JP3962178B2 - 有害物の処理方法およびその装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばダイオキシンで汚染された土や灰、又は、廃溶剤、廃農薬、又は、これら廃溶剤、廃農薬等で汚染された汚染土壌、或いは、医療廃棄物等の有害物を熱分解して無害化する有害物の処理方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
汚染土壌、医療廃棄物等の有害廃棄物等の有害物の高温熱分解処理として、ロータリキルン、ISV(ガラス固化)装置、スクラップ(鋼屑等の鉄屑)溶解用の電気炉が用いられ、例えば、該電気炉の場合では、有害物を、スクラップが溶解された高温の溶鋼中へ直接、投入(吹込み)したり、或いは、スクラップとともに投入することにより高温熱分解処理が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のような従来の高温熱分解処理は、高温場を作り出すため多くの熱エネルギーを必要とし、ランニングコストが高いと共に、耐熱材料を使用することや設備が大型であるため、設備費が高いという問題がある。
また、前記の電気炉を用いた高温熱分解処理は、通常の操業運転でスクラップを溶解した溶鋼中に有害物を投入したりなどするため、製品への影響を考慮する必要があり、処理量(投入量)及び処理対象物が限定される等の問題がある。
【0004】
また、前記の電気炉によるスクラップの溶解は、スクラップは容積が嵩むため所定量が一度に電気炉に投入できないため、溶解すべき量のスクラップの投入(装入)量を、溶解一サイクルにつき、例えば、初装(スクラップの溶解開始初期の所定量の装入)、追装1(スクラップの追加装入1)、追装2(スクラップの追加装入2)というように分割して行なっている。
【0005】
このようなスクラップの溶解方法を用いる電気炉において、スクラップの追装は、初装のスクラップがほぼ安定溶解温度に達した時点で行なうが、当該スクラップの追装時には、電気炉の電極への電気の供給を一時的に止め電気炉上蓋の供給口を開いて行なわざるを得ないため、加熱源がなくなると共に外部空気が流入する。また、前記新規スクラップの上部からの追加投入により下部の初装スクラップの溶解層の保有熱が奪われるため混合体としての温度が低下する。これらの要因により、電気炉内温度(溶解温度、排ガス温度)が一時的に低下する。従って、電気炉操業中は電気炉内温度が変動する。
【0006】
従って、電気炉で有害物を溶鋼中に投入して分解処理する場合は、有害な未分解物(例えばダイオキシン等)の外部への排出防止のため、電気炉内の溶解がほぼ完全溶解状態に達し炉内温度が高温(例えば850℃以上の温度)の安定領域に達したにときに投入する必要がある。このため、有害物の処理時間、処理タイミングが制限されることになり、投入処理管理が煩雑であると共に大量の廃棄物の処理が困難である。
【0007】
また、有害物をスクラップと一緒に電気炉に投入して分解処理する場合は、前記炉内温度が所定温度以下の場合や所定温度以下に低下した場合には、未分解物の有害ガスなどの有害物がガスとともに炉外へ排出される危険性がある。例えば炉内温度が850℃以下に低下した場合はダイオキシンが分解されず炉外へ排出される危険性がある。
【0008】
さらに、該スクラップ溶解用の電気炉に有害物を投入して処理する方法は、基本的に、処理対象物は、例えば医療廃棄物としての鉄製容器に回収された注射針や古鉄を含有した廃棄物など、鉄(Fe)を主成分とする有害物が主体とされ、溶鋼の主成分が変わるような物質を含有する有害物は対象物としては好ましくない。また、それ以外の有害物、例えば汚染土壌等を処理するときは、廃棄物となるスラグの量が増えるだけであり、これらの点から処理対象物の種類も制限される。電気炉の操業においては、この高温溶融スラグはスクラップの溶解の一サイクルが終了する所定時間前に電気炉が傾転されて取出されて廃棄されており、その高保有熱量も捨てられている。
【0009】
本発明は、以上のような従来の有害物の処理方法の問題点に鑑み、電気炉は通常の製鋼の操業運転を行なうと共に、有害物の処理に該電気炉を利用することにより、有害物処理に係る設備費を安価なものとすることができ、また、処理対象物及び処理量を電気炉の操業に左右されることなく自由に決定でき、さらに従来電気炉の操業で廃棄されていた高温溶融スラグを高熱源(着火源)等として有効に用い、及び又は、可燃性廃棄物を有害物の溶解に必要な温度の維持に用いることにより、新規に必要なエネルギーの消費量を少なくして運転コストを安くし、有害物を安定かつ継続して熱分解して無害化することのできる有害物の処理方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の有害物の処理方法およびその装置はつぎのような構成を採用した。
【0011】
(1)有害物の処理方法として、操業中の電気炉からその廃棄物としての高温溶融スラグを取出して分解炉に投入する工程と、該高温溶融スラグを保有した該分解炉に有害物を投入して熱分解する工程と、を備えた構成とした。
(2)前記(1)の有害物の処理方法において、該有害物を該分解炉に投入する工程に先立って該有害物に該有害物の溶解に必要な温度に維持するに必要な可燃性廃棄物を混入する工程をさらに備えた構成とした。
(3)前記(1)又は(2)の有害物の処理方法において、該電気炉及び該分解炉の排ガスを高温分解室に導入し、電気炉又は分解炉から漏れた有害ガスなどの有害物を高温分解室で分解して無害化する工程をさらに備えた構成とした。
(4)前記(3)の有害物の処理方法において、該分解炉及び該高温分解室にそれぞれ高温ガスを供給し、該分解炉及び該高温分解室を有害ガスなどの有害物を無害化しうる所定の高温に維持するように温度制御する工程をさらに備えた構成とした。
【0012】
(5)有害物の処理装置として、該処理装置を、電気炉と、該電気炉で発生される高温溶融スラグが投入されると共に該投入された高温溶融スラグに有害物が投入されて熱分解される分解炉と、を備えた構成とした。
(6)前記(5)の有害物の処理装置において、該電気炉及び該分解炉とそれぞれ電気炉排ガス管及び分解炉排ガス管で接続され、電気炉又は分解炉から漏れた有害ガスなどの有害物を無害化する高温分解室をさらに備えた構成とした。
(7)前記(6)の有害物の処理装置において、該分解炉及び該高温分解室にそれぞれ高温ガス供給源を接続して設けると共に、分解炉及び高温分解室を有害ガスなどの有害物を無害化しうる所定の高温に維持する温度制御装置をさらに備えた構成とした。
【0013】
【作用】
前記(1)および(5)の構成では、例えばスクラップ等を溶解材料として溶解操業中のアーク式電気炉等の電気炉から、スクラップ等の溶解材料の溶解に伴い発生される廃棄物としての温度が例えば1500℃の高温溶融スラグ[溶解時に溶融層の上部に浮いてくる滓(アク、ノロ)であり溶融塩スラグともいわれる]が、溶解の一サイクルが終了する直前に取り出されて分解炉に投入される。
【0014】
この電気炉から分解炉へのスラグの投入方法は、例えば、分解炉をレール上を走行する台車上に設置するなどして、電気炉の近傍に移動させて位置させておき、電気炉を傾転させて電気炉の溶解層の上部に浮いたスラグを電気炉の本体上部炉壁に設けられた取出口(覗き穴及び酸素吹込み穴を兼ねる)を介して取出し分解炉に移し替える方法が採用される。
【0015】
分解炉には酸素が吹き込まれて、被処理物としての有害物自体の燃焼や該有害物に予め混入される可燃廃棄物の燃焼に供されると共に、溶融スラグの温度低下が防止される。分解炉に投入された溶融スラグは電気炉から取出されたときと同等の高温度、例えば1500℃で一定に保たれて、分解炉に保有される。
【0016】
このような状態で分解炉に保有された高温溶融スラグ中にダイオキシン等で汚染された汚染土壌や汚染灰、又は、廃溶剤、廃農薬、又は、これら廃溶剤、廃農薬等で汚染された汚染土壌、或いは医療廃棄物等、の有害物(有害廃棄物)が投入され、有害物はその高温により瞬時にして熱分解され、ダイオキシン等の有害物が無害化される。
【0017】
この分解炉への有害物の投入による分解処理においては、溶融高温スラグの反応性が有効に利用される。即ち、スクラップ溶解用の電気炉では良質の鉄を作るためスクラップ中に生石灰(CaO)を供給し、脱燐(P)、脱硫(S)を行なうと共に酸素ガスを供給することによりスクラップ中の不純物をスラグとして酸化除去する。このため、多量の高温溶融スラグが発生すると共に該高温溶融スラグ中には大量の酸素が存在する。また、当然に所定量以上、例えば20重量%以上の微粒金属が存在する。従って、高温溶融スラグは酸素を含有する高温着火源として、及び、助触媒として作用する微粒金属と生石灰等を含んだ燃焼・分解反応促進剤として、利用できる。
【0018】
この高温溶融スラグ中に処理対象物として例えば可燃性有害物である例えば廃溶剤や該廃溶剤で汚染された汚染土壌等の有害物を投入すると、該高温溶融スラグの高温着火源としての特性が有効に利用されて該可燃性廃溶剤等の有害物は容易に着火し分解炉に別途供給される酸素により燃焼されると共に熱分解される。また、この有害物の燃焼及び熱分解においては前記高温溶融スラグの有する金属イオン及び生石灰が助触媒となり、可燃物の酸化(燃焼)反応、及び、有害物の分解反応等の反応が効率良く促進される。
【0019】
この分解処理は処理対象の有害物の種類は問われることはない。電気炉の従来捨てられていた高温溶融スラグの前記の特性を有効に利用して分解炉の内部のスラグをほぼ一定の高温に保つことにより、電気炉の操業条件による炉内温度の変化に左右されることはなく、有害物は単独に熱分解処理が行なわれる。
【0020】
前記(2)の構成では、分解炉に有害物を投入するに先立って、予め該有害物に例えば廃プラスチックなどの可燃性廃棄物をカロリー調整材として混入させておくことにより、該処理対象物が可燃性でない有害物である場合、例えば汚染土壌等である場合には、分解炉内の既存の高温溶融スラグと新に投入された有害物との混合体の温度の急激な低下が防がれ、スラグは有害物の溶解に必要な温度に維持される。即ち、高温溶融スラグは該廃プラスチックなどの可燃性廃棄物の高温着火源として有効に作用し、該可燃性廃棄物は着火し、分解炉に別途供給される酸素によって燃焼することにより、溶融スラグは汚染土壌の溶解及びその含有有害物の分解に必要な高温度、例えば1500度の所定の高温に保たれる。この燃焼及び分解においても前記高温溶融スラグの有する金属イオン及び生石灰が助触媒となり、可燃物の酸化(燃焼)反応、及び、有害物の分解反応等の反応が効率良く促進される。
【0021】
前記(3)又は(6)の構成では、電気炉および分解炉からそれぞれ排出される排ガスは高温分解室に導入され、高温分解室で電気炉又は分解炉から漏れた有害ガスなどの有害物を無害化するので、電気炉の内部温度の変動により電気炉排ガス温度が低下し電気炉内でスクラップに含有され又は同伴されるダイオキシン等の有害物の未分解物が発生した場合や、分解炉が何がしかの要因による温度低下により分解作用が阻害され、万一、分解炉からダイオキシン等の有害物質の未分解物が発生した場合でも、該未分解物(ダイオキシン、微粒固形物)を該高温分解室内で分解させて無害化させることができる。この場合、該分解炉の高温排ガスは該高温分解室の温度を所定の高温に維持することに役立たされる。
【0022】
前記(4)又は(7)の構成では、分解炉及び高温分解室にそれぞれ例えば助燃炉等の高温ガス供給源から高温ガスが供給されて、該分解炉内温度及び高温分解室内が有害ガスなどの有害物を無害化しうる所定の高温に温度制御されるので、分解炉での被処理物としての例えば汚染土壌の分解において、汚染土壌の含有水分が急激に増加し、或いは、分解炉に供給される酸素ガスの供給が何がしかの要因により停止されカロリー調整用可燃性廃棄物や廃溶剤などの可燃性有害物の燃焼が停止し、分解炉内の温度が低下して、汚染土壌中のダイオキシン等の未分解有害物が分解炉内で発生したとしても、それが確実に分解され無害化される。
【0023】
さらに、電気炉の排ガス温度が低下し電気炉内でスクラップに含有され又は同伴されるダイオキシン等の有害物の未分解物が発生したときでも、高温分解室において確実に分解させて無害化させることができる。従って、高温分解室は電気炉および分解炉に対してガードリアクターとしての役割をさせることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に適用される有害物の処理装置の一実施形態を示す概略フローシート、図2は電気炉の運転(操業)サイクル及びそれにそれぞれ関連付けて示す分解炉と高温分解室の運転状態の一例を示すグラフであり、(a)は電気炉運転サイクルと出口温度との関係を示すグラフであり、(b)は分解炉運転サイクルと分解炉内の溶融スラグ温度との関係を示すグラフであり、(c)は高温分解室の室内ガス温度および高温分解室に供給する高温ガス発生用の追焚きのサイクルと追焚量との関係をそれぞれ示すグラフである。
【0025】
図1に示すように、有害物処理装置1は、電気炉10、分解炉20及び高温分解室30、急冷室40、電気炉10及び分解炉20のダスト捕集用の集塵器であるサイクロン50及びバグフィルタ70、該機器間を連絡する排ガスダクト、及び、直引ブロワ60から構成されている。分解炉20と高温分解室30との間には分解炉排ガス管21が連結され、該分解炉排ガス管21の途中には電気炉排ガス管11が接続されており、電気炉10及び分解炉20はそれぞれの排ガスを高温分解室30に導入可能に構成されている。高温分解室30の排ガス出口は急冷室40に高温分解室排ガス管12で結ばれている。
【0026】
高温分解室30には高温ガス供給源としての分解室用助燃炉30Aが高温ガス管を介して接続され、一方、分解炉20には高温ガス供給源としての分解炉用助燃炉30Bが別の高温ガス管を介して接続されている。高温分解室30には室内温度検出用の熱電対等の温度計30aが設けられ、該温度計30aと助燃炉30Aとの間には温度指示調節計TICが設けられている。これら助燃炉30A、温度計30a及び温度指示調節計TICは高温分解室温度制御装置を構成する。
【0027】
該高温分解室温度制御装置により高温分解室30内のガス温度はダイオキシン等の有害ガスを無害ガスに分解可能な一定の高温(例えば850℃)に維持される。即ち、高温分解室30内のガス温度を温度計30aで検出し、その検出値に基づいて高温分解室30の温度が該一定の高温に保たれるように助燃炉30Aの燃料(重油等)の燃焼量が制御される。一方、分解炉20には炉内温度検出用の熱電対等の温度計20aが設けられ、該温度計20aと助燃炉30Bとの間には別の温度指示調節計TICが設けられている。これら助燃炉30B、温度計20a及び温度指示調節計TICは分解炉温度制御装置を構成する。
【0028】
該分解炉温度制御装置により分解炉20内のガス温度はダイオキシン等の有害ガスを無害ガスに分解可能な高温で、かつ、溶融スラグの溶融状態を維持し得る一定の高温(例えば1500℃)に維持される。即ち、分解炉20内のガス温度を温度計20aで検出し、その検出値に基づいて分解炉の温度が該一定の高温に保たれるように助燃炉30Bの燃料(重油等)の燃焼量が制御される。
【0029】
急冷室40の下流には排ガス管41を介してダスト捕集用のサイクロン50が接続され、該サイクロン50は直引ブロワ60を介装した吸引ダクト51によって最終ダスト捕集用のバグフィルタ70に連結され、該バグフィルタ70の排ガス出口は清浄ガス排出用スタック80に連結されている。60aは建家集塵用ブロワである。
【0030】
電気炉10は炉体の上部両側を回動自在に枢支されて炉体が傾転可能に構成され、電気炉10の炉壁上部にはスラグ取出口10cが設けられている。該スラグ取出口10cは覗き穴及び酸素吹き込み穴を兼ねている。高温溶融スラグは油圧シリンダでなる傾転装置で電気炉10を傾転させることによりスラグ取出口10cから流出させることにより取り出される。電気炉10はアーク式のスクラップ(鋼屑等の鉄屑)溶解用の電気炉が適用され、その上部上蓋10aには複数本の電極10bが取付けられている。
【0031】
分解炉20は、電気炉10まで延びて敷設されたレール23上を走行可能に設けられた台車22の上に設置されており、高温溶融スラグを受け取るときに電気炉10の近傍に移動される。
【0032】
つぎに、以上のような構成の有害物処理装置1の作用を説明する。
電気炉10には溶解すべき量のスクラップが複数回に分けて投入されて溶解される。即ち、図2(a)に示すように、1サイクル目においてスクラップは初装、追装1、追装2と分けて電気炉10に投入される。
【0033】
電気炉出口排ガス温度は、スクラップの溶解の進行にしたがって上昇していき、追装2を経てスクラップの溶解がほぼ完了した時点では1000〜1100℃となる。しかしながら、初装から追装1、追装2を経てスクラップの溶解が行われている間は電気炉10の出口排ガス温度は低温であると共に、追装1及び追装2のときには電極10bの通電が絶たれ上蓋10aが開かれて新たなスクラップが投入されるため炉内温度や排ガス温度は急激に低下する。追装2を経て所定時間経過し炉内温度がほぼ所定の温度に達すると酸素の吹き込み[吹精(すいせい)と呼ばれる]が行われ、溶鋼中の不純元素が酸化除去される。
【0034】
電気炉10の1サイクル目の溶解時には、高温分解室30に、電気炉の排ガスが排ガス管11、21を経て導入される。そして、該高温分解室30は高温分解室温度制御装置により電気炉から排出されるダイオキシン等の有害物を無害化し得る一定温度に常に保たれる。即ち、初装、追装1、追装2に基づくそれぞれの溶解時の電気炉の排ガスの低温時、及び、排ガス温度の低下時に、該電気炉10の排ガスの低温による熱量不足を補うように高温分解室用助燃炉30Aが作動され、図2(c)に示すようなカーブの追焚量でもって助燃料が追焚され、助燃炉30Aから高温ガスが発生されて高温分解室30内に導入され、図2(c)にも示すように、高温分解室30の室内は所定の高温、例えばダイオキシンの分解可能温度の850℃以上の高温、に保たれる。高温分解室30を出た排ガスは急冷室40へ導かれて所定温度に冷却されサイクロン50及びバグフィルタ70でダストを除去され清浄ガスとしてスタック80から大気に放出される。
【0035】
このように、電気炉10の1サイクル目の溶解時も高温分解室30を所定の高温に保つことにより、電気炉での初装、追装1、追装2による溶解時の温度が低いときにスクラップに同伴されるダイオキシン等の有害物質が未分解物質として発生しても高温分解室内で瞬時に分解させて無害化させることができる。なお、現行の厚生省のごみ焼却基準では、ダイオキシン等の有害物質を分解させるためには850℃で2秒の滞留時間を確保するように定められており、高温分解室30の内容積はそれを基準として設計される。
【0036】
しかして、吹精の後、所定時間が経過し1サイクル目における所定量のスクラップの溶解がほぼ完了した時点で、約1500℃の高温の溶融スラグSの抜き出しが行われる。該溶融スラグSの抜き出しは分解炉20がその排ガス管21との接続が断たれレール23上を台車22を介して走行されて電気炉10の近傍に移動され、電気炉10が傾転されて炉壁の取出口10cから溶融スラグSが流出され分解炉20に移される。溶融スラグSは電気炉内部で比重が小さいため鉄の溶解物(溶鋼)Mの上層に集まって浮遊しており電気炉を傾転させることにより取出口10cから容易に流出する。溶融スラグSの抜き出し時は電極10bへの通電を持続させたまま行うため溶鋼温度は低下することはない。
【0037】
溶融スラグの抜き出しが完了すると電気炉は再び起される。そして所定時間経過すると電極10bへの通電が止められ炉底の溶鋼取出口の蓋が開かれて出鋼され取鍋へ移され、溶鋼は次の還元工程、連続鋳造行程を経てビレットに成形される。
【0038】
しかして、分解炉20は前記高温溶融スラグが投入された後、移動台車22が走行されて所定位置に返され、排ガス管21が接続される。そして、図2(b)に示すように、スラグ抜き出しからt2時間経過後、分解炉20は1サイクル目の運転が行なわれ、該1サイクル目において、電気炉の出鋼完了後のt1時間経過後、次の電気炉溶解行程の2サイクル目のスラグの抜き出し時まで所定のスラグ温度1500℃を保って有害物の燃焼分解運転が行われる。なお、電気炉は第2サイクル目やそれ以降のサイクルも第1サイクルと同様のタイムサイクルで初装、追装1、追装2、吹精、スラグ抜き出し、出鋼が行われる。該電気炉の一サイクルは例えば約60分で操業される。
【0039】
次に、分解炉20の1サイクル目の運転を説明する。本実施形態では被処理物である有害物がダイオキシン等で汚染された汚染土壌である場合を説明する。
ダイオキシン等で汚染された汚染土壌は分解炉20に投入されるに先立ってカロリー調整用可燃性廃棄物として例えば廃プラスチックが鋤き込まれる等して混合される。分解炉20には前記高温溶融スラグが投入されており、この溶融高温スラグは酸素を含有する高温着火源として、及び、助触媒として作用する微粒金属と生石灰(CaO)等を含む燃焼・分解反応促進剤として利用される。
【0040】
即ち、高温溶融スラグは、例えば、FeO、SiO2、MnO、Al23等の酸化物としての酸素を含有しており、かつ高温であるため可燃物の高温着火源として最適である。また、金属イオン(Fe2+、Mn2+等)及び生石灰(CaO)が助触媒となり、可燃物の酸化(燃焼)反応、及び、ダイオキシン等の有害物の分解反応等の反応が促進される。
【0041】
このような高温溶融スラグを保有した分解炉20に廃プラスチックが混入された汚染土壌が投入されると同時に廃プラスチック燃焼用の酸素(O2)[以下、供給酸素という]が供給される。すると、可燃物である廃プラスチックは前記高温溶融スラグの高温着火源の助けを受けて瞬時に着火し、該供給酸素によって燃焼される。これにより汚染土壌を投入することによる溶融スラグの急激な温度低下が防がれ、溶融スラグは固化が防止されると共に汚染土壌の溶解に必要な温度の例えば1500℃に維持され、有害物としてのダイオキシン等は熱分解によって無害化される。この可燃物の廃プラスチックの燃焼作用及びダイオキシン等の熱分解作用は前記高温溶融スラグの特性である金属イオンや生石灰による助触媒作用によって有効に促進される。
【0042】
このような汚染土壌の分解作用中において、分解炉20は、温度制御装置により炉内ガス温度を、ダイオキシン等の有害物を分解し無害ガスとして無害化し得る温度であり、かつ、溶融スラグが溶融状態を維持可能な温度の1500℃の一定に維持される。即ち、汚染土壌の分解作用中に汚染土壌の含有水分が急激に増加した場合、或いは、供給酸素の供給が配管系統のトラブル等により断たれた場合など、何らかの原因により分解炉20内の温度が設定温度(1500℃)より低下した場合、温度制御装置の温度指示調節計TICが作動し、分解炉の設定温度1500℃に戻すように助燃炉30Bが作動されて高温ガスが発生され分解炉20内に吹き込まれる。従って、分解炉20の温度低下による汚染土壌中のダイオキシン等の未分解有害物の発生が確実に防がれると共に溶融スラグの凝固等が防がれ、汚染土壌の分解作用が安定して確実に行われる。
【0043】
前記廃プラスチック等の可燃物の燃焼等により発生した分解炉20の温度1500℃の高温排ガスは、排ガス管21を通して高温分解室30に導入され、高温分解室30の温度をダイオキシン等の有害物を分解可能な温度の850℃以上の温度に維持するのに有効に役立てられる。この高温分解室30には、同時に電気炉10の排ガスも排ガス管11、21を通して導入され、電気炉10から排出されるダイオキシン等の有害ガスも分解される。
【0044】
なお、本実施形態では電気炉排ガス管11は分解炉排ガス管21の途中に接続された構成にされていることにより、電気炉10の排ガスの温度が低いときや低下したときにダイオキシン等の有害ガスが電気炉10から排出されるときでも、その有害ガスを、該接続点以降の分解炉排ガス管21の内部で、前記のように温度制御され所定の高温の1500℃に維持された分解炉高温排ガスにより分解して無害ガスとし得る。
【0045】
しかして、高温分解室30は高温分解室温度制御装置により室内温度をダイオキシン等の有害ガスが分解可能な温度の最低850℃を維持される。即ち、温度制御装置の助燃炉30Aの作動により、図2(c)に示す追焚量のカーブのように助燃炉30Aの燃料量(追焚量)を燃焼させて高温ガスを発生させ、その追焚のサイクルは、電気炉10の溶解1サイクル目の出鋼時とほぼ同時に開始させ、電気炉10の2サイクル目の溶鋼作業時の初装時、追装1及び追装2のときの電気炉の溶解温度や排ガス温度が低いとき、又は、低下時にタイミングを合わせたサイクルで行われる。
【0046】
なお、本実施形態では電気炉10の排ガス量は分解炉20の排ガス量よりもかなり多いものであるため、分解炉20の排ガスが前記の通り1500℃に保たれているとしても、電気炉10の排ガス温度が低い場合や低下する場合は、高温分解室30の温度が低下する。そのため、高温分解室30の室内温度を温度計30aで検知し、それに応じて高温分解室30の温度制御装置の助燃炉30Aを前記の通りの追焚量、追焚サイクルで作動させ高温ガスを発生させ高温分解室30へ供給することにより熱量を補い、高温分解室30の温度を850℃以上の一定温度に保つ。
【0047】
このように電気炉10の排ガス温度が低いときや低下したときなど、スクラップに同伴され又は含まれているダイオキシン等の有害物質の未分解物(未分解ガス)が発生したとしても高温分解室30はその分解温度の最低850℃に保たれるように温度制御されていることにより、その未分解物は確実に分解されて無害ガスとされる。このように、分解炉20による汚染土壌の分解処理中も、電気炉10から発生されるダイオキシン等の有害物質も確実に無害化される。従って、高温分解室30は分解炉20及び電気炉10のガードリアクターとして機能される。
【0048】
高温分解室30から排出された排ガスは、排ガス管12を通して急冷室40に導入されて所定温度に冷却された後、排ガス管41、51を介してダスト捕集用集塵器であるサイクロン50及びバグフィルタ70へ導かれて電気炉発生ダスト及び分解炉発生ダストが取り除かれる。そして、該ダストを除去された排ガスは清浄ガスとしてスタック(煙突)80から大気へ放出される。
【0049】
分解炉20による汚染土壌の分解作用が終了すると、分解炉20は傾転装置で傾転され、或いは、底部のスラグ排出口の蓋が開放されて、溶融スラグは分解炉から取出される。
【0050】
しかして、本発明は、既設(既存)のスクラップ溶解用等の電気炉及びその付帯設備を利用して容易に実施することができる。即ち、例えば既設のスクラップ溶解用の電気炉設備は、図1を参照して説明すると、電気炉10、急冷室40、電気炉の発生ダスト捕集用のサイクロン50、バグフィルタ70、直引ブロワ60、建屋集塵ブロワ60a、及び、それらの機器を接続する排ガス管で構成されており、本発明を実施する場合は、当該既存の電気炉設備に、分解炉20及び又は高温分解室(ガードリアクター)30、助燃炉30A、30B、及びそれらを連絡する排ガス管21等の管路を追加設置するだけで良い。
【0051】
以上の実施形態では、被分解処理物がダイオキシン等の有害物質で汚染された汚染土壌であり、分解炉20に投入にするに先立って該汚染土壌にカロリー調整用可燃性廃棄物としての廃プラスチックを混入させる場合を示したが、被分解処理対象物がそれ自体が燃焼する可燃性有害物である、例えば、廃溶剤等である場合には、該カロリー調整用可燃性廃棄物は予め該処理対象物に混入させる必要はない場合もある。
【0052】
また、被分解処理対象物が廃溶剤等で汚染された汚染土壌である場合には、該汚染土壌に含まれた廃溶剤自体は容易に燃焼するため、廃溶剤の含有量が多くスラグの溶融温度が維持可能である場合には、分解炉への投入に先立ちカロリー調整用可燃性廃棄物は混入する必要はない。しかし、該燃焼によってスラグの溶融温度が維持できない程度しか含有量がない場合には、カロリー調整用可燃性廃棄物を前以って該汚染土壌に混合させる必要がある。
【0053】
以上の実施形態では、分解炉20をレール23上を台車22を介して走行可能に設けて電気炉10の設置位置に移動させて電気炉10から高温溶融スラグを移すように構成したが、分解炉は定位置に設置し別途の取鍋を電気炉近傍に位置させた状態で電気炉を傾転させてスラグを該電気炉本体の取出口を介して該取鍋に移載し、該取鍋を分解炉の位置に移動させて分解炉に移し変えるようにしてもよい。
【0054】
また、以上の実施形態では、電気炉10がスクラップの一溶解操業サイクルを初装、追装1、追装2と分割して行なう形式の電気炉である場合を示したが、本発明は、電気炉は1回のスクラップの装入だけで溶解する形式の電気炉であっても、勿論、適用できるものである。
【0055】
また、以上の実施形態では、有害物としてダイオキシンを含有した汚染土壌を熱分解する例を示したが、本発明では、処理有害物として、ダイオキシンで汚染された汚染灰、又は、廃溶剤、廃農薬、或いは、これら廃溶剤、廃農薬等で汚染された汚染土壌、或いは医療廃棄物等、有害廃棄物等の有害物も、勿論、適用できる。
【0056】
【実施例】
電気炉10として、スクラップ溶解用のアーク式電気炉を用い、図2に示したような溶解サイクルでスクラップの溶解を行ない、80トンの溶鋼を得るとともに、その溶解により発生した温度が1500℃で重量5トンの高温溶融スラグを分解炉20に移し、該高温溶融スラグを保有した分解炉20にダイオキシンで汚染された汚染土壌を2トン(溶融スラグ重量の40%)投入して熱分解させた。汚染土壌には分解炉20に投入するに先立って事前にカロリー調整用可燃性廃棄物として廃プラスチックを所定量(約120kg)を鋤き込んで混合させて該溶融スラグが汚染土壌の溶解に必要な温度を保持するに必要なカロリー補給量を確保するようにし混合体の温度低下を防止するようにした。
【0057】
この結果、汚染土壌はほぼ完全に分解され無害化されたことが確認できた。なお、分解炉20による分解作用中で電気炉10が所定の溶解温度の1100℃で運転されている場合の電気炉排ガス(約6万Nm3/hr)を高温分解室30に導入すると共に分解炉20の排ガス(1500℃、約800Nm3/hr)を該高温分解室30に導入し、電気炉10の排ガス温度が低いときや低下したときには高温分解室用温度制御装置により助燃炉30Aを作動させて高温分解室30の温度を850℃以上の高温に保った。また、分解炉20は炉内温度を1500℃に維持するように分解炉用温度制御装置を作動させた。その結果、バグフィルタ70の出口の排ガスを測定したところ、ダイオキシン含有量は許容値以内の0.1ng−TEQ/Nm3であることが確認できた。
【0058】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は特許請求の範囲に記載したような構成にしたので、つぎのような優れた効果がある。
【0059】
請求項1および請求項5の構成では、従来の電気炉の中に有害物を投入して処理するときのように処理対象物及び処理量が電気炉の操業に左右されることなく有害物の分解処理を行なうことができ、しかも、従来、電気炉の操業で廃棄されていた高温溶融スラグを、酸素を含有する高温着火源として、及び、助触媒として作用する微粒金属と生石灰等を含む燃焼・分解反応促進剤として、利用して有害物の分解促進を図らせて、有害物を安定かつ継続して熱分解させて無害化することができる。そして、有害物処理に、スクラップの溶解用の電気炉及びその付帯設備でなる電気炉設備を利用するようにし、該電気炉設備はスクラップの溶解用の通常の製鋼の操業運転を行なうようにすることで、有害物処理装置としての設備投資額や運転コストを格段に軽減させることができる。
【0060】
請求項2の構成では、分解炉に有害物を投入するに先立って予め該有害物に例えば廃プラスチックなどの可燃性廃棄物をカロリー調整材として混入させておくので、分解炉内の既存の高温溶融スラグと新規に投入された有害物との混合体の温度の急激な低下が防がれ、スラグは有害物の溶解に必要な高温に維持され、安定して有害物の分解作用をさせることができる。
【0061】
請求項3および請求項6の構成では、電気炉および分解炉からそれぞれ排出される排ガスは高温分解室に導入され、高温分解室で電気炉又は分解炉から漏れた有害ガスなどの有害物を無害化するので、電気炉の内部温度の変動により電気炉排ガス温度が低下し電気炉内でスクラップに含有され又は同伴されるダイオキシン等の有害物の未分解物が発生した場合や、分解炉が何がしかの要因による温度低下により分解作用が阻害され、万一、分解炉からダイオキシン等の有害物質の未分解物が発生した場合でも、該未分解物を高温分解室内で分解させて無害化させることができる。
【0062】
請求項4および請求項7の構成では、分解炉及び高温分解室にそれぞれ例えば助燃炉等の高温ガス供給源から高温ガスが供給されて、該分解炉内温度及び高温分解室内が有害ガスなどの有害物を無害化しうる所定の高温に温度制御されるので、分解炉での被処理物としての例えば汚染土壌の分解において、汚染土壌の含有水分が急激に増加し、或いは、分解炉に供給される酸素ガスの供給が何がしかの要因により停止されカロリー調整用可燃性廃棄物や廃溶剤などの可燃性有害物の燃焼が停止し、分解炉内の温度が低下して、汚染土壌中のダイオキシン等の未分解有害物が分解炉内で発生したとしても、それを安定かつ確実に分解して無害化することができる。
【0063】
さらに、電気炉の排ガス温度が低下し電気炉内でスクラップに含有され又は同伴されるダイオキシン等の有害物の未分解物が発生したときでも、高温分解室で確実に分解させて無害化させることができる。従って、高温分解室は電気炉および分解炉に対してガードリアクターとしての役割をさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用される有害物の処理装置の一実施形態を示す概略フローシートである。
【図2】電気炉の運転(操業)サイクル及びそれにそれぞれ関連付けて示す分解炉と高温分解室の運転状態の一例を示すグラフであり、(a)は電気炉運転サイクルと出口温度との関係を示すグラフであり、(b)は分解炉運転サイクルと分解炉内の溶融スラグ温度との関係を示すグラフであり、(c)は高温分解室の室内ガス温度および高温分解室に供給する高温ガス発生用の追焚きのサイクルと追焚量との関係をそれぞれ示すグラフである。
【符号の説明】
1 有害物処理装置
10 アーク式電気炉
10a 上蓋
10b 電極棒
10c スラグ取出口
S 高温溶融スラグ
M 溶鋼
11 電気炉排ガス管
20 分解炉
20a、30a 温度計
21 分解炉排ガス管
22 分解炉台車
23 レール
30 高温分解室(ガードリアクター)
30A 助燃炉(高温分解室追焚用)
30B 助燃炉(分解炉追焚用)
40 急冷室
50 サイクロン
60 直引ブロワ
60a 建屋集塵ブロワ
70 バグフィルタ
80 スタック(煙突)

Claims (7)

  1. スクラップを溶解操業中の電気炉から該スクラップの溶解に伴い発生される廃棄物としての高温溶解スラグを取出して分解炉に投入する工程と、該高温溶解スラグを保有した該分解炉に有害物を投入して熱分解する工程と、を備えたことを特徴とする有害物の処理方法。
  2. 該有害物を該分解炉に投入する工程に先立って該有害物に該有害物の溶解に必要な温度に維持するに必要な可燃性廃棄物を混入する工程をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の有害物の処理方法。
  3. 該電気炉及び該分解炉の排ガスを高温分解室に導入し電気炉又は分解炉から漏れた有害ガスなどの有害物を高温分解室で分解して無害化する工程をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の有害物の処理方法。
  4. 該分解炉及び該高温分解室にそれぞれ高温ガスを供給し、分解炉及び高温分解室を有害ガスなどの有害物を無害化しうる所定の高温に維持するように温度制御する工程をさらに備えたことを特徴とする請求項3記載の有害物の処理方法。
  5. スクラップを溶解する電気炉と、該電気炉でスクラップの溶解に伴い発生される高温溶解スラグが投入されると共に該投入された高温溶解スラグに有害物が投入されて熱分解される分解炉と、を備えたことを特徴とする有害物の処理装置。
  6. 該電気炉及び該分解炉とそれぞれ電気炉排ガス管及び分解炉排ガス管で接続され、電気炉又は分解炉から漏れた有害ガスなどの有害物を無害化する高温分解室をさらに備えたことを特徴とする請求項5記載の有害物の処理装置。
  7. 該分解炉及び該高温分解室にそれぞれ高温ガス供給源を接続して設けると共に、分解炉及び高温分解室を有害ガスなどの有害物を無害化しうる所定の高温に維持する温度制御装置をさらに備えたことを特徴とする請求項6記載の有害物の処理装置。
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