JP2004054037A - 絞り切替装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】絞り切替機構を有するレンズ付きフイルムユニットの撮影レンズは2枚構成となっている。これらレンズ間に馬蹄形のスペーサ38を介在させ、スペーサー38に一段凹んだ凹面38aを形成して絞り切替板48を凹部38aに挿脱させる。これにより、挿脱時に絞り切替板48がレンズに当たらず、また、絞り切替板48の光軸方向への振れを防止することができる。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真用カメラ、電子スチルカメラ、及びレンズ付きフイルムユニットなどに用いられる絞り切替装置に関し、さらに詳しくは、撮影レンズを構成する複数のレンズうちの隣り合うレンズ間に、固定な開放絞り開口よりも小径の絞り開口をもつ小絞り板を挿入して絞りを切り替える絞り切替装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
写真フイルムを工場で予め装填したレンズ付きフイルムユニットが知られている。このレンズ付きフイルムユニットでは、単玉の撮影レンズ、固定絞り、蹴飛ばし式のシャッタ機構、巻上げノブ、及びフイルム巻き止め機構などのメカ機構しか備えておらず、徹底した低コスト化が図られている。
【0003】
しかし、様々な撮影条件下において高画質な撮影を行いたい、というユーザーの要求に答えるために、撮影レンズの背後の撮影光軸上に小絞り板を挿脱して露出を切り替える絞り切替機構を内蔵したレンズ付きフイルムユニットが特開2001−133832号公報や特開2001−21940号公報などに提案されている。
【0004】
前者公報記載のレンズ付きフイルムユニットでは、シャッタレリーズに応答して自動的に測光を行う測光機構を内蔵し、測光機構で測光した被写体輝度に応じてシャッタ羽根が開閉する前に絞りを切り替えるようにしている。
【0005】
また、後者公報記載のレンズ付きフイルムユニットでは、ストロボスイッチを日中撮影モード、日中ストロボ撮影モード、及び室内・夜間撮影モードとの3つのモード位置に択一的にセット可能に設け、日中撮影モードでは小絞り開口を撮影光軸上にセットしかつストロボ発光を禁止し、また、日中ストロボ撮影モードでは小絞り開口を撮影光軸上にセットしかつストロボ発光を行い、さらに、室内・夜間撮影モードでは小絞り板を光軸上から退避して固定である大絞り開口を用いかつストロボ発光を行うように、各モード位置へのストロボスイッチの操作に連動してストロボ装置と絞り切替機構との作動を制御している。
【0006】
ところで、最近では収差補正に有利である点から、撮影レンズとして2群2枚構成のものが主に用いられる。2群2枚構成の撮影レンズを持つタイプでは、小絞り板を隣り合うレンズ間に挿入する絞り切替機構が特願2001−338512号などに提案されている。
【0007】
上記絞り切替装置は、被写体側から順に配される前レンズ、フレアストッパ、スペーサ、後レンズ、及び固定絞り板のうちのスペーサに小絞り板の移動路を確保するための切り欠き部を設け、スペーサの厚み内のスペースに小絞り板を挿入している。そして、挿入したときにレンズ面との干渉を防ぐために後レンズの前面に円環状のリブを突出して設け、フレアストッパの後面とリブとで小絞り板の撮影光軸方向での保持を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、小絞り板の撮影光軸方向での保持を行うために、後レンズの前面に円環状の高いリブが必要であるため、撮影レンズの成形上好ましくない。また、小絞り板はスペーサの厚みの範囲内で光軸方向に移動してしまうため、安定した高画質を得難い面がある。
【0009】
本発明は、上記問題点を解決するためのもので、レンズ成型性に制約がなく、また、安定した切替が行えるように工夫した絞り切替装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明の絞り切替装置では、撮影レンズを構成する2枚のレンズ間に、開放絞り開口と同じか又はそれよりも大きい開口をもつ略馬蹄形のスペーサと開放絞り開口をもつ絞り板とを配し、これらの厚みでレンズ間隔を一定に保つとともに、前記スペーサに一段凹んだ凹部を形成して小絞り開口をもつ絞り切替板を前記凹部に出入りさせて絞りを切り替えるようにしたものである。これによれば、絞り切替板を凹部の凹みスペースで出入りさせることができるとともに、凹部の面で絞り切替板の光軸方向の振れを防止することができる。
【0011】
また、前記スペーサに開放絞り開口を形成してスペーサのみの厚みでレンズ間隔を一定に保つように構成してもよい。この場合には、スペーサに、撮影光軸を中心とする周方向の一部を開放した凹部を形成し、この凹部に絞り切替板を出入りさせる。
【0012】
また、2枚のレンズからなる撮影レンズとその背後に配したシャッタ機構等の撮影機構を備えたユニット本体に予め写真フイルムを内蔵したレンズ付きフイルムユニットに前述した絞り切替装置を内蔵させてもよい。この場合、物体側が凸面となるメニスカスレンズ、スペーサ、絞り板、及び両面凸レンズを物体側から順に配し、スペーサの物体側の面に凹部を形成するのが好適である。これによれば、メニスカスレンズに絞り切替板が摺動する恐れも少ないし、どちらのレンズにも成型する上での制約が生じることがない。
【0013】
絞り切替板を、一端が軸着され他端に小絞り開口を形成した略V字状のレバーとし、そのレバーの屈曲部から他端までの一腕部を、絞り切替板の回転軸を中心とする円弧に沿って移動して凹部に出入りさせるようにすると、凹部の開放スペースを少なくすることができ、防塵性や遮光性が向上する。なお、絞り切替板としては、小絞り開口を形成した板を直進的にスライド移動する構成としてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明を実施したレンズ付きフイルムユニットは、図1に示すように、各種撮影機構が組み込まれたユニット本体3と、このユニット本体3の製造時に装填されるフイルムパトローネと、ユニット本体3の外周に巻き付けられるようにして貼付されるラベル4とからなる。ラベル4には、ユニット本体3の各部を露呈させるための開口が形成されている。
【0015】
ユニット本体3の前面には、撮影レンズ5、ファインダ6、ストロボ発光部7、撮影モード選択部8等が設けられている。ユニット本体3の上面には、シャッタボタン9,カウンタ表示窓10,シグナル用開口11等が設けられている。ユニット本体3の背面からは、撮影後のフイルム巻き上げに用いられる巻上げノブ12の一部が露呈されている。
【0016】
撮影モード選択部8は、ユニット本体3の前面に形成された操作開口14と、この操作開口14内で移動自在とされた略小判形状の操作部材15とからなる。操作部材15は、操作開口14内の下方に位置する第1操作位置と、図2に示すように、第1操作位置から上方に向けてスライドされた第2操作位置と、図3に示すように、第2操作位置から図中時計方向に回動される第3操作位置との間で移動自在とされている。
【0017】
レンズ付きフイルムユニット2は、操作部材15が第1操作位置にある際に、ストロボOFF及び小絞り及び高速シャッタの日中撮影モード(第1撮影モード)となる。また、操作部材15が第2操作位置にある際には、ストロボON及び小絞り及び高速シャッタの日中シンクロ撮影モード(第2撮影モード)となる。この第2撮影モードでは、レンズ付きフイルムユニット2の上面からシグナル部材17が突出される。このシグナル部材17はライトガイドであり、ストロボ充電の完了時に発光する発光素子の光をユニット本体3の外部にガイドして、撮影準備が完了したことを知らせる。
【0018】
操作部材15が第3操作位置にある際には、ストロボON及び大絞り及び低速シャッタの夜間シンクロ撮影モード(第3撮影モード)となる。この第3撮影モードでは、ストロボ発光部7の前方に減光部材19が挿入され、ストロボ光量の減光が図られる。また、ファインダ6の前方には、円板状の指標板20が配置される。この指標板20は、ファインダ6内で視認されることにより、レンズ付きフイルムユニット2が第3撮影モードにあることを撮影者に知らせる。
【0019】
ユニット本体3は、図4に示すように、135タイプのフイルムパトローネ22が装填される本体基部23、巻上げノブ12、露光ユニット24、絞り切替機構25、ストロボユニット26、モード切替機構27、本体基部23の前面側及び背面側に取り付けられる前カバー28、及び後カバー29とからなる。
【0020】
ストロボユニット26は、各種電気部品が取り付けられてストロボ回路が形成されたプリント基板30、放電管やリフレクタ、拡散板等からなるストロボ発光部7、シンクロスイッチ31、充電スイッチ32、及び内蔵電池33等から構成されている。
【0021】
露光ユニット24は本体基部13に形成したアパーチャの前面に取り付けられており、シャッタ機構、フイルム巻止機構、フイルムカウント機構、シャッタ速度切替機構、撮影光学系、絞り切替機構25、及びファインダ光学系等が暗箱部材に一体的に組み込まれている。
【0022】
モード切替機構27には、操作部材15の操作に連動して減光部材19と指標板20とをストロボ発光部7とファインダ6との前面に挿脱する挿脱機構、操作部材15の操作に連動してストロボユニット26の充電スイッチ32をONするストロボ充電開始機構、及び操作部材15の第1及び第2操作位置への操作に連動して絞り切替機構25を作動させる切替板34とを備えている。
【0023】
撮影レンズ5は、図5に示すように、前・後レンズ36,37との2群2枚の構成となっている。前レンズ36は物体側が凸面のメニスカスレンズとなっており、また後レンズ37は両面凸レンズとなっている。これらレンズ36,37の間隔は、被写体側から順に配されるスペーサ38と固定な開放絞り開口39aを形成した絞り板39とで保たれている。これら前・後レンズ36,37、スペーサ38,及び絞り板39は、シャッタカバー40の前面に設けられたレンズ受け筒41の内部に挿入され、撮影光軸5aの前方からシャッタカバー40に取り付けられるレンズホルダ42によって抜け止めされる。
【0024】
シャッタ羽根43は、周知の蹴飛ばしタイプとなっており、シャッタチャージ機構を構成するシャッタ駆動レバー44がチャージ位置から走行完了位置に向けて回転する間にシャッタ羽根43の一端43aを蹴飛ばし、撮影光軸5aを横切るように一往復動してシャッタ開口45を開閉する。なお、符号46は、戻しバネである。この開閉中にシャッタ羽根43に設けたシンクロ突起43bがシンクロスイッチ31をONする。
【0025】
シンクロスイッチ31は、弾性自在な2つの金属片31a,31bを所定間隔離して保持した構成となっており、上方の金属片31aがシンクロ突起43bで押圧されて弾性変形して下方の金属片31bに接触することで、ストロボユニット26にシンクロ信号を送る。また、上方の金属片31aの接触により下方の金属片31bも弾性変形する。
【0026】
絞り切替機構25は、切替リング47、絞り切替板48、及びバネ49とから構成されている。絞り切替板48はV字状のレバーとなっており、一端48aがシャッタカバー40に軸着され、他端48bには開放絞り開口39aよりも径の小さい小絞り開口48cが形成されている。そして、V字状のレバーの屈曲部48dと一端48aとの間には切替リング47に設けた被係合部47aに係合する係合部48eが設けられている。切替リング47は、レンズ受け筒41の外周に回転自在に取り付けられており、切替板34の一端34aに係合して絞り切替板48の小絞り開口48cを撮影光軸5a上に挿入する挿入位置と、小絞り開口48cを撮影光軸5a上から退避する退避位置との間で回転する。バネ49は、切替リング47を挿入位置に向けて付勢している。
【0027】
シャッタ速度切替機構は、切替リング47、ストップレバー50、及びシンクロスイッチ31で構成されている。ストップレバー50は、一端50aが切替リング47に係合しており、切替リング47が退避位置のときに他端50bがシンクロスイッチ31の下方の金属片31bの下に入り込んで下方の金属片31bが弾性変形するのを阻止する高速シャッタ位置と、他端50bが下方の金属片31bの弾性変形範囲から退避して下方の金属片31bの弾性変形を許容する低速シャッタ位置との間で回転する。高速シャッタ位置では、他端50bが下方の金属片31bの弾性変形を阻止するため、シャッタ羽根43の復動が途中で阻止され、よってシャッタ羽根43が短時間で閉じ位置に復帰する。
【0028】
図6に示すように、スペーサ38の前面には、一段凹んだ凹部38aが形成されている。凹部38aには、開放絞り開口39aと同じか又はそれよりも僅かに大きな径の開口38bが形成されており、この開口38bは同じ幅で外周に露呈するように長く切りかかれている。凹部38aの周りの肉厚部38cには、一部を切り欠いた切り欠き部38dが形成され、この切り欠き部38dから絞り切替板48の他端48bが凹部38aに進入する。なお、レンズ受け筒41にも、絞り切替板48の他端48bが進入する切り欠き部41a(図5参照)が形成されている。前述したように馬蹄形をしたスペーサ38は、切り欠き部41aに切り欠き部38dが合うようにレンズ受け筒41に挿入される。
【0029】
絞り切替板48は、凹部38aの凹み長さよりも薄い厚みとなっており、凹部38aの凹み分のスペースでかつ撮影光軸5aに直交する面内で摺動する。このようにスペーサ38に凹部38aを形成し、凹部38aと前レンズ36の後面との間のスペース内で絞り切替板48を揺動させるようにしている。そして、前レンズ36は、物体側が凸面のメニスカスレンズとなっているから、後面が絞り切替板48に接触してレンズ面を傷付けることがない。
【0030】
また、絞り切替板48のうちの屈曲部48dから他端48bまでの腕部を、絞り切替板48の回転軸を中心とする円弧に沿った形状で形成しているから、切り欠き部38dの切り欠きスペースを少なくすることができる。なお、開口38bの開放側には、他端48bが凹部38aから開口38bの中に脱落するのを防止するために内々側に向けて突出した突出部38e,38fが形成されている。
【0031】
一般的に、レンズの外周には、金型のパーティングラインに沿ってバリが発生する。また、図7に示すように、2枚のレンズ36,37を挿入するためにレンズ受け筒41の内部を深く形成する必要がある。このような深い穴は、金型成型する上で抜けが悪くかじり傷が付いたりする不都合が生じる。そこで、2つのレンズ36,37の径を変えている。
【0032】
レンズ受け筒41の内部を、後レンズ37の径に合わせた小径穴部54と前レンズ36の径に合わせた大径穴部51とで構成している。また、本実施形態では、レンズ36,37の外周のうちの撮影光軸5aの前方の縁にバリが生じるように金型を構成している。そして、小径穴部54と大径穴部51との開口縁に、各レンズ36,37を組み込み易くするために、またレンズ36,37の外周前縁に生じるバリを逃がす空間を確保するためにテーパ面52,56をそれぞれ形成している。なお符号55は、レンズ受け筒41の底に設けた露光用開口である。また、絞り板39とスペーサ38とは、大径穴部51に嵌合する径となっている。
【0033】
前・後レンズ36,37との直径差を大きくすると、小径穴部54と大径穴部51との内径差が大きくなり、これに伴ってレンズ受け筒41の肉厚部53の肉厚が均一にならず、肉厚差が小さい部位では成型時の樹脂の流動性を低下し、また大きい部位ではヒケが生じる不都合となる。逆に前・後レンズ36,37との直径差を小さくするとテーパ面52,56が取れないため、バリを吸収することができない。このため、前・後レンズ36,37との直径差を0.2〜0.5mm、好ましくは0.5mmとするのが好適である。
【0034】
次に上記構成の作用を説明する。図1に示すように、レンズ付きフイルムユニット2の初期状態は、操作部材15が操作開口14の下方の第1操作位置にセットされ日中撮影モードが選択されている。
【0035】
この日中撮影モードでは、切替リング47がバネ49に付勢されてストッパ56に当接する挿入位置にある。切替リング47が挿入位置にある時には、絞り切替板48の他端48bが凹部38aに入り込み、撮影光軸5a上に小絞り開口48cがセットされている。また、ストップレバー50が高速シャッタ位置にセットされている。
【0036】
また、日中撮影モードでは、ストロボユニット26の充電スイッチ32がONされておらず、シグナル部材17はユニット本体3の上面から突出されていない。さらに、日中撮影モードでは、減光部材19と指標板20はレンズ付きフイルムユニット2の前面に露呈されない。
【0037】
日中撮影モードで撮影を行うと、ストロボ発光は行われない。また、絞りの状態は小絞り状態であり、また、ストップレバー50が高速位置にあるためシャッタ羽根43の回動が途中で阻止され、シャッタ速度が速くなる。これにより、輝度の高い日中屋外での撮影に適した露出で撮影を行うことができる。
【0038】
撮影モード選択部8の操作部材15が操作開口14の上方の第2操作位置にスライドされると、図2に示すように、レンズ付きフイルムユニット2は日中シンクロ撮影モードにセットされる。
【0039】
日中シンクロ撮影モードにおいても、切替リング47は挿入位置に維持される。そのため、日中撮影モードと同様に、小絞り状態及び高速シャッタ状態となる。そして、日中シンクロ撮影モードでは、ストロボユニット26の充電スイッチ32がONし、ストロボユニット26でストロボ充電が行われる。また、シグナル部材17がユニット本体3の上面から突出する。ストロボ充電が完了すると、ストロボユニット36に設けられた発光素子が点灯または点滅し、この発光素子の光は、シグナル部材17にライトガイドされて外部に表示される。なお、日中シンクロ撮影モードでも、減光部材19と指標板20との非表示状態が維持される。
【0040】
日中シンクロ撮影モードで撮影を行うと、ストロボ発光が行われる。また、小絞り状態及び高速シャッタ状態であるため、輝度の高い日中屋外でのシンクロ撮影に適した露出で撮影を行うことができる。
【0041】
撮影モード選択部8の操作部材15が第2操作位置から第3操作位置に回転すると、レンズ付きフイルムユニット2は夜間シンクロ撮影モードにセットされる。
【0042】
夜間シンクロ撮影モードでは、切替リング47が退避位置に回転する。これにより、絞り切替板48が回転し、他端48bに設けた小絞り開口48cが撮影光軸5a上から退避する。このとき、他端48bは、凹部38aから完全には抜け出ず、背後の開放絞り開口39aを覆わない位置でかつ突出部38e,38fに接触した状態で止まっている。
【0043】
また、ストップレバー50は低速シャッタ位置にセットされる。さらに、夜間シンクロ撮影モードでは、シグナル部材17が突出した状態に維持され、ストロボユニット26の充電スイッチ32もON状態が維持される。そして、減光部材19がストロボ発光部7の前方に挿入され、指標板20がファインダ6の前に挿入される。これにより、撮影者がファインダ6を覗いた時に、夜間シンクロ撮影モードにあることが分かる。
【0044】
夜間シンクロ撮影モードで撮影を行うと、ストロボ発光が行われるが、減光部材19によってストロボ光が遮られるため、ストロボ光量は小さくなる。また、大絞り及び低速シャッタ状態となるため、被写体の周辺光の取り込み量が増加する。これにより、夜間や屋内での撮影でも、露光オーバーを発生させることなく、被写体と被写体の周辺画像とをバランスよく撮影することができる。
【0045】
なお、上記実施形態では、レンズ付きフイルムユニットに絞り切替機構を内蔵した例として説明しているが、レンズ付きフイルムユニットの代わりに、銀塩カメラや電子スチルカメラなどにも適用することができる。また、撮影レンズを2枚構成としてるが、これに限らず、3枚以上で構成し、隣り合うレンズ間に絞り切替板を挿脱してもよい。
【0046】
また、モード切替操作部材の選択操作に連動して絞り切替を行っているが、代わりに、測光機構を設けて測光機構で測光した被写体輝度に基づいて絞りを切り替えるように構成してもよい。
【0047】
さらに、絞り板39を省略し、スペーサ38のみでレンズ間隔を保つように構成し、図8に示すように、スペーサ38の凹部38aに開放絞りとなる固定な絞り開口60を形成してもよい。これによれば、さらに部品点数を削減でき、また、小絞り開口と開放絞りとの撮影光軸方向での位置をさらに接近して配することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、2枚のレンズ間隔を一定に保つ馬蹄径のスペーサに凹部を設けてその凹部のスペース内で絞り切替板を出入りさせるようにしたから、絞り切替板がレンズに当たる恐れを極力防止することができる。また、凹部を絞り切替板の移動路としたから、絞り切替板の撮影光軸方向への振れを抑えることができ、よって画質劣化を防ぐことができる。さらに、開放絞り開口を有するスペーサのみでレンズ間隔を一定に保つ構成の発明では、絞り切替板用の受け面をもった部材を別に設ける必要がなく、部品点数の削減とともに組立作業の効率化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を用いたレンズ付きフイルムユニットの日中撮影モードの状態を示す外観斜視図である。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの日中シンクロ撮影モードの状態を示す外観斜視図である。
【図3】レンズ付きフイルムユニットの夜間シンクロ撮影モードの状態を示す外観斜視図である。
【図4】レンズ付きフイルムユニットの構成を示す分解斜視図である。
【図5】絞り及びシャッタ速度切替機構の構成を示す分解斜視図である。
【図6】スペーサと絞り切替板とを示す斜視図である。
【図7】撮影レンズ周りの要部を示す断面図である。
【図8】スペーサに開放絞り開口を設けた他の例を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
2 レンズ付きフイルムユニット
3 ユニット本体
5 撮影レンズ
15 操作部材
24 露光ユニット
25 絞り切替機構
34 切替板
36 前レンズ
37 後レンズ
39 絞り板
39a 開放絞り開口
47 切替リング
48 絞り切替板
48c 小絞り開口
Claims (2)
- 複数のレンズで構成される撮影レンズと固定な開放絞り開口とを撮影光軸上に配し、前記複数のレンズのうちの隣り合う2枚のレンズ間に、前記開放絞り開口よりも小径な小絞り開口が設けられた絞り切替板を撮影光軸と垂直な面内で挿脱して絞り切替を行う絞り切替装置において、
前記2枚のレンズ間に、前記開放絞り開口と同じか又はそれよりも大きい開口をもつ略馬蹄形のスペーサと、前記開放絞り開口を形成した絞り板とを配して前記スペーサと絞り板との厚みで前記レンズ間隔を一定に保つとともに、前記スペーサに一段凹んだ凹部を形成して前記凹部を前記絞り切替板が出入りすることを特徴とする絞り切替装置。 - 複数のレンズで構成される撮影レンズと固定な開放絞り開口とを撮影光軸上に配し、前記複数のレンズのうちの隣り合う2枚のレンズ間に、前記開放絞り開口よりも小径な小絞り開口が設けられた絞り切替板を撮影光軸と垂直な面内で挿脱して絞り切替を行う絞り切替装置において、
前記2枚のレンズ間に、前記開放絞り開口を形成したスペーサを配して前記スペーサの厚みで前記レンズ間隔を一定に保つとともに、撮影光軸を中心とする周方向の一部を開放した凹部を前記スペーサに形成して前記凹部を前記絞り切替板が出入りすることを特徴とする絞り切替装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2002
- 2002-07-22 JP JP2002212796A patent/JP2004054037A/ja active Pending
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