JP4340094B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、常灯表示される第1意匠と所定の切替操作により適宜、点灯表示される第2意匠とを有する表示装置に関し、特に、車載メータのAT(Automatic Transmission)部等に採用されて有効な表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動変速機を備えたいわゆるオートマチック車が普及している。このようなオートマチック車は、周知のように、チェンジレバーの現ポジションを示すATポジション表示部(以下、単にAT部とよぶ)が、車載メータの一部として装備されている。図6及び図7はそれぞれ、従来のAT部の要部を示す斜視図及び断面図である。
【0003】
図6及び図7に示すように、「P」、「R」、「N」、「D」等で表される複数のレバーポジション意匠903aが形成された文字板903は、AT部に対応するメータケース902の一部に導光部材901を介して重着される。導光部材901は、この導光部材901の受光部に対向して配置された第1光源L901からの光を導いて上記複数のレバーポジション意匠903aを背面から照射する。また、メータケース902の一部として形成された複数の第2光源収容部902aにはそれぞれ、複数の第2光源L902が収容されている。これら複数の第2光源L902は、チェンジレバーのポジションに応じて切替点灯される。
【0004】
このような構成において、イグニッションスイッチがオンされた後には、第1光源L901が常灯されて、複数のレバーポジション意匠903aは共に、第1光源L901の発光色や意匠903aの背景色に基づいて適度な照度で常灯表示されて、ドライバ等から視認される。また、チェンジレバーの現ポジションに応じて、複数の第2光源L902のいずれかが切替点灯される。すると、その出射光は上方に向かい導光部材901を透過して対応するレバーポジション意匠903aのいずれかの背面に向かう。このような適宜点灯される第2光源L902からの光と常灯されている第1光源L901からの光とにより、「P」、「R」、「N」、「D」等で表される複数のレバーポジション意匠903aのいずれかが他よりも明るく点灯表示されて、現レバーポジションがドライバ等から視認される。なお、このようなAT部は、下記特許文献1にて示されている。
【0005】
【特許文献1】
実開平5−58448号公報(図6、図7)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のAT部に採用されているような表示装置には、以下の問題がある。すなわち、従来の装置においては、単に、第1光源L901からの光をレバーポジション意匠903aの背面に導光するだけで、レバーポジション意匠903aを常灯表示させているだけである。また、単に、適宜点灯される第2光源L902からの光と導光された第1光源L901からの光とにより、現レバーポジションを他と区別して点灯表示させているだけである。したがって、いずれの場合にも、レバーポジション意匠903aがぼやけたように表示されることになり、視認性がよくなかった。また、光源からの光を意匠の背面に導光させるために用いる反射部には、基板の上に別途反射シートを用いたり、塗装を施したりする必要があった。
【0007】
よって本発明は、上述した現状に鑑み、簡易な構成を付加するだけで視認性を大幅に向上させると共に、反射部として別途シート等を付加したり、塗装を施したりすることを省くことでコスト及び作業性を向上させた表示装置を提供することを課題としている。
【0008】
【問題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の表示装置は、互いに分離形成された第1光源収容部及び第2光源収容部にそれぞれ配置された第1光源及び第2光源と、文字板に形成された第1意匠及び第2意匠とを有し、前記第1光源を常灯させて前記第1意匠を表示し、所定の切替操作により前記第2光源を適宜点灯させて前記第2意匠を表示する装置であって、透光性のある導光板内を進行してくる前記第1光源からの光を前記第1意匠側に反射させるために、前記導光板の下側に前記第1意匠より広く形成された反射部と、前記第2光源からの直接光を前記第2意匠側に透過させるために形成された前記第2意匠と同等の形状の透光部を除いて、前記直接光の前記第2意匠側への透過を遮断する遮光部と、を更に有し、前記反射部は、前記第2光源収容部の開口部に一体形成された所定幅のブリッジ部を含む、ことを特徴とする。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、第1光源を常灯させて第1意匠を表示する。このとき、導光板内を進行してくる第1光源からの光は、導光板の下側に第1意匠より広く形成された反射部により第1意匠側に反射する。また反射部は、第2光源収容部の開口部に一体形成された所定幅のブリッジ部を利用しているので、反射部として塗装を施したり、別途シート等を付加したりする必要がなくなる。また、所定の切替操作により第2光源を点灯させて第2意匠を表示する。このとき、第2光源からの直接光は、第2意匠と同等の形状の透光部を通過する以外は、遮光部にて第2意匠側への透過を遮断される。
【0012】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の表示装置は、請求項1記載の表示装置において、前記遮光部は、前記導光板に重着可能な遮光シートである、ことを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、導光板に重着可能な遮光シートを遮光部として利用しているので、遮光部の微調整や変更が容易である。
【0014】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の表示装置は、請求項2記載の表示装置において、前記第2光源は、複数の前記第2光源収容部にそれぞれ配置されており、前記第1意匠は、前記切替操作による操作位置に対応した複数の文字意匠と、前記複数の文字意匠を周回するように形成された複数のリング意匠とから構成され、前記反射部は、前記複数の文字意匠にそれぞれ対応した複数のブリッジ部と、前記複数のリング意匠よりも幅広のリング状に形成された複数のリング状反射層とから構成され、前記第2意匠は、前記複数の文字意匠にそれぞれ対応して形成されている、ことを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、切替操作による操作位置に対応した複数の文字意匠が、複数のリング意匠に周回されて常灯表示される。このとき、複数のブリッジ部による反射光により複数の文字意匠が明示され、複数のリング状反射層による反射光により複数のリング意匠が明示される。また、所定の切替操作に応答して、複数の文字意匠に対応したいずれかの第2意匠の輪郭が上述のように際だって点灯表示される。
【0016】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の表示装置は、請求項3記載の表示装置において、車載メータのAT部に採用され、前記複数の文字意匠は、チェンジレバー操作により選択されるべき複数のレバーポジションであり、前記第2意匠は、前記複数のレバーポジションにそれぞれ対応した複数のポジションインジケータである、ことを特徴とする。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、上述のように視認性の秀れた表示装置を車載メータのAT部に採用することにより、安全運転が促進される。
【0018】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の表示装置は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示装置において、前記遮光部は、黒色であり、前記反射部は、白色である、ことを特徴とする。
【0019】
請求項5記載の発明によれば、遮光部は黒色であり、反射部は白色であるので、遮光率及び反射率が共に高くなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の表示装置が適用されているコンビネーションメータを示す分解斜視図である。このコンビネーションメータは、車載され、図1に示すように、メータ本体1、導光板2、拡散板3、LCD(Liquid Crystal Display)4、文字板5、見返し6、指針7及び表ガラス8を含んで構成される。上記メータ本体1には、まず導光板2及び拡散板3が装着された後、その上からLCD4が取り付けられる。更にその上に、文字板5、見返し6及び表ガラス8がこの順に取り付けられる。この際、指針7は図示しないムーブメントの回転軸に取り付けられる。
【0021】
メータ本体1は、例えば、白色の樹脂製であり、横長の皿状をしている。このメータ本体1の前面には、スピード部10、LCD収容部11、12、及びAT部13等が形成されている。スピード部10は、楕円形の皿状をしており、その中央部には筒状部14が形成されている。図示しないが、筒状部14の背面には、指針を回動させるムーブメントが配置されおり、その回転軸が筒状部14に覆われている。この筒状部14を周回するように光源Lとしての複数のLED(Light Emitting Diode)が配列されると共にリング状の壁10bが立設されている。
【0022】
メータ本体1のLCD収容部11、12、及びAT部13はいずれも、これらに収容されるLCD41、42及び導光板2の形状に応じた四角形状又はかぎ型形状をしている。メータ本体1の周縁部或いは側面部には、見返し6や表ガラス8が取り付けられるときに使用される嵌合部16やこのメータがインストルメントパネルに取り付けられるときに利用される取付片15、17が設けられている。なお、メータ本体1の背面には、ここでは図示しないムーブメントや電子部品類を実装した基板が取り付けられている。更に、その背面には、裏カバーが覆設されている。なお、AT部13については、図2以降において説明を加える。
【0023】
導光板2は、文字板52に形成された「P」、「R」、「N」、「D」、「S」、「B」等のAT意匠52bに対応して、かぎ型をしている。導光板2は、例えば、導光性のあるアクリル樹脂製である。この導光板2は、基板状に配列された図示しないLEDからの光を導光して、右側文字板52に形成されたAT意匠を背面から照明する。なお、導光板2についても、図2以降において説明を加える。
【0024】
拡散板3は、LEDからの出射光により、文字板50、51、52やLCD41、42を背面から効果的に照明するためのもので、例えば、白濁色の樹脂製である。拡散板3は、中央文字板50の形状に対応した拡散板中央部30、並びにLCD41及び42の形状にそれぞれ対応した拡散板左部及び拡散板右部が連結されたような形状をしている。拡散板中央部30の中央部には、上記筒上部14に対応した中央孔30aが穿設されている。
【0025】
LCD4は、液晶表示デバイスであり、詳しくは、正方形に近いLCD41及び矩形のLCD42から構成される。LCD41には燃費や燃料残量が表示され、LCD42には累積走行距離等が表示される。これらLCD4の背景色は、文字板51〜52の色と同系色である黒色をしている。
【0026】
文字板5は、例えば、透明生地の薄板状のポリカーボネイト製であり、中央文字板50、それぞれ分離形成された左側文字板51及び右側文字板52から構成されている。中央文字板50は、アナログタイプであり、その中央部には、指針の回転軸部が挿通される中央孔50aが穿設され、その周辺部には、スピードを数字や目盛りで示す意匠50bが形成されている。また、左側文字板51は、LCD41の燃費や燃料残量の表示エレメントに対応した形状の開口部51a、文字やマーク等が形成された意匠51bが形成されている。そして、右側文字板52には、LCD42の表示エレメントに対応した形状の開口部52a、各レバーポジションを示す「P」、「R」、「N」、「D」、「S」、「B」等のAT意匠52bが形成されている。各文字板50、51、52は、上記それぞれの意匠を中抜きにして、黒色塗装が施されている。文字板52についても、図2以降において説明を加える。
【0027】
見返し6は、例えば、黒色系の樹脂製であり、文字板50、51、52の形状にそれぞれ対応した開口部60、61、62を有する横長の筒状をしている。また、この見返し6の側面部には、上記メータ本体1の取付片15、17と共にこのメータがインストルメントパネルに取り付けられるときに利用される取付片64や嵌合部16に嵌合される嵌合爪65が設けられている。
【0028】
指針7は、その指針軸部が上記ムーブメントの回転軸に挿通されて、ムーブメントの回転軸の回転にともなって、中央文字板50に形成された所定の意匠50bを指示する。
【0029】
表ガラス8は、例えば、横長の樹脂製の黒色系のスモークガラスである。表ガラス8は、このメータの前面をブラックフェース化して高級感を高めるのにも役立つ。また、この表ガラス8の側面部には、見返し6に取り付けられるときに利用される複数のロック片86が設けられている。
【0030】
次に、図2〜図4を用いて、本発明の表示装置の構成を説明する。本発明は、上述のように、図1のコンビネーションメータのメータ右側部におけるAT部に適用されているものとする。図2は、図1のコンビネーションメータのメータ右側部の分解斜視図である。図3(A)、図3(B)及び図3(C)はそれぞれ、導光板の正面図、背面図及び図3(A)におけるXX線断面図である。図4(A)及び図4(B)は共に、AT部の意匠ポジション「B」近傍の断面図である。なお、図2及び図4においては、図1で示した拡散板3、見返し6及び表ガラス8は省略している。また、図2〜図4中、共通する部分には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0031】
図2に示すように、メータ本体1のメータ右側部には、導光板2を収容するための、かぎ型の導光板2に対応した形状の導光板収容部13が形成されている。図2及び図4に示すように、導光板収容部13は、導光板2の平面部に対応した浅皿状の部分と、下方に折れ曲がった導光板2の受光部22、23に対応した部分とから構成される。この受光部22、23に対応した部分は、基板101に配置された第1光源L1等を収容する筒状の第1光源収容部13a1、13a2である。また。導光板収容部13の浅皿状の部分の下方は、複数の第2光源L1がそれぞれ配置された筒状の複数の第2光源収容部13b1〜13b6になっている。
【0032】
複数の第2光源収容部13b1〜13b6は同型状をしており、それぞれの開口部には、開口部に一体形成された所定幅のブリッジ部13b6′が形成されている。このブリッジ部13b6′は、後述するが、文字意匠を効果的に照射するための反射部として利用されるものである。このような開口部に一体形成された所定幅のブリッジ部13b6′を利用することにより、反射部として塗装を施したり、別途シート等を付加したりする必要がなくなる。このブリッジ部13b6′は、請求項中の反射部に対応する。なお、メータ右側部における導光板収容部13以外の部分には、文字板52に形成された図示しない方向指示意匠や各種ワーニング意匠を背面から照射するための複数の光源をそれぞれ収容する複数の筒状の光源収容部12a〜12jも形成されている。
【0033】
また、上記導光板収容部13に装着される導光板2は、図2及び図3に示すように、正面からみるとかぎ型をしており、側面からみると下方に折れ曲がっている。かぎ型をした導光板2の平面部は、文字板52に形成された「P」、「R」、「N」、「D」、「S」、「B」で表される複数の意匠の配置に対応している。導光板2の背面には、図3(B)及び図3(C)に示すように、かぎ型の平面部に対応した形状の樹脂製の黒色ベースの遮光シート21が重着されている。遮光シート21には、透光部212、213が、上記複数の意匠に対応して複数組ぶん形成されている。透光部212、213は、開口していてもよいし透明であってもよいが、ここでは、透光部212は開口しており、透光部213は透明であるものとする。
【0034】
導光板2の平面部下面と遮光シート21との間には、図3(A)及び図3(C)に示すように、リング状の白色層2b1〜2b6が塗装にて形成されている。この白色層2b1〜2b6は、文字板5に形成される後述のリング意匠52b1〜52b6よりも幅広に形成されている。白色層2b3、2b4の中央部は、所定幅のブリッジ状につながって塗装されている。白色層2b1〜2b6は、請求項中の反射部、リング状反射層に対応する。また、遮光シート21は、請求項中の遮光部に対応する。なお、遮光部としては黒色塗装であってもよいが、上記のように遮光シート21を用いることにより、遮光部の微調整や変更が容易になる。
【0035】
また、上記導光板2の上に重着される右側文字板52には、図2及び図4に示すように、各レバーポジションを示すAT意匠52bが形成されている。AT意匠52bは、詳しくは、チェンジレバーの各ポジション、すなわち、パーキングポジション「P」に対応する意匠52b1、リバースポジション「R」に対応する意匠52b2、ニュートラルポジション「N」に対応する意匠52b3、ドライブポジション「D」に対応する意匠52b4、スポーツポジション「S」に対応する意匠52b5、及びエンジンブレーキポジション「B」に対応する意匠52b6から構成される。
【0036】
より詳しくは、各意匠52b1〜52b6は、代表して意匠52b6に示すように、「B」等の文字意匠522、文字意匠522を周回するように形成されたリング意匠521及び文字意匠522を挟むように形成された半月型のインジケータ意匠523とから構成される。例えば、文字意匠522及びインジケータ意匠523は中抜形成されて透明であり、リング意匠521は中抜形成されて薄い青色であるとするが、これらは、他色にしてもよい。なお、文字板52には、方向指示意匠や図示しない各種ワーニング意匠も形成されている。リング意匠521及び文字意匠522は請求項中の第1意匠に対応し、インジケータ意匠523は請求項中の第2意匠に対応する。
【0037】
更に、図5を用いると共に再度図4を参照しつつ、本発明の表示装置の作用効果について説明する。図4は上述の通りであり、図5(A)及び図5(B)は共に、AT部の点灯表示例を示す正面図である。
【0038】
文字意匠522の部分に着目すると、イグニッションスイッチがオンされた直後には、図4(A)及び図5(A)に示すように、リング意匠521及び文字意匠522が点灯表示される。すなわち、この段階では未だチェンジレバーが、ポジション「B」に切り替えられていないので、対応するインジケータ意匠523は未点灯状態である。詳しくは、図4(A)に示すように、イグニッションスイッチがオン後には常灯される第1光源L1からの光R1は、導光板2の受光部22に入射した後、導光板2内を図中上方に進行していく。更に、導光板2の平面部を反射しつつ図中左方向に進行していくが、この際、上記リング状の白色層2b6及び白色のブリッジ部13b6′に反射されて、文字板52のリング意匠521方向及び文字意匠522方向に向かう。白色層2b6及びブリッジ部13b6′はそれぞれ、リング意匠521及び文字意匠522よりも幅広なので、反射光が、効果的にリング意匠521及び文字意匠522に照射される。したがって、リング意匠521及び文字意匠522は明示される。
【0039】
一方、この後、チェンジレバーがポジション「B」に切り替えられると、図4(B)及び図5(B)に示すように、常点表示されているリング意匠521及び文字意匠522に加えて、インジケータ意匠523も点灯表示される。詳しくは、図5(B)に示すように、チェンジレバーがポジション「B」への切り替えに応答して第2光源L2が点灯すると、この第2光源L2からの光R2は第2光源収容部13a6内を図中上方に放射される。この光は、黒色ベースの遮光シート21の透光部212を通過して、文字板52のインジケータ意匠523方向に向かう。透光部212及びインジケータ意匠523は同等の形状をしているので、インジケータ意匠523の輪郭が際だって点灯表示される。第1光源L1に係る作用は上述の通りである。なお、ここでは、ポジション「B」に係る点灯表示を例示したが、他のポジションも同様の作用効果を呈することはいうまでもない。
【0040】
以上の結果、リング意匠521及び文字意匠522が明示されると共に、切り替えられたインジケータ意匠523が際だって点灯表示される。したがって、AT部13等の視認性が大幅に向上する。特に、遮光部としての遮光シート21は黒色であり、反射部としての白色層2b6及びブリッジ部13b6′は白色であるので、遮光率及び反射率が共に高くなるため、視認性がより向上する。
【0041】
このように、本発明の実施形態によれば、簡易な構成を付加するだけで、表示装置の視認性を大幅に向上させることができる。また、各種メータに斬新さも与えて商品力を高めることもできる。更に、上記実施形態で示したように、車載メータのAT部に採用することにより、安全運転も促進される。
【0042】
なお、上記実施形態ではAT部を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の部位にも同様に適用可能である。また、本発明は上記実施形態で示したようなコンビネーションメータ以外の車載メータや、或いは車載されないメータにも適用可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、第1光源を常灯させて第1意匠を表示する。このとき、導光板内を進行してくる第1光源からの光は、導光板の下側に第1意匠より広く形成された反射部により第1意匠側に反射する。したがって、第1光源からの出射光が有効に利用されて第1意匠が明示される。また反射部は、第2光源収容部の開口部に一体形成された所定幅のブリッジ部を利用しているので、反射部として塗装を施したり、別途シート等を付加したりする必要がなくなる。また、所定の切替操作により第2光源を点灯させて第2意匠を表示する。このとき、第2光源からの直接光は、第2意匠と同等の形状の透光部を通過する以外は、遮光部にて第2意匠側への透過を遮断される。したがって、第2意匠の輪郭が際だって表示される。これらの結果、簡易な構成を付加するだけで、視認性が大幅に向上する。
【0045】
請求項2記載の発明によれば、導光板に重着可能な遮光シートを遮光部として利用しているので、遮光部の微調整や変更が容易である。したがって、視認性をより向上させることが可能となる。
【0046】
請求項3記載の発明によれば、切替操作による操作位置に対応した複数の文字意匠が、複数のリング意匠に周回されて常灯表示される。このとき、複数のブリッジ部による反射光により複数の文字意匠が明示され、複数のリング状反射層による反射光により複数のリング意匠が明示される。また、所定の切替操作に応答して、複数の文字意匠に対応したいずれかの第2意匠の輪郭が上述のように際だって点灯表示される。したがって、視認性がより向上する。
【0047】
請求項4記載の発明によれば、上述のように視認性の秀れた表示装置を車載メータのAT部に採用することにより、安全運転が促進される。
【0048】
請求項5記載の発明によれば、遮光部は黒色であり、反射部は白色であるので、遮光率及び反射率が共に高くなるため、視認性が更に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置が適用されているコンビネーションメータを示す分解斜視図である。
【図2】図1のコンビネーションメータのメータ右側部の分解斜視図である。
【図3】図3(A)、図3(B)及び図3(C)はそれぞれ、導光板の正面図、背面図及び図3(A)におけるXX線断面図である。
【図4】図4(A)及び図4(B)は共に、AT部のポジション「B」近傍の断面図である。
【図5】図5(A)及び図5(B)は共に、AT部の点灯表示例を示す正面図である。
【図6】従来のAT部の要部を示す斜視図である。
【図7】従来のAT部の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 メータ本体
2 導光板
3 拡散板
4 LCD
5 文字板
6 見返し
7 指針
8 表ガラス
13 AT部
21 遮光シート(遮光部)
52 右側文字板
521 リング意匠(第1意匠)
522 文字意匠(第1意匠)
523 インジケータ意匠(第2意匠)
2b1〜2b6 白色層(反射部)
13a1、13a2 第1光源収容部
13b1〜13b6 第2光源収容部
13b6′ ブリッジ部(反射部)
L1 第1光源
L2 第2光源
Claims (5)
- 互いに分離形成された第1光源収容部及び第2光源収容部にそれぞれ配置された第1光源及び第2光源と、文字板に形成された第1意匠及び第2意匠とを有し、前記第1光源を常灯させて前記第1意匠を表示し、所定の切替操作により前記第2光源を適宜点灯させて前記第2意匠を表示する装置であって、
透光性のある導光板内を進行してくる前記第1光源からの光を前記第1意匠側に反射させるために、前記導光板の下側に前記第1意匠より広く形成された反射部と、
前記第2光源からの直接光を前記第2意匠側に透過させるために形成された前記第2意匠と同等の形状の透光部を除いて、前記直接光の前記第2意匠側への透過を遮断する遮光部と、
を更に有し、
前記反射部は、前記第2光源収容部の開口部に一体形成された所定幅のブリッジ部を含む、
ことを特徴とする表示装置。 - 前記遮光部は、前記導光板に重着可能な遮光シートである、
ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。 - 前記第2光源は、複数の前記第2光源収容部にそれぞれ配置されており、
前記第1意匠は、前記切替操作による操作位置に対応した複数の文字意匠と、前記複数の文字意匠を周回するように形成された複数のリング意匠とから構成され、
前記反射部は、前記複数の文字意匠にそれぞれ対応した複数のブリッジ部と、前記複数のリング意匠よりも幅広のリング状に形成された複数のリング状反射層とから構成され、
前記第2意匠は、前記複数の文字意匠にそれぞれ対応して形成されている、
ことを特徴とする請求項2記載の表示装置。 - 車載メータのAT部に採用され、
前記複数の文字意匠は、チェンジレバー操作により選択されるべき複数のレバーポジションであり、
前記第2意匠は、前記複数のレバーポジションにそれぞれ対応した複数のポジションインジケータである、
ことを特徴とする請求項3記載の表示装置。 - 前記遮光部は、黒色であり、
前記反射部は、白色である、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示装置。
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