記モード切替えつまみ15の背後には、これに連動して上下方向に移動されるモード切替え板38が設けられている。このモード切替え板38には長孔38aが形成され、これにパトローネ室25aの壁面に形成された一対のボス25g,25hが挿通して、モード切替え板38が上下方向に移動自在にされている。また、モード切替え板38の側部には、小さい突起38bが形成され、パトローネ室25aの壁面に形成された突起25iとの間にクリックストップ機構を構成する。なお、突起38bの近傍には、これに弾性を与える長孔38cが形成してある。
【0019】
モード切替え板38の上方には、絞り切替えレバー39が配置され、モード切替え板38の上昇により、モード切替え板38の水平方向に突出形成された弾性レバー38dが絞り切替えレバー39の棒状突起39aに係合して、これを押し上げる。これにより、絞り切替えレバー39が反時計方向に回動される。
【0020】
絞り切替えレバー39には、絞り板34が係合しており、絞り切替えレバー39の回動に伴って絞り板34が回動し、絞り板34の先端部に形成された絞り開口34aが撮影レンズ12の撮影光軸L内に挿脱される。なお、露光開口31aのみによる撮影絞りはF5.6であり(夜景撮影モード)、絞り開口34aを撮影レンズ12の撮影光軸L内に挿入した状態では、撮影絞りはF8になる(通常撮影モード及びストロボ撮影モード)。また、絞り切替えレバー39のギア部39bには、後述するシャッタ速度切替えレバー40のギア部40aが噛合している。
【0021】
レンズバリア開閉ノブ16の背面に形成されたボス16aが、撮影モードリセットレバー41の孔41aに挿通されている。レンズバリア開閉ノブ16をこれと一体的に固定されたレンズバリア42の閉じ方向へ水平方向にスライド移動すると、撮影モードリセットレバー41も水平方向にスライド移動して、撮影モードリセットレバー41のテーパー状に形成された先端部41bが、モード切替え板38の下部に斜めに形成された傾斜バー38eのローラ部38fに係合するから、モード切替え板38を下方に引き戻す。これにより、ストロボ装置23の充電スイッチ23a(図15〜18参照)がオフになって電源のムダな消耗が防止できる。
【0022】
シャッタチャージ状態におけるシャッタユニット30の基本的な構成を示す図3〜図5において、シャッタ羽根32は、シャッタ基部31に形成されたピン31bに回動自在に取り付けられている。また、シャッタ羽根32は、コイルバネ44により反時計方向に付勢され、露光開口31aを塞ぐ初期位置に保持されている。
【0023】
シャッタ基部31の上部には、撮影時にシャッタ羽根32を蹴飛ばして露光開口31aを開閉するシャッタ駆動レバー45と、これをチャージ位置に係止する係止レバー46と、スプロケット28と同軸に設けられ、フイルム搬送に伴ってシャッタ駆動レバー45と、後述するガバナレバー52(図9,図10参照)とをチャージ位置にセットするセットカム47とが設けられている。
【0024】
シャッタ駆動レバー45には、シャッタ羽根32の爪部32aを蹴飛ばすための蹴飛ばしアーム45a,セットカム47の半円板48と当接するフック45b,係止レバー46に設けられた突起46aと当接する突起45c,後述するガバナ機構のガバナレバー52の突起52aに係合する下面に設けられた突起45d及びガバナレバー52の軸部に当接して蹴飛ばし後の位置を規定する突起45eが形成されている(図9参照)。また、突起45cの後部には、シャッタ駆動レバー45を図5の反時計方向に付勢するトーションバネ51の一方の端51aが係合している。
【0025】
係止レバー46には、係止爪46a,突起46b,レリーズ部46c,巻止め部46dが形成され、シャッタ基部31の上部に設けられた軸に回動自在に取り付けられる。この係止レバー46は、トーションバネ(図示せず)により図中時計回りに付勢されている。係止レバー46の突起46bは、シャッタ駆動レバー45の突起45cと当接して、シャッタ駆動レバー45をチャージ位置に保持する。
【0026】
係止爪46aは変形円板55の切欠き55aに入り込むように設けられている。巻止め部46dは、シャッタ駆動レバー45が図中時計回りに回転したときに巻上げダイヤル21の外周部に形成された溝21aと係合して巻上げダイヤル21の回動をロックする。レリーズ部46cはシャッタボタン17が押圧されると、シャッタボタン17の下部に形成された押圧片(図示せず)により押圧され、係止レバー46が図中反時計回りに回転する。
【0027】
セットカム47には、変形円板55と、その下方に半円板48,更に下方に別の半円板49が設けられている。変形円板55には、前述のように、係止レバー46の係止爪46aを受け入れる切欠き55aが形成されている。半円板48は、その外周にシャッタ駆動レバー45のフック45bが当接する。また、半円板49は、その外周にガバナレバー52のフック52bが当接する。また、変形円板55の上部には、カウンタ窓18から撮影コマ数を表示するカウンタ板(図示せず)を回転させる一歯ギア56が設けられている。
【0028】
シャッタ羽根32は、コイルバネ44によって図中反時計方向に付勢されており、通常は露光開口31aを塞ぐ初期位置に保持されている。撮影時にはシャッタボタン17の押圧に連動して動作するシャッタ駆動レバー45により爪部32aが蹴飛ばされ、図中時計方向に回動して露光開口31aを開放する。この後、コイルバネ44の付勢によってシャッタ羽根32は初期位置に戻る。シャッタ羽根32の棒状突起32bは、前記シンクロスイッチ37(図2参照)を露光開口31aの開放と同時にオンさせる。
【0029】
図7において、シャッタ羽根32には、爪部32aの近傍に、扇状突起32cが形成されている。この扇状突起32cの円弧状面32dは、シャッタ羽根32の回動軌道に沿った円弧になっている。また、爪部32aと扇状突起32cとの間には、溝32eが設けられている。そして、扇状突起32cに対峙する位置には、セットカム47と同軸に閉動作阻止手段としての遅延レバー60が回動自在に設けられている。この遅延レバー60は、トーションバネ61によって時計方向に付勢されている。
【0030】
遅延レバー60は、夜景撮影モードにおいては時計方向への付勢が許容されており、その先端部60aが扇状突起32cの円弧状面32dに当接している(図7(A))。したがって、シャッタボタン17の押下操作に伴って動作するシャッタ駆動レバー45によってシャッタ羽根32が蹴飛ばされると、シャッタ羽根32が露光開口31aを開いた状態で遅延レバー60の先端部60aが溝32eに入り、シャッタ羽根32の露光開口31aの閉じ方向への戻りを阻止する(図7(B))。
【0031】
遅延レバー60には、ピン60bが立設されている。このピン60bが、ガバナ機構の閉動作許容手段としての遅延解除レバー70(図10参照)によって一定時間経過後に図面左手側から右側へ向けて押され、遅延レバー60はトーションバネ61の付勢に抗して反時計方向に回動される。これにより、阻止されていたシャッタ羽根32の閉じ方向への戻りが解除され、露光開口31aが閉じられる。すなわち、遅延レバー60によってシャッタ羽根32が止められている時間だけシャッタ速度が遅くなる。
【0032】
図8に示すように、通常撮影モード及びストロボ撮影モードでは、シャッタ速度が約1/125秒である(A)のに対し、夜景撮影モードでは遅延レバー60によってシャッタ速度が約1/15秒のスローシャッタになる(B)。また、このスローシャッタにおいても、露光開口31aの開き速度,閉じ速度に関しては、通常のシャッタ速度と変わらないから、フイルムの露光画面内で光量差(露光むら)が生じることがない。なお、通常撮影モード及びストロボ撮影モードでは撮影絞りをF8とする絞り板34の絞り開口34aが、夜景撮影モード(B)では撮影光軸Lから待避されるから、撮影絞りは露光開口31aによるF5.6となる。
【0033】
図9〜図12において、遅延解除レバー70を駆動するガバナ機構65は、係止レバー46と同軸に設けられたガバナレバー52,増速ギア列67,ガンギ車68及びアンクル69から構成され、それぞれシャッタ基部31の上部に配置されている。ガバナレバー52は、前記突起52a,フック52bの他、ギア部52cが形成され、一端がフック52bに当接されたトーションバネ71により図10中の反時計方向に付勢されている。
【0034】
遅延解除レバー70の上部には、扇状のガイド突起72,ギア73が一体に形成されている。ギア73は、ガバナレバー52のギア部52cに噛合しているとともに、増速ギア列67のギア67aに噛合している。ガイド突起72は、釜状に細長く形成されたギア部52cの下面を支持してこれをガイドし、ガバナレバー52のギア部52cとギア73との噛合を確実にする。
【0035】
シャッタ駆動レバー45とガバナレバー52との関係を裏側から示す図9において、シャッタチャージ状態では、ガバナレバー52の突起52aがシャッタ駆動レバー45の突起45dに係合され、ガバナレバー52はチャージ位置に係止されている(A)。撮影時にシャッタ駆動レバー45が図中時計方向に回動されると、突起45d,52aの係合が外れ、ガバナレバー52が図中時計方向に回動される(B)。
【0036】
これにより、図10に示すシャッタチャージ状態からガバナレバー52が図中反時計方向に回転し始めるが、ガンギ車68の回転速度はアンクル69によって調節されるから、遅延解除レバー70の回転速度は遅延される。遅延解除レバー70の時計方向への回転が進むと、遅延解除レバー70がピン60bを押して遅延レバー60を反時計方向に回転させ、先端部60aが扇状突起32cとの係合位置から待避し、シャッタ羽根32の戻り動作が開始される(図11参照)。
【0037】
図13〜図18に示すように、遅延解除レバー70の下方には、これと同軸に遅延禁止手段としての遅延切替えレバー75が回動自在に取り付けられている。この遅延切替えレバー75は、トーションバネ76により時計方向に付勢されており、図14及び図18に示す夜景撮影モード時を除き、トーションバネ61の付勢に抗して爪部75aがピン60bを押して遅延レバー60を扇状突起32cと係合しない位置まで反時計方向に回動させている。
【0038】
また、夜景撮影モード時には、前記シャッタ速度切替えレバー40のバー40bが遅延切替えレバー75の下部に形成された突起75bを押し、トーションバネ76の付勢に抗して遅延切替えレバー75を反時計方向に回動させる。これにより、遅延レバー60がトーションバネ61の付勢により扇状突起32cと係合可能な位置まで時計方向に回動される。
【0039】
モード切替えつまみ15は、この背面の中央部からやや下方に立設されたボス15aを介して、カメラ本体11の前壁に形成された長孔(図示せず)に上下動自在に取り付けられている。また、ボス15aよりやや下側方には、ピン15bが立設されており、これがモード切替え板38の孔38gに係合している。また、前記突起25iには、モード切替え板38の突起38bと係合する縁部25j,凹部25k,縁部25lが形成されている。また、モード切替え板38の背面には、パトローネ室25aの側面部に設けられた一対の端子77との間にストロボ装置23の充電スイッチ23aを構成する短絡用電気接片78が設けられている(図15〜図18参照)。
【0040】
このように構成されたカメラ10を使用するには、フイルム装填を行った後、巻上げダイヤル21を回して1コマ目をアパーチャ25cにセットする。この時フイルムに従動してスプロケット28が回転し、セットカム47が図面反時計方向に回転する。セットカム47と一体の半円板48,49が回転し、これに当接したフック45b,52bが押されて、シャッタ駆動レバー45,ガバナレバー52が回転し、それぞれチャージ位置にセットされる。なお、クラッチ29によりスプロケット28はフイルム巻き上げ方向にのみ回転して逆回転しない。
【0041】
レンズバリア開閉ノブ16を開方向(図1の左方)にスライド操作して撮影レンズ12を露呈させる。この直後には、モード切替えつまみ15は最下方の位置にあり、突起38bが縁部25lに係合した通常撮影モードになっている。通常撮影モードからストロボ撮影モードに切り替えるには、モード切替えつまみ15を上方へ移動させる。縁部25lに係合していた突起38bが凹部25kと係合してモード切替え板38がクリックストップされる(図17参照)。この時、モード切替え板38の移動に伴って短絡用電気接片78が一対の端子77を短絡させ、ストロボ装置23の充電スイッチ23aがオンになってストロボ装置23の充電動作が開始される。
【0042】
夜景撮影モードに切り替えるには、モード切替えつまみ15をストロボ撮影モードの位置から右旋回させる。図18に示すように、ピン15bが孔38gの縁を押し、モード切替え板38がストロボ撮影モードの位置から更に上方へ押し上げられる。これにより、突起38bが凹部25kから移動して上方の縁部25jに係合してクリックストップされる。この状態でも充電スイッチ23aはオンのままである。
【0043】
そして、弾性レバー38dが絞り切替えレバー39の棒状突起39aに係合して、これを押し上げるから、絞り切替えレバー39が反時計方向に回動される。絞り板34の絞り開口34aが撮影光軸Lから待避され、撮影絞りは絞り開口34aによるF8から露光開口31aによるF5.6に変更される。また、絞り切替えレバー39の反時計方向への回動に伴って、シャッタ速度切替えレバー40が時計方向に回動し、バー40bが突起75bを押す。
【0044】
図14に示すように、遅延切替えレバー75が反時計方向に回動され、爪部75aによる遅延レバー60の回動阻止が解除されるから、遅延レバー60がトーションバネ61の付勢により時計方向に回動される。これにより、図7(A)に示すように、遅延レバー60の先端部60aが扇状突起32cの円弧状面32dに当接される。
【0045】
撮影者が充電完了表示窓19でストロボ装置23の充電完了を確認してからシャッタボタン17を押すと、レリーズ部46cがシャッタボタン17の押圧片に押され、係止レバー46が図5に示す状態から図6に示す状態に向かって図中反時計回りに回転する。これにより、突起45c,46bの係合が外れてチャージ位置にあったシャッタ駆動レバー45がトーションバネ51の付勢によって反時計方向に回動する。
【0046】
蹴飛ばしアーム45aがシャッタ羽根32の爪部32aを蹴飛ばし、シャッタ羽根32は図中時計方向に回動し、露光開口31aを開放する。これと同時に、棒状突起32bがシンクロスイッチ37をオンにするから、ストロボ発光部14から被写体に向けてストロボ光が照射される。また、シャッタ羽根32が露光開口31aを全開にした直後に、図7(B)に示すように、遅延レバー60の先端部60aが溝32eに入り込む。これにより、露光開口31aを閉じる方向へ戻ろうとするシャッタ羽根32の扇状突起32cの段差部に先端部60aが係合し、シャッタ羽根32の戻り動作を阻止する。
【0047】
一方、シャッタ駆動レバー45の回動に伴って突起45d,52aの係合が外れ、ガバナレバー52が図10に示すチャージ位置から反時計方向に回動を始める。ガバナレバー52が遅延解除レバー70を回転するが、増速ギア67,ガンギ車68,アンクル69から構成されるガバナ機構により、遅延解除レバー70はゆっくりと回転する。
【0048】
シャッタ駆動レバー45の回動開始からほぼ一定時間経過(30ms〜125ms)後に遅延解除レバー70がピン60bを押して遅延レバー60を反時計方向に回転させる。これにより、遅延レバー60の先端部60aが扇状突起32cとの係合位置から待避し、シャッタ羽根32が初期位置に戻って露光開口31aを閉じる(図7(C)参照)。この結果、夜景撮影モードにおけるシャッタ速度は、約1/30秒〜1/8秒になる。
【0049】
これにより、人物等の主要被写体はストロボ光によって適正露光されるとともに、光量値がLV6〜7程度(ISO400の写真フイルムを使用時)の夕景であれば、ストロボ光が届かない背景もほぼ適正なレベル(1〜2EVアンダー)で露光され、雰囲気のある写真を撮影することができる。また、シャッタ羽根32の開き速度と閉じ速度は、いずれも通常撮影モード及びストロボ撮影モードと同じで高速であるから、1枚のシャッタ羽根32でも露光画面に光量差を発生させず、露光むらのない写真を撮影できる。
【0050】
通常撮影モード及びストロボ撮影モードでは、絞り板34が撮影光軸Lに挿入されているとともに、遅延切替えレバー75が遅延レバー60のシャッタ羽根側への回動を阻止しているから、シャッタボタン17の押下に伴うシャッタ駆動レバー45による蹴飛ばし動作によってシャッタ羽根34は露光開口31aを高速に開閉する。これにより、絞りF8,シャッタ速度約1/125秒で撮影が行われる。ストロボ撮影モードの場合には、露光開口31aの全開と同時にストロボ発光部14からストロボ光が発光する。なお、晴天下の撮影では、約2EV程度のオーバー露光になるが、ネガフイルムのラチチュード範囲内であり実害はない。
【0051】
撮影を中断又は終了する際には、レンズバリア開閉ノブ16を閉方向(図1の右方)にスライド操作して撮影レンズ12を閉じる。これにより、図15に示すように、撮影モードリセットレバー41の先端部41bがローラ部38fに係合してモード切替え板38を下方に引き戻すから、端子77から短絡用電気接片78が離れ、ストロボ装置23の充電スイッチ23aがオフになって電源のムダな消耗が防止される。
【0052】
また、絞り板34が初期位置に復帰して撮影光軸Lに挿入されるとともに、シャッタ速度切替えレバー40のバー40bによる突起75bの押圧が解除されるから、遅延切替えレバー75の爪部75aがピン60bを押して遅延レバー60を扇状突起32cと係合しない待避位置まで回動させる。すなわち、レンズバリア開閉ノブ16を開方向に移動して撮影レンズ12を開いた直後には、常に通常撮影モードになるようにされる。
【0053】
装填した写真フイルムの全てのコマ数を撮影した後、巻戻しボタン(図示せず)を押し込むと、巻上げダイヤル21の溝21aと巻止め部46dとの係合が外れて巻上げダイヤル21のロックが解除される。次に、倒伏している巻戻し用回転クランク20を引き起こしてから、これを回転させて撮影済みの写真フイルムをパトローネ本体に巻き戻す。この後、裏蓋を開ければ、パトローネ本体を回収できる。
【0054】
次に、シャッタ駆動レバー45の蹴飛ばしアーム45aによって蹴飛ばされる被蹴飛ばし部材とシャッタ羽根とを別々の部材とした実施形態を示す図19において、被蹴飛ばし部材80は前記シャッタ羽根32から露光開口を閉じる部分を省略したような形状をしており、コイルバネ44によって反時計方向に付勢されている。被蹴飛ばし部材80には、前記シャッタ羽根32と同様に、蹴飛ばしアーム45aによって蹴飛ばされる爪部80aと、溝80bを挟んで円弧状面を有する扇状突起80cとが設けられている。この扇状突起80cの側面には、棒状突起80dが立設されている。
【0055】
被蹴飛ばし部材80の側方には、シャッタ羽根81を駆動する駆動レバー82が回動軸83を中心に回動自在に設けられている。この駆動レバー82は、2本のアーム部82a,82bを有し、トーションバネ84により時計方向に付勢されている。一方のへの字型に形成されたアーム部82aは、前記棒状突起80dに当接されており、他方の細長いアーム部82bの先端部に立設されたピン85がシャッタ羽根81の長孔81aに挿通されている。
【0056】
シャッタレリーズ操作が行われる以前は、(A)に示すように、棒状突起80dがアーム部82aの山部82cに当接している。シャッタレリーズ操作が行われ、被蹴飛ばし部材80の爪部80aが蹴飛ばしアーム45aによって蹴飛ばされると、コイルバネ44の付勢に抗して被蹴飛ばし部材80が時計方向に回動され、棒状突起80dがアーム部82aの山部82cを強く押す。この力点である山部82cが回動軸83に近い位置にあり、シャッタ羽根81への作用点であるピン85が回動軸83から遠い位置にあるため、棒状突起80dが山部82cを乗り越える時にピン85はシャッタ羽根81を高速に反時計方向に回動させる(B)。
【0057】
棒状突起80dが山部82cを乗り越えた後、棒状突起80dはこの軌道に近い円弧の裾野部82dに当接するから、シャッタ羽根81の開き方向への回動はほとんど停止する。この後、コイルバネ44の付勢によって被蹴飛ばし部材80が反時計方向に回動するとともに、トーションバネ84の付勢によって駆動レバー82が時計方向に回動し、シャッタ羽根81が時計方向に回動して、(A)に示すそれぞれの初期位置に復帰する。
【0058】
次に、絞り板の別の実施形態を示す図20において、絞り/フィルタ挿入手段としての絞り/フィルタ切替えレバー89(前記絞り切替えレバー39と同様の部材)に取り付けられた絞り板90は、絞り開口91が形成された自由端90aに透明プラスチックから形成したクロスフィルタ92を一体的に固定したものである。クロスフィルタ92は、点光源を中心に例えば6本の光の筋(光芒)を出す際に用いるフィルタであり、夜景の光が輝いている星のようにキラキラした写真を撮影できる。なお、図20において、前記実施形態と同じ部材には同じ符号を付してある。
【0059】
モード切替えつまみ15をストロボ撮影モードの位置から右旋回させて夜景撮影モードにセットすると、モード切替え板38がストロボ撮影モードの位置から更に上方へ押し上げられ、弾性レバー38dが絞り/フィルタ切替えレバー89の棒状突起89aに係合して、これを押し上げるから絞り/フィルタ切替えレバー89が反時計方向に回動される。これにより、絞り開口91の代わりにクロスフィルタ92が撮影光軸Lに挿入される。なお、クロスフィルタの光芒の数や角度は任意に設定でき、例えば、4本の十字状であってよい。また、クロスフィルタの代わりにソフトフィルタやフォギーフィルタ等の各種フィルタを用いてもよい。
【0060】
以上説明した実施形態では、ISO400の写真フイルムを使用した場合であるが、ISO800の写真フイルムを使用した場合には、通常撮影モード及びストロボ撮影モードでは絞りF11,シャッタ速度約1/125秒とし、夜景撮影モードでは絞りF6.7,シャッタ速度約1/15秒とするのが好ましい。この場合、通常撮影モード及びストロボ撮影モードでは光量値LV11,夜景撮影モードでは光量値LV6.5に対応し、約4.5EVの露光差をとることができるから、より幅広いシーンで適正露光の写真を撮影できる。
【0061】
また、上記実施形態では、シャッタチャージを巻き上げで移送される写真フイルムに従動するスプロケットによって行ったが、巻上げダイヤルの回転によって直接に行うようにしてもよい。また、フイルム搬送及びシャッタチャージをモータによって行ってもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、シャッタ羽根の戻り動作を遅延させるためにガバナ機構を用いたが、例えば機械式や電気式のタイマーを用いて、シャッタ駆動レバーが蹴飛ばし動作を行ってから一定時間経過後に遅延レバーを挿入位置から待避位置に移動させるようにしてもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、スローシャッタ時には、夜景撮影に対応して絞りを開いたが、逆に絞りを絞ることで近接撮影に対応するようにしてもよい。すなわち、シャッタ速度を遅くした分だけ絞りを絞ることで適正露出の写真を写すことができる。例えば、焦点距離f=28mmの撮影レンズを用いるとともにISO400のネガフイルムを用いた場合、通常撮影モードではシャッタ速度1/125秒,絞りF8(EV値=13,LV値11)として1.2m以遠にピントが合い、近接撮影モードではシャッタ速度1/15秒,絞りF22(EV値=13,LV値11)として0.55m以遠にピントが合う。
【0064】
また、上記実施形態では、ストロボ装置の充電スイッチを構成する一対の端子をパトローネ室の側面に設けたが、前記一対の端子をストロボ装置のストロボ基板に実装し、これを短絡用電気接片で短絡するようにしてもよい。また、ストロボ装置のストロボ基板に小型のスイッチを設け、これをモード切替え板の背面に設けた突起でオン/オフするようにしてもよい。また、ストロボ基板とは別体に小型のスイッチを設け、モード切替え板に設けた突起等でオン/オフするようにしてもよい。また、上記実施形態は、簡易型のカメラであったが、本発明はこれに限定されることなく、レンズ付きフイルムユニットでもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、本発明のシャッタ装置によれば、シャッタ羽根が露光開口を開いた状態でシャッタ羽根を係止してシャッタ羽根による露光開口の閉じ動作を阻止するとともに、シャッタ羽根が蹴飛ばされてから所定の遅延時間経過後にシャッタ羽根の係止を解除して露光開口の閉じ動作を許容するようにしたので、シャッタ羽根の露光開口の開き動作と閉じ動作そのものは変化させることなく、その中間でシャッタ羽根の動きを止めてスローシャッタを実現できる。この結果、露光むらを生じさせることなくローコストにシャッタ速度を遅くすることができる。
【0066】
また、シャッタ羽根が露光開口を開いた状態で被蹴飛ばし部材の動きを止めてシャッタ羽根による露光開口の閉じ動作を阻止するとともに、被蹴飛ばし部材が蹴飛ばされてから所定の遅延時間経過後に被蹴飛ばし部材の動きを許容するようにしたので、シャッタ羽根の露光開口の開き動作と閉じ動作そのものは変化させることなく、その中間でシャッタ羽根の動きを止めてスローシャッタを実現できる。この結果、露光むらを生じさせることなくローコストにシャッタ速度を遅くすることができる。
【0067】
また、露光開口の閉じ動作阻止を禁止して遅延なくシャッタ羽根による露光開口の開閉を行う遅延禁止手段を設けたので、シャッタ速度を高速,低速に切り替えて撮影でき、日中,夜景のそれぞれに対応して適正露光を得ることができる。また、露光開口の閉じ動作阻止が禁止されている状態では絞りを撮影光軸に挿入し、露光開口の閉じ動作阻止が許容されている状態では絞りの代わりに所定のフィルタを撮影光軸に挿入するので、日中等の被写体輝度が高いシーンでは小絞りかつ高速シャッタでシャープな撮影ができ、また夜景等の輝度が低いシーンでは大絞りかつ低速シャッタで適正露光の撮影ができるとともにフィルタにより特殊な効果を演出した夜景写真を撮影できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したカメラの外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示すカメラの主要な内部構造を示す分解斜視図である。
【図3】シャッタ装置の基本的な構成を示す斜視図である。
【図4】シャッタ装置をカメラの正面側から示す平面図である。
【図5】チャージ状態のシャッタ装置を上方から示す平面図である。
【図6】レリーズ完了状態のシャッタ装置を上方から示す平面図である。
【図7】シャッタ駆動レバーとシャッタ羽根と遅延レバーとの関係を示す説明図である。
【図8】通常撮影モード及びストロボ撮影モード(A)と夜景撮影モード(B)におけるシャッタ羽根の各動きを示すグラフである。
【図9】シャッタ駆動レバーとガバナレバーとの関係を裏側から示す説明図である。
【図10】チャージ状態のガバナ機構を示す平面図である。
【図11】レリーズ完了状態のガバナ機構を示す平面図である。
【図12】ガバナ機構のガンギ車とアンクルとの関係を示す平面図である。
【図13】通常撮影モード及びストロボ撮影モードにおける遅延レバーと遅延切替えレバー75との関係を示す平面図である。
【図14】夜景撮影モードにおける遅延レバーと遅延切替えレバーとの関係を示す平面図である。
【図15】レンズバリアを閉じた状態におけるモード切替えつまみ,モード切替え板,絞り板,遅延レバー等の関係を示す説明図である。
【図16】レンズバリアを開いた直後におけるモード切替えつまみ,モード切替え板,絞り板,遅延レバー等の関係を示す説明図である。
【図17】ストロボ撮影モードにおけるモード切替えつまみ,モード切替え板,絞り板,遅延レバー等の関係を示す説明図である。
【図18】夜景撮影モードにおけるモード切替えつまみ,モード切替え板,絞り板,遅延レバー等の関係を示す説明図である。
【図19】別のシャッタ羽根の実施形態を示す説明図である。
【図20】クロスフィルタを設けた絞り板を示す説明図である。
【符号の説明】
10 カメラ
15 モード切替えつまみ
16 レンズバリア開閉ノブ
30 シャッタユニット
31a 露光開口
32,81 シャッタ羽根
32c,80c 扇状突起
34,90 絞り板
34a,91 絞り開口
38 モード切替え板
41 撮影モードリセットレバー
42 レンズバリア
45 シャッタ駆動レバー
45a 蹴飛ばしアーム
46 係止レバー
47 セットカム
52 ガバナレバー
60 遅延レバー
65 ガバナ機構
70 遅延解除レバー
75 遅延切替えレバー
80 被蹴飛ばし部材
82 駆動レバー82
92 クロスフィルタ
Claims (4)
- 露光開口を閉じる方向に付勢され、露光開口を開閉するシャッタ羽根と、シャッタレリーズ操作に応動してシャッタ羽根を付勢に抗して蹴飛ばすことにより露光開口を開閉するシャッタ駆動部材とからなる蹴飛ばし式のシャッタ装置において、
前記シャッタ羽根が露光開口を開いた状態でシャッタ羽根を係止してシャッタ羽根による露光開口の閉じ動作を阻止する閉動作阻止手段と、前記シャッタ羽根が蹴飛ばされてから所定の遅延時間経過後に閉動作阻止手段によるシャッタ羽根の係止を解除して露光開口の閉じ動作を許容する閉動作許容手段とを設けたことを特徴とするシャッタ装置。 - シャッタレリーズ操作に応動するシャッタ駆動部材によって蹴飛ばされる被蹴飛ばし部材と、露光開口を閉じる方向に付勢され、被蹴飛ばし部材の蹴飛ばし動作に連動して露光開口を開閉するシャッタ羽根とからなる蹴飛ばし式のシャッタ装置において、
前記シャッタ羽根が露光開口を開いた状態で被蹴飛ばし部材の動きを止めてシャッタ羽根による露光開口の閉じ動作を阻止する閉動作阻止手段と、前記被蹴飛ばし部材が蹴飛ばされてから所定の遅延時間経過後に閉動作阻止手段による露光開口の閉じ動作阻止を解除する閉動作許容手段とを設けたことを特徴とするシャッタ装置。 - 前記閉動作阻止手段による露光開口の閉じ動作阻止を禁止して遅延なくシャッタ羽根による露光開口の開閉を行う遅延禁止手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載のシャッタ装置。
- 前記遅延禁止手段に連動し、露光開口の閉じ動作阻止が禁止されている状態では露光開口の開口面積を狭める絞りを撮影光軸に挿入し、露光開口の閉じ動作阻止が許容されている状態では前記絞りの代わりに所定のフィルタを撮影光軸に挿入する絞り/フィルタ挿入手段を設けたことを特徴とする請求項3記載のシャッタ装置。
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