JP2006023052A - 灰溶融炉の排ガス処理方法およびその処理設備 - Google Patents

灰溶融炉の排ガス処理方法およびその処理設備 Download PDF

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【課題】灰溶融炉の排ガス処理過程で燃焼室内でのダスト付着などの障害を発生させことなく、処理設備のコンパクト化を図る。
【解決手段】灰溶融炉の排ガスを処理する設備において、その灰溶融炉2から排出される排ガスを、冷却水により熱交換される塔壁を備える減温塔3内に導入して輻射冷却手段によって冷却すると同時に減容して、除じん処理後に、燃焼手段34によりガスを燃焼処理する。
【選択図】図1

Description

本発明は、都市ごみや産業廃棄物などの焼却灰を溶融処理する灰溶融炉の排ガス処理の過程で、ダストによる障害を発生させないで処理設備のコンパクト化を図る溶融炉の排ガス処理方法およびその処理設備に関するものである。
都市ごみや産業廃棄物などの焼却炉から発生する焼却灰・集塵灰を溶融処理する過程において、灰溶融炉に黒鉛電極を使用した電気式溶融炉で溶融する場合、灰中の未燃分あるいはNOx低減のための還元材により、排ガス中の酸素量が著しく少なくなって未燃ガスが多量に含まれるため、灰溶融炉の下流に燃焼室を設置し、熱風ガスや燃焼用空気をその中に吹き込み、充分な滞留時間をもたせて燃焼させ、未燃分をなくし、ダイオキシン類の再合成を防止している。その後、排ガスは減温水の噴霧により急冷し、バグフィルタで除塵後、大気中に排出されている。
一方、灰溶融炉からの排ガスは、非常に高い濃度で溶融飛灰を含有している。この溶融飛灰は、焼却灰・集塵灰,それらの混合物を溶融する際に、低沸点の物質が揮散することにより発生するが、それが下流の燃焼室で再度溶融して燃焼室や煙道の壁面に付着固化し、その固化物の堆積で燃焼室内や煙道が閉塞する。また、電気式の灰溶融炉は、高効率な溶融が行われており、燃料の使用がないため燃焼式と較べて、発生するガス量が少なく、未燃ガスを多く含むため下流で燃焼させても、ガス量が非常に少ない。
このような灰溶融炉からの排ガス処理についての問題点を回避するのに、例えば図3(a)に示されるように、灰溶融炉からの排ガスを燃焼室100に導いて燃焼させる際、発生するダストを、燃焼室100に付属して設けられる熱風炉101から熱風を送り込んで溶融させて除去する方法がある。なお、燃焼室100で燃焼させた排ガスは減温塔103にて冷却処理してバグフィルタへ送り、除じんして大気中に放出する。あるいは図3(b)に示されるように、灰溶融炉からの排ガスを燃焼室100に導いて燃焼させる際、燃焼室100におけるダストが付着しやすい部分の壁面構造を外部に水冷ジャケット105を設けて、付着物の剥離性を良くして付着を防止する方式もある。図中符号102は耐火物、104は煙道である。
一方、灰溶融炉からの排ガス処理についての問題点を回避する先行技術が、例えば特許文献1,特許文献2などによって知られている。特許文献1には、灰溶融炉から排出される排ガスを二次燃焼室で未燃分を燃焼させ、その燃焼室からの排ガスをガス冷却塔で冷却し、そのガス冷却塔から排出される排ガス中に含まれる有害物質と反応吸着する薬剤を排ガス中に吹き込んで後に、バグフィルタで塵埃や前記反応吸着処理された有害物質を除去することが記載されている。また、特許文献2には、燃焼塔と冷却塔を一体化して、排ガスを再燃焼させた後直ちに冷却水を噴射して冷却することにより、ダイオキシン類の再合成温度域やダスト生成温度域を一気に通過させて処理することが記載されている。
特開平11−276853号公報 特許第3014981号公報
しかしながら、前述の図3(a)によって示されるような方法では、ダストを溶融するための燃料を必要とし、その燃料の増加によって排ガス量が増加するという問題がある。しかも、再度溶融するため、燃焼室100の下流設備である減温塔103との境界で再度揮散物が凝縮するゾーンが発生し、壁面に付着するという問題点もある。また、前記図3(b)によって示されるような方法では、燃焼室100の壁面を水冷ジャケット105で強制水冷するために、放熱量が増加して、燃焼室100での燃料使用量が増加する。この燃料の増加によって排ガス量が増加するという問題点がある。
また、前記特許文献1による灰溶融炉からの排ガス処理では、燃焼室を通過させる操作を行うので排ガス量が多くなって、それに伴い容積の大きい冷却塔を必要とする。また、排ガス中に含まれる有害物質の除去を行うのに薬剤を供給する操作をともなうことからランニングコストが嵩み、全体として設備が大きくなるなどの問題点がある。また、特許文献2による方式では、燃焼に伴うガス量の増加で、ガスの冷却に多くの冷却水を必要とし、かつ排出される排ガス中の水分が多くなるので、後処理において結露などの問題がある。
本発明は、前述のような問題点を解消するためになされたものであって、灰溶融炉の排ガス処理過程で燃焼室内でのダスト付着などの障害を発生させることなく、処理設備のコンパクト化を図った灰溶融炉の排ガス処理方法およびその処理設備の提供を目的とするものである。
前記目的を達成するために、まず本発明の溶融炉の排ガス処理方法は、
灰溶融炉の排ガスを処理する設備において、その灰溶融炉から排出される排ガスを輻射冷却手段によって冷却すると同時に減容して、除じん処理後に、燃焼手段によりガスを燃焼処理することを特徴とする。(第1発明)。
前記第1発明において、排ガスの輻射冷却手段による冷却は、冷却水により熱交換される塔壁を備える減温塔内に排ガスを導入して行われるようにするのがよい(第2発明)。
前記第1発明または第2発明において、排ガスの輻射冷却手段による冷却は、輻射壁面が排ガスの流動に並行して多段階に冷却処理され、ガス排出口でのガス温度に応じて前記輻射壁面の冷却状態を調整するのがよい(第3発明)。
次に、第4発明による灰溶融炉の排ガス処理設備は、
灰溶融炉から排出される排ガスを輻射冷却手段で冷却する減温塔と、この減温塔で冷却処理されたガスを除じんするバグフィルタと、除じん後のガスを燃焼処理するガス燃焼手段とを具備することを特徴とするものである。
前記減温塔は、内面部を高熱伝導耐火物で内張りされ、その背後に複数段に区切られた水冷ジャケットが設けられ、その水冷ジャケットに供給される冷却水を塔内上部および/または出口のガス温度によって制御するのがよい(第5発明)。
前記第1発明によれば、灰溶融炉から排出されるガスは、輻射冷却手段によって冷却されてから除じん処理されるので、排ガスの流動途中でダストが再溶解されて付着することがない。また、排ガスは冷却によって減容されるので、冷却後の各処理設備の容量が小さくなりコンパクト化できて配置スペースの縮小化並びにそれに伴う設備費の削減などの合理化を図ることができる。また、排ガスは、除じん処理後に燃焼させるため、ダストによるトラブルが生じない。しかも、排ガス処理を完了したガスを燃焼させるため、その燃焼ガスの排熱利用が可能となる。また、溶融炉内が強還元であるために、排出ガス中の酸素量が少なく、可燃ガス成分濃度が高く燃焼性が高いので、従来の燃焼室のような大空間でなく、熱風炉のようなコンパクトな空間で燃焼させることができる、など多くの効果を奏する。
また、前記第2発明によれば、灰溶融炉からの排ガスをそのまま導入して冷却する減温塔では、輻射冷却によって減温されるので、空気の混入がなく、爆発の危険がない。また、処理後のガス量が少なくなるので、後処理装置のコンパクト化が図れるという効果が得られる。
また、第3発明によれば、減温塔における排ガスの減温処理は、塔内輻射壁面が排ガスの流動に並行して多段階に冷却水ジャケットで冷却されるようにして、減温塔のガス排出口でのガス温度に応じて冷却水による冷却条件をコントロールすることで、最適条件となるように冷却することができる。こうすることで、冷却処理される排ガスの流動に対応することができ、下流側の処理装置の機能をより有効に発揮させることが可能になるという効果を奏する。
次に、第4発明によれば、前記第1発明の排ガス処理方法を実施する設備として、前記と同様の効果を得ることができる。
また、第5発明によれば、減温塔の内壁を構成する高熱伝導耐火物の背後に形成される水冷ジャケットを複数段に区切って冷却ゾーンを多段階にするとともに、処理ガスの排出側での温度状態を検知してその温度に応じて前記冷却ゾーンの作用をコントロールできるようにすることで、排ガスの冷却機能を高めることができる。また、供給される冷却水による熱交換効果を高めることと冷却水の適正な供給によって塔内壁の損傷を最低限に抑え、耐久性を高めることができるという効果を奏する。
次に、本発明による灰溶融炉の排ガス処理方法を、それを実施する処理設備の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には本発明に係る灰溶融炉の排ガス処理方法を実施する処理設備の一実施形態を表わす概要図が示されている。図2には減温塔とその冷却制御系統概略図が示されている。
この灰溶融炉の排ガス処理方法を実施する処理設備1(排ガス処理設備1)は、焼却灰・集塵灰を溶融処理する黒鉛電極2′を用いた灰溶融炉2から排出される排ガスを、まず減温塔3の下部に煙道4によって導いて、この減温塔3にて輻射冷却により冷却し、除じん処理に問題のない低温に冷却される。冷却された排ガスは、煙道31によってバグフィルタ32に送り込んで付帯するダストを除去する。バグフィルタ32で除じん処理された排ガスは、ダクト32′を通じて誘引送風機33によって燃焼手段34(例えば熱風炉)に送られ、燃焼用空気により完全に燃焼される。この燃焼排ガスは、高温であるために気体熱交換器36で熱交換させて減温し、スタック38を通じて大気放出させるように構成されている。なお、前記気体熱交換器36によって廃熱回収した熱風(空気)は、その一部を前記燃焼手段34の燃焼用空気に利用され、また残余を温水熱交換器37で温水の加熱に利用して熱回収する。
前記減温塔3は、所要直径の塔体で、その内面を高熱伝導耐火物(例えば、SiC系耐火物)5の内張で形成されて、その外側に水冷ジャケット6が設けられた構成である。そして、塔下部3′の下側にダスト排出コンベア40が設置されている。なお、そのダスト排出コンベア40の配置周りは囲われて排ガスが外部に流出しない構造とされ、かつダスト排出コンベア40によるダスト排出口41には二重ダンパ42が配設されている。
前記減温塔3の塔体の外周部に形成される水冷ジャケット6(総称して符号6とする)は、複数段に区分されており(実施形態では二段、第1水冷ジャケット6aと第2水冷ジャケット6b)、その各水冷ジャケット6a,6bには別個に冷却水が供給されるように構成されている。前記第1水冷ジャケット6aには、別個に設置される冷水槽7からポンプ9によって管路11にて冷却水が水冷ジャケット6aの下部に供給され、その水冷ジャケット6aの上部に設けられる冷却水出口から管路12にて前記冷水槽7に併設される温水槽8に戻されるようになっている。また、前記第2水冷ジャケット6bには、その下部に前記温水槽8からポンプ13によって管路14を経て冷却水が供給され、その水冷ジャケット6bの上部に設けられる冷却水出口から管路15にて冷却槽16に送られ、この冷却槽16によって冷却された冷水を前記冷水槽7に戻すようにされている。なお、前記温水槽8の水は一部をポンプ17にて管路18を経て前記冷却槽16に送って冷却し、その冷却水を第2水冷ジャケット6bからの戻り冷却水とともに冷水槽7に送り込むようにされている。前記水冷ジャケット6は、図示省略するが、その内部を適宜ピッチでらせん状に区画して、その区画された流路を冷却水がらせん状に巡って下から上に向かって流動する構造とされるのが、熱交換効果を高める上で好ましい。
一方、前記減温塔3の内上部には冷却水の噴霧ノズル20が配設され、排ガス入口3aから塔内に送り込まれて輻射冷却された排ガスを、さらにガス出口3bに達するまでの間で冷却水による噴霧冷却で所要の温度に冷却される冷却ゾーンが形成されている。前記噴霧ノズル20には、前記冷水槽7から管路19を通じてポンプ21により高圧水が供給されるようにして、その管路19中に制御弁22が設けられ、減温塔3のガス出口3bにおけるガス温度により弁開度(噴霧流量)の制御が自動的に行われるようにされている。また、噴霧冷却水には出口ガスの成分、例えばHClの有無などを検知して中和液(NaOH)が供給できるように、中和液タンク24から冷却水管路19に配管23で自動制御弁25を介して接続されている。また、第2冷水ジャケット6bへの冷水供給管路14には噴霧冷却ゾーン手前の塔内上部温度検知器26bによって流量制御される自動制御弁27が設けられている。図中符号26aはガス出口の温度検知器、26cはガス成分(HClなど)濃度検出器である。
このように構成される本実施形態の排ガス処理設備1による灰溶融炉からの排ガス処理方法では、黒鉛電極2′を用いた灰溶融炉2から排出される排ガスを煙道4によって減温塔3の内下部に導入させる。この減温塔3は、内面を高熱伝導耐火物5(便宜上、熱伝導耐火物5という)により内張りされて、その外回りを水冷ジャケット6により冷却されているので、その熱伝導耐火物5を媒体として水冷ジャケット6側に熱移動し、流入した高温の排ガス(減温塔3内に流入した時点で600〜750℃)が輻射で冷却される。
まず、減温塔3の内周は上下二段に区分された水冷ジャケット6a,6bによって熱伝導耐火物5を冷却している。その第1水冷ジャケット6aは下半部の熱伝導耐火物5を冷水により冷却減温して、温排水となった冷却水を温水槽8に送る。第2水冷ジャケット6bは、上半部の熱伝導耐火物5を温水槽8からの水で冷却して、温排水となった水を冷却塔16で冷却して冷水槽7に戻している。高温の排ガスは、こうして背後から冷却される熱伝導耐火物5で覆われる減温塔3内を下部から上部に向かって流動する間に、塔壁面(熱伝導耐火物5)との輻射によって冷却される。この間に、第1水冷ジャケット6aに供給される冷水は、対応する区域の熱伝導耐火物5が高温の排ガスと常時接する状態にあるので、一元的に供給条件を維持されるが、第2水冷ジャケット6bに供給される冷却水は、輻射ゾーン3A,3Bを通過して噴霧冷却ゾーン3Cに到達するガスの温度を塔内上部温度検知器26bにより検知して、その制御信号によって自動制御弁27を制御し、予め設定されている設定温度以下であるときには、第2水冷ジャケット6bへの冷却水の供給量を加減するようにされている。こうすることにより、下半部の輻射ゾーン3Aにおける輻射冷却の効果に応じて上半部の輻射ゾーン3Bにおける輻射機能を有効にコントロールすることができる。要するに、輻射ゾーン3A,3Bでの冷却減温効果が低いと、自動制御弁27の開度を大きくして第2水冷ジャケット6bへの給水流量を増し、減温効果が高まれば、自動制御弁27の開度を絞って給水流量を減少させるようにして、常に減温が有効なように機能させることができる。
この輻射ゾーン3A,3Bを過ぎたガスは、さらに塔内上部に配置される噴霧ノズル20からの噴霧冷却によって、次工程での除じん操作に支障がない温度範囲(例えば200℃以下)に冷却減温されてガス出口3bからダクト31を通じでバグフィルタ32に送られる。この噴霧冷却には、冷却水が10〜50l/hrの範囲で使用される。この冷却水の量が多いとガス中の水分が増加しすぎ、結露の可能性がある。したがって、ガス中の水分を40%以下程度とするのが好ましい。また、前記噴霧冷却ゾーン3Cでは、減温塔のガス出口3bに設けられたガス成分濃度検出器26cにより、排ガス中にてHCl,SOxなどの発生を検知して、その発生に応じ自動制御弁25を開いて中和液タンク24からNaOHを冷却水中に添加する。こうして、減温された排ガスは、200℃以下に減温され、その排ガス量が当初のほぼ1/5に縮小される。バグフィルタ32にてガス中に付帯して移動するダストの捕集を行い、清浄化して処理済排ガスとして誘引送風機33によりバグフィルタ32の処理ガス出口から燃焼手段34に送り込む。
燃焼手段34としては、例えば熱風炉を使用して、送り込まれた処理ガスと燃焼用の空気とをバーナによって燃焼させる。こうして処理ガス中に含有される可燃物質が燃焼によって除去される。この燃焼操作は、前述のように減温操作によって当初の排ガス量をほぼ1/5に縮小して後に行われることになるので、その燃焼設備についても従来の排ガス処理方式と比較して著しく小型化できることになる。
この燃焼手段34による排ガス中の可燃成分の燃焼除去処理が終わったあとの処理ガスは、出口温度が1000℃程度に昇温されているので、ガス−ガス熱交換器(気体熱交換器)36により、送風機35により送り込まれる空気と熱交換して200℃以下に温度を下げ、その後にスタック38に導いて大気中に放散させる。なお、前記ガス−ガス熱交換器36によって熱回収された熱風は、温水熱交換器37でさらに熱回収され、その後の熱風をダクト39によって前記燃焼手段34に燃焼用空気として送り込んで使用することにより、燃焼用空気の加温に要するエネルギーを有効に利用でき、燃料の消費量を削減できる。また、前記温水熱交換器37で得られる温水は、各種用途で利用できる。
本発明によれば、排ガスの処理に際して、先に輻射による冷却を行うことにより、従来方式の燃焼室による燃焼操作を行ってから冷却をする方式に較べて、前述のように排ガスの容量を小さくしてから燃焼させるので、付帯設備を小型化でき、設置スペースが小さくできるので、建屋など設備全体の費用を削減でき、合理化を図ることができる。
また、排ガスの冷却による減容化に際して輻射による冷却を行わせるのに、高熱伝導耐火物を用いることとその背後から水冷ジャケットに供給する冷却水の制御操作を行うことにより、耐火物の熱交換機能を高めるとともに、その耐久性を高めることができる。また、高温の排ガスを先に減温させることで、排ガス中に含まれるダストの再溶融とそれに伴う融着などの障害の発生を防止でき、灰溶融に伴う排ガス処理を効率よく実施できるという効果が得られる。
そのほかに、燃焼後の排ガスの減温には水を使用しないため、排ガス中の水分が少なく、結露などの心配がない。また、溶融炉内は強還元であるため、排ガス中の酸素量がほとんどなく、可燃ガス成分濃度が高いので、除じん処理後燃焼させるのに、従来の燃焼室のように大空間を要することなく熱風炉のようなコンパクトな空間で燃焼させれば、着火バーナのみで安定して燃焼させることができ、燃焼手段を一層小型化できる。また、前述のように溶融炉内が強還元であるから、炉内で発生する排ガス中のHCl,SOxが非常に少ないため、排ガス処理中にて、噴霧冷却時、その噴霧水にNaOHを少量添加するだけで中和処理できて、ダイオキシン類の発生はない。
本発明に係る灰溶融炉の排ガス処理方法を実施する処理設備の一実施形態を表わす概要図 減温塔とその冷却制御系統概略図 (a)(b)従来の灰溶融炉からの排ガス処理方法の概略説明図
符号の説明
1 排ガス処理設備1
2 灰溶融炉
3 減温塔
5 熱伝導耐火物
6a 第1水冷ジャケット
6b 第2水冷ジャケット
7 冷水槽
8 温水槽
9,13,17,21 ポンプ
11,12,14,15,18,19 管路
20 噴霧ノズル
22,25,27 自動制御弁
24 中和液タンク
26a ガス出口の温度検知器
26b 塔内上部温度検知器
26c ガス成分濃度検出器
32 バグフィルタ
33 誘引送風機
34 燃焼手段(熱風炉)
36 気体熱交換器
38 スタック
40 ダスト排出コンベア

Claims (5)

  1. 灰溶融炉の排ガスを処理する設備において、その灰溶融炉から排出される排ガスを輻射冷却手段によって冷却すると同時に減容して、除じん処理後に燃焼手段でガスを燃焼処理することを特徴とする灰溶融炉の排ガス処理方法。
  2. 前記排ガスの輻射冷却手段による冷却は、冷却水により熱交換される塔壁を備える減温塔内に排ガスを導入して行われるようにする請求項1に記載の灰溶融炉の排ガス処理方法。
  3. 前記排ガスの輻射冷却手段による冷却は、輻射壁面が排ガスの流動に並行して多段階に冷却処理され、塔内上部および/または出口でのガス温度に応じて前記輻射壁面の冷却状態を調整する請求項1または2に記載の灰溶融炉の排ガス処理方法。
  4. 灰溶融炉から排出される排ガスを輻射冷却手段で冷却する減温塔と、この減温塔で冷却処理されたガスを除じんするバグフィルタと、除じん後のガスを燃焼処理するガス燃焼手段とを具備することを特徴とする灰溶融炉の排ガス処理設備。
  5. 前記減温塔は、内面部を高熱伝導耐火物で内張りされ、その背後に複数段に区切られた水冷ジャケットが設けられ、その水冷ジャケットに供給される冷却水を塔内上部および/または出口のガス温度によって制御する請求項4に記載の灰溶融炉の排ガス処理設備。
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