JP2004020170A - 火葬装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】火葬から収骨までの時間を大幅に短縮し、骨の飛散も防止できてきれいな火葬が行われ、省エネルギーが図れ、公害の発生を防止するようにした火葬装置を提供する。
【解決手段】柩Sを載せた開口6cを有するトレイ6を収容して柩Sを火葬させる主燃焼室1と、主燃焼室1に連通した2次燃焼室2と、温度上昇したトレイ6を冷却する冷却室3と、主燃焼室1の火葬を助けるに燃焼バーナ7と、2次燃焼室2を加熱する2次燃焼室バーナ7とを備え、燃焼バーナ7の少なくとも1つ又は2つは柩Sの胴体部に位置させると共に下方垂直に向けて設け、2次燃焼室2には主燃焼室1との連通部の近辺に2次燃焼室バーナ8を炉壁の接戦方向に向けて設け、トレイ6を搬送するため複数の開口9aを有する搬送ローラ9を主燃焼室1と冷却室3に設ける。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は火葬装置に関し、より詳細には、省エネルギー(CO削減)と無公害化と火葬から収骨迄の時間の短縮を図った火葬装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、火葬炉における主燃焼炉は、頭部側に1本のバーナを配置し、遺体を収容した柩を台車に載置して、頭部側から火炎を噴射し、火炎を直接遺体に当てるように手動にて調節して火葬していた。このように火炎を直接遺体に当てることによりよく火葬できるようにしていた。
【0003】
しかし、単一バーナの主燃焼炉では、通常は火炎が遺体の下半身まで十分に届かず、完全に火葬するまでの時間は、必然的に長くなり、通常では1時間以上を要していた。そこで、炎を長くし、足の方まで火炎を届かせて短時間で火葬しようとすると、燃料費が高くなると共に、主燃焼炉の最高温度も高くなり、壁体及び台車の耐久性を悪くし、寿命を縮めていた。
【0004】
また、従来のように台車の上に直接柩を載置すると、遺体の火葬時に血汁が流れ出したときに、耐火材にしみ込んでしまい、加熱されて蒸発するまでに時間がかかったり、床に落下するという問題があった。さらに火葬時に、骨がバーナの火炎の影響で飛散し、その結果台車の両側から床にこぼれ落ちるという問題もあった。
【0005】
そこで、バーナの火炎の長さを長くすることに伴う問題をなくし、短時間で火葬するため、柩を載せた台車を収容する主燃焼炉と、該主燃焼炉に複数バーナを配置し、該主燃焼炉に連通せしめる再燃焼炉とを備えた火葬装置が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
通常、火葬場において、到着して告別し、遺体の火葬をして収骨する迄のおおよその所要時間は、告別に10分から20分、火葬に60分から90分、冷却に20分から50分を要していた。そのため、遺族や関係者は待合所において、帰るまで2時間から3時間は待機していなければならなかった。この待ち時間は長くて、遺族としてはつらい思いですごさざるを得ず精神的な負担が重く、また参列者にとっては、退屈しがちであった。
【0007】
上記のように、火葬時間が長いと、一基当りの一日の処理数が少なくなり、火葬場で処理できる数も限られることになる。そのため混んでいるときには順番待ちか、他の火葬場を探さねばならなかった。他の火葬場とする場合、本来のところと同様であればよいが、不便である等状況が変わると、遺族や関係者に多大の負担をかけることになった。また、順番待ちの場合は、遺体を何日間も安置しておくことになり、遺族に多大な心労をかけていた。
【0008】
そこで、処理時間を少しでも短縮しようと、やむを得ず火葬後十分な冷却がなされない内に収骨することが行われている。この場合、火傷をしたり衣服を焦がす等の事故も起きることがあった。
また、柩を載せた台車を収容する主燃焼炉と、該主燃焼炉に複数バーナを配置し、該主燃焼炉に連通せしめる再燃焼炉とを備えた火葬炉は、台車を使用するので、熱容量が大きくなり、その昇温に時間がかかると共に冷却にも時間がかかり、火葬時間の短縮に限界があった。また、エネルギーもそれだけ多く必要で、発生するCOも多くなり、台車の温度を高くなり、台車の補修のコストも高くなった。また、骨が飛散し易く、きれいな火葬が困難であった。
【0009】
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたもので、火葬から収骨までの時間を大幅に短縮し、骨の飛散も防止できてきれいな火葬が行われ、省エネルギーが図れ、公害の発生を防止するようにした火葬装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1記載の発明に係る火葬装置にあっては、柩を載せたトレイを収容する主燃焼室と、該主燃焼室に連通した2次燃焼室と、温度上昇したトレイを冷却する冷却室と、前記主燃焼室の火葬を助ける複数の燃焼バーナと、前記2次燃焼室を加熱する2次燃焼室バーナとを備える火葬装置であって、前記主燃焼室の複数の前記燃焼バーナの少なくとも1つ又は2つはほぼ胴体部に位置させると共に下方垂直に向けて設け、前記2次燃焼室に2次燃焼室バーナを設け、前記トレイを搬送すると共にオシレートさせる搬送ローラを主燃焼室と冷却室に設けたことを特徴とする。
【0011】
これにより、大きくて重い台車を使用しないから、設備スペースを小さくでき、設備費・維持費を低減できる。また、台車を使用しないのでトレイを容易にオシレート(往復動)させながら火葬と冷却ができる。トレイをオシレートさせることにより、燃焼空気やバーナ火炎がトレイと当たる位置が変わるので、昇温時間と火葬の時間と冷却の時間を短縮でき、火葬から収骨までの時間を大幅に短縮できることからも、省エネルギーとCOの削減が図れる。また、胴体部に火炎を垂直に向けるからきれいな火葬が可能である。また、主燃焼室の排気を2次燃焼室で処理することにより、脱臭と脱ダイオキシン等ができ、公害の発生を防止することが可能となる。
【0012】
また、請求項2記載の発明に係る火葬装置にあっては、請求項1記載の火葬装置において、前記主燃焼室に複数の開口を有する複数の搬送ローラを設け、該搬送ローラから気体を主燃焼室内に供給する。
【0013】
これにより、搬送ローラの開口から燃焼時には燃焼用空気を噴出することができ、火葬終了後には冷却用気体を供給できる。燃焼用気体及び冷却用気体の下方からの供給で、さらにきれいな火葬と火葬効率の向上が図れ、火葬時間と冷却の時間をさらに短縮でき、火葬から収骨までの時間を大幅に短縮でき、省エネルギーが図れる。なお、冷却室の搬送ローラに複数のノズル開口を設け、ここから冷却気体を噴出すると、トレイ等の冷却を迅速に行うことができる。
【0014】
請求項3記載の火葬装置にあっては、請求項1又は2に記載の火葬装置において、前記トレイに通風可能に複数の開口を設けた。
これにより、火葬時は搬送ローラの開口から噴出した燃焼用気体はトレイの開口を通すことができるので、酸素の供給がよく行われ、火葬を良好にする。また、冷却時は、搬送ローラの開口から噴出した冷却用気体はトレイの開口を通りながらトレイを強制冷却する。その結果、きれいな火葬と火葬効率の向上が図れ、火葬時間と冷却の時間をさらに短縮でき、火葬から収骨までの時間を大幅に短縮でき、省エネルギーが図れる。
【0015】
請求項4記載の火葬装置にあっては、請求項1ないし3に記載の火葬装置において、前記2次燃焼室の高温排気から熱回収する熱交換器を設けた。
これにより、さらに省エネルギーとCOの削減が図れ、公害防止が容易にできる。
【0016】
請求項5記載の発明に係る火葬装置にあっては、請求項4に記載の火葬装置において、前記熱交換器から排出される排気を冷却するガス冷却装置を設けた。
これにより、ダイオキシンの再合成をなくすことができ、公害防止を図ることができる。
なお、本発明において火葬というときは冷却まで含めた意味で使用している場合もある。燃焼用気体は、空気のみでなく酸素を含んだ気体であればよく、冷却用気体は空気のみでなく窒素等の不活性気体、また、これらは常温でも冷却されたものでもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る実施の形態の火葬装置の概略構成を示す一部を破断した正面図、図2はその一部を破断した側面図、図3はトレイを示す図、図4は搬送ローラを示す図である。
【0018】
本実施の形態の火葬装置は、主燃焼室1と、主燃焼室1に連通した2次燃焼室2と、主燃焼室1の手前側に配置された冷却室(前室)3と、2次燃焼室の高温排気から熱回収する熱交換器4と、熱交換器4で冷却された排気を急速にさらに冷却する排ガス処理(ガス冷却)装置5と、柩Sを載置するトレイ6とから構成される。主燃焼室1には遺体の火葬を助けるように複数の燃焼バーナ7を備え、2次燃焼室2には主燃焼室1から排出された排気を加熱する2次燃焼室バーナ8を備え、主燃焼室1と冷却室3には、トレイ6を搬送すると共にオシレート(往復動)させる搬送ローラ9を備える。さらに、トレイ6は複数の開口6cを有し、搬送ローラ9は複数の開口9aを有している。また、火葬装置は、運転を集中管理するように制御盤10を備えている。
【0019】
主燃焼室1は、鋼板で形成された炉殻の内側に不定形耐火材、セラミックファイバー等の耐火材により、横断面形状が円形で、ほぼ円筒状に内壁が形成され、手前側は開口して出入口が形成されている。出入口には昇降式の扉11が配置され、扉11を開閉することにより、トレイ6の出し入れが可能にされている。また、扉11は、閉じられて主燃焼室1で火葬が行われているときは、室内の燃焼ガスが漏れないようにされている。
【0020】
主燃焼室1の長さ方向の奥側の端部は耐火材からなる端壁により閉鎖され、端壁の手前には2次燃焼室と連通する連通孔12が設けられ、端壁に覗き穴13が設けられている。主燃焼室1には、図示していないが、温度調節用の熱流計又は温度センサが複数箇所に設けられている。なお、主燃焼室1には酸素濃度や雰囲気の検出装置、内部監視用のカメラ等を設置し、主燃焼室を監視し、火葬、終了時期等を目視により判断できるようにしてもよい。
【0021】
主燃焼室1の燃焼バーナ7は、炉頂部に複数本(本実施の形態では4本)が主燃焼室1の中心軸に向けられ、垂直方向下向きに設けられ、少なくともそのうちの1本又は2本は胴体部に火炎を垂直に当てるように、配置されている。特に難燃部である腹部に対して直角に火炎を当てることにより、効率的に火葬を行わせて、火葬時間を短縮し、きれいな火葬を行わせることができる。
【0022】
燃焼バーナ7は、高速噴流式バーナとし、過剰空気吹き込みノズルを設けている。これにより火葬を早めるばかりか、火葬終了後、火葬を止め、冷却空気を吹き込むことにより、主燃焼室1内を迅速に冷却できる。主燃焼室1内の複数箇所で温度測定や酸素濃度を測定して、燃焼バーナ7を個別に調節することにより、迅速な火葬と火葬終了後の迅速な冷却と省エネルギーを図ることができる。燃焼バーナ7に使用する燃料は、液体燃料でも気体燃料でもよい。
【0023】
2次燃焼室2は、鋼板の内側に不定形耐火材、セラミックファイバー等の耐火材により、横断面形状が円形の、ほぼ円筒状に室壁が形成され、長手方向の両端部は耐火材により閉鎖され、図2では右側に複数の主燃焼室1(本実施の形態では2基)と連通する連通開口14を設けている。そして、2次燃焼室バーナ8が2次燃焼室2の室壁に設けられている。また、2次燃焼室2の室内には、バッフル部材15が設けられ、2次燃焼室2内の燃焼ガスを旋回させるとか方向を変えて適正な滞留時間を得るようにすると共に、混合を促進して、主燃焼室から入ってくる排気を完全に脱臭や脱ダイオキシン化等して無害化し、一層効果的に無害化するようにしている。なお、室壁をセラミックファイバー等の軽量部材で形成すると、燃焼室の熱容量を小さくでき、迅速な加熱ができるので好ましい。また、2次燃焼室バーナ8を2次燃焼室2の連通開口14の近傍に、接線方向に向けて設けると、主燃焼室の排気とバーナ火炎との接触がよくなる。
【0024】
また、2次燃焼室2に排気ダクト17と連通する連通開口16を設けている。排気ダクト17には、熱交換器4,排ガス処理装置5を順次設け、排気の熱を回収して省エネルギーを図ると同時に、冷却して排気温度を下げて処理し、無公害化を図っている。
【0025】
火葬が完了した後、遺骨はトレイ6上に載置されたまま、設定により変更可能であるが、すぐにか又はある程度冷却されて、扉11が自動的に開かれ、搬送ローラ9に搬送されて冷却室3に移される。主燃焼室1での冷却は、搬送ローラ9の開口9aから冷却気体を噴出して行うと同時に、バーナから空気を噴出して行う。冷却室3に搬送されたトレイ6は、搬送ローラ9でオシレートされながらその開口9aから噴出する冷却気体により冷却される。必要であれば、トレイ冷却装置18を設け、ここから冷却気体を吹き出して、トレイ6を冷却するようにしてもよい。
【0026】
トレイ6は、例えば図3に示すように、耐熱鋼又は鋳鋼等の耐熱性金属からなる概略矩形の皿状の複数のトレイ材6aが連結されて形成されている。各トレイ材6aは区画壁6bと複数の小さい開口6cとを有している。区画壁6bは強度を持たせると共に、血汁があふれて流下しないような高さとしている。開口6cは、気体を通過させて、遺体の火葬時には火葬を促進させ、冷却時には冷却を促進する。この開口6cは、トレイ材6aの底面より盛り上げて血汁があふれて流下しないようにしている。トレイ6をこのように複数のトレイ材6aから構成しているので、損傷したトレイ材6aの部分のみを交換すればよく、トレイ全体を交換しなくてもよくなり、維持コストを低減することができる。
【0027】
トレイ6を搬送する搬送ローラ9は、中空で、その内部は気体を通すように形成され、気体供給管21に連通している。そして、少なくとも主燃焼室1に配置したものは耐熱性金属から形成している。本実施の形態では、図4に示すように、気体噴出用の複数の開口9aを周面に設け、ローラ内を通した気体を吹き出すようにしている。各搬送ローラ9は、回転軸受け22等に支持され、円滑に回転できるようにされている。そして、トレイ6を載置して回転して載置したトレイ6をオシレートしたり自動搬送するように、少なくとも1本の搬送ローラ9は駆動手段23を設けると共に、オシレートの際にトレイ6がずれないように、ガイドリング9bを設けている。
【0028】
搬送ローラ9は、気体供給管21により図示していない気体供給源に連通し、気体が調節されて供給されるようになっている。主燃焼室1内に配置された搬送ローラ9は、空気又は酸素を含む気体で周壁が冷却されつつ気体自身は加熱されて、その開口9aから供給する。供給された気体の一部はトレイ6の開口6cを通過して主燃焼室1に供給され、効率的よく火葬に寄与する。
【0029】
搬送ローラ9を駆動する駆動手段23は、ローラチェーン、スプロケット等の伝動装置や、変減速装置や駆動モータ等を備えている。そして、駆動手段23は、トレイ6を冷却室3から主燃焼室1に自動的に搬送し、火葬が終了したら主燃焼室1から冷却室3に搬送したり、トレイ6を冷却室3と主燃焼室1においてオシレートしたり、停止するように搬送ローラ9を駆動する。
【0030】
冷却室3は、前室と兼用して主燃焼室1の前部に設け、外部とパネルで仕切って形成し、搬送ローラ9の下部にトレイ冷却装置18、上部に排気フード19等を備えている。冷却室3の搬送ローラ9は、その開口9aから空気等の冷却用気体を噴出させると共に、トレイ冷却装置18から冷却用気体を噴出してトレイ6を冷却する。使用した気体の一部はトレイ6の開口6cを通過して効率的にトレイ6を冷却し、排気フード19で集められて排出される。この冷却用気体としては、空気、窒素等の不活性気体が用いられ、これらの気体は常温でも冷却されたものでもよい。なお、トレイの冷却用にトレイ冷却装置18を設けて、ここから冷却用気体をトレイ6に吹き付けて冷却すると、一層冷却時間を短縮することができる。
【0031】
排気ダクト17の熱交換器4は2次燃焼室2の排気と2次燃焼室バーナ8の燃焼用空気とで熱交換させて燃焼用空気を最高500℃にまで加熱するようにしている。この熱交換により、2次燃焼室2の排気を冷却する。
【0032】
排ガス処理装置5は、熱回収して温度低下した排気をさらに水噴霧又は冷却空気を吹き込んで200℃以下に急冷し、ダイオキシンの再合成を防止する。また、排ガス処理装置として冷却装置と共に集塵装置や排気洗浄装置等の公害防止のための装置を設けて、排気に同伴されてくる粉塵や有害物質をさらに低濃度に除去するようにしてもよい。このように、排ガス処理装置5として排ガス冷却装置の他に集塵装置等を設けると、公害防止がよりよく行われる。200℃以下に冷却した排気を集塵装置等で処理するようにすると、耐熱性がそれだけ低くてよいことになり、バグフィルタ等の設備費を大幅に低減できる。
【0033】
次に、上記のように構成した本実施の形態の火葬装置による火葬の1例について説明する。
まず、制御盤10のメーンスイッチをオンし、次いで、自動運転スイッチをオンし、運転を開始する。この運転開始により、主燃焼室1の燃焼バーナ7及び2次燃焼室2の2次燃焼室バーナ8を自動点火し、主燃焼室1と2次燃焼室2の加熱を開始し、火葬開始の準備をする。この場合、2次燃焼室が他の主燃焼室1の排気を処理しておれば、そのまま運転を維持していればよい。
【0034】
遺体の収容された柩Sを冷却室3の搬送ローラ9に載置する等して、お別れの儀式が終了したら、搬送開始スイッチをオンし、柩Sを自動的に搬送ローラ9で搬送して、主燃焼室1の扉11の前に搬送する。それをセンサが検知して扉11を開くと共に、主燃焼室1内の搬送ローラ9が運転を開始して柩Sを主燃焼室1内に搬送する。そして、搬送ローラ6が所定の位置にトレイ6を搬送したら、扉11を閉じると共に、その搬送を停止する。
【0035】
それから、燃焼バーナ7を温度センサの検出に基づいて調節しながら、運転する。この場合、搬送ローラ9を正逆回転させてトレイ6をオシレートさせると共に、主燃焼室1内の搬送ローラ9の開口9aから燃焼空気を供給する。搬送ローラを通過する燃焼空気は、搬送ローラ9を冷却すると共に、主燃焼室1内を攪拌しながら火葬を助ける。搬送ローラ9の開口9aから供給された燃焼空気の一部はトレイ6の開口6cを通って供給されるから、燃焼空気の供給をよくすることができ、酸素不足で火葬が遅れるのを防げる。燃焼バーナ7の火炎は、遺体に向けて垂直に噴射されるから、効率よく遺体に火炎を接触させることができ、迅速な火葬ができる。しかも、胴体部に少なくとも1つの燃焼バーナ7が配置されているから、火葬しにくい腹部も迅速に火葬することができる。燃室バーナを2つ胴体部近辺に配置すると、火葬しにくい部位に火炎を強烈に当てることができ、きれいな火葬と火葬時間の短縮ができる。
【0036】
主燃焼室1から排出される排気は、2次燃焼室2に導入され、2次燃焼室バーナ8の火炎と混合して所定の温度に昇温されて火葬され、悪臭成分等の可燃成分は無害化される。そして、この無害化した高温排気は熱交換器4で燃焼用空気と熱交換して冷却され、さらに、排ガス処理装置5で水噴霧又は又は常温空気で希釈されて200℃以下に急冷される。急冷により、ダイオキシンの再合成が防止される。
【0037】
火葬が終了すると、燃焼バーナ7への燃料の供給と熱交換で加熱した空気の供給を止め、必要に応じ、常温空気等の冷却用気体を供給する。搬送ローラ9にも常温空気又は冷却用気体を供給する。そして、温度センサが所定の温度になったことを検知したら、扉11を開け、搬送ローラ9を駆動してトレイ6を冷却室3に搬送すると共に、搬送ローラ9の開口9aから冷却気体を噴出する。そして、トレイ6を所定の位置に搬送したら、トレイ6をオシレートしながら又は搬送を止めて所定の温度まで冷却する。この冷却の排気は、排気フード19に集めて排出する。
【0038】
上記のように構成した本発明の火葬装置によれば、火葬時間を従来の半分以下に大幅に短縮することができる。また、熱容量の小さいトレイを用いているから、冷却時間も3〜5分の1以下と大幅に短縮することができる。さらに、遺体に向けて垂直にバーナの火炎を噴射するため、主燃焼室がセラミックファイバーで形成されていること及び台車を使用しないことと相まって、熱量が小さくて済み、50%以上の省エネルギー及びCOの削減が達成できる。
【0039】
なお、上記において、燃焼室の断面形状を円筒形の例で説明したが、主燃焼室と2次燃焼室の形状を一方又は双方を矩形としてもよい。例えば、図5に示すように、主燃焼室21をほぼ矩形の断面形状に形成してもよいし、多角形としてもよい。円形とすると輻射による熱移動の効果がよくなる。その他上記の実施の形態と共通する部分については同一符号を付して説明を省略する。また、主燃焼室の連通孔を一端部に設けた例で説明しているが、中央部に設けてもよい。
【0040】
また、2次燃焼室の主燃焼室との連通開口の位置は特に限定されず、適宜に選定すればよい。また、2次燃焼室バーナの配置は、本実施の形態では、2次燃焼室の室壁の接線方向に向けて、やや中心に寄せて設けた例で説明しているが、この例に限らず、2次燃焼室中心線に平行でも中心軸でもよいし、交差する方向でもよい。
また、主燃焼室と冷却室の搬送ローラの材質、構造等を変えた構成としてもよい。例えば、冷却室(前室)の搬送ローラは耐熱性の低い材質のものでもよい。また、冷却室をパネルで仕切る例で説明したが、カーテンで仕切るようにしてもよい。また、冷却室で冷却するようにしたが、前室等と名称のいかんを問わず主燃焼室の外で冷却するようにしてもよい。冷却室にトレイ冷却装置を備えた例で説明しているが、トレイ冷却装置はなくても冷却時間短縮の効果は得られる。また、運転方法も一例で説明したが、自動化と手動とを適宜組み合わせて運転を行ってもよい。
【0041】
【発明の効果】
本発明に係る火葬装置は、大きくて重い台車を使用しないから、設備スペースを小さくでき、設備費・維持費を低減でき、火葬の時間と冷却の時間を短縮でき、火葬から収骨までの時間を大幅に短縮でき、省エネルギーとCOの削減が図れる。また、台車を使用しないのでトレイを容易にオシレート(往復動)させながら火葬と冷却ができる。トレイをオシレートさせることにより、燃焼空気やバーナ火炎、又は冷却用気体がトレイと当たる位置が変わるので、昇温時間と火葬の時間と冷却の時間を短縮できることからも、火葬から収骨までの時間を大幅に短縮でき、省エネルギーとCOの削減が図れる。また、胴体部に火炎を垂直に向けるからきれいな火葬が可能である。しかも、主燃焼室の排気を2次燃焼室で処理するから、脱臭と脱ダイオキシンができる等の、公害の発生を防止することができる。
【0042】
請求項2に係る発明の火葬装置にあっては、火葬効率の向上が図れ、火葬時間を短縮でき、火葬から収骨までの時間をさらに短縮できる。
請求項3及び4に係る発明の火葬装置にあっては、トレイの冷却をより早めることができ、火葬から収骨までの時間を大幅に短縮できる。
【0043】
請求項5及び6に係る発明の火葬装置にあっては、省エネルギーを図ることができ、発煙を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る火葬装置の実施の形態の概略構成を示す一部を破断した正面図である。
【図2】同上の実施の形態に係る火葬装置の一部を破断した側面図である。
【図3】同上の実施の形態に係る火葬装置のトレイを示す図で、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA−A線に沿う断面図である。
【図4】同上の実施の形態に係る火葬装置の搬送ローラを示す図で、同図(a)は一部を破断した正面図、同図(b)は開口部の断面図である。
【図5】本発明に係る火葬装置の主燃焼室の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1   主燃焼室
2   2次燃焼室
3   冷却室
4   熱交換器
5   排ガス処理(ガス冷却)装置
6   トレイ
7   燃焼バーナ
8   2次燃焼室バーナ
9   搬送ローラ
6   トレイ
11   扉
12   連通孔
14   連通開口
15   バッフル部材
S    柩

Claims (5)

  1. 柩を載せたトレイを収容する主燃焼室と、該主燃焼室に連通した2次燃焼室と、温度上昇したトレイを冷却する冷却室と、前記主燃焼室の火葬を助ける複数の燃焼バーナと、前記2次燃焼室を加熱する2次燃焼室バーナとを備える火葬装置であって、前記主燃焼室の複数の前記燃焼バーナの少なくとも1つ又は2つはほぼ胴体部に位置させると共に下方垂直に向けて設け、前記2次燃焼室に2次燃焼室バーナを設け、前記トレイを搬送すると共にオシレートさせる搬送ローラを主燃焼室と冷却室に設けたことを特徴とする火葬装置。
  2. 前記主燃焼室に複数の開口を有する複数の搬送ローラを設け、該搬送ローラから気体を主燃焼室内に供給する請求項1に記載の火葬装置。
  3. 前記トレイに通風可能に複数の開口を設けた請求項1又は請求項2に記載の火葬装置。
  4. 前記2次燃焼室の高温排気から熱回収する熱交換器を設けた請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の火葬装置。
  5. 前記熱交換器から排出される排気を冷却するガス冷却装置を設けた請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の火葬装置。
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