JP2013180645A - 報知装置、車両および報知装置の制御方法 - Google Patents

報知装置、車両および報知装置の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013180645A
JP2013180645A JP2012045379A JP2012045379A JP2013180645A JP 2013180645 A JP2013180645 A JP 2013180645A JP 2012045379 A JP2012045379 A JP 2012045379A JP 2012045379 A JP2012045379 A JP 2012045379A JP 2013180645 A JP2013180645 A JP 2013180645A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
traveling
ecu
stopped
notification
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012045379A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5900022B2 (ja
Inventor
Mitsuaki Higa
光明 比嘉
Takahiko Hirasawa
崇彦 平沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2012045379A priority Critical patent/JP5900022B2/ja
Publication of JP2013180645A publication Critical patent/JP2013180645A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5900022B2 publication Critical patent/JP5900022B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Instrument Panels (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】車両の走行駆動がフェールセーフ走行に移行しても、必要に応じてユーザに十分な情報を報知できる報知装置、車両および報知装置の制御方法を提供する。
【解決手段】ハイブリッド車両10は、複数の走行モードで走行が可能である。ハイブリッド車両10は、フェールセーフ走行モードで走行駆動される場合に、駆動システムの異常に関する報知がメッセージとして報知部200から行なわれる。報知部200は、マルチディスプレイ装置210、HUD217および警報出力部290を含む。メッセージの内容は、走行中と停車中とで異なる。
【選択図】図1

Description

本発明は、フェールセーフ走行制御中に各種報知を行なう報知装置、車両および報知装置の制御方法に関する。
従来、内燃機関などのエンジンおよびモータを駆動源として搭載したハイブリッド車が知られている。ハイブリッド車には、モータに供給する電力を蓄えるバッテリなどの蓄電装置(たとえば二次電池やキャパシタ)が搭載されている。バッテリには、エンジンによって駆動される発電機が発電した電力、および車両の減速時にモータを用いて回生された電力などが充電される。ハイブリッド車の一種であるプラグインハイブリッド車は、ハイブリッド車の外部から供給された電力によりバッテリを充電することが可能である。
このようなハイブリッド車は、エンジン、モータなどの駆動源、およびこれらの制御部などの一部に異常が生じると、継続して使用可能な駆動源を優先して用いることによって、フェールセーフ走行が可能である。
このような異常が生じた状態では、ユーザにどの部分が異常な状態であるかを報知することが考えられる。
特開2009−083671号公報(特許文献1)に開示される車両は、駆動源以外の異常を個別に警告する複数の表示部が設けられている。各表示部は、判定結果に基づき、ランプを点滅または点灯させることにより、故障部位を知らせる。
特開2009−083671号公報 特開2006−036194号公報 特開2004−023810号公報 特開2003−345334号公報
しかしながら、このように構成された従来の車両では、フェールセーフ走行している状態では、ランプの点滅または点灯により知らされる故障部位や状況が分かりにくく、ユーザは対処しにくい。
この発明の目的は、車両の走行駆動がフェールセーフ走行に移行しても、必要に応じてユーザに十分な情報を報知できる報知装置、車両および報知装置の制御方法を提供することである。
本発明による報知装置は、車両の異常を検出すると共に、異常状態に応じたフェールセーフ走行モードを選択する制御部と、検出された異常に関するメッセージを報知する報知部とを備える。制御部は、車両がフェールセーフ走行モードで走行中であるか停車中であるかに応じて、メッセージを走行中と停車中とで異なる内容として報知部から報知させる。
さらに好ましくは、制御部は、メッセージとして、走行中は最小限の報知情報を報知させると共に、停車中はユーザの行動指針となる対応指示情報を含む報知情報を報知部から報知させる。
さらに好ましくは、制御部は、車速センサで検出した車速信号に基づいて、停車した状態であるか否かを判定する。
さらに好ましくは、制御部は、シフトレンジが、パーキングレンジであるか否かの判定によって、停車した状態であるか否かを判定する。
さらに好ましくは、制御部は、シフトレンジが、ドライブレンジでかつ車速センサで検出した車速信号の車速が0km/hとなった状態が所定時間が継続したか否かによって、停車した状態であるか否かを判定する。
さらに好ましくは、報知部は、車両の運転席前方のメータクラスタの上方で、運転中のユーザの視線移動が少ない前方位置に表示面部を設定するヘッドアップディスプレイ装置を含む。
この発明の他の局面では、車両が走行中または停車中であるかを検出する走行状態検出部と、車両に検出された異常に関するメッセージを報知する報知部と、車両に異常が検出されると、異常部位に応じて選択されたフェールセーフ走行モードによって走行制御を行なう制御部とを備える。制御部は、走行状態検出部で検出された車両の走行状態が、フェールセーフ走行モードで走行中であるか停車中であるかに応じて、メッセージを走行中と停車中とで異なる内容として報知部から報知させる。
この発明の他の局面では、車両の異常を検出するとフェールセーフ走行モードを選択して走行制御を行なうステップと、車両の走行状態が、走行中であるか停車中であるかを判定するステップと、車両がフェールセーフ走行モードで走行中であるか停車中であるかに応じて、メッセージを走行中と停車中とで異なる内容として報知させるステップとを備える。
本発明によれば、制御部は、異常に関して報知部に報知させるメッセージの内容を、フェールセーフ走行モードに応じて変更して、走行中に報知される内容と、停車中に報知される内容とを異ならせることができる。
このため、報知部は、異常に関するメッセージとして報知する内容を、走行中に最低限必要とされる注意喚起などの内容として、的確にユーザに与えることができる。
また、報知部は、停車した後に必要とされる連絡先などの異なる詳細な情報をメッセージの内容として報知できる。
このため、ユーザは走行中に異常を報知部から知らされて車両を停車させた後、詳しい行動指針や対応指示などを、余裕をもって認識することができる。
実施の形態におけるハイブリッド車両の制御装置を示し、全体の構成を示す模式的な平面図である。 第1モータジェネレータ,第2モータジェネレータの駆動回路の詳細を説明するための図である。 フェールセーフ走行モードのうち、モータからの駆動力のみで走行するモータ走行モードの例を説明するための図である。 フェールセーフ走行モードのうち、エンジンからの駆動力のみで走行するエンジン直行走行モードの例を説明するための図である。 フェールセーフ走行モードのうち、蓄電装置の電力を用いずにジェネレータで発電された電力のみでモータを駆動するバッテリレス走行モードの例を説明するための図である。 各フェールセーフ走行モードについての車速と駆動輪に伝達される駆動トルクとの関係を説明する図である。 各フェールセーフ走行モードについての異常部位および走行制限内容の例をまとめて記載した図である。 フェールセーフ走行中と停車中とで停車中に表示される報知内容を例示する図である。 フェールセーフ走行中と停車中とでいずれの報知内容の出力を行なうかの処理を示すフローチャートである。 報知部に表示される警報の出力態様の一例である表示Aを示す図である。 報知部に表示される警報の出力態様の一例である表示Bを示す図である。 報知部に表示される警報の出力態様の一例である表示Cを示す図である。 報知部に表示される警報の出力態様の一例である表示Dを示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[ハイブリッド車両の詳細構成]
図1は、実施の形態における車両としてのハイブリッド車両10の制御装置で、全体の構成を示す模式的な平面図である。
ハイブリッド車両10は、内燃機関であるエンジン100と、第1モータジェネレータ110と、第2モータジェネレータ120と、動力分割機構130と、減速機140と、蓄電装置150とを含み、ECU170(Electronic Control Unit)によって制御される駆動システムを構成する。
ECU170を備える駆動システムは、駆動制御回路(Power Control Unit:以下PCUとも記す。)230および昇圧コンバータ回路240などを含む電気システムを備えている。駆動システムは、第2モータジェネレータ120によりモータ走行が行なわれる駆動力と、エンジン100が生じる駆動力とを動力分割機構130を用いて配分制御する。
動力分割機構130は、サンギヤと、ピニオンギヤと、キャリアと、リングギヤとを含む遊星歯車から構成される。ピニオンギヤは、サンギヤおよびリングギヤと係合する。キャリアは、自転可能であるようにピニオンギヤを支持する。サンギヤは第1モータジェネレータ110の回転軸に連結される。キャリアはエンジン100のクランクシャフト101に連結される。リングギヤは第2モータジェネレータ120の回転軸および減速機140に連結されて、車軸161を介して前輪160を回転駆動する。
ECU170は、主に車両情報および報知内容を読み書き可能なメモリ部171、エンジン100を制御するECU−E173、走行状態検出部174、タイマ部175などを含む。なお、ECU170は、さらに複数のECUに分割されていてもよい。
たとえば、この実施の形態では、ECU−E173が、蓄電装置150を監視または制御するECU−B172と分離されて接続されている。
しかしながら、ECU−B172とECU−E173との配置位置は、特に限定されるものではなく、電気的に接続されているものであれば、この実施の形態のECU−E173とECU−B172とのように分離されていても、一体に設けられていてもどちらでもよい。
ハイブリッド車両10は、駆動システムの配分制御により、エンジン100および第2モータジェネレータ120のうちの少なくともいずれか一方からの駆動力を用いて走行する。すなわち、運転状態に応じてエンジン100および第2モータジェネレータ120のうちのいずれか一方もしくは両方が、駆動源として自動的に選択される。
たとえばアクセル開度が小さい場合および車速が低い場合などには、ハイブリッド車両10は、第2モータジェネレータ120のみを駆動源として走行する。この場合、エンジン100はECU170によって停止される。
また、アクセル開度が大きい場合、車速が高い場合、または蓄電装置150の電圧センサ151による検出値から求められた残存容量SOCが低下した場合などには、ECU170によってエンジン100が駆動される。
この場合、エンジン100のみを駆動源として、このハイブリッド車両10を走行させる場合と、エンジン100および第2モータジェネレータ120の両方を駆動源として、このハイブリッド車両10を走行させる場合とがある。
ハイブリッド車両10は、エンジン100の回転駆動力を用いて、第1モータジェネレータ110を回転させて、発電機として用いる。そして発電された電力を、第2モータジェネレータ120に供給することにより、第2モータジェネレータ120を回転駆動させて、ハイブリッド車両10を走行させる。
エンジン100には、燃料を供給する燃料パイプ190を介して、燃料タンク180が接続されている。この燃料タンク180内の燃料は、燃料ポンプ182によって吐出されて燃料パイプ190内を通ってエンジン100へ供給される。
ECU170は、ユーザ出力要求Pusに基づいて演算されるエンジン出力要求Peをエンジン100に出力すると共に、駆動信号fsとを出力して、燃料ポンプ182の吐出量をユーザ出力要求Pusに応じて変更する。
また、ECU170のECU−E173は、ユーザ出力要求Pusに基づいてエンジン出力要求Peを演算すると共に、モータ駆動信号PWI1,PWI2を演算する。ECU170は、モータ駆動信号PWI1,PWI2をPCU230に出力する。
このPCU230は、昇圧コンバータ回路240に接続されている。昇圧コンバータ回路240は、システムメインリレー250(以下、SMR250とも記す。)を介して、蓄電装置150に接続する。このSMR250は、OFF動作により、蓄電装置150との間の電力の授受を停止できる。
蓄電装置150は、複数のバッテリセルを一体化したバッテリモジュールを、さらに複数直列に接続して構成された組電池である。蓄電装置150の電圧は、たとえば200V程度である。
蓄電装置150は、電力監視ユニット301を含む。電力監視ユニット301は、蓄電装置の電圧Vbを検出する電圧センサ151,電流Ibを検出する電流センサ152、ECU−B172を備える。ECU−B172は、検知された検出値に基づいて残存容量SOC、出力許可放電電力上限値Wout(単位はワット)の演算処理を行なう。
ECU−B172は、演算された残存容量SOC、出力許可放電電力上限値Wout(単位はワット)を、ECU−E173に送る。
蓄電装置150には、PCU230の第1インバータ回路231,第2インバータ回路232が、昇圧コンバータ回路240を介して接続されている。
昇圧コンバータ回路240は、ECU170からのスイッチング制御信号PWCによって昇圧される電圧を調整する。
また、第1インバータ回路231,第2インバータ回路232は、ECU170から入力されるモータ駆動信号PWI1,PWI2によって調整されて、第1モータジェネレータ110,第2モータジェネレータ120の回転駆動を制御する。
第1モータジェネレータ110,第2モータジェネレータ120には、内部のコイルの温度を検出するための温度センサ141,142がそれぞれ設けられる。
温度センサ141,142は、検出した温度信号TM1,TM2をECU170へそれぞれ出力する。
ECU−E173は、残存容量SOC、Woutなどの車両情報に加えて、温度センサ141,142によって検出された第1モータジェネレータ110の温度TM1,TM2の異常信号、第1インバータ回路231,第2インバータ回路232についての故障信号FLT1,FLT2などの車両情報を入力する。
ECU−E173は、送られてきたこれらの車両情報に応じて、フェールセーフ走行モードとするか否かを選択する。ECU170に設けられた走行状態検出部174は、これらの情報に基づいて現在フェールセーフ走行中であるか、停車中であるか判定する。
さらにこの実施の形態では、ハイブリッド車両10の前輪160の車軸161近傍には、車速センサ218が設けられている。この車速センサ218は、ECU170に接続されていて、検出した車速を車速信号VSとしてECU170へ出力する。
ハイブリッド車両10の車室内前方位置には、スピードメータ213などのコンビネーションメータフードと一体に形成されるメータクラスタ部201内に配置されて、報知部200が設けられている。
報知部200は、メータクラスタ部201に覆われたマルチディスプレイ装置210、ヘッドアップディスプレイ装置(以下HUDとも言う)217および警報出力部290を含む。
マルチディスプレイ装置210は、インストルメントパネルのセンタコンソール近傍に一体に設けられたメータクラスタ部201内に装着される。
マルチディスプレイ装置210は、スピードメータ213などの表示面に隣接配置される表示部211や、ナビゲーション装置のナビ表示パネル212を含む。
マルチディスプレイ装置210、表示部211、ナビ表示パネル212は、ECU170から報知信号AV1,AV2を受信し、その報知信号AV1,AV2にしたがって、ユーザに視認可能な文字形式に報知情報を変換して表示する。
HUD217は、報知部200を覆うメータクラスタ部201の上面部に埋設されている。このHUD217は、そして、ECU170から報知信号AV3の入力で、設定される表示面部219へ半透過表示を行なう。表示面部219に投影された文字によるメッセージの内容は、視覚を通じてユーザに提供される。
HUD217の表示面部219は、報知情報をハンドル前方のメータクラスタ部201よりも上方でスピードメータ213よりも車両前方位置に表示する。表示面部219の位置が、フロントウインドウパネル内に設定されることにより、運転中のユーザの視線移動を減少させることができる。
また、この実施の形態の報知部200は、ECU170に接続された警報出力部290を備える。警報出力部290は、ユーザへ聴覚を通じた情報を提供する。たとえば、ブザー、チャイムまたはボイスアラームなどを採用することができる。警報出力部290は、ECU170から報知信号ALMを入力して、その報知信号ALMに応じた警報音を出力する。
この実施の形態の警報音は、単発警報音と断続警報音との2種類が備えられている。
さらに、この実施の形態のハイブリッド車両10の車室内には、センタコンソールのナビ表示パネル212近傍に、ECU170に接続されるシフトセレクト装置216が設けられている。
このシフトセレクト装置216は、ECU170に接続されている。シフトセレクト装置216では、セレクトレバーで選択されているシフトレンジを検出して、シフトレンジ検出信号SPとしてECU170に出力する。
ECU170は、シフトレンジ検出信号SPの入力に基づき、タイマ部175による判定を行なう。判定は、所定時間(ここでは、約5〜15秒、好ましくは8秒〜12秒)以上、パーキングレンジ(以下、Pレンジとも記す)に入れられたままであるか否かにより行なわれる。
ECU170では、この判定を走行状態検出部174で行なう。
走行状態検出部174では、車速センサ218により検出された車速信号VS、およびこのシフトレンジ検出信号SPの入力に応じて、ハイブリッド車両10が走行中であるか停車中であるかの判定を行なう。
このため、ECU170で選択されたフェールセーフ走行モードで、ハイブリッド車両10がフェールセーフ走行中であるか停車中であるかにより、異ならせた適切な内容のメッセージが報知情報として選択されて出力される。
また、報知情報は、予めECU170に設けられたメモリ部171に記憶されている。
この報知情報は、メモリ部171からECU−E173により読出される。そして、ECU170で選択されたフェールセーフ走行モードに応じて、ハイブリッド車両10の走行中と停車中とで異なる内容のメッセージが報知部200からユーザに報知される。
たとえば、走行中に、必要となる最小限の報知情報が出力される。この最小限の報知情報には、「バッテリ系故障」、「ハイブリッドシステム故障」、「出力制限中」などの車両状況と、走行中にユーザが取ってほしくない行動とが含まれる。この走行中にユーザが取ってほしくない行動には、「安全な場所に停止してください」といった走り続けることを禁止する禁止事項などが含まれる。また、この他にも走行中にユーザが取ってほしくない行動や、出力制限の程度であるたとえば「○○km/hまでで車速制限中」や、走行可能な距離であるたとえば「○○kmで停車します」などの表示を最小限の報知情報として出力してもよい。
また、停車した後は、報知される車両情報のメッセージが走行中とは切換えられて異なる内容が報知される。たとえば、停止中に「販売店で点検してください」、「販売店に連絡してください」といったユーザの行動指針となる詳細な情報が、表示面部219に表示される。この切換えられたメッセージは、停車した後に必要とされる連絡先などの詳細な情報が含まれてもよい。
ユーザは走行中に異常を報知部200から知らされて、ハイブリッド車両10を停車させた後、詳しい行動指針や対応指示などを余裕をもって認識することができる。
しかも、この実施の形態では、停車した後、走行中とは異なる内容のメッセージがECU170から表示面部219に出力される。よって、ユーザにとって運転状況に応じた必要とする情報が、限られた表示面部219に最小限の内容で表示されると共に、詳しい行動指針や対応指示などを停車後も、変更して表示できる。
停車中に報知されるメッセージの内容としては、走行中に報知されたメッセージの内容と同じ内容で、どの部分が故障したかを報知する「バッテリ系故障」やあるいは「ハイブリッドシステム故障」などのメッセージが継続して表示される。この表示内容と異なるように変えてもしくは加えて、「販売店に連絡してください」といったメッセージがハイブリッド車両10を停車させた後、次の段階でユーザに報知される。
このため、ユーザはハイブリッド車両10を停車させた後、運転操作を行なう必要がない状況で、余裕をもって詳しい行動指針や対応指示などをメッセージの内容から認識することができる。
また、報知信号AV1,AV2はユーザに視認可能な文字形式に変換されて、マルチディスプレイ装置210の表示部211またはナビ表示パネル212からも出力される。報知信号AV1〜AV3は、すべてHUD217に表示されるようにしてもよい。
さらに、すべての報知情報が、種別ごとに異なるタイミングで区分されて、各HUD217、表示部211、ナビ表示パネル212から、報知信号AV1〜AV3に応じて表示されてもよい。
この実施の形態の報知部200のマルチディスプレイ装置210は、さらにスピードメータ213、燃料残量計214などが組合わせられている。
ECU170は、車速センサ218で検出された車速信号VSに基づいて、スピードメータ213に車速情報を含む報知信号AVを出力する。スピードメータ213は、報知信号AVに応じてハイブリッド車両10の走行速度をユーザに視認可能な形式で表示させる。
また、ECU170は、燃料タンク180内に設けられた燃料ゲージ181に接続されている。この燃料ゲージ181により検出された残存燃料検出信号feは、ECU170に入力すると、報知部200に報知信号AVとして送信される。
報知部200に入力した報知信号AVは、燃料残量計214から出力されて、検出された燃料タンク180内の燃料残量が表示される。これによりユーザは、燃料タンク180内の燃料残量を知ることができ、HUD217の報知情報で、あと何キロ走行可能かといった走行可能な距離の表示と併せて、もしくは単独でどの位の継続走行が可能かといった、目安とすることができる。
報知部200が設けられているメータクラスタ部201に一体に設けられるセンタコンソール付近には、シフトセレクト装置216が設けられている。
このシフトセレクト装置216からは、選択されたシフトポジションに応じて、ECU170にシフトレンジ検出信号SPが出力される。ECU170のECU−E173は、このシフトレンジ検出信号SPが入力すると、選択されているシフトレンジが、パーキングレンジPまたはドライブレンジDなど、いずれのシフトレンジが選択されているかを、走行状態検出部174に判定させる。
また、このマルチディスプレイ装置210が設けられたメータクラスタ部201近傍には、起動操作部としてのIG操作部215が備えられている。このIG操作部215は、ECU170に接続されている。
IG操作部215は、エンジン100を起動する操作および停止する操作を行なうと、起動信号IG−ONまたは停止信号IG−OFFを、ECU170に出力する。
IG操作部215によるエンジン100を起動する操作が行なわれると、起動信号IG−ONがECU170に入力して、駆動システムをReady−OFF状態からReady−ON状態とすることができる。
また、Ready−ON状態では、ECU170は、SOC低下などの条件によりエンジン100にエンジン出力要求Peを出力して、適宜起動する。エンジン100の起動により、第1モータジェネレータ110が回転駆動されて発電が行なわれる。そして第1モータジェネレータ110で発電された電力は、駆動システムとしての電気システムに設けられた蓄電装置150に供給されて充電が行なわれる。
[電気システムの詳細構成]
図2は、第1モータジェネレータ110,第2モータジェネレータ120の駆動回路を含む電気システムの詳細を説明するための図である。
図2中に示すように、この実施の形態の電気システムの蓄電装置150は電力線PL1,NLによって昇圧コンバータ回路240に接続される。
SMR250は、蓄電装置150の正極端と電力線PL1との間に接続されるリレー、および蓄電装置150の負極端と電力線NL1との間に接続されるリレーを含む。そして、SMR250は、ECU170からの制御信号SE1に基づいて、蓄電装置150と昇圧コンバータ回路240との間での電力の供給と遮断とを切換える。
昇圧コンバータ回路240は、リアクトルL1と、スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。スイッチング素子Q1,Q2は、電力線PL2と電力線NL1との間に直列に接続される。スイッチング素子Q1,Q2は、ECU170からのスイッチング制御信号PWCによって制御される。
本実施の形態では、スイッチング素子として、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタあるいは、電力用バイポーラトランジスタ等を用いることができる。スイッチング素子Q1,Q2に対しては、逆並列接続されるダイオードD1,D2が配置される。リアクトルL1は、スイッチング素子Q1,Q2の接続ノードと電力線PL1との間に接続される。すなわち、昇圧コンバータ回路240は、いわゆるチョッパ回路を形成する。
昇圧コンバータ回路240は、基本的には、各スイッチング周期内でスイッチング素子Q1,Q2が相補的かつ交互にオン・オフするように制御される。昇圧コンバータ回路240は、昇圧動作時には、蓄電装置150から供給された直流電圧VLを直流電圧VH(第1インバータ回路231,第2インバータ回路232への入力電圧に相当するこの直流電圧を、以下「システム電圧」とも称する)に昇圧する。
この昇圧動作は、スイッチング素子Q2のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q1および逆並列接続されるダイオードD1を介して、電力線PL2へ供給することにより行なわれる。
また、昇圧コンバータ回路240は、降圧動作時には、直流電圧VHを直流電圧VLに降圧する。この降圧動作は、スイッチング素子Q1のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q2および逆並列接続されるダイオードD2を介して、電力線NL1へ供給することにより行なわれる。
これらの昇圧動作および降圧動作における電圧変換比(VHおよびVLの比)は、上記スイッチング周期におけるスイッチング素子Q1,Q2のオン期間比(デューティ比)により制御される。なお、スイッチング素子Q1をオンに、スイッチング素子Q2をオフにそれぞれ固定すれば、VH=VL(電圧変換比=1.0)とすることもできる。
コンデンサC1は、電力線PL1,NL1の間に設けられ、電力線PL1,NL1間の電圧変動を減少させる。コンデンサC2は、電力線PL2,NL1の間に設けられ、電力線PL2,NL1間の電圧変動を減少させる。
第1インバータ回路231は、電力線PL2,NL1との間に並列に設けられる、U相上下アーム132と、V相上下アーム133と、W相上下アーム134とを含んで構成される。各相上下アームは、電力線PL2およびNL1との間に直列接続されたスイッチング素子を含む。
たとえば、U相上下アーム132はスイッチング素子Q3,Q4を含み、V相上下アーム133はスイッチング素子Q5,Q6を含み、W相上下アーム134はスイッチング素子Q7,Q8を含む。また、スイッチング素子Q3〜Q8に対して、逆並列接続されるダイオードD3〜D8がそれぞれ接続される。スイッチング素子Q3〜Q8は、ECU170からの制御信号PWI1によって制御される。
第1モータジェネレータ110は、上述のように代表的には3相の永久磁石型同期電動機であり、U,V,W相における3つのコイルの一方端が中性点に共通に接続される。さらに各相コイルの他方端は、各相上下アーム132〜134における2つのスイッチング素子の接続ノードに接続される。
第2モータジェネレータ120を駆動するための第2インバータ回路232は、第1インバータ回路231と並列に、電力線PL2,NL1に接続される。
第2インバータ回路232の詳細構成は、第1インバータ回路231の構成を同様であるので、図2には詳細な構成は記載されておらず、またその説明は繰返さない。
[フェールセーフ走行モードの例示]
ハイブリッド車両10において、エンジン100などの駆動システムに異常が生じて直ちに停車させると、再起動が不能となることがある。
駆動システムに異常が生じて道路上で立ち往生してしまうと、他の車両の走行を妨害してしまい、交通渋滞を引き起こすなどの交通環境への影響を生じる可能性がある。
よって駆動システムに故障が生じた場合にシステムに追加的な異常を発生させない範囲で、走行性能を制限しつつ走行を継続させるようなフェールセーフモードによる走行(以下、フェールセーフ走行モードともいう)が実施される。
このフェールセーフ走行モードでは、異常が生じた際には走行不能となる前に、ハイブリッド車両10を安全な場所に退避走行させることができる。さらに、ハイブリッド車両10の走行可能距離範囲内であれば、ディーラや修理工場まで自力走行させることができる。
しかしながら、このフェールセーフ走行モードでは、ユーザが制限された走行性能の程度や走行可能距離などを適切に把握できないと、ユーザによる正しい判断ができずに、不適切な運転操作が行なわれ、退避走行途中で車両が停止してしまうおそれがある。
そこで、本実施の形態の報知装置では、ハイブリッド車両等、複数の走行モードで走行が可能な車両で、駆動システムの異常に対応してフェールセーフ走行モードが実行される場合に、フェールセーフ走行モードにより制限されるハイブリッド車両10の状態をユーザに段階を追って適切に報知する。
このように走行中の故障でも段階を追って停車させるため、車両の異常の情報をユーザの運転状態に応じて異ならせたメッセージの内容として、この内容を走行中と停車中とで順次ユーザに報知し、順序よく誘導しようというものである。
以下、フェールセーフモードとして用いられる複数種類の基本的なフェールセーフ走行モードについて説明する。
この実施の形態のフェールセーフ走行モードは、検出されたハイブリッド車両10の異常の状況に応じて、異常に関してメッセージを報知する内容を変更する。
フェールセーフ走行モードは、フェールセーフモード、フェールセーフ制御モード、フェールセーフ走行制御状態とも記す。
これらの各フェールセーフ走行モードでは、ユーザの対処もそれぞれ異なる。ユーザが、制限された走行性能の程度や走行可能距離などを適切に把握できないと、ユーザによる正しい判断ができずに、不適切な運転操作が行なわれ、フェールセーフ走行モード途中でハイブリッド車両10が停止してしまう可能性がある。
図3〜図5を用いて、一般的な異常部位に対応した各フェールセーフ走行モードの例について個別に説明する。
図3は第2モータジェネレータ120からの駆動力のみで走行する「モータ走行モード」を示し、図4はエンジン100からの駆動力のみで走行する「エンジン直行走行モード」を示し、図5は蓄電装置150の電力を用いずに第1モータジェネレータ110で発電された電力のみで第2モータジェネレータ120を駆動する「バッテリレス走行モード」を示す。
図3を参照して、「モータ走行モード」は、エンジン100、第1モータジェネレータ110および第1インバータ回路231のような、発電機システムに関連する機器の異常が生じた場合に採用されるフェールセーフ走行モードである。
このような異常では、第1モータジェネレータ110またはエンジン100のいずれか一方の駆動ができなくなると、動力分割機構130における力の釣り合いから、一般的に他方の駆動ができなくなる。そうすると、エンジン100からの回転駆動力を走行駆動力として利用することができず、さらに、第1モータジェネレータ110における発電もできなくなる。
この場合には、図3の矢印AR1で示されるように、蓄電装置150に蓄えられた電力のみを用いて、第2モータジェネレータ120から出力される駆動力のみで走行する。また、下り坂走行時や減速時など、回生制動が実行される場合には、第2モータジェネレータ120で発電された電力が蓄電装置150に蓄えられる。
この「モータ走行モード」では、エンジン100および第1モータジェネレータ110が使用できないため、エンジン100による駆動力のアシストができず、さらに第1モータジェネレータ110の発電電力を第2モータジェネレータ120の駆動力として使用することができない。そのため、加速時や高出力時におけるトルクが十分に確保できなくなる場合が生じる。
また、蓄電装置150の充電は第2モータジェネレータ120の回生動作時のみ可能となる。このため、蓄電装置150の残存容量SOCが低下した場合、十分な充電が行なえない状態となる可能性がある。よって、走行可能距離は蓄電装置150に蓄えられている電気量により制限される。
図4はエンジン100からの駆動力のみで走行する「エンジン直行走行モード」を示す図である。
図4を参照して、「エンジン直行走行モード」は、第2モータジェネレータ120およびそれを駆動する第2インバータ回路232に関連した異常が発生した場合に採用されるフェールセーフ走行モードである。この「エンジン直行走行モード」では、第2モータジェネレータ120からの駆動力が出力できなくなるので、ハイブリッド車両10は、エンジン100からの駆動力のみを用いて走行する(図4中の矢印AR2−1)。
このため、エンジン100の反力を受けるために第1モータジェネレータ110により負のトルクが加えられ、これによって、ハイブリッド車両10の走行状態によっては第1モータジェネレータ110により発電が行なわれる(図4中の矢印AR2−2)。
「エンジン直行走行モード」では、上述のように、第2モータジェネレータ120による駆動力が得られずエンジン100からの駆動力のみを用いて走行が行なわれるため、出力可能なトルクはエンジン100の出力可能トルクに制限される。また、蓄電装置150が満充電状態となった場合には、過充電を防止するために第1モータジェネレータ110による発電ができなくなる。そのため、走行可能距離は、蓄電装置150の残余の充電可能容量に制限される。
図5は蓄電装置150の電力を用いずに第1モータジェネレータ110で発電された電力のみで第2モータジェネレータ120を駆動する「バッテリレス走行モード」を示す図である。
図5を参照して、「バッテリレス走行モード」は、蓄電装置150に関連した異常が発生した場合に採用されるフェールセーフ走行モードである。この「バッテリレス走行モード」では、蓄電装置150からの電力を用いて第2モータジェネレータ120を駆動することができず、さらに第1モータジェネレータ110で発電した電力を蓄電装置150に蓄えることができない。
このため、ハイブリッド車両10は、第1モータジェネレータ110で発電した電力を用いて第2モータジェネレータ120で発生される駆動力(図5中の矢印AR3−1)と、エンジン100により発生される駆動力(図5中の矢印AR3−2)とを用いて走行する。
「バッテリレス走行モード」では、第1モータジェネレータ110により発電される電力と第2モータジェネレータ120で消費される電力の収支をバランスさせることが必要である。
すなわち、第2モータジェネレータ120では、第1モータジェネレータ110の発電電力を超えた電力を使用することができず、出力可能な駆動力が制限される。一方で、第1モータジェネレータ110は十分な電力を発電可能であっても、蓄電装置150への充電ができない。
このため、第2モータジェネレータ120の消費電力を超える電力を発電できない。さらに、回生動作時の電力を蓄電装置150に蓄えることができないので、回生制動力が十分に得られない場合が生じる。
「バッテリレス走行モード」では、エンジン100が駆動可能であれば走行を継続することが可能であるので、走行可能距離は燃料残量に制限される。
なお、駆動システムにおける上記以外の他の機器に異常が生じた場合には、上記のいずれかのフェールセーフ走行モードあるいは上記以外のフェールセーフ走行モードを採用することも可能である。
たとえば、駆動システムにおける昇圧コンバータ回路240が異常となった場合には、昇圧コンバータ回路240の異常の状態に応じて選択するフェールセーフ走行モードが異なる。
具体的には、図2におけるスイッチング素子Q1に逆並列接続されるダイオードD1が正しく機能している状態では、昇圧コンバータ回路240のスイッチング動作を停止しても蓄電装置150からの電力をインバータへ供給することが可能である。
したがって、この場合には、昇圧コンバータ回路240による昇圧動作ができないことによる出力制限、および蓄電装置への充電の禁止を伴うものの、蓄電装置150からの電力およびエンジン100の駆動力を用いて走行することができる。
一方、ダイオードD1が非導通状態となる異常となった場合には、結果的に蓄電装置150からの電力が遮断されるので、上記の「バッテリレス走行モード」が採用される。
また、SMR250に異常が生じた場合には、「バッテリレス走行モード」とするか、あるいは安全を重視してシステム停止とされる場合がある。
上記の説明では、各機器の機能が完全に失われた状態を例として説明したが、異常の状態が、機能が完全に失われる状態ではないが機能低下を伴う故障の場合には、出力制限を行ないつつ通常走行モードと同様の走行モードとしてもよい。また、通常走行モードとフェールセーフ走行モードとを切換えながら走行してもよい。
このように、各フェールセーフ走行モードでは、異常が生じた場合でも一定期間は車両の走行を継続することが可能であるが、フェールセーフ走行中は、走行性能が制限される場合がある。
図6および図7は、各フェールセーフ走行モードにおける走行制限を説明するための図である。
図6は、各フェールセーフ走行モードについての車速と駆動輪に伝達される駆動トルクとの関係を示したグラフである。
このグラフを参照すると、異常の発生していない場合がラインW10で示され、フェールセーフ走行モードである「モータ走行モード」、「エンジン直行走行モード」および「バッテリレス走行モード」がそれぞれラインW11,W12,W13で示される。
「モータ走行モード」では、低車速域では、第2モータジェネレータ120のみの駆動力で比較的に大きな駆動トルクを出力できる。しかしながら、この「モータ走行モード」では、車速が高くなると、第1モータジェネレータ110から供給される電力が得られないため、駆動トルクは急激に低下する。
本実施の形態のハイブリッド車両10では、走行用の駆動力は主に第2モータジェネレータ120からの駆動力が利用され、エンジン100からの駆動力は主に第1モータジェネレータ110の発電のために利用される構成としている。そのため、「エンジン直行走行モード」では、前輪160の駆動に直接用いる駆動力は全体的に小さくなる。
逆に、主にエンジン100からの駆動力を走行駆動力として利用し、第2モータジェネレータ120からの駆動力を補助的に利用するようなハイブリッド車両10の場合には、「エンジン直行走行モード」では比較的大きな駆動力が出力でき、「モータ走行モード」では全体的に出力可能な駆動力が小さくなる。
「バッテリレス走行モード」では、基本的には、駆動力を生成するエンジン100および第1モータジェネレータ110は正常に動作する。このため、発電電力と消費電力との収支のバランスによる出力制限はあるものの、車速全域を通して比較的安定した駆動力を出力することができる。
図7は、上述した、各フェールセーフ走行モードについての異常部位および走行制限内容の例をまとめて記載したものである。図7では、走行制限として、加速性能、最高車速、走行可能距離が示される。
この実施の形態では、ECU−E173は、フェールセーフ走行モードを選択する際に、第1モータジェネレータ110に設けられた温度センサ141、第2モータジェネレータ120に設けられた温度センサ142からの温度信号TM1,TM2、蓄電装置150に設けられた電力監視ユニット301の残存容量SOCや、出力許可放電電力上限値Woutなどの検出値からフェールセーフ制御が必要かを判定する。
また、ECU170は、この他必要に応じてエンジン回転数信号やエンジン温度、燃料ゲージ181により検出された残存燃料検出信号feなどからフェールセーフ制御が必要かを判定する。
そしてこの判定に基づいて、ECU−E170は、対応する各フェールセーフ走行モードを選択する。
この実施の形態では、いずれかのセンサ類で異常が検出されると、ECU170は異常状態に応じたフェールセーフ走行モードを選択する。
図8は、この実施の形態のハイブリッド車両10の各フェールセーフモードにおける停車判定、表示部表示、警報音出力について記載した図である。
この実施の形態のハイブリッド車両10では、走行可能な距離制限のないフェールセーフ走行モード(継続走行可能なモードの一方)、走行可能な距離制限があるフェールセーフ走行モード(継続走行可能なモードの他方)、フェールセーフ走行モード(継続走行不可なモード)の3種類のフェールセーフ走行モードごとに、メッセージの内容を異ならせている。
そして、ECU170は、フェールセーフ走行時に報知されるメッセージの報知内容を、必要最小限の報知情報としてメモリ部171に記憶させている。
また、ECU170は、停車した後、停車中に報知されるメッセージの報知内容として、ユーザの行動指針となる対応指示情報を含む報知情報として、走行時の報知情報とは異なる内容でメモリ部171に記憶させている。
ECU−E173は、ハイブリッド車両10の走行状態がフェールセーフ走行モードで走行中であるか停車中であるかに応じて、走行中に報知される内容と、停車中に報知される内容とを、図8に示すように異なる内容として、報知部200に報知させる。
たとえば、ハイブリッド車両10が走行中、ECU170は、走行中に必要最小限の報知情報である「バッテリ系故障」というように、ハイブリッド車両10から検出された異常の情報のみを出力して、報知する。
このように、走行中には限定された異常の内容がユーザにとって視線移動の少ないHUD217の表示面部219に映し出されることによって、運転中のユーザに的確で必要最小限の情報を与えることができる。
また、停車中に報知する報知内容は、この「バッテリ系故障」といった検出された必要最小限の異常情報に加えて、さらに、「販売店で点検してください」といった、ユーザの行動指針となる対応指示情報を含ませたメッセージの内容が表示される。
走行中に、表示面部219の表示スペースに限りがあり、報知されなかった情報は、停車した後、運転操作を行なう必要がないユーザに向けて、情報量を増加させて報知部200から報知される。
停車中、ECU−E170は、情報量を増加させたメッセージを、報知部200のHUD217から報知する。
ユーザは、停車中にたとえば「販売店に連絡してください」などの詳しい行動指針や対応指示を表わす詳細な内容のメッセージが報知される。この文字形式による報知情報をユーザは見て、次に取るべき行動を認識することができる。
図1に戻って、ECU170は、報知部200の一部としてのHUD217と、マルチディスプレイ装置210と、ナビゲーション装置とに接続されている。ECU170は、報知情報として検出した異常に関するメッセージを含む各種車両情報を、これらのHUD217などに報知信号AV1〜AV3として出力する。
そして、ECU170は、HUD217に加えて、このマルチディスプレイ装置210の表示部211や、ナビゲーション装置のナビ表示パネル212などに、走行中の必要最小限の異常情報に加えて、または変更して詳しい行動指針や対応指示を表わす詳細な内容のメッセージを表示させる。
この報知部200のマルチディスプレイ装置210は、車室内のユーザから視認可能となる位置に設けられている。この表示部211は、平板パネル状を呈して、報知信号AV1の入力により所望の文字、図形を表示可能な液晶パネル表示面を含む。
表示部211は報知部の一つとして液晶パネル表示面に文字形式の表示を行なう。
そして、停車中は、マルチディスプレイ装置210は、停車中にユーザの行動指針となる対応指示情報をさらに含ませて、追加または更新して表示させることができる。
すなわち、この報知部200は、ECU170から出力された車両の情報を含むデータを報知信号AV1として入力する。
ECU170から出力された車両情報のデータは、報知信号AV1からユーザに視認可能な文字形式として変換して、表示部211に出力される。
さらに、このマルチディスプレイ装置210には、ナビゲーション装置のナビ表示パネル212が設けられている。
このナビ表示パネル212は、報知信号AV2の入力により、表示部211と同様に所望の文字、図形を表示可能としている。
そして、HUD217によって投影されたメッセージの内容は、フロントウインドウパネルの表示面部219に表示される。この報知情報の表示は、表示部211およびこのナビ表示パネル212より優先させて行なわれる。
このため、走行中は、表示部211およびこのナビ表示パネル212に報知情報の表示を一部行なわせて、必要最小限の車両情報のみを表示し、停車後に、詳細な行動指針となる対応指示情報をさらに含ませて、表示させることができる。
さらにHUD217からの表示では、文字数制限などにより表示しきれない文字、図形などは、これらの表示部211およびこのナビ表示パネル212に表示されるようにしてもよい。
この実施の形態では、メッセージ(報知情報)が走行中、注意喚起などのために走行中に必要とされる内容に絞込まれて、フロントウインドウパネルの一部に設けられた表示面部219にHUD217から報知情報が出力されて表示される。
すなわち、HUD217に、ECU170から出力された車両情報のデータとして報知信号AV3が入力すると、この報知信号AV3が、ユーザに視認可能な文字形式に変換されて、フロントウインドウパネルの運転席前方位置の一部に設けられた表示面部219に報知情報として、光線の照射による半透過の状態で表示される。
このようにECU−E173で演算処理された文字情報が、走行中必要最小限の異常部位や直ちに停車するべきか、などを報知する情報として的確にユーザに与えられる。ユーザは、ハイブリッド車両10の異常箇所を認識しながら、フェールセーフ走行できる。
[表示の選択制御]
図9は、各フェールセーフ走行中および停車した後にいずれの報知内容の出力を行なうかを説明するフローチャートである。また、図10〜図13は、報知部200に表示される警報の出力態様を例示する図である。
ステップS1で、ECU170はハイブリッド車両10のフェールセーフ状態をユーザに報知する制御を開始する。
ステップS2では、ECU−E173によってハイブリッド車両10がフェールセーフ走行モード制御を実行して、距離制限が与えられているか否かが判定される。ECU170は距離制限があると判定する場合(ステップS2にてNO)はステップS9に処理を進め、距離制限がないと判定された場合(ステップS2にてYES)は、ステップS3に処理を進める。
ECU170は、燃料ゲージ181が検出した残存燃料検出信号feなどを用いて距離制限を判定する。
この実施の形態のECU170は、電力監視ユニット301から送られてくる残存容量SOC、出力許可放電電力上限値Wout、燃料残量を示す残存燃料検出信号feを用いてした後何キロ走行可能かといった車両情報と併せて演算を行ない、距離制限を判定する。
ステップS3で、ECU−E173は、ハイブリッド車両10が停車しているか否かを、停車判定1によって判定する。ECU−E173は車速センサ218で検出された車速信号VSによって、ECU−E173は車速が0km/hであるか否かの停車判定1を行なう。
停車判定1の処理演算で、ECU−E173によって、車速が0km/hであると判定される(ステップS3にてYES)と、次のステップS4に処理が進められ、車速が0km/hでないと判定される(ステップS3にてNO)と、ステップS5に処理が進められれる。
ステップS4で、ECU170は、シフトレンジ検出信号SPが入力すると選択されているシフトレンジが、いずれのシフトレンジであるかを判定する。
図10は、報知部200に表示される警報の出力態様の一例である表示Aを示す図である。表示Aは、「バッテリ系故障出力制限中です」という表示を行なう報知内容である。
ECU170は、報知部200に報知信号AV3を出力する。HUD217は、この報知信号AV3の必要最小限の報知情報を、運転席前方のフロントウインドウパネルに文字形式で表示する。
ステップS3の停車判定1で、ステップS4にECU−E173は、処理を進めると、ステップS4では、さらに確実に停車していることを判定するため、停車判定2を行なう。
停車判定2では、シフトセレクト装置216で、いずれのシフトレンジが選択されているかが判定される。
すなわち、選択されたシフトポジションに応じたシフトレンジ検出信号SPに基づいてECU−E173は、いずれのシフトレンジが選択されているかを判定する。
シフトレンジ検出信号SPによって、Pレンジが選択されていると判定されると、ECU−E173は次のステップS6に処理を進める。Pレンジ以外が選択されていると判定されると、ステップS5にてECU−E173が表示を出力する。
図11は、報知部200に表示される警報の出力態様の一例である表示Bを示す図である。
表示Bは、「バッテリ系故障」のような車両の異常個所がどこであるかを示すメッセージの内容が表示される。さらに、走行中に報知される内容と異なり、ユーザの行動指針となる対応指示情報のメッセージの内容が、停車中の報知情報に含まれている。ここでは、「販売店で点検してください」といった報知内容を含む。
ステップS5およびステップS6により、ECU−E173は文字形式による報知を行ない、ステップS7に処理を進める。
ステップS7は、ECU170は、報知信号ALMの単発警報音を警報出力部290から出力する。表示面部219への表示Bの表示と同期して単発警報音を、警報出力部290から出力することにより、異常が発生したことをユーザに認識させて注意喚起を行なうことができる。そして、ステップS8により、ECU170は処理をメインルーチンに戻す。
ステップS9で、継続走行が可能と判定された場合(ステップS9にてNO)は、ECU−E173は次のステップS10に処理を進める。継続走行が不可能であると判定された場合(ステップS9にてYES)は、ECU−E173はステップS11に処理を進める。
ステップS10では、ECU−E173は、ステップS3と同様の停車判定1を行なう。
停車判定1により、ECU−E173は、ハイブリッド車両10が停車しているか否かを判定する。すなわち車速センサ218で検出された車速信号VSにより、ECU−E173は、車速が0km/hであるか否かを判定する。
停車判定1の処理演算で、ECU−E173は、ステップS10で車速が0km/hであると判定すると、次のステップS16に処理が進み、車速が0km/hでないと判定すると、ステップS12に処理を進めて表示Cを出力する。
図12は、報知部200に表示される警報の出力態様の一例である表示Cを示す図である。
ECU−E173が出力する表示Cは、「ハイブリッドシステム故障」のような車両の異常個所がどこであるかを示す表示内容である。
さらに、ECU−E173は「安全な場所に停車してください」のような走行中でも、運転操作の延長上で比較的行動可能な内容のメッセージを、表示Cに加えてまたは換えてECU−E173は、表示面部219に出力する。
この実施の形態のECU−E173は、表示Cを「ハイブリッドシステム故障」に「安全な場所に停車してください」といった行動を注意喚起する情報を併せても必要最小源の文字数となるように合成処理する。
ECU−E173は、表示CをHUD217から投影する際、必要最小限の報知情報である文字形式として運転席前方のフロントウインドウパネルの表示面部219に表示させる。
表示面部219は、ECU−E173から報知部200に報知信号AV3として送られてきた報知情報を、文字形式として表示する。よって、限られた表示スペースでも文字の大きさを十分に視認可能な大きさとして投影して表示できる。
よって、ユーザは「安全な場所に停車してください」といった走行中に実行すべき行動を的確に認識でき、故障原因を探したりせず、運転に専念できる。
ステップS16では、表示DがECU−E173から報知部200へ出力される。
図13は、報知部200に表示される警報の出力態様の一例である表示Dを示す図である。
表示Dは、運転操作の必要がなく比較的余裕のあるユーザの停車中に報知される内容であり「ハイブリッドシステム故障」のような車両の異常個所がどこであるかといった表示内容の出力に加えてさらに、「販売店に連絡してください」のようなユーザの行動指針となる対応指示情報が含まれている。
ステップS9で継続走行が可能であると判定される(ステップS9でYES)と、ECU−E173はステップS11に処理を進め、停車判定1の処理を行なう。
ステップS11において、ECU−E173は、車速が0km/hであると判定する(ステップS11でYES)と、次のステップS13に処理が進み、車速が0km/hでないと判定する(ステップS11でNO)と、ステップS12に処理を進め、ECU−E173は表示Cを報知部200へ出力する。
表示Cは、図12に示すように、「ハイブリッドシステム故障」のような車両の異常個所がどこであるかといった表示内容を含む。また表示Cは、「安全な場所に停車してください」のような走行中に報知されて停車を促すメッセージの内容が含まれていて、HUD217に入力することにより文字形式で表示面部219に表示される。
ステップS13で、ECU−E173は、現在のシフトレンジの情報を用いて停車判定2を行なう。
停車判定2は、ECU−E173がシフトセレクト装置216が選択しているシフトレンジを検出して停車中であるか否かを判定する。すなわち、ECU−E173は選択されたシフトポジションに応じたシフトレンジ検出信号SPに基づいて、いずれのシフトレンジが選択されているかを判定する。
シフトセレクト装置216は、ECU−E173にシフトレンジ検出信号SPを出力する。
Pレンジを選択しているとECU−E173は処理を進めが判定すると、次のステップS14にEU−E173は、処理を進ませる。また、Pレンジ以外を選択していると判定すると、ECU−E173は処理をステップS12に進ませて、表示CをECU−E173から出力して報知部200から表示させる。
図13に示された表示Dは、停車中に報知されるメッセージの内容である。表示Dは、たとえば「ハイブリッドシステム故障」のような車両の異常個所がどこであるかといったメッセージの内容を含む。さらに、表示Dは、「販売店に連絡してください」のような対応指示情報をメッセージの内容として含む。
停車中のハイブリッド車両10は、走行中に比して必要とされる運転操作が少ない。特に、一旦シフトレンジをPレンジに入れてしまうと、ほとんど操作を行なう必要がなく、停車状態が継続される。このためユーザは余裕をもって対応指示情報を確認でき、販売店に電話をかけるなど連絡を行なうことができる。
ステップS12およびステップS14により、ECU−E173は、文字形式による表示Cおよび表示Dの報知情報の出力を行なう。ECU−E173はステップS15に処理を進める。
ステップS15では、ECU−E173からの報知信号ALMにより断続警報音が、報知部200の警報出力部290から、表示の切換えに同期されて単発警報音から切換えられて出力される。
断続警報音は、ユーザに注意喚起しながら、走行可能な状態が継続していることを報知する。
報知部200は、メッセージの表示と断続警報音への切換えにより、ユーザに注意喚起を行なう。ステップS8にてECU170は処理をメインルーチンに戻す。
フェールセーフ走行モードで継続走行ができない場合、停車した後、報知信号ALMによる警報音は警報出力部290から出力されない(図8参照)。このため、すでに異常で停車していることを認識しているユーザは、警報音で煩わしくなることがない。
上述してきたように、ECU170は、報知部200に報知させる異常に関するメッセージの内容を、ハイブリッド車両10がMフェールセーフ走行モードで走行中であるか停車中であるかに応じて、メッセージを走行中と停車中とで異なる内容として報知する。
このため、報知部200は、異常に関するメッセージとして報知する内容を、走行中に最低限必要とされる注意喚起などの内容として、的確にユーザに与えることができる。
しかも、最低限必要とされる内容にメッセージが絞込まれている。このため、HUD217の表示面部219が、フロントウインドウパネルに設定されていても煩わしくなく、車両前方視界内に位置するので確実に視認される。
また、報知部200は、停車した後に必要とされる連絡先などのより詳細な追加情報をメッセージの内容として報知できる。
このため、ユーザは走行中に報知部200から異常を知らされてハイブリッド車両10を停車させた後、詳しい行動指針や対応指示など別の内容のメッセージを、余裕をもって認識することができる。
また、この実施の形態では、ECU170は、車速センサ218からの車速信号VSに基づいて停車した状態であるか否か判定を行なう。
さらに、ECU170は、シフトレンジを検出するシフトセレクト装置216からのシフトレンジ検出信号SPが入力すると、シフトレンジがパーキングレンジPであるか否かの検出を行なう。
検出されたシフトレンジのポジションにより、ECU170は、車速情報とは違った検出手段で、ハイブリッド車両10が停車した状態であるか否かの判定を行なうことができる。
よって、ECU170によってハイブリッド車両10が停止している状態であることの判定する際の精度を向上させることができる。
ECU170は、シフトレンジがドライブレンジDである場合など、信号待ちで一旦停車したような状況では、車速情報から得られる情報だけでは、頻繁に報知情報のメッセージの内容を切換える。
この実施の形態のECU−E173は、シフトセレクト装置216からのシフトレンジ検出信号SPを常に監視する。そして、ECU170は、車速が0km/hになり、かつパーキングレンジPである場合にのみ、報知情報のメッセージの内容を切換える。
このため、停車前の走行継続中に表示面部219に表示されるメッセージの内容を変更させないことができる。
よってユーザは、HUD217の表示面部219に表示される文字形式の内容が一定のままであるので、ハイブリッド車両10の運転操作に専念できる。
このように、ハイブリッド車両10を運転するユーザの置かれた状況に応じて適切なメッセージの内容を、ECU−E173は報知部200から報知することができる。
以上説明した実施の形態について、最後に再び図面を参照しながら総括する。
図1に示すECU170は、ハイブリッド車両10の状態を検出して走行モードを選択すると共に、異常を検出した場合には、異常状態に応じたフェールセーフ走行モードを選択する。
ECU170は、検出した異常に関するメッセージを報知部200から報知する。
ECU173は、ハイブリッド車両10がフェールセーフ走行モードで走行中であるか停車中であるかに応じて、報知部200から報知すべきメッセージの内容を走行中と、停車中とで異なる内容とする。
また、ECU170は、メッセージとして、走行中は必要最小限の報知情報を報知し、停車中はユーザの行動指針となる対応指示情報を含ませた車両情報を報知部200から報知する。
さらに、ECU170は、車速センサ218により、検出された車速が車速信号VSに基づいて、停車した状態であるか否か判定を行なう。
ECU170は、シフトレンジを検出するシフトセレクト装置216からのシフトレンジ検出信号SPが、パーキングレンジPを示しているか否かによって、停車した状態であるか否かの判定を行なう。
報知部200は、HUD217を含む。HUDの表示面部219は、フロントウインドウパネルに設定されている。
HUDの表示面部219は、ハイブリッド車両10の運転席前方のメータクラスタ部201内に位置するスピードメータ213などの表示部よりも運転中のユーザの視線移動が少ない上方位置に設けられる。
HUD217への報知情報の表示により、ユーザは運転中でも確実にハイブリッド車両10の走行駆動がフェールセーフ走行に移行したことを認識できる。
この実施の形態は、ECU170の走行状態検出部174が、車速センサ218からの車速信号VSを受けて停車した状態であるか否か判定を行なう。
また、ECU170は、シフトレンジを検出するシフトセレクト装置216からのシフトレンジ検出信号SPが、パーキングレンジPであるか否かを考慮することによって、停車した状態であるか否か判定の精度を向上させている。
タイマ部175はSMR250がON動作した後、約10秒以上、Pレンジに放置されている場合を計測している。しかしながら、放置時間はこれに限らず、たとえば1秒から20秒、好ましくは、5秒から15秒程度であってもよい。
さらに、シフトレンジがドライブレンジでかつ車速センサで検出した車速信号の車速が0km/hとなった後、所定時間、たとえば1秒〜20秒、好ましくは5秒〜15秒その状態が継続したか否かによって、停車した状態であるか否かを判定するようにしてもよい。
このように、停車判定の条件は、シフトセレクト装置216のシフトレンジ検出信号SPと、車速センサ218の車速信号VSとをどのように組合わせたものでも、停車判定が行なえるものであればよい。
また、警報音の種類も単発警報音または断続警報音に限らず、他の種類の警報音や音声等、多種類の警報音を用いてもよく、さらに、断続音回数を変更してもよい。
この実施の形態では、車両としてハイブリッド車両10を例示して説明したが、車両の構成は特にこれに限られず、たとえばガソリン車などの内燃機関を駆動源とするものや、あるいは電気自動車、燃料電池自動車などであってもよい。
すなわち、異常を報知する内容が、走行中と停車中とで異なるものであれば、駆動源の種類、数量および組合わせが特に限定されるものではない。
なお、図1では、第1モータジェネレータ110および第1インバータ回路231と、第2モータジェネレータ120および第2インバータ回路232とが2組、設けられる構成を例示した。これに限らず本発明は、少なくとも1組のモータジェネレータおよびインバータが備えられる車両であれば適用可能であり、モータジェネレータが1つの場合、あるいは2つより多くのモータジェネレータが設けられる構成であってもよい。
また、図1ではエンジン100と第1モータジェネレータ110,第2モータジェネレータ120とを備えるハイブリッド車両を例として説明した。これに限らず、エンジン100のみの車両でもよく、また、他の構成ではエンジン100は必須ではなく、エンジン100を有さない電気自動車および燃料電池車などにも本発明は適用可能である。
さらに、温度センサ141,142により検出される温度TM1,TM2の異常信号、第1インバータ回路231,第2インバータ回路232についての故障信号FLT1,FLT2、燃料ゲージ181により検出された残存燃料検出信号feについても必須な構成ではない。たとえば、第1モータジェネレータ110,第2モータジェネレータ120への通電電流の積算値等から第1モータジェネレータ110,第2モータジェネレータ120の温度を算出するようにしてもよい。
また、図7の各項目の説明に用いた走行制限を表わす数値はほんの一例である。図7の数値はエンジンやモータジェネレータなどの機器の仕様、設計条件、および蓄電装置150の残存容量SOCや、出力許可放電電力上限値Woutなどの状態の変化等に応じて異なる数値となってもよい。
そして、ECU170は、シフトレンジを検出するシフトセレクト装置216からのシフトレンジ検出信号SPが、パーキングレンジPであるか否かを考慮することによって、停車した状態であるか否か判定の精度を向上させている。これに限らず、たとえば車速を検出できる他の種類のセンサ装置を用いてもよく、停車中であることを判定できる情報を得られるものであれば、どのような停車判定を行なえる検出部であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 ハイブリッド車両、100 エンジン、101 クランクシャフト、110 第1モータジェネレータ、120 第2モータジェネレータ、130 動力分割機構、132,133,134 上下アーム、140 減速機、141,142 温度センサ、150 蓄電装置、151 電圧センサ、152 電流センサ、160 前輪、170 ECU、171 メモリ部、174 走行状態検出部、175 タイマ部、180 燃料タンク、181 燃料ゲージ、182 燃料ポンプ、190 燃料パイプ、200 報知部、210 マルチディスプレイ装置、211 表示部、212 ナビ表示パネル、213 スピードメータ、214 燃料残量計、215 操作部、216 シフトセレクト装置、217 HUD、218 車速センサ、219 表示面部、231 第1インバータ回路、232 第2インバータ回路、240 昇圧コンバータ回路、250 システムメインリレー、290 警報出力部、301 電力監視ユニット。

Claims (8)

  1. 車両の異常を検出すると共に、異常状態に応じたフェールセーフ走行モードを選択する制御部と、
    検出された異常に関するメッセージを報知する報知部とを備え、
    前記制御部は、前記車両が前記フェールセーフ走行モードで走行中であるか停車中であるかに応じて、前記メッセージを走行中と停車中とで異なる内容として前記報知部から報知させる、報知装置。
  2. 前記制御部は、前記メッセージとして、走行中は最小限の報知情報を報知させると共に、停車中はユーザの行動指針となる対応指示情報を含む報知情報を前記報知部から報知させる、請求項1に記載の報知装置。
  3. 前記制御部は、車速センサで検出した車速信号に基づいて、停車した状態であるか否かを判定する、請求項1または2に記載の報知装置。
  4. 前記制御部は、シフトレンジが、パーキングレンジであるか否かの判定によって、停車した状態であるか否かを判定する、請求項1〜3のうちいずれか1項記載の報知装置。
  5. 前記制御部は、シフトレンジが、ドライブレンジでかつ車速センサで検出した車速信号の車速が0km/hとなった状態が、所定時間継続したか否かによって、停車した状態であるか否かを判定する、請求項1〜3のうちいずれか1項記載の報知装置。
  6. 前記報知部は、車両の運転席前方のメータクラスタ上方で、運転中のユーザの視線移動が少ない前方位置に表示面部を設定するヘッドアップディスプレイ装置を含む、請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の報知装置。
  7. 車両が走行中または停車中であるかを検出する走行状態検出部と、
    車両に検出された異常に関するメッセージを報知する報知部と、
    前記車両に異常が検出されると、異常部位に応じて選択されたフェールセーフ走行モードによって走行制御を行なう制御部とを備え、
    前記制御部は、前記走行状態検出部で検出された前記車両の走行状態が、前記フェールセーフ走行モードで走行中であるか停車中であるかに応じて、前記メッセージを走行中と停車中とで異なる内容として前記報知部から報知させる、車両。
  8. 車両の異常を検出するとフェールセーフ走行モードを選択して走行制御を行なうステップと、
    前記車両の走行状態が、走行中であるか停車中であるかを判定するステップと、
    前記車両が前記フェールセーフ走行モードで走行中であるか停車中であるかに応じて、メッセージを走行中と停車中とで異なる内容として報知させるステップとを備える、報知装置の制御方法。
JP2012045379A 2012-03-01 2012-03-01 報知装置、車両および報知装置の制御方法 Active JP5900022B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012045379A JP5900022B2 (ja) 2012-03-01 2012-03-01 報知装置、車両および報知装置の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012045379A JP5900022B2 (ja) 2012-03-01 2012-03-01 報知装置、車両および報知装置の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013180645A true JP2013180645A (ja) 2013-09-12
JP5900022B2 JP5900022B2 (ja) 2016-04-06

Family

ID=49271628

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012045379A Active JP5900022B2 (ja) 2012-03-01 2012-03-01 報知装置、車両および報知装置の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5900022B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104670214A (zh) * 2013-11-26 2015-06-03 丰田自动车株式会社 车辆
WO2016084802A1 (ja) * 2014-11-25 2016-06-02 ヤマハ発動機株式会社 ビークル、及びビークル駆動用エンジン発電ユニット
JP2018065524A (ja) * 2016-10-21 2018-04-26 スズキ株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
JP2018103648A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車両
WO2019116557A1 (ja) * 2017-12-15 2019-06-20 日産自動車株式会社 運転支援方法及び運転支援装置
KR20220001547A (ko) * 2020-06-29 2022-01-06 주식회사 유라코퍼레이션 차량의 주행가능 거리 알림 방법 및 장치

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09117008A (ja) * 1995-10-13 1997-05-02 Toyota Motor Corp ハイブリッド駆動装置
JP2000166021A (ja) * 1998-11-20 2000-06-16 Fuji Heavy Ind Ltd ハイブリッド車の制御装置
JP2004034893A (ja) * 2002-07-05 2004-02-05 Honda Motor Co Ltd 車両用メータ装置
JP2009012578A (ja) * 2007-07-03 2009-01-22 Toyota Motor Corp 車両用始動制御装置
JP2009165244A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Toyota Motor Corp 電力供給システム
JP2011035953A (ja) * 2009-07-29 2011-02-17 Denso Corp 車両用充電装置及び車両用充電システム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09117008A (ja) * 1995-10-13 1997-05-02 Toyota Motor Corp ハイブリッド駆動装置
JP2000166021A (ja) * 1998-11-20 2000-06-16 Fuji Heavy Ind Ltd ハイブリッド車の制御装置
JP2004034893A (ja) * 2002-07-05 2004-02-05 Honda Motor Co Ltd 車両用メータ装置
JP2009012578A (ja) * 2007-07-03 2009-01-22 Toyota Motor Corp 車両用始動制御装置
JP2009165244A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Toyota Motor Corp 電力供給システム
JP2011035953A (ja) * 2009-07-29 2011-02-17 Denso Corp 車両用充電装置及び車両用充電システム

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104670214A (zh) * 2013-11-26 2015-06-03 丰田自动车株式会社 车辆
JP2015101238A (ja) * 2013-11-26 2015-06-04 トヨタ自動車株式会社 車両
US9254739B2 (en) 2013-11-26 2016-02-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle
WO2016084802A1 (ja) * 2014-11-25 2016-06-02 ヤマハ発動機株式会社 ビークル、及びビークル駆動用エンジン発電ユニット
CN107000568A (zh) * 2014-11-25 2017-08-01 雅马哈发动机株式会社 车辆和用于驱动车辆的发动机发电机单元
US10434858B2 (en) 2014-11-25 2019-10-08 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Electric power supply system, control device, vehicle, and engine generator unit for driving vehicle
US10081238B2 (en) 2014-11-25 2018-09-25 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Drive system and vehicle
TWI641528B (zh) * 2014-11-25 2018-11-21 山葉發動機股份有限公司 Vehicle and vehicle drive engine power generation unit
US10493833B2 (en) 2014-11-25 2019-12-03 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Current supply system, electric power supply system, and control device
US10449846B2 (en) 2014-11-25 2019-10-22 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Transmission, control device, and vehicle
US10358022B2 (en) 2014-11-25 2019-07-23 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Vehicle having a generator with inductance-adjustable windings
US10434859B2 (en) 2014-11-25 2019-10-08 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Vehicle and engine generator unit for driving vehicle
JP2018065524A (ja) * 2016-10-21 2018-04-26 スズキ株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
JP2018103648A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車両
US10183675B2 (en) 2016-12-22 2019-01-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Hybrid vehicle and method of controlling hybrid vehicle
WO2019116557A1 (ja) * 2017-12-15 2019-06-20 日産自動車株式会社 運転支援方法及び運転支援装置
KR20200090901A (ko) * 2017-12-15 2020-07-29 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 운전 지원 방법 및 운전 지원 장치
CN111492418A (zh) * 2017-12-15 2020-08-04 日产自动车株式会社 驾驶辅助方法和驾驶辅助装置
RU2748730C1 (ru) * 2017-12-15 2021-05-31 Ниссан Мотор Ко., Лтд. Способ помощи при вождении и устройство помощи при вождении
KR102390138B1 (ko) * 2017-12-15 2022-04-25 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 운전 지원 방법 및 운전 지원 장치
CN111492418B (zh) * 2017-12-15 2022-07-12 日产自动车株式会社 驾驶辅助方法和驾驶辅助装置
US11961342B2 (en) 2017-12-15 2024-04-16 Nissan Motor Co., Ltd. Driving assistance method and driving assistance device
KR20220001547A (ko) * 2020-06-29 2022-01-06 주식회사 유라코퍼레이션 차량의 주행가능 거리 알림 방법 및 장치
KR102382390B1 (ko) * 2020-06-29 2022-04-06 주식회사 유라코퍼레이션 차량의 주행가능 거리 알림 방법 및 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP5900022B2 (ja) 2016-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5900022B2 (ja) 報知装置、車両および報知装置の制御方法
JP4430501B2 (ja) 動力出力装置およびそれを備えた車両
JP5418785B2 (ja) ハイブリッド車両の蓄電制御装置
JP5206880B2 (ja) ハイブリッド車およびハイブリッド車のパラメータ表示方法
JP5471530B2 (ja) 車両
JP5741477B2 (ja) 車両、車両の通知装置および車両の制御方法
US20140032029A1 (en) Electrically powered vehicle and control method therefor
JP2016101032A (ja) 車両およびその制御方法
JP2005348583A (ja) 電動車両の制御装置
JP2010187423A (ja) 車両の制御装置
JP2016101033A (ja) 車両および電圧センサの故障診断方法
JP2010119168A (ja) 車両およびその制御方法並びに駆動装置
JP2013119349A (ja) 車両の表示装置
JP2018064388A (ja) 電力供給システム
JP2012165564A (ja) 車両の異常診断装置および車両の異常診断方法
JP4784339B2 (ja) 電源制御装置および車両
JP2011109794A (ja) プラグイン充電自動車の制御装置
JP2011057117A (ja) ハイブリッド車
JP2007244126A (ja) 車両の駆動制御装置、車両の駆動制御方法、および車両
JP2006333552A (ja) 電源システム
JP5799847B2 (ja) 車両、車両の通知装置および車両の制御方法
JP2015220825A (ja) 車両
JP2013169917A (ja) 車両および車両の制御方法
JP2007244123A (ja) 電源装置
JP2002262404A (ja) 電気自動車

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150825

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160222

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5900022

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151