JP2004034893A - 車両用メータ装置 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】表示部47に車両の異常若しくは故障を表示する車両用メータ装置において、表示部47に、車速を読み込むことで車両が走行中であるか停車中であるかを判別し、走行中であると判別したときには異常若しくは故障を簡潔な表現で表示を行い、停車中であると判別したときには異常若しくは故障を説明的な表現で表示するための制御をなす制御部101を備えた。
【効果】、車両の異常若しくは故障を運転者の状況を考慮して表示を行うことができる。この結果、運転者の利便性の向上を図ることができる。
【選択図】    図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、速度表示、エンジン回転数表示、積算距離表示、異常若しくは故障表示などをする車両用メータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は従来の車両用メータ装置の説明図である。
従来の車両用メータ装置200は、車速を表示するスピードメータ201と、エンジンの回転数を表示するタコメータ202と、冷却水の温度を表示する水温計203と、燃料の残量を表示する燃料表示計204と、オド表示、トリップ表示又は外気温を表示する表示ディスプレイ205と、異常若しくは故障をシンボルマークで表すワーニングマーク類206と、から構成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の異常若しくは故障の表示はグラフィック的なシンボルマークの表示であり、通常は点灯するものではない。従って、ワーニングマーク類206のいずれかが点灯したときにすぐに運転者が理解できないことがある。そして、点灯するときは運転中であることが多く、ワーニングマーク類206の意味するところを理解することが困難である。
また、車両をしかるべき場所に停車させ、点灯したワーニングマーク類206をマニュアルを参照して異常若しくは故障の内容を理解できたとしても、具体的にどう対処すべきなのか判断できないこともある。
すなわち、運転者にとってもっと利便的な異常若しくは故障表示が望まれる。
【0004】
そこで、本発明の目的は、運転者の状況を配慮するとともに、理解のしやすい又は対処のしやすい異常若しくは故障表示をすることのできる車両用メータ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、表示部に車両の異常若しくは故障を表示する車両用メータ装置において、表示部に、車速を読み込むことで車両が走行中であるか停車中であるかを判別し、走行中であると判別したときには異常若しくは故障を簡潔な表現で表示を行い、停車中であると判別したときには異常若しくは故障を説明的な表現で表示するための制御をなす制御部を備えたことを特徴とする。
【0006】
一般的に、車両に異常若しくは故障が発生したときには、車両用メータ装置に何らかの表示を行い、運転者に認知させる。運転者が、異常若しくは故障の表示を認知するのは運転中であることが多いため、同じ内容の異常若しくは故障表示であっても、運転中と停車中とで変えることで最適な表示ができるとすれば好ましいことである。
【0007】
そこで、車速を読み込み走行中であるか停車中であるかを判別し、走行中は表示部に異常若しくは故障を簡潔な表現で表示し、停車中は表示部に異常若しくは故障を説明的な表現で表示する。すなわち、運転者は、走行中に車両の異常若しくは故障の表示があったとしても理解しにくいものなので、異常若しくは故障を簡潔な表現で表示を行い、停車中には車両の異常若しくは故障の対処の方法を考えるものなので、異常若しくは故障を、例えば対処の方法までも含めた説明的な表現で行うようにした。
【0008】
表示部に、車速を読み込むことで車両が走行中であるか停車中であるかを判別し、走行中であると判別したときには異常若しくは故障を簡潔な表現で表示を行い、停車中であると判別したときには異常若しくは故障を説明的な表現で表示するための制御をなす制御部を備えることで、車両の異常若しくは故障を運転者の状況を考慮して表示を行うことができる。この結果、運転者の利便性の向上を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。
【0010】
図1は本発明に係る車両用メータ装置を搭載した車室の斜視図であり、図中、10は車両、11は車室、12はインストルメントパネル、13はフロントガラス、14はフロントピラー、15はグローブボックス、16はシフトレバー、17はサイドブレーキ、18はハンドル、21はイグニッションスイッチ、22はイグニッションキー、23はドア、24はドアロック、25はドアスイッチ、26は時計を示す。
本発明に係る車両用メータ装置30は、走行中は表示部に異常若しくは故障を簡潔な表現で表示し、停車中は表示部に異常若しくは故障を説明的な表現で表示するようにした装置である。
【0011】
図2は本発明に係る車両用メータ装置の正面図であり、車両用メータ装置30は、車両情報、時刻情報若しくは運転環境情報などを表示するメータ表示部31と、このメータ表示部31を収納するハウジング32と、このハウジング32に被せることでメータ表示部31を透過させつつ覆う透明カバー33とからなる。
【0012】
メータ表示部31は、車速を表示する車両用メータとしてのスピードメータ35と、エンジンの回転数を表示する車両用メータとしてのタコメータ36と、冷却水の温度を表示する水温計37と、燃料の残量を表示する燃料表示計38と、オド表示、トリップ表示又は外気温を組合わせ表示する表示ディスプレイとしての液晶表示部39と、この液晶表示部39の表示組合わせ表示内容を切換える切換えスイッチ41と、燃料消費率(燃費)を表示する燃費表示部43と、この燃費表示部に燃費表示をさせる表示ボタン45と、異常若しくは故障を表示する表示部47と、スピードメータ35、タコメータ36、水温計37、燃料表示計38、液晶表示部39、燃費表示部43及び表示部47を照明する照明手段44と、から構成する。
【0013】
図中、46はメータ表示部31の図形若しくは文字を表示する一体文字表示板であり、スピードメータ35の文字表示板51、タコメータ36の文字表示板52、水温計37の文字表示板53、燃料表示計38の文字表示板54、液晶表示部39の表示窓55、燃費表示部43の表示窓48及び異常若しくは故障を表示する表示部47の表示窓49を一体的に形成したものである。
また、56はスピードメータ35の指針、57はタコメータ36の指針、58は水温計37の指針、59は燃料表示計38の指針を示す。
【0014】
図3は本発明に係る車両用メータ装置の照明手段のブロック図であり、照明手段44は、文字表示板51〜54を照明する文字板照明手段61と、指針56〜59を照明する指針照明手段62と、液晶表示部39及び燃費表示部43を照明する液晶照明用LED(発光ダイオード)63と、異常若しくは故障を表示する表示部47を照明する表示部用LED64と、から構成する。
【0015】
文字板照明手段61は、スピードメータ35の文字表示板51を照明する文字用LED群65と、タコメータ36の文字表示板52を照明する文字用LED群67と、水温計37の文字表示板53を照明する文字用LED群71と、燃料表示計38の文字表示板54を照明する文字用LED群72と、からなる。
【0016】
指針照明手段62は、スピードメータ35の指針56を照明する指針用LED群75と、タコメータ36の指針57を照明する指針用LED群77と、水温計37の指針58を照明する指針用LED群81と、燃料表示計38の指針59を照明する指針用LED群82と、からなる。
【0017】
次に、スピードメータ(車両用メータ)35の構造を説明する。
図4は本発明に係る車両用メータ装置の側面断面図であり、スピードメータ35は、ハウジング32に支持させた基板84と、この基板84に取付けたメータ本体85と、このメータ本体85に取付けた指針56と、この指針56の示す位置で車速を表示する文字表示板51と、この文字表示板51を照明する文字用照明LED群65と、これらの文字用照明LED群65の光を文字表示板51に導く文字板導光体86と、この文字板導光体86を囲むことで文字用照明LED群65の光漏れを防止するとともに反射板の役目をなす照明ケース87と、指針56を照明する指針用照明LED群75と、これらの指針用照明LED群75の光を指針56に導く指針導光体88と、この指針導光体88と文字板導光体86とを仕切る仕切り部材89とからなる。
【0018】
なお、図2に示すタコメータ36、水温計37及び燃料表示計38は、スピードメータ35に略同一構造の計器であり、詳細な説明を省略する。
また、基板84は、スピードメータ35、タコメータ36、水温計37、燃料表示計38及び液晶表示部39を搭載した一枚基板である。
【0019】
図5は本発明に係る車両用メータ装置の液晶表示部の側面断面図であり、液晶表示部39及び燃費表示部43の照明構造は、スピードメータ35(図4参照)等を搭載した基板84と、この基板84にマウントした液晶照明用LED63と、基板84に取付けたホルダ91と、このホルダ91に取付けた液晶用導光体93と、この液晶用導光体93に載置するとともに基板84にマウントした液晶表示部39用の液晶ディバイス(LCD)92と、液晶用導光体93に載置するとともに基板84にマウントした燃費表示部43用の液晶ディバイス94と、から構成し、液晶照明用LED63の光を液晶用導光体93で液晶ディバイス92,94の裏面に導き、これらの液晶ディバイス92,94を照明するものである。
【0020】
図6は本発明に係る車両用メータ装置の表示部の側面断面図であり、異常若しくは故障を表示する表示部47の照明構造を示す。
異常を表示する表示部47の照明構造は、図5に示す液晶表示部39及び燃費表示部43の照明構造と略同一構造であり、64は表示部用LED、84は基板、96はホルダ、97はカラー液晶、98はカラー液晶用導光体を示す。
【0021】
表示部47は、表示部用LED64の光をカラー液晶用導光体98でカラー液晶97の裏面に導き、このカラー液晶97を照明するものであり、車速を読み込むことで車両が走行中であるか停車中であるかを判別し、走行中であると判別したときには異常若しくは故障を簡潔な表現で表示を行い、停車中であると判別したときには異常若しくは故障を説明的な表現で表示するための制御をなす制御部101を備える。
【0022】
図7は本発明に係る車両用メータ装置の制御部のブロック図であり、制御部101は、車速センサ102の情報で走行中であるか停車中であるかを判別する車速判断手段105と、エンジン制御情報、冷却水温度情報、排気管温度情報、パワーステアリング情報などのその他車両情報で異常若しくは故障を判断する故障判別手段106と、この故障判別手段106で異常若しくは故障であると判断したときに、車速判断手段105の情報で走行中には異常若しくは故障を簡潔な表現で表示するとともに停車中には異常若しくは故障を説明的な表現で表示する表示手段109とからなる。
【0023】
すなわち、車両用メータ装置30は、表示部47に車両の異常若しくは故障を表示する車両用メータ装置において、表示部47に、車速を読み込むことで車両が走行中であるか停車中であるかを判別し、走行中であると判別したときには異常若しくは故障を簡潔な表現で表示を行い、停車中であると判別したときには異常若しくは故障を説明的な表現で表示するための制御をなす制御部101を備えたものであると言える。
【0024】
一般的に、車両に異常若しくは故障が発生したときには、車両用メータ装置に何らかの表示を行い、運転者に認知させる。運転者が、異常若しくは故障の表示を認知するのは運転中であることが多いため、同じ内容の異常若しくは故障表示であっても、運転中と停車中とで変えることで最適な表示ができるとすれば好ましいことである。
【0025】
そこで、車速を読み込み走行中であるか停車中であるかを判別し、走行中は表示部に異常若しくは故障を簡潔な表現で表示し、停車中は表示部に異常若しくは故障を説明的な表現で表示する。すなわち、運転者は、走行中に車両の異常若しくは故障の表示があったとしても理解しにくいものなので、異常若しくは故障を簡潔な表現で表示を行い、停車中には車両の異常若しくは故障の対処の方法を考えるものなので、異常若しくは故障を、例えば対処の方法までも含めた説明的な表現で行うようにした。
【0026】
表示部47に、車速を読み込むことで車両が走行中であるか停車中であるかを判別し、走行中であると判別したときには異常若しくは故障を簡潔な表現で表示を行い、停車中であると判別したときには異常若しくは故障を説明的な表現で表示するための制御をなす制御部101を備えることで、車両の異常若しくは故障を運転者の状況を考慮して表示を行うことができる。この結果、運転者の利便性の向上を図ることができる。
【0027】
図8は本発明に係る車両用メータ装置の異常若しくは故障表示のフロー図である(符号は図7参照)。なお、ST××はステップ番号を示す。
ST01:異常若しくは故障情報があったかどうかを故障判別手段106で判断する。YESの場合はST02へ進み、NOの場合は元に戻る。
ST02:車速判断手段105で車速は0より大きいかどうかを判断する。
すなわち、車両10(図1参照)は走行中であるか、停車中であるかを判断する。YESの場合はST03に進み、NOの場合はST04に進む。
【0028】
ST03:車両10は走行中なので、表示手段109で表示部47に簡潔な表現で異常若しくは故障の内容を表示する。
ST04:車両10は停車中なので、表示手段109で表示部47に説明的な表現で異常若しくは故障の内容を表示する。
【0029】
図9(a)〜(d)は本発明に係る車両用メータ装置の異常若しくは故障表示内容の例示である。
(a)において、電動パワーステアリングの操舵トルクが重くなる等の異常が発生した場合の表示を示す。走行中には「パワーステアリング異常」及び電動パワーステアリングの略称である「EPS」を表示する。
停車中には「ハンドルソウサガオモクナリマス テンケンヲウケテクダサイ」及び「EPS」を表示する。
すなわち、走行中に車両の異常若しくは故障の表示があったとしても理解しにくいものなので、異常若しくは故障を簡潔な表現で表示を行い、停車中には車両の異常若しくは故障の対処の方法を考えるものなので、異常若しくは故障を、例えば対処の方法までも含めた説明的な表現で行うようにした。
【0030】
(b)において、エンジン冷却液の温度上昇が起こった場合の表示を示す。走行中には「エンジン冷却液温度上昇」及びエンジンの略称である「ENG」を表示する。
停車中には「ラジエータニ レイキャクスイヲ ホキュウシテクダサイ」及び「ENG」を表示する。
【0031】
(c)において、エンジンオイルの異常があった場合の表示を示す。走行中には「エンジンオイル異常」及びオイルの表示である「OIL」を表示する。
停車中には「エンジンオイルヲ ホキュウシテクダサイ」及び「OIL」を表示する。
【0032】
(d)において、バッテリの異常が起こった場合の表示を示す。走行中には「バッテリ異常」及びバッテリの略称である「BATT」を表示する。
停車中には「スグニ バッテリノ コウカンヲススメマス」及び「BATT」を表示する。
【0033】
尚、実施の形態では図9(a)に示すように、走行中には「パワーステアリング異常」と表示し、停車中には「ハンドルソウサガオモクナリマス テンケンヲウケテクダサイ」と表示したが、これらは任意表現であってこれらに限るものではなく、走行中には簡潔な表現を行い、停車中には説明的な表現に表示をするものであればよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、表示部に、車速を読み込むことで車両が走行中であるか停車中であるかを判別し、走行中であると判別したときには異常若しくは故障を簡潔な表現で表示を行い、停車中であると判別したときには異常若しくは故障を説明的な表現で表示するための制御をなす制御部を備えたので、車両の異常若しくは故障を運転者の状況を考慮して表示を行うことができる。この結果、運転者の利便性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用メータ装置を搭載した車室の斜視図
【図2】本発明に係る車両用メータ装置の正面図
【図3】本発明に係る車両用メータ装置の照明手段のブロック図
【図4】本発明に係る車両用メータ装置の側面断面図
【図5】本発明に係る車両用メータ装置の液晶表示部の側面断面図
【図6】本発明に係る車両用メータ装置の表示部の側面断面図
【図7】本発明に係る車両用メータ装置の制御部のブロック図
【図8】本発明に係る車両用メータ装置の異常若しくは故障表示のフロー図
【図9】本発明に係る車両用メータ装置の異常若しくは故障表示内容の例示
【図10】従来の車両用メータ装置の説明図
【符号の説明】
10…車両、30…車両用メータ装置、47…表示部、101…制御部、102…車速センサ、105…車速判断手段、106…故障判別手段、109…表示手段。

Claims (1)

  1. 表示部に車両の異常若しくは故障を表示する車両用メータ装置において、
    前記表示部は、車速を読み込むことで車両が走行中であるか停車中であるかを判別し、走行中であると判別したときには異常若しくは故障を簡潔な表現で表示を行い、停車中であると判別したときには異常若しくは故障を説明的な表現で表示するための制御をなす制御部を備えたことを特徴とする車両用メータ装置。
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