JP2004029157A - モード選択装置及びこれを用いたレンズ付きフイルムユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ストロボ操作部材8だけを上方の第2操作位置にスライドすると、係止片86と突起85dとによる操作負荷が生じる。モード選択部材9を図中右方の第2’操作位置にスライドさせ、これに連動してストロボ操作部材8を上方の第2操作位置にスライドさせる場合にも、係止片86と突起85dとによる操作負荷しか生じない。モード選択部材9だけを図中左方の第1’操作位置にスライドすると、突起85bと係止部73bとによる搬送負荷が生じる。ストロボ操作部材8を下方の第1操作位置にスライドさせ、これに連動してモード選択部材9を図中左方の第1’操作位置にスライドさせる場合には、係止片86と突起85dとによる操作負荷が生じる。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二つの操作部材の操作位置の組み合わせによってモード選択を行なうモード選択装置と、このモード選択装置を用いるレンズ付きフイルムユニットとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
製造時に写真フイルムが装填されたレンズ付きフイルムユニットが各種販売されている。これらのレンズ付きフイルムユニットのなかには、絞り切替機構や、シャッタ速度切替機構、ストロボ減光機構等を組み込み、これらの機構をスライド式の二つの操作部材の操作によって切り替えて、例えば3種類の撮影モードを選択できるようにしたものがある。
【0003】
二つの操作部材で3種類の撮影モードを選択できるようにする場合、第1の操作部材によって第1撮影モードと第2撮影モードとの間の切り替えを行い、第2の操作部材によって第2撮影モードと第3撮影モードとの間の切り替えを行なうようにすることがある。
【0004】
この撮影モード選択方法によれば、第1撮影モードと第3撮影モードとの間の切り替えを行なう際に、第1操作部材と第2操作部材とを操作しなくてはならないため、煩わしいものであった。そこで、一方の操作部材の操作に連動して、他方の操作部材を移動できるようにすることも行なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
スライド式の操作部材には、各操作位置で操作部材を停止させるために、係止片と弾性片とからなるクリックストップ機構が設けられている。そのため、一つの操作部材を操作する場合に比べて、一方の操作部材で他方の操作部材を連動させる場合には、クリックストップ機構による負荷が大きくなる。過大な操作負荷や操作負荷の変動は、操作部材の誤操作を招くことがある。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためのもので、一つの操作部材のみを操作する際の操作負荷と、一つの操作部材の操作によって別の操作部材を連動させる際の操作負荷とを同程度にし、誤操作の発生を防止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明のモード選択装置は、、第1操作部材を第1の操作位置と第2の操作位置とで係止する第1クリックストップ機構と、第1操作部材が第2の操作位置にあるときにのみ、第2操作部材を第1’の操作位置と第2’の操作位置とで係止し、第1操作部材が第1の操作位置にあるときに第2操作部材を係止しない第2クリックストップ機構とを設けたものである。なお、第1操作部材が第1の操作位置にあるときに、第2クリックストップ機構によって第2操作部材を弱い力で係止してもよい。
【0008】
第2クリックストップ機構は、第1操作部材と第2操作部材とのいずれか一方に設けられた係止部と、他方に設けられて係止部に係合する弾性部とから構成したものである。このモード選択装置を用いることで、複数の撮影モードの選択が簡便に行なえるレンズ付きフイルムユニットを構成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を実施したレンズ付きフイルムユニットの外観形状を示す斜視図である。レンズ付きフイルムユニット2は、各種撮影機構が組み込まれたユニット本体3と、このユニット本体3の製造時に装填されたフイルムパトローネと、ユニット本体3の外周に巻き付けられるようにして貼付されるラベル4とからなる。ラベル4には、ユニット本体3の各部を露呈させるための開口が形成されている。
【0010】
ユニット本体3の前面には、撮影レンズ5,ファインダ6,ストロボ発光部7,ストロボ操作部材8,モード選択部材9等が設けられている。ユニット本体3の上面には、シャッタボタン10,カウンタ表示窓11,シグナル用開口12等が設けられている。ユニット本体3の背面からは、撮影後のフイルム巻き上げに用いられる巻上げノブ13の一部が露呈されている。
【0011】
第1操作部材であるストロボ操作部材8は、ユニット本体3の前面に形成された操作開口15内に収められている。ストロボ操作部材8は、操作開口15内の下方に位置する第1操作位置と、図2に示すように、第1操作位置から上方に向けてスライドされた第2操作位置との間でスライド操作される。
【0012】
第2操作部材であるモード選択部材9は、ユニット本体3の前面下方に形成された操作開口17内に収められている。モード選択部材9は、操作開口17内の図中左方に位置する第1’操作位置と、図3に示すように、第1’操作位置から図中右方に向けてスライドされた第2’操作位置との間でスライド操作される。
【0013】
レンズ付きフイルムユニット2は、ストロボ操作部材8とモード選択部材9とが第1及び第1’操作位置にある際に、ストロボOFF及び小絞り及び高速シャッタの日中撮影モード(第1撮影モード)となる。
【0014】
また、ストロボ操作部材15が第2操作位置にあり、モード選択部材9が第1’操作位置にある際には、ストロボON及び小絞り及び高速シャッタの日中シンクロ撮影モード(第2撮影モード)となる。この日中シンクロ撮影モードでは、レンズ付きフイルムユニット2の上面からシグナル部材19が突出される。このシグナル部材19はライトガイドであり、ストロボ充電の完了時に発光する発光素子の光をユニット本体3外にガイドして、撮影準備が完了したことを知らせる。
【0015】
また、ストロボ操作部材8とモード選択部材9とが第2及び第2’操作位置にある際には、ストロボON及び大絞り及び低速シャッタの夜間シンクロ撮影モード(第3撮影モード)となる。この夜間シンクロ撮影モードでは、ストロボ発光部7の前方に板状の減光部材21が下方から挿入され、ストロボ光量の減光が図られる。また、ファインダ6の前方には、円板状の指標板22が突出される。この指標板22は、ファインダ6内で視認されることにより、レンズ付きフイルムユニット2が夜間シンクロ撮影モードにあることを撮影者に知らせる。
【0016】
ストロボ操作部材8が第1操作位置にあり、モード選択部材9が第2’操作位置にあると、ストロボOFF及び大絞り及び低速シャッタとなり、夕方の撮影等に有効である。しかし、特に写真やカメラに関する知識を持たないユーザーに、このモードの用途を認識させるのは難しい。むしろ、ストロボが必要なシーンでこのモードを使用してアンダー写真となったり、日中にこのモードを使用して超オーバー写真となるデメリットのほうが大きい。そのため、本実施形態では、このモードがセットされないように、ストロボ操作部材8とモード選択部材9とが連動する構成としている。
【0017】
図4は、ユニット本体3の構成を示す分解斜視図である。ユニット本体3は、135タイプのフイルムパトローネ25が装填される本体基部26と、この本体基部26の前面側に取り付けられるストロボユニット27と、撮影モードの切り替えを行うモード切替機構28と、本体基部26の前面側及び背面側に取り付けられる前カバー29及び後カバー30とからなる。
【0018】
ストロボユニット27は、各種電気部品が取り付けられてストロボ回路が形成されたプリント基板32と、放電管やリフレクタ,拡散板等からなるストロボ発光部7とから構成されている。また、プリント基板32には、シャッタレリーズに連動してオンし、ストロボ発光を行わせるシンクロスイッチ33と、ストロボ操作部材8の移動によってオン/オフされる充電スイッチを構成する金属接片34と、電池35をストロボ回路に接続する電池接片36等が取り付けられている。
【0019】
本体基部26の前面中央には、遮光筒39が設けられている。この遮光筒39の周囲には、シャッタチャージ機構,シャッタレリーズ機構,フイルム巻上げ機構,フイルム巻止機構,フイルムカウント機構,絞り切替機構,シャッタ速度切替機構,撮影光学系,ファインダ光学系等が組み込まれている。
【0020】
図5は、遮光筒39の周囲に組み込まれたシャッタレリーズ機構,絞り切替機構,シャッタ速度切替機構,撮影光学系の構成を示す分解斜視図である。遮光筒39の前面には露光開口が形成されている。露光開口の前方には、シャッタ羽根41が揺動自在に配置されている。
【0021】
シャッタレリーズ機構を構成するシャッタ羽根41は、揺動自在に支持される穴43aが形成されたベース部43と、露光開口の前方に配置されて該露光開口の開閉を行う開閉部44と、ベース部43と開閉部44とを接続する連結部45とからなる。ベース部43には、バネ46の他端が掛けられるピン43bと、シャッタ駆動レバーによって蹴飛ばされる突出部43cと、ストロボユニット27のシンクロスイッチ33を動作させるシンクロ突起43dとが設けられている。シャッタ羽根41は、バネ46に付勢されて露光開口を塞ぐ閉じ位置に保持されている。
【0022】
シャッタレリーズ時には、シャッタチャージ機構のシャッタ駆動レバーによってシャッタ羽根41の突出部43cが蹴飛ばされる。シャッタ羽根41は、バネ46の付勢に抗して図中時計方向の開き位置に向けて回動する。そして、露光開口を全開させた後にバネ46の付勢によって閉じ位置に復帰する。
【0023】
また、シャッタ羽根41は、開き位置への回動時にシンクロ突起43dでシンクロスイッチ33の上部金属接片33aを押圧し、下部金属接片33bに接触させる。一対の金属接片33a,33bが接触してシンクロスイッチ33がONすると、ストロボユニット27の発光部7においてストロボ発光が行われる。
【0024】
遮光筒39の前面には、レンズホルダ50が取り付けられる。レンズホルダ50の上部には、ストップレバー51を回動自在に支持するピン52が形成されている。ストップレバー51は、ピン52に支持されるボス53と、このボス53の側面から突出された2本のアーム54,55と、一方のアーム54の先端に形成されたパッド56とからなる。
【0025】
このストップレバー51は、パッド56がシンクロスイッチ33の下部金属接片33bの自由端側の下方に挿入されて当接する高速シャッタ位置と、パッド56を下部金属接片33bの下方から退避させる低速シャッタ位置との間で回動される。
【0026】
ストップレバー51のパッド56が高速シャッタ位置にある際にシャッタレリーズが行われると、シャッタ羽根41のシンクロ突起43dに押圧されたシンクロスイッチ33の上部金属接片33aが下部金属接片33bに接触し、パッド56に当接する。これにより、シャッタ羽根41の開き位置への回動が途中で阻止されるため、短時間でシャッタ羽根41が閉じ位置に復帰し、高速なシャッタ速度を得ることができる。
【0027】
また、シンクロスイッチ33は、シンクロ突起43dとパッド56との間でオンされるので、確実に露光開口が全開の時にストロボ発光を行うことができ、シンクロ撮影時の露出を適正に行うことができる。
【0028】
上記とは逆に、ストップレバー51のパッド56が低速シャッタ位置にある際には、シャッタ羽根41の回動が大きくなる。これは、金属接片33bの弾性変形が自由になるためである。その結果、シャッタ羽根41が閉じ位置に復帰するまでの時間が長くなって、シャッタ速度が遅くなる。
【0029】
レンズホルダ50の前面中央には、筒形状の鏡筒57が形成されている。鏡筒57内には、露光開口58が形成されており、鏡筒57の側面には切欠59が形成されている。鏡筒57内には、撮影レンズ5を構成する第1レンズ60と第2レンズ61とが収納される。これら第1レンズ60と第2レンズ61との間には、絞り切替機構を構成する大絞り板62と、絞り切替板63と、絞り切替板63の挿入スペースを確保するスペーサー64とが収められる。大絞り板62は、円形の薄板からなり、中央に大径の絞り開口62aが形成されている。
【0030】
絞り切替板63は、く字形状の薄板からなり、一端に大絞り開口62aを塞ぐ大きさの小絞り部63aが設けられている。この小絞り部63aには、小径の絞り開口63bが形成されている。絞り切替板63の他端には、穴63cと長穴63dとが形成されている。穴63cは、レンズホルダ50の鏡筒57の近傍に形成されたピン66に挿通され、絞り切替板63を揺動自在とする。
【0031】
図6に示すように、絞り切替板63は、小絞り開口63bを撮影光軸上に配置する小絞り位置と、図8に示すように、小絞り部63aを切欠59から鏡筒57の外に退避させ、大絞り開口62aを露呈させる大絞り位置との間で回動される。
【0032】
鏡筒57の外周には、切替リング68が回動自在に嵌入される。切替リング68には、バネ70の一端が掛けられるバネ掛けピン68aと、絞り切替板63の長穴63dに挿入されるリンクピン68bと、ストップレバー51の他方のアーム55が間に挟み込まれる一対の挟持ピン68cと、撮影モード切替機構によって押圧される従動ピン68dとが設けられている。
【0033】
バネ70の他端は、レンズホルダ50の前面下部に形成されたピン71に掛けられ、切替リング68を図中時計方向に付勢する。なお、バネ70によって付勢された切替リング68は、絞り切替板63によって初期位置に保持される。
【0034】
図6に示すように、切替リング68が初期位置にあるときには、絞り切替板63は小絞り位置に、ストップレバー51は高速シャッタ位置にセットされる。また、図7に示すように、切替リング68が初期位置から図中反時計方向に回動された場合には、絞り切替板63は大絞り位置に、ストップレバー51は低速シャッタ位置にセットされる。
【0035】
モード選択部材9には、図中左方に突出された略L字形状の切替アーム72と、図中右方に突出されたカムアーム73と、上方に突出された枠部材74とが一体に形成されている。切替アーム72は、モード選択部材9が第1’操作位置から第2’操作位置にスライドされた際に、切替リング68の従動ピン68dを押圧して、切替リング68を初期位置から図中反時計方向に回動させる。カムアーム73は、その先端に傾斜されたカム面73aが形成され、下面には二つの切欠の間に係止部73bが形成されている。
【0036】
枠部材74の中には、垂直方向に配置されたスリット76が形成されている。このスリット76内には、上下方向で移動自在とされた可動ピン77が挿入されている。可動ピン77には、上方に向けて配置された略L字形状のリンクレバー78が設けられている。レンズホルダ50には、可動ピン77に当接する傾斜リブ79が配置されている。
【0037】
リンクレバー78の先端は、減光レバー82の穴82aに挿入される。減光レバー82は、略クランク形状とされており、一端に形成された穴82bが前カバー29の前面内壁に形成されたピンに挿入されて回動自在とされている。この減光レバー82の他端には、ストロボ発光部7の前方に挿脱される減光部材21が一体に形成されている。また、減光レバー82の上部には、ファインダ6の前方に挿脱される指標板22が一体に形成されている。
【0038】
モード選択部材9が第1’操作位置から第2’操作位置へとスライドされると、可動ピン77が傾斜リブ79によってスリット76内を上方に移動する。可動ピン77の移動により、リンクレバー78が減光レバー82を上方に押圧するため、減光部材21がストロボ発光7の前方に、指標板22がファインダ6の前方にそれぞれ挿入される。
【0039】
ストロボ操作部材8には、ストロボ操作部材8とともに上下方向でスライドされるスライド板85が一体に形成されている。スライド板85には、カムアーム73のカム面73aが当接するカム面85aと、カムアーム73の係止部73bに係合する突起85bと、ストロボユニット27のプリント基板32に取り付けられた係止片86が挿入される開口85cと、この開口85c内に突出されて係止片86に係合する突起85dと、シグナル部材19に係合する係合部85eと、ストロボ操作部材8が第2操作位置にスライドされた時に金属接片34を押圧してストロボ充電を開始させる押圧突起(図示せず)とが設けられている。
【0040】
突起85dと係止片86とは、第1クリックストップ機構を構成し、ストロボ操作部材8を第1操作位置と第2操作位置とで係止する。突起85dは、側方にスリット85fが形成されて弾性が付与されている。
【0041】
係止部73bと突起85bとは、第2クリックストップ機構を構成する。第2クリックストップ機構は、ストロボ操作部材8が第2操作位置にあるときにのみ、モード選択部材9を第1’操作位置と第2’操作位置とで係止する。突起85bは、側方にスリット85gが形成されて弾性が付与されている。
【0042】
カム面73aとカム面85aとは、ストロボ操作部材8とモード選択部材9とが、第1及び第1’操作位置と、第2及び第2’操作位置とにあるときに当接する。そのため、一方の操作部材のスライド操作によって、他方の操作部材を連動させることができる。
【0043】
次に、上記実施形態の作用について説明する。図1に示すように、日中撮影モードにあるレンズ付きフイルムユニット2は、ストロボ操作部材8が操作開口15の下方の第1操作位置に、モード選択部材9が操作開口17の左方の第1’操作位置にスライドされている。
【0044】
図6に示すように、日中撮影モードでは、切替リング68がバネ70に付勢されて初期位置にある。そのため、絞り切替板63が小絞り位置にセットされ、ストップレバー51が高速シャッタ位置にセットされている。また、減光レバー82は回動されないため、減光部材21と指標板22とはレンズ付きフイルムユニット2の前面に露呈されない。
【0045】
スライド板85は下方にあるため、ストロボユニット27の充電スイッチの金属接片34は押圧されておらず、シグナル部材19はユニット本体3の上面から突出されていない。スライド板85では、突起85dと係止片86とが係合しているため、ストロボ操作部材8が不用意に第1操作位置から第2操作位置にスライドすることはない。また、カム面73aがカム面85aに当接しているため、モード選択部材9も不用意に第2’操作位置にスライドすることはない。
【0046】
日中撮影モードで撮影を行うと、ストロボ発光は行われない。また、小絞り及び高速シャッタ状態であるため、輝度の高い日中屋外での撮影に適した露出で撮影を行うことができる。
【0047】
図2に示すように、ストロボ操作部材8を第1操作位置から第2操作位置へとスライドすると、撮影モードが日中撮影モードから日中シンクロ撮影モードへと移行する。この時にストロボ操作部材8に発生する操作負荷は、突起85d及び係止片86からなる第1クリックストップ機構のみによって生じるため、操作負荷が大きすぎることはなく、誤操作は発生しない。
【0048】
図7に示すように、日中シンクロ撮影モードにおいても、切替リング68は初期位置に維持される。そのため、日中撮影モードと同様に、小絞り状態及び高速シャッタ状態となる。また、減光レバー82は回動されないため、減光部材21と指標板22とはレンズ付きフイルムユニット2の前面に露呈されない。
【0049】
スライド板85は、ストロボ操作部材8とともに上方にスライドされている。これにより、スライド板85に設けられた押圧突起が金属接片34が押圧し、ストロボユニット27でストロボ充電を開始させる。また、スライド板85は、シグナル部材19を押圧してユニット本体3の上面から突出させる。ストロボ充電が完了すると、ストロボユニット27に設けられた発光素子が点灯または点滅し、この発光素子の光は、シグナル部材19にガイドされてユニット本体3外に放射される。
【0050】
なお、スライド板85が上方にスライドされると、突起85bがカムアーム73の係止部73bに係合するので、モード選択部材9が不用意に第2’操作位置にスライドされることはない。
【0051】
日中シンクロ撮影モードで撮影を行うと、通常光量でストロボ発光が行われるが、小絞り及び高速シャッタ状態であるため、輝度の高い日中屋外でのシンクロ撮影に適した露出で撮影を行うことができる。また、シンクロスイッチ33を介してシャッタ速度の調整が行なわれるので、シャッタ速度が高速になってもストロボ発光を適切にシンクロさせることができる。
【0052】
図3に示すように、ストロボ操作部材8が第2操作位置にある状態でモード選択部材9が第2’操作位置にスライドされると、レンズ付きフイルムユニット2は夜間シンクロ撮影モードなる。この時にモード選択部材9に発生する操作負荷は、突起85b及び係止部73bからなる第2クリックストップ機構のみによって生じるため、操作負荷が大きすぎることはなく、誤操作は発生しない。
【0053】
図8に示すように、夜間シンクロ撮影モードでは、切替アーム72が切替リング68の従動ピン68dを側方から押圧する。切替リング68は、バネ70の付勢に抗して初期位置から反時計方向に回動する。切替リング68の回動に連動して絞り切替板63が大絞り位置に回動し、大絞り開口62aが撮影光軸上に配置される。また、ストップレバー51は、低速シャッタ位置にセットされる。
【0054】
モード選択部材9の第2’操作位置へのスライドにより、リンクレバー78が減光レバー82を上方に押圧する。減光レバー82は、図中反時計方向に回動し、減光部材21をストロボ発光部7の前方に挿入する。また、指標板22がファインダ6の前方に挿入されるため、撮影者がファインダ6を覗いた時に、夜間シンクロ撮影モードにあることが分かるようになる。なお、スライド板85は、日中シンクロ撮影モードの時と同じ位置に保持されるため、ストロボユニット27の充電スイッチはオン状態が維持される。
【0055】
夜間シンクロ撮影モードで撮影を行うと、大絞り及び低速シャッタ状態となるため、被写体の周辺光の取り込みが増加する。そのままストロボ発光すると、光量が強すぎて被写体がオーバー露光となってしまうが、減光部材19によってストロボ光が遮られるため、ストロボ光量は小さくなる。これにより、夜間や屋内での撮影でもストロボ光による露光オーバーを発生させることなく、被写体と被写体の周辺画像とをバランスよく撮影することができる。
【0056】
また、本発明のレンズ付きフイルムユニット2では、日中撮影モードにおいてモード選択部材9を第1’操作位置から第2’操作位置へとスライドすると、カムアーム73のカム面73aがスライド板85のカム面85aを押圧するため、ストロボ操作部材8が第2操作位置に移動される。これにより、日中シンクロ撮影モードを経ずに、日中撮影モードから夜間シンクロ撮影モードへと移行することができ、モード選択をより簡便に行なうことができる。
【0057】
なお、日中撮影モードから夜間シンクロ撮影モードへの移行では、突起85bと係止片86とからなる第1クリックストップ機構しか作用しないため、モード選択部材9の操作負荷が過大になることない。よって、モード選択部材9の誤操作は発生しない。
【0058】
同様に、夜間シンクロ撮影モードにおいてストロボ操作部材8を第2操作位置から第1操作位置へとスライドすると、カム面85aがカム面73aを押圧してモード選択部材9を第1’操作位置に移動させることができる。これにより、日中シンクロ撮影モードを経ずに、夜間シンクロ撮影モードから日中撮影モードへと移行することができる。
【0059】
この夜間シンクロ撮影モードから日中撮影モードへの移行時には、スライド板85の下方への移動によって係止部73bと突起85bとからなる第2クリックストップ機構は作用せず、第1クリックストップ機構しか作用しないため、ストロボ操作部材8の操作負荷が過大になることない。よって、ストロボ操作部材8の誤操作は発生しない。
【0060】
なお、上記実施形態では、ストロボ操作部材8が第1操作位置にあるときに第2クリックストップ機構が作用しないようにした。しかしながら、モード選択部材9のスライド操作にはクリック感が生じないため、スライド操作が終了したことが分かりにくいことがある。そのため、第1クリックストップ機構だけの操作負荷と、第1クリックストップ機構と第2クリックストップ機構とを同時に用いた際の操作負荷とに大きな変動が生じないならば、ストロボ操作部材8が第1操作位置にあるときに第2クリックストップ機構が弱い操作負荷を発生するようにしてもよい。
【0061】
上記作用を実現するには、図9〜図11に示すように、例えば、ストロボ操作部材8のスライド板85に前後方向で弾性を有するように形成された弾性片90と、モード選択部材9のカムアーム73に形成された略コ字形状の係止部91とで第2クリックストップ機構を構成すればよい。弾性片90の先端には、係止部90に係止される突起90aが形成されている。また、第2クリックストップ機構の断面A−A及びB−Bである図12(A),(B)に示すように、係止部91は、縦方向の溝91a,91bの深さが横方向の溝91cよりも深くされている。
【0062】
図10に示すように、ストロボ操作部材8が第1操作位置にあって、レンズ付きフイルムユニットが日中撮影モードにあるときには、突起90aが係止部91の溝91aの下端に位置している。この状態では、図12(A)に示すように、溝91a及び91bと、溝91cとの間の浅い段差によって弾性片90が係止されるので、非常に弱い操作負荷を発生させることができる。これにより、モード選択部材9を右方の第2’操作位置にスライドさせ、これに連動させてストロボ操作部材8を上方の第1操作位置にスライドさせた時に、操作負荷が大きくなりすぎることはなく、モード選択部材9にもクリック感を与えることができる。
【0063】
また、図11に示すように、ストロボ操作部材8を上方の第2操作位置にスライドすると、突起90aは溝91aの上端に位置する。この状態では、図12(B)に示すように、溝91a及び91bとの間の深い段差によって弾性片90が係止されるので、モード選択部材9にしっかりとした操作負荷とクリック感とを与えることができる。
【0064】
なお、上記実施形態では、二つの操作部材を用いて撮影モードの選択を行なうレンズ付きフイルムユニットを例に説明した。しかしながら、本発明は、左右方向でスライドして撮影レンズを露呈及び隠蔽するレンズカバーと、上下方向でスライド操作されるストロボ操作部材とを備えたレンズ付フイルムユニットにも適用することができる。この場合、レンズカバーとストロボ操作部材とを連係させるとともに、ストロボ操作部材に第1クリックストップ機構を設け、レンズカバーとストロボ操作部材との間に弱い力で係止する第2クリックストップ機構を設ければよい。
【0065】
また、レンズ付きフイルムユニット以外に、低価格なカメラや、その他の装置のモード選択に利用することもできる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のモード選択装置によれば、二つの操作部材のうちの一方を操作して他方の操作部材を連動させる際の操作負荷を一つの操作部材のみを操作する時の操作負荷と同程度になるようにしたので、操作負荷の変動による誤操作を防止することができる。
【0067】
また、本発明のモード選択装置をレンズ付きフイルムユニットに用いることで、適切かつ簡便に撮影モードを選択可能なレンズ付きフイルムユニットを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いたレンズ付きフイルムユニットの日中撮影モードの状態を示す外観斜視図である。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの日中シンクロ撮影モードの状態を示す外観斜視図である。
【図3】レンズ付きフイルムユニットの夜間シンクロ撮影モードの状態を示す外観斜視図である。
【図4】レンズ付きフイルムユニットの構成を示す分解斜視図である。
【図5】絞り及びシャッタ速度及びモード切替機構の構成を示す分解斜視図である。
【図6】日中撮影モード時の絞り及びシャッタ速度及びモード切替機構の状態を示す説明図である。
【図7】日中シンクロ撮影モード時の絞り及びシャッタ速度及びモード切替機構の状態を示す説明図である。
【図8】夜間シンクロ撮影モード時の絞り及びシャッタ速度及びモード切替機構の状態を示す説明図である。
【図9】弱い係止力が付与された第2クリックストップ機構を有する別の実施形態の構成を示す分解斜視図である。
【図10】別の実施形態の日中撮影モード時の状態を示す説明図である。
【図11】別の実施形態の日中シンクロ撮影モード時の状態を示す説明図である。
【図12】図10の断面A−A及び図11の断面B−Bを示す要部断面図である。
【符号の説明】
2 レンズ付きフイルムユニット
3 ユニット本体
6 ファインダ
7 ストロボ発光部
8 ストロボ操作部材
9 モード選択部材
28 モード切替機構
73 カムアーム
73a カム面
73b 係止部
85 スライド板
85a カム面
85b,85d 突起
86 係止片
Claims (3)
- 第1の操作位置と第2の操作位置との間でスライドされてモード選択される第1操作部材と、
第1’の操作位置と第2’の操作位置との間でスライドされてモード選択される第2操作部材とを備え、
第2操作部材を第1’の操作位置から第2’の操作位置へとスライドさせる際に、第2操作部材に連動して第1操作部材を第1の操作位置から第2の操作位置へとスライドさせ、
第1操作部材を第2の操作位置から第1の操作位置へとスライドさせる際に、第1操作部材に連動して第2操作部材を第2’の操作位置から第1’の操作位置へとスライドさせるようにしたモード選択装置において、
前記第1操作部材を第1の操作位置と第2の操作位置とで係止する第1クリックストップ機構と、
第1操作部材が第2の操作位置にあるときに第2操作部材を第1’の操作位置と第2’の操作位置とで係止し、第1操作部材が第1の操作位置にあるときに第2操作部材を係止しない、若しくは第2操作部材を第1クリックストップ機構よりも弱い力で係止する第2クリックストップ機構とを設けたことを特徴とするモード選択装置。 - 前記第2クリックストップ機構は、第1操作部材と第2操作部材とのいずれか一方に設けられた係止部と、他方に設けられて係止部に係合する弾性部とからなることを特徴とする請求項1記載のモード選択装置。
- 請求項1または請求項2記載のモード選択装置を用いて、複数種類の撮影モードを選択できるようにしたことを特徴とするレンズ付きフイルムユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002181993A JP2004029157A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | モード選択装置及びこれを用いたレンズ付きフイルムユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002181993A JP2004029157A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | モード選択装置及びこれを用いたレンズ付きフイルムユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004029157A true JP2004029157A (ja) | 2004-01-29 |
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ID=31178681
Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8867567B2 (en) | 2006-03-24 | 2014-10-21 | Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) | Generic access performance abstraction for access selection |
JP2015141296A (ja) * | 2014-01-28 | 2015-08-03 | オリンパス株式会社 | 撮像装置 |
-
2002
- 2002-06-21 JP JP2002181993A patent/JP2004029157A/ja active Pending
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