JP3802404B2 - シャッタ装置及びこれを用いたカメラ - Google Patents

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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B9/00Exposure-making shutters; Diaphragms

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフトフォーカス撮影を行うシャッタ装置及びこれを用いたカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
写真フイルムは交換可能であるが、ピント調節機構や露出調節機構を省略して安価に提供される簡易なカメラが市販されている。また、製造時に予め写真フイルムが装填されており、巻き戻し操作や写真フイルムパトローネの取り出しという面倒な操作を行うことなく、撮影終了後にそのまま現像取扱店に提出すれば、現像済みの写真フイルムとプリント写真とを受け取ることができる1回のみ使用可能な安価なカメラであるレンズ付きフイルムユニットが市販されている。
【0003】
このようなカメラは、徹底した構造の簡単化、低コスト化が図られている。具体的には、撮影レンズは1個又は2個のレンズからなる簡易な固定焦点レンズであり、またシャッタ装置は、いわゆる蹴飛ばし式のシャッタ装置である。蹴飛ばし式シャッタは、回動式のシャッタ羽根を復帰バネで閉じ位置に付勢し、これを付勢方向と反対の方向に蹴飛ばすことでシャッタ羽根を往復回動させて、シャッタの開閉を行うものである。
【0004】
一方、ポートレート撮影の方法の1つにソフトフォーカス撮影があり、一般のカメラでこれを行うには、撮影レンズの前部にソフトフォーカス専用のフィルタを装着する。これにより、撮影レンズに入射する光がわずかに乱反射して被写体の輪郭が少しハレーションを起こしたように白っぽくボケてソフトな印象のポートレート写真を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したソフトフォーカス専用のフィルタを用いるポートレート撮影では、ピント調節ができる一般のカメラでは好結果を得るが、ピント調節ができない固定焦点式の撮影レンズを用いた簡易なカメラでは、ピントのずれによるボケが重なり、きれいなボケにならないという問題点がある。
【0006】
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたもので、簡易な撮影レンズでもポートレート撮影に好適なソフトフォーカス撮影を行うことができるシャッタ装置及びこれを用いたカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のシャッタ装置は、暗箱基部に形成された開放絞り開口と、この開放絞り開口の前に位置して開放絞り開口を遮蔽する初期位置と開放絞り開口の前から退避して開放絞り開口を露呈する退避位置との間で回動自在に設けられ、前記初期位置に復帰する方向に付勢されたシャッタ羽根と、前記開放絞り開口よりも径が小さい小絞り開口が形成され、前記開放絞り開口の前に位置して小絞り開口を構成する初期位置と開放絞り開口の前から退避して開放絞り開口を露呈する退避位置との間で回動自在に設けられ、前記初期位置に復帰する方向に付勢された小絞り板と、レリーズ操作に応答して一方向に移動し、前記小絞り板を初期位置に残したままシャッタ羽根の一部を蹴飛ばしてシャッタ羽根を初期位置から退避位置へ回動させて小絞り板の小絞り開口による露光を行い、この直後に、前記小絞り板の一部を蹴飛ばして小絞り板を初期位置から退避位置へ回動させて開放絞り開口による露光を行う蹴飛ばし部材とからなるものである。また、前記開放絞り開口による露光が行われた後、前記小絞り板はシャッタ羽根と一緒に重なるようにして、前記小絞り開口がシャッタ羽根により塞がれた状態を保ちながら、前記開放絞り開口を閉じる閉じ位置に復帰するものである。また、前記小絞り開口による露光を行っている間に前記シャッタ羽根によってオンされるストロボ発光用のシンクロスイッチを設けたものである。
【0008】
本発明のカメラは、前記シャッタ装置を用いたものである。また、前記小絞り開口及び開放絞り開口をF10以下及びF8以上に設定するとともに、撮影レンズのピントセット位置を5m以遠とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、本発明を実施したレンズ付きフイルムユニット10の前面には、ファインダ対物窓11と、撮影レンズ12を露呈する撮影窓13とが設けられている。この撮影窓13の脇には、長孔14に沿ってほぼ左右(正確には右上がりに傾斜している)にスライド移動させることにより、ソフトフォーカス撮影モード(S)とノーマル撮影モード(N)とを選択できる切換ノブ15が設けられている。
【0010】
切換ノブ15の側方には、ストロボスイッチ16が取り付けられており、その上方には、ストロボ発光窓17が設けられている。ストロボスイッチ16は、ストロボ充電をオンする位置とオフする位置との2位置間でスライド自在に取り付けられている。なお、前記撮影レンズ12は、焦点距離fが32mmで、ピント位置がフイルム面から6mに固定してある。
【0011】
レンズ付きフイルムユニット10の上面にはシャッタボタン18,フイルムカウンタ窓19,ストロボ充電完了表示窓21が形成されており、その背面には、巻き上げノブ22と、ファインダ接眼窓(図3の符号23参照)とが設けられている。
【0012】
図2に示すように、レンズ付きフイルムユニット10は、中央に露光部26及びストロボ装置27が設けられた本体基部29と、その前後に被せられる前カバー31及び後カバー32とから構成されるユニット本体と、カートリッジ33及びカートリッジ33から引き出してロール形態にした写真フイルム34とからなる。なお、本実施形態では、写真フイルム34のフイルム感度はISO400とする。
【0013】
カートリッジ33及び写真フイルム34は、本体基部29に形成されたカートリッジ収納室29a,フイルム収納室29bにそれぞれレンズ付きフイルムユニット10の製造時点で予め組み込まれる。後カバー32の下方には、カートリッジ収納室29a,フイルム収納室29bの底部開口を光密に覆う底蓋32a,32bが一体に形成されている。底蓋32aは、撮影済みの写真フイルム34が巻き込まれたカートリッジ33を取り出すときに開放される。
【0014】
巻き上げノブ22は、カートリッジ収納室29aの上部に取り付けられており、その下面に一体に形成された巻上げ軸がカートリッジ33のスプールに係合する。撮影ごとに巻上げノブ22を回動操作することによって、撮影済みの写真フイルム34は1コマ分ずつカートリッジ33に巻き込まれる。このフイルム1コマ巻上げに連動して露光部26に組み込まれたシャッタ機構が次回の撮影のためにチャージされ、またフイルム1コマ給送が完了すると露光部26に組み込まれたロックレバーによって巻上げノブ22の回動がロックされる。
【0015】
露光部26の上方には、シャッタ機構及び巻き上げ機構の他、ファインダ機構が組み付けられている。また、露光部26の背面には、露光枠が形成されており、撮影位置に送られてきた写真フイルム34の前面で1コマ分の露光範囲を制限する。
【0016】
ストロボ装置27は、メインコンデンサ36,シンクロコード37,昇圧コイルなどの回路部品を取り付けた回路基板38と、ストロボ放電管やリフレクタ等を含む発光部39と、電源電池41(図3参照)とからなる。回路基板38には、回路パターンがプリントされるとともに、各種回路素子が取り付けられてストロボ回路が形成されている。回路基板38の前面には、一対の接片42が設けられている。前記シンクロコード37は、露光部26に取り付けられたシンクロスイッチ40に接続されている。このシンクロスイッチ40は、わずかに離間して向かい合った一対の接片40a,40b(図4参照)からなり、これらが接触(短絡)すると、シンクロスイッチ40がオンになる。
【0017】
回路基板38の前面には、受け板43を介してストロボスイッチ16がスライド自在に取り付けられており、このストロボスイッチ16の背面には、前記接片42を導通させるための作動スイッチが取り付けられている。ストロボスイッチ16をオン位置にスライドすると、この作動スイッチが各接片42間を導通させてストロボ充電が開始される。
【0018】
図3に示すように、露光部26は、本体基部29の前方に向かって角筒状に突出して形成された暗箱基部48がベースとなっており、その前面にF5.6の開放絞り開口48aが形成されている。暗箱基部48の前方には、シャッタ羽根51,小絞り板52が開放絞り開口48aの前で重なるようにして回動自在に設けられており、開放絞り開口48aを遮蔽している。これらは、撮影レンズ12が設けられたシャッタカバー54によって覆われる。
【0019】
前記シャッタ羽根51は、暗箱基部48の前面に設けられた軸55に回動自在に取り付けられ、復帰バネ56によって正面から見て反時計方向に逆転させるように付勢されている。そして、シャッタ羽根51の反時計方向への回動範囲を規制してシャッタ羽根51を初期位置に停止させるストッパピン57が開放絞り開口48aの右方に設けられている。この初期位置では、シャッタ羽根51は開放絞り開口48aを閉じている。また、シャッタ羽根51の図面左方には、シャッタ羽根51の正転側の回動範囲を規制するストッパ59が設けられている。また、シャッタ羽根51には、ストッパ59側の縁に沿って突条部51aが形成されている。
【0020】
前記小絞り板52は、前記軸55とほぼ並列して暗箱基部48の前面に設けられた軸61に回動自在に取り付けられ、正面から見て反時計方向に逆転させるように、復帰バネ63により付勢されている。開放絞り開口48aの右方には、細長い棒状の切換ノブ15の端部15aが位置しており、これに小絞り板52が当接することにより、小絞り板52の反時計方向への回動範囲を規制し、小絞り板52を初期位置に停止させる。前記小絞り板52の端部には、開放絞り開口48aよりF値が小さいF11の小絞り開口52aが形成されている。この小絞り開口52aは、小絞り板52が初期位置にある時に開放絞り開口48aの中央部と相対する位置に形成されている。
【0021】
シャッタ羽根51は、レリーズ操作により、その上部に設けられた被蹴飛ばし部51bが蹴飛ばしレバー58によって蹴飛ばされて、復帰バネ56の付勢に抗して時計方向に正転する。これにより、開放絞り開口48aを遮蔽していたシャッタ羽根51が開放絞り開口48aの前から退避され、開放絞り開口48aの前には小絞り板52が残る。小絞り板52には、開放絞り開口48aの中央部に相対する位置に小絞り開口52aが形成されているから、撮影絞りがF11の小絞りになる。シャッタ羽根51は、正転が終了する終了位置に達すると、ストッパ59に当接し、復帰バネ56の付勢によって初期位置に向かって逆転を開始する。
【0022】
蹴飛ばしレバー58は、シャッタ羽根51の被蹴飛ばし部51bを蹴飛ばして被蹴飛ばし部51bから離れた直後に、小絞り板52の上部に設けられた被蹴飛ばし部52bを蹴飛ばす。これにより、小絞り板52が時計方向に回動し、開放絞り開口48aの全体が露呈され、F5.6による露光が行われる。この後、小絞り板52の縁がシャッタ羽根51の突条部51aに当接し、復帰バネ63の付勢によって反時計方向に逆転する。この時、小絞り板52は突条部51aに押され、シャッタ羽根51と一緒に重なるようにして初期位置に戻り、開放絞り開口48aが閉じられる。
【0023】
切換ノブ15は、シャッタカバー54に形成された長孔54aに沿って移動自在となっており、切換ノブ15を撮影レンズ12から離れた長孔54aの一端部まで移動させると、切換ノブ15の端部15aは仮想線で示す位置15bまで移動し、復帰バネ63の付勢により小絞り板52の初期位置が開放絞り開口48aの前から外れた位置へ移動する。これにより、小絞り板52の被蹴飛ばし部52bが蹴飛ばしレバー58の軌道から退避され、被蹴飛ばし部52bが蹴飛ばしレバー58によって蹴飛ばされることがなくなるため、小絞り板52は回動されず、シャッタ羽根51のみが回動して開放絞り開口48aを開閉する通常の撮影が行われるようになる。
【0024】
暗箱基部48の前部下方には、シャッタ羽根51の全開時にシャッタ羽根51に押されてオンにされる前記シンクロスイッチ40が設けられている。このシンクロスイッチ40は、上述のようにシンクロコード37によって回路基板38に接続されている。
【0025】
次に、上記構成の作用について図4及び図5を参照しながら説明する。本発明を実施したレンズ付きフイルムユニット10は、切換ノブ15を左右にスライド移動させることにより、ソフトフォーカス撮影モード(S),ノーマル撮影モード(N)のいずれか一方を選択できる。ここでは、切換ノブ15を左端のマークSに合わせてセットしてソフトフォーカス撮影モードを選択する。この場合、晴天時の順光撮影の場合を除いて、夜間や室内などで撮影する場合に限らず、ストロボ撮影を前提とする。したがって、撮影を開始する前に、まず、ストロボスイッチ16をオン位置にスライドしてストロボ充電を開始する。
【0026】
次に、巻き上げノブ22を回動すると、写真フイルム34が1コマ分巻き上げられて露光枠にセットされる。この巻き上げ時にシャッタチャージが行われ、それとともに巻き上げノブ22の回動がロックされる。この状態では、図4(A)に示すように、復帰バネ56の付勢によりシャッタ羽根51がストッパピン57に当接して開放絞り開口48aを閉じた状態になっている。また、小絞り板52は、復帰バネ63の付勢により切換ノブ15の端部15aに当接している。
【0027】
被写体距離が約3mとなるようにフレーミングした後、シャッタボタン18を押し下げる。これにより、蹴飛ばしレバー58が被蹴飛ばし部51bを蹴飛ばし、シャッタ羽根51が復帰バネ56の付勢に抗して時計方向に正転を開始する。この正転により、シャッタ羽根51が開放絞り開口48aの外側に退避されるが、開放絞り開口48aの前には、小絞り板52がそのまま残っているから、小絞り板52の小絞り開口52aが開放絞り開口48aの中央部に配置された状態になる。これにより、F11で写真フイルム34に露光が行われる(図4(B)参照)。この露光では、ピント位置が6mに設定された撮影レンズ12の被写体距離3mにおける錯乱円直径が約0.015mm程度になるから、被写体はほぼシャープに露光される。
【0028】
図4(B)に示すように、シャッタ羽根51の正転が終了する終了位置に達する直前に、シャッタ羽根51が接片40aを接片40bに押しつけ、シンクロスイッチ40をオンにする。ストロボ発光部39からストロボ光が発光する。この発光タイミングを図5の稲妻マークαで示す。なお、ハッチングβは、写真フイルム34への露光量を示す。
【0029】
この後、図4(C)に示すように、蹴飛ばしレバー58が被蹴飛ばし部51bを蹴飛ばした直後に続けて被蹴飛ばし部52bを蹴飛ばし、小絞り板52が時計方向に正転して、開放絞り開口48aが開放され、F5.6による露光が行われる。この露光では、ピント位置が6mに設定された撮影レンズ12の被写体距離3mにおける錯乱円直径が約0.03mm程度になるから、被写体はややボケた状態で露光される。
【0030】
この後、小絞り板52がシャッタ羽根51の突条部51aに当接し、復帰バネ63の付勢により逆転を開始する。また、シャッタ羽根51も復帰バネ56の付勢により逆転を開始して、突条部51aが小絞り板52を押すようにしてシャッタ羽根51と小絞り板52とが一緒に初期位置に戻る(図4(D)参照)。したがって、ソフトフォーカス撮影モードでは、F11とF5.6との2段階で露光が行われる。
【0031】
図5に示すように、F11における平均露光時間t1は、シャッタ羽根51が小絞り開口52aを開き始める露光開始点P1から小絞り開口52aが全開状態になるF11の始点Q1に至る上り坂71の中点S1を起点とし、シャッタ羽根51及び小絞り板52が逆転し、F5.6の終点R1から開放絞り開口48aが閉じられる露光終了位置P2に至る下り坂72の前記中点S1と平行な点S2を終点とする時間である。すなわち、本実施形態では、F11における平均露光時間t1は約1/60秒とする。
【0032】
F5.6における平均露光時間t2は、F11の終点Q2から下り坂72の中点S3に至る時間であり、本実施形態では、約1/80秒とする。また、全体の平均露光時間t3は、F11における中間点S4から中点S3に至る時間であり、本実施形態では、約1/50秒とする。
【0033】
このように、F11の小絞り開口52aによるシャープな画像と、F5.6の開放絞り開口48aでのややボケた画像とが重ね合わされて露光されるから、ポートレート撮影に好適な、芯があってかつ柔らかな撮影画像を得ることができる。なお、撮影環境としては、ストロボ効果のある夕方や曇り日での撮影が適している。晴天時に撮影を行う場合には、ストロボ効果がある逆光又は半逆光で撮影を行うのがよい。
【0034】
切換ノブ15を長孔54aに沿ってスライド移動させてマークNに合わせ、ノーマル撮影モードを選択すると、図6に示すように、切換ノブ15の端部15a(仮想線)が位置15b(実線)に移動する(図3では、端部15aを実線,位置15bを仮想線で表している)。これにより、復帰バネ63の付勢力により小絞り板52の初期位置が開放絞り開口48aの前から外れた位置へ回動する。この状態では、被蹴飛ばし部52bは、蹴飛ばしレバー58の軌道上から退避される。
【0035】
シャッタボタン18を押し下げると、蹴飛ばしレバー58が図面の右方へ移動し、シャッタ羽根51の被蹴飛ばし部51bを蹴飛ばしてシャッタ羽根51を時計方向へ回動させる。開放絞り開口48aの前方から小絞り板52が退避されているから、シャッタ羽根51は開放絞り開口48aを開閉し、F5.6による通常の撮影が行われる。この時、蹴飛ばしレバー58は1枚のシャッタ羽根51のみを蹴飛ばすので、蹴飛ばしレバー58にかかる負荷は少なく、露光時間すなわちシャッタ速度は、約1/100秒となる。なお、このノーマル撮影モードに際しては、F5.6による撮影となるため、被写体距離をレンズ付きフイルムユニット10のピント位置である6mにほぼ合わせて撮影を行うのが好ましい。
【0036】
以上説明した実施形態では、撮影レンズの焦点距離fを32mmとしたが、例えば50mmとしてもよい。この場合には、ポートレート撮影では、一般に4〜4.5m程度で撮影を行うことが多い。したがって、上記実施形態と同様に、撮影レンズのピント位置を6mとすると、被写体距離4.3mにおける錯乱円直径は、F11で約0.015mm,F5.6で約0.03mmとなって、上記実施形態と同様の撮影結果を得る。また、本発明は、小絞りで画像がシャープに露光され、開放絞りで画像がややボケで露光されれば、撮影レンズのピント位置が6mに限定されないのは、勿論である。
【0037】
上記実施形態では、開放絞りをF5.6,小絞りをF11としたが、本発明はこれに限定されず、例えば開放絞りがF8以上に大きく、小絞りがF10より小さければ、任意の絞り値を選択できる。また、小絞りでの平均露光時間を約1/60秒,開放絞りでの平均露光時間を約1/80秒とし、全体の平均露光時間を1/50秒としたが、本発明はこれに限定されず、更に高感度な写真フイルム(例えばISO800やISO1600)を用いて、例えば小絞りでの平均露光時間を約1/80秒,開放絞りでの平均露光時間を約1/100秒で全体の平均露光時間を約1/70秒としてもよい。
【0038】
上記実施形態では、シャッタ羽根の縁に沿って突条部を設けたが、本発明はこれに限定されず、例えばピンのような形状をした突部でもよい。
【0039】
上記実施形態は、レンズ付きフイルムユニットであったが、本発明はこれに限定されず、写真フイルムは交換できるが、ピント調節機構や露出調節機構を省略した簡易なカメラでもよい。また、ピント調節機構を備えているコンパクトカメラでも、本発明のシャッタ装置を有し、所定の撮影距離,例えば6mにセットしたまま撮影を行えば、本発明に係るソフトフォーカス撮影の効果を得ることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明のシャッタ装置は、レリーズ操作に応答して蹴飛ばし部材が一方向に移動し、小絞り板を初期位置に残したままシャッタ羽根の一部を蹴飛ばしてシャッタ羽根を初期位置から退避位置へ回動させて小絞り開口による露光を行い、この直後に、小絞り板の一部を蹴飛ばして小絞り板を初期位置から退避位置へ回動させて開放絞り開口による露光を行うので、非常に簡単な構成でありながら、小絞り開口でのピントのシャープな露光と開放絞り開口でのややボケた露光とを重ね合わせて露光でき、ポートレート撮影に好適な良好なソフトフォーカス撮影を行うことができる
【0041】
また、開放絞り開口による露光が行われた後、小絞り板はシャッタ羽根と一緒に重なるようにして小絞り開口がシャッタ羽根により塞がれた状態を保ちながら開放絞り開口を閉じる閉じ位置に復帰するので、シャッタ羽根の戻りが小絞り板より遅くなって閉じ過程で小絞りによる露光が行われることがなく、小絞りでの露光が二度行われることが確実に防止できる。
【0042】
また、小絞り開口による露光が行われている間にシャッタ羽根によってオンされるストロボ発光用のシンクロスイッチを設けたので、露光不足になりがちな小絞りでの露光が明るく、よりシャープに行われる
【0043】
本発明のカメラは、前記シャッタ装置を用いたから、簡単な構成でソフトフォーカス撮影を行うことができる。また、小絞り開口及び開放絞り開口をF10以下及びF8以上に設定するとともに、撮影レンズのピントセット位置を5m以遠としたので、簡単な構成でありながら、良好なソフトフォーカス撮影を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視図である。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの分解斜視図である。
【図3】露光部の分解斜視図である。
【図4】シャッタ羽根及び小絞り板の動作を示す説明図である。
【図5】シャッタ羽根の開閉による写真フイルムへの露光量の変化を示すグラフである。
【図6】小絞り板の初期位置を変更してソフトフォーカス撮影と通常撮影とを切り換える構成を示す説明図である。
【符号の説明】
10 レンズ付きフイルムユニット
12 撮影レンズ
15 切換ノブ
26 露光部
40 シンクロスイッチ
48a 開放絞り開口
51 シャッタ羽根
51a 突条部
52 小絞り板
52a 小絞り開口
56,63 復帰バネ
58 蹴飛ばしレバー

Claims (5)

  1. 暗箱基部に形成された開放絞り開口と、
    この開放絞り開口の前に位置して開放絞り開口を遮蔽する初期位置と開放絞り開口の前から退避して開放絞り開口を露呈する退避位置との間で回動自在に設けられ、前記初期位置に復帰する方向に付勢されたシャッタ羽根と、
    前記開放絞り開口よりも径が小さい小絞り開口が形成され、前記開放絞り開口の前に位置して小絞り開口を構成する初期位置と開放絞り開口の前から退避して開放絞り開口を露呈する退避位置との間で回動自在に設けられ、前記初期位置に復帰する方向に付勢された小絞り板と、
    レリーズ操作に応答して一方向に移動し、前記小絞り板を初期位置に残したままシャッタ羽根の一部を蹴飛ばしてシャッタ羽根を初期位置から退避位置へ回動させて小絞り板の小絞り開口による露光を行い、この直後に、前記小絞り板の一部を蹴飛ばして小絞り板を初期位置から退避位置へ回動させて開放絞り開口による露光を行う蹴飛ばし部材と、
    からなることを特徴とするシャッタ装置。
  2. 前記開放絞り開口による露光が行われた後、前記小絞り板は、シャッタ羽根と一緒に重なるようにして、記小絞り開口がシャッタ羽根により塞がれた状態を保ちながら、前記開放絞り開口を閉じる閉じ位置に復帰することを特徴とする請求項1記載のシャッタ装置。
  3. 前記小絞り開口による露光を行っている間に前記シャッタ羽根によってオンされるストロボ発光用のシンクロスイッチを設けたことを特徴とする請求項1または2いずれか記載のシャッタ装置。
  4. 前記請求項1ないしいずれか記載のシャッタ装置を用いたことを特徴とするカメラ。
  5. 前記小絞り開口及び開放絞り開口をF10以下及びF8以上に設定するとともに、撮影レンズのピントセット位置を5m以遠とすることを特徴とする請求項記載のカメラ。
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