JP2004031844A - 半導体素子の製造方法及び半導体素子の製造装置 - Google Patents

半導体素子の製造方法及び半導体素子の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】薄型半導体素子を製造する際に生じる割れを容易に抑制し、歩留り、品質及び生産性の向上を図ることができる半導体素子の製造方法及び半導体素子の製造装置を提供する。
【解決手段】ペレットの分割線に沿って基板1の表面側に形成した切溝2に保護テープ3を貼着してダイシング切溝に粘着剤を充填した後に基板の裏面研削を施してペレタイズを行い、続いて保護テープ3を剥離する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体素子の製造方法及び半導体素子の製造装置に関する。詳しくは、半導体素子の薄型化に伴い、これに対応した半導体素子の製造方法及び半導体素子の製造装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造に使用するシリコン等のウェーハは年々大口径化しており、ウェーハの大口径化と共にその強度を保つためにウェーハの厚さも厚くなっている。一方、電気製品は年々小型化しており、電気製品の小型化に伴いこれに使用される半導体装置はそのパッケージを薄型化する傾向があり、このような薄型パッケージに対応するために、半導体素子が形成されたウェーハの裏面を研削して薄型の半導体素子を製造している。
以下、図面を参酌して従来の半導体素子の製造方法について説明する。
【0003】
特開平4−297056号公報や特開平5−74934号公報に記載されている従来の半導体素子の製造方法では先ず図4(a)で示す様に、図4(a)中符号Aで示すウェーハ101の表面側にペレットの分割線に沿って所定の深さのダイシング切溝102を形成する。ここで、図4(a)中符号Bで示すダイシング切溝の深さは裏面研削を施した後のウェーハの厚さよりも10μm〜20μm程度大きくなるように形成する。
【0004】
次に、後述する裏面研削の際にバックグラインダによる加圧からウェーハの表面を保護すると共に、ペレタイズを行った後に個々のペレットがバラバラにならないようにするために、図4(b)で示す様に、ウェーハの表面全体を覆う状態に保護テープ103を接着する。
【0005】
続いて、図4(c)で示す様に、図4(c)中符号Cで示すウェーハの裏面をウェーハが所望の厚さになるまでバックグラインダ(図示せず)を用いて裏面研削を行うことにより、ウェーハを薄型化すると共にウェーハを個々のペレット104に分割して半導体素子を製造している。
【0006】
しかしながら、上述した半導体素子の製造方法では、バックグラインダによる裏面研削の際にウェーハの裏面で割れが発生するという不都合がある。また、マウンティング装置によってダイシングテープ側から分割された個々のペレットを突き上げる際に、バックグラインダによる裏面研削の際に生じた割れに伴う破片が飛散しペレット表面に付着して不良を発生させ、歩留りの低下の一因となるという問題があり、これらの問題を解消すべく、特開平6−85055号公報に記載の半導体素子の製造方法が提案されている。
【0007】
即ち、ウェーハ101の表面側にペレットの分割線に沿って所定の深さのダイシング切溝102を形成した後に、図5で示す様にダイシング切溝102の内壁面に光硬化性の樹脂105を付着させる。次いで、図6で示す様に光硬化性樹脂を付着させたダイシング切溝の内壁面にレーザ光を照射して樹脂膜106を形成する。
なお、ダイシング切溝の内壁面に付着させる光硬化性の樹脂は、ダイシング切溝にダイシング切屑が残存している場合にダイシング切屑を封止・固着させるという機能を樹脂膜が備えるべく、レーザ照射によって粘着力が低下しないものを用いる。
【0008】
次に、上述した半導体素子の製造方法と同様に、バックグラインダによる加圧からウェーハの表面を保護すると共に、バックグラインダによる裏面研削によってペレタイズを行った後に個々のペレットがバラバラにならないようにするために、図7で示す様に、ウェーハの表面全体を覆う状態に保護テープ103を貼着し、続いて、図8に示す様に、ウェーハの裏面をウェーハが所望の厚さになるまでバックグラインダを用いて研削を行うことにより、ウェーハを薄型化すると共にウェーハを個々のペレット104に分割して半導体素子を製造している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ダイシング切溝に樹脂液を注入すると共にダイシング切溝の内壁面に付着させた樹脂にレーザ光を照射しなければならないために、樹脂液の注入及びレーザ光の照射といった工数及びそれを実現するための装置が必要となり、生産性が低下すると共に樹脂液の材料費も必要となりコストアップにつながってしまうという不都合があった。
【0010】
本発明は上記の点に鑑みて創案されたものであって、薄型半導体素子を製造する際に生じる割れを容易に抑制し、歩留り、品質及び生産性の向上を図ることができる半導体素子の製造方法及び半導体素子の製造装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る半導体素子の製造方法は、基板の表面側にペレットの分割線に沿って所定の深さのダイシング切溝を形成する工程と、前記基板の表面に所定の厚さの粘着層を有する保護テープを貼着して前記ダイシング切溝内に粘着剤を充填する工程と、前記基板に裏面研削を施してペレタイズを行う工程と、前記基板の前記保護テープを剥離する工程とを備える。
【0012】
ここで、ペレットの分割線に沿った所定の深さのダイシング切溝に粘着剤を充填した基板に裏面研削を施してペレタイズを行うことによって、裏面研削の際に生じやすい基板の裏面での割れの発生を抑制してペレタイズを行うことができる。
【0013】
また、本発明に係る半導体素子の製造方法は、基板の表面側にペレットの分割線に沿って所定の深さのダイシング切溝を形成する工程と、前記ダイシング切溝内に粘着剤を充填する工程と、前記粘着剤をキュア処理する工程と、前記基板の表面に保護テープを貼着する工程と、前記基板に裏面研削を施してペレタイズを行う工程と、前記ダイシング切溝内に充填した前記粘着剤を除去すると共に前記保護テープを剥離する工程とを備える。
【0014】
ここで、ペレットの分割線に沿った所定の深さのダイシング切溝に粘着剤を充填すると共に表面に保護テープを貼着した基板に裏面研削を施してペレタイズを行うことによって、裏面研削の際に生じやすい基板の裏面での割れの発生を抑制してペレタイズを行うことができる。
【0015】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る半導体素子の製造装置は、基板の表面側にペレットの分割線に沿って所定の深さのダイシング切溝を形成する切削手段と、前記基板の表面に所定の厚さの粘着層を有する保護テープを貼着して前記ダイシング切溝内に粘着剤を充填する充填手段と、前記基板に裏面研削を施してペレタイズを行う裏面研削手段と、前記保護テープを剥離する剥離手段とを備える。
【0016】
ここで、充填手段によりペレットの分割線に沿った所定の深さのダイシング切溝に粘着層が充填された基板に裏面研削を施してペレタイズを行う裏面研削手段によって、裏面研削の際に生じやすい基板の裏面での割れの発生を抑制してペレタイズを行うことができる。
【0017】
また、本発明に係る半導体素子の製造装置は、基板の表面側にペレットの分割線に沿って所定の深さのダイシング切溝を形成する切削手段と、前記ダイシング切溝内に粘着剤を充填する充填手段と、前記粘着剤をキュアするキュア処理手段と、前記基板の表面に保護テープを貼着する貼着手段と、前記基板に裏面研削を施してペレタイズを行う裏面研削手段と、前記粘着剤を除去すると共に前記保護テープを剥離する剥離手段とを備える。
【0018】
ここで、充填手段によりダイシング切溝内に粘着剤が充填されると共に貼着手段により表面に保護テープが貼着された基板に裏面研削を施してペレタイズを行う裏面研削手段によって、裏面研削の際に生じやすい基板の裏面での割れの発生を抑制してペレタイズを行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0020】
図1に本発明を適用した半導体素子の製造方法の一例によって厚さが30μmである半導体素子を製造する方法を説明するための模式的な断面図を示す。
本発明を適用した半導体素子の製造方法の一例では、先ず図1(a)で示す様に、図1(a)中符号aで示すウェーハ1の表面側にペレットの分割線に沿って深さが50μmの略台形形状のダイシング切溝2をダイシングブレード(図示せず)により切削することによって形成する。
【0021】
ここで、後述するバックグラインダによる裏面研削に先立ってウェーハの表面側にペレットの分割線に沿ってダイシング切溝を形成するのは、ウェーハの割れや欠けが生じやすいダイシングブレードによる切削をウェーハの厚さが大きな状態で行うことによってウェーハの割れや欠けを抑制すると共に、ウェーハの裏面をバックグラインダにより研削した場合に生じ得る欠陥を起点としてウェーハ内に広がる亀裂をダイシング切溝で止めるためであり、バックグラインダによる裏面研削に先立ってウェーハの表面側にペレットの分割線に沿ってダイシング切溝を形成することができるのであれば、必ずしもダイシングブレードにより切削することによってダイシング切溝を形成する必要は無く、例えばレーザを照射してダイシング切溝を形成する等、どのような方法でダイシング切溝を形成しても良い。
また、ダイシング切溝の形状は後述する粘着剤の充填の際にダイシング切溝内に粘着剤が充填することができれば充分であって、必ずしも図1(a)で示す様に略台形形状のダイシング切溝である必要は無く、図2(a)で示す様な垂直形状のダイシング切溝、図2(b)で示す様なV型形状又はU型形状のダイシング切溝及び図2(c)で示す様な先端丸型形状のダイシング切溝等、どのような形状であっても良いが、粘着層がより一層充分に充填できるように、ダイシング切溝の開口幅がダイシング切溝の深さ方向に漸次小さく形成されている略台形形状、V型形状又はU型形状及び先端丸型形状等の形状である方が好ましい。なお、製造する半導体素子の厚みが例えば10〜30μm等、その厚みが極めて薄い場合には、ダイシング切溝の開口幅がダイシング切溝の深さ方向に漸次小さく形成されていなくても粘着剤が充分に充填するために、半導体素子の厚みがある程度ある場合と比較すると、ダイシング切溝の形状はあまり問題視されない。
【0022】
次に、厚さが80μmであり、紫外線を照射することにより硬化し粘着力が低下する紫外線照射硬化型剥離性(以後、紫外線照射硬化型と言う)の粘着層を有する保護テープ3をウェーハの表面全体を覆う状態に貼着し、保護テープをローラで加圧することにより図1(b)で示す様にウェーハの表面側に形成したダイシング切溝内に保護テープの粘着剤を充填する。なお、保護テープを貼着する時にウェーハの表面及びダイシング切溝内に気泡が発生しないようにすることが好ましい。
【0023】
ここで、保護テープが有する粘着層の厚さは保護テープをローラで加圧することによりウェーハの表面側に形成したダイシング切溝内に粘着剤を充填することができるのであれば、例えば50μmや60μm等、粘着層の厚さはいかなる厚さであっても良いが、ダイシング切溝内に充分に粘着剤を充填できる様に、粘着層の厚さは少なくともダイシング切溝の深さの1.5倍程度である方が好ましい。
また、紫外線照射硬化型の粘着層を有する保護テープを使用するのは、バックグラインダによる裏面研削後に保護テープの剥離を容易に行うことができるようにするためであり、バックグラインダによる裏面研削後に保護テープの剥離を容易に行うことができるのであれば、必ずしも紫外線照射硬化型の粘着層を有する保護テープを使用する必要は無く、例えば、加熱することにより硬化し粘着力が低下する熱硬化型剥離性(以後、熱硬化型と言う)の粘着層を有する保護テープ、又は粘着剤中の微細な発砲剤が熱膨張して接着面積が低下し接着力が低下して剥離できる熱膨張型剥離性(以後、熱膨張型と言う)の粘着層を有する保護テープであっても構わない。なお、紫外線の照射や加熱によって粘着力を低下することなしに保護テープの剥離を容易に行うことができるのであれば、必ずしも硬化型剥離性又は膨張型剥離性の粘着層を有する保護テープを用いなくても良い。
但し、いずれも糊残りがない又は悪影響を及ぼさない粘着層を有する保護テープであることが好ましい。
【0024】
次に、図1(c)中符号bで示すウェーハの裏面をウェーハが30μmの厚さになるまでバックグラインダ(図示せず)を用いて研削を行い、図1(c)で示す様に、ウェーハを30μmの厚さにすると共にウェーハを個々のペレット4に分割する。続いて、ペレタイズを終えたウェーハの裏面にダイシングテープ5を貼り合わせた後に図1(d)で示す様に、保護テープに紫外線を照射する。
【0025】
ここで、保護テープを剥離しようとする際に、ダイシングテープがウェーハから剥がれることを防ぐために、ダイシングテープは紫外線照射後における保護テープの粘着力よりも粘着力が強いものを用いる。
なお、同様の理由から、熱硬化型又は熱膨張型の粘着層を有する保護テープを用いた場合には加熱後における保護テープの粘着力よりも粘着力の強いダイシングテープを用い、硬化型の粘着層を有する保護テープを用いた場合には、保護テープの粘着力よりも強い粘着力のダイシングテープを用いる。
【0026】
その後、紫外線の照射により粘着力が低下した保護テープの剥離を行い、図1(e)で示す様に、各々のペレットをダイシングテープから剥離することにより半導体素子を製造する。
【0027】
本発明を適用した半導体素子の製造方法では、保護テープが有する粘着剤をダイシング切溝内全体に充填することにより、新たな工数や装置を要することなく極めて容易にバックグラインダによる裏面研削時におけるペレットの割れや欠けを抑制することができる。
更には、裏面研削時における割れや欠けが抑制できることにより、マウンティング装置によってダイシングテープ側からペレットを突き上げる際に、割れや欠けに伴う破片が飛散しペレット表面に付着することに起因する歩留りの低下といった問題を解消することができる。
また、紫外線照射硬化型の粘着層を用いて、紫外線を照射した後に保護テープを剥離するために、ダイシング切溝内に充填した粘着剤は保護テープの剥離時に全て除去され、糊残りに起因する品質問題の心配が無い。
【0028】
図3に本発明を適用した半導体素子の製造方法の他の一例によって厚さが30μmである半導体素子を製造する方法を説明するための模式的な断面図を示す。
本発明を適用した半導体素子の製造方法の他の一例では、先ず図3(a)で示す様に、図3(a)中符号aで示すウェーハ1の表面側にペレットの分割線に沿って深さが50μmの略台形形状のダイシング切溝2をダイシングブレードにより切削することによって形成する。
【0029】
ここで、ダイシング切溝は必ずしもダイシングブレードにより切削することによって形成する必要は無く、例えばレーザを照射してダイシング切溝を形成する等、どのような方法でダイシング切溝を形成しても良い点は上記した本発明を適用した半導体素子の製造方法の一例と同様である。
また、ダイシング切溝の形状が必ずしも図3(a)で示す様に略台形形状のダイシング切溝である必要は無く、どの様な形状であっても良い点についても上記した本発明を適用した半導体素子の製造方法の一例と同様である。なお、本発明を適用した半導体素子の他の一例では、後述する様にダイシング切溝内へ粘着剤を含有する薬液をウェーハ上に滴下しウェーハを回転させることにより粘着剤を含有する薬液をウェーハに塗布するスピンコート法により充填し、所定の接着力を得るキュア処理するので、上記した本発明を適用した半導体素子の製造方法の一例の様なスピンコート法を用いない場合と比較すると、ダイシング切溝の形状はあまり問題視されない。
【0030】
次に、ウェーハ表面に形成したダイシング切溝内に紫外線照射硬化型の粘着剤6を図3(b)で示す様にスピンコート法により充填し、キュア処理することで所定の接着力を得る。
【0031】
ここで、紫外線照射硬化型の粘着剤を使用するのは、バックグラインダによる裏面研削後に粘着剤の除去を容易に行うことができるようにするためであり、バックグラインダによる裏面研削後に粘着剤の除去を容易に行うことができるのであれば、必ずしも紫外線照射硬化型の粘着剤を使用する必要は無く、例えば、加熱することにより硬化又は膨張し粘着力が低下する熱硬化又は熱膨張型の粘着剤を用いても構わない。なお、紫外線の照射や加熱によって粘着力を低下することなしに粘着剤の除去を容易に行うことができるのであれば、必ずしも硬化型の粘着剤を用いなくても良い。
【0032】
次に、紫外線を透過する保護テープ3を図3(c)で示す様にウェーハの表面全体を覆う状態に貼着する。
この時に紫外線照射硬化型保護テープを用いると、紫外線照射で接着力が低下してダイシング切溝内を含む表面の粘着剤を剥離出来ないので、紫外線を透過する非紫外線照射硬化型保護テープを用いる。
【0033】
ここで、紫外線を透過する保護テープを用いるのは、半導体表面及びダイシング切溝内に充填した紫外線照射硬化型の粘着剤への紫外線の照射を可能とするためであり、非紫外線照射硬化型の保護テープを用いるのは、上記した本発明を適用した半導体素子の製造方法の一例と同様に、バックグラインダによる裏面研削後にダイシング切溝内を含む表面の紫外線照射硬化型粘着剤の粘着力を低下させて非紫外線照射硬化型保護テープと同時に剥離を容易に行うことができるようにするためである。
なお、熱硬化または熱膨張型粘着剤を用いた場合には、非熱硬化型または非熱膨張型保護テープを用いることによってバックグラインダによる裏面研削後にダイシング切溝内を含む表面の熱硬化または熱膨張型粘着剤の粘着力を低下させて非熱硬化型または非熱膨張型保護テープと同時に剥離を行う。
また、バックグラインダによる裏面研削後にダイシング切溝内及び半導体表面の粘着剤の剥離を容易に行うことができるのであれば、必ずしも紫外線を透過する保護テープを使用する必要は無い。
【0034】
次に、上記した本発明を適用した半導体素子の製造方法の一例と同様に、図3(d)中符号bで示すウェーハの裏面をウェーハが30μmの厚さになるまでバックグラインダ(図示せず)を用いて研削を行い、図3(d)で示す様に、ウェーハを30μmの厚さにすると共にウェーハを個々のペレット4に分割する。続いて、ペレタイズを終えたウェーハの裏面にダイシングテープ5を貼り合わせた後に図3(e)で示す様に、粘着剤及び保護テープに紫外線を照射し、紫外線の照射により粘着力が低下した粘着剤の除去及び保護テープの剥離を行い、図3(f)で示す様に、各々のペレットをダイシングテープから剥離することにより半導体素子を製造する。
【0035】
本発明を適用した半導体素子の製造方法では、粘着剤を少なくともダイシング切溝内全体に充填することにより、極めて容易にバックグラインダによる裏面研削時におけるペレットの割れや欠けを抑制することができる。
更には、上記した本発明を適用した半導体素子の製造方法の一例と同様に、マウンティング装置によってダイシングテープ側からペレットを突き上げる際に、割れや欠けに伴う破片が飛散しペレット表面に付着することに起因する歩留まりの低下といった問題を解消することができる。
また、紫外線照射硬化型の粘着剤を用いて、紫外線を照射した後に粘着剤を除去するために、ダイシング切溝内に充填した粘着剤は粘着剤の除去時に全て取り除かれ、糊残りに起因する品質問題の心配が無い。
同様に、熱硬化型剥離性の粘着剤を用いて、所定温度に加熱することで少なくともダイシング切溝内に充填した粘着剤は熱硬化型保護テープの除去時に全て取り除かれ、糊残りに起因する品質問題の心配が無い。
なお、粘着剤充填の際ダイシング切溝内が完全に粘着剤で埋まらなくても、本発明の主旨を逸脱しないかぎり問題とならない。
【0036】
【発明の効果】
以上述べてきた如く、本発明の半導体素子の製造方法及び半導体素子の製造装置によれば、薄型半導体素子を製造する際に生じる割れを容易に抑制し、歩留り、品質及び生産性の向上を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した半導体素子の製造方法の一例を説明するための模式的な断面図である。
【図2】切溝の形状を説明するための模式的な断面図である。
【図3】本発明を適用した半導体素子の製造方法の他の一例を説明するための模式的な断面図である。
【図4】従来の半導体素子の製造方法の一例を説明するための模式的な断面図である。
【図5】従来の半導体素子の製造方法の他の一例における樹脂の付着を説明するための模式的な断面図である。
【図6】従来の半導体素子の製造方法の他の一例におけるレーザの照射を説明するための模式的な断面図である。
【図7】従来の半導体素子の製造方法の他の一例におけるレーザ照射後であって保護テープを貼着した状態のウェーハの状態を示す模式的な断面図である。
【図8】図7に示すウェーハの裏面研削を行った状態を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1  ウェーハ
2  ダイシング切溝
3  保護テープ
4  ペレット
5  ダイシングテープ
6  粘着剤

Claims (18)

  1. 基板の表面側にペレットの分割線に沿って所定の深さのダイシング切溝を形成する工程と、
    前記基板の表面に所定の厚さの粘着層を有する保護テープを貼着して前記ダイシング切溝内に粘着剤を充填する工程と、
    前記基板に裏面研削を施してペレタイズを行う工程と、
    前記基板の前記保護テープを剥離する工程とを備える
    ことを特徴とする半導体素子の製造方法。
  2. 前記ダイシング切溝の開口幅は該ダイシング切溝の深さ方向に漸次小さく形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の製造方法。
  3. 前記粘着剤は紫外線照射硬化型剥離性若しくは熱硬化型剥離性若しくは熱膨張型剥離性を有する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体素子の製造方法。
  4. 前記ダイシング切溝内に粘着剤を充填する工程は、前記基板に貼着した前記保護テープを加圧する工程を備える
    ことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の半導体素子の製造方法。
  5. 基板の表面側にペレットの分割線に沿って所定の深さのダイシング切溝を形成する工程と、
    前記ダイシング切溝内に粘着剤を充填する工程と、
    前記粘着剤をキュア処理する工程と、
    前記基板の表面に保護テープを貼着する工程と、
    前記基板に裏面研削を施してペレタイズを行う工程と、
    前記ダイシング切溝内に充填した前記粘着剤を除去すると共に前記保護テープを剥離する工程とを備える
    ことを特徴とする半導体素子の製造方法。
  6. 前記ダイシング切溝の開口幅は該ダイシング切溝の深さ方向に漸次小さく形成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の半導体素子の製造方法。
  7. 前記粘着剤は紫外線照射硬化型剥離性若しくは熱硬化型剥離性若しくは熱膨張型剥離性を有する
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の半導体素子の製造方法。
  8. 前記保護テープは非紫外線照射硬化型剥離性若しくは非熱硬化型剥離性若しくは非熱膨張型剥離性を有する
    ことを特徴とする請求項5、請求項6または請求項7に記載の半導体素子の製造方法。
  9. 前記粘着剤を充填する工程は、粘着剤または粘着剤を含有する薬液を滴下した基板を回転する工程を備える
    ことを特徴とする請求項5、請求項6、請求項7または請求項8に記載の半導体素子の製造方法。
  10. 基板の表面側にペレットの分割線に沿って所定の深さのダイシング切溝を形成する切削手段と、
    前記基板の表面に所定の厚さの粘着層を有する保護テープを貼着して前記ダイシング切溝内に粘着剤を充填する充填手段と、
    前記基板に裏面研削を施してペレタイズを行う裏面研削手段と、
    前記保護テープを剥離する剥離手段とを備える
    ことを特徴とする半導体素子の製造装置。
  11. 前記ダイシング切溝の開口幅は該ダイシング切溝の深さ方向に漸次小さく形成されている
    ことを特徴とする請求項10に記載の半導体素子の製造装置。
  12. 前記粘着剤は紫外線照射硬化型剥離性若しくは熱硬化型剥離性若しくは熱膨張型剥離性を有する
    ことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の半導体素子の製造装置。
  13. 前記充填手段は、前記保護テープを加圧する加圧手段を備える
    ことを特徴とする請求項10、請求項11または請求項12に記載の半導体素子の製造装置。
  14. 基板の表面側にペレットの分割線に沿って所定の深さのダイシング切溝を形成する切削手段と、
    前記ダイシング切溝内に粘着剤を充填する充填手段と、
    前記粘着剤をキュアするキュア処理手段と、
    前記基板の表面に保護テープを貼着する貼着手段と、
    前記基板に裏面研削を施してペレタイズを行う裏面研削手段と、
    前記粘着剤を除去すると共に前記保護テープを剥離する剥離手段とを備える
    ことを特徴とする半導体素子の製造装置。
  15. 前記ダイシング切溝の開口幅は該溝の深さ方向に漸次小さく形成されている
    ことを特徴とする請求項14に記載の半導体素子の製造装置。
  16. 前記粘着剤は紫外線照射硬化型剥離性若しくは熱硬化型剥離性若しくは熱膨張型剥離性を有する
    ことを特徴とする請求項14または請求項15に記載の半導体素子の製造装置。
  17. 前記保護テープは非紫外線照射硬化型剥離性若しくは非熱硬化型剥離性若しくは非熱膨張型剥離性を有する
    ことを特徴とする請求項14、請求項15または請求項16に記載の半導体素子の製造装置。
  18. 前記充填手段は、基板に粘着剤または粘着剤を含有する薬液を滴下する滴下手段と、該滴下手段により粘着剤又は粘着剤を含有する薬液が滴下された基板を回転する回転手段とを備える
    ことを特徴とする請求項14、請求項15、請求項16または請求項17に記載の半導体素子の製造装置。
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