JP5324752B2 - 水素含有ガス生成装置 - Google Patents
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Description
前記改質部から供給される改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理し且つ熱回収用の熱交換部にて冷却される変成部と、
前記改質部を改質処理が可能なように加熱し且つ前記変成部を変成処理が可能なように加熱する加熱手段と、
前記改質部において原燃料を改質処理するための改質用水を供給する改質用水供給手段と、
運転を制御する運転制御手段とが設けられた水素含有ガス生成装置に関する。
つまり、運転制御手段により燃焼式の加熱手段の空燃比を調節することにより、改質部及び変成部夫々の温度を夫々の適正範囲に維持するように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
つまり、燃焼式の加熱手段の空燃比を大きくして、燃焼排ガスの温度を低下させることにより、変成部の温度を低下させることになると考えられる。
前記改質部から供給される改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理し且つ熱回収用の熱交換部にて冷却される変成部と、
前記改質部を改質処理が可能なように加熱し且つ前記変成部を変成処理が可能なように加熱する燃焼式の加熱手段と、
前記改質部において原燃料を改質処理するための改質用水を供給する改質用水供給手段と、
運転を制御する運転制御手段とが設けられたものであって、
前記改質用水供給手段が、改質用水を前記燃焼式の加熱手段の燃焼排ガスにより加熱して水蒸気を生成し、その生成水蒸気を前記改質部に供給される原燃料に混合するように構成され、
前記熱回収用の熱交換部が、前記改質用水供給手段にて改質用水の加熱に用いられた前記燃焼式の加熱手段の燃焼排ガスにより前記変成部を冷却するように構成され、
前記運転制御手段が、前記改質部の温度が改質処理用の設定適正範囲になるように前記加熱手段の作動を制御し、且つ、前記変成部の温度が変成処理用の設定適正範囲よりも高い状態の継続時間が設定時間を越えると、原燃料に対する水蒸気の量の比である水蒸気/炭素比を大きくするように改質用水の供給量を増大調節すべく、前記改質用水供給手段の作動を制御するように構成されている点を特徴とする。
そして、原燃料の供給量は所定の目標供給量に調節する状態で、水蒸気/炭素比を大きくすべく水蒸気の供給量を多くすると、改質部に供給される原燃料と水蒸気との混合気体の体積が大きくなって熱容量が大きくなるので、改質部の温度が改質処理用の設定適正範囲になるように燃焼式の加熱手段の作動が制御されることになり、又、水蒸気/炭素比を大きくすべく水蒸気の供給量が多くなる分、改質部から変成部に供給される変成処理ガスの量が多くなるが、水蒸気/炭素比が大きくなっても変成処理ガス中の一酸化炭素ガスの量は略一定であって、変成部における変成反応量は略一定であるので、変成処理ガスの量が多くなった分、変成部における温度上昇が抑制されることになって、変成部の温度を低下させることが可能となり、変成部の温度を変成処理用の設定適正範囲に戻してその変成部において変成処理を安定して行わせることが可能となる。
水蒸気/炭素比は、水素含有ガス生成の効率を向上するため、極力小さく設定されるものであって、水蒸気/炭素比を大きくすると、原燃料の熱分解による炭素の析出防止の上で有利であり、又、改質処理を安定化する上でも有利であり、更に、水蒸気/炭素比を大きくしても、燃焼式の加熱手段の燃焼状態が安定しているので、改質部において改質処理を安定して行わせる状態を維持することができるのである。
従って、低一酸化炭素濃度の水素含有ガス生成の安定化を向上し得る水素含有ガス生成装置を提供することができるようになった。
前記改質部、その改質部に供給される原燃料を脱硫処理する脱硫部、前記変成部、及び、その変成部から供給される改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを選択酸化処理する選択酸化部が、前記改質部と前記選択酸化部との間に前記脱硫部及び前記変成部が位置し、且つ、隣接するもの同士で熱伝導可能に設けられ、
前記加熱手段が、前記改質部を加熱するように、その改質部における前記脱硫部及び前記変成部が設けられている側とは反対側に隣接して設けられ、
前記選択酸化部を冷却する冷却手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記改質部の温度が改質処理用設定温度になるように前記加熱手段の加熱量を調節し、且つ、前記選択酸化部の温度が選択酸化用設定温度になるように前記冷却手段の冷却量を調節するように構成されている点を特徴とする。
運転制御手段により、改質部の温度が改質処理用設定温度になるように加熱手段の加熱量が調節され、且つ、選択酸化部の温度が選択酸化用設定温度になるように冷却手段の冷却量が調節される状態で、改質部から脱硫部及び変成部へ熱伝導させ、それら脱硫部及び変成部から選択酸化部へ熱伝導させて、その選択酸化部から放熱させることにより、脱硫部を脱硫処理が可能なように加熱し、且つ、変成部を変成処理が可能なように加熱する。
そして、脱硫部において脱硫処理された原燃料が改質部において改質処理されて改質処理ガスが生成され、変成部において、改質部から供給される改質処理ガス中の一酸化炭素ガスが一酸化炭素ガスに変成処理され、更に、脱硫部において、変成部から供給される変成処理ガス中の一酸化炭素ガスが選択酸化されるので、一酸化炭素濃度が一段と低減された水素含有ガスが生成される。
そして、改質部における改質処理温度、脱硫部における脱硫処理温度、変成部における変成処理温度、及び、選択酸化部における選択酸化処理温度においては、改質処理温度が最も高く、選択酸化処理温度が最も低く、脱硫処理温度と変成処理温度は、改質処理温度と選択酸化処理温度との間にある。
そこで、第1特徴構成において説明した如く、変成部の温度が設定適正範囲よりも高くなると、水蒸気/炭素比を大きくすることにより、改質部での改質処理を安定して行わせながら、変成部の温度を設定適正範囲に戻してその変成部において変成処理を安定して行わせることが可能となるのである。
従って、温度制御構成を簡略化しながらも、硫黄成分を含んだ炭化水素系の原燃料を原料として、一段と一酸化炭素濃度の低い水素含有ガスを安定して生成することが可能な水素含有ガス生成装置を提供することができるようになった。
図1及び図2は、本発明に係る水素含有ガス生成装置Pを備えた燃料電池発電装置を示し、この燃料電池発電装置は、炭化水素系の原燃料ガスを原料として水素ガスを主成分とする水素含有ガスを生成する前記水素含有ガス生成装置Pと、その水素含有ガス生成装置Pにて生成された水素含有ガスが燃料ガスとして供給されて発電する燃料電池Gと、運転を制御する運転制御部Cとを備えて構成されている。
つまり、前記改質用水供給部Jが、改質用水を前記改質バーナ17の燃焼排ガスにより加熱して水蒸気を生成し、その生成水蒸気を前記改質室3に供給される原燃料ガスに混合するように構成されている。
つまり、前記冷却用排ガス通流室9が、変成室4を冷却する熱回収用の熱交換部に相当する。
前記容器Bは、図3ないし図5にも示すように、前記容器並び方向に位置する一対の容器形成部材51が、伝熱板52の両側に振り分ける状態で且つ周縁部分が伝熱板52に溶接接続される状態で形成されて、前記伝熱板52の両側に前記処理空間Sを備えるように構成されている。前記一対の容器形成部材51は、周辺部を接続代として内方部が膨出する形状に形成されている。
又、前記複数の容器Bのうちの残部は、前記補助容器形成部材53を設けない基本型の容器Bsとされている。この基本型の容器Bsを図3に示す。
この実施形態では、7個の容器Bを並べて、水素含有ガス生成装置Pが構成されている。
尚、7個の容器Bの区別が明確になるように、便宜上、容器を示す符合Bの後に、図2において左からの並び順を示す符合1,2,3……………7を付す。
そして、この実施形態では、左から2個目の容器B2、4個目の容器B4、右端の容器B7を基本型の容器Bsとしてある。
この容器B2における蒸発処理流路2を形成する前記流路形成体56に当て付けた状態で、水蒸気生成用の補助加熱用電気ヒータ27が設けられている。
前記一対の容器形成部材51のうちの一方は、蛇行状の膨出部56bを備えた流路形成体56に構成され、他方は、皿状の通流室形成体57に構成されている。
前記膨出部56bは、下方から上方に向けて蛇行状に延びるように流路形成体56に備えられ、その流路形成体56は、その周縁部分及び前記膨出部56bにおける隣接する膨出部分の間に相当する部分の夫々を溶接する状態で、前記伝熱板52に溶接接続されて、前記伝熱板52と前記流路形成体56の間に、下方から上方に向けて蛇行状に延びる前記蒸発処理流路2が形成される。
前記蒸発処理流路2内には、伝熱促進用のステンレスウール58が充填されている。
更に、その加熱用排ガス通流室8内には、蛇行状の前記蒸発処理流路2に沿って燃焼排ガスを蛇行状に通流させるように、複数の邪魔板59が配設されている。
そして、前記改質室3を構成する処理空間S内に、炭化水素系の原燃料ガスを水蒸気を用いて水素ガスを主成分とするガスに改質処理するルテニウム、ニッケル、白金等の改質反応用触媒19が充填されている。
そして、前記改質室3の下端部分(即ち、改質処理ガスの出口部分)における改質反応用触媒19の温度を検出するように改質温度センサTrが設けられている。
この改質用バーナ17は、図4にも示すように、複数の第1噴出孔17aを長手方向に並べて列状に備えた第1噴出管17Aと複数の第2噴出孔17bを長手方向に並べて列状に備えた第2噴出管17Bとを第1噴出孔17aの噴出方向と第2噴出孔17bの噴出方向とが交差するように並べて設けて構成されている。
更に、燃焼室6内における改質バーナ17よりも上方側に、白金、パラジウム等から成る燃焼触媒を保持させた燃焼触媒保持体18が配設されている。
又、前記改質室3を改質処理可能なように加熱するには、オフガスだけでは不足する場合、その不足分を補うように、原燃料ガスを燃焼用燃料として、燃焼用空気に混合させた状態で、第1噴出管17Aに追加供給するように構成されている。
この脱硫後原燃料用熱交換器Eaを構成する左から4個目の容器B4の右側の容器形成部材51に当て付けた状態で、起動用電気ヒータ28が設けられている
ちなみに、詳細は後述するが、この左から5個目の容器B5にて構成する変成室4を1段目として、変成室4を4段に設けるので、以下、この左から5個目の容器B5にて構成する変成室4を1段目の変成室4と記載する場合がある。
つまり、1段目の変成室4が前記下流側熱交換用通流室12として兼用するように構成されて、前記脱硫前原燃料通流室13と下流側熱交換用通流室12とにより、前記脱硫前原燃料用熱交換器Ebが構成されている。
この左から5個目の容器B5における前記変成室4を形成する補助容器形成部材53に当て付けた状態で、変成処理用の起動用電気ヒータ29が設けられている。
4段目の変成室4の下端部分(即ち、改質処理ガスの出口部分)における変成触媒の温度を検出するように変成温度センサTsが設けられている。
又、この左から6個目の容器B6における4段目の変成室4を形成する補助容器形成部材53に当て付けた状態で、変成処理用の起動用電気ヒータ30が設けられている。
そこで、改質室3とそれを加熱する燃焼室6とが伝熱可能に密接して設けられ、その密接状態の改質室3及び燃焼室6における改質室3側に、脱硫室1、変成室4、選択酸化室5が記載順に改質室3の側から並んで位置し且つ隣接するもの同士で熱伝導可能に設けられ、密接状態の改質室3及び燃焼室6における燃焼室6側に、蒸発処理流路2が燃焼室6から熱伝導可能に設けられている。
このように、前記改質室3の温度が前記改質処理用設定温度になるように前記改質バーナ17の燃焼量が調節され、且つ、前記選択酸化室5の温度が前記選択酸化用設定温度になるように前記冷却用送風機26の通風量が調節される状態で、並びに、変成室4が冷却用排ガス通流室9を通流する燃焼排ガスにて冷却される状態で、改質室3と選択酸化室5との間に位置する脱硫室1及び変成室4夫々の温度が脱硫処理可能な温度、変成処理可能な温度になり、且つ、蒸発処理流路2が水蒸気生成可能な温度になるように、隣接するもの同士、即ち、改質室3と脱硫室1との間、脱硫室1と変成室4との間、変成室4と選択酸化室5との間、及び、燃焼室6と蒸発処理流路2との間の夫々の伝熱係数が所定に設定されている。
2段目の脱硫室1と前記脱硫後原燃料通流室11とを接続するガス処理流路32には、脱硫後の原燃料ガスに水蒸気を混合させるためのエジェクタ35が設けられている。
前記燃料ガス流路33と前記オフガス路38とを前記燃料電池Gを迂回して接続するバイパス路60が設けられ、前記燃料ガス流路33における前記オフガス路38の接続箇所よりも前記燃料電池Gの側の箇所に、その燃料電池Gへの燃料ガスの供給を断続する燃料ガス断続弁V5が設けられ、前記バイパス路60には、そのバイパス路60を開閉するバイパス開閉弁V6が設けられ、前記オフガス路38における前記バイパス路60の接続箇所よりも上流側の箇所に電池下流側開閉弁V7が設けられている。
このバーナ用原燃料供給路41には、前記改質バーナ17への原燃料ガスの供給を断続するバーナ用原燃料断続弁V3、及び、このバーナ用原燃料供給路41を通して供給する原燃料ガスの供給量を調節するバーナ用原燃料調節弁V4が設けられている。
尚、前記バーナ用原燃料供給路41と前記燃焼用空気流路40とは、前記第1噴出管17Aの手前で合流させた状態でその第1噴出管17Aに接続され、原燃料ガスを燃焼用空気と予混合した状態で第1噴出管17Aに供給するように構成されている。
前記2段目予熱用熱交換器47は、前記改質用水供給流路43における前記1段目予熱用熱交換器46よりも下流側の箇所を通流する改質用水と、前記4段目の変成室4と前記選択酸化室5とを接続するガス処理流路32を通流する改質処理ガスとを熱交換させるように設けられている。
更に、前記改質用水供給流路43における前記2段目予熱用熱交換器47よりも下流側の箇所に蛇行状流路部分43dが設けられ、この蛇行状流路部分43dが、左から3個目の容器B3における前記燃焼室6を形成する容器形成部材51に熱伝導可能に当て付けて設けられて、容器形成部材51からの伝導熱及び輻射熱により改質用水供給流路43を通流する改質用水を予熱するように構成されている。
つまり、改質用水が、前記1段目予熱用熱交換器46、前記2段目予熱用熱交換器47、前記蛇行状流路部分43dにて予熱された後、前記蒸発処理流路2に供給されるように構成されている。
図示は省略するが、前記燃料電池Gから発生する熱により貯湯する貯湯タンクが設けられ、この貯湯タンクの湯水を循環させる湯水循環路に設けられた加熱用熱交換器に前記燃料電池Gを冷却した冷却水を通流させることにより、前記貯湯タンクの湯水を加熱するように構成されている。
そして、前記排熱回収熱交換器49が前記湯水循環路に設けられ、ガス処理流路32を通流する改質処理ガスの排熱を回収して、前記湯水循環路を通流する湯水を加熱するように構成されている。
前記燃料ガス流路33に設けられたドレイントラップ48にて除去された凝縮水は、凝縮水回収路61を通して前記改質用水タンク44に供給され、前記4段目の変成室4と前記選択酸化室5とを接続するガス処理流路32に設けられたドレイントラップ50にて除去された凝縮水は凝縮水回収路62を通して前記改質用水タンク44に供給されるように構成されている。
又、図示を省略するが、前記燃料電池Gの酸素極から排出された排空気に含まれる水蒸気を凝縮させた凝縮水や、前記エコノマイザEcの排熱源排ガス通流室14を通過した燃焼排ガスに含まれる水蒸気を凝縮させた凝縮水も前記改質用水タンク44に供給されるように構成されている。
つまり、上述のように改質処理ガス、燃料ガス、排空気及び燃焼排ガス等から回収した凝縮水を前記改質用水タンク44に貯留して、その貯留している凝縮水を改質用水として用いるように構成されている。
この運転制御部Cは、電気負荷に追従するように前記燃料電池Gの発電電力を調節する通常運転時においては、前記改質温度センサTrの検出温度が改質処理用設定温度になるように、バーナ用原燃料調節弁V4を調節して前記改質バーナ17の燃焼量を調節し、且つ、前記改質バーナ17へ設定空燃比となる量の燃焼用空気を供給するように、燃焼用送風機39の回転速度を調節する改質室温度制御、選択酸化温度センサTmの検出温度が選択酸化用設定温度になるように、冷却用送風機26の回転速度を調節する選択酸化室温度制御、前記燃料電池Gの発電電力を電気負荷に応じて調節するように、原燃料ガスの供給量を調節すべく前記発電用原燃料調節弁V2を制御する発電電力調節制御、並びに、S/C(原燃料ガスに対する水蒸気の量の比である水蒸気/炭素比に相当する)を目標S/Cになるように、改質用水の供給量を調節すべく前記改質用水ポンプ42の回転速度を制御するS/C調節制御を実行する。
従って、運転制御部Cは、前記改質室温度制御においては、現時点の改質バーナ17への燃焼用燃料の供給量(オフガスと原燃料ガスを合わせた量)を求めて、その求めた燃焼用燃料の供給量に対して設定空燃比となる量の燃焼用空気を供給するように、前記燃焼用送風機39の回転速度を調節するように構成されている。
具体的には、運転制御部Cは、前記S/C調節制御において、前記変成温度センサTsにて検出される変成室温度が設定適正範囲内のとき、及び、変成室温度が設定適正範囲よりも高くなってもその設定適正範囲よりも高い状態の継続時間が設定時間以内のときは、前記目標S/Cを通常S/Cに設定し、前記変成温度センサTsにて検出される変成室温度が設定適正範囲よりも高い状態の継続時間が前記設定時間を越えると、前記目標S/Cを増大補正S/Cに設定して、その設定した目標S/Cになるように改質用水の供給量を調節すべく、前記改質用水ポンプ42の回転速度を調節するように構成されている。
ちなみに、前記設定適正範囲は例えば150〜400°Cに設定され、前記設定時間は例えば1分間程度に設定される。
又、前記通常S/Cは、改質室3への原燃料ガス供給量(炭素のモル数)に対する水蒸気供給量(モル数)の比にて、例えば、2.8程度に設定され、前記補正S/Cは、前記設定S/Cよりも例えば0.2程度大きくなるように設定されている。
図6のフローチャートに示すように、前記運転制御部Cは、起動タイミングになると、改質バーナ17の燃焼を開始して、改質室3を改質処理可能な温度に加熱してその改質室3での原燃料ガスの改質処理を開始する起動運転処理を実行し、その起動運転処理が終了すると、電気負荷に追従するように前記燃料電池Gの発電電力を調節する通常運転処理を実行し、停止タイミングになると、前記脱硫室1、前記改質室3、前記変成室4及び前記選択酸化室5並びにそれらを接続するガス処理流路32に原燃料ガスを充填して水素含有ガス生成部Pの運転を停止する停止処理を実行する。
例えば、燃料電池発電装置を1日のうちの所定の運転時間帯に運転する場合は、その運転時間帯の開始時刻になると起動タイミングとなり、その運転時間帯の終了時刻になると停止タイミングになる。
前記起動タイミングになると、前記燃料ガス断続弁V5及び電池下流側開閉弁V7を閉弁し、且つ、前記バイパス開閉弁V6を開弁して、後述する停止処理により、前記改質室3、前記変成室4及び前記選択酸化室5並びにそれらを接続するガス処理流路32に充填されていた原燃料ガスが前記改質バーナ17に供給される状態とし、続いて、前記燃焼用送風機39の作動を開始し且つバーナ用原燃料断続弁V3を開弁して、イグナイタ(図示省略)を作動させることにより、前記改質バーナ17の燃焼を開始させ、並びに、前記補助加熱用電気ヒータ27、前記起動用電気ヒータ28,29,30の加熱作動を開始する。
続いて、前記改質温度センサTrにて検出される改質室温度が原燃料供給開始用設定温度以上になると、前記発電用原燃料断続弁V1を開弁して、前記脱硫室1への原燃料ガスの供給を開始し、且つ、前記選択酸化用送風機29の作動を開始して、選択酸化用空気の供給を開始する。
続いて、待機用設定時間が経過すると、前記燃料ガス断続弁V5及び電池下流側開閉弁V7を開弁し、且つ、前記バイパス開閉弁V6を閉弁して、前記燃料電池Gへの燃料ガスの供給を開始する。
以降は、前記燃料電池Gの燃料極から排出されたオフガスが燃焼用燃料として前記改質バーナ17に供給される。
又、前記待機用設定時間は、前記脱硫室1への原燃料ガスの供給を開始してから、改質室3における改質処理、変成室4における変成処理及び選択酸化室5における選択酸化処理が安定するのに要する時間に設定される。
運転制御部Cは、上述した改質室温度制御、選択酸化室温度制御及び発電電力調節制御を実行し(ステップ#1〜3)、続いて、前記変成温度センサTsにて検出される変成室温度が設定適正範囲内のとき(ステップ#4)、及び、変成室温度が設定適正範囲よりも高くなってもその設定適正範囲よりも高い状態の継続時間が設定時間以内のときは(ステップ#4,5)、前記目標S/Cを通常S/Cに設定し(ステップ#6)、前記変成温度センサTsにて検出される変成室温度が設定適正範囲よりも高い状態の継続時間が前記設定時間を越えると(ステップ#4,5)、前記目標S/Cを増大補正S/Cに設定して(ステップ#7)、その設定した目標S/Cになるように改質用水の供給量を調節すべく、前記改質用水ポンプ42の回転速度を調節する(ステップ#8)。
前記停止タイミングになると、前記改質用水ポンプ42の作動を継続した状態で、前記燃料ガス断続弁V5及び電池下流側開閉弁V7の開弁状態を維持し、前記バイパス開閉弁V6を開弁し、並びに、前記発電用原燃料断続弁V1を閉弁して前記脱硫部1への原燃料ガスの供給を停止する。
この状態では、蒸発処理流路2への改質用水の供給が継続されているので、その蒸発処理流路2にて生成された水蒸気が前記改質室3に供給され、その改質室3、変成室4、選択酸化室5及びそれらを接続するガス処理流路32に残留していた改質処理ガス、並びに、燃料電池G及び燃料ガス流路33に残留していた燃料ガスが改質バーナ17に供給されて燃焼し、改質室3、変成室4、選択酸化室5及びにそれらを接続するガス処理流路32、並びに、燃料電池G及び燃料ガス流路33に水蒸気が満たされる。
前記パージ用設定温度は、原燃料ガスの熱分解を防止でき且つ水蒸気の凝縮を防止できる温度、例えば、400°Cに設定される。
尚、図8において、細い実線にて、前記変成温度センサTsにて検出される変成室温度の経時変化を示し、太い実線にて、S/Cの経時変化を示す。
図8に示すように、S/Cを2.8から3.0に増大変更すると、変成室温度を20°C程度低下させることができることが分かる。
次に別実施形態を説明する。
(イ) 前記変成温度センサTsにて検出される変成室温度が設定適正範囲よりも高くなるとS/Cを大きくするに当たって、変成室温度が設定適正範囲よりも高い状態が継続する時間が長くなるほど、あるいは、変成室温度が設定適正範囲よりも高くなるほど、S/Cを通常S/Cよりも増大変更する値を大きくするように構成しても良い。
3 改質部
4 変成部
5 選択酸化部
9 熱回収用の熱交換部
17 燃焼式の加熱手段
26 冷却手段
C 運転制御手段
J 改質用水供給手段
Claims (2)
- 炭化水素系の原燃料を改質処理して水素ガスを主成分とする改質処理ガスを生成する改質部と、
前記改質部から供給される改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成処理し且つ熱回収用の熱交換部にて冷却される変成部と、
前記改質部を改質処理が可能なように加熱し且つ前記変成部を変成処理が可能なように加熱する燃焼式の加熱手段と、
前記改質部において原燃料を改質処理するための改質用水を供給する改質用水供給手段と、
運転を制御する運転制御手段とが設けられた水素含有ガス生成装置であって、
前記改質用水供給手段が、改質用水を前記燃焼式の加熱手段の燃焼排ガスにより加熱して水蒸気を生成し、その生成水蒸気を前記改質部に供給される原燃料に混合するように構成され、
前記熱回収用の熱交換部が、前記改質用水供給手段にて改質用水の加熱に用いられた前記燃焼式の加熱手段の燃焼排ガスにより前記変成部を冷却するように構成され、
前記運転制御手段が、前記改質部の温度が改質処理用の設定適正範囲になるように前記加熱手段の作動を制御し、且つ、前記変成部の温度が変成処理用の設定適正範囲よりも高い状態の継続時間が設定時間を越えると、原燃料に対する水蒸気の量の比である水蒸気/炭素比を大きくするように改質用水の供給量を増大調節すべく、前記改質用水供給手段の作動を制御するように構成されている水素含有ガス生成装置。 - 前記改質部、その改質部に供給される原燃料を脱硫処理する脱硫部、前記変成部、及び、その変成部から供給される改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを選択酸化処理する選択酸化部が、前記改質部と前記選択酸化部との間に前記脱硫部及び前記変成部が位置し、且つ、隣接するもの同士で熱伝導可能に設けられ、
前記加熱手段が、前記改質部を加熱するように、その改質部における前記脱硫部及び前記変成部が設けられている側とは反対側に隣接して設けられ、
前記選択酸化部を冷却する冷却手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記改質部の温度が改質処理用設定温度になるように前記加熱手段の加熱量を調節し、且つ、前記選択酸化部の温度が選択酸化用設定温度になるように前記冷却手段の冷却量を調節するように構成されている請求項1記載の水素含有ガス生成装置。
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JP2007093589A JP5324752B2 (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 水素含有ガス生成装置 |
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Publications (2)
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