JP2002080204A - 水素含有ガス生成装置の停止保管方法 - Google Patents

水素含有ガス生成装置の停止保管方法

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JP2002080204A
JP2002080204A JP2000272676A JP2000272676A JP2002080204A JP 2002080204 A JP2002080204 A JP 2002080204A JP 2000272676 A JP2000272676 A JP 2000272676A JP 2000272676 A JP2000272676 A JP 2000272676A JP 2002080204 A JP2002080204 A JP 2002080204A
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steam
reforming
processing
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Norihisa Kamiya
規寿 神家
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メンテナンス作業を簡略化し得ると共に、ラ
ンニングコストを低減し得る水素含有ガス生成装置の停
止保管方法を提供する。 【解決手段】 供給される炭化水素系の原燃料を水蒸気
生成部Sにて生成される水蒸気にて改質処理する改質処
理部3が設けられた水素含有ガス生成装置の停止保管方
法であって、原燃料の供給を停止した状態にて水蒸気生
成部Sにおける水蒸気の生成を継続して、改質処理部3
の内部のガスを水蒸気にて置換する水蒸気置換処理を行
い、その後、水蒸気生成部Sにおける水蒸気の生成を停
止した状態で、改質処理部3を加熱手段Hにて加熱する
ことにより、改質処理部3の内部の水蒸気が凝縮しない
ように維持する保温処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、供給される炭化水
素系の原燃料を水蒸気生成部にて生成される水蒸気にて
改質処理する改質処理部が設けられた水素含有ガス生成
装置の停止保管方法に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる水素含有ガス生成装置は、改質処
理部において、供給される炭化水素系の原燃料を、水蒸
気生成部にて生成された水蒸気にて、水素ガスを含有す
るガスに改質処理するものであり、例えば、燃料電池に
供給する燃料ガスを生成するために用いられる。かかる
水素含有ガス生成装置を停止して保管する場合、改質処
理部内から可燃性ガスを追い出す必要があると共に、改
質処理部内の改質触媒が凝縮水による湿潤により性能が
低下するのを防止するために、改質処理部内の水蒸気を
凝縮させないように維持する必要がある。
【0003】そこで、従来では、窒素、二酸化炭素、ア
ルゴン等の不活性なガスをパージ用ガスとして供給する
パージ用ガス供給手段(例えば、ガスボンベ)を設け
て、水素含有ガス生成装置を停止して保管する場合に
は、パージ用ガス供給手段より、パージ用ガスを改質処
理部に供給して、改質処理部内に残留しているガス(可
燃性ガス及び水蒸気を含む)をパージ用ガスにて置換す
るようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来では、パ
ージ用ガス供給手段を設置する必要があるため、そのパ
ージ用ガス供給手段の維持管理に係わるメンテナンス作
業が煩雑であるという問題があった。又、水素含有ガス
生成装置を停止させる度に、パージ用ガスを消費するた
め、ランニングコストが高くなるという問題もあった。
【0005】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、メンテナンス作業を簡略化し得
ると共に、ランニングコストを低減し得る水素含有ガス
生成装置の停止保管方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔請求項1記載の発明〕
請求項1に記載の水素含有ガス生成装置の停止保管方法
の特徴は、原燃料の供給を停止した状態にて前記水蒸気
生成部における水蒸気の生成を継続して、前記改質処理
部の内部のガスを水蒸気にて置換する水蒸気置換処理を
行い、その後、前記水蒸気生成部における水蒸気の生成
を停止した状態で、前記改質処理部を加熱手段にて加熱
することにより、前記改質処理部の内部の水蒸気が凝縮
しないように維持する保温処理を行うことにある。請求
項1に記載の停止保管方法によれば、水蒸気置換処理に
おいては、原燃料の供給を停止した状態にて水蒸気生成
部における水蒸気の生成を継続することにより、改質処
理部の内部に残留しているガスを水蒸気にて追い出し
て、改質処理部の内部のガスを水蒸気にて置換し、その
水蒸気置換処理の後に行う保温処理においては、改質処
理部を加熱手段にて加熱することにより、改質処理部の
内部の水蒸気が凝縮しないように維持する。つまり、元
々、設けられている水蒸気生成部を用いて、改質処理部
内のガスを水蒸気にて置換すると共に、改質処理部内の
水蒸気が凝縮しないようにして保管することができるの
で、従来の如きパージ用ガス供給手段を設けること無
く、改質処理部内から残留している可燃性ガスを追い出
すことができると共に、改質処理部内の改質触媒が凝縮
水による湿潤により性能が低下するのを防止するため
に、改質処理部内の水蒸気を凝縮させないように維持す
ることができる。従って、メンテナンス作業を簡略化し
得ると共に、ランニングコストを低減し得る水素含有ガ
ス生成装置の停止保管方法を提供することができるよう
になった。
【0007】〔請求項2記載の発明〕請求項2に記載の
水素含有ガス生成装置の停止保管方法の特徴は、前記改
質処理部にて処理された改質処理ガスを後処理する後処
理部が設けられ、前記水蒸気置換処理においては、前記
後処理部の内部のガスを水蒸気にて置換し、前記保温処
理においては、前記後処理部を前記加熱手段にて加熱す
ることにより、前記後処理部の内部の水蒸気が凝縮しな
いように維持することにある。請求項2に記載の停止保
管方法によれば、水蒸気置換処理においては、改質処理
部及び後処理部夫々の内部のガスを水蒸気にて置換し、
その水蒸気置換処理の後に行う保温処理においては、改
質処理部及び後処理部を加熱手段にて加熱することによ
り、改質処理部及び後処理部夫々の内部の水蒸気が凝縮
しないように維持する。つまり、水素含有ガス生成装置
においては、改質処理部にて処理された改質処理ガスに
含まれる一酸化炭素ガス含有量を低減する後処理等を行
う後処理部を設ける場合があるが、そのような後処理部
内のガスも水蒸気にて置換すると共に、後処理部内の水
蒸気も凝縮しないようにして保管することができる。ち
なみに、後処理部としては、例えば、改質処理部から排
出された改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素
ガスに変成処理する変成処理部にて構成したり、そのよ
うな変成処理部に加えて、変成処理部から排出された変
成処理ガス中の一酸化炭素ガスを酸化する選択酸化処理
部とを備えて構成したりする。後処理部を、変成処理部
にて構成するか、変成処理部及び選択酸化処理部にて構
成するかは、例えば、燃料電池用の燃料ガスを生成する
用途に用いられる場合は、要求される一酸化炭素濃度レ
ベルによって選択される。従って、一酸化炭素ガス含有
量を低減する後処理等を行う後処理部を設けた水素含有
ガス生成装置において、メンテナンス作業を簡略化し得
ると共に、ランニングコストを低減し得る停止保管方法
を提供することができるようになった。
【0008】〔請求項3記載の発明〕請求項3に記載の
水素含有ガス生成装置の停止保管方法の特徴は、前記加
熱手段が、電気ヒータにて構成されていることにある。
請求項3に記載の停止保管方法によれば、加熱手段が、
燃焼装置等に比べて、取り付け必要箇所に対してコンパ
クトに取り付け可能で、しかも取り付け自由度が高い電
気ヒータにて構成されているので、電気ヒータを、内部
の水蒸気の凝縮を防止すべき改質処理部等の対象箇所に
対して、水蒸気の凝縮を防止すべく適切且つ効率良く加
熱できるように取り付けるに当たって、コンパクトに取
り付けることができる。従って、本発明による停止保管
方法を実施する水素含有ガス生成装置を構成するに当た
って、装置の大型化を抑制することができる。
【0009】〔請求項4記載の発明〕請求項4に記載の
水素含有ガス生成装置の停止保管方法の特徴は、燃料を
燃焼させることにより前記改質処理部を改質処理可能な
ように加熱する前記燃焼部が、前記保温処理において燃
焼させることにより前記加熱手段に兼用されるように構
成されていることにある。改質処理部を改質処理可能な
ように加熱するために、燃焼部を元々設けてあるが、請
求項4に記載の停止保管方法によれば、その燃焼部を、
保温処理において燃焼させることにより、加熱手段に兼
用するように構成してあるので、加熱手段を新たに設け
る必要が無い。従って、本発明による停止保管方法を実
施する水素含有ガス生成装置を構成するに当たって、装
置の価格が高くなるのを防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕以下、図1ない
し図4に基づいて、本発明を燃料電池用の水素含有ガス
生成装置に適用した場合の第1実施形態を説明する。図
1に示すように、燃料電池発電設備は、本発明による水
素含有ガス生成装置P、反応用空気供給用のブロア2
8、及び、水素含有ガス生成装置Pから供給される燃料
ガス及びブロア28から供給される反応用空気を用いて
発電する燃料電池Gを備えて構成してある。
【0011】図1及び図2に示すように、水素含有ガス
生成装置Pは、供給される天然ガス等の炭化水素系の原
燃料ガスを脱硫処理する脱硫処理部1と、供給される原
料水を加熱して水蒸気を生成する水蒸気生成部Sと、脱
硫処理部1で脱硫処理された原燃料ガスを水蒸気生成部
Sで生成された水蒸気を用いて水素ガスと一酸化炭素ガ
スに改質処理する改質処理部3と、燃料電池Gから排出
された排燃料ガスを燃焼させて改質処理部3を改質処理
可能なように加熱する燃焼部4と、改質処理部3から排
出された改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを水蒸気を用
いて二酸化炭素ガスに変成処理する変成処理部5と、そ
の変成処理部5から排出された変成処理ガス中に残って
いる一酸化炭素ガスを選択的に酸化する選択酸化処理部
6とを備えて構成して、一酸化炭素ガス濃度の低い(例
えば10ppm以下)水素リッチな燃料ガスを生成する
ように構成してある。
【0012】つまり、改質処理部3にて処理された改質
処理ガスを後処理する後処理部Tは、変成処理部5と選
択酸化処理部6とを備えて構成してある。
【0013】燃料電池Gは、詳細な説明は省略するが、
高分子膜を電解質とする固体高分子型であり、水素含有
ガス生成装置Pから供給される燃料ガス中の水素と、ブ
ロア28から供給される反応用空気中の酸素との電気化
学反応により発電するように構成してある。
【0014】水蒸気生成部Sは、燃焼部4から排出され
た燃焼ガスを通流させる水蒸気生成用加熱通流部11
と、供給される原料水を水蒸気生成用加熱通流部11に
よる加熱にて蒸発させる蒸発処理室2とから構成してあ
る。
【0015】更に、水素含有ガス生成装置Pには、改質
処理部3から排出された高温の改質処理ガスを通流させ
て、改質処理部3を保温する保温用通流部7と、高温の
改質処理ガスにより改質処理部3に供給される被改質ガ
スを加熱する被改質ガス用熱交換器Epと、高温の改質
処理ガスにより脱硫処理部1に供給される原燃料ガスを
加熱する原燃料ガス用熱交換器Eaと、変成処理部5を
冷却するために冷却用流体を通流させる変成部冷却用通
流部8と、同じく、変成処理部5を冷却するために冷却
用流体を通流させる変成部冷却用通流部9と、変成処理
部5及び選択酸化処理部6を冷却する冷却用ファン10
とを設けてある。又、変成処理部5から排出された変成
処理ガスと、水蒸気生成部Sへ供給する原料水とを熱交
換させて、原料水を予熱する原料水予熱用熱交換器17
を設けてある。
【0016】被改質ガス用熱交換器Epは、保温用通流
部7から排出された改質処理ガスを通流させる上流側改
質処理ガス通流部12と、改質処理部3に供給する被改
質ガスを通流させる被改質ガス通流部13とを熱交換自
在に設けて構成し、原燃料ガス用熱交換器Eaは、上流
側改質処理ガス通流部12から排出された改質処理ガス
を通流させる下流側改質処理ガス通流部15と、脱硫処
理部1に供給する原燃料ガスを通流させる原燃料ガス通
流部16とを熱交換自在に設けて構成してある。
【0017】図1及び図2において、白抜き線矢印にて
示すように、原燃料ガス供給路21を原燃料ガス用熱交
換器Eaの原燃料ガス通流部16に接続し、並びに、原
燃料ガス通流部16、脱硫処理部1、被改質ガス用熱交
換器Epの被改質ガス通流部13、改質処理部3、保温
用通流部7、被改質ガス用熱交換器Epの上流側改質処
理ガス通流部12、原燃料ガス用熱交換器Eaの下流側
改質処理ガス通流部15、4段の各変成処理部5、選択
酸化処理部6の順に流れるガス処理経路を形成するよう
に、それらをガス処理用流路22にて接続してある。
【0018】そして、原燃料ガス供給路21から供給さ
れる原燃料ガスを脱硫処理部1で脱硫処理し、その脱硫
原燃料ガスと後述する水蒸気路26からの水蒸気とを混
合して、改質処理部3に供給して改質処理し、その改質
処理ガスを4段の変成処理部5に順次供給して、一酸化
炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理し、その変成処理
ガスを選択酸化処理部6に供給して一酸化炭素ガスを選
択的に酸化処理する。
【0019】選択酸化処理部6から排出された選択酸化
処理ガスを燃料ガスとして燃料電池Gに供給するよう
に、選択酸化処理部6と燃料電池Gとを燃料ガス路23
にて接続し、燃料電池Gから排出された排燃料ガスを燃
焼部4に供給すべく、燃料電池Gと燃焼部4とを排燃料
ガス路24にて接続してある。
【0020】原燃料ガス供給路21には、原燃料の供給
を断続する原燃料断続用開閉弁20を設け、排燃料ガス
路24には、ガスの逆流を防止する逆止弁39を設けて
ある。更に、水素含有ガス生成装置の起動時及び停止時
に、燃焼部4にガス燃料(13A等)を供給する起動停
止用ガス燃料供給路37を、排燃料ガス路24における
逆止弁39よりも下流側の箇所に接続すると共に、その
起動停止用ガス燃料供給路37に、ガス燃料の供給を断
続するガス燃料断続用開閉弁38を設けてある。
【0021】改質処理部3においては、メタンガスを主
成分とする天然ガスが原燃料ガスである場合は、例えば
700〜750°C程度の加熱下でメタンガスと水蒸気
とが下記の反応式にて改質反応して、水素ガスと一酸化
炭素ガスを含むガスに改質処理される。
【0022】
【化1】CH4 +H2 O→CO+3H2
【0023】変成処理部5においては、改質処理ガス中
の一酸化炭素ガスと水蒸気とが、例えば200°C程度
の反応温度にて下記の反応式にて変成反応して、一酸化
炭素ガスが二酸化炭素ガスに変成処理される。
【0024】
【化2】CO+H2 O→CO2 +H2
【0025】選択酸化処理部6においては、ルテニウム
の触媒作用によって、100°C程度の反応温度にて、
変成処理ガス中に残っている一酸化炭素ガスが選択酸化
される。
【0026】変成処理部5から排出された変成処理ガス
の温度は200°C程度であり、選択酸化処理部6にお
ける反応温度は100°C程度であるので、最後段の変
成処理部5と選択酸化処理部6とを接続するガス処理用
流路22には、原料水供給路25を流れる原料水を変成
処理ガスにて予熱する原料水予熱用熱交換器17を設け
ると共に、変成処理ガスから凝縮水を除去するドレント
ラップ34を、その原料水予熱用熱交換器17よりも下
流側の箇所に設けてある。そして、原料水予熱用熱交換
器17において、変成処理ガスを選択酸化処理部6にお
ける反応温度付近の温度にまで冷却し、その冷却によっ
て回収された熱量にて原料水を予熱している。
【0027】又、選択酸化処理部6から排出された選択
酸化処理ガスの温度は110°C程度であり、高分子型
の燃料電池Gの動作温度は80°C程度であるので、燃
料ガス路23には、選択酸化処理部6から排出された選
択酸化処理ガスを、燃料電池Gの動作温度付近にまで冷
却する燃料ガス冷却用熱交換器33を設けてある。
【0028】図1及び図2において、実線矢印にて示す
ように、原料水ポンプ14から水蒸気生成用の原料水が
送られる原料水供給路25を水蒸気生成部Sの蒸発処理
室2に接続し、蒸発処理室2にて生成された水蒸気を送
出する水蒸気路26を、脱硫処理部1と被改質ガス通流
部13とを接続するガス処理用流路22に接続して、ガ
ス処理用流路22を通流する脱硫原燃料ガスに改質用の
水蒸気を混合させるように構成してある。
【0029】原料水供給路25の途中に、原料水予熱用
熱交換器17に設け、更に、原料水供給路25における
原料水予熱用熱交換器17よりも下流側の箇所に、原料
水を蛇行状に流す蛇行状通流部18を設け、その蛇行状
通流部18を、水素含有ガス生成装置Pの外壁部のうち
の、燃焼部4を覆う箇所に熱伝導可能に当て付けて設け
て、水素含有ガス生成装置Pの外壁部からの伝導熱及び
輻射熱により、蛇行状通流部18を通流する原料水を予
熱するように構成してある。そして、原料水予熱用熱交
換器17及び蛇行状通流部18によって、水蒸気生成部
Sに供給する原料水を予熱するようにしてある。
【0030】図1及び図2において、破線矢印にて示す
ように、燃焼部4から排出された燃焼ガスを、水蒸気生
成用加熱通流部11、変成部冷却用通流部8の順に流す
ように、それら燃焼部4、水蒸気生成用加熱通流部1
1、変成部冷却用通流部8を燃焼ガス路27にて接続し
て、水蒸気生成用加熱通流部11においては、燃焼ガス
によって蒸発処理室2を加熱し、変成部冷却用通流部8
においては、燃焼ガスによって、発熱反応である変成反
応が行われる変成処理部5を冷却するように構成してあ
る。尚、水蒸気生成用加熱通流部11から排出された燃
焼ガスの温度は120°C程度であり、その燃焼ガスが
変成部冷却用通流部8を通流して変成処理部5を冷却す
るので、変成部冷却用通流部8から排出された燃焼ガス
の温度は150°C程度に上がっているので、図示しな
い排熱回収用熱交換器を設けて、燃焼ガスから排熱を回
収して、水蒸気や温水を生成する。
【0031】図1及び図2において、一点鎖線矢印にて
示すように、ブロア28からの空気を燃焼用空気とし
て、変成部冷却用通流部9を通流させてから、燃焼部4
に供給するように、ブロア28、変成部冷却用通流部
9、燃焼部4を燃焼用空気路29にて接続すると共に、
燃焼用空気を変成部冷却用通流部9を迂回させて通流さ
せるように、燃焼用空気路29に燃焼用空気バイパス路
30を接続し、ブロア28からの空気を酸化用空気とし
て選択酸化処理部6に供給するように、ブロア28に接
続した酸化用空気供給路31を、最後段の変成処理部5
と選択酸化処理部6とを接続するガス処理用流路22に
接続し、更に、ブロア28からの空気を反応用空気とし
て燃料電池Gに供給するように、ブロア28に接続した
反応用空気路32を燃料電池Gに接続してある。
【0032】燃焼部4に対して、燃焼用空気を変成部冷
却用通流部9を通流させて供給する冷却用供給状態と、
変成部冷却用通流部9を迂回させて燃焼用空気バイパス
路30を通じて供給するバイパス供給状態とに切り換え
るために、空気経路切り換え用開閉弁35,36を設け
てある。尚、空気経路切り換え用開閉弁35,36は、
通常、バイパス供給状態に切り換えるが、変成処理部5
の冷却能力が不足するとき、例えば、夏期の高気温時に
は、冷却用供給状態に切り換えて、燃焼用空気にて変成
処理部5を冷却する。
【0033】本発明においては、改質処理部3をその内
部の水蒸気が凝縮しないように加熱する加熱手段Hを設
けてあり、第1実施形態においては、その加熱手段H
を、電気ヒータから成る改質処理部用ヒータ51aにて
構成し、更に、脱硫処理部1をその内部の水蒸気が凝縮
しないように加熱する脱硫処理部用ヒータ51d、変成
処理部5をその内部の水蒸気が凝縮しないように加熱す
る変成処理部用ヒータ51b、及び、選択酸化処理部6
をその内部の水蒸気が凝縮しないように加熱する酸化処
理部用ヒータ51cを設けてある。脱硫処理部用ヒータ
51d、変成処理部用ヒータ51b及び酸化処理部用ヒ
ータ51c夫々も、電気ヒ−タから成る。つまり、加熱
手段Hは、改質処理部3、脱硫処理部1、変成処理部5
及び選択酸化処理部6を夫々の内部の水蒸気が凝縮しな
いように加熱するように構成してある。
【0034】又、水蒸気路26から分岐させたパージ用
水蒸気路52を、原燃料ガス供給路21における原燃料
断続用開閉弁20よりも下流側の箇所に接続すると共
に、水蒸気生成部Sにて生成された水蒸気を水蒸気路2
6に流すガス処理用通流状態と、パージ用水蒸気岐路5
2に流すパージ用通流状態とに切り換える水蒸気経路切
り換え用開閉弁53,54を設けてある。つまり、ガス
処理用通流状態にするには、開閉弁53を開弁すると共
に、開閉弁54を閉弁し、一方、パージ用通流状態にす
るには、開閉弁53を閉弁すると共に、開閉弁54を開
弁する。
【0035】次に、上述のように構成した水素含有ガス
生成装置Pを停止して保管する停止保管方法について説
明する。水素含有ガス生成装置Pを運転させている状態
では、原燃料断続用開閉弁20は開弁状態、ブロア28
は作動状態、水蒸気経路切り換え用開閉弁53,54は
ガス処理用通流状態、ガス燃料断続用開閉弁38は閉弁
状態、原料水ポンプ14は作動状態となっていて、燃焼
部4においては、燃料電池Gからの排燃料ガスがブロア
28からの燃焼用空気にて燃焼して、その燃焼ガスが水
蒸気生成用加熱通流部11を通流して、その燃焼ガスの
加熱により、蒸発処理室2にて、ポンプ14から供給さ
れる原料水が蒸発して、水蒸気が生成される。尚、水素
含有ガス生成装置Pを運転させている状態では、改質処
理部用ヒータ51a、変成処理部用ヒータ51b、酸化
処理部用ヒータ51c及び脱硫処理部用ヒータ51d
は、加熱作動が停止されている。
【0036】水素含有ガス生成装置Pを停止させるに
は、先ず、原燃料断続用開閉弁20を閉弁して原燃料ガ
スの供給を停止した状態で、ガス燃料断続用開閉弁38
を開弁して、燃焼部4にてガス燃料を燃焼させて、その
燃焼ガスを水蒸気生成用加熱通流部11に通流させるこ
とにより、水蒸気生成部Sにおける水蒸気の生成を継続
し、並びに、水蒸気経路切り換え用開閉弁53,54を
パージ用通流状態に切り換え、その状態を予め設定され
たパージ用設定時間の間継続して、ガス処理用流路22
にて形成されるガス処理経路、即ち、原燃料ガス通流部
16、脱硫処理部1、被改質ガス通流部13、改質処理
部3、保温用通流部7、上流側改質処理ガス通流部1
2、下流側改質処理ガス通流部15、4段の各変成処理
部5、選択酸化処理部6の各部のガスを水蒸気に置換す
る水蒸気置換処理を行う。尚、運転時に、空気経路切り
換え用開閉弁35,36が、冷却用供給状態になってい
るときは、バイパス供給状態に切り換える。パージ用設
定時間は、ガス処理経路中の全箇所のガスを水蒸気にて
置換できる時間に設定してある。
【0037】即ち、水蒸気置換処理においては、水蒸気
生成部Sにて生成された水蒸気が、ガス処理用流路22
にて形成されるガス処理経路、即ち、原燃料ガス通流部
16、脱硫処理部1、被改質ガス通流部13、改質処理
部3、保温用通流部7、上流側改質処理ガス通流部1
2、下流側改質処理ガス通流部15、4段の各変成処理
部5、選択酸化処理部6を順に流れて、それらガス通流
経路の各部に残留しているガス(可燃性ガスと水蒸気と
の混合ガス)が追い出されて、ガス通流経路の各部が水
蒸気にて置換されると共に、追い出された残留ガスは、
燃料電池Gを経由して、排燃料ガス路24を通じて燃焼
部4に供給されて、そこで燃焼する。
【0038】水蒸気置換処理の後、ガス燃料断続用開閉
弁38を閉弁し、ブロア28を停止させて、燃焼部4の
燃焼を停止すると共に、原料水ポンプ14を停止して水
蒸気生成部Sへの原料水供給を停止することにより、水
蒸気生成部Sにおける水蒸気の生成を停止した状態で、
改質処理部用ヒータ51a、変成処理部用ヒータ51
b、酸化処理部用ヒータ51c及び脱硫処理部用ヒータ
51dにて、改質処理部3、変成処理部5、選択酸化処
理部6及び脱硫処理部1夫々を100°C以上に加熱す
ることにより、それら脱硫処理部1、改質処理部3、変
成処理部5及び選択酸化処理部6夫々の内部の水蒸気が
凝縮しないように維持する保温処理を行う。
【0039】尚、改質処理部用ヒータ51a、変成処理
部用ヒータ51b、酸化処理部用ヒータ51c及び脱硫
処理部用ヒータ51dを加熱作動させる加熱開始タイミ
ングは、保温処理の開始時から、各部を水蒸気が凝縮し
ないように適切に加熱できる状態となるように、水蒸気
置換処理中、あるいは、保温処理の開始時点等の所定の
タイミングに予め設定してある、
【0040】本発明においては、水素含有ガス生成装置
Pの各種制御を司る制御部40を用いて、上述の如き停
止保管時の各処理を自動的に行わせるように構成してあ
る。即ち、操作部(図示省略)から、停止指令がある
と、制御部40は、原燃料断続用開閉弁20を閉弁し、
ガス燃料断続用開閉弁38を開弁し、水蒸気経路切り換
え用開閉弁53,54をパージ用通流状態に切り換え、
その状態を設定パージ時間の間継続することにより、水
蒸気置換処理を行う。尚、停止指令があったときに、空
気経路切り換え用開閉弁35,36が、冷却用供給状態
になっているときは、バイパス供給状態に切り換える。
又、設定加熱開始タイミングに達すると、改質処理部用
ヒータ51a、変成処理部用ヒータ51b、酸化処理部
用ヒータ51c及び脱硫処理部用ヒータ51dを加熱作
動させる。次に、パージ用設定時間が経過すると、ガス
燃料断続用開閉弁38を閉弁し、ブロア28を停止させ
ると共に、原料水ポンプ14を停止することにより、保
温処理を開始し、その保温処理を、保温処理停止指令が
ある時点まで、あるいは、水素含有ガス生成装置Pの運
転開始指令があるときまで継続する。
【0041】図2に示すように、水素含有ガス生成装置
Pは、矩形板状の偏平な容器Bの複数を板状形状の厚さ
方向に並べて設けて、各容器Bを用いて、各処理部、各
通流部、燃焼部4等を夫々構成してある。
【0042】複数の容器Bのうちの一部は、一つの室を
備えるように形成した単室具備容器Bmにて構成し、残
りは、区画された二つの室を備えるように形成した双室
具備容器Bdにて構成してある。
【0043】図3に示すように、双室具備容器Bdは、
一対の皿形状容器形成部材41の間に平板状の仕切り部
材43を位置させた状態で、周辺部を溶接接続して、二
つの偏平な室を区画形成し、図4に示すように、単室具
備容器Bmは、皿形状容器形成部材41と平板状容器形
成部材42とを周辺部を溶接接続して、一つの偏平な室
を区画形成してある。各単室具備容器Bmや、各双室具
備容器Bdには、必要に応じて、流体供給用や流体排出
用の接続ノズル44を内部の室と連通する状態で取り付
けてある。又、図示を省略するが、必要に応じて、容器
Bの室内を蛇行状流路になるように構成して、流体の通
流経路を長くしている。
【0044】図2に示すように、本実施形態において
は、8個の双室具備容器Bdと、1個の単室具備容器B
mを、側面視において左端から3個目に単室具備容器B
mを位置させた状態で、横方向に厚さ方向に並べて設け
て、コンパクトに形成してある。8個の双室具備容器B
dの区別が明確になるように、便宜上、双室具備容器を
示す符号Bdの後に、左からの並び順を示す符号1,
2,3……………8を付す。
【0045】左端の双室具備容器Bd1にて水蒸気生成
部Sを構成してあり、その双室具備容器Bd1の左側の
室を備えた部分を用いて、水蒸気生成用加熱通流部11
を構成し、右側の室を備えた部分を用いて蒸発処理室2
を構成し、両室内にステンレスウール等からなる伝熱促
進材を通気可能な状態で充填してある。左から2個目の
双室具備容器Bd2の左側の室を備えた部分を用いて燃
焼部4を構成し、右側の室を備えた部分を用いて改質処
理部3を構成してある。燃焼部4を構成する左側の室
を、燃焼室に構成すると共に、その燃焼室内で排燃料ガ
スを燃焼するように改質用バーナ4bを設け、改質処理
部3を構成する右側の室には、ルテニウム、ニッケル、
白金等の改質用触媒を保持したセラミック製の多孔質粒
状体の多数を通気可能な状態で充填してある。単室具備
容器Bmを用いて、保温用通流部7を構成してある。
【0046】左から3個目の双室具備容器Bd3の左側
の室を備えた部分を用いて、上流側改質処理ガス通流部
12を構成し、右側の室を備えた部分を用いて、被改質
ガス通流部13を構成してある。両室内には、ステンレ
スウール等からなる伝熱促進材を通気可能な状態で充填
してある。
【0047】左から4個目の双室具備容器Bd4の左側
の室を備えた部分を用いて、脱硫処理部1を構成し、右
側の室を備えた部分を用いて、原燃料ガス通流部16を
構成してある。脱硫処理部1を構成する左側の室内に
は、脱硫用触媒を保持したセラミック製の多孔質粒状体
の多数を通気可能な状態で充填してある。
【0048】左から5個目の双室具備容器Bd5の左側
の室を備えた部分を用いて、下流側改質処理ガス通流部
15を構成し、右側の室を備えた部分を用いて、変成処
理部5を構成してある。左から6個目の双室具備容器B
d6の左側の室を備えた部分を用いて、変成処理部5を
構成し、右側の室を備えた部分を用いて、変成部冷却用
通流部8を構成してある。左から7個目の双室具備容器
Bd7を用いて、変成処理部5を構成してある。変成処
理部を構成する各室内には、酸化鉄又は銅亜鉛の変成反
応用触媒を保持したセラミック製の多孔質粒状体の多数
を通気可能な状態で充填してある。
【0049】左から8個目(右端)の双室具備容器Bd
8の左側の室を備えた部分を用いて、変成部冷却用通流
部9を構成し、右側の室を備えた部分を用いて選択酸化
処理部6を構成してある。選択酸化処理部6を構成する
室内には、ルテニウムの選択酸化用触媒を保持したセラ
ミック製の多孔質粒状体の多数を通気可能な状態で充填
してある。
【0050】8個の双室具備容器Bdと1個の単室具備
容器Bmを含む複数の容器Bを並べるに当たっては、伝
熱させる必要のあるもの同士は互いに密着させた状態
で、且つ、伝熱量を調節する必要のあるもの同士の間に
伝熱量調節用の断熱材19を介在させた状態で、並べて
ある。つまり、水蒸気生成部Sを構成する左端の双室具
備容器Bd1と燃焼部4及び改質処理部3を構成する左
から2個目の双室具備容器Bd2との間に断熱材19を
配置し、左から2個目の双室具備容器Bd2と単室具備
容器Bmとを密接配置し、単室具備容器Bmと左から3
個目の双室具備容器Bd3との間に断熱材19を配置
し、左から3個目の双室具備容器Bd3と左から4個目
の双室具備容器Bd4との間に断熱材19を配置し、並
びに、左から4個目から8個目(右端)の双室具備容器
Bd4〜Bd8を互いに密接配置してある。
【0051】つまり、複数の容器Bを並設した状態にお
いて、最も高温維持が要求される燃焼部4及び改質処理
部3を構成する双室具備容器Bd2を、並設方向の略中
間部に配置し、その双室具備容器Bd2の一方側に断熱
材19を、他方側に保温用通流部7を構成する単室具備
容器Bm及び断熱材19を配置し、それらの並設方向両
側夫々に、処理温度が概ね低くなる順になるように、各
処理部等を構成する容器Bを並べ、並びに、並設方向端
部には冷却が要求される選択酸化処理部6を構成する双
室具備容器Bd8を配置することにより、水素含有ガス
生成装置Pをコンパクトに構成しながら、放熱損失を可
及的に抑制できると共に、各処理部等を適切な温度に制
御できるようにしてある。
【0052】改質処理部用ヒータ51aは、燃焼部4及
び改質処理部3を構成する左から2個目の双室具備容器
Bd2に隣接する断熱材19内に、双室具備容器Bd2
側に位置させて埋設し、脱硫処理部用ヒータ51dは、
脱硫処理部1を構成する左から4個目の双室具備容器B
d4とそれに隣接する断熱材19との間に設け、変成処
理部用ヒータ51bは、1段目の変成処理部5を構成す
る左から5個目の双室具備容器Bd5と、2段目の変成
処理部5を構成する左から6個目の双室具備容器Bd6
との間に設け、酸化処理部用ヒータ51cは、3段目及
び4段目の変成処理部5を構成する左から7個目の双室
具備容器Bd7と選択酸化処理部6を構成する左から8
個目(右端)の双室具備容器Bd8との間に設けてあ
る。尚、変成処理部用ヒータ51bにより、主として1
段目及び2段目の変成処理部5を加熱し、酸化処理部用
ヒータ51cにて、主として、1段目及び2段目の変成
処理部5、並びに、選択酸化処理部6を加熱するように
構成してある。
【0053】各ヒータ51a,51b,51c,51d
は板状に形成して、広い伝熱面にて、偏平形状の各処理
部を効率良く加熱するように構成してある。
【0054】〔第2実施形態〕以下、図5に基づいて、
本発明を燃料電池用の水素含有ガス生成装置に適用した
場合の第2実施形態を説明する。以下の説明において
は、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構
成要素については、重複説明を避けるために、同じ符号
を付すことにより説明を省略し、主として、第1実施形
態と異なる構成を説明する。
【0055】第2実施形態においては、第1実施形態に
おいて加熱手段Hとして設けた改質処理部用ヒータ51
a、変成処理部用ヒータ51b、酸化処理部用ヒータ5
1c及び脱硫処理部用ヒータ51dを省略し、燃料を燃
焼させることにより改質処理部3を改質処理可能なよう
に加熱する燃焼部4を、保温処理において燃焼させるこ
とにより加熱手段Hに兼用するように構成してある。
【0056】又、燃焼部4から排出された燃焼ガスを通
流させる変成部冷却用通流部8を、保温処理において
は、脱硫処理部1、変成処理部5及び選択酸化処理部6
を加熱する加熱手段Hとして機能させるように構成し
て、加熱手段Hは、改質処理部3、脱硫処理部1、変成
処理部5及び選択酸化処理部6を夫々の内部の水蒸気が
凝縮しないように加熱するように構成してある。
【0057】次に、上述のように構成した水素含有ガス
生成装置Pを停止して保管する停止保管方法について説
明する。水素含有ガス生成装置Pが運転状態のときの各
部の操作状態は、上記の第1実施形態と同様であり、即
ち、原燃料断続用開閉弁20は開弁状態、ブロア28は
作動状態、水蒸気経路切り換え用開閉弁53,54はガ
ス処理用通流状態、ガス燃料断続用開閉弁38は閉弁状
態、原料水ポンプ14は作動状態となっている。
【0058】水素含有ガス生成装置Pを停止させるに
は、先ず、原燃料断続用開閉弁20を閉弁して原燃料ガ
スの供給を停止した状態で、ガス燃料断続用開閉弁38
を開弁して、燃焼部4にてガス燃料を燃焼させて、その
燃焼ガスを水蒸気生成用加熱通流部11に通流させて、
水蒸気生成部Sにおける水蒸気の生成を継続し、並び
に、水蒸気経路切り換え用開閉弁53,54をパージ用
通流状態に切り換え、その状態を予め設定されたパージ
用設定時間の間継続することにより、水蒸気置換処理を
行う。尚、運転時に、空気経路切り換え用開閉弁35,
36が、冷却用供給状態になっているときは、バイパス
供給状態に切り換える。
【0059】水蒸気置換処理の後、ガス燃料断続用開閉
弁38の開弁状態及びブロア28の作動状態を継続した
状態で、原料水ポンプ14を停止して水蒸気生成部Sへ
の原料水供給を停止することにより、保温処理を行う。
つまり、保温処理では、水蒸気生成部Sにおける水蒸気
の生成を停止した状態で、燃焼部4の燃焼を継続して、
燃焼部4から排出された燃焼ガスを水蒸気生成用加熱通
流部11から変成部冷却用通流部8に流すことにより、
燃焼部4にて改質処理部3を100°C以上に加熱する
と共に、変成部冷却用通流部8にて脱硫処理部1、変成
処理部5及び選択酸化処理部6夫々を100°C以上に
加熱して、脱硫処理部1、改質処理部3、変成処理部5
及び選択酸化処理部6夫々の内部の水蒸気が凝縮しない
ように維持する。
【0060】つまり、脱硫部1を構成する双室具備容器
Bd4、変成処理部5を構成する3個の双室具備容器B
d5,Bd6,Bd7、及び、選択酸化処理部6を構成
する双室具備容器Bd8を互いに密接配置すると共に、
密接配置された複数の双室具備容器Bdのうち中央の双
室具備容器Bd6を利用して、燃焼部4から排出された
燃焼ガスを通流させる変成部冷却用通流部8を構成する
ことにより、変成部冷却用通流部8を通流する燃焼ガス
の熱を、各双室具備容器Bdに伝熱させて、脱硫処理部
1、改質処理部3、変成処理部5及び選択酸化処理部6
夫々を、夫々の内部の水蒸気が凝縮しないように加熱す
るように構成してある。
【0061】尚、起動停止用ガス燃料供給路37には、
ガス燃料流量調節用比例弁55を設けてあり、その比例
弁によって、燃焼部4における燃焼量を、通常の運転時
及び保温処理時の夫々で調節する。ちなみに、保温処理
においては、脱硫処理部1、改質処理部3、変成処理部
5及び選択酸化処理部6の各部を、少なくとも、内部の
水蒸気が凝縮しない程度に加熱できれば良いので、保温
処理時における燃焼部4の燃焼量は、通常の運転時より
も小さくなるように設定してある。
【0062】第2実施形態においても、第1実施形態と
同様に、制御部40を用いて、上述の如き停止保管時の
各処理を自動的に行わせるように構成してある。即ち、
操作部(図示省略)から、停止指令があると、制御部4
0は、原燃料断続用開閉弁20を閉弁し、ガス燃料断続
用開閉弁38を開弁し、水蒸気経路切り換え用開閉弁5
3,54をパージ用通流状態に切り換え、その状態を設
定パージ時間の間継続することにより、水蒸気置換処理
を行う。尚、停止指令があったときに、空気経路切り換
え用開閉弁35,36が、冷却用供給状態になっている
ときは、バイパス供給状態に切り換える。次に、設定パ
ージ時間が経過すると、ガス燃料断続用開閉弁38の開
弁状態及びブロア28の作動状態を継続した状態で、ガ
ス燃料流量調節用比例弁55を調節して燃焼部4の燃焼
量を保温処理用に調節すると共に、原料水ポンプ14を
停止することにより、保温処理を開始し、その保温処理
を、保温処理停止指令がある時点まで、あるいは、水素
含有ガス生成装置Pの運転開始指令があるときまで継続
する。
【0063】〔別実施形態〕次に別実施形態を説明す
る。 (イ) 加熱手段Hの具体構成は、上記の実施形態にお
いて例示したものに限定されるものではない。例えば、
熱風発生装置を設けると共に、その熱風発生装置からの
熱風を、内部の水蒸気の凝縮を防止すべき改質処理部等
の加熱対象箇所に対して通流させるように構成しても良
い。あるいは、線状の電気ヒータにて構成して、その線
状の電気ヒータを加熱対象箇所に巻き付けても良い。
【0064】(ロ) 上記の実施形態において設けたパ
ージ用水蒸気路52を省略して、原燃料ガス供給路21
における原燃料断続用開閉弁20よりも下流側の箇所
に、パージ用開閉弁にて開閉自在なパージ用ガス抜き口
を設けて、水蒸気置換処理においては、置換用の水蒸気
を水蒸気路26を通じて供給すると共に、前記パージ用
開閉弁を開弁することにより、ガス処理用流路22にて
形成されるガス処理経路において、水蒸気路26との接
続箇所よりも上流側の部分(脱硫処理部1及び原燃料ガ
ス通流部16)に残留しているガスを、パージ用ガス抜
き口を通じて追い出すように構成しても良い。
【0065】(ハ) 上記の第1実施形態の構成に加え
て、蒸発処理室2を水蒸気生成のために加熱する水蒸気
生成用電気ヒータを設けて、水蒸気置換処理において
は、燃焼部4を燃焼させずに、水蒸気生成用電気ヒータ
を加熱作動させて、その水蒸気生成用電気ヒータによる
加熱により、水蒸気生成部Sにおける水蒸気の生成を継
続するように構成しても良い。
【0066】(ニ) 上記の実施形態においては、水蒸
気置換処理及び保温処理を制御部40を用いて自動的に
行わせるように構成する場合について例示したが、各部
の操作を手動にて行うようにして、水蒸気置換処理及び
保温処理を手動操作にて行うように構成しても良い。
【0067】(ホ) 本発明による水素含有ガス生成装
置Pが燃料ガス生成の対象とする燃料電池は、上記の実
施形態において例示した固体高分子型に限定されるもの
ではなく、リン酸型、固体電解質型、溶融炭酸塩型等、
種々の型式の燃料電池を対象とすることができる。そし
て、上記の実施形態においては、水素含有ガス生成装置
Pを、変成処理部5と選択酸化処理部6とを備えて構成
する場合について例示したが、リン酸型の燃料電池のよ
うに、一酸化炭素ガス濃度を高分子型ほど低くする必要
がない場合は、選択酸化処理部6を省略することがで
き、又、固体電解質型のように一酸化炭素ガスが含有さ
れていても支障がない場合は、変成処理部5と選択酸化
処理部6を省略することができる。
【0068】(ヘ) 上記の実施形態においては、水素
含有ガス生成装置Pを、それを構成する各部を一体的に
組み付けて一体物として構成する場合について例示した
が、必要に応じて、分割するようにしても良い。その場
合、各部の形状は、上記の実施形態において例示した偏
平形状に限定されるものではなく、適宜変更可能であ
る。
【0069】(ト) 燃料ガス生成用の炭化水素系の原
燃料としては、上記の実施形態において例示した天然ガ
ス以外に、プロパンガス、ナフサ、灯油や、メタノール
等のアルコール類等、種々の原燃料を用いることができ
る。
【0070】(チ) 本発明による水素含有ガス生成装
置の用途は、上記の実施形態において例示した燃料電池
用に限定されるものではなく、水素含有ガスを用いる種
々の用途で用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る停止保管方法を実施する水
素含有ガス生成装置を備えた燃料電池発電設備の系統図
【図2】第1実施形態に係る停止保管方法を実施する水
素含有ガス生成装置の縦断側面図
【図3】水素含有ガス生成装置を構成する双室具備容器
の斜視図
【図4】水素含有ガス生成装置を構成する単室具備容器
の斜視図
【図5】第2実施形態に係る停止保管方法を実施する水
素含有ガス生成装置の縦断側面図
【符号の説明】
3 改質処理部 4 燃焼部 51a 電気ヒータ 51b 電気ヒータ 51c 電気ヒータ H 加熱手段 S 水蒸気生成部 T 後処理部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給される炭化水素系の原燃料を水蒸気
    生成部にて生成される水蒸気にて改質処理する改質処理
    部が設けられた水素含有ガス生成装置の停止保管方法で
    あって、 原燃料の供給を停止した状態にて前記水蒸気生成部にお
    ける水蒸気の生成を継続して、前記改質処理部の内部の
    ガスを水蒸気にて置換する水蒸気置換処理を行い、その
    後、前記水蒸気生成部における水蒸気の生成を停止した
    状態で、前記改質処理部を加熱手段にて加熱することに
    より、前記改質処理部の内部の水蒸気が凝縮しないよう
    に維持する保温処理を行う水素含有ガス生成装置の停止
    保管方法。
  2. 【請求項2】 前記改質処理部にて処理された改質処理
    ガスを後処理する後処理部が設けられ、 前記水蒸気置換処理においては、前記後処理部の内部の
    ガスを水蒸気にて置換し、前記保温処理においては、前
    記後処理部を前記加熱手段にて加熱することにより、前
    記後処理部の内部の水蒸気が凝縮しないように維持する
    請求項1記載の水素含有ガス生成装置の停止保管方法。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段が、電気ヒータにて構成さ
    れている請求項1又は2記載の水素含有ガス生成装置の
    停止保管方法。
  4. 【請求項4】 燃料を燃焼させることにより前記改質処
    理部を改質処理可能なように加熱する燃焼部が、前記保
    温処理において燃焼させることにより前記加熱手段に兼
    用されるように構成されている請求項1又は2記載の水
    素含有ガス生成装置の停止保管方法。
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