JP3065790U - 炭焼き窯燃焼処理システム - Google Patents

炭焼き窯燃焼処理システム

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JP3065790U JP1999005284U JP528499U JP3065790U JP 3065790 U JP3065790 U JP 3065790U JP 1999005284 U JP1999005284 U JP 1999005284U JP 528499 U JP528499 U JP 528499U JP 3065790 U JP3065790 U JP 3065790U
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正已 久慈
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株式会社東建ハウジング
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトな構成で建築用廃材等の木炭化処
理、リサイクル化処理を実行でき、かつ、有害成分の排
出を抑え環境浄化、公害防止に貢献し得る炭焼き窯燃焼
処理システムを提供する。 【解決手段】 木材等を炭化させ、排煙を排煙筒2から
排出する炭焼き窯1と、前記排煙筒2から排出される有
害物質を含む排煙を所定温度に加熱して排煙ダクト4を
介して排出する二次燃焼室3と、二次燃焼室3からの排
煙に向けて接触させる水を噴出する噴出ノズル6を備え
た水噴霧室5と、水噴霧室5において排煙と水との接触
後の気体分を外部に排出するブロワ7と、水道9を備え
るとともに水噴霧室5において排煙と水との接触に伴っ
て流下する液体分を貯溜、排水する水処理槽8と、この
水処理槽8内の水を前記水噴霧室5に備えた噴出ノズル
6に圧送するポンプ11とを備えた排煙処理装置10と
を有するものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、木材、炭材、建築廃材等を焼却処理する炭焼き窯燃焼処理システム に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、住宅の建て直しが盛んに行われているが、その際に出される建築用廃材 は膨大な量となり、廃棄物が環境に与える影響や処理等の問題がクローズアップ され、建築用廃材の有効利用などリサイクル化が叫ばれている。
【0003】 ところで、これら建築用廃材には、木材、釘、ゴム、プラスチック、セメント といった種々雑多ものが含まれているが、日本建築にあっては木造建築が主体で あるため、木材の建築用廃材中に占める割合が多いことに着目し、木材のリサイ クル化、即ち木炭化が有効的手段の一つとして注目されている。
【0004】 これら建築用廃材のリサイクル化を押し進めるにあたり、廃材の分別という点 からしてこれらを一括して回収し、処理作業を行うことは極めて困難であり、し かも、炭焼き窯自体も大がかりなものになって実現性も難しいことから、建築用 廃材のリサイクル化は殆ど行われていないのが実状である。
【0005】 しかしながら、日本古来の伝統技術である木炭は、その多孔質な特性を生かし 、水や空気の浄化・断熱材・調湿材、吸光性を活かして融雪材、有機農法のため の土壌改良材としても製品化がされており、また、炭焼き時にできる木酢液も医 療品や農薬の代用として使われていることから、木材のリサイクル化による利用 は有効性が高いとして、安全で効率良く廃材を炭化できる炭焼き窯装置の出現が 望まれていた。
【0006】 一方、上述したような建築用廃材等の炭焼き窯装置による焼却に伴い、当然に ダイオキシン等各種の有害成分を含む排ガスが生成され、環境浄化、公害防止の 観点からこの排ガスの処理が問題になる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、コンパクトな構成で建築用 廃材等の木炭化処理、リサイクル化処理を実行でき、かつ、有害成分の排出を抑 え環境浄化、公害防止に貢献し得る炭焼き窯燃焼処理システムを提供することを 目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の考案に係る炭焼き窯燃焼処理システムは、木材、炭材等を炭化 させ、排煙を排煙筒から排出する略円筒状の炭焼き窯と、炭焼き窯の排煙筒から 排出される有害物質を含む排煙を所定温度に加熱して排煙ダクトを介して排出す る二次燃焼室と、二次燃焼室からの排煙に向けて接触させる液体を噴出する噴出 ノズルを備えた液体噴霧室と、液体噴霧室において排煙と液体との接触後の気体 分を外部に排出する排気手段と、液体供給手段を備えるとともに液体噴霧室にお いて排煙と液体との接触に伴って流下する液体分を貯溜、排流する液体処理槽と 、この液体処理槽内の液体を前記液体噴霧室に備えた噴出ノズルに圧送する液体 圧送手段とを備えた排煙処理装置とを有することを特徴とするものである。
【0009】 この考案によれば、略円筒状で、コンパクトな構成からなる炭焼き窯により木 材、炭材等を木炭化処理した後、炭化に伴って生じる有害物質を含む排煙を排煙 筒から排出し、二次燃焼室にて有害物質を含む排煙を所定温度に加熱してダイオ キシン等の有害成分を除却又は減少させつつ排煙ダクトを介して排出し、排煙処 理装置の液体噴霧室において、前記排煙と、液体圧送手段により圧送され噴出ノ ズルから噴出される液体とを接触させる。
【0010】 この排煙と液体との接触によって前記排煙は一気に冷却され、ダイオキシン等 の有害成分の再生成を抑え、また、煤塵等の有害成分は除却又は減少する。
【0011】 この排煙と液体との接触後の有害成分が減少した気体分は、前記排気手段によ り外部に排出される。また、排煙と液体との接触に伴って発生した液体分は水処 理槽に流下し一旦貯溜され、最終的に排水されることになるが、実際には高熱排 煙シャワー冷却のため、熱とともに水蒸気として蒸発し、常時加水の状況が必要 である。排水時には、エレクサイト剤の投入により、水と、異物とを分離させる 方法で処理を行う必要がある。
【0012】 このようにして、前記炭焼き窯、二次燃焼室及び排煙処理装置を備えた構成で 有害成分が減少した気体分、有害成分が減少した液体分を各々外部に排出するこ とができ、建築用廃材等の木炭化処理、リサイクル化処理を実行でき、かつ、有 害成分の排出を抑え環境浄化、公害防止に貢献することができる。
【0013】 請求項2記載の考案に係る炭焼き窯燃焼処理システムは、木材、炭材を炭化さ せ、排煙を排煙筒から排出する略円筒状の炭焼き窯と、炭焼き窯の排煙筒から排 出される有害物質を含む排煙を所定温度に加熱して排煙ダクトを介して排出する 二次燃焼室と、二次燃焼室からの排煙に向けて接触させる水を噴出する噴出ノズ ルを備えた水噴霧室と、水噴霧室において排煙と水との接触後の気体分を外部に 排出する排気手段と、水供給手段を備えるとともに水噴霧室において排煙と水と の接触に伴って流下する液体分を貯溜、排水する水処理槽と、この水処理槽内の 水を前記水噴霧室に備えた噴出ノズルに圧送する水圧送手段とを備えた排煙処理 装置とを有することを特徴とするものである。
【0014】 この考案によれば、略円筒状で、コンパクトな構成からなる炭焼き窯により木 材、炭材等を木炭化処理した後、炭化に伴って生じる有害物質を含む排煙を排煙 筒から排出し、二次燃焼室にて有害物質を含む排煙を所定温度に加熱してダイオ キシン等の有害成分を除却又は減少させつつ排煙ダクトを介して排出し、排煙処 理装置の水噴霧室において、前記排煙と、水圧送手段により圧送され噴出ノズル から噴出される水とを接触させる。
【0015】 この排煙と水との接触によって前記排煙は一気に冷却され、ダイオキシン等の 有害成分の再生成を抑え、また、煤塵等の有害成分は除却又は減少する。
【0016】 この排煙と水との接触後の有害成分が減少した気体分は、前記排気手段により 外部に排出される。また、排煙と水との接触に伴って発生した液体分は水処理槽 に流下し一旦貯溜され、処理された後排水される。
【0017】 このようにして、前記炭焼き窯、二次燃焼室及び排煙処理装置を備えた構成で 有害成分が減少した気体分、有害成分が減少した液体分を各々外部に排出するこ とができ、建築用廃材等の木炭化処理、リサイクル化処理を実行でき、かつ、有 害成分の排出を抑え環境浄化、公害防止に貢献することができる。
【0018】 請求項3記載の考案は、請求項1又は2記載の炭焼き窯燃焼処理システムにお いて、前記炭焼き窯の前面には、取り外し可能な焚き付け補助用バーナを取り付 けた開閉可能な蓋体を備え、蓋体の開状態で前記炭焼き窯内に木材、炭材等を収 納するカゴを載せるキャスタ付の断熱材及び金属平板からなる台車を出入可能と したことを特徴とするものである。
【0019】 この考案によれば、前記炭焼き窯のバーナを取り付けた蓋体を開いた状態でキ ャスタ付の断熱材及び金属平板からなる台車を出入可能に構成し、この台車上に 木材、炭材等を収納するカゴを載せる構成としているので、木材、炭材等の炭焼 き窯内への搬入、木炭化処理後の燃焼物の搬出が容易で、作業能率の向上に寄与 し得る炭焼き窯燃焼処理システムを提供できる。
【0020】 請求項4記載の考案は、請求項1乃至3のいずれかに記載の炭焼き窯燃焼処理 システムにおいて、前記炭焼き窯の排煙筒は、前記排煙の流通を遮断する遮断機 構と、点検清掃用の開閉可能な開閉蓋部とを備えたこと特徴とするものである。 この考案によれば、前記炭焼き窯の排煙筒は、前記排煙の流通を遮断する遮断 機構を備えているので、必要に応じて遮断機構により排煙筒を遮断することによ り、空気の流通を断つことができる。
【0021】 請求項5記載の考案は、請求項1乃至4のいずれかに記載の炭焼き窯燃焼処理 システムにおいて、前記二次燃焼室は、有害物質を含む排煙を摂氏800度以上 に加熱し、内壁に断熱材を備えた排煙ダクトを介して水噴霧室に排出すること特 徴とするものである。
【0022】 この考案によれば、前記二次燃焼室にて有害物質を含む排煙を摂氏800度以 上に加熱し、内壁に断熱材を備えた排煙ダクトを介して水噴霧室に排出するもの であるから、水噴霧室に摂氏800度以上という高温に保たれた排煙を送ること ができ、これにより、水噴霧室における前記排煙と水との接触時におけるダイオ キシン等の有害成分の再生成を抑えることができる。
【0023】 請求項6記載の考案は、請求項2記載の炭焼き窯燃焼処理システムにおいて、 前記排煙処理装置は、水噴霧室から流下する液体分をろ過するろ過機構を備え、 前記水圧送手段はろ過機構によりろ過されたろ過水を前記水噴霧室の噴出ノズル に圧送するように構成したことを特徴とするものである。
【0024】 この考案によれば、前記排煙処理装置のろ過機構により水噴霧室から流下する 液体分をろ過して前記水噴霧室の噴出ノズルに圧送するようにしているので、タ ール等の水分を省きながら液体分を循環して使用することができ、前記水噴霧室 における排煙の冷却作用を効率よく実行できる。
【0025】 請求項7記載の考案は、請求項1乃至6のいずれかに記載の炭焼き窯燃焼処理 システムにおいて、前記排煙処理装置は、底部にキャスタを備えたことを特徴と するものである。
【0026】 この考案によれば、前記排煙処理装置は、底部にキャスタを備えているので、 この排煙処理装置の移動が極めて容易であり、炭焼き窯が存在する場所に容易に 移動して炭焼き窯燃焼処理システムを構築することができる。
【0027】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態の炭焼き窯燃焼処理システムについて図面を参照し て説明する。
【0028】 本実施の形態の炭焼き窯燃焼処理システムは、図1に示すように、木材、炭材 等を燃焼させ、燃焼に伴って生じる排煙を排煙筒2から排出する略円筒状の炭焼 き窯1と、この炭焼き窯1の排煙筒2から排出される有害物質を含む排煙を所定 温度に加熱して排煙ダクト4を介して排出する二次燃焼室3と、二次燃焼室3か らの排煙に向けて接触させる液体、例えば水を噴出する噴出ノズル6を備えた液 体噴霧室である水噴霧室5と、この水噴霧室5において排煙と水との接触後の気 体分を外部に排出する排気手段であるブロワ7と、水供給手段である水道9を備 えるとともに水噴霧室5において排煙と水との接触に伴って流下する液体分を貯 溜、排水する液体処理槽である水処理槽8と、この水処理槽8内の水を前記水噴 霧室5に備えた噴出ノズル6に圧送する液体圧送手段、水圧送手段であるポンプ 11とを備えた排煙処理装置10とを有している。
【0029】 炭焼き窯1は、図2乃至図4に示すように、断熱材を用いた基台20上に略円 筒状の炭焼き窯本体1Aを載置するとともに、この炭焼き窯本体1Aの前面に取 り外し可能なバーナ28を取り付けた開閉可能な蓋体21を備え、蓋体21の開 状態で前記炭焼き窯本体1A内の底面上に、木材、炭材等を収納するカゴ22を 載せるレンガ等の断熱材23及び金属平板24を重合したキャスタ25付の台車 26を2条のレール27に案内させてこの炭焼き窯本体1Aの前後方向(図4に 示す矢印方向)に出入可能に配置するようになっている。
【0030】 前記カゴ22は、略円筒状で、おがくず等の燃焼物がこぼれない程度の網目を 持った金属網により形成され、台車26上に2個載置可能となっている。
【0031】 また、前記台車26の両側は、炭焼き窯本体1Aの内壁アングル部1bにより この炭焼き窯本体1Aの前後方向に案内されるようになっている。
【0032】 前記蓋体21の一方の端縁部は、図2に示すように、炭焼き窯本体1Aに対し て蝶番29により開閉可能に取り付けられ、また、他方の端縁部に設けた一対の 係止板21aを一対のネジ30により各々炭焼き窯本体1Aにねじ止め可能とし ている。図2中、31は蓋体21に設けた覗き窓である。
【0033】 前記炭焼き窯本体1Aの後部には、全体として筒状で、後方へ突出する突出筒 部36を備えた排煙筒2が設けられている。
【0034】 排煙筒2の途中には、排煙の流通を遮断する遮断機構としての排煙筒2に装着 した受溝板37及び遮断板38が配置され、受溝板37内に遮断板38を挿入す ることにより、この受溝板37から上方への排煙の流通を阻止するようになって いる。また、前記突出筒部36は、点検清掃用の開閉可能な開閉蓋部39を備え ている。
【0035】 次に、図5乃至図7を参照して本実施の形態の炭焼き窯燃焼処理システムにお ける二次燃焼室3について説明する。
【0036】 この二次燃焼室3は、耐熱断熱材を用いて円筒ドラム状に形成した本体40を 備え、この本体40の上面に排煙用の流入口部41及び流出口部42を設けると ともに、本体40にストレーナ46付きのバーナ45を取り付けるバーナ口部4 3と、前記流出口部42の近傍位置に配置した排煙測定用の測定管部44と、覗 き窓47とを備えた構成となっている。
【0037】 前記流入口部41に前記排煙筒2を接続し、また、流出口部42に内壁に断熱 材を備えた排煙ダクト4を接続するようになっている。
【0038】 次に、図8乃至図10を参照して本実施の形態の炭焼き窯燃焼処理システムに おける排煙処理装置10について説明する。
【0039】 この排煙処理装置10は、噴出ノズル6を備えた水噴霧室5と、排気手段であ るブロワ7と、水道9と、水処理槽8と、ポンプ11とを有している。水噴霧室 5と水処理槽8とは上下配置に構成され、下側の水処理槽8の底部には例えば4 個のキャスタ60を取り付けている。
【0040】 水噴霧室5は、図10に示すように、仕切り板5Cにより流通空間部59を除 いて仕切られた噴霧室5A及び排出室5Bを備えるとともに、排煙用の流入口部 51及び排ガス用の流出口部52を備え、流入口部51に排煙ダクト4の端部を 接続して二次燃焼室3からの排煙を水噴霧室5内に流入させ、噴出ノズル6から 噴出する水と排煙を接触させた後排出室5Bに導き、排煙と水との接触後の気体 分をブロワ7により強制的に煙突53から外部に排出するようになっている。
【0041】 また、排煙と水との接触後の液体分は、排出室5Bの底部に設けた流出枡54 から下側の水処理槽8内に流下させるようになっている。
【0042】 水処理槽8は、流出枡54から流下する液体分をろ過するろ過機構80を備え ている。
【0043】 このろ過機構80は、図10に示すように、水処理槽8の内部を、下部側に流 通穴61aを有する第1仕切板61と、上部を水がオーバーフローする第2仕切 板62と、下部側に流通穴63aを有し前記第1仕切板61よりも高さの大きい 第3仕切板63とにより第1室64a乃至第4室64dの合計4室に仕切った構 成となっている。
【0044】 そして、第4室64dに水道(水道栓)70から給水可能に構成するとともに 、この第4室64dの上部側を接続栓65及び吸入管66を介してポンプ11の 吸引口に連通し、また、ポンプ11の吐出口を吐出管67及び吐出配管68を介 して前記水噴霧室5に設けた噴出ノズル6に連通させている。
【0045】 前記排出室5Bは排水栓71を備え、第1室64a乃至第4室64dも各々下 部に排水栓72を備え、また、前記第4室64dの外壁には排水栓73及びオー バーフロー管75を備えている。さらに前記第1室64aの外壁下部にも排水栓 74を備えている。
【0046】 次に、上述した構成からなる本実施の形態の炭焼き窯燃焼処理システムの作用 を説明する。
【0047】 本実施の形態の炭焼き窯燃焼処理システムにおいて、まず、図11に示すよう に、前記炭焼き窯1の炭焼き窯本体1Aの蓋体21を開るとともに、キャスタ2 5付の台車26上に、建築用廃材を入れたカゴ22を載せる。そして、この台車 26を前記レール27及び内壁アングル部1bにより案内させつつ炭焼き窯本体 1A内に搬入する。次に、蓋体21を締め、一対の係止板21aを一対のネジ3 0により各々炭焼き窯本体1Aにねじ止めする。そして、バーナ28を始動して 炭焼き窯本体1A内の木材等の建築用廃材を蒸し焼きにする。
【0048】 炭焼き窯本体1A内で炭が出来上がり窯内温度が例えば70℃以下であると確 認したら、蓋体21を開き、台車26を引き出して炭出しをする。尚、炭の出来 具合は前記覗き窓31から炭焼き窯本体1A内を覗くことで観察することができ る。
【0049】 上述した台車26、カゴ22を使用することで、炭焼き窯本体1A内への建築 用廃材の搬入、木炭化処理後の燃焼物の搬出が極めて容易となり、作業能率の向 上を図ることができる。
【0050】 上述した炭焼き窯本体1A内での建築用廃材の蒸し焼きに伴い、木酢液やター ル分が生成され、また、ダイオキシン等の各種有害物質を含む排煙が排煙筒2を 経て二次燃焼室3に流入する。
【0051】 尚、前記排煙筒2において、必要に応じて排煙の遮断機構である受溝板37内 に遮断板38を挿入することにより、この受溝板37から二次燃焼室3側への排 煙の流通を阻止することができる。また、必要に応じて前記突出筒部36の点検 清掃用の開閉蓋部39を開けることで、排煙筒2内の点検や清掃を行うことがで きる。
【0052】 次に、二次燃焼室3においては、有害物質を含む排煙をバーナ45を燃焼させ て所定温度、例えば800℃以上に加熱し、断熱材を備えた排煙ダクト4を介し て800℃以上の温度に保った排煙を排煙処理装置10に向けて排出する。
【0053】 前記排煙処理装置10においては、水噴霧室5における噴霧室5A内で800 ℃以上の温度の前記排煙とポンプ11により圧送され噴出ノズル6から噴出され る水とを接触させる水処理を行い、前記排煙を一気に冷却する。
【0054】 この水処理によって、排煙に含まれる有害成分中のSO2 、煤塵等は除却され る。また、ダイオキシン等の有害成分の再生成が抑えられる。
【0055】 上述した水処理後の気体分、液体分は排出室5Bに至り、水処理により80℃ 程度の低温となり、有害成分が減少した気体分はブロワ7により強制的に煙突5 3から外部(大気)に排出される。従って、前記ブロワ7内を800℃以上の高 温の排煙が直接流れることを防止できる。
【0056】 また、水処理後の液体分は、排出室5Bの底部に設けた流出枡54から下側の 水処理槽8内に流下し、合計4室に仕切った構成の前記ろ過機構80によりろ過 される。
【0057】 前記ろ過機構80により水噴霧室5から流下する液体分をろ過して前記水噴霧 室5の噴出ノズル6に圧送するようにしているので、タール等の成分を省きなが ら液体分を循環して使用することができ、前記水噴霧室5における排煙の冷却作 用を効率よく実行できる。
【0058】 前記ろ過機構80によりろ過された液体分中の有害物質は排水栓72から排水 されるが、この場合は所要の薬品処理を行う。
【0059】 また、前記排煙処理装置10は、底部にキャスタ60を備えているので、この 排煙処理装置10の移動が極めて容易であり、炭焼き窯1が存在する場所に容易 に移動して炭焼き窯燃焼処理システムを構築することができる。
【0060】 このようにして、本実施の形態の炭焼き窯燃焼処理システムによれば、前記炭 焼き窯1、二次燃焼室3及び排煙処理装置10を備えた構成で有害成分が減少し た気体分、有害成分が減少した液体分を各々外部に排出することができ、建築用 廃材等の木炭化処理、リサイクル化処理を実行でき、かつ、有害成分の排出を抑 え環境浄化、公害防止に貢献することができる。
【0061】 次に、本実施の形態の炭焼き窯燃焼処理システムにおけるダイオキシン類、排 水中の有害成分の測定結果について、図1、図12及び図13を参照して説明す る。
【0062】 測定条件は、炭焼き窯1内(炭化部)に木炭用の廃木材を挿入し、炭化部の廃 木材に着火して一時間30分後に測定を開始した。
【0063】 また、測定の方法は、平成9年 厚生省告示 第234号及びJIS規格に準 拠した。
【0064】 有害成分の測定点は、前記炭焼き窯1については図1に示す窯出口後段の排煙 筒2の中心部(A点)、二次燃焼室3については図1に示す燃焼室出口の排煙ダ クト4の中心部(B点)、排煙処理装置10については図1に示す煙突53の中 心部(C点)とした。
【0065】 また、排水中の有害成分は排煙処理装置10の排水栓72から採取した。
【0066】 上述したA点乃至C点のダイオキシン類の測定結果を図12に示し、排水中の 有害成分の測定結果を図13に示す。
【0067】 図12から明らかなように、特に煙突53の中心部(C点)の測定値は、合板 等の本来炭材から省かなければならないものを混入したとき、基準値5ng−T EQ/m3 N よりも大幅に小さく、0.017ng−TEQ/m3 N であること が証明された。
【0068】 図14は、前記炭焼き窯1の変形例である炭焼き窯1Bを示すものである。こ の炭焼き窯1Bは図4はに示す炭焼き窯1と略同様な構成であるが、前記バーナ 28に焚付け補助用用の補助バーナ28Aを取り外し可能に配置したことが特徴 である。
【0069】 補助バーナ28Aは、焚付けする時に温度を急激にあげることが必要な場合に 取り付けられる。また、炭焼き窯1Bの温度を自然に上昇させる場合には取り外 す。さらに、補助バーナ28Aを使用する場合には、前記カゴ22の前に炭材が 直接燃えないように耐熱性を有する遮蔽板49を取り付ける。遮蔽板49はカゴ 22の前に傾けて取り付けることで、バーナ28の炎が直接炭材にかかることを 防ぐことができる。
【0070】
【考案の効果】
請求項1記載の考案によれば、有害成分が減少した気体分、有害成分が減少し た液体分を各々外部に排出することができ、建築用廃材等の木炭化処理、リサイ クル化処理を実行でき、かつ、有害成分の排出を抑え環境浄化、公害防止に貢献 することができる炭焼き窯燃焼処理システムを提供することができる。
【0071】 請求項2記載の考案によれば、排煙と水との接触後の有害成分が減少した気体 分、有害成分が減少した液体分を各々外部に排出することができ、建築用廃材等 の木炭化処理、リサイクル化処理を実行でき、かつ、有害成分の排出を抑え環境 浄化、公害防止に貢献することができる炭焼き窯燃焼処理システムを提供するこ とができる。
【0072】 請求項3記載の考案によれば、木材、炭材等の炭焼き窯内への搬入、木炭化処 理後の燃焼物の搬出が容易で、作業能率の向上に寄与し得る炭焼き窯燃焼処理シ ステムを提供できる。
【0073】 請求項4記載の考案によれば、必要に応じて遮断機構により排煙筒を遮断する ことにより、炭焼き終了時に炭焼き窯から空気の流通を断つことができる炭焼き 窯燃焼処理システムを提供することができる。
【0074】 請求項5記載の考案によれば、水噴霧室における前記排煙と水との接触時にお けるダイオキシン等の有害成分の再生成を抑えることができる炭焼き窯燃焼処理 システムを提供することができる。
【0075】 請求項6記載の考案によれば、水噴霧室における水噴霧による排煙の冷却を、 有害成分を含まない水を用いて実行でき、排煙中の有害成分の除去又は低減を効 果的に行い、環境浄化、公害防止に貢献することができる炭焼き窯燃焼処理シス を提供することができる。
【0076】 請求項7記載の考案によれば、排煙処理装置の移動が極めて容易であり、炭焼 き窯や二次燃焼室が存在する場所に容易に移動して本考案の炭焼き窯燃焼処理シ ステムを容易に構築することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の炭焼き窯燃焼処理システムの全
体構成を示す概略図である。
【図2】本実施の形態の炭焼き窯の正面図である。
【図3】本実施の形態の炭焼き窯の断面図である。
【図4】本実施の形態の炭焼き窯の前後方向に沿った断
面図である。
【図5】本実施の形態の二次燃焼室の側面図である。
【図6】本実施の形態の二次燃焼室の正面図である。
【図7】本実施の形態の二次燃焼室の平面図である。
【図8】本実施の形態の排煙処理装置の斜視図である。
【図9】本実施の形態の排煙処理装置の図8とは反対側
の斜視図である。
【図10】本実施の形態の排煙処理装置の概略断面であ
る。
【図11】本実施の形態の炭焼き窯燃焼処理システムの
処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】本実施の形態の炭焼き窯燃焼処理システムの
ダイオキシン類の測定結果を示す表である。
【図13】本実施の形態の炭焼き窯燃焼処理システムの
排水中の有害成分の測定結果を示す表である。
【図14】本実施の形態の炭焼き窯の変形例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 炭焼き窯 1A 炭焼き窯本体 2 排煙筒 3 二次燃焼室 4 排煙ダクト 5 水噴霧室 5A 噴霧室 5B 排出室 5C 仕切り板 6 噴出ノズル 7 ブロワ 8 水処理槽 9 水道 10 排煙処理装置 11 ポンプ 20 基台 21 蓋体 21a 係止板 22 カゴ 23 断熱材 24 金属平板 25 キャスタ 26 台車 27 レール 28 バーナ 36 突出筒部 37 受溝板 38 遮断板 39 開閉蓋部 40 本体 45 バーナ 53 煙突 54 流出枡 60 キャスタ 61 第1仕切板 62 第2仕切板 63 第3仕切板

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材、炭材等を炭化させ、排煙を排煙筒
    から排出する略円筒状の炭焼き窯と、 炭焼き窯の排煙筒から排出される有害物質を含む排煙を
    所定温度に加熱して排煙ダクトを介して排出する二次燃
    焼室と、 二次燃焼室からの排煙に向けて接触させる液体を噴出す
    る噴出ノズルを備えた液体噴霧室と、液体噴霧室におい
    て排煙と液体との接触後の気体分を外部に排出する排気
    手段と、液体供給手段を備えるとともに液体噴霧室にお
    いて排煙と液体との接触に伴って流下する液体分を貯
    溜、排流する液体処理槽と、この液体処理槽内の液体を
    前記液体噴霧室に備えた噴出ノズルに圧送する液体圧送
    手段とを備えた排煙処理装置と、 を有することを特徴とする炭焼き窯燃焼処理システム。
  2. 【請求項2】 木材、炭材を炭化させ、排煙を排煙筒か
    ら排出する略円筒状の炭焼き窯と、 炭焼き窯の排煙筒から排出される有害物質を含む排煙を
    所定温度に加熱して排煙ダクトを介して排出する二次燃
    焼室と、 二次燃焼室からの排煙に向けて接触させる水を噴出する
    噴出ノズルを備えた水噴霧室と、水噴霧室において排煙
    と水との接触後の気体分を外部に排出する排気手段と、
    水供給手段を備えるとともに水噴霧室において排煙と水
    との接触に伴って流下する液体分を貯溜、排水する水処
    理槽と、この水処理槽内の水を前記水噴霧室に備えた噴
    出ノズルに圧送する水圧送手段とを備えた排煙処理装置
    と、 を有することを特徴とする炭焼き窯燃焼処理システム。
  3. 【請求項3】 前記炭焼き窯の前面には、取り外し可能
    な焚き付け補助用バーナを取り付けた開閉可能な蓋体を
    備え、蓋体の開状態で前記炭焼き窯内に木材、炭材等を
    収納するカゴを載せるキャスタ付の断熱材及び金属平板
    からなる台車を出入可能としたことを特徴とする請求項
    1又は2記載の炭焼き窯燃焼処理システム。
  4. 【請求項4】 前記炭焼き窯の排煙筒は、前記排煙の流
    通を遮断する遮断機構と、点検清掃用の開閉可能な開閉
    蓋部とを備えたこと特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の炭焼き窯燃焼処理システム。
  5. 【請求項5】 前記二次燃焼室は、有害物質を含む排煙
    を摂氏800度以上に加熱し、内壁に断熱材を備えた排
    煙ダクトを介して水噴霧室に排出すること特徴とする請
    求項1乃至4のいずれかに記載の炭焼き窯燃焼処理シス
    テム。
  6. 【請求項6】 前記排煙処理装置は、水噴霧室から流下
    する液体分をろ過するろ過機構を備え、前記水圧送手段
    はろ過機構によりろ過されたろ過水を前記水噴霧室の噴
    出ノズルに圧送するように構成したことを特徴とする請
    求項2乃至5のいずれかに記載の炭焼き窯燃焼処理シス
    テム。
  7. 【請求項7】 前記排煙処理装置は、底部にキャスタを
    備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記
    載の炭焼き窯燃焼処理システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101161999B1 (ko) 2011-01-06 2012-07-03 유근배 물 순환식 친환경 숯불 먼지 제거장치
KR101435879B1 (ko) * 2012-08-31 2014-09-02 (주)홍익바이오텍 죽염 제조 장치 및 방법

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