JP3541780B2 - 計器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は計器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の計器としては、例えば、実開昭54−35668号公報にて示すような時計がある。この時計では、環状の液晶パネルを目盛り盤とし、スイッチの切り換えにより異なった指標を選択して、指針により情報をアナログ表示するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記時計では、目盛り盤が環状となっているため、この目盛り盤の中央部はデッドスペースとなっている。換言すれば、目盛り盤の中央部は何ら有効に利用されておらず、省スペース化の要請に反する。
【0004】
そこで、本発明は、このようなことに対処するため、目盛り盤の中央部をも有効に活用するようにした計器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決にあたり、請求項1に記載の発明に係る計器は、
透光性環状目盛り盤(10a、10g)と、
この目盛り盤の中空部(12)から露呈する表示面と、この表示面の外周側にて目盛り盤の裏面に対向する透光性外周部とを有し、目盛り盤にその裏面に沿い設けられた表示パネル(60)と、
この表示パネルを駆動する駆動回路(130)と、
目盛り盤及び表示パネルの各表面に沿い中空部の中心を軸として回動する指針(30a)と、
表示パネルの外周部を通して目盛り盤に光を入射する光源(100)と、
表示パネルにその表示面から複数の表示情報を表示させるように駆動回路を制御する制御手段(120)とを備え、
前記表示パネルは、前記表示面と前記透光性外周部とを有する液晶パネルであって、
この液晶パネルの裏面側にはその前記表示面に対応して、前記制御手段により制御されて互いに異なる色で発光する複数の光源(90a、90b)が配設されており、
前記液晶パネルは、その表示情報の表示を、前記各光源の発光色の違いにより異なる色にて行うことを特徴とする。
【0006】
以上のように、表示パネルの表示面は、目盛り盤の中空部を通して露呈しているので、表示パネルの複数の表示情報が、目盛り盤10aの中空部でもって、目盛り盤による表示と共に集中的に表示される。このため、当該集中表示が、面白みのある斬新な見栄えを提供し得る。
【0007】
また、請求項2に記載の発明に係る計器では、請求項1に記載の発明において、目盛り盤は指針により指示される円弧状文字表示部(15)を備え、制御手段は、表示パネルが、その表示にあたり、円弧状文字表示部の内周に沿い円弧状目盛り表示部(62、63)を表示するように、駆動回路を制御することを特徴とする。
【0008】
このように、表示パネル側にて目盛り盤の円弧状文字表示部の内周に沿い円弧状目盛り表示部を表示するようにしても、請求項1に記載の発明と実質的に同様の作用効果を達成できる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明に係る計器では、請求項2に記載の発明において、制御手段は、表示パネルが、その目盛り表示部を表示するあたり、当該目盛り表示部の目盛り間隔を変えるように、駆動回路を制御することを特徴とする。
【0010】
このように、表示パネルが表示する目盛り表示部の目盛り間隔が変わることで、請求項1又は2に記載の発明の作用効果をより一層向上できる。
【0017】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面により説明する。
【0019】
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明に係る乗用車用計器の一実施形態を示しており、この計器は、当該乗用車の車室内に設けたインストルメントパネルにコンビネーションメータとして配設されている。当該計器は、計器板10を備えており、この計器板10は上記インストルメントパネルの開口部内に支持されている。
【0020】
計器板10は、三つの目盛り盤10a、10b、10c、三つのインジケータ部10d、10e、10fとを備えている。なお、計器板10の表面のうち各目盛り盤10a、10b、10c及び各インジケータ部10d、10e、10f以外の部分は黒色印刷されている。
【0021】
目盛り盤10aは、回動内機20a及び指針30a(図1、図2参照)等と共に車速計を構成するもので、この目盛り盤10aは、計器板10の図1にて図示左右方向中央部に環状に形成されている。目盛り盤10aは、円弧状車速表示部11を備えており、この車速表示部11は透明となっている。また、目盛り盤10aの中空部12は、その内周縁部にて、図2にて示すごとく、断面テーパ状にかつ末すぼまり状に図示下方へ延出している。なお、当該車速表示部11の表面には、図1にて示すごとく、車速表示用の目盛り11aや文字11bが黒色印刷されている。
【0022】
回動内機20aは、内機本体21を備えており、この内機本体21は、ケーシング40内にてその底壁41に目盛り盤10aに対応する位置にて装着されている。また、回動内機20aは指針軸22を備えており、この指針軸22は、内機本体21から後述する配線板50の貫通穴部51を通り後述する液晶パネル60の貫通穴部61内に向け回動可能に延出している。指針30aは、その回動基部31のボスにて、目盛り盤10aの中空部12を通り液晶パネル60の貫通穴部61に同軸的に挿通されて、指針軸22の先端部に支持されている。
【0023】
目盛り盤10bは、これに対応して位置する回動内機20b(図3参照)及び指針30b(図1参照)等と共に当該乗用車のエンジンのタコメータを構成する。目盛り盤10cは、円弧状燃料残量表示部13及び円弧状水温表示部14を備えている。目盛り盤10cは、円弧状燃料残量表示部13及びこれに対応して位置する回動内機20c(図3参照)及び指針30c等と共にフュエルゲージを構成し、また、円弧状水温表示部14及びこれに対応して位置する回動内機20d(図3参照)及び指針30d等と共に水温ゲージを構成する。
【0024】
なお、各目盛り盤10b、10cは、目盛り盤10aと同様に透明となっており、目盛り盤10bの円弧状回転数表示部並びに目盛り盤10cの燃料表示部12及び水温表示部13には、目盛り及び文字が黒色印刷されている。
【0025】
両インジケータ部10d、10eは、当該乗用車の方向指示用インジケータの構成要素であり、インジケータ部10fは、当該乗用車の変速機の変速指示用インジケータの構成要素である。
【0026】
配線板50は、ケーシング40内にて、各回動内機20a乃至20dの内機本体の上端面に沿い支持されている。目盛り盤10aと配線板50のうち目盛り盤10aに対応する部分との間には、環状隔壁70が挟持されており、この隔壁70は、目盛り盤10aと同軸的にかつ当該目盛り盤10aの外周部に対応して位置している。
【0027】
液晶パネル60は、図2にて示すごとく、目盛り盤10aと配線板50の目盛り盤10aに対応する部分との間に介装されており、この液晶パネル60は、目盛り盤10aの中空部12の延出開口端部とこれに対向して配線板50の表面から延出する環状隔壁80の上端部との間に挟持されている。
【0028】
液晶パネル60は、透明の両電極基板62、63を備えており、これら両電極基板62、63の各外周部間には透明の環状シール部材64が挟持されている。ここで、当該シール部材64の内周面は、目盛り盤10aの中空部12の内周縁部に対応している。また、両電極基板62、63の各中央部間には、透明の筒状シール部材65が挟持されている。両電極基板62、63の間には、スメクチック液晶66が、両シール部材64、65の間にて封入されている。
【0029】
電極基板62の外面のうち目盛り盤10aの中空部12の内側に対応する部分には、円板状偏光板67が貼着されており、一方、電極基板63の外面のうち偏光板67に対応する部分には、円板状偏光板68が貼着されている。なお、両偏光板67、68はクロスニコルの位置にて貼着されている。
【0030】
このように構成した液晶パネル60は、その偏光板67にて、目盛り盤10aの中空部12から目盛り盤10aの表面側へ露呈している。換言すれば、液晶パネル60の表示面は、両電極基板62、63間へのスメクチック液晶の封入領域、即ち偏光板67の表面でもって特定される。この液晶パネル60は、当該乗用車の方位表示、オドメータ表示、警告表示等のために使用される。なお、両電極基板62、63の間に封入する液晶はスメクチック液晶に限らず各種の液晶であってもよい。
【0031】
複数対の発光ダイオード90a、90bは液晶パネル60用光源として採用されており、これら各対の発光ダイオード90a、90bは、液晶パネル60の偏光板68に対向する位置にて、配線板50の表面に、指針軸22の軸周りに間隔をおいて配設されている。複数対の発光ダイオード90a、90bは、対毎に、互いに近接して位置している。発光ダイオード90aは緑色発光ダイオードからなるもので、当該発光ダイオード90aは駆動されて緑色光を液晶パネル60の偏光板68に入射する。また、発光ダイオード90bは赤色発光ダイオードからなるもので、この発光ダイオード90bは駆動されて赤色光を液晶パネル60の偏光板68に入射する。
【0032】
複数の発光ダイオード100は、目盛り盤10a用光源として採用されており、これら各発光ダイオード100は、両隔壁70、80の間にて、配線板50の表面に、指針軸22の軸周りに間隔をおいて配設されている。これら各発光ダイオード100は、白色発光ダイオードからなるもので、当該各発光ダイオード100は駆動されて光を液晶パネル60の外周部(シール部材64及びこれに対応する両電極基板62、63の外周部)を透過させて目盛り盤10aにその裏面側から入射する。
【0033】
次に、当該計器の電気回路構成について図3を参照して説明する。センサ群110は、当該乗用車の車速、方位、エンジン回転数、エンジン冷却水温、燃料タンク内の燃料の残量等を検出する。制御回路120は、当該乗用車のイグニッションスイッチIGを介しバッテリBから給電されて、センサ群110の検出出力に基づき、各回動内機20a乃至20d、各発光ダイオード90a、90b、100、液晶パネル駆動回路130及び各インジケータ用光源140a乃至140cの駆動制御を行う。
【0034】
液晶パネル駆動回路130は、制御回路120による制御を受けて、センサ群110の検出出力に基づき液晶パネル60の表示駆動を行う。なお、各光源140a、140b、140cは、配線板50の表面に設けられて、各インジケータ部10d、10e、10fの光源としてそれぞれ機能する。
【0035】
以上のように構成した本第1実施形態においては、各回動内機20a乃至20dは、センサ群110からの車速、エンジン回転数、燃料残量及びエンジン冷却水温に応じて制御回路120により駆動制御されて、それぞれ、各指針30a乃至30dを回動させる。
【0036】
これにより、指針30aはその回動に応じて目盛り盤10a上にて車速を指示表示し、指針30bはその回動に応じて目盛り盤10b上にてエンジン回転数を指示表示し、指針30cはその回動に応じて目盛り盤10c上にて燃料の残量を指示表示し、また、指針30dはその回動に応じて目盛り盤10c上にてエンジン冷却水温を指示表示する。このとき、各発光ダイオード100が制御回路120により駆動されると、これら各発光ダイオード100の光は、液晶パネル60の外周部及び目盛り盤10aの車速表示部11を透過する。従って、指針30aによる指示表示は、各発光ダイオード100の車速表示部11に対する透光照明のもとになされる。
【0037】
このような状態において、制御回路120が各発光ダイオード90aを駆動すれば、これら各発光ダイオード90aは緑色光を液晶パネル60にその偏光板68側から入射する。また、液晶パネル駆動回路130が、センサ群110の検出車速及び検出方位に基づき制御回路120により制御されて当該乗用車の走行距離及び方位を表示させるように当該液晶パネル60を駆動すると、この液晶パネル60は、その表示面にて、各発光ダイオード90aからの緑色光を透過させて、走行距離及び方位を表示する(図1参照)。
【0038】
また、制御回路120が各発光ダイオード90bを駆動すれば、これら各発光ダイオード90bは赤色光を液晶パネル60にその偏光板68側から入射する。また、液晶パネル駆動回路130が、センサ群110の検出車速及び検出シートベルト付着状態に基づき制御回路120により制御されて当該乗用車の走行距離及びシートベルト付着状態警告パターンを表示させるように当該液晶パネル60を駆動すると、液晶パネル60は、その表示面にて、各発光ダイオード90bからの赤色光を透過させて、走行距離及びシートベルト付着状態警告パターンを表示する(図4参照)。
【0039】
ここで、液晶パネル60の表示面は、目盛り盤10aの中空部12を通して露呈しているので、液晶パネル60の表示情報が、目盛り盤10aの中空部でもって、目盛り盤10aによる車速表示と共に集中的に表示される。このため、当該集中表示が、面白みのある斬新な見栄えを提供し得る。また、液晶パネル60の表示情報がその表示色の切り換え(緑色表示及び赤色表示間の切り換え)でもって変化するので、上記見栄えの斬新さが、多くの表示情報の集中表示のもとに、より一層向上する。
【0040】
また、目盛り盤10aは、配線板50に向け、末すぼまり状に延出しているので、目盛り盤10aの表面は、液晶パネル60の表示面との間に段差が形成されている。このため、この段差に起因して、液晶パネル60の表示情報が目盛り盤10aに対し奥行き感をもって視認され得る。その結果、上記作用効果をより一層向上できる。
【0041】
また、上述のように液晶パネル60を環状の目盛り盤10aにその裏面側から重ねて設け、液晶パネル60の偏光板67を目盛り盤10aの中空部12からその表面側へ露呈させるようにしたので、目盛り盤10aのデッドスペースである中空部12を有効に活用した集中表示が可能となる。従って、この種の計器において要請される省スペース化を確保しつつ上述した面白みのある斬新な見栄えをも確保できる。
【0042】
(第2実施形態)
図5及び図6は、本発明の第2実施形態を示している。この第2実施形態では、上記第1実施形態にて述べた計器板10は、目盛り盤10aに代えて、目盛り盤10gを設けた構成となっている。当該目盛り盤10gの表面には、円弧状車速表示部15が形成されているが、この車速表示部15は、上記目盛り盤10aに形成した車速表示部11とは異なり、車速表示用目盛りをなくし車速表示用文字15a(各文字間の点マークも含む)のみにより構成されている。
【0043】
また、液晶パネル60は、上記第1実施形態とは異なり、車速表示用円弧状目盛り部62或いは63(図5或いは図6参照)を目盛り盤10gの内周縁部に沿い表示するように液晶パネル駆動回路130を介し制御回路120により表示駆動される。但し、目盛り部62の目盛り間隔は、目盛り部63の目盛り間隔とは異なり狭くなっている。
【0044】
ここで、目盛り盤10gは、目盛り盤10aに代えて、各発光ダイオード100により白色光による透過照明がなされる。また、液晶パネル60は、目盛り部62と共に、走行距離及び制限車速を表示するように液晶パネル駆動回路130を介し制御回路120により駆動されるが、この液晶パネル60の表示は、各発光ダイオード90aの緑色光を液晶パネル60に入射することでなされる。また、液晶パネル60は、目盛り部63と共に、走行距離及び燃料不足(LO FUEL及び燃料不足マークによる)を表示するように液晶パネル駆動回路130を介し制御回路120により駆動されるが、この液晶パネル60の表示は、各発光ダイオード90bの赤色光を液晶パネル60に入射することでなされる。なお、各発光ダイオード90aは、例えば、青緑色で発光する発光ダイオードであってもよく、また、各発光ダイオード90bは、例えば、アンバー色で発光する発光ダイオードであってもよい。
【0045】
このように上記第1実施形態とは異なり、目盛り盤を構成する目盛り部を液晶パネル60で表示するようにしても、上記第1実施形態と同様の作用効果を達成できる。また、両目盛り部62、63の各目盛り間隔は相互に異なっているので、当該目盛り間隔の相違が、上記作用効果をより一層向上する。
【0046】
(第3実施形態)
図7及び図8は、本発明の第3実施形態を示している。この第3実施形態では、上記第1実施形態にて述べた計器板10が、目盛り盤10aに代えて、目盛り盤10hを設けた構成となっている。目盛り盤10hは、その外周部にて、円弧状車速表示部16を備えており、この車速表示部16は、図7にて示すごとく、円弧状文字部16aと、円弧状目盛り部16bとを有するように、断面略逆V字状に形成されている。
【0047】
また、本第3実施形態では、液晶パネル60A、環状導光部材150及び導光板160が採用されている。液晶パネル60Aは、上記第1実施形態にて述べた液晶パネル60に代わるもので、この液晶パネル60Aは、導光板160と導光部材150との間に介装されている。この液晶パネル60Aは、シール部材64が不透明であること及び両偏光板67、68の貼着範囲を除き、上記液晶パネル60と実質的に同様の構成を有する。各偏光板67、68は、図7から分かるように、上記第1実施形態とは異なり、両電極基板62、63の各外面の全体に亘り貼着されている。
【0048】
導光板160は、ケーシング40の断面コ字状ホルダー42内に収容されており、この導光板160の表面には、液晶パネル60Aが併設されている。また、導光板160は、複数の導入部161を備えており、これら各導入部161は、ホルダー42の底壁に形成した各開口部42aを通り、図7にて図示下方へ上へ凸な断面形状でもって延出している。
【0049】
また、各光源160aが、導光板160の各導入部161の延出端部に対向するようにリフレクタ160b上に配設されており、これら各光源160aは、光を、導光板160内に各導入部161から入射する。これにより、導光板160はその入射光を面状光として液晶パネル60Aに入射する。なお、リフレクタ160bは、配線板50の各開口部52内にて支持されている。
【0050】
導光部材150は、図7及び図8にて示すごとく、断面逆V字状の環状導光部151と、複数の導入部152とにより構成されている。環状導光部151は、目盛り盤10hの車速表示部16にその裏面側からはめあわされており、この導光部151は、その裏面にて、液晶パネル60Aの偏光板67の外周部上に着座している。これにより、液晶パネル60Aは、導光部材150と導光板160との間に挟持されている。
【0051】
各導入部152は環状導光部151の外周部から等角度間隔にて延出されており、これら各導入部152は、ケーシング40の環状壁部43(ホルダー42の底壁と一体となっている)の各開口部43aを通り各光源150aに向けて彎曲状に延出している。ここで、各光源150aは、配線板50の表面上に各導入部152の延出端部にそれぞれ対向して配設されている。
【0052】
これにより、各光源150aは、その光を、環状導光部151内に各導入部152から入射する。これに伴い、導光部材150は、その入射光を、環状導光部151から目盛り盤10hの車速表示部16に入射して透過させる。なお、図7にて符号170は、上記第1実施形態では説明しなかったフロントパネルを示す。
【0053】
このように構成した本第3実施形態では、導光部材150が、液晶パネル60A用導光板160との間にて液晶パネル60Aを挟持するので、導光部材150が、目盛り盤10hの照明用としての役割に加え、液晶パネル60Aを導光板160との間に挟持する部材としての役割をも果たす。従って、液晶パネル60Aを導光板160との間に挟持する部材を別途設ける必要がない。
【0054】
また、液晶パネル60Aは、導光板160から面状光を入射されて、表示面(目盛り盤10hの中空部から露呈する偏光板67の表面部に対応)にて、上記第1実施形態と同様の表示を行うととともに、目盛り盤10gは、導光部材150からの入射光を透過させることで指針30aの指示のもと車速を表示する。
【0055】
ここで、目盛り盤10hの照明用導光部材150を、液晶パネル60Aの照明用導光板160とは独立的に設けるようにしたので、液晶パネル60Aの外周部を通して目盛り盤10hに光を透過させる必要がない。従って、両偏光板67、68は、各電極基板62、63の外面の全体に亘り貼着しておけばよく、上記第1実施形態にて述べたように、目盛り盤10hの中空部内の範囲に限定するような面倒な偏光板の切り取り作業は不要である。
【0056】
また、上記第1実施形態では、各偏光板67、68が円形状に予め切り取り処理されている場合には、両電極基板62、63への貼着時に双方の光軸合わせが面倒であるが、このような面倒は、本第3実施形態にて述べたように、両偏光板67、68を両電極基板62、63の外面の全体に貼着することで、解消できる。なお、上記第1実施形態とは液晶パネル60Aへの入射光の色が異なるものの、その他の構成及び作用効果は上記第1実施形態と実質的に同様である。
【0057】
なお、本発明の実施にあたり、液晶パネル60、60Aに代えて、例えば、エレクトロルミネッセンスパネルを採用してもよい。
【0058】
また、本発明の実施にあたり、液晶パネルの表示情報は、上記各実施形態にて述べた内容に限ることなく、例えば、メッセージや当該乗用車の変速機の変速位置等各種の表示情報であってもよい。
【0059】
また、本発明の実施にあたり、乗用車用計器に限ることなく、自動車等の車両用計器に本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す計器の正面図である。
【図2】図1にて2−2線に沿う断面図である。
【図3】上記第1実施形態の電気回路の構成を示すブロック図である。
【図4】上記第1実施形態における他の表示例示図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示す計器の正面図である。
【図6】上記第2実施形態における他の表示例示図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示す計器の部分断面図である。
【図8】図7の液晶パネル及び導光部材の斜視図である。
【符号の説明】
10a、10e…目盛り盤、11…中空部、15…円弧状文字表示部、
30a…指針、60、60A…液晶パネル、
62、63…円弧状目盛り表示部、67…偏光板、
90a、90b、100…発光ダイオード、120…制御回路、
130…液晶パネル駆動回路、150…導光部材、
150a、160a…光源、160…導光板。
Claims (3)
- 透光性環状目盛り盤(10a、10g)と、
この目盛り盤の中空部(12)から露呈する表示面と、この表示面の外周側にて前記目盛り盤の裏面に対向する透光性外周部とを有し、前記目盛り盤にその裏面に沿い設けられた表示パネル(60)と、
この表示パネルを駆動する駆動回路(130)と、
前記目盛り盤及び表示パネルの各表面に沿い前記中空部の中心を軸として回動する指針(30a)と、
前記表示パネルの前記外周部を通して前記目盛り盤に光を入射する光源(100)と、
前記表示パネルにその表示面から複数の表示情報を表示させるように前記駆動回路を制御する制御手段(120)とを備え、
前記表示パネルは、前記表示面と前記透光性外周部とを有する液晶パネルであって、
この液晶パネルの裏面側にはその前記表示面に対応して、前記制御手段により制御されて互いに異なる色で発光する複数の光源(90a、90b)が配設されており、
前記液晶パネルは、その表示情報の表示を、前記各光源の発光色の違いにより異なる色にて行うことを特徴とする計器。 - 前記目盛り盤は前記指針により指示される円弧状文字表示部(15)を備え、
前記制御手段は、前記表示パネルが、その表示にあたり、前記円弧状文字表示部の内周に沿い円弧状目盛り表示部(62、63)を表示するように、前記駆動回路を制御することを特徴とする請求項1に記載の計器。 - 前記制御手段は、前記表示パネルが、その目盛り表示部を表示するあたり、当該目盛り表示部の目盛り間隔を変えるように、前記駆動回路を制御することを特徴とする請求項2に記載の計器。
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