JPH0640207A - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents
空気入りタイヤ及びその製造方法Info
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- JPH0640207A JPH0640207A JP4198241A JP19824192A JPH0640207A JP H0640207 A JPH0640207 A JP H0640207A JP 4198241 A JP4198241 A JP 4198241A JP 19824192 A JP19824192 A JP 19824192A JP H0640207 A JPH0640207 A JP H0640207A
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- tire
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- inner liner
- liner layer
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C1/00—Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
- B60C1/0008—Compositions of the inner liner
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C5/00—Inflatable pneumatic tyres or inner tubes
- B60C5/12—Inflatable pneumatic tyres or inner tubes without separate inflatable inserts, e.g. tubeless tyres with transverse section open to the rim
- B60C5/14—Inflatable pneumatic tyres or inner tubes without separate inflatable inserts, e.g. tubeless tyres with transverse section open to the rim with impervious liner or coating on the inner wall of the tyre
- B60C2005/147—Inflatable pneumatic tyres or inner tubes without separate inflatable inserts, e.g. tubeless tyres with transverse section open to the rim with impervious liner or coating on the inner wall of the tyre characterised by the joint or splice
Abstract
(57)【要約】
【目的】 空気圧保持性を損なうことなしに軽量化を可
能にした空気入りタイヤ及びその製造方法を提供する。 【構成】 ポリ塩化ビニリデン系フィルム又はエチレン
ビニルアルコール共重合体フィルムからなる非通気層ｂ
と、ポリオレフィン系フィルム、脂肪族ポリアミド系フ
ィルム又はポリウレタン系フィルムからなる接着層３
ａ，３ｃとを積層して薄膜を成形し、この薄膜を未加硫
ゴムからなるグリーンタイヤの内面に、接着層３ｃがカ
ーカス層２に接するように積層した後、このグリーンタ
イヤを加硫成型することにより、タイヤ内側にインナー
ライナー層３を設ける。
能にした空気入りタイヤ及びその製造方法を提供する。 【構成】 ポリ塩化ビニリデン系フィルム又はエチレン
ビニルアルコール共重合体フィルムからなる非通気層ｂ
と、ポリオレフィン系フィルム、脂肪族ポリアミド系フ
ィルム又はポリウレタン系フィルムからなる接着層３
ａ，３ｃとを積層して薄膜を成形し、この薄膜を未加硫
ゴムからなるグリーンタイヤの内面に、接着層３ｃがカ
ーカス層２に接するように積層した後、このグリーンタ
イヤを加硫成型することにより、タイヤ内側にインナー
ライナー層３を設ける。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、空気圧保持性を損なう
ことなしに軽量化を図った空気入りタイヤ及びその製造
方法に関する。
ことなしに軽量化を図った空気入りタイヤ及びその製造
方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】燃料消費率の低減は自動車における大き
な技術的課題の一つであり、この対策の一環として空気
入りタイヤの軽量化に対する要求も益々強いものになっ
てきている。ところで、空気入りタイヤの内面には、タ
イヤ空気圧を一定に保持するためにブチルゴムのような
非気体透過性のゴムからなるインナーライナー層が設け
られている。しかし、ブチルゴムは他ゴムとの親和性に
乏しい特性を有するため、カーカス層の内面ゴムに対す
る接着性が十分でない。そのため、一般にブチルゴムと
内面ゴムとの中間的組成を有するタイゴムと呼ばれるゴ
ムシートを介して両者を接合していると共に、ブチルゴ
ムは完全な非気体透過性ではないため、必要なタイヤ空
気圧を維持するには少なくとも数百μｍ程度のゴム厚に
する必要があった。
な技術的課題の一つであり、この対策の一環として空気
入りタイヤの軽量化に対する要求も益々強いものになっ
てきている。ところで、空気入りタイヤの内面には、タ
イヤ空気圧を一定に保持するためにブチルゴムのような
非気体透過性のゴムからなるインナーライナー層が設け
られている。しかし、ブチルゴムは他ゴムとの親和性に
乏しい特性を有するため、カーカス層の内面ゴムに対す
る接着性が十分でない。そのため、一般にブチルゴムと
内面ゴムとの中間的組成を有するタイゴムと呼ばれるゴ
ムシートを介して両者を接合していると共に、ブチルゴ
ムは完全な非気体透過性ではないため、必要なタイヤ空
気圧を維持するには少なくとも数百μｍ程度のゴム厚に
する必要があった。
【０００３】したがって、ブチルゴムの厚さに加えてタ
イゴムの厚さが加算された層は、１mm (1000μｍ) を超
える厚さになり、これが製品タイヤの重量を増大させる
原因の一つになっていた。
イゴムの厚さが加算された層は、１mm (1000μｍ) を超
える厚さになり、これが製品タイヤの重量を増大させる
原因の一つになっていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、空気
圧保持性を損なうことなしに軽量化を可能にした空気入
りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
圧保持性を損なうことなしに軽量化を可能にした空気入
りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の空気入りタイヤは、タイヤ内側のインナーラ
イナー層として、ポリ塩化ビニリデン系フィルム又はエ
チレンビニルアルコール共重合体フィルムからなる非通
気層を、ポリオレフィン系フィルム、脂肪族ポリアミド
系フィルム又はポリウレタン系フィルムからなる接着層
を介してタイヤ内面に設けたことを特徴とするものであ
る。
の本発明の空気入りタイヤは、タイヤ内側のインナーラ
イナー層として、ポリ塩化ビニリデン系フィルム又はエ
チレンビニルアルコール共重合体フィルムからなる非通
気層を、ポリオレフィン系フィルム、脂肪族ポリアミド
系フィルム又はポリウレタン系フィルムからなる接着層
を介してタイヤ内面に設けたことを特徴とするものであ
る。
【０００６】本発明において、ポリ塩化ビニリデン系フ
ィルム及びエチレンビニルアルコール共重合体フィルム
は、ブチルゴムに比べて非気体透過性が優れており、一
方、ポリオレフィン系フィルム、脂肪族ポリアミド系フ
ィルム及びポリウレタン系フィルムは、いずれもポリ塩
化ビニリデン系フィルム、エチレンビニルアルコール共
重合体フィルムとドライラミネート法（ホットメルト接
着剤を介して加熱、押圧して接着する方法）によって良
好に接着し、タイヤの内面ゴムに対する接着性も優れて
いると共に、タイゴムに比べて薄く成型することがで
き、しかも、それ自体が非気体透過性を有している。こ
のため、上記材料をインナーライナー層の構成材料とし
て使用することにより、空気圧保持性を損なうことなし
にインナーライナー層の厚さを従来よりも薄くすること
ができ、タイヤ重量を軽減することができる。
ィルム及びエチレンビニルアルコール共重合体フィルム
は、ブチルゴムに比べて非気体透過性が優れており、一
方、ポリオレフィン系フィルム、脂肪族ポリアミド系フ
ィルム及びポリウレタン系フィルムは、いずれもポリ塩
化ビニリデン系フィルム、エチレンビニルアルコール共
重合体フィルムとドライラミネート法（ホットメルト接
着剤を介して加熱、押圧して接着する方法）によって良
好に接着し、タイヤの内面ゴムに対する接着性も優れて
いると共に、タイゴムに比べて薄く成型することがで
き、しかも、それ自体が非気体透過性を有している。こ
のため、上記材料をインナーライナー層の構成材料とし
て使用することにより、空気圧保持性を損なうことなし
にインナーライナー層の厚さを従来よりも薄くすること
ができ、タイヤ重量を軽減することができる。
【０００７】一方、本発明の空気入りタイヤの製造方法
において、未加硫ゴムからなるグリーンタイヤの内面
に、インナーライナー層として、ポリ塩化ビニリデン系
フィルム又はエチレンビニルアルコール共重合体フィル
ムからなる非通気層と、ポリオレフィン系フィルム、脂
肪族ポリアミド系フィルム又はポリウレタン系フィルム
からなる接着層とを、この接着層が前記グリーンタイヤ
側に接するように積層し、ついで該グリーンタイヤを加
硫成型することにより、上述の軽量化を図った空気入り
タイヤを製造することができる。この場合、ポリ塩化ビ
ニリデン系フィルム又はエチレンビニルアルコール共重
合体フィルムは、加硫時にポリオレフィン系フィルム、
脂肪族ポリアミド系フィルム又はポリウレタン系フィル
ムからなる接着層を介してタイヤの内面ゴムと一体的に
接着するので、従来のようにタイゴムを使用する必要は
ない。
において、未加硫ゴムからなるグリーンタイヤの内面
に、インナーライナー層として、ポリ塩化ビニリデン系
フィルム又はエチレンビニルアルコール共重合体フィル
ムからなる非通気層と、ポリオレフィン系フィルム、脂
肪族ポリアミド系フィルム又はポリウレタン系フィルム
からなる接着層とを、この接着層が前記グリーンタイヤ
側に接するように積層し、ついで該グリーンタイヤを加
硫成型することにより、上述の軽量化を図った空気入り
タイヤを製造することができる。この場合、ポリ塩化ビ
ニリデン系フィルム又はエチレンビニルアルコール共重
合体フィルムは、加硫時にポリオレフィン系フィルム、
脂肪族ポリアミド系フィルム又はポリウレタン系フィル
ムからなる接着層を介してタイヤの内面ゴムと一体的に
接着するので、従来のようにタイゴムを使用する必要は
ない。
【０００８】以下、本発明の構成について添付の図面を
参照して詳細に説明する。図１は本発明の空気入りタイ
ヤを例示する子午線方向半断面図である。図１におい
て、左右一対のビードコア１，１間にカーカス層２が装
架されている。このカーカス層２の内側のタイヤ内面に
はインナーライナー層３が設けられ、一方、カーカス層
２の外側にはサイドウォール４が設けられている。
参照して詳細に説明する。図１は本発明の空気入りタイ
ヤを例示する子午線方向半断面図である。図１におい
て、左右一対のビードコア１，１間にカーカス層２が装
架されている。このカーカス層２の内側のタイヤ内面に
はインナーライナー層３が設けられ、一方、カーカス層
２の外側にはサイドウォール４が設けられている。
【０００９】図２は図１のＡ部の拡大図である。インナ
ーライナー層３は、ポリ塩化ビニリデン系フィルム又は
エチレンビニルアルコール共重合体フィルムからなる非
通気層３ｂの両面にポリオレフィン系フィルム、脂肪族
ポリアミド系フィルム又はポリウレタン系フィルムから
なる接着層３ａ，３ｃを設けた積層構造となっており、
接着層３ｃを介してカーカス層２に接着されている。こ
のインナーライナー層３は、少なくとも接着層３ｃを介
して非通気層３ｂをタイヤ内面に接着するように構成さ
れていればよく、必要に応じて接着層３ａを設けるよう
にし、２層構造、３層構造、５層構造などにすることが
できる。
ーライナー層３は、ポリ塩化ビニリデン系フィルム又は
エチレンビニルアルコール共重合体フィルムからなる非
通気層３ｂの両面にポリオレフィン系フィルム、脂肪族
ポリアミド系フィルム又はポリウレタン系フィルムから
なる接着層３ａ，３ｃを設けた積層構造となっており、
接着層３ｃを介してカーカス層２に接着されている。こ
のインナーライナー層３は、少なくとも接着層３ｃを介
して非通気層３ｂをタイヤ内面に接着するように構成さ
れていればよく、必要に応じて接着層３ａを設けるよう
にし、２層構造、３層構造、５層構造などにすることが
できる。
【００１０】本発明において、インナーライナー層３の
非通気層３ｂを構成するポリ塩化ビニリデン系フィルム
の材料としては、塩化ビニリデンを主成分とする塩化ビ
ニル等との共重合体を使用することができる。また、イ
ンナーライナー層３の接着層３ａ，３ｃを構成するポリ
オレフィン系フィルムの材料としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン等を使用することが好ましい。脂肪族ポ
リアミド系フィルムの材料としては、脂肪族ポリアミ
ド、脂肪族ポリアミドの混合物、脂肪族ポリアミドの共
重合体、一部又は全部のアミド基がメトキシメチル化さ
れた脂肪族ポリアミド、一部又は全部のアミド基がメト
キシメチル化された脂肪族ポリアミドの混合物、一部又
は全部のアミド基がメトキシメチル化された脂肪族ポリ
アミドの共重合体からなる群から選択された少なくとも
１種の重合体を使用することが好ましく、具体的には、
6,10ナイロン、10ナイロン、12ナイロン、メトキシメチ
ル化12ナイロン等がある。ポリウレタン系フィルムの材
料としては、1,3 プロパンジイソシアナートとデカンジ
オールから得られるポリウレタン、1,4 ブタンジイソシ
アナートとジエチレングリコールから得られるポリウレ
タン、1,8 オクタンジイソシアナートとデカンジオール
から得られるポリウレタン等を使用することが好まし
い。上記材料は、いずれも非通気層３ｂを構成するポリ
塩化ビニリデン系フィルム又はエチレンビニルアルコー
ル共重合体フィルムとはドライラミネート法によって良
好に接着することができ、またカーカス層２の被覆ゴム
に対する接着性はそのままでも優れていると共に、タイ
ゴムに比べて薄く成型することができ、しかも、それ自
体が非気体透過性を有している。
非通気層３ｂを構成するポリ塩化ビニリデン系フィルム
の材料としては、塩化ビニリデンを主成分とする塩化ビ
ニル等との共重合体を使用することができる。また、イ
ンナーライナー層３の接着層３ａ，３ｃを構成するポリ
オレフィン系フィルムの材料としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン等を使用することが好ましい。脂肪族ポ
リアミド系フィルムの材料としては、脂肪族ポリアミ
ド、脂肪族ポリアミドの混合物、脂肪族ポリアミドの共
重合体、一部又は全部のアミド基がメトキシメチル化さ
れた脂肪族ポリアミド、一部又は全部のアミド基がメト
キシメチル化された脂肪族ポリアミドの混合物、一部又
は全部のアミド基がメトキシメチル化された脂肪族ポリ
アミドの共重合体からなる群から選択された少なくとも
１種の重合体を使用することが好ましく、具体的には、
6,10ナイロン、10ナイロン、12ナイロン、メトキシメチ
ル化12ナイロン等がある。ポリウレタン系フィルムの材
料としては、1,3 プロパンジイソシアナートとデカンジ
オールから得られるポリウレタン、1,4 ブタンジイソシ
アナートとジエチレングリコールから得られるポリウレ
タン、1,8 オクタンジイソシアナートとデカンジオール
から得られるポリウレタン等を使用することが好まし
い。上記材料は、いずれも非通気層３ｂを構成するポリ
塩化ビニリデン系フィルム又はエチレンビニルアルコー
ル共重合体フィルムとはドライラミネート法によって良
好に接着することができ、またカーカス層２の被覆ゴム
に対する接着性はそのままでも優れていると共に、タイ
ゴムに比べて薄く成型することができ、しかも、それ自
体が非気体透過性を有している。
【００１１】上記タイヤにおいて、インナーライナー層
３は、従来のブチルゴムからなるインナーライナー層よ
りも非気体透過性が優れているため薄肉化することがで
き、しかもその接着にタイゴムを使用していないので、
空気圧保持性を損なうことなしにタイヤ重量を軽減する
ことができる。上述のような本発明の空気入りタイヤを
製造する場合、ポリ塩化ビニリデン系フィルム又はエチ
レンビニルアルコール共重合体フィルムからなる非通気
層３ｂと、ポリオレフィン系フィルム、脂肪族ポリアミ
ド系フィルム又はポリウレタン系フィルムからなる接着
層３ａ，３ｃとは、予め積層して薄膜に成型するとよ
い。この薄膜を未加硫ゴムからなるグリーンタイヤの内
面に、接着層３ｃがカーカス層２に接するように積層し
た後に、このグリーンタイヤを金型に挿入し、通常の方
法によって加硫成型することにより、カーカス層２の内
側のタイヤ内面にインナーライナー層３を設けることが
できる。
３は、従来のブチルゴムからなるインナーライナー層よ
りも非気体透過性が優れているため薄肉化することがで
き、しかもその接着にタイゴムを使用していないので、
空気圧保持性を損なうことなしにタイヤ重量を軽減する
ことができる。上述のような本発明の空気入りタイヤを
製造する場合、ポリ塩化ビニリデン系フィルム又はエチ
レンビニルアルコール共重合体フィルムからなる非通気
層３ｂと、ポリオレフィン系フィルム、脂肪族ポリアミ
ド系フィルム又はポリウレタン系フィルムからなる接着
層３ａ，３ｃとは、予め積層して薄膜に成型するとよ
い。この薄膜を未加硫ゴムからなるグリーンタイヤの内
面に、接着層３ｃがカーカス層２に接するように積層し
た後に、このグリーンタイヤを金型に挿入し、通常の方
法によって加硫成型することにより、カーカス層２の内
側のタイヤ内面にインナーライナー層３を設けることが
できる。
【００１２】本発明において、インナーライナー層３と
なる薄膜の厚さは２０〜３００μｍにすることが好まし
い。この薄膜の厚さを２０μｍ以上にすることにより空
気漏れを有効に防止し、空気圧を一定に保つことができ
る。また、薄膜の厚さを３００μｍ以下にすることによ
りインナーライナー層としての良好なフレキシビリティ
ーを確保することができる。
なる薄膜の厚さは２０〜３００μｍにすることが好まし
い。この薄膜の厚さを２０μｍ以上にすることにより空
気漏れを有効に防止し、空気圧を一定に保つことができ
る。また、薄膜の厚さを３００μｍ以下にすることによ
りインナーライナー層としての良好なフレキシビリティ
ーを確保することができる。
【００１３】特に、上記のように非通気層３ｂの両外側
に接着層３ａ，３ｃを設けるようにした場合は、図３に
示すように、インナーライナー層３のラップスプライス
部５において接着層３ａと３ｃとが互いに接触するよう
になり加熱によって強固に接着されるので、空気圧保持
性を一層向上させることができると共に、加硫成型時に
おいてタイヤ内側に挿入されるブラダーが非通気層３ｂ
に直接接触することがないので、非通気層３ｂを熱的及
び機械的に保護することができる。
に接着層３ａ，３ｃを設けるようにした場合は、図３に
示すように、インナーライナー層３のラップスプライス
部５において接着層３ａと３ｃとが互いに接触するよう
になり加熱によって強固に接着されるので、空気圧保持
性を一層向上させることができると共に、加硫成型時に
おいてタイヤ内側に挿入されるブラダーが非通気層３ｂ
に直接接触することがないので、非通気層３ｂを熱的及
び機械的に保護することができる。
【００１４】また、インナーライナー層３となる薄膜
は、予めカーカス層２と積層しておき、このプレアッシ
ー状態からグリーンタイヤの内側に積層することができ
る。この場合も、非通気層３ｂの両外側に接着層３ａ，
３ｃを設けることによって、図４に示すように、インナ
ーライナー層３のラップスプライス部５において非通気
層３ｂがカーカス層２の被覆ゴムと直接接着されること
を回避できるので、良好な接着性を得ることができる。
は、予めカーカス層２と積層しておき、このプレアッシ
ー状態からグリーンタイヤの内側に積層することができ
る。この場合も、非通気層３ｂの両外側に接着層３ａ，
３ｃを設けることによって、図４に示すように、インナ
ーライナー層３のラップスプライス部５において非通気
層３ｂがカーカス層２の被覆ゴムと直接接着されること
を回避できるので、良好な接着性を得ることができる。
【００１５】
【実施例】タイヤサイズを１８５／７０Ｒ１４とし、図
１の構成においてインナーライナー層だけを下記のよう
に種々異ならせた本発明タイヤ１，２及び比較タイヤを
作製し、これら３種類のタイヤについて空気漏れ試験を
行った。その結果とインナーライナー層の重量を表１に
示した。本発明タイヤ１ ：インナーライナー層として、ポリ塩化
ビニリデン樹脂からなるフィルムの両面にそれぞれポリ
プロピレンからなるフィルムを積層した厚さ約60μｍの
複合フィルム（旭化成工業社製、バリアロン−ＣＸ＃５
６）をグリーンタイヤの内面にラミネートし、ついで、
このグリーンタイヤを加硫成型したタイヤ。本発明タイヤ２ ：インナーライナー層として、エチレン
ビニルアルコール共重合体からなるフィルムの両面にそ
れぞれポリエチレンからなるフィルムを積層した厚さ約
50μｍの複合フィルム（大日本インキ化学工業社製、Ｄ
ＩＦＡＲＥＮ ４１５）をグリーンタイヤの内面にラミ
ネートし、ついで、このグリーンタイヤを加硫成型した
タイヤ。比較タイヤ ：グリーンタイヤの内面に、厚さ約 700μｍ
のタイゴムを介して未加硫のブチルゴムからなる厚さ約
500μｍのインナーライナー層を設け、ついで、このグ
リーンタイヤを加硫成型したタイヤ。空気漏れ試験 ：室温21℃で、タイヤ（静止状態) を標準
リムに装着した後、内圧2.0kgf/cm2で48時間放置し、内
圧を2.0kgf/cm2に再調整する。再調整直後を測定開始の
時間の起点として48時間経過毎に３ヶ月にわたって内圧
を測定した。
１の構成においてインナーライナー層だけを下記のよう
に種々異ならせた本発明タイヤ１，２及び比較タイヤを
作製し、これら３種類のタイヤについて空気漏れ試験を
行った。その結果とインナーライナー層の重量を表１に
示した。本発明タイヤ１ ：インナーライナー層として、ポリ塩化
ビニリデン樹脂からなるフィルムの両面にそれぞれポリ
プロピレンからなるフィルムを積層した厚さ約60μｍの
複合フィルム（旭化成工業社製、バリアロン−ＣＸ＃５
６）をグリーンタイヤの内面にラミネートし、ついで、
このグリーンタイヤを加硫成型したタイヤ。本発明タイヤ２ ：インナーライナー層として、エチレン
ビニルアルコール共重合体からなるフィルムの両面にそ
れぞれポリエチレンからなるフィルムを積層した厚さ約
50μｍの複合フィルム（大日本インキ化学工業社製、Ｄ
ＩＦＡＲＥＮ ４１５）をグリーンタイヤの内面にラミ
ネートし、ついで、このグリーンタイヤを加硫成型した
タイヤ。比較タイヤ ：グリーンタイヤの内面に、厚さ約 700μｍ
のタイゴムを介して未加硫のブチルゴムからなる厚さ約
500μｍのインナーライナー層を設け、ついで、このグ
リーンタイヤを加硫成型したタイヤ。空気漏れ試験 ：室温21℃で、タイヤ（静止状態) を標準
リムに装着した後、内圧2.0kgf/cm2で48時間放置し、内
圧を2.0kgf/cm2に再調整する。再調整直後を測定開始の
時間の起点として48時間経過毎に３ヶ月にわたって内圧
を測定した。
【００１６】測定データを最小二乗法でｙ-Bt に回帰
し、ｔ＝時間（日），ｙ＝内圧（測定内圧／2.0 ）と
し、空気漏れ係数Ｂを求めた。そして、ｔ＝30日を代入
して１ヶ月当りの内圧低下率（Ｚ）を下式にしたがって
算出した。 Ｚ（％／月）＝（１−ｅ-30B）×１００
し、ｔ＝時間（日），ｙ＝内圧（測定内圧／2.0 ）と
し、空気漏れ係数Ｂを求めた。そして、ｔ＝30日を代入
して１ヶ月当りの内圧低下率（Ｚ）を下式にしたがって
算出した。 Ｚ（％／月）＝（１−ｅ-30B）×１００
【００１７】 この表１から明らかなように、本発明タイヤ１，２のイ
ンナーライナー層は比較タイヤのブチルゴムインナーラ
イナー層に比して厚さがそれぞれ約 1/8、1/10であるに
もかかわらず、本発明タイヤ１，２は比較タイヤとほぼ
同等の空気圧保持性を有している。また、比較タイヤで
はインナーライナー層とタイゴム層の総重量が約６５０
ｇであるのに対し、本発明タイヤ１，２ではインナーラ
イナー層の重量がそれぞれ約３０ｇ及び２５ｇとなって
おり、比較タイヤの約1/22〜1/26に軽量化することがで
きた。
ンナーライナー層は比較タイヤのブチルゴムインナーラ
イナー層に比して厚さがそれぞれ約 1/8、1/10であるに
もかかわらず、本発明タイヤ１，２は比較タイヤとほぼ
同等の空気圧保持性を有している。また、比較タイヤで
はインナーライナー層とタイゴム層の総重量が約６５０
ｇであるのに対し、本発明タイヤ１，２ではインナーラ
イナー層の重量がそれぞれ約３０ｇ及び２５ｇとなって
おり、比較タイヤの約1/22〜1/26に軽量化することがで
きた。
【００１８】
【発明の効果】以上説明したように本発明の空気入りタ
イヤによれば、タイヤ内側のインナーライナー層とし
て、ポリ塩化ビニリデン系フィルム又はエチレンビニル
アルコール共重合体フィルムからなる非通気層を、ポリ
オレフィン系フィルム、脂肪族ポリアミド系フィルム又
はポリウレタン系フィルムからなる接着層を介してタイ
ヤ内面に設けたから、インナーライナー層の厚さを従来
よりも薄くすることができ、空気圧保持性を損なうこと
なしにタイヤ重量を軽減することができる。
イヤによれば、タイヤ内側のインナーライナー層とし
て、ポリ塩化ビニリデン系フィルム又はエチレンビニル
アルコール共重合体フィルムからなる非通気層を、ポリ
オレフィン系フィルム、脂肪族ポリアミド系フィルム又
はポリウレタン系フィルムからなる接着層を介してタイ
ヤ内面に設けたから、インナーライナー層の厚さを従来
よりも薄くすることができ、空気圧保持性を損なうこと
なしにタイヤ重量を軽減することができる。
【００１９】また、本発明の空気入りタイヤの製造方法
によれば、未加硫ゴムからなるグリーンタイヤの内面
に、インナーライナー層として、ポリ塩化ビニリデン系
フィルム又はエチレンビニルアルコール共重合体フィル
ムからなる非通気層と、ポリオレフィン系フィルム、脂
肪族ポリアミド系フィルム又はポリウレタン系フィルム
からなる接着層とを、この接着層がグリーンタイヤ側に
接するように積層した後に、このグリーンタイヤを加硫
成型することにより、タイゴムを使用しないで上記のよ
うに優れたタイヤを製造することができる。
によれば、未加硫ゴムからなるグリーンタイヤの内面
に、インナーライナー層として、ポリ塩化ビニリデン系
フィルム又はエチレンビニルアルコール共重合体フィル
ムからなる非通気層と、ポリオレフィン系フィルム、脂
肪族ポリアミド系フィルム又はポリウレタン系フィルム
からなる接着層とを、この接着層がグリーンタイヤ側に
接するように積層した後に、このグリーンタイヤを加硫
成型することにより、タイゴムを使用しないで上記のよ
うに優れたタイヤを製造することができる。
【図１】本発明の実施例からなる空気入りタイヤの要部
を示す子午線方向半断面図である。
を示す子午線方向半断面図である。
【図２】図１のＡ部を示す拡大断面図である。
【図３】本発明タイヤにおけるインナーライナー層のス
プライス部を示す拡大断面図である。
プライス部を示す拡大断面図である。
【図４】本発明タイヤにおけるインナーライナー層のス
プライス部のその他の態様を示す拡大断面図である。
プライス部のその他の態様を示す拡大断面図である。
１ ビードコア ２ カーカス層 ３ インナーライナー層 ３ａ，３ｃ 接着層 ３ｂ 非通気層 ５ スプライス部
Claims (2)
- 【請求項１】 タイヤ内側のインナーライナー層とし
て、ポリ塩化ビニリデン系フィルム又はエチレンビニル
アルコール共重合体フィルムからなる非通気層を、ポリ
オレフィン系フィルム、脂肪族ポリアミド系フィルム又
はポリウレタン系フィルムからなる接着層を介してタイ
ヤ内面に設けた空気入りタイヤ。 - 【請求項２】 未加硫ゴムからなるグリーンタイヤの内
面に、インナーライナー層として、ポリ塩化ビニリデン
系フィルム又はエチレンビニルアルコール共重合体フィ
ルムからなる非通気層と、ポリオレフィン系フィルム、
脂肪族ポリアミド系フィルム又はポリウレタン系フィル
ムからなる接着層とを、この接着層が前記グリーンタイ
ヤ側に接するように積層し、ついで該グリーンタイヤを
加硫成型する空気入りタイヤの製造方法。
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