以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
<実施の形態例1>
図1は本発明の実施の形態例1に係る固体高分子形燃料電池発電システムの構成図、図2は本発明の実施の形態例1に係るCO除去器の構成を示す断面図(図3のB−B線矢視断面図)、図3は図2のA−A線矢視断面図、図4は伝熱促進材層の構成図、図5は前記CO除去器(CO除去触媒層)の昇温パターンを示す図である。
図1に示すように、本実施の形態例1の固体高分子形燃料(PEFC)電池発電システムは、改質器11、CO除去器12及び燃料電池13を有しており、更にはコントローラ53なども備えている。
改質器11はバーナー15と蒸発器16と改質触媒層17とを有している。改質器11の流入側には、改質ガス戻りライン18の下流端、燃焼用空気供給ライン19の下流端、燃焼用燃料供給ライン20の下流端、改質用燃料供給ライン21の下流端及び改質用水供給ライン22の下流端がそれぞれ接続されている。また、燃焼用空気供給ライン19には冷却空気排出ライン23の下流端が接続され、改質用水供給ライン22には冷却水排出ライン24の下流端が接続されている。燃焼用燃料供給ライン20の上流端及び改質用燃料供給ライン21の上流端には燃焼用及び改質用燃料供給ライン27の下流端が接続されている。即ち、燃焼用及び改質用燃料供給ライン27は燃焼用燃料供給ライン20と改質用燃料供給ライン21とに分岐して改質器11に接続されている。
燃焼用燃料供給ライン20には燃焼用燃料流量調整弁28と燃焼用燃料流量計測制御器29とが設けられ、改質用燃料供給ライン21には改質用燃料流量調整弁30と改質用燃料流量計測制御器31とが設けられている。燃焼用燃料流量調整弁28では、その開閉によって改質器11のバーナー15への燃焼用燃料の供給開始や供給停止を行い、また、その開度によってバーナー15への燃焼用燃料の供給量を調整する。燃焼用燃料流量計測制御器29では、改質器11のバーナー15への燃焼用燃料の供給流量を計測し、この計測値が所定の目標流量となるように燃焼用燃料流量調整弁28の開度を制御する。改質用燃料流量調整弁30では、その開閉によって改質器11の蒸発器16(即ち改質触媒層17)への改質用燃料の供給開始や供給停止を行い、また、その開度によって蒸発器16(即ち改質触媒層17)への改質用燃料の供給量を調整する。改質用燃料流量計測制御器31では、改質器11の蒸発器16(即ち改質触媒層17)への改質用燃料の供給流量を計測し、この計測値が所定の目標流量となるように改質用燃料流量調整弁30の開度を制御する。
燃焼用空気供給ライン19の上流端は燃焼用空気供給装置(例えば燃焼用空気供給ブロア)57に接続され、燃焼用及び改質用燃料供給ライン27の上流端は燃焼用及び改質用燃料供給装置(例えば燃焼用及び改質用燃料供給ポンプ又はブロア)58に接続され、改質用水供給ライン22の上流端は改質用水供給装置(例えば改質用水供給ポンプ)59に接続されている。一方、改質器11の排出側には、燃焼排ガス排出ライン25の上流端及び改質ガス排出ライン26の上流端がそれぞれ接続されている。
燃焼用空気供給装置57を起動すると、燃焼用空気供給装置57から燃焼用空気供給ライン19を介してバーナー15へ空気が、燃焼用として供給される。また、燃焼用及び改質用燃料供給装置58を起動し且つ燃焼用燃料流量調整弁28を開くと、燃焼用及び改質用燃料供給装置58から燃焼用及び改質用燃料供給ライン27及び燃焼用燃料供給ライン20(燃焼用燃料流量調整弁28)を介してバーナー15へ、メタノールや灯油などの液体燃料又はメタンガスなどの気体燃料が、燃焼用として供給される。そして、これらの燃焼用空気と燃焼用燃料がバーナー15へ供給されると同時にバーナー15を点火すると、燃焼用燃料が燃焼して燃焼排ガスが発生する。この燃焼排ガスは改質器11の蒸発器16や改質触媒層17などを加熱するための熱源として利用され、温度が低下した後、燃焼排ガス排出ライン25へと排出される。
なお、改質ガス戻りライン18を介して燃料電池13から残余の改質ガスが戻されてきたときには当該改質ガスもバーナー15へ供給され、バーナー15の燃焼用燃料として利用される。また、冷却空気排出ライン23を介してCO除去器12から冷却空気が送られてきたときには、当該冷却空気も燃焼用空気供給ライン19を介してバーナー15へ供給され、バーナー15の燃焼用空気として利用される。
燃焼用及び改質用燃料供給装置58が作動しているときに改質用燃料流量調整弁30を開くと、燃焼用及び改質用燃料供給装置58から燃焼用及び改質用燃料供給ライン27及び改質用燃料供給ライン21(改質用燃料流量調整弁30)を介して蒸発器16(改質触媒層17)へ、メタノールや灯油などの液体燃料又はメタンガスなどの気体燃料が、改質用として供給される。また、改質用水供給装置59を起動すると、改質用水供給装置59から改質用水供給ライン22を介して蒸発器16(改質触媒層17)へ、水が改質用として供給される。これらの改質用燃料と改質用水の混合流体は蒸発器16で前述のバーナー15の燃焼排ガスにより加熱されるため、当該混合流体中の改質用水は水蒸気となり、当該混合流体中の改質用燃料も液体燃料である場合には蒸気となる。即ち、蒸発器16では改質用燃料と改質用水の混合ガスが生成される。
そして、この混合ガスを改質触媒層17に流通させると、改質触媒層17では当該混合ガス中の改質用燃料の水蒸気改質反応により、水素リッチなガスである改質ガスが生成される。この改質ガスは改質器11(改質触媒層17)から改質ガス排出ライン26へと排出される。
CO除去器12は、CO除去触媒層62が設けられた改質ガス流路61、CO除去触媒層62に隣接して設けられた燃焼排ガス流路63、気体冷却材流路としての冷却空気流路64、液体冷却材流路としての冷却水流路65、電気ヒータ66などを有している。CO除去触媒層62には熱電対などの温度計測器55が設けられており、この温度計測器55によってCO除去触媒層62の温度を計測する。電気ヒータ66は一端が直流電源67の正極側に接続され、他端がスイッチ68を介して直流電源67の負極側に接続されている。なお、CO除去器12の構成の詳細については後述する(図2,図3参照)。
CO除去器12の流入側には、燃焼排ガス排出ライン25の下流端、改質ガス排出ライン26の下流端、冷却水供給ライン35の下流端及び冷却空気供給ライン36の下流端がそれぞれ接続され、CO除去器12の排出側には、燃焼排ガス排出ライン37の上流端及び改質ガス排出ライン38の上流端がそれぞれ接続されている。即ち、燃焼排ガス流路63は、上流端が燃焼排ガス排出ライン25の下流端に接続され、下流端が燃焼排ガス排出ライン37の上流端に接続されている。改質ガス流路61は、上流端が改質ガス排出ライン26の下流端に接続され、下流端が改質ガス排出ライン38の上流端に接続されている。冷却空気流路64は、上流端が冷却空気供給ライン36の下流端に接続され、下流端が冷却空気排出ライン23の上流端に接続されている。冷却水流路65は、上流端が冷却水供給ライン35の下流端に接続され、下流端が冷却水排出ライン24の上流端に接続されている。
また、改質ガス排出ライン26にはPROX用空気供給ライン33の下流端が接続されている。PROX用空気供給ライン33の上流端はPROX用空気供給ブロア34に接続されている。従って、PROX用空気供給ブロア34が作動すると、このPROX用空気供給ブロア34によって吸気される周辺の大気が、PROX用空気供給ライン33及び改質ガス排出ライン26を介してCO除去器12の改質ガス流路61にPROX用空気として供給される。
詳細は後述するが、起動時に燃焼排ガス排出ライン25を介して燃焼排ガス流路63に流入したバーナー15の燃焼排ガスは、燃焼排ガス流路63を流通する間にCO除去触媒層62を昇温した後、燃焼排ガス排出ライン37へと排出される。通常運転時には改質ガス排出ライン26を介して供給される改質ガスと、PROX用空気供給ライン33及び改質ガス排出ライン26を介して供給されるPROX用空気34とが改質ガス流路61に流入すると、これらの改質ガスとPROX用空気とが改質ガス流路61を流通する間にCO除去触媒層62で当該改質ガス中に含まれるCOが選択的に酸化されることによって除去される。その結果、改質ガス排出ライン38へと排出される改質ガスのCO濃度は例えば10ppm以下となる。
燃焼排ガス排出ライン37には三方弁である改質ガス切換弁41が設けられており、この改質ガス切換弁41のポートの1つには燃焼排ガスバイパスライン32の下流端が接続されている。燃焼排ガスバイパスライン32の上流端は燃焼排ガス排出ライン25の途中に接続されている。改質ガス排出ライン38には上流側から順に凝縮器42と、三方弁である燃焼排ガス切換弁43とが設けられている。改質ガス排出ライン38の下流端は燃料電池13のアノード側の流入部に接続されている。燃焼排ガス切換弁43のポートの1つには排気ライン44の上流端が接続されており、排気ライン44の下流端は水素燃焼器45の流入部に接続されている。水素燃焼器45の排出部には排気ライン46の下流端が接続されている。また、排気ライン46の途中には燃焼排ガス排出ライン37の下流端が接続されている。
従って、CO除去器12の燃焼排ガス流路63から燃焼排ガス排出ライン37に排出された燃焼排ガスは、改質ガス切換弁41及び排気ライン46を介して排気される。また、改質ガス切換弁41の流入口が燃焼排ガス排出ライン37側から燃焼排ガスバイパスライン32側に切り換えられると、燃焼排ガス排出ライン25を流れる燃焼排ガスは、CO除去器12の燃焼排ガス流路63には流入されずに燃焼排ガスバイパスライン32によってバイパスされ、改質ガス切換弁41及び排気ライン46を介して排気される。
燃焼排ガス排出ライン37には、改質ガス切換弁41の下流側の位置に熱電対などの温度計測器56が設けられている。従って、この温度計測器56ではCO除去器出口温度、即ちCO除去器12の燃焼排ガス流路63を流通して燃焼排ガス排出ライン37へ排出された燃焼排ガスの温度、又は、燃焼排ガスバイパスライン32によってCO除去器12をバイパスされた燃焼排ガスの温度を計測する。
一方、冷却水供給ライン35の上流端には冷却水供給ポンプ39が接続され、冷却空気供給ライン36の上流端には冷却空気供給ブロア40が接続されている。従って、冷却水供給ポンプ39が作動すると、この冷却水供給ポンプ39によって吸水される図示しない貯水部などの水が、冷却水供給ライン35を介してCO除去器12の冷却水流路65に冷却水として供給される。冷却空気供給ブロア40が作動すると、この冷却空気供給ブロア40によって吸気される周辺の大気が、冷却空気供給ライン36を介してCO除去器12の冷却空気流路64に冷却空気として供給される。
また、冷却水供給ライン35の途中には分流ライン102の上流端が接続され、冷却空気供給ライン36の途中には分流ライン70の上流端が接続されている。分流ライン102の下流端は凝縮器42の流入部に接続されており、凝縮器42の排出部には排出ライン51の上流端が接続されている。分流ライン70の下流端は燃料電池13のカソード側の流入部に接続されている。
従って、冷却空気供給ブロア40から吐出されて冷却空気供給ライン36を流れる空気の一部は分流ライン70へと分流され、この分流された空気が、酸化剤ガスとして燃料電池13のカソード側に供給される。一方、冷却水供給ポンプ39から吐出されて冷却水供給ライン35を流れる冷却水の一部は分流ライン102へと分流され、この分流された冷却水は凝縮器42の冷却水管42aを流通した後、排出ライン51を介して排水される。従って、CO除去器12の改質ガス流路61から改質ガス排出ライン38に排出された改質ガスは、凝縮器42内を流通する際に冷却水管42aを流通する前記冷却水によって冷却されることにより、当該改質ガス中に含まれている水分が凝縮して除去される。このときの凝縮水は凝縮器42から排出されてドレンタンク52に貯留される。
そして、凝縮器42で水分が除去された改質ガスが、燃焼排ガス切換弁43を介して燃料電池13のアノード側に供給される。但し、起動時などに燃焼排ガス切換弁43の流出口が燃料電池13側から排出ライン44側に切り換えられているときには、改質ガスは燃料電池13には供給されず、燃焼排ガス切換弁43及び排出ライン44を介して水素燃焼器45へ供給され、この水素燃焼器45で当該改質ガス中の水素が燃焼された後、排出ライン46を介して排気される。
また、冷却水供給ライン35には分流ライン102との接続部よりも下流位置において冷却水流量調節弁47と冷却水流量計測制御器48とが設けられ、分流ライン70には空気流量調節弁49と空気流量計測制御器50とが設けられている。冷却水流量調節弁47では、その開閉によってCO除去器12の冷却水流路65への冷却水の供給開始や供給停止を行い、また、その開度によって冷却水流路65への冷却水の供給量を調整する。冷却水流量計測制御器48では、冷却水流路65への冷却水の供給流量を計測し、この計測値が所定の目標流量となるように冷却水流量調節弁47の開度を制御する。空気流量調節弁49では、その開閉によって燃料電池13のカソード側への酸化剤ガスとしての空気の供給開始や供給停止を行い、また、その開度によって燃料電池13のカソード側への空気の供給量を調整する。空気流量計測制御器50では、燃料電池13のカソード側への空気の供給量を計測し、この計測値が所定の目標流量となるように空気流量調節弁49の開度を制御する。
燃料電池13は固体高分子形のものであり、固体高分子電解質膜を一対の電極膜(アノード側の電極膜とカソード側の電極膜)で挟んで構成されたセルを複数積層してなるPEFCスタックである。アノード側の電極膜には触媒として白金が担持されている。この燃料電池13のアノード側に燃料ガスとして改質ガス(水素リッチガス)が供給され、カソード側に酸化剤ガスとして空気が供給されると、これらの供給ガスが燃料電池13の各セルで電気化学的に反応することにより発電を行う。この発電電力は、燃料電池13に電気的に接続された各種の負荷(電気機器)14に供給される。燃料電池13の給電系統には負荷14への出力電流(負荷電流)を計測するための出力電流計測器60が設けられている。
なお、燃料電池13で消費されずに燃料電池13から排出された残余の改質ガスは、改質ガス戻りライン18を介して改質器11へ戻され、バーナー15の燃焼用燃料として利用される。また、燃料電池13で消費されなかった残余の空気は、空気排出ライン54を介して燃料電池13から排出される。
コントローラ53はCO除去器12の昇温運転機能(昇温運転手段)などを有するものであり、温度計測器55,56の温度計測信号や出力電流計測器60の出力電流計測信号などを入力し、これらの計測信号などに基づいて、燃焼用空気供給装置57、燃焼用及び改質用燃料供給装置58、改質用水供給装置59、PROX用空気供給ブロア34、冷却水供給ポンプ39及び冷却空気供給ブロア40の起動停止制御及び回転数(出力)の増減制御、バーナー15の点火制御、スイッチ68のON・OFF制御、改質ガス切換弁41及び燃焼排ガス切換弁43の切り換え制御、燃焼用燃料流量計測制御器29、改質用燃料流量計測制御器31、冷却水流量計測制御器48及び空気流量計測制御器50に対する目標流量の設定などを行う。なお、このコントローラ53によるCO除去器12の昇温運転などの詳細については後述する。
ここで図2〜図4に基づき、CO除去器12の構成について詳述する。
図2及び図3に示すように、CO除去器12は内側から外側へ順に間隔を有して同心円状に配置されたステンレス等の金属製の第1円筒71、第2円筒72、第3円筒73、第4円筒74、第5円筒75及び第6円筒76を有し、また、一端側にステンレス等の金属製の端板77,82,96,101、他端側にステンレス等の金属製の端板78,83,84,88,89を有している。なお、図2ではCO除去器12を、各円筒71〜76の軸方向(図2中上下方向)が鉛直方向となるように設置しているが、これに限定するものではなく、例えば前記軸方向が水平方向となるようにCO除去器12を設置してもよい。
そして、前述のとおり、CO除去器12は改質ガス流路61、燃焼排ガス流路63、冷却空気流路64、冷却水流路65及び電気ヒータ66を有している。
燃焼排ガス流路63は第1円筒71と第2円筒72と端板77,78とによって構成され、内側の第1燃焼排ガス流路63Aと外側の第2燃焼排ガス流路63Bとを有する二重流路となっており、第2燃焼排ガス流路63Bが第1燃焼排ガス流路63Aの周囲を囲むとともに第1燃焼排ガス流路63Aの燃焼排ガス流通方向下流側と第2燃焼排ガス流路63Aの燃焼排ガス流通方向上流側とが連通した構成となっている。
詳述すると、第1円筒71は一端面(図示例では上端面)と他端面(図示例では下端面)が何れも開口している。第2円筒72の一端面(図示例では上端面)は端版77によって閉じられている。第1円筒71は端板77を貫通し、端板77に溶接などによって固定されている。第2円筒72の他端面(図示例では下端面)は端版78によって閉じられており、端板78と、端板78の内側の第1円筒71の端(図示例では下端)との間には隙間79が確保されている。第2円筒72は端板82,96,101を貫通し、端板82,96,101に溶接などによって固定されている。
そして、第1円筒71内が第1燃焼排ガス流路63Aとなり、第1円筒71の外周面と第2円筒72の内周面との間が第2燃焼排ガス流路63Bとなるとともに第1燃焼排ガス流路63Aの燃焼排ガス流通方向下流側(図示例では下側)と第2燃焼排ガス流路63Bの燃焼排ガス流通方向上流側(図示例では下側)とが隙間79を介して連通し、図2中に矢印で示すように燃焼排ガスが当該連通部(隙間79)で折り返して第1燃焼排ガス流路63Aから第2燃焼排ガス流路63Bへ流入する構成となっている。
第1燃焼排ガス流路63A(第1円筒71)の上流端部(図示例では上端部)の流入口80には燃焼排ガス排出ライン25が接続され、第2燃焼排ガス流路63B(第2円筒72)の下流端部(図示例では上端部)の排出口81には燃焼排ガス排出ライン37が接続されている。従って、燃焼排ガス排出ライン25を介して燃焼排ガス流路63に供給される燃焼排ガスは、図2中に矢印で示すように流入口80から第1燃焼排ガス流路63Aに流入して第1燃焼排ガス流路63Aを流通した後、連通部の隙間79で折り返して第2燃焼排ガス流路63Bに流入し、更に第2燃焼排ガス流路63Bを流通した後、排出口81から燃焼排ガス排出ライン37へ排出される。
また、第2燃焼排ガス流路63Bには伝熱促進材層91が設けられている。図4に示すように、伝熱促進材層91は第1円筒71及び第2円筒72に固定したパンチングメタルなどの多孔板92,93を燃焼排ガス流通方向の上流側と下流側に配設した第2燃焼排ガス流路63Bに粒状(球形状等)の伝熱促進材として例えば直径5mmのセラミックボール94を、多数充填してなるものである。セラミックボールの材料としてはアルミナ(Al2O3)や窒化珪素(Si3N4)などを用いることができる。なお、第1燃焼排ガス流路63Aにも、伝熱促進材層を設けてもよい。
図2及び図3に示すように、改質ガス流路61は燃焼排ガス流路63の外側に位置している。改質ガス流路61は第2円筒72と第3円筒73と第4円筒74と端板78,82,83,84によって構成され、外側の第1改質ガス流路61Aと内側の第2改質ガス流路61Bとを有する二重流路となっており、第2改質ガス流路61Bが第2燃焼排ガス流路63Bの周囲を囲み、且つ、第1改質ガス流路61Aが第2改質ガス流路61Bの周囲を囲むとともに第1改質ガス流路61Aの改質ガス流通方向下流側と第2改質ガス流路61Bの改質ガス流通方向上流側とが連通した構成となっている。
詳述すると、第3円筒73の一端面(図示例では上端面)は開口している。第3円筒73の他端面(図示例では下端面)は端板84によって閉じられており、端板84と、端板84の内側の端板78との間には間隔が保持されている。第4円筒74の一端面(図示例では上端面)は端板82によって閉じられており、この端板82と第3円筒73の端(図示例では上端)との間には隙間85が確保されている。第4円筒74の他端面(図示例では下端面)は端板83によって閉じられており、端板83と、端板83の内側の端板84との間には間隔が保持されている。
そして、第3円筒73と第4円筒74との間が第1改質ガス流路61Aとなり、第2円筒72と第3円筒73との間が第2改質ガス流路61Bとなるとともに第1改質ガス流路61Aの改質ガス流通方向下流側(図示例では上側)と第2改質ガス流路61Bの改質ガス流通方向上流側(図示例では上側)とが隙間85を介して連通し、図2中に矢印で示すように改質ガスが当該連通部(隙間85)で折り返して第1改質ガス流路61Aから第2改質ガス流路61Bへ流入する構成となっている。
また、端板83に流入管86の一端が接続され、端板88,89及び断熱材90を貫通して外に取り出された流入管86の他端に改質ガス排出ライン26が接続されている。端板84には排出管87の一端が接続され、端板83,88,89及び断熱材90を貫通して外に取り出された排出管87の他端に改質ガス排出ライン38が接続されている。このため、改質ガス排出ライン26を介して改質ガス流路61に供給される改質ガスは、図2中に矢印で示すように流入管86から第1改質ガス流路61Aに流入して第1改質ガス流路61Aを流通した後、連通部の隙間85で折り返して第2改質ガス流路61Bに流入し、更に第2改質ガス流路61Bを流通した後、排出管87から改質ガス排出ライン38へ排出される。
そして、第1改質ガス流路61AにはCO除去触媒(CO選択酸化(PROX)触媒)を充填してなるCO除去触媒層62が設けられている。従って、第1改質ガス流路61Aでは改質ガスが、このCO除去触媒層62を流通することになる。CO除去触媒層62は、例えばCO除去触媒を担持させたセラミックボールなどの担体を、第3円筒73と第4円筒74に固定したパンチンングメタルなどの多孔板を改質ガス流通方向の上流側と下流側に配設した第1改質ガス流路61Bに多数充填して構成される。
温度計測器55はCO除去触媒層62の改質ガス流通方向の中央部に設けられており、当該位置でCO除去触媒層62(即ちCO除去触媒)の温度を計測する。また、第2改質ガス流路61Bにも、第2燃焼排ガス流路63Bの伝熱促進材層と同様に粒状の伝熱促進材(セラミックボール)を多数充填してなる伝熱促進材層95が設けられている。伝熱促進材層95は伝熱促進材層91の周囲を囲むようにして設けられており、CO除去触媒層62は伝熱促進材層95の周囲を囲むようにして設けられている。
冷却空気流路64は改質ガス流路63の外側に位置している。冷却空気流路64は第4円筒74、第5円筒75及び端板82,83,88,96によって構成されており、第1改質ガス流路61Aの周囲を囲んだ構成となっている。
詳述すると、第5円筒75の一端面(図示例では上端面)は端板96によって閉じられており、端板96と、端板96の内側の端板82との間には間隔が保持されている。第5円筒75の他端面(図示例では下端面)は端板88によって閉じられており、端板88と、端板88の内側の端板83との間にも間隔が保持されている。そして、第4円筒74と第5円筒75の間、端板82,96間及び端板83,88間が冷却空気流路64となっている。
第5円筒75の一端部(図示例では上端部)に流入管97の一端が接続され、断熱材90及び第6円筒76を貫通して外に取り出された流入管97の他端に冷却空気供給ライン36が接続されている。また、第5円筒75の他端部(図示例では下端部)に排出管98の一端が接続され、断熱材90及び第6円筒76を貫通して外に取り出された排出管98の他端に冷却空気排出ライン23が接続されている。従って、冷却空気供給ライン36を介して冷却空気流路64に供給される液体冷却材としての冷却空気は、図2中に矢印で示すように流入管97から冷却空気流路64に流入して冷却空気流路64を流通した後、排出管98から冷却空気排出ライン23へ排出される。
また、冷却空気流路64にも、第2燃焼排ガス流路63Bの伝熱促進材層91と同様に粒状の伝熱促進材(セラミックボール)を多数充填してなる伝熱促進材層99が設けられている。この伝熱促進材層99はCO除去触媒層62の周囲を囲むようにして設けられている。
冷却水流路65は第5円筒75の外周面の一端側寄り(図示では下端側寄り)に螺旋状に巻回されたステンレス等の金属製などの水冷パイプ100からなるものである。即ち、この水冷パイプ100からなる冷却空気流路65は、CO除去触媒層62の改質ガス流通方向上流部の周囲を囲むようにして設けられている。また、第6円筒76を貫通して外に取り出された水冷パイプ100の一端の流入部100aと他端の排出部100bには冷却水供給ライン35と、冷却水排出ライン24とがそれぞれ接続されている。
このため、冷却水供給ライン35を介して水冷パイプ100(冷却水流路65)に供給される液体冷却材としての冷却水は、図2中に矢印で示すように流入部100aから水冷パイプ100(冷却水流路65)に流入し、水冷パイプ100(冷却水流路65)を螺旋状に流通した後、排出部100bから冷却水排出ライン24へ排出される。
電気ヒータ66は第5円筒75の外周面の他端側寄り(図示では上端側寄り)に螺旋状に巻回されている。即ち、電気ヒータ66はCO除去触媒層62の周囲を囲むようにして設けられている。第6円筒76を貫通して外に取り出された電気ヒータ66の一端部66aには直流電源67の正極側に接続され、第6円筒76を貫通して外に取り出された電気ヒータ66の他端部66bにはスイッチ68を介して直流電源67の負極側に接続されている。従って、スイッチ68をON(閉)にして直流電源67から電気ヒータ66へ電力が供給されると、電気ヒータ66が発熱してCO除去触媒層62が加熱される。
第6円筒76の一端面(図示例では上端面)は端板101によって閉じられており、端板101と、端板101の内側の端板96との間に間隔が保持されている。第6円筒76の他端面(図示例では下端面)は端板89によって閉じられており、端板89と、端板89の内側の端板88との間にも間隔が保持されている。そして、第5円筒75と第6円筒76との間、端板96,101間及び端板88,89間にセラミックファイバ等の断熱材90が設けられている。即ち、CO除去器12は全体が断熱材90で覆われている。
そして、上記構成のCO除去器12において改質ガスからのCO除去(CO選択酸化反応)を行うためには、まず、本固体高分子形燃料電池発電システムの起動時にCO除去触媒層61(即ちCO除去触媒)をCO選択酸化反応が進行し易い最適温度(本実施の形態例では130℃)になるまで昇温し、且つ、その後はCO選択酸化反応による発熱を除去してCO除去触媒層62を前記最適温度に維持する必要がある。
そこで、本固体高分子形燃料電池発電システムの起動時には、コントローラ53では各機器を制御して図5に示すような昇温パターンとなるようにCO除去器12(CO除去触媒層62)の昇温運転を行う。図5には燃焼排ガス温度と、電気ヒータ温度(ON・OFF状態)と、CO除去触媒層温度とを示している。ここで燃焼排ガス温度とは温度計測器56で計測されるCO除去器出口の燃焼排ガス温度(CO除去器12から排出された燃焼排ガス又はCO除去器12をバイパスした燃焼排ガスの温度)である。電気ヒータ温度とは電気ヒータ66の発熱温度である。CO除去触媒層温度とは温度計測器55で計測されるCO除去触媒層62の温度である。
詳述すると、図5に示すように、例えば手動操作による起動信号やタイマーなどの自動的な起動信号などが時刻T1にコントローラ53へ入力されると、この起動時刻T1においてコントローラ53では、電気ヒータ66をON(起動)にして電気ヒータ66によるCO除去触媒層62の加熱昇温を開始し、且つ、CO除去器12への燃焼排ガス供給を開始して燃焼排ガスによるCO除去触媒層62の加熱昇温も開始する。
具体的には、スイッチ68をONにして直流電源67から電気ヒータ66への電力供給を開始する。その結果、電気ヒータ66は発熱して140℃となる。即ち、本実施の形態例では電気ヒータ66の発熱温度が140℃になるように電気ヒータ66への供給電力量などを設定している。そして、この電気ヒータ66の発熱が冷却空気流路64を介してCO除去触媒層62に伝わるため、CO除去触媒層62は加熱昇温される。
また、燃焼用空気供給装置57を起動して燃焼用空気供給装置57から改質器11のバーナー15への燃焼用空気の供給を開始し、更に燃焼用及び改質用燃料供給装置58を起動するとともに燃焼用燃料流量調整弁28を開けてバーナー15への燃焼用燃料の供給も開始する。このとき燃焼用燃料流量調整弁28は、バーナー15への燃焼用燃料の供給量がコントローラ53によって設定された目標流量となるように燃焼用燃料流量計測制御器29が、燃焼用燃料流量調整弁28の開度を制御することにより、適宜の開度に開けられる。そして、コントローラ53ではバーナー15を点火して当該燃焼用燃料の燃焼を開始する。その結果、例えば1000℃程度の燃焼排ガスが発生する。そして、この燃焼排ガスが改質器11の蒸発器16や改質触媒層17などを加熱することにより温度が低下して改質器11から排出された後、CO除去器12に供給されて燃焼排ガス流路63を流通する。このとき当該燃焼排ガスの熱がCO除去触媒層62に伝わるため、CO除去触媒層62は加熱昇温される。即ち、CO除去触媒層62は電気ヒータ66と燃焼排ガスの両方によって加熱昇温される。
なお、改質器11から排出されてCO除去器12に供給される燃焼排ガスの温度は、起動直後には改質器11(改質触媒層17など)の温度が低いために例えば20℃程度まで低下するが、その後は改質器11(改質触媒層17など)の温度が上昇するのに伴って徐々に130℃まで上昇する。従って、図5に示すようにCO除去器出口の燃焼排ガス温度も、例えば起動直後の20℃程度から徐々に上昇することになる。そして、時刻T2においてCO除去器出口の燃焼排ガス温度が80℃(所定の第1温度)に達し、この温度を温度計測器56で計測すると、このときの温度計測器56の計測信号に基づいてコントローラ53では、燃焼排ガス切換弁41のバイパス側切り換えを行う。即ち、燃焼排ガス切換弁41の流入口を燃焼排ガス排出ライン37側から燃焼排ガスバイパスライン32側に切り換える。なお、CO除去器出口の燃焼排ガス温度が80℃のときのCO除去触媒層62の温度を所定の第1温度とし、この温度を温度計測器55が計測したときに当該計測信号に基づいてこれらの処理を行うようにしてもよい。
つまり、CO除去触媒層62の温度が100℃に近づいてくると、燃焼排ガス流路63を流通する燃焼排ガスによる加熱昇温の効果は小さく、むしろ電気ヒータ66の熱が燃焼排ガスに奪われることによる影響が大きくなるため、この時点で燃焼排ガスによるCO除去触媒層62の昇温は終了する。なお、CO除去器12に流入前の燃焼排ガスの温度に比べてCO除去器12から排出された燃焼排ガスの温度は例えば20〜30℃程度(本実施の形態例では30℃)低いため、バイパス側切り換えを行ったときのCO除去器出口の燃焼排ガス温度は図5に示すように80℃から110℃に上昇する。そして、同時にコントローラ53では、このときの温度計測器56の計測信号に基づいて改質用水供給装置59を起動することにより、改質用水供給装置59から改質器11の蒸発器16への改質用水の供給を開始する。但し、この時点では、まだ、改質用燃料の供給は行わない。
蒸発器16に供給された改質用水は燃焼排ガスによって加熱されることにより、100℃の水蒸気となる。そして、この水蒸気が改質器11から排出されて改質ガス排出ライン26を流通した後、時刻T3においてCO除去器12に達し、CO除去器12の改質ガス流路61に供給されて改質ガス流路61のCO除去触媒層62を流通し始めると、CO除去触媒層62の温度は当該水蒸気によって図5に示すように急激に100℃まで上昇する。
その後、電気ヒータ66によって加熱され続けても時刻T4までは水蒸気は飽和蒸気(潜熱領域)のままであり、水蒸気の温度は飽和温度(100℃)のままであるため、図5に示すようにCO除去触媒層62の温度も100℃のままである。そして時刻T4で水蒸気が過熱蒸気となって再び当該水蒸気の温度が上昇し始めると、これに伴って図5に示すようにCO除去触媒層62の温度の再び上昇し始める。
そして、時刻T5においてCO除去触媒層62の温度が120℃(所定の第2温度)に達し、この温度を温度計測器55が計測すると、このときの温度計測器55の計測信号に基づいてコントローラ53では、電気ヒータ66をOFF(停止)にして電気ヒータ66によるCO除去触媒層62の加熱昇温を終了するとともに改質用燃料、PROX用空気、冷却水及び冷却空気の供給を開始する。
具体的には、スイッチ68をOFFにして直流電源67から電気ヒータ66への電力供給を停止する。また、改質用燃料流量調整弁30を開けて改質器11の蒸発器16への改質用燃料の供給を開始する。このとき改質用燃料流量調整弁30は、蒸発器16への改質用燃料の供給量がコントローラ53によって設定された目標流量となるように改質用燃料流量計測制御器31が、改質用燃料流量調整弁30の開度を制御することにより、適宜の開度に開けられる。蒸発器16へ供給された改質用燃料は改質用水と混合され、この混合流体が蒸発器16で燃焼排ガスにより加熱されて蒸発することにより混合ガスとなり、この混合ガスが改質触媒層17を流通する際に当該混合ガス中の改質用燃料が水蒸気改質されて改質ガスが生成される。そして、この改質ガスが、改質ガス排出ライン26を介してCO除去器12の改質ガス流路61に供給される。同時にPROX用空気供給ブロア34を起動することにより、PROX用空気もPROX用空気供給ライン33及び改質ガス排出ライン26を介して改質ガス流路61に供給される。
かくして第1改質ガス流路61AのCO除去触媒層62には改質ガスとPROX用空気の混合ガスが流通し始めるため、CO除去触媒層62では当該混合ガス中の改質ガスに含まれているCOの選択酸化反応が開始される。このCO選択酸化反応は発熱反応であり、以後は、この発熱によってCO除去触媒層62が昇温することになるため、上記の如く電気ヒータ66による加熱はこの時点で終了する。また、同時に冷却空気供給用ブロア40を起動することによって冷却空気流路64への冷却空気の流通を開始するとともに、冷却水供給用ポンプ39を起動するとともに冷却水流量調節弁47を開けて冷却水流路65への冷却水の供給も開始する。このとき冷却水流量調節弁47は、冷却水流路65への冷却水の供給量がコントローラ53によって設定された目標流量となるように燃焼用燃料流量計測制御器29が、燃焼用燃料流量調整弁28の開度を制御することにより、適宜の開度に開けられる。
なお、このときにはまだCO除去触媒層62の温度が最適温度の130℃に達しておらず、十分なCO除去が行われていないため、改質ガス切換弁43の流入口を排出ライン44側(水素燃焼器45側)とし、CO除去器12から排出された改質ガスは水素燃焼器45で燃焼して排気する。
その後、時刻T6においてCO除去触媒層62の温度が130℃に達し、この温度を温度計測器55で計測すると、このときの温度計測器55の計測信号に基づいてコントローラ53では、改質ガス切換弁燃料電池側切換、空気供給開始及びCO除去触媒層温度制御開始を行う。
具体的には、改質ガス切換弁43の流入口を排出ライン44側から燃料電池13側へ切り換える。その結果、燃料電池13のアノード側への改質ガスの供給が開始される。また、空気流量調節弁49を開けることにより、燃料電池13のカソード側への空気供給も開始する。このとき空気流量調節弁49は、燃料電池13への空気の供給量がコントローラ53によって設定された目標流量となるように空気流量計測制御器50が、空気流量調節弁49の開度を制御することにより、適宜の開度に開けられる。かくして燃料電池13では、これらの供給ガスが電気化学的に反応することにより、発電を開始する。
更に、コントローラ53ではCO除去触媒層62を最適温度(130℃)に維持するため、温度計測器55の温度計測値と最適温度目標値(130℃)との偏差に基づき、PID制御などの適宜の制御手法によって、冷却水供給用ポンプ39の回転数制御や冷却水流量調節弁47の開度制御(冷却水流量計測制御器48に対する目標値の設定)を行うことによって冷却水流路65への冷却水の供給量を制御し、且つ、冷却空気供給用ブロア40の回転数制御を行うことによって冷却空気流路64への冷却空気の供給量を制御する。即ち、温度計測値が最適温度目標値よりも高くなったときには、冷却水供給用ポンプ39の回転数や冷却水流量調節弁47の開度を増加させて冷却水の供給量を増加させることや、冷却空気供給用ブロア40の回転数を増加させて冷却空気の供給量を増加させることにより、CO除去触媒層62の温度を下げて温度計測値を最適温度目標値に一致させ、逆に温度計測値が最適温度目標値よりも低くなったときには、冷却水供給用ポンプ39の回転数や冷却水流量調節弁47の開度を減少させて冷却水の供給量を減少させることや、冷却空気供給用ブロア40の回転数を減少させて冷却空気の供給量を減少させることにより、CO除去触媒層62の温度を上げて温度計測値を最適温度目標値に一致させる。かかる温度制御によってCO除去触媒層62の温度を例えば最適温度130±5℃の範囲に維持することができる。
なお、冷却空気供給用ブロア40から冷却空気流路64へ供給される冷却空気の温度は例えば30℃程度である。冷却空気流路64はCO除去触媒層62の全長に亘ってCO除去触媒層62の周囲を囲んでいるため、この冷却空気流路64を流通する冷却空気によってCO除去触媒層62全体が冷却される。冷却空気流路64から排出される冷却空気の温度は例えば50〜60℃程度である。冷却水供給用ポンプ39から冷却水流路65(水冷パイプ100)へ供給される冷却水の温度は例えば20℃程度であり、冷却水流路65はCO除去触媒層62の改質ガス流通方向上流部の周囲を囲むようにして設けられているため、この冷却水流路65を流通する冷却水によって主にCO除去触媒層62の改質ガス流通方向上流部が冷却されることになる。冷却水流路65から排出される冷却水の温度は例えば50〜60℃程度である。なお、その他の部分の温度例について説明すると、改質器11から排出されてCO除去器12に供給される改質ガスの温度は130℃、CO除去器12から排出される改質ガスの温度は120℃、凝縮器42から排出されて燃料電池13へ供給される改質ガスの温度は70℃、燃料電池13から排出される改質ガスの温度は70℃である。
なお、コントローラ53では、通常、燃料電池13の発電電力が一定値となるように各計測制御器29,31,48,50に目標流量を与えてバーナー15への燃焼用燃料供給量、蒸発器16(改質触媒層17)への改質用燃料供給量、CO除去器12への冷却水供給量及び燃料電池13への空気供給量を制御し、また、PROX用空気供給用ブロア34、冷却水供給用ポンプ39及び冷却空気供給用ブロア40の回転数などを調整するが、これに限らず、出力電流計測器60による燃料電池13の出力電流(負荷電流)の計測値に基づいて、各計測制御器29,31,48,50に与える目標流量を調整することにより、前記燃焼用燃料供給量、前記改質用燃料供給量、前記冷却水供給量及び空気供給量を調整し、また、冷却水供給用ポンプ39及び冷却空気供給用ブロア40の回転数などを調整するようにしてもよい。
以上のことから、本実施の形態例1によれば、次のような効果を得ることができる。
即ち、本実施の形態例1のCO除去器12によれば、CO除去触媒層62に隣接して燃焼排ガス流路63を設け、この燃焼排ガス流路63に改質器11から排出されるバーナー15の燃焼排ガスを流通させることにより、当該燃焼排ガスによってCO除去触媒層62を加熱昇温する構成としたため、改質器11の燃焼排ガスの熱を有効に利用(カスケード利用)して効率的に低コストでCO除去触媒層62の加熱昇温を行うことができる。
また、本実施の形態例1のCO除去器12によれば、CO除去触媒層62の周囲を囲むようにして冷却空気流路64を設け、この冷却空気流路64に冷却空気を流通させることにより、当該冷却空気によってCO除去触媒層62を冷却する構成とし、且つ、冷却空気流路64の外側に位置するとともにCO除去触媒層62の改質ガス流通方向上流部の周囲を囲むようにして冷却水流路65を設け、この冷却水流路65に冷却水を流通させることにより、当該冷却水によってCO除去触媒層62を冷却する構成としたことにより、特に改質ガス中のCO量が多いためにCO選択酸化反応による発熱量の多いCO除去触媒層62の改質ガス流通方向上流部を、冷却空気だけでなく冷却水でも冷却することができる。このため、CO除去触媒層62全体を均一に最適温度に維持することができる。しかも、CO除去触媒層62全体は比較的冷却能力の低い冷却空気で冷却し、比較的冷却能力の高い冷却水は冷却空気を介してCO除去触媒層62を冷却することになるため、CO除去触媒層62を過度に冷却することがなく、CO除去触媒層62を最適温度に維持することが容易である。
また、本実施の形態例1のCO除去器12によれば、燃焼排ガス流路63、改質ガス流路61及び冷却空気流路64にはセラミックボール94を充填してなる伝熱促進材層91,95,99を設けたことにより、熱伝導率の高いセラミックボール94によって伝熱を促進することができるため、燃焼排ガスによる加熱昇温や冷却空気による冷却などを効率的に行うことができる。しかも、燃焼排ガス及び冷却空気はセラミックボール94の隙間を通過する際に拡散し、流速が上昇するため、このことによってセラミックボール94と燃焼排ガスや冷却空気との間の熱伝達が促進されることから、より一層効率的に前記加熱昇温や前記冷却を行うことができる。
また、本実施の形態例1のCO除去器12によれば、燃焼排ガス流路63は、第1燃焼排ガス流路63Aとこの第1燃焼排ガス流路63Aの周囲を囲む第2燃焼排ガス流路63Bとを有する二重流路であって、且つ、第1燃焼排ガス流路63Aの燃焼排ガス流通方向下流側と第2燃焼排ガス流路63Bの燃焼排ガス流通方向上流側とが連通し、燃焼排ガスが当該連通部で折り返して第1燃焼排ガス流路63A側から第2燃焼排ガス流路63B側へ流入する構成であり、改質ガス流路61は、第1改質ガス流路61Aと第2改質ガス流路61Bとを有するとともに第2改質ガス流路61Bが第2燃焼排ガス流路63Bの周囲を囲み、CO除去触媒層62が設けられた第1改質ガス流路61Aが第2改質ガス流路61Bの周囲を囲む二重流路であって、且つ、第1改質ガス流路61Aの改質ガス流通方向下流側と第2改質ガス流路61Bの改質ガス流通方向上流側とが連通し、改質ガスが当該連通部で折り返して第1改質ガス流路61A側から第2改質ガス流路61B側に流入する構成であるため、燃焼排ガス流路63及び改質ガス流路61は流路面積に対して流路長が長くなり、燃焼排ガスや改質ガスのガス流れ分布を均一にすることができる。また、燃焼排ガスの熱をCO除去触媒層62に伝える時間を長くすることができ、第2改質ガス流路61Bを流れる改質ガスと第1改質ガス流路61AのCO除去触媒層62とが熱交換をすることもできる。このため、より効率的に燃焼排ガスによるCO除去触媒層62の加熱昇温を行うことがしき、また、より確実にCO除去触媒層62全体(改質ガス流通方向の温度分布)を均一に最適温度に維持することができる。
また、本実施の形態例1のCO除去器12によれば、CO除去触媒層62を加熱昇温する電気ヒータ66を設けたことにより、燃焼排ガスによる加熱昇温と電気ヒータ66による加熱昇温とを同時に行うことができるため、より短時間でCO除去触媒層62の加熱昇温を行うことができる。
また、本実施の形態例1の固体高分子形燃料電池発電システムによれば、上記のようなCO除去器12を有するため、上記のような効果を奏する優れた燃料電池発電システムを実現することができる。
また、本実施の形態例1のCO除去器12の昇温運転方法によれば、燃焼排ガス流路63に燃焼排ガスを流通させ、且つ、電気ヒータ66をONにすることにより、燃焼排ガスによるCO除去触媒層62の加熱昇温と電気ヒータ66によるCO除去触媒層62の加熱昇温とを行う第1昇温手順と、この第1昇温手順によって燃焼排ガス流路63から排出される燃焼排ガスの温度が所定の第1温度(80℃)に達したとき又はCO除去触媒層12の温度が所定の第1温度に達したとき、燃焼排ガス流路63への燃焼排ガスの流通を停止して燃焼排ガスによるCO除去触媒層62の加熱昇温を終了するとともに、改質器11で燃焼排ガスの加熱により生成された水蒸気を改質ガス流路61に流通させることにより、この水蒸気と電気ヒータ66とによってCO除去触媒層62を昇温する第2昇温手順と、この第2昇温手順によってCO除去触媒層62の温度が所定の第2温度(120℃)に達したとき、電気ヒータ66をOFFにするとともに、改質ガスを酸化剤ガス(PROX用空気)とともに改質ガス流路61に流通させてCO除去触媒層62における改質ガス中のCOの選択酸化反応を開始することにより、この選択酸化反応の発熱でCO除去触媒層62を最適温度になるまで昇温する第3昇温手順と、を有するため、効率的に短時間でCO除去触媒層62を最適温度まで昇温することができる。
<実施の形態例2>
図6は本発明の実施の形態例2に係るCO除去器の構成を示す断面図(図7のD−D線矢視断面図)、図7は図6のC−C線矢視断面図である。本実施の形態例2においても、固体高分子形燃料電池発電システムの構成は上記実施の形態例1(図1参照)と同様である。即ち、本実施の形態例2では図1の固体高分子形燃料電池発電システムにおいて、CO除去器12に代わりに図6及び図7に示すCO除去器150を用いる。図6において図1,図2と同様の部分には同一の符号を付している。
図6及び図7に示すように、CO除去器12は内側から外側へ順に間隔を有して同心円状に配置されたステンレス等の金属製の第1円筒151、第2円筒152、第3円筒153及び第4円筒154を有し、また、一端側にステンレス等の金属製の端板155,156,157、他端側にステンレス等の金属製の端板158,159,160を有している。なお、図2ではCO除去器150を、各円筒151〜154の軸方向(図6中上下方向)が鉛直方向となるように設置しているが、これに限定するものではなく、例えば前記軸方向が水平方向となるようにCO除去器150を設置してもよい。
そして、CO除去器150は改質ガス流路161、燃焼排ガス流路162、冷却空気流路163、冷却水流路164及び電気ヒータ165を有している。
燃焼排ガス流路162は第1円筒151によって構成されている。即ち、第1円筒151は一端面(図示では上端面)と他端面(図示例では下端面)が何れも開口しており、その内部が燃焼排ガス流路162となっている。第1円筒71は端板155,158を貫通し、これらの端板155,158に溶接などによって固定されている。燃焼排ガス流路162(第1円筒151)の上流端(図示例では上端)の流入口166に燃焼排ガス排出ライン25が接続され、燃焼排ガス流路162(第1円筒151)の下流端(図示例では下端)の排出口167に燃焼排ガス排出ライン37が接続されている。従って、燃焼排ガス排出ライン25を介して燃焼排ガス流路162に供給される燃焼排ガスは、図6中に矢印で示すように流入口166から燃焼排ガス流路162に流入して燃焼排ガス流路162を流通した後、排出口81から燃焼排ガス排出ライン37へ排出される。
また、燃焼排ガス流路162には伝熱促進材層168が設けられている。この伝熱促進材層168も、図4の伝熱促進材層91と同様に粒状(球形状等)の伝熱促進材としてのセラミックボールを多数充填してなるものである。
改質ガス流路161は燃焼排ガス流路162の外側に位置している。改質ガス流路161は第1円筒151と第2円筒152と端板155,158によって構成され、燃焼排ガス流路162の周囲を囲んだ構成となっている。即ち、第2円筒152の一端面(図示例では上端面)は端板155によって閉じられ、第2円筒152の他端面(図示例では下端面)は端板158によって閉じられており、この第2円筒152内が改質ガス流路161となっている。
また、改質ガス流路161(第2円筒152)の上流端部(図示例では下端部)の流入口169には改質ガス排出ライン26が接続され、改質ガス流路161(第2円筒152)の下流端部(図示例では上端部)の排出口170には改質ガス排出ライン38が接続されている。このため、改質ガス排出ライン26を介して改質ガス流路161に供給される改質ガスは、図6中に矢印で示すように流入口169から改質ガス流路161に流入して改質ガス流路161を流通した後、排出口170から改質ガス排出ライン38へ排出される。
そして、改質ガス流路161にはCO除去触媒(CO選択酸化(PROX)触媒)を充填してなるCO除去触媒層171が設けられている。従って、改質ガス流路161では改質ガスが、このCO除去触媒層171を流通することになる。CO除去触媒層171は燃焼排ガス流路162(伝熱促進材層168)の周囲を囲むようにして設けられている。CO除去触媒層171は図2のCO除去触媒層62と同様に例えばCO除去触媒を担持させたセラミックボールなどの担体を、第1円筒151と第2円筒152に固定したパンチンングメタルなどの多孔板を改質ガス流通方向の上流側と下流側に配設した改質ガス流路161に多数充填して構成される。
温度計測器172はCO除去触媒層171の改質ガス流通方向の中央部に設けられており、当該位置でCO除去触媒層171(即ちCO除去触媒)の温度を計測する。本実施の形態例2では図2の温度計測器55の計測信号に代えて、この温度計測器172の計測信号がコントローラ53に入力される。
冷却空気流路163は改質ガス流路161の外側に位置している。冷却空気流路163は第2円筒152、第3円筒153及び端板157,160によって構成されており、改質ガス流路161の周囲を囲んだ構成となっている。即ち、第3円筒153の一端面(図示例では上端面)は端板157によって閉じられている。第3円筒153の他端面(図示例では下端面)は端板160によって閉じられている。そして、第2円筒152と第3円筒153の間が冷却空気流路163となっている。
第3円筒153の一端部(図示例では上端部)に流入管173の一端が接続され、断熱材175及び第4円筒154を貫通して外に取り出された流入管173の他端に冷却空気供給ライン36が接続されている。また、第3円筒75の他端部(図示例では下端部)に排出管174の一端が接続され、断熱材175及び第4円筒154を貫通して外に取り出された排出管174の他端に冷却空気排出ライン23が接続されている。従って、冷却空気供給ライン36を介して冷却空気流路163に供給される気体冷却材としての冷却空気は、図6中に矢印で示すように流入管173から冷却空気流路163に流入して冷却空気流路163を流通した後、排出管174から冷却空気排出ライン23へ排出される。
また、冷却空気流路163にも、図4の伝熱促進材層91と同様に粒状(球形状等)の伝熱促進材としてのセラミックボールを多数充填してなる伝熱促進材層176が設けられている。この伝熱促進材層176はCO除去触媒層171の周囲を囲むようにして設けられている。
冷却水流路164は第4円筒154の外周面の一端側寄り(図示では下端側寄り)に螺旋状に巻回されたステンレス等の金属製などの水冷パイプ177からなるものである。即ち、この水冷パイプ177からなる冷却空気流路164は、CO除去触媒層171の改質ガス流通方向上流部の周囲を囲むようにして設けられている。また、第4円筒154を貫通して外に取り出された水冷パイプ177の一端の流入部177aと他端の排出部177bには冷却水供給ライン35と、冷却水排出ライン24とがそれぞれ接続されている。
このため、冷却水供給ライン35を介して水冷パイプ177(冷却水流路164)に供給される液体冷却材としての冷却水は、図6中に矢印で示すように流入部177aから水冷パイプ177(冷却水流路164)に流入し、水冷パイプ177(冷却水流路164)を螺旋状に流通した後、排出部177bから冷却水排出ライン24へ排出される。
電気ヒータ165は第3円筒153の外周面の他端側寄り(図示では上端側寄り)に螺旋状に巻回されている。即ち、電気ヒータ165はCO除去触媒層171が設けられた改質ガス流路161の周囲を囲むようにして設けられている。第4円筒154を貫通して外に取り出された電気ヒータ165の一端部165aには直流電源178の正極側に接続され、第4円筒154を貫通して外に取り出された電気ヒータ165の他端部165bにはスイッチ179を介して直流電源178の負極側に接続されている。従って、スイッチ179をON(閉)にして直流電源178から電気ヒータ165へ電力が供給されると、電気ヒータ165が発熱してCO除去触媒層171が加熱される。
第4円筒154の一端面(図示例では上端面)は端板156によって閉じられており、端板156と、端板156の内側の端板157との間に間隔が保持されている。第4円筒154の他端面(図示例では下端面)は端板159によって閉じられており、端板159と、端板159の内側の端板160との間にも間隔が保持されている。そして、第3円筒153と第4円筒154との間、端板156,157間及び端板159,160間にセラミックファイバ等の断熱材175が設けられている。即ち、CO除去器150は全体が断熱材175で覆われている。
なお、コントローラ53によるCO除去器15の昇温運転については、上記実施の形態例2のコントローラ53によるCO除去器12の昇温運転と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本実施の形態例2のCO除去器150によれば、CO除去触媒層62に隣接して燃焼排ガス流路162を設け、この燃焼排ガス流路162に改質器11から排出されるバーナー15の燃焼排ガスを流通させることにより、当該燃焼排ガスによってCO除去触媒層171を加熱昇温する構成としたため、改質器11の燃焼排ガスの熱を有効に利用(カスケード利用)して効率的に低コストでCO除去触媒層171の加熱昇温を行うことができる。
また、本実施の形態例2のCO除去器150によれば、CO除去触媒層171の周囲を囲むようにして冷却空気流路163を設け、この冷却空気流路163に冷却空気を流通させることにより、当該冷却空気によってCO除去触媒層171を冷却する構成とし、且つ、冷却空気流路163の外側に位置するとともにCO除去触媒層171の改質ガス流通方向上流部の周囲を囲むようにして冷却水流路164を設け、この冷却水流路164に冷却水を流通させることにより、当該冷却水によってCO除去触媒層171を冷却する構成としたことにより、特に改質ガス中のCO量が多いためにCO選択酸化反応による発熱量の多いCO除去触媒層171の改質ガス流通方向上流部を、冷却空気だけでなく冷却水でも冷却することができる。このため、CO除去触媒層171全体を均一に最適温度に維持することができる。しかも、CO除去触媒層171全体は比較的冷却能力の低い冷却空気で冷却し、比較的冷却能力の高い冷却水は冷却空気を介してCO除去触媒層171を冷却することになるため、CO除去触媒層171を過度に冷却することがなく、CO除去触媒層171を最適温度に維持することが容易である。
また、本実施の形態例2のCO除去器150によれば、燃焼排ガス流路162及び冷却空気流路163にはセラミックボールを充填してなる伝熱促進材層168,176を設けたことにより、熱伝導率の高いセラミックボールによって伝熱を促進することができるため、燃焼排ガスによる加熱昇温や冷却空気による冷却などを効率的に行うことができる。しかも、燃焼排ガス及び冷却空気はセラミックボールの隙間を通過する際に拡散し、流速が上昇するため、このことによってセラミックボールと燃焼排ガスや冷却空気との間の熱伝達が促進されることから、より一層効率的に前記加熱昇温や前記冷却を行うことができる。
また、本実施の形態例2のCO除去器150によれば、CO除去触媒層171を加熱昇温する電気ヒータ165を設けたことにより、燃焼排ガスによる加熱昇温と電気ヒータ165による加熱昇温とを同時に行うことができるため、より短時間でCO除去触媒層171の加熱昇温を行うことができる。
また、本実施の形態例2の固体高分子形燃料電池発電システムによれば、上記のようなCO除去器150を有するため、上記のような効果を奏する優れた燃料電池発電システムを実現することができる。
また、本実施の形態例2のCO除去器150の昇温運転方法においても、上記実施の形態例1におけるCO除去器12の昇温運転と同様の手順とすることにより、上記実施の形態例1と同様の効果を得ることができる。