JP2001246056A - パチンコ機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気事故が発生し、動作用電圧の異常を検出
した場合に、事故予告信号を賞球払出回路及び主制御回
路に少なくとも出力した後に、停止信号を賞球払出回路
及び主制御回路に出力することにより、電気事故に対し
て適切に対応することができるパチンコ機を提供するこ
と。 【解決手段】 パチンコ機１は、動作用電圧を供給でき
る電源基板４８と、電源基板４８から動作用電圧の供給
を受ける主基板４３及び賞球基板４５とを備える。パチ
ンコ機１は、動作用電圧を検出する停電検出回路９７
と、動作用電圧の異常の検出時に、停電信号（事故予告
信号）を賞球基板４５及び主基板４３に出力する停電検
出回路９７と、その停電信号の出力後、リセット信号
（停止信号）を賞球基板４５及び主基板４３に出力する
リセット出力回路９８とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、動作用電圧を供給
できる電源と、この電源から動作用電圧の供給を受ける
主制御回路及び賞球払出回路とを少なくとも備えるパチ
ンコ機に関し、特に、電気事故が発生し、動作用電圧の
異常を検出した場合に、事故予告信号を賞球払出回路及
び主制御回路に少なくとも出力し、更に、停止信号を賞
球払出回路及び主制御回路に出力することにより、電気
事故に対して適切に対応することができるパチンコ機に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】最近のパチンコ機は、遊技内容に変化を
加えることによって、パチンコ機の遊技者の興味を高め
るべく種々の役物（入賞を容易にするための特別な装
置）を遊技盤に備える。例えばパチンコ球が始動入賞口
に入賞すると、ＣＲＴ等の図柄表示装置に表示されてい
る変動図柄が変動を開始し、一定時間経過した後に表示
された図柄が一定確率で揃うと（例えば「７、７、７」
等のゾロ目）、大当たりとして大入賞口が所定回数続け
て開くとともに図柄表示装置に大当たり映像が表示され
るものがある。そのようなパチンコ機には、各種の制御
に非常に多くの電子制御回路が組み込まれ、表示回路、
或いは賞球の払い出し制御回路などの各種回路が、マイ
クロコンピュータ等を含む電子制御回路によって制御さ
れる。

【０００３】そのため、パチンコ遊技店で、例えば電気
回線のショート、停電等の電気事故が発生し、電子制御
回路に供給される動作用電圧が低下した場合、電子制御
回路の動作が停止して、各種回路の動作が停止する結
果、パチンコ機全体の動作も直ちに停止することにな
る。それ故、例えば大当たりとして大入賞口が所定回数
続けて開いている途中等に、電気事故が発生した場合で
あっても、その動作は直ちに停止してしまい、遊技して
いた遊技者は驚愕することになる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなパ
チンコ機の場合、かかる電気事故に対しては十分に対処
できておらず、電気事故の修理等が完了して、電子制御
回路に供給される電圧が回復した場合であっても、電子
制御回路は初期状態に戻るにすぎなかった。そのため、
各種回路の動作も初期状態に戻るにすぎず、電気事故以
前の遊技中の大当たりとしての大入賞口の開放状態に戻
らないので、遊技者の不利益は極めて大きいものとな
る。かかる場合、パチンコ遊技店が、遊技者の申し出に
基づいて、賞球を適宜払い戻す等の対応をするにすぎ
ず、パチンコ機自体が電気事故に対して対応できなかっ
た。

【０００５】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、電気事故が発生し、動作用電圧の
異常を検出した場合に、事故予告信号を賞球払出回路及
び主制御回路に少なくとも出力し、更に、停止信号を賞
球払出回路及び主制御回路に出力することにより、電気
事故に対して適切に対応することができるパチンコ機を
提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項１に係るパチンコ機によれば、動作用電圧を
供給できる電源と、この電源から動作用電圧の供給を受
ける主制御回路及び賞球払出回路とを少なくとも備える
パチンコ機において、前記動作用電圧を検出する検出手
段と、前記検出手段が前記動作用電圧の異常を検出した
場合に、事故予告信号を前記賞球払出回路及び前記主制
御回路に少なくとも出力する事故予告信号出力手段と、
前記事故予告信号出力手段による事故予告信号の出力
後、停止信号を前記賞球払出回路及び前記主制御回路に
少なくとも出力する停止信号出力手段とを備えることを
特徴とする。

【０００７】このような特徴を有する請求項１に係るパ
チンコ機においては、遊技中に電気事故が発生し、動作
用電圧の異常が発生した場合に、事故予告信号出力手段
が、事故予告信号を主制御回路及び賞球払出回路に少な
くとも出力し、事故予告信号を入力した主制御回路及び
賞球払出回路は、停電等の電気事故が発生することを事
前に把握することができる。それにより、主制御回路及
び賞球払出回路は、例えば内部情報を記憶して保存する
といった内部処理等の事故対策を行う。そして、事故予
告信号の入力後、主制御回路及び賞球払出回路は、停止
信号を入力して、動作を停止して停電等の電気事故に対
して適切に対応することができる。この場合、主制御回
路及び賞球払出回路に設けられた記憶手段に、バックア
ップ電圧を供給して、動作用電圧の異常が発生した場合
であっても、記憶手段に記憶されている内部情報を保存
状態にすることができる。

【０００８】それにより、停電等の電気事故が発生した
のが、例えば「大当たり」として大入賞口が開放される
遊技状態またはその賞球の払い出し状態であっても、そ
の遊技もしくは前記賞球の払い出し等に関する内部情報
等を記憶手段に記憶して保存するといった事故対策を行
うことにより、動作用電圧の異常が回復した場合に、電
気事故以前の例えば「大当たり」の遊技状態またはその
賞球の払い出し状態に戻ることができ、停電等の電気事
故に対して対応することが可能となって、遊技者に不利
益を与えることがない。また、動作用電圧及びバックア
ップ電圧を供給するための電源基板等、及び賞球基板
を、枠機構部に配置したことにより、パチンコ機の製造
者は、パチンコ機の種類が異なっても、枠機構部につい
ては、そのパチンコ機の種類毎に異なる部品を対応させ
る必要がなく、枠機構部の部品をなるべく共通化するこ
とによって、量産によるコストの低減を図ることを可能
とする。

【０００９】ここで、盤面機構部は、少なくとも主基板
を備え、遊技盤に配設されたランプの点灯、ＣＲＴ等の
図柄表示装置を表示させるためのものであり、パチンコ
機の機種毎に、ランプ及びＣＲＴ等の配置、種類、大き
さ等が異なるので、部品の共通化が困難である。それに
対し、枠機構部は、電源基板及び賞球基板を備える他
に、枠に取り付けられる補助部品、電気部品、付属部品
等を備えるものであって、一般にパチンコ機の種類が替
わっても、賞球の払い出し等については同様の動作が行
われるので、枠機構部の部品は共通化しやすく、大量生
産によりコストの低減化を図りやすい。そして、枠機構
部は、枠に直接に取り付けられない部品であっても、共
通化しやすい部品であれば、その部品を含んでいても良
いことは言うまでもない。

【００１０】また、請求項２に係るパチンコ機によれ
ば、請求項１に記載のパチンコ機において、前記検出手
段は前記動作用電圧の異常が回復したことを検出した場
合に、事故回復信号を前記賞球払出回路及び前記主制御
回路に少なくとも出力する事故回復信号出力手段と、前
記事故回復信号出力手段による事故回復信号の出力後、
復帰信号を前記賞球払出回路及び前記主制御回路に少な
くとも出力する復帰信号出力手段とを備えることを特徴
とする。このような特徴を有する請求項２に係るパチン
コ機においては、電気事故が復旧して動作用電圧の異常
が回復した場合に、事故回復信号出力手段が、事故回復
信号を前記賞球払出回路及び前記主制御回路に少なくと
も出力し、事故回復信号を入力した主制御回路及び賞球
払出回路は、停電等の事故が回復することが事前に把握
することができる。それにより、主制御回路及び賞球払
出回路は、例えば内部処理等の停電復帰対策を行う。そ
して、事故回復信号の入力後、主制御回路及び賞球払出
回路は、復帰信号を入力し、動作を回復して停電等の電
気事故に対して適切に対応することができる。

【００１１】また、請求項３に係るパチンコ機によれ
ば、請求項１に記載のパチンコ機において、変動図柄を
制御する図柄制御回路、音出力を制御する音制御回路、
及びランプ点灯を制御するランプ制御回路を設け、前記
停止信号出力手段が、前記停止信号を、前記図柄制御回
路、前記音制御回路、前記ランプ制御回路、前記賞球払
出回路及び前記主制御回路に出力した場合、前記図柄制
御回路、前記音制御回路、前記ランプ制御回路、前記賞
球払出回路及び前記主制御回路は、その動作を停止する
ことを特徴とする。このような特徴を有する請求項３に
記載のパチンコ機によれば、前記停止信号出力手段によ
る前記停止信号を、前記図柄制御回路、前記音制御回
路、前記ランプ制御回路、前記賞球払出回路及び前記主
制御回路が入力した場合、前記図柄制御回路、前記音制
御回路、前記ランプ制御回路、前記賞球払出回路及び前
記主制御回路は、その動作を停止して停電等の電気事故
に対して適切に対応することができる。

【００１２】また、請求項４に係るパチンコ機によれ
ば、請求項２に記載のパチンコ機において、前記復帰信
号出力手段により出力した復帰信号が、前記賞球払出回
路及び前記主制御回路に入力された場合、賞球払出回路
の動作起動後に、主制御回路の動作を開始させる遅延手
段を設けたことを特徴とする。このような特徴を有する
請求項４に記載のパチンコ機によれば、賞球払出回路及
び前記主制御回路が復帰信号を入力した場合でも、賞球
払出回路の動作起動後に、主制御回路の動作を開始させ
るので、賞球払出回路が主制御回路の動作に対応でき、
賞球払出回路の不動作に基づく主制御回路の動作ミスの
発生を防止することができる。

【００１３】また、請求項５に係るパチンコ機によれ
ば、請求項１乃至請求項４のいずれかに記載のパチンコ
機において、前記事故予告信号が前記主制御回路に入力
された場合、遊技等に関する内部情報を記憶することが
できる主制御回路用記憶手段を設けたことを特徴とす
る。このような特徴を有する請求項５に記載のパチンコ
機によれば、主制御回路が事故予告信号を入力した場
合、主制御回路は、遊技等に関する内部情報を記憶する
といった事故対策を行うことができる。

【００１４】また、請求項６に係るパチンコ機によれ
ば、請求項１乃至請求項５のいずれかに記載のパチンコ
機において、前記事故予告信号が前記賞球払出回路に入
力された場合、賞球等に関する内部情報を記憶すること
ができる賞球払出回路用記憶手段を設けたことを特徴と
する。このような特徴を有する請求項６に記載のパチン
コ機によれば、賞球払出回路が事故予告信号を入力した
場合、賞球払出回路用記憶手段は、賞球等に関する内部
情報を記憶するといった事故対策を行うことができる。

【００１５】また、請求項７に係るパチンコ機によれ
ば、請求項５に記載のパチンコ機において、前記主制御
回路用記憶手段に記憶されている内部情報を消去するこ
とができる消去手段を備えることを特徴とする。このよ
うな特徴を有する請求項７に記載のパチンコ機によれ
ば、パチンコ遊技店の管理者が、主制御回路用記憶手段
に記憶された内部情報等を管理上消去したい場合があ
り、消去手段を動作させることによって、かかる要望を
容易に適えることができる。

【００１６】また、請求項８に係るパチンコ機によれ
ば、請求項６に記載のパチンコ機において、前記賞球払
出回路用記憶手段に記憶されている内部情報を消去する
ことができる消去手段を備えることを特徴とする。この
ような特徴を有する請求項８に記載のパチンコ機によれ
ば、パチンコ遊技店の管理者が、賞球払出回路用記憶手
段に記憶された内部情報等を管理上消去したい場合があ
り、消去手段を動作させることによって、かかる要望を
容易に適えることができる。

【００１７】この場合、消去手段は、消去操作用スイッ
チであることが望ましく、パチンコ遊技店の遊技者等が
容易に触れないように、特にパチンコ機の裏側に設けら
れているのが望ましい。ここで、内部情報等を管理上消
去したい理由としては、主制御回路用記憶手段または賞
球払出回路用記憶手段に保存された内部情報等を消去で
きないとすると、例えば遊技情報が、遊技者にとって有
利な状態（例えば大当たり）で電気事故が発生し、電気
事故の修復を待てない遊技者に対し、パチンコ遊技店と
して補償したのに、その電気事故の修復完了後、遊技を
しようとする別の遊技者が、未だ何らの遊技をしていな
いにも拘わらず、遊技者にとって有利な状態が突然に現
れるとすると、パチンコ遊技店の不利益が大きいので、
主制御回路用記憶手段または賞球払出回路用記憶手段に
記憶された内部情報等を消去して、かかる事態を防止す
る必要があるからである。

【００１８】また、前記消去手段には、前記バックアッ
プ用電圧の供給時間を設定する時間設定手段が設けら
れ、前記供給時間の経過後に、主制御回路用記憶手段ま
たは賞球払出回路用記憶手段に記憶されている内部情報
が消去されることが望ましい。それにより、時間設定手
段がバックアップ用電圧の供給時間（例えば３時間）を
設定し、供給時間（例えば３時間）が経過した場合、主
制御回路用記憶手段または賞球払出回路用記憶手段に記
憶されている内部情報が消去される。これは、停電等の
電気事故が修復するまでに例えば３時間以上かかった場
合、パチンコ遊技店にいた遊技者も３時間もその修復を
待っているとは考えにくく、また、パチンコ遊技店の営
業時間が既に終わっている場合があるので、このような
場合には、記憶手段に記憶されている内部情報は不要と
なるからである。かかる場合、供給時間（例えば３時
間）が経過すると、主制御回路用記憶手段または賞球払
出回路用記憶手段に記憶されている内部情報が自動的に
消去されるので、パチンコ遊技店の管理者等が、主制御
回路用記憶手段または賞球払出回路用記憶手段に記憶さ
れた内部情報を消去するための作業をする必要がなくな
る。

【００１９】また、前記消去手段は、パチンコ機の前扉
の開放と連動するスイッチであることが望ましい。この
場合、パチンコ遊技店の管理者等が、動作用電圧の遮断
した際に、パチンコ機の前扉を開放すると、スイッチが
その前扉の開放と連動して、主制御回路用記憶手段また
は賞球払出回路用記憶手段に記憶された内部情報を消去
する。その結果、パチンコ遊技店の管理者はその内部情
報等を管理上消去したいという要望を極めて容易に適え
ることができる。また、前記内部情報には、主制御回路
用記憶手段または賞球払出回路用記憶手段に記憶されて
いる内部情報を正しく記憶しているか否かを管理するた
めの管理情報が付加されていることが望ましい。このよ
うな管理情報を内部情報に付加する場合、内部情報が正
しく記憶されている否かを把握できる。すなわち、管理
情報が正しい場合、内部情報が正しく記憶されていると
把握できるが、管理情報が正しくない場合、主制御回路
用記憶手段または賞球払出回路用記憶手段に記憶された
内部情報は間違っている可能性が高い。そして、正しく
ない内部情報に基づいて、電気事故以前の状態に戻った
としても、結果として遊技者の利益に適うとはいえず、
間違っている内部情報の場合、それを消去するといった
方策を取るのが望ましい。それにより、管理情報が正し
い場合のみ、内部情報を使用する態様を採用することが
可能である。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係るパチンコ機に
ついて具体化した実施の形態を図面を参照して詳細に説
明する。先ず、実施形態に係るカード式パチンコ機の全
体構成について図１に基づいて説明する。図１は実施形
態に係るカード式パチンコ機全体を示した正面図であ
る。このカード式パチンコ機とは、プリペイドカード等
により球貸し等を行うことができるパチンコ機をいう。

【００２１】カード式パチンコ機は、いわゆるＣＲ機と
称され、図１に示すように、パチンコ機１とカード式球
貸機２１とによって構成されている。これらパチンコ機
１とカード式球貸機２１は、左右に並んで設置される
が、この場合、カード式球貸機２１は、２台のパチンコ
機１（左側のパチンコ機は図示せず）の間に位置して、
右側のパチンコ機１の左側面側に位置する。このパチン
コ機１は、所定量のパチンコ球を賞球として払い出す、
いわゆる第一種パチンコ機である。また、このパチンコ
機１では、後述する入賞口、図柄表示装置、電動役物及
び、ゲート等の各種構造物が、遊技盤２上に配設されて
いる。その遊技盤２の下側には、賞球を受ける上部受け
皿３が配設され、この上部受け皿３の下側には、スピー
カ３ａを内蔵したプレート４が配設されている。また、
そのプレート４の下側には、下部受け皿５が配設され
る。また、下部受け皿５の右方側には、ハンドル６に連
結された発射装置が配設されており、上部受け皿３の遊
技球がその発射装置６ａ（図４参照）へ送られるように
構成されている。

【００２２】一方、遊技盤２の前面側周囲には、遊技中
のエラーを表示するエラー表示ランプ７が配設されてい
る他に、「当たり」を表示する当たり表示ランプ８、８
が配設されている。また、遊技盤２の前側は、ステンレ
ス等の金属製枠を有するガラス扉９により被覆されてお
り、ガラス扉９はその側方（左）側に設けられたヒンジ
部材等を介して開閉自在に支持されている。そして、ヒ
ンジ部材等の反対側（右）側に設けられた鍵穴９ｂに、
遊技店の管理者等が鍵を挿入して回転操作して、ロック
を解除することにより、ガラス扉９を前方側へ開くこと
ができる。また、遊技盤２のガラス扉９の外側上方に
は、賞球及び球切れ表示ランプ１０、１０が設けられて
いる。

【００２３】ここで、カード式球貸機２１について説明
すると、このカード式球貸機２１の上下方向におけるほ
ぼ中央には、カード挿入口２２が配設されている。その
カード挿入口２２の上方側には、カード利用可能表示ラ
ンプ２３、端数表示スイッチ２４、連結台方向表示２
５、及びカード挿入中表示ランプ２６が下方に向かって
順に配設されている。そして、カード利用可能表示ラン
プ２３が点灯しているときに、遊技者はカード挿入口２
２にカードを挿入することができる。また、端数表示ス
イッチ２４は、挿入されたカードが１００円未満の金額
である旨を表示する。また、連結台方向表示２５は、左
右のパチンコ機１のいずれかを示すことにより、左右ど
ちらのパチンコ機１が、球貸し処理をできるかを表示す
る。更に、カード挿入中表示ランプ２６は、カードがカ
ード挿入口２２に挿入されている間点灯している。

【００２４】また、パチンコ機１の上部受け皿３の中央
付近には、球貸し操作部１１が配設されており、この球
貸し操作部１１には、度数表示１２、貸出スイッチ１
３、貸出スイッチＬＥＤ１４、及び返却スイッチ１５が
配設されている。その球貸し操作部１１の度数表示１２
は、カード残高を表示している。また、貸出スイッチＬ
ＥＤ１４が点灯しているときに、貸出スイッチ１３の操
作が可能であり、この貸出スイッチ１３の操作によっ
て、遊技球の貸し出しが行われるが、貸し出される貸球
は、後述する態様で、上部受け皿３に払い出される。そ
して、遊技者が、そのパチンコ機１のパチンコ遊技を止
めるときは、返却スイッチ１５を操作することによっ
て、そのカード挿入口２２内に挿入されているカードの
排出が行われる。

【００２５】ここで、パチンコ機１における遊技盤２上
の遊技領域の構成について説明する。この遊技領域は、
所定厚さの板材からなる遊技盤２上に入賞口などの各構
造物が配設され、各構造物を囲むように環状のレール１
８が遊技盤２上に立設されている。このレール１８は、
発射されたパチンコ球を遊技領域内に案内する案内路を
構成し、遊技盤２上の上方側部には、レール１８に沿っ
て打ち込まれるパチンコ球の進行を制限するための段差
部１６が設けられている。そして、その段差部１６に
は、軸支された返しゴム（図示せず）が配設されてい
る。また、遊技領域のほぼ中央には、図柄表示装置を構
成するＬＣＤ表示器１９が遊技盤２の裏面側から前面側
へ取り付けられている。このＬＣＤ表示器１９は、画面
の左側、中央、右側に３個の変動図柄を表示する液晶パ
ネルである。そして、ＬＣＤ表示器１９の左側、中央、
右側にそれぞれ表示された図柄が変動しながら、停止し
た状態が全体として所定の図柄（例えば「７７７」等）
を構成する場合に、遊技者にとって有利な遊技状態であ
る「いわゆる大当たり」となる。また、ＬＣＤ表示器１
９の上方または左右には、入賞口２０ａ、２０ｂが配設
されており、これら入賞口２０ａ、２０ｂには、遊技盤
２の裏面に設けられた賞球樋が連通されている。そし
て、この入賞口２０ａ、２０ｂに入ったパチンコ玉を検
出する入賞口スイッチ（図示せず）が、遊技盤２の裏側
に設けられており、入賞口２０ａ、２０ｂに入賞したこ
とを入賞口スイッチ（図示せず）が検出すると、所定の
個数の賞球が上部受皿３に排出されるように構成されて
いる。また、ＬＣＤ表示器１９内の上方部には、変動図
柄の始動回数を遊技者に知らせるための、変動図柄始動
記憶表示器２７が設けられている。

【００２６】また、ＬＣＤ表示器１９の下方には、第１
種始動口２８が配設されており、この第１種始動口２８
には、遊技盤２の裏面に設けられた賞球樋が連通されて
いる。そして、この第１種始動口２８に入ったパチンコ
玉を検出する始動口スイッチ（図示せず）が遊技盤２の
裏側に設けられており、この第１種始動口２８に入賞し
て始動口スイッチが入賞したことを検出すると、ＬＣＤ
表示器１９の変動図柄であるルーレットが回転して、所
定の個数の賞球が上部受皿３に排出されるように構成さ
れている。また、ＬＣＤ表示器１９の左右上側には、各
電飾ランプ２９が設けられており、これら電飾ランプ２
９は、ＬＣＤ表示器１９の変動図柄が変動する際に点滅
する。また、各電飾ランプ２９の左右下側には、各ゲー
ト３０が配設されている。このゲート３０には、パチン
コ球の通過を検出する検出スイッチ（図示せず）が備え
られ、この検出スイッチがパチンコ球の通過を検出する
ことにより、ＬＣＤ表示器１９と、入賞口２０ａとの間
にある普通図柄表示器２０が所定の数字等を表示するよ
うに構成されている。また、各ゲート３０の左右下側に
は、電飾ランプが施された下入賞口２０ｃが配設されて
おり、これら下入賞口２０ｃには、遊技盤２の裏面に設
けられた賞球樋が連通されている。そして、各下入賞口
２０ｃへの入賞を検出する下入賞口スイッチ（図示せ
ず）が、遊技盤２の裏側に設けられ、下入賞口２０ｃに
入賞したことを下入賞口スイッチが検出すると、所定の
個数の賞球が上部受皿３に排出されるように構成されて
いる。

【００２７】そして、第１種始動口２８の下方には、大
入賞口３０ａを有する特別電動役物３０ｂが配設されて
おり、この大入賞口３０ａは、長い横幅を有するととも
に開閉扉を備えている。そして、第１種始動口２８又は
ゲート３０にパチンコ球が入り、ＬＣＤ表示器１９の画
面の、左側、中央、右側にそれぞれ表示された図柄が変
動した後に、所定状態を達成した場合（例えば、７７７
のように揃った場合等）に開閉扉が開かれるように構成
されている。この開閉扉には、遊技盤２の裏面に設けら
れた賞球樋が連通されており、大入賞口３０ａ内には、
開閉扉が開かれたときに入賞したパチンコ球の個数をカ
ウントするための大入賞口カウントスイッチ（図示せ
ず）が設けられている。そして、大入賞口カウントスイ
ッチがカウントしたパチンコ球の個数に対応する分の所
定の個数の賞球が上部受皿３に排出されるように構成さ
れている。この場合、大入賞口３０ａの開閉扉は、２５
秒間経過又は１０個のパチンコ球が入賞するまで大入賞
口カウントスイッチにより検出されるまで開放される。
また、大入賞口３０ａの内部には、遊技者にとって有利
な遊技状態に設定するための「いわゆるＶゾーン」が仕
切り形成されており、当該Ｖゾーンへの入賞検出用のＶ
スイッチが設けられている。

【００２８】次に、図２及び図３において、パチンコ機
１の背面側の構成について説明する。図２は実施形態に
係るパチンコ機１全体を示した背面図である。図３はそ
のパチンコ機１の賞球及び貸球の払い出しに係る機構セ
ット盤の要部を拡大した背面図である。パチンコ機１
は、図２に示すように、木製の外枠３１に対して木製の
内枠３２がヒンジ部材等を介して開閉自在に取り付けら
れている。また、この内枠３２のほぼ中央部には、遊技
盤２を着脱自在に支持するための機構盤（図示せず）が
取り付けられている。そして、この機構盤の裏側には、
合成樹脂製の機構セット盤３４が開閉自在となるように
蝶番により取り付けられている。

【００２９】また、パチンコゲーム機１の裏側最上段に
は、上方に開口した賞球タンク３５が機構セット盤３４
上に固定されている。その賞球タンク３５の直上には、
パチンコ球の補給装置３６が配設されており、この補給
装置３６は、垂直にパチンコ球を賞球タンク３５内に落
下させるため、吐出部（図示せず）が設けられている。
その賞球タンク３５には、パチンコ球を送るための、タ
ンクレール３７が取り付けられており、賞球タンク３５
の傾斜した底面に設けられた連通孔（図示せず）を介し
てパチンコ球をタンクレール３７に落下させる。そのタ
ンクレール３７の内部には、図３に示すように、パチン
コ球を１列に整列流出し、賞球ケース３８へパチンコ球
を送る通路が形成されている。その賞球ケース３８内に
は、パチンコ球を下方側へ案内する賞球案内部３８Ａが
設けられている。この賞球案内部３８Ａには、パチンコ
球搬送用の賞球通路３９が形成され、この賞球通路３９
はパチンコ球を更に下流側へ１列で送る。

【００３０】尚、賞球ケース３８内には、図３に明示す
るように、賞球通路３９を通過するパチンコ球を確認す
る球有り検出スイッチ５２と、パチンコ球の払い出しを
調節する払い出しソレノイド５１等とが装着されてい
る。そして、これら賞球タンク３５、タンクレール３
７、賞球案内部３８Ａ、賞球ケース３８、球有り検出ス
イッチ５２、及び払い出しソレノイド５１等により賞球
及び貸球の払い出しシステムが構成されている。また、
その賞球ケース３８の下流側には、パチンコ球の排出部
が形成され、入賞球を排出する入賞球排出通路４０及び
下皿排出路４１が設けられている。その下皿排出路４１
は、下皿５内の賞球のオーバーフローを検出するための
下皿オーバーフロースイッチ５９を内蔵する。また、内
枠３２の裏側には、下部受皿ボックス４２がボルトによ
り取り付けられており、下皿排出路４１を介して上皿３
から溢れたパチンコ球を受けて下皿５に案内する。これ
ら下皿排出路４１及び下部受皿ボックス４２により下皿
受け部を構成する。

【００３１】また、機構セット盤３４の中央部に形成さ
れた開口部６５（図３参照）には、遊技盤２の裏面を覆
うカバー４４が装着されており、このカバー４４には、
音声基板４４ａ、ランプ基板４４ｂ及び表示基板４４ｃ
が固着されており、更に、ランプ基板４４ｂの下側に
は、カバーに覆われた主基板４３が固着されている。こ
の主基板４３には、パチンコゲーム機１の賞球の払い出
し制御等を制御する制御回路が設けられている。これら
主基板４３、音声基板４４ａ、ランプ基板４４ｂ及び表
示基板４４ｃは、盤面機構部Ｗ２（図４参照）を構成し
ており、パチンコ機１の盤面２上の構造物等の相違によ
り、パチンコ機１の機種毎に、構造物用のランプ及びＣ
ＲＴ等の配置、種類、大きさ等が異なり、これら部品の
共通化が困難である。

【００３２】そして、主基板４３の下側には、遊技盤２
の裏面に近接するように、賞球基板４５が取り付けられ
ており、この賞球基板４５は、遊技盤２の裏面から離れ
て位置する主基板４３の一部と重なり合っている。この
賞球基板４５には、入賞球排出ソレノイド５７（図３参
照）及び賞球貸球の払出装置６１（図４参照）を駆動制
御させるための制御回路が設けられている。また、賞球
基板４５の側方（右側）下方には、電源基板４９が設け
られている。これら電源基板４９及び賞球基板４５は、
この実施の形態の場合、枠機構部Ｗ１を構成しており、
パチンコ機１の盤面２上の構造物等が相違しても、共通
化しやすい部品からなり、大量生産によりコストの低減
化を図りやすい。

【００３３】また、機構セット盤３４の上方角部（図２
中、右上角部）には、中継基板４６が設けられており、
この中継基板４６は、パチンコゲーム機１とホールコン
ピュータをつなぐ機能を果たす。また、機構セット盤３
４の最上側の賞球タンク３５の底面外側の一端（底面の
右端部外側）には、図３に示すように、賞球タンクスイ
ッチ５０が設けられている。この賞球タンクスイッチ５
０は、賞球タンク３５内のパチンコ球の有無を検出し、
パチンコ球無しを検出すると、その検出信号を出力す
る。

【００３４】前記賞球ケース３８内には、払出ソレノイ
ド５１、球有り検出スイッチ５２、払出カウントスイッ
チ５３及び爪車５４が設けられている。そして、払出ソ
レノイド５１の下方には、そのオン・オフ駆動により、
所定の角度毎（実施形態では、約６０度毎）に回転駆動
される爪車５４が配置されており、この爪車５４は、パ
チンコ球を順次送り出すように回転自在に設けられる。
また、爪車５４へ送られるパチンコ球を検出するための
球有り検出スイッチ５２が、爪車５４の上側に配設され
ている。また、払出カウントスイッチ５３は、爪車５４
の下側に設けられており、パチンコ球の通過を検出する
と、検出信号を出力する。

【００３５】そして、排出ソレノイド５１のオン・オフ
駆動によって払い出されたパチンコ球は、下方に送られ
て賞球払出口６０を介して上部受け皿３に送られる。こ
の場合、上部受け皿３から溢れた賞球は、下皿排出路４
１を介して下部受皿ボックス４２に送られる。また、こ
の下皿排出路４１内には、下部受け皿５内の賞球のオー
バーフローを検出するための下皿オーバーフロースイッ
チ５９が設けられており、この下皿オーバーフロースイ
ッチ５９は、パチンコ球有りを検出すると、検出信号を
出力する。

【００３６】また、機構セット盤３４の下方の内側に
は、パチンコ球の案内用の入賞球案内樋５５が設けられ
ている。この入賞球案内樋５５は、各入賞口や始動口に
入賞した入賞球は、二点鎖線矢印で示されるように、一
列に整列されて下流側の入賞球排出カム５８へ案内され
る。この入賞球排出カム５８は、入賞球案内樋５５側か
ら送られる入賞球が１個入る凹部（図示せず）を、入賞
球案内樋５５側（図３の左端側）に形成しており、入賞
球排出カム５８は、この凹部に入ったパチンコ球を入賞
球排出路４０に送ることができるように回転自在に支持
されている。その入賞球排出カム５８の遊技盤２側に
は、入賞球排出カム５８の凹部に保持される入賞球の有
無を検出するための、入賞球検出スイッチ５６が取り付
けられており、この入賞球検出スイッチ５６は、パチン
コ球有りを検出すると、検出信号を出力する。

【００３７】また、入賞球排出カム５８の他端縁（図３
の右端）部には、この入賞球排出カム５８を所定角度だ
け回転させるための、入賞球排出ソレノイド５７が装着
されている。更に、入賞球排出カム５８には、通常時
に、入賞球排出カム５８の他端縁部を下側に押し下げる
ためのバネ（図示せず）が取り付けられている。そし
て、賞球基板４５の制御に基づき、入賞球排出ソレノイ
ド５７がオン駆動され、入賞球排出カム５８の他端縁部
を引き上げる結果、入賞球排出カム５８の凹部に保持さ
れていた入賞球が、入賞球排出路４０に１個排出され
る。その後、入賞球排出ソレノイド５７がオフ駆動する
ことによって、入賞球排出カム５８の他端縁部をバネに
よって押し下げる結果、再度、入賞球案内樋５５側の凹
部に入賞球が１個入り、この態様の繰り返しにより、入
賞球が入賞球排出路４０に１個ずつ順次排出される。

【００３８】これら入賞球案内樋５５、入賞球検出スイ
ッチ５６、入賞球排出ソレノイド５７、入賞球排出カム
５８、及び入賞球排出通路４０等により入賞球排出シス
テムが構成されている。また、払出ソレノイド５１、球
有り検出スイッチ５２、及び爪車５４等から構成される
賞球貸球の払出装置６１が、賞球貸球払出手段として機
能する。また、払出カウントスイッチ５３が、払出球検
出手段として機能する。また、入賞球検出スイッチ５６
が、入賞球検出手段として機能する。

【００３９】また、前記賞球ケース３８の下側には、イ
ンターフェース基板４８がカバーに覆われて取り付けら
れている。そして、インターフェース基板４８のコネク
タと、カード式球貸機２１の背面のコネクタとが、接続
コード（図示せず）により相互に接続される。次に、実
施形態に係るカード式パチンコ機の賞球及び貸球の払い
出しに係る制御システムの構成について説明する。図４
は実施形態に係るカード式パチンコ機の賞球及び貸球の
払い出しに係る制御システムの構成を示すブロック図で
ある。この制御システム７１は、図４に示すように、枠
機構部Ｗ１と盤面機構部Ｗ２とからなる。

【００４０】その枠機構部Ｗ１は、賞球基板４５の他
に、内枠３２等に取り付けられる補助部品、電気部品、
付属部品等を備えるものであって、一般にパチンコ機１
の種類が替わっても、賞球の払い出し等については同様
の動作が行われるので、そのための部品は共通化しやす
い。それに対し、盤面機構部Ｗ２は、遊技盤２に配設さ
れたランプ等の点灯、ＬＣＤ表示器１９及び普通図柄表
示器２０等を表示させるためのものであり、パチンコ機
１の種類毎に、部品の配置、種類、大きさ等が異なるの
で、部品の共通化が困難なものが多い。

【００４１】この場合、枠機構部Ｗ１は、図４に示すよ
うに、電源基板４９、賞球基板４５、賞球貸球の払出装
置６１、発射装置６ａを備える他に、エラー表示ランプ
７、表示ランプ８、賞球及び球切れ表示ランプ１０等か
らなる枠ランプＷ３、更にスピーカ３ａを備えている。
一方、盤面機構部Ｗ２は、主基板４３の他に、音声基板
４４ａ、ランプ基板４４ｂ及び表示基板４４ｃを備えて
おり、更に、ＬＣＤ表示器１９及び普通図柄表示器２０
等からなる表示器Ｗ４を備える他に、電飾ランプ２９等
からなる盤面ランプＷ５を備えている。もっとも、枠機
構部Ｗ１及び盤面機構部Ｗ２の構成物は、必ずしも一義
的ではなく、部品の共通化等の点を考慮して、パチンコ
機１毎に変化する。

【００４２】次に、枠機構部Ｗ１の構成要素について説
明する。その電源基板４９は、所定の電圧の電流を作る
ための基板であって、具体的には、動作用電圧として用
いるため、ＡＣ（交流）２４Ｖ（ボルト）を変圧すると
ともに整流する直流（ＤＣ）３２Ｖ（ボルト）用の電源
４９ａを設ける他に、ＡＣ（交流）２４Ｖ（ボルト）を
変圧するとともに整流する直流（ＤＣ）１２Ｖ（ボル
ト）用の電源４９ｂ、更に、ＡＣ（交流）２４Ｖ（ボル
ト）を変圧するとともに整流する直流（ＤＣ）５Ｖ（ボ
ルト）用の電源４９ｃを設ける。これら電源４９ｂ及び
電源４９ｃは、レギュレータ及びコンデンサー、抵抗を
組み合わせた回路からなる。また、電源基板４９は、電
源４９ｃの電圧５Ｖ（ボルト）の直流（ＤＣ）が、停電
等の電気事故によって電圧低下を招いた場合に、直流
（ＤＣ）５Ｖ（ボルト）のバックアップ電圧を供給する
ため、バックアップ電源４９ｄを設け、このバックアッ
プ電源４９ｄは、電源４９ｃの直流（ＤＣ）５Ｖ（ボル
ト）により充電される。その賞球基板４５は、賞球の払
い出し動作を制御するための基板であって、その制御動
作を所定の手順で実行することができるＣＰＵ８３Ａ、
その動作プログラムデータを格納するＲＯＭ８３Ｂ、及
びデータの書き込み及び読み出しを行うＲＡＭ８３Ｃ、
入出力装置（Ｉ／Ｏポート）８３Ｄ及び電源監視回路８
３Ｅ等を装着している。この場合、ＲＡＭ８３Ｃが賞球
情報を記憶する賞球払出回路用記憶手段として機能す
る。

【００４３】次に、盤面機構部Ｗ２の構成要素について
説明すと、盤面機構部Ｗ２は、既述した如く、主基板４
３、音声基板４４ａ、ランプ基板４４ｂ及び表示基板４
４ｃ等を備える。その主基板４３は、パチンコ機１のメ
イン動作を制御するための基板であって、制御動作を所
定の手順で実行することができるＣＰＵ４３Ａ、その動
作プログラムデータを格納するＲＯＭ４３Ｂ、及びデー
タの書き込み及び読み出しを行うＲＡＭ４３Ｃ、入出力
装置（Ｉ／Ｏポート）４３Ｄ及び動作用電圧を監視する
ための電源監視回路４３Ｅ等を装着している。そして、
電源監視回路４３Ｅは、賞球基板４５の賞球払出回路の
動作起動後に、主基板４３の主制御回路の動作を開始さ
せる遅延手段としての信号遅延回路４３Ｌを設けてい
る。この場合、ＲＡＭ４３Ｃが遊技情報を記憶する主制
御回路用記憶手段として機能する。また、音声基板４４
ａは、スピーカ３ａから出力される効果音等の制御する
ための基板であって、その制御動作を所定の手順で実行
することができるＣＰＵ８５Ａ、その動作プログラムデ
ータ及び効果音データ等を格納するＲＯＭ８５Ｂ、及び
データの書き込み及び読み出しを行うＲＡＭ８５Ｃ、入
出力装置（Ｉ／Ｏポート）８５Ｄ等を装着している。

【００４４】更に、ランプ基板４４ｂは、パチンコ機１
の遊技盤２上の前記盤面ランプＷ５及び前記枠ランプＷ
３を制御するための基板であって、その制御動作を所定
の手順で実行することができるＣＰＵ８６Ａ、その動作
プログラムデータ及び発光パターンデータ等を格納する
ＲＯＭ８６Ｂ、及びデータの書き込み及び読み出しを行
うＲＡＭ８６Ｃ、入出力装置（Ｉ／Ｏポート）８６Ｄ等
を装着している。また、表示基板４４ｃは、パチンコ機
１の遊技盤２のＬＣＤ表示器１９及び普通図柄表示器２
０を制御するための基板であって、その制御動作を所定
の手順で実行することができるＣＰＵ８７Ａ、その動作
プログラムデータ及び表示パターンデータ等を格納する
ＲＯＭ８７Ｂ、及びデータの書き込み及び読み出しを行
うＲＡＭ８７Ｃ、入出力装置（Ｉ／Ｏポート）８７Ｄ、
画像デジタル処理（ＶＤＰ）装置８７Ｅ等を装着してい
る。

【００４５】この場合、電源基板４９の電源４９ｃは、
主基板４３のＣＰＵ４３Ａ、ＲＯＭ４３Ｂ、ＲＡＭ４３
Ｃ、入出力装置（Ｉ／Ｏポート）４３Ｄ及び電源監視回
路４３Ｅに、動作用電圧としての５Ｖ（ボルト）の電圧
の直流（ＤＣ）を供給して、主基板４３のＣＰＵ４３
Ａ、ＲＯＭ４３Ｂ、ＲＡＭ４３Ｃ及び入出力装置（Ｉ／
Ｏポート）４３Ｄを正常に動作させる。そして、動作用
電圧の電圧低下を招いた場合に、バックアップ電源４９
ｄは、電源監視回路４３Ｅを介してＲＡＭ４３Ｃに、後
述の態様の如く、バックアップ電圧を供給できる。ま
た、電源基板４９の電源４９ｃは、賞球基板４５の電源
監視回路８３Ｅを介して、賞球基板４５のＣＰＵ８３
Ａ、ＲＯＭ８３Ｂ、ＲＡＭ８３Ｃ及び入出力装置（Ｉ／
Ｏポート）８３Ｄに、５Ｖ（ボルト）の電圧の直流（Ｄ
Ｃ）を供給して、そのＣＰＵ８３Ａ、ＲＯＭ８３Ｂ、Ｒ
ＡＭ８３Ｃ及び入出力装置（Ｉ／Ｏポート）８３Ｄを正
常に動作させる。また、動作用電圧の電圧低下を招いた
場合に、バックアップ電源４９ｄは、ＲＡＭ８３Ｃに、
後述の態様の如く、バックアップ電圧を供給できる。

【００４６】ここで、電源基板４９の電源４９ｃが、音
声基板４４ａ、ランプ基板４４ｂ及び表示基板４４ｃに
５Ｖ（ボルト）の電圧の直流（ＤＣ）を供給していない
理由は、音声基板４４ａ、ランプ基板４４ｂ及び表示基
板４４ｃには、図示しない変圧器がそれぞれ設けられて
おり、この変圧器によって、電源４９ｂが供給する１２
Ｖ（ボルト）の直流（ＤＣ）を電圧５Ｖ（ボルト）の直
流（ＤＣ）に変圧して、その変圧した直流（ＤＣ）を音
声基板４４ａ、ランプ基板４４ｂ及び表示基板４４ｃの
ＣＰＵ８５Ａ〜８７Ａ、ＲＯＭ８５Ｂ〜８７Ｂ、ＲＡＭ
８５Ｃ〜８７Ｃ、及び入出力装置（Ｉ／Ｏポート）８５
Ｄ〜８７Ｄに供給して、正常な動作を行わせ得るからで
ある。

【００４７】また、電源４９ｂは、主基板４３、音声基
板４４ａ、ランプ基板４４ｂ及び表示基板４４ｃに、電
圧の１２Ｖ（ボルト）の直流（ＤＣ）を供給して、主基
板４３、音声基板４４ａ、ランプ基板４４ｂ及び表示基
板４４ｃに設けられたセンサ類等を作動させる。また、
電源４９ｂは、払出装置６１に１２Ｖ（ボルト）の電圧
の直流（ＤＣ）を供給して、払出装置６１に設けられた
センサ類を作動させる。また、電源４９ａは、ＡＣ（交
流）２４Ｖ（ボルト）を変圧して直流（ＤＣ）３２Ｖ
（ボルト）を作り、払出装置６１に設けられたモータ類
を作動させる。また、ＡＣ（交流）２４Ｖ（ボルト）
は、払出装置６１に直接に供給され、この発射装置６ａ
に設けられたモータ類を駆動させ、更に、カード式球貸
機２１に直接に供給され、このカード式球貸機２１を駆
動させる。

【００４８】また、主基板４３のＣＰＵ４３Ａは、ＲＡ
Ｍ４３Ｃ、ＲＯＭ４３Ｂ、入出力装置（Ｉ／Ｏポート）
４３Ｄ及び電源監視回路４３Ｅに接続されており、これ
ら構成要素から主制御回路を構成する。その入出力装置
（Ｉ／Ｏポート）４３Ｄは、賞球基板４５、音声基板４
４ａ、ランプ基板４４ｂ及び表示基板４４ｃの入出力装
置（Ｉ／Ｏポート）４３Ｄ、８５Ｄ〜８７Ｄに接続され
ている。それにより、主基板４３のＣＰＵ４３Ａは、賞
球基板４５、音声基板４４ａ、ランプ基板４４ｂ及び表
示基板４４ｃのＣＰＵ８３Ａ、８５Ａ〜８７Ａとの間で
信号を伝達することができる。また、賞球基板４５のＣ
ＰＵ８３Ａは、電源監視回路８３Ｅ、ＲＡＭ８３Ｃ、Ｒ
ＯＭ８３Ｂ及び入出力装置（Ｉ／Ｏポート）８３Ｄに接
続されており、これら構成要素から賞球制御回路を構成
する。その入出力装置（Ｉ／Ｏポート）８３Ｄは、発射
装置６ａ、払出装置６１及びカード式球貸機２１に接続
されている。それにより、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａ
は、主基板４３のＣＰＵ４３Ａの制御の下に、発射装置
６ａ、払出装置６１及びカード式球貸機２１との間で信
号を伝達することができる。

【００４９】音声基板４４ａのＣＰＵ８５Ａは、ＲＡＭ
８５Ｃ、ＲＯＭ８５Ｂ及び入出力装置（Ｉ／Ｏポート）
８５Ｄに接続されており、これら構成要素から音声制御
回路を構成する。その入出力装置（Ｉ／Ｏポート）８５
Ｄは、スピーカ３ａに接続されている。それにより、音
声基板４４ａのＣＰＵ８５Ａは、主基板４３のＣＰＵ４
３Ａの制御の下に、入出力装置（Ｉ／Ｏポート）８５Ｄ
を介してスピーカ３ａを制御することができ、このスピ
ーカ３ａは、遊技者の興味を起こすような効果音等を出
力する。また、ランプ基板４４ｂのＣＰＵ８６Ａは、Ｒ
ＡＭ８６Ｃ、ＲＯＭ８６Ｂ及び入出力装置（Ｉ／Ｏポー
ト）８６Ｄに接続されており、これら構成要素からラン
プ制御回路を構成する。その入出力装置（Ｉ／Ｏポー
ト）８６Ｄは、枠ランプＷ３及び盤面ランプＷ５に接続
されている。それにより、ランプ基板４４ｂのＣＰＵ８
６Ａは、主基板４３のＣＰＵ４３Ａの制御の下に、入出
力装置（Ｉ／Ｏポート）８６Ｄを介して、枠ランプＷ３
及び盤面ランプＷ５を制御することができ、これら枠ラ
ンプＷ３及び盤面ランプＷ５は、遊技者の興味を起こす
ようにランプを点灯することができる。更に、表示基板
４４ｃのＣＰＵ８７Ａは、ＲＡＭ８７Ｃ、ＲＯＭ８７
Ｂ、入出力装置（Ｉ／Ｏポート）８７Ｄ及び画像デジタ
ル処理（ＶＤＰ）装置８７Ｅに接続されており、これら
構成要素から表示制御回路を構成する。そして、その画
像デジタル処理装置８７Ｅは、表示器Ｗ４に接続されて
いるので、表示基板４４ｃのＣＰＵ８７Ａは、主基板４
３のＣＰＵ４３Ａの制御の下に、画像デジタル処理装置
８７Ｅを介して、表示器Ｗ４を制御することができ、こ
の表示器Ｗ４は、遊技者の興味を起こす映像を表示する
ことができる。

【００５０】次に、貸し球を行う際の動作について説明
すると、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａは、先ずカード式
球貸機２１から所定個数の貸球の払い出しを指令する貸
球払出指令を入力しているか否かを判定する。具体的に
は、遊技者が貸出スイッチ１３を操作した際に、その操
作に基づいた貸球要求信号が、カード式球貸機２１か
ら、賞球基板４５の入出力装置（Ｉ／Ｏポート）８３Ｄ
を介してＣＰＵ８３Ａに対して入力されるので、賞球基
板４５のＣＰＵ８３Ａは、貸球要求信号が入力されたか
否かを判定できる。賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａは、貸
球要求信号を入力したと判定した場合には、必要に応じ
て、貸球要求信号を主基板４３のＣＰＵ４３Ａに通知す
る。

【００５１】そして、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａは、
ＲＯＭ８３Ｂに格納されている制御プログラムに従って
設定貸球数を計算してＲＡＭ８３Ｃに格納後、払出装置
６１を駆動して、貸球として１個パチンコ球を払い出
す。その際に、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａは、払い出
し完了の検出信号を確認しながら、払い出される貸球の
個数をカウントする。

【００５２】例えば、所定のパチンコ球（例えば１００
個のパチンコ球）を貸球として払い出す際に、現在の総
払い出し残個球データが、ＲＡＭ８３Ｃに記憶される。
その球貸し動作の実行中において、賞球基板４５のＣＰ
Ｕ８３Ａは、パチンコ球１個の払い出しを行って、払い
出し完了の検出信号により確認する毎に、既に貸し出し
たパチンコ球数のデータを１個加算してＲＡＭ８３Ｃに
記憶する他に、総払い出し残個球のデータを１個減算し
て、現在の総払い出し残個球情報として、ＲＡＭ８３Ｃ
に記憶する。そして、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａは、
必要に応じて、既に貸し出したパチンコ球数のデータ、
及び、これから貸し出すパチンコ球数のデータの和を計
算して、貸し出し動作が正しいことを確認する。

【００５３】そして、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａは、
払い出された貸球のカウント個数が、予めＲＡＭ８３Ｃ
に格納されている設定貸球数（例えば１００個のパチン
コ球）になったか否かを判定し、払い出された貸球のカ
ウント個数が設定貸球数になっていない場合には、払い
出し処理を続行する。一方、設定貸球数になった場合に
は、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａは、払出装置６１によ
る貸球の払い出しを停止し、貸球の払い出し終了を主基
板４３のＣＰＵ４３Ａに通知する。そして、ＲＡＭ８３
Ｃに記憶された貸球等の情報は、停電等の電気事故が発
生した場合、そのまま消去されると、遊技店にとっても
不利益になることが多いので、電気事故が発生しても保
存記憶できるのが望ましい。

【００５４】次に、賞球の払い出しについて説明する
と、主基板４３のＣＰＵ４３Ａは、ＲＯＭ４３Ｂに記憶
されている動作プログラムデータに従って、例えば各入
賞口への入賞を検出した場合、各入賞口毎に入賞個数の
賞球データ、及び、大当たり等の遊技データ等をＲＡＭ
４３Ｃに記憶することができる。

【００５５】この場合、主基板４３のＣＰＵ４３Ａは、
各入賞口毎に入賞個数のデータを、ＲＡＭ４３Ｃから読
み出して、入賞個数のデータに１を加算して、再度、加
算した入賞個数のデータを、ＲＡＭ４３Ｃに記憶させる
入賞加算処理を実行する。反対に、賞球の払い出しの際
に、主基板４３のＣＰＵ４３Ａは、入賞個数のデータを
ＲＡＭ４３Ｃから読み出し、その入賞個数のデータから
１を減算して、再度、減算した入賞個数のデータをＲＡ
Ｍ４３Ｃに記憶させる入賞減算処理を実行する。そし
て、主基板４３のＣＰＵ４３Ａは、その入賞個数のデー
タに対応した賞球払出指令を賞球基板４５のＣＰＵ８３
Ａに出力する。その賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａは、賞
球払出指令をＲＡＭ８３Ｃに記憶し、賞球払出指令に基
づいて、所定個数の賞球の払い出しを行う。

【００５６】その後、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａは、
所定の賞球（例えば１５個とか５個の賞球）を払い出す
ことを命じる賞球数データを払出装置６１に出力する。
その際、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａが、入賞に対して
払い出される賞球個数データを、設定賞球数（例えば１
５個とか５個）としてＲＡＭ８３Ｃに格納する。そし
て、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａは、ＲＯＭ８３Ｂに格
納されている制御プログラムに従って、払出装置６１の
駆動を開始し、その払出装置６１は、所定の入賞球（例
えば１５個とか５個のパチンコ球）を払い出す。

【００５７】そして、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａは、
賞球として１個パチンコ球が払い出されたことを確認し
ながら、払出装置６１により払い出された賞球の個数を
カウントし、この払い出された賞球のカウント個数が、
ＲＡＭ８３Ｃに格納されている設定賞球数になったか否
かを判定する。ここで、払い出された賞球のカウント個
数が設定賞球数になっていない場合には、賞球基板４５
のＣＰＵ８３Ａは、払出装置６１により払い出される賞
球の個数のカウントを継続し、払出装置６１の駆動を続
行する。

【００５８】この払い出し動作（例えば１５個のパチン
コ球）の実行中において、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａ
は、既に払い出したパチンコ球数（例えば５個のパチン
コ球）のデータ、及び、これから払い出すパチンコ球数
（例えば１０個のパチンコ球）のデータの双方を、球情
報（内部情報）として、ＲＡＭ８３Ｃに記憶させる。そ
して、例えば１５個のパチンコ球を賞球として、賞球払
い出し動作を実行する場合には、賞球基板４５のＣＰＵ
８３Ａは、１個払い出す毎にＲＡＭ８３Ｃから双方デー
タを読み出し、既に払い出したパチンコ球数のデータに
１を加算するとともに、これから払い出すパチンコ球数
のデータから１を減算して、双方のデータをＲＡＭ８３
Ｃに記憶させ、更に、払い出すパチンコ球数のデータ、
及び、既に払い出したパチンコ球数のデータの双方の和
が、所定の払い出し総数（１５個）であることを確認す
る。

【００５９】そして、払い出された賞球のカウント個数
が、設定賞球数になった場合には、賞球基板４５のＣＰ
Ｕ８３Ａは、主基板４３のＣＰＵ４３Ａに対して、賞球
の払い出しを停止した旨の指令を出力する。その後、賞
球基板４５のＣＰＵ８３Ａは、払出装置６１の駆動を停
止して、処理を終了する。そして、主基板４３及び賞球
基板４５に記憶された情報は、停電等の電気事故が発生
した場合、そのまま消去されると、遊技者にとって不利
益になることが多いので、電気事故が発生しても保存記
憶できるように、以下のように対策することが望まし
い。

【００６０】次に、電気事故が発生した際の事故対策回
路について、図５に基づいて説明する。図５に示すブロ
ック図は、電源基板４９及び賞球基板４５の制御回路の
内の主要部を抽出したものである。事故対策回路８３Ｆ
は、賞球基板４５に設けられたＣＰＵ８３Ａ等を動作さ
せる電圧を監視するための電源監視回路８３Ｅと、ＲＡ
Ｍ８３Ｃへのアクセスを防止する信号遮断回路８３Ｈ
と、ＣＰＵ８３Ａから所定のＲＡＭ８３Ｃを選択するデ
コーダ８３Ｊと、ＲＡＭ８３Ｃに記憶保存された貸し
球、賞球等の情報等を消去するための消去手段としての
消去操作用スイッチ８３Ｋ等とを備えている。また、そ
の事故対策回路８３Ｆには、賞球基板４５と電源基板４
９とが接続可能に設けられている。具体的には、この電
源基板４９には、５Ｖ（ボルト）用のバックアップ電源
４９ｄとしての大容量コンデンサＣ１が設けられてお
り、この大容量コンデンサＣ１と接続されるコネクタＣ
２は、賞球基板４５側のコネクタＣ３と接続・離脱可能
に構成されている。

【００６１】そして、コネクタＣ２及びコネクタＣ３間
を接続した場合は、大容量コンデンサＣ１に貯えられた
電荷により、ＲＡＭ８３Ｃの端子ＧＮＤとＲＡＭ８３Ｃ
の端子Ｖｃｃと間に、バックアップ電圧を供給できる。
また、ＲＡＭ８３Ｃの端子Ｖｃｃに、動作用電圧がダイ
オードＤ１を介して印可されているので、通常時は動作
用電圧（５ボルト）がＲＡＭ８３Ｃの端子ＧＮＤと端子
Ｖｃｃ間に印可され、動作用電圧が所定電圧値（例えば
４ボルト以下）に低下した場合に限り、大容量コンデン
サＣ１によるバックアップ電圧が印可されることにな
る。この場合、５Ｖ（ボルト）用の電源４９ｃから供給
される動作用電圧（５ボルト）が、通常時は、ダイオー
ドＤ１を介して大容量コンデンサＣ１に印可されている
ので、大容量コンデンサＣ１は充電状態になり、電気事
故が発生したときに、大容量コンデンサＣ１のバックア
ップ電圧は、ＲＡＭ８３Ｃに対して所定時間だけ供給す
ることができる。

【００６２】また、動作用電圧を検出する検出手段とし
て機能する電源監視回路８３Ｅは、ＲＡＭ８３Ｃの端子
ＧＮＤとＲＡＭ８３Ｃの端子Ｖｃｃとの間に印可される
動作用電圧を監視し、この動作用電圧の電圧低下時（例
えば４ボルト以下の場合）に、ＣＰＵ８３ＡからＲＡＭ
８３Ｃへのアクセスを防止するべく、監視出力端子Ｋ１
からＣＰＵ８３Ａに、監視出力端子Ｋ２から信号遮断回
路８３Ｈに、動作用電圧の低下を示す信号（以下電圧低
下信号という）を出力する。そのため、監視出力端子Ｋ
２は、事故予告信号として出力する事故予告信号出力手
段として機能し、また、電源監視回路８３Ｅは監視出力
端子Ｋ１からＣＰＵ８３Ａに、電圧低下信号を停止信号
として出力し、監視出力端子Ｋ１は、停止信号出力手段
として機能する。そして、監視出力端子Ｋ１から出力さ
れる出力信号は、監視出力端子Ｋ２から出力される出力
信号に比べて数十ミリセック(ｍｓｅｃ)だけ遅れるた
め、信号遮断回路８３Ｈが動作した後に、ＣＰＵ８３Ａ
はリセットする。それにより、監視出力端子Ｋ２から電
圧低下信号（事故予告信号）を受けた信号遮断回路８３
Ｈは、先に信号遮断動作をする内部処理（事故対策）を
行うとともに、監視出力端子Ｋ１から電圧低下信号（停
止信号）を受けたＣＰＵ８３Ａはリセットし、デコーダ
８３Ｊを介したＣＰＵ８３ＡからのＲＡＭ８３Ｃへのア
クセスを、信号遮断回路８３Ｈでもって遮断する。

【００６３】従って、電気事故が発生し、動作用電圧が
所定電圧値（例えば４ボルト以下）に低下した場合であ
っても、信号遮断回路８３Ｈは、ＣＰＵ８３Ａが誤動作
を起こして、ＲＡＭ８３Ｃに対して悪影響を及ぼすとい
ったことを防止するとともに、ＲＡＭ８３Ｃの端子ＧＮ
ＤとＲＡＭ８３Ｃの端子Ｖｃｃとの間に、大容量コンデ
ンサＣ１からバックアップ電圧が供給され、ＲＡＭ８３
Ｃに記憶されている内部情報を保存することができる。
このように電圧低下信号（停止信号）を受ける賞球基板
４５のＣＰＵ８３Ａがリセットする前に信号遮断回路８
３Ｈが遮断機能を実行することができるので、停電等の
電気事故が発生したのが、例えば「大当たり」として大
入賞口が開放されて賞球の払い出し状態であっても、そ
の賞球等に関する内部情報等をＲＡＭ８３Ｃに記憶して
保存することができる。

【００６４】その後、電気事故が修復され、所定値以下
に低下した動作用電圧が所定値以上（例えば５ボルト）
に復帰した場合、監視出力端子Ｋ２から電圧が回復した
事故回復信号が信号遮断回路８３Ｈへ出力され、また、
電源監視回路８３Ｅはその監視出力端子Ｋ１から復帰信
号がＣＰＵ８３Ａへ出力される。そのため、監視出力端
子Ｋ１は、復帰信号出力手段として機能し、また、監視
出力端子Ｋ２は、事故回復信号出力手段として機能す
る。ここで、監視出力端子Ｋ１から出力される出力信号
は、監視出力端子Ｋ２から出力される出力信号に比べて
数十ミリセック(ｍｓｅｃ)だけ遅れるため、信号遮断回
路８３Ｈの動作が復帰した後に、ＣＰＵ８３Ａはその動
作が復帰する。それにより、信号遮断回路８３Ｈによる
信号遮断動作を先に停止した後、ＣＰＵ８３Ａのリセッ
トが解除され、デコーダ８３Ｊを介してＣＰＵ８３Ａか
らＲＡＭ８３Ｃへのアクセスを許容する。そして、動作
用電圧が所定値以上に復帰した場合、ＲＡＭ８３Ｃに
は、上述した如く、内部情報が保存されているので、Ｃ
ＰＵ８３ＡはＲＡＭ８３Ｃに記憶されている内部情報を
呼び出して、動作用電圧が所定値以下に低下する以前の
状態に戻すことができ、例えば電気事故以前の賞球等の
払い出し状態に戻ることができる。

【００６５】尚、コネクタＣ２及びコネクタＣ３間を、
接続及び離脱可能に構成した理由は、電源基板４９のコ
ネクタＣ２と、賞球基板４５側のコネクタＣ３とを離脱
した場合、ＲＡＭ８３Ｃに記憶されている内部情報が消
去されるので、ＲＡＭ８３Ｃに記憶されている内部情報
が解読されることなく、不正を防止することができる。
また、パチンコ店の管理者が、コネクタＣ２とコネクタ
Ｃ３とを離脱することにより、簡単にＲＡＭ８３Ｃに記
憶されている内部情報を消去することができる。

【００６６】また、ＲＡＭ８３Ｃの端子Ｖｃｃに接続さ
れる配線に、バックアップ電圧を遮断可能とする消去操
作用スイッチ８３Ｋを設けているので、必要に応じて、
消去操作用スイッチ８３Ｋを操作してバックアップ電圧
の供給を遮断することにより、ＲＡＭ８３Ｃに記憶され
ている内部情報を消去することができる。このように消
去手段としての消去操作用スイッチ８３Ｋを、パチンコ
遊技店の管理者等が操作すると、ＲＡＭ８３Ｃ（賞球払
出回路用記憶手段）に記憶された内部情報が消去される
結果、パチンコ遊技店がＲＡＭ８３Ｃに記憶された内部
情報等を管理上消去したいという要望を極めて容易に適
えることができる。

【００６７】これは、電気事故の発生が営業時間の終了
間際で、ＲＡＭ８３Ｃに記憶保存された賞球の払い出し
状態の情報が、遊技者にとって有利な状態（例えば大当
たり）である場合、電気事故が修復された翌日の遊技店
の開店時に、遊技者が何らの遊技をしていないにも拘わ
らず、遊技者にとって有利な状態が突然に現れるとする
なら、遊技店の不利益が大きいので、ＲＡＭ８３Ｃに記
憶保存された内部情報を消去して、かかる事態を防止す
る必要があるからである。もっとも、この実施の形態の
場合、例えばダイオードＤ１の代わりにトランジスタを
使用しても良いし、信号遮断回路は、ＲＡＭ８３Ｃの端
子ＣＥに接続する替わりに、ＲＡＭ８３Ｃの端子ＷＲに
接続しても良い。また、消去操作用スイッチ８３Ｋがバ
ックアップ用電圧の供給を停止する停止手段を構成する
ことなるが、停止手段は必ずしもその態様に限定される
訳ではない。

【００６８】次に、電気事故が発生した際の主基板４３
における事故対策回路について、図６に基づいて説明す
る。図６に示すブロック図は、電源基板４９及び主基板
４３の制御回路の内の主要部を抽出したものである。事
故対策回路４３Ｆは、主基板４３に設けられたＣＰＵ４
３Ａ等を動作させる電圧を監視するための電源監視回路
４３Ｅと、ＲＡＭ４３Ｃへのアクセスを防止する信号遮
断回路４３Ｈと、ＣＰＵ４３Ａから所定のＲＡＭ４３Ｃ
を選択するデコーダ４３Ｊと、ＲＡＭ４３Ｃに記憶保存
された遊技等の情報等を消去するための消去手段として
の消去操作用スイッチ４３Ｋ等とを備えている。また、
その事故対策回路４３Ｆには、主基板４３と電源基板４
９とが接続可能に設けられている。具体的には、この電
源基板４９には、５Ｖ（ボルト）用のバックアップ電源
４９ｄとしての大容量コンデンサＣ４が設けられてお
り、この大容量コンデンサＣ４と接続されるコネクタＣ
５は、主基板４３側のコネクタＣ６と接続・離脱可能に
構成されている。

【００６９】そして、コネクタＣ５及びコネクタＣ６間
を接続した場合は、大容量コンデンサＣ４に貯えられた
電荷により、ＲＡＭ４３Ｃの端子ＧＮＤとＲＡＭ４３Ｃ
の端子Ｖｃｃと間に、バックアップ電圧を供給できる。
また、ＲＡＭ４３Ｃの端子Ｖｃｃに、動作用電圧がダイ
オードＤ２を介して印可されているので、通常時は動作
用電圧（５ボルト）がＲＡＭ４３Ｃの端子ＧＮＤと端子
Ｖｃｃ間に印可され、動作用電圧が所定電圧値（例えば
４ボルト以下）に低下した場合に限り、大容量コンデン
サＣ４によるバックアップ電圧が印可されることにな
る。この場合、５Ｖ（ボルト）用の電源４９ｃから供給
される動作用電圧（５ボルト）が、通常時は、ダイオー
ドＤ２を介して大容量コンデンサＣ４に印可されている
ので、大容量コンデンサＣ４は充電状態になり、電気事
故が発生したときに、大容量コンデンサＣ４のバックア
ップ電圧は、ＲＡＭ４３Ｃに対して所定時間だけ供給す
ることができる。

【００７０】また、動作用電圧を検出する検出手段とし
て機能する電源監視回路４３Ｅは、ＲＡＭ４３Ｃの端子
ＧＮＤとＲＡＭ４３Ｃの端子Ｖｃｃとの間に印可される
動作用電圧を監視し、この動作用電圧の電圧低下時（例
えば４ボルト以下の場合）に、ＣＰＵ４３ＡからＲＡＭ
４３Ｃへのアクセスを防止するべく、監視出力端子Ｋ３
からＣＰＵ４３Ａに、監視出力端子Ｋ４から信号遮断回
路４３Ｈに動作用電圧の低下を示す信号（以下電圧低下
信号という）を出力する。そのため、監視出力端子Ｋ４
は、電圧低下信号を事故予告信号として出力し、事故予
告信号出力手段として機能し、また、電源監視回路４３
Ｅは監視出力端子Ｋ３からＣＰＵ４３Ａに、電圧低下信
号を停止信号として出力し、監視出力端子Ｋ３は、停止
信号出力手段として機能する。そして、監視出力端子Ｋ
３から出力される出力信号は、監視出力端子Ｋ４から出
力される出力信号に比べて数十ミリセック(ｍｓｅｃ)だ
け遅れるため、信号遮断回路４３Ｈが動作した後に、Ｃ
ＰＵ４３Ａはリセットする。それにより、監視出力端子
Ｋ４から電圧低下信号（事故予告信号）を受けた信号遮
断回路４３Ｈは、先に信号遮断動作をする内部処理（事
故対策）を行うとともに、監視出力端子Ｋ３から電圧低
下信号（停止信号）を受けたＣＰＵ４３Ａはリセット
し、デコーダ４３Ｊを介したＣＰＵ４３ＡからのＲＡＭ
４３Ｃへのアクセスを、信号遮断回路４３Ｈでもって遮
断する。

【００７１】従って、電気事故が発生し、動作用電圧が
所定電圧値（例えば４ボルト以下）に低下した場合であ
っても、信号遮断回路４３Ｈは、ＣＰＵ４３Ａが誤動作
を起こして、ＲＡＭ４３Ｃに対して悪影響を及ぼすとい
ったことを防止するとともに、ＲＡＭ４３Ｃの端子ＧＮ
ＤとＲＡＭ４３Ｃの端子Ｖｃｃとの間に、大容量コンデ
ンサＣ４からバックアップ電圧を供給して、ＲＡＭ４３
Ｃに記憶されている内部情報を保存することができる。
このように電圧低下信号（停止信号）を受ける主基板４
３のＣＰＵ４３Ａがリセットする前に内部処理を実行す
ることができるので、停電等の電気事故が発生したの
が、例えば「大当たり」として大入賞口が開放される遊
技状態であっても、その遊技等に関する内部情報等を、
ＲＡＭ４３Ｃに記憶して保存することができる。

【００７２】その後、電気事故が修復され、所定値以下
に低下した動作用電圧が所定値以上（例えば５ボルト）
に復帰した場合、監視出力端子Ｋ４から電圧が回復した
事故回復信号が信号遮断回路４３Ｈへ出力され、電源監
視回路４３Ｅはその監視出力端子Ｋ３から復帰信号がＣ
ＰＵ４３Ａへ出力される。そのため、監視出力端子Ｋ３
は、復帰信号出力手段として機能し、また、監視出力端
子Ｋ４は、事故回復信号出力手段として機能する。ここ
で、監視出力端子Ｋ３から出力される出力信号は、監視
出力端子Ｋ４から出力される出力信号に比べて数十ミリ
セック(ｍｓｅｃ)だけ遅れるため、信号遮断回路４３Ｈ
の動作が復帰した後に、ＣＰＵ４３Ａはその動作が復帰
する。それにより、信号遮断回路４３Ｈによる信号遮断
動作を先に停止した後、ＣＰＵ４３Ａのリセットが解除
され、デコーダ４３Ｊを介してＣＰＵ４３ＡからＲＡＭ
４３Ｃへのアクセスを許容する。

【００７３】前記主基板４３の電源監視回路４３Ｅは、
電気事故が修復され動作用電圧が所定値以上に復帰した
際、監視出力端子Ｋ３（復帰信号出力手段）により出力
した復帰信号が、前記賞球基板４５の賞球払出回路及び
主基板４３の主制御回路に入力された場合、賞球基板４
５のＣＰＵ８３Ａの動作起動後に、主基板４３のＣＰＵ
４３Ａが動作を開始するような、遅延回路４３Ｌ（遅延
手段）を設ける。このような遅延回路４３Ｌを設ける場
合、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａの動作起動後に、主基
板４３のＣＰＵ４３Ａが動作を開始するので、賞球払出
回路のＣＰＵ８３Ａが主制御回路のＣＰＵ４３Ａの動作
に対応でき、賞球払出回路のＣＰＵ８３Ａの不動作に基
づく、主制御回路のＣＰＵ４３Ａの動作ミスの発生を防
止することができる。

【００７４】そして、動作用電圧の異常が回復した場
合、ＲＡＭ４３Ｃには、上述した如く、内部情報が保存
されているので、ＣＰＵ４３ＡはＲＡＭ４３Ｃに記憶さ
れている内部情報を呼び出して、動作用電圧が所定値以
下に低下する以前の状態に戻すことができ、例えば電気
事故以前の賞球等の払い出し状態に戻ることができる。
尚、コネクタＣ５及びコネクタＣ６間を、接続及び離脱
可能に構成した理由は、電源基板４９のコネクタＣ５
と、主基板４３側のコネクタＣ６とを離脱した場合、Ｒ
ＡＭ４３Ｃに記憶されている内部情報が消去されるの
で、ＲＡＭ４３Ｃに記憶されている内部情報が解読され
ることなく、不正を防止することができる。また、パチ
ンコ店の管理者が、コネクタＣ５とコネクタＣ６とを離
脱することにより、簡単にＲＡＭ４３Ｃに記憶されてい
る内部情報を消去することができる。

【００７５】また、ＲＡＭ４３Ｃの端子Ｖｃｃに接続さ
れる配線に、バックアップ電圧を遮断可能とする消去操
作用スイッチ４３Ｋを設けているので、必要に応じて、
消去操作用スイッチ４３Ｋを操作してバックアップ電圧
の供給を遮断することにより、ＲＡＭ４３Ｃに記憶され
ている内部情報を消去することができる。このように消
去手段としての消去操作用スイッチ４３Ｋを、パチンコ
遊技店の管理者等が操作すると、ＲＡＭ４３Ｃ（主制御
回路用記憶手段）に記憶された内部情報が消去される結
果、パチンコ遊技店がＲＡＭ４３Ｃに記憶された内部情
報等を管理上消去したいという要望を極めて容易に適え
ることができる。

【００７６】これは、電気事故の発生が営業時間の終了
間際で、ＲＡＭ４３Ｃに記憶保存された賞球の払い出し
状態の情報が、遊技者にとって有利な状態（例えば大当
たり）である場合、電気事故が修復された翌日の遊技店
の開店時に、遊技者が何らの遊技をしていないにも拘わ
らず、遊技者にとって有利な状態が突然に現れるとする
なら、遊技店の不利益が大きいので、ＲＡＭ４３Ｃに記
憶保存された内部情報を消去して、かかる事態を防止す
る必要があるからである。

【００７７】もっとも、この実施の形態の場合、例えば
ダイオードＤ２の代わりにトランジスタを使用しても良
いし、信号遮断回路は、ＲＡＭ４３Ｃの端子ＣＥに接続
する替わりに、ＲＡＭ４３Ｃの端子ＷＲに接続しても良
い。また、消去操作用スイッチ４３Ｋがバックアップ用
電圧の供給を停止する停止手段を構成することなるが、
停止手段は必ずしもその態様に限定される訳ではない。
また、ＲＡＭ４３Ｃに記憶された内部情報を消去する手
段としては、図８に示すように、ＲＡＭ８３Ｃに記憶さ
れた内部情報を消去する回路を同様に設けてもよい。

【００７８】次に、ＲＡＭ８３Ｃ（ＲＡＭ４３Ｃ）に記
憶された内部情報を消去する回路について、図８を参照
して説明する。このようにバックアップ用電圧の供給時
間（例えば３時間）が経過すると、ＲＡＭ８３Ｃ（ＲＡ
Ｍ４３Ｃ）に記憶されている内部情報が自動的に消去さ
れるので、パチンコ遊技店の管理者等が、ＲＡＭ８３Ｃ
（ＲＡＭ４３Ｃ）に記憶された内部情報を消去するため
の作業をする必要がなくなる。また、ＲＡＭ８３Ｃ（Ｒ
ＡＭ４３Ｃ）に記憶された内部情報を消去する手段とし
ては、前記ＲＡＭ８３Ｃ（ＲＡＭ４３Ｃ）に記憶されて
いる内部情報が、図９（ａ）に示すように、一例として
「１０１０．．．１０１１０１」のデータである場合
に、図９（ｂ）に示すように、「００００．．．０００
０００」のデータの如く、上書きしてクリアするクリア
手段であってもよい。このようにクリア手段が、ＲＡＭ
８３Ｃ（ＲＡＭ４３Ｃ）に記憶されている内部情報をク
リアする結果、内部情報等を管理上消去したいという要
望を極めて容易に適えることができる。

【００７９】また、ＲＡＭ８３Ｃ（ＲＡＭ４３Ｃ）に記
憶されている内部情報が、一例として「１０１０．．．
１０１１０１」のデータである場合に、データの最後に
管理情報としてチックバイトを付加し、例えば「５５
Ｈ」のデータを付加して記憶させておく。そして、遊技
中に電気事故が発生した場合に、既述した如く、バック
アップ用電圧をＲＡＭ８３Ｃ（ＲＡＭ４３Ｃ）に印可し
て、内部情報等を記憶し保存しておくが、電気事故が修
復した際に、ＣＰＵ８３Ａ（ＣＰＵ４３Ａ）が内部情報
を呼び出して電気事故以前の状態に戻すに当たって、チ
ックバイトの「５５Ｈ」のデータが、正しく残っている
ことを確認する。このようなチックバイトの管理情報を
使用する理由は、管理情報が正しい場合は、内部情報が
正しく記憶されていると把握できるが、管理情報が正し
くない場合は、ＲＡＭ８３Ｃ（ＲＡＭ４３Ｃ）に記憶さ
れた内部情報は間違っている可能性が高いので、正しく
ない内部情報に基づいて、電気事故以前の状態に戻った
としても、結果として遊技者の利益に適うとはいえず、
間違っている内部情報の場合は、それを消去するといっ
た方策を取るのが望ましいからである。それにより、管
理情報が正しい場合のみ、内部情報を使用する態様を採
用することが可能である。

【００８０】また、ＲＡＭ８３Ｃ（ＲＡＭ４３Ｃ）に記
憶された内部情報を消去するための消去手段としては、
動作用電圧の遮断時におけるパチンコ機１のガラス扉９
（前扉）の開放と連動する消去用スイッチであってもよ
い。この場合、消去用スイッチ８３Ｋ（消去用スイッチ
４３Ｋ）は、図７に示すように、スイッチ接点ａとその
作動片ｂとの接触・非接触によってオン・オフ状態にな
るスイッチ（図示せず）を使用しても良い。その具体的
態様としては、ガラス扉９を閉じた状態で作動片ｂが押
圧されることにより、押圧された作動片ｂとスイッチ接
点ａとが接触状態となり、消去用スイッチ８３Ｋ（消去
用スイッチ４３Ｋ）がオン状態になるのに対して、ガラ
ス扉９を開いた状態では作動片ｂが押圧されないため、
作動片ｂとスイッチ接点ａとが非接触状態となり、消去
用スイッチ８３Ｋがオフ状態になるように、消去用スイ
ッチ８３Ｋ（消去用スイッチ４３Ｋ）をガラス扉９の近
傍に取り付ける。

【００８１】そして、パチンコ遊技店の管理者等が、動
作用電源をオフした状態で、パチンコ機１のガラス扉９
を開放すると、消去用スイッチ８３Ｋ（消去用スイッチ
４３Ｋ）の作動片ｂがそのガラス扉９の開放と連動して
消去用スイッチ８３Ｋ（消去用スイッチ４３Ｋ）がオフ
状態になり、バックアップ電圧の供給の下、その消去用
スイッチ８３Ｋ（消去用スイッチ４３Ｋ）からの出力信
号を検出したＣＰＵ８３Ａ（ＣＰＵ４３Ａ）が、ＲＡＭ
８３Ｃ（ＲＡＭ４３Ｃ）に記憶された内部情報を消去す
るように構成する。その結果、動作用電源をオフした状
態で、パチンコ機１のガラス扉９を開放するという動作
により、パチンコ遊技店の管理者等は、ＲＡＭ８３Ｃ
（ＲＡＭ４３Ｃ）に記憶された内部情報等を容易に消去
することができる。

【００８２】この場合、電源監視回路４３Ｅ、または電
源監視回路８３Ｅから、電圧低下信号（停止信号）を、
表示基板４４ｃの図柄制御回路、音声基板４４ａの音制
御回路、ランプ基板４４ｂのランプ制御回路に出力して
もよく、停止信号を入力した音声基板４４ａ、ランプ基
板４４ｂ、表示基板４４ｃは、そのＣＰＵ８５Ａ〜８７
Ａの各動作を停止させる。表示基板４４ｃの図柄制御回
路、音声基板４４ａの音制御回路、ランプ基板４４ｂの
ランプ制御回路賞球基板４５の賞球払出回路及び主基板
４３の主制御回路が電圧低下信号（停止信号）を入力し
た場合、前記図柄制御回路、前記音制御回路、前記ラン
プ制御回路は、前述した賞球払出回路及び前記主制御回
路の動作と同様に、その動作を停止して停電等の電気事
故に対して適切に対応することができる。

【００８３】そして、主基板４３の電源監視回路４３Ｅ
は、監視出力端子Ｋ３（復帰信号出力手段）により出力
した復帰信号が、前記賞球基板４５の賞球払出回路及び
主基板４３の主制御回路に入力された場合、賞球基板４
５のＣＰＵ８３Ａの動作起動後に、主基板４３のＣＰＵ
４３Ａが動作を開始するような、遅延回路４３Ｌ（遅延
手段）を設ける。このような遅延回路４３Ｌを電源監視
回路４３Ｅに設ける場合、賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａ
の動作起動後に、主基板４３のＣＰＵ４３Ａが動作を開
始するので、賞球払出回路のＣＰＵ８３Ａが主制御回路
のＣＰＵ４３Ａの動作に対応でき、賞球払出回路のＣＰ
Ｕ８３Ａの不動作に基づく、主制御回路のＣＰＵ４３Ａ
の動作ミスの発生を防止することができる。

【００８４】以上詳細に説明した通り、この実施形態に
係るパチンコ機１によれば、動作用電圧を供給できる電
源基板４８（電源）と、この電源基板４８から動作用電
圧の供給を受ける主基板４３の主制御回路及び賞球基板
４５の賞球払出回路とを少なくとも備えるパチンコ機１
において、主基板４３の動作用電圧を検出する電源監視
回路４３Ｅ、賞球基板４５の動作用電圧を検出する電源
監視回路８３Ｅと、バックアップ電圧を供給できる大容
量コンデンサＣ１、Ｃ４とを備え、電源監視回路８３
Ｅ、４３Ｅによって動作用電圧が所定値以下に低下した
ことを検出した場合に、賞球基板４５及び主基板４３の
ＲＡＭ８３Ｃ、４３Ｃに大容量コンデンサＣ１、Ｃ４か
らバックアップ電圧を供給して、ＲＡＭ８３Ｃ、４３Ｃ
に記憶されている遊技及び賞球等に関する内部情報を保
存し、更に信号遮断回路８３Ｈ、４３Ｈが、ＲＡＭ８３
Ｃ、４３Ｃにアクセスするのを停止させるため、電圧低
下信号（事故予告信号）を監視出力端子Ｋ２、Ｋ４から
出力する。その後動作用電圧の異常が回復した場合、事
故回復信号を監視出力端子Ｋ２、Ｋ４から出力信号遮断
回路８３Ｈ、４３Ｈに出力し、ＣＰＵ８３Ａ、４３Ａが
信号遮断回路８３Ｈ、４３Ｈを介したＲＡＭ８３Ｃ、４
３Ｃへのアクセスを可能とした状態で、監視出力端子Ｋ
１、Ｋ３は、復帰信号をＣＰＵ８３Ａ、４３Ａに出力
し、ＣＰＵ８３Ａ、４３Ａは、ＲＡＭ８３Ｃ、４３Ｃに
記憶されている内部情報を呼び出して、動作用電圧が所
定値以下に低下する以前の状態に戻すことができる。

【００８５】それにより、電気事故が、例えば大当たり
動作の際に発生した場合、その内部情報等をＲＡＭ８３
Ｃ、４３Ｃに記憶して保存することにより、電気事故回
復時に電気事故以前の遊技状態及び賞球払い出し状態に
戻ることができ、遊技者に不利益を与えることがない。
また、動作用電圧及びバックアップ電圧を供給するため
の電源基板４９を枠機構部Ｗ１側に設けることにより、
電源基板４９を含む枠機構部Ｗ１の部品をなるべく共通
化することによって、量産によるコストの低減を図るこ
とを可能とする。

【００８６】尚、本発明は前記実施形態に限定されるこ
とはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改
良、変形が可能であることは勿論であり、以下のように
してもよい。バックアップ電圧を供給するバックアップ
電源としては、例えば、蓄電池、ニッカド電池、乾電
池、ニッケル水素電池等のバッテリーであっても良い。

【００８７】次に、他の実施の形態について、図１０に
基づき説明する。図１０は、他の本実施形態のパチンコ
機の制御システムの構成を示すブロック図であり、信号
の流れを中心として記載する。この実施の形態の場合、
パチンコ機１の機械的構成（図１乃至図３等参照）及び
電気的構成（図４乃至図６等参照）は、前記実施の形態
と同様の部分が多いので、同一の部材及び同一の構成要
素については、同一の符号を用いて、その記載を援用す
る。例えば、賞球基板４５及び主基板４３は、前記実施
の形態で記載されたＣＰＵ８３Ａ及び４３Ａ、ＲＯＭ８
３Ｂ及び４３Ｂ、入出力装置（Ｉ／Ｏポート）８３Ｄ及
び４３Ｄの他に、ＲＡＭ８３Ｃ及び４３Ｃを同様に備え
（図１０では図示せず）、これらＲＡＭ８３Ｃ及び４３
Ｃは、賞球払出回路用記憶手段及び主制御回路用記憶手
段を構成する。

【００８８】図１０に示す電源基板４９は、前記実施の
形態と同様に、主基板４３、賞球基板４５、音声基板４
４ａ、ランプ基板４４ｂ及び表示基板４４ｃと接続され
ている。ここで、主基板４３及び賞球基板４５は、前記
実施の形態の場合、電源監視回路４３Ｅ及び８３Ｅを備
えているのに対し、図１０に示す実施の形態の場合に
は、主基板４３及び賞球基板４５は、電源監視回路４３
Ｅ及び８３Ｅを備えずに、電源基板４９において電源監
視機能を行う点で異なる。ここで、ＡＣ（交流）２４Ｖ
（ボルト）を入力する電源基板４９は、３２Ｖ（ボル
ト）用の変圧機能付き整流回路９１と、変圧機能付き整
流回路９２と、直流（ＤＣ）３２Ｖ（ボルト）用の平滑
回路９３と、直流（ＤＣ）１２Ｖ（ボルト）用の変圧回
路９４と、直流（ＤＣ）５Ｖ（ボルト）用の変圧回路９
５と、バックアップ電源生成回路９６と、停電検出回路
９７と、リセット出力回路９８とを備える。

【００８９】そして、電源基板４９は、入力したＡＣ
（交流）２４Ｖ（ボルト）を、賞球基板４５に供給し、
更に発射装置６ａに供給する。また、３２Ｖ（ボルト）
用の整流回路９１は、直流（ＤＣ）３２Ｖ（ボルト）を
ランプ基板４４ｂに供給する。直流（ＤＣ）３２Ｖ（ボ
ルト）用の平滑回路９３は、整流回路９２を介して賞球
基板４５に直流（ＤＣ）３２Ｖ（ボルト）を供給し、そ
の直流（ＤＣ）３２Ｖ（ボルト）をソレノイド電源とし
て使用する。また、直流（ＤＣ）１２Ｖ（ボルト）用の
変圧回路９４は、整流回路９２を介して主基板４３、賞
球基板４５、音声基板４４ａ及び表示基板４４ｃに直流
（ＤＣ）１２Ｖ（ボルト）を供給し、更に払出装置６１
に１２Ｖ（ボルト）の電圧の直流（ＤＣ）を供給する。
尚、直流（ＤＣ）１２Ｖ（ボルト）が供給された音声基
板４４ａ及び表示基板４４ｃは、直流（ＤＣ）５Ｖ（ボ
ルト）に変圧することができる。

【００９０】また、直流（ＤＣ）５Ｖ（ボルト）用の変
圧回路９５は、整流回路９２を介して主基板４３、賞球
基板４５、及びランプ基板４４ｂに、直流（ＤＣ）５Ｖ
（ボルト）を供給する。更に、バックアップ電源生成回
路９６には、直流（ＤＣ）５Ｖ（ボルト）用の変圧回路
９５から、５Ｖ（ボルト）の電圧の直流（ＤＣ）が供給
されるので、動作用電圧の異常を招いた場合に、バック
アップ電源９５は、主基板４３及び賞球基板４５にバッ
クアップ電圧を供給でき、主基板４３のＲＡＭ４３Ｃ及
び賞球基板４５のＲＡＭ８３Ｃに記憶されるデータが消
去されることはない。ここで、電源基板４９の電源４９
ｃが、音声基板４４ａ、及び表示基板４４ｃに５Ｖ（ボ
ルト）の電圧の直流（ＤＣ）を供給していない理由は、
音声基板４４ａ、及び表示基板４４ｃには、変圧器ＤＣ
５ＶＤ、ＤＣ５ＶＳがそれぞれ設けられており、この変
圧器ＤＣ５ＶＤ、ＤＣ５ＶＳによって、電源４９ｂから
供給される１２Ｖ（ボルト）の直流（ＤＣ）を、電圧５
Ｖ（ボルト）の直流（ＤＣ）に変圧して、その変圧した
直流（ＤＣ）を音声基板４４ａ、及び表示基板４４ｃの
ＣＰＵ８５Ａ、８７Ａ、ＲＯＭ８５Ｂ、８７Ｂ、ＲＡＭ
８５Ｃ、８７Ｃ、及び入出力装置（Ｉ／Ｏポート）８５
Ｄ、８７Ｄに供給して、正常な動作を行わせ得るからで
ある。

【００９１】また、停電検出回路９７には、動作用電圧
としてのＡＣ（交流）２４Ｖ（ボルト）の電圧が供給さ
れるので、停電を理由に交流の周波数成分に欠落が生じ
た場合、停電等の電気事故が発生したことを検出するこ
とができる。また、停電検出回路９７には、動作用電圧
としてのＡＣ（交流）２４Ｖ（ボルト）の電圧が供給さ
れ、交流の周波数成分の欠落が回復した場合、停電等の
電気事故が回復したことを検出することができる。この
場合、停電検出回路９７は、電気事故が発生した場合、
動作用電圧が急峻に立ち下がるように低下する停電信号
を出力するのに対して、電気事故が修復された場合、動
作用電圧が急峻に立ち上がるように上昇する停電信号を
出力する。そして、電気事故が発生した場合、停電検出
回路９７より出力する停電信号における動作用電圧が急
峻に立ち下がるタイミングを、事故予告信号として使用
できるので、停電検出回路９７は、主基板４３及び賞球
基板４５に事故予告信号を出力し、事故予告信号出力手
段として機能する。また、電気事故が修復された場合、
停電検出回路９７より出力する停電信号における動作用
電圧が急峻に立ち上がるタイミングを、事故回復信号と
して使用できるので、停電検出回路９７は、主基板４３
及び賞球基板４５に事故回復信号を出力し、事故回復信
号出力手段として機能する。

【００９２】そして、停電検出回路９７から５Ｖ（ボル
ト）の電圧の直流（ＤＣ）が供給されるリセット出力回
路９８は、遅延機能を有し、停電検出回路９７より出力
する停電信号を所定時間だけ遅延させる。この場合、電
気事故が発生し、停電検出回路９７が動作用電圧として
急峻に立ち下がるように低下する停電信号を出力した際
に、リセット出力回路９８は、その停電検出回路９７の
停電信号に比較して、数十ミリセック(ｍｓｅｃ)だけ遅
延させて、急峻に立ち下がるように低下するリセット信
号を出力する。また、電気事故が修復された場合、停電
検出回路９７が動作用電圧として急峻に立ち上がるよう
に上昇する停電信号を出力した際に、リセット出力回路
９８は、その停電検出回路９７の停電信号に比較して、
数十ミリセック(ｍｓｅｃ)だけ遅延させて、急峻に立ち
上がるように上昇するリセット信号を出力する。

【００９３】そして、電気事故が発生し、停電検出回路
９７が事故予告信号として出力した後に、リセット出力
回路９８より出力するリセット信号における動作用電圧
が急峻に立ち下がるタイミングを、停止信号として使用
し、リセット出力回路９８は、音声基板４４ａ、ランプ
基板４４ｂ、表示基板４４ｃ、主基板４３及び賞球基板
４５に出力する。そのため、リセット出力回路９８より
出力される停止信号を、表示基板４４ｃの図柄制御回
路、音声基板４４ａの音制御回路、ランプ基板４４ｂの
ランプ制御回路、賞球基板４５の賞球払出回路及び主基
板４３の主制御回路が入力した場合、前記図柄制御回
路、前記音制御回路、前記ランプ制御回路、賞球払出回
路及び主制御回路は、その動作を停止して停電等の電気
事故に対して適切に対応することができる。一方、電気
事故が修復された場合、停電検出回路９７が事故回復信
号として出力した後に、リセット出力回路９８より出力
するリセット信号における動作用電圧が急峻に立ち上が
るタイミングを復帰信号として使用し、リセット出力回
路９８は、音声基板４４ａ、ランプ基板４４ｂ、表示基
板４４ｃ、主基板４３及び賞球基板４５に出力する。そ
のため、リセット出力回路９８は、復帰信号出力手段と
して機能し、また、停電検出回路９７は、事故回復信号
出力手段として機能する。

【００９４】ここで、リセット出力回路９８から賞球基
板４５へ出力されるリセット信号（停止信号）は、停電
検出回路９７から出力される停電信号（事故予告信号）
に比べて数十ミリセック(ｍｓｅｃ)だけ遅れるため、事
故予告信号を入力した賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａが数
十ミリセック(ｍｓｅｃ)の間に、賞球基板４５のＲＡＭ
８３Ｃに対し、賞球に関する内部情報を記憶させるとい
った内部処理（事故対策）等をした後に、賞球基板４５
のＣＰＵ８３Ａはリセットする。このようにリセット信
号（停止信号）を受ける賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａ
は、リセットする前に内部処理（事故対策）等を実行す
ることができるので、停電等の電気事故が発生したの
が、例えば「大当たり」として大入賞口が開放されて賞
球の払い出し状態であっても、その賞球等に関する内部
情報等をＲＡＭ８３Ｃに記憶して保存することができる
ので、電気事故に対して適切に対応することができる。

【００９５】また、リセット出力回路９８から主基板４
３へ出力されるリセット信号（停止信号）は、停電検出
回路９７から出力される停電信号（事故予告信号）に比
べて数十ミリセック(ｍｓｅｃ)だけ遅れるため、事故予
告信号を入力した主基板４３のＣＰＵ４３Ａが数十ミリ
セック(ｍｓｅｃ)の間に、主基板４３のＲＡＭ４３Ｃに
対し、遊技に関する内部情報を記憶させる内部処理（事
故対策）等をした後に、主基板４３のＣＰＵ４３Ａはリ
セットする。このようにリセット信号（停止信号）を受
ける主基板４３のＣＰＵ４３Ａは、リセットする前に内
部処理（事故対策）等を実行することができるので、停
電等の電気事故が発生したのが、例えば「大当たり」と
して大入賞口が開放される遊技状態であっても、その遊
技等に関する内部情報等を、ＲＡＭ４３Ｃに記憶して保
存することができるので、電気事故に対して適切に対応
することができる。

【００９６】また、リセット出力回路９８から音声基板
４４ａ、ランプ基板４４ｂ及び表示基板４４ｃへ出力さ
れるリセット信号（停止信号）は、主基板４３及び賞球
基板４５の他に、音声基板４４ａ、ランプ基板４４ｂ及
び表示基板４４ｃに入力するため、音声基板４４ａのＣ
ＰＵ８５Ａ等、ランプ基板４４ｂのＣＰＵ８６Ａ等及び
表示基板４４ｃのＣＰＵ８７Ａ等は、主基板４３のＣＰ
Ｕ４３Ａ及び賞球基板４５のＣＰＵ８３Ａと同様に、リ
セット信号における動作用電圧が急峻に立ち下がるタイ
ミング（停止信号）でリセット（停止）する。このよう
なリセット信号（停止信号）を、表示基板４４ｃの図柄
制御回路、音声基板４４ａの音制御回路、ランプ基板４
４ｂのランプ制御回路、賞球基板４５の賞球払出回路及
び主基板４３の主制御回路が入力した場合、前記図柄制
御回路、前記音制御回路、前記ランプ制御回路、前記賞
球払出回路及び前記主制御回路は、その動作を停止して
停電等の電気事故に対して適切に対応することができ
る。

【００９７】その後、電気事故が修復され、動作用電圧
が復帰した場合、停電検出回路９７から停電信号（事故
回復信号）が、主基板４３のＣＰＵ４３Ａ及び賞球基板
４５のＣＰＵ８３Ａへ出力されるとともに、リセット出
力回路９８へ出力される。そして、リセット出力回路９
８は、音声基板４４ａのＣＰＵ８５Ａ、ランプ基板４４
ｂのＣＰＵ８６Ａ、表示基板４４ｃのＣＰＵ８７Ａ、主
基板４３のＣＰＵ４３Ａ及び賞球基板４５のＣＰＵ８３
Ａへリセット信号（復帰信号）を出力する。ここで、停
電検出回路９７から出力される停電信号（事故回復信
号）は、リセット出力回路９８から出力されるリセット
信号（復帰信号）に比べて数十ミリセック(ｍｓｅｃ)だ
け早いので、主基板４３のＣＰＵ４３Ａ及び賞球基板４
５ＣＰＵ８３Ａは、復帰信号の到来を早く把握すること
ができ、必要に応じた内部処理等を事前に行うことがで
きる。

【００９８】そして、主基板４３は、電気事故が修復さ
れ、動作用電圧が復帰した場合、賞球基板４５の賞球払
出回路の動作起動後に、その主制御回路の動作を開始さ
せる信号遅延回路４３Ｌ（遅延手段）、及び、この信号
遅延回路４３Ｌの作動時に信号を遮断する信号遮断回路
４３Ｈを設けている。このようにリセット出力回路９８
（信号出力手段）により出力したリセット信号（復帰信
号）が、前記賞球払出回路及び前記主制御回路に入力さ
れた際、賞球払出回路の動作起動後に、主制御回路の動
作を開始させる信号遅延回路４３Ｌ（遅延手段）が動作
するので、賞球払出回路及び主制御回路がリセット信号
（復帰信号）を入力した場合でも、賞球払出回路の動作
起動後に、主制御回路が動作を開始して、賞球払出回路
が主制御回路の動作に対応でき、賞球払出回路の不動作
に基づく主制御回路の動作ミスの発生を防止することが
できる。

【００９９】以上、この実施の形態のパチンコ機１によ
れば、動作用電圧を供給できる電源基板４８（電源）
と、この電源基板４８から動作用電圧の供給を受ける主
基板４３の主制御回路及び賞球基板４５の賞球払出回路
とを少なくとも備えるパチンコ機１において、動作用電
圧を検出する停電検出回路９７（検出手段）と、停電検
出回路９７が前記動作用電圧の異常を検出した場合に、
停電信号（事故予告信号）を前記賞球払出回路及び前記
主制御回路に少なくとも出力する停電検出回路９７（事
故予告信号出力手段）と、前記停電検出回路９７による
停電信号（事故予告信号）の出力後、リセット信号（停
止信号）を前記賞球払出回路及び前記主制御回路に少な
くとも出力するリセット出力回路９８（停止信号出力手
段）とを備えるので、遊技中に電気事故が発生し、動作
用電圧の異常が発生した場合に、停電信号（事故予告信
号）を入力した主制御回路及び賞球払出回路は、停電等
の電気事故が発生することを事前に把握し、例えば内部
情報を記憶して保存するといった内部処理等の事故対策
を行った後に、リセット信号（停止信号）を入力して、
動作を停止して停電等の電気事故に対して適切に対応す
ることができる。

【０１００】更に、停電検出回路９７（検出手段）は前
記動作用電圧の異常が回復したことを検出した場合に、
停電信号（事故回復信号）を前記賞球払出回路及び前記
主制御回路に少なくとも出力する停電検出回路９７（事
故回復信号出力手段）と、前記停電検出回路９７による
停電信号（事故回復信号）の出力後、リセット信号（復
帰信号）を前記賞球払出回路及び前記主制御回路に少な
くとも出力するリセット出力回路９８（復帰信号出力手
段）とを備えるので、電気事故が復旧して動作用電圧の
異常が回復した場合に、停電信号（事故回復信号）を入
力した主制御回路及び賞球払出回路は、停電等の事故が
回復することが事前に把握することができ、内部処理等
を行うことができる。そして、停電信号（事故回復信
号）の入力後、主制御回路及び賞球払出回路は、リセッ
ト信号（復帰信号）を入力して、動作を回復して停電等
の電気事故に対して適切に対応することができる。

【０１０１】また、パチンコ機としては、上記第１種パ
チンコ機に限らず、例えば第２種パチンコ機、第３種パ
チンコ機に適用しても良い。また、カード式パチンコ機
以外の通常のパチンコ機において、この発明を実施して
もよい。更に、パチンコ機１台毎に消去操作用スイッチ
８３Ｋを設ける態様の他に、複数のパチンコ機をまとめ
て、１個の消去操作用スイッチで操作できるように構成
しても良い。

【０１０２】

【発明の効果】以上説明した通り、請求項１に記載のパ
チンコ機によれば、動作用電圧を供給できる電源と、こ
の電源から動作用電圧の供給を受ける主制御回路及び賞
球払出回路とを少なくとも備えるパチンコ機において、
前記動作用電圧を検出する検出手段と、前記検出手段が
前記動作用電圧の異常を検出した場合に、事故予告信号
を前記賞球払出回路及び前記主制御回路に少なくとも出
力する事故予告信号出力手段と、前記事故予告信号出力
手段による事故予告信号の出力後、停止信号を前記賞球
払出回路及び前記主制御回路に少なくとも出力する停止
信号出力手段とを備えるので、遊技中に電気事故が発生
し、動作用電圧の異常が発生した場合に、事故予告信号
を入力した主制御回路及び賞球払出回路は、停電等の電
気事故が発生することを事前に把握し、例えば内部情報
を記憶して保存するといった内部処理等の事故対策を行
った後に、停止信号を入力して、動作を停止して停電等
の電気事故に対して適切に対応することができる。それ
により、電気事故が発生したのが、例えば遊技中の大当
たりとしての大入賞口の開放等の遊技状態であっても、
その内部情報等を記憶して保存するといった事故対策を
行うことにより、電気事故以前の状態に戻ることができ
るため、電気事故に対して対応することが可能となっ
て、遊技者に不利益を与えることがない。

【０１０３】また、請求項２に記載のパチンコ機によれ
ば、検出手段は前記動作用電圧の異常が回復したことを
検出した場合に、事故回復信号を前記賞球払出回路及び
前記主制御回路に少なくとも出力する事故回復信号出力
手段と、前記事故回復信号出力手段による事故回復信号
の出力後、復帰信号を前記賞球払出回路及び前記主制御
回路に少なくとも出力する復帰信号出力手段とを備える
ので、電気事故が復旧して動作用電圧の異常が回復した
場合に、事故回復信号を入力した主制御回路及び賞球払
出回路は、停電等の事故が回復することが事前に把握す
ることができ、例えば内部処理等の停電復帰対策を行
う。そして、事故回復信号の入力後、主制御回路及び賞
球払出回路は、復帰信号を入力して、動作を回復して停
電等の電気事故に対して適切に対応することができる。

【０１０４】また、請求項３に係るパチンコ機によれ
ば、変動図柄を制御する図柄制御回路、音出力を制御す
る音制御回路、及びランプ点灯を制御するランプ制御回
路を設け、前記停止信号出力手段が、前記停止信号を、
前記図柄制御回路、前記音制御回路、前記ランプ制御回
路、前記賞球払出回路及び前記主制御回路に出力した場
合、前記図柄制御回路、前記音制御回路、前記ランプ制
御回路、前記賞球払出回路及び前記主制御回路は、その
動作を停止するので、前記図柄制御回路、前記音制御回
路、前記ランプ制御回路、前記賞球払出回路及び前記主
制御回路が停止信号を入力した場合、前記図柄制御回
路、前記音制御回路、前記ランプ制御回路、前記賞球払
出回路及び前記主制御回路は、その動作を停止して停電
等の電気事故に対して適切に対応することができる。

【０１０５】また、請求項４に係るパチンコ機によれ
ば、信号出力手段により出力した復帰信号が、前記賞球
払出回路及び前記主制御回路に入力された場合、賞球払
出回路の動作起動後に、主制御回路の動作を開始させる
遅延手段を設けたので、賞球払出回路及び主制御回路が
復帰信号を入力した場合でも、賞球払出回路の動作起動
後に、主制御回路が動作を開始して、賞球払出回路が主
制御回路の動作に対応でき、賞球払出回路の不動作に基
づく主制御回路の動作ミスの発生を防止することができ
る。

【０１０６】また、請求項５に係るパチンコ機によれ
ば、事故予告信号が前記主制御回路に入力された場合、
遊技等に関する内部情報を記憶することができる主制御
回路用記憶手段を設けたので、主制御回路が事故予告信
号を入力した場合、主制御回路は、遊技等に関する内部
情報を主制御回路用記憶手段に記憶するといった事故対
策を行うことができる。

【０１０７】また、請求項６に係るパチンコ機によれ
ば、事故予告信号が前記賞球払出回路に入力された場
合、遊技等に関する内部情報を記憶することができる賞
球払出回路用記憶手段を設けたので、賞球払出回路が事
故予告信号を入力した場合、賞球払出回路は、賞球等に
関する内部情報を賞球払出回路用記憶手段に記憶すると
いった事故対策を行うことができる。

【０１０８】また、請求項７に係るパチンコ機によれ
ば、主制御回路用記憶手段に記憶されている内部情報を
消去することができる消去手段を備えるので、パチンコ
遊技店の管理者が、主制御回路用記憶手段に記憶された
内部情報等を管理上消去したい場合に、消去手段を動作
させることによって、かかる要望を容易に適えることが
できる。

【０１０９】また、請求項８に係るパチンコ機によれ
ば、賞球払出回路用記憶手段に記憶されている内部情報
を消去することができる消去手段を備えるので、パチン
コ遊技店の管理者が、賞球払出回路用記憶手段に記憶さ
れた内部情報等を管理上消去したい場合に、消去手段を
動作させることによって、かかる要望を容易に適えるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この実施形態に係るカード式パチンコ機全体を
示した正面図である。

【図２】実施形態に係るパチンコ機の背面図である。

【図３】実施形態に係るパチンコ機の賞球及び貸球の払
い出しに係る機構セット盤の要部を拡大した背面図であ
る。

【図４】実施形態に係るパチンコ機の制御システムの構
成を示すブロック図である。

【図５】実施形態に係るパチンコ機の賞球払出回路内の
事故対策回路の具体的な回路図である。

【図６】実施形態に係るパチンコ機の主制御回路内の事
故対策回路の具体的な回路図である。

【図７】消去用スイッチを拡大して示す正面図である。

【図８】図５に示す回路の変形例の要部を示す回路図で
ある。

【図９】（ａ）は記憶手段に記憶されている内部情報を
示す図である。（ｂ）はその内部情報が上書きしてクリ
アされた状態を示す図である。

【図１０】他の実施形態に係るパチンコ機の制御システ
ムの構成を示すブロック図である。

【符号の説明】

１・・・パチンコ機 ２・・・遊技盤 ３ａ・・・スピーカ ３・・・上皿 ５・・・下皿 ２８・・・第１種始動口 ３０ａ・・・大入賞口 ４３・・・主基板 ４４ａ・・・音声基板 ４４ｂ・・・ランプ基板 ４４ｃ・・・表示基板 ４５・・・賞球基板 ４３Ａ、８４Ａ・・・ＣＰＵ ４３Ｆ、８３Ｆ・・・事故対策回路 ４３Ｃ、８３Ｃ・・・ＲＡＭ ４９・・・電源基板 ８３Ｅ・・・電源監視回路 ８３Ｋ・・・消去操作用スイッチ ４３Ｌ・・・遅延回路 Ｃ１、Ｃ４・・・大容量コンデンサ Ｔ１・・・タイマ回路 Ｗ１・・・枠機構部 Ｗ２・・・盤面機構部 Ｋ１・・・監視出力端子 Ｋ２・・・監視出力端子 Ｋ３・・・監視出力端子 Ｋ４・・・監視出力端子

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 動作用電圧を供給できる電源と、この電
   源から動作用電圧の供給を受ける主制御回路及び賞球払
   出回路とを少なくとも備えるパチンコ機において、 前記動作用電圧を検出する検出手段と、 前記検出手段が前記動作用電圧の異常を検出した場合
   に、事故予告信号を前記賞球払出回路及び前記主制御回
   路に少なくとも出力する事故予告信号出力手段と、 前記事故予告信号出力手段による事故予告信号の出力
   後、停止信号を前記賞球払出回路及び前記主制御回路に
   少なくとも出力する停止信号出力手段とを備えることを
   特徴とするパチンコ機。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のパチンコ機において、 前記検出手段は前記動作用電圧の異常が回復したことを
   検出した場合に、事故回復信号を前記賞球払出回路及び
   前記主制御回路に少なくとも出力する事故回復信号出力
   手段と、 前記事故回復信号出力手段による事故回復信号の出力
   後、復帰信号を前記賞球払出回路及び前記主制御回路に
   少なくとも出力する復帰信号出力手段とを備えることを
   特徴とするパチンコ機。
3. 【請求項３】 請求項１に記載のパチンコ機において、 変動図柄を制御する図柄制御回路、音出力を制御する音
   制御回路、及びランプ点灯を制御するランプ制御回路を
   設け、 前記停止信号出力手段が、前記停止信号を、前記図柄制
   御回路、前記音制御回路、前記ランプ制御回路、前記賞
   球払出回路及び前記主制御回路に出力した場合、前記図
   柄制御回路、前記音制御回路、前記ランプ制御回路、前
   記賞球払出回路及び前記主制御回路は、その動作を停止
   することを特徴とするパチンコ機。
4. 【請求項４】 請求項２に記載のパチンコ機において、 前記復帰信号出力手段により出力した復帰信号が、前記
   賞球払出回路及び前記主制御回路に入力された場合、賞
   球払出回路の動作起動後に、主制御回路の動作を開始さ
   せる遅延手段を設けたことを特徴とするパチンコ機。
5. 【請求項５】 請求項１乃至請求項４のいずれかに記載
   のパチンコ機において、 前記事故予告信号が前記主制御回路に入力された場合、
   遊技等に関する内部情報を記憶することができる主制御
   回路用記憶手段を設けたことを特徴とするパチンコ機。
6. 【請求項６】 請求項１乃至請求項５のいずれかに記載
   のパチンコ機において、 前記事故予告信号が前記賞球払出回路に入力された場
   合、賞球等に関する内部情報を記憶することができる賞
   球払出回路用記憶手段を設けたことを特徴とするパチン
   コ機。
7. 【請求項７】 請求項５に記載のパチンコ機において、 前記主制御回路用記憶手段に記憶されている内部情報を
   消去することができる消去手段を備えることを特徴とす
   るパチンコ機。
8. 【請求項８】 請求項６に記載のパチンコ機において、 前記賞球払出回路用記憶手段に記憶されている内部情報
   を消去することができる消去手段を備えることを特徴と
   するパチンコ機。