JP2013164226A - 廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法 - Google Patents

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知広 傳田
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Kentaro Yoshinaga
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Abstract

【課題】低空気比燃焼を可能とする廃棄物焼却炉及び方法を提供することを課題とする。
【解決手段】廃棄物投入口13から落下投入された廃棄物を燃焼する主燃焼室11を有し、主燃焼室11での燃焼後の未燃ガスを燃焼する二次燃焼室12が該主燃焼室11の出口側に接続されており、主燃焼室下部に、主燃焼室内での廃棄物の移動方向で、乾燥火格子11a、燃焼火格子11bそして後燃焼火格子11cが順に設けられていると共に、燃焼火格子11bと後燃焼火格子11cのそれぞれの下方へ一次空気を供給する一次空気供給手段21が設けられている火格子式の廃棄物焼却炉において、焼却炉の排ガスの一部を廃棄物の乾燥用ガスとして乾燥火格子11aの下方へ供給する循環排ガス供給手段31を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、都市ごみ等の廃棄物を焼却する火格子式の廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法に関する。
都市ごみ等の廃棄物を焼却処理する焼却炉として、火格子式廃棄物焼却炉が広く用いられており、その代表的なものの概要構成を添付図面の図3に示す。この図3の形式の焼却炉は特許文献1にも開示されている。
図3に示される焼却炉は、廃棄物を燃焼する主燃焼室1の下部に廃棄物の移動方向に配置され三段から成る火格子(乾燥火格子1a、燃焼火格子1bそして後燃焼火格子1c)を有し、後燃焼火格子1cの上方に位置する主燃焼室1の出口に二次燃焼室2が連設されている。上記主燃焼室1には乾燥火格子1aの上方に位置して廃棄物投入口3がそして後燃焼火格子1cの右下方には灰落下口4がそれぞれ設けられている。通常、上記二次燃焼室2は廃熱回収用の廃熱ボイラ5の一部でもあり入口近傍部分である。また、上記二次燃焼室2には、外部からの二次空気を主燃焼室1内へ吹き込む二次空気吹込み口(図示せず)が設けられている。
図3に示される焼却炉にあっては、廃棄物投入口3から炉内に投入された廃棄物は、シュートを通して乾燥火格子1a上に堆積され、乾燥火格子1aの下からの一次空気と炉内の輻射熱により乾燥されると共に、昇温されて着火する。すなわち、上記乾燥火格子1aの直上方では、廃棄物の流れ方向の上流側たる左域空間で乾燥領域をそして下流側たる右域空間では燃焼開始領域を形成する。燃焼開始領域で着火して燃焼を開始した廃棄物は、燃焼火格子1b上に送られ、廃棄物が熱分解ガス化され可燃性ガスが発生し、燃焼火格子1bの下から送られる燃焼用の一次空気によりガス分と固形分が燃焼し、上記燃焼火格子1bの直上方空間で主燃焼領域を形成する。そして、更に後燃焼火格子1c上で、後燃焼火格子1cの下から送られる燃焼用の一次空気により固定炭素など未燃分が完全に燃焼し、該後燃焼火格子1c直上方空間で後燃焼領域を形成する。しかる後、後燃焼後に残った灰は、灰落下口4より外部に排出される。かくして廃棄物は三段の火格子1a〜1cの下から吹き上げる一次空気により、燃焼する。
このような焼却炉では、廃棄物の燃焼は主燃焼室1内で行われ、燃焼排ガスに含まれている未燃ガスは、二次燃焼用空気吹込み口からの二次空気を受けて二次燃焼室2で二次的な燃焼が行われて未燃分が完全に燃焼する。二次燃焼室2からの排ガスは、廃熱ボイラ5にて熱交換された後に、減温塔6、バグフィルタ7、さらに触媒脱硝装置8を経由して無害化された状態で煙突9から外部に放出される。廃熱ボイラでは、高温の燃焼排ガスから熱交換器により熱回収され蒸気を発生し、その蒸気を熱供給,発電等に供している。
この図3の焼却炉は、上述の一次空気と二次空気のための2系統の燃焼用空気供給系を備え、一次空気供給系はファン10からダンパ等の流量調節機構を介して火格子1a〜1cに空気を送り込む系統であって、図3ではファン10により送気される一次空気を予熱する予熱器11を有しており、二次空気供給系(図示せず)はファンからダンパ等の流量調節機構を介して二次燃焼用空気を吹込み口から二次燃焼室2内に吹き込む系統である。上記予熱器は、廃棄物の燃焼熱により上記廃熱ボイラ5で発生した蒸気の熱を利用を予熱源として利用している。
特開平9-49624
図3に示されるような従来の廃棄物焼却炉では、実際に炉内に供給する空気量を廃棄物の燃焼に必要な理論空気量で除した比(空気比)は、通常1.6程度である。これは、一般燃料の燃焼に必要な空気比である1.05〜1.2に比べて大きくなっている。その理由は、廃棄物には、上記一般燃料としての液体燃料や気体燃料に比べて不燃分が多く、かつ燃料分の分布が不均質なため、空気の利用効率が低く、燃焼を行うには多量の空気が必要となるためである。しかし、単に供給空気を多くすると、空気比が大きくなるにしたがって排ガス量も多くなるので、これに伴ってより大きな排ガス処理設備が必要となる。
焼却炉において空気比を小さくした状態で支障なく廃棄物を燃焼することができれば排ガス量は低減し、排ガス処理設備がコンパクトになり、その結果、廃棄物焼却施設全体が小型化して設備費を低減できる。これに加えて、排ガス処理のための薬剤量も低減するので、運転費を低減できる。さらには、熱回収できずに大気に捨てられる熱量を低減させ、廃熱ボイラの熱回収率が向上できるので、廃棄物発電の効率を上げることができる。
このような状況のもとで、空気比を1.3以下の低空気比で廃棄物焼却炉を操業することが検討されている。低空気比操業を行うことにより焼却炉より排出される排ガス量が低減されるため、排ガスの体積当たりの顕熱が増加し廃熱ボイラでの熱回収効率が向上して発生蒸気による発電効率が向上でき、また、排ガス処理設備をコンパクトにでき廃棄物焼却設備全体をコンパクトにできる効果がある。
しかしながら、このように、低空気比燃焼に対する利点は大きくなるが、一方で、低空気比燃焼では燃焼が不安定になるという問題が残る。すなわち、低空気比で廃棄物を燃焼させると、燃焼が不安定となり、COの発生が増加したり、火炎温度が局所的に上昇してNOxが急増したり、煤が大量に発生したり、クリンカが発生したり、局所的な高温により炉の耐火物の寿命が短くなるという問題点がある。
火格子式焼却炉では、焼却炉へ供給する空気量を低減して低空気比燃焼を指向する場合でも、乾燥、燃焼、後燃焼のため火格子から供給する一次空気は空気比1.0程度は供給しないと廃棄物の燃焼状況が悪化してしまい、燃え切りが悪くなり灰分中未燃分の増加(熱勺減量の増加)につながることになってしまう。したがって、低空気比燃焼での操業を行うためには、二次空気量をも減少させることが試みられているが、次のような問題がある。すなわち、低空気比燃焼を指向し二次空気量を減少させると、二次空気が炉内発生ガスと十分な混合がなされないため、未燃ガスが完全燃焼されず、燃焼排ガス中に数百ppmオーダのCOガスが残存する場合があり、COスパイクの発生の原因となる。COスパイクが発生すると、有害物質を含んだ排ガスが炉外に放出されることになり、公害防止の上から好ましくない。そのため低空気比燃焼を実現するのが困難になっている。
また、火格子式廃棄物焼却炉においては、乾燥火格子、燃焼火格子、後燃焼火格子の各火格子下より空気(一次空気)を供給しており、乾燥火格子上では廃棄物の乾燥と着火、初期燃焼が行われる。廃棄物の含有水分の増加によって廃棄物が保有するカロリー量が低下して、炉内の燃焼状況が悪化する場合には、火格子下から供給する一次空気を予熱して、廃棄物の乾燥、燃焼を促進させている。一次空気の予熱には、特許文献1では、廃棄物燃焼熱によりボイラで発生させた蒸気を利用しているので、この予熱のために蒸気を利用することにより、発電タービンに供給可能な蒸気量が減少してしまい、その結果、発電量が低下する。
本発明は、かかる事情に鑑み、低空気比燃焼を行った場合においても、CO等の有害ガスの発生を抑制でき、廃棄物を安定して燃焼できるとともに、廃棄物の乾燥と初期燃焼が行われる乾燥火格子に供給する酸化剤ガスを予熱する加熱用熱源としてボイラで発生した蒸気をさほど使用することのない火格子式の廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法を提供することを課題とする。
本発明によると、上記課題は、次のように構成される廃棄物焼却炉あるいは廃棄物焼却方法によって解決される。
<廃棄物焼却炉>
本発明に係る火格子式の廃棄物焼却炉は、廃棄物投入口から落下投入された廃棄物を燃焼する主燃焼室を有し、主燃焼室での燃焼後の未燃ガスを燃焼する二次燃焼室が該主燃焼室の出口側に接続されており、主燃焼室下部に、主燃焼室内での廃棄物の移動方向で、乾燥火格子、燃焼火格子そして後燃焼火格子が順に設けられていると共に、燃焼火格子と後燃焼火格子のそれぞれの下方へ一次空気を供給する一次空気供給手段が設けられている。
かかる廃棄物焼却炉において、本発明では、焼却炉の排ガスの一部を廃棄物の乾燥用ガスとして乾燥火格子の下方へ供給する循環排ガス供給手段を有していることを特徴としている。
本発明において、循環排ガス供給手段は一次空気供給手段と該一次空気供給手段の分岐管により接続されていて、循環排ガス供給手段へ一次空気の一部を流入させて循環排ガスとの混合ガスを形成し、該混合ガスを乾燥用ガスとして供給するようになっていることが好ましい。
また、本発明において、循環排ガス供給手段は、乾燥用ガスを加熱することとしてもよい。
<廃棄物焼却方法>
本発明に係る廃棄物焼却方法は、廃棄物投入口から落下投入された廃棄物を燃焼する主燃焼室を有し、主燃焼室での燃焼後の未燃ガスを燃焼する二次燃焼室が該主燃焼室の出口側に接続されており、主燃焼室下部に、主燃焼室内での廃棄物の移動方向で、乾燥火格子、燃焼火格子そして後燃焼火格子が順に設けられている火格子式の廃棄物焼却炉にて、燃焼火格子と後燃焼火格子のそれぞれの下方へ一次空気を供給する。
かかる廃棄物焼却方法において、本発明では、焼却炉の排ガスの一部を廃棄物の乾燥用ガスとして乾燥火格子の下方へ供給することを特徴としている。
本発明においては、循環排ガスへ一次空気の一部を流入させて循環排ガスとの混合ガスを形成し、該混合ガスを乾燥用ガスとして供給することが好ましい。
また、本発明において、乾燥用ガスを加熱することとしてもよい。
このような本発明の廃棄物焼却炉そして廃棄物焼却方法にあっては、一次空気は燃焼火格子そして後燃焼火格子の下方へ供給され、乾燥火格子の下方へは焼却炉の排ガスの一部が循環排ガス供給手段から乾燥用ガスとして供給される。この循環排ガスとして、例えば、バグフィルタ出口における排ガスの一部を循環して用いる場合には、循環排ガスの温度が150℃程度、酸素濃度が数体積%程度である。
上述のように、循環排ガスは空気に比べて酸素濃度が低いため、乾燥火格子の下方から乾燥用ガスとして循環排ガスを供給した場合には、焼却炉全体の観点では供給する酸素量が少なくなることとなる。そのため、低空気比燃焼を指向して一次空気量を低減し、二次燃焼用空気量も低減することを検討する際に、従来の焼却炉で低空気比燃焼を試みる場合よりも、本発明では乾燥火格子の下方へ供給される乾燥用ガスの抑制された酸素量に相当する分だけ二次空気量を多めに供給することができることになる。すなわち、二次燃焼用二次空気の供給量の調整幅を増やすことができ、低空気比燃焼でも二次燃焼室での未燃ガスの燃焼を円滑に行えるので、COやNOxの発生を抑制でき安定した燃焼を行うことができ、低空気比燃焼を達成できる。
また、上述のように、循環排ガスは常温空気に比べてガス温度が高いため、循環排ガスを乾燥用ガスとして供給することにより、乾燥火格子での廃棄物の乾燥の効率が向上する。廃棄物の乾燥を目的として乾燥火格子の下方へ供給する一次空気を予熱している特許文献1の場合と比較すると、本発明では、乾燥火格子に供給する乾燥用ガスを予熱する必要が無いため予熱用熱源としてボイラで発生した蒸気を使用することが無いか、もしくは、加熱する場合でも加熱エネルギーが少なくてよいため予熱用熱源として使用する蒸気が少なくてすみ、発電タービンに十分な量の蒸気を送ることができ、発電量を増大できる。
さらには、空気と循環排ガスの混合ガスを乾燥用ガスとしたり、あるいはこの乾燥用ガスを加熱する加熱手段を有することとすれば、廃棄物の質に応じた適正な乾燥と着火が達成できる。
本発明は、以上のように乾燥火格子の下方へ焼却炉の排ガスの一部を循環して、この循環排ガスを乾燥用ガスとして供給することとしたので、この乾燥用ガスとしての循環排ガスが、乾燥火格子上の廃棄物を乾燥し着火させるのに、十分かつ必要なだけの抑制された酸素量を廃棄物に供給するとともに、十分な温度に廃棄物を加熱することができる。そのため、乾燥用ガスとしての循環排ガスは、廃棄物を乾燥し着火させるのに、過剰に酸素を供給することがないため、その分、低空気比燃焼を行う際に二次燃焼用二次空気の供給量の調整幅を増やすことができ、低空気比燃焼でも二次燃焼室での未燃ガスの燃焼を円滑に行えるので、COやNOxの発生を抑制でき安定した燃焼を行うことができ、低空気比燃焼を達成できる
本発明の第一実施形態の廃棄物焼却炉装置の概要構成図である。 本発明の第二実施形態の廃棄物焼却炉装置の概要構成図である。 従来の廃棄物焼却炉装置の概要構成図である。
以下、添付図面の図1及び図2にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
<第一実施形態>
図1に示される本実施形態の廃棄物焼却炉は、廃棄物Pを燃焼するための主燃焼室11の出口側に二次燃焼室12が連設されている。二次燃焼室12は廃熱回収のための廃熱ボイラ17の一部でもあり入口近傍部分である。
主燃焼室11の下部には、廃棄物Pの移動方向(図では右方向)で、上流側から乾燥火格子11a、燃焼火格子11b、そして後燃焼火格子11cが順に設けられている。各火格子11a,11b,11cはそれぞれ、火格子上の廃棄物Pを右方に移動させる動作を伴っている。
上記焼却炉では、乾燥火格子11aの略左半部となる上流側の上方に、廃棄物投入口13が設けられており、該廃棄物投入口13から垂下するシュート14により上記主燃焼室11の上部空間に連通していて、廃棄物投入口13から投入された廃棄物Pが上記シュート14を経て上記乾燥火格子11aに落下するようになっている。該乾燥火格子11a上に落下した廃棄物Pは、各火格子11a〜11cの動作によって、火格子上に廃棄物Pの層を形成しつつ燃焼火格子11bそして後燃焼火格子11cへと移動する。各火格子11a〜11cの下方には、燃焼用のガスの供給を受けるための風箱11a−1,11b−1,11c−1が設けられている。風箱11b−1,11c−1には燃焼用の一次空気が供給され、風箱11aには焼却炉の排ガスの一部である循環排ガスが乾燥用ガスとして供給される。該乾燥用ガスは、乾燥火格子11a上の廃棄物Pの攪拌そして乾燥・着火に供され、一次空気は、燃焼火格子11bそして後燃焼火格子11c上の廃棄物Pの燃焼に使われるほか、火格子の冷却作用、廃棄物Pの攪拌作用を有する。また、後燃焼火格子11cに対して下流側で隣接する位置に、下方に開口する灰落下口15が設けられている。
主燃焼室11の出口部(下流側)の上方位置で該主燃焼室11に二次燃焼室12が連設されている。廃熱ボイラ17はその入口近傍部分が二次燃焼室12であり、二次燃焼室12に続いて屈曲流路空間が形成され、内壁面の水冷壁や伝熱管群により廃熱を回収し、上方の排出口17aから排ガスを後述の減温塔41以降での処理のために排出するようになっている。
また、上記廃熱ボイラ17の上部には、高温ガスを適宜排出するバイパス排出口17bも設けられていて、外部で上記排出口17aと合流している。
本実施形態では、焼却炉は、燃焼用空気となる一次空気と二次空気の2系統の空気供給手段と循環排ガス供給手段とを備えている。
一次空気供給手段21は、外部に設けられた空気供給源からの空気を管路22を経て、燃焼火格子11bと後燃焼火格子11cのそれぞれの風箱11b−1,11c−1に分岐供給管21b,21cから送り込むようになっており、上記管路22には、圧送用ファン23そして流量調整機構としてのダンパ(図示せず)が設けられている。また、二次空気供給手段(図示せず)は、外部に設けられた空気供給源からの空気を管路を経て、二次燃焼室12に送り込むようになっており、二次空気供給手段の管路には、図示しないが、一次空気供給手段21の場合と同様に、圧送用ファンそして流量調整機構としてのダンパが設けられている。
本実施形態では、さらに循環排ガス供給手段31が設けられている。該循環排ガス供給手段31は、後述の除塵装置の出口部と乾燥火格子11aの直下の風箱11a―1を管路32で接続していて、除塵後の排ガスを乾燥用ガスとして風箱11a―1へ送り込むようになっている。上記管路32には圧送用ファン33と流量調整機構としてのダンパ(図示せず)が設けられている。なお、上記風箱及び燃焼用の一次空気そして乾燥用ガスを供給するための管路等の構成は図示したものに限定されず、焼却炉の規模、形状、用途等により適宜選択され得る。
廃熱ボイラ17の排出口17aには、図示されてはいないが、排出口17aから排出される排ガスの酸素濃度を検出する酸素濃度計が設けられていて、炉外に設けられた制御装置に該酸素濃度計の検出信号が送られ、制御装置が検出酸素濃度に応じて二次空気供給手段の上記ダンパの開度を制御するようになっていることが好ましい。
上記廃熱ボイラ17の後流側には、減温塔41、除塵装置42、触媒脱硝装置43が順次接続されていて、これらで無害化された排ガスが誘引ファン44で煙突45に送られ、該煙突45から大気に放出されるようになっている。
上記減温塔41は、廃熱ボイラ17の排出口17aそしてバイパス排出口17bから減温塔41内に導入された排ガスに散水を行って、次の除塵装置42に適した温度まで該排ガスの温度を降下させるようになっている。
減温塔41と除塵装置42とはダクトで接続されていて、降温された排ガスは、除塵装置42に入る前に消石灰や活性炭の添加を受けて酸性ガスの中和とダイオキシン類の吸着除去がなされてから除塵装置42に導入される。除塵装置42に導かれた降温排ガスは、該除塵装置42のバグフィルタ等により飛灰や中和反応生成物が除去された後、触媒脱硝装置43に送られる。飛灰や中和反応生成物は除塵装置42の下部から排出される。除塵後の排ガスは、予熱器43Aで予熱されアンモニア等の脱硝剤の添加を受けた後、触媒脱硝装置43で脱硝され、無害化された状態で誘引ファン44によって煙突45にもたらされ、大気に放出される。なお、上記除塵装置としては、例えば、バグフィルタ方式、サイクロン方式、電気集塵方式等の除塵装置を用いることができる。
本実施形態では、除塵装置42の出口側に循環排ガス供給手段31の管路32が接続されている。かくして、減温塔41で除塵に適した温度まで降温したものの、大気温度に比べるとはるかに高温で酸素濃度の低い排ガスが除塵された状態で、上記循環排ガス供給手段31(管路32)により乾燥火格子11aの風箱11a−1に乾燥用ガスとして送入される。
このような本実施形態の焼却炉では、各火格子11a〜11cの上に廃棄物Pの層が形成される。
乾燥火格子11a上の廃棄物Pは、廃棄物の流れ方向の上流側範囲で乾燥され、下流側範囲で着火して燃焼が開始する。燃焼火格子11b上の廃棄物Pはここで熱分解そして部分酸化が行われ可燃性ガスが発生し、可燃性ガスと固形分が燃焼する。廃棄物Pはこの燃焼火格子11b上で実質的に殆んど燃焼される。しかる後、僅かに残った廃棄物P中の固定炭素など未燃分が後燃焼火格子11c上で完全に燃焼される。
主燃焼室11内で燃焼されずに残った可燃性ガスは未燃ガスとして、上記後燃焼火格子11cの上方に位置する二次燃焼室12に流入してここで二次燃焼用空気を供給され燃焼する。
このような本実施形態の焼却炉は、次の要領で運転される。
先ず、廃棄物投入口13へ廃棄物Pを投入すると、シュート14を経て落下する廃棄物Pは乾燥火格子11aに堆積され、各火格子11a〜11cの動作により、燃焼火格子11b上そして後燃焼火格子11c上へと移動し、各火格子11a〜11c上に廃棄物Pの層を形成する。
乾燥火格子11aは風箱11a―1を経て循環排ガスを乾燥用ガスとして受け、燃焼火格子11bと後燃焼火格子11cは、風箱11b−1そして11c−1を経て、燃焼用の一次空気を受けており、これにより各火格子11a〜11c上の廃棄物Pは乾燥されてから燃焼する。
乾燥火格子11aでは主として廃棄物Pの乾燥と着火が行われる。すなわち、乾燥火格子11aの廃棄物の流れ方向の上流側域で乾燥がそして下流側域で着火(燃焼開始が)行われる。したがって、この乾燥火格子11a上での廃棄物Pの乾燥と着火には加熱のために熱は必要であるが酸素はさほど必要としない。このような状況で、風箱11a―1から送入される高温・低酸素濃度の循環排ガスは、上述の乾燥そして着火のための乾燥用ガスとして好適である。また、後述するように焼却炉の低空気比燃焼に寄与する。燃焼火格子11bでは、火格子下から吹き込まれる一次空気を受けて、主として廃棄物Pの熱分解、部分酸化が行われ可燃性ガスが発生し、可燃性ガスと固形分の燃焼が行われる。燃焼火格子11bにおいて廃棄物Pの燃焼は実質的に完了する。後燃焼火格子11c上では、火格子下から吹き込まれる一次空気を受けて、僅かに残った廃棄物P中の固定炭素など未燃分を完全におき燃焼させる。完全に燃焼した後の燃焼灰は、灰落下口15より排出される。
主燃焼室11内で発生した未燃ガスは、二次燃焼室12に導かれ、そこで上述の二次空気と混合・攪拌され二次燃焼し、二次燃焼室12からの燃焼排ガスは廃熱ボイラ17で熱回収される。熱回収された後、廃熱ボイラ17から排出された燃焼排ガスは、減温塔41で除塵装置42に適した温度にまで降温された後、消石灰による酸性ガスの中和と、活性炭によるダイオキシン類の吸着が行われ、しかる後、除塵装置42に送られ、活性炭や中和反応生成物などが回収される。上記除塵装置42で除塵された後の燃焼排ガスは、アンモニアの添加を受けてから触媒脱硝装置43で脱硝されて無害化され、誘引ファン44により誘引され、煙突45から大気中に放出される。
本実施形態では、主燃焼室11の燃焼火格子11bと後燃焼火格子11cの下方から、燃焼用空気として一次空気が供給され、二次燃焼室12に二次燃焼用空気が供給される。そして、除塵装置42の出口側から抜き出された排ガスの一部を循環した循環排ガスが、乾燥火格子11aに乾燥用ガスとして供給される。
循環排ガスは空気に比べて酸素濃度が低いため、乾燥火格子の下方から乾燥用ガスとして循環排ガスを供給した場合には、焼却炉全体の観点では供給する酸素量が少なくなることとなる。そのため、低空気比燃焼を指向して一次空気量を低減し、二次燃焼用空気量も低減することを検討する際に、従来の焼却炉で低空気比燃焼を試みる場合よりも、本発明では乾燥火格子の下方へ供給される乾燥用ガスの抑制された酸素量に相当する分だけ二次空気量を多めに供給することができることになる。すなわち、二次燃焼用二次空気の供給量の調整幅を増やすことができ、低空気比燃焼でも二次燃焼室での未燃ガスの燃焼を円滑に行えるので、COやNOxの発生を抑制でき安定した燃焼を行うことができ、低空気比燃焼を達成できる。
また、本実施形態では、大気温度に比べて高温で酸素濃度の低く除塵された循環排ガスを乾燥用ガスとして供給することにより、廃棄物を乾燥、着火させるのに十分な温度に加熱することができる。
この乾燥用ガスとしての循環排ガスが、乾燥火格子上の廃棄物を乾燥し着火させるのに、十分かつ必要なだけの抑制された酸素量を廃棄物に供給するとともに、十分な温度に廃棄物を加熱することができる。そのため、乾燥用ガスとしての循環排ガスは、廃棄物を乾燥し着火させるのに、過剰に酸素を供給することがないため、その分、低空気比燃焼を行う際に二次燃焼用二次空気の供給量の調整幅を増やすことができ、低空気比燃焼でも二次燃焼室での未燃ガスの燃焼を円滑に行えるので、COやNOxの発生を抑制でき安定した燃焼を行うことができ、低空気比燃焼を達成できる。
<第二実施形態>
前述の第一実施形態では、一次空気供給手段21と循環排ガス供給手段31は、全く別のライン(管路)であったが、図2に示される第二実施形態は、一次空気供給手段21で供給される空気の一部が循環排ガス供給手段31で供給される循環排ガスに流入するようになっていること、そして、必要に応じ、一次空気そして循環排ガスを火格子の下方に送入される前に予め加熱されるようになっていること、に特徴を有している。
本実施形態の図2において、第一実施形態の図1と共通部位には同一符号を付して、その説明を省略する。
図2において、好ましい形態として、一次空気供給手段21の管路22には、圧送ファン23の下流側に加熱手段24が設けられ、循環排ガス供給手段31の管路32には、圧送ファン33の下流側に加熱手段34が設けられている。上記一次空気供給手段21の管路22と上記循環排ガス供給手段31の管路32とは互いの加熱手段24,34に対して下流側位置で、一次空気供給手段21の分岐管26により接続されていて、一次空気の一部が循環排ガスに流入するようになっている。
かくして、本実施形態では、一次空気そして循環排ガスがそれぞれ、必要に応じ好適な温度にまで加熱手段24、34により加熱昇温され、昇温した一次空気が循環排ガスに流入して混合ガスとなって乾燥用ガスとして乾燥火格子11aの風箱11a―1に送入される。したがって、循環排ガスの酸素分が低い場合や温度が十分に高温でない場合でも、乾燥火格子11aの下方に供給される混合ガスは、廃棄物Pの乾燥・着火に十分な温度そして酸素量を確保することとなる。上記分岐管26から循環排ガス供給手段31へ流入される空気量は少なくて良いので、一次空気供給手段21から、燃焼火格子11b、後燃焼火格子11cの直下の風箱11b−1、11c−1に供給される一次空気はさほど減量することもない。また、一次空気は加熱手段24により加熱されているので、廃棄物Pの燃焼そして後燃焼にも好都合である。上記加熱手段24、34の熱源としては、廃熱ボイラ17における蒸気熱を使用できる。この場合においても、加熱手段24では循環排ガスに流入する少量の一次空気を昇温させるだけの熱量分だけ加熱すれば良いので、そのために要する蒸気も少量ですむ。また、加熱手段34では循環排ガスをさらに昇温させるだけの熱量分だけ加熱すれば良いので、そのために要する蒸気も少量ですむ。したがって、廃熱ボイラで回収する熱量にはさほど影響はもたらされない。そのため、発電タービンに十分な量の蒸気を送ることができ、発電量を増大できる。
11 主燃焼室
11a 乾燥火格子
11b 燃焼火格子
11c 後燃焼火格子
12 二次燃焼室
13 廃棄物投入口
21 一次空気供給手段
26 分岐管
31 循環排ガス供給手段

Claims (6)

  1. 廃棄物投入口から落下投入された廃棄物を燃焼する主燃焼室を有し、主燃焼室での燃焼後の未燃ガスを燃焼する二次燃焼室が該主燃焼室の出口側に接続されており、主燃焼室下部に、主燃焼室内での廃棄物の移動方向で、乾燥火格子、燃焼火格子そして後燃焼火格子が順に設けられていると共に、燃焼火格子と後燃焼火格子のそれぞれの下方へ一次空気を供給する一次空気供給手段が設けられている火格子式の廃棄物焼却炉において、
    焼却炉の排ガスの一部を廃棄物の乾燥用ガスとして乾燥火格子の下方へ供給する循環排ガス供給手段を有していることを特徴とする火格子式の廃棄物焼却炉。
  2. 循環排ガス供給手段は一次空気供給手段と該一次空気供給手段の分岐管により接続されていて、循環排ガス供給手段へ一次空気の一部を流入させて循環排ガスとの混合ガスを形成し、該混合ガスを乾燥用ガスとして供給することとする請求項1に記載の火格子式の廃棄物焼却炉。
  3. 循環排ガス供給手段は、乾燥用ガスを加熱する加熱手段を有していることとする請求項1又は2に記載の火格子式の廃棄物焼却炉。
  4. 廃棄物投入口から落下投入された廃棄物を燃焼する主燃焼室を有し、主燃焼室での燃焼後の未燃ガスを燃焼する二次燃焼室が該主燃焼室の出口側に接続されており、主燃焼室下部に、主燃焼室内での廃棄物の移動方向で、乾燥火格子、燃焼火格子そして後燃焼火格子が順に設けられている火格子式の廃棄物焼却炉にて、燃焼火格子と後燃焼火格子のそれぞれの下方へ一次空気を供給する廃棄物焼却方法において、
    焼却炉の排ガスの一部を廃棄物の乾燥用ガスとして乾燥火格子の下方へ供給することを特徴とする廃棄物焼却方法。
  5. 循環排ガスへ一次空気の一部を流入させて循環排ガスとの混合ガスを形成し、該混合ガスを乾燥用ガスとして供給することとする請求項4に記載の廃棄物焼却方法。
  6. 乾燥用ガスを加熱することとする請求項4又は5に記載の廃棄物焼却方法。
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