JP2004042822A - ゴム補強構造体 - Google Patents

ゴム補強構造体 Download PDF

Info

Publication number
JP2004042822A
JP2004042822A JP2002204296A JP2002204296A JP2004042822A JP 2004042822 A JP2004042822 A JP 2004042822A JP 2002204296 A JP2002204296 A JP 2002204296A JP 2002204296 A JP2002204296 A JP 2002204296A JP 2004042822 A JP2004042822 A JP 2004042822A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
rubber
group
vulcanized
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002204296A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4502569B2 (ja
Inventor
Tatsu Ikuta
生田 達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Evonik Ltd
Original Assignee
Daicel Degussa Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2002204296A priority Critical patent/JP4502569B2/ja
Application filed by Daicel Degussa Co Ltd filed Critical Daicel Degussa Co Ltd
Priority to PCT/JP2003/008570 priority patent/WO2004018234A1/ja
Priority to AU2003252472A priority patent/AU2003252472A1/en
Priority to US10/520,348 priority patent/US20050247391A1/en
Priority to EP03792624A priority patent/EP1552965A1/en
Priority to CA002492489A priority patent/CA2492489A1/en
Publication of JP2004042822A publication Critical patent/JP2004042822A/ja
Priority to US12/422,129 priority patent/US20090194225A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4502569B2 publication Critical patent/JP4502569B2/ja
Priority to US12/840,137 priority patent/US20100282383A1/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C1/00Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C1/00Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
    • B60C1/0025Compositions of the sidewalls
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C17/00Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor
    • B60C17/0009Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor comprising sidewall rubber inserts, e.g. crescent shaped inserts
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/12Bonding of a preformed macromolecular material to the same or other solid material such as metal, glass, leather, e.g. using adhesives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L21/00Compositions of unspecified rubbers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T152/00Resilient tires and wheels
    • Y10T152/10Tires, resilient

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Tires In General (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】接着剤なしに樹脂部材で補強されたゴム補強構造体を得る。
【解決手段】ゴム補強構造体は、タイヤを構成する樹脂部材とゴム部材とが直接的に接合した複合部材を備えている。この複合部材は、下記の組合せで、樹脂部材と未加硫ゴム組成物とを接触させ、未加硫ゴムを加硫することにより得ることができる。
(i)ラジカル発生剤を含むゴム組成物と、軌道相互作用エネルギー係数Sが0.006以上の活性原子(水素原子又は硫黄原子)を一分子中に少なくとも平均2つ有する熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物との組合せ
(ii)硫黄系加硫剤又はラジカル発生剤を含むゴム組成物と、熱可塑性樹脂および架橋性基を有する樹脂から選択された樹脂を含む樹脂組成物との組合せ
(iii)硫黄加硫剤を含むスチレン−ジエン系ゴム組成物又はラジカル発生剤を含むゴム組成物と、ポリフェニレンエーテル系樹脂を含む樹脂組成物との組合せ
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂とゴムとが一体に接合し、タイヤ本体を補強するのに有用な複合体(又は複合部材)を備えたゴム補強構造体(タイヤ、例えば、ランフラットタイヤなど)およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂成形部とゴム成形部とを複合一体化する方法として、接着剤を用いて樹脂成形体とゴム成形体とを接着する方法が知られている。しかし、接着剤を用いる方法は、工程が複雑で工程管理が煩雑であり、コストが高くなるだけでなく、必ずしも十分な接着性を得られない。
【0003】
一方、樹脂とゴムとが直接接合した複合体が提案されている。例えば、ポリフェニレンエーテル−ゴム複合体に関し、特開昭61−204260号公報には、スチレン系重合体や添加剤を含んでいてもよいポリフェニレンエーテル系樹脂と、SBR,BR,IR,IIRなどで構成された合成ゴムとを加硫系の存在下に熱処理することにより複合体を製造する方法が開示されている。この文献には、ゴム成分は硫黄加硫可能な二重結合含有ゴムが適していること、加硫活性化剤として硫黄含有化合物を用いることが開示されている。さらに、この文献の比較例(表2)には、ゴム成分として、E−SBRゴム又はBRゴムと過酸化物加硫剤又は硫黄加硫剤系とを含むゴム組成物を用いた例が記載されている。
【0004】
ABS樹脂−ゴム複合体に関し、特開平5−301973号公報には、ABS樹脂の成形部材と、臨界表面張力が37〜39mN/mのゴム成分を含有する未加硫ゴムシートを積層した後加熱して接着一体化する複合体の製造方法が開示されている。特開平9−124803号公報には、アクリロニトリル含有熱可塑性樹脂(AS,ABS樹脂など)と、アクリロニトリル含有ゴムとを加熱密着させて複合部材を得ることが提案されている。しかし、これらの方法では、熱可塑性樹脂とゴムとの相溶性を利用して接合しているため、樹脂およびゴムの種類が大きく制限され、実用性がかなり狭くなる。
【0005】
ポリアミド−ゴム複合体に関し、特開平2−150439号公報、特開平3−133631号公報、特開平3−138114号公報には、ポリアミド系樹脂とゴム成分とを加硫系の存在下で加硫することにより複合体を製造する方法において、ゴム成分として、カルボキシル基又は酸無水物基含有ゴムと過酸化物と加硫活性化剤(エチレングリコールジメタクリレート、トリアリルイソシアヌレートなど)とアルコキシシラン化合物とを含むゴム成分を用いることが提案されている。これらの文献では、脂肪族ポリアミド系樹脂として主に末端カルボキシル基よりも末端アミノ基の多いポリアミド系樹脂が使用されている。これらの文献に記載の方法では、アミノ基とカルボキシル基又は酸無水物基との反応を利用するため、樹脂及びゴムの種類が大きく制約され、幅広く樹脂/ゴム複合体を得ることが困難である。
【0006】
特開平7−11013号公報には、ポリアミドと加硫ゴムとが強固に結合した部材の製造において、ポリアミド成形体と、過酸化物加硫剤とシラン化合物とを含むゴムコンパウンドとを接触させて加硫する方法が開示されている。この文献には、ゴムコンパウンドに必要により加硫活性剤などを含有させてもよいことが記載されているとともに、比較例(第2表)には、ポリアミド系樹脂と、過酸化物(perkadox 14/40)とブタンジオールジメタクリレート(BDMA)とを含むEPDMゴムとを接触させて加硫しても、樹脂とゴムとが接着しなかったことが記載されている。そのため、高価なシラン化合物を用いることなく、複合部材を製造することが困難である。
【0007】
特開平8−156188号公報には、エポキシ基含有樹脂部材と、カルボキシル基又は酸無水物基含有ゴム部材とを密着させて加硫することにより複合部材を得ることが提案されている。しかし、この方法もエポキシ基とカルボキシル基との反応を利用して複合化しているため、樹脂及びゴムの種類が大きく制約され、幅広く複合体を得ることが困難である。
【0008】
ポリエステル−ゴム複合体に関し、硬質成分としての熱可塑性ポリエステルと軟質成分としての加硫ゴムとの複合体の製造において、ゴムと過酸化物加硫剤と二官能又は多官能マレイミドと必要により加硫活性剤とを含むゴム成分を用いること(特開平7−304880号公報)、ゴムと過酸化物加硫剤とシラン化合物と必要により加硫活性剤とを含むゴム成分を用いること(特開平7−166043号公報)が提案されている。さらに、樹脂フィルムとゴムフィルムとの複合フィルムに関し、特開平10−58605号公報には、基材フィルム(ポリエステルフィルムなど)と、接着性改良剤として多官能性メタクリレートを含むゴムフィルム(シリコーンゴム、エチレンプロピレン系ゴムなど)を積層して加硫処理することにより複合シートを得ることが開示されている。しかし、これらの方法では、ポリエステルとゴムとを高い接着強度で接合して一体化することが困難である。
【0009】
このように、従来の技術では、試行錯誤により接合強度の高い熱可塑性樹脂とゴムとの組み合わせを探求しており、熱可塑性樹脂とゴムとを普遍的に組合せ、かつ強固に接合することが困難である。
【0010】
最近、走行中にパンクして内圧がゼロになっても走行可能な特殊タイヤ(以下、単にランフラットタイヤと言う)が各種開発されている。これらのタイヤとして、タイヤの内側面に補強層を有するタイプ(サイド補強式)、或いはタイヤ内部にサポートリングを有するタイプ(中子式)などが知られており、いずれのランフラットにも補強部材が使用されている。
【0011】
これらの補強部材は、ゴムや金属若しくは複合体で構成されており、機械的手段や、化学的手段(接着剤の使用、共加硫)によりタイヤ本体に固定されている。しかし、これらの方法では、重量の大きな金属を使用したり、ゴム材だけで補強する場合には強度面からゴムの使用量を増加せざるを得ない。そのため、結果としてタイヤの総重量が大幅に増大することが避けられない。この対策として、金属部材或いはゴム部材の一部を樹脂に代替することが考えられる。しかし、前記のようにゴムと樹脂との複合体の調製においては、接着に関わる多くの問題があり、樹脂材とゴム材との選択幅又は組み合わせの自由度が大幅に制限される。特に、タイヤ本体のゴム処方を変更することは、実質的に困難である。そのため、樹脂部材の種類も制約され、樹脂部材とゴム部材とを高い接着強度で汎用的に接合することが困難である。例えば、硫黄加硫剤を用いたタイヤ本体では、一般的に、樹脂部材との接合強度を向上させることが困難である。また、タイヤ本体の性能の点から、充填剤,フィラー、可塑剤などの添加剤の添加量を多くせざるを得ない処方や、加硫剤の種類が制約されるゴム処方(例えば、硫黄加硫剤を必要とするゴム処方)では、接合強度を高めるための処方の選択幅が大きく制限される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、接着剤を用いることなく、広範な組合せで樹脂部材により有効に補強されたゴム補強構造体(タイヤなど)およびその製造方法を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、樹脂又は樹脂とゴムとが強固に接合した複合体で構成された補強部材が、タイヤ(又はゴム部材)に強固に接合したゴム補強構造体(タイヤなど)およびその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、(1)分子軌道法による特定の活性原子を有する樹脂がラジカルに対して高い活性を有しており、このような複数の活性原子を有する樹脂と未加硫ゴムとを組み合わせると、未加硫ゴムの加硫又は架橋に伴って、樹脂とゴムとの幅広い組合せにおいて普遍的に直接接着できること、(2)架橋可能な不飽和結合を有する熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を用いると、前記活性原子の有無に拘わらず、加硫剤がラジカル発生剤に限らず硫黄系加硫剤であっても、未加硫ゴムの加硫又は架橋に伴って、樹脂とゴムの直接接着が可能であること、(3)ポリフェニレンエーテル系樹脂とスチレン−ジエン系ゴムとの組合せでは、ゴムの加硫剤がラジカル発生剤であっても硫黄系加硫剤であっても、樹脂とゴムとを強固に接合できることを見いだした。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
【0015】
すなわち、本発明のゴム補強構造体は、タイヤを構成し、かつ樹脂組成物で構成された少なくとも1つの樹脂部材と、前記タイヤを構成するゴム部材とが、接着剤を介することなく直接接合した複合体を備えている。より詳細には、本発明のゴム補強構造体は、樹脂部材と、前記タイヤを構成する少なくとも1つのゴム部材とが、接着剤を介することなく直接接合しているゴム補強構造体であって、前記ゴム部材と樹脂部材とが以下の組合せで構成されている。
【0016】
(i)ラジカル発生剤で加硫されたゴム組成物で構成されたゴム部材と、下記式(1)で表される軌道相互作用エネルギー係数Sが0.006以上であり、かつ水素原子及び硫黄原子から選択された少なくとも一種の活性原子を一分子中に少なくとも平均2つ有する熱可塑性樹脂(又は樹脂組成物)で構成された樹脂部材との組合せ
S=(CHOMO,n/|E−EHOMO,n|+(CLUMO,n/|E−ELUMO,n
(1)
(式中、E、CHOMO,n、EHOMO,n、CLUMO,n、ELUMO,nは、いずれも半経験的分子軌道法MOPACPM3により算出された値であって、Eは加硫剤としてのラジカル発生剤のラジカルの軌道エネルギー(eV)を示し、CHOMO,nは熱可塑性樹脂の基本単位を構成する第n番目の活性原子の最高被占分子軌道(HOMO)の分子軌道係数を示し、EHOMO,nは前記HOMOの軌道エネルギー(eV)を示し、CLUMO,nは前記n番目の活性原子の最低空分子軌道(LUMO)の分子軌道係数を示し、ELUMO,nは前記LUMOの軌道エネルギー(eV)を示す)
(ii)硫黄系加硫剤又はラジカル発生剤で加硫されたゴム組成物で構成されたゴム部材と、熱可塑性樹脂および架橋性基を有する樹脂から選択された少なくとも一種で構成された樹脂(又は樹脂組成物)で構成された樹脂部材との組合せ
(iii)硫黄系加硫剤で加硫されたスチレン−ジエン系ゴム組成物又はラジカル発生剤で加硫されたゴム組成物で構成されたゴム部材と、ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物で構成された樹脂部材との組合せ。
【0017】
前記樹脂部材は、タイヤの補強層を構成してもよく、タイヤを構成する少なくとも1つのゴム層又はゴム部材に対する接着層を構成してもよい。さらに、加硫剤で加硫された加硫ゴム層を介して、樹脂部材とゴム部材とが接合していてもよい。前記熱可塑性樹脂としては、ポリアミド系樹脂(脂肪族ポリアミド系樹脂など)、ポリエステル系樹脂(芳香族ポリエステル系樹脂など)、ポリ(チオ)エーテル系樹脂(ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスルフィド系樹脂など)、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ハロゲン含有ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、熱可塑性エラストマー(ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーなど)などが挙げられる。前記架橋性基を有する樹脂は、熱硬化性樹脂及び不飽和結合を有する熱可塑性樹脂から選択された少なくとも一種であってもよい。
【0018】
前記ラジカル発生剤で加硫可能なゴムには、ジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、アクリル系ゴム、フッ素ゴム、シリコーン系ゴム、ウレタン系ゴムなどが含まれる。ラジカル発生剤は、有機過酸化物、アゾ化合物、硫黄含有有機化合物などであってもよい。
【0019】
前記ゴム部材および樹脂部材のうち少なくとも一方の部材は、加硫活性剤(複数の重合性基を有する化合物など)を含む組成物で形成してもよい。加硫活性剤の割合は、ゴム又は樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部程度であってもよい。
【0020】
本発明は、未成形樹脂組成物、半成形樹脂部材および成形樹脂部材から選択され、かつタイヤを構成する樹脂部材を形成するための樹脂エレメントと、未加硫ゴム組成物および半加硫ゴム部材から選択され、かつ前記タイヤを構成する少なくとも1つのゴムエレメントとを接触させ、未加硫ゴムを加硫し、加硫ゴム部材と樹脂部材とを接合する工程を含むゴム補強構造体の製造方法であって、前記樹脂エレメントとゴムエレメントとを下記の組合せで用いるゴム補強構造体の製造方法も含む。
【0021】
(i)ラジカル発生剤を含むゴム組成物と、前記請求項1記載の式(1)で表される軌道相互作用エネルギー係数Sが0.006以上であり、かつ水素原子及び硫黄原子から選択された少なくとも一種の活性原子を一分子中に少なくとも平均2つ有する熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物との組合せ
(ii)硫黄系加硫剤又はラジカル発生剤を含むゴム組成物と、熱可塑性樹脂および架橋性基を有する樹脂から選択された少なくとも一種の樹脂を含む樹脂組成物との組合せ
(iii)硫黄系加硫剤を含むスチレン−ジエン系ゴム組成物又はラジカル発生剤を含むゴム組成物と、ポリフェニレンエーテル系樹脂を含む樹脂組成物との組合せ
前記樹脂エレメント及びゴムエレメントのうち少なくとも一方のエレメントは加硫活性剤を含んでいてもよい。また、樹脂エレメントは、前記式(1)で表される軌道相互作用エネルギー係数Sが0.006以上であり、かつ水素原子及び硫黄原子から選択された少なくとも一種の活性原子を一分子中に少なくとも平均2つ有する化合物(例えば、分子量が1000以下の比較的低分子量の化合物など)で構成された加硫助剤を含んでいてもよい。
【0022】
さらに、接合工程において、樹脂エレメントとゴムエレメントとの間に加硫活性剤(又は前記加硫助剤を含む塗布剤)を介在させて加熱成形し、樹脂部材とゴム部材とを接合させてもよい。さらには、樹脂エレメントとゴムエレメントとの接触面に、加硫活性剤と、前記式(1)で表される軌道相互作用エネルギー係数Sが0.006以上であり、かつ水素原子及び硫黄原子から選択された少なくとも一種の活性原子を一分子中に少なくとも平均2つ有する化合物(例えば、分子量が1000以下の比較的低分子量の化合物など)で構成された加硫助剤とを含む塗布層を介在させて加熱成形し、樹脂部材とゴム部材とを接合させてもよい。
【0023】
さらに本発明は、半成形樹脂部材および成形樹脂部材から選択され、かつタイヤを構成する樹脂部材と、未加硫ゴム組成物および半加硫ゴム部材から選択され、かつ前記タイヤを構成する少なくとも1つのゴム部材とを接合する工程を含むゴム補強構造体の製造方法であって、前記樹脂部材の表面を、前記樹脂部材を溶解又は膨潤可能な溶媒で処理(塗布処理)し、樹脂部材の処理表面と前記ゴム部材とを接触させ、未加硫ゴムを加硫し、加硫ゴム部材と樹脂部材とを接合させるゴム補強構造体の製造方法も包含する。この方法では、樹脂部材を処理して溶剤を除去した後、樹脂部材の処理面と未加硫ゴム組成物とを接触させても、高い密着性が得られる。
【0024】
これらの複合体及びその製造方法はそのままランフラットタイヤの構成及び製造方法に応用できる。すなわち、ランフラットタイヤなどの補強部材、例えば、サイド補強式タイヤの内側面の補強層や、中子式タイヤのサポートリングに本発明の複合体とその製造方法を応用できる。さらに、本発明の複合体の製造方法を利用してタイヤ本体のゴム部に補強部材を接合させることもできる。
【0025】
【発明の実施の形態】
[樹脂部材]
本発明の複合体において、樹脂部材は、熱可塑性樹脂および架橋性基を有する樹脂から選択された少なくとも一種(以下、単に樹脂と称することがある)で構成されている。
【0026】
(熱可塑性樹脂)
前記熱可塑性樹脂としては、ラジカル発生剤に対して高い活性を示す複数の水素原子(活性水素原子)及び/又は硫黄原子(活性硫黄原子)(以下、これらの水素原子及び硫黄原子を活性原子と称することがある)を有する樹脂を選択することができる。すなわち、熱可塑性樹脂は、ラジカル発生剤の種類に応じて選択でき、例えば、下記式(1)で表される軌道相互作用エネルギー係数Sが一定値(例えば、0.006、好ましくは0.008)以上の活性原子を有する。好ましい活性原子の軌道相互作用エネルギー係数Sは、0.006〜0.06、好ましくは0.007〜0.05(特に0.01〜0.045)程度である。この活性原子の数は、活性原子を有する官能基の結合部位(末端、分岐鎖や主鎖など)に依存し、例えば、熱可塑性樹脂の一分子中、平均2個以上(2〜10000個程度)、好ましくは平均2.5個以上(2.5〜5000個程度)、さらに好ましくは平均3個以上(3〜1000個程度)である。熱可塑性樹脂一分子中の活性原子の数は、通常、2〜100(好ましくは2.5〜50、さらに好ましくは3〜25、特に3〜20)程度である。このような条件を満たす熱可塑性樹脂を選択すると、ゴム成分の加硫に際して、架橋反応がゴム成分と熱可塑性樹脂成分との界面においても進行し、両者が強固に接合する。
【0027】
S=(CHOMO,n/|E−EHOMO,n|+(CLUMO,n/|E−ELUMO,n
(1)
(式中、E、CHOMO,n、EHOMO,n、CLUMO,n、ELUMO,nは、いずれも半経験的分子軌道法MOPACPM3により算出された値であって、Eはラジカル発生剤のラジカルの軌道エネルギー(eV)を示し、CHOMO,nは熱可塑性樹脂の基本単位を構成する第n番目の水素原子又は硫黄原子の最高被占分子軌道(HOMO)の分子軌道係数を示し、EHOMO,nは前記HOMOの軌道エネルギー(eV)を示し、CLUMO,nは前記n番目の水素原子又は硫黄原子の最低空分子軌道(LUMO)の分子軌道係数を示し、ELUMO,nは前記LUMOの軌道エネルギー(eV)を示す)
式(1)のMOPACPM3とは、分子軌道法(MO)の一つである。分子軌道法は分子の電子状態を論ずる近似法のひとつであり、Huckel法などの経験的方法、Huckel法の近似を高めた半経験的方法、厳密に計算のみで分子軌道関数を求める非経験的方法の3つに大別できる。近年、コンピュータの発達に伴ない、半経験的方法および非経験的方法が主な方法になっている。分子軌道法は、分子構造とその化学反応性を関係づける最も有力な方法のひとつである。例えば、日本科学技術文献情報データベース(JOIS)における分子軌道法に関する登録件数は、キーワードを「分子軌道法」として検索した場合、約53000件(期間:1980年〜2000年5月)である。MOPACPM3は、前記半経験的方法の一つであるNDDO(Neglect of Diatomic Differential Overlap)法の核をなす方法である。
【0028】
MOPACPM3は、主として有機化合物の反応について考察する目的で用いられており、多くの文献や書籍[「分子軌道法MOPACガイドブック」(平野恒夫、田辺和俊偏、海文堂、1991年)、「三訂・量子化学入門」(米沢貞次郎他著、化学同人、1983年)、「計算化学ガイドブック」(大澤映二他訳、Tim Clark著、丸善、1985年)]などで解説されている。
【0029】
式(1)での基本単位とは、高分子の末端と、1〜3個程度の繰返単位とで形成したモデル的な分子構造を意味する。すなわち、MOPACPM3で高分子化合物について計算する場合、分子を構成する原子の数が多すぎるため、分子そのものを対象として計算するのが困難である。そのため、高分子の末端と、2〜3個程度の繰り返し単位とで形成した分子構造モデル(基本単位)を対象にして計算を行ってもよい。例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)の分子構造(繰返単位)は、一般に、化学式−(CH−CH−CH−CH−O−C(=O)−C−C(=O)−O)−で表されるが、前記式(1)では、基本単位を、便宜的にHO−CH−CH−CH−CH−O−C(=O)−C−C(=O)−OHとして計算してもよい。
【0030】
式(1)の軌道相互作用エネルギー係数Sは、反応性指数と称される場合もあり、種々の書籍等に定義され、解説されており、化学反応性を論じる場合に、極めて一般的に用いられるパラメータである。例えば、「入門フロンティア軌道論」(72頁、山辺信一、稲垣都士著、講談社サイエンティフィク、1989年)には、軌道相互作用エネルギー係数Sは、「2つの軌道が相互作用するとき、(a)エネルギー差が小さければ小さいほど、(b)重なりが大きければ大きいほど、相互作用が強くなる」という考え方を表した式であることが記載されている。式(1)は、ノーベル賞を受賞した故福井博士が1954年に発表したsuperdelocalizability(Sr)の考え方に基づいており(「分子軌道法を使うために」、71頁、井本稔、化学同人、1986年参照)、Srの考え方から式(1)と同様な式が、様々な書籍や文献において導出されている。
【0031】
ここで重要なことは、分子軌道法が分子構造とその化学反応性を論じるにあたって既に広く認知された方法であるということである。従って、式(1)で定義される軌道相互作用エネルギー係数S[1/eV]は、単なる概念的な数値ではなく、材料を特定するためのパラメータや物性値(分子量、官能基など)と同様の意味合いを有する数値である。
【0032】
なお、ラジカル発生剤のラジカルの軌道エネルギーE(eV)は、ラジカルの分子構造に基づいて、MOPACPM3により計算するのが好ましいが、ラジカル発生剤の種類に基づいて、便宜上、所定の値を用いてもよい。例えば、ラジカル発生剤が有機過酸化物ではE=−8eV、アゾ化合物ではE=−5eV、硫黄を除く硫黄含有有機化合物ではE=−6eVとして計算してもよい。
【0033】
軌道相互作用エネルギー係数Sが一定値(例えば、0.006)以上である水素原子(活性水素原子)としては、ラジカル発生剤が有機過酸化物の場合、アミノ(−NH)基(例えば、末端アミノ基)、イミノ(−NH−)基(例えば、主鎖又は末端イミノ基、アミド結合の−NH−基など)、メルカプト(−SH)基、メチル(−CH)基、メチレン(−CH−)基(電子吸引性基に隣接するメチレン基、すなわち活性メチレン基)、メチリジン(−CH=)基(主鎖又は末端のメチリジン基)などの水素原子が挙げられる。
【0034】
また、軌道相互作用エネルギー係数Sが一定値(例えば、0.006)以上である硫黄原子(活性硫黄原子)としては、ラジカル発生剤が有機過酸化物の場合、チオ基(−S−)、メルカプト(−SH)基、アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基などのC1−4アルキルチオ基など)、スルフィニル基(−SO−)などの硫黄原子が挙げられる。
【0035】
前記メチル基としては、例えば、アルキレン鎖、シクロアルキレン鎖又は芳香族環に結合するメチル基、酸素原子に結合するメチル基(メトキシ基のメチル基)などが例示できる。メチレン基としては、例えば、(ポリ)オキシメチレン単位、(ポリ)オキシエチレン単位などの(ポリ)オキシアルキレン単位の酸素原子に隣接するメチレン基の他、アミノ基やイミノ基などの窒素原子に隣接するメチレン基などが例示できる。メチリジン基としては、例えば、アミノ基又はイミノ基に隣接するα−位のメチリジン基、例えば、アミノシクロアルキル基のアミノ基に対するα−位のメチリジン基などが例示できる。
【0036】
熱可塑性樹脂は、一分子中に平均で複数(例えば、2個以上)の活性原子を有していればよい。すなわち、熱可塑性樹脂は、一般に、単一分子ではなく、構造や鎖長などがいくらか異なる多数の分子の混合物である。そのため、全ての分子が複数の活性原子を有している必要はなく、予想される主たる複数の基本単位について計算したとき、一分子あたり平均の活性原子の数が2以上であればよい。例えば、繰返単位−(NH−(CH−NH−C(=O)−(CH−(C=O))−を有するポリマー(ポリアミド66)に含まれる活性水素原子の数は、モデル基本単位NH−(CH−NH−C(=O)−(CH−C(=O)−OHに基づいて計算でき、ラジカル発生剤が有機過酸化物のとき、末端NH基の2つの水素原子が活性水素原子(すなわち、S≧0.006)である。この場合、ポリアミド66について一分子中の活性水素原子の平均数Nは、集合体としてのポリマー(ポリアミド66)の末端NH基と末端COOH基との比率により下記式(2)に基づいて算出できる。
【0037】
N=2×A    (2)
(式中、Aは一分子中の平均の末端NH基の数を示す)
例えば、末端NH基/末端COOH基=1/1(モル比)の場合、一分子中の末端NH基の数A=1個、一分子中の活性水素原子の数N=2個である。また、末端NH基/末端COOH基=1/2(モル比)の場合、一分子中の末端NH基の数A=2/3個、一分子中の活性水素原子の数N=4/3個である。
【0038】
なお、熱可塑性樹脂が異なる活性原子数を有する複数の樹脂で構成された混合樹脂である場合、混合樹脂の活性原子数は、各樹脂が有する活性原子数の平均値で表すこともできる。つまり、混合樹脂を構成する各樹脂の基本単位から活性原子数を個別に算出し、各樹脂の重量割合をもとにして活性原子数の平均を算出することにより、混合樹脂の見かけ上の活性原子数を算出できる。例えば、混合樹脂が、前記N=2個のポリアミド66(A)と、前記N=4/3個のポリアミド66(B)とで構成され、(A)/(B)=1/1(重量比)である場合、混合樹脂一分子中の活性原子数は、N=5/3個とみなすことができる。また、混合樹脂が、前記N=2個のポリアミド66(A)と、全末端がカルボキシル基(つまりN=0個)であるポリアミド66(C)とで構成され、(A)/(C)=3/1(重量比)である場合、混合樹脂一分子中の活性原子数は、N=3/2個とみなすことができる。
【0039】
熱可塑性樹脂は、一分子中に複数の活性原子を有する限り特に制限されず、幅広い範囲の樹脂、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂(ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスルフィド系樹脂など)、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、熱可塑性エラストマーなどが含まれる。また、前記複数の活性原子を備えていない樹脂であっても、活性原子を導入することにより、ゴム部材との接合強度の高い熱可塑性樹脂に改質できる。これらの熱可塑性樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。二種以上の熱可塑性樹脂を組み合わせて用いる場合、樹脂組成物はポリマーアロイなどの複合樹脂組成物を形成してもよい。
【0040】
なお、熱可塑性樹脂の分子量は、特に限定されないが、分子中に複数個の上記活性原子を有するポリマーであっても、その分子量が増大するに従って、樹脂中の活性原子の濃度が相対的に低下し、樹脂とゴム間の架橋速度、密度が低下し、結果として接合に対する活性原子の寄与が低下する場合がある。そのため、樹脂の分子量は低い方が有利である。本発明において、樹脂の分子量は、通常、数平均分子量3000〜400000、好ましくは5000〜100000、より好ましくは5000〜50000であり、例えば、8000〜20000程度である。
【0041】
(1)ポリアミド系樹脂
ポリアミド系樹脂としては、脂肪族ポリアミド系樹脂、脂環族ポリアミド系樹脂、芳香族ポリアミド系樹脂などが挙げられ、通常、脂肪族ポリアミド系樹脂が使用される。脂肪族ポリアミド系樹脂としては、脂肪族ジアミン成分(テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのC4−10アルキレンジアミン)と脂肪族ジカルボン酸成分(アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの炭素数4〜20程度のアルキレンジカルボン酸など)との縮合物(例えば、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612など)、ラクタム(ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどの炭素数4〜20程度のラクタムなど)又はアミノカルボン酸(ω−アミノウンデカン酸などの炭素数4〜20程度のアミノカルボン酸など)の単独又は共重合体(例えば、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12など)、これらのポリアミド成分が共重合したコポリアミド(例えば、ポリアミド6/11,ポリアミド6/12,ポリアミド66/11,ポリアミド66/12など)などが挙げられる。
【0042】
脂環族ポリアミド系樹脂としては、前記脂肪族ジアミン成分及び/又は脂肪族ジカルボン酸成分の少なくとも一部として、脂環族ジアミン及び/又は脂環族ジカルボン酸を用いたポリアミドが挙げられる。脂環族ポリアミドには、例えば、前記脂肪族ジカルボン酸成分と脂環族ジアミン成分(シクロへキシルジアミンなどのC5−8シクロアルキルジアミン;ビス(アミノシクロへキシル)メタン、2,2−ビス(アミノシクロへキシル)プロパンなどのビス(アミノシクロへキシル)アルカン類など)との縮合体が含まれる。
【0043】
芳香族ポリアミド系樹脂には、前記脂肪族ジアミン成分及び脂肪族ジカルボン酸成分のうち少なくとも一方の成分が芳香族成分であるポリアミド、例えば、ジアミン成分が芳香族成分であるポリアミド[MXD−6などの芳香族ジアミン(メタキシリレンジアミンなど)と脂肪族ジカルボン酸との縮合体など]、ジカルボン酸成分が芳香族成分であるポリアミド[脂肪族ジアミン(トリメチルヘキサメチレンジアミンなど)と芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸など)との縮合体など]、ジアミン成分及びジカルボン酸成分が芳香族成分であるポリアミド[ポリ(m−フェニレンイソフタルアミド)などの全芳香族ポリアミド(アラミドなど)など]などが含まれる。
【0044】
ポリアミド系樹脂には、さらに、ダイマー酸をジカルボン酸成分とするポリアミド、少量の多官能性ポリアミン及び/又はポリカルボン酸成分を用い、分岐鎖構造を導入したポリアミド、変性ポリアミド(N−アルコキシメチルポリアミドなど)も含まれる。
【0045】
ポリアミド系樹脂において、例えば、末端アミノ基の水素原子や、末端アミノ基に対してα−位の炭素原子に結合する水素原子、アミド結合の−NH−基に隣接する炭素原子に結合する水素原子(メチレン基の水素原子やメチリジン基の水素原子など)、特に末端アミノ基の水素原子が活性水素原子を構成する。
【0046】
ポリアミド系樹脂において、末端NH基と末端COOH基との割合は、特に限定されず、例えば、末端アミノ基の水素原子とα−炭素位の水素原子とで活性水素原子を構成する場合、末端アミノ基/末端カルボキシル基=10/90〜100/0(モル比)程度、好ましくは20/80〜100/0(モル比)程度、さらに好ましくは25/75〜100/0(モル比)程度の範囲から選択できる。また、末端アミノ基の水素原子だけで活性水素原子を構成する場合、末端アミノ基/末端カルボキシル基=50/50〜100/0(モル比)程度、好ましくは60/40〜100/0(モル比)程度、さらに好ましくは70/30〜100/0(モル比)程度であってもよい。
【0047】
(2)ポリエステル系樹脂
ポリエステル系樹脂は、脂肪族ポリエステル系樹脂であってもよいが、通常、芳香族ポリエステル系樹脂、例えば、ポリアルキレンアリレート系樹脂又は飽和芳香族ポリエステル系樹脂が使用される。芳香族ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリC2−4アルキレンテレフタレート;このポリアルキレンテレフタレートに対応するポリC2−4アルキレンナフタレート(例えば、ポリエチレンナフタレートなど);ポリ1,4−シクロへキシルジメチレンテレフタレート(PCT))などが含まれる。ポリエステル系樹脂は、アルキレンアリレート単位を主成分(例えば、50重量%以上)として含むコポリエステルであってもよく、共重合成分には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオールなどのC2−6アルキレングリコール、ポリオキシC2−4アルキレングリコール、フタル酸、イソフタル酸などの非対称芳香族ジカルボン酸又はその酸無水物、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸などが例示できる。さらに、少量のポリオール及び/又はポリカルボン酸を用い、線状ポリエステルに分岐鎖構造を導入してもよい。
【0048】
芳香族ポリエステル系樹脂が前記活性原子を所定の濃度で有しない場合、活性原子を有する変性化合物で変性した変性ポリエステル系樹脂(例えば、アミノ基及びオキシアルキレン基から選択された少なくとも一種を有する芳香族ポリエステル系樹脂)を用いてもよい。活性原子、特に、活性水素原子を有する化合物としては、ポリアミン類(脂肪族ジアミン類、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタンなどの炭素数2〜10程度の直鎖又は分岐鎖状アルキレンジアミンなど;脂環族ジアミン類、例えば、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなど;芳香族ジアミン類、例えば、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンなど)、ポリオール類(例えば、(ポリ)オキシエチレングリコール、(ポリ)オキシトリメチレングリコール、(ポリ)オキシプロピレングリコール、(ポリ)オキシテトラメチレングリコールなどの(ポリ)オキシC2−4アルキレングリコール類など)などが例示できる。変性は、例えば、ポリエステル樹脂と変性化合物とを加熱混合し、アミド化、エステル化又はエステル交換反応を利用して行うことができる。ポリエステル系樹脂の変性の程度は、前記化合物中の活性水素原子の量に応じて、ポリエステル系樹脂の官能基(ヒドロキシル基又はカルボキシル基)1モルに対して、例えば、変性化合物0.1〜2モル、好ましくは0.2〜1.5モル、さらに好ましくは0.3〜1モル程度であってもよい。エステル交換反応に用いる場合、(ポリ)オキシC2−4アルキレングリコール類の使用量は、ポリエステル系樹脂100重量部に対して1〜50重量部程度、好ましくは5〜30重量部程度であってもよい。
【0049】
ポリエステル系樹脂では、通常、(ポリ)オキシアルキレン単位の酸素原子に隣接するメチレン基の水素原子が活性水素原子を構成し、変性ポリエステル系樹脂では、通常、末端アミノ基の水素原子や、末端アミノ基に対してα−位の炭素原子に結合する水素原子、アミド結合の−NH−基に隣接する炭素原子に結合する水素原子(メチレン基の水素原子やメチリジン基の水素原子など)、特に末端アミノ基の水素原子が活性水素原子を構成する。
【0050】
(3)ポリ(チオ)エーテル系樹脂
ポリエーテル系樹脂には、ポリオキシアルキレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスルフィド系樹脂(ポリチオエーテル系樹脂)が含まれる。ポリオキシアルキレン系樹脂としては、ポリオキシメチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシテトラメチレングリコールなどのポリオキシC1−4アルキレングリコールなどが含まれる。好ましいポリエーテル系樹脂には、ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、及びポリスルフィド系樹脂が含まれる。
【0051】
(3a)ポリアセタール系樹脂
ポリアセタール系樹脂は、ホモポリマー(ホルムアルデヒドの単独重合体)であってもよく、コポリマー(トリオキサンと、エチレンオキサイド及び/又は1,3−ジオキソランとの共重合体など)であってもよい。また、ポリアセタール系樹脂の末端は封鎖され安定化されていてもよい。ポリアセタール系樹脂では、例えば、オキシメチレン単位の水素原子、末端を封鎖したアルコキシ基(特にメトキシ基)の水素原子、特にオキシメチレン単位の水素原子が活性水素原子を構成する。
【0052】
(3b)ポリフェニレンエーテル系樹脂
ポリフェニレンエーテル系樹脂には、2,6−ジメチルフェニレンオキサイドを主成分とする種々の樹脂、例えば、2,6−ジメチルフェニレンオキサイドとフェノール類との共重合体、スチレン系樹脂をブレンド又はグラフトした変性樹脂などが含まれる。ポリフェニレンエーテル系樹脂では、例えば、ベンゼン環に結合するメチル基の水素原子が活性水素原子を構成する。
【0053】
なお、ポリフェニレンエーテル系樹脂で構成された熱可塑性樹脂組成物は、ゴム組成物がスチレン−ジエン系ゴム(スチレン−ブタジエン系ゴムなど)組成物である場合、特異的に高い相溶性を示し、両者の接合が加硫剤の種類に関係なく可能となる。そのため、ゴム組成物は、硫黄系加硫剤とスチレン−ジエン系ゴム(スチレン−ブタジエン系ゴムなど)とを含む組成物であってもよい。
【0054】
(3c)ポリスルフィド系樹脂(ポリチオエーテル系樹脂)
ポリスルフィド系樹脂は、ポリマー鎖中にチオ基(−S−)を有する樹脂であれば特に限定されない。このような樹脂としては、例えば、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリジスルフィド樹脂、ポリビフェニレンスルフィド樹脂、ポリケトンスルフィド樹脂、ポリチオエーテルスルホン樹脂などが例示できる。また、ポリスルフィド系樹脂は、ポリ(アミノフェニレンスルフィド)のようにアミノ基などの置換基を有していてもよい。好ましいポリスルフィド系樹脂はポリフェニレンスルフィド樹脂である。ポリスルフィド系樹脂では、主鎖中のチオ基が活性硫黄原子を構成する。例えば、ポリフェニレンスルフィド樹脂について、一分子中の活性硫黄原子の平均数Nは、モデル基本単位Cl−C−S−C−S−C−Clに基づいて計算でき、N=2である。
【0055】
(4)ポリオレフィン系樹脂
ポリオレフィン系樹脂には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ(メチルペンテン−1)などのオレフィンの単独又は共重合体、オレフィンと共重合性単量体との共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体など)が挙げられる。これらのポリオレフィン系樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0056】
好ましいポリオレフィン系樹脂には、プロピレン含量が50重量%以上(特に75〜100重量%)のポリプロピレン系樹脂、例えば、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体などが含まれる。また、ポリオレフィン系樹脂は結晶性であるのが好ましい。
【0057】
ポリオレフィン系樹脂では、例えば、ポリオレフィンの主鎖を構成するメチレン基の水素原子、前記主鎖から分岐するメチル基の水素原子などが活性水素原子を構成する。
【0058】
(5)ポリウレタン系樹脂
ポリウレタン系樹脂は、ジイソシアネート類とポリオール類と必要により鎖伸長剤との反応により得ることができる。ジイソシアネート類としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート類、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート類、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート類、キシリレンジイソシアネートなどの芳香脂肪族ジイソシアネート類などが例示できる。ジイソシアネート類として、アルキル基(例えば、メチル基)が主鎖又は環に置換した化合物を使用してもよい。
【0059】
ジオール類としては、ポリエステルジオール(アジピン酸などのC4−12脂肪族ジカルボン酸成分、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどのC2−12脂肪族ジオール成分、ε−カプロラクトンなどのC4−12ラクトン成分などから得られるポリエステルジオールなど)、ポリエーテルジオール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシテトラメチレングリコール、ビスフェノールA−アルキレンオキサイド付加体など)、ポリエステルエーテルジオール(ジオール成分の一部として上記ポリエーテルジオールを用いたポリエステルジオール)などが利用できる。
【0060】
さらに、鎖伸長剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのC2−10アルキレンジオールの他、ジアミン類も使用できる。ジアミン類としては、脂肪族ジアミン類、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタンなどの炭素数2〜10程度の直鎖又は分岐鎖状アルキレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミンなどの直鎖又は分岐鎖状ポリアルキレンポリアミンなど;脂環族ジアミン類、例えば、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなど;芳香族ジアミン類、例えば、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンなどが例示できる。
【0061】
ポリウレタン系樹脂では、例えば、ジイソシアネート類の主鎖又は環に結合するアルキル基の水素原子(特に、ベンジル位の水素原子)、ポリオール類やポリオキシアルキレングリコールのアルキレン基の水素原子、鎖伸長剤のアミノ基の水素原子などが活性水素原子を構成する。
【0062】
(6)熱可塑性エラストマー
熱可塑性エラストマーには、ポリアミド系エラストマー(ポリアミドを硬質相とし、脂肪族ポリエーテルを軟質相とする共重合体)、ポリエステル系エラストマー(ポリアルキレンアリレートを硬質相とし、脂肪族ポリエーテルや脂肪族ポリエステルを軟質相とする共重合体)、ポリウレタン系エラストマー(短鎖グリコールのポリウレタンを硬質相とし、脂肪族ポリエーテルや脂肪族ポリエステルを軟質相とする共重合体、例えば、ポリエステルウレタンエラストマー、ポリエーテルウレタンエラストマーなど)、ポリスチレン系エラストマー(ポリスチレンブロックを硬質相とし、ジエン重合体ブロック又はその水素添加ブロックを軟質相とするブロック共重合体)、ポリオレフィン系エラストマー(ポリスチレン又はポリプロピレンを硬質相とし、エチレン−プロピレンゴムやエチレン−プロピレン−ジエンゴムを軟質相とするエラストマー、結晶化度の異なる硬質相と軟質相とで構成されたオレフィン系エラストマーなど)、ポリ塩化ビニル系エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマーなどが含まれる。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリエステル系樹脂およびポリウレタン系樹脂の項で述べた(ポリ)オキシC2−4アルキレングリコール類(特にポリオキシエチレングリコール)などが使用でき、脂肪族ポリエステルとしては、ポリウレタン系樹脂の項で述べたポリエステルジオールなどが使用できる。これらの熱可塑性エラストマーは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0063】
熱可塑性エラストマーがブロック共重合体であるとき、ブロック構造は特に制限されず、トリブロック構造、マルチブロック構造、星形ブロック構造などであってもよい。
【0064】
好ましい熱可塑性エラストマーには、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーが含まれる。
【0065】
熱可塑性エラストマーでは、例えば、軟質相を構成するオキシアルキレン単位の水素原子が活性水素原子を構成してもよい。
【0066】
(7)その他の熱可塑性樹脂(変性樹脂)
本発明は、前記活性原子を所定の濃度で含有する種々の熱可塑性樹脂とゴムとの接合に利用できる。そのため、熱可塑性樹脂が前記活性原子を所定の濃度で含有しない場合には、前記活性原子(又はアミノ基、オキシアルキレン基、メルカプト基など)を導入した変性樹脂として使用すればよい。このような熱可塑性樹脂(活性原子を所定の濃度で有しない樹脂)としては、例えば、ビニル重合系樹脂[(メタ)アクリル系樹脂(ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂)など)、スチレン系樹脂(ポリスチレン;AS樹脂、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体などのスチレン共重合体;HIPS,ABS樹脂などのスチレン系グラフト共重合体など)、ハロゲン含有単量体の単独又は共重合体(ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン共重合体など)、ビニル系樹脂(ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコールなど)など]、縮合系樹脂[ポリカーボネート(ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂など)、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアリレート系樹脂など]が例示できる。
【0067】
前記ビニル重合系樹脂では、例えば、ビニル単量体と(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸などのカルボキシル基又は酸無水物基含有単量体との共重合により、ビニル重合系樹脂にカルボキシル基又は酸無水物基を導入し、必要によりチオニルクロライドと反応させて酸クロライド基を生成させ、アンモニア、モノ置換アミン類(モノアルキルアミン、モノアリールアミンなど)や前記例示のジアミン類と反応させてアミノ基を導入することにより変性樹脂を生成させてもよい。さらに、(ポリ)オキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートや(ポリ)オキシアルキレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレートを前記ビニル単量体と共重合したり、ビニル重合系樹脂にグラフト重合することにより、活性水素原子を導入して変性してもよい。
【0068】
さらに、ビニル重合系樹脂だけでなく縮合系樹脂でも、カルボキシル基又は酸無水物基含有単量体を樹脂にグラフト重合させて、樹脂にカルボキシル基又は酸無水物基を導入し、前記と同様にして、必要によりチオニルクロライドと反応させて酸クロライド基を生成させ、アンモニア、モノ置換アミン類や前記例示のジアミン類と反応させてアミノ基を導入して変性してもよい。
【0069】
(他の成分)
前記樹脂部材は、前記活性原子を所定の濃度で含有する熱可塑性樹脂で構成すればよく、前記熱可塑性樹脂と他の熱可塑性樹脂との樹脂組成物で構成してもよい。他の熱可塑性樹脂には、前記変性樹脂(8)に対応する未変性熱可塑性樹脂、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ハロゲン含有単量体の単独又は共重合体(フッ素樹脂など)、ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、液晶性ポリエステル樹脂などが含まれる。
【0070】
活性原子を有する熱可塑性樹脂の割合は、樹脂成分全体に対して、30〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、さらに好ましくは80〜100重量%程度である。
【0071】
(架橋性基を有する樹脂)
架橋性基を有する樹脂は、不飽和結合(重合性又は架橋性不飽和結合)を有する熱可塑性樹脂と、架橋性官能基を有する熱硬化性樹脂とに大別でき、架橋性樹脂は前記不飽和結合と架橋性官能基とを有していてもよい。
【0072】
(不飽和結合を有する熱可塑性樹脂)
本発明は、ラジカルに対して活性な不飽和結合を所定の濃度で含有する種々の熱可塑性樹脂とゴムとの接合にも利用できる。そのため、熱可塑性樹脂が不飽和結合を有しない樹脂や不飽和結合濃度が所定の濃度に達しない樹脂である場合には、不飽和結合を導入した変性樹脂又は改質樹脂として使用してもよい。前記不飽和結合は、加硫剤(ラジカル発生剤など)により活性化可能であれば特に限定されず、熱や光の付与により架橋性又は重合性を示す種々の結合(例えば、重合性不飽和結合)であってもよい。このような不飽和結合又は不飽和結合を有するユニットは、連結基(エーテル結合(−O−)、エステル結合(−OC(=O)−、−C(=O)O−)、アミド結合(−NHCO−,−CONH−)、イミノ結合(−NH−)、ウレタン結合(−NHC(=O)O−)、尿素結合、ビウレット結合など)を介して、熱可塑性樹脂に結合していてもよい。さらに、前記不飽和結合又はそのユニットは、樹脂の末端(主鎖末端)及び/又は側鎖に位置していてもよく、樹脂の主鎖に位置していてもよく、さらにはこれらを組み合わせた異なる部位に位置していてもよい。
【0073】
不飽和結合を有する基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、アリル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基などのC2−6アルケニル基;4−ビニルフェニル基、4−イソプロペニルフェニル基などのC2−6アルケニル−C6−20アリール基;スチリル基などのC6−20アリール−C2−6アルケニル基;エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、プロパルギル基、2−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基などのC2−6アルキニル基;ビニレン基、メチルビニレン基、エチルビニレン基、1,2−ジメチルビニレンなどのモノ又はジC1−6アルキルビニレン基、クロロビニレン基などのハロビニレン基などの置換基を有していてもよいビニレン基;ビニリデン基;エチニレン基などが例示できる。
【0074】
不飽和結合を有する熱可塑性樹脂としては、例えば、(1)反応性基(A)及び不飽和結合とを有する化合物と、前記反応性基(A)に対して反応可能な反応性基(B)を有する樹脂(熱可塑性樹脂など)との反応により生成する樹脂、(2)共重合又は共縮合により不飽和結合を導入した熱可塑性樹脂、(3)不飽和結合を有する樹脂と樹脂とで形成されたポリマーブレンド、(4)種々の有機反応(例えば、アセチレンを利用したレッペ反応によるビニル基の導入、ビニルリチウムなどの有機金属試薬を利用した不飽和結合の導入、カップリング反応による不飽和結合の導入など)により不飽和結合を導入した熱可塑性樹脂などが例示できる。好ましい樹脂は、前記樹脂(1)、(2)、又は(3)である。
【0075】
前記態様(1)において、少なくとも1つの反応性基(A)および少なくとも1つの不飽和結合を有する重合性化合物と、前記重合性化合物の反応性基(A)に対して反応性の反応性基(B)を有する樹脂とを反応させることにより、樹脂に不飽和結合を導入できる。
【0076】
重合性化合物の代表的な反応性基(A)としては、(A1)ヒドロキシル基、(A2)カルボキシル基又はその酸無水物基、(A3)アミノ基、(A4)エポキシ基、(A5)イソシアネート基などが例示でき、重合性化合物の反応性基(A)と樹脂の反応性基(B)との組み合わせとしては、次のような組み合わせが例示できる。なお、括弧内は反応性基(A)と反応性基(B)との結合形式を示す。
【0077】
(A1)ヒドロキシル基:
(B)カルボキシル基又はその酸無水物基(エステル結合)、イソシアネート基(エステル結合)
(A2)カルボキシル基又はその無水物基:
(B)ヒドロキシル基(エステル結合)、アミノ基(アミド結合)、エポキシ基(エステル結合)、イソシアネート基(アミド結合)
(A3)アミノ基:
(B)カルボキシル基又はその酸無水物基(アミド結合)、エポキシ基(イミノ結合)、イソシアネート基(アミド結合)
(A4)エポキシ基:
(B)カルボキシル基又はその酸無水物基(エステル結合)、アミノ基(イミノ結合)
(A5)イソシアネート基:
(B)ヒドロキシル基(エステル結合)、カルボキシル基又はその酸無水物基(アミド結合)、アミノ基(アミド結合)
前記樹脂の反応性基(B)に関し、ポリアミド系樹脂では、例えば、残存するカルボキシル基やアミノ基を反応性基(B)として利用でき、ポリエステル系樹脂では、例えば、残存するカルボキシル基やヒドロキシル基を反応性基(B)として利用できる。ポリ(チオ)エーテル系樹脂では、残存するヒドロキシル基、メルカプト基などを反応性基(B)として利用してもよく、ポリアセタール系樹脂では、残存するヒドロキシル基を反応性基(B)として利用できる。さらに、ポリカーボネート系樹脂では、残存するヒドロキシル基を反応性基(B)として利用でき、ポリイミド系樹脂では、残存するカルボキシル基や酸無水物基、アミノ基、イミノ基などを反応性基(B)として利用できる。さらに、ポリウレタン系樹脂では、例えば、残存するヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネート基などを反応性基(B)として利用してもよく、(メタ)アクリル系樹脂では、反応性基(B)を有する単量体を共重合成分として用いることにより、前記反応性基(B)を導入できる。
【0078】
重合性化合物としては、ヒドロキシル基含有化合物[例えば、アリルアルコール、2−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オールなどのC3−6アルケノール、プロパルギルアルコールなどのC3−6アルキノール、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレートなどのC2−6アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどのポリオキシC2−6アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシ−α−メチルスチレンのなどのC2−6アルケニルフェノール、ジヒドロキシスチレン、ビニルナフトールなど]、カルボキシル基又は酸無水物基含有化合物[例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、3−ブテン酸などのC3−6アルケンカルボン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸などのC4−8アルケンジカルボン酸又はその無水物、ビニル安息香酸などの不飽和芳香族カルボン酸、ケイ皮酸など]、アミノ基含有化合物(例えば、アリルアミンなどのC3−6アルケニルアミン、4−アミノスチレン、ジアミノスチレンなど)、エポキシ基含有化合物(例えば、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレートなど)、イソシアネート基化合物(例えば、ビニルイソシアネートなど)などが例示できる。
【0079】
なお、前記態様(1)において、樹脂として反応性基(B)を有していない樹脂や、反応性基(B)の濃度が低い樹脂を用いる場合、反応性基(B)を導入することにより樹脂を改質又は変性してもよい。樹脂に反応性基(B)を導入する方法としては、(i)樹脂の製造において、反応性基(B)を有する単量体(例えば、前記例示の重合性化合物など)と、樹脂材料(又は樹脂の原料である単量体やオリゴマー)とを共重合させる方法、(ii)酸化反応によるカルボキシル基の導入、ハロゲン化法、重合性単量体のグラフト法などの種々の有機反応が利用できる。なお、ビニル重合系樹脂では、通常、前記反応性基(B)を有する単量体を共重合成分として用いることにより前記反応性基(B)を導入する場合が多く、ビニル重合系樹脂を含めていずれの樹脂でも、前記反応性基を有する重合性化合物のグラフト反応により、前記反応性基(B)を容易に導入できる。
【0080】
前記態様(2)において、不飽和結合の導入方法としては、例えば、縮合系樹脂(例えば、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂など)の調製において、反応成分の一部(コモノマー)として、多官能性の不飽和結合を有する化合物[例えば、脂肪族不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸などのC4−10脂肪族不飽和ジカルボン酸など)などの不飽和多価カルボン酸;脂肪族不飽和ジオール(2−ブテン−1,4−ジオールなどのC4−10脂肪族不飽和ジオールなど)などの不飽和多価アルコールなど]を共縮合(又は共重合)させる方法などが例示できる。また、付加重合系樹脂(例えば、オレフィン系樹脂など)においては、反応成分の一部(コモノマー)として、共役不飽和結合を有する単量体(例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、クロロプレンなどの置換基を有していてもよい共役C4−10アルカジエンなど)を共重合させる方法などが例示できる。
【0081】
前記態様(3)では、熱可塑性樹脂(A)と、不飽和結合を有する樹脂(B)とを混合してポリマーブレンド(又は樹脂組成物)を形成させることにより熱可塑性樹脂に不飽和結合を導入できる。
【0082】
前記熱可塑性樹脂(A)としては、特に限定されず、種々の熱可塑性樹脂[例えば、前記熱可塑性樹脂(ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂など)など]が例示できる。また、熱可塑性樹脂(A)は、不飽和結合を有さない飽和樹脂であってもよく、不飽和結合を有する樹脂であってもよい。
【0083】
不飽和結合を有する樹脂(B)としては、前記樹脂(1)、(2)又は(4)などの不飽和結合が導入された熱可塑性樹脂、不飽和結合含有ゴム(例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリペンテナマー、ポリヘプテナマー、ポリオクテナマー、ポリ(3−メチルオクテナマー)、ポリデセナマー、ポリ(3−メチルデセナマー)、ポリドデセナマーなどのポリC4−15アルケニレン、ブタジエン−イソプレン共重合体などのC4−15アルカジエンの共重合体、ブタジエン変性ポリエチレンなどのゴム変性ポリオレフィンなど)などが例示できる。なお、前記ポリC4−15アルケニレンは、シクロオレフィン類(例えば、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロデセン、シクロドデセンなどの置換基を有していてもよいC5−20シクロオレフィンなど)のメタセシス重合、ポリアルケニレン(例えば、ポリブタジエンなど)の部分水素添加などにより得てもよい。
【0084】
前記態様(4)において、前記樹脂(B)の割合は、ポリマーブレンドに所定の濃度で不飽和結合を導入できる範囲、例えば、樹脂(A)/樹脂(B)(重量比)=5/95〜95/5、好ましくは30/70〜95/5、さらに好ましくは50/50〜95/5程度である。また、樹脂(B)として不飽和結合含有ゴム(例えば、ポリオクテニレンなど)を用いる場合、樹脂(B)の割合は、樹脂(A)の性質を損なわない範囲で選択でき、例えば、樹脂(A)/樹脂(B)(重量比)=50/50〜95/5、好ましくは60/40〜95/5、さらに好ましくは70/30〜95/5程度である。
【0085】
なお、前記態様(4)の樹脂組成物において、樹脂(A)と樹脂(B)とが、ポリマーアロイ(海島構造を有するポリマーアロイなど)を形成していてもよい。熱可塑性樹脂としては、前記と同様の樹脂(1)〜(7)が例示でき、これらの樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。二種以上の樹脂を組み合わせて用いる場合、樹脂組成物はポリマーアロイなどの複合樹脂組成物を形成してもよい。
【0086】
不飽和結合の割合は、樹脂の種類、不飽和結合の活性化の程度などにもよるが、例えば、樹脂一分子に対して、例えば、平均0.1個以上(例えば、0.1〜1000個)、好ましくは平均1個以上(例えば、1〜100個)、さらに好ましくは平均2個以上(例えば、2〜50程度)である。また、不飽和結合の濃度は、例えば、樹脂1kgに対して、0.001〜6.6モル、好ましくは0.01〜4モル(例えば、0.01〜1モル)、さらに好ましくは0.02〜2モル(例えば、0.05〜0.5モル)程度である。
【0087】
なお、ポリマーフレンドによる不飽和結合の導入において、不飽和結合の数は、各樹脂の重量分率に応じて不飽和結合を平均値として算出できるが、樹脂組成物中の不飽和結合の数を濃度モル/kgとして算出するのが便利である。
【0088】
(架橋性官能基を有する熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂としては、架橋剤(又は硬化剤)などの存在下で架橋性又は硬化性を示す官能基(例えば、メチロール基、アルコキシメチル基、エポキシ基、イソシアネート基など)を有する樹脂が挙げられる。このような熱硬化性樹脂としては、重縮合又は付加縮合系樹脂(フェノール樹脂、アミノ系樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリイミド系樹脂、熱硬化性ポリウレタン系樹脂、シリコーン樹脂など)、付加重合系樹脂(不飽和ポリエステル系樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、熱硬化性(メタ)アクリル系樹脂など)が例示できる。熱硬化性樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0089】
(8)フェノール樹脂
フェノール樹脂には、ノボラック樹脂、レゾール樹脂などが含まれるが、通常ノボラック樹脂が用いられる。ノボラック樹脂は、酸触媒の存在下、フェノール類とアルデヒド類との反応により得られる。フェノール類としては、例えば、フェノール、o−、m−、又はp−クレゾール、2,5−、3,5−又は3,4−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、エチルフェノール、プロピルフェノールなどのC1−4アルキルフェノール、ジヒドロキシベンゼン、レゾルシノール、ナフトールなどが例示できる。これらのフェノール類は単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどの脂肪族アルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒドなどの芳香族アルデヒドなどが例示できる。これらのアルデヒド類は単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0090】
(9)アミノ系樹脂
アミノ系樹脂は、通常、アミノ基含有化合物とアルデヒド類(例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどの脂肪族アルデヒド、フェニルアセトアルデヒドなどの芳香族アルデヒドなど)との反応により得られる。アミノ系樹脂には、尿素樹脂(尿素とアルデヒド類との反応により得られる尿素樹脂など)、アニリン樹脂(アニリン、ナフチルアミン、トルイジン、キシリジン、N,N−ジメチルアニリン、ベンジジンなどのアニリン類と、アルデヒド類との反応により得られるアニリン樹脂など)、メラミン樹脂(メラミンとアルデヒド類との反応により得られるメラミン樹脂など)、グアナミン樹脂(ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ホルモグアナミンなどのグアナミン類と、アルデヒド類との反応により得られるグアナミン樹脂など)などが含まれる。
【0091】
(10)エポキシ樹脂
エポキシ系樹脂としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、アミン系エポキシ樹脂などが含まれる。
【0092】
ビスフェノール型エポキシ樹脂を構成するビスフェノールとしては、例えば、4,4−ビフェノール、2,2−ビフェノール、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールAなどのグリシジルエーテル類が例示できる。
【0093】
ノボラック型エポキシ樹脂を構成するノボラック樹脂としては、例えば、前記ノボラック樹脂の項に記載のフェノール類とアルデヒド類との反応により得られるノボラック樹脂などが例示できる。
【0094】
アミン系エポキシ樹脂を構成するアミン成分としては、例えば、アニリン、トルイジンなどの芳香族アミン、ジアミノベンゼン、キシリレンジアミンなどの芳香族ジアミン、アミノヒドロキシベンゼン、ジアミノジフェニルメタンなどが例示できる。
【0095】
(11)熱硬化性ポリイミド系樹脂
熱硬化性ポリイミド系樹脂には前記ポリイミド系樹脂の項で記載の樹脂(例えば、閉環可能な複数のイミド基を有する硬化性樹脂組成物)が含まれる。
【0096】
(12)熱硬化性ポリウレタン系樹脂
熱硬化性ポリウレタン系樹脂には前記ポリウレタン系樹脂の項で記載の樹脂(例えば、複数の遊離のイソシアネート基を有するプレポリマーと、ポリエステルポリオールなどのポリオール成分とで構成された硬化性樹脂組成物)が含まれる。
【0097】
(13)シリコーン樹脂
シリコーン樹脂には、式:RSiO(4−a)/2で表される単位(式中、係数aは1.9〜2.1程度)と、式:RSiO(4−b)/2で表される単位(式中、係数bは0.9〜1.1程度)とで構成されたシリコーン樹脂などが含まれる。式中、Rは、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのC1−10アルキル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などのハロゲン化C1−10アルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基などのC2−10アルケニル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基などのC6−12アリール基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのC3−10シクロアルキル基、ベンジル基、フェネチル基などのC6−12アリール−C1−4アルキル基などが挙げられる。
【0098】
(14)不飽和ポリエステル系樹脂
不飽和ポリエステル樹脂としては、前記ポリエステル系樹脂において、ジカルボン酸成分として、不飽和ジカルボン酸又はその無水物(例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸など)を用いた不飽和ポリエステルなどが挙げられる。
【0099】
(15)ビニルエステル樹脂
ビニルエステル樹脂としては、前記エポキシ樹脂と、(メタ)アクリル酸との反応により得られる重合体、多価フェノール類とグリシジル(メタ)アクリレートとの反応により得られる重合体などが挙げられる。
【0100】
(16)ジアリルフタレート樹脂
ジアリルフタレート樹脂には、ジアリルオルソフタレート、ジアリルイソフタレートなどのジアリルフタレートモノマーから得られる樹脂などが含まれる。
【0101】
(17)熱硬化性(メタ)アクリル系樹脂
熱硬化性(メタ)アクリル系樹脂には、前記(メタ)アクリル系樹脂の項で記載の樹脂(ヒドロキシル基などの反応性基を有する(メタ)アクリル系樹脂と硬化剤とで構成された樹脂組成物など)が含まれる。
【0102】
なお、架橋性基を有する樹脂(特に熱硬化性樹脂を除く架橋性樹脂)も、前記熱可塑性樹脂と同様に、ラジカルに対して高い活性を示す複数の活性原子(活性水素原子及び活性硫黄原子から選択された少なくとも一方の活性原子)を有していてもよい。活性原子の軌道相互作用エネルギー係数Sや活性原子の濃度は前記熱可塑性樹脂と同様である。
【0103】
[ゴム部材]
(ゴム)
ゴム部材は、加硫剤とゴムとを含有するゴム組成物を成形(加硫)することにより得られる。前記ゴムは、[樹脂部材]の項に示された前記樹脂と相溶若しくは反応が可能である限り特に制限されず、種々のゴムが使用でき、幅広い範囲から選択できる。
【0104】
ゴムとしては、ジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、アクリル系ゴム、フッ素ゴム、ウレタン系ゴム、エピクロロヒドリンゴム(エピクロロヒドリン単独重合体CO、エピクロロヒドリンとエチレンオキサイドとの共重合体ECO、アリルグリシジルエーテルをさらに共重合させた共重合体など)、クロロスルホン化ポリエチレン、プロピレンオキシドゴム(GPO)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EAM)、ポリノルボルネンゴム、及びこれらの変性ゴム(酸変性ゴムなど)などが例示できる。これらのゴムは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのゴムのうち、通常、ジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、アクリル系ゴム、フッ素ゴム、ウレタン系ゴムなどが実用的な観点から広く使用される。
【0105】
ジエン系ゴムには、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、イソブチレンイソプレンゴム(ブチルゴム)(IIR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)などのジエン系単量体の重合体;例えば、アクリロニトリルブタジエンゴム(ニトリルゴム)(NBR)、ニトリルクロロプレンゴム(NCR)、ニトリルイソプレンゴム(NIR)などのアクリロニトリル−ジエン共重合ゴム;スチレンブタジエンゴム(SBR、例えば、スチレンとブタジエンとのランダム共重合体、スチレンブロックとブタジエンブロックとで構成されたSBブロック共重合体など)、スチレンクロロプレンゴム(SCR)、スチレンイソプレンゴム(SIR)などのスチレン−ジエン共重合ゴムなどが含まれる。ジエン系ゴムには、水添ゴム、例えば、水素添加ニトリルゴム(H−NBR)なども含まれる。
【0106】
オレフィン系ゴムとしては、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDMなど)、ポリオクテニレンゴムなどが例示できる。
【0107】
アクリル系ゴムには、アクリル酸アルキルエステルを主成分とするゴム、例えば、アクリル酸アルキルエステルと塩素含有架橋性単量体との共重合体ACM、アクリル酸アルキルエステルとアクリロニトリルとの共重合体ANM、アクリル酸アルキルエステルとカルボキシル基及び/又はエポキシ基含有単量体との共重合体、エチレンアクリルゴムなどが例示できる。
【0108】
フッ素ゴムとしては、フッ素含有単量体を用いたゴム、例えば、フッ化ビニリデンとパーフルオロプロペンと必要により四フッ化エチレンとの共重合体FKM、四フッ化エチレンとプロピレンとの共重合体、四フッ化エチレンとパーフルオロメチルビニルエーテルとの共重合体FFKMなどが例示できる。
【0109】
ウレタンゴム(U)としては、例えば、ポリエステル型ウレタンエラストマー、ポリエーテル型ウレタンエラストマーなどが含まれる。
【0110】
変性ゴムとしては、酸変性ゴム、例えば、カルボキシル化スチレンブタジエンゴム(X−SBR)、カルボキシル化ニトリルゴム(X−NBR)、カルボキシル化エチレンプロピレンゴム(X−EP(D)M)などのカルボキシル基又は酸無水物基を有するゴムが含まれる。
【0111】
[加硫剤]
本発明では、加硫剤として、硫黄、硫黄含有化合物などの硫黄系加硫剤、非硫黄系加硫剤(例えば、有機過酸化物などのラジカル発生剤系加硫剤)のいずれも使用できる。
【0112】
(非硫黄系加硫剤(ラジカル発生剤))
ラジカル発生剤は、前記ゴムを加硫(又は架橋)するだけでなく、前記樹脂に作用して(例えば、熱可塑性樹脂の活性水素原子を引き抜き、ラジカル化などにより活性化して)、樹脂と加硫ゴムとを架橋反応により直接接合させる。ラジカル発生剤としては、前記樹脂やゴムの種類に応じて、種々のラジカル発生剤が使用でき、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物、硫黄を除く硫黄含有有機化合物などから選択できる。前記ラジカル発生剤は単独で又は二種以上組合せて使用できる。
【0113】
有機過酸化物としては、過酸化ジアシル類(ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、4−クロロベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドなど)、過酸化ジアルキル類(ジ−t−ブチルぺルオキシド、2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルへキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルへキセン−3、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルペルオキシドなど)、過酸化アルキル類(t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイドなど)、アルキリデンペルオキシド類(エチルメチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなど)、過酸エステル類(過酢酸t−ブチル、過ピバリン酸t−ブチルなど)などが挙げられる。
【0114】
アゾ化合物には、アゾイソブチロニトリルなどが含まれる。硫黄含有有機化合物としては、チウラム類(テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)など)、ジチオカルバミン酸塩類(ジメチルジチオカルバミン酸、ジエチルジチオカルバミン酸などのジC1−4アルキルジチオカルバミン酸と、ナトリウム、カリウム、鉄、銅、亜鉛、セレン又はテルルとの塩など)、チアゾ−ル類(2−メルカプトベンゾチアゾ−ル、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールなど)などが含まれる。
【0115】
樹脂部材とゴム部材との接合において光照射可能であれば、ラジカル発生剤として光重合開始剤も利用できる。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン又はその誘導体(3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4−ジメトキシベンゾフェノンなど)、アルキルフェニルケトン又はその誘導体(アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(モルホリノフェニル)−ブタノンなど)、アントラキノン又はその誘導体(2−メチルアントラキノンなど)、チオキサントン又はその誘導体(2−クロロチオキサントン、アルキルチオキサントンなど)、ベンゾインエーテル又はその誘導体(ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテルなど)、ホスフィンオキシド又はその誘導体などが例示できる。さらに、ラジカル発生剤には、過硫酸塩(過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなど)も含まれる。
【0116】
これらの化合物のうち好ましいラジカル発生剤は有機過酸化物である。
【0117】
ラジカル発生剤の割合は、未加硫ゴム100重量部に対して、例えば、0.5〜15重量部程度の範囲から選択でき、通常、1〜10重量部程度、好ましくは1〜8重量部(例えば、2〜7重量部)程度である。
【0118】
(硫黄系加硫剤)
ゴム部材は、硫黄系加硫剤とゴムとを含有するゴム組成物を成形(加硫)することにより得てもよい。硫黄系加硫剤としては、例えば、硫黄、塩化硫黄、前記有機硫黄含有化合物などが例示できる。硫黄系加硫剤の使用量は、ゴム成分100重量部に対し1〜10重量部、好ましくは2〜7重量部、さらに好ましくは3〜5重量部程度である。
【0119】
なお、硫黄系加硫剤でゴム成分を加硫しても、前記架橋性樹脂やポリフェニレンエーテル系樹脂と組み合わせると、ゴム部材と樹脂部材との高い密着性が得られる。
【0120】
[加硫活性剤]
本発明では、樹脂(又は樹脂組成物)及び未加硫ゴム(又は未加硫ゴム組成物)のうち少なくとも一方の成分には加硫活性剤(硬化剤などと称する場合もある)を含有させてもよい。また、樹脂及び/又は未加硫ゴムにおいて、加硫剤による接着の効率を高めるため、加硫剤と共に加硫活性剤を用いてもよい。加硫活性剤は、ゴムの加硫を促進するのみならず、ゴム分子と樹脂分子との架橋を促進し、ゴム部材と樹脂部材の接合をより容易にする。例えば、熱可塑性樹脂がポリフェニレンエーテル系樹脂であるとき、ラジカル発生剤と加硫活性剤とを組み合わせて用いると、樹脂部材と加硫ゴム部材との間で架橋反応が進行し、両者を確実かつ強固に結合できる。なお、加硫活性剤は、ゴムの加硫促進とゴムと樹脂との間の架橋形成に必要な量が存在すればよく、必要以上の添加はゴムの物性の低下を招く場合があるので、適正な添加量は適当に選択できる。
【0121】
前記加硫活性剤としては、炭素−炭素二重結合(重合性基又は重合性不飽和結合)を有する有機化合物〔例えば、ビニル系単量体(ジビニルベンゼンなど)、アリル系単量体(ジアリルフタレート、トリアリルホスフェート、トリアリル(イソ)シアヌレートなど)、(メタ)アクリル系単量体など〕、マレイミド系化合物などが挙げられる。これらの加硫活性剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。加硫活性剤としては、通常、2以上の複数の重合性不飽和結合を有する多官能性の加硫活性剤が使用される。
【0122】
(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、二官能性(メタ)アクリレート類[エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどのC2−10アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのポリC2−4アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのC2−4アルキレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレートなど〕、三官能性又は多官能性(メタ)アクリレート類[グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなど]などが例示できる。
【0123】
複数のマレイミド基を有するマレイミド化合物は、ポリアミンと無水マレイン酸との反応により得ることができる。マレイミド系化合物には、例えば、芳香族ビスマレイミド(N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N,N’−3−メチル−1,4−フェニレンジマレイミド、4,4’−ビス(N,N’−マレイミド)ジフェニルメタン、4,4’−ビス(N,N’−マレイミド)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス(N,N’−マレイミド)ジフェニルエーテルなど)、脂肪族ビスマレイミド(N,N’−1,2−エチレンビスマレイミド、N,N’−1,3−プロピレンビスマレイミド、N,N’−1,4−テトラメチレンビスマレイミドなど)などが例示できる。
【0124】
好ましい加硫活性剤は、一分子中に複数(例えば、2〜6個、特に3〜6個程度)の炭素−炭素二重結合(重合性不飽和結合)を有する化合物、例えば、トリアリル(イソ)シアヌレート、二官能乃至多官能性(メタ)アクリレート(特に三官能性又は多官能性(メタ)アクリレート)、芳香族マレイミド化合物などが含まれる。
【0125】
本発明において加硫活性剤の添加は必須ではない。例えば、熱可塑性樹脂を構成する分子の有する活性原子の数や使用するゴム材料の種類によっては、加硫活性剤が存在しなくても両部材の接合は可能である。しかし、多くの場合、ゴム部材と樹脂部材とを確実に接合するため、加硫活性剤を添加する方が有利である。加硫活性剤は、未加硫ゴム(又は未加硫ゴム組成物)及び熱可塑性樹脂(又は樹脂組成物)のうち少なくともいずれか一方の成分に添加すればよく、双方の成分に添加してもよい。加硫活性剤は、通常、未加硫ゴムに添加する場合が多い。加硫活性剤の使用量は、使用する加硫活性剤の種類や、添加する成分の種類(未加硫ゴム及び/又は熱可塑性樹脂)によって異なるが、通常、熱可塑性樹脂とゴムとの接着を促進可能な量、例えば、ゴム及び樹脂から選択された少なくとも一種の成分100重量部に対して、加硫活性剤0.1〜10重量部程度、好ましくは0.1〜5重量部程度、さらに好ましくは0.1〜3重量部程度の範囲から選択できる。例えば、加硫活性剤が多価アルコールのメタクリル酸エステルである場合、加硫活性剤の添加量は、ゴム及び樹脂から選択された少なくとも一種の成分100重量部に対して0.1〜10重量部程度、好ましくは0.1〜5重量部、さらに好ましくは0.1〜3重量部、実用的には0.1〜1.9重量部(例えば0.5重量部や1.0重量部)である。また、ゴムと樹脂の双方に添加する場合、樹脂に対する添加量は少量であってもよく、樹脂100重量部に対して、加硫活性剤0.1〜7重量部程度、好ましくは0.1〜5重量部程度、さらに好ましくは0.1〜3重量部程度であってもよい。
【0126】
加硫活性剤は、種類にもよるが、過剰に添加すると、ゴム部材又は樹脂部材の物性に大きな影響を及ぼす場合がある。例えば、ゴム成分への添加にあっては、加硫ゴムの硬度が設計値よりはるかに高くなったり、ゴム部材の長期的な物性値、例えば、耐候性が大幅に低下するなどの障害が発生する。また、樹脂成分への添加にあっては、樹脂部材の形成に伴ってゲルなどが発生し、適切な成形が困難となったり、樹脂部材の機械強度が低下する。さらには、添加された加硫活性剤が樹脂部材から滲出(マイグレート)する場合がある。
【0127】
従って、加硫活性剤の添加は、ゴム成分への添加であっても、樹脂成分への添加であっても、被添加材(ゴム又は樹脂)100重量部に対して10重量部を超えることは好ましくなく、5重量部以上の添加は注意を要し、事前に被添加材への影響を検討する必要がある。被添加材への影響に特段の配慮をすることなく、ゴム部材と樹脂部材との十分な接合強度を得るには、加硫活性剤の添加量は、被添加材がゴムの場合、ゴム100重量部に対して、2重量部以下、例えば、0.1〜1.9重量部(例えば、0.5〜1.9重量部)程度であり、被添加材が樹脂の場合、樹脂100重量部に対して、5重量部以下、例えば、0.1〜5重量部(例えば、3〜5重量部)程度である。
【0128】
なお、加硫活性剤をゴムに添加する場合、ラジカル発生剤と加硫活性剤との割合は、例えば、前者/後者=0.3/1〜20/1(例えば、0.5/1〜20/1)(重量比)程度、好ましくは0.4/1〜15/1(例えば、1/1〜15/1)(重量比)程度、さらに好ましくは0.5/1〜10/1(例えば、2/1〜10/1)(重量比)程度であってもよい。
【0129】
なお、後述するように、加硫活性剤は、必ずしもゴム組成物及び/又は樹脂組成物に配合する必要はなく、ゴム部材及び/又は樹脂部材の接合面に塗布してもよい。
【0130】
[加硫助剤]
本発明では、接着の効率を高めるため、さらに加硫助剤を用いてもよい。ゴムや樹脂の種類によっては、加硫助剤を添加することにより、ゴム部材と樹脂部材の接合をより強固にできる。加硫助剤は、未加硫ゴム(又は未加硫ゴム組成物)及び熱可塑性樹脂(又は樹脂組成物)のうち少なくともいずれか一方の成分に添加すればよく、双方の成分に添加してもよい。通常、加硫助剤は、熱可塑性樹脂に添加する場合が多い。
【0131】
加硫助剤は、樹脂やゴムの種類に応じて選択でき、例えば、前記(1)〜(7)の項に記載の熱可塑性樹脂のオリゴマー(例えば、前記ポリアミド系樹脂のオリゴマー、前記エーテル系樹脂のオリゴマーなどの数平均分子量100〜1000程度のオリゴマーなど)、ポリアミン類(例えば、前記(2)ポリエステル系樹脂の項に記載のポリアミン類など)、ポリオール類(例えば、前記(2)ポリエステル系樹脂の項に記載のポリオール類など)、多価カルボン酸又はその酸無水物、複数のアルデヒド基を有する化合物、エポキシ化合物、窒素含有樹脂(アミノ樹脂など)、メチロール基又はアルコキシメチル基を有する化合物、ポリイソシアネートなどが例示できる。これらの加硫助剤は、単独で又は2種以上を組合せて使用してもよい。
【0132】
好ましい加硫助剤は、前記式(1)で表される活性原子のうち、活性水素原子及び/又は硫黄原子を一分子中に平均2個以上有する化合物、例えば、前記(1)〜(7)の項に記載の熱可塑性樹脂のオリゴマー(例えば、前記ポリアミド系樹脂のオリゴマー、前記ポリエーテル系樹脂のオリゴマーなど)、前記ポリアミン類などが例示できる。
【0133】
加硫助剤の割合は、例えば、ゴム及び/又は樹脂100重量部に対し、0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量部、さらに好ましくは1〜15重量部程度である。
【0134】
(他の添加剤)
樹脂組成物は、補強材(フィラー又は補強剤)を含んでいてもよい。補強材は、粒子状補強材(例えば、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、炭酸マグネシウム、カーボンブラック、ホワイトカーボン、クレー、タルクなど)であってもよいが、通常、繊維状補強材が使用される。繊維状補強材としては、例えば、レーヨン繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維(アラミド繊維などの芳香族ポリアミド繊維を含む)、ポリエステル繊維、無機繊維(金属繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ウィスカーなど)などが例示できる。これらの補強材は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。補強材の使用量は、樹脂100重量部に対して1〜50重量部、好ましくは5〜30重量部程度である。
【0135】
樹脂組成物(特に架橋性基を有する樹脂)は、必要により、架橋を促進するための架橋促進剤(酸類、塩基類や硬化剤(有機系硬化剤、無機系硬化剤など)など)を含んでいてもよい。
【0136】
さらに、樹脂組成物は、種々の添加剤、例えば、安定剤(紫外線吸収剤、フェノール系、アミン系、リン系酸化防止剤などの酸化防止剤、熱安定剤)、着色剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤などを含んでいてもよい。
【0137】
前記ゴム組成物には、必要に応じて、種々の添加剤、例えば、フィラー、可塑剤又は軟化剤、共加硫剤(酸化亜鉛などの金属酸化物など)、老化防止剤(熱老化防止剤、オゾン劣化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、粘着付与剤、加工助剤、滑剤(ステアリン酸、ステアリン酸金属塩、ワックスなど)、着色剤、発泡剤、分散剤、難燃剤、帯電防止剤などを配合してもよい。
【0138】
前記フィラー(又は補強剤)には、例えば、粉粒状フィラー又は補強剤(マイカ、クレー、タルク、ケイ酸類、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カーボンブラック、フェライトなど)、繊維状フィラー又は補強剤(レーヨン、ナイロン、ビニロン、アラミドなどの有機繊維、炭素繊維、ガラス繊維などの無機繊維)などが含まれる。
【0139】
可塑剤としては、ゴム組成物に可塑性を付与可能である限り特に制限されず、慣用の軟化剤(リノール酸、オレイン酸、ひまし油、パーム油などの植物油;パラフィン、プロセスオイル、エキステンダーなどの鉱物油など)、可塑剤(フタル酸エステル、脂肪族ジカルボン酸エステル、硫黄含有可塑剤、ポリエステル系高分子可塑剤など)などが使用できる。
【0140】
フィラーの含有量は、ゴム100重量部に対して、例えば、0〜300重量部程度、好ましくは0〜200重量部程度、さらに好ましくは0〜100重量部程度であってもよい。可塑剤又は軟化剤の含有量は、ゴム100重量部に対して、例えば、0〜200重量部程度、好ましくは0〜150重量部程度、さらに好ましくは0〜120重量部程度であってもよい。また、共加硫剤、老化防止剤、加工剤又は滑剤、着色剤などの含有量は、有効量であればよく、例えば、共加硫剤の含有量は、ゴム100重量部に対して、0〜20重量部程度、好ましくは0.5〜15重量部程度、さらに好ましくは1〜10重量部程度であってもよい。
【0141】
本発明では、特定の樹脂で構成された樹脂部材と加硫ゴムで構成されたゴム部材とを幅広い組合せで接合でき、必要に応じて加硫活性剤や加硫助剤を共存させることにより、その接合をより確実かつ強固にできる。そのため、樹脂とゴムとの組合せは特に限定されず、例えば、次のような組合せ(a)〜(k)が例示できる。
【0142】
(a)脂肪族ポリアミド系樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(b)芳香族ポリアミド系樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(c)アミノ基及びオキシアルキレン基を有する芳香族ポリエステル系樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(d)ポリアセタール系樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(e)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(f)ポリスルフィド系樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(g)ポリプロピレン系樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(h)ポリウレタン系樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(i)熱可塑性エラストマーと、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(j)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、硫黄系加硫剤を含む未加硫スチレン−ジエン系ゴム(スチレン−ブタジエンゴムなど)との組み合わせ
(k)上記組合せ(a)〜(j)において、樹脂及び未加硫ゴムのうち少なくとも一方の成分が加硫活性剤を含む組成物である組合せ。
【0143】
このような組合せにおいて、ラジカル発生剤としては有機過酸化物が好ましく、加硫活性剤としては、二官能又は多官能性加硫活性剤(特に三官能性又は多官能性(メタ)アクリレートなど)が好ましい。
【0144】
本発明のゴム補強構造体では、接着剤を介することなく樹脂部材とゴム部材とを高い接合強度で直接接合できるが、加硫剤で加硫された加硫ゴム層を介して、樹脂部材とゴム部材とが接合していてもよい。この加硫ゴム層はゴム部材の一部を構成してもよい。加硫ゴム層は、少なくとも前記ゴムと加硫剤とを含む未加硫ゴム組成物で形成できる。好ましい加硫ゴム層は、前記ゴム及び加硫剤に加えて、加硫活性剤と、必要によりさらに加硫助剤とを含む未加硫ゴム組成物で形成できる。加硫ゴム層を形成するための未加硫ゴム組成物において、各成分の割合(ゴムに対する加硫剤、加硫活性剤や加硫助剤の割合)は前記と同様である。
【0145】
[ゴム補強構造体およびその製造方法]
本発明のゴム補強構造体は、少なくとも1つの前記樹脂部材と少なくとも1つのゴム部材とが、接着剤を介することなく直接接合した複合部材を備えていればよい。また、ゴム部材はタイヤ本体であってもよく、タイヤ本体と樹脂部材との間には、前記と同様の加硫剤(さらには加硫活性剤)を含む未加硫ゴム組成物で形成された中間ゴム層を介在させてもよい。この中間ゴム層(さらには前記ゴム部材)はタイヤ本体の加硫と共加硫可能であってもよい。また、タイヤ本体と樹脂部材との接合性を高めるため、加硫ゴム層のゴムとしてタイヤ本体と同種(ジエン系ゴム)又は同系統(分子構造が類似するゴム)のゴムを用いてもよい。なお、タイヤ本体は、前記と同様の未加硫ゴム組成物(特に硫黄系加硫剤とジエン系ゴム(前記スチレン−ジエン系ゴムなど)とを含む未加硫ゴム組成物)で形成できる。
【0146】
前記樹脂部材は、通常、タイヤの補強層を構成している。この補強層は、サイド補強式タイヤにおいては、内側面に所定間隔毎に又は全周に亘り形成してもよい。また、タイヤ内部にサポートリングを有する中子式タイプでは、ゴムに対するサポートリングの接合域やサポートリングを樹脂部材や補強層で形成してもよい。
【0147】
さらに、本発明では前記樹脂部材をゴム部材又はタイヤ本体に対して高い密着性で接合できる。そのため、樹脂部材は、タイヤを構成する少なくとも1つのゴム層又はゴム部材に対する接着層として構成してもよい。
【0148】
ゴム補強構造体を構成する複合部材は、タイヤを構成する樹脂部材を形成するための樹脂エレメントと、前記タイヤ(又はゴム部材)を構成する少なくとも1つのゴムエレメントとを接触させ、必要により成形しつつ、未加硫ゴムを加硫し、加硫ゴム部材と樹脂部材とを接合することにより得ることができる。前記樹脂エレメントとしては、未成形樹脂組成物、半成形樹脂部材(予備成形体)であってもよく、予め成形された成形樹脂部材(樹脂成形体)であってもよい。また、ゴムエレメントは、未加硫ゴム組成物であってもよく、一部が加硫又は架橋された半加硫ゴム部材(ゴム予備成形体)であってもよい。
【0149】
前記樹脂エレメントとゴムエレメントとの好ましい組合せは、前記と同様に、(i)ラジカル発生剤を含むゴム組成物と、前記式(1)で表される軌道相互作用エネルギー係数Sが0.006以上であり、かつ水素原子及び硫黄原子から選択された少なくとも一種の活性原子を一分子中に少なくとも平均2つ有する熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物との組合せ、(ii)硫黄系加硫剤又はラジカル発生剤を含むゴム組成物と、熱可塑性樹脂および架橋性基を有する樹脂から選択された少なくとも一種の樹脂を含む樹脂組成物との組合せ、(iii)硫黄系加硫剤を含むスチレン−ジエン系ゴム組成物又はラジカル発生剤を含むゴム組成物と、ポリフェニレンエーテル系樹脂を含む樹脂組成物との組合せなどを含む。また、前記のように、樹脂エレメント及びゴムエレメントのうち少なくとも一方のエレメントは加硫活性剤を含んでいてもよく、樹脂エレメントは加硫助剤を含んでいてもよい。
【0150】
なお、加硫剤がラジカル発生剤であるとき、ゴムエレメントは、樹脂エレメントとの接触面において、ラジカル発生剤が活性であり、かつ少なくとも未加硫ゴムを含有しているのが好ましい。例えば、熱可塑性樹脂で構成された樹脂組成物(好ましくは、少なくとも前記加硫活性剤を含む樹脂組成物)と、未加硫ゴムとラジカル発生剤とで構成された未加硫ゴム組成物(好ましくは、さらに少なくとも前記加硫活性剤を含む未加硫ゴム組成物)とを接触させて成形するとともに前記未加硫ゴム組成物を加硫又は架橋させ、樹脂部材(樹脂エレメント)とゴム部材(ゴムエレメント)とが接合した複合部材を製造してもよい。また、加硫剤としてラジカル発生剤を用いるとき、ラジカル発生剤が活性である限り、樹脂エレメント及びゴムエレメントのうち少なくとも一方のエレメントは予め成形されていてもよい。
【0151】
例えば、(1)樹脂部材(予備成形又は成形樹脂部材)に未加硫ゴム組成物を接触させ、未加硫ゴム組成物を成形するとともに加硫又は架橋させることにより、複合部材を製造してもよく、(2)ゴム組成物が予備加硫又は架橋して成形されたゴム予備成形体に、前記樹脂組成物を接触させ、樹脂組成物を成形することにより複合部材を製造してもよく、(3)樹脂部材(予備成形又は成形樹脂部材)に、ゴム組成物が加硫又は架橋して成形されたゴム予備成形体を接触させることにより複合部材を製造してもよい。なお、前記ゴム予備成形体は、少なくとも成形樹脂部材との接触面において活性であればよく、ラジカル発生剤が残存したゴム予備成形体などであってもよい。
【0152】
より具体的には、本発明の方法には、樹脂組成物と未加硫ゴム組成物とをそれぞれ成形しながら、成形過程で樹脂組成物と未加硫ゴム組成物とを接触又は合流させて、樹脂部材と加硫ゴム部材とを接合又は接着する方法(一段階法)、予め成形された樹脂部材(予備成形又は成形樹脂部材)と未加硫ゴム組成物とを接触させ、未加硫ゴム組成物を成形しながら加硫又は架橋させて、樹脂部材と加硫ゴム部材とを接合又は接着する方法(二段階法)、予め成形された樹脂部材(予備成形又は成形樹脂部材)と、未加硫ゴム組成物を途中まで成形(一部加硫又は架橋)したゴム予備成形体とを接触させ、ゴム予備成形体をさらに加硫又は架橋させて、樹脂部材と加硫ゴム部材とを接合又は接着する方法(三段階法)などが含まれる。
【0153】
好ましい方法には、一段階法および二段階法(特に、二段階法)が含まれる。一段階法では、例えば、慣用の多色成形機(多色射出成形機、多層押出機など)を利用し、樹脂組成物と未加硫ゴム組成物とをそれぞれ溶融混練しつつ所定形状の成形型に射出又は押出成形し、未加硫ゴムを成形過程又は成形後に加硫又は架橋することにより複合成形体を得ることができる。なお、樹脂組成物と未加硫ゴム組成物との接触界面領域では、樹脂組成物と未加硫ゴム組成物とが混在していてもよい。
【0154】
また、二段階法において、樹脂部材の成形には、慣用の成形機(射出成形機、押出成形機、熱プレス成形機など)が使用でき、ゴム部材の成形には、慣用の成形機(射出成形機、プレス成形機、トランスファ成形機、押出成形機など)が使用できる。例えば、複合体の形状に対応する型(又はキャビティー)に樹脂部材を収容し、この樹脂部材に対して未加硫ゴム組成物を射出又は押出し、未加硫ゴム組成物を加硫又は架橋することにより、加硫ゴム部材と樹脂部材とを接着してもよい。また、複合部材が二次元的な拡がりを有する板状又はシート状部材である場合、前記型(又はキャビティー)を用いることなく、樹脂部材に対して板状又はシート状未加硫ゴム組成物を積層し、加硫又は架橋させることにより複合部材を製造してもよい。なお、樹脂部材(又は樹脂組成物)と未加硫ゴム組成物とを接触(密着など)させる場合、未加硫ゴム組成物中の揮発性分やガス成分を除去するため、熱プレス成形や射出成形などを利用して、適宜加圧してもよく、減圧雰囲気下で加圧成形してもよい。
【0155】
加硫又は架橋温度は(又はゴム部材と樹脂部材との接合温度)は、例えば、70〜250℃、好ましくは100〜230℃、さらに好ましくは150〜220℃程度の範囲から選択できる。ゴム/樹脂間に作用する圧力は、例えば、0〜350MPa、好ましくは1〜150MPa、さらに好ましくは2〜100MPa程度の範囲から選択できる。
【0156】
本発明の方法には、樹脂エレメント(樹脂部材)と、ゴムエレメント(加硫ゴム部材)との接触面(又は接合面)に、少なくとも加硫活性剤(必要により、加硫剤、さらに前記加硫助剤)を介在させて加熱成形し、樹脂部材とゴム部材とを接合し、複合部材を製造する方法も含まれる。この方法において、加硫ゴム部材は、必ずしもラジカル発生剤(有機過酸化物など)で加硫又は架橋する必要はなく、硫黄系加硫剤で加硫したゴム部材であってもよい。好ましい方法では、前記成形樹脂部材と成形ゴム部材(少なくともラジカル発生剤と未加硫ゴムとで構成された未加硫ゴム組成物からの加硫ゴム部材)とを組合せてもよい。
【0157】
さらに、樹脂部材と加硫ゴム部材との接合面には、塗布などにより、少なくとも加硫活性剤(必要によりさらに前記加硫助剤)を含む塗布剤を介在させればよく、加硫剤と加硫活性剤(必要によりさらに前記加硫助剤)とで構成されたラジカル活性な塗布剤を介在させてもよい。さらに、樹脂エレメント(樹脂部材)と、ゴムエレメント(加硫ゴム部材)との接触面(又は接合面)に、前記加硫ゴム層を形成するための未加硫ゴム組成物を適用し、未加硫ゴム組成物を加硫することにより、樹脂部材とゴム部材との間に加硫ゴム層を介在させてもよい。未加硫ゴム組成物は、塗布剤などの形態で使用できる。樹脂部材と加硫ゴム部材との接触面又は接合面での塗布剤の量は、例えば、0.1〜10g/m程度、好ましくは0.5〜5g/m程度、特に1〜5g/m程度であってもよい。
【0158】
前記塗布剤を介在させて樹脂部材と加硫ゴム部材とを加熱(特に加熱加圧)することにより、樹脂部材と加硫ゴム部材とが接合一体化した複合部材が得られる。加熱温度及び圧力は、前記加硫又は架橋の温度及び圧力と同様の範囲から選択できる。
【0159】
また、樹脂部材(半成形樹脂部材又は成形樹脂部材)の表面を、この樹脂部材を溶解もしくは膨潤させる溶剤で処理(塗布、浸漬などによる処理)した後、前記樹脂部材の処理面と未加硫ゴム組成物又は半加硫ゴム部材とを接触させることも有効である。溶剤としては、樹脂部材の種類に応じて、炭化水素類(ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素)、アルコール類(イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノールなどのアルコール、テトラフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノールなどのハロアルキルアルコール)、フェノール類(フェノール、クレゾールなど)、有機酸類(ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸など)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、エーテル類(ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなど)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)やこれらの混合溶剤などから適当に選択できる。
【0160】
例えば、樹脂がポリアミド樹脂の場合、ゴム部材との接触面に、フェノール類(フェノール、クレゾールなど)、有機酸(ギ酸など)、ケトン類(ヘキサフルオロアセトンなど)、アルコール類(ヘキサフルオロイソプロピルアルコールなど)などを単独で又は通常の有機溶剤と混合して塗布すればよい。また、例えば、樹脂がポリフェニレンエーテル樹脂の場合は、溶剤もしくは膨潤剤として、炭化水素類(トルエンなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、ヘキサフルオロアセトンなど)、エーテル類(テトラヒドロフランなど)、アミド類(ジメチルホルムアミドなど)、アルコール類(ヘキサフルオロイソプロピルアルコールなど)などが例示できる。
【0161】
なお、前記溶剤で処理した後、洗浄、乾燥などにより溶剤を樹脂部材から除去しても、前記樹脂部材の処理面と未加硫ゴム組成物又は半加硫ゴム部材とを接触させて未加硫ゴムを加硫することにより、加硫ゴム部材と樹脂部材とを強固に接合できる。
【0162】
本発明の複合部材は、ゴム部材と樹脂部材とが著しく高い強度で接着している。そのため、種々のタイヤ、特にランフラットタイヤに好適に適用できる。
【0163】
【発明の効果】
本発明では、特定の樹脂組成物とゴム組成物とを組み合わせるため、接着剤を用いることなく、樹脂部材によりタイヤを有効に補強できる。また、樹脂又は樹脂とゴムとが強固に接合した複合部材で構成された補強部材を、タイヤ本体(又はゴム部材)に強固に接合できる。
【0164】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0165】
実施例および比較例では、以下の材料を使用した。
【0166】
[樹脂組成物]
樹脂組成物(A1)〜(A5)
PA612(A1):樹脂組成物(A1)
ヘキサメチレンジアミンとドデカンジカルボン酸との塩80重量%水溶液に所定量のヘキサメチレンジアミンを添加し、窒素置換したオートクレーブ中で加圧(17.5kg/cm)下で加熱(220℃)し、窒素ガスと共に系内の水分を4時間要して系外に排出した。その後1時間を要して徐々に昇温(275℃)し水分の残渣を系外に排除した後、オートクレーブの内圧を常圧に戻し、冷却後、ポリアミド612を得た。得られたポリマーは分子量(Mn)約20000、アミノ基末端とカルボキシル基末端の比率はほぼ9/1であった。このポリマーを単独で樹脂組成物(A1)とした。
【0167】
PA612(A2):樹脂組成物(A2)
ヘキサメチレンジアミンとドデカンジカルボン酸の塩80重量%水溶液を窒素置換したオートクレーブ中で加圧(17.5Kg/cm)下で加熱(220℃)し、窒素ガスと共に系内の水分を4時間要して系外に排出した。その後1時間を要して徐々に昇温(275℃)し水分の残渣を系外に排除した後、オートクレーブの内圧を常圧に戻した。冷却後、ポリアミド612を得た。得られたポリマーは、分子量(Mn)20000〜25000、アミノ基末端とカルボキシル基末端の比率はほぼ1/1であった。このポリマーを単独で樹脂組成物(A2)とした。
【0168】
PA612(A3):樹脂組成物(A3)
樹脂組成物(A1)と樹脂組成物(A5)とを1/3の重量比で2軸押出機を用いて混練した。これを樹脂組成物(A3)とし単独で用いた。樹脂組成物(A3)中のアミノ基末端とカルボキシル基末端の比率はほぼ3/7であった。
【0169】
PA612(A4):樹脂組成物(A4)
前記(A3)100重量部にトリメチロールプロパントリメタクリレート(TRIM)3重量部を二軸押出機により混合し、樹脂組成物(A4)を得た。
【0170】
PA612(A5):樹脂組成物(A5)
ヘキサメチレンジアミンとドデカンジカルボン酸の塩80重量%水溶液に所定量のドデカンジカルボン酸を添加し、窒素置換したオートクレーブ中で加圧(17.5kg/cm)下に加熱(220℃)し、窒素ガスと共に系内の水分を4時間要して系外に排出した。その後1時間を要して徐々に昇温(275℃)し水分の残渣を系外に排除した後、オートクレーブの内圧を常圧に戻した。冷却後、ポリアミド612を得た。得られたポリマーは、分子量(Mn)約20000、アミノ基末端とカルボキシル基末端の比率はほぼ1/9であった。このポリマーを単独で樹脂組成物(A5)とした。
【0171】
なお、上記樹脂組成物(A1)〜(A5)についてMOPACPM3の計算は、下記基本単位:
NH−(CH−NH−C(=O)−(CH10−C(=O)−OH
に基づいて行った。
【0172】
樹脂組成物(B1)〜(B2)
PA66(B1):樹脂組成物(B1)
ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸とを組み合わせる以外、前記樹脂組成物(A2)と同様の調製方法で分子量(Mn)が20000〜25000、アミノ基末端とカルボキシル基末端の比率がほぼ1/1のポリアミド66を得た。得られた樹脂を単独で樹脂組成物(B1)とした。
【0173】
PA66(B2):樹脂組成物(B2)
モノマーの組み合わせをヘキサメチレンジアミンとアジピン酸とし前記(A4)と同様の調製方法で分子量(Mn)が約20000、アミノ基末端とカルボキシル基末端の比率がほぼ1/9のポリアミド66を得た。このポリマーと樹脂組成物(B1)を62.5/37.5の重量比で2軸押出機により混練し、樹脂組成物(B2)を得た。(B2)中のアミノ基末端とカルボキシル基末端の比率=1/3であった。
【0174】
なお、上記(B1)〜(B2)についてMOPACPM3の計算は、下記基本単位:
NH−(CH−NH−C(=O)−(CH−C(=O)−OH
に基づいて行った。
【0175】
樹脂組成物(C1)〜(C4)
PA6(C1):樹脂組成物(C1)
ε−カプロラクタムの80重量%水溶液を、少量のリン酸の存在下、窒素置換したオートクレーブ中で250〜260℃に加熱し、窒素ガスと共に系内の水分を4時間要して系外に排出した。その後1時間を要して徐々に昇温(275℃)し水分の残渣を系外に排除した後、冷却し、ポリアミド6を得た。得られたポリマーは分子量(Mn)が約20000〜25000、アミノ基末端とカルボキシル基末端の比率がほぼ1/1であった。このポリマーを単独で樹脂組成物(C1)とした。
【0176】
PA6(C2):樹脂組成物(C2)
ε−カプロラクタムの80重量%水溶液に所定量のアジピン酸を添加し、少量のリン酸の存在下、窒素置換したオートクレーブ中で250〜260℃に加熱し、窒素ガスと共に系内の水分を4時間要して系外に排出した。その後1時間を要して徐々に昇温(275℃)し、水分の残渣を系外に排除した後、冷却し、ポリアミド6を得た。得られたポリマーは、分子量(Mn)が約20000、アミノ基末端とカルボキシル基末端の比率がほぼ1/9であった。このポリマーを樹脂組成物(C5)とした。この樹脂組成物(C5)と前記樹脂組成物(C1)とを重量比37.5/62.5で混練し樹脂組成物(C2)を得た。樹脂組成物(C2)中のアミノ基末端とカルボキシル基末端の比率はほぼ1/3であった。
【0177】
PA6(C3):樹脂組成物(C3)
前記樹脂組成物(C2)100重量部にトリメチロールプロパントリメタクリレート(TRIM)3重量部を2軸押出機により混合し、樹脂組成物(C3)を得た。
【0178】
PA6(C4):樹脂組成物(C4)
前記樹脂組成物(C1)と前記樹脂組成物(C5)とを重量比25/75で混練し樹脂組成物(C4)を得た。樹脂組成物(C4)中のアミノ基末端とカルボキシル基末端の比率はほぼ1/4であった。
【0179】
なお、上記樹脂組成物(C1)〜(C4)についてMOPACPM3の計算は、下記基本単位:
NH−(CH−C(=O)−NH−(CH−C(=O)−OH
に基づいて行った。
【0180】
樹脂組成物(D1)〜(D3)
トロガミド(Trogamid)T500(D1):樹脂組成物(D1)
トリメチルヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸とを組み合わせる以外、前記樹脂組成物(A2)と同様の調製方法で分子量(Mn)が20000〜25000、アミノ基末端とカルボキシル基末端の比率がほぼ1/1のポリマーを得た。得られた樹脂を単独で樹脂組成物(D1)とした。
【0181】
Trogamid T500(D2):樹脂組成物(D2)
トリメチルヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸とを組み合わせる以外、前記樹脂組成物(A5)と同様の調製方法で分子量(Mn)が約20000、アミノ基末端とカルボキシル基末端の比率がほぼ1/9のポリマーを得た。得られた樹脂を樹脂組成物(D4)とした。この樹脂組成物(D4)と樹脂組成物(D1)とを62.5/37.5の重量比で2軸押出機により混練し、樹脂組成物(D2)を得た。樹脂組成物(D2)中のアミノ基末端とカルボキシル基末端の比率はほぼ1/3であった。
【0182】
Trogamid T500(D3):樹脂組成物(D3)
前記樹脂組成物(D1)と前記樹脂組成物(D4)を重量比25/75で混練し樹脂組成物(D3)を得た。樹脂組成物(D3)中のアミノ基末端とカルボキシル基末端の比率=1/4であった。
【0183】
なお、MOPACPM3の計算は、下記基本単位:
N−[{(CH)−CH}−CH−NH−(CO)−(C)−COOH
に基づいて行った。
【0184】
樹脂組成物(E1)〜(E2)
PBT(E1):樹脂組成物(E1)
ジメチルテレフタレート14.587kg、1,4−ブタンジオール6.767kg、酢酸カルシウム30g、及び酸化アンチモン60gを窒素ガス導入管と蒸留用側管とを有する重合釜に仕込み、180℃に過熱し、窒素ガスを少量づつ供給した。メタノールの流出を確認したところで減圧攪拌下で徐々に昇温を開始し、徐々に270℃、真空度100Pa以下にまで導いた。エチレングリコールの留出を確認した後、270℃で3時間加熱保持した後、取り出して放冷した。得られたポリマーを樹脂組成物(E1)とした。(E1)中のヒドロキシル基末端とカルボキシル基末端の比率はほぼ1/1であった。
【0185】
PBT(E2):樹脂組成物(E2)
前記樹脂組成物(E1)と、樹脂組成物(E1)に含まれるカルボキシル基と等モルのヘキサメチレンジアミンを230℃でニーダーを用いて30分間混練し樹脂組成物(E2)を得た。樹脂組成物(E2)中のハイドロキシ末端とアミノ基末端の比率はほぼ1/1であった。
【0186】
なお、樹脂組成物(E1)〜(E2)についてMOPACPM3の計算は、下記基本単位:
PBT(E1):HO−(CH−O−(CO)−(C)−COOH
PBT(E2):NH−(CH−NH−(CO)−(C)−(CO)−O−(CH−OH
に基づいて行った。
【0187】
PPE
PPE(F1):ポリフェニレンエーテル系樹脂(デグサ(Degussa)AG製「Vestoran190」)単独で樹脂組成物を調製した。なお、MOPACPM3の計算は、下記基本単位:
{(CH)−C−O−{(CH)−C−O−{(CH)−C−OH
に基づいて行った。
【0188】
PPS
PPS(G1):ポリフェニレンスルフィド系樹脂(ポリプラスチックス(株)製、「フォートロン0220A9(無充填品)」)単独で樹脂組成物を調製した。なお、MOPACPM3の計算は、下記基本単位
Cl−C−S−C−S−C−Cl
に基づいて行った。
【0189】
Figure 2004042822
実施例及び比較例
前記樹脂組成物を射出成形し、得られた樹脂部材(平板状、サイズ100mm×100mm×4mm)を成形型内に配置し、成形樹脂部材の表面に対して、表に示す割合(重量部)の未加硫ゴム組成物(R1)〜(R7)を射出成形し、温度180℃、圧力20MPaで20分間加硫又は架橋することにより、複合部材を製造した。得られた複合部材について、剥離試験により樹脂部材とゴム部材との接着強度を測定し、下記基準に従って評価した。
【0190】
A:極めて強固に接着しており、凝集破壊する
B:界面剥離するものの強固に接着している
C:樹脂部材とゴム部材とが界面において容易に剥離する。
【0191】
結果を表1〜2に示す。なお、表中、個数はMOPACPM3に基づいて算出した樹脂の活性原子の数を示す。また、表中、接合強度の評価が「C」である組合せは、比較例である。
【0192】
【表1】
Figure 2004042822
【0193】
【表2】
Figure 2004042822
【0194】
表1〜表2から明らかなように、比較例では、樹脂部材とゴム部材との界面で容易に剥離するのに対して、実施例では、樹脂部材とゴム部材とが界面で強固に接着した。

Claims (20)

  1. タイヤを構成し、かつ樹脂組成物で構成された少なくとも1つの樹脂部材と、前記タイヤを構成する少なくとも1つのゴム部材とが、接着剤を介することなく直接接合しているゴム補強構造体であって、前記ゴム部材がラジカル発生剤で加硫されたゴム組成物で構成され、前記樹脂部材が、下記式(1)で表される軌道相互作用エネルギー係数Sが0.006以上であり、かつ水素原子及び硫黄原子から選択された少なくとも一種の活性原子を一分子中に少なくとも平均2つ有する熱可塑性樹脂で構成されているゴム補強構造体。
    S=(CHOMO,n/|E−EHOMO,n|+(CLUMO,n/|E−ELUMO,n
    (1)
    (式中、E、CHOMO,n、EHOMO,n、CLUMO,n、ELUMO,nは、いずれも半経験的分子軌道法MOPACPM3により算出された値であって、Eは加硫剤としてのラジカル発生剤のラジカルの軌道エネルギー(eV)を示し、CHOMO,nは熱可塑性樹脂の基本単位を構成する第n番目の活性原子の最高被占分子軌道(HOMO)の分子軌道係数を示し、EHOMO,nは前記HOMOの軌道エネルギー(eV)を示し、CLUMO,nは前記n番目の活性原子の最低空分子軌道(LUMO)の分子軌道係数を示し、ELUMO,nは前記LUMOの軌道エネルギー(eV)を示す)
  2. タイヤを構成し、かつ樹脂組成物で構成された少なくとも1つの樹脂部材と、前記タイヤを構成する少なくとも1つのゴム部材とが、接着剤を介することなく直接接合しているゴム補強構造体であって、前記ゴム部材が硫黄系加硫剤又はラジカル発生剤で加硫されたゴム組成物で構成され、前記樹脂部材が熱可塑性樹脂および架橋性基を有する樹脂から選択された少なくとも一種で構成されているゴム補強構造体。
  3. ゴム部材が硫黄系加硫剤で加硫されたスチレン−ジエン系ゴム組成物又はラジカル発生剤で加硫されたゴム組成物で構成され、樹脂部材がポリフェニレンエーテル系樹脂組成物で構成されている請求項2記載のゴム補強構造体。
  4. 樹脂部材がタイヤの補強層を構成している請求項1〜3のいずれかの項に記載のゴム補強構造体。
  5. 樹脂部材が、タイヤを構成する少なくとも1つのゴム層又はゴム部材に対する接着層を構成している請求項1〜3のいずれかの項に記載のゴム補強構造体。
  6. 加硫剤で加硫された加硫ゴム層を介して、樹脂部材とゴム部材とが接合している請求項1〜3のいずれかの項に記載のゴム補強構造体。
  7. 熱可塑性樹脂が、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ(チオ)エーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ハロゲン含有ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂及び熱可塑性エラストマーから選択された少なくとも一種である請求項1〜3のいずれかの項に記載のゴム補強構造体。
  8. 熱可塑性樹脂が、脂肪族ポリアミド系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスルフィド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー及びポリオレフィン系エラストマーから選択された少なくとも一種である請求項1〜3のいずれかの項に記載のゴム補強構造体。
  9. 架橋性基を有する樹脂が、熱硬化性樹脂及び不飽和結合を有する熱可塑性樹脂から選択された少なくとも一種である請求項2記載のゴム補強構造体。
  10. ラジカル発生剤で加硫可能なゴムが、ジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、アクリル系ゴム、フッ素ゴム、シリコーン系ゴム及びウレタン系ゴムから選択された少なくとも一種である請求項1〜3のいずれかの項に記載のゴム補強構造体。
  11. ラジカル発生剤が、有機過酸化物、アゾ化合物及び硫黄含有有機化合物から選択された少なくとも一種である請求項1〜3のいずれかの項に記載のゴム補強構造体。
  12. ゴム部材および樹脂部材のうち少なくとも一方の部材が、加硫活性剤を含む組成物で形成されている請求項1又は2記載のゴム補強構造体。
  13. 加硫活性剤が、複数の重合性基を有する請求項12記載のゴム補強構造体。
  14. 加硫活性剤の割合が、ゴム又は樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部である請求項12記載のゴム補強構造体。
  15. 未成形樹脂組成物、半成形樹脂部材および成形樹脂部材から選択され、かつタイヤを構成する樹脂部材を形成するための樹脂エレメントと、未加硫ゴム組成物および半加硫ゴム部材から選択され、かつ前記タイヤを構成する少なくとも1つのゴムエレメントとを接触させ、未加硫ゴムを加硫し、加硫ゴム部材と樹脂部材とを接合する工程を含むゴム補強構造体の製造方法であって、前記樹脂エレメントとゴムエレメントとを下記の組合せで用いるゴム補強構造体の製造方法。
    (i)ラジカル発生剤を含むゴム組成物と、前記請求項1記載の式(1)で表される軌道相互作用エネルギー係数Sが0.006以上であり、かつ水素原子及び硫黄原子から選択された少なくとも一種の活性原子を一分子中に少なくとも平均2つ有する熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物との組合せ
    (ii)硫黄系加硫剤又はラジカル発生剤を含むゴム組成物と、熱可塑性樹脂および架橋性基を有する樹脂から選択された少なくとも一種の樹脂を含む樹脂組成物との組合せ
    (iii)硫黄系加硫剤を含むスチレン−ジエン系ゴム組成物又はラジカル発生剤を含むゴム組成物と、ポリフェニレンエーテル系樹脂を含む樹脂組成物との組合せ
  16. 樹脂エレメント及びゴムエレメントのうち少なくとも一方のエレメントが加硫活性剤を含む請求項15記載の方法。
  17. 樹脂エレメントが、請求項1記載の式(1)で表される軌道相互作用エネルギー係数Sが0.006以上であり、かつ水素原子及び硫黄原子から選択された少なくとも一種の活性原子を一分子中に少なくとも平均2つ有する化合物で構成された加硫助剤を含む請求項15記載の方法。
  18. 樹脂エレメントとゴムエレメントとの間に加硫活性剤を介在させて加熱成形し、樹脂部材とゴム部材とを接合させる請求項15記載の方法。
  19. 樹脂エレメントとゴムエレメントとの接触面に、加硫活性剤と、請求項1記載の式(1)で表される軌道相互作用エネルギー係数Sが0.006以上であり、かつ水素原子及び硫黄原子から選択された少なくとも一種の活性原子を一分子中に少なくとも平均2つ有する化合物で構成された加硫助剤とを含む塗布層を介在させて加熱成形し、樹脂部材とゴム部材とを接合させる請求項15記載の方法。
  20. 半成形樹脂部材および成形樹脂部材から選択され、かつタイヤを構成する樹脂部材と、未加硫ゴム組成物および半加硫ゴム部材から選択され、かつ前記タイヤを構成する少なくとも1つのゴム部材とを接合する工程を含むゴム補強構造体の製造方法であって、前記樹脂部材の表面を、前記樹脂部材を溶解又は膨潤可能な溶媒で処理し、樹脂部材の処理表面と前記ゴム部材とを接触させ、未加硫ゴムを加硫し、加硫ゴム部材と樹脂部材とを接合させるゴム補強構造体の製造方法。
JP2002204296A 2002-07-12 2002-07-12 ゴム補強構造体 Expired - Lifetime JP4502569B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002204296A JP4502569B2 (ja) 2002-07-12 2002-07-12 ゴム補強構造体
AU2003252472A AU2003252472A1 (en) 2002-07-12 2003-07-04 Rubber-reinforced structure
US10/520,348 US20050247391A1 (en) 2002-07-12 2003-07-04 Rubber-reinforced structure
EP03792624A EP1552965A1 (en) 2002-07-12 2003-07-04 Rubber-reinforced structure
PCT/JP2003/008570 WO2004018234A1 (ja) 2002-07-12 2003-07-04 ゴム補強構造体
CA002492489A CA2492489A1 (en) 2002-07-12 2003-07-04 Rubber-reinforced structure
US12/422,129 US20090194225A1 (en) 2002-07-12 2009-04-10 Rubber-reinforced structure
US12/840,137 US20100282383A1 (en) 2002-07-12 2010-07-20 Rubber-reinforced structure

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002204296A JP4502569B2 (ja) 2002-07-12 2002-07-12 ゴム補強構造体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004042822A true JP2004042822A (ja) 2004-02-12
JP4502569B2 JP4502569B2 (ja) 2010-07-14

Family

ID=31709938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002204296A Expired - Lifetime JP4502569B2 (ja) 2002-07-12 2002-07-12 ゴム補強構造体

Country Status (6)

Country Link
US (3) US20050247391A1 (ja)
EP (1) EP1552965A1 (ja)
JP (1) JP4502569B2 (ja)
AU (1) AU2003252472A1 (ja)
CA (1) CA2492489A1 (ja)
WO (1) WO2004018234A1 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090320980A1 (en) * 2005-04-28 2009-12-31 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Noise reducing device, manufacturing method for the noise reducing device, and pneumatic tire having the noise reducing device
US20100032073A1 (en) * 2005-04-28 2010-02-11 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Noise reducing device, manufacturing method for the noise reducing device, and pneumatic tire having the noise reducing device
JP2011051505A (ja) * 2009-09-03 2011-03-17 Bridgestone Corp タイヤ用補強材およびそれを使用した乗用車用タイヤ
US8567464B2 (en) 2005-04-25 2013-10-29 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Low noise pneumatic tire
US8997805B2 (en) 2005-04-28 2015-04-07 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire and method of manufacturing the same
US8997806B2 (en) 2008-06-20 2015-04-07 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Tire noise reduction device
WO2017131212A1 (ja) * 2016-01-29 2017-08-03 株式会社ブリヂストン タイヤ
JP2017526554A (ja) * 2014-06-20 2017-09-14 ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー 複合部材

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007132504A1 (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Asahi Kasei Chemicals Corporation 導電性樹脂組成物の製造方法
US20080081879A1 (en) * 2006-09-29 2008-04-03 Kim Balfour Crosslinked block copolymer composition and method
US20080081874A1 (en) * 2006-09-29 2008-04-03 Kim Balfour Poly(arylene ether) composition, method, and article
US20080113138A1 (en) * 2006-11-13 2008-05-15 William Eugene Pecak Poly(arylene ether)/polyolefin composition, method, and article
US7718721B2 (en) * 2006-11-13 2010-05-18 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Poly(arylene ether)/polyolefin composition, method, and article
EP2170970B1 (en) * 2007-07-16 2014-09-03 Dow Global Technologies LLC Functionalized polymers and articles prepared therefrom
JP4525800B2 (ja) * 2008-06-20 2010-08-18 横浜ゴム株式会社 タイヤ騒音低減装置及びこれを装着した空気入りタイヤ
EP2392610A1 (de) * 2010-06-02 2011-12-07 Lanxess Deutschland GmbH Neue Thermoplast-Kautschuk-Mehrkomponenten-Systeme
WO2012044317A1 (en) * 2010-09-30 2012-04-05 Michelin Recherche Et Technique S.A. Barrier layer for inflatable articles
WO2013124440A2 (en) * 2012-02-24 2013-08-29 Solvay Specialty Polymers Usa, Llc A framing structure for a solar panel
JP6122292B2 (ja) * 2012-12-21 2017-04-26 住友ゴム工業株式会社 高分子用オゾン劣化防止剤
EP2746046A1 (de) 2012-12-21 2014-06-25 LANXESS Deutschland GmbH Verbundteil
JP6086782B2 (ja) * 2013-03-29 2017-03-01 株式会社ブリヂストン タイヤ
JP5944964B2 (ja) * 2014-08-25 2016-07-05 住友ゴム工業株式会社 ゴム組成物及び空気入りタイヤ
KR101820319B1 (ko) * 2014-12-05 2018-01-19 요코하마 고무 가부시키가이샤 접착 방법 및 컨베이어 벨트
FR3030543B1 (fr) * 2014-12-22 2017-01-13 Michelin & Cie Pneumatique comprenant une composition comprenant un derive d'acrylate polyfonctionnel et un peroxyde
FR3030544B1 (fr) * 2014-12-22 2017-01-13 Michelin & Cie Pneumatique comprenant une composition comprenant un derive d'acrylate polyfonctionnel et un peroxyde
KR101671951B1 (ko) * 2015-06-09 2016-11-03 (주)화승엑스윌 마모확인 타입 철광석 운송용 컨베이어 벨트 및 그 제조방법
CN109844008B (zh) * 2016-10-31 2021-08-24 日本瑞翁株式会社 橡胶组合物及橡胶交联物
FR3063731A1 (fr) 2017-03-08 2018-09-14 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Pneumatique muni d'une composition comprenant un elastomere riche en ethylene, un peroxyde et un acrylate de zinc
FR3063732A1 (fr) 2017-03-08 2018-09-14 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Pneumatique muni d'une composition comprenant un elastomere riche en ethylene, un peroxyde et un derive d'acrylate polyfonctionnel
JP6785195B2 (ja) * 2017-06-16 2020-11-18 株式会社ブリヂストン タイヤ用樹脂金属複合部材、及びタイヤ
CN109651827B (zh) * 2018-12-21 2021-08-13 南京工程学院 全可回收环保型热塑性预制塑胶跑道及其制备方法

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01314164A (ja) * 1988-04-11 1989-12-19 Hercules Inc 空気入り物品用気体遮断構造物
JPH05169909A (ja) * 1991-12-26 1993-07-09 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JPH0640207A (ja) * 1992-07-24 1994-02-15 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ及びその製造方法
JPH0752605A (ja) * 1993-08-09 1995-02-28 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JPH07149108A (ja) * 1993-11-26 1995-06-13 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JPH08217923A (ja) * 1995-02-16 1996-08-27 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤ用ポリマー組成物およびそれを使用した空気入りタイヤ
JPH08244068A (ja) * 1995-03-15 1996-09-24 Mitsubishi Chem Corp 複合射出成形体の製造方法
JPH09216502A (ja) * 1996-02-13 1997-08-19 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JPH09272314A (ja) * 1996-04-09 1997-10-21 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ
JPH1035232A (ja) * 1996-07-23 1998-02-10 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2002273826A (ja) * 2001-01-15 2002-09-25 Daicel Degussa Ltd 複合体及びその製造方法
JP2002284902A (ja) * 2001-01-16 2002-10-03 Daicel Degussa Ltd 複合体及びその製造方法

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2349290A (en) * 1941-11-01 1944-05-23 Goodrich Co B F Method of improving the adhesion of nylon to rubber
US2402021A (en) * 1943-04-26 1946-06-11 Goodrich Co B F Method of improving the adhesion of nylon to rubber
BE553880A (ja) * 1956-02-16 Michelin & Cie
BE556030A (ja) * 1956-05-21
US3596696A (en) * 1964-08-14 1971-08-03 Bayer Ag Vulcanizable rubber compositions and laminated solid rubber textile composition based on the same
CA1076727A (en) * 1976-03-22 1980-04-29 Ashland Oil Modified phenolic tackifier
US4063979A (en) * 1976-09-13 1977-12-20 The Goodyear Tire & Rubber Company Method of making a tire
US4111249A (en) * 1976-11-08 1978-09-05 Grumman Aerospace Corporation Band reinforced radial tire
US4461795A (en) * 1982-03-01 1984-07-24 Bridgestone Tire Company Limited Marks for use in rubber articles
EP0345825B1 (en) * 1985-01-19 1993-08-11 Sumitomo Chemical Company, Limited Rubber composition
DE3676328D1 (de) * 1985-03-04 1991-02-07 Huels Chemische Werke Ag Verfahren zur herstellung eines festen verbundes zwischen formmassen auf basis von polyphenylenethern einerseits und doppelbindungen enthaltenden, mit schwefel vulkanisierbaren kautschuken andererseits.
DE3737891A1 (de) * 1987-11-07 1989-05-18 Huels Chemische Werke Ag Verfahren zur herstellung eines chemischen verbundes zwischen formmassen auf basis von polyphenylenethern einerseits und peroxidvulkanisierten ep(d)m-kautschuken andererseits
US5040583A (en) * 1988-04-11 1991-08-20 Hercules Incorporated Tire innerliner
US5198050A (en) * 1989-04-18 1993-03-30 Pirelli Armstrong Tire Corporation Composite combination bead and bead filler
US5201971A (en) * 1989-04-19 1993-04-13 Pipelli Armstrong Tire Corporation Pneumatic tires containing a composite belt
EP1145872B1 (en) * 1995-03-24 2005-01-26 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire
ES2213210T3 (es) * 1997-05-26 2004-08-16 Bridgestone Corporation Neumatico de seguridad.
US6106943A (en) * 1998-02-24 2000-08-22 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Cord for reinforcing a rubber and treating material thereof
DE60102336T2 (de) * 2000-10-19 2005-02-24 Bridgestone Corp. Kautschukzusammensetzung die Polymaleimid enthält und Reifen
ES2519715T3 (es) * 2001-01-15 2014-11-07 Daicel-Evonik Ltd. Material compuesto y procedimiento para la preparación del mismo

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01314164A (ja) * 1988-04-11 1989-12-19 Hercules Inc 空気入り物品用気体遮断構造物
JPH05169909A (ja) * 1991-12-26 1993-07-09 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JPH0640207A (ja) * 1992-07-24 1994-02-15 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ及びその製造方法
JPH0752605A (ja) * 1993-08-09 1995-02-28 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JPH07149108A (ja) * 1993-11-26 1995-06-13 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JPH08217923A (ja) * 1995-02-16 1996-08-27 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤ用ポリマー組成物およびそれを使用した空気入りタイヤ
JPH08244068A (ja) * 1995-03-15 1996-09-24 Mitsubishi Chem Corp 複合射出成形体の製造方法
JPH09216502A (ja) * 1996-02-13 1997-08-19 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JPH09272314A (ja) * 1996-04-09 1997-10-21 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ
JPH1035232A (ja) * 1996-07-23 1998-02-10 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2002273826A (ja) * 2001-01-15 2002-09-25 Daicel Degussa Ltd 複合体及びその製造方法
JP2002284902A (ja) * 2001-01-16 2002-10-03 Daicel Degussa Ltd 複合体及びその製造方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8567464B2 (en) 2005-04-25 2013-10-29 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Low noise pneumatic tire
US8905099B2 (en) 2005-04-25 2014-12-09 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Low noise pneumatic tire
US8915272B2 (en) 2005-04-28 2014-12-23 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Noise reducing device, manufacturing method for the noise reducing device, and pneumatic tire having the noise reducing device
US8997805B2 (en) 2005-04-28 2015-04-07 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire and method of manufacturing the same
US8505677B2 (en) * 2005-04-28 2013-08-13 The Yokohama Rubber Co, Ltd. Noise reducing device, manufacturing method for the noise reducing device, and pneumatic tire having the noise reducing device
US9211685B2 (en) 2005-04-28 2015-12-15 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire and method of manufacturing the same
US20100032073A1 (en) * 2005-04-28 2010-02-11 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Noise reducing device, manufacturing method for the noise reducing device, and pneumatic tire having the noise reducing device
US8910681B2 (en) 2005-04-28 2014-12-16 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Noise reducing device, manufacturing method for the noise reducing device, and pneumatic tire having the noise reducing device
US20090320980A1 (en) * 2005-04-28 2009-12-31 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Noise reducing device, manufacturing method for the noise reducing device, and pneumatic tire having the noise reducing device
US8342289B2 (en) * 2005-04-28 2013-01-01 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Noise reducing device, manufacturing method for the noise reducing device, and pneumatic tire having the noise reducing device
US8997806B2 (en) 2008-06-20 2015-04-07 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Tire noise reduction device
JP2011051505A (ja) * 2009-09-03 2011-03-17 Bridgestone Corp タイヤ用補強材およびそれを使用した乗用車用タイヤ
JP2017526554A (ja) * 2014-06-20 2017-09-14 ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー 複合部材
WO2017131212A1 (ja) * 2016-01-29 2017-08-03 株式会社ブリヂストン タイヤ
JPWO2017131212A1 (ja) * 2016-01-29 2018-11-22 株式会社ブリヂストン タイヤ
US11027577B2 (en) 2016-01-29 2021-06-08 Bridgestone Corporation Tire

Also Published As

Publication number Publication date
US20090194225A1 (en) 2009-08-06
WO2004018234A1 (ja) 2004-03-04
JP4502569B2 (ja) 2010-07-14
US20100282383A1 (en) 2010-11-11
CA2492489A1 (en) 2004-03-04
AU2003252472A1 (en) 2004-03-11
US20050247391A1 (en) 2005-11-10
EP1552965A1 (en) 2005-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4502569B2 (ja) ゴム補強構造体
JP5010667B2 (ja) 複合体及びその製造方法
US8029910B2 (en) Resin composition and composite using the composition and production process thereof
JP3967958B2 (ja) 複合分散体及びその製造方法
JP2004043670A (ja) 複合分散体及びその製造方法
TWI320047B (en) Complex and the method for producing the same
JP2004042486A (ja) 複合体及びその製造方法
JP3986825B2 (ja) 複合体及びその製造方法
JP2003320618A (ja) 複合体及びその製造方法
JP2006233227A (ja) 複合分散体及びその製造方法
KR20030022329A (ko) 복합 분산체 및 그의 제조 방법
JP4452292B2 (ja) 複合体及びその製造方法
JP2002284902A (ja) 複合体及びその製造方法
KR20050018993A (ko) 복합 분산체 및 그의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081021

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100406

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100420

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4502569

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140430

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term