JP5244416B2 - 焼却炉と併設された焙焼設備 - Google Patents

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Description

本発明は、被焼却物を一次空気により部分燃焼させる一次燃焼域と該一次燃焼域で発生する燃焼ガスを二次空気により燃焼させる二次燃焼域とを有し、該二次燃焼域で発生する排ガスを処理する排ガス処理設備を備えた焼却炉と併設され、重金属類及びダイオキシン類を含有する灰を融点以下の温度に保持して還元雰囲気下で焙焼する焙焼設備に関するものであり、詳しくは焙焼設備で発生する排ガスを併設される焼却炉に導入し、焼却炉で焙焼設備の排ガスを再燃焼することで、焙焼炉で発生する排ガスの処理を焼却炉及び焼却炉の排ガス処理設備で行う焙焼設備に関するものである。
一般廃棄物、産業廃棄物を焼却処理することにより発生する焼却灰、飛灰中には様々な種類の重金属類、ダイオキシン類が含有されている。また、重金属類の処理設備を具備しない焼却設備からは大気、土壌、地下水に重金属類含有物質が漏出する惧れがあり、他にも工場跡地、廃棄物埋立地等の土壌中には環境基準で定められた濃度以上の重金属類が存在していることがある。重金属類は毒性が強いものが多く、環境に悪影響を与えるのみならず生体内に蓄積され害を及ぼす。そのため、焼却灰、飛灰、土壌等に含有される重金属類の環境基準が制定されるなど、重金属類に対する規制が厳しくなる傾向にあり、重金属類を含有する物質を無害化、資源化する技術の開発が一層重要となっている。
そこで、重金属類を含有する物質を無害化、資源化する方法として、特許文献1には、重金属類を含有する焼却灰を融点以下に保持した焙焼炉にて加熱し、重金属類を揮散させた後に冷却し、分離回収する方法が提案されている。しかしながら、焼却物に含まれる重金属類は酸化物の形態で存在するものが多く、酸化物の形態で存在する重金属類は高沸点化合物であるため除去され難く、処理物に残留してしまう可能性がある。
また、焼却灰由来の資源化物としては、他に例えば溶融スラグを挙げることができ、近年は溶融スラグ中の重金属に関しては従来の溶出の規制に加えて含有量の規制が設定されており、特に単体でも高沸点である鉛の含有量を減少させることが大きな課題である。
そこで、重金属類を含有する物質に塩素系ガスを供給し、重金属類を塩化物化して揮散する方法が知られており、例えば特許文献2、特許文献3などに開示されている。
以上のような技術を用いて、一般廃棄物、産業廃棄物等を焼却処理する焼却炉で発生した焼却灰、飛灰といった重金属類、ダイオキシン類を含有する物質の無害化、資源化を焙焼炉を用いて行う場合、焙焼炉は灰の搬送等の効率化のために前記焼却炉に併設されることが多い。
図8は従来の焼却炉と、該焼却炉に併設された重金属類、ダイオキシン類を含有する灰を融点以下の温度に保持して還元雰囲気下で焙焼し無害化する焙焼炉の概略フロー図の一例である。図8に基づき、従来のフローについて説明する。
一般廃棄物、産業廃棄物等のごみは焼却炉101に導入される。焼却炉101では約900℃でごみを焼却し、重金属類やダイオキシン類を含有した焼却灰とともに高温の燃焼ガスを生成する。このようにして生成された高温の燃焼ガスはボイラ104に供給され、ボイラ104にて高温の燃焼ガスの顕熱を利用して高温蒸気を生成する。生成した高温蒸気はボイラ104に併設される発電設備106に導かれて発電に利用される。
ボイラ104にて熱回収後の排ガスは、排ガス処理設備105で処理されて煙突等から大気放出される。なお、排ガス処理設備105は後述する排ガス処理設備110と同じ構成である。
また、焼却炉101で発生する重金属類やダイオキシン類等を含有した焼却灰は焙焼炉102へ供給される。焙焼炉102へ供給される灰は前記焼却炉101で発生する灰の他、外部から導入してもよい。
焙焼炉102では、受け入れた灰を融点以下の温度に保持して還元雰囲気下で焙焼することで、金属酸化物や揮発した金属が分離回収され、灰が無害化される。無害化された灰は焙焼灰として軟弱地盤改良材、セメント骨材、コンクリート二次製品等として再利用され、焙焼炉102で発生した焙焼炉の排ガスは再燃焼室109でダイオキシン類が熱分解し低減する850℃以上で完全燃焼された後、排ガス処理設備110で処理されて煙突等から大気放出される。
排ガス処理設備110は通常、図9に示したように減温塔110a、バグフィルタ110b、洗煙装置110c、再加熱器110d及び脱硝装置110eから主構成され、排ガス処理設備110で処理された排ガスは煙突111より大気放出される。再燃焼室109で完全燃焼された排ガスは減温塔110aへ導入されて冷却水の噴霧により冷却され、消石灰の供給によりNOx、HCl等の酸性ガスが中和され、バグフィルタ110bに導入されて除塵される。減温塔110a及びバグフィルタ110bで捕集された飛灰は、焙焼炉101へ導入されて処理される。バグフィルタ110bから排出される排ガスは、洗煙装置110cにて冷却、湿式洗浄され、洗浄された排ガスは加熱器110dを介して加熱された後に脱硝装置110eにてアンモニアの供給によりNOxを除去され、煙突111より大気放出される。尚、消石灰の供給により、NO、HCl等の中和を行なう場合は、洗煙装置110cは設置しなくてもよい。
また、焼却炉101から発生する排ガスの処理装置105も同様の構成である。
しかしながら、図8、図9に示した従来の焼却炉に併設された焙焼炉では、排ガス処理設備105及び110が同じ構成の装置であり、装置の設置コストが大きくなるという課題がある。そこで特許文献4には、焼却炉と焼却炉から排出される主灰の溶融炉の排ガス処理設備のうち、洗煙装置以降を共通化した技術が開示されている。また前述の特許文献1にはダイオキシンの分解温度域を含む温度域で灰を焙焼することで再燃焼室を省略し、焼却炉と焙焼装置の排ガス処理設備を共通化した技術が開示されている。
特開2001−132930号公報 特開2002−192118号公報 特開2004−181323号公報 特許第3285692号公報
しかしながら、特許文献4に開示されているように、焼却炉排ガスと焙焼排ガスの処理装置の一部を共通化した技術を焙焼炉に適用した場合には、共通化によって装置の設置コストは低くなるものの、焙焼炉から排出される排ガスを再燃焼するための再燃焼室は必要であり、コスト低減の効果は充分とはいえない。また、焙焼炉から排出される排ガス温度は約300℃であり、再燃焼室ではダイオキシン類を熱分解し焙焼炉の排ガスを完全燃焼するために850℃以上の高温で燃焼する必要があるため、再燃焼室で多量の燃料が必要となるため大きなランニングコストが必要である。
また、特許文献1に開示されているように、ダイオキシンの分解温度域を含む温度域で灰を焙焼することで再燃焼室を省略し、焼却炉と焙焼装置の排ガス処理設備を共通化した場合には、焙焼炉温度がダイオキシンの分解温度域に制限されるため、焙焼炉で焙焼できる灰の種類に制限がある。また仮に、特許文献1で開示されているように、焼却炉と焙焼装置の排ガス処理設備を共通化した上で焙焼炉温度を制限しなかった場合には、焙焼炉で焙焼できる灰の種類の制限は無くなるものの、再燃焼室を省略することができなくなり、設備設置コストの低減が充分とは言えず、また再燃焼室で多量の燃料が必要となるためランニングコストもかかる。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、装置の設置コストが従来よりも低く、また焙焼炉の排ガスを再燃焼するための燃料使用量を従来よりも大幅に低減した焼却炉と併設された焙焼設備を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明においては、
被焼却物を一次空気により燃焼させる一次燃焼域と該一次燃焼域で発生する燃焼ガスを二次空気により燃焼させる二次燃焼域とを有し、該二次燃焼域で発生する排ガスを処理する排ガス処理設備を備えた焼却炉と併設され、重金属類及びダイオキシン類を含有する灰を融点以下の温度に保持して還元雰囲気下で焙焼する焙焼設備において、前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次燃焼域若しくは二次燃焼域の少なくとも何れか一方(以下、一次/二次燃焼域と称する)に接続し、焙焼設備で発生した排ガスを焼却炉に導入してダイオキシン類が熱分解して低減する850℃以上で再燃焼させ、前記焼却炉に、焙焼設備から導入された排ガスをダイオキシン類が熱分解し低減する850℃以上に加熱可能な燃焼容量を有するバーナを設け、焼却炉へ被焼却物の非供給時にもバーナによって焙焼設備から導入された排ガスを再燃焼することを可能とし、前記バーナを焼却炉に複数設置し、焼却炉へ被焼却物の非供給時に、焙焼設備から導入される排ガス量に応じて使用するバーナ数を選択可能としたことを特徴とする。
例えばごみ焼却炉等では通常900℃程度で被焼却物であるごみを焼却しており、この温度はダイオキシン類が熱分解して低減する温度域である。従って、焙焼炉で発生した排ガスを焼却炉に導入して被焼却物(ごみ)とともに燃焼させることで、焙焼炉で発生した排ガス中に含まれるダイオキシン類を熱分解し低減させることができる。
また、焙焼炉で発生した排ガスを焼却炉で再燃焼させるため、従来必要であった再燃焼室が必要なく、さらに焙焼炉の排ガスを再燃焼して発生する排ガスは、ごみ等を焼却することにより発生する排ガスとともに処理することができるため焙焼炉で発生する排ガスを処理するための排ガス処理設備が必要なくなり、設備のイニシャルコストを従来よりも大幅に低減することができるのみならず設備設置スペースも大幅に削減することができる。
さらに、焼却炉が産業廃棄物等を焼却する産廃焼却炉である場合には自燃することができるため、焙焼炉で発生した排ガスを再燃焼するための再燃焼室で従来必要であった燃料も必要なくなり、ランニングコストも低減することができる。
さらに、焙焼炉で発生する排ガスは通常酸素を5%程度含有する低酸素ガスであるため、焼却炉の一次燃焼域に導入することによって、燃焼温度を下げることができ、焼却炉で発生する排ガス中の窒素酸化物(NOx)の低減に有効である。
また、このことにより、焼却炉で被焼却物を焼却しない場合においても、焙焼炉で発生した排ガスを焼却炉で再燃焼することができる。
さらに、このようにして焙焼設備から導入される排ガス量に応じて使用バーナ数を選択することで必要以上のバーナを使用することなく、従ってバーナを使用するためのランニングコストを必要最低限に抑えることができる。
また、前記バーナを焼却炉に複数設置し、焼却炉へ被焼却物の供給時の燃焼補助バーナとして利用可能としたことを特徴とする。
このことにより、焼却炉に設置したバーナをより効率的に使用することができる。
また、被焼却物を一次空気により燃焼させる一次燃焼域と該一次燃焼域で発生する燃焼ガスを二次空気により燃焼させる二次燃焼域とを有し、該二次燃焼域で発生する排ガスを処理する排ガス処理設備を備えた焼却炉と併設され、重金属類及びダイオキシン類を含有する灰を融点以下の温度に保持して還元雰囲気下で焙焼する焙焼設備において、前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次燃焼域若しくは二次燃焼域の少なくとも何れか一方(以下、一次/二次燃焼域と称する)に接続し、焙焼設備で発生した排ガスを焼却炉に導入してダイオキシン類が熱分解して低減する850℃以上で再燃焼させ、前記焼却炉に、焙焼設備から導入された排ガスをダイオキシン類が熱分解し低減する850℃以上に加熱可能な燃焼容量を有するバーナを設け、焼却炉へ被焼却物の非供給時にもバーナによって焙焼設備から導入された排ガスを再燃焼することを可能とし、前記バーナを焼却炉に複数設置し、焼却炉へ被焼却物の供給時の燃焼補助バーナとして利用可能としたことを特徴とする。
例えばごみ焼却炉等では通常900℃程度で被焼却物であるごみを焼却しており、この温度はダイオキシン類が熱分解して低減する温度域である。従って、焙焼炉で発生した排ガスを焼却炉に導入して被焼却物(ごみ)とともに燃焼させることで、焙焼炉で発生した排ガス中に含まれるダイオキシン類を熱分解し低減させることができる。
また、焙焼炉で発生した排ガスを焼却炉で再燃焼させるため、従来必要であった再燃焼室が必要なく、さらに焙焼炉の排ガスを再燃焼して発生する排ガスは、ごみ等を焼却することにより発生する排ガスとともに処理することができるため焙焼炉で発生する排ガスを処理するための排ガス処理設備が必要なくなり、設備のイニシャルコストを従来よりも大幅に低減することができるのみならず設備設置スペースも大幅に削減することができる。
さらに、焼却炉が産業廃棄物等を焼却する産廃焼却炉である場合には自燃することができるため、焙焼炉で発生した排ガスを再燃焼するための再燃焼室で従来必要であった燃料も必要なくなり、ランニングコストも低減することができる。
さらに、焙焼炉で発生する排ガスは通常酸素を5%程度含有する低酸素ガスであるため、焼却炉の一次燃焼域に導入することによって、燃焼温度を下げることができ、焼却炉で発生する排ガス中の窒素酸化物(NOx)の低減に有効である。
また、このことにより、焼却炉で被焼却物を焼却しない場合においても、焙焼炉で発生した排ガスを焼却炉で再燃焼することができる。
さらに、このようにして焙焼設備から導入される排ガス量に応じて使用バーナ数を選択することで必要以上のバーナを使用することなく、従ってバーナを使用するためのランニングコストを必要最低限に抑えることができる。
さらに、前記焙焼設備で発生した排ガスの流路に誘引ファンを設け、該誘引ファンの誘引力を利用して焙焼設備の排ガスを焼却炉へ導入するとともに、前記排ガスの流路中であり、前記誘引ファンの上流側に、除塵装置を設けたことを特徴とする。
焙焼炉の排ガスを焼却炉に導入して焼却炉で発生する排ガス中の窒素酸化物(NOx)を低減するためには、焙焼炉の排ガスを焼却炉内で燃焼ガスと混合される程度の勢いで導入する必要がある。誘引ファンを設けて焙焼炉の排ガスを加勢して焼却炉に導入することで、焙焼炉の排ガスは焼却炉内で燃焼ガスと確実に混合され、より効率的に窒素酸化物(NOx)の低減がなされる。
また、被焼却物を一次空気により燃焼させる一次燃焼域と該一次燃焼域で発生する燃焼ガスを二次空気により燃焼させる二次燃焼域とを有し、該二次燃焼域で発生する排ガスを処理する排ガス処理設備を備えた焼却炉と併設され、重金属類及びダイオキシン類を含有する灰を融点以下の温度に保持して還元雰囲気下で焙焼する焙焼設備において、前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次燃焼域若しくは二次燃焼域の少なくとも何れか一方(以下、一次/二次燃焼域と称する)に接続し、焙焼設備で発生した排ガスを焼却炉に導入してダイオキシン類が熱分解して低減する850℃以上で再燃焼させ、前記焙焼設備で発生した排ガスの流路に誘引ファンを設け、該誘引ファンの誘引力を利用して焙焼設備の排ガスを焼却炉へ導入するとともに、前記排ガスの流路中であり、前記誘引ファンの上流側に、除塵装置を設け、前記排ガスの流路中であり、前記除塵装置の上流側に、外部から導入された空気と熱交換して、焙焼設備の排ガスを誘引ファンの耐熱温度以下とする熱交換器と、前記熱交換器のさらに上流側にサイクロン集塵器を設けたことを特徴とする。
例えばごみ焼却炉等では通常900℃程度で被焼却物であるごみを焼却しており、この温度はダイオキシン類が熱分解して低減する温度域である。従って、焙焼炉で発生した排ガスを焼却炉に導入して被焼却物(ごみ)とともに燃焼させることで、焙焼炉で発生した排ガス中に含まれるダイオキシン類を熱分解し低減させることができる。
また、焙焼炉で発生した排ガスを焼却炉で再燃焼させるため、従来必要であった再燃焼室が必要なく、さらに焙焼炉の排ガスを再燃焼して発生する排ガスは、ごみ等を焼却することにより発生する排ガスとともに処理することができるため焙焼炉で発生する排ガスを処理するための排ガス処理設備が必要なくなり、設備のイニシャルコストを従来よりも大幅に低減することができるのみならず設備設置スペースも大幅に削減することができる。
さらに、焼却炉が産業廃棄物等を焼却する産廃焼却炉である場合には自燃することができるため、焙焼炉で発生した排ガスを再燃焼するための再燃焼室で従来必要であった燃料も必要なくなり、ランニングコストも低減することができる。
さらに、焙焼炉で発生する排ガスは通常酸素を5%程度含有する低酸素ガスであるため、焼却炉の一次燃焼域に導入することによって、燃焼温度を下げることができ、焼却炉で発生する排ガス中の窒素酸化物(NOx)の低減に有効である。
焙焼炉の排ガスを焼却炉に導入して焼却炉で発生する排ガス中の窒素酸化物(NOx)を低減するためには、焙焼炉の排ガスを焼却炉内で燃焼ガスと混合される程度の勢いで導入する必要がある。誘引ファンを設けて焙焼炉の排ガスを加勢して焼却炉に導入することで、焙焼炉の排ガスは焼却炉内で燃焼ガスと確実に混合され、より効率的に窒素酸化物(NOx)の低減がなされる。
さらに、焙焼炉の排ガス温度を誘引ファンの耐熱温度以下とする熱交換器を設けることで誘引ファンの機器保護が可能となる。なお、熱交換器に替えて冷却水を噴霧する減温塔を使用して焙焼炉の排ガス温度を下げるようにしてもよい。
さらにまた、焙焼炉の排ガスは通常30〜60g/Nm3程度の煤塵を含んでおり、そのまま熱交換器に導入した場合、熱交換器内部に煤塵が付着する可能性があるため、サイクロン集塵機で除塵しておくことで熱交換器内部での煤塵の付着を防止することができる。
また、熱交換器による冷却によって固化して析出する煤塵を除去し、該煤塵の誘引ファンへの侵入を防止するために、熱交換器下流且つ誘引ファン上流にバグフィルタ等の除塵装置を設けてもよい。この場合、前記熱交換器によって焙焼炉の排ガスを誘引ファン及びバグフィルタの何れの耐熱温度も上回らない温度まで下げなくてはならない。
また本発明において、前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次燃焼域に接続することを特徴とする。
これは、焙焼排ガス中に含まれる酸素により一次燃焼を促進することが可能であるとともに、該焙焼排ガスの燃焼域における滞留時間を長くすることができ、焙焼排ガス中の未燃分を完全燃焼することが可能となる。
また、前記焼却炉に、焙焼設備から導入された排ガスをダイオキシン類が熱分解し低減する850℃以上に加熱可能な燃焼容量を有するバーナを設け、焼却炉へ被焼却物の非供給時にもバーナによって焙焼設備から導入された排ガスを再燃焼することを可能としたことを特徴とする。
このことにより、焼却炉で被焼却物を焼却しない場合においても、焙焼炉で発生した排ガスを焼却炉で再燃焼することができる。
さらに、前記バーナを焼却炉に複数設置し、焼却炉へ被焼却物の非供給時に、焙焼設備から導入される排ガス量に応じて使用するバーナ数を選択可能としたことを特徴とする。
このようにして焙焼設備から導入される排ガス量に応じて使用バーナ数を選択することで必要以上のバーナを使用することなく、従ってバーナを使用するためのランニングコストを必要最低限に抑えることができる。
また、前記熱交換器によって焙焼設備の該ガスと熱交換して加温された空気を、前記焙焼設備の燃焼空気の少なくとも一部として用いることを特徴とする。
これにより、加温された空気を有効利用することができる。
また、前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次/二次燃焼域に接続する第1焙焼排ガス流路と、前記焼却炉の被焼却物投入口側に接続する第2焙焼排ガス流路とに分岐し、前記第1焙焼排ガス流路上に前記一次/二次燃焼域へ導入される排ガス流量を制御する第1ダンパと、前記第2焙焼排ガス流路上に前記被焼却物投入口側に導入される排ガス流量を制御する第2ダンパとを設け、前記焼却炉で発生した排ガスを該焼却炉の被焼却物投入口側に返送する焼却排ガス戻し流路と、該焼却排ガス戻し流路上に前記被焼却物投入口側に導入される排ガス流量を制御する第3ダンパを設けるとともに、前記二次燃焼域の温度を検出する温度検出手段を設け、該温度検出手段にて検出された温度に基づき前記第1ダンパ、前記第2ダンパ、前記第3ダンパの開度を夫々制御する制御装置を設けたことを特徴とする。
これにより、焼却炉及び二次燃焼域での温度調節の幅が広くなり、性状が変わりやすい産業廃棄物等のごみに対しても適切な温度と燃焼の管理が行える。また、焙焼排ガスは焼却排ガスに比べると酸素濃度が低く、抑制燃焼を行う場合にも効果的であるため、焙焼排ガスを焼却炉に導入することで焼却炉の運転が円滑に行えるとともに、焙焼排ガスの導入量に応じて焼却排ガスの導入量を制御することにより、適切な循環排ガス制御と安定運転が可能となる。さらに、二次燃焼域の温度が低くなりそうな場合には、焼却排ガスを低減し、焙焼排ガスを供給することで、焙焼設備の処理量を減らすことなく運転の継続が行える
また、被焼却物を一次空気により燃焼させる一次燃焼域と該一次燃焼域で発生する燃焼ガスを二次空気により燃焼させる二次燃焼域とを有し、該二次燃焼域で発生する排ガスを処理する排ガス処理設備を備えた焼却炉と併設され、重金属類及びダイオキシン類を含有する灰を融点以下の温度に保持して還元雰囲気下で焙焼する焙焼設備において、前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次燃焼域若しくは二次燃焼域の少なくとも何れか一方(以下、一次/二次燃焼域と称する)に接続し、焙焼設備で発生した排ガスを焼却炉に導入してダイオキシン類が熱分解して低減する850℃以上で再燃焼させ、前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次/二次燃焼域に接続する第1焙焼排ガス流路と、前記焼却炉の被焼却物投入口側に接続する第2焙焼排ガス流路とに分岐し、前記第1焙焼排ガス流路上に前記一次/二次燃焼域へ導入される排ガス流量を制御する第1ダンパと、前記第2焙焼排ガス流路上に前記被焼却物投入口側に導入される排ガス流量を制御する第2ダンパとを設け、前記焼却炉で発生した排ガスを該焼却炉の被焼却物投入口側に返送する焼却排ガス戻し流路と、該焼却排ガス戻し流路上に前記被焼却物投入口側に導入される排ガス流量を制御する第3ダンパを設けるとともに、前記二次燃焼域の温度を検出する温度検出手段を設け、該温度検出手段にて検出された温度に基づき前記第1ダンパ、前記第2ダンパ、前記第3ダンパの開度を夫々制御する制御装置を設けたことを特徴とする。
例えばごみ焼却炉等では通常900℃程度で被焼却物であるごみを焼却しており、この温度はダイオキシン類が熱分解して低減する温度域である。従って、焙焼炉で発生した排ガスを焼却炉に導入して被焼却物(ごみ)とともに燃焼させることで、焙焼炉で発生した排ガス中に含まれるダイオキシン類を熱分解し低減させることができる。
また、焙焼炉で発生した排ガスを焼却炉で再燃焼させるため、従来必要であった再燃焼室が必要なく、さらに焙焼炉の排ガスを再燃焼して発生する排ガスは、ごみ等を焼却することにより発生する排ガスとともに処理することができるため焙焼炉で発生する排ガスを処理するための排ガス処理設備が必要なくなり、設備のイニシャルコストを従来よりも大幅に低減することができるのみならず設備設置スペースも大幅に削減することができる。
さらに、焼却炉が産業廃棄物等を焼却する産廃焼却炉である場合には自燃することができるため、焙焼炉で発生した排ガスを再燃焼するための再燃焼室で従来必要であった燃料も必要なくなり、ランニングコストも低減することができる。
さらに、焙焼炉で発生する排ガスは通常酸素を5%程度含有する低酸素ガスであるため、焼却炉の一次燃焼域に導入することによって、燃焼温度を下げることができ、焼却炉で発生する排ガス中の窒素酸化物(NOx)の低減に有効である。
また、焼却炉及び二次燃焼域での温度調節の幅が広くなり、性状が変わりやすい産業廃棄物等のごみに対しても適切な温度と燃焼の管理が行える。また、焙焼排ガスは焼却排ガスに比べると酸素濃度が低く、抑制燃焼を行う場合にも効果的であるため、焙焼排ガスを焼却炉に導入することで焼却炉の運転が円滑に行えるとともに、焙焼排ガスの導入量に応じて焼却排ガスの導入量を制御することにより、適切な循環排ガス制御と安定運転が可能となる。さらに、二次燃焼域の温度が低くなりそうな場合には、焼却排ガスを低減し、焙焼排ガスを供給することで、焙焼設備の処理量を減らすことなく運転の継続が行える。
また、前記制御装置は、前記温度検出手段にて検出された温度に基づき前記二次燃焼域の温度が850〜950℃の温度範囲内となるように前記第1ダンパの開度を制御することが好適である。
上記温度範囲のうち、温度下限値の850℃はダイオキシン類の発生を抑制するためであり、温度上限値の950℃はNOの発生を抑制するためである。従って、二次燃焼域を上記温度範囲内に維持することにより、排ガス中に有害物質が発生することを防止し、適切な排ガス処理が可能となる。
さらに、前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路に、排ガス圧力を検出する圧力検出手段を設け、前記制御装置は、該圧力検出手段にて検出された圧力に基づいて前記第2ダンパの開度を制御することを特徴とする。
このように、焙焼排ガスの圧力に基づいて第2ダンパを制御することにより、焙焼排ガス量の変動があった場合でも焼却炉内に一定量の焙焼排ガスを安定的に導入することができ、円滑な焼却炉の運転が可能となる。
さらにまた、前記焼却炉の被処理物投入口側に空気を供給する空気供給路を備え、前記焼却炉内の燃焼を促進させるときに該空気供給路から空気を供給することを特徴とする。
これにより、被焼却物の性状や成分に変動があった場合においても焼却炉内における焼却反応を適切に制御できる。
以上記載のごとく本発明によれば、装置の設置コストが従来よりも低く、また焙焼炉の排ガスを再燃焼するための燃料使用量を従来よりも大幅に低減した焼却炉と併設された焙焼設備を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本実施例1に係る焼却炉と、該焼却炉に併設され重金属類、ダイオキシン類を含有する灰を融点以下の温度に保持して還元雰囲気下で焙焼し無害化する焙焼炉の概略フロー図の一例である。図1に基づき、本実施例のフローについて説明する。
一般廃棄物、産業廃棄物等のごみは焼却炉1に導入される。焼却炉1では約900℃でごみを焼却し、重金属類やダイオキシン類を含有した焼却灰とともに高温の燃焼ガスを生成する。このようにして生成された高温の燃焼ガスはボイラ4に供給され、ボイラ4にて高温の燃焼ガスの顕熱を利用して高温蒸気を生成する。生成した高温蒸気はボイラ4に併設される発電設備6に導かれて発電に利用される。
また、焼却炉1で発生する重金属類やダイオキシン類等を含有した焼却灰及び外部からの灰は、焙焼炉2へ供給される。焙焼炉2へ供給される灰は前記焼却炉1で発生する灰の他、外部から導入してもよい。
焙焼炉2では、受け入れた灰を融点以下の温度に保持して還元雰囲気下で焙焼することで、金属酸化物や揮発した金属が分離回収され、灰が無害化される。無害化された灰は焙焼灰として軟弱地盤改良材、セメント骨材、コンクリート二次製品等として再利用され、焙焼炉2で発生した排ガスは減温・除塵装置7で減温及び除塵された後、誘引ファン8により誘引されて焼却炉1へ導入される。尚、減温・除塵装置7における減温装置としては、水噴霧等により排ガスを冷却する減温塔、或いは排ガスを空気又は冷却水と熱交換して熱回収する熱交換器を含むものとする。
焼却炉1へ導入された焙焼炉2の排ガスは、焼却炉1でごみとともに燃焼される。焼却炉1は約900℃程度でごみを焼却しており、ダイオキシン類が熱分解し低減する850℃以上であるため、焙焼炉2の排ガスは焼却炉1でダイオキシン類が熱分解されて完全燃焼された後、排ガス処理設備5で焼却炉1で発生した排ガスとともに処理されて煙突等から排出される。
排ガス処理設備5は、図8及び図9に示した従来より用いられている排ガス処理設備105、110と同じ構成ものであり、説明は省略する。なお、排ガスの性状に応じて、洗煙装置110c、再加熱器110d、脱硝装置110eは具備しない構成とすることもでき、これらの装置構成は適宜選択可能である。
図1に示したように焙焼炉2で発生した排ガスを焼却炉1で完全燃焼させることで、従来必要であった再燃焼室109及び焙焼炉の排ガス処理設備110が必要なくなり、再燃焼室109及び排ガス処理設備110の設置スペース及び設置コストが必要なくなるとともに、従来必要であった再燃焼室109へ供給する燃料が必要なくなり低コスト化が実現される。
図2は図1に示した減温・除塵装置7が減温塔を備えた場合の概略フロー図、図3は減温・除塵装置7が熱交換器を備えた場合の概略フロー図を示す。
まず、図2に基づき、本実施例の減温・除塵装置のフローについて説明する。焙焼炉2で発生した排ガスは誘引ファン8によって誘引され、焼却炉1へ導入される。減温・除塵装置7は焙焼炉2の下流側且つ誘引ファンの上流側に設けられており、減温塔71、バグフィルタ72から主構成される。
焙焼炉2で発生した約300℃の排ガスは誘引ファン8の誘引力によって、減温塔71に導入される。該減温塔71は水噴霧手段等の冷却手段を備えており、ここで該冷却手段により排ガスは約200℃まで冷却される。冷却温度は本実施例においては約200℃としているが、後述するバグフィルタ72及び誘引ファン8の耐熱温度を超えない温度であれば特に限定されるものではない。また、冷却手段として水噴霧手段を備える場合には、排ガスの冷却とともに排ガス中の煤塵が水噴霧により叩き落されて除塵される。
減温塔71で冷却された焙焼炉2の排ガスは、誘引ファン8の誘引力によりバグフィルタ72に導入され、排ガス中に残存する煤塵が、減温塔71による冷却によって固化して析出した煤塵とともに除去される。
このようにして減温塔71及びバグフィルタ72から主構成される減温・除塵装置7で減温及び除塵を行い、誘引ファン8の誘引力を利用して焙焼炉2の排ガスを焼却炉2へ導入する。
別の減温・除塵装置7の構成として、図3には減温塔の代わりに熱交換器を具備した構成を示している。同図において、焙焼炉2で発生した排ガスは誘引ファン8によって誘引され、焼却炉1へ導入される。減温・除塵装置7は焙焼炉2の下流側且つ誘引ファンの上流側に設けられており、サイクロン74、熱交換器75、バグフィルタ72から主構成される。
焙焼炉2で発生した約300℃の排ガスは誘引ファン8の誘引力によって、まずサイクロン74に導入される。焙焼炉2の排ガスは30〜60g/Nm程度の煤塵を含んでおり、ここで除塵される。このことで後述する熱交換器75内部での煤塵の付着を防止することができる。
サイクロン74で除塵された排ガスはさらに誘引ファン8の誘引力により熱交換器75に導入される。熱交換器75はシェルチューブ型熱交換器であり、ここで外部より導入された空気と熱交換して約200℃まで冷却される。冷却温度は図2の場合と同様である。また、焙焼炉2の排ガスと熱交換して加温された空気73は焙焼炉に導入して燃焼空気の少なくとも一部として利用する。
熱交換器75で冷却された焙焼炉2の排ガスは、誘引ファン8の誘引力によりバグフィルタ72に導入され、熱交換器75による冷却によって固化して析出した煤塵及び前記サイクロン74で除去し切れなかった煤塵が除去される。
このようにしてサイクロン74、熱交換器75及びバグフィルタ72から主構成される減温・除塵装置7で減温(熱回収)及び除塵を行い、誘引ファン8の誘引力を利用して焙焼炉2の排ガスを焼却炉2へ導入する。
図4は本実施例1における焼却炉1の概略構成図であり、図5は図4におけるA−A断面図である。
本実施例1で用いる焼却炉1は焼却キルン(ロータリーキルン)11と後燃焼ストーカ炉12と再燃焼室16とから構成されるロータリーキルン式ストーカ炉である。本実施例1においてはロータリーキルン式ストーカ炉を用いるが、焼却炉1は一次燃焼域と二次燃焼域を有する焼却炉であれば特に限定されるものではない。該焼却炉1では、焼却キルン11に投入ホッパ13が設けられ、該焼却キルン11には前記投入ホッパ13とは反対側に位置する後部に後燃焼ストーカ12を備えた再燃焼室16が接続されている。ストーカ12の直上には一次燃焼域が形成されており、該ストーカ12の下部より燃焼空気(一次空気)が供給されるようになっている。また、ストーカ12の上方空間には二次燃焼域17が形成されており、炉壁より二次空気を供給する二次空気導入口が設けられている。
かかる焼却炉1において、一般廃棄物、産業廃棄物等のごみは投入ホッパ13より焼却炉1を形成する焼却キルン11へ導入される。焼却キルン11は僅かに出口方向下向き傾斜しており、焼却キルン11全体をゆっくりと回転することによってごみを撹拌し、前方へ移動させながら加熱し、乾燥、熱分解を行う。
焼却キルン11でごみを回転攪拌して移動させながら生じた熱分解残さは、後燃焼ストーカ12の上に落下し、灰化される。後燃焼ストーカ12は、階段式ストーカで上面に空気孔を持たず、燃焼空気が垂直面のみから送入されるため、砂状の灰でもストーカ下に落下せずに灰化させることができる。
また、前記灰や未燃分は、ストーカ12の駆動により、後燃焼ストーカ12の階段をずり落ちながら前方へ移動し、落下する際に撹拌され、ストーカの下から挿入される空気により、内部まで燃焼される。
焼却キルン11は流動性のある油泥や廃プラスチック、乾くと粉末になる汚泥でも焼却でき、ロータリーキルンの回転により廃棄物を効率良くガス化させ燃焼させるが、燃焼空気をごみの下部から送入できないため後燃焼ができず、そのため木屑、紙屑等をガス化した後に残る熱分解残さは焼却キルン11では燃え残り、無理に燃そうとすると、クリンカを発生させる可能性がある。
そのため、後燃焼ストーカ12と一体化させたロータリーキルン式ストーカ炉を使用することで、後燃焼ストーカの下部から挿入する空気により前記炭化物の後燃焼を完了させクリンカの発生を防ぐことができ、二種の特性の異なる燃焼機の組み合わせにより、多様なごみの焼却処理を可能としている。
また、焼却炉1は二次燃焼域17に二次空気を導入することで、液状廃棄物の焼却、焼却キルン11及び後燃焼ストーカ12で発生する燃焼ガスを燃焼させる。
さらに、本発明の特徴的な構成として、前記二次空気導入口よりも装置下流側に前記焙焼炉2で発生し、誘引ファン8によって誘引される排ガスを導入する焙焼排ガス投入口14a、14bが設けられている。焙焼排ガス投入口14a、14bより投入された焙焼炉2の排ガスは、誘引ファン8の誘引力によって加勢されて焼却炉1に導入されているため、焼却炉1内に導入されると焼却炉内の燃焼ガスと混合されて再燃焼されるとともに、NOx低減に寄与する。
前記焙焼排ガス投入口は、一次燃焼域である後燃焼ストーカ12直上に設置された焙焼排ガス投入口14a、若しくは二次燃焼域17に設置された焙焼排ガス投入口14bの少なくとも何れか一方が設けられる。夫々に設けられる焙焼排ガス投入口の数は特に限定されない。好適には、前記焙焼排ガス投入口は、一次燃焼域、若しくは二次燃焼域17の二次空気導入口よりも下方側に設けるとよい。
一次燃焼域、即ち再燃焼室16下方に焙焼排ガス投入口14aを設けた場合は、焙焼排ガスに含まれる空気により後燃焼を促進することが可能である。一方、二次燃焼域17、即ち再燃焼室16の中間若しくは上方に焙焼排ガス投入口14bを設けた場合は、二次燃焼にて焙焼排ガスを供給することにより燃焼の均一化が図れる。もちろん、焙焼排ガス投入口14a、14bの両方を設けた構成としてもよい。
さらに、焼却炉1には図4、図5に示したように複数のバーナ15a、15b、15cが設けられており、焼却炉1へごみの供給がない場合においても前記焙焼炉2の排ガスをバーナ15a、15b、15cを用いてダイオキシンが熱分解して低減する850℃以上で再燃焼させることができる。
バーナ15a、15b、15cは導入される焙焼炉2の排ガス量に応じて使用する本数を選択することができるとともに、それぞれが焙焼炉2の排ガスをダイオキシン類が熱分解し低減する850℃以上に加熱可能な燃焼容量を有している。
また、バーナ15a、15b、15cは焼却炉1へごみ供給時においても焼却補助バーナとして用いてもよく、本実施例においては3本のバーナを設けたが、設けるバーナ本数は制限されるものではない。
ここで、本実施例1の応用例として、排ガス循環の制御装置を具備した構成につき図6及び図7に示す。
まず、図6を参照して、排ガス循環の制御装置を具備した構成及び制御方法につき説明する。
焼却炉1にて発生した焼却排ガスは減温塔51、バグフィルタ52を通過した後、誘引ファン9により外部に排出されるとともに、その一部が分岐されて焼却排ガス戻し流路32を通って焼却キルン11の投入ホッパ13側に設けた焼却排ガス投入口に戻される。この返送焼却排ガスは、酸素濃度が約10%と通常の空気よりも低く、且つ温度が約170℃と比較的高いため、焼却キルン11内の還元性雰囲気を形成するために用いられる。前記焼却排ガス戻し流路32上には、焼却キルン11に導入される焼却排ガス流量を制御する第3ダンパ41が設置されている。
一方、焙焼炉(焙焼キルン)2にて発生した焙焼排ガスは減温塔71、バグフィルタ72を通過した後(サイクロンは必要に応じて設置)、誘引ファン8により焙焼排ガス流路35を通って焼却炉1に導入される。焙焼排ガスは、酸素濃度が約5〜8%で温度が約200℃であるため、焼却排ガスと同様に、焼却キルン11内の還元性雰囲気を形成するために用いられる。また、上記したように、焙焼排ガスの全量を焼却炉1に導入することにより、焙焼排ガス用として排ガス設備を新たに設置する必要がなくなる。
そして前記焙焼排ガス流路35は、第1焙焼排ガス流路36と第2焙焼排ガス流路37に分岐され、該第1焙焼排ガス流路36は再燃焼室16の焙焼排ガス投入口14a、14b(図4参照)に接続され、該第2焙焼排ガス流路37は焼却キルン11の投入ホッパ側に設けられた焙焼排ガス投入口に接続される。該焙焼排ガス投入口14a、14bについては上記した通りであり、一次燃焼域若しくは二次燃焼域17の少なくとも何れか一方に設けられている。
第1焙焼排ガス流路36上には、再燃焼室16に導入される排ガス流量を制御する第1ダンパ42が設置され、第2焙焼排ガス流路37上には、焼却キルン11に導入される排ガス流量を制御する第2ダンパ43が設置されている。
前記第2焙焼排ガス流路36の焙焼排ガス投入口は、前記焼却排ガス投入口と同一とし、切替手段を設けておき、必要に応じて切替手段を切替えることにより焙焼排ガスと焼却排ガスを適宜導入するようにしてもよい。
さらに上記構成において、焼却排ガス、焙焼排ガスの循環量を制御するための制御装置50が設けられている。該制御装置50は、再燃焼室16の二次燃焼域温度に基づいて第1ダンパ42、第2ダンパ43、第3ダンパ41の開度を制御して、夫々の排ガスの循環量を調整する。再燃焼室16の温度は、温度検出手段45により測定する。該温度検出手段45は、熱電対等の接触式温度計や放射温度計等の非接触式温度計、或いは再燃焼室16の水管における側壁放熱量から計算により求める手段等の何れを用いてもよく、特に限定されない。
好適には、再燃焼室16の温度が850〜950℃の範囲内となるように、各ダンパ41、42、43の開度を制御する。温度下限値の850℃は、ダイオキシン類の発生を抑制するためであり、温度上限値の950℃はNOの発生を抑制するためである。
ここで、制御装置50における排ガス循環の制御フローにつき説明する。
制御装置50では、温度検出手段45にて間欠的若しくは連続的に再燃焼室16(二次燃焼域17)温度を検出し、該温度検出手段45にて検出された温度が上記温度範囲を下回る場合には、焙焼排ガスの再燃焼室16への導入量が過多であると判断し、第1ダンパ42を閉側に制御して再燃焼室16へ導入する焙焼排ガスの流量を低減する。さらに、本実施例では焙焼排ガスの全量を焼却炉1に導入するため、第2ダンパ43を開側に制御して残りの焙焼排ガスを焼却キルン11側へ導入する。一方、焼却排ガスの導入量を制御する第3ダンパ41は、第2ダンパ43の開度に応じて閉側へ制御し、焼却キルン11内での反応が円滑に行われるように、該焼却キルン11内に導入される総排ガス量を制御する。
逆に、温度検出手段45にて検出された再燃焼室16温度が上記温度範囲を上回る場合には、焙焼排ガスの再燃焼室16への導入量が過少であると判断し、第1ダンパ42を開側に制御して再燃焼室16へ導入する焙焼排ガスの流量を増加する。これに応じて、第2ダンパ43は閉側に制御して焼却キルン11側へ導入する焙焼排ガスの流量を低減する。また必要に応じて第3ダンパ41を開側に制御して焼却キルン11内に導入される総排ガス量を制御する。
また、本構成において、焼却キルン11の投入ホッパ側に、空気を炉内に導入する空気供給路38を備えていてもよい。該空気供給路38上には第4ダンパ44が設置され、該ダンパ44を開閉制御することにより適宜空気を焼却キルン11内に供給する。該第4ダンパ44は、燃焼キルン11内の燃焼を促進させたい場合に開側に制御し、キルン内の酸素濃度を高めるようにする。
本構成によれば、焼却キルン11及び再燃焼室16での温度調節の幅が広くなり、性状が変わりやすい産業廃棄物等のごみに対しても適切な温度と燃焼の管理が行える。
また、焙焼排ガスは焼却排ガスに比べると酸素濃度が低く、抑制燃焼を行う場合にも効果的であるため、焙焼排ガスの全量を焼却炉1に導入することで焼却炉1の運転が円滑に行えるとともに、焙焼排ガスの導入量に応じて焼却排ガスの導入量を制御しているため、適切な循環排ガス制御が可能となる。
さらに、再燃焼室16の温度が低くなりそうな場合には、焼却排ガスを低減し、焙焼排ガスを供給することで、焙焼炉2の処理量を減らすことなく運転の継続が行える。
次いで、図7を参照して、図6とは別の応用例である排ガス循環の制御装置を具備した構成及び制御方法につき説明する。
同図では、図6に示した構成に加えて、焙焼排ガス流路35の圧力を検出する圧力検出手段46を備えた構成となっている。
制御装置50では、前記温度検出手段45にて検出した温度に基づいて第1ダンパ42の開閉を制御し、該圧力検出手段46にて検出した圧力に基づいて第2ダンパ43の開閉を制御する。尚、圧力検出手段46は、焙焼排ガス流路35上の他に、第1焙焼排ガス流路36上に設置してもよい。
本構成において、制御装置50では温度検出手段45及び圧力検出手段46にて間欠的若しくは連続的に再燃焼室16(二次燃焼域17)温度と焙焼排ガス圧力を検出し、該検出した温度が上記温度範囲内を下回る場合には、第1ダンパ42を閉側に制御して再燃焼室16へ導入する焙焼排ガスの流量を低減するとともに、焙焼排ガスの圧力が予め設定された圧力範囲内となるように第2ダンパ43を開側に制御する。
一方、温度検出手段45にて検出した温度が上記温度範囲内を上回る場合には、第1ダンパ42を開側に制御して再燃焼室16へ導入する焙焼排ガスの流量を増加するとともに、焙焼排ガスの圧力が予め設定された圧力範囲内となるように第2ダンパ43を閉側に制御する。
本構成のごとく、焙焼排ガスの圧力に基づいて第2ダンパを制御することにより、焙焼排ガス量の変動があった場合でも焼却炉1内に一定量の焙焼排ガス量を安定的に導入することができ、円滑な焼却炉1の運転が可能となる。
装置の設置コストが従来よりも低く、また焙焼炉の排ガスを再燃焼するための燃料使用量を従来よりも大幅に低減した焼却炉と併設された焙焼設備として利用することができる。
本実施例1に係る焼却炉と、該焼却炉に併設された焙焼炉の概略フロー図である。 減温・除塵装置の概略フロー図である。 熱回収・除塵装置の概略フロー図である。 実施例1における焼却炉の概略構成図である。 図3におけるA−A断面図である。 本実施例1の応用例で、排ガス循環の制御装置を具備した構成の概略フロー図である。 図6とは別の応用例で、排ガス循環の制御装置を具備した構成の概略フロー図である。 従来の焼却炉と、該焼却炉に併設された焙焼炉の概略フロー図である。 従来及び実施例1において使用される排ガス処理設備の概略フロー図である。
符号の説明
1 焼却炉
2 焙焼炉
5 排ガス処理設備
7 熱回収・除塵装置
8、9 誘引ファン
11 焼却キルン
12 後燃焼ストーカ
14 焙焼排ガス投入口
15a、15b、15c バーナ
16 再燃焼室
32 焼却排ガス戻し流路
35 焙焼排ガス流路
36 第1焙焼排ガス流路
37 第2焙焼排ガス流路
38 空気供給路
41 第3ダンパ
42 第1ダンパ
43 第2ダンパ
44 第4ダンパ
45 温度検出手段
46 圧力検出手段
50 制御装置
51、71 減温塔
52、72 バグフィルタ
73 加温された空気
74 サイクロン
75 熱交換器

Claims (18)

  1. 被焼却物を一次空気により燃焼させる一次燃焼域と該一次燃焼域で発生する燃焼ガスを二次空気により燃焼させる二次燃焼域とを有し、該二次燃焼域で発生する排ガスを処理する排ガス処理設備を備えた焼却炉と併設され、重金属類及びダイオキシン類を含有する灰を融点以下の温度に保持して還元雰囲気下で焙焼する焙焼設備において、
    前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次燃焼域若しくは二次燃焼域の少なくとも何れか一方(以下、一次/二次燃焼域と称する)に接続し、焙焼設備で発生した排ガスを焼却炉に導入してダイオキシン類が熱分解して低減する850℃以上で再燃焼させ
    前記焼却炉に、焙焼設備から導入された排ガスをダイオキシン類が熱分解し低減する850℃以上に加熱可能な燃焼容量を有するバーナを設け、焼却炉へ被焼却物の非供給時にもバーナによって焙焼設備から導入された排ガスを再燃焼することを可能とし、
    前記バーナを焼却炉に複数設置し、焼却炉へ被焼却物の非供給時に、焙焼設備から導入される排ガス量に応じて使用するバーナ数を選択可能としたことを特徴とする焼却炉と併設された焙焼設備。
  2. 前記バーナを焼却炉に複数設置し、焼却炉へ被焼却物の供給時の燃焼補助バーナとして利用可能としたことを特徴とする請求項1に記載の焼却炉と併設された焙焼設備。
  3. 被焼却物を一次空気により燃焼させる一次燃焼域と該一次燃焼域で発生する燃焼ガスを二次空気により燃焼させる二次燃焼域とを有し、該二次燃焼域で発生する排ガスを処理する排ガス処理設備を備えた焼却炉と併設され、重金属類及びダイオキシン類を含有する灰を融点以下の温度に保持して還元雰囲気下で焙焼する焙焼設備において、
    前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次燃焼域若しくは二次燃焼域の少なくとも何れか一方(以下、一次/二次燃焼域と称する)に接続し、焙焼設備で発生した排ガスを焼却炉に導入してダイオキシン類が熱分解して低減する850℃以上で再燃焼させ
    前記焼却炉に、焙焼設備から導入された排ガスをダイオキシン類が熱分解し低減する850℃以上に加熱可能な燃焼容量を有するバーナを設け、焼却炉へ被焼却物の非供給時にもバーナによって焙焼設備から導入された排ガスを再燃焼することを可能とし、
    前記バーナを焼却炉に複数設置し、焼却炉へ被焼却物の供給時の燃焼補助バーナとして利用可能としたことを特徴とする焼却炉と併設された焙焼設備。
  4. 前記焙焼設備で発生した排ガスの流路に誘引ファンを設け、該誘引ファンの誘引力を利用して焙焼設備の排ガスを焼却炉へ導入するとともに、
    前記排ガスの流路中であり、前記誘引ファンの上流側に、除塵装置を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の焼却炉と併設された焙焼装置。
  5. 被焼却物を一次空気により燃焼させる一次燃焼域と該一次燃焼域で発生する燃焼ガスを二次空気により燃焼させる二次燃焼域とを有し、該二次燃焼域で発生する排ガスを処理する排ガス処理設備を備えた焼却炉と併設され、重金属類及びダイオキシン類を含有する灰を融点以下の温度に保持して還元雰囲気下で焙焼する焙焼設備において、
    前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次燃焼域若しくは二次燃焼域の少なくとも何れか一方(以下、一次/二次燃焼域と称する)に接続し、焙焼設備で発生した排ガスを焼却炉に導入してダイオキシン類が熱分解して低減する850℃以上で再燃焼させ
    前記焙焼設備で発生した排ガスの流路に誘引ファンを設け、該誘引ファンの誘引力を利用して焙焼設備の排ガスを焼却炉へ導入するとともに、
    前記排ガスの流路中であり、前記誘引ファンの上流側に、除塵装置を設け、
    前記排ガスの流路中であり、前記除塵装置の上流側に、外部から導入された空気と熱交換して、焙焼設備の排ガスを誘引ファンの耐熱温度以下とする熱交換器と、
    前記熱交換器のさらに上流側にサイクロン集塵器を設けたことを特徴とする焼却炉と併設された焙焼設備。
  6. 前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次燃焼域に接続することを特徴とする請求項記載の焼却炉と併設された焙焼設備。
  7. 前記焼却炉に、焙焼設備から導入された排ガスをダイオキシン類が熱分解し低減する850℃以上に加熱可能な燃焼容量を有するバーナを設け、焼却炉へ被焼却物の非供給時にもバーナによって焙焼設備から導入された排ガスを再燃焼することを可能としたことを特徴とする請求項記載の焼却炉と併設された焙焼設備。
  8. 前記バーナを焼却炉に複数設置し、焼却炉へ被焼却物の非供給時に、焙焼設備から導入される排ガス量に応じて使用するバーナ数を選択可能としたことを特徴とする請求項記載の焼却炉と併設された焙焼設備。
  9. 前記バーナを焼却炉に複数設置し、焼却炉へ被焼却物の供給時の燃焼補助バーナとして利用可能としたことを特徴とする請求項7又は8記載の焼却炉と併設された焙焼設備。
  10. 前記熱交換器によって焙焼設備の該ガスと熱交換して加温された空気を、前記焙焼設備の燃焼空気の少なくとも一部として用いることを特徴とする請求項5から9のいずれか一項に記載の焼却炉と併設された焙焼設備。
  11. 前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次/二次燃焼域に接続する第1焙焼排ガス流路と、前記焼却炉の被焼却物投入口側に接続する第2焙焼排ガス流路とに分岐し、前記第1焙焼排ガス流路上に前記一次/二次燃焼域へ導入される排ガス流量を制御する第1ダンパと、前記第2焙焼排ガス流路上に前記被焼却物投入口側に導入される排ガス流量を制御する第2ダンパとを設け、
    前記焼却炉で発生した排ガスを該焼却炉の被焼却物投入口側に返送する焼却排ガス戻し流路と、該焼却排ガス戻し流路上に前記被焼却物投入口側に導入される排ガス流量を制御する第3ダンパを設けるとともに、
    前記二次燃焼域の温度を検出する温度検出手段を設け、該温度検出手段にて検出された温度に基づき前記第1ダンパ、前記第2ダンパ、前記第3ダンパの開度を夫々制御する制御装置を設けたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の焼却炉と併設された焙焼設備。
  12. 被焼却物を一次空気により燃焼させる一次燃焼域と該一次燃焼域で発生する燃焼ガスを二次空気により燃焼させる二次燃焼域とを有し、該二次燃焼域で発生する排ガスを処理する排ガス処理設備を備えた焼却炉と併設され、重金属類及びダイオキシン類を含有する灰を融点以下の温度に保持して還元雰囲気下で焙焼する焙焼設備において、
    前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次燃焼域若しくは二次燃焼域の少なくとも何れか一方(以下、一次/二次燃焼域と称する)に接続し、焙焼設備で発生した排ガスを焼却炉に導入してダイオキシン類が熱分解して低減する850℃以上で再燃焼させ
    前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次/二次燃焼域に接続する第1焙焼排ガス流路と、前記焼却炉の被焼却物投入口側に接続する第2焙焼排ガス流路とに分岐し、前記第1焙焼排ガス流路上に前記一次/二次燃焼域へ導入される排ガス流量を制御する第1ダンパと、前記第2焙焼排ガス流路上に前記被焼却物投入口側に導入される排ガス流量を制御する第2ダンパとを設け、
    前記焼却炉で発生した排ガスを該焼却炉の被焼却物投入口側に返送する焼却排ガス戻し流路と、該焼却排ガス戻し流路上に前記被焼却物投入口側に導入される排ガス流量を制御する第3ダンパを設けるとともに、
    前記二次燃焼域の温度を検出する温度検出手段を設け、該温度検出手段にて検出された温度に基づき前記第1ダンパ、前記第2ダンパ、前記第3ダンパの開度を夫々制御する制御装置を設けたことを特徴とする焼却炉と併設された焙焼設備。
  13. 前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路を、前記焼却炉の一次燃焼域に接続することを特徴とする請求項12記載の焼却炉と併設された焙焼設備。
  14. 前記焼却炉に、焙焼設備から導入された排ガスをダイオキシン類が熱分解し低減する850℃以上に加熱可能な燃焼容量を有するバーナを設け、焼却炉へ被焼却物の非供給時にもバーナによって焙焼設備から導入された排ガスを再燃焼することを可能としたことを特徴とする請求項12記載の焼却炉と併設された焙焼設備。
  15. 前記焙焼設備で発生した排ガスの流路に誘引ファンを設け、該誘引ファンの誘引力を利用して焙焼設備の排ガスを焼却炉へ導入するとともに、
    前記排ガスの流路中であり、前記誘引ファンの上流側に、除塵装置を設けたことを特徴とする請求項12〜14のいずれか一項に記載の焼却炉と併設された焙焼装置。
  16. 前記制御装置は、前記温度検出手段にて検出された温度に基づき前記二次燃焼域の温度が850〜950℃の温度範囲内となるように前記第1ダンパの開度を制御することを特徴とする請求項11〜15のいずれか一項に記載の焼却炉と併設された焙焼設備。
  17. 前記焙焼設備で発生した排ガスを排出する流路に、排ガス圧力を検出する圧力検出手段を設け、
    前記制御装置は、該圧力検出手段にて検出された圧力に基づいて前記第2ダンパの開度を制御することを特徴とする請求項11〜15のいずれか一項に記載の焼却炉と併設された焙焼設備。
  18. 前記焼却炉の被処理物投入口側に空気を供給する空気供給路を備え、前記焼却炉内の燃焼を促進させるときに該空気供給路から空気を供給することを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載の焼却炉と併設された焙焼設備。
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