JP2010238416A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】浄化部の浄化触媒の長寿命化に有利な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】システムは、水蒸気を生成させる蒸発部20と、水蒸気で燃料原料を改質させてアノードガスを生成させる改質部22と、固体酸化物形の燃料電池1と、燃料電池1から排出された排気ガスが流れる排気ガス通路8と、排気ガス通路8に設けられ排気ガスに含まれる環境影響成分を浄化させる浄化触媒を有する浄化部82と、浄化部82に沿って配設され浄化部82を冷却させる冷媒を流す触媒冷却部45を有する冷媒通路41とをもつ。
【選択図】図1
【解決手段】システムは、水蒸気を生成させる蒸発部20と、水蒸気で燃料原料を改質させてアノードガスを生成させる改質部22と、固体酸化物形の燃料電池1と、燃料電池1から排出された排気ガスが流れる排気ガス通路8と、排気ガス通路8に設けられ排気ガスに含まれる環境影響成分を浄化させる浄化触媒を有する浄化部82と、浄化部82に沿って配設され浄化部82を冷却させる冷媒を流す触媒冷却部45を有する冷媒通路41とをもつ。
【選択図】図1
Description
本発明は、排気ガスに含まれる環境影響成分を除去して排気ガスを浄化させる浄化部を有する燃料電池システムに関する。
特許文献1には、固体酸化物形の燃料電池から排出される排気ガスを浄化させる浄化部を有する燃料電池システムが開示されている。特許文献2には、固体酸化物形の燃料電池から排出される排気ガスにより浄化部を加熱させて浄化部の燃焼触媒を活性化させる燃料電池システムが開示されている。このものによれば、排気ガスに含まれる環境影響成分が低減され、排気ガスが浄化される。
しかしながら上記したシステムといえども、浄化部の浄化触媒の長寿命化は必ずしも充分ではなかった。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、システムの運転時において浄化部を冷却させて浄化部の浄化触媒の長寿命化に貢献できる燃料電池システムを提供することを課題とする。
本発明に係る燃料電池システムは、水蒸気を生成させる蒸発部と、蒸発部で生成された水蒸気で燃料原料を改質させてアノードガスを生成させる改質部と、改質部で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電する固体酸化物形の燃料電池と、燃料電池の発電運転に伴って発生する排気ガスを排出させる排気ガス通路と、排気ガス通路に設けられ排気ガスに含まれる環境影響成分を低減させて排気ガスを浄化させる浄化触媒を有する浄化部と、浄化部に沿って配設され浄化部を冷却させる冷媒を触媒冷却部を有する冷媒通路とを具備する。
燃料電池は固体酸化物形であり、改質部で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電する。排気ガス通路は、燃料電池の発電運転に伴って発生した排気ガスを排出させる。浄化部は、排気ガス通路に設けられており、排気ガスに含まれる環境影響成分(例えば一酸化炭素等)を浄化させる浄化触媒を有する。高温の排気ガスが流れる浄化部は高温に加熱される。更に浄化反応が発熱反応であるときには、浄化部は高温に加熱される。
しかし冷媒通路に冷媒が流れるため、冷媒通路に繋がる触媒冷却部にも冷媒が流れる。触媒冷却部を流れる冷媒は、浄化部に沿って流れて浄化部を積極的に冷却させる。この場合、浄化部の過熱が抑制され、浄化部に保持されている浄化触媒の過熱が抑制され、浄化触媒の長寿命化が図られる。
本発明によれば、冷媒通路の触媒冷却部に冷媒が流れる。このため冷媒は浄化部に沿って流れて浄化部を冷却させる。このため、浄化部の過熱が抑制され、浄化触媒の過熱が抑制される。よって、浄化触媒の長寿命化を図り得る。
浄化部は、排気ガス通路に設けられており、排気ガスに含まれる環境影響成分を低減させて排気ガスを浄化させる浄化触媒を有する。浄化部は、例えば、ケースと、ケースに収容された担体と、担体に担持された浄化触媒とを有することができる。担体はペレット状でもハニカム状でも繊維状でも良い。浄化触媒は、貴金属系でも卑金属系でも良い。貴金属系は白金、ロジウム、パラジウム、金、ルテニウムの少なくとも1種を含むことができる。冷媒通路は浄化部に沿って配設されており、浄化部を冷却させる冷媒を流す。冷媒としては液体、気体、気液混合物が例示される。液体としては水が例示される。また冷媒としては空気、ガス状または液状の燃料原料が例示される。
好ましくは、冷媒通路の触媒冷却部を形成する冷媒通路形成部材は、浄化部に熱的に接触可能とすることができる。浄化部を効果的に冷却できる。好ましくは、排気ガス通路を形成する排気ガス通路形成部材は、浄化部を着脱自在に保持する浄化部保持部を有することができる。この場合、浄化部は着脱自在であるため、メンテナンスに都合が良い。好ましくは、浄化部保持部および浄化部のうちの少なくとも一方は、浄化部保持部と浄化部との境界域をシールするシール部を有しており、シール部は、冷媒通路の浄化保持部を流れる冷媒により冷却されることができる。この場合、シール部の熱劣化が抑制される。
好ましくは、冷媒通路は、蒸発部に供給される改質水を冷媒として流す改質水供給通路とすることができる。この場合、改質前の改質水を予熱でき、蒸発部における蒸発効率を高めることができる。好ましくは、冷媒通路は、改質部に供給される燃料原料を冷媒として流す燃料原料供給通路とすることができる。この場合、改質前の燃料原料を予熱でき、改質部における改質効率を高めることができる。
好ましくは、冷媒通路は、浄化部に沿って配設され浄化部を冷却させる触媒冷却部を有する第1通路と、触媒冷却部を有しない第2通路と、単位時間あたり第1通路に流れる冷媒流量と第2通路に流れる冷媒流量との比率を変更させる比率変更部とを有する。この場合、第1通路の触媒冷却部に流れる冷媒流量が調整されるため、浄化部の温度が調整できる。比率変更部としては三方バルブ等のバルブ、可変オリフィスが例示される。
好ましくは、浄化部において排気ガスが流れる方向と、冷媒通路の触媒冷却部において冷媒が流れる方向とは、互いに反対方向または同一方向とすることができる。好ましくは、システムの起動時において浄化部を加熱させる加熱部が設けられていることができる。起動時から、または、浄化部の温度が低いときであっても、浄化部の浄化触媒を活性化できる。加熱部は冷媒通路の触媒冷却部を覆うことが好ましい。この場合、システムの起動時において、冷媒通路の触媒冷却部を流れる冷媒(例えば改質水)を予熱させることができ、改質反応の促進に貢献できる。
(実施形態1)
図1および図2は実施形態1の概念を示す。本実施形態は、固体酸化物形の燃料電池システムに適用している。燃料電池システムは、図1に示すように、基本的には、固体酸化物形のスタック1と、改質器2と、制御部100と、筐体200とを有する。更に、燃料電池システムは、筐体200の内部において、燃料電池モジュール3と、改質水系4と、燃料原料供給系5、カソードガス供給糸6、貯湯系7とを有する。図1ではスタック1は模式化されている。図2に示すように、燃料電池モジュール3の発電室32において、スタック1は、カソードガスが流れる通路32rを介して複数の燃料電池10を並設して形成されている。燃料電池10同士は図略のコネクタにより電気的に接続されている。 燃料電池10は、アノードガスが供給される通路11rと、通路11rからアノードガスが供給される燃料極として機能するアノード11と、酸化剤極として機能するカソード12と、アノード11およびカソード12で挟まれた固体酸化物を母材とする電解質膜15とを有する。固体酸化物は、酸素イオン(O2−)を伝導させる性質性をもつものであり、YSZ等のジルコニア系、ランタンガレート系が例示される。アノード11は、ニッケル−セリア系のサーメットが例示される。カソード12は、サマリウムコバルタイト、ランタンマンガナイトが例示される。材質は上記に限定されるものではない。
図1および図2は実施形態1の概念を示す。本実施形態は、固体酸化物形の燃料電池システムに適用している。燃料電池システムは、図1に示すように、基本的には、固体酸化物形のスタック1と、改質器2と、制御部100と、筐体200とを有する。更に、燃料電池システムは、筐体200の内部において、燃料電池モジュール3と、改質水系4と、燃料原料供給系5、カソードガス供給糸6、貯湯系7とを有する。図1ではスタック1は模式化されている。図2に示すように、燃料電池モジュール3の発電室32において、スタック1は、カソードガスが流れる通路32rを介して複数の燃料電池10を並設して形成されている。燃料電池10同士は図略のコネクタにより電気的に接続されている。 燃料電池10は、アノードガスが供給される通路11rと、通路11rからアノードガスが供給される燃料極として機能するアノード11と、酸化剤極として機能するカソード12と、アノード11およびカソード12で挟まれた固体酸化物を母材とする電解質膜15とを有する。固体酸化物は、酸素イオン(O2−)を伝導させる性質性をもつものであり、YSZ等のジルコニア系、ランタンガレート系が例示される。アノード11は、ニッケル−セリア系のサーメットが例示される。カソード12は、サマリウムコバルタイト、ランタンマンガナイトが例示される。材質は上記に限定されるものではない。
図1に示すように、改質器2は、蒸発部20と、燃料原料が供給される改質部22とを備えている。蒸発部20は、改質水系4から蒸発部20に供給される液体状の改質水を水蒸気化させる。改質部22は蒸発部20の下流に設けられており、蒸発部20で生成された水蒸気でガス状または液状の燃料原料を水蒸気改質させてアノードガスを生成させる。アノードガスは水素ガスまたは水素含有ガスである。なお、スタック1の下部には、アノードガスをスタック1に案内するアノードガスマニホルド13が配置されている。
燃料電池モジュール3は、筐体200の内部に収容されており、断熱材で形成された容器状の断熱壁30を有しており、断熱壁30の内部の発電室32にスタック1および改質器2を燃焼部23を介して収容して形成されている。断熱壁30はスタック1および改質器2を収容するように箱状または殻状をなしており、断面では壁部30a,30b,30c,30dを有する。断熱壁30としては、繊維状、面状またはブロック状の断熱材料を被覆させて形成しても良く、要するに断熱性を有すれば良い。図1に示すように、断熱壁30、スタック1、改質部22および蒸発部20は、一体的に組み付けられており、ユニット化されており、燃料電池モジュール3を構成する。改質部22は、貴金属系または卑金属系の改質触媒を担持するセラミックス担体を有する。断熱材料は石綿、セラミックス等の耐火材料で形成されている。耐火材料は煉瓦であっても良い。
燃料電池モジュール3の発電室32には、スタック1の上側には改質器2(改質部22および蒸発部20)が配置されている。燃料電池モジュール3では、スタック1と改質器2(改質部22および蒸発部20)との間には、燃焼部23が形成されている。殊に、スタック1の上部と改質器2(改質部22および蒸発部20)の下部との間には、燃焼部23が形成されている。スタック1から吐出されたアノードオフガスが燃焼部23に排出される。アノードオフガスはスタック1から排出されたガスであり、未反応の水素(可燃成分)を含有して燃焼可能である。燃焼部23に排出されたアノードオフガスは、発電反応を経たカソードオフガス(燃焼用空気に相当)、および/または、発電反応を経なかった発電室32のカソードガス(燃焼用空気に相当)により燃焼され、燃焼火炎24を燃焼部23において形成し、排気ガスとなる。燃焼部23における燃焼火炎24は改質部22および蒸発部20の双方を加熱させ、改質部22の温度を改質反応温度領域に維持させる。
図1に示すように、改質水系4は、改質部22における水蒸気改質において水蒸気として消費される改質水を蒸発部20を介して改質部22に供給するものであり、水精製器40と改質器2とを結ぶ改質水供給通路41と、改質水ポンプ42(改質水搬送源)と、給水バルブ43とを有する。水精製器40は、水を浄化させ得るイオン交換樹脂等の水精製材40aを有する。
図1に示すように、燃料原料供給系5は、炭化水素系のガス状または液状の燃料原料を改質器2に供給させるために燃料源50に繋がる燃料原料供給通路51と、入口バルブ52と、燃料原料ポンプ55(燃料原料搬送源)とを有する。カソードガス供給糸6は、空気であるカソードガスをスタック1のカソード12に供給するカソードガス供給通路60と、カソードガスポンプ62(カソードガス搬送源)とを有する。カソードガスポンプ62が駆動すると、空気はカソードガス供給通路60を介してカソードガスとして、燃料電池モジュール3の断熱壁30の発電室32に供給される。
図1に示されるように、スタック1および燃焼火炎24から排出された排気ガスを排出される排気ガス通路8が、燃料電池モジュール3の断熱壁30の吐出口32pから排気口76に向けて延設されている。排気ガス通路8の途中には浄化部82および熱交換器86が設けられている。排気ガス通路8において浄化部82は熱交換器86の上流に配置されている。浄化部82は、ケースと、セラミックス担体と、セラミックス担体に担持された燃焼触媒である浄化触媒とを有する。浄化触媒は、環境影響成分(例えば一酸化炭素等の有害成分)を燃焼酸化させて除去することにより、排気ガスを浄化させる。改質水供給通路41は、浄化部82を冷却させるように浄化部82に沿って延設されている触媒冷却部45を有する。システムの発電運転時において、冷媒通路として機能する改質水供給通路41の一部の触媒冷却部45に液体状の改質水が冷媒として流れると、浄化部82は改質水により冷却される。このため、浄化部82の過熱が抑えられ、浄化部82に収容されているセラミックス担体や浄化触媒の長寿命化が図られる。
浄化部82は、定期的または不定期的にメンテナンスされるメンテナンス部品であることが好ましい。このため、浄化部82は、排気ガス通路8の浄化部保持部88に対して着脱可能とされていることが好ましい。浄化部82が浄化部保持部88に脱着可能に取着されるとき、浄化部82は排気ガス通路8の触媒冷却部45に当接されて位置決めされることが好ましい。この場合、触媒冷却部45は、システムの発電運転時において浄化部82を冷却させて浄化触媒の長寿命化を図る機能と、浄化部82をこれの定位置に位置決めさせる機能とを併有することができる。
貯湯系7は、熱交換器および貯湯タンク70を循環する循環通路71と、循環通路71に設けられた貯湯ポンプ72(貯湯用水の搬送源)とを有する。貯湯ポンプ72が作動すると、貯湯タンク72の水は、循環通路71から熱交換器86に供給され、熱交換器86における排気ガスとの熱交換により加熱される。加熱された水は貯湯タンク70に戻る。これにより貯湯タンク70は温水を貯留させる。すなわち、熱交換器86は、排気ガスが通過するガス通路86gと、貯湯系7の循環通路71の水が通過する水通路86wとをもつ。そして、熱交換器86を流れる排気ガスの熱は、貯湯系7の循環通路71の水に伝達される。排気ガスは排気ガス通路8を介して排気口76から排出される。熱交換器86から凝縮水通路77が水精製器40に向けて延設されている。従って排気ガスに含まれている気相状の水分は、熱交換器86において冷却されて凝縮水を生成する。凝縮水は凝縮水通路77から水精製器40に供給される。図1に示すように、制御部100は、改質水ポンプ42、燃料原料ポンプ55、貯湯ポンプ72、カソードガスポンプ62、バルブ43,52等の作動を制御する。
さてスタック1の発電運転時には、バルブ52が開放した状態において燃料原料ポンプ55が駆動し、ガス状または液状の燃料原料が燃料原料供給通路51を介して改質器2の蒸発部20に供給される。またバルブ43が開放した状態で改質水ポンプ42が駆動し、貯水タンク44の液体状の改質水が改質水供給通路41を介して蒸発部20に供給される。ここで、蒸発部20は燃焼火炎24により加熱されているため、蒸発部20は改質水を水蒸気化させる。水蒸気は改質部22に供給される。改質部22は燃料原料を水蒸気改質させ、水素リッチなアノードガスを生成させる。燃料原料がメタン系である場合には、水蒸気改質ではアノードガスの生成は、次の(1)式に基づくと考えられている。固体酸化物形のスタック1では、H2他にCOも燃料となりうる。
(1)…CH4+2H2O→4H2+CO2
CH4+H2O→3H2+CO
生成されたアノードガスは、アノードガス通路14およびアノードガスマニホルド13を介して、スタック1の通路11rに供給されて発電に使用される。またカソードガスポンプ62が駆動しているため、筐体200の外部の外気がカソードガスとして除塵フィルタ61およびカソードガス供給通路60を介して断熱壁30の発電室32に供給される。これによりスタック1は発電する。発電反応においては、水素含有ガスで供給されるアノード11では基本的には(2)の反応が発生すると考えられている。酸素が供給されるカソードでは基本的には(3)の反応が発生すると考えられている。カソード12において発生した酸素イオン(O2−)がカソード12からアノード11に向けて電解質膜15を伝導する。
CH4+H2O→3H2+CO
生成されたアノードガスは、アノードガス通路14およびアノードガスマニホルド13を介して、スタック1の通路11rに供給されて発電に使用される。またカソードガスポンプ62が駆動しているため、筐体200の外部の外気がカソードガスとして除塵フィルタ61およびカソードガス供給通路60を介して断熱壁30の発電室32に供給される。これによりスタック1は発電する。発電反応においては、水素含有ガスで供給されるアノード11では基本的には(2)の反応が発生すると考えられている。酸素が供給されるカソードでは基本的には(3)の反応が発生すると考えられている。カソード12において発生した酸素イオン(O2−)がカソード12からアノード11に向けて電解質膜15を伝導する。
(2)…H2+O2−→H2O+2e−
COが含まれている場合には、CO+O2−→CO2+2e−
(3)…1/2O2+2e−→O2−
アノードオフガスはスタック1の上方の燃焼部23に排出され、燃焼火炎24を燃焼部23において形成する。燃焼火炎24の排気ガスは、燃料電池モジュール3の発電室32の吐出口32pから排気ガス通路8に流れ、更に浄化部82に流れる。浄化部82において、排気ガスに含まれている環境影響成分(例えば一酸化酸素)が除去され、排気ガスが浄化される。浄化された排気ガスは、熱交換器86に流れ、更に排気ガス通路8の先端の排気口76から外気に放出される。排気ガスに含まれる水分が凝縮した凝縮水は、熱交換器86から導出される凝縮水通路77から水精製器40に供給され、水精製器40で精製される。精製された水は、貯水タンク44に改質水44wとして貯留される。
COが含まれている場合には、CO+O2−→CO2+2e−
(3)…1/2O2+2e−→O2−
アノードオフガスはスタック1の上方の燃焼部23に排出され、燃焼火炎24を燃焼部23において形成する。燃焼火炎24の排気ガスは、燃料電池モジュール3の発電室32の吐出口32pから排気ガス通路8に流れ、更に浄化部82に流れる。浄化部82において、排気ガスに含まれている環境影響成分(例えば一酸化酸素)が除去され、排気ガスが浄化される。浄化された排気ガスは、熱交換器86に流れ、更に排気ガス通路8の先端の排気口76から外気に放出される。排気ガスに含まれる水分が凝縮した凝縮水は、熱交換器86から導出される凝縮水通路77から水精製器40に供給され、水精製器40で精製される。精製された水は、貯水タンク44に改質水44wとして貯留される。
上記したようにスタック1の上部からアノードオフガスが燃焼部23に吐出されて燃焼火炎24を形成し、改質部22および蒸発部20を加熱させる。従って、アノードガス(燃料原料)の流量としては、スタック1のアノードにおける発電反応で使用される流量と、燃焼部23においてアノードオフガスが燃焼火炎24を形成する流量とを加算した流量が設定されている。発電室32に供給されるカソードガスの流量としては、スタック1のカソードにおける発電反応で使用される流量と、燃焼部23において燃焼用空気として燃焼火炎24を形成する流量と、余裕流量とを加算した流量が設定されている。なお、固体酸化物形のスタック1を搭載するシステムによれば、定格運転におけるスタック1の作動温度は400〜1100℃の範囲内、500〜800℃の範囲内である。
以上説明したように本実施形態によれば、システムの発電運転時において、改質水供給通路41の触媒冷却部45に改質水が冷媒として流れると、浄化部82は改質水で冷却され、浄化部82に収容されているセラミックス担体および浄化触媒の過熱が抑えられ、セラミックス担体および浄化触媒の長寿命化が図られる。改質水は液体であり、高い比熱をもつため、高い冷却能を有する。
本実施形態によれば、浄化部82を加熱させる加熱部9が設けられていることが好ましい。加熱部9は発熱部を有する。システムの起動時には浄化部82の浄化触媒は低温であり、その活性温度領域に維持されておらず、浄化性能が低い。そこで起動時において加熱部9を発熱させれば、浄化部82を暖めてその活性温度領域に維持させることができる。万一、発電運転中においても、浄化部82の温度が低温となったときにおいても、加熱部9を発熱させれば良い。加熱部9が発熱すると、触媒冷却部45を流れる改質水も予熱されるため、蒸発部20における改質水の蒸発反応が促進される。システムの定常運転(例えば定格運転)時には、浄化部82が過剰に低温でない限り、加熱部9の発熱を停止させることが好ましい。なお、加熱部9は必要に応じて設ければ良いものであり、加熱部9を廃止させることもできる。加熱部9は脱着可能であることが好ましい。この場合、浄化部82の脱着作業が容易となる。加熱部9としては、開放可能な可撓性を有するマントルヒータまたはラバーヒータが例示される。
(実施形態2)
図3は実施形態2を示す。本実施形態は前記した実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。本実施形態においても、システムの発電運転時において、冷媒通路として機能する改質水供給通路に改質水が冷媒として流れると、浄化部82は改質水で冷却され、浄化部82の過熱が抑えられ、セラミックス担体および浄化触媒の長寿命化が図られる。
図3は実施形態2を示す。本実施形態は前記した実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。本実施形態においても、システムの発電運転時において、冷媒通路として機能する改質水供給通路に改質水が冷媒として流れると、浄化部82は改質水で冷却され、浄化部82の過熱が抑えられ、セラミックス担体および浄化触媒の長寿命化が図られる。
別の冷媒通路は、改質部22に供給されるガス状の燃料原料を冷媒として流す燃料原料供給通路51とされている。すなわち、燃料原料供給通路51は、浄化部82の外壁面に沿って並走すると共に触媒冷却部として機能する並走部分51hを有する。システムの発電運転時において、ガス状または液状の燃料原料が燃料原料供給通路51を改質器3に向けて流れると、並走部分51hを流れるガス状または液状の燃料原料により浄化部82が冷却される。このため本実施形態は、液状の改質水およびガス状の燃料原料の双方を、浄化部82を冷却させる冷媒としている。なお、浄化部82の過熱の程度が少ないシステムの場合には、並走部分51hを浄化部82に沿わせるものの、改質水供給通路41を浄化部82に沿わせずとも良い。この場合には、ガス状または液状の燃料原料で浄化部82を冷却する。場合によっては、燃料原料はメタノール、灯油等の液体状としても良い。
(実施形態3)
図4は実施形態3を示す。本実施形態は前記した実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。本実施形態においても、冷媒通路として機能する改質水供給通路41は、浄化部82に沿って配設され浄化部82を冷却させる触媒冷却部45をもつ第1通路411と、触媒冷却部を有しない第2通路412と、単位時間あたり第1通路411に流れる改質水流量(冷媒流量)と第2通路412に流れる改質水流量(冷媒流量)との比率を変更させるバルブ413(比率変更部)とを有する。バルブ413は、開度を0%および100%に切り替えるタイプでも良いし、あるいは、開度を0%と100%との間において段階的にまたは無段階的に切り替えるタイプでも良い。
図4は実施形態3を示す。本実施形態は前記した実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。本実施形態においても、冷媒通路として機能する改質水供給通路41は、浄化部82に沿って配設され浄化部82を冷却させる触媒冷却部45をもつ第1通路411と、触媒冷却部を有しない第2通路412と、単位時間あたり第1通路411に流れる改質水流量(冷媒流量)と第2通路412に流れる改質水流量(冷媒流量)との比率を変更させるバルブ413(比率変更部)とを有する。バルブ413は、開度を0%および100%に切り替えるタイプでも良いし、あるいは、開度を0%と100%との間において段階的にまたは無段階的に切り替えるタイプでも良い。
システム起動時のように排気ガスの温度が低めであり、浄化部82の温度が低いときには、浄化部82の浄化触媒の種類によっては、浄化触媒を冷却させない方が好ましいことがある。この場合には、制御部100によりバルブ413の開度を制御させることにより、第2通路412に流れる改質水の流量を増加させ、第1通路411に流れる改質水の流量を減少させる。これにより浄化部82の水冷効果が低減される。また、スタック1の定格発電運転が長時間継続されるとき等のように、浄化部82の温度が過剰に高くなるときには、浄化触媒を積極的に冷却させる方が好ましいことがある。そこで、バルブ413の開度を制御させることにより、第1通路411に流れる改質水の流量を増加させ、第2通路412に流れる改質水の流量を減少させる。
なお、燃料原料供給通路51が冷媒通路に相当する場合には、燃料原料供給通路51は、浄化部82に沿って配設され浄化部82を冷却させる触媒冷却部をもつ第1通路と、触媒冷却部を有しない第2通路と、単位時間あたり第1通路に流れる改質水流量(冷媒流量)と第2通路に流れる改質水流量(冷媒流量)との比率を変更させるバルブ(比率変更部)とを有する構成とすることもできる。場合によっては、改質水供給通路41は、浄化部82に沿って配設され浄化部82を冷却させる触媒冷却部45をもつ第1通路411と、触媒冷却部を有しない第2通路412とを有する構成とすることもできる。第1通路411の流路断面積をS1とし、第2通路412の流路断面積をS2とすると、S1/S2の比率は、第1通路411に流れる改質水流量(冷媒流量)と第2通路412に流れる改質水流量(冷媒流量)との比率に影響を与える。従って浄化部82の冷却能を考慮し、S1/S2の比率を設定すれば良い。
(実施形態4)
図5は実施形態4を示す。本実施形態は前記した各実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。冷媒通路として機能する改質水供給通路41は、浄化部82に沿って配設され浄化部82を冷却させる触媒冷却部45をもつ第1通路411と、触媒冷却部を有しない第2通路412と、単位時間あたり第1通路411に流れる改質水流量(冷媒流量)と第2通路412に流れる改質水流量(冷媒流量)との比率を変更させるバルブ413(比率変更部)とを有する。
図5は実施形態4を示す。本実施形態は前記した各実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。冷媒通路として機能する改質水供給通路41は、浄化部82に沿って配設され浄化部82を冷却させる触媒冷却部45をもつ第1通路411と、触媒冷却部を有しない第2通路412と、単位時間あたり第1通路411に流れる改質水流量(冷媒流量)と第2通路412に流れる改質水流量(冷媒流量)との比率を変更させるバルブ413(比率変更部)とを有する。
図5に示すように、燃料原料供給通路51は、浄化部82の外壁面に沿って並走すると共に触媒冷却部として機能する並走部分51hを有する。システムの発電運転時において、燃料原料が燃料原料供給通路51を改質器3に向けて流れると、並走部分51hを流れる燃料原料により浄化部82が冷却される。このため本実施形態は、改質水および燃料原料の双方を、浄化部82を冷却させる冷媒としている。
(実施形態5)
図6は実施形態5を示す。本実施形態は前記した各実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。図6に示すように、浄化部82は、金属製のフランジ82e,82fをもつ筒形状をなすケース820と、ケース820に収容された金属製の担体821と、担体821に担持された微小な浄化触媒とを有する。担体821はペレット状とされているが、ハニカム状でも繊維状でも良い。浄化触媒は、貴金属系でも卑金属系でも良い。貴金属系は白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、金のうちの少なくとも1種を含むことができる。
図6は実施形態5を示す。本実施形態は前記した各実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。図6に示すように、浄化部82は、金属製のフランジ82e,82fをもつ筒形状をなすケース820と、ケース820に収容された金属製の担体821と、担体821に担持された微小な浄化触媒とを有する。担体821はペレット状とされているが、ハニカム状でも繊維状でも良い。浄化触媒は、貴金属系でも卑金属系でも良い。貴金属系は白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、金のうちの少なくとも1種を含むことができる。
図6に示すように、排気ガス通路8を形成する排気ガス通路形成部材8mは、浄化部82を着脱自在に保持するためのフランジ状の浄化部保持部88,89を有する。浄化部82は排気ガス通路8のフランジ状の浄化部保持部88,89に着脱可能に取り付けられており、排気ガスに含まれる環境影響成分(例えば一酸化炭素)を浄化させる浄化触媒を有する。
排気ガス通路8を形成する排気ガス通路形成部材8mは、伸縮可能な蛇腹状のフレキシブル筒部8mpをもつ。フレキシブル筒部8mpをこれの長さ方向に収縮させれば、フランジ状の浄化部保持部88,89に対して浄化部82を脱着自在に取り付ける作業が容易となる。この場合、フランジ状の浄化部保持部88と浄化部82のフランジ82eとを合わせた状態で、これらにクランプ部材84を脱着可能に取り付ければ良い。同様に、フランジ状の浄化部保持部89と浄化部82のフランジ82fとを合わせた状態で、これらにクランプ部材84を脱着可能に取り付ければ良い。なお、クランプ部材84は強度および伝熱性を考慮すると、金属製が好ましく、開放可能なC形状でも良いし、開放可能なO形状でも良く、要するにフランジ82e,82fをクランプできるものであれば良い。
本実施形態においても、浄化部82を取り付けるとき、浄化部82が触媒冷却部45に伝熱可能に当たるため、浄化部82の冷却性を確保できるばかりか、浄化部82をその定位置に容易に位置決めすることができる。但し、場合によっては、浄化部82が触媒冷却部45に接触せずとも良い。冷媒通路として機能する改質水供給通路41の触媒冷却部45は、浄化部82のケース820の外壁面に接触しつつ当該外壁面に沿って並走するように配設されており、浄化部82を冷却させる改質水(冷媒)を流す。
すなわち、本実施形態によれば、改質水供給通路41の触媒冷却部45を形成するパイプ状の冷媒通路形成部材45mは、浄化部82の外壁面に熱的に接触する。換言すると、図6に示すように、改質水供給通路41の触媒冷却部45は、クランプ部材84に熱的に接触する第1触媒冷却部45fと、浄化部82のケース820の外壁面に熱的に接触する第2触媒冷却部45sとを備えている。ここで、接触ではなく、接近させることにしても良い。
システムの発電運転時において、改質水供給通路41に改質水が流れると、第1触媒冷却部45fおよび第2触媒冷却部45sにより浄化部82を効果的に冷却できる。ひいては浄化触媒を効果的に冷却できる。更に水蒸気化される前の改質水を予熱でき、蒸気化を良好になし得る。図6に示すように、浄化部保持部88および浄化部82のフランジ82eのうちの少なくとも一方には、リング状のシール部830が設けられている。シール部830は、浄化部保持部88と浄化部82のフランジ82eとの境界域をシールし、排気ガスの漏れを抑える。浄化部保持部89および浄化部82のフランジ82fのうちの少なくとも一方には、リング状のシール部832が設けられている。シール部832は、浄化部保持部89と浄化部82のフランジ82fとの境界域をシールし、排気ガスの漏れを抑える。
シール部830,832は、耐熱性を有する高分子材料等のシール材料で形成されている。シール部830,832は耐熱性を有するとはいうものの、使用環境温度には限界があるが、触媒冷却部45を流れる液体状の改質水(改質器2に供給される前の改質水)によりクランプ部材84が冷却され、ひいてはフランジ82e,82fが冷却されるため、シール部830,832も効果的に冷却される。このためシステムの運転時においてシール部830,832の熱劣化が抑制され、ひいては排気ガスの漏れが長期にわたり抑制される。
なお、本実施形態によれば、図6に示すように浄化部82において排気ガスが流れる方向(矢印Wd方向,下向き)と、改質水供給通路41の触媒冷却部45において改質水(冷媒)が流れる方向(矢印Wu方向,上向き)とは、互いに反対方向とされている。改質水は、これの下流にむかうにつれて浄化部82から受熱して暖められる。このため、改質水供給通路41の触媒冷却部45における上流領域45uは、触媒冷却部45における下流領域45dよりも相対的に低温である。ここで、浄化部82の浄化触媒における浄化反応は酸化反応であり、発熱を伴う。この結果、浄化部82の下流領域82dは、浄化部82の上流領域82uよりも相対的に高温となる。このように改質水供給通路41の触媒冷却部45において改質水(冷媒)が流れる方向が、浄化部82を流れる排気ガスの方向とは反対方向である。このため、浄化部82において相対的に高温となる下流領域82dは、触媒冷却部45において相対的に低温となる上流領域45uと対向するため、効率よく冷却される。この場合、下流領域82dにおける浄化触媒の長寿命化に有利となる。
更に、図6から理解できるように、浄化部保持部45と浄化部82のフランジ82e,82fとを結合させるクランプ部材84が、改質水供給通路41の触媒冷却部45に熱的に接触している。殊に、第1触媒冷却部45fは、クランプ部材84に熱的に接触している。このためシステムの発電運転時において、改質水供給通路41に改質水が流れると、クランプ部材84を効率よく冷却できる。ひいてはクランプ部材84に伝熱的に接触しているフランジ82e,82fに保持されているシール部830,832を効果的に冷却できる。よってシール部830,832の長寿命化に貢献できる。
ところで、システムの起動時には浄化触媒は低温であり、その活性温度領域に維持されていない。そこで加熱部9を発熱させれば、浄化部82を暖めて浄化触媒の活性温度領域に維持させることができる。加熱部9は、可撓性をもつ横断面でC形状をなす基材90と、基材90に埋設された発熱源92とを有する。従ってシステム起動時から浄化触媒をその活性温度領域に維持でき、浄化性能が確保される。
万一、発電運転中においても、浄化部82の温度が低温となったときにおいても、加熱部9を発熱させれば良い。図6に示すように、加熱部9は、改質水を通過させる浄化部保持部45を包囲している。このため、加熱部9を発熱させれば、浄化部保持部45を流れる改質水を、蒸発部20の上流において、予熱させることもできる。このように水蒸気化されるはずの改質水を加熱部9で暖めれば、蒸発部20における水蒸気化が良好に実施される。ひいては改質部20における改質反応が良好に実施される。加熱部9は脱着可能であるため、浄化部82の脱着作業の支障とならない。
図6では、加熱部9による浄化部82の加熱効率を高めるように、可撓性を有する横断面C形状をなす加熱部9が筒形状に変形されている。但し、加熱部9の筒形状を解除すれば、窓開口9kを開放できる。この窓開口9kを介して、浄化部82を浄化部保持部88,89に対して着脱させることができる。なお図6に示すように、改質水供給通路41の通路部分41eは、排気ガス通路8の通路部分8eに対して2重管構造とされているため、通路部分8eの排気ガスを効果的に冷却できる。
(実施形態6)
図7は実施形態6を示す。本実施形態は前記した実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。図7に示すように、改質水供給通路41の触媒冷却部45は、浄化部保持部88,89および浄化部82のフランジ82e,82fを結合させるクランプ部材84に接触または接近する第1触媒冷却部45fと、浄化部82のケース820の外壁面に接触または接近する第2触媒冷却部45sとを備えている。このため、システムの発電運転時において、改質水供給通路41に改質水が流れると、浄化部82の浄化触媒を効果的に冷却できる。ひいてはフランジ82e,82fに保持されているシール部830,832を効果的に冷却でき、シール部830,832の長寿命化に貢献できる。
図7は実施形態6を示す。本実施形態は前記した実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。図7に示すように、改質水供給通路41の触媒冷却部45は、浄化部保持部88,89および浄化部82のフランジ82e,82fを結合させるクランプ部材84に接触または接近する第1触媒冷却部45fと、浄化部82のケース820の外壁面に接触または接近する第2触媒冷却部45sとを備えている。このため、システムの発電運転時において、改質水供給通路41に改質水が流れると、浄化部82の浄化触媒を効果的に冷却できる。ひいてはフランジ82e,82fに保持されているシール部830,832を効果的に冷却でき、シール部830,832の長寿命化に貢献できる。
ところで、燃料電池モジュール3の断熱壁30は高い断熱性を有するため、システムの運転停止後においても、断熱壁30の余熱は長時間にわたり放出される。そこで、図7に示すように浄化部82において排気ガスが流れる方向(矢印Wd方向,下向き)と、改質水供給通路41の触媒冷却部45において改質水(冷媒)が流れる方向(矢印We方向,下向き)とは、互いに同一方向とされている。改質水はこれの下流にむかうにつれて浄化部82から受熱する。このため、改質水供給通路41の触媒冷却部45の上流領域45uは、これの下流領域45dより相対的に低温である。このため、浄化部82のうち上側のフランジ82f(余熱を有する断熱壁30に近い側)を効果的に冷却できる。故に、上側のフランジ82fに保持されるシール部832(断熱壁30に近い側のシール部)を効果的に冷却できる。例えば、浄化部82と断熱壁30とが接近しており、システムの発電停止時においても、断熱壁30の余熱の影響を上側のシール部832が受けやすいとき、液体状の改質水を改質水供給通路41に継続的に流しておけば、フランジ82fを長時間にわたり冷却できる。故に、断熱壁30の余熱がシール部832に与える影響が回避される。
(その他)
本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。スタック1はアノード、カソードを組み付けて形成された平板構造であるが、これに限らず、アノードおよびカソードを断面でロール状に巻回したチューブ型でも良い。燃料電池モジュール3の断熱壁30は箱形状をなしており、壁部30a,30b,30c,30dを有するが、これに限らず、円筒形状、疑似円筒形状でも良い。
本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。スタック1はアノード、カソードを組み付けて形成された平板構造であるが、これに限らず、アノードおよびカソードを断面でロール状に巻回したチューブ型でも良い。燃料電池モジュール3の断熱壁30は箱形状をなしており、壁部30a,30b,30c,30dを有するが、これに限らず、円筒形状、疑似円筒形状でも良い。
本発明は例えば定置用、車両用、電子機器用、電気機器用の燃料電池システムに利用することができる。
1はスタック、10は燃料電池、11はアノード、12はカソード、2は改質器、20は蒸発部、22は改質部、23は燃焼部、24は燃焼火炎、3は燃料電池モジュール、30は断熱壁、32は発電室、4は改質水系、40は水精製器、41は改質水供給通路(冷媒通路)、42は改質水ポンプ、44は給水タンク、45は触媒冷却部、5は燃料原料供給系、51は燃料原料供給通路(冷媒通路)、55は燃料原料ポンプ、6はカソードガス供給系、60はカソードガス供給通路、62はカソードガスポンプ、7は貯湯系、70は貯湯タンク、8は排気ガス通路、82は浄化部、84はクランプ部材、86は熱交換器、88,89は浄化部保持部、9は加熱部を示す。
Claims (9)
- 水蒸気を生成させる蒸発部と、
前記蒸発部で生成された水蒸気で燃料原料を改質させてアノードガスを生成させる改質部と、
前記改質部で生成された前記アノードガスとカソードガスとで発電する固体酸化物形の燃料電池と、
前記燃料電池の発電運転に伴って発生する排気ガスを排出させる排気ガス通路と、
前記排気ガス通路に設けられ前記排気ガスにち含まれる環境影響成分を低減させて前記排気ガスを浄化させる浄化触媒を有する浄化部と、
前記浄化部に沿って配設され前記浄化部を冷却させる冷媒を流す触媒冷却部を有する冷媒通路とを具備する燃料電池システム。 - 請求項1において、前記冷媒通路の前記触媒冷却部を形成する冷媒通路形成部材は、前記浄化部に熱的に接触可能である燃料電池システム。
- 請求項1または2において、前記排気ガス通路の前記触媒冷却部を形成する排気ガス通路形成部材は、前記浄化部を着脱自在に保持する浄化部保持部を有する燃料電池システム。
- 請求項3において、前記浄化部保持部および前記浄化部のうちの少なくとも一方は、前記浄化部保持部と前記浄化部との境界域をシールするシール部を有しており、システムの発電運転時において前記シール部は前記冷媒通路の前記触媒冷却部により冷却される燃料電池システム。
- 請求項1〜4のうちの一項において、前記冷媒通路は、前記蒸発部に供給される改質水を冷媒として流す改質水供給通路である燃料電池システム。
- 請求項1〜4のうちの一項において、前記冷媒通路は、前記改質部に供給されるガス状または液状の燃料原料を冷媒として流す燃料原料供給通路である燃料電池システム。
- 請求項1〜6のうちの一項において、前記冷媒通路は、前記浄化部に沿って配設され前記浄化部を冷却させる前記触媒冷却部をもつ第1通路と、前記触媒冷却部を有しない第2通路と、単位時間あたり前記第1通路に流れる冷媒流量と前記第2通路に流れる冷媒流量との比率を変更させる比率変更部とを有する燃料電池システム。
- 請求項1〜7のうちの一項において、前記浄化部において排気ガスが流れる方向と、前記冷媒通路の前記触媒冷却部において冷媒が流れる方向とは、互いに反対方向または同一方向である燃料電池システム。
- 請求項1〜8のうちの一項において、前記システムの起動時において前記浄化部を加熱させる加熱部が設けられており、前記加熱部は前記冷媒通路のうち前記触媒冷却部を覆う燃料電池システム。
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