JP2002049075A - カメラの絞り切り替え装置 - Google Patents

カメラの絞り切り替え装置

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JP2002049075A
JP2002049075A JP2001154925A JP2001154925A JP2002049075A JP 2002049075 A JP2002049075 A JP 2002049075A JP 2001154925 A JP2001154925 A JP 2001154925A JP 2001154925 A JP2001154925 A JP 2001154925A JP 2002049075 A JP2002049075 A JP 2002049075A
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aperture
lens
strobe
lever
photographing
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JP2001154925A
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Inventor
Takeshi Mikami
勇志 三上
Nobuyuki Kameyama
信行 亀山
Shigeki Takahara
茂樹 高原
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な操作で、低輝度域から高輝度域に至る
幅広い領域において適正な露光を行う。 【解決手段】 小絞り開口46aが形成された第1の絞
り板46と中絞り開口67aが形成された第2の絞り板
67の2枚の絞り板を設ける。前段レンズ69,後段レ
ンズ65からなる撮影レンズ20の後方に、第1の絞り
板46を配置し、各レンズ69.65の間に第2の絞り
板67を配置する。ストロボをオンしたときに中絞り開
口67aが光路から退避するように第2の絞り板67と
ストロボスイッチとを連動させる。他方、ストロボのオ
ンオフに関わらず、低輝度になると小絞り開口46aが
光路から退避するように第1の絞り板46を駆動する。
高輝度域では小絞り開口46aがセットされ、中輝度域
では小絞り開口46aが退避して中絞り開口67aがセ
ットされる。低輝度域では、ストロボがオンされること
により中絞り開口67aが退避して開放絞り64aのみ
がセットされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絞りを3段階に切
り替えるカメラの絞り切り替え装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】予め未露光の写真フイルムが装填され、
簡単な露光機構を備えた1回使用型の簡易型カメラであ
るレンズ付きフイルムユニットが普及している。このレ
ンズ付きフイルムユニットには各種のものが市販されて
いるが、一般に、構造の簡単化の要請から撮影レンズが
固定焦点式に組み込まれており、また、シャッタとして
は1速固定のいわゆる蹴飛ばし式のものが使用されてい
る。そして、固定焦点式の撮影レンズでパンフォーカス
性を確保するために、絞りは口径が比較的小さめのもの
が設定されるのが通常である。さらに、小型化の要請か
ら内蔵されるストロボ装置は、メインコンデンサの容量
が小さいもの、したがってストロボ光量が小さいものが
使用される。
【0003】このレンズ付きフイルムユニットは誰でも
いつでもどこでも手軽に撮影が楽しめるということを特
徴としているので、対象となるユーザーはカメラの操作
にそれほど慣れていない一般ユーザが多く、また、使用
される撮影環境については、輝度の低い室内照明下(輝
度値LV=5.5程度)から輝度の高い晴天時の屋外
(輝度値LV=15程度)にいたるまで幅広い輝度範囲
にわたることが想定される。この幅広い輝度範囲の撮影
を可能にするために、ISO1600や3200等のフ
イルム感度の高い写真フイルムを使用することが検討さ
れている。
【0004】そして、幅広い輝度範囲の全域において適
正な露光量で撮影するためには露光量の調節が必要とな
るので、この要求に対応するために、絞りを2段階で切
り替えて輝度に応じて露光量を調節できるようにしたも
のが販売ないし検討されている。この絞り切り替え機構
には、例えばCdSやフォトダイオード等の測光手段を
使用して被写体輝度が予め設定した所定レベル以上のと
きに自動的に絞り板を移動させて、通常の絞りから小絞
りに切り替える自動切り替え方式のものや、絞り板をス
トロボスイッチに連動させてストロボスイッチをオンし
たときに通常の絞りから大絞りに切り替えられるストロ
ボ連動方式のものがある。
【0005】自動切り替え方式は、主に高輝度域におい
て露光オーバーになってしまうことを防ぐために使用さ
れるもので、高輝度域に達したときに自動的に小絞りを
撮影光路上にセットすることで露光量を抑える。他方、
ストロボ連動方式は、おもに低輝度域において露光アン
ダーになってしまうことを防ぐために使用される。レン
ズ付きフイルムユニットでは、ストロボの容量が少な
く、かつ、絞り口径が小さいものが使用されるので、低
輝度域において露光量が不足しがちになる。低輝度域に
おいてはユーザはストロボが必要だと判断しストロボス
イッチをオンすると考えられるので、ストロボをオンし
たときに大絞りを撮影光路上にセットするようにして、
露光量が増加するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動切
り替え方式の場合では、露光アンダーを防ぐために低輝
度域のときに選択される絞り開口を大きめに設定する
と、被写界深度が浅くなってピントが甘くなるという問
題が生じる。また、ストロボ連動方式では、日中の明る
い状況下でストロボ撮影を行うと極端な露光オーバーに
なり、逆光時に効果的な日中シンクロ撮影に対応するこ
とができない。さらに、高輝度域で誤ってストロボスイ
ッチをオンした場合には確実に露光オーバーとなる。こ
れは、フイルム感度が高い写真フイルムを使用する場合
には特に問題となる。
【0007】また、夕方の屋外,比較的明るい室内,雨
天曇天時の日中(輝度値LV=8〜13)などの中輝度
域では、ストロボ光が必要である領域とストロボ光が不
要な領域とがあり、この2つの領域の境界は絞り値の設
定などにより変化する。したがって、その境界は微妙で
ありストロボ光の要否の判断が難しい。そして、レンズ
付きフイルムユニットでは、ストロボスイッチがマニュ
アルで操作されるようになっているのが通常なので、ス
トロボを使用するか否かの判断はユーザに委ねられてい
る。
【0008】したがって、中輝度域においては、自動切
り替え方式及びストロボ連動方式のいずれの方式でも、
撮影者の判断や操作ミスから露光オーバーや露光アンダ
ーとなってしまうおそれが大きい。すなわち、中輝度域
では、撮影者に難しい判断が要求されるので、理論上ス
トロボ光が必要なのに撮影者が不要と判断してしまうと
いうように、撮影者がストロボ光を必要と判断する輝度
値と理論上ストロボが必要な輝度値との間にズレが生じ
てしまう。
【0009】自動切り替え方式のものでは、露光オーバ
ーを防止するために、高輝度域において小絞りを撮影光
路上にセットするように設定されているので、中輝度域
では大絞りが設定されていることが多い。この場合にお
いて、ストロボ装置をオンして撮影を行うと、被写体輝
度によっては露光オーバーが発生するおそれがある。他
方、ストロボ連動方式のものでは、ストロボスイッチを
オンしない限り大絞りに切り替えられることはないた
め、ストロボ光が必要な中輝度域において、撮影者がス
トロボスイッチを入れ忘れた場合や、あるいはストロボ
を不要と判断した場合には、露光アンダーとなるおそれ
が非常に大きい。
【0010】中輝度域における撮影頻度は決して少なく
ないため、この領域においては適正な露光制御が簡単確
実に行われることが強く要請される。また、レンズ付き
フイルムユニットが持つ”誰でも手軽に”という性格を
考慮すると、撮影者に難しい判断を強いることは、操作
性を悪化させることになるので特に問題である。
【0011】前述した課題を解決するために、本発明の
カメラの絞り切り替え装置は、簡単な操作で、低輝度か
ら高輝度に至る幅広い領域において適正な露光量を得る
ことができるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のカメラの絞り切り替え装置は、測定された
被写体輝度が予め決められた所定レベル以上か否かに応
答して第1の絞り部材を小絞り開口位置と大絞り開口位
置との間で切り替える第1絞り切り替え手段と、ストロ
ボ撮影を行うか否かの選択操作に連動して第2の絞り部
材を大絞り開口位置と中絞り開口位置との間で切り替え
る第2絞り切り替え手段とを備えたものである。この第
1及び第2の絞り部材は、その一方を複数枚のレンズか
らなる撮影レンズのレンズ相互間で切り替え、他方を撮
影レンズの背後で切り替えるようにしてもよい。
【0013】また、撮影レンズを、1.5m〜2mの距
離域の被写体にピントが合った近距離位置と、焦点距離
が4.5m〜7mの距離域の被写体にピントが合った遠
距離位置との間で切り替え可能な可動レンズとしてもよ
い。この場合、ストロボ撮影を選択するか否かの選択操
作に連動して、撮影レンズを近距離位置と遠距離位置と
の間で切り替え、ストロボ撮影を選択する場合に近距離
位置にセットするように構成することが好ましい。これ
により、ストロボ撮影有無に応じて、適正露光で撮影を
行うことができる。
【0014】また、撮影レンズを、2m〜4mの距離域
の被写体にピントが合った固定焦点式のものとしてもよ
い。撮影レンズを可動式とする場合に比較して、簡素な
構成で実現することができ、装置のローコスト化を図る
ことができる。
【0015】また、フイルム感度がISO3200以上
の写真フイルムが予め装填され、シャッタ速度が一定の
レンズ付きフイルムユニットに本発明の絞り切り替え装
置を備え、大絞り開口により絞り値がF4〜F5.6、
中絞り開口による絞り値がF8〜F11、小絞り開口に
よる絞り値がF16〜27となるように、レンズ付きフ
イルムユニットを構成することが好ましい。また、被写
体輝度の所定レベルがLV10.5〜LV11.5とす
ることが好ましい。
【0016】また、大絞り開口による撮影が行われたこ
とを、写真フイルム上のその撮影コマに対応した位置に
記録する情報記録手段を設けても良い。
【0017】さらに、水平方向に配置されたストロボ放
電管と、ストロボ放電管からのストロボ光を前方に向け
て反射するリフレクタと、ストロボ放電管及びリフレク
タの前面側を保護する透明なプロテクタとを有するスト
ロボ装置をカメラに備え、ストロボ放電管に向けて水平
に突出したリブをプロテクタの背面に一体成型してもよ
い。これにより、撮影画面の中央部に向かうストロボ光
が撮影画面の上方又は下方に偏向するため、周辺光量の
低下を抑制することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の絞り切り替え装置を内蔵
したレンズ付きフイルムユニットの外観及び内部構造の
概略を示す図1及び図2において、レンズ付きフイルム
ユニット11は、中央に露光部12が設けられ、その横
にストロボ装置13が組み付けられた本体基部14と、
その前後に被せられる前カバー16及び後カバー17と
から構成されるユニット本体と、カートリッジ18及び
カートリッジ18から引き出してロール形態にした写真
フイルム19とからなる。カートリッジ18及び写真フ
イルム19は、本体基部14に形成されたカートリッジ
収納室14a,フイルム収納室14bにそれぞれレンズ
付きフイルムユニット11の製造時点で予め組み込まれ
る。
【0019】前カバー16には、その前面に、撮影レン
ズ20を露呈する撮影窓21,ファインダ対物窓22,
ストロボ発光窓23,CdS26を露呈する測光窓2
8,切り替えつまみ27aを露呈する開口,ストロボ調
光用の受光窓30が形成されている。後カバー17に
は、カートリッジ収納室14a,フイルム収納室14b
の底部開口を光密に覆う底蓋17a,17bが一体に形
成されている。底蓋17aは、撮影済みの写真フイルム
19が巻き込まれたカートリッジ18を取り出すときに
開放される。また、前カバー16及び後カバー17の上
面には、シャッタボタン24を露呈する開口、フイルム
カウンタ窓25、ライトガイド29を露呈する充電完了
確認窓32が形成される。
【0020】カートリッジ収納室14aの上部には、巻
上げノブ33が設けられ、その下面に一体に形成された
巻上げ軸がカートリッジ18のスプールに係合する。撮
影ごとに巻上げノブ33を回動操作することによって、
撮影済みの写真フイルム19は1コマ分ずつカートリッ
ジ18に巻き込まれる。このフイルム1コマ巻上げに連
動して露光部12に組み込まれたシャッタ機構が次回の
撮影のためにチャージされるとともに、巻上げノブ33
の回動がロックされる。
【0021】写真フイルム19としては、フイルム感度
がISO3200のものが使用される。高感度フイルム
を使用することで、低輝度の室内照明下(輝度値LV=
5.5程度)から高輝度の晴天時の屋外(輝度値LV=
15程度)に至るまで幅広い輝度範囲における撮影を可
能にしている。なお、本実施例では135タイプの写真
フイルム19が用いられるが、IX240タイプのもの
でも良い。
【0022】ストロボ装置13は、メインコンデンサ3
5,シンクロスイッチ36,昇圧コイルなどの回路部品
を取り付けた回路基板37と、ストロボ放電管やリフレ
クタ等を含む発光部38と、電源電池40、スイッチ接
片41等からなる。回路基板37には、回路パターンが
プリントされるとともに、各種回路素子が取り付けられ
て後述するストロボ回路、測光回路、及び、ストロボ光
の反射光を受光し、この受光量が所定値に達したときに
ストロボ発光を停止させる調光回路が形成されている。
【0023】回路基板37の前面には、受け板42を介
して操作部材27が設けられている。この操作部材27
は、ストロボ回路のオンオフ、絞りの切り替え及び撮影
レンズ20の移動を行うためのものであり、上下にスラ
イド自在に設けられている。操作部材27には、切り替
えつまみ27aが一体に形成されており、撮影者がこの
切り替えつまみ27aをスライド移動することにより、
操作部材27の切り替えが行われる。
【0024】操作部材27は、指標31「OFF」,
「ON」に合わせて2段階に切り替えられる。操作部材
27が「OFF」位置にあるときは、ストロボ回路は作
動しないが、「ON」位置に移動したときに、操作部材
27の背部に設けられた突起(図示せず)によってスイ
ッチ接片41が押し下げられ、ストロボ回路が作動す
る。また、操作部材27は第2の絞り板(後述67)と
機械的に連動しており、「ON」位置にセットすると絞
りが切り替えられる。さらに、操作部材27は、撮影レ
ンズ20を収納するレンズ枠(後述64)とも機械的に
連動しており、「ON」位置への移動により撮影レンズ
20が前方へ繰り出される。
【0025】ストロボ回路は、メインコンデンサ35,
トリガコンデンサ,発振トランジスタ,昇圧コイルなど
からなる周知のものである。操作部材27の移動により
ストロボ回路がオンすると、発振トランジスタが導通し
て昇圧コイルが作動する。昇圧コイルから得られる二次
電流によってメインコンデンサ35とトリガコンデンサ
に充電が行われ、メインコンデンサ35が規定の充電レ
ベルに達するとネオン管(発光ダイオードでも良い)が
点灯し、この光がライトガイド29を通って撮影者に確
認される。シャッタレリーズ動作によってシンクロスイ
ッチ36がONすると、トリガコンデンサの放電により
メインコンデンサ35に蓄えられていた電荷がストロボ
放電管を通して放電され、ストロボ光が照射される。
【0026】露光部12は、前方に向かって角筒状に突
出した暗箱基部43(図3参照)をベースにして、これ
にシャッタ機構,フイルム巻止め機構の他、ファインダ
機構やフイルムカウンタ板等を組み付けたものである。
さらに、この露光部12は、ファインダ光学系を構成す
る対物及び接眼レンズを保持する。暗箱基部43の背面
には、露光枠が形成されており、撮影位置に送られてき
た写真フイルム19の前面で1コマ分の露光エリア19
aを制限する。
【0027】図3に示すように、暗箱基部43の前面に
は、シャッタ開口43aが形成されており、その前方
に、シャッタ羽根45と、第1の絞り板46と、これら
を覆うシャッタカバー47とが取り付けられる。シャッ
タ羽根45は、周知の蹴飛ばし式のもので、羽根部45
aとその上方に延びた取付部45bとからなる。シャッ
タ羽根45は、取付部45bが暗箱基部43の前面に形
成されたピン48と係合し、このピン48を中心軸とし
て回動する。
【0028】取付部45bと暗箱基部43との間には、
復帰バネ49がかけられており、シャッタ羽根45は、
この復帰バネ49によって羽根部45aがシャッタ開口
43aを覆う閉じ位置へ向けて付勢される。シャッタボ
タン24が押し下げられると、後述するシャッタ機構が
作動し、シャッタレバー81によって取付部45bの頭
部が蹴飛ばされる。シャッタ羽根45は、復帰バネ49
の付勢に抗して、羽根部45aがシャッタ開口43aを
露呈する開き位置へ向けて回動する。その後、復帰バネ
49の付勢によって閉じ位置方向に回動する。これによ
り、シャッタ開口43aが開閉される。シャッタスピー
ドは予め定められており、本実施例では、1/100s
に設定されている。
【0029】また、取付部45bには、押圧部45cが
設けられている。この押圧部45cは、シャッタ開閉に
連動してストロボ発光を開始させるためのもので、シャ
ッタボタン24が押下されてシャッタ羽根45が全開位
置にきた時に、シンクロスイッチ36を押圧して、これ
をオンする。このシンクロスイッチ36は、横方向に長
く延びたベース部材51に保持される。また、ベース部
材51の前面側には一対のボス51aが立設され、この
ボス51aが支持部材52を介して回路基板37を挿通
することで、シンクロスイッチ36が位置決めされ、は
んだ付けによって回路基板37に固着される。なお、支
持部材52は絞り切り替え装置を構成する各種部材を保
持するために設けられ、ネジ50によって回路基板37
に固着されている。
【0030】第1の絞り板46は略L字型に形成されて
おり、その先端部には、後述する中絞り開口67a及び
大絞り開口64aよりも小さい口径を有する小絞り開口
46aが形成されている。この第1の絞り板46は、撮
影光路上に小絞り開口46aが挿入される挿入位置と、
撮影光路上から小絞り開口46aが退避する退避位置と
の間で回動自在とされ、後述する測光回路によって測定
される被写体輝度に応じて、自動絞り切り替え装置によ
って挿入位置と退避位置のいずれかにセットされる。な
お、図示しないが、シャッタ羽根45と第1の絞り板4
6との間には、シャッタ羽根45と第1の絞り板46と
が互いに干渉することがないように規制するためのガイ
ド部材が設けられている。
【0031】自動絞り切り替え装置は、第1絞りレバー
53,絞り切替レバー54,ストッパー55,測光スイ
ッチ56,ソレノイド57等から構成される。第1絞り
レバー53は、軸部材53a、取付部53b及び当接部
53cとからなり、軸部材53aを中心として回動自在
とされている。取付部53bには、第1の絞り板46が
固着されている。第1の絞り板46は、第1絞りレバー
53に取り付けられたバネ58によって、挿入位置方向
(図中時計方向)に付勢されている。当接部53cは、
軸部材53aの後端部から上方に向かって突出してお
り、後述する絞り切替レバー54に当接する。
【0032】絞り切替レバー54は、第1絞りレバー5
3に当接する突部54aと、後述するチャージレバー8
3に係止される被係止突起54bとから構成される。こ
の絞り切替レバー53は、ベース部材51の背面側に設
けられたボス51bに挿通され、回動自在に保持され
る。また、このボス51bは、トーションバネ59及び
ホルダー60を介して、本体基部19に設けられた嵌合
穴61に入り込む。
【0033】絞り切替レバー54はトーションバネ59
によって図中時計方向に付勢されており、このバネ付勢
により突部54aが絞りレバー53を押圧する。トーシ
ョンバネ59は、第1の絞り板46を付勢するバネ58
よりも大きい付勢力を持つように設定されており、絞り
板46をバネ58による付勢力に抗して退避位置方向
(図中反時計方向)に回動する向きに付勢する。
【0034】絞り切替レバー54の先端部下方には、ス
トッパー55が配置されている。ストッパー55は軸部
55aと、上方に延びた突部55bと、背面側に立設さ
れた嵌合部55cとからなり、支持部材52に設けられ
た突起(図示せず)によって、軸部55aを中心として
回動自在に取り付けられる。嵌合部55cは、ストッパ
ー55の背後に配置されるソレノイド57の可動鉄心5
7aに嵌合する。ストッパー55は、絞り切替レバー5
4と同一平面上で回動するように配置されており、突部
55cが絞り切替レバー54の回転軌道内に入り込んで
絞り切替レバー54を係止する係止位置と、回転軌道上
から退避して、絞り切替レバー54の回動を許容する非
係止位置との間で回動する。
【0035】ソレノイド57は、可動鉄心57aと、コ
イル57bと、コイル57bを保持する保持枠57c
と、保持バネ57dとからなる。保持枠57cは支持部
材52に形成された係合爪(図示せず)に係合する。可
動鉄心57aは、コイル57b内をスライド自在に取り
つけられ、保持バネ57dによりコイル57bの下方へ
突出する向きに付勢を受けている。このソレノイド57
はコイル57bに通電を行うことにより、可動鉄心57
aを吸引する磁力を発生するタイプであり、このコイル
への通電は、CdS26による被写体輝度の測光値に基
づき、測光回路によって行われる。CdS26は、周知
のように、受光輝度に応じてその抵抗値が変化する光導
電素子であり、ベース部材51のボス対51aによって
位置決めされ、回路基板37にはんだ付けされる。
【0036】測光回路は、CdS26,スイッチングト
ランジスタ,ソレノイド57等からなり、支持部材52
を介して回路基板37に取り付けられた測光スイッチ5
6がオンしたときに、自動的に作動する。そして、Cd
S26による被写体輝度の測光値がLV10.8未満の
場合にのみ、電源電池40からソレノイド57への給電
経路上に配置されたスイッチングトランジスタがオンし
て、コイル57bへの通電が行われ、可動鉄心57aが
コイル57b内に引き込まれる。これに連動して、スト
ッパー55が係止位置から非係止位置へと回動する。ス
トッパー55が退避して回動が許容された絞り切替レバ
ー54は、バネ59による付勢で第1絞りレバー53を
押圧する。そして、第1の絞り板46が絞り切替レバー
53による押圧を受けて退避位置へと移動する。なお、
このソレノイド57が作動する切り替えポイント(所定
レベル)をLV10.8としているが、この値は絞り値
などに応じて適宜選択される。また、常時は、第1の絞
り板46が退避位置にセットされていて、被写体輝度が
所定レベル以上のときに挿入位置に移動するように構成
してもよい。
【0037】図4に示すように、シャッタカバー47は
撮影レンズ20を収納するレンズホルダー47aと、絞
り板等を支持する支持軸47bとを有しており、レンズ
押さえ63によって前面の一部が覆われている。レンズ
ホルダー47aとレンズ押さえ63との間には、撮影者
側から順に、レンズ枠64,後段レンズ65,スペーサ
66,第2の絞り板67,フレアストッパー68,前段
レンズ69及び圧縮バネ70が配置される。
【0038】第2の絞り板67には、小絞り開口46a
よりも大きな口径を持つ中絞り開口67aが形成されて
いる。第2の絞り板67は、第2絞りレバー72の取付
部72aに固定され、この第2絞りレバー72とともに
支持軸47bに回動自在に取り付けられる。第2の絞り
板67は、第2絞りレバー72に取り付けられたバネ7
3の付勢によって、中絞り開口67aが光路内に挿入す
る挿入位置に保持される。
【0039】第2絞りレバー72には、操作部材27と
一体に形成された押圧レバー27bと当接する当接部7
2bが形成されている。操作部材27を「ON」位置に
移動すると、押圧レバー27bが当接部72bを押圧
し、バネ73の付勢に抗して第2絞りレバー72を図中
反時計方向に回転させる。これにより、第2の絞り板6
7も図中反時計方向に回転し、中絞り開口67aが撮影
光路から退避した退避位置に移動する。これにより、ス
トロボをオンにすると、その時の被写体輝度に関わら
ず、第2の絞り板67が強制的に退避位置にセットされ
る。第2絞りレバー72及び押圧レバー27bは、第2
の絞り板67を移動させる手動の絞り切り替え装置を構
成する。
【0040】なお、第1の絞り板46を取り付けた第1
絞りレバー53も、第2絞りレバー72と同じ支持軸4
7bによって回動自在に支持される。この支持軸47b
はレンズ押さえ63の一端に形成された嵌合穴63aに
入り込み、第2の絞り板67が抜け落ちるのを防止す
る。また、符号74は、第1絞りレバー53と第2絞り
レバー72との干渉を防止するためのホルダーである。
さらに、第1の絞り板46及び第2の絞り板67は、図
示しないストッパによりそれぞれ回動範囲が規制され
る。
【0041】撮影レンズ20は、前段レンズ69と後段
レンズ65とで構成され、その間に第2の絞り板67が
配置されている。前段レンズ69,後段レンズ65,ス
ペーサ66及びフレアストッパー68はレンズ枠64に
収納される。そして、前段レンズ69がその前部におい
てレンズ枠64にカシメられ、レンズユニット75が構
成される。このレンズユニット75は、レンズホルダ4
7aの内部に収納され、圧縮バネ70の付勢によって後
方(撮影者側)に付勢されている。
【0042】レンズ枠64には、中絞り開口67aより
も大きな口径を有する大絞り開口64aが形成されると
ともに、その側部にはスペーサ66を保持するためのガ
イド溝が形成される。また、レンズ枠64の背面には、
3つのカムピン76が、撮影光軸に対して回転対称とな
るように設けられ、それぞれ、レンズホルダー47aの
内部に設けられた3つのカム部材77に対応する。この
カム部材77の一端側には傾斜面が設けられ、カムピン
76が傾斜面に沿って移動できるようになっている。
【0043】押圧レバー27bの下部には、レンズ移動
レバー27cが設けられている。このレンズ移動レバー
27cは、先端部が2股状に分かれており、その間にレ
ンズ枠64と一体に形成された連結部64bが挟み込ま
れている。操作部材27を「ON」位置に移動すると、
レンズ移動レバー27cが連結部64bを押圧し、レン
ズ枠64が撮影レンズ20とともに図中反時計方向に回
転する。これに伴い、カムピン76がカム部材77の傾
斜面に沿って移動し、カム部材76の頂部と当接する。
これにより、レンズユニット75が、圧縮バネ70の付
勢に抗して前方に繰り出される。すなわち、操作部材2
7が「OFF」位置から「ON」位置へと移動するに伴
い、撮影レンズ20が、4.5m〜7mの遠距離域にピ
ントが合った遠距離位置から、1.5m〜2mの近距離
域にピントが合った近距離位置へと繰り出される。な
お、撮影レンズ20とともに、レンズ枠64及びスペー
サ66も回転するため、レンズ枠64及びスペーサ66
の下部には、第2の絞り板67を挿入するための切り欠
きが、やや広めに設けられている。
【0044】図5はシャッタ機構を構成する各部材を示
したものであり、このシャッタ機構は暗箱基部43の上
方に組み込まれる。このシャッタ機構は、巻止めレバー
80、シャッタレバー81、ディレイレバー82、チャ
ージレバー83、カム84、ガバナ機構85から構成さ
れる。カム部材84は、軸部84aと、切り欠き84b
が形成された円板と、この円板の下方に設けられた略半
円板状の第1カム86と、扇形状の第2カム87、第3
カム84cから構成される。このカム部材84は本体基
部14に形成されたボス90に挿通され、その軸部84
aの最下端をスプロケット91の係合穴91aに係合す
るように配置される。スプロケット91の外周に形成さ
れた複数の刃は、写真フイルム19に形成されたパーフ
ォレーション19bに係合する。写真フイルム19の給
送により、スプロケット91が図中反時計方向に回転す
るとともに、カム部材84も従動回転する。
【0045】シャッタレバー81は、本体基部14に設
けられたピン92に回動自在に取り付けられ、上部に取
り付けられたトーションバネ93によって図中反時計方
向に付勢される。このシャッタレバー81は、シャッタ
羽根45の取付部45bを蹴飛ばすための蹴飛ばしアー
ム81a,第1カム86と当接するフック81b、ディ
レイレバー82に係止される突起81cから構成され
る。
【0046】巻止めレバー80は、係止爪80a,突起
80b、レリーズ部80c,巻止め部80dから構成さ
れる。この巻き止めレバー80は、本体基部14に設け
られた軸94に回動自在に取り付けられ、トーションバ
ネ95によって、図中時計方向に付勢される。係止爪8
0aはカム部材84の切り欠き84bに入り込み、巻き
止めレバー80をロックする。また、レリーズ部80c
は、シャッタレリーズ時に、シャッタボタン24の下部
に形成された押圧片24a(図6参照)によって押圧さ
れ、図中反時計回りに回動する。
【0047】ディレイレバー82は、本体基部14に形
成された軸96に取り付けられ、トーションバネ97に
よって図中反時計方向に付勢されている。このディレイ
レバー82には、ギヤ82a,ピン82b,係止片82
c及びカムフォロア82dが形成されている。係止片8
2cは、巻き止めレバー80の突起80bと当接する。
また、カムフォロア82dは第3カム84cの外周部と
当接する。ピン82bは、ギヤ82aの一端から延びた
半円弧上のアーム部の先端に取り付けられ、下方に突出
している。回転中心に対して、ギヤ82aの反対側に設
けられた端部82eは、シャッタチャージされたときに
シャッタレバー81の突起81cの回転軌道に入り込
み、これを保持する。ピン82bは、後述するように、
シャッタチャージが行われていないときに、測光スイッ
チ56の一方の接片を保持して、測光スイッチ56がオ
ンするのを防止する。
【0048】ガバナ機構76は、スイッチギヤ98とア
ンクル99から構成され、それぞれ本体基部14の上部
に配置される。スイッチギヤ98はディレイレバー82
のギヤ82aと噛み合っており、ディレイレバー82の
回転とともに従動する。スイッチギヤ98の回転速度は
アンクル99によって調節されている。スイッチギヤ9
8の下部には、扇形状の保持リブ98aが形成されてお
り、上部にはピン98bが形成されている。スイッチギ
ヤ98の回転により、ピン98bが測光スイッチ56を
押圧してこれをオンする。
【0049】略L字状に形成されたチャージレバー83
は、本体基部14の上部に取り付けられ、トーションバ
ネ89によって図中反時計方向に付勢される。チャージ
レバー83の上面には、腕部83a及び係止突起83b
が形成されている。腕部83aの先端部には当接面83
cが、下端部には被係止部83dが形成されている。当
接面83cは、スイッチギヤ98の側面に当接するよう
に配置されている。カム部材84の回転により、当接面
83cが第2カム部材87によって図中時計方向に押圧
される。被係止部83dは、スイッチギヤ98の保持リ
ブ98aに当接して、チャージレバー83が図中反時計
方向に回転するのを防止する。また、係止突起83b
は、絞り切替レバー54の被係止突起54bと当接す
る。
【0050】次に、図6〜図12を用いて、シャッタ機
構及び露出制御機構の動作を説明する。なお、図6〜図
8においては図面の煩雑化を防ぐため、アンクル99、
及び各種バネなどを省略している。図6はシャッタレリ
ーズ後のシャッタ機構を示したものである。図中時計方
向に付勢された巻止めレバー80は、その突起80bが
ディレイレバー82の係止片82cと当接しており、巻
止めレバー80は、巻止め部80dが巻上げノブ33の
溝33aから外れた初期位置に保持されている。一方、
図中反時計方向に付勢されたチャージレバー83は、そ
の当接面83cがスイッチギヤ98の側面と当接した状
態で停止している。このとき、係止突起83bは、絞り
切替レバー54の被係止突起54bから離れた位置にあ
る。また、ディレイレバー82のピン82bが、測光ス
イッチ56の図中上側の接片を押し上げてこれを確実に
オフ状態にしており、振動や衝撃などで測光スイッチ5
6がオンされるのを防止することができる。
【0051】写真フイルム19の巻き上げとともにカム
部材84が回転すると、第1カム86によってシャッタ
レバー81が図中時計方向に回動し、突起81cがディ
レイレバー82の端部82eの回転軌道から離れ、ディ
レイレバー82の図中時計方向への回動を許容する。ま
た、第2カム87がチャージレバー83の当接面83c
を押圧し、チャージレバー83がトーションバネ89の
付勢に抗して図中時計方向に回動する。そして、図7に
示すように、第3カム87がディレイレバー82のカム
フォロア82dを押圧し、ディレイレバー82を時計方
向に回転させる。そして、図8に示すように、ディレイ
レバー82が所定量回転すると、その係止片82cと巻
止めレバー80の突起80bとの係合が解除され、巻止
めレバー80は時計回りに回動する。そして、写真フイ
ルム19の1コマ分の巻き上げが完了した時点で、係止
爪80aがカム部材84の切り欠き84bに入り込む。
これと同時に、巻止め部80dが巻上げノブ33の溝3
3aに入り込み、巻上げノブ33の回動を阻止する。ま
た、反時計方向に付勢を受けているディレイレバー82
は、その係止片82cと巻止めレバー80の突起80b
との係止によって、その回転が阻止されている。
【0052】一方、ディレイレバー82の図中時計方向
の回転により、スイッチギヤ98が図中反時計方向に回
転し、係止リブ98aがチャージレバー83の被係止部
83dの回転軌道に挿入される。カム部材84が図8に
示す位置まで回動すると、第2カム87と当接面83c
との係合が解除され、チャージレバー83は図中反時計
方向に回転しようとする。このとき、チャージレバー8
3は、被係止部83cが係止リブ98aの外周面に当接
した状態で保持される。
【0053】さらに、チャージレバー83が図中時計方
向に回動している途中で、係止突起83bが絞り切替レ
バー54の被係止突起54bに当接し、絞り切替レバー
54を、トーションバネ59の付勢力に抗して図9に示
す初期位置へと徐々に回動させていく。シャッターチャ
ージされた状態では、チャージレバー83の係止突起8
3bは、絞り切替レバー54の被係止突起54bを係止
し、絞り切替レバー54の回動を停止させ、第1絞りレ
バー53から離れた初期位置に保持する。これにより、
第1の絞り板46は、絞り切替レバー54の付勢を受け
ていないため、バネ58の付勢によって挿入位置に保持
される。
【0054】シャッタチャージされた状態でシャッタボ
タン24が押圧されると、押圧片24aが巻止めレバー
80のレリーズ部80cを押圧する。これにより、巻止
めレバー80がトーションバネ95の付勢に抗して図中
反時計方向に回転し、ディレイレバー82の係止片82
cと巻止めレバー80の突起80bとの係止が解除さ
れ、ディレイレバー82はトーションバネ97の付勢に
より反時計方向に回転する。そしてスイッチギヤ98も
回転し、ピン98bが測光スイッチ56を押し下げてこ
れをオンすると、測光回路が作動して被写体輝度の測定
が行われる。これにより、撮影時にのみ測光回路が作動
するから、電源電池40の無駄な消耗をなくすことがで
きる。
【0055】ディレイレバー82が反時計方向に回転す
ると、係止リブ98aがチャージレバー83の被押圧部
83dの回転軌道から外れるため、トーションバネ89
の付勢によりチャージレバー83が図中反時計方向に回
転する。これにより、チャージレバー83の係止突起8
3bと絞り切替レバー54の被係止突起54bとの係止
が解除されて、絞り切替レバー54が図中時計方向に回
転する。
【0056】被写体輝度の測定値が所定値以上である場
合には、ソレノイド57への通電が断たれているので、
ストッパー55は係止位置にある。図10に示すよう
に、絞り切替レバー54は、図中時計方向へわずかに回
転した後、ストッパー55により回動が阻止される。こ
のとき、第1絞りレバー53は、絞り切替レバー54に
よる押圧を受けないため、第1の絞り板46は挿入位置
に保持される。
【0057】一方、被写体輝度の測定値が所定値よりも
小さい場合には、ソレノイド57に通電が行われる。図
11に示すように、ストッパー55が係止位置から非係
止位置へと回動し、絞り切替レバー54の図中時計方向
への回転を許容する。このため、図12に示すように、
第1絞りレバー53が絞り切替レバー54によって押圧
され、第1の絞り板46が退避位置へと移動する。
【0058】ディレイレバー82が所定量回転すると、
その端部82eとシャッタレバー81の突起81cとの
係止が解除され、シャッタレバー81が図中反時計方向
に回転する。そして、蹴飛ばしアーム81aによってシ
ャッタ羽根45が蹴飛ばされ、写真フイルム19への露
光が行われる。このディレイレバー82の回転速度はガ
バナ機構85及び端部82eとシャッタレバー81の突
起81cとの摩擦によって調節され、第1の絞り板46
の切り替えが完了した後にディレイレバー82がシャッ
タレバー81の係止を解除する。
【0059】図13は、自動絞り切り替え装置のタイミ
ングチャートを示したものである。なお、第1の絞り板
46の移動を考慮して、被写体輝度が暗い場合について
示している。シャッタボタン24の押し下げにより、巻
止めレバー80が回転し、ディレイレバー82を解除し
て停止する。その後、ディレイレバー82が回転を始
め、それに従動してスイッチギヤ98が時間T1で回動
を始める。スイッチギヤ98の回動により、測光スイッ
チ56が時間T2でオンされ、被写体の測光が行われ
る。そして、時間T3でチャージレバー83が回動を始
める。
【0060】その後、時間T4からT5にかけてソレノ
イド57が作動して、ストッパー55が係止位置から非
係止位置へと回動する。ここで、ディレイレバー82の
端部82eにおける摩擦力、及びガバナ機構85によっ
て、チャージレバー83の始動が調整されているので、
ストッパ−55が切り替わったときの時間T5から、絞
り切替レバー54の係止解除が始まる。そして、第1の
絞り板46が、時間T6からT7の間に退避位置へと回
動する。その後、ディレイレバー82の端部82eにお
ける摩擦力、及びガバナ機構85によって始動が遅らさ
れたシャッタレバー81が時間T8から回動を始め、時
間T9からT10にかけてシャッタ羽根45が回転して
露光が行われる。
【0061】図14は、開放絞り(大絞り),中絞り,
小絞りの各絞りがカバーする輝度範囲を示す表である。
まず、開放絞り(大絞り開口64a)は、絞り値をF4
又はF5.5のいずれかに設定することができ、本実施
形態では絞り値がF5.6に設定されている。この場
合、最適露光量が得られる輝度値がLV値6.9程度と
なる。開放絞りは、ストロボをオンしたときに設定され
るようにしてあるので、常にストロボ光とともに使用さ
れる。レンズ付きフイルムユニットのコンデンサの容量
は少ないので、絞り値をF5.6にすることでストロボ
光量の不足を補っている。
【0062】写真フイルム19のラチチュードを−2E
V〜+5EVとすると、開放絞りで適正な露光が可能な
範囲は、LV値4.9程度〜LV値11.9程度とな
る。LV値4.9は屋内や夜間屋外(照明下)での輝度
値に相当し、LV値11.9は雨天曇天時の日中の屋外
の輝度値に相当する。これにより、LV値5程度のかな
り低い輝度域においても、適正な露光を可能にすること
ができる。
【0063】中絞り開口67aは、絞り値をF8〜F1
1の範囲内で適宜定めることができ、本実施形態では、
絞り値がF11に設定されている。この場合では、最適
な露光量が得られる輝度値はLV8.8程度である。し
たがって、写真フイルム19のラチチュードを考慮する
と、LV値6.8〜LV値13.8程度までの輝度範囲
で適正な露光を可能にする。
【0064】中絞り開口67aが担当する中輝度域は、
ストロボが必要な領域とストロボが不要な領域との境界
を持つので、撮影者がストロボ光の要否を判断するのが
難しい領域である。そこで、本出願人は、撮影者がスト
ロボ光が必要と判断する輝度値がどの程度の値であるか
について調査を実施した。その調査の結果、輝度値がL
V8〜9程度、すなわち、夕方の屋外やオフィスなどの
明るい室内において、ストロボ光を不要と判断する人々
が被験者全体のうちほぼ半数程度いることが判明した。
【0065】中絞り開口67aの絞り値F11という値
は、この調査結果を踏まえた上で選択されたものであ
る。こうすることで、ユーザの多くがストロボ光を不要
と判断する領域(輝度値がLV8〜9程度のとき)にお
いては、ストロボ光を使用しないでも適正な露光量が得
られるようにしている。これにより、ユーザの判断ミス
による不適正な露光が生じてしまうことを防ぎ、ユーザ
にとって使用しやすいレンズ付きフイルムユニットを提
供することができる。
【0066】また、この調査結果によれば、ほとんどの
ユーザがストロボ光が必要と判断するのは、遠距離側の
背景がそれほど問題にならない夜間や室内などの低輝度
域であることが分かった。したがって、この低輝度域を
担当する開放絞りについては、遠距離側の被写体までピ
ントを合わせるためにパンフォーカス性を維持するより
も、光量の不足を補うことを重視して、絞り値をF5.
6に設定している。
【0067】小絞り開口46aは、絞り値をF16〜F
27の範囲内で定めることができ、本実施形態では絞り
値がF22に設定されている。この場合では、最適な露
光量が得られる輝度値はLV10.8である。したがっ
て、写真フイルム19のラチチュードを考慮すると、夕
方の屋外や明るい室内の輝度値であるLV値8.8程度
〜晴天時の屋外の輝度値であるLV値15.8程度まで
の輝度範囲で適正な露光を可能にする。また、絞り値を
F22にすることで、高輝度域において、ユーザが誤っ
てストロボを発光させてしまった場合でも、露光オーバ
ーにならないようしている。
【0068】もちろん、これらの絞り値は、写真フイル
ム19のフイルム感度をISO3200,シャッタスピ
ードを1/100sとして選択された値であるので、上
記に示した値に限らず、フイルム感度及びシャッタスピ
ードの変化に応じて適宜選択される。例えば、開放絞り
をもう少し絞って、パンフォーカス性を維持するように
してもよい。この場合には、シャッタ速度を遅くすれば
光量の不足を補うことができる。なお、図中に示す黒の
三角マークはソレノイド56が作動するように設定され
た切り替えポイント(LV10.8)を示し、点線で示
すその前後の±1LVの範囲は、CdSの精度などによ
るバラツキの範囲を示す。なお、この切り替えポイント
は、用途・目的に応じて、LV10.5〜LV11.5
の範囲内で適宜定めることができる。
【0069】以下、上記構成による作用について説明す
る。ストロボをOFFしている状態(ST−OFF)で
は、図15(A)に示すように、輝度値が所定レベル
(LV10.8)以上である場合には、第1の絞り板4
6及び第2の絞り板67が挿入位置に保持され、絞りが
小絞り(F22)に設定される。図15(B)に示すよ
うに、輝度値が所定レベルを下回ると、第1の絞り板4
6が退避位置に移動して、絞りが中絞り(F11)に切
り替えられる。
【0070】このように、ストロボをオフしている状態
では、絞り値がF11とF22との2値間で、輝度値に
応じて自動的に切り替えられる。これにより、中輝度域
から高輝度域にいたるまで、適正な露光量を得ることが
できる。また、中絞り開口67aの絞り値をF11に設
定することで、ユーザの多くがストロボを不要と判断す
るLV値8〜9の領域においてストロボ光なしで適正な
露光量が得られるようにしているので、露光アンダーに
なることはない。
【0071】さらに、ストロボをオフしている状態で
は、カムピン76がカム部材77から離れた位置にあ
り、圧縮バネ70の付勢によって、撮影レンズ20は
4.5m〜7mの距離域にピントが合った遠距離位置に
セットされる。これにより、ストロボ光を必要としない
屋外撮影等において、遠距離側の画質を重視した撮影を
行うことができる。
【0072】次に、撮影者が輝度値が低いと判断する
と、操作部材27を「ON」位置に設定して、ストロボ
回路を作動させる(ST−ON)。同時に第2の絞り板
67が退避位置に移動する。輝度値がLV10.8以上
であるときには、図15(C)に示すように、小絞り
(F22)に設定される。したがって、高輝度域におい
て撮影者が操作を誤ってストロボをオンにしてしまった
としても、小絞り状態で撮影が行われるから、露光オー
バーになってしまうことはない。
【0073】一方、輝度値がLV10.8未満である場
合には、図15(D)に示すように、第1の絞り板46
が退避位置に移動して、開放絞り(F5.6)となる。
撮影者がストロボ光を必要と判断するのは、輝度値が屋
内や,屋外の夜間などの低輝度域にあるときなので、こ
の低輝度域においても適正な露光量が得られる。低輝度
域においては、ほとんどの撮影者がストロボ光を必要と
判断するので、撮影者が輝度値の判断を誤って露光アン
ダーにしてしまうということはない。
【0074】さらに、操作部材27の「ON」位置への
移動に伴い、レンズ枠42が回転し、カムピン76がカ
ム部材77の頂部に当接した状態で保持される。このた
め、撮影レンズ20が前方に繰り出され、1.5m〜2
mの距離域にピントが合った近距離位置にセットされ
る。撮影レンズ20は、ストロボ光の被写体への到達可
能な距離よりも内側にピントが合うようにセットされる
ため、屋内や夜間撮影の場合でも良好な画質の写真を得
ることができる。
【0075】このように、開放絞り,中絞り,小絞りの
3段階の絞りを設けることで、低輝度域から高輝度域に
いたる全域に渡って適正な露光量が得られる。また、少
量のストロボ光の不足を補うためにF値を低く設定した
開放絞りのほかに、被写界深度の深い中絞り及び小絞り
を設けたことで撮影レンズ20のパンフォーカス性を維
持することができるので、中輝度域及び高輝度域の撮影
において、近距離から遠距離の被写体までピントの合っ
たプリントを得ることができる。
【0076】上記例では、小絞り開口46aが形成され
た第1の絞り板46を撮影レンズ20の後方に配置し、
中絞り開口67aが形成された第2の絞り板67を前段
レンズ69と後段レンズ65の間に配置した例で説明し
ている。絞りはこれらのレンズの間に配置される方が、
レンズの歪曲収差を考慮した場合に有利である。したが
って、上記例では、最も撮影頻度が高いと考えられる中
絞りを前段レンズ69と後段レンズ65の間に配置して
いる。
【0077】しかし、図16に示すように、第1の絞り
板46を前段レンズ69と後段レンズ65の間に配置
し、第2の絞り板67を撮影レンズ20の後方に配置す
るようにしてもよい。この場合には、小絞りが前段レン
ズ69と後段レンズ65の間に配置されることになるの
で、小絞りが設定されたときにレンズの歪曲収差の点で
有利となる。なお、絞りの位置は、これらに限定される
ことはなく、第1及び第2の絞り板46,67を撮影レ
ンズ20の間に配置しても良く、さらに撮影レンズ20
の前方に配置しても良い。また、露光量を制限する手段
として、絞り板の代わりに液晶パネルを用いても良い。
【0078】また、上記例では、開放絞りの絞り値をF
5.6に設定している。F5.6では被写界深度が浅い
ため画質が低下するおそれがあるので、写真プリンタで
画質を補正する必要がある。開放絞りは被写体輝度が小
さな撮影状況下でストロボをオンにした場合に設定され
る。そこで、この場合にのみ、写真フイルム19に情報
を記録する情報記録手段を内蔵することにより、写真プ
リンタが画質補正が必要か否かを自動的に判断すること
ができる。
【0079】この情報記録手段として、例えば、データ
写し込み装置を用いることができる。このデータ写し込
み装置は、写真フイルム19(IX240タイプのもの
が好ましい)に光学マークを写し込む情報記録手段であ
り、図17に示すように、光源,マーク写し込み用ライ
トガイド102,写し込み枠103,結像レンズ10
4,及び開口105からなる。光源としては、レンズ付
きフイルムユニット11の本体内部に漏れるストロボ光
を利用する。マーク写し込み用ライトガイド102は、
写し込み枠103を通過した一部のストロボ光を、暗箱
基部43に形成された開口105に導光するために設け
られ、第1の絞り板46の前方に配置されている。ま
た、マーク写し込み用ライトガイド102と第1の絞り
板46との間には、結像レンズ104が設けられてい
る。ストロボ発光を伴う撮影が行われると、写し込み枠
103を通過したストロボ光がマーク写し込み用ライト
ガイド102によって導光され、写真フイルム19へ向
けて照射される。低輝度域での撮影の場合では、第1の
絞り板46及び第2の絞り板67が退避位置へと移動し
ているため、写し込み用ライトガイド102からの光
は、結像レンズ104,開口105を通過して、写真フ
イルム19の露光エリア19aの外に露光される。これ
により、開放絞り利用マーク106が写し込まれる。写
真プリンタは、この開放絞り利用マーク106を読みと
ることで、コマ毎に画質補正が必要か否かを判断する。
【0080】一方、高輝度域での撮影の場合では、マー
ク写し込み用ライトガイド102と開口105の間に、
挿入位置に保持された第1の絞り板46が入り込んでい
るため、マーク写し込み用ライトガイド102によって
導光されたストロボ光は第1の絞り板46によって遮ら
れ、写真フイルム19には開放絞り利用マーク106は
記録されない。従って、開放絞りによる撮影の場合にの
み利用マーク106を記録することができる。なお、図
17に示す例では、マーク写し込み用ライトガイド10
2が第2の絞り板67の前方に配置されているが、これ
を第1の絞り板46と第2の絞り板67との間に配置し
ても良い。また、この例では、光学的にデータを写し込
むようにしているが、この代わりに磁気情報を写真フイ
ルムに写し込むようにしてもよい。また、ストロボ光を
利用して利用マークを記録する代わりに、操作部材27
の位置によってストロボ発光の有無を検出するととも
に、被写体輝度が低い場合にソレノイド57に流れる電
流を専用のLED等に流すことにより、利用マーク10
6を写真フイルム19に写し込んでも良い。また、デー
タを写し込む位置としては、露光エリア19aの右下部
のみに限られず、露光エリア19aの外部であればどの
位置であっても良い。
【0081】上記実施形態では、撮影レンズ20を構成
する2枚のレンズ65,69の両方を撮影光路に沿って
移動させているが、前段レンズ69のみを移動させる構
造にしても良い。また、上記実施形態では、撮影レンズ
20のセット位置として、近距離位置と遠距離位置とを
設けているが、このほかに、近距離位置と遠距離位置と
の中間の距離にピントが合った中間撮影位置と近距離位
置との切り替え、あるいは、中間撮影位置と遠距離位置
との切り替えを行うように構成しても良い。さらに、図
18に示すように、可動のレンズ枠64を省略して、撮
影レンズ20を、ピントが2.5m〜3.5m程度範囲
の距離域に合うような固定焦点式としても良い。遠距離
側については絞り効果を利用してピントを合わせること
で、近距離から無限遠までの距離範囲でピント位置が合
うパンフォーカス性を確保することができる。
【0082】また、ストロボ撮影時における周辺光量の
低下を防止するために、ストロボ発光部38の内部にリ
ブを設けても良い。図19及び図20に示すように、ス
トロボ発光部38はストロボ光を放出するストロボ放電
管110,ストロボ光を前方に向けて反射するためのリ
フレクタ111,及びストロボ光を拡散するとともに、
ストロボ放電管110を塵埃から保護するプロテクタ1
12とから構成され、これらは回路基板37に取り付け
られたリフレクタケース113に収納される。プロテク
タ112の背面中央部にはストロボ放電管110の長さ
とほぼ同じ幅のリブ114が一体に形成され、ストロボ
放電管110に向けて水平に突出する。このリブ114
において、撮影範囲の中央部に向かうストロボ光の一部
は、リブ114の上下面、及び先細りした先端部におい
て反射され、上下方向の周辺部へと向けて偏向される。
これにより、撮影範囲の中央部に投光されるストロボ光
の光量だけが減少し、撮影画面の中央部に位置する確率
がきわめて高い主要被写体のみが露光オーバーとなるの
を防止することができる。
【0083】上記例において、写真フイルムとして、そ
の感度がISO3200のものを使用した例で説明して
いるが、例えば、ISO800,ISO1600のよう
にISO3200以下のもの、あるいは、より撮影可能
な輝度範囲が広いISO3200以上の写真フイルムを
使用してもよい。ISO1600の写真フイルムを使用
する場合、例えば、開放絞り、中絞り、小絞りの絞り値
を、それぞれF5.6,F8,F16と設定すれば、上
記実施例に比べて適正露光範囲が低輝度側で1ステップ
だけ狭くなるが、十分効果のあるシステムを構成するこ
とができる。また、本発明と画質のよいISO800な
どの写真フイルムとを組み合わせることで、より適正な
露光量でかつ画質のよいプリントを得ることができる。
【0084】また、上記例では、小絞り開口,中絞り開
口がそれぞれ1つずつ設けられた第1及び第2の絞り板
を大絞り開口(開放絞り)が設けられた光路内に挿脱自
在に設けた例で説明しているが、これ以外でも、小絞り
開口と大絞り開口,あるいは中絞り開口と大絞り開口と
がそれぞれ2つずつ設けられた絞り板を使用して、それ
ぞれ小絞りと大絞り,中絞りと大絞りとの間で絞りが切
り替えられるように移動自在に設けたものでもよい。ま
た、2つの絞り板の双方に大絞り開口を設けなくてもよ
く、一方の絞り板だけに大絞り開口を設けたものでもよ
い。
【0085】また、上記例では、シャッタレリーズ操作
後にディレイレバー82を駆動することにより、自動的
に測光を行うようにしているが、これ以外でも例えば、
操作部材27の操作やシャッタボタンの半押し操作に連
動して測光回路を作動するようにしても良い。また、測
光手段としてCdSを使用しているが、CdSの代わり
に太陽電池やフォトダイオードを使用してもよい。
【0086】上記例では、レンズ付きフイルムユニット
を例に説明しているが、コンパクトカメラに本発明を実
施してもよい。
【0087】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のカ
メラの絞り切り替え装置は、測定された被写体輝度が予
め決められた所定レベル以上か否かに応答して第1の絞
り部材を小絞り開口位置と大絞り開口位置との間で切り
替える第1絞り切り替え手段と、ストロボ撮影を行うか
否かの選択操作に連動して第2の絞り部材を大絞り開口
位置と中絞り開口位置との間で切り替える第2絞り切り
替え手段とを備えたから、簡単な操作で、低輝度から高
輝度に至る幅広い領域において適正な露光量を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絞り切り替え装置を有するレンズ付き
フイルムユニットの外観斜視図である。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの分解斜視図であ
る。
【図3】露出制御機構の分解斜視図である。
【図4】レンズユニットの分解斜視図である。
【図5】シャッタ機構の分解斜視図である。
【図6】シャッタ機構の要部概略図であり、シャッタレ
リーズ後の状態を示している。
【図7】シャッタ機構の要部概略図であり、シャッタレ
バーのみがチャージされた状態を示している。
【図8】シャッタ機構の要部概略図であり、シャッタチ
ャージ後の状態を示している。
【図9】露出制御機構の要部概略図であり、チャージレ
バーがチャージされた状態を示している。
【図10】露出制御機構の要部概略図であり、シャッタ
レリーズ直後において被写体が明るい状態を示してい
る。
【図11】露出制御機構の要部概略図であり、シャッタ
レリーズ直後において被写体が暗い状態を示している。
【図12】露出制御機構の要部概略図であり、絞りが切
り替えられた状態を示している。
【図13】露出制御装置のタイミングチャートである。
【図14】各絞りの適正露光範囲を示す表である。
【図15】第1の絞り板と第2の絞り板との組み合わせ
を示す断面図である。
【図16】第1の絞り板をレンズの間に、第2の絞り板
を撮影レンズの後方に配置した例を示す断面図である。
【図17】データ写し込み装置の概略図である。
【図18】第1の絞り板と第2の絞り板との組み合わせ
を示す断面図であり、撮影レンズを固定焦点式にした場
合について示している。
【図19】別の実施例における、ストロボ発光部の分解
斜視図である。
【図20】図19に示すストロボ発光部の断面図であ
る。
【符号の説明】
11 レンズ付きフイルムユニット 20 撮影レンズ 27 操作部材 46 第1の絞り板 46a 小絞り開口 53 第1絞りレバー 57 ソレノイド 64 レンズ枠 64a 大絞り開口 65 後段レンズ 67 第2の絞り板 67a 中絞り開口 69 前段レンズ 72 第2絞りレバー 76 カムピン 77 カム部材
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 15/05 G03B 17/04 17/04 G03C 3/00 575B G03C 3/00 575 575Z G02B 7/04 Z (72)発明者 高原 茂樹 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H044 AG01 AG03 AJ04 AJ06 BF03 BF07 DA01 DB01 DD03 2H053 CA41 2H080 AA32 AA46 AA48 BB09 BB10 CC05 2H101 AA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大絞り開口によって制限された撮影光路
    内に第1及び第2の絞り部材を設け、これらの絞り部材
    で定められる絞り開口を各々2段階に切り替えることに
    より、前記大絞り開口と中絞り開口と小絞り開口とのい
    ずれかが選択されるカメラの絞り切り替え装置におい
    て、 測定された被写体輝度が予め決められた所定レベル以上
    か否かに応答して前記第1の絞り部材を小絞り開口位置
    と大絞り開口位置との間で切り替える第1絞り切り替え
    手段と、ストロボ撮影を行うか否かの選択操作に連動し
    て前記第2の絞り部材を大絞り開口位置と中絞り開口位
    置との間で切り替える第2絞り切り替え手段とを備えた
    ことを特徴とするカメラの絞り切り替え装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の絞り部材は、その一
    方が複数枚のレンズからなる撮影レンズのレンズ相互間
    で切り替えられ、他方が前記撮影レンズの背後で切り替
    えられることを特徴とする請求項1記載のカメラの絞り
    切り替え装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の絞り部材が前記撮影レンズの
    レンズ相互間で切り替えられることを特徴とする請求項
    2記載のカメラの絞り切り替え装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の絞り部材が前記撮影レンズの
    レンズ相互間で切り替えられることを特徴とする請求項
    2記載のカメラの絞り切り替え装置。
  5. 【請求項5】 前記撮影レンズは、1.5m〜2mの距
    離域の被写体にピントが合った近距離位置と、4.5m
    〜7mの距離域の被写体にピントが合った遠距離位置と
    の間で切り替え可能な可動レンズであることを特徴とす
    る請求項2〜4いずれか記載のカメラの絞り切り替え装
    置。
  6. 【請求項6】 前記撮影レンズは、ストロボ撮影を選択
    する場合には前記近距離位置にセットされ、ストロボ撮
    影を選択しない場合には前記遠距離位置にセットされる
    ことを特徴とする請求項5記載のカメラの絞り切り替え
    装置。
  7. 【請求項7】 前記撮影レンズは、ストロボ撮影を選択
    するか否かの選択操作に連動して前記近距離位置と前記
    遠距離位置との間で切り替えられることを特徴とする請
    求項5又は6記載のカメラの絞り切り替え装置。
  8. 【請求項8】 前記撮影レンズは、固定式のレンズホル
    ダーの内部に回動自在に設けられたレンズ枠の内部に収
    納され、前記レンズ枠の背面にはカムピンが立設され、
    前記レンズホルダーの前面には傾斜面を有するカム突起
    が設けられており、 前記ストロボ撮影の選択操作によって前記レンズ枠が回
    転し、前記カムピンが前記カム突起の前記傾斜面に沿っ
    て移動することにより、前記レンズ枠が撮影光路上を進
    退することを特徴とする請求項7記載のカメラの絞り切
    り替え装置。
  9. 【請求項9】 前記撮影レンズは、2m〜4mの距離域
    の被写体にピントが合った固定焦点の撮影レンズである
    ことを特徴とする請求項2〜4いずれか記載のカメラの
    絞り切り替え装置。
  10. 【請求項10】 前記カメラは、フイルム感度がISO
    1600以上の写真フイルムが予め装填され、シャッタ
    速度が一定のレンズ付きフイルムユニットであり、前記
    大絞り開口による絞り値がF4〜F5.6、前記中絞り
    開口による絞り値がF8〜F11、前記小絞り開口によ
    る絞り値がF16〜F27であることを特徴とする請求
    項1〜9いずれか記載のカメラの絞り切り替え装置。
  11. 【請求項11】 被写体輝度の前記所定レベルがLV1
    0.5〜LV11.5であることを特徴とする請求項1
    0記載のカメラの絞り切り替え装置。
  12. 【請求項12】 前記カメラは、前記大絞り開口による
    撮影が行われたことを、写真フイルム上のその撮影コマ
    に対応した位置に記録する情報記録手段を備えているこ
    とを特徴とする請求項1〜11いずれか記載のカメラの
    絞り切り替え装置。
  13. 【請求項13】 前記カメラは、水平方向に配置された
    ストロボ放電管と、前記ストロボ放電管からのストロボ
    光を前方に向けて反射するリフレクタと、前記ストロボ
    放電管及び前記リフレクタの前面側を保護する透明なプ
    ロテクタとを有するストロボ装置を備え、 前記ストロボ放電管に向けて水平に突出したリブが前記
    プロテクタの背面に一体成型され、撮影画面の中央部に
    向かう前記ストロボ光の一部が撮影画面の上方又は下方
    に偏向することを特徴とする請求項1〜12いずれか記
    載のカメラの絞り切り替え装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006126718A (ja) * 2004-11-01 2006-05-18 Canon Inc 光学機器
JP2006300992A (ja) * 2005-04-15 2006-11-02 Konica Minolta Opto Inc レンズ鏡胴及び該レンズ鏡胴を備えたカメラ
JP2007271670A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Nidec Copal Corp レンズ鏡筒及びその組立方法
US8398248B2 (en) 2009-02-18 2013-03-19 Seiko Epson Corporation Projector that operates in a brightness priority mode and in a contrast priority mode
JP2013190832A (ja) * 2013-07-04 2013-09-26 Olympus Imaging Corp レンズ組立体

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