JP2004024585A - 遊技機 - Google Patents

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Shohachi Ugawa
鵜川 詔八
Takayuki Ishikawa
石川 貴之
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Abstract

【課題】外部から内蔵プログラムを読み出すことを困難にした上で、不正マイクロコンピュータの作成をさらに困難にした制御用ワンチップマイクロコンピュータを搭載した遊技機を提供する。
【解決手段】遊技制御用マイクロコンピュータ56には、CPUコア561、ROM541およびRAM542等の基本的な構成要素とともに、セキュリティチェック回路550、検査モード認識回路501、入出力バッファ制御回路502および入出力バッファ503,504が内蔵され、さらに、電圧監視回路564が内蔵されている。検査モード認識回路501は、検査装置500からの検査コードが正規のコードであれば、アドレスバスおよびデータバス上のデータを外部に出力可能にする。
【選択図】 図31

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内蔵されているプログラムにもとづいて遊技機の動作に関わる制御を実行するとともに、遊技機外部から入力される検査コードを認識可能な制御用ワンチップマイクロコンピュータを含むパチンコ遊技機やスロット機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機の一例として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
【0003】
遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態となるための権利を発生させたりすることや、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態になることや遊技者に得点を与えたりすることである。
【0004】
特別図柄を表示する可変表示部を備えた第1種パチンコ遊技機では、特別図柄を表示する可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば16ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】
一般に、遊技機における遊技進行は制御用のプログラムを内蔵した制御用マイクロコンピュータを含む遊技制御手段によって制御される。そして、所定の条件(例えば可変表示開始の条件となる始動入賞)が成立すると乱数を発生させ、乱数値があらかじめ決められている所定値と一致すると「大当り」となる。また、景品遊技媒体を払い出す制御を行う払出制御手段が設けられ、払出制御手段は、一般に制御用マイクロコンピュータを含む。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、特定遊技状態等の遊技価値が付与されている場合には、遊技者が景品を得やすくなっている。そのために、不正に遊技価値を得ようとする行為が生ずることも考えられる。そのような行為として、例えば、マイクロコンピュータが実行する遊技制御プログラムを、「大当り」が発生しやすいように改変する行為がある。
【0007】
改変された不正プログラムによって遊技制御が実行されないように、マイクロコンピュータには、プログラムが正当なものであるか否かを判定するセキュリティチェック機能が組み込まれている。そして、マイクロコンピュータは、セキュリティチェック機能によってプログラムが正当なものでないと判断された場合には、遊技制御プログラムを実行しないように構成されている。
【0008】
しかし、プログラムを内蔵した正規のマイクロコンピュータを取り外して、大当りを生じさせやすい不正プログラムを内蔵したマイクロコンピュータを搭載してしまうといった不正行為が考えられる。そのような不正プログラムを内蔵したマイクロコンピュータでは、セキュリティチェック機能が存在しないか、または、存在しても不正プログラムを正当なプログラムと判定するように改変されている。従って、セキュリティチェック機能だけでは、不正プログラムによる遊技を防止することができないおそれがある。
【0009】
さらに、内部アドレスバスや内部データバス上のデータをマイクロコンピュータの外部に出力しないようにして、マイクロコンピュータの外部から内蔵プログラムを読み出すことを不可能にしてプログラムの解析ができないようにし、その結果、不正プログラムの作成を困難にしたマイクロコンピュータも考案されている。しかし、アドレスバスやデータバスを介した内蔵プログラムの解析を困難にしても、プログラム自体はマイクロコンピュータの内部に存在するので、何らかの方法で内蔵プログラムが読み出されてしまう可能性がある。内蔵プログラムが読み出されてしまった場合には、そのプログラムを改変した不正プログラムを内蔵した不正マイクロコンピュータが作られてしまう。また、遊技機で用いられる所定電圧の電源を監視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検出する電圧監視回路がマイクロコンピュータの外に設けられていることがある。マイクロコンピュータは、一般に、電源監視回路から電力供給の停止を示す信号が入力されると、所定の電源断時処理(例えば、遊技機への電力供給が停止していてもバックアップ電源からの電力によって内容を保持可能なバックアップRAMに制御状態を保存するための処理)を実行した後に動作を停止するように構成されている。そして、電力供給の停止を示す信号が繰り返し入力されるような場合には、スタックオーバーフローの発生等に起因して初期状態から再起動する場合がある。すると、マイクロコンピュータ外部から電力供給の停止を示す信号が繰り返し入力することによってマイクロコンピュータをリセット状態にしその後大当りを生じさせるタイミングで始動入賞を不正に発生させるという不正行為を行うことも可能であった。
【0010】
そこで、本発明は、外部から内蔵プログラムを読み出すことを困難にした上で、不正マイクロコンピュータの作成をさらに困難にし、不正行為をさらにしにくくすることができる制御用ワンチップマイクロコンピュータを搭載した遊技機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技機は、内蔵するROMに格納されているプログラムにもとづいて遊技機の動作に関わる制御を実行するとともに遊技機外部から入力される検査コードを認識可能な制御用ワンチップマイクロコンピュータ(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ56や払出制御用マイクロコンピュータ371)を含む遊技機であって、遊技機への電力供給が停止したときに、内蔵するRAMのデータをバックアップするバックアップ手段(例えば電源基板910に搭載されたコンデンサ916)を備え、制御用ワンチップマイクロコンピュータが、少なくとも、内蔵するROM(例えばROM341,541)に格納されているプログラムが正規のプログラムであるか否かを判定するチェック手段(例えばセキュリティチェック回路330,550)と、遊技機の外部から入力される検査コードが正規の検査コードであると認識したときにアドレスバス上のアドレスデータおよびデータバス上のデータを外部に出力可能な状態に設定するデータ出力許可手段(例えば検査モード認識回路321,501、入出力バッファ制御回路322,502、入出力バッファ323,324,503,504)と、遊技機で用いられる所定電圧(例えば+30V)の電源(例えばVSL電源)を監視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検出する電圧監視回路(例えば電圧監視回路564,384)とを内蔵したことを特徴とする。
【0012】
制御用ワンチップマイクロコンピュータが、外部から読み取り可能な遊技機固有の識別情報(例えばそれぞれのパチンコ遊技機を識別可能な識別情報(IDコード))を記憶する記憶手段(例えばICタグ441)を、プログラムを格納するROMとは別に内蔵してもよい。
【0013】
制御用ワンチップマイクロコンピュータが、遊技機に設けられている電気部品の制御状態を識別可能な試験信号を遊技機外部に出力するための試験信号出力回路(例えば試験信号出力回路391〜39n,581〜58n)を内蔵してもよい。
【0014】
制御用ワンチップマイクロコンピュータが、制御用ワンチップマイクロコンピュータが搭載されている基板とは異なる基板(例えば主基板31に対する払出制御基板37、払出制御基板37に対する主基板31、主基板31または払出制御基板37に対する演出制御基板80)に搭載されている制御用マイクロコンピュータのROMに格納されているプログラムが正規のものであるか否かを認証するための認証回路(例えば認証回路332,592)を内蔵してもよい。
【0015】
制御用ワンチップマイクロコンピュータが、遊技機の外部に設けられ遊技機と通信可能な外部機器(例えばカードユニット50)に搭載されている制御用マイクロコンピュータ(例えばカードユニット制御用マイクロコンピュータ)のROMに格納されているプログラムが正規のものであるか否かを認証するための外部機器認証回路(例えば外部機器認証回路334)を内蔵してもよい。
【0016】
データ出力許可手段が、プログラムを格納するROMの領域とは異なる領域(例えばEEPROM)に保持している照合用検査コードと遊技機の外部(例えば検査装置500)から入力された検査コードとを比較することによって検査コードが正規の検査コードであるか否かを認識し、照合用検査コードが、遊技機の外部から書き換え可能(例えば検査モード認識回路321,501が検査装置500の要求に応じてEERROMに記憶されている照合用検査コードを書き換える)であることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例である第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
【0018】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0019】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0020】
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置(特別可変表示部)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。なお、可変表示部は固定的な領域であってもよいが、遊技進行中に、可変表示装置9の表示領域において移動したり大きさが変化してもよい。また、可変表示装置9には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶数を表示する4つの特別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18が設けられている。有効始動入賞(始動入賞記憶数が4未満のときの始動入賞)がある毎に、表示色を変化させる(例えば青色表示から赤色表示に変化させる)始動記憶表示エリア18を1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、表示色が変化している始動記憶表示エリア18を1減らす(すなわち表示色をもとに戻す)。
【0021】
なお、図柄表示エリアと始動記憶表示エリア18とが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動入賞記憶数が表示された状態とすることができる。また、始動記憶表示エリア18を図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよく、この場合には、可変表示中は始動入賞記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、この実施の形態では、始動記憶表示エリア18を可変表示装置9に設けるようにしているが、始動入賞記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置9とは別個に設けるようにしてもよい。
【0022】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0023】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
【0024】
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動入賞記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄始動入賞記憶の値が1増やされる。普通図柄表示器10の近傍には、普通図柄始動入賞記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。なお、特別図柄と普通図柄とを一つの可変表示装置で可変表示するように構成することもできる。その場合には、特別可変表示部と普通可変表示部とは1つの可変表示装置で実現される。
【0025】
この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば29.2秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0026】
さらに、特別遊技状態としての確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0027】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される飾りランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音や音声を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。
【0028】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0029】
カードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0030】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
【0031】
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示態様)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0032】
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態(特別遊技状態)となる。
【0033】
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図3を参照して説明する。図3は、遊技機を裏面から見た背面図である。
【0034】
図3に示すように、遊技機裏面側では、可変表示装置9、遊技盤6に設けられている各種装飾LED、始動記憶表示器18および普通図柄始動記憶表示器41、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51、球切れランプ52、スピーカ27等の演出用部品を制御する演出制御基板80を含む可変表示制御ユニット49と、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31とが設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置されている。また、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電源基板910や発射制御基板91が設けられている。
【0035】
遊技機裏面において、上方には、各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外部出力するための賞球用端子および球貸し個数信号を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えた情報端子盤34が設置されている。
【0036】
さらに、各基板(主基板31や払出制御基板37等)に含まれる記憶内容保持手段(例えば、電力供給停止時にもその内容を保持可能な変動データ記憶手段すなわちバックアップRAM)に記憶されたバックアップデータをクリアするための操作手段としてのクリアスイッチ921が搭載されたスイッチ基板190が設けられている。スイッチ基板190には、クリアスイッチ921と、主基板31等の他の基板と接続されるコネクタ922が設けられている。
【0037】
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レールを通り、賞球ケース40Aで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球の補給が行われる。
【0038】
入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿3が満杯になり、さらに遊技球が払い出されると、遊技球は余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払い出されると、満タンスイッチ48(図3において図示せず)がオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに発射装置の駆動も停止する。
【0039】
図4は、主基板31を収容する遊技制御基板ボックスを簡略化して示す正面図である。主基板31は、遊技機裏面において、遊技制御基板ボックスに収容されている。すなわち、収納手段としての遊技制御基板ボックスに主基板31が収納され、それらが組み合わされた遊技制御ユニットの形で遊技機に取り付けられている。遊技制御基板ボックスは、主基板31が収容されたボックス本体31Aが蓋部31Bで覆われる構造である。蓋部31Bは、取付部31D,31Eのそれぞれにおける1箇所の取付穴にねじ込まれたワンウェイねじとその他のねじ(図示せず)でボックス本体31Aに固着される。ワンウェイねじとは、ねじ締め方向にしか回らないねじである。従って、一旦締め付けるとねじを取り外すことはできない。
【0040】
蓋部31Bをボックス本体31Aから外して主基板31を露出させようとする場合には、取付部31D,31Eにおけるワンウェイねじの取付部分(蓋部31Bとの取付部分)を切断する必要がある。従って、取付部分の切断の履歴から主基板31が露出された回数がわかる。管理者等が把握している取付部分の切断の履歴(回数)よりも実際の切断の回数が多い場合には、蓋部31Bが不正に外されて主基板13が露出され、遊技制御用マイクロコンピュータが不正マイクロコンピュータに交換された可能性があることがわかる。なお、取付部31D,31Eにはそれぞれ3箇所の取付穴が設けられているので、蓋部31Bを3回まで外すことができる。
【0041】
また、蓋部31Bの不正取り外し防止のために、蓋部31Bとボックス本体31Aとの間に、ホログラムがプリントされた封印シール31F,31Gが貼着される。封印シール31F,31Gを剥がすと蓋部31Bおよびボックス本体31Aにホログラムが部分的に残るので、剥がされたことが一目でわかる。このことからも、蓋部31Bをボックス本体31Aから不正に取り外して主基板31を露出させようとしたことがわかる。
【0042】
しかし、上記のような不正取り外し防止のための対策が施されていても、遊技制御基板ボックスごと不正に交換されてしまうと、不正交換されたことを判別することが容易でない。本発明では、後述するように、遊技制御基板ボックスが不正に交換されても、容易にそのことを判別することができる。
【0043】
この実施の形態では、蓋部31Bに、機種名シール31aと検査履歴シール31bとが貼付されている。検査履歴シール31bには、主基板31の検査、修理、交換等の際に記入される「検査者」の欄と「検査日」の欄とが設けられているが、この例では、遊技機管理番号も記載されている。遊技機管理番号は、例えば遊技制御基板ボックスのユニット番号(各遊技制御ユニットに固有に付与された番号)である。
【0044】
なお、主基板31におけるコネクタ部分は蓋部31Bの外部に露出している。図4に示された例では、識別情報入出力のためのコネクタ31Cが例示されている。しかし、主基板31には、他の基板等との接続のための他のコネクタも搭載されている。
【0045】
また、図4には遊技制御基板ボックスが例示されているが、払出制御基板37も、払出制御基板ボックスに収容されて、遊技機裏面に設置されている。
【0046】
図5は、遊技制御基板ボックスの断面図である。図6はワンチップマイクロコンピュータである遊技制御用マイクロコンピュータ56を示す正面図である。図7は、遊技制御用マイクロコンピュータ56の断面図である。図5に示すように、遊技制御基板ボックスのボックス本体31Aの蓋体401には凹部430が設けられ、凹部430に対応する位置の遊技制御基板31上にワンチップマイクロコンピュータである遊技制御用マイクロコンピュータ56が搭載されている。
【0047】
図6および図7に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ56のパッケージ442の所定個所に凹部444が設けられている。凹部444の位置は、ICチップ440およびICリード443と干渉しない位置である。凹部444の内部にID発信器(ICタグ)441が配置され、ICタグ441は、合成樹脂445で遊技制御用マイクロコンピュータ56のパッケージ442に一体不可分に封入される。ICタグ441は、非接触型のICカード内に埋め込まれて使用されるICチップと同種のICチップおよびアンテナ部を含むものである。ICタグ441内のメモリ(例えばEEPROM)には、個別のパチンコ遊技機1ごとに異なり、それぞれのパチンコ遊技機1を識別可能な識別情報(IDコード)が記憶されている。
【0048】
図5に示すように、凹部430に、後述するID読取書込装置450のアンテナ部を位置させて、遊技制御用マイクロコンピュータ56に一体不可分に設けられたICタグ441の識別情報を読み取ったり、ICタグ441に識別情報を書き込んだりすることができる。識別情報の読み書きは、電波によって非接触で行われる。
【0049】
図8は、ID読取書込装置450を示す正面図である。ID読取書込装置450の本体451の先端部分には、識別情報書込要求信号や識別情報発信要求信号の送信および識別情報の受信を行うデータ送受信部452が設けられている。本体451の後端部分は手で握ることができるような形状になっている。ID読取書込装置450は、作業者が片手で握って持ち運べる程度に小型軽量に構成されている。
【0050】
表示LED454は、データ送受信部452による識別情報等のデータの送受信が成功したか否かを表示する。表示パネル453には、カタカナ、英字、数字の文字を10文字×2行表示することができる。操作者は、表示パネル453に表示される文字情報によって、識別情報の確認を行ったりメニューから作業内容を選択したりする。電源キー455は、ID読取書込装置450の電源をオンオフするためのキーである。下方向キー457および上方向キー458は、表示パネル453に表示されるカーソルを移動したり、メニューの表示ページを切り替えたりするためのキーである。取消キー459は、処理を途中で中断したり、メニューの階層をさかのぼって戻るためのキーである。決定キー456は、処理を実行したり、メニューを決定するためのものである。
【0051】
このようなID読取書込装置450によって読み取られたICタグ441内の識別情報は、例えばID読取書込装置450に接続される管理装置(例えばパーソナルコンピュータ)に転送される。管理装置は、各パチンコ遊技機1に設定されているはずの識別情報を記憶している。そして、記憶している識別情報とID読取書込装置450によって読み取られた識別情報とが一致していなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、正規のマイクロコンピュータでないと判定する。
【0052】
図9は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図9には、払出制御手段を搭載した払出制御基板37および演出制御手段を搭載した演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、およびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
【0053】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0054】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM、プログラムに従って制御動作を行うCPU(CPUコア)、および信号を入出力するためのI/Oポート(入出力ポート)部等を内蔵する遊技制御用マイクロコンピュータ56を含む。なお、CPUはROMに格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPUまたはマイクロコンピュータが実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPUがプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUまたはマイクロコンピュータについても同様である。
【0055】
また、RAMは、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源(遊技機への電力供給が停止したときに、内蔵するRAMのデータをバックアップするバックアップ手段の一例)によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAMの一部または全部の内容は保存される。
【0056】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ(打球ハンドル)5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、打球ハンドル5の操作量に応じた速度で遊技球が発射されるように制御される。
【0057】
なお、この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、遊技盤に設けられている普通図柄始動記憶表示器41および装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの表示制御を行う。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御も行う。
【0058】
図10は、払出制御基板37および球払出装置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。図10に示すように、満タンスイッチ48からの検出信号は、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372bに入力される。また、球切れスイッチ187からの検出信号も、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372bに入力される。また、払出カウントスイッチ301からの検出信号は、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372bに入力される。払出カウントスイッチ301は、球払出装置97から実際に払い出された遊技球を検出する。
【0059】
払出制御基板37の払出制御用CPU(CPUコア)は、球切れスイッチ187からの検出信号が球切れ状態を示しているか、または、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状態を示していると、球払出処理を停止する。
【0060】
入賞があると、主基板31の通信回路591から、払出指令信号(払出制御コマンド)として、賞球の払出要求を行うためのREQ信号(賞球リクエスト信号)および払い出すべき賞球個数を示す払出個数信号が出力される。払出個数信号は、通信回路331を介して払出制御用CPUに入力される。払出制御用CPUは、通信回路331を介してREQ信号および払出個数信号が入力すると、払出個数信号が示す個数の遊技球を払い出すために球払出装置97を駆動する制御を行う。なお、主基板31の通信回路591からは、電源確認信号も出力される。
【0061】
また、払出制御基板37において賞球の払出処理を実行しているときには、主基板31には、払出制御基板37の通信回路331を介して出力された払出処理中であることを示すBUSY信号(賞球払出中信号)が入力される。また、払出制御用CPUは、払出禁止状態では、主基板31に対して払出禁止信号を出力する。なお、この実施の形態では、払出制御用CPUは、1チップマイクロコンピュータ(払出制御用マイクロコンピュータ)におけるCPUコアの部分であり、払出制御用マイクロコンピュータは、払出制御用CPU、ROM、RAM、I/Oポートおよび通信回路等を内蔵している。従って、図10に示す各I/Oポートおよび通信回路331は、払出制御用マイクロコンピュータに内蔵されている。
【0062】
払出制御用CPUは、出力ポート372cを介して、賞球払出数を示す賞球情報信号および貸し球数を示す球貸し個数信号をターミナル基板(枠用外部端子基板と盤用外部端子基板とを含む)160に出力する。なお、出力ポート372cの外側に、ドライバ回路が設置されているが、図10では記載省略されている。
【0063】
また、払出制御用CPUは、出力ポート372dを介して、エラー表示用LED374にエラー信号を出力する。さらに、出力ポート372fを介して、ランプの点灯/消灯を指示するための信号を賞球ランプ51および球切れランプ52に出力する。なお、払出制御基板37の入力ポート372dには、エラー状態を解除するためのエラー解除スイッチ375からの検出信号が入力される。エラー解除スイッチ375は、ソフトウェアリセットによってエラー状態を解除するために用いられる。
【0064】
さらに、払出制御基板37の入力ポート372bには、中継基板72を介して、払出モータ289の回転位置を検出するための払出モータ位置センサからの検出信号が入力される。払出制御基板37からの払出モータ289への駆動信号は、出力ポート372cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分における払出モータ289に伝えられる。なお、出力ポート372cの外側に、ドライバ回路(モータ駆動回路)が設置されているが、図10では記載省略されている。
【0065】
カードユニット50には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット50には、使用可表示ランプ151、連結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154およびカード挿入口155が設けられている(図1参照)。インタフェース基板66には、打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LED60、球貸し可LED61、球貸しスイッチ62および返却スイッチ63が接続される。
【0066】
インタフェース基板66からカードユニット50には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ62が操作されたことを示す球貸しスイッチ信号および返却スイッチ63が操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。また、カードユニット50からインタフェース基板66には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が通信回路335を介してやりとりされる。カードユニット50と払出制御基板37の間には、インタフェース基板66が介在している。よって、接続信号(VL信号)等の信号は、図10に示すように、インタフェース基板66を介してカードユニット50と払出制御基板37の間でやりとりされることになる。
【0067】
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板37の払出制御用CPUは、カードユニット50にPRDY信号を出力する。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出力する。払出制御用CPUは、VL信号の入力状態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッチが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力する。
【0068】
そして、払出制御基板37の払出制御用CPUは、カードユニット50に対するEXS信号を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。そして、払出が完了したら、払出制御用CPUは、カードユニット50に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユニット50からのBRDY信号がオン状態でなければ、賞球払出制御を実行する。なお、カードユニット50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板37から供給される。
【0069】
カードユニット50に対する電源基板910からの電力供給は、払出制御基板37およびインタフェース基板66を介して行われる。この例では、インタフェース基板66内に配されているカードユニット50に対するAC24Vの電源供給ラインに、カードユニット50を保護するためのヒューズが設けられ、カードユニット50に所定電圧以上の電圧が供給されないようにしている。
【0070】
図11は、電源基板910における直流電圧作成部分を示すブロック図である。電源基板910には、遊技機内の各電気部品制御基板や機構部品への電力供給を実行または遮断するための電源スイッチ914が設けられている。なお、電源スイッチ914は、遊技機において、電源基板910の外に設けられていてもよい。電源スイッチ914が閉状態(オン状態)では、交流電源(AC24V)がトランス911の入力側(一次側)に印加される。トランス911は、交流電源(AC24V)と電源基板910の内部とを電気的に絶縁するためのものであるが、その出力電圧もAC24Vである。また、トランス911の入力側には、過電圧保護回路としてのバリスタ918が設置されている。
【0071】
電源基板910は、電気部品制御基板(主基板31、払出制御基板37および演出制御基板80)と独立して設置され、遊技機内の各電気部品制御基板および機構部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC24V、VSL(DC+30V)、VLP(DC+24V)、VDD(DC+12V)およびVCC(DC+5V)を生成する。また、バックアップ電源(VBB)すなわちバックアップRAMに記憶内容を保持させるための記憶保持手段となるコンデンサ916は、DC+5V(VCC)すなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラインから充電される。また、+5Vラインとバックアップ+5V(VBB)ラインとの間に、逆流防止用のダイオード917が挿入される。なお、VSLは、整流平滑回路914において、整流素子でAC24Vを整流昇圧することによって生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源となる。また、VLPは、ランプ点灯用の電圧であって、整流回路912において、整流素子でAC24Vを整流することによって生成される。
【0072】
電源電圧生成手段としてのDC−DCコンバータ913は、1つまたは複数のレギュレータIC(図11では2つのレギュレータIC924A,924Bを示す。)を有し、VSLにもとづいてVDDおよびVCCを生成する。レギュレータIC(スイッチングレギュレータ)924A,924Bの入力側には、比較的大容量のコンデンサ923A,923Bが接続されている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給が停止したときに、VSL、VDD、VCC等の直流電圧は、比較的緩やかに低下する。
【0073】
図12は、遊技制御用マイクロコンピュータ56の構成を示すブロック図である。遊技制御用マイクロコンピュータ56は、CPUコア561、ROM541、RAM542、遊技制御用マイクロコンピュータ56にデータを入力するとともに遊技制御用マイクロコンピュータ56からデータを出力するためのI/Oポート571〜57n、タイマ回路566およびウォッチドッグタイマ回路565を内蔵している。それらの間は、アドレスバス、データバスおよび制御信号バス(リード信号やライト信号を伝達するバス)で結ばれている。また、試験信号を出力するための出力ポートである試験信号出力回路581〜58nも内蔵されている。試験信号出力回路581〜58nにはデータバスが接続されている。さらに、アドレスバス上のアドレスデータをデコードして、チップセレクト信号(CS)を生成するアドレスデコード回路568が内蔵されている。チップセレクト信号は、I/Oポート571〜57nおよび試験信号出力回路581〜58nのそれぞれをアクティブにするための信号である。なお、I/Oポート571〜57nのうちには、遊技制御用マイクロコンピュータ56にデータを入力するための入力ポート(出力ポート機能を含まない)や、遊技制御用マイクロコンピュータ56からデータを出力するための出力ポート(入力ポート機能を含まない)が含まれていてもよい。
【0074】
また、CPUコア561のリセット入力に供給されるリセット信号を生成するリセット回路562、遊技制御用マイクロコンピュータ56内で使用されるクロック信号(システムクロックや高速クロック信号など)を生成する発振回路563、電源電圧の低下を検出する電圧監視回路564、遊技制御処理において使用される乱数を生成する乱数発生回路569、他の基板に搭載されているマイクロコンピュータと通信を行う通信回路591、および他の基板に搭載されているROM(マイクロコンピュータ内蔵ROMやマイクロコンピュータに外付けされるROM)マイクロコンピュータの認証を行う認証回路592も内蔵されている。乱数発生回路569、通信回路591および認証回路592には、アドレスバス、データバスおよび制御信号バスが接続されている。
【0075】
さらに、リセット信号がリセット解除を示すレベルになったときに、CPUコア561がROM541に格納されている遊技制御用のプログラムを実行する前に、遊技制御用のプログラムが正当であるか否かをチェックするためのセキュリティチェックプログラムをCPUコア561に実行させるセキュリティチェック回路550も内蔵されている。
【0076】
また、検査装置500が遊技機に接続されたときに、検査装置500から出力される検査コードを認識する検査モード認識回路501が内蔵されている。検査モード認識回路501は、ROM541およびRAM542とは異なる記憶手段である例えばEEPROMを有する。その記憶手段には、照合用検査コードが設定されている。検査モード認識回路501は、検査装置500から検査コードが入力されると、入力された検査コードと記憶している照合用検査コードとを比較し、それらが一致している場合には、その旨を入出力バッファ制御回路502に伝える。
【0077】
遊技制御用マイクロコンピュータ56には、入出力バッファ503,504が内蔵されている。入出力バッファ503は、入出力バッファ制御回路502から許可信号が出力されている場合には、データバスを遊技制御用マイクロコンピュータ56の外部に出力可能な状態にする。また、入出力バッファ504は、入出力バッファ制御回路502から許可信号が出力されている場合には、アドレスバスを遊技制御用マイクロコンピュータ56の外部に出力可能な状態にする。入出力バッファ制御回路502は、検査モード認識回路501から検査コードと照合用検査コードとが一致している旨の通知を受けると、入出力バッファ503,504に対して許可信号を出力する。入出力バッファ503,504がバス上のデータを出力可能にする状態が検査モードである。
【0078】
従って、検査モード認識回路501が正規の(照合用検査コードと一致)検査コードを受けない限り、遊技制御用マイクロコンピュータ56のデータバスおよびアドレスバス上のデータを遊技制御用マイクロコンピュータ56の外部に取り出すことはできない。よって、ROM541に格納されている遊技制御用のプログラムを外部に取り出すことは困難であり、その結果、遊技制御用のプログラムを解析して不正プログラムを作成し不正プログラムを搭載した不正マイクロコンピュータを作成することは困難である。
【0079】
また、検査モード認識回路501が正規の検査コードを受けた場合には遊技制御用マイクロコンピュータ56のデータバスおよびアドレスバス上のデータを遊技制御用マイクロコンピュータ56の外部に取り出すことができるので、検査装置500は、遊技制御用のプログラムの正当性を検証することができる。なお、制御信号バスを遊技制御用マイクロコンピュータ56の外部に取り出すための入出力バッファも存在するが、図12では記載省略されている。
【0080】
なお、ここでは、検査装置500からの検査コードがデータバスとは異なる経路で遊技制御用マイクロコンピュータ56に入力されたが、検査コードを入出力バッファ回路503を介してデータバスから入力するようにしてもよい。その場合には、例えば、CPUコア561がリセット状態にある期間において、検査装置500から入出力バッファ回路503に検査コードを入力する。そして、検査モード認識回路501は、入出力バッファ回路503から検査コードを入力する。
【0081】
また、検査モードでは、遊技制御用マイクロコンピュータ56を、検査コードの入力に応じて単にアドレスバスおよびデータバス上のデータを外部出力可能にするのではなく、他の状態にしてもよい。例えば、検査コードを入力したら、遊技制御用のプログラムを実行するのではなく外部からのアドレス指定に応じて指定されたアドレスのデータを出力する状態になるように構成してもよい。そのように構成されている場合には、検査装置500を、検査モード認識回路501に至る遊技制御用マイクロコンピュータ56の端子および入出力バッファ503,504に至る遊技制御用マイクロコンピュータ56の端子に接続し、検査モード認識回路501に至る遊技制御用マイクロコンピュータ56の端子に検査コードを与えた後、入出力バッファ504にアドレスデータ(ROM541のアドレス)を与えつつ、入出力バッファ503からデータ(ROM541のアドレスからのデータ)を入力することによって、ROM541に格納されている遊技制御用のプログラムを読み出すことができる。そして、検査装置500は、遊技制御用マイクロコンピュータ56から読み出した遊技制御用のプログラムが正規のプログラムと一致していれば、遊技制御用マイクロコンピュータ56が正当であると判断することができ、一致していなければ、遊技機に不正マイクロコンピュータが搭載されていると判断することができる。
【0082】
また、検査モード認識回路501は検査装置500からの要求に応じて、照合用検査コードを変更することができる。例えば、検査モード認識回路501が照合用検査コード変更要求のデータを認識するための回路を内蔵し、その回路が、検査装置500から照合用検査コード変更要求のデータが入力されたことを認識したら、そのデータに続いて検査装置500から出力される新たな照合用検査コードを記憶手段に格納する。このように、検査モード認識回路501が、プログラム格納するROMの領域とは異なる記憶手段(この例ではEEPROM)に保持している照合用検査コードと遊技機の外部から入力された検査コードとを比較することによって検査コードが正規の検査コードであるか否かを認識する場合、照合用検査コードが遊技機の外部から書き換え可能であることが好ましい。また、検査コードは暗号化されていてもよい。検査コードが暗号化されている場合には、検査モード認識回路501は、入力した検査コードを復号する回路を内蔵する。そして、復号後の検査コードと照合用検査コードとを比較する。
【0083】
さらに、検査モード認識回路501が遊技制御用マイクロコンピュータ56に固有の認証用識別情報を記憶手段(例えばEEPROM)に記憶し、検査モード認識回路501に、検査装置500または検査装置とは異なる専用の照合機から認証用識別情報要求信号が入力されると、認証用識別情報を検査装置500または照合機に出力するように構成してもよい。その場合、検査装置500または照合機は、あらかじめ認識している正規の認証用識別情報と遊技制御用マイクロコンピュータ56から出力された認証用識別情報とを比較することによって遊技制御用マイクロコンピュータ56が正規のものか否かを判定することができる。この場合、検査装置500または照合機と遊技制御用マイクロコンピュータ56との間で入出力される情報は暗号化されていてもよいし、検査モード認識回路501が識別情報要求信号を入力すると、識別情報要求信号に対してあらかじめ記憶手段(例えばEEPROM)に記憶している演算式に従って演算を行った結果を返送するようにしてもよい。そして、記憶手段に記憶している認証用識別情報または演算式は外部から書き換え可能であるように構成されていてもよい。すなわち、検査モード認識回路501は、検査装置500または照合機から新たな認証用識別情報または演算式を入力すると、記憶手段の内容を書き換えるように構成されていてもよい。このように、検査モード認識回路501が認証用識別情報または演算式を記憶している場合には、不正マイクロコンピュータの遊技機への搭載をさらに困難にしてセキュリティをさらに向上させることができる。
【0084】
なお、ここでは、検査モード認識回路501が認証用識別情報または演算式を記憶している場合について説明したが、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、検査モード認識回路501とは別に、認証用識別情報または演算式を記憶して、検査装置500または照合機の要求に応じて認証用識別情報または演算結果を出力する認証用の通信回路を内蔵してもよい。
【0085】
図13は、遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵され、CPUコア561をリセット(CPUの動作を初期化)するためのリセット信号を生成するリセット回路562の一構成例を示す回路図である。図13に示す例では、外付けの抵抗とコンデンサとの間の電位がリセット回路562に導入され、リセット回路562において、その電位がリセット基準電位を上回ると、比較器621の出力がハイレベルになる。そして、比較器621の出力は、シュミットトリガタイプの2つの反転回路622,623で成形されて、CPUコア561に供給される。このように、この実施の形態では、リセット回路562が遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されているので、遊技制御用マイクロコンピュータ56の外にリセット回路を設置する必要はない。
【0086】
図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されている乱数発生回路569の一構成例を示す回路図である。遊技制御が行われているときに、大当りとするか否かを決定する等のために複数種類の乱数を発生させることが必要になる。そのために、図14に例示するように、複数種類の16ビットカウンタを有する乱数発生回路569が遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されている。各16ビットカウンタは、発振回路563が生成する高速クロック信号(CPUコア561を動作させるためのシステムクロックよりも周波数が高いクロック信号)をカウントする。また、それぞれの16ビットカウンタの初期値は異なっている。従って、各16ビットカウンタのカウント値は互いにずれている。CPUコア561は、遊技制御用のプログラムに従って遊技制御を実行しているときに、乱数が必要になると、いずれかの16ビットカウンタのカウント値を読み出して乱数の値とする。
【0087】
図15は、遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されて、遊技制御用マイクロコンピュータ56で使用されるクロック信号を生成する発振回路563の一構成例を示す回路図である。図15に示す例では、外付けの水晶振動子およびコンデンサと、内蔵されている反転回路631,632とで発振部が構成されている。発振部が発振するクロック信号は乱数発生回路569に供給される高速クロック信号となる。また、分周回路633は、高速クロック信号を分周してシステムクロックを生成する。この実施の形態では、発振回路563が遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されているので、遊技制御用マイクロコンピュータ56の外に発振回路を設置する必要はない。
【0088】
なお、この実施の形態では、水晶振動子およびコンデンサが遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されていないが、水晶振動子等と、図12に示された遊技制御用マイクロコンピュータ56とを1つのパッケージに封入するようにしてもよい。また、図15には、高速クロックとシステムクロックとを生成する発振回路563が例示されたが、分周回路の数を増やして、より多くの種類の周波数のクロック信号を生成するようにしてもよい。さらに、乱数発生回路569に供給される高速クロック信号を生成するための水晶振動子とシステムクロックを生成するための水晶振動子と別にしてもよい。水晶振動子を別にする場合には、乱数を生成するためのクロック信号とシステムクロックとを全く同期しないようにすることができ、乱数のランダム性を向上させることができる。
【0089】
図16は、遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されている電圧監視回路564の一構成例を示す回路図である。電圧監視回路564は、電源基板910からのVSL電圧(DC+30V)を導入し、VSL電圧を監視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検出する。具体的には、VSL電圧が所定値(この例では+22V)以下になったら、電力供給の停止が生ずるとして電源断信号を出力する(具体的にはローレベルにする。)。電源断信号は、割込コントローラ567のマスク不能割込入力(XNMI入力)またはマスク可能割込端子に入力される。電源断信号が例えばXNMI入力に入力されるとマスク不能割り込みがかかり、マスク不能割込処理として電力供給停止時処理が実行される。CPUコア561は、電力供給停止時処理において、必要な情報(電力供給復旧時に、電力供給停止時の状態から遊技処理を続行するために必要な情報)をバックアップRAMに確実に保存するための処理(例えばパリティデータの設定処理)を実行する。また、電力供給停止時処理を行ったことを示すフラグをセットする。
【0090】
なお、電圧監視回路564が、VSLを監視するのではなく、遊技制御用マイクロコンピュータ56等の動作電圧である+5V(VCC)を監視するように構成されていてもよい。VCCを監視する場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ56の駆動電圧を直接監視することになるので、正確に遊技機への電力供給停止の発生を検出することができる。また、直流電圧を監視するのではなく、例えば、交流電源(例えばAC24V)に関連する交流波をデジタル変換したデジタル信号を監視し、そのデジタル信号が所定期間途切れた場合に電源断信号を出力する構成であってもよい。
【0091】
図16に例示する構成では、外付けの抵抗とコンデンサとの間の電位が電圧監視回路564に導入され、電圧監視回路564において、その電位が監視電圧を下回ると、比較器621の出力がローレベルになる。そして、比較器641の出力は、シュミットトリガタイプの2つの反転回路642,643で成形されて、割込コントローラ567に供給される。このように、この実施の形態では、電圧監視回路564が遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されているので、遊技制御用マイクロコンピュータ56の外に電圧監視回路を設置する必要はない。
【0092】
図17は、遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されている通信回路591の一構成例を示す回路図である。上述したように、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ56から払出制御基板37に対して、払出指令信号(払出制御コマンド)として、REQ信号(賞球リクエスト信号)および払い出すべき賞球個数を示す払出個数信号が出力される。また、払出制御基板37から遊技制御用マイクロコンピュータ56には、払出処理中であることを示すBUSY信号(賞球払出中信号)が出力される。
【0093】
遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されている通信回路591において、パラレル−シリアル変換器951は、払出制御基板37に対する払出指令信号をシリアル信号に変換して払出制御基板37に送信する。また、シリアル−パラレル変換器952は、払出制御基板37からの信号をパラレルデータに変換して、バスを介してCPUコア561に出力する。この実施の形態では、通信回路591が遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されているので、遊技制御用マイクロコンピュータ56の外に通信回路を設置する必要はない。
【0094】
なお、この実施の形態では、主基板31と払出制御基板37との間で信号が1本の信号線によってシリアルデータとして送受信されるが、各信号のそれぞれに応じて信号線が存在するような信号方式を用いてもよい。その場合には、通信回路591は、I/Oポートと同様の構造になる。また、基板間での信号の減衰を防止するためのドライバ回路を設ける必要がある場合には、ドライバ回路を通信回路591に含めてもよい。
【0095】
図18は、遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されている認証回路592の一構成例を示す回路図である。この実施の形態では、後述するように、遊技制御用マイクロコンピュータ56が搭載されている主基板31とは異なる基板である払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータが、所定のタイミングで、主基板31に対して認証用データの送信を要求する。認証回路592は、要求に応じて、ROM541およびRAM542とは異なる記憶手段(例えばEEPROM)に記憶されている認証用データ#1(951)を払出制御基板37に送信する。
【0096】
認証回路592は、払出制御基板37からの認証用データと、ROM541およびRAM542とは異なる記憶手段(例えばEEPROM)に記憶されている認証用データ#2(952)とを比較して、それらが一致していなかったら、CPUコア561に対して認証不一致信号を出力する。また、一致していたら認証一致信号を出力する。CPUコア561は、認証不一致信号を受けたら遊技制御を停止する。記憶手段には、正規の払出制御用マイクロコンピュータが保持している認証用データと同じデータである認証用データ#2(952)があらかじめ記憶されている。従って、払出制御基板37からの認証用データと認証用データ#2(952)とが不一致である場合には、正規の払出制御用マイクロコンピュータが払出制御基板37に搭載されていないと判断することができる。よって、CPUコア561が認証不一致信号を受けたら遊技制御を停止することによって、不正な払出制御用マイクロコンピュータが払出制御基板37に搭載されている場合に、遊技制御を停止することができる。その結果、不正な払出制御用マイクロコンピュータを遊技機に搭載するような不正行為を防止することができる。
【0097】
図18に例示する認証回路592は、払出制御基板37から受信したシリアルデータの認証用データをパラレルデータに変換して比較器957に出力するとともに、認証用データ#1(955)をシリアルデータに変換して払出制御基板37に送信するパラレル−シリアル変換回路956と、パラレル−シリアル変換回路956のパラレル出力と認証用データ#2(958)とを比較し、それらが一致していなかったらCPUコア561に対して認証不一致信号または認証一致信号を送信する比較器957とを有する。
【0098】
次に遊技機の動作について説明する。図19は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、まず、内部状態を割込み禁止に設定し(ステップS1)、セキュリティチェックプログラムを実行する(ステップS1A)。すなわち、図12に示されたセキュリティチェック回路550を動作させる。セキュリティチェックプログラムによるチェック結果が不良(遊技制御用のプログラムが正規のものではない)であったら、CPUコア561は、以後の処理を行わない。
【0099】
この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータが遊技機の電源投入時に認証用データを送信するように構成されている。従って、遊技機の電源投入時に、図18に示された認証回路592は認証一致信号または認証不一致信号を出力する。遊技制御用マイクロコンピュータ56は、認証一致信号が入力されない場合には、以後の処理を行わない(ステップS1B)。
【0100】
なお、ステップS1Bにおいて、認証一致信号が入力されたら以後の処理を行わないようにしてもよい。また、この実施の形態では、電源投入時に払出制御用マイクロコンピュータとの間で認証処理が実行されるが、遊技制御処理が開始された後でも、認証処理を実行するようにしてもよい。
【0101】
ステップS1AおよびS1Bの処理が正常に完了すると、遊技制御用マイクロコンピュータ56は必要な初期設定処理を行う。初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、割込みモードを割込みモード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ回路、図12に示されたタイマ回路566に相当)およびPIO(パラレル入出力ポート、図12に示されたI/Oポート571〜57nに相当)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、遊技制御用マイクロコンピュータ56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
【0102】
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS15)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下されている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力されている。なお、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ921をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
【0103】
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような保護処理が行われていた場合をバックアップありとする。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ56は初期化処理を実行する。
【0104】
この実施の形態では、バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。例えば、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0105】
バックアップありを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムとする。
【0106】
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0107】
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
【0108】
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。なお、RAMの全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。例えば、大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータをそのままにした場合には、不正な手段によって初期化処理が実行される状態になったとしても、大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値が大当り判定値に一致するタイミングを狙うことは困難である。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。
【0109】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、演出制御基板80等(サブ基板)を初期化するための初期化コマンドを演出制御基板80等に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド等がある。
【0110】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ56に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0111】
初期化処理の実行(ステップS11〜S15)が完了すると、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、ループ処理を行う。すなわち、何の処理も行わない状態に入る。換言すれば、タイマ割込の発生を待っている状態になる。
【0112】
タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図20に示すステップS21〜S33の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、まず、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0113】
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0114】
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM542の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM542の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
【0115】
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
【0116】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、入賞口スイッチ16a,17a,18a,19aの検出信号に基づく賞球個数の設定等を行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、入賞口スイッチ16a,17a,18a,19aのいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置を駆動する。
【0117】
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、始動入賞記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS31)。また、試験信号出力回路581〜58nを介して試験信号端子に試験信号を出力する試験端子処理を実行する(ステップS32)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路に駆動指令を行う(ステップS33)。可変入賞球装置9又は開閉板11を開状態あるいは閉状態としたり、大入賞口10内の遊技球通路を切り替えたりするために、主基板30が備えるソレノイド回路は、駆動指令に応じてソレノイド9a,11a,12aを駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS34)、割込み許可状態に設定する(ステップS35)。
【0118】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。また、図19および図20に示す処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ56が実行する遊技制御用のプログラム(ROM541に格納されているプログラム)にもとづく処理である。
【0119】
図21は、通信回路591が払出制御基板37に送信する認証用データ#1および払出制御基板37から受信する認証用データ#2と、主基板31と払出制御基板37との間で送受信される制御コマンドとの一例を示す説明図である。図21に示す例では、認証用データや制御コマンドを構成する各データは、スタートビット(ローレベル)およびストップビット(ハイレベル)に挟まれた8ビットのデータとして送受信される。なお、ストップビットの長さは、データ1ビット分以上の長さである。2バイト以上のデータが続けて送信される場合には、各データの間に、1ビット分以上の長さのハイレベルの期間(ストップビットの期間)が置かれる。
【0120】
図22は、試験信号出力回路581〜58nから出力される試験信号の一例を示す説明図である。図22には、遊技機に設けられている電気部品の制御状態を識別可能な試験信号として、普通図柄に関する試験信号、特別図柄に関する試験信号および特別遊技状態(例えば確変状態)に関する試験信号が例示されている。なお、図22に示す例は一例であって、遊技機外部において、試験信号出力回路を介して試験信号端子から出力される試験信号を観測して遊技機の制御状態を認識しうる信号であれば、図22に示された試験信号以外の信号を用いてもよいし、図22に示された試験信号を含むより多くの試験信号を用いてもよい。
【0121】
図23は、払出制御用マイクロコンピュータ371の構成を示すブロック図である。払出制御用マイクロコンピュータ371は、CPUコア381、ROM341、RAM342、払出制御用マイクロコンピュータ371にデータを入力するとともに払出制御用マイクロコンピュータ371からデータを出力するためのI/Oポート372〜37n、タイマ回路386およびウォッチドッグタイマ回路385を内蔵している。それらの間は、アドレスバス、データバスおよび制御信号バス(リード信号やライト信号を伝達するバス)で結ばれている。また、試験信号を出力するための出力ポートである試験信号出力回路391〜39nも内蔵されている。試験信号出力回路391〜39nにはデータバスが接続されている。さらに、アドレスバス上のアドレスデータをデコードして、チップセレクト信号(CS)を生成するアドレスデコード回路388が内蔵されている。チップセレクト信号は、I/Oポート372〜37nおよび試験信号出力回路391〜39nのそれぞれをアクティブにするための信号である。なお、I/Oポート372〜37nのうちには、払出制御用マイクロコンピュータ371にデータを入力するための入力ポート(出力ポート機能を含まない)や、払出制御用マイクロコンピュータ371からデータを出力するための出力ポート(入力ポート機能を含まない)が含まれていてもよい。
【0122】
また、CPUコア381のリセット入力に供給されるリセット信号を生成するリセット回路382、払出制御用マイクロコンピュータ371内で使用されるクロック信号(システムクロックや高速クロック信号など)を生成する発振回路383、電源電圧の低下を検出する電圧監視回路384、他の基板に搭載されているマイクロコンピュータ(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ56)と通信を行う通信回路331、他の基板に搭載されているROM(マイクロコンピュータ内蔵ROMやマイクロコンピュータに外付けされるROM)の認証を行う認証回路332、打球ハンドル5に設けられているタッチセンサからの信号を入力してタッチセンサの状態を検知するタッチセンサ回路333、カードユニット50との間で認証信号に関する通信を行いカードユニット50に搭載されている制御用マイクロコンピュータのROMに格納されているプログラムが正規のものであるか否かを認証する外部機器認証回路334、およびカードユニット50との間で通信を行う通信回路335も内蔵されている。通信回路331、認証回路332、タッチセンサ回路333、外部機器認証回路334および通信回路335には、アドレスバス、データバスおよび制御信号バスが接続されている。
【0123】
さらに、リセット信号がリセット解除を示すレベルになったときに、CPUコア561がROM541に格納されている遊技制御用のプログラムを実行する前に、遊技制御用のプログラムが正当であるか否かをチェックするためのセキュリティチェックプログラムをCPUコア561に実行させるセキュリティチェック回路330も内蔵されている。
【0124】
また、検査装置500が遊技機に接続されたときに、検査装置500から出力される検査コードを認識する検査モード認識回路321が内蔵されている。検査モード認識回路321は、ROM341およびRAM342とは異なる記憶手段である例えばEEPROMを有する。その記憶手段には、照合用検査コードが設定されている。検査モード認識回路321は、検査装置500から検査コードが入力されると、入力された検査コードと記憶している照合用検査コードとを比較し、それらが一致している場合には、その旨を入出力バッファ制御回路322に伝える。
【0125】
払出制御用マイクロコンピュータ371には、入出力バッファ323,324が内蔵されている。入出力バッファ323は、入出力バッファ制御回路322から許可信号が出力されている場合には、データバスを払出制御用マイクロコンピュータ371の外部に出力可能な状態にする。また、入出力バッファ324は、入出力バッファ制御回路322から許可信号が出力されている場合には、アドレスバスを払出制御用マイクロコンピュータ371の外部に出力可能な状態にする。入出力バッファ制御回路322は、検査モード認識回路321から検査コードと照合用検査コードとが一致している旨の通知を受けると、入出力バッファ323,324に対して許可信号を出力する。入出力バッファ323,334がバス上のデータを出力可能にする状態が検査モードである。
【0126】
従って、検査モード認識回路321が正規の(照合用検査コードと一致)検査コードを受けない限り、払出制御用マイクロコンピュータ371のデータバスおよびアドレスバス上のデータを払出制御用マイクロコンピュータ371の外部に取り出すことはできない。よって、ROM341に格納されている払出制御用のプログラムを外部に取り出すことは困難であり、その結果、払出制御用のプログラムを解析して不正プログラムを作成し不正プログラムを搭載した不正マイクロコンピュータを作成することは困難である。
【0127】
また、検査モード認識回路321が正規の検査コードを受けた場合には払出制御用マイクロコンピュータ371のデータバスおよびアドレスバス上のデータを払出制御用マイクロコンピュータ371の外部に取り出すことができるので、検査装置500は、払出制御用のプログラムの正当性を検証することができる。なお、制御信号バスを払出制御用マイクロコンピュータ371の外部に取り出すための入出力バッファも存在するが、図23では記載省略されている。
【0128】
なお、ここでは、検査装置500からの検査コードがデータバスとは異なる経路で払出制御用マイクロコンピュータ371に入力されたが、検査コードを入出力バッファ回路323を介してデータバスから入力するようにしてもよい。その場合には、例えば、CPUコア381がリセット状態にある期間において、検査装置500から入出力バッファ回路323に検査コードを入力する。そして、検査モード認識回路321は、入出力バッファ回路323から検査コードを入力する。
【0129】
また、検査モードでは、払出制御用マイクロコンピュータ371を、検査コードの入力に応じて単にアドレスバスおよびデータバス上のデータを外部出力可能にするのではなく、他の状態にしてもよい。例えば、検査コードを入力したら、払出制御用のプログラムを実行するのではなく外部からのアドレス指定に応じて指定されたアドレスのデータを出力する状態になるように構成してもよい。そのように構成されている場合には、検査装置500を、検査モード認識回路321に至る払出制御用マイクロコンピュータ371の端子および入出力バッファ323,324に至る払出制御用マイクロコンピュータ371の端子に接続し、検査モード認識回路321に至る払出制御用マイクロコンピュータ371の端子に検査コードを与えた後、入出力バッファ324にアドレスデータ(ROM341のアドレス)を与えつつ、入出力バッファ323からデータ(ROM341のアドレスからのデータ)を入力することによって、ROM341に格納されている遊技制御用のプログラムを読み出すことができる。そして、検査装置500は、払出制御用マイクロコンピュータ371から読み出した払出制御用のプログラムが正規のプログラムと一致していれば、払出制御用マイクロコンピュータ371が正当であると判断することができ、一致していなければ、遊技機に不正マイクロコンピュータが搭載されていると判断することができる。
【0130】
また、検査モード認識回路321は検査装置500からの要求に応じて、照合用検査コードを変更することができる。例えば、検査モード認識回路321が照合用検査コード変更要求のデータを認識するための回路を内蔵し、その回路が、検査装置500から照合用検査コード変更要求のデータが入力されたことを認識したら、そのデータに続いて検査装置500から出力される新たな照合用検査コードを記憶手段に格納する。このように、検査モード認識回路321が、プログラム格納するROMの領域とは異なる記憶手段(この例ではEEPROM)に保持している照合用検査コードと遊技機の外部から入力された検査コードとを比較することによって検査コードが正規の検査コードであるか否かを認識する場合、照合用検査コードが遊技機の外部から書き換え可能であることが好ましい。また、検査コードは暗号化されていてもよい。検査コードが暗号化されている場合には、検査モード認識回路321は、入力した検査コードを復号する回路を内蔵する。そして、復号後の検査コードと照合用検査コードとを比較する。
【0131】
さらに、検査モード認識回路321が払出制御用マイクロコンピュータ371に固有の認証用識別情報を記憶手段(例えばEEPROM)に記憶し、検査モード認識回路321に、検査装置500または検査装置とは異なる専用の照合機から認証用識別情報要求信号が入力されると、認証用識別情報を検査装置500または照合機に出力するように構成してもよい。その場合、検査装置500または照合機は、あらかじめ認識している正規の認証用識別情報と払出制御用マイクロコンピュータ371から出力された認証用識別情報とを比較することによって払出制御用マイクロコンピュータ371が正規のものか否かを判定することができる。この場合、検査装置500または照合機と払出制御用マイクロコンピュータ371との間で入出力される情報は暗号化されていてもよいし、検査モード認識回路321が識別情報要求信号を入力すると、識別情報要求信号に対してあらかじめ記憶手段(例えばEEPROM)に記憶している演算式に従って演算を行った結果を返送するようにしてもよい。そして、記憶手段に記憶している認証用識別情報または演算式は外部から書き換え可能であるように構成されていてもよい。すなわち、検査モード認識回路321は、検査装置500または照合機から新たな認証用識別情報または演算式を入力すると、記憶手段の内容を書き換えるように構成されていてもよい。このように、検査モード認識回路321が認証用識別情報または演算式を記憶している場合には、不正マイクロコンピュータの遊技機への搭載をさらに困難にしてセキュリティをさらに向上させることができる。
【0132】
なお、ここでは、検査モード認識回路321が認証用識別情報または演算式を記憶している場合について説明したが、払出制御用マイクロコンピュータ371は、検査モード認識回路321とは別に、認証用識別情報または演算式を記憶して、検査装置500または照合機の要求に応じて認証用識別情報または演算結果を出力する認証用の通信回路を内蔵してもよい。
【0133】
図24は、払出制御用マイクロコンピュータ371に内蔵されている認証回路332の一構成例を示す回路図である。例えば、払出制御用マイクロコンピュータ371が搭載されている払出制御基板37とは異なる基板である主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ56が、所定のタイミングで、払出制御基板37に対して認証用データの送信を要求するように構成されている場合には、認証回路332は、要求に応じて、ROM341およびRAM342とは異なる記憶手段(例えばEEPROM)に記憶されている認証用データ#2(311)を主基板31に送信する。
【0134】
認証回路332は、主基板31からの認証用データと、ROM341およびRAM342とは異なる記憶手段(例えばEEPROM)に記憶されている認証用データ#2(312)とを比較して、それらが一致していなかったら、CPUコア381に対して認証不一致信号を出力する。また、一致していたら認証一致信号を出力する。CPUコア381は、認証不一致信号を受けたら払出制御を停止する。記憶手段には、正規の遊技制御用マイクロコンピュータ56が保持している認証用データと同じデータである認証用データ#1(312)があらかじめ記憶されている。従って、主基板31からの認証用データと認証用データ#1(312)とが不一致である場合には、正規の遊技制御用マイクロコンピュータ56が主基板31に搭載されていないと判断することができる。よって、CPUコア381が認証不一致信号を受けたら払出制御を停止することによって、不正な遊技制御用マイクロコンピュータ56が主基板31に搭載されている場合に、払出制御を停止することができる。その結果、不正な遊技制御用マイクロコンピュータ56を遊技機に搭載するような不正行為を防止することができる。
【0135】
なお、ここでは、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されているROMに格納されているプログラムを認証する場合を説明したが、払出制御用マイクロコンピュータ371は、他の基板例えば演出制御基板80に搭載されている制御用マイクロコンピュータに内蔵されているROMに格納されているプログラムを認証する認証回路を内蔵してもよい。また、遊技機に他の演出制御手段(例えば発光体を制御する発光体制御手段や音出力手段を制御する音制御手段)を搭載した制御基板があれば、その基板に搭載されている制御用マイクロコンピュータに内蔵されているROMに格納されているプログラムを認証する認証回路を内蔵してもよい。また、プログラムを格納したROMがマイクロコンピュータに内蔵されているのではなく外付けROMである場合には、そのような外付けROMに格納されているプログラムを認証する認証回路を内蔵してもよい。
【0136】
図24に例示する認証回路332は、主基板31から受信したシリアルデータの認証用データをパラレルデータに変換して比較器313に出力するとともに、認証用データ#2(311)をシリアルデータに変換して主基板31に送信するパラレル−シリアル変換回路312と、パラレル−シリアル変換回路312のパラレル出力と認証用データ#1(312)とを比較し、それらが一致していなかったらCPUコア381に対して認証不一致信号または認証一致信号を送信する比較器313とを有する。
【0137】
図25は、カードユニット50との認証用通信に関する通信線の接続状況を示すブロック図である。払出制御基板37とカードユニット50との間に、認証用通信を行うための通信線が設けられている。
【0138】
この実施の形態では、カードユニット50に搭載されているカードユニット制御用マイクロコンピュータが、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ371の認証処理(正当な払出制御用マイクロコンピュータ371であるか否かを判別する処理)を行う。そして、認証結果は、上位機器100に送信される。なお、カードユニット50と上位機機100との間の通信線は、有線であってもよいし無線であってもよい。また、払出制御用マイクロコンピュータ371はカードユニット50に搭載されているカードユニット制御用マイクロコンピュータの認証を行う。
【0139】
上位機器100は、例えば、遊技店に設置されている管理コンピュータやカード使用数情報中継装置である。さらに、カード使用数情報中継装置は、カード管理会社に設置されているカード管理装置に、公衆回線等を介して遊技店に設置されている各パチンコ遊技機1に対する認証結果を送信するようにしてもよい。
【0140】
カードユニット50が払出制御用マイクロコンピュータ371を認証する認証処理開始の契機は、例えば、カードユニット50に電力を供給する電源が立ち上がってから所定時間(遊技機への電力供給開始後、払出制御用マイクロコンピュータ371が動作可能になる時間)が経過したとき、カードユニット50が認証用のICカードの挿入を検出したとき、カードユニット50が管理コンピュータ等の外部機器100から認証要求信号を受けたときである。また、それらの契機のうちの1つまたは2つのみを用いてもよいし、さらに多くに契機を用意してもよい。
【0141】
図26は、払出制御用マイクロコンピュータ371に内蔵されている外部機器認証回路334の一構成例を示す回路図である。外部機器認証回路334は、カードユニット50からの認証を要求するための認証要求データ(シリアルデータ)をパラレルデータに変換して演算回路318に出力するとともに、演算回路318の演算結果をシリアルデータに変換してカードユニット50に送信するパラレル−シリアル変換器317を有する。また、演算回路318には、あらかじめ演算式が設定され、演算式にもとづいて、認証要求データに対して演算を行い、演算結果をパラレル−シリアル変換器317に出力する。
【0142】
カードユニット50は、受信した演算結果が正当であれば、払出制御用マイクロコンピュータ371が正規なものであると判断する。受信した演算結果が正当でなければ、払出制御用マイクロコンピュータ371が正規なものでないと判断する。払出制御用マイクロコンピュータ371に内蔵されている認証回路332における演算回路318に設定されている演算式を解析することは一般には困難である。従って、演算式まで内蔵しROM341の内容を改変した不正な払出制御用マイクロコンピュータを作成することは困難である。
【0143】
なお、演算回路318において、演算式は、例えばEEPROMに格納される。従って、カードユニット50から新たな演算式を受信してEEPROMの内容を更新することによって、演算式を変更することもできる。例えば、定期的に演算式を変更することによって、不正な払出制御用マイクロコンピュータを遊技機に搭載して不正行為を行うことをより困難にすることができる。
【0144】
また、カードユニット認証回路319は、例えば遊技機への電源投入時に、カードユニット50に対する認証用のデータを要求する要求信号を出力する。要求信号は、パラレル−シリアル変換器317を介してカードユニット50に送信される。カードユニット50は、要求信号を受信すると、あらかじめ記憶されている認証用データを遊技機に対して送信する。遊技機において、払出制御基板37における払出制御用マイクロコンピュータ371において、外部機器認証回路334が認証用データを受信する。外部機器認証回路334におけるカードユニット認証回路319は、パラレル−シリアル変換器317を介してカードユニット50からの認証用データを入力し、その認証用データと、あらかじめ記憶されている認証用データとを比較する。それらが不一致であれば、カードユニット50に搭載されているカードユニット制御用マイクロコンピュータが不正マイクロコンピュータであると判断し、その旨をCPUコア381に通知する。CPUコア381は、通知に応じて、例えば、払出制御を停止する。
【0145】
図27は、認証用通信に関する通信線の接続状況の他の例を示すブロック図である。払出制御基板37とカードユニット50との間に、認証用通信を行うための通信線が設けられている。図27に示す例では、カードユニット50に搭載されているカードユニット制御用マイクロコンピュータが、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ371の認証処理を行うとともに、払出制御用マイクロコンピュータ371を中継してデータの送受信を行うことによって、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ56の認証処理を行う。そして、認証結果は、上位機器100に送信される。
【0146】
なお、カードユニット50が認証を行った払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ371が、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ56の認証処理を行って、その認証結果をカードユニット50に送信するようにしてもよい。また、図27に破線で示すように、主基板31とカードユニット50との間に認証用の通信線を設け、カードユニット制御用マイクロコンピュータが、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ56に対する認証処理を直接行うようにしてもよい。
【0147】
図28は、払出制御用マイクロコンピュータ371に内蔵され、遊技者が遊技機に対する操作を行っているか否か判断するためのタッチセンサ回路333の一構成例を示す回路図である。タッチセンサ回路333は、打球ハンドル5に設置されているタッチセンサおよび単発発射スイッチの出力を導入する。タッチセンサの出力は、発振回路383からのクロック信号でサンプリングを行うサンプリング回路351に入力される。また、論理積回路352は、発射許可信号が許可状態を示し、サンプリング回路351の出力がタッチセンサのオン状態を示し、単発発射スイッチの出力がオフ状態を示している場合には、発射制御信号をアクティブな状態にする。
【0148】
発射制御信号をアクティブな状態であると、払出制御基板37または発射制御基板91に設けられているモータ駆動回路の動作状態が許可状態になる。なお、発射許可信号は、例えば、CPUコア381が、払出制御を行っているときに、球切れスイッチ187および満タンスイッチ48(図10参照)がオフ状態を示しているときに出力している。このように、この実施の形態では、タッチセンサ回路333が払出制御用マイクロコンピュータ371に内蔵されているので、払出制御用マイクロコンピュータ371の外にタッチセンサ回路を設置する必要はない。
【0149】
払出制御用マイクロコンピュータ371に内蔵されているリセット回路382、発振回路383、電圧監視回路384および通信回路331の構成は、遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されているそれらの構成と同じである(図13、図15、図16および図17参照)。
【0150】
また、払出制御用マイクロコンピュータ371に内蔵されている通信回路335(図23参照)は、CPUコア381からのPRDY信号およびEXS信号をカードユニット50に送信するとともに、カードユニット50からVL信号、BRDY信号およびBRQ信号を受信してCPUコア381に出力する回路であるが、カードユニット50に信号を出力するためのドライバ回路(増幅回路)や、カードユニット50からの信号を増幅するレシーバ回路を内蔵する。さらに、通信回路335は、さらに、タイミング制御を行ってもよい。タイミング制御とは、例えば、カードユニット50からBRDY信号が出力されたら、CPUコア381を介在せずに独自にカードユニット50にBRQ信号を出力するといった制御である。このように、この実施の形態では、カードユニット50と通信を行うための通信回路335が払出制御用マイクロコンピュータ371に内蔵されているので、払出制御用マイクロコンピュータ371の外に通信回路を設置する必要はない。
【0151】
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されているリセット回路562や払出制御用マイクロコンピュータ371に内蔵されているリセット回路382の構成を図29に示すように構成してもよい。図29には、遊技制御用マイクロコンピュータ56に内蔵されているリセット回路562Aの構成が例示されている。リセット回路562Aは、マイクロコンピュータの外部からリセット信号を導入するとともに、リセット信号を遅延する遅延回路595を有する。遅延回路595の遅延量は、例えば、CPUコア561によって設定されるように構成される。また、CPUコア561は、例えば、検査装置から遅延量を入力する。
【0152】
このような構成によれば、遊技機への電源投入時等に、遊技制御用マイクロコンピュータ56の外部からリセット信号が入力されてからCPUコア561が立ち上がるまでの時間を任意に設定することができる。すると、遊技制御用マイクロコンピュータ56の外部において、CPUコア561が立ち上がるタイミングを検知しづらくなる。不正行為として、遊技制御用マイクロコンピュータ56を不正にリセットしCPUコア561が立ち上がってから所定時間後(大当り判定用乱数が大当り判定値と一致することになるタイミング)を狙って不正に始動入賞を生じさせるような行為があるが、CPUコア561が立ち上がるタイミングを検知しづらくすることによって、そのような不正行為を効果的に防止することができる。なお、遅延量は検査装置によって入力されるのではなく、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ56が自律的にランダムなタイミングで変更していくようにしてもよい。
【0153】
図30は、払出制御用マイクロコンピュータ371が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、払出制御用マイクロコンピュータ371は、ステップS701以降のメイン処理を開始する。メイン処理では、払出制御用マイクロコンピュータ371は、まず、内部状態を割込み禁止に設定し(ステップS701)、セキュリティチェックプログラムを実行する(ステップS701A)。すなわち、図23に示されたセキュリティチェック回路330を動作させる。セキュリティチェックプログラムによるチェック結果が不良(払出制御用のプログラムが正規のものではない)であったら、CPUコア381は、以後の処理を行わない。
【0154】
ここでは、遊技制御用マイクロコンピュータが遊技機の電源投入時に認証用データを送信するように構成されているとする。従って、遊技機の電源投入時に、図24に示された認証回路332は認証一致信号または認証不一致信号を出力する。払出制御用マイクロコンピュータ371は、認証一致信号が入力されない場合には、以後の処理を行わない(ステップS701B)。
【0155】
なお、ステップS701Bにおいて、認証一致信号が入力されたら以後の処理を行わないようにしてもよい。また、この実施の形態では、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータとの間で認証処理が実行されるが、払出制御処理が開始された後でも、認証処理を実行するようにしてもよい。
【0156】
ステップS1AおよびS1Bの処理が正常に完了すると、払出制御用マイクロコンピュータ371は、まず、必要な初期設定を行う。すなわち、払出制御用マイクロコンピュータ371は、まず、割込禁止に設定する(ステップS701)。次に、遊技制御用マイクロコンピュータ56の場合と同様に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタックポインタにスタック領域の先頭アドレスを設定する(ステップS703)。また、払出制御用マイクロコンピュータ371は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップS704)、CTC(図23におけるタイマ回路386に相当)およびPIO(図23におけるI/Oポート372〜37nに相当)の初期化(ステップS705)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS706)。
【0157】
この実施の形態では、内蔵CTCのうちの一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理およびステップS705の処理において、使用するチャネルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、そのチャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タイマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0158】
次いで、払出制御用マイクロコンピュータ371は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS707)。その確認においてオンを検出した場合には、払出制御用マイクロコンピュータ371は、通常の初期化処理を実行する(ステップS711〜ステップS714)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下されている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力されている。なお、入力ポート372では、クリアスイッチ信号のオン状態はハイレベルである。また、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ921をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
【0159】
なお、払出制御用マイクロコンピュータ371も、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ56と同様に、スイッチの検出信号のオン判定を行う場合には、例えば、オン状態が少なくとも2ms(2ms毎に起動される処理の1回目の処理における検出直前に検出信号がオンした場合)継続しないとスイッチオンとは見なさないが、クリアスイッチ921のオン検出の場合には、1回のオン判定でオン/オフが判定される。
【0160】
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、払出制御用マイクロコンピュータ371は、払出制御用のバックアップRAM領域にバックアップデータが存在しているか否かの確認を行う(ステップS708)。例えば、主基板31のCPU56の処理と同様に、遊技機への電力供給停止時にセットされるバックアップフラグがセット状態になっているか否かによって、バックアップデータが存在しているか否か確認する。バックアップフラグがセット状態になっている場合には、バックアップデータありと判断する。
【0161】
バックアップありを確認したら、払出制御用マイクロコンピュータ371は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う。不測の停電等の電力供給の停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されていたはずであるから、チェック結果は正常になる。チェック結果が正常でない場合には、内部状態を電力供給の停止時の状態に戻すことができないので、不足の停電等からの復旧時ではなく電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0162】
チェック結果が正常であれば(ステップS709)、払出制御用マイクロコンピュータ371は、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための払出状態復旧処理を行う(ステップS710)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の指すアドレスに復帰する。
【0163】
初期化処理では、払出制御用マイクロコンピュータ371は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS711)。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるように払出制御用マイクロコンピュータ371に設けられているCTCのレジスタの設定を行う(ステップS712)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理のステップS701において割込禁止とされているので、初期化処理を終える前に割込が許可される(ステップS714)。
【0164】
この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ371の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、タイマ割込があったことを示すタイマ割込フラグがセットされる。そして、メイン処理において、払出制御用マイクロコンピュータ371は、タイマ割込フラグがセットされたことを検出したら(ステップS715)、タイマ割込フラグをリセットするとともに(ステップS751)、払出制御処理(ステップS751〜S761)を実行する。
【0165】
払出制御処理において、払出制御用マイクロコンピュータ371は、まず、入力ポートに入力される払出カウントスイッチ301等のスイッチがオンしたか否かを判定する(スイッチ処理:ステップS752)。
【0166】
次に、払出制御用マイクロコンピュータ371は、満タンスイッチ48や球切れスイッチ187がオンしていたら払出禁止状態に設定し、満タンスイッチ48および球切れスイッチ187がオフしていたら払出禁止状態の解除を行う(払出禁止状態設定処理:ステップS753)。また、主基板31から受信した払出制御コマンドを解析し、解析結果に応じた処理を実行する(コマンド解析実行処理:ステップS754)。さらに、プリペイドカードユニット制御処理を行う(ステップS755)。次いで、払出制御用マイクロコンピュータ371は、球貸し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行う(ステップS756)。
【0167】
さらに、払出制御用マイクロコンピュータ371は、賞球を払い出す賞球制御処理を行う(ステップS757)。すなわち、出力ポートおよび中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分における払出モータ289に対して駆動信号を出力し、所定の回転数分払出モータ289を回転させる払出モータ制御処理を行う(ステップS758)。
【0168】
次いで、遊技機外部に出力される球貸し個数信号を出力する処理等を行う(出力処理:ステップS760)。また、主基板31からの払出制御コマンドを受信するコマンド受信処理を行う(ステップS761)。そして、ステップS715に戻る。
【0169】
払出制御用マイクロコンピュータ371は、例えば上記のように制御を実行するのであるが、図30に示す処理は、払出制御用マイクロコンピュータ371が実行する払出制御用のプログラム(ROM341に格納されているプログラム)にもとづく処理である。
【0170】
以上に説明したように、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、内蔵するROMに格納されているプログラムが正規のプログラムであるか否かを判定するセキュリティチェック回路550と、記憶している照合用検査コードと検査装置500からの検査コードとを比較して検査コードが正規のコードであると認識したときにアドレスバス上のアドレスデータおよびデータバス上のデータを外部に出力可能な状態に設定する検査モード認識回路501および入出力バッファ制御回路502とを内蔵しているので、不正プログラムの内蔵を困難にするとともに、内蔵するROMのプログラムを外部で解析することを困難にすることによって偽造マイクロコンピュータの作成を困難にする。
【0171】
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ56には、CPUコア561、ROM541およびRAM542の他に、リセット回路562、発振回路563、電圧監視回路564、乱数発生回路569、通信回路591、認証回路592、アドレスデコード回路568、I/Oポート571〜57nおよび試験信号出力回路581〜58nも内蔵されている。遊技制御用マイクロコンピュータ56をこのように構成することによって、主基板31に実装する部品点数を少なくして主基板31の面積を小さくすることができるとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ56の構造が複雑になることによって製造コストが上昇し結果として偽造マイクロコンピュータを作成しづらくする。
【0172】
なお、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ56にリセット回路562、発振回路563、電圧監視回路564、乱数発生回路569、通信回路591、認証回路592、アドレスデコード回路568、I/Oポート571〜57nおよび試験信号出力回路581〜58nが内蔵されていたが、それらのうちの一部のみが、CPUコア561、ROM541およびRAM542とともに内蔵されるように構成されてもよい。その場合でも、遊技制御用マイクロコンピュータ56の構造が複雑になることによって製造コストが上昇し、偽造マイクロコンピュータを作成しづらくすることができる。
【0173】
また、払出制御用マイクロコンピュータ371は、内蔵するROMに格納されているプログラムが正規のプログラムであるか否かを判定するセキュリティチェック回路330と、記憶している照合用検査コードと検査装置500からの検査コードとを比較して検査コードが正規のコードであると認識したときにアドレスバス上のアドレスデータおよびデータバス上のデータを外部に出力可能な状態に設定する検査モード認識回路321および入出力バッファ制御回路322とを内蔵しているので、不正プログラムの内蔵を困難にするとともに、内蔵するROMのプログラムを外部で解析することを困難にすることによって偽造マイクロコンピュータの作成を困難にする。
【0174】
さらに、払出制御用マイクロコンピュータ37には、CPUコア381、ROM341およびRAM342の他に、リセット回路382、発振回路383、電圧監視回路384、通信回路331、認証回路332、タッチセンサ回路333、外部機器認証回路334、通信回路335、アドレスデコード回路388、I/Oポート372〜37nおよび試験信号出力回路391〜39nも内蔵されている。払出制御用マイクロコンピュータ371をこのように構成することによって、払出制御基板37の面積を小さくすることができるとともに、払出制御用マイクロコンピュータ371の構造が複雑になることによって製造コストが上昇し、結果として偽造マイクロコンピュータを作成しづらくする。
【0175】
なお、上記の実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ371にリセット回路382、発振回路383、電圧監視回路384、通信回路331、認証回路332、タッチセンサ回路333、外部機器認証回路334、通信回路335、アドレスデコード回路388、I/Oポート372〜37nおよび試験信号出力回路391〜39nが内蔵されていたが、それらのうちの一部のみが、CPUコア381、ROM341およびRAM342とともに内蔵されるように構成されてもよい。その場合でも、払出制御用マイクロコンピュータ371の構造が複雑になることによって製造コストが上昇し、偽造マイクロコンピュータを作成しづらくすることができる。
【0176】
例えば、図31は、CPUコア561、ROM541およびRAM542等の基本的な構成要素とともに、セキュリティチェック回路550、検査モード認識回路501、入出力バッファ制御回路502および入出力バッファ503,504が内蔵され、さらに、電圧監視回路564が内蔵された遊技制御用マイクロコンピュータ56の構成を示すブロック図である。このように構成した場合でも、内蔵するROMのプログラムを外部で解析することを困難にすることによって偽造マイクロコンピュータの作成を困難にすることができるとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ56の構造が複雑になることによって製造コストが上昇し、偽造マイクロコンピュータを作成しづらくすることができる。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、内蔵RAMをバックアップするためのバックアップ電源回路を内蔵してもよい。その場合には、内蔵されているプログラムが読み出されたとしても、不正行為者はバックアップ電源回路という追加回路を組み込んだマイクロコンピュータを作成する必要があるので、さらに、不正マイクロコンピュータの作成をしづらくすることができる。なお、図31に示すような構造にできることは、払出制御用マイクロコンピュータ371についても同様である。
【0177】
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ遊技機を例にしたが、スロットマシン等の他の遊技機にも本発明を適用することができる。
【0178】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、遊技機を、遊技機への電力供給が停止したときに内蔵するRAMのデータをバックアップするバックアップ手段を備え、搭載されている制御用ワンチップマイクロコンピュータが、少なくとも、内蔵するROMに格納されているプログラムが正規のプログラムであるか否かを判定するチェック手段と、遊技機の外部から入力される検査コードが正規の検査コードであると認識したときにアドレスバス上のアドレスデータおよびデータバス上のデータを外部に出力可能な状態に設定するデータ出力許可手段と、遊技機で用いられる所定電圧の電源を監視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検出する電圧監視回路とを内蔵した構成にしたので、検査コードを知られない限り、内蔵されているプログラムを読み出すことが困難であって、不正マイクロコンピュータの作成を困難にすることができる。さらに、内蔵されているプログラムが読み出されたとしても、不正行為者は電圧監視回路という追加回路を組み込んだマイクロコンピュータを作成する必要があるので、不正マイクロコンピュータの作成をしづらくすることができる。
【0179】
請求項2記載の発明では、制御用ワンチップマイクロコンピュータが、外部から読み取り可能な遊技機固有の識別情報を記憶する記憶手段を、プログラムを格納するROMとは別に内蔵した構成であるから、不正マイクロコンピュータが遊技機に搭載されても、容易にそのことを発見することができる。
【0180】
請求項3記載の発明では、制御用ワンチップマイクロコンピュータが、遊技機に設けられている電気部品の制御状態を識別可能な試験信号を遊技機外部に出力するための試験信号出力回路を内蔵した構成であるから、不正行為者は試験信号出力回路という追加回路を組み込んだマイクロコンピュータを作成する必要があるので、不正マイクロコンピュータの作成をさらに困難にすることができる。
【0181】
請求項4記載の発明では、制御用ワンチップマイクロコンピュータが、制御用ワンチップマイクロコンピュータが搭載されている基板とは異なる基板に搭載されている制御用マイクロコンピュータのROMに格納されているプログラムが正規のものであるか否かを認証するための認証回路を内蔵した構成であるから、遊技機全体において、不正マイクロコンピュータが搭載されたことを容易に発見することができる。
【0182】
請求項5記載の発明では、制御用ワンチップマイクロコンピュータが、遊技機の外部に設けられ遊技機と通信可能な外部機器に搭載されている制御用マイクロコンピュータのROMに格納されているプログラムが正規のものであるか否かを認証するための外部機器認証回路を内蔵した構成であるから、遊技機と外部機器とを含めた全体において、不正マイクロコンピュータが搭載されたことを容易に発見することができる。
【0183】
請求項6記載の発明では、データ出力許可手段が、プログラムを格納するROMの領域とは異なる領域に保持している照合用検査コードと遊技機の外部から入力された検査コードとを比較することによって検査コードが正規の検査コードであるか否かを認識し、照合用検査コードが遊技機の外部から書き換え可能であるように構成されているので、内蔵プログラムを読み出すための検査コードが知られてしまう可能性が低減し、不正行為をさらに効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】遊技制御基板ボックスを簡略化して示す正面図である。
【図5】遊技制御基板ボックスの断面図である。
【図6】遊技制御用マイクロコンピュータを示す正面図である。
【図7】遊技制御用マイクロコンピュータの断面図である。
【図8】ID読取書込装置を示す正面図である。
【図9】遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図10】払出制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図11】電源基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図12】遊技制御用マイクロコンピュータの内部構成を示すブロック図である。
【図13】リセット回路の一構成例を示すブロック図である。
【図14】乱数発生回路の一構成例を示すブロック図である。
【図15】発振回路の一構成例を示すブロック図である。
【図16】電圧監視回路の一構成例を示すブロック図である。
【図17】通信回路の一構成例を示すブロック図である。
【図18】認証回路の一構成例を示すブロック図である。
【図19】遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図20】2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図21】認証用データおよび制御コマンドの一例を示す説明図である。
【図22】試験信号の一例を示す説明図である。
【図23】払出制御用マイクロコンピュータの内部構成を示すブロック図である。
【図24】認証回路の一構成例を示すブロック図である。
【図25】カードユニットとの認証用通信に関する通信線の接続状況を示すブロック図である。
【図26】外部機器認証回路の一構成例を示すブロック図である。
【図27】カードユニットとの認証用通信に関する通信線の接続状況の他の例を示すブロック図である。
【図28】タッチセンサ回路の一構成例を示すブロック図である。
【図29】リセット回路の他の構成例を示すブロック図である。
【図30】払出制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図31】電圧監視回路を内蔵する遊技制御用マイクロコンピュータの内部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
31  主基板(遊技制御基板)
37  払出制御基板
50  カードユニット
56  遊技制御用マイクロコンピュータ
321 検査モード認識回路
322 入出力バッファ制御回路
323,324 入出力バッファ
330 セキュリティチェック回路
331 通信回路
332 認証回路
333 タッチセンサ回路
334 外部機器認証回路
335 通信回路
341 ROM
342 RAM
371 払出制御用マイクロコンピュータ
372〜37n I/Oポート
381 CPUコア
382 リセット回路
383 発振回路
384 電圧監視回路
388 アドレスデコード回路
391〜39n 試験信号出力回路
441 ID発信器(ICタグ)
501 検査モード認識回路
502 入出力バッファ制御回路
503,504 入出力バッファ
541 ROM
542 RAM
550 セキュリティチェック回路
561 CPUコア
562 リセット回路
563 発振回路
564 電圧監視回路
568 アドレスデコード回路
569 乱数発生回路
571〜57n I/Oポート
581〜58n 試験信号出力回路
591 通信回路
592 認証回路

Claims (6)

  1. 内蔵するROMに格納されているプログラムにもとづいて遊技機の動作に関わる制御を実行するとともに、遊技機外部から入力される検査コードを認識可能な制御用ワンチップマイクロコンピュータを含む遊技機であって、遊技機への電力供給が停止したときに、内蔵するRAMのデータをバックアップするバックアップ手段を備え、
    前記制御用ワンチップマイクロコンピュータは、少なくとも、
    内蔵するROMに格納されているプログラムが正規のプログラムであるか否かを判定するチェック手段と、
    遊技機の外部から入力される検査コードが正規の検査コードであると認識したときにアドレスバス上のアドレスデータおよびデータバス上のデータを外部に出力可能な状態に設定するデータ出力許可手段と、
    遊技機で用いられる所定電圧の電源を監視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検出する電圧監視回路とを内蔵した
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 制御用ワンチップマイクロコンピュータは、外部から読み取り可能な遊技機固有の識別情報を記憶する記憶手段を、プログラムを格納するROMとは別に内蔵した
    請求項1記載の遊技機。
  3. 制御用ワンチップマイクロコンピュータは、遊技機に設けられている電気部品の制御状態を識別可能な試験信号を遊技機外部に出力するための試験信号出力回路を内蔵した
    請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 制御用ワンチップマイクロコンピュータは、制御用ワンチップマイクロコンピュータが搭載されている基板とは異なる基板に搭載されている制御用マイクロコンピュータのROMに格納されているプログラムが正規のものであるか否かを認証するための認証回路を内蔵した
    請求項1から請求項3のうちのいずれかに記載の遊技機。
  5. 制御用ワンチップマイクロコンピュータは、遊技機の外部に設けられ遊技機と通信可能な外部機器に搭載されている制御用マイクロコンピュータのROMに格納されているプログラムが正規のものであるか否かを認証するための外部機器認証回路を内蔵した
    請求項1から請求項4のうちのいずれかに記載の遊技機。
  6. データ出力許可手段は、プログラムを格納するROMの領域とは異なる領域に保持している照合用検査コードと遊技機の外部から入力された検査コードとを比較することによって該検査コードが正規の検査コードであるか否かを認識し、
    前記照合用検査コードは、遊技機の外部から書き換え可能である
    請求項1から請求項5のうちのいずれかに記載の遊技機。
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