JP3960002B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムに関し、特に、起動制御対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特開2000−251914号公報に開示されているように、原料ガスを改質装置で改質して燃料ガスを生成し、該燃料ガスを燃料電池に供給して電気エネルギを得る燃料電池システムが知られている。改質装置には、部分酸化反応及び水蒸気改質反応が行われる改質器と、シフト反応によりCO(一酸化炭素)を削減する変成器と、選択酸化反応によりCOを更に削減するCO除去器としての選択酸化反応器とが設けられている。そして、改質装置において、メタンやメタノール等の原料ガスから水素を主成分とする燃料ガスが得られる。燃料電池は、酸素極側と水素極側とが電解質膜で区画されて形成されるもので、その酸素極側に酸素含有ガスが、また水素極側に燃料ガスがそれぞれ供給されるようになっている。そして、燃料ガスが改質装置から燃料電池の水素極側へ送られると、燃料ガスの主成分である水素が、電極触媒(主に白金)上で酸素と反応して電気エネルギを得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記開示された燃料電池システムでは、起動時に燃焼器等により改質装置の加熱を行う方法が記載されているが、従来のものでは、変成器の予熱に使用した後のガスによって選択酸化反応器を加熱するようにしているために、選択酸化反応器の触媒が反応温度まで上昇して活性化するまでに相当の時間がかかってしまっていた。例えば、図6に示すように、改質器の温度は始動後急激に上昇し、1000秒以内でほぼ起動温度に達するのに対し、変成器の温度は徐々に上昇し、選択酸化反応器の温度は始動後1時間(3600秒)以上経過しないと反応温度(約100℃)に達しない。そして、選択酸化反応器の触媒が活性化しないうちにガスを燃料電池に送り込んでしまうと、一酸化炭素が残存するガスが燃料電池に流入してしまうために、燃料電池では水素極の電極触媒がCO被毒により活性を失ってしまう。したがって、選択酸化反応器の触媒が活性化するまで燃料電池にガスを供給できないために、上記燃料電池システムを起動するのに起動に相当の時間を要するという問題があった。
【0004】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは.燃料電池システムに所定の改良を施すことで、迅速な起動を行うことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、選択酸化反応器(35)を起動時に迅速に加熱される燃料電池(10)の燃焼ガスにより加熱するようにしたものである。
【0006】
具体的に、第1の解決手段は、原料ガスを改質した改質ガスの一酸化炭素濃度を低減することにより、燃料ガスを生成する選択酸化反応器(35)と、上記選択酸化反応器(35)で生成された燃料ガスと酸素含有ガスとを反応させて起電力を発生する燃料電池(10)と、上記燃料電池(10)の排気ガス中の未反応水素を燃焼させる燃焼器(51)とを備えた燃料電池システムを前提として、起動時に上記燃焼器( 51 )で生成された燃焼ガスの熱で選択酸化反応器( 35 )を起動温度まで加熱する起動制御手段( 71 )が設けられている。
【0007】
上記選択酸化反応器( 35 )は、触媒を備えると共に改質ガスが導入される反応器本体( 40 )と、起動時に燃焼ガスから吸熱して上記反応器本体( 40 )に導入される改質ガスを加熱する熱交換部( 39 )とを備え、上記熱交換部( 39 )は、上記反応器本体( 40 )に対する改質ガスの流れの少なくとも上流側に設けられている。
【0008】
すなわち、上記第1の解決手段では、起動制御手段(71)により、起動時に燃焼器(51)で生成された燃焼ガスで選択酸化反応器(35)を起動温度まで加熱する。この結果、選択酸化反応器(35)が起動温度まで迅速に昇温し、起動時間の短縮化を図ることができる。
【0009】
具体的には、起動時に選択酸化反応器( 35 )の熱交換部( 39 )で燃焼ガスによって改質ガスが加熱され、選択酸化反応器( 35 )は、上記加熱された改質ガスが反応器本体( 40 )に導入されて、触媒が活性化する起動温度に加熱される。
【0010】
【発明の効果】
従って、上記第1の解決手段によれば、起動後にすぐに生成される高温の燃焼ガスで選択酸化反応器( 35 )を起動温度まで加熱するようにしたために、選択酸化反応器( 35 )を起動温度まで迅速に昇温させることができて、起動時間の短縮化を図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の前提技術と実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
<前提技術1>
図1に示すように、本前提技術1に係る燃料電池システムは、燃料電池(10)と改質装置(30)と冷却水回路(60)とコントローラ(70)とを備えている。
【0013】
上記燃料電池(10)は、固体高分子電解質型に構成されている。この燃料電池(10)では、フッ素系の高分子フィルムからなる電解質膜の両面に触媒粒子を分散させて電極を形成することで、単電池が構成されている。この電極触媒は、主に白金が使用されている。電解質膜表面の電極は、一方が水素極(アノード)となり、他方が酸素極(カソード)となる。上記燃料電池(10)は、バイポーラ板を介して単電池が積層されたスタック(集合電池)を構成している。尚、燃料電池(10)の構造については、図示を省略する。
【0014】
上記燃料電池(10)では、バイポーラ板と電解質膜の酸素極とにより、酸素極側ガス通路(11)が形成され、バイポーラ板と電解質膜の水素極とにより、水素極側ガス通路(12)が形成されている。また、燃料電池(10)には、冷却水通路(13)が形成されている。酸素極側ガス通路(11)には、その入口側に空気供給管(20)が接続され、その出口側に酸素極排気管(24)が接続されている。一方、水素極側ガス通路(12)には、その入口側に水素供給管(21)が接続され、その出口側に水素極排気管(25)が接続されている。
【0015】
上記空気供給管(20)は、その始端が屋外に開口し、その下流端である終端が燃料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)に接続されている。空気供給管(20)には、その始端から終端に向かって順に、ブロワ(28)とエアフィルタ(29)とが設けられている。また、空気供給管(20)には、上流側から順に第1分岐管(22)と第2分岐管(23)とが設けられている。第1分岐管(22)は、その始端がエアフィルタ(29)の下流側に接続されている。第2分岐管(23)は、その始端が第1分岐管(22)の接続部と燃料電池(10)との間に接続されている。
【0016】
上記改質装置(30)は、水素供給管(21)に設けられ、原料ガスとして供給された都市ガスと空気と水蒸気とから水素主体の燃料ガスを生成するように構成されている。この改質装置(30)には、ガスの流れに沿って順に、脱硫器(31)と、改質器(33)と、変成器(34)と、選択酸化反応器としてのCO除去器(35)とが設けられている。また、改質装置(30)における脱硫器(31)と改質器(33)の間には、空気供給管(20)の第1分岐管(22)が接続されている。
【0017】
上記脱硫器(31)は、原料ガスとして供給された都市ガスから、硫黄分を吸着除去するように構成されている。
【0018】
上記改質器(33)は、部分酸化反応に対して活性を呈する触媒と、水蒸気改質反応に対して活性を呈する触媒とを備えている。改質器(33)では、部分酸化反応及び水蒸気改質反応によって、メタン(CH)を主成分とする都市ガス(即ち、原料ガス)から水素を生成する。
【0019】
上記変成器(34)は、シフト反応(一酸化炭素変成反応)に活性を呈する触媒を備えている。変成器(34)では、シフト反応によって、ガス中の一酸化炭素が削減されると同時に水素が増加する。
【0020】
上記CO除去器(35)は、CO選択酸化反応によって、原料ガス中のCOを更に削減して燃料ガスを生成するように構成されている。そして、CO除去器(35)から出た水素主体のガスが、燃料ガスとして水素供給管(21)を流れて、燃料電池(10)の水素極側ガス通路(12)へ供給されるようになっている。
【0021】
上記酸素極排気管(24)には、燃料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)から電池排ガスとして排出された酸素極排ガスが導入される。水素極排気管(25)には、燃料電池(10)の水素極側ガス通路(12)から電池排ガスとして排出された水素極排ガスが導入される。
【0022】
上記酸素極排気管(24)及び水素極排気管(25)は、その終端において合流して燃焼ガス管(26)に接続されている。燃焼ガス管(26)は、その始端が酸素極排気管(24)及び水素極排気管(25)に接続される一方、その終端が屋外に開口されている。燃焼ガス管(26)には、燃焼器(51)が接続されている。燃焼器(51)は、燃焼部(52)と、燃焼ガス通路(54)及び冷却水通路(55)が形成された熱交換部(53)とを備えている。燃焼部(52)は、燃焼ガス管(26)に接続され、酸素極排ガス中に残存する酸素を利用して、水素極排ガス中に残存する水素を燃焼させるように構成されている。熱交換部(53)は、燃焼ガス通路(54)が燃焼ガス管(26)における燃焼部(52)の下流側に接続され、冷却水通路(55)が上記冷却水回路(60)に接続されている。つまり、燃焼器(51)では、燃焼部(52)で排ガスを燃焼させると共に、燃焼により発熱した排熱を熱交換部(53)で後述の冷却水回路(60)を循環する冷却水に回収するように構成されている。そして、熱交換部(53)で排熱が回収された燃焼ガスは、燃焼ガス管(26)を流れて屋外へ排出されるようになっている。
【0023】
上記水素供給管(21)には、分岐管(47)が接続されている。該分岐管(47)は、始端が水素供給管(21)におけるCO除去器(35)と燃料電池(10)との間に接続され、終端が燃焼ガス管(26)における燃焼器(51)の上流側に接続されている。水素供給管(21)における分岐管(47)の接続部と燃料電池(10)との間には第1電磁弁(48)が設けられ、分岐管(47)には第2電磁弁(49)が設けられている。分岐管(47)は、起動時等にCO除去器(35)から流出したガスが燃料電池(10)をバイパスして流れるようにするためのものである。
【0024】
上記冷却水回路(60)は、冷却水が充填された閉回路であって、順に、冷却水ポンプ(61)と電池冷却水用タンク(62)と燃料電池(10)とCO除去器(35)と上記燃焼器(51)の熱交換部(53)とが接続されている。冷却水回路(60)で冷却水を循環させることによって、燃料電池(10)が所定の運転温度に調整される。
【0025】
上記CO除去器(35)は、図2に示すように、上下に延びる円筒状のケーシング(36)を備えている。上記ケーシング(36)内は、上端の流入口から下端の流出口に至るガス通路(37)に形成される一方、パンチングメタル等からなる2つの隔壁(38a,38b)により、上流側から順に、熱交換部(39)と、CO選択酸化反応に活性を呈する触媒が充填された触媒層(40)と、補助熱交換部(41)とに区画されている。上記空気供給管(20)の第2分岐管(23)は、その下流端が触媒層(40)の上流側端部に接続されている。
【0026】
上記熱交換部(39)は、図3にも示すように、多数の伝熱フィン(42)が形成された伝熱管(43a)が、ケーシング(36)内をガスが流れる方向と直交方向に貫通するクロスフィン形の熱交換器に構成されている。この伝熱管(43a)は、一端が燃焼器(51)の熱交換部(53)における冷却水通路(55)と配管接続されている。つまり、熱交換部(39)は、触媒層に導入される前の改質ガスが流入すると共に、伝熱管(43a)に冷却水回路(55)の冷却水が流入することにより、起動時に触媒層(40)に導入される改質ガスを上記冷却水で加熱するように構成されている。
【0027】
上記触媒層(40)には、例えば80℃で活性化する触媒が充填されると共に、ケーシング(36)を取り巻くように断熱材(44)が配設されている。これにより、触媒層(40)では迅速に触媒を活性化させて起動時間の短縮化が有効に図られるようになっている。つまり、触媒層(40)は、触媒を備えると共に改質ガスが導入される反応器本体を構成している。
【0028】
上記補助熱交換部(41)は、熱交換部(39)と同様に、クロスフィン形の熱交換器に構成されている。補助熱交換部(41)の伝熱管(43b)は、一端が熱交換部(39)の伝熱管(43a)の一端と接続管(45)を介して接続され、他端が燃料電池(10)の冷却水通路(13)と配管接続されている。つまり、両熱交換部(39,41)の伝熱管(43a,43b)は、冷却水回路(60)の一部を構成している。
【0029】
上記コントローラ(70)は、起動制御手段である起動制御部(71)を備えている。上記起動制御部(71)は、起動時に、第1電磁弁(48)を閉鎖すると共に、第2電磁弁(49)を開放して運転を行う起動運転制御を行うように構成されている。起動運転制御では、燃焼器(51)の燃焼部(52)において、改質装置(30)を通過したガスと燃焼ガス管(26)を通して供給された空気とを反応させ、この反応熱を利用して冷却水回路(60)の冷却水を加熱し、この加熱された冷却水によって燃料電池(10)が運転温度(例えば80℃)になるように加熱すると共に、CO除去器(35)を起動温度(例えば80℃)まで加熱するようになっている。つまり、CO除去器(35)の起動温度と燃料電池(10)の運転温度とが略同一の温度に設定されると共に、燃料電池(10)が運転温度になるように調整して加熱し、この加熱に利用した冷却水をCO除去器(35)に流入させるために、CO除去器(35)を確実に起動温度まで加熱することができる。したがって、CO除去器(35)には、触媒温度を検出する温度検出手段が不要となる。
【0030】
上記起動制御部(71)は、CO除去器(35)の温度が起動温度に達すると、第1電磁弁(48)を開放すると共に第2電磁弁(49)を閉鎖して運転を行う発電運転制御に移行するように構成されている。発電運転制御では、燃料電池(10)内において燃料ガス中の水素を燃料とし、空気中の酸素を酸化剤として発電運転が行われる。
【0031】
−運転動作−
上記燃料電池システムの起動運転制御及び発電運転制御における運転動作について説明する。
【0032】
先ず、起動運転制御の運転動作について説明する。起動運転制御では、分岐管(47)に設けられた第2電磁弁(49)が開放されると共に、水素供給管(21)に設けられた第1電磁弁(48)が閉鎖される。そして、ブロワ(28)の駆動により空気供給管(20)には水蒸気を含んだ空気が酸化剤ガスとして流入し、水素供給管(21)には原料ガスが流入する。原料ガスとして、メタンを主成分とする都市ガスが使用されている。
【0033】
空気供給管(20)に流入した空気は、一部が第1分岐管(22)及び第2分岐管(23)に分流する一方、残りの空気が燃料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)に流入する。酸素極側ガス通路(11)から流出した空気は、酸素極排気管(24)及び燃焼ガス管(26)を流れて燃焼器(51)の燃焼部(52)に流入する。
【0034】
一方、水素供給管(21)に流入した原料ガスは、脱硫器(31)へ導入され、原料ガスに含まれる硫黄分が除去される。そして、第1分岐管(22)から流入した空気と合流した後、改質器(33)、変成器(34)及びCO除去器(35)を順に通過する。
【0035】
改質器(33)では、都市ガスの部分酸化反応と水蒸気改質反応とが行われ、水素と一酸化炭素と二酸化炭素とが生成する。改質器(33)内は発熱反応となるために急激に温度上昇する。
【0036】
改質器(33)における部分酸化反応及び水蒸気改質反応の反応式は、次に示す通りである。
【0037】
n2n+2+n/2O → nCO+(n+1)H … 部分酸化反応
n2n+2+nHO → nCO+(2n+1)3H … 水蒸気改質反応
改質器(33)から流出した反応後の改質ガスは、変成器(34)へ送られる。この改質ガスには、水蒸気改質反応に用いられなかった水蒸気が残存している。変成器(34)では、シフト反応が行われ、一酸化炭素が減少すると同時に水素が増加する。シフト反応の反応式は、次の通りである。
【0038】
CO+HO → CO+H … シフト反応
変成器(34)から出た改質ガスは、CO除去器(35)へ導入され、第2分岐管(23)から流入した空気と合流し、CO除去器(35)へ送られる。この改質ガスは、熱交換部(39)に流入し、起動運転制御では、伝熱管(43a)を流れる冷却水から吸熱して加熱される。この冷却水は、後述するように燃焼器(51)で加熱されている。熱交換部(39)で加熱された改質ガスは、触媒層(40)に導入されて触媒を加熱した後、補助熱交換部(41)を経てCO除去器(35)から流出する。
【0039】
低温(約80℃)で活性化する触媒が充填されると共に後述するように燃焼器(51)で回収した熱を利用した加熱が行われるために、起動運転制御においてCO除去器(35)が迅速に昇温される。変成器(34)からCO除去器(35)へ導入された改質ガスは、水素が主成分となっているものの、一酸化炭素を含んでいる。そして、触媒が活性化することにより、一酸化炭素を削減するCO選択酸化反応が行われるようになる。CO選択酸化反応の反応式は、次の通りである。
【0040】
CO+1/2O → CO … CO選択酸化反応
CO除去器(35)から出たガスは、分岐管(47)を経て燃焼ガス管(26)に流入し、燃料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)から流出した空気と合流して、燃焼器(51)の燃焼部(52)へ送られる。燃焼部(52)では、空気中の酸素を利用して改質装置(30)から流出したガス中の水素が燃焼して高温の燃焼ガスが生成される。燃焼部(52)で生成された燃焼ガスは、熱交換部(53)の燃焼ガス通路(54)に流入し、冷却水通路(55)を流れる冷却水を加熱した後、屋外に排出される。
【0041】
一方、燃焼ガスによって加熱された冷却水は、冷却水ポンプ(61)及び電池冷却水用タンク(62)を通過した後、燃料電池(10)の冷却水通路(13)に流入する。冷却水通路(13)に流入した冷却水は、燃料電池(10)を加熱する。この冷却水により、燃料電池(10)は運転温度(例えば、80℃)になるように加熱される。
【0042】
燃料電池(10)を加熱した冷却水は、CO除去器(35)の補助熱交換部(41)に流入した後、接続管(45)を経由して熱交換部(39)に流入し、CO除去器(35)を加熱する。したがって、高温の燃焼ガスによって加熱された冷却水によってCO除去器(35)を加熱しているために、CO除去器(35)が迅速に昇温する。さらに、燃料電池(10)が運転温度になるように調整されて加熱され、この加熱に利用された冷却水をCO除去器(35)に流入させるために、CO除去器(35)に温度センサを設けなくても、CO除去器(35)を約80℃に制御可能となっている。
【0043】
そして、CO除去器(35)の温度が起動温度に達すると、起動運転制御を終了し、発電運転制御に切り換わる。
【0044】
発電運転制御において、水蒸気を含み、空気供給管(20)に流入した空気は、その一部が第1分岐管(22)及び第2分岐管(23)を通じて改質装置(30)へ送られ、残りの空気が酸化剤ガスとして燃料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)に流入する。
【0045】
一方、水素供給管(21)に流入した原料ガスは、脱硫器(31)で原料ガスに含まれる硫黄分が除去され、第1分岐管(22)からの空気が混入された後に、改質器(33)へ導入され、都市ガスの部分酸化反応と水蒸気改質反応とにより、水素と一酸化炭素と二酸化炭素とが生成される。改質器(33)から流出した反応後のガスは、変成器(34)へ送られ、シフト反応により、一酸化炭素が減少すると同時に水素が増加する。変成器(34)から出たガスは、CO除去器(35)へ導入されて第2分岐管(23)からの空気と合流し、CO選択酸化反応によってガス中の一酸化炭素を更に削減する。そして、CO除去器(35)で一酸化炭素を削減されたガスは、燃料ガスとして燃料電池(10)の水素極側ガス通路(12)へ供給される。
【0046】
発電運転制御において、燃料電池(10)には、水素極側ガス通路(12)へ燃料ガスが供給され、酸素極側ガス通路(11)へ空気が供給される。燃料電池(10)は、燃料ガス中の水素を燃料とし、空気中の酸素を酸化剤として発電を行う。
【0047】
燃料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)からは、電池排ガスとして酸素極排ガスが排出され、この酸素極排ガスは、燃焼器(51)へ送り込まれる。酸素極排ガスには、電池反応に使われなかった余剰酸素及び電池反応によって生じた水蒸気が含まれている。一方、燃料電池(10)の水素極側ガス通路(12)からは、電池排ガスとして水素極排ガスが排出され、この水素極排ガスは、燃焼器(51)へ送り込まれる。水素極排ガスには、電池反応に使われなかった水素が残存している。
【0048】
燃焼器(51)は、酸素極排ガス中の酸素を利用して、水素極排ガス中の水素を燃焼させる。この水素極排ガスの燃焼によって、高温の燃焼ガスが生成される。この燃焼ガスは、燃焼ガス管(26)を流れて屋外へ排気される。
【0049】
冷却水ポンプ(61)を運転すると、冷却水回路(60)において冷却水が循環する。冷却水ポンプ(61)から吐出された冷却水は、燃料電池(10)へ送られて吸熱する。この冷却水の吸熱により、燃料電池(10)が所定の運転温度(例えば、80℃程度)に保たれる。燃料電池(10)で吸熱した冷却水は、CO除去器(35)へ導入され、CO除去器(35)内を流れる改質ガスから吸熱する。この冷却水の吸熱により、CO除去器(35)のガス入口側温度及びガス出口側温度が所定の温度に保たれる。ガス入口側温度は、例えば80℃に保たれ、ガス出口側温度は、例えば200℃に保たれる。
【0050】
CO除去器(35)で吸熱した冷却水は、燃焼器(51)の熱交換部(53)を通過した後、冷却水ポンプ(61)に吸入される。そして、冷却水ポンプ(61)が放熱後の冷却水を再び燃料電池(10)へ向けて送り出し、この循環が繰り返される。
【0051】
前提技術1の効果−
前提技術1によれば、起動後の温度上昇が早い燃焼器(51)の熱を冷却水回路(60)の冷却水に回収し、この回収した排熱を利用してCO除去器(35)を起動温度まで加熱するようにしたために、CO除去器(35)を起動温度まで迅速に昇温させることができて、起動時間の短縮化を図ることができる。
【0052】
また、CO除去器(35)の運転温度と燃料電池(10)の運転温度とを略同一の温度に設定したために、CO除去器(35)を確実に起動温度まで加熱することができると共に、CO除去器(35)の温度検出手段を不要にすることができる。
【0053】
<前提技術2>
本発明の前提技術2に係る燃料電池システムは、図4に示すように、熱媒水回路である水循環路(80)を備えており、いわゆるコジェネレーションシステムを構成している。尚、ここでは、前提技術1と同一箇所には同一符号を付し、前提技術1と異なるところについてのみ説明する。
【0054】
上記水循環路(80)は、熱媒水が充填された閉回路であって、熱媒水が流れる方向に順に冷却水熱交換器(81)と、貯湯タンク(84)と、熱媒水ポンプ(85)と、上記燃焼器(51)の熱交換部(53)と、CO除去器(35)の熱交換部(39)及び補助熱交換部(41)とが接続されている。熱交換部(39)と補助熱交換部(41)とは、燃焼器(51)の熱交換部(53)に対し、互いに並列に接続されている。つまり、燃焼器(51)の熱交換部(53)における冷却水通路(55)の下流端に接続する配管が分岐して、それぞれCO除去器(35)の熱交換部(39)の上流端又は補助熱交換部(41)の上流端に接続されている。そして、熱交換部(39)の下流端及び補助熱交換部(41)の下流端は、それぞれ接続されて上記冷却水熱交換器(81)に接続されている。
【0055】
水循環路(80)では、発電運転時において燃焼器(51)の熱交換部(53)及び冷却水熱交換器(81)で加熱されて温水となった熱媒水が貯湯タンク(67)に蓄えられる。そして、貯湯タンク(67)の温水は、必要に応じて給湯に供される。
【0056】
上記冷却水熱交換器(81)には、冷却水通路(82)と熱媒水通路(83)とが形成されている。冷却水通路(82)は冷却水回路(60)に接続され、熱媒水通路(83)は水循環路(80)に接続されている。
【0057】
前提技術1と異なり、冷却水回路(60)には、冷却水が流れる方向に順に、冷却水ポンプ(61)と、電池冷却水用タンク(62)と、燃料電池(10)の冷却水通路(13)と、冷却水熱交換器(81)の冷却水通路(82)とが接続されている。
【0058】
コントローラ(70)の起動制御部(71)は、起動運転制御において水循環路(80)の熱媒水を循環させると共に、燃焼器(51)で燃焼ガスから吸熱した熱媒水をCO除去器(35)の両熱交換部(39,41)に導入することにより、CO除去器(35)を起動温度(例えば80℃)まで加熱するように構成されている。起動制御部(71)は、起動運転制御において、燃焼ガスから吸熱して燃焼器(51)から流出する熱媒水の温度が80℃になるように熱媒水の流量制御を行うように構成されている。
【0059】
−運転動作−
起動運転制御では、分岐管(47)に設けられた第2電磁弁(49)が開放されると共に、水素供給管(21)に設けられた第1電磁弁(48)が閉鎖される。また、冷却水ポンプ(61)及び熱媒水ポンプ(85)が駆動する。そして、空気供給管(20)に流入した空気は、一部が第1分岐管(22)及び第2分岐管(23)に分流する一方、残りの空気が燃料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)に流入する。
【0060】
一方、水素供給管(21)に流入した原料ガスは、脱硫器(31)を通過して、第1分岐管(22)から流入した空気と合流した後、改質器(33)、変成器(34)及びCO除去器(35)を順に通過する。CO除去器(35)では、ガス通路(37)のガスが、両熱交換部(39,41)において燃焼器(51)の燃焼ガスから吸熱した水循環路(80)の熱媒水から吸熱する。燃焼器(51)から流出した熱媒水が80℃に調整されているために、CO除去器(35)は、迅速に且つ確実に起動温度(例えば80℃)まで加熱されることとなる。
【0061】
CO除去器(35)から出たガスは、分岐管(47)を経て燃焼ガス管(26)に流入し、燃料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)から流出した空気と合流して、燃焼器(51)の燃焼部(52)へ送られる。燃焼部(52)では、空気中の酸素を利用して改質装置(30)から流出したガス中の水素が燃焼して燃焼ガスが生成される。燃焼部(52)で生成された燃焼ガスは、熱交換部(53)の燃焼ガス通路(54)に流入し、熱媒水通路(55)を流れる熱媒水を加熱した後、屋外に排出される。燃焼器(51)では、熱媒水通路(55)から流出した熱媒水が80℃になるように調整されている。
【0062】
一方、燃焼ガスによって加熱された熱媒水は、分流した後、CO除去器(35)の熱交換部(39)又は補助熱交換部(41)に流入し、上述の如くガス通路(37)の改質ガスを加熱する。CO除去器(35)で改質ガスに放熱した熱媒水は、冷却水熱交換器(81)の熱媒水通路(83)に流入する。冷却水熱交換器(81)では、熱媒水が冷却水通路(82)を流れる冷却水に放熱して該冷却水を加熱する。冷却水に放熱した熱媒水は、冷却水熱交換器(81)から流出して貯湯タンク(84)に貯留される。
【0063】
冷却水熱交換器(81)で加熱された冷却水は、電池冷却水用タンク(62)に貯留される。電池冷却水用タンク(62)を流出した冷却水は、燃料電池(10)の冷却水通路(13)に流入して燃料電池(10)を加熱した後、冷却水熱交換器(81)で加熱される。冷却水回路(60)ではこの循環が繰り返される。
【0064】
そして、CO除去器(35)の温度が起動温度に達すると、起動運転制御を終了し、発電運転制御に切り換わる。
【0065】
発電運転制御では、変成器(34)で高温に加熱された改質ガスがCO除去器(35)に流入する。この改質ガスは、燃焼器(51)から流出して80℃に調整された熱媒水によって吸熱される。CO除去器(35)で吸熱した熱媒水は、冷却水熱交換器(81)において冷却水回路(60)の冷却水から更に吸熱した後、貯湯タンク(84)貯留される。冷却水回路(60)では、冷却水熱交換器(81)において熱媒水に放熱した冷却水が電池冷却水用タンク(62)を経由して燃料電池(10)に流入する。燃料電池(10)は、この冷却水によって運転温度に保たれる。
【0066】
前提技術2の効果−
前提技術2によれば、起動後の温度上昇が早い燃焼器(51)の熱を熱媒水回路(80)の熱媒水に回収し、この回収した熱を利用してCO除去器(35)を起動温度まで加熱するようにしたために、CO除去器(35)を起動温度まで迅速に昇温させることができて、起動時間の短縮化を図ることができる。
【0067】
その他の構成、作用及び効果は前提技術1と同様である。
【0068】
<実施形態>
本発明の実施形態に係る燃料電池システムは、図5に示すように、前提技術2と異なり、燃焼器(51)で生成された燃焼ガスが直接CO除去器(35)の両熱交換部(39,41)に導入されるように構成されている。
【0069】
CO除去器(35)の両熱交換部(39,41)は、改質ガスが流れる改質ガス通路(91,94)と、燃焼ガスが流れる燃焼ガス通路(92,95)とが形成されている。
【0070】
燃焼ガス管(26)は、燃焼器(51)の下流側において上流側から順に、CO除去器(35)の熱交換部(39)と燃焼熱交換器(86)とが接続されている。熱交換部(39)は、その燃焼ガス通路(92)が燃焼ガス管(26)に接続されている。
【0071】
上記燃焼熱交換器(86)には、燃焼ガス通路(87)と熱媒水通路(88)とが形成されている。燃焼ガス通路(87)は燃焼ガス管(26)に接続され、熱媒水通路(88)は水循環路(80)に接続されている。
【0072】
上記燃焼ガス管(26)は、分岐燃焼ガス管(97)が接続されている。分岐燃焼ガス管(97)は、その上流端が燃焼ガス管(26)における燃焼器(51)とCO除去器(35)の熱交換部(39)との間に接続され、その下流端が熱交換部(39)と燃焼熱交換器(86)との間に接続されている。分岐燃焼ガス管(97)は、CO除去器(35)の補助熱交換部(41)における燃焼ガス通路(95)が接続されている。
【0073】
冷却水回路(60)は、冷却水が流れる方向に順に、冷却水ポンプ(61)と電池冷却水用タンク(62)と燃料電池(10)の冷却水通路(13)とが接続されている。
【0074】
上記水循環路(80)は、熱媒水が充填された閉回路であって、熱媒水の流れる方向に順に、熱媒水ポンプ(85)と燃焼熱交換器(86)の熱媒水通路(88)と貯湯タンク(84)とが接続されている。
【0075】
コントローラ(70)の起動制御部(71)は、起動運転制御において燃焼器(51)の燃焼ガスをCO除去器(35)の両熱交換部(39,41)に導入することにより、CO除去器(35)を起動温度(例えば80℃)まで加熱するように構成されている。
【0076】
−運転動作−
起動運転制御では、空気供給管(20)に流入した空気は、一部が第1分岐管(22)及び第2分岐管(23)に分流する一方、残りの空気が燃料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)に流入する。
【0077】
一方、水素供給管(21)に流入した原料ガスは、脱硫器(31)を通過して、第1分岐管(22)から流入した空気と合流した後、改質器(33)、変成器(34)及びCO除去器(35)を順に通過する。CO除去器(35)では、ガス通路(37)のガスが、両熱交換部(39,41)において燃焼器(51)から流出した燃焼ガスから吸熱する。したがって、CO除去器(35)が迅速に起動温度まで加熱される。
【0078】
CO除去器(35)から出たガスは、分岐管(47)を経て燃焼ガス管(26)に流入し、燃料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)から流出した空気と合流して、燃焼器(51)の燃焼部(52)へ送られる。燃焼部(52)では、空気中の酸素と改質ガスの水素とが反応して燃焼ガスが生成される。燃焼部(52)で生成された燃焼ガスは、CO除去器(35)の両熱交換部(39,41)を流れる改質ガスに放熱し、燃焼熱交換器(86)に流入する。この燃焼ガスは、燃焼熱交換器(86)において熱媒水通路(88)の熱媒水に放熱した後、屋外に排出される。
【0079】
そして、CO除去器(35)の温度が起動温度に達すると、起動運転制御を終了し、発電運転制御に切り換わる。
【0080】
発電運転制御では、変成器(34)で高温に加熱された改質ガスがCO除去器(35)に流入する。この改質ガスは、燃焼器(51)から流出した燃焼ガスによって吸熱される。CO除去器(35)で吸熱した燃焼ガスは、燃焼熱交換器(86)において熱媒水通路(88)の熱媒水に放熱した後、屋外に排出される。燃焼熱交換器(86)で吸熱した熱媒水は、貯湯タンク(84)に貯留される。
【0081】
実施形態の効果−
実施形態によれば、起動後にすぐに生成される高温の燃焼ガスでCO除去器(35)を起動温度まで加熱するようにしたために、CO除去器(35)を起動温度まで迅速に昇温させることができて、起動時間の短縮化を図ることができる。
【0082】
その他の構成、作用及び効果は前提技術2と同様である。
【0083】
<その他の実施形態>
上記前提技術1について、CO除去器(35)は、冷却水が下流側熱交換部(41)から上流側熱交換部(39)に流入する構成に代え、前提技術2及び実施形態と同様に、両熱交換部(39,41)の伝熱管(43a,43b)が冷却水回路(60)に互いに並列に接続される構成にしてもよい。この場合において、各伝熱管(43a,43b)に接続される配管にそれぞれ開閉機構を設け、起動運転制御において、触媒層(40)に導入される前の改質ガスが流入する熱交換部(39)のみに加熱された冷却水を流入させる構成にしてもよい。
【0084】
上記前提技術2について、各熱交換部(39,41)に接続される配管にそれぞれ開閉機構を設け、起動運転制御において、触媒層(40)に導入される前の改質ガスが流入する熱交換部(39)のみに加熱された熱媒水を流入させる構成にしてもよい。
【0085】
上記前提技術2について、熱媒水を分流してCO除去器(35)の両熱交換部(39,41)に流入させる構成に代え、前提技術1と同様に、熱媒水を下流側熱交換部(41)から上流側熱交換部(39)に流入させる構成にしてもよい。
【0086】
上記実施形態について、各熱交換部(39,41)に接続される配管にそれぞれ開閉機構を設け、起動運転制御において、触媒層(40)に導入される前の改質ガスが流入する熱交換部(39)のみに燃焼ガスを流入させる構成にしてもよい。
【0087】
上記実施形態について、燃焼ガスを分流してCO除去器(35)の両熱交換部(39,41)に流入させる構成に代え、燃焼ガスを下流側熱交換部(41)から上流側熱交換部(39)に流入させる構成にしてもよい。
【0088】
上記前提技術1,2及び実施形態について、CO除去器(35)は、補助熱交換部(41)を省略する構成であってもよい。この場合には、上記前提技術1において熱交換部(39)の伝熱管(43a)の両端が冷却水回路(60)に接続される構成となる。また、前提技術2では、燃焼器(51)の熱交換部(53)における冷却水通路(55)の下流端に接続する配管が分岐することなくCO除去器(35)の熱交換部(39)に接続される構成となる。また、上記実施形態では、分岐燃焼ガス管(97)が省略される構成となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】前提技術1に係る燃料電池システムの全体構成を示す配管系統図である。
【図2】前提技術1におけるCO除去器の構成を示す正面図である。
【図3】図2のII−II線における断面図である。
【図4】前提技術2に係る燃料電池システムの全体構成を示す配管系統図である。
【図5】実施形態に係る燃料電池システムの全体構成を示す配管系統図である。
【図6】従来の燃料電池システムにおける起動時の温度変化を示す特性図である。
【符号の説明】
(10) 燃料電池
(35) CO除去器
(39) 熱交換部
(40) 触媒層
(51) 燃焼器
(60) 冷却水回路
(71) 起動制御部
(80) 水循環路
(84) 貯湯タンク

Claims (1)

  1. 原料ガスを改質した改質ガスの一酸化炭素濃度を低減することにより、燃料ガスを生成する選択酸化反応器(35)と、
    上記選択酸化反応器(35)で生成された燃料ガスと酸素含有ガスとを反応させて起電力を発生する燃料電池(10)と、
    上記燃料電池(10)の排気ガス中の未反応水素を燃焼させる燃焼器(51)とを備えた燃料電池システムにおいて、
    起動時に上記燃焼器( 51 )で生成された燃焼ガスの熱で選択酸化反応器( 35 )を起動温度まで加熱する起動制御手段( 71 )が設けられ、
    選択酸化反応器( 35 )は、触媒を備えると共に改質ガスが導入される反応器本体( 40 )と、起動時に燃焼ガスから吸熱して上記反応器本体( 40 )に導入される改質ガスを加熱する熱交換部( 39 )とを備え、
    上記熱交換部( 39 )は、上記反応器本体( 40 )に対する改質ガスの流れの少なくとも上流側に設けられている
    ことを特徴とする燃料電池システム。
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