JP4452292B2 - 複合体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(式中、Ec、CHOMO,n、EHOMO,n、CLUMO,n、ELUMO,nは、いずれも半経験的分子軌道法MOPACPM3により算出された値であって、Ecはラジカル発生剤のラジカルの軌道エネルギー(eV)を示し、CHOMO,nは熱可塑性樹脂の基本単位を構成する第n番目の水素原子又は硫黄原子の最高被占分子軌道(HOMO)の分子軌道係数を示し、EHOMO,nは前記HOMOの軌道エネルギー(eV)を示し、CLUMO,nは前記n番目の水素原子又は硫黄原子の最低空分子軌道(LUMO)の分子軌道係数を示し、ELUMO,nは前記LUMOの軌道エネルギー(eV)を示す)
なお、上記組合せは、(1)アミノ基を有する脂肪族ポリアミド系樹脂と、カルボキシル基又は酸無水物基含有未加硫ゴムとの組合せ、(2)脂肪族ポリアミド系樹脂と、シラン化合物を含む未加硫ゴムとの組合せ、(3)エポキシ基含有樹脂と、カルボキシル基又は酸無水物基含有未加硫ゴムとの組合せを含まない。さらに、(4)熱可塑性樹脂がポリアミド系樹脂であるとき、未加硫ゴムは多官能性の加硫活性剤を含み、(5)熱可塑性樹脂がポリフェニレンエーテル系樹脂であるとき、未加硫ゴムは加硫活性剤を含むものとする。
樹脂部材を構成する前記熱可塑性樹脂としては、ラジカル発生剤に対して高い活性を示す複数の水素原子(活性水素原子)又は硫黄原子(活性硫黄原子)(以下、これらの水素原子及び硫黄原子を活性原子と称することがある)を有する樹脂を選択することができる。すなわち、熱可塑性樹脂は、ラジカル発生剤の種類に応じて選択でき、例えば、下記式(1)で表される軌道相互作用エネルギー係数Sが一定値(例えば、0.006、好ましくは0.008)以上の活性原子を有する。好ましい活性原子の軌道相互作用エネルギー係数Sは、0.006〜0.06、好ましくは0.007〜0.05(特に0.01〜0.045)程度である。この活性原子の数は、活性原子を有する官能基の結合部位(末端、分岐鎖や主鎖など)に依存し、例えば、熱可塑性樹脂の一分子中、平均2個以上(2〜10000個程度)、好ましくは平均2.5個以上(2.5〜5000個程度)、さらに好ましくは平均3個以上(3〜1000個程度)である。熱可塑性樹脂一分子中の活性原子の数は、通常、2〜100(好ましくは2.5〜50、さらに好ましくは3〜25、特に3〜20)程度である。このような条件を満たす熱可塑性樹脂を選択すると、ゴム成分の加硫に際して、架橋反応がゴム成分と熱可塑性樹脂成分との界面においても進行し、両者が強固に接合される。
(式中、Ec、CHOMO,n、EHOMO,n、CLUMO,n、ELUMO,nは、いずれも半経験的分子軌道法MOPACPM3により算出された値であって、Ecはラジカル発生剤のラジカルの軌道エネルギー(eV)を示し、CHOMO,nは熱可塑性樹脂の基本単位を構成する第n番目の水素原子又は硫黄原子の最高被占分子軌道(HOMO)の分子軌道係数を示し、EHOMO,nは前記HOMOの軌道エネルギー(eV)を示し、CLUMO,nは前記n番目の水素原子又は硫黄原子の最低空分子軌道(LUMO)の分子軌道係数を示し、ELUMO,nは前記LUMOの軌道エネルギー(eV)を示す)
式(1)のMOPACPM3とは、分子軌道法(MO)の一つである。分子軌道法は分子の電子状態を論ずる近似法のひとつであり、Huckel法などの経験的方法、Huckel法の近似を高めた半経験的方法、厳密に計算のみで分子軌道関数を求める非経験的方法の3つに大別できる。近年、コンピュータの発達に伴ない、半経験的方法および非経験的方法が主な方法になっている。分子軌道法は、分子構造とその化学反応性を関係づける最も有力な方法のひとつである。例えば、日本科学技術文献情報データベース(JOIS)における分子軌道法に関する登録件数は、キーワードを「分子軌道法」として検索した場合、約53000件(期間:1980年〜2000年5月)である。MOPACPM3は、前記半経験的方法の一つであるNDDO(Neglect of Diatomic Differential Overlap)法の核をなす方法である。
(式中、Aは一分子中の平均の末端NH2基の数を示す)
例えば、末端NH2基/末端COOH基=1/1(モル比)の場合、一分子中の末端NH2基の数A=1個、一分子中の活性水素原子の数N=2個である。また、末端NH2基/末端COOH基=1/2(モル比)の場合、一分子中の末端NH2基の数A=2/3個、一分子中の活性水素原子の数N=4/3個である。
ポリアミド系樹脂としては、脂肪族ポリアミド系樹脂、脂環族ポリアミド系樹脂、芳香族ポリアミド系樹脂などが挙げられ、通常、脂肪族ポリアミド系樹脂が使用される。脂肪族ポリアミド系樹脂としては、脂肪族ジアミン成分(テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのC4-10アルキレンジアミン)と脂肪族ジカルボン酸成分(アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの炭素数4〜20程度のアルキレンジカルボン酸など)との縮合物(例えば、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612など)、ラクタム(ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどの炭素数4〜20程度のラクタムなど)又はアミノカルボン酸(ω−アミノウンデカン酸などの炭素数4〜20程度のアミノカルボン酸など)の単独又は共重合体(例えば、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12など)、これらのポリアミド成分が共重合したコポリアミド(例えば、ポリアミド6/11,ポリアミド6/12,ポリアミド66/11,ポリアミド66/12など)などが挙げられる。
ポリエステル系樹脂は、脂肪族ポリエステル系樹脂であってもよいが、通常、芳香族ポリエステル系樹脂、例えば、ポリアルキレンアリレート系樹脂又は飽和芳香族ポリエステル系樹脂が使用される。芳香族ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリC2−4アルキレンテレフタレート;このポリアルキレンテレフタレートに対応するポリC2−4アルキレンナフタレート(例えば、ポリエチレンナフタレートなど);1,4−シクロへキシルジメチレンテレフタレート(PCT))などが含まれる。ポリエステル系樹脂は、アルキレンアリレート単位を主成分(例えば、50重量%以上)として含むコポリエステルであってもよく、共重合成分には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオールなどのC2−6アルキレングリコール、ポリオキシC2−4アルキレングリコール、フタル酸、イソフタル酸などの非対称芳香族ジカルボン酸又はその酸無水物、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸などが例示できる。さらに、少量のポリオール及び/又はポリカルボン酸を用い、線状ポリエステルに分岐鎖構造を導入してもよい。
ポリエーテル系樹脂には、ポリオキシアルキレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスルフィド系樹脂(ポリチオエーテル系樹脂)が含まれる。ポリオキシアルキレン系樹脂としては、ポリオキシメチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシテトラメチレングリコールなどのポリオキシC1−4アルキレングリコールなどが含まれる。好ましいポリエーテル系樹脂には、ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、及びポリスルフィド系樹脂が含まれる。
ポリアセタール系樹脂は、ホモポリマー(ホルムアルデヒドの単独重合体)であってもよく、コポリマー(トリオキサンと、エチレンオキサイド及び/又は1,3−ジオキソランとの共重合体など)であってもよい。また、ポリアセタール系樹脂の末端は封鎖され安定化されていてもよい。ポリアセタール系樹脂では、例えば、オキシメチレン単位の水素原子、末端を封鎖したアルコキシ基(特にメトキシ基)の水素原子、特にオキシメチレン単位の水素原子が活性水素原子を構成する。
ポリフェニレンエーテル系樹脂には、2,6−ジメチルフェニレンオキサイドを主成分とする種々の樹脂、例えば、2,6−ジメチルフェニレンオキサイドとフェノール類との共重合体、スチレン系樹脂をブレンド又はグラフトした変性樹脂などが含まれる。ポリフェニレンエーテル系樹脂では、例えば、ベンゼン環に結合するメチル基の水素原子が活性水素原子を構成する。
ポリスルフィド系樹脂は、ポリマー鎖中にチオ基(−S−)を有する樹脂であれば特に限定されない。このような樹脂としては、例えば、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリジスルフィド樹脂、ポリビフェニレンスルフィド樹脂、ポリケトンスルフィド樹脂、ポリチオエーテルスルホン樹脂などが例示できる。また、ポリスルフィド系樹脂は、ポリ(アミノフェニレンスルフィド)のようにアミノ基などの置換基を有していてもよい。好ましいポリスルフィド系樹脂はポリフェニレンスルフィド樹脂である。ポリスルフィド系樹脂では、主鎖中のチオ基が活性硫黄原子を構成する。例えば、ポリフェニレンスルフィド樹脂について、一分子中の活性硫黄原子の平均数Nは、モデル基本単位Cl-C6H4-S-C6H4-S-C6H4-Clに基づいて計算でき、N=2である。
ポリオレフィン系樹脂には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ(メチルペンテン−1)などのオレフィンの単独又は共重合体、オレフィンと共重合性単量体との共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体など)が挙げられる。これらのポリオレフィン系樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ポリウレタン系樹脂は、ジイソシアネート類とポリオール類と必要により鎖伸長剤との反応により得ることができる。ジイソシアネート類としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート類、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート類、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート類、キシリレンジイソシアネートなどの芳香脂肪族ジイソシアネート類などが例示できる。ジイソシアネート類として、アルキル基(例えば、メチル基)が主鎖又は環に置換した化合物を使用してもよい。
熱可塑性エラストマーには、ポリアミド系エラストマー(ポリアミドを硬質相とし、脂肪族ポリエーテルを軟質相とする共重合体)、ポリエステル系エラストマー(ポリアルキレンアリレートを硬質相とし、脂肪族ポリエーテルや脂肪族ポリエステルを軟質相とする共重合体)、ポリウレタン系エラストマー(短鎖グリコールのポリウレタンを硬質相とし、脂肪族ポリエーテルや脂肪族ポリエステルを軟質相とする共重合体、例えば、ポリエステルウレタンエラストマー、ポリエーテルウレタンエラストマーなど)、ポリスチレン系エラストマー(ポリスチレンブロックを硬質相とし、ジエン重合体ブロック又はその水素添加ブロックを軟質相とするブロック共重合体)、ポリオレフィン系エラストマー(ポリスチレン又はポリプロピレンを硬質相とし、エチレン−プロピレンゴムやエチレン−プロピレン−ジエンゴムを軟質相とするエラストマー、結晶化度の異なる硬質相と軟質相とで構成されたオレフィン系エラストマーなど)、ポリ塩化ビニル系エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマーなどが含まれる。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリエステル系樹脂およびポリウレタン系樹脂の項で述べた(ポリ)オキシC2−4アルキレングリコール類(特にポリオキシエチレングリコール)などが使用でき、脂肪族ポリエステルとしては、ポリウレタン系樹脂の項で述べたポリエステルジオールなどが使用できる。これらの熱可塑性エラストマーは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
本発明は、前記活性原子を所定の濃度で含有する種々の熱可塑性樹脂とゴムとの接合に利用できる。そのため、熱可塑性樹脂が前記活性原子を所定の濃度で含有しない場合には、前記活性原子(又はアミノ基、オキシアルキレン基、メルカプト基など)を導入した変性樹脂として使用すればよい。このような熱可塑性樹脂(活性原子を所定の濃度で有しない樹脂)としては、例えば、ビニル重合系樹脂[(メタ)アクリル系樹脂(ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂)など)、スチレン系樹脂(ポリスチレン;AS樹脂、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体などのスチレン共重合体;HIPS,ABS樹脂などのスチレン系グラフト共重合体など)、ハロゲン含有単量体の単独又は共重合体(ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン共重合体など)、ビニル系樹脂(ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコールなど)など]、縮合系樹脂[ポリカーボネート(ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂など)、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアリレート系樹脂など]が例示できる。
前記樹脂部材は、前記活性原子を所定の濃度で含有する熱可塑性樹脂で構成すればよく、前記熱可塑性樹脂と他の熱可塑性樹脂との樹脂組成物で構成してもよい。他の熱可塑性樹脂には、前記変性樹脂(8)に対応する未変性熱可塑性樹脂、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ハロゲン含有単量体の単独又は共重合体(フッ素樹脂など)、ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、液晶性ポリエステル樹脂などが含まれる。
(ゴム)
ゴム部材は、ラジカル発生剤とゴムとを含有するゴム組成物を成形(加硫)することにより得られる。前記ゴムは、[樹脂部材]の項に示された前記熱可塑性樹脂と反応可能である限り特に制限されず、種々のゴムが使用できる。特に本発明では、熱可塑性樹脂がラジカル発生剤により活性化可能であるため、ゴムとしては、幅広い範囲から選択できる。
本発明では、ラジカル発生剤は、前記ゴムを加硫(又は架橋)するだけでなく、前記熱可塑性樹脂に作用して(例えば、熱可塑性樹脂の活性水素原子を引き抜き、ラジカル化などにより活性化して)、熱可塑性樹脂と加硫ゴムとを架橋反応により直接接合させる。ラジカル発生剤としては、前記熱可塑性樹脂やゴムの種類に応じて、種々のラジカル発生剤が使用でき、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物、硫黄を除く硫黄含有有機化合物などから選択できる。なお、硫黄は、イオン的な反応を引き起こし、ラジカルの発生効率がかなり低いだけでなく、発生したラジカルをトラップするため、ラジカル発生剤には含まれない。前記ラジカル発生剤は単独で又は二種以上組合せて使用できる。
本発明では、ラジカル発生剤による接着の効率を高めるため、ラジカル発生剤と共に加硫活性剤(硬化剤などと称する場合もある)を用いてもよい。加硫活性剤は、ゴムの加硫を促進するのみならず、ゴム分子と樹脂分子との架橋を促進し、ゴム部材と樹脂部材の接合をより容易にする。例えば、熱可塑性樹脂がポリフェニレンエーテル系樹脂であるとき、ラジカル発生剤と加硫活性剤とを組み合わせて用いると、樹脂部材と加硫ゴム部材との間で架橋反応が進行し、両者を確実かつ強固に結合できる。なお、加硫活性剤は、ゴムの加硫促進とゴムと樹脂との間の架橋形成に必要な量が存在すればよく、必要以上の添加はゴムの物性の低下を招く場合があるので、適正な添加量は適当に選択できる。
本発明では、接着の効率を高めるため、さらに加硫助剤を用いてもよい。ゴムや樹脂の種類によっては、加硫助剤を添加することにより、ゴム部材と樹脂部材の接合をより強固にできる。加硫助剤は、未加硫ゴム(又は未加硫ゴム組成物)及び熱可塑性樹脂(又は樹脂組成物)のうち少なくともいずれか一方の成分に添加すればよく、双方の成分に添加してもよい。通常、加硫助剤は、熱可塑性樹脂に添加する場合が多い。
前記ゴム組成物には、必要に応じて、種々の添加剤、例えば、フィラー、可塑剤又は軟化剤、共加硫剤(酸化亜鉛などの金属酸化物など)、老化防止剤(熱老化防止剤、オゾン劣化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、粘着付与剤、加工助剤、滑剤(ステアリン酸、ステアリン酸金属塩、ワックスなど)、着色剤、発泡剤、分散剤、難燃剤、帯電防止剤などを配合してもよい。
(b)ポリアミド系樹脂と、ラジカル発生剤及び二官能以上の多官能性の加硫活性剤(例えば、三官能性又はそれ以上の多官能性加硫活性剤)を含み、かつアルコキシシラン化合物を含まない未加硫ゴムとの組合せ
すなわち、本発明では、ポリアミド系樹脂のアミノ基とゴムのカルボキシル基又は酸無水物基との反応を利用することなく、未加硫ゴムとして未変性ゴム(例えば、カルボキシル基/酸無水物基により変性されていないゴム)が使用できる。そのため、ポリアミド系樹脂(例えば、脂肪族ポリアミド系樹脂)とゴムとの適用範囲を大きく拡大できる。
(d)ポリアセタール系樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(e)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、ラジカル発生剤及び加硫活性剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(f)ポリスルフィド系樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(g)ポリプロピレン系樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(h)ポリウレタン系樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
(i)熱可塑性エラストマーと、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとの組合せ
このような組合せにおいて、ラジカル発生剤としては有機過酸化物が好ましく、加硫活性剤としては、二官能又は多官能性加硫活性剤(特に三官能性又は多官能性(メタ)アクリレートなど)が好ましい。
本発明では、前記熱可塑性樹脂とラジカル発生剤を含む未加硫ゴムとを組み合わせて用いることにより、熱可塑性樹脂で構成された樹脂部材と加硫ゴムで構成されたゴム部材とが接合した複合体を製造する。この複合体は、成形樹脂材と成形ゴム材とを接触させて成形するとともに前記成形ゴム材を加硫又は架橋することにより製造できる。
樹脂組成物A1〜A6
熱可塑性樹脂としてポリアミド612(ヘキサメチレンジアミンとドデカンジカルボン酸の重縮合物)を用い、下記の樹脂組成物(A1〜A6)を調製した。なお、MOPACPM3の計算は、下記基本単位に基づいて行った。
樹脂組成物(A1):
ポリアミド612(NH2末端/COOH末端=9/1(モル比))単独
(調製方法):ヘキサメチレンジアミンとドデカンジカルボン酸との塩80重量%水溶液に所定量のヘキサメチレンジアミンを添加し、窒素置換したオートクレーブ中で加圧(17.5kg/cm2)下で加熱(220℃)し、窒素ガスと共に系内の水分を4時間要して系外に排出した。その後1時間を要して徐々に昇温(275℃)し水分の残渣を系外に排除した後オートクレーブの内圧を常圧に戻し、冷却後、ポリアミド612を得た。得られたポリマーは分子量(Mn)約20000、アミン末端とカルボキシル末端の比率=9/1であった。このポリマーを単独で樹脂組成物(A1)とした。
ポリアミド612(NH2末端/COOH末端=9/1(モル比)) 50重量%
カーボン短繊維50重量%
(調製方法):樹脂組成物(A1)と同重量のカーボン繊維を2軸押出機で混練し樹脂組成物(A2)とした。
ポリアミド612(NH2末端/COOH末端=9/1(モル比)) 12重量%
ソフトフェライト 88重量%
(調製方法):樹脂組成物(A1)100重量部とソフトフェライト733重量部をニーダーを用いて混練し樹脂組成物(A3)とした。
ポリアミド612(NH2末端/COOH末端=1/1(モル比))単独
(調製方法):ヘキサメチレンジアミンとドデカンジカルボン酸の塩80重量%水溶液を窒素置換したオートクレーブ中で加圧(17.5Kg/cm2)下で加熱(220℃)し、窒素ガスと共に系内の水分を4時間要して系外に排出した。その後1時間を要して徐々に昇温(275℃)し水分の残渣を系外に排除した後オートクレーブの内圧を常圧に戻した。冷却後、ポリアミド612を得た。得られたポリマーは、分子量(Mn)20000〜25000、アミン末端とカルボキシル末端の比率=1/1であった。このポリマーを単独で樹脂組成物(A4)とした。
ポリアミド612(NH2末端/COOH末端=3/7(モル比))単独
(調製方法):樹脂組成物(A1)と次の樹脂組成物(A6)とを1/3の重量比で2軸押出機を用いて混練した。これを樹脂組成物(A5)とし単独で用いた。
ポリアミド612(NH2末端/COOH末端=1/9(モル比))単独
(調製方法):ヘキサメチレンジアミンとドデカンジカルボン酸の塩80重量%水溶液に所定量のドデカンジカルボン酸を添加し、窒素置換したオートクレーブ中で加圧(17.5kg/cm2)下に加熱(220℃)し、窒素ガスと共に系内の水分を4時間要して系外に排出した。その後1時間を要して徐々に昇温(275℃)し水分の残渣を系外に排除した後オートクレーブの内圧を常圧に戻した。冷却後、ポリアミド612を得た。得られたポリマーは、分子量(Mn)約20000、アミン末端とカルボキシル末端の比率=1/9であった。このポリマーを単独で樹脂組成物(A6)とした。
熱可塑性樹脂としてポリアミド66(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の重縮合物)を用い、下記の樹脂組成物を調製した(B1〜B2)。なお、MOPACPM3の計算は、下記式に基づいて行った。
樹脂組成物(B1):
ポリアミド66(NH2末端/COOH末端=1/1(モル比))単独
(調製方法):モノマーの組み合わせをヘキサメチレンジアミンとアジピン酸として前記(A4)と同様の調製方法で分子量(Mn)20000〜25000、アミン末端とカルボキシル末端の比率=1/1のポリアミド66を得、これを単独で樹脂組成物(B1)とした。
ポリアミド66(NH2末端/COOH末端=1/3(モル比))単独
(調製方法):モノマーの組み合わせをヘキサメチレンジアミンとアジピン酸とし前記(A6)と同様の調製方法で分子量(Mn)は約20000、アミン末端とカルボキシル末端の比率=1/9のポリアミド66を得た。このポリマーと樹脂組成物(B1)を62.5/37.5の重量比で2軸押出機により混練し、樹脂組成物(B2)とした。
熱可塑性樹脂として、ポリアミド6(ε−カプロラクタムの開環重合体)を用い、下記の樹脂組成物(C1〜C3)を調製した。なお、MOPACPM3の計算は、下記式に基づいて行った。
樹脂組成物(C1):
ポリアミド6(NH2末端/COOH末端=1/1(モル比))単独
(調製方法):ε―カプロラクタムの80重量%水溶液を、少量のリン酸の存在下、窒素置換したオートクレーブ中で250〜260℃に加熱し、窒素ガスと共に系内の水分を4時間を要して系外に排出した。その後1時間を要して徐々に昇温(275℃)し水分の残渣を系外に排除した後、冷却し、ポリアミド6を得た。得られたポリマーは分子量(Mn)約20000〜25000、アミン末端とカルボキシル末端の比率=1/1であった。このポリマーを単独で樹脂組成物(C1)とした。
ポリアミド6(NH2末端/COOH末端=1/3(モル比))単独
(調製方法):ε―カプロラクタムの80重量%水溶液に所定量のヘキサメチレンジアミンを添加し、少量のリン酸の存在下、窒素置換したオートクレーブ中で250〜260℃に加熱し、窒素ガスと共に系内の水分を4時間要して系外に排出した。その後1時間を要して徐々に昇温(275℃)し、水分の残渣を系外に排除した後、冷却し、ポリアミド6を得た。得られたポリマーは、分子量(Mn)約20000、アミン末端とカルボキシル末端の比率=9/1であった。このポリマーを樹脂組成物(C4)とした。この(C4)と前記樹脂組成物(C1)とを重量比37.5/62.5となるように混練し樹脂組成物(C2)とした。
ポリアミド6(NH2末端/COOH末端=1/4(モル比))単独
(調製方法):前記(C1)と前記(C4)を重量比25/75となるように混練し樹脂組成物(C3)とした。
熱可塑性樹脂として、ポリアミド46(ジアミノブタンとアジピン酸の重縮合物)を用い、下記の樹脂組成物(D1〜D3)を調製した。なお、MOPACPM3の計算は、下記式に基づいて行った。
樹脂組成物(D1):
ポリアミド46(NH2末端/COOH末端=1/1(モル比))単独
樹脂組成物(D2):
ポリアミド46(NH2末端/COOH末端=1/3(モル比))単独
樹脂組成物(D3):
ポリアミド46(NH2末端/COOH末端=1/4(モル比))単独
樹脂組成物E1〜E3
熱可塑性樹脂として、テレフタル酸とトリメチルヘキサメチレンジアミンとの重縮合物(芳香族ポリアミドA5)を用い、下記の樹脂組成物(E1〜E3)を調製した。なお、MOPACPM3の計算は、下記式に基づいて行った。
芳香族ポリアミドA5(NH2末端/COOH末端=1/1(モル比))単独
(調製方法):モノマーの組み合わせをトリメチルヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸として前記(A4)と同様の調製方法で分子量(Mn)20000〜25000、アミン末端とカルボキシル末端の比率=1/1のポリマーを得、これを単独で樹脂組成物(E1)とした。
芳香族ポリアミドA5(NH2末端/COOH末端=1/3(モル比))単独
(調製方法):モノマーの組み合わせをトリメチルヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸として前記(A6)と同様の調製方法で分子量(Mn)約20000、アミン末端とカルボキシル末端の比率=1/9のポリマーを得、このポリマーを樹脂組成物(E4)とした。このポリマー(E4)と樹脂組成物(E1)とを62.5/37.5の重量比で2軸押出機により混練し、これを樹脂組成物(E2)とした。
芳香族ポリアミドA5(NH2末端/COOH末端=1/4(モル比))単独
(調製方法):前記(E1)と前記(E4)を重量比25/75となるように混練し樹脂組成物(E3)とした。
熱可塑性樹脂として、ドデカンジカルボン酸とビス(4−アミノシクロへキシル)メタンとの重縮合物(脂環族ポリアミドA6)を用い、下記の樹脂組成物(F1〜F3)を調製した。なお、MOPACPM3の計算は、下記式に基づいて行った。
脂環族ポリアミドA6(NH2末端/COOH末端=1/1(モル比))単独
(調製方法):モノマーの組み合わせをビス(4−アミノシクロへキシル)メタンとドデカンジカルボン酸として前記(A4)と同様の調製方法で分子量(Mn)20000〜25000、アミン末端とカルボキシル末端の比率=1/1のポリマーを得、これを単独で樹脂組成物(F1)とした。
脂環族ポリアミドA6(NH2末端/COOH末端=1/2(モル比))単独
(調製方法):モノマーの組み合わせをビス(4−アミノシクロへキシル)メタンとドデカンジカルボン酸として前記(A6)と同様の調製方法で分子量(Mn)約20000、アミン末端とカルボキシル末端の比率=1/9のポリマーを得、これを樹脂組成物(F4)とした。この(F4)と樹脂組成物(F1)を133.4/66.6の重量比で2軸押出機により混練し、これを樹脂組成物(F2)とした。
脂環族ポリアミドA6(NH2末端/COOH末端=1/3(モル比))単独
(調製方法):前記(F4)と前記(F1)を62.5/37.5の重量比で2軸押出機により混練し、これを樹脂組成物(F3)とした。
熱可塑性樹脂として、PBT(テレフタル酸と1,4−ブタンジオールとの重縮合物)、又はアミン変性PBT(前記PBTとヘキサメチレンジアミンとの反応生成物)を用い、下記の樹脂組成物(G1〜G2)を調製した。なお、MOPACPM3の計算は、下記式に基づいて行った。
PBT(OH末端/COOH末端=1/1(モル比))単独
(調製方法):ジメチルテレフタレート14.587kg、1,4−ブタンジオール6.767kg、酢酸カルシウム30g、及び酸化アンチモン60gを窒素ガス導入管と蒸留用側管とを有する重合釜に仕込み、180℃に過熱し、窒素ガスを少量づつ供給した。メタノールの流出を確認したところで減圧攪拌下で徐々に昇温を開始し、徐々に270℃、真空度100Pa以下にまで導いた。エチレングリコールの留出を確認した後、270℃で3時間加熱保持した後、取り出して放冷した。得られたポリマーを樹脂組成物(G1)とした。
アミン変性PBT(NH2末端/OH末端=1/1(モル比))単独
(調製方法):前記(G1)と(G1)に含まれるカルボキシル基と等モルのメチレンジアミンを230℃でニーダーを用いて30分間混練し樹脂組成物(G2)とした。
ポリ(2,5−ジメチルフェニレンエーテル)(デグサAG(株)製、Vestoran1900)単独で樹脂組成物を調製した。なお、MOPACPM3の計算は、下記式に基づいて行った。
ポリプロピレン単独で樹脂組成物を調製した。なお、MOPACPM3の計算は、下記式に基づいて行った。
樹脂組成物J
ポリアセタール(ポリプラスチックス(株)製、ジュラコンM90)単独で樹脂組成物を調製した。なお、MOPACPM3の計算は、下記式に基づいて行った。
樹脂組成物K
ポリフェニレンスルフィド(ポリプラスチックス(株)製、フォートロン0220A9(無充填品))単独で樹脂組成物を調製した。なお、MOPACPM3の計算は、下記式に基づいて行った。
樹脂と加硫活性剤を所定の割合で配合し、樹脂組成物(L〜N)を調製した。
樹脂組成物(L1):
(i)ポリアミド612(NH2末端/COOH末端=1/1(モル比)) 100重量部
(ii)加硫活性剤(トリメチロールプロパントリメタアクリレート) 3重量部
樹脂組成物(L2):
(i)ポリアミド612(NH2末端/COOH末端=1/9(モル比)) 100重量部
(ii)加硫活性剤(トリメチロールプロパントリメタアクリレート) 3重量部
樹脂組成物M1〜M2
樹脂組成物(M1):
(i)ポリアミド6(NH2末端/COOH末端=1/1(モル比)) 100重量部
(ii)加硫活性剤(N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド) 3重量部
樹脂組成物(M2):
(i)ポリアミド6(NH2末端/COOH末端=1/4(モル比)) 100重量部
(ii)加硫活性剤(N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド) 3重量部
樹脂組成物N1〜N2
熱可塑性樹脂として、ドデカンジカルボン酸とビス(4−アミノシクロへキシル)メタンとの重縮合物(前記脂環族ポリアミドA6)を用い、下記の樹脂組成物(N1〜N2)を調製した。
(i)脂環族ポリアミドA6(NH2末端/COOH末端=1/1(モル比)) 100重量部
(ii)加硫活性剤(トリアリルイソシアヌレート) 3重量部
樹脂組成物(N2):
脂環族ポリアミドA6(NH2末端/COOH末端=1/2(モル比)) 100重量部
(ii)加硫活性剤(トリアリルイソシアヌレート) 5重量部
樹脂組成物O1〜O2
樹脂組成物(O1):
(i)PBT(OH末端/COOH末端=1/1(モル比)) 100重量部
(ii)加硫活性剤(トリメチロールプロパントリメタアクリレート) 3重量部
樹脂組成物(O2):
(i)アミン変性PBT(NH2末端/OH末端=1/1(モル比)) 100重量部
(ii)加硫活性剤(トリメチロールプロパントリメタアクリレート) 3重量部
[未加硫ゴム組成物(R)]
下記成分を所定の割合で配合し、未加硫ゴム組成物(R1〜R10)を調製した。
(i)ゴム 100重量部(エチレンプロピレンジエンゴム(DSM(株)製、ケルタン509×100、ジエン含量8.2重量%)90重量部、ポリオクテニレンゴム(Degussa(株)製、Vestenamer8012)10重量部)
(ii)フィラー[カーボンブラック(FEF)] 1重量部
(iii)ラジカル発生剤[有機過酸化物(ジクミルパーオキサイド)] 5重量部
(iv)加硫活性剤 0重量部
(v)可塑剤(出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルNM−68)) 100重量部
(vi)酸化亜鉛 5重量部
(vii)ステアリン酸 1重量部
ゴム組成物R2
(i)ゴム 100重量部(エチレンプロピレンジエンゴム(DSM(株)製、ケルタン509×100、ジエン含量8.2重量%)90重量部、ポリオクテニレンゴム(Degussa(株)製、Vestenamer8012)10重量部)
(ii)フィラー[カーボンブラック(FEF)] 1重量部
(iii)ラジカル発生剤[有機過酸化物(ジクミルパーオキサイド)] 5重量部
(iv)加硫活性剤(トリメチロールプロパントリメタアクリレート) 1重量部
(v)可塑剤(出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルNM−68)) 100重量部
(vi)酸化亜鉛 5重量部
(vii)ステアリン酸 1重量部
ゴム組成物R3
(i)ゴム 100重量部(エチレンプロピレンジエンゴム(DSM(株)製、ケルタン509×100、ジエン含量8.2重量%)90重量部、ポリオクテニレンゴム(Degussa(株)製、Vestenamer8012)10重量部)
(ii)フィラー[カーボンブラック(FEF)] 1重量部
(iii)ラジカル発生剤(有機過酸化物(ジクミルパーオキサイド)) 5重量部
(iv)加硫活性剤(ブタンジオールジメタクリレート) 2重量部
(v)可塑剤(出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルNM−68) 100重量部
(vi)酸化亜鉛 5重量部
(vii)ステアリン酸 1重量部
ゴム組成物R4
(i)ゴム 100重量部(エチレンプロピレンジエンゴム(DSM(株)製、ケルタン509×100、ジエン含量8.2重量%)90重量部、ポリオクテニレンゴム(Degussa(株)製、Vestenamer8012)10重量部)
(ii)フィラー[カーボンブラック(FEF)] 1重量部
(iii)ラジカル発生剤(テトラメチルチウラムジスルフィド) 3重量部
(iv)加硫活性剤(トリメチロールプロパントリメタアクリレート) 1重量部
(v)可塑剤(出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルNM−68) 100重量部
(vi)酸化亜鉛 5重量部
(vii)ステアリン酸 1重量部
ゴム組成物R5
(i)ゴム 100重量部(天然ゴム60重量部、エチレンプロピレンジエンゴム(DSM(株)製、ケルタン509×100、ジエン含量8.2重量%)35重量部、ポリオクテニレンゴム(Degussa(株)製、Vestenamer8012)5重量部)
(ii)フィラー[カーボンブラック(FEF)] 1重量部
(iii)ラジカル発生剤[有機過酸化物(ジクミルパーオキサイド)] 5重量部
(iv)加硫活性剤 0重量部
(v)可塑剤(出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルNM−68) 100重量部
(vi)酸化亜鉛 5重量部
(vii)ステアリン酸 1重量部
ゴム組成物R6
(i)ゴム 100重量部(天然ゴム60重量部、エチレンプロピレンジエンゴム(DSM(株)製、ケルタン509×100、ジエン含量8.2重量%)35重量部、ポリオクテニレンゴム(Degussa(株)製、Vestenamer8012)5重量部)
(ii)フィラー[カーボンブラック(FEF)] 1重量部
(iii)ラジカル発生剤[有機過酸化物(ジクミルパーオキサイド)] 5重量部
(iv)加硫活性剤(トリメチロールプロパントリメタアクリレート) 1重量部
(v)可塑剤(出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルNM−68) 100重量部
(vi)酸化亜鉛 5重量部
(vii)ステアリン酸 1重量部
ゴム組成物R7
(i)水素添加ニトリルゴム(HNBR) (「Zetpol3110」、日本ゼオン(株)製)100重量部
(ii)フィラー[カーボンブラック(N550)]50重量部
(iii)ラジカル発生剤(1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン) 3重量部
(iv)加硫活性剤 0重量部
(v)可塑剤(ジブチルメチレンビスチオグリコレート) 10重量部
(vi)酸化亜鉛 0重量部
(vii)ステアリン酸 0重量部
ゴム組成物R8
(i)水素添加ニトリルゴム(HNBR) (「Zetpol3110」、日本ゼオン(株)製)100重量部
(ii)フィラー[カーボンブラック(N550)]50重量部
(iii)ラジカル発生剤(1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン) 3重量部
(iv)加硫活性剤(N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド) 4重量部
(v)可塑剤(ジブチルメチレンビスチオグリコレート) 10重量部
(vi)酸化亜鉛 0重量部
(vii)ステアリン酸 0重量部
ゴム組成物R9
(i)フッ素ゴム(FPM) (Dai El「G920」、ダイキン工業(株)製)100重量部
(ii)フィラー 0重量部
(iii)ラジカル発生剤(ジクミルパーオキサイド) 3重量部
(iv)加硫活性剤 0重量部
(v)可塑剤(出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルNM−68)
0重量部
(vi)酸化亜鉛 0重量部
(vii)ステアリン酸 0重量部
ゴム組成物R10
(i)フッ素ゴム(FPM) (Dai El「G920」、ダイキン工業(株)製)100重量部
(ii)フィラー 0重量部
(iii)ラジカル発生剤(ジクミルパーオキサイド) 3重量部
(iv)加硫活性剤(トリアリルイソシアヌレート) 4重量部
(v)可塑剤(出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルNM−68) 0重量部
(vi)酸化亜鉛 0重量部
(vii)ステアリン酸 0重量部
実施例1〜147及び比較例1〜77
前記樹脂組成物を射出成形し、得られた樹脂部材(平板状、サイズ100mm×100mm×4mm)を成形型内に配置し、成形樹脂部材の表面に対して前記未加硫ゴム組成物を射出成形し、温度180℃、圧力20MPaで20分間加硫又は架橋することにより、複合体を製造した。得られた複合体について、剥離試験により樹脂部材とゴム部材との接着強度を測定し、下記基準に従って評価した。
B:界面剥離するものの強固に接着している
C:樹脂部材とゴム部材とが界面で容易に剥離する
結果を表1に示す。なお、表中、「活性原子の個数」は、MOPACPM3の計算で得られた熱可塑性樹脂一分子中の活性原子(S≧0.006)の個数を示す。なお、前記計算において、Ecは、−8eV(ラジカル発生剤が有機過酸化物の場合)、又は−6eV(ラジカル発生剤がテトラメチルチウラムジスルフィドの場合)とした。
接合強度の評価が「B」であったゴム組成物R1/樹脂A5(PA612)の組合せにおいて、溶剤処理により効果を調べた。すなわち、紙((株)クレシア製、「キムワイプワイパーS−200」)を横に3回、縦に1回折り、これの先端部を溶剤(ヘキサフルオロイソプロパノール)に漬け、樹脂A5(PA612)の試験片(平板状、サイズ100mm×100mm×4mm)の接合面を軽く拭いた。なお、試験片の表面が溶剤で濡れているか否かを目視で判断することにより、清拭されていることを確認した。清拭後、試験片を5分間放置し、水洗し、100℃の減圧乾燥機で5時間乾燥させ、接着試験に供した。そして、上記実施例1と同様にして、試験片と未加硫ゴム組成物とを用い、複合体を製造した。得られた複合体について、剥離試験により樹脂部材とゴム部材との接着強度を測定したところ、複合体の接合強度は、評価「A」に向上した。
ヘキサフルオロイソプロパノールに代えてメタクレゾールを用い、試験片の接合面を拭く以外、実施例148と同様にして複合体を製造した。得られた複合体について、剥離試験により樹脂部材とゴム部材との接着強度を測定したところ、複合体の接合強度は、評価「A」に向上した。
接着強度の評価が「B」であったゴム組成物R1/樹脂H(m−PPE)の組合せにおいて、樹脂H(m−PPE)の試験片(平板状、サイズ100mm×100mm×4mm)の接合面をメタクレゾールで拭く以外、実施例148と同様にして複合体を製造した。得られた複合体について、剥離試験により樹脂部材とゴム部材との接着強度を測定したところ、複合体の接合強度は、評価「A」に向上した。
Claims (11)
- 非シリコーン系未加硫ゴムの加硫により生成した加硫ゴム部材と、熱可塑性樹脂で構成された樹脂部材とが直接接合した複合体であって、
有機過酸化物で加硫した加硫ゴム部材と、下記式(1)
S=(CHOMO,n)2/|Ec−EHOMO,n|+(CLUMO,n)2/|Ec−ELUMO,n| (1)
(式中、Ec、CHOMO,n、EHOMO,n、CLUMO,n、ELUMO,nは、いずれも半経験的分子軌道法MOPACPM3により算出された値であって、Ecは有機過酸化物のラジカルの軌道エネルギー(eV)を示し、CHOMO,nは熱可塑性樹脂の末端と1〜3個の繰り返し単位とで形成された基本単位を構成する第n番目の水素原子又は硫黄原子の最高被占分子軌道(HOMO)の分子軌道係数を示し、EHOMO,nは前記HOMOの軌道エネルギー(eV)を示し、CLUMO,nは前記n番目の水素原子又は硫黄原子の最低空分子軌道(LUMO)の分子軌道係数を示し、ELUMO,nは前記LUMOの軌道エネルギー(eV)を示す)
で表される軌道相互作用エネルギー係数Sが0.006以上である水素原子又は硫黄原子を一分子中に少なくとも平均2つ有する熱可塑性樹脂を含む樹脂部材との組合せで構成されており、
(i)前記水素原子は、アミノ基、イミノ基、メルカプト基、メチル基、活性メチレン基、およびメチリジン基から選択された基の水素原子であり、前記硫黄原子は、チオ基、メルカプト基、アルキルチオ基、およびスルフィニル基から選択された基の硫黄原子であり、
(ii)前記熱可塑性樹脂が、加硫助剤を含み、
(iii)前記複合体が、前記熱可塑性樹脂と有機過酸化物を含む前記未加硫ゴムとを組み合わせて用いて製造される複合体であって、前記熱可塑性樹脂で構成された樹脂組成物及び前記熱可塑性樹脂で構成され、予め成形された樹脂部材のうち一方の成形樹脂材と、この成形樹脂材との接触面において有機過酸化物が活性であって、少なくとも未加硫のゴムを含むゴム組成物及びその予備成形体のうち一方の成形ゴム材とを接触させて成形するとともに前記成形ゴム材を加硫又は架橋させて製造され、
(iv)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、有機過酸化物及び加硫活性剤を含む未加硫ゴムであって、イソプレンゴム、イソブチレンイソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ジエン共重合ゴム、スチレンクロロプレンゴム、スチレンイソプレンゴム、水素添加ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリオクテニレンゴム、アクリル酸アルキルエステルと塩素含有架橋性単量体との共重合体、アクリル酸アルキルエステルとアクリロニトリルとの共重合体、アクリル酸アルキルエステルとカルボキシル基及び/又はエポキシ基含有単量体との共重合体、フッ素ゴム、およびウレタンゴムから選択された少なくとも1種の未加硫ゴムとの組合せで構成されている複合体。 - 有機過酸化物の割合が、未加硫ゴム100重量部に対して1〜10重量部である請求項1記載の複合体。
- 加硫活性剤が、一分子中に少なくとも2つの重合性不飽和結合を有する有機化合物である請求項1記載の複合体。
- 加硫活性剤の割合が、未加硫ゴム100重量部に対して0.1〜10重量部である請求項1記載の複合体。
- 加硫助剤の割合が、熱可塑性樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部である請求項1記載の複合体。
- 下記の組合せで構成されている請求項1記載の複合体。
ポリフェニレンエーテル系樹脂と、有機過酸化物及び加硫活性剤を含む未加硫ゴムとの組合せであって、前記未加硫ゴムが、フッ素ゴム、およびウレタン系ゴムから選択された少なくとも一種である組合せ - 請求項1に記載の熱可塑性樹脂と有機過酸化物を含む未加硫ゴムとを組み合わせて用い、熱可塑性樹脂で構成された樹脂部材と加硫ゴムで構成されたゴム部材とが接合した複合体を製造する方法であって、熱可塑性樹脂で構成された樹脂組成物及び熱可塑性樹脂で構成され、予め成形された樹脂部材のうち一方の成形樹脂材と、この成形樹脂材との接触面において有機過酸化物が活性であって、少なくとも未加硫のゴムを含むゴム組成物及びその予備成形体のうち一方の成形ゴム材とを接触させて成形するとともに前記成形ゴム材を加硫又は架橋させ、樹脂部材とゴム部材とが接合した請求項1記載の複合体を製造する方法。
- 成形樹脂材と成形ゴム材との接触面に、加硫活性剤を介在させて加熱成形し、樹脂部材とゴム部材とが接合した複合体を製造する請求項7記載の製造方法。
- 成形樹脂材と成形ゴム材との接触面に、加硫活性剤と、加硫助剤とを含む塗布剤を介在させて加熱成形し、樹脂部材とゴム部材とが接合した複合体を製造する請求項7記載の製造方法。
- 請求項1に記載の熱可塑性樹脂で構成された樹脂部材と、加硫ゴム部材との接触面に、加硫活性剤を介在させて加熱成形し、樹脂部材とゴム部材とが接合した請求項1記載の複合体を製造する方法。
- 請求項1に記載の熱可塑性樹脂で構成された樹脂部材と、加硫ゴム部材との接触面に、加硫活性剤と、加硫助剤とを含む塗布剤を介在させて加熱成形し、樹脂部材とゴム部材とが接合した請求項1記載の複合体を製造する方法。
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