JPH11179130A - 製鋼用電気炉排ガスの処理方法及び装置 - Google Patents

製鋼用電気炉排ガスの処理方法及び装置

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JPH11179130A
JPH11179130A JP9358453A JP35845397A JPH11179130A JP H11179130 A JPH11179130 A JP H11179130A JP 9358453 A JP9358453 A JP 9358453A JP 35845397 A JP35845397 A JP 35845397A JP H11179130 A JPH11179130 A JP H11179130A
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JP
Japan
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exhaust gas
electric furnace
temperature
heat storage
duct
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JP9358453A
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English (en)
Inventor
Takahiro Hosokawa
隆弘 細川
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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    • Y02P10/25Process efficiency

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  • Chimneys And Flues (AREA)
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  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガスの二次燃焼装置を設けず、エネルギー
を節約し、簡単な操作で電気炉排ガス中のダイオキシン
を排ガス処理の系外に出すことなく処理する。 【解決手段】 電気炉1 排ガス1eを燃焼室2 、ダクト6
に導き、未燃ガス成分を燃焼室2 等で燃焼させ、そこか
ら排出された高温排ガス4aを蓄熱室4 で排ガス顕熱を蓄
積し、排ガス中残留未燃ガスを燃焼させ、蓄熱室温度を
上げ、排ガスを冷却装置10へ導いて冷却し、次いで集塵
装置12に導いて浄化処理する。燃焼室に補助バーナー5
を装備し、蓄熱室からの排ガスを800℃以上に調節す
る。冷却工程では、蓄熱室からの排ガスを水冷ダクト3
で冷却した後、450℃以下350℃以上まで下げ、次
いで水スプレー冷却塔9 で冷却し、250℃以下まで急
冷する。排ガスの冷却工程としては、水スプレー冷却塔
で冷却後、450℃以下350℃以上まで下げ、建屋集
塵ガスを混合して250℃以下まで急冷する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉄スクラップ等
を溶解・精錬して鉄鋼を製造するための製鋼用電気炉設
備の操業中に、電気炉から発生する排ガスを冷却し清浄
化処理する技術であって、特にこの排ガス中に含まれる
ダイオキシン等の有毒物質の発生を抑制し、除去する方
法及びそのような装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製鋼用電気炉では、通常、鉄スクラップ
を主原料としてアークエネルギー又は高周波エネルギー
等により加熱溶解し、酸化精錬及び還元精錬を行ない、
溶湯を取鍋に出鋼し、その際合金鉄を添加して溶湯の成
分を調整して溶鋼を製造する。このように、製鋼用電気
炉で鉄スクラップを加熱溶解し、得られた溶湯を精錬
し、取鍋に出鋼し、そしてスラグを排滓する一連の工程
において、電気炉からは排ガスが発生する。この排ガス
中には、CO、CO2 、N2 、O2 、H2 及びH2O等
のガス成分、酸化鉄微粉、及び、ZnやSnのような高
蒸気圧金属元素の他に、有毒物質であるダイオキシンが
含まれている。ダイオキシンの発生源は、溶解主原料の
鉄スクラップに付着・混入している塩化ビニールやプラ
スティック塗料等に起因する有機塩素系化合物にあり、
これらが所定の条件下で燃焼する場合に生成する。電気
炉から発生する排ガスは、所定の装置で冷却され、集塵
機に導かれ、ダストが除去され、清浄化処理が施され、
その結果、排ガス中の粉塵含有率及び有害物質成分濃度
等が規定値以下になった後に大気へ放散される。従っ
て、製鋼用電気炉の操業においては、ダイオキシンが生
成しないような条件下で操業することが望まれている。
【0003】図6に、従来の製鋼用電気炉の排ガス処理
装置例の概略フロー図を示す。同図において、1は製鋼
用電気炉、2は燃焼室、2’は二次燃焼装置、9は散水
式スプレー冷却塔、12は集塵機である。電気炉1から
発生した高温の排ガス1aを燃焼室2に導き、排ガス中
の可燃ガスを燃焼させると共に、更に二次燃焼装置2’
であるバーナー等で排ガスを加熱して、その排ガス温度
を高め、排ガス中のダイオキシンを燃焼分解させる。次
いで、ダイオキシンの無くなった排ガスを水冷ダクト3
に通して間接冷却し、そして、散水式スプレー冷却塔9
に導き直接冷却する。
【0004】この排ガス冷却では、ダイオキシンの再合
成反応を阻止するために、排ガス温度が350℃以上か
ら約250℃以下までの間を急冷する。この急冷が不十
分な場合はダイオキシンの再合成により排ガスは汚れ
る。集塵機12としてのバグフィルター入口での排ガス
温度を望ましくは80℃以下まで下げて、排ガス中の粉
塵にダイオキシンを吸着させ、ダイオキシンが吸着した
粉塵をバグフィルターで捕集する。こうして、ダイオキ
シン及び粉塵が除去された排ガス14aを煙突14から
放散する(以下、「先行技術1」という)。
【0005】また、製鋼用電気炉の操業において、ダイ
オキシンの発生を防止する技術として、例えば、特許番
号第2596507号公報は次の方法を開示している。
原料装入中及び出湯中に電気炉から発生した低温の排ガ
スに対しては、ダクトの途中に吸着剤を吹き込んで排ガ
ス中のダイオキシンを吸着させ、ダイオキシンで汚れた
吸着剤を含んだ排ガスをフィルターを通してこの汚れた
吸着剤を含んだ粉塵(有害粉塵)を排ガスから分離し、
この有害粉塵を回収して再度電気炉に吹き込む。一方、
溶解・精錬中に電気炉から発生した高温の排ガスに対し
ては、外部からエネルギーを供給しつつ排ガスを燃焼さ
せ、ダイオキシンを分解させて無害化した排ガスに変
え、この排ガスを水冷ダクトを通して冷却し、これに更
にダイオキシンを含まない別の冷風を混ぜて冷却し、こ
れをフィルターに通してダイオキシンを含まない粉塵を
分離する(以下、「先行技術2」という)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した先行技術に
は、下記問題点がある。先行技術1によれば、二次燃焼
装置の運転条件を管理することにより、排ガス中のダイ
オキシンを確実に分解させることができる。しかしなが
ら、二次燃焼装置を設けて排ガス中ダイオキシンを二次
燃焼させて分解させる方法であるから、二次燃焼装置の
ランニングコストがかかること、また、余分なエネルギ
ー消費につながることより、経済上問題が残る。
【0007】先行技術2では、排ガス中のダイオキシン
を含んだ粉塵を再度電気炉へ吹き込む工程を実施しなけ
ればならないが、この工程を安全に安定して行なう方法
の開発が望まれ、問題が残る。
【0008】従って、この発明の課題は、排ガスの二次
燃焼装置を設けることなく、余分なエネルギー消費をせ
ずに、また、電気炉の簡単な操作によって、電気炉から
発生する排ガス中のダイオキシンを排ガス処理の系外に
出すことなく処理することができる、製鋼用電気炉の排
ガス処理方法及び装置を開発することにある。そして、
この発明の目的は、上記課題を解決することにより、電
気炉排ガスに混入するダイオキシンを安価に且つ安全に
無害化処理することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した観点から、製鋼
用電気炉の排ガス処理方法を開発すべく鋭意研究を重ね
た。本発明者等は、製鋼用電気炉から発生する排ガス中
のダイオキシン濃度は、排ガスの温度と強い相関があ
り、ダイオキシン濃度は溶解初期等、排ガス温度が低い
時期は非常に高いが、その温度が800℃を超えると極
めて低くなるという知見を得た。更に、電気炉から発生
する排ガスの温度は、1ヒートサイクル内の工程により
温度差が大きく、そして排ガス温度が低い時期は比較的
短時間であることに着眼した。
【0010】本発明者等は、通常操業条件で連続操業中
のヒートにおいて、電気炉から発生する排ガス温度につ
いて検討した。即ち、所定条件下で電気炉を操業し、燃
焼室出側での排ガス温度を測定した。その結果を、図3
に示す。図3からわかるように、燃焼室から排出される
排ガス顕熱の累積を1ヒートサイクル時間帯に平均化
し、この平均顕熱を排ガスに付与したと仮定すると、こ
の場合の排ガス平均温度は、約900℃以上になること
を知見した。従って、上記条件での電気炉操業において
は、燃焼室出側に蓄熱室を設けることにより、排ガス顕
熱を蓄熱すると共に、燃焼室で完全燃焼しなかった残留
未燃ガス成分の燃焼熱も加算して蓄熱室の温度を高温に
維持させることを着想した。このように、排ガスの顕熱
及び潜熱を効率よく利用することにより、排ガスをかな
り高温に維持することが可能であることを予測した。
【0011】この発明は上記知見に基づきなされたもの
であり、その構成は下記のとおりである。なお、この明
細書において排ガスとは、電気炉から発生した排ガスを
母体としておれば、その後の排ガス処理工程において、
これに空気が吸引されたり、燃焼前又は後であったり、
ダイオキシン、粉塵、吸着剤等を含むか否か等に関わら
ず、排ガスということにする。
【0012】請求項1記載の製鋼用電気炉の排ガス処理
方法は、製鋼用電気炉の操業過程で電気炉から発生する
高温の排ガスを燃焼室及び/又はダクトに導き、排ガス
中の未燃ガス成分を燃焼室及び/又はダクトで燃焼さ
せ、燃焼室及び/又はダクトから排出された高温の排ガ
スを、蓄熱室に導く。燃焼室では上記未燃ガス成分は完
全には燃焼せず一部残留する。蓄熱室で排ガスの顕熱の
蓄熱と、排ガス中の上記残留未燃ガス成分の燃焼とを行
わせて蓄熱室内の温度を上昇させた後、蓄熱室から排ガ
スを冷却装置へ導き、冷却装置でこの排ガスを冷却し、
次いで排ガスを集塵装置に導き、集塵装置で排ガスを浄
化処理することに特徴を有するものである。
【0013】請求項2記載の製鋼用電気炉の排ガス処理
方法は、請求項1記載の発明において、更に燃焼室に補
助バーナーを装備し、電気炉から発生する高温の排ガス
が上記燃焼室及び/又はダクトで燃焼した後の排ガス温
度情報に基づき、上記蓄熱室から排出される排ガスの温
度が800℃以上となるように、補助バーナーの燃焼を
調節することに特徴を有するものである。
【0014】請求項3記載の製鋼用電気炉の排ガス処理
方法は、請求項1又は2記載の発明において、冷却装置
における排ガスの冷却工程が、蓄熱室から排出された排
ガスを水冷ダクトに導き、当該水冷ダクトで冷却してこ
の排ガス温度を450℃以下350℃以上の範囲内まで
下げ、次いで、この排ガスを水スプレー冷却塔に導き、
当該水スプレー冷却塔で冷却してこの排ガス温度を45
0℃以下350℃以上の範囲内から250℃以下まで急
冷することに特徴を有するものである。
【0015】請求項4記載の製鋼用電気炉の排ガス処理
方法は、請求項1又は2記載の発明において、冷却装置
における排ガスの冷却工程が、蓄熱室から排出された排
ガスを水スプレー冷却塔に導き、当該水スプレー冷却塔
で冷却してこの排ガス温度を450℃以下350℃以上
の範囲内まで下げ、次いで、水スプレー冷却塔から排出
された排ガスに建屋集塵フードから吸引された建屋集塵
ガスを混合して上記排ガスを冷却し、この排ガス温度を
450℃以下350℃以上の範囲内から250℃以下ま
で急冷することを特徴に特徴を有するものである。
【0016】請求項5記載の製鋼用電気炉の排ガス処理
装置は、製鋼用電気炉と、この電気炉から発生する排ガ
ス中の未燃ガス成分を燃焼させる燃焼室及び/又はダク
トと、この燃焼室及び/又はダクトから排出される排ガ
スの顕熱と当該排ガス中の残留未燃ガス成分の燃焼熱と
を熱源とする蓄熱室と、この蓄熱室から排出される排ガ
スを冷却する冷却装置と、この冷却装置から排出される
排ガスを浄化処理する集塵装置と、この排ガスを上記集
塵装置から排出させる排風機と、上記製鋼用電気炉、燃
焼室及び/又はダクト、蓄熱室、冷却装置、集塵装置、
並びに排風機を接続するダクトとを備えたことに特徴を
有するものである。
【0017】請求項6記載の製鋼用電気炉の排ガス処理
装置は、請求項5記載の発明において、上記燃焼室には
補助バーナーが装備されていることに特徴を有するもの
である。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、この発明を、図面を参照し
ながら説明する。図1は、この発明の電気炉の排ガス処
理方法を実施するための排ガス処理装置例を示す概略フ
ロー図である。この装置は、電気炉1、燃焼室2、蓄熱
室4、冷却装置10、集塵装置12、これらの各装置間
で排ガスを輸送・冷却・燃焼を適宜実施するダクト群、
燃焼室2に装備された補助バーナー5、及び補助バーナ
ーの燃焼制御機構13からなる。電気炉1から発生した
高温の排ガス1aはエルボー管1b及び摺動管1cを通
って集煙管1dに吸い込まれ、次いで排ガス1eとな
り、燃焼室2に入る。摺動管1cは、エルボー管1bと
集煙管1dとの間にあって高温の排ガス1aを集煙管1
dに吸引する際に、排ガス1aと共に外気を吸い込ませ
るために集煙管1d軸心方向に摺動して導管に適当な隙
間を形成させる機能をもつ。こうして外気の空気を含ん
だ排ガス1eは、燃焼室2内で排ガス1e中の未燃ガス
成分、例えばCOやH2 が燃焼し、その結果排ガス1e
の温度は上昇する。燃焼室2出側の排ガス6a温度を温
度指示計6bで測定する。燃焼室2から排出された排ガ
スはダクト6で更に残留未燃ガス成分が燃焼する。
【0019】こうして燃焼した後の排ガス6aは蓄熱室
4に入り、その顕熱を蓄熱すると共に、当該排ガス中に
残留する未燃ガス成分が蓄熱室4内の高温下で燃焼さ
れ、この燃焼熱は蓄熱室に蓄積される。ここで、燃焼の
酸素源は、摺動管1cから吸引された空気中のO2 ガス
である。しかも、蓄熱室4内の高温下における燃焼によ
り、排ガス中に混入していたダイオキシンは800℃以
上、更に望ましくは850℃以上で一層確実に燃焼分解
する。
【0020】この発明の最大の特徴は、燃焼室2の下流
側に蓄熱室4を設け、蓄熱室4出口での排ガス4a温度
を800℃以上に維持することにあり、こうすることに
より、蓄熱室4から排出される排ガス4a中のダイオキ
シン濃度をほぼ0(零)に維持することができる。その
ために、この発明においては、蓄熱室4の出口には温度
指示計4bが設けられ、排ガス4a温度を連続的に測
定、監視し、ある一定の温度、たとえば850℃以下に
なったら補助バーナー5を点火し所要量の燃料を供給す
る。その供給量は、温度降下の度合によって計算機15
により自動的に制御される。以上により排ガス温度を8
00℃以上に維持する。
【0021】なお、電気炉操業が不連続になる場合、例
えば、夜間のみの操業の場合には、操業中断後の最初の
ヒートにおいては、補助バーナー5を操業開始から点火
使用し、燃焼室2出口での排ガス6a温度を所定値まで
高めるようにする。
【0022】また、炉修等で大気を吸う場合は、その中
にダイオキシンは含まれていないので蓄熱室をバイパス
させ蓄熱室の不用な温度降下を防ぐ。以上のようにし
て、蓄熱室4までにおいて排ガス中のダイオキシンを分
解し無害化する。蓄熱室4から排出された排ガス4a
は、冷却装置10に導かれる。冷却装置10による排ガ
スの冷却は、800℃以上から400℃前後まで冷却
し、次いで250℃以下まで急冷する。この排ガス急冷
操作は、ダイオキシンの再合成を抑止するために350
℃以上から250℃以下まで急冷する。図1に示したよ
うに、蓄熱室4から排出された800℃以上の排ガス4
aを先ず水冷ダクト3で400℃程度まで冷却する。次
いでこの排ガス4a’を水スプレー冷却塔9に導き、こ
こで250℃以下まで急冷する。こうして急冷された排
ガス9aは水スプレー塔から排出され、排風機7で集塵
装置12に送入され、ここで粉塵が除去され、煙突14
から浄化された排ガス14aが放散される。なお、集塵
装置12としてはバグフィルター型のものが適してい
る。
【0023】図2は、この発明の電気炉の排ガス処理方
法を実施するための排ガス処理装置の他の例を示す概略
フロー図である。この装置も図1の装置に準じ、電気炉
1、燃焼室2、蓄熱室4、冷却装置10、集塵装置1
2、これらの各装置間で排ガスを輸送・冷却・燃焼を適
宜実施するダクト群、燃焼室2に装備された補助バーナ
ー5、及び補助バーナーの燃焼制御機構11からなる。
そして、図1の装置との違いは、冷却装置10にある。
【0024】この図2における冷却装置10は、水スプ
レー冷却塔9と建屋集塵系とからなっている。建屋集塵
系は、建屋集塵フード11、及び建屋集塵ガス11aを
水スプレー冷却塔9の出側ダクトに導く建屋集塵ガスダ
クト11bからなる。そして、蓄熱室4から排出された
800℃以上の排ガス4aは、水スプレー冷却塔9に導
かれ、ここで400℃前後まで冷却される。水スプレー
冷却塔9から排出された排ガス9aは、次いで大流量の
上記建屋集塵ガス11aと混合されて250℃以下まで
急冷される。この急冷によりダイオキシンの再合成は抑
止される。
【0025】なお、図1及び2いずれの装置において
も、冷却装置10の下流側であって集塵装置12の上流
側のダクトの途中に、活性炭や水酸化カルシウム等の吸
着剤吹込み装置16を設置し、吸着剤を吹込み、排ガス
中に含まれるダイオキシンを吸着させ、しかる後に粉塵
を集塵装置10で除去することにより、排ガスからのダ
イオキシン除去効果は一層強力になる。
【0026】この発明の上記実施形態においては、電気
炉排ガス1eの最初の燃焼作用を主として燃焼室2で行
なわせ、また、不随意的に排ガスが比較的高温状態にあ
る場合にはダクト内でもその燃焼反応が行なわれるもの
であるとした。そして、蓄熱室4を燃焼室2とは独立さ
せたものとした。しかし、燃焼室と蓄熱室とは連続的に
一装置内に収容されていても、その機能を備える限り採
用することができる。このような例として、図4に、燃
焼室と蓄熱室とがドッキングした装置例の概略縦断面図
を示す。
【0027】
【実施例】この発明を実施例により更に説明する。製鋼
用ア−ク電気炉設備で試験した。試験は図2に示したフ
ロー図の装置を用いた。試験条件を、表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】上記試験結果を図5に示す。このように、
蓄熱室出口での排ガス温度は800℃以上に維持されて
いる。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
製鋼用電気炉の操業過程で電気炉から発生する排ガス中
に含まれるダイオキシンの発生を抑止するに当たり、電
気炉から発生する排ガスの持つエネルギーを有効に利用
することができるので、従来の燃焼分解法のような二次
燃焼設備が不用となり、またそのランニングコストもか
からない。そしてこの発明はゴミ焼却炉の操業形態のよ
うな準連続炉にも適用され得るものである。このような
効果を発揮する製鋼用電気炉の排ガス処理方法及び装置
を提供することができ、工業上有用な効果がもたらされ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の電気炉の排ガス処理方法を実施する
ための排ガス処理装置例を示す概略フロー図である。
【図2】この発明の電気炉の排ガス処理方法を実施する
ための排ガス処理装置の他の例を示す概略フロー図であ
る。
【図3】通常の電気炉操業条件における1ヒートサイク
ル間の排ガス燃焼室の出口における排ガス温度の経時変
化の一例を示すグラフである。
【図4】燃焼室と蓄熱室とがドッキングした装置例の概
略断面図である。
【図5】この発明の一実施例における、蓄熱室の入口と
出口とにおける排ガス温度の1ヒートサイクル間の経時
変化を示すグラフである。
【図6】従来の製鋼用電気炉の排ガス処理装置例の概略
フロー図である。
【符号の説明】
1 製鋼用電気炉 1a 排ガス 1b エルボ部 1c 摺動管 1d 集煙管 1e 排ガス 2 燃焼室 2’ 二次燃焼装置 3 水冷ダクト 4 蓄熱室 4a 排ガス 4b 温度指示計 4c バイパス 4d,4e 流量調節器 5 補助バーナー 6 非水冷ダクト 7 排風機 9 水スプレー装置 9a 排ガス 10 冷却装置 11 建屋集塵フード 11a 建屋集塵ガス 11b 建屋集塵ガスダクト 12 集塵装置 12a 排ガス 13 燃焼制御機構 14 煙突 14a 排ガス 15 計算機 16 吸着剤吹込み装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製鋼用電気炉の操業過程で前記電気炉か
    ら発生する高温の排ガスを燃焼室及び/又はダクトに導
    き、前記排ガス中の未燃ガス成分を前記燃焼室及び/又
    はダクトで燃焼させ、前記燃焼室及び/又はダクトから
    排出された高温の排ガスを、蓄熱室に導き、前記蓄熱室
    で前記排ガスの顕熱の蓄積と、前記排ガス中の残留未燃
    ガス成分の燃焼とを行わせて前記蓄熱室の温度を上昇さ
    せた後、前記蓄熱室から排ガスを冷却装置へ導き、前記
    冷却装置でこの排ガスを冷却し、次いで前記排ガスを集
    塵装置に導き、前記集塵装置で前記排ガスを浄化処理す
    ることを特徴とする製鋼用電気炉の排ガス処理方法。
  2. 【請求項2】 前記燃焼室には補助バ−ナ−を装備し、
    前記電気炉から発生する高温の排ガスが前記燃焼室及び
    /又はダクトで燃焼した後の排ガス温度情報に基づき、
    前記補助バーナーの燃焼を、前記蓄熱室から排出される
    前記排ガスの温度が800℃以上となるように調節する
    ことを特徴とする、請求項1記載の製鋼用電気炉の排ガ
    ス処理方法。
  3. 【請求項3】 前記冷却装置における前記排ガスの冷却
    工程は、前記蓄熱室から排出された排ガスを水冷ダクト
    に導き、当該水冷ダクトで冷却してこの排ガス温度を4
    50℃以下350℃以上の範囲内まで下げ、次いで、前
    記排ガスを水スプレー冷却塔に導き、当該水スプレー冷
    却塔で冷却し、この排ガス温度を450℃以下350℃
    以上の範囲内から250℃以下まで急冷することを特徴
    とする、請求項1又は2記載の製鋼用電気炉の排ガス処
    理方法。
  4. 【請求項4】 前記冷却装置における前記排ガスの冷却
    工程は、前記蓄熱室から排出された排ガスを水スプレー
    冷却塔に導き、当該水スプレー冷却塔で冷却してこの排
    ガス温度を450℃以下350℃以上の範囲内まで下
    げ、次いで、前記水スプレー冷却塔から排出された排ガ
    スに建屋集塵フードから吸引された建屋集塵ガスを混合
    して前記排ガスを冷却し、この排ガス温度を450℃以
    下350℃以上の範囲内から250℃以下まで急冷する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の製鋼用電気炉
    の排ガス処理方法。
  5. 【請求項5】 製鋼用電気炉と、前記電気炉から発生す
    る排ガス中の未燃ガス成分を燃焼させる燃焼室及び/又
    はダクトと、前記燃焼室及び/又はダクトから排出され
    る排ガスの顕熱と当該排ガス中の残留未燃ガス成分の燃
    焼熱とを熱源とする蓄熱室と、前記蓄熱室から排出され
    る排ガスを冷却する冷却装置と、前記冷却装置から排出
    される排ガスを浄化処理する集塵装置と、この排ガスを
    前記集塵装置から排出させる排風機と、前記製鋼用電気
    炉、燃焼室及び/又はダクト、蓄熱室、冷却装置、集塵
    装置、並びに排風機を接続するダクトとを備えたことを
    特徴とする、製鋼用電気炉の排ガス処理装置。
  6. 【請求項6】 前記燃焼室には補助バーナーが装備され
    ていることを特徴とする、請求項5記載の製鋼用電気炉
    の排ガス処理装置。
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