JP2001311588A - 排ガス処理方法及び装置 - Google Patents

排ガス処理方法及び装置

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JP2001311588A
JP2001311588A JP2000128673A JP2000128673A JP2001311588A JP 2001311588 A JP2001311588 A JP 2001311588A JP 2000128673 A JP2000128673 A JP 2000128673A JP 2000128673 A JP2000128673 A JP 2000128673A JP 2001311588 A JP2001311588 A JP 2001311588A
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Kosuke Yamashita
幸介 山下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化石燃料を多量に使用するスクラップ溶解炉
や予熱炉から発生し潜熱成分を多く含む排ガスを燃焼さ
せずに、かつ、排ガス組成の変動に伴う設備トラブルを
回避しながら、排ガス中のダイオキシン類を除去して回
収する。 【解決手段】 鉄系スクラップの溶解炉1又は予熱炉2
から発生した排ガスをホットサイクロン3で1次集塵
後、間接冷却塔4で間接冷却し、主乾式集塵機5で除塵
してダイオキシン類を低温除去した後排ガス回収を行な
う際、溶解炉又は予熱炉から発生した排ガスの組成を分
析し、排ガスが還元性の場合は主乾式集塵機5で除塵
し、排ガスが酸化性の場合はバイパス用の乾式集塵機6
で除塵する。バイパス用集塵機としては、乾式集塵機6
の代わりにベンチュリースクラバー等の湿式集塵機を用
いることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄系スクラップの
溶解炉や予熱炉から発生する排ガスを処理する方法及び
装置、特に、排ガス中の有害物質を除去しつつ、排ガス
中の潜熱成分を有効利用するために回収する排ガス処理
方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境に対する規制は益々厳しくな
ってきており、スクラップの溶解工程から発生する排ガ
ス中の浮遊粉塵のみならず、多種の有害物質を規制値以
下に低減する必要がある。特にダイオキシン類について
は衆人の注目するところであり、規制値そのものも徐々
に厳しくなっている。
【0003】この対策として、厚生省の都市ゴミ焼却炉
におけるガイドラインに準じて、溶解炉の排ガス処理が
実施されている。具体的には、図4に示すように、溶解
炉1或いは予熱炉2のガス流れの後段に燃焼塔17を設
置して、排ガスを完全燃焼・高温分解処理した後、冷却
塔18において速やかに冷却し、更に排ガス中のダスト
除去のためバグフィルター等を使用した集塵機19で除
塵してから大気放出する。
【0004】ところで、一般に、鉄系スクラップ等を溶
解するためには、電気炉、転炉、キュポラ等が採用され
ている。
【0005】電気炉を用いる場合、炉内から発生する排
ガスは未燃焼CO及びその他有害ガス成分等を含んでい
るので、これらを酸化燃焼及び高温分解するため燃焼塔
が使用される。そして、省エネルギーの観点から、燃焼
塔出側の高温排ガスの顕熱を利用するため、燃焼塔の後
段にスクラップバケット中のスクラップを排ガスによっ
て予熱するSPH(スクラップ予熱装置)を設置するこ
とがある。SPH後は、通常、冷却機を通した後、集塵
機にて除塵後スタックから大気放散されるのみであるた
め、SPHにて温度を上げるとダイオキシン類を始めと
して排ガス中に有害物質が増えるので、予熱温度はかな
り抑制されている。
【0006】そこで、最近の電気炉法では、充分なスク
ラップ予熱のためにシャフト炉、ロータリー炉等の予熱
炉を電気炉に組み合わせ、電気炉内で炭材を多量に使用
してCOを発生させ、排ガスの顕熱及び潜熱をスクラッ
プ予熱に利用することや、転炉と電気炉を組み合わせる
ことが提案されており、予熱後の排ガスのCO成分は回
収して利用できる程度まで高くなる場合もある。
【0007】一方、一般的な転炉法ではスクラップの配
合比は1〜2割以下で、残りの大部分の鉄源には高炉で
還元された溶銑を使用する。転炉から発生する排ガスの
組成は極めてCOリッチのため、通常循環水を用いた湿
式集塵を行った後、ガスホルダーに生ガスとして回収
し、製鉄所内で発電等に利用する。近年、スクラップの
リサイクルの観点から、転炉にて効率的にスクラップを
大量溶解するため、溶銑を殆ど使用しないで、化石エネ
ルギーである石炭・コークス等の炭材を大量に使用する
方法が提案されている。この場合は排ガス中のCO成分
が高くなり、この2次燃焼熱と顕熱を利用してスクラッ
プの予熱が行なわれるが、炭材の使用量によっては予熱
後の排ガス中のCO濃度がまだかなり高い場合がある。
【0008】また、キュポラのような充填層型溶解炉で
は、溶解炉内にスクラップとコークスを混合・水平層状
・鉛直方向層状等のように充填し、コークスの燃焼熱源
或いは炉内に吹き込む粉炭の燃焼熱源によってスクラッ
プを溶解し、主に溶銑成分(溶湯中炭素分が約2%以
上)の溶湯を得る。この場合、炉内にて2次燃焼を促進
し、その熱源で炉内に充填されているスクラップを予熱
溶解することが一般的である。従って、その排ガス中の
CO成分はかなり高く、潜熱成分の有効利用が望まれ
る。しかしながら、従来は排ガスを大気放散するため、
排ガス中に含まれるCO成分を出来るだけ低減させるこ
とを目的として燃焼させた後、冷却・除塵して、スタッ
クから排出している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、スクラ
ップ予熱後の排ガス組成中には、たとえばCO濃度が2
0〜30%超、H2濃度が数%〜10%超等と有効利用
できる潜熱成分が熱量換算で4〜4.5MJ/Nm3
度以上もあって高炉ガスよりも高い熱量に相当するほど
多く含まれていると同時に、ダイオキシン類を始めとす
る有害物資も多く含有され、排ガスの無害化処理は必須
であるが、前述のように燃焼塔で完全燃焼させてしまう
のでは、潜熱成分の有効利用は不可能である。そこで、
排ガス中の潜熱成分を有効利用するためには、排ガスを
燃焼させないでダイオキシン類を除去することが必須と
なる。
【0010】排ガスを燃焼させないでダイオキシン類を
除去するためには、排ガスを80℃程度以下に冷却し、
ダイオキシン類を排ガス中に含有されているダストに固
体或いは液体として付着させ、それを乾式集塵機で除去
すればよい。この低温除去は、ダイオキシンが100℃
以下の低温度域では液体或いは固体となる性質を利用す
るものである。
【0011】ところが、鉄系スクラップ溶解炉の溶湯か
ら発生する排ガス中のダストには鉄分が含まれている。
特に、排ガス成分中のCO・H2濃度が高い還元性雰囲
気では、ダスト中に金属鉄の占める割合が高くなる。ダ
スト中の鉄の形態を例にとれば、Fe23よりもFe
O、FeOよりもFeが多くなる。他方、CO・H2
度が低い、即ちCO2・O2が高い酸化性雰囲気中では、
金属鉄の比率は大きく下がる。実際のスクラップ溶解炉
における操業タイミングで示すと、排ガス成分は、吹酸
中は還元性となり、吹酸初期或いは末期は酸化性、非吹
酸中又は待機中はほぼ空気組成に近くなる。転炉におけ
るスクラップ溶解の様にバッチ処理の場合は、このよう
に還元性ガスと酸化性ガスが交互に流れる。溶解中に還
元性排ガスから乾式集塵機のフィルターに付着・堆積し
た金属鉄を多量に含んだダストは、溶解終了後ほぼ空気
組成に近い排ガスに晒される。この場合、極めて活性な
微粒子状の金属鉄は、急激に酸化発熱を起こす。ダスト
の温度が高くなると、排ガスの温度を下げてダストに付
着させた固体或いは液体状のダイオキシン類は、再度気
化して排ガス気流中に放出される。更に、高温のダスト
が触媒として作用し、排ガス中の前駆体物質であるフェ
ノール・クロロベンゼン等からダイオキシン類を再合成
させる。よって、このバッチ処理にともなう排ガス性状
の変動にどう対応するかが大きな課題となる。
【0012】本発明は、操業変化に応じた排ガス成分の
変動に充分対応しながら、鉄系スクラップの溶解炉や予
熱炉から発生する排ガス中の潜熱成分を燃焼させること
なく、ダイオキシン類を除去して規制値を満足させつ
つ、ガス回収を実施することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の(1)〜
(8)の通りである。
【0014】(1)鉄系スクラップの溶解炉又は予熱炉
から発生した排ガスを1次集塵後間接冷却し、主乾式集
塵機で除塵してダイオキシン類を低温除去した後排ガス
回収を行なう方法において、溶解炉又は予熱炉から発生
した排ガスの組成を分析し、排ガスが還元性の場合は主
乾式集塵機で除塵し、排ガスが酸化性の場合はバイパス
用集塵機で除塵することを特徴とする排ガス処理方法。
【0015】(2)鉄系スクラップの溶解炉又は予熱炉
から発生した排ガスを1次集塵後間接冷却し、主乾式集
塵機で除塵してダイオキシン類を低温除去した後排ガス
回収を行なう装置において、溶解炉又は予熱炉から発生
した排ガスの組成を分析する排ガス分析計を備え、主乾
式集塵機とバイパス用集塵機とを並列且つ切替可能に設
けたことを特徴とする排ガス処理装置。
【0016】(3)前記バイパス用集塵機が乾式集塵機
又は湿式集塵機である前記(1)の排ガス処理方法。
【0017】(4)前記バイパス用集塵機が乾式集塵機
又は湿式集塵機である前記(2)の排ガス処理装置。
【0018】(5)鉄系スクラップの溶解炉又は予熱炉
から発生した排ガスを1次集塵後間接冷却し、主乾式集
塵機で除塵してダイオキシン類を低温除去した後排ガス
回収を行なう方法において、溶解炉又は予熱炉から発生
した排ガスの組成を分析し、及び/又は、主乾式集塵機
の出側の排ガス温度を測定し、排ガスが酸化性の場合、
及び/又は、主乾式集塵機出側の排ガス温度が上昇した
場合には、主乾式集塵機の入側で排ガスに加湿すること
を特徴とする排ガス処理方法。
【0019】(6)鉄系スクラップの溶解炉又は予熱炉
から発生した排ガスを1次集塵後間接冷却し、主乾式集
塵機で除塵してダイオキシン類を低温除去した後排ガス
回収を行なう装置において、主乾式集塵機の入側に排ガ
ス加湿器を備え、さらに、溶解炉又は予熱炉から発生し
た排ガスの組成を分析する排ガス分析計、及び/又は、
主乾式集塵機の出側に排ガス温度計を備えたことを特徴
とする排ガス処理装置。
【0020】(7)主乾式集塵機の入側に排ガス加湿器
を備えたことを特徴とする前記(2)又は(4)の排ガ
ス処理装置。
【0021】(8)主乾式集塵機の出側に排ガス温度計
を備えたことを特徴とする前記(7)の排ガス処理装
置。
【0022】なお、本発明において排ガスが酸化性であ
るとは、ダスト中に捕捉された金属鉄の微粒子を酸化発
熱させる場合をいい、排ガスが還元性であるとは、ダス
ト中に捕捉された金属鉄の微粒子を酸化発熱させない場
合をいう。したがって、基本的には、排ガス成分中に酸
素を含有している場合が酸化性であり、排ガス成分中に
酸素を含有していない場合が還元性である。ただ、具体
的状況に応じて、排ガス中のCO2ガス、H2Oガス等が
ダスト中に捕捉された金属鉄の微粒子を酸化発熱させる
場合には、排ガスが酸化性であると判断して適切に対応
するものとする。
【0023】
【発明の実施の形態】図1に本発明の排ガス処理装置の
実施例を示す。この例では、バイパス用集塵機として乾
式集塵機6を設けてある。溶解炉1で発生した排ガス
は、スクラップ予熱炉2・1次集塵機として設置したホ
ットサイクロン3を通り、間接冷却機4で冷却され、主
乾式集塵機5で除塵された後吸引ファン8で吸引されな
がら、ガスホルダー11に回収される。排ガス分析計1
2によって排ガス組成を分析し、その組成が回収に不適
当になると、切替弁9によって流路が切り替えられ、排
ガスはスタック10から大気中に放散される。更に、吹
酸末期或いは停止後等に酸素濃度が高くなったことが検
知されると、切替弁7によって主乾式集塵機5と並列に
設置されたバイパス用の乾式集塵機6に流路が切り替え
られる。
【0024】この例では1次集塵機としてホットサイク
ロン3を示すが、これによりダスト中の粗粒分、予熱炉
2から飛散した小片スクラップ・ゴミ類等を回収除去す
る。
【0025】1次集塵機と主乾式集塵機5との間に設置
した間接冷却機4では、主乾式集塵機5での排ガス温度
が約80℃以下となるように排ガスを冷却する。間接冷
却機4は、前後のダクトの水冷化等と組み合わせること
により、排ガスの冷却効率をより向上させることができ
る。間接冷却機4では排ガスに直接水を噴霧しないの
で、排ガスの露点温度上昇が防止でき、排ガス中湿分の
凝縮によるダクト・装置の腐食及び集塵機のフィルター
の目詰まり等を回避できる。一般に、間接冷却機には熱
交換の効率の観点から水管式が採用されるが、ダストの
目詰まり等による冷却効率の悪化及び圧損の増大が懸念
されるため、非吹錬中、ある頻度でダストブロアー等に
よりダストを除去することが必要となる。
【0026】本発明では、主乾式集塵機5と並列にバイ
パス用集塵機を設置して、排ガス組成の変動により両者
を使い分ける。前述したように、炭材を多量に使用しな
がらスクラップ溶解を行なう吹酸中は、還元性の排ガス
組成でダスト中に金属鉄分が多い。この場合は主乾式集
塵機5を通して除塵を行なう。吹酸末期になり、排ガス
組成中のCO濃度が低下するとガス回収には不適切であ
るので、ガスホルダー11の前に設置された切替弁9に
より回収を中止してスタック10から放散させる。更
に、吹酸停止により空気が排ガス中に混入し、排ガス分
析計12で酸素が検出されると、主乾式集塵機5のフィ
ルターに付着・堆積したダスト中の金属鉄の酸化発熱を
防止するため、吸引ファン8の前面に設置された切替弁
7によりガス流路を主乾式集塵機5からバイパス用の乾
式集塵機6に変更する。こうして、酸素を含有した排ガ
スは、金属鉄の含有の少ないダストが付着した乾式集塵
機6に導入され、ダストの酸化発熱なく除塵される。出
湯作業が終了後、次のヒートで吹酸が再開され、排ガス
中の酸素濃度が規定値より低くなった時点で切替弁7を
主乾式集塵機5側に戻す。以降この操作を繰り返すこと
により、排ガス成分変動に対応して、ガス回収とダイオ
キシン類の低減を両立させながら操業を行なうことが可
能となる。
【0027】吹錬末期或いは非吹錬中は、吹錬中と比較
して概ね排ガス流量はかなり減少しており、またダスト
量も遙かに少ない。よって、吸引ファン8の風量制御が
できれば、バイパス用の乾式集塵機6は主乾式集塵機5
よりも装置規模をかなり小さく設計でき、2系統の集塵
機をもつ費用増はかなり抑制される。
【0028】図2に本発明の排ガス処理装置の別の実施
例を示す。排ガス処理の基本は図1に示した例と同様で
あるが、1次集塵機としてダストキャッチャー13を使
用し、バイパス用集塵機として湿式集塵機であるベンチ
ュリースクラバー14を使用する。
【0029】主乾式集塵機5とベンチュリースクラバー
14の切替えのタイミング・考え方は図1に示したもの
と同様であるが、バイパス用集塵機として湿式のベンチ
ュリースクラバー14を使用することにより、湿式のた
めガス冷却も兼ねた集塵機となり、間接冷却機4を通す
必要がなくなるため、排ガスの分岐点を1次集塵機と間
接冷却機4との間に変更できる。湿式を使用すると集塵
水の処理等に費用がかかるが、吹錬初期・末期及び非吹
錬中は排ガス流量及びダスト量が少ないため、装置規模
をかなり小さく設計でき、費用増も抑制できる。一方、
分岐点を間接冷却機4の上流側にすることにより、主乾
式集塵機5内のフィルター上の金属鉄の多いダストのみ
ならず、間接冷却機4の水管等に付着した金属鉄の多い
ダストについても酸化発熱することを回避できる。ま
た、バイパス用集塵機へ切替中に、間接冷却機4の水管
をダストブロアー等でダスト除去することにより、常に
水管の冷却能力を高く維持できる。
【0030】なお、排ガスの流路をバイパス用集塵機側
へ切替中に、図1の例では主乾式集塵機5内を、また、
図2の例では間接冷却機4及び主乾式集塵機5内を窒素
等の不活性ガスでパージすれば、酸化性の排ガスが主乾
式集塵機5側に流れてダストが酸化発熱することをより
確実に防止することができる。
【0031】図3に本発明の排ガス処理装置の第3の実
施例を示す。排ガス処理の基本は図1に示した例と同様
であるが、バイパス用集塵機を設置しないで、排ガス加
湿器15を主乾式集塵機5の直前に設置した。この排ガ
ス加湿器15は、排ガス分析計12で分析した排ガス組
成や主乾式集塵機5直後の排ガス温度計16で測定した
排ガス温度に基づいて排ガスへの加湿量を制御できるよ
うに設計されている。
【0032】一般には、80℃程度以下に冷却された排
ガスを加湿すると、ダクト・配管の腐食、フィルターの
目詰まり等を引き起こす。しかし、前述のように、吹錬
末期或いは非吹錬中には、排ガス中の酸素によってダス
ト中の金属鉄が酸化し発熱する。そこで、排ガス組成や
主乾式集塵機5直後の排ガス温度を監視しながら、酸素
濃度や排ガス温度が上昇した時に排ガスを加湿し、ダス
トを濡らした状態にして発熱を抑制する。加湿の程度
は、排ガス分析計12の酸素濃度測定値のフィードフォ
ワード、及び/又は、主乾式集塵機5直後の排ガス温度
計16の温度測定値のフィードバックにより、最適・迅
速な制御を行なう。加湿により主乾式集塵機5内のフィ
ルターの濡れによる圧損が懸念されるが、加湿するタイ
ミングが吹錬末期或いは非吹錬中であり、排ガスの風量
は大幅に低下していること、排ガス温度を見ながらの加
湿制御であることのため、極端なダストの濡れは起きな
い。これにより、バイパス用集塵機を設置しなくても、
主乾式集塵機5内のダストの酸化発熱を防止できる。
【0033】また、排ガス加湿器15は、図1や図2に
示したようなバイパス用集塵機を並列に設けた排ガス処
理装置に備えることもできる。そうすれば、酸化性の排
ガスをバイパス用集塵機側に流路を切り替えて処理する
こともできるし、酸化性の排ガスを主乾式集塵機5の側
に流しながら、排ガス加湿器15からの加湿により対応
することもでき、操業の自由度が向上する。この場合、
主乾式集塵機5の出側の排ガス温度計16は必要に応じ
て備えればよい。
【0034】
【発明の効果】本発明により、化石燃料を多量に使用す
るスクラップ溶解炉や予熱炉から発生し潜熱成分を多く
含む排ガスを燃焼させずに、しかも、排ガス組成の変動
に伴う設備トラブルを回避しながら、排ガス中のダイオ
キシン類を除去して排ガスを回収することが可能とな
る。これにより、排ガスの潜熱成分を有効に利用するこ
とができる。更に、これに必要な設備投資も最小限に抑
えることができるため、極めて小さい投資規模とするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排ガス処理装置の主乾式集塵機と並列
にバイパス用の乾式集塵機を設置した実施例を示す図で
ある。
【図2】本発明の排ガス処理装置の主乾式集塵機と並列
にバイパス用の湿式集塵機としてベンチュリースクラバ
ーを設置した実施例を示す図である。
【図3】本発明の排ガス処理装置の主乾式集塵機の入側
に排ガス加湿器を備えた実施例を示す図である。
【図4】従来の排ガスを完全燃焼させる排ガス処理装置
の例を示す図である。
【符号の説明】
1 溶解炉 2 予熱炉 3 ホットサイクロン 4 間接冷却機 5 主乾式集塵機 6 乾式集塵機 7 切替弁 8 吸引ファン 9 切替弁 10 スタック 11 ガスホルダー 12 排ガス分析計 13 ダストキャッチャー 14 ベンチュリースクラバー 15 排ガス加湿器 16 排ガス温度計 17 燃焼塔 18 冷却塔 19 集塵機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C21C 5/38 C21C 5/38 Z F23J 15/06 F27D 21/00 A F27D 21/00 G F23J 15/00 K

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄系スクラップの溶解炉又は予熱炉から
    発生した排ガスを1次集塵後間接冷却し、主乾式集塵機
    で除塵してダイオキシン類を低温除去した後排ガス回収
    を行なう方法において、溶解炉又は予熱炉から発生した
    排ガスの組成を分析し、排ガスが還元性の場合は主乾式
    集塵機で除塵し、排ガスが酸化性の場合はバイパス用集
    塵機で除塵することを特徴とする排ガス処理方法。
  2. 【請求項2】 鉄系スクラップの溶解炉又は予熱炉から
    発生した排ガスを1次集塵後間接冷却し、主乾式集塵機
    で除塵してダイオキシン類を低温除去した後排ガス回収
    を行なう装置において、溶解炉又は予熱炉から発生した
    排ガスの組成を分析する排ガス分析計を備え、主乾式集
    塵機とバイパス用集塵機とを並列且つ切替可能に設けた
    ことを特徴とする排ガス処理装置。
  3. 【請求項3】 前記バイパス用集塵機が乾式集塵機又は
    湿式集塵機である請求項1記載の排ガス処理方法。
  4. 【請求項4】 前記バイパス用集塵機が乾式集塵機又は
    湿式集塵機である請求項2記載の排ガス処理装置。
  5. 【請求項5】 鉄系スクラップの溶解炉又は予熱炉から
    発生した排ガスを1次集塵後間接冷却し、主乾式集塵機
    で除塵してダイオキシン類を低温除去した後排ガス回収
    を行なう方法において、溶解炉又は予熱炉から発生した
    排ガスの組成を分析し、及び/又は、主乾式集塵機の出
    側の排ガス温度を測定し、排ガスが酸化性の場合、及び
    /又は、主乾式集塵機出側の排ガス温度が上昇した場合
    には、主乾式集塵機の入側で排ガスに加湿することを特
    徴とする排ガス処理方法。
  6. 【請求項6】 鉄系スクラップの溶解炉又は予熱炉から
    発生した排ガスを1次集塵後間接冷却し、主乾式集塵機
    で除塵してダイオキシン類を低温除去した後排ガス回収
    を行なう装置において、主乾式集塵機の入側に排ガス加
    湿器を備え、さらに、溶解炉又は予熱炉から発生した排
    ガスの組成を分析する排ガス分析計、及び/又は、主乾
    式集塵機の出側に排ガス温度計を備えたことを特徴とす
    る排ガス処理装置。
  7. 【請求項7】 主乾式集塵機の入側に排ガス加湿器を備
    えたことを特徴とする請求項2又は4記載の排ガス処理
    装置。
  8. 【請求項8】 主乾式集塵機の出側に排ガス温度計を備
    えたことを特徴とする請求項7記載の排ガス処理装置。
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