JP2004027242A - 金属粉末の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】原料金属を塩化炉内に断続的もしくは連続的に供給し、原料金属と塩素ガスを塩化炉内で反応させて金属塩化物蒸気を連続的に生成し、金属塩化物蒸気と水素ガスを還元炉内で反応させて連続的に金属粉末を得る。この場合、塩化反応中の塩化炉の重量を秤量し、この秤量結果に基づいて原料金属の塩化炉への供給を制御する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は金属粉末の製造方法および製造装置に係わり、特に積層セラミックコンデンサなどの電子部品等に用いられる導電ペーストフィラー、チタン材の接合材、さらには触媒などの各種用途に適したニッケル等の金属粉末の製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ニッケル、銅などの金属粉末は、電子材料や触媒などあらゆる分野に広く利用されているが、近年、特に平均粒径が1μm以下の超微粉と呼ばれる金属粉末は、積層セラミックコンデンサの内部電極形成用として注目されている。従来より、銀、パラジウム、白金、金等の貴金属粉末、あるいはニッケル、コバルト、鉄、モリブデン、タングステン等の卑金属粉末は電子材料用として導電ペースト、特に積層セラミックコンデンサの内部電極用として用いられている。一般に積層セラミックコンデンサは、誘電体セラミック層と、内部電極として使用される金属層とが交互に重ねられ、誘電体セラミック層の両端に、内部電極の金属層に接続される外部電極が接続された構成となっている。ここで誘電体を構成する材料としては、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化イットリウム等の誘電率の高い材料を主成分とするものが用いられている。一方、内部電極を構成する金属としては、前述した貴金属粉末あるいは卑金属粉末が用いられるが、最近はより安価な電子材料が要求されているため、後者の卑金属粉末を利用した積層セラミックコンデンサの開発が盛んに行われており、特にニッケル粉末が代表的である。
【0003】
積層セラミックコンデンサはチタン酸バリウム等の誘電体粉末を有機バインダーと混合し懸濁させ、これをドクターブレード法によりシート状に成形して誘電体グリーンシートを作成し、一方、内部電極用の金属粉末を有機溶剤、可塑剤、有機バインダー等の有機化合物と混合して金属粉末ペーストを形成し、これを前記グリーンシート上にスクリーン印刷法で印刷する。これを数百層に積層し、次いで1000℃以上で焼成して、最後に誘電体セラミック層の両端に外部電極を焼き付けて積層セラミックコンデンサを得る。
【0004】
上記のような積層セラミックコンデンサの製造方法にあっては、金属ペーストから有機成分を蒸発させて除去する工程や、その後の焼結工程の際に、金属粉末が膨張・収縮することによって体積変化が生じる。一方、誘電体自身にも焼結によって同様に体積変化が生じる。すなわち、誘電体と金属粉末という異なった物質を同時に焼結するため、焼結過程でのそれぞれの物質の膨張・収縮の体積変化に起因して焼結挙動に違いが生じることは避けられず、その結果、クラックまたは剥離等のいわゆるデラミネーションと言われる層状構造の破壊が起きるという問題を抱えていた。
【0005】
また、コンデンサーの小型化、大容量化に伴い、高積層化、内部電極の薄層化また低抵抗化等の要求から、内部電極として使用する金属粉末は、粒径1μm以下は勿論のこと、粒径0.5μm以下の超微粉が要望されている。このとき1μm以上あるいは2μm以上の粗粉が存在することにより内部電極の薄層化が困難となり、さらに、電極表面に凹凸が生じることによりショートの原因となったり、また、結果としてデラミネーションの原因となったりしていた。
【0006】
このような粗粉の少ない金属粉末を製造する方法として、特開平10−219313号公報では、金属に塩素ガスを接触させて金属塩化物蒸気を連続的に発生させる塩化工程と、塩化工程で発生した金属塩化物蒸気を還元性ガスと接触させ、金属塩化物を連続的に還元する還元工程とを備えた金属粉末の製造方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の製造方法は、特に1μm以下のニッケル粉末を安定的に効率良く製造できる点で優れた方法である。しかしながら、生成する金属粉末にはなお1μm以上や2μm以上の粗粉が含まれており、このような粗粉の発生を制御できる製造方法あるいは装置の改善が望まれていた。
【0008】
したがって、本発明は、原料金属と塩素ガスを反応させ金属塩化物蒸気を生成させ、この金属塩化物蒸気と水素ガスを反応して金属粉末を得る方法において、粗粉発生の無い粒径の安定した、特に平均粒径1μm以下積層セラミックコンデンサの内部電極に適した金属粉末の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、塩化炉で反応しなかった塩素ガスが還元炉に供給され、これによって反応温度が上昇することが原因で粗粉が生成されることを見出した。
【0010】
本発明の金属粉末の製造方法は上記知見に基づいてなされたもので、原料金属を塩化炉内に断続的もしくは連続的に供給し、原料金属と塩素ガスを塩化炉内で反応させて金属塩化物蒸気を連続的に生成し、金属塩化物蒸気と水素ガスを還元炉内で反応させて連続的に金属粉末を得る金属粉末の製造方法において、塩化反応中の塩化炉の重量を秤量し、この秤量結果に基づいて原料金属の塩化炉への供給を制御することを特徴としている。
【0011】
また、本発明の金属粉末の製造装置は、原料金属を供給するための原料ホッパーと、この原料ホッパーから供給される原料金属を塩化する塩化炉と、この塩化炉で発生した金属塩化物蒸気を還元する還元炉とを備え、原料ホッパーと塩化炉は、原料金属を供給し供給量を制御するための弁を介して原料供給管で連通され、塩化炉と還元炉は、塩化炉で発生した金属塩化物蒸気を還元炉に移送する移送管で連通され、塩化炉は、内部に塩素ガスを供給するための塩素ガス供給管を備え、還元炉は、金属塩化物蒸気を内部に噴出するノズルと、水素ガスを内部に供給するための水素ガス供給管と、還元された金属粉末を冷却する不活性ガスを内部に供給するための冷却ガス供給管とを備え、さらに、塩化炉全体の重量を秤量する秤量手段と、この秤量手段の秤量結果に基づいて原料金属の塩化炉への供給量を制御する制御手段を備えていることを特徴としている。
【0012】
本発明によれば、塩化炉全体の重量の秤量結果に基づいて原料金属の供給量を制御するから、常に適量の原料金属を塩化炉に充填しておくことができる。これにより、原料金属と塩素ガスとの反応が均一化し、未反応で還元炉に供給される塩素ガスを低減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の金属粉末は、積層セラミックコンデンサの内部電極や触媒に使用し得る金属であり、銀、パラジウム、白金、金等の貴金属、あるいはニッケル、コバルト、鉄、モリブデン、タングステン等の卑金属である。この中でも卑金属が安価な点で好ましく、その中でもニッケルがより好ましい。
【0014】
本発明で製造される金属粉末の粒子性状については、それぞれの用途として支障のない限り特に制限はないが、積層セラミックコンデンサの内部電極に使用される場合、金属粉末の平均粒径は、好ましくは0.01〜1μm、さらに好ましくは0.1〜1μm、特には0.1〜0.5μmの範囲の微粒子が用いられる。また、金属粉末のBETによる比表面積は1〜20m2/g のものが好ましい。さらに、金属粉末の粒子形状は、焼結特性または分散性を向上させるために球状であることが望ましい。
【0015】
本発明は原料金属と塩素ガスを塩化炉内で反応させ金属塩化物蒸気を連続的に生成させ、この金属塩化物蒸気と水素ガスを還元炉内で反応して連続的に金属粉末を得る方法(以下「塩化還元法」ということがある。)に基づくものである。一般にこのような気相還元反応による金属粉末の製造過程では、金属塩化物蒸気と水素ガスとが接触した瞬間に金属原子が生成し、金属原子どうしが衝突・凝集することによって超微粒子が生成され、成長してゆく。そして、還元炉内の金属塩化物蒸気の分圧や温度等の条件によって、生成される金属粉末の粒径が決まる。この塩化還元法では、塩素ガスの供給量に応じた量の金属塩化物蒸気が発生するから、塩素ガスの供給量を制御することで還元炉へ供給する金属塩化物蒸気の量を制御することができる。さらに、金属塩化物蒸気は、塩素ガスと金属との反応で発生するから、固体金属塩化物の加熱蒸発により金属塩化物蒸気を発生させる方法と異なり、キャリアガスの使用を少なくすることができるばかりでなく、製造条件によっては使用しないことも可能である。よって、キャリアガスの使用量低減とそれに伴う加熱エネルギーの低減により、製造コストを低減することができる。
【0016】
また、塩化反応で発生した金属塩化物蒸気に不活性ガスを混合することにより、還元炉における金属塩化物蒸気の分圧を制御することができる。このように、塩素ガスの供給量もしくは還元炉に供給する金属塩化物蒸気の分圧を制御することにより、金属粉末の粒径を制御することができ、金属粉末の粒径を安定させることができるとともに、粒径を任意に設定することができる。
【0017】
以上のように塩化還元法は、安定した粒径の金属粉末が得られる点、また効率的に低コストで製造できる点で優位である。しかしながら、塩化還元法で連続して金属粉末を製造する際、塩化炉内での塩化反応速度に変化が生じる場合がある。塩化反応速度に変化が生じた場合、塩化炉で発生する金属塩化蒸気の発生量が変動するため還元炉内での金属塩化物の分圧が変化し、結果として生成する金属粉末の粒度が不安定になり、所望の粒径の金属粉末が得られない場合がある。特に積層セラミックコンデンサの内部電極用のニッケル粉末の製造の際、このような塩化反応速度の変動があった場合、1μm以上や2μm以上の粗粉が多量に発生する場合がある。
【0018】
例えば、ニッケル粉末製造の場合、数mmのペレット状の原料ニッケルを塩化炉に充填し、次いで800℃程度に加熱して、その後塩素ガスおよび原料ニッケルを連続的に供給して塩化反応を行う。この際、原料ニッケルが塩化され塩化ニッケル蒸気となり、塩化炉内の原料ニッケルの充填層は減少していく。このとき原料ニッケル充填層が塩化炉の断面に沿って一定に減少してゆけば塩化反応速度は一定に保たれる。
【0019】
しかしながら塩化炉内の原料ニッケル充填層の温度分布は均一ではなく、また塩化炉内に供給される塩素ガスの位置または原料ニッケルの位置によって、原料ニッケル充填層の中央やあるいは外周部が選択的に塩化され減少する場合がある。このような不均一な原料ニッケル充填層の減少が継続すると、この充填層を貫通したある程度の大きさの隙間が生じ、供給した塩素ガスの一部が原料ニッケルと接触せず、塩化ニッケル蒸気とともに直接還元炉に供給されてしまう。このように未反応の塩素ガスが直接還元炉に供給されてしまうと、還元炉内の塩化ニッケル蒸気の分圧が減少すると共に、塩素ガスが還元反応に供されることによってニッケル粉末の生成速度が上昇し、結果として粗粉が異常に増加してしまう。
【0020】
本発明者等は、粗粉発生の最大の原因がこのような塩化反応における未反応塩素ガスの還元炉への流入であることを見出した。本来このような異常現象は、塩化炉から発生する蒸気及びガスの組成を連続的に定量すれば検知できるが、本発明のように塩素ガスおよび金属塩化物の混合ガスであるため、その分離及び定量は困難であった。
【0021】
そこで、塩化反応速度は塩化炉の重量の変化速度に対応するから、塩化炉の重量の変化速度を監視して塩化反応速度をフィードバック制御すると好適である。塩化反応速度の制御手段としては、反応速度が低下した場合、主に上記したように塩化炉内の原料金属充填層に貫通した隙間が生じたことによる未反応塩素ガスの流出が主な原因であるので、塩化炉に供給する塩素ガスの量を減らすか、若しくは塩化炉から発生する金属塩化物蒸気の還元炉への供給量を制限するなどの方法がある。しかしながらこれらの方法は全体の金属粉末の生産性を低下させ、また還元炉内での反応が不均一になり生成金属粉末の粒度が不安定になる恐れがあるので、好ましくは、塩化炉内の原料金属充填層の隙間をなくすように原料金属を塩化炉に供給する。通常、連続運転では、原料金属は塩化炉に連続的あるいは断続的に供給されるが、この場合においても反応速度の低下を検知した際は、これに対応して原料金属の供給量を増量することが望ましい。
【0022】
また、上記のように塩化炉において原料金属と接触せず未反応のまま塩素ガスが還元炉へ流入すると、塩化反応の反応速度が急激に低下し、このまま放置すると生成する金属粉末の粒度が不安定になり、大量の粗粉が発生してしまうことがある。
【0023】
そこで、本発明では、塩化炉の重量の変化速度を監視し、変化速度が急落する兆候が認められたときに、原料金属の供給量を一時的に急増することが望ましい。例えば、図4に示すように、変化速度の急落Pを検出したときに、断続的ないし連続的に30分間に供給する原料金属と同じ量またはそれ以上を一度に1回または複数回供給し、その後は通常どおりか、または量を少し減らして断続的ないし連続的に供給する。これにより、塩素ガス過多の状態を一気に解消することができるので、未反応で還元炉に供給される塩素ガスを低減して得られる金属粉末の粒度を安定させ、特に粗粉の発生を抑制することができる。
【0024】
塩化炉の重量の秤量手段は具体的にはロードセルが好ましく、経時的に重量の変化を検知できるものが特に好ましい。本発明では塩化炉の重量の変化を検知し、これから単位時間当りの重量変化を求めこれを反応速度として制御する。つまりこの反応速度は、発生した金属塩化物蒸気の単位時間当りの重量であり、この反応速度が常に一定に保たれていれば、塩化反応が安定しており、結果として還元炉内での反応も安定し得られる金属粉末の粒度も安定する。
【0025】
また、上記のように原料金属を連続的あるいは断続的に塩化炉に供給する場合、原料金属を貯蔵し供給する原料ホッパーについてもその重量をロードセルによる秤量する。これにより原料ホッパーの重量変化と塩化炉の重量変化から塩化反応の反応速度を検知し制御可能となる。
【0026】
本発明における好ましい製造方法の態様を以下に示す。
(1)金属ニッケルなどの原料金属をロードセルによる秤量手段を具備した原料ホッパーより、ロードセルによる秤量手段を具備した塩化炉に供給してある程度の高さをもった原料金属充填層を形成する。
(2)その後塩化炉を加熱して塩化炉内に塩素ガスを供給して塩化反応を開始する。
(3)同時に原料金属を連続的あるいは断続的に供給する。
(4)原料ホッパーおよび塩化炉の重量変化から塩化反応の反応速度を連続的に検知する。
(5)反応速度の変化、特に低下が見られたら、原料金属の供給を所定の反応速度になるように増量する。
【0027】
また上記態様において、原料ホッパーの重量と塩化炉の重量を秤量し、塩化反応の反応速度変化を検知し、これに連動して自動的に原料金属の供給量を制御して反応速度を制御する金属粉末の製造システムであることが尚一層好ましい。
【0028】
本発明の装置では、上記のように塩化炉が還元炉の上流側に配置され、塩化炉と還元炉とを直結することにより、塩化反応と還元反応を同時にかつ連続的に行うことができ、効率よく金属粉末を製造することができる。また、塩化炉内への塩素ガスの供給量に応じた量の金属塩化物蒸気が発生し、しかも、塩化炉と還元炉とが直結されているので、塩素ガスの供給量を制御することで還元炉へ供給する金属塩化物蒸気の量を制御することができる。
【0029】
また、塩化炉には不活性ガス供給管が設けることにより、ここから不活性ガスを塩化炉に供給できるから、還元炉における金属塩化物蒸気の分圧を制御することができる。したがって、塩素ガスの供給量もしくは還元炉に供給する金属塩化物蒸気の分圧を制御することにより金属粉末の粒径を制御することができる。また、塩化炉全体の重量を測定する秤量手段を具備しているので、塩化反応中の反応速度の変化を検知することができ、これを制御することにより、得られる金属粉末の粒度を安定させ、特に粗粉の発生を抑制させることが可能となった。さらに原料ホッパーについても重量を測定する秤量手段を具備することにより、より精度の高い反応速度の制御が可能となる。
【0030】
以下、図面を参照しながら本発明の金属粉末の製造装置の実施の形態について詳しく説明する。塩化反応は図1に示すような塩化炉5によって行うと好適である。塩化炉5は、ロードセル9によって支持されている。塩化炉5の上部には、原料金属3を貯蔵および供給するための原料ホッパー1が配置され、原料ホッパー1は、途中に原料金属供給弁4a,4bを介装した原料金属供給管21によって塩化炉5の頂部と接続されている。原料ホッパー1は、ロードセル2によって支持され、ロードセル2は、塩化炉5のロードセル9と接続されている。
【0031】
塩化炉5の上側部には塩素ガス供給管6が接続され、下側部には不活性ガス供給管8が接続されている。塩化炉5の周囲にはヒータ7が配置され、塩化炉5の下側部には、金属塩化物蒸気移送管12が接続されている。塩化炉5は縦型、横型を問わないが、固体−ガス接触反応を均一に行うためには縦型が好ましい。また、原料供給管21、塩素ガス供給管6および不活性ガス供給管8の中間部は、例えばベローズのような伸縮性および柔軟性のある構造とされ、原料ホッパー1及び塩化炉5の重量を正確に秤量できるようになっている。なお、塩化炉5の底部には、炉床を構成するように充填物11が配置されている。充填物11は、例えば石英ガラス等の小片で構成され、金属塩化物蒸気および不活性ガスが流通可能でかつ原料金属の落下を防止している。
【0032】
塩素ガスは流量計測して連続的に塩素ガス供給管6から導入される。塩化炉5およびその他の部材は石英ガラス製が好ましい。金属塩化物蒸気移送管12は、後述する還元炉13の上端面の金属塩化物蒸気噴出ノズル14に接続されている。
【0033】
出発原料である原料金属3の形態は問わないが、接触効率、圧力損失上昇防止の観点から、粒径約5mm〜20mmの粒状、塊状、板状などが好ましく、また、その純度は慨して99.5%以上が好ましい。塩化炉5内の原料金属充填層10の高さは、塩素供給速度、塩化炉温度、連続運転時間、原料金属3の形状などをもとに、供給塩素ガスが金属塩化物蒸気に変換されるに十分な範囲に適宜設定すれば良い。塩化炉5内の温度は、原料金属が塩化される温度であればよいが、金属ニッケルの場合、反応を十分進めるために800℃以上とし、ニッケルの融点である1483℃以下とし、反応速度と塩化炉5の耐久性を考慮すると、実用的には900℃〜1100℃の範囲が好ましい。
【0034】
塩化炉内5に塩素ガスを塩素ガス供給管6から連続的に供給すると共に、原料金属3を原料ホッパー1より原料供給弁4を開閉することにより連続的あるいは断続的に供給する。その際、原料金属の供給量はロードセル2により秤量する。
【0035】
塩化炉5で発生した金属塩化物蒸気は、そのまま金属塩化物蒸気移送管12により還元炉13に移送するか、場合によっては、不活性ガス供給管8から窒素やアルゴンなどの不活性ガスを、金属塩化物蒸気に対し1モル%〜30モル%混合し、この混合ガスを還元炉に移送する。この不活性ガスの供給は、金属粉末の粒径制御因子となる。不活性ガスの過剰な混合は、不活性ガスの多大な消耗となることは勿論、エネルギ−損失となって不経済である。このような観点から、移送管12を通過する混合ガスの好ましい金属塩化物蒸気分圧は、全圧を1.0としたときに0.5〜1.0の範囲、とりわけ粒径0.15μm〜0.5μmといった小粒径の金属粉末を製造する場合には、分圧0.6〜0.9程度が好適である。そして、前述のように金属塩化物蒸気発生量は塩素ガス供給量により任意に調整することができ、また、金属塩化物蒸気の分圧も不活性ガス供給量で任意に調整することができる。
【0036】
塩化炉5で発生した金属塩化物蒸気は、連続的に還元炉13に移送される。還元炉13の上端部には、金属塩化物蒸気移送管12に接続された金属塩化物蒸気噴出ノズル14(以下、単にノズル14と称する)が下方へ突出させられる。また、還元炉13の上端面には、水素ガス供給管15が接続され、還元炉13の下側部には冷却ガス供給管17が接続される。また、還元炉13の周囲にはヒータ16が配置される。ノズル14は、後述するように、塩化炉5から還元炉13内へ金属塩化物蒸気(不活性ガスを含む場合がある)を、好ましい流速で噴出する機能を有する。
【0037】
金属塩化物蒸気と水素ガスによる還元反応が進行する際、ノズル14の先端部からは、LPGなどの気体燃料の燃焼炎に似たような、下方に延びた反応炎18が形成される。還元炉13への水素ガス供給量は、金属塩化物蒸気の化学当量、すなわち、塩化炉5へ供給する塩素ガスの化学当量の1.0〜3.0倍程度、好ましくは1.1〜2.5倍程度であるが、これに限定するものではない。しかしながら、水素ガスを過剰に供給すると還元炉13内に大きな水素流れをもたらし、ノズル14からの金属塩化物蒸気噴出流を乱し、不均一な還元反応の原因になるとともに、消費されないガス放出をもたらして不経済である。また、還元反応の温度は反応完結に充分な温度以上であれば良いが、ニッケル粉末を製造する場合、固体状のニッケル粉末を生成する方が取扱いが容易であるので、ニッケルの融点以下が好ましく、反応速度、還元炉13の耐久性、経済性を考慮すると900℃〜1100℃が実用的であるが、特にこれに限るものではない。
【0038】
上述のとおり塩化炉5に導入された塩素ガスは、実質的に同モル量の金属塩化物蒸気となり、これが還元原料とされる。金属塩化物蒸気もしくは金属塩化物蒸気−不活性ガス混合ガスのノズル14先端から噴出されるガス流の線速度を調整することにより、得られる金属粉末19の粒径を適切化することができる。すなわち、ノズル径が一定であれば、塩化炉5への塩素供給量と不活性ガス供給量によって、還元炉13で生成される金属粉末19の粒径を目的の範囲に調整することができる。ノズル14先端における好ましいガス流の線速度(金属塩化物蒸気および不活性ガスの合計(還元温度でのガス供給量に換算した計算値))は、900℃〜1100℃の還元温度において約1m/秒〜30 m/ 秒に設定され、0.1μm〜0.3μmのような小粒径のニッケル粉末を製造する場合には、およそ5m/秒〜25m/秒、また、0.4μm〜1.0μmのニッケル粉末を製造する場合には、およそ1m/秒〜15m/秒が適当である。水素ガスの還元炉13内での軸方向の線速は、金属塩化物蒸気の噴出速度(線速)の1/50〜1/300程度、好ましくは1/80〜1/250が良い。したがって、実質的には静的水素雰囲気中へ金属塩化物蒸気がノズル14から噴射されるような状態となる。なお、水素ガス供給管15の出口の方向は、火炎側へ向けないことが好ましい。
【0039】
本発明の製造方法では、塩化炉5への塩素ガス供給流量を増加させると、還元炉13で生成する金属粉末19の粒径が小さくなり、逆に塩素ガスの供給流量を減少させると粒径が増大する。さらには、前述したような塩化炉5出口付近で金属塩化物蒸気に対して混合する不活性ガスにより金属塩化物蒸気の分圧を調整することにより、具体的には金属塩化物蒸気に対し1モル%〜30モル%の範囲で混合し、例えば、分圧を高めると生成する金属粉末の粒径を増大させることができ、逆に、金属塩化物蒸気の分圧を低めると生成する金属粉末の粒径を小さくすることができる。
【0040】
上記のように連続的に塩化炉5で塩化反応を行い、発生した金属塩化物蒸気を還元炉13で金属粉末を製造する過程において、塩化炉5の重量をロードセル9にて秤量して重量変化を連続的に検知する。一方、原料ホッパー1の重量変化をロードセル2により連続的に秤量して、塩化炉5内に供給した原料金属3の重量を検知する。これらの経時的な重量変化から塩化反応の反応速度を検出する。つまり原料ホッパー1の単位時間当りの重量変化と塩化炉5の単位時間当りの重量変化を併せたものが、塩化炉5で発生した金属塩化物蒸気の単位時間当りの重量ということになり、塩化反応の反応速度(金属塩化物蒸気発生量重量/時間)になる。
【0041】
金属粉末の製造中は、この反応速度を継続して監視し、反応速度が低下する兆候が見られた場合、即、原料ホッパー1からの金属原料3の供給を一時的に増量し、反応速度を安定させる。このとき原料金属充填層10の上面が不均一になっているので、この上面が平滑になるように、目視で確認しながら原料金属を供給することが望ましい。また、分散制御システムなどを利用してロードセル2およびロードセル9で検知した重量変化と原料金属供給弁4を連動させ、反応速度の低下の兆候が生じた場合、金属供給弁4が開き、原料金属3を反応速度が安定するように供給するように設定することが望ましい。
【0042】
本発明の金属粉末の製造方法には冷却工程を設けることができる。冷却工程は、図1に示すように、還元炉13内のノズル14と反対側の空間部分で行うことができ、あるいは、還元炉13の出口に接続した別の容器を用いることも可能である。なお、本発明でいう冷却とは、還元反応で生成したガス流(塩酸ガスを含む)における金属粒子の成長を停止もしくは抑制するために行う操作であり、具体的には還元反応を終えた1000℃付近のガス流を400℃〜800℃程度まで急速冷却させる操作を意味する。もちろんこれ以下の温度まで冷却を行っても構わない。
【0043】
冷却を行うための好ましい例として、火炎先端から下方の空間部分に不活性ガスを吹き込むように構成することができる。具体的には、冷却ガス供給管17より窒素ガスを吹き込むことで、ガス流を冷却することができる。不活性ガスを吹き込むことにより、金属粉末19の凝集を防止しつつ粒径制御を行うことができる。冷却ガス供給管は、1箇所もしくは還元炉13の上下方向に位置を変化させて複数箇所に設けることで、冷却条件を任意に変更することができ、これにより粒径制御をより精度よく行うことができる。
【0044】
以上の工程を経た金属粉末19と塩酸ガスおよび不活性ガスの混合ガスは回収工程へ移送され、そこで混合ガスから金属粉末19が分離回収される。分離回収には、例えばバグフィルター、水中捕集分離手段、油中捕集分離手段および磁気分離手段の1種または2種以上の組合せが好適であるが、これに限定されるものではない。たとえば、バグフィルターによって金属粉末19を捕集する場合、冷却工程で生成した金属粉末19と塩酸ガスおよび不活性ガスの混合ガスをバグフィルターに導き、金属粉末19だけを回収した後、洗浄工程に送ってもよい。油中捕集分離を用いる場合には、炭素数10〜18のノルマルパラフィンまたは軽油を使用するのが好適である。水中もしくは油中捕集を用いる場合には、捕集液にポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシプロピレングリコールまたはそれらの誘導体(モノアルキルエーテル、モノエステル)あるいは、ソルビタン、ソルビタンモノエステル等の界面活性剤、ベンゾトリアゾールまたはその誘導体に代表される金属不活性剤のフェノール系、あるいはアミン系など公知の酸化防止剤、これらの1種または2種以上を10ppm〜1000ppm程度添加すると、金属粉末粒子の凝集防止や防錆に効果的である。
【0045】
以上のように、従来の塩化還元法による金属粉末の製造方法また製造装置では、塩化炉内での原料金属充填層の不均一反応による、未反応塩素ガスの還元炉への流入が生じてしまったため、生成する金属粉末の粒度が安定せず、特に粗大粒子が発生してしまった。しかしながら、本発明の製造方法及び製造装置では、塩化炉の重量を秤量することにより塩化反応の反応速度が制御でき安定するため、未反応塩素ガスの還元炉への流入を防止でき、結果として粒度の安定した、特に粗大粒子のない金属粉末を製造することができる。さらに、従来方法あるいは従来装置では上記のように塩化反応が急激に低下するなど不安定であったため、反応速度を上げられなかったが、本発明では反応速度が安定したため、反応速度を上げることが可能となり、結果として金属粉末の生産性を向上することができる。
【0046】
【実施例】
以下、本発明を具体的な実施例によりより詳細に説明する。
[実施例]
図1に示す金属粉末の製造装置の塩化炉5に、原料ホッパー1より平均粒径5mmの原料ニッケル15kgを充填し、炉内雰囲気温度を1100℃にして4Nl/minの流量で塩素ガスを導入し、塩化反応を開始した。その後原料ホッパー1より原料ニッケルを5分置きに0.5kg/で断続的に原料ニッケルを塩化炉5に供給した。このように金属ニッケルを塩化して塩化ニッケル蒸気を発生させた。
【0047】
これに塩素ガス供給量の10%(モル比)の窒素ガスを混合し、この塩化ニッケル蒸気−窒素混合ガスを1000℃の雰囲気温度に加熱した還元炉13に、ノズル14から流速2.3m/秒(1000℃換算)で導入した。同時に還元炉13の頂部から水素ガスを流速7Nl/minで供給し、塩化ニッケル蒸気を還元した。
【0048】
上記のように塩化反応と還元反応を同時並行的に連続して(30時間)行い、その際原料ホッパー1と塩化炉5の重量をそれぞれロードセル2及び9にて秤量して、その重量変化から塩化炉内での塩化反応の反応速度を連続的に検知した。製造開始後、25時間目に反応速度低下の兆候が見られたので、原料ホッパー1からの原料ニッケル供給量を1回当り5kgに増量し、反応速度を安定させ、製造を継続した。
【0049】
還元反応で生成したニッケル粉末を含む生成ガスは、冷却工程で窒素ガスを混合して冷却した。次いで、窒素ガス−塩酸蒸気−ニッケル粉末からなる混合ガスを純水中に導き、ニッケル粉末を分離回収した。次いで、回収したニッケル粉末を純水で洗浄した後、乾燥して製品ニッケル粉末を得た。得られたニッケル粉末の粒度分布を図2、またSEM写真を図3(A)に示す。BET法による平均粒径は0.40μmであり、有機溶媒に懸濁させた際の平均粒径は1.50μm、また5μm以上の粗粉は0%であった。ここで有機溶媒に懸濁させた際の平均粒径および粒度分布については、レーザー光散乱画折法粒度測定機(Coulter LS230:コールター社製)を用い、適量の金属粉末をα−テルピネオールに懸濁させてから超音波をかけて3分間分散させ、サンプル屈折率1.8にて測定し、体積統計値の粒度分布を求めた。
【0050】
[比較例]
原料ホッパー1と塩化炉5の重量を秤量せず、塩化炉内での塩化反応の反応速度を制御しなかった以外は実施例1と同様に製造を行った。得られたニッケル粉末の粒度分布を図2、またSEM写真を図3(B)に示す。BET法による平均粒径は0.45μmであり、有機溶媒に懸濁させた際の平均粒径は1.45μm、また5μm以上の粗粉は3.0%であった。
本発明の方法である実施例で製造したニッケル粉末の粒度分布は、図2より、比較例で製造したニッケル粉末に比べて、特に粗粉が極めて少なく、また図3のSEM写真から、比較例で製造したニッケル粉末は1μm以上の粗粉が多く見られるが、これに比べて実施例で製造したニッケル粉末は1μm以上の粗粉が極めて少ないことが明らかである。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の金属粉末の製造方法および製造装置によれば、積層セラミックコンデンサの内部電極などの1μm以下の微細な粒径が要求されるニッケル粉末などの金属粉末を効率よく製造することができ、さらに塩化反応の反応速度を制御でき結果として粒度の均一な粗大粒のない金属粉末を製造することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の金属粉末の製造装置の構成を示す縦断面図である。
【図2】実施例および比較例で製造されたニッケル粉末の粒度分布を示すグラフである。
【図3】(A)は実施例で製造されたニッケル粉末のSEM写真であり、(B)は比較例で製造されたニッケル粉末のSEM写真である。
【図4】塩化炉における反応速度(塩化炉重量の変化速度)を示す線図である。
【符号の説明】
5…塩化炉、9…ロードセル、1…原料ホッパー、2…ロードセル、
13…還元炉、3…原料金属。
Claims (12)
- 原料金属を塩化炉内に断続的もしくは連続的に供給し、上記原料金属と塩素ガスを上記塩化炉内で反応させて金属塩化物蒸気を連続的に生成し、上記金属塩化物蒸気と水素ガスを還元炉内で反応させて連続的に金属粉末を得る金属粉末の製造方法において、塩化反応中の上記塩化炉の重量を秤量し、この秤量結果に基づいて上記原料金属の上記塩化炉への供給を制御することを特徴とする金属粉末の製造方法。
- 前記塩化炉の重量の変化速度を監視し、この変化速度に基づいて前記原料金属の上記塩化炉への供給を制御することを特徴とする請求項1に記載の金属粉末の製造方法。
- 前記変化速度が急落する兆候が認められたときに、前記原料金属の供給量を一時的に急増することを特徴とする請求項2に記載の金属粉末の製造方法。
- 前記金属がニッケルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属粉末の製造方法。
- 前記金属粉末が平均粒径0.01〜1μmのニッケル粉末であることを特徴とする請求項4に記載の金属粉末の製造方法。
- 前記塩化炉の重量の秤量をロードセルにより行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属粉末の製造方法。
- 前記原料金属を前記塩化炉内に供給する原料ホッパー全体の重量を秤量することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金属粉末の製造方法。
- 原料金属を供給するための原料ホッパーと、この原料ホッパーから供給される原料金属を塩化する塩化炉と、この塩化炉で発生した金属塩化物蒸気を還元する還元炉とを備え、
上記原料ホッパーと上記塩化炉は、原料金属を供給し供給量を制御するための弁を介して原料供給管で連通され、
上記塩化炉と上記還元炉は、塩化炉で発生した金属塩化物蒸気を還元炉に移送する移送管で連通され、
上記塩化炉は、内部に塩素ガスを供給するための塩素ガス供給管を備え、
上記還元炉は、上記金属塩化物蒸気を内部に噴出するノズルと、水素ガスを内部に供給するための水素ガス供給管と、還元された金属粉末を冷却する不活性ガスを内部に供給するための冷却ガス供給管とを備え、
さらに、上記塩化炉全体の重量を秤量する秤量手段と、この秤量手段の秤量結果に基づいて上記原料金属の上記塩化炉への供給量を制御する制御手段を備えていることを特徴とする金属粉末の製造装置。 - 前記制御手段は、前記塩化炉の重量の変化速度を監視し、この変化速度に基づいて前記原料金属の上記塩化炉への供給を制御することを特徴とする請求項8に記載の金属粉末の製造装置。
- 前記制御手段は、変化速度が急落する兆候が認められたときに、前記原料金属の供給量を一時的に急増することを特徴とする請求項9に記載の金属粉末の製造装置。
- 前記原料ホッパー全体の重量を秤量する秤量手段を備えていることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の金属粉末の製造装置。
- 前記秤量手段がロードセルであることを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の金属粉末の製造装置。
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