JP2003241256A - シャッタ装置及びこれを用いたカメラ - Google Patents

シャッタ装置及びこれを用いたカメラ

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JP2003241256A
JP2003241256A JP2002045103A JP2002045103A JP2003241256A JP 2003241256 A JP2003241256 A JP 2003241256A JP 2002045103 A JP2002045103 A JP 2002045103A JP 2002045103 A JP2002045103 A JP 2002045103A JP 2003241256 A JP2003241256 A JP 2003241256A
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shutter
small aperture
light
aperture opening
opening
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Mitsuhiro Moriya
光宏 森谷
Takeshi Masuda
武史 増田
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単,ローコストな構成でありながら、主要
被写体をシャープにかつ背景の様子を写し込む。 【解決手段】 焦点距離30mmの撮影レンズを用い、
ピントセット位置を2mに設定してある。2枚のシャッ
タ羽根57,58で予めF11の小絞り開口59が形成
され、これが遮光板54で遮蔽されている。被写体距離
約2mでレリーズ操作を行うと、蹴飛ばしレバー49が
回動レバー50を正転し、遮光板駆動レバー54が反時
計方向に回動して遮光板61が小絞り開口59を開放
し、シンクロスイッチ37がオンしてストロボ発光が行
われ、シャープな画像が露光される。続いてシャッタ羽
根57,58が開いてF4の開放絞り開口55aが開放
され、ストロボ光が届かない背景が写し込まれる。この
後、回動レバー50が逆転し、開放絞り開口55aが閉
じられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、簡単,ローコスト
な構成でありながら主要被写体をシャープにかつ背景の
様子を写し込むことができるシャッタ装置及びこれを用
いたカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ピント調節機構や露出調節機構を省略し
て安価に提供される簡易なカメラが市販されている。ま
た、製造時に予め写真フイルムが装填されており、巻き
戻し操作や写真フイルムパトローネの取り出しという面
倒な操作を行うことなく、撮影終了後にそのまま現像取
扱店に提出すれば、現像済みの写真フイルムとプリント
写真とを受け取ることができる1回のみ使用可能な安価
なカメラであるレンズ付きフイルムユニットが市販され
ている。
【0003】このようなカメラは、徹底した構造の簡素
化、低コスト化が図られている。具体的には、撮影レン
ズは1個又は2個のレンズからなる簡易な固定焦点レン
ズであり、またシャッタ装置は、いわゆる蹴飛ばし式の
シャッタ装置である。蹴飛ばし式シャッタは、回動式の
シャッタ羽根を復帰バネで閉じ位置に付勢し、これを付
勢方向と反対の方向に蹴飛ばすことでシャッタ羽根を往
復回動させて、シャッタの開閉を行うものである。
【0004】ところで、一般に市販されているレンズ付
きフイルムユニット等の簡易なカメラでは、晴天時の順
光撮影においてはストロボ光なしで適正露光となるよう
に設計されており、夕暮れ時の屋外や屋内のように撮影
光量が不足する撮影条件下では、ストロボ撮影を行うよ
うになっている。ところが、このストロボ撮影では、ス
トロボ光が届く主要被写体とストロボ光が届かない遠い
背景との輝度差がきわめて大きく、主要被写体は適正露
光になるが、背景は夜間のように暗くなり、主要被写体
だけが浮かび上がったような不自然な写真になる。
【0005】このような欠点を改善し、ストロボ撮影時
に自然な背景描写を行えるようにしたレンズ付きフイル
ムユニットが知られている(特開2001−22035
号公報;以下公報1)。このレンズ付きフイルムユニッ
トは、比較的小さなガイドナンバー(4.71)のスト
ロボ装置を用いるとともに、高感度フイルム(ISO8
00)を用い、ストロボ装置がオンの時には絞り値が大
きな大絞り開口(F5.6)を光軸に挿入するととも
に、シャッタ羽根の復帰バネのテンションを弱くしてシ
ャッタ速度を遅くして(1/60秒)撮影を行う。これ
により、主要被写体が露光オーバーになることなく、背
景もほぼ適正露光で写し込むことができる。なお、スト
ロボ装置をオフにした時には、F16の小絞り開口を光
軸に挿入するとともに、シャッタ羽根の復帰バネのテン
ションを強くしてシャッタ速度を速くして(1/150
秒)撮影を行う。
【0006】また、ストロボ撮影時に、近距離側の主要
被写体と遠距離側の背景との両方を適正露出で撮影でき
るようにしたカメラが知られている(特開平6−222
418号公報;以下公報2)。このカメラは、内蔵した
マイクロコンピュータにより、最初は絞りを開いた状態
でシャッタを開放して背景に対する適正露出制御を行
い、次にストロボ回路のガイドナンバーと被写体距離と
により算出された絞り値に絞りを変更してストロボ発光
を行うことにより主要被写体に対する適正露出制御を行
った後、シャッタを閉じるようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記公報1記載のレン
ズ付きフイルムユニットでは、ストロボ装置をオンにす
ると、絞りが大絞りになる。レンズ付きフイルムユニッ
トは、ピント調節機構を有しないから、ピンボケになり
やすく、またたとえピントは合っていても簡易な撮影レ
ンズを用いているため、主要被写体のシャープネスが大
幅に低下する。また、上記公報2記載のカメラでは、距
離情報が必要であり、測距を誤ると適正な露出にならな
い。さらに、この誤った距離情報に基づいてレンズのピ
ント調整を行うと、ピンボケも発生する。また、マイク
ロコンピュータを用いているため、ローコストであるこ
とが必須条件の簡易なカメラでは実現不可能である。
【0008】本発明は、上述したような問題点を解決す
るためになされたもので、簡単,ローコストな構成であ
りながら主要被写体をシャープにかつ背景の様子を写し
込むことができるシャッタ装置及びこれを用いたカメラ
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のシャッタ装置は、互いに反対方向に回動
し、協働して所定の小絞り開口を形成する小絞り形成位
置と、大絞り開口を形成する大絞り形成位置との間で変
位される複数枚のシャッタ羽根と、このシャッタ羽根と
重なるようにして設けられ、前記小絞り開口を遮蔽する
閉位置と、前記小絞り開口の遮蔽を解除する小絞り開口
開放位置を経て大絞り開口を開放する全開位置との間で
変位される遮光部材と、レリーズ操作に応答して正転し
た後、復帰バネの付勢により逆転して初期位置に戻る回
動部材と、一端側が前記回動部材に、他端側がシャッタ
羽根に係合し、前記回動部材の正転,逆転により揺動し
てシャッタ羽根を小絞り形成位置と大絞り形成位置との
間で変位させるシャッタ駆動部材と、一端側が前記回動
部材に、他端側が遮光部材に係合し、前記回動部材の正
転,逆転により揺動して遮光部材を閉位置と全開位置と
の間で変位させる遮光部材駆動部材とからなり、前記遮
光部材が閉位置から変位して小絞り開口開放位置を過ぎ
た後、シャッタ羽根が小絞り形成位置から大絞り形成位
置に向かって変位を開始するものである。
【0010】また、互いに反対方向に回動し、協働して
所定の小絞り開口を形成する小絞り形成位置と、大絞り
開口を形成する大絞り形成位置との間で変位される複数
枚のシャッタ羽根と、このシャッタ羽根と重なるように
して設けられ、前記小絞り開口を遮蔽する閉位置と、前
記小絞り開口の遮蔽を解除する小絞り開口開放位置を経
て大絞り開口を開放する全開位置との間で変位される遮
光部材と、レリーズ操作に応答して正転した後、復帰バ
ネの付勢により逆転して初期位置に戻る回動部材と、一
端側が前記回動部材に、他端側がシャッタ羽根及び遮光
部材に係合し、前記回動部材の正転,逆転により揺動し
て遮光部材を閉位置と全開位置との間で変位させるとと
もに、前記シャッタ羽根を小絞り形成位置と大絞り形成
位置との間で変位させる駆動部材と、この駆動部材とシ
ャッタ羽根及び遮光部材との各係合部に設けられ、前記
回動部材の正転,逆転の間に、前記遮光部材が小絞り開
口開放位置に達した後、シャッタ羽根の小絞り形成位置
を所定の時間維持するカム手段とからなるものである。
【0011】本発明のカメラは、前記請求項1または2
記載のシャッタ装置を用い、前記遮光部材が小絞り開口
開放位置に達し、前記シャッタ羽根が小絞り形成位置を
維持している間に、ストロボ発光が行われるものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に示すように、本発明を実施
したレンズ付きフイルムユニット11の前面には、ファ
インダ対物窓12と、撮影レンズ13を露呈する撮影窓
14とが設けられている。この撮影窓14の横には、ス
トロボスイッチ16が取り付けられており、その上方に
は、ストロボ発光窓17が設けられている。ストロボス
イッチ16は、ストロボ充電をオンする位置とオフする
位置との2位置間でスライド自在に取り付けられてい
る。なお、前記撮影レンズ13は、図3に示すように、
前レンズ13a,後レンズ13bからなる2枚構成レン
ズであり、焦点距離fが30mmで、ピントセット位置
がフイルム面から2mに設定してある。
【0013】レンズ付きフイルムユニット11の上面に
はシャッタボタン18,フイルムカウンタ窓19,スト
ロボ充電完了表示窓21が形成されており、その背面に
は、巻き上げノブ22と、ファインダ接眼窓(図2の符
号23参照)とが設けられている。
【0014】図2に示すように、レンズ付きフイルムユ
ニット11は、中央にシャッタ装置26及びストロボ装
置27が設けられた本体基部29と、その前後に被せら
れる前カバー31及び後カバー32とから構成されるユ
ニット本体と、カートリッジ33及びカートリッジ33
から引き出してロール形態にした写真フイルム34とか
らなる。なお、本実施形態では、写真フイルム34のフ
イルム感度をISO1600としている。
【0015】カートリッジ33及び写真フイルム34
は、本体基部29に形成されたカートリッジ収納室29
a,フイルム収納室29bにそれぞれレンズ付きフイル
ムユニット11の製造時点で予め組み込まれる。後カバ
ー32の下方には、カートリッジ収納室29a,フイル
ム収納室29bの底部開口を光密に覆う底蓋32a,3
2bが一体に形成されている。底蓋32aは、撮影済み
の写真フイルム34が巻き込まれたカートリッジ33を
取り出すときに開放される。
【0016】巻き上げノブ22は、カートリッジ収納室
29aの上部に取り付けられており、その下面に一体に
形成された巻上げ軸がカートリッジ33のスプールに係
合する。撮影ごとに巻上げノブ22を回動操作すること
によって、撮影済みの写真フイルム34は1コマ分ずつ
カートリッジ33に巻き込まれる。このフイルム1コマ
巻上げに連動してシャッタ装置26に組み込まれたシャ
ッタ機構が次回の撮影のためにチャージされ、またフイ
ルム1コマ給送が完了するとシャッタ装置26に組み込
まれたロックレバーによって巻上げノブ22の回動がロ
ックされる。
【0017】シャッタ装置26の上方には、シャッタ機
構及び巻き上げ機構の他、ファインダ機構が組み付けら
れている。また、シャッタ装置26の背面には、露光枠
が形成されており、撮影位置に送られてきた写真フイル
ム34の前面で1コマ分の露光範囲を制限する。
【0018】ストロボ装置27は、メインコンデンサ3
6,シンクロスイッチ37,昇圧コイルなどの回路部品
を取り付けた回路基板38と、ストロボ放電管やリフレ
クタ等を含む発光部39と、電源電池41とからなる。
回路基板38には、回路パターンがプリントされるとと
もに、各種回路素子が取り付けられてストロボ回路が形
成されている。回路基板38の前面には、一対の接片4
2が設けられている。前記シンクロスイッチ37は、わ
ずかに離間して向かい合った一対の接片37a,37b
からなり、これらが接触(短絡)すると、シンクロスイ
ッチ37がオンになる。
【0019】回路基板38の前面には、受け板43を介
してストロボスイッチ16がスライド自在に取り付けら
れており、このストロボスイッチ16の背面には、前記
接片42を導通させるための作動スイッチが取り付けら
れている。ストロボスイッチ16をオン位置にスライド
すると、この作動スイッチが各接片42間を導通させて
ストロボ充電が開始される。
【0020】また、ストロボスイッチ16の側部には、
細長い三角形状のレバー16aが一体に形成されてい
る。このレバー16aは、図3に示すように、シャッタ
装置26の一部を構成する小絞り板45の一端側に一体
的に設けられたピン45aに係合している。小絞り板4
5は、シャッタ装置26の軸46を中心に回動自在に取
り付けられており、バネ47により時計方向に付勢され
ている。すなわち、小絞り板45は、その他端側に形成
された小絞り開口45bが後レンズ13b前方の撮影光
軸L内に挿入される方向に常に付勢されている。
【0021】ストロボスイッチ16がオン位置にある状
態では、レバー16aが小絞り板45の時計方向への回
動を阻止し、小絞り開口45bが撮影光軸Lから退避し
ており、ストロボスイッチ16がオフ位置にある状態で
は、バネ47の付勢により小絞り板45が時計方向に回
動して小絞り開口45bが撮影光軸L内に挿入され、日
中晴天時の撮影に好適なF18になる。
【0022】シャッタ装置26は、本体基部29の前方
に向かって角筒状に突出して形成された暗箱基部48が
ベースになっている。この暗箱基部48の側方部には、
回動レバー50が回動自在に取り付けられ、蹴飛ばしレ
バー49によって蹴飛ばされて回動される。回動レバー
50は、蹴飛ばしレバー49によって蹴飛ばされる被蹴
飛ばし部50aと、押圧部50bと、駆動ピン50cと
を有し、ピン50dにかけられたコイルバネ51によっ
て反時計方向に付勢されている。
【0023】暗箱基部48の前部には、レバーホルダ5
2が取り付けられる。このレバーホルダ52の中央部に
は露光用開口52aが形成され、これを塞ぐように前記
後レンズ13bが組み込まれている。また、レバーホル
ダ52の前部には、後レンズ13bの側方にシャッタ駆
動レバー53が、また後レンズ13bの上方に遮光板駆
動レバー54が、それぞれ回動自在に設けられている。
【0024】シャッタ駆動レバー53は、その一端部5
3aが回動レバー50の押圧部50bに押圧されて反時
計方向に回動される。押圧部50bはシャッタ駆動レバ
ー53を反時計方向の一方向のみに押圧するだけである
が、シャッタ駆動レバー53の他端部53bに形成され
た駆動ピン53cには、バネ56の一端部がかけられて
おり、シャッタ駆動レバー53が時計方向に付勢されて
いるから、押圧部50bの押圧が緩めば、シャッタ駆動
レバー53は時計方向に回動される。そして、レバーホ
ルダ52の駆動ピン53a近傍にストッパ52bが形成
され、このストッパ52bにシャッタ駆動レバー53の
他端部53bが当接するから、シャッタ駆動レバー53
の時計方向への回動範囲が規制される。
【0025】レバーホルダ52の前部には、前記シャッ
タ駆動レバー53及び遮光板駆動レバー54を間に挟む
ようにして、絞り板55が取り付けられる。この絞り板
55の中央部には、撮影レンズ13のF値をF4とする
大絞り開口である開放絞り開口55aが形成されてい
る。前記駆動ピン53cは、絞り板55の下方に形成さ
れた長孔55bを通して2枚のシャッタ羽根57,58
の係合孔57a,58aに係合し、絞り板55に立設さ
れた軸55d,55eをそれぞれ中心に回動自在に取り
付けられた2枚のシャッタ羽根57,58を同時にそれ
ぞれ反対方向に回動する。なお、絞り開口を構成するシ
ャッタ羽根57,58の縁57b,58bの中央部に
は、F11の小絞り開口59を構成するための円弧状の
切欠き57c,58cが形成されている(図4(F)参
照)。
【0026】遮光板駆動レバー54の一端部には、二股
状の切欠き54aを有しており、この切欠き54aに回
動レバー50の駆動ピン50cが入り込んで遮光板駆動
レバー54を回動させる。遮光板駆動レバー54の他端
部に形成された駆動ピン54bが、絞り板55の上方に
形成された長孔55cを通して遮光板61の孔61aに
係合し、遮光板61を回動する。また、遮光板駆動レバ
ー54の上方には、シンクロスイッチ37が位置され、
遮光板駆動レバー54の回動によりシンクロスイッチ3
7がオン/オフされる(図4参照)。絞り板55の前部
には、前記前レンズ13aを開口63aに保持するレン
ズホルダ63が取り付けられる。
【0027】次に、上記構成の作用について図4及び図
5を参照しながら説明する。本発明を実施したレンズ付
きフイルムユニット11は、晴天時の順光撮影の場合を
除いて、夜間や室内などで撮影する場合に限らず、スト
ロボ撮影を前提とする。したがって、撮影を行う前に、
まず、ストロボスイッチ16をオン位置にスライドして
ストロボ充電を開始する。
【0028】次に、巻き上げノブ22を回動すると、写
真フイルム34が1コマ分巻き上げられて露光枠にセッ
トされる。この巻き上げ時にシャッタチャージが行わ
れ、それとともに巻き上げノブ22の回動がロックされ
る。この初期状態では、図4(A)に示すように、シャ
ッタ羽根57,58は、切欠き57c,58cによりF
11の小絞り開口59を形成している。また、遮光板6
1が開放絞り開口55aを閉じているから、小絞り開口
59による露光は行われない。
【0029】フレーミングを行った後、シャッタボタン
18を押し下げる。これにより、同図(B)に示すよう
に、蹴飛ばしレバー49が回動レバー50の被蹴飛ばし
部50aを蹴飛ばし、回動レバー50が正転を開始す
る。この正転により、駆動ピン50cが切欠き54aを
介して遮光板駆動レバー54を反時計方向に回動し、同
図(C)に示すように、小絞り開口59が開放され、F
11による写真フイルム34への露光が開始される。
【0030】次の瞬間に、遮光板駆動レバー54がシン
クロスイッチ37の一方の接片37aを押し上げ、他方
の接片37bに接触させる。これにより、シンクロスイ
ッチ37が短絡してストロボ発光部39からストロボ光
が被写体に向けて放出される。f=30mm,ピントセ
ット2m,F11の場合、数cm〜∞までシャープに写
すことができるので、ストロボ光が届く距離にいる被写
体はシャープに露光することができる。おな、ストロボ
光の発光タイミングを図5の稲妻マークαで示す。ま
た、ハッチングβは、写真フイルム34への露光量を示
す。
【0031】回動レバー50による遮光板駆動レバー5
4の回動は継続され、同図(D)に示すように、遮光板
駆動レバー54が開放絞り開口55aを徐々に開放して
いく。この間、回動レバー50の押圧部50bはシャッ
タ駆動レバー53に接触せず、シャッタ駆動レバー53
が回動しないから、撮影絞りはF11の小絞り開放59
のままである。
【0032】回動レバー50の回動が継続して、同図
(E)に示すように、押圧部50bがシャッタ駆動レバ
ー53の一端部53aへの押圧を開始すると、シャッタ
駆動レバー53がバネ56の付勢に抗して反時計方向に
回動される。これにより、シャッタ羽根57,58がそ
れぞれ外側に向かって回動し、開放絞り開口55aが開
かれていく。
【0033】シャッタ羽根57,58が全開状態になる
と、遮光板61も最も外側に回動された状態となり、同
図(F)に示すように、F4の開放絞り開口55aによ
る露光が行われる。この露光時間t2(図5参照)は、
約1/60秒である。このF4の開放絞り開口55aで
は、写真フイルム34のフイルム感度がISO1600
であるから、光値LV6まで露光され、ほとんどストロ
ボ光が届かない夕暮れ時の背景や室内の様子を写し込む
ことができる。
【0034】蹴飛ばしレバー49が被蹴飛ばし部50a
の上方を通過して回動レバー50との係合が解除される
と、回動レバー50はコイルバネ51により引き戻され
て逆転(反時計方向)し、遮光板駆動レバー54が時計
方向に回動して遮光板61が時計方向に回動すると同時
に、回動レバー50によるシャッタ駆動レバー53の一
端部53aへの押圧が解除されるから、シャッタ駆動レ
バー53がバネ56により時計方向に回動される。これ
により、開放絞り開口55aが遮光板61によって閉じ
られるとともに、シャッタ羽根57,58が小絞り開口
59を形成する状態まで閉じられる(同図(A)参
照)。
【0035】図5において、F11の小絞り開口59に
おける平均露光時間t1は、遮光板61が小絞り開口5
9を開き始める露光開始位置P1から小絞り開口59を
全開する位置Q1に至る上り坂71の中点S1を起点と
し、シャッタ羽根が動作を開始する位置Q2までの時間
である。
【0036】F4における平均露光時間t2は、小絞り
開口59が開放され始めてからF4の開放絞り開口55
aが全開されるまでの上り坂の中点S2から開放絞り開
口55aを閉じる下り坂の中点S3までの時間である。
本実施形態では、上述したように約1/60秒である。
これにより、ストロボ光が届かない背景の様子が写し込
まれる。なお、符号P2は露光終了位置を示す。
【0037】晴天時に撮影を行う場合には、ストロボ撮
影を行わないため、ストロボスイッチ16をオフの位置
に移動させる。これにより、小絞り板45の回動を阻止
していたレバー16aが変位され、バネ47の付勢によ
り小絞り板45が時計方向に回動して小絞り開口45b
が撮影光軸L内に挿入され、日中晴天時の撮影に好適な
F18になる。この後、シャッタボタン18を押下操作
すると、上述したストロボ撮影時と同様に、遮光板61
による開放絞り開口55aの開閉動作と、シャッタ羽根
57,58の開閉動作とが行われるが、F18の小絞り
開口45bはF11の小絞り開口59より絞り口径が小
さいため、シャッタ羽根57,58の開閉動作は露光に
全く関係がなく、遮光板61の開閉動作により小絞り開
口45bの開閉が行われ、絞りF18による露光が行わ
れる。
【0038】次に、別のシャッタ装置の実施形態につい
て、図6及び図7を参照して説明する。なお、上記実施
形態と同じ部材には、同じ符号を付してある。このシャ
ッタ装置は、シャッタ駆動レバー53の駆動ピン53c
のみで2枚のシャッタ羽根71,72と遮光板73の開
閉動作を行う。シャッタ羽根71,72の動作開始に先
立って遮光板73の動作を開始させるために、駆動ピン
53cが係合される遮光板73の係合孔73aは、シャ
ッタ羽根71,72が駆動ピン53cに係合される係合
孔71a,72aより駆動ピン53cの軌道方向の幅が
狭くなっている。
【0039】シャッタ羽根71,72は、図7(A)に
示す初期状態で上記実施形態と同様に、小絞り開口75
が予め形成されている。シャッタレリーズ操作を行う
と、同図(B)に示すように、蹴飛ばしレバー49が回
動レバー77の被蹴飛ばし部77aを蹴飛ばし、回動レ
バー77が正転を開始して、回動レバー77の押圧部7
7bがシャッタ駆動レバー53の一端部53aを押し、
シャッタ駆動レバー53を反時計方向に回動させる。
【0040】シャッタ駆動レバー53の駆動ピン53c
は、係合孔73aを介して遮光板73を時計方向へ回動
させ、小絞り開口75を開く。この時、遮光板73の縁
がシンクロスイッチ79の一方の接片79aを他方の接
片79bに押し付け、シンクロスイッチ79を短絡させ
る。これにより、ストロボ発光が行われる。この時、未
だ駆動ピン53cは、係合孔71a,72aの縁を押圧
していないから、シャッタ羽根71,72は回動を開始
せず、一定時間小絞り開口75の開口状態が維持される
((B)→(C))。
【0041】シャッタ駆動レバー53の反時計方向への
回動が進むと、駆動ピン53cが係合孔71a,72a
の縁を押圧するようになり、シャッタ羽根71,72が
回動を開始し、(D)に示す状態を経て、(E)に示す
ように、開放絞り開口55aが全開にされた状態にな
る。この時、回動レバー77は、蹴飛ばしレバー49と
の係合が解除されるから、コイルバネ51により引き戻
されて逆転(反時計方向)を開始する。
【0042】回動レバー77が逆転を開始すると、シャ
ッタ駆動レバー53がバネ56により時計方向に回動さ
れる。駆動ピン53cが幅が狭い遮光板73の係合孔7
3aをまず押して遮光板73を反時計方向へ回動させ、
次に係合孔71a,72aを押してシャッタ羽根71,
72を互いに閉じる方向に回動させる。これにより、開
放絞り開口55aが閉じられた後、小絞り開口75が形
成される(A)。
【0043】以上説明した実施形態では、シャッタ羽根
を2枚構成としたが、本発明はこれに限定されず、3枚
以上で構成してもよい。また、開放絞り開口のF値をF
4,シャッタ羽根による小絞り開口のF値をF11,小
絞り板の小絞り開口のF値をF18としたが、本発明は
これらの数値に限定されないのは勿論である。また、上
述した各平均露光時間の数値や写真フイルムのフイルム
感度も限定されないのは勿論である。また、ピントセッ
ト位置を2mとしたが、本発明はこれに限定されず、例
えば3mとしてもよい。また、撮影レンズの焦点距離f
を30mmとしたが、本発明はこれに限定されず、例え
ば32mmとしてもよい。
【0044】また、上記実施形態は、レンズ付きフイル
ムユニットであったが、本発明はこれに限定されず、フ
イルム交換可能であるが、ピント調節機構や露出調節機
構は省略してある簡易なカメラでもよい。また、上記実
施形態は、ストロボ光の閃光時間が常にほぼ一定の簡易
なストロボ装置を用いたが、例えば被写体からの反射光
を受光素子で光電変換し、その光電流をコンデンサに蓄
え、その積算容量をチェックし、必要量に達した時に発
光停止信号を出力する等のオートストロボ装置を用いて
もよい。また、小絞り板の挿入/退避をストロボスイッ
チとは別に設けたスイッチに連動させてもよい。また、
測光を行い、その出力に応じて自動的に絞りを切り替え
る機構と組み合わせてもよい。
【0045】また、上記実施形態では、シャッタ羽根の
開動作途中にストロボ発光を行ったが、動きのある被写
体,例えば夕方に疾走するオートバイを撮影する場合、
ヘッドライトの尾引きが未来方向に流れ、一般的な感覚
とは異なった違和感のある描写となる。そこで、シャッ
タ羽根の閉動作途中にストロボ発光を行うようにすれ
ば、ヘッドライトの尾引きが過去方向に流れ、違和感が
ない自然な描写になる。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のシ
ャッタ装置は、複数枚のシャッタ羽根によって予め所定
の小絞り開口を形成しておくとともに、これを別の遮光
部材で閉じておき、レリーズ操作に伴って正転,逆転す
る回動部材により遮光部材を変位させて小絞り開口を開
放し、この小絞り開口による露光を行った後、複数枚の
シャッタ羽根及び遮光部材を全開して大絞り開口を形成
するようにしたので、小絞り開口の開放時にストロボ発
光を伴わせることにより、簡単,ローコストな構成であ
りながら主要被写体をシャープにかつ背景の様子を写し
込むことができる。また、複数枚のシャッタ羽根と遮光
部材を1個の駆動部材で駆動させるようにしたので、よ
り簡単な構成で上記効果を得ることができる。
【0047】本発明のカメラは、前記シャッタ装置を用
い、複数枚のシャッタ羽根が小絞り開口を形成し、これ
が開放されている間に、ストロボ発光が行われるように
したので、主要被写体を明るくシャープに写すことがで
きるとともに、大絞り開口による露光でストロボ光が届
かない背景の様子をも十分に写し込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視
図である。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの分解斜視図であ
る。
【図3】シャッタ装置の分解斜視図である。
【図4】シャッタ装置の主要部の動作を示す説明図であ
る。
【図5】シャッタ羽根の開閉による写真フイルムへの露
光量の変化を示すグラフである。
【図6】別のシャッタ装置の主要部の構成を示す説明図
である。
【図7】図6に示すシャッタ装置の主要部の動作を示す
説明図である。
【符号の説明】
11 レンズ付きフイルムユニット 13 撮影レンズ 26 シャッタ装置 37,79 シンクロスイッチ 45 小絞り板 45b,59,75 小絞り開口 49 蹴飛ばしレバー 50,77 回動レバー 53 シャッタ駆動レバー 54 遮光板駆動レバー 55a 開放絞り開口 57,58,71,72 シャッタ羽根 61,73 遮光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 15/05 G03B 15/05 17/02 17/02 17/04 17/04 // G03C 3/00 575 G03C 3/00 575C Fターム(参考) 2H002 CD03 CD11 CD12 GA31 HA11 JA05 2H053 AD04 AD21 CA41 2H081 AA51 BB03 2H100 BB08 2H101 AA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに反対方向に回動し、協働して所定
    の小絞り開口を形成する小絞り形成位置と、大絞り開口
    を形成する大絞り形成位置との間で変位される複数枚の
    シャッタ羽根と、 このシャッタ羽根と重なるようにして設けられ、前記小
    絞り開口を遮蔽する閉位置と、前記小絞り開口の遮蔽を
    解除する小絞り開口開放位置を経て大絞り開口を開放す
    る全開位置との間で変位される遮光部材と、 レリーズ操作に応答して正転した後、復帰バネの付勢に
    より逆転して初期位置に戻る回動部材と、 一端側が前記回動部材に、他端側がシャッタ羽根に係合
    し、前記回動部材の正転,逆転により揺動してシャッタ
    羽根を小絞り形成位置と大絞り形成位置との間で変位さ
    せるシャッタ駆動部材と、 一端側が前記回動部材に、他端側が遮光部材に係合し、
    前記回動部材の正転,逆転により揺動して遮光部材を閉
    位置と全開位置との間で変位させる遮光部材駆動部材と
    からなり、 前記遮光部材が閉位置から変位して小絞り開口開放位置
    を過ぎた後、シャッタ羽根が小絞り形成位置から大絞り
    形成位置に向かって変位を開始することを特徴とするシ
    ャッタ装置。
  2. 【請求項2】 互いに反対方向に回動し、協働して所定
    の小絞り開口を形成する小絞り形成位置と、大絞り開口
    を形成する大絞り形成位置との間で変位される複数枚の
    シャッタ羽根と、 このシャッタ羽根と重なるようにして設けられ、前記小
    絞り開口を遮蔽する閉位置と、前記小絞り開口の遮蔽を
    解除する小絞り開口開放位置を経て大絞り開口を開放す
    る全開位置との間で変位される遮光部材と、 レリーズ操作に応答して正転した後、復帰バネの付勢に
    より逆転して初期位置に戻る回動部材と、 一端側が前記回動部材に、他端側がシャッタ羽根及び遮
    光部材に係合し、前記回動部材の正転,逆転により揺動
    して遮光部材を閉位置と全開位置との間で変位させると
    ともに、前記シャッタ羽根を小絞り形成位置と大絞り形
    成位置との間で変位させる駆動部材と、 この駆動部材とシャッタ羽根及び遮光部材との各係合部
    に設けられ、前記回動部材の正転,逆転の間に、前記遮
    光部材が小絞り開口開放位置に達した後、シャッタ羽根
    の小絞り形成位置を所定の時間維持するカム手段とから
    なることを特徴とするシャッタ装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1または2記載のシャッタ装
    置を用い、前記遮光部材が小絞り開口開放位置に達し、
    前記シャッタ羽根が小絞り形成位置を維持している間
    に、ストロボ発光が行われることを特徴とするカメラ。
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