JP2004067422A - 水素発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一酸化炭素や二酸化炭素を副生せずに水素を生成することができ、かつ水素とともに燃料電池が必要とする水を同時に供給することができる水素発生装置を提供する。
【解決手段】水を収納するためのタンク10と、該タンクから水の供給を受ける反応容器20とを含んでなり、該反応容器20は水との化学反応により水素を生成する金属を収納しており、該タンク10と該反応容器20との間には該反応容器10で生成した水素及び未反応の水をタンク10内に導入するための戻り管22があり、該タンク10は水素及び水をタンク外に排出するための排出管14とを備えるものであることを特徴とする。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池に水素を供給するための水素発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料として水素を用いる燃料電池には、部分酸化法や水蒸気改質法によってメタノール等を水素に改質し、これを燃料電池に供給するための水素発生装置が一般に併設されている。しかし、このような方法では水素とともに一酸化炭素(CO)が副生し、これが燃料電池の電極を被毒する。したがって、COを10ppm以下にまで除去する必要があるが、CO除去手段を設置すると、改質器が大型化及び高コスト化するという問題がある。また、水蒸気改質法は、非常に高い温度まで加熱する必要があり、エネルギーの消費が大きいという問題がある。一方、COやCOを発生しない方法として、太陽熱を利用したUT−3サイクルや、特開平07−267601号公報の方法が提案されている。しかし、これらの方法は太陽熱を利用するため、大規模なシステムが必要でコストが非常に高いという問題がある。
【0003】
さらに、固体高分子型燃料電池のプロトン伝導膜として、末端をスルホン酸基で置換したフッ素系樹脂が使用されている。このようなプロトン伝導膜は水で加水する必要があるので、供給する水素をできるだけ高い湿度で供給することが望ましい。しかし、水蒸気を発生させるための加湿器を別途設けると、装置の大型化やエネルギー消費量が増加する問題がある。
一方、水素を安全に貯蔵、運搬する手段として、高圧ボンベの代わりに、水素吸蔵合金を用いる技術が多く提案されている。しかし、水素吸蔵合金に水素を吸蔵させるためには高い水素圧が必要であることや、空気及び水蒸気雰囲気では使用できないこと、非常に高価であることといった問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記の問題点を鑑み、一酸化炭素や二酸化炭素を副生せずに水素を生成することができ、かつ水素とともに燃料電池が必要とする水を供給することができる水素発生装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る水素発生装置は、水を収納するためのタンクと、該タンクから水の供給を受けるための反応容器とを含んでなり、該反応容器は水との化学反応により水素を生成する金属を収納するものであり、該タンクは該反応容器で生成した水素及び未反応の水をタンク内に導入するための戻り管と、水素及び水をタンク外に排出するための排出管とを備えるものであることを特徴とする。
【0006】
このように、水と金属の化学反応により水を分解して水素を発生させるので(例えば、金属として鉄を用いた場合の反応式は、3Fe+4HO→Fe+4Hと表わせる)、燃料電池の電極を被毒する一酸化炭素(CO)は副生しない。よって、CO除去手段を設ける必要がなくなり、装置の小型化及び低コスト化を達成することができる。また、上記反応は室温から約600℃、好ましくは約100℃〜約400℃で行われるので、約800℃の水蒸気改質反応に比べ、エネルギーの消費を低減することができる。さらに、反応容器からタンクへの戻り管を設けることにより、反応容器から排出される未反応の水及び発生した水素とタンク内の水とで熱交換が行われる。よって、反応容器に導入する水の加熱エネルギーを低減することができる。また、反応容器で生成した水素は、戻り管によりタンク内を通ってから排出されるので、水素とともに飽和水蒸気量の水が燃料電池に供給される。よって、加湿器などを別途設ける必要がなくなり、装置の小型化及び省エネルギー化を図ることができる。
【0007】
上記金属としては、鉄(Fe)、インジウム(In)、スズ(Sn)、マグネシウム(Mg)、セリウム(Ce)のいずれか1つを用いることが好ましい。これらの金属は、水と反応して水素を発生する他の金属に比べ、水素の発生効率が高いとともに、酸化還元の繰り返しに対する耐久性に優れている。また、上記金属は純金属の状態に限られず、酸化物であってもよい。さらに、水素の発生効率を高めるために、他の金属を添加することもできる。
【0008】
上記タンクは、タンク内の温度を制御するための温度調整手段を備えることができる。一般に、水素が含有する水蒸気量が、燃料電池の電極の作動温度における飽和水蒸気量に近いほど、発電特性は向上する。よって、温度調整手段によりタンク内の温度を加熱又は冷却して、燃料電池へ供給される水蒸気量を制御することで、燃料電池の発電特性を向上させることができる。
【0009】
上記反応容器は、反応容器を加熱するための加熱手段を備えることができる。反応容器の温度を高くすることにより、水と金属の化学反応をより速やかに行うことができる。また、本発明に係る水素発生装置は、上記反応容器に供給される水を蒸発させるための気化手段をさらに含むことができる。反応容器に、液体の水ではなく、気化手段により蒸発させた水蒸気を供給することによっても、水と金属の化学反応をより速やかに行うことができる。
【0010】
本発明に係る水素発生装置は、酸化した上記金属を還元するためのガスを上記反応容器内に供給するための還元ガス供給管をさらに含むことができる。上記反応により金属は酸化されてしまうが、この酸化された金属を還元することにより(例えば、金属として鉄、還元ガスとして水素を用いた場合の反応式は、Fe+4H→3Fe+4HOと表わせる)、金属を再び水素の生成に利用することができる。また、この還元反応は常圧でおこなうことができるので、水素吸蔵合金のような高い水素圧は不要である。
【0011】
また、本発明に係る水素発生装置は、上記還元ガス供給管と上記戻り管又は上記タンクとで熱交換するための熱交換手段をさらに含むことができる。酸化された金属を還元する際、生成した水(水蒸気)と余剰の水素が反応容器から戻り管を介してタンクに排出される。この水と水素は高温状態であるので、戻り管又はタンクに還元ガス供給管との熱交換手段を設けることで、還元ガス供給管内の還元ガスを加熱することができる。このように、反応容器から排出される熱を用いて、還元ガスを予め加熱してから反応容器に供給することで、熱効率を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る水素発生装置の一実施の形態を示す概要図である。図1に示すように、水素発生装置は、水を収納するためのタンク10と、水と反応して水素を生成する金属を収納する反応容器20とによって主に構成されている。タンク10と反応容器20は、タンク10内の水1を反応容器20に導入するための導入管11によってつながれている。導入管11には、ポンプ12とバルブ13とが設けられている。また、タンク10と反応容器20は、反応容器20内で生成した水素と未反応の水(水蒸気)をタンク10に導入するための戻り管22によってもつながれている。
【0013】
タンク10には、タンク10内の水素を飽和水蒸気量の水とともに燃料電池(図示省略)に供給するための排出管14が設けられている。また、タンク10には、タンクを加熱又は冷却してタンク内の温度を制御するための温度調整手段15が設けられている。温度調整手段15としては、例えば、抵抗加熱によるヒータやペルチェ素子などを用いることができる。
【0014】
反応容器20には、水と反応して水素を発生することができる金属が収納されている。このような金属として、水素の高い発生効率と酸化還元の繰り返しに対する優れた耐久性の観点から、鉄(Fe)、インジウム(In)、スズ(Sn)、マグネシウム(Mg)、セリウム(Ce)のいずれか1つを用いることが好ましく、この中でもFeがより好ましい。また、これら金属は純金属の状態に限られず、例えば、FeO等の低原子価金属酸化物であってもよい。金属又は低原子価金属酸化物は、粉末状、ペレット状、円筒状、ハニカム構造、不織布形状などの反応に適した形状を選択して、反応容器20内に収納することが好ましい。また、上記純金属又は金属酸化物は、アルミナ、酸化亜鉛、マグネシア、シリカ、チタニアのいずれかの担体に担持させることもできる(ここに引用することで本明細書の一部をなすものとする特開2000−181261号に記載の金属酸化物を、本発明に係る金属の酸化物として使用することができる)。
【0015】
Fe又はFeの低原子価金属酸化物を用いる場合、水素の発生効率を高めるために、Fe以外の金属を添加することが好ましい。添加する金属としては、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、マグネシウム(Mg)、スカンジウム(Sc)、ニッケル(Ni)及び銅(Cu)からなる第1群から選んだいずれか1種の金属、又はロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、プラチナ(Pt)、ルテニウム(Ru)、パラジウム(Pd)及びオスミウム(Os)からなる第2群から選んだいずれか1種の金属を添加することが好ましい。この中でも第1群としてはMo、Alが、第2群としてはRh、Ir、Ruがより好ましい。また、第1群と第2群からそれぞれ1つずつ選んだ計2種の金属を添加することもできる。添加する金属の配合割合は、全金属を100mol%とした場合、0.1〜30mol%が好ましく、0.5〜15mol%がより好ましい。0.1mol%未満の配合割合では、水素の発生効率を向上する効果が認められない。一方、30mol%を超えると、Feの酸化還元反応の効率が低下するので好ましくない。Feと添加する金属との調製方法は、物理混合法、含浸法、共沈法等により行い、特に共沈法が好ましい(ここに引用することで本明細書の一部をなすものとする特開2001−102845号及び特開2002−185563号に記載の金属を、本発明に係る鉄又は鉄の酸化物に添加することができる)。
【0016】
反応容器20には、反応容器20を加熱するための加熱手段21が設けられている。加熱手段21としては、抵抗加熱によるヒータや、正特性サーミスタ(PTCヒータ)、化学反応の酸化熱を利用する加熱器、触媒燃焼による加熱器、誘導加熱による加熱器などを用いることができる。また、反応容器20には、反応容器20内に還元ガスを供給するための還元ガス供給管23が設けられており、この還元ガス供給管23は還元ガス源(図示省略)につながっている。還元ガス供給管23にはバルブ24が設けられている。反応容器20が高温となる場合は、断熱材で覆うことが好ましい。断熱材としては、ガラス繊維、シリカ繊維、シリカ粉末成形体などを使用することができる。
【0017】
水素発生装置を構成するタンク10及び反応容器20は、ステンレススチールやアルミニウム等の金属、アルミナやジルコニア等のセラミックス、又はフェノール樹脂やポリフェニレンサルファイド等の耐熱性プラスチック等で作られており、熱や内外圧力に耐え得る構造をとっている。
【0018】
このような構成によれば、先ず、タンク10内に水1を供給する。そして、水素発生装置の運転を開始するため、加熱手段21を起動し、反応容器20を約100℃〜約400℃に加熱する。そして、バルブ13を開き、ポンプ12を起動することで、タンク10内の水1が導入管11を通って反応容器20内に供給される。反応容器20内では水1が加熱されて水蒸気となり、水蒸気と金属の化学反応により水蒸気が分解されて水素が発生する。金属として、Feを用いた場合の反応式を以下に示す。
3Fe+4HO→Fe+4H
【0019】
また、金属から金属酸化物への酸化反応に限られず、低原子価金属酸化物から高原子価金属酸化物への酸化反応によっても水素を生成することができる。金属として、低原子価金属酸化物であるFeOを用いた場合の反応式を以下に示す。
3FeO+HO→Fe+H
【0020】
反応容器20内で生成した水素は、未反応の水蒸気とともに戻り管22を通って、タンク10内に戻される。この水素と水蒸気は、加熱手段21により高温状態となっているため、タンク10内の水1と混合することによって、熱交換が行われる。すなわち、タンク10内の水1の温度は上昇する。昇温した水1は導入管11を通って反応容器20に供給されるので、加熱手段21で水を蒸発させるエネルギーを低減することができる。なお、水と金属の化学反応が発熱反応(例えば、上記のFe又はFeOの酸化反応の場合など)である場合、この反応熱もタンク10内に戻される水素と水蒸気を介してタンク10内の水1を加熱するので、更なる省エネルギー化を図ることができる。
【0021】
タンク10内の水素は、排出管14を介して燃料電池(図示省略)に供給される。このとき水素は、飽和水蒸気量の水を含有しているので、燃料電池が必要とする水を水素と同時に供給することができる。したがって、加湿器等を別途設ける必要がなくなり、装置の小型化及びエネルギー消費の低減を図ることができる。
【0022】
なお、燃料電池に供給される水素の相対湿度が、燃料電池の発電特性に影響を与える場合がある。水素が含有する水蒸気量が、燃料電池の電極の作動温度における飽和水蒸気量に近いほど、発電特性は一般に向上する。一方、燃料電池の電極の作動温度を超えた露点を有する水蒸気量の水素が供給されると、燃料電池内で結露が発生し、発電特性が不安定となる。したがって、温度調整手段15によりタンク10を加熱又は冷却して、水素が含有できる飽和水蒸気量を制御し、燃料電池の電極の作動温度における飽和水蒸気量と同じにすることで、燃料電池の発電特性を向上させることができる。なお、水素の相対湿度が燃料電池の発電特性に影響を与えない場合は、温度調整手段15はなくてもよい。
【0023】
反応容器20内の金属が酸化され、水素の発生効率が低下した場合、先ず、ポンプ12を停止するとともにバルブ13を閉じて、水素発生装置の運転を止める。次に、酸化した金属を還元するため、バルブ24を開き、還元ガス供給管23から還元ガスを反応容器20内に供給する。還元ガスとしては、酸化された金属を還元できるものであれば特に限定されないが、例えば、水素などを使用することができる。なお、還元反応は、約200℃〜約600℃で行うことが還元効率の観点から好ましい。金属にFeを用い、還元ガスに水素を用いた場合の反応式を以下に示す。
Fe+4H→3Fe+4H
【0024】
この際、Feは必ずしもFeまで還元しなくてもよく、以下に示すように、低原子価金属酸化物であるFeOで還元反応を停止することもできる。なお、金属として、In、Sn、Mg、Ceを用いた場合も、同様に低原子価金属酸化物まで還元することができる。
Fe+H→3FeO+H
【0025】
金属の還元反応によって生成された水(水蒸気)と、還元反応に関与しなかった余剰の水素は、戻り管22を介してタンク10に排出される。そして、さらに水素は、飽和水蒸気量の水とともに排出管14を介してタンク10から排出される。なお、排出された水素から飽和水蒸気量の水を除去して、これを還元ガス供給管23から再び反応容器20に供給することもできる。これにより、還元反応における余剰の水素を再利用することができる。
【0026】
一方、還元反応により生成された水は、タンク10に捕集される。タンク10内の水の量は、飽和水蒸気として水素とともに排出された量だけ減少しているので、その分の水をタンク10に補給する。したがって、補給する水の量は少なくてよいので、水の補給回数を少なくして、作業効率を向上させることができる。また、還元反応により生成した水(水蒸気)及び未反応の水素は高温状態であるため、タンク10内の水1と混合することで熱交換される。よって、水素発生装置を再運転する場合に、熱エネルギーを有効に再利用することができる。
【0027】
金属の還元反応が終了したら、バルブ24を閉じて、バルブ13を開き、ポンプ12を起動することで、水素発生装置の運転を再開する。なお、タンク10内の水1は、戻り管22を介してタンク10内に導入された高温の水素及び水蒸気によって、十分に加熱されているので、水素発生装置の再運転は、最初の運転に比べて少ないエネルギーで行うことができる。
【0028】
(その他の実施の形態)
本発明に係る水素発生装置を、図1に示す実施の形態を用いて説明したが、本発明はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内における修飾・変更・付加は全て本発明に含まれる。例えば、図2に示すように、導入管11に、水1を蒸発させて水蒸気にするための気化器16を設けることもできる。このような構成によれば、気化器16によって、液体の水1を蒸発させて水蒸気としてから、反応容器20内に供給することができる。なお、気化器16から反応容器20までの導入管11は、水蒸気による結露が生じないように、導入管11を加熱しておくことが好ましい。反応容器20内では、上記の実施の形態と同様に、水蒸気と金属の化学反応により水蒸気が分解して水素が生成する。気化器16により予め水を水蒸気にしておくことで、水と金属の化学反応をより速やかに行うことができる。
【0029】
また、図3に示すように、戻り管22と還元ガス供給管23とで熱交換するための熱交換器25を設けることもできる。このような構成によれば、酸化された金属を還元する際、熱交換器25において、戻り管22内の高温状態の水(水蒸気)と余剰の還元ガスが、還元ガス供給管23内の還元ガスを加熱する。このように、反応容器20から排出される熱を用いて、還元ガスを予め加熱してから反応容器20に供給するので、熱効率を向上させることができる。熱交換器25を通過した水(水蒸気)と余剰の水素は、タンク10内に導入されてタンク10内の水1と更に熱交換することができる。
【0030】
さらに、図4に示すように、タンク10内に還元ガス供給管23を通過させてタンク10内に熱交換部26を設けることもできる。このような構成によれば、酸化された金属を還元する際、反応容器20からタンク10に排出される水(水蒸気)と余剰の水素は、高温状態であるので、タンク10内の水1と混合することでタンク10内の水1は加熱される。そして、熱交換部26によって、さらに還元ガス供給管23内の還元ガスも加熱される。このように、反応容器20から排出される熱を用いて、還元ガスを予め加熱してから反応容器20に供給するので、図3と同様に、熱効率を向上させることができる。
【0031】
【発明の効果】
上記したところから明らかなように、本発明によれば、一酸化炭素や二酸化炭素を副生せずに水素を生成することができ、かつ水素とともに燃料電池が必要とする水を同時に供給することができる水素発生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水素発生装置の一実施の形態を示す概要図である。
【図2】本発明に係る水素発生装置のその他の実施の形態を示す概要図である。
【図3】本発明に係る水素発生装置のその他の実施の形態を示す概要図である。
【図4】本発明に係る水素発生装置のその他の実施の形態を示す概要図である。
【符号の説明】
1  水
10 タンク
11 導入管
12 ポンプ
13、24 バルブ
14 排出管
15 温度調整手段
16 気化器
20 反応容器
21 加熱手段
22 戻り管
23 還元ガス供給管
25 熱交換器
26 熱交換部

Claims (8)

  1. 水を収納するためのタンクと、該タンクから水の供給を受ける反応容器とを含んでなり、該反応容器は水との化学反応により水素を生成する金属を収納しており、該タンクと該反応容器との間には該反応容器で生成した水素及び未反応の水をタンク内に導入するための戻り管があり、該タンクは水素及び水をタンク外に排出するための排出管とを備えるものであることを特徴とする水素発生装置。
  2. 上記金属が鉄、インジウム、スズ、マグネシウム、セリウムのいずれか1つ又はその酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の水素発生装置。
  3. 上記金属が、鉄又鉄の酸化物に、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、クロム、モリブデン、アルミニウム、ガリウム、マグネシウム、スカンジウム、ニッケル及び銅からなる第1群と、ロジウム、イリジウム、プラチナ、ルテニウム、パラジウム及びオスミウムからなる第2群のうち、第1群と第2群とを合わせてそこからから選んだ1種の金属又は各群からそれぞれ一つずつ選んだ計2種の金属を添加したものであることを特徴とする請求項1に記載の水素発生装置。
  4. 上記反応容器を加熱するための加熱手段をさらに含んでなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水素発生装置。
  5. 上記タンクがタンク内の温度を制御するための温度調整手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水素発生装置。
  6. 上記反応容器に供給される水を蒸発させるための気化手段をさらに含んでなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水素発生装置。
  7. 酸化した上記金属を還元するためのガスを上記反応容器内に供給するための還元ガス供給管をさらに含んでなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の水素発生装置。
  8. 上記還元ガス供給管と上記戻り管又は上記タンクとで熱交換するための熱交換手段をさらに含んでなることを特徴とする請求項7に記載の水素発生装置。
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