JP3575785B2 - 二次燃焼室の落下灰処理方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業廃棄物やごみの焼却炉からの焼却残渣、飛灰等の被溶融物を溶融処理する溶融炉から排出されたガス体(排ガス)を燃焼させる二次燃焼室に於いて利用されるものであり、二次燃焼室内に落下した一部未燃物を含む落下灰を、搬送用流体と共に二次燃焼室内へ循環再投入して燃焼させることにより、落下灰中に含まれている未燃物や有機塩素化合物を完全に燃焼・分解させることができると共に、落下灰による二次燃焼炉の閉塞事故を防止できるようにした二次燃焼室の落下灰処理方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市ごみ等の焼却炉から排出される焼却残渣や飛灰(以下被溶融物と云う)の減容化及び無害化を図る為、被溶融物の溶融固化処理法が注目され、現実に実用に供されている。被溶融物は溶融固化することにより、その容積を1/2〜1/3に減らすことができると共に、重金属等の有害物質の溶出防止や溶融スラグの再利用、最終埋立処分場の延命等が可能になるからである。
【0003】
而して、前記被溶融物の溶融固化処理方法には、アーク溶融炉やプラズマアーク炉、電気抵抗炉等の電気式溶融炉を使用し、電気エネルギーによって被溶融物を溶融した後、これを水冷若しくは空冷により固化する方法と、表面溶融炉や旋回溶融炉、コークスベッド炉等の燃焼式溶融炉を使用し、燃料の燃焼エネルギーによって被溶融物を溶融した後、これを水冷若しくは空冷により固化する方法とが多く利用されて居り、都市ごみ焼却設備に発電設備が併置されている場合には、前者の電気エネルギーを用いる方法が、又、発電設備が併置されていない場合には、後者の燃焼エネルギーを用いる方法が夫々多く採用されている。
【0004】
図2は従前のごみ焼却処理設備に併置した直流アーク放電黒鉛電極式プラズマ溶融炉の一例を示すものであり、図2に於いて、20は被溶融物Wのホッパ、21は被溶融物Wの供給装置、22は溶融炉本体、23は黒鉛主電極、24は黒鉛スタート電極、25は炉底電極、26は炉底冷却ファン、27は直流電源装置、28は窒素ガスC等の不活性ガス供給装置、29は溶融スラグ流出口、30はタップホール、31は燃焼室(二次燃焼室)、32は燃焼空気ファン、33はガスダクト、34はガス冷却塔、35は排ガス冷却ファン、36はバグフィルタ、37は誘引通風機、38は煙突、39は溶融飛灰コンベア、40は飛灰溜め、41はスラグシュート、42はスラグ水冷槽、43はスラグ搬出コンベア、44はスラグ溜め、45はスラグ冷却水冷却装置である。
【0005】
而して、焼却残渣や飛灰等の被溶融物Wはホッパ20に貯えられ、供給装置21により溶融炉本体22内へ連続的に供給される。溶融炉本体22には、炉頂部より垂直且つ昇降可能に挿入され、その先端と被溶融物Wとの間に一定の距離を設けた黒鉛主電極23(−極)と、炉底に設置された炉底電極25(+極)とが設けられて居り、両電極23,25間に直流電源装置27(容量約600〜1000KA/T・被溶融物)から直流電圧(200〜350V)が印加されることにより電流が流れ、これによって被溶融物Wが1300℃〜1500℃に加熱され、順次溶融スラグBとなる。
【0006】
一方、前記溶融炉本体22の内部は、溶融スラグBや主電極23等の酸化を防止する為に還元性雰囲気に保持されて居り、その為にPSA窒素製造装置等の不活性ガス供給装置28から不活性ガスC(窒素ガス)が、中空筒状に形成した主電極23及びスタート電極24の中空孔を通して、溶融炉本体22内へ連続的に供給されている。
【0007】
前記被溶融物Wの溶融によって、その内部に存在した揮発成分や炭素の酸化により起生した一酸化炭素等はガス体G(排ガス)となると共に、鉄等の金属類やガラス、砂等の不燃性成分は溶融状態となり、所謂溶融スラグBが順次形成されて行く。
【0008】
前記ガス体Gは、溶融スラグ流出口29の上部空間若しくは炉頂部から燃焼室31(二次燃焼室)に入り、ここで燃焼空気ファン32により送入された燃焼用空気が加えられることにより、内部の未燃分が略完全に燃焼される。
又、燃焼室31内で燃焼したガス体Gは、ガス冷却塔34による水噴霧及び/又は排ガス冷却ファン35からの冷却空気によって冷却され、バグフィルタ36を経て誘引通風機37により煙突38へ排出される。そして、バグフィルタ36で捕捉された溶融飛灰Eは、溶融飛灰コンベア39により飛灰溜め40へ送られる。
【0009】
一方、溶融炉本体22内に形成された溶融スラグBは、溶融スラグ流出口29より連続的に溢れ出し、冷却水を満したスラグ水冷槽42内へ落下することにより水砕スラグとなり、スラグ搬出コンベア43によってスラグ溜め44へ排出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、被溶融物Wの溶融によって溶融炉本体22内に発生したガス体Gは、一酸化炭素等の可燃性ガスを含んでいる為、炉外に形成した燃焼室31(二次燃焼室)内へ排出し、ここで再燃焼処理されている。何故なら、溶融炉本体22内でガス体Gを燃焼させると、溶融炉本体22内の還元雰囲気が損なわれ、スラグ中に重金属類が残存し易く、スラグの質の低下を招くことと黒鉛主電極23の近傍が酸化雰囲気となり、その酸化消耗が激しくなるからである。
【0011】
ところが、図2に示す燃焼室31(二次燃焼室)の構造に於いては、溶融炉本体22から燃焼室31へ至るガス体Gのガス通路と溶融スラグ流出口29とが同一で、且つ燃焼室31内とスラグ水冷槽42内とが連通状態になっている為、溶融炉本体22内で燃焼しきれなかった炭素や不燃性のダスト等がスラグ水冷槽42内へ落下混入し、冷却水が汚染されることになる。その結果、水砕スラグに重金属等が付着し、水砕スラグの品質が著しく悪化すると云う問題があった。
【0012】
又、図示していないが、溶融炉本体22から燃焼室31へ至るガス体Gのガス通路と溶融スラグ流出口29とを溶融炉本体22の側壁に別々に形成し、前記ガス通路に燃焼室31(二次燃焼室)を接続するようにした構造のものも開発され、実用に供されている。この燃焼室31(二次燃焼室)構造に於いては、ガス体Gのガス通路と溶融スラグ流出口29とが別々になっている為、上記問題を解決することができる。
然し乍ら、前記燃焼室31の構造に於いては、燃焼室31の底部が閉塞された構成となっている為、燃焼室底部や温度制御用の助燃バーナ(図示省略)を設けた熱風吹き込みダクト(図示省略)に一部未燃物を含んだ落下灰が落下堆積し、この堆積した落下灰が助燃バーナからの熱風により溶融固化して燃焼室底部や熱風吹き込みダクトを閉塞してしまうと云う問題が発生している。
【0013】
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、落下灰中に含まれている未燃物や有機塩素化合物を完全に燃焼・分解させることができると共に、落下灰による二次燃焼室の閉塞事故を防止できるようにした二次燃焼室の落下灰処理方法及びその装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願請求項1の発明は、溶融炉から溶融炉の側方へ向けて排出されたガス体を燃焼させるようにした二次燃焼室に於いて、溶融炉から排出されたガス体に随伴され、二次燃焼室で落下する一部未燃物を含む落下灰を二次燃焼室の下方から排出し、この落下灰を搬送用流体と共に二次燃焼室内へ循環再投入して燃焼させるようにした二次燃焼室の落下灰の処理方法において、搬送用流体を二次燃焼室から排出されて清浄化された排ガスの一部とすると共に、二次燃焼室内への落下灰及び搬送用流体の投入位置を、二次燃焼室内への前記ガス体の流入口の位置よりも上部で且つ二次燃焼空気の供給位置より下部とし、又、二次燃焼室内への落下灰及び搬送用流体の投入方向を、円筒状の二次燃焼室本体の中心線と二次燃焼本体の周壁内周面との中間地点を通る二次燃焼室本体と同心円上の接線方向としたことを発明の基本構成とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の方法を実施する落下灰処理装置を設けた二次燃焼室Sの概略断面図を示し、当該二次燃焼室Sは、プラズマ溶融炉の溶融炉本体2に隣接して設けられて居り、溶融炉本体2から排出されたガス体Gを燃焼させると共に、ガス体Gに随伴されて一部未燃物を含む落下灰Dを搬送用流体A1 により二次燃焼室S内へ循環再投入して燃焼させるようにしたものである。
【0019】
前記溶融炉本体2は、鋼板製のケーシング及び耐火物等で夫々形成された周壁、底壁及び天井壁から構成されて居り、その周壁には炉内の溶融スラグを溢流させる為の溶融スラグ流出口(図示省略)と炉内で発生したガス体Gを炉外へ排出する為のガス体流出口2aとが夫々別々に形成されている。
尚、溶融炉本体2は、溶融スラグ流出口とガス体流出口2aとを別々に形成したこと以外は、図2に示した従前のプラズマ溶融炉の溶融炉本体の場合と略同一である為、ここではその説明を省略する。
【0020】
そして、前記二次燃焼室Sは、二次燃焼室本体3、温度制御用の助燃バーナ4及び落下灰処理装置5等を具備して居り、二次燃焼室S内に落下した一部未燃物を含む落下灰Dを搬送用流体A1 と共に二次燃焼室S内へ循環再投入して燃焼させることにより、落下灰D中に含まれている未燃物や有機塩素化合物を完全に燃焼・分解させることができると共に、落下灰Dによる二次燃焼室Sの閉塞事故を防止できるようになっている。
【0021】
具体的には、前記二次燃焼室本体3は、円筒状の周壁3aと、周壁3aの上端に連設された天井部3bと、周壁3aの下端に連設されたホッパ状の底部3cとから成り、周壁3aと天井部3bと底部3cとで囲まれた空間がガス体Gを燃焼させる二次燃焼室Sとなっている。
又、二次燃焼室本体3の周壁3a下部には、溶融炉本体2のガス体流出口2aから排出されたガス体Gを二次燃焼室S内へ受け入れる為のガス体流入口3dが形成されている。このガス体流出口2aは、ガス通路6を介して溶融炉本体2のガス体流出口2aへ連通されている。
更に、二次燃焼室本体3の周壁3a上部には、二次燃焼室S内の高温の排ガスG′を排出する為の排ガス出口3eが形成されている。
【0022】
前記助燃バーナ4は、二次燃焼室本体3の周壁3a下部に連通状に接続した熱風吹き込みダクト4aの端部に設けられて居り、二次燃焼室S内の温度制御用のバーナである。この助燃バーナ4には、オイルバーナやガスバーナが使用されている。
【0023】
前記二次燃焼室Sの落下灰処理装置5は、二次燃焼室Sの底部3c(二次燃焼室本体3の底部3c)に落下した落下灰Dを排出してこれを搬送用流体A1 と共に二次燃焼室S内へ循環再投入するものであり、燃焼用空気を2系統に分けて二次燃焼室S内へ供給し、一方の系統を流れる燃焼用空気を落下灰Dの搬送用流体A1 として利用する共に、他方の系統を流れる燃焼用空気をガス体Gの二次燃焼用空気A2 として利用するようにしたものである。
【0024】
即ち、二次燃焼室Sの落下灰処理装置5は、二次燃焼室Sの底部3cに弁7を介して連通状に接続され、二次燃焼室Sの底部3cへ落下した落下灰Dを排出する排出シュート8と、排出シュート8の途中に介設された定量供給装置9(例えば弁)と、弁7と定量供給装置9の間で且つ排出シュート8に分岐状に接続された分岐シュート10と、排出シュート8に設けられ、落下灰Dを排出シュート8側若しくは分岐シュート10側へ排出する切換え用ダンパ11と、排出シュート8の下端部及び二次燃焼室S内に夫々連通状に接続され、排出シュート8から排出された落下灰Dを搬送用流体A1 (燃焼用空気)と共に二次燃焼室S内へ搬送する落下灰搬送用ダクト12と、落下灰搬送用ダクト12に介設された流量調節弁13と、落下灰搬送用ダクト12の流量調節弁13を制御する流量制御器14と、二次燃焼室S内に連通状に接続され、二次燃焼室S内へ二次燃焼用空気A2 を供給する空気供給用ダクト15と、空気供給用ダクト15に介設された流量調節弁16と、空気供給用ダクト15の流量調節弁16を制御するO2 検出制御器17と、落下灰搬送用ダクト12及び空気供給用ダクト15に接続されたファン18とから構成されている。
【0025】
尚、落下灰搬送用ダクト12を経て二次燃焼室S内へ供給される搬送用流体A1 (燃焼用空気)は、排出シュート8から排出された落下灰Dを二次燃焼室S内へ確実且つ良好に搬送できるように一定量に調節されている。この搬送用流体A1 の調節は、落下灰搬送用ダクト12内の流量を検出し、この検出流量に基づいて流量制御器14により流量調節弁13を制御することにより行われている。
又、空気供給用ダクト15を経て二次燃焼室S内へ供給される二次燃焼用空気A2 は、二次燃焼室S内のガス体Gを完全に燃焼できるように適切な量に調節されている。この二次燃焼用空気A2 の調節は、O2 検出制御器17により二次燃焼炉1の排ガス出口3e付近の酸素量を検出し、この検出濃度に基づいてO2 検出制御器17により流量調節弁16を制御することにより行われている。
【0026】
そして、前記二次燃焼室Sに於いて、落下灰搬送用ダクト12から二次燃焼室S内へ供給される落下灰D及び搬送用流体A1 の投入位置は、二次燃焼室本体3のガス体流入口3dよりも上部位置となっている。
又、二次燃焼室S内への落下灰D及び搬送用流体A1 の投入方向(吹き込み方向)は、落下灰D及び搬送用流体A1 が二次燃焼室S内へ均等へ投入され且つ二次燃焼室S内へ旋回流が発生する方向となっている。即ち、二次燃焼室S内への落下灰D及び搬送用流体A1 の投入方向は、二次燃焼室本体3の中心線と二次燃焼室本体3の周壁3a内周面との中間地点を通る二次燃焼室本体3と同心円上の接線方向となっている。
【0027】
次に、落下灰処理装置5を設けた二次燃焼室Sを用いて二次燃焼室S内の落下灰Dを処理する場合について説明する。
溶融炉本体2内での被溶融物(焼却残渣や飛灰等)の溶融によって発生したガス体Gは、揮発成分や炭素の酸化により起生した一酸化炭素の他に一部灰を含んで居り、溶融炉本体2のガス体流出口2a及びガス通路6を経て二次燃焼室本体3のガス体流入口3dから二次燃焼室S内へ入り、ここでファン18及び各ダクト12,15により供給される燃焼用空気(搬送用流体A1 及び二次燃焼用空気A2 )により燃焼される。
【0028】
ガス体Gに随伴された一部未燃物を含んだ灰は、二次燃焼室S内を降下してホッパ状の底部3cへ落下し、弁7、定量供給装置9及びダンパ11の操作により排出シュート8へ排出される。又、落下灰Dの量が多い場合には、一部の落下灰Dはダンパ11の操作により分岐シュート10側へ排出され、コンベア(図示省略)等により灰溜め(図示省略)へ送られる。
この二次燃焼室Sに於いては、二次燃焼室Sの底部に落下した落下灰Dを二次燃焼室Sから排出するようにしている為、二次燃焼室S内の落下灰Dが二次燃焼室Sの底部や熱風吹き込みダクト4aに堆積するのを防止することができる。
【0029】
排出シュート8側へ排出された落下灰Dは、落下灰搬送用ダクト12を流れる搬送用流体A1 (燃焼用空気)により落下灰搬送用ダクト12内を搬送され、搬送用流体A1 と共に二次燃焼室S内へ投入される。
このとき、落下灰搬送用ダクト12内の搬送用流体A1 (燃焼用空気)は、流量調節器14及び流量調節弁13により一定量に制御されている為、排出シュート8から排出される落下灰Dを二次燃焼室S内へ確実且つ良好に搬送することができる。
又、二次燃焼室S内に投入された落下灰D及び搬送用流体A1 は、その投入位置がガス体流入口3dよりも上部で、且つその投入方向が二次燃焼室本体3の中心線と二次燃焼室本体3の周壁3a内周面との中間地点を通る二次燃焼室本体3と同心円上の接線方向となっている為、二次燃焼室S内へ均等に分布された状態で二次燃焼室S内を旋回することになる。
【0030】
落下灰搬送用ダクト12から搬送用流体A1 (燃焼用空気)と共に二次燃焼室S内へ投入された落下灰Dは、落下灰搬送用ダクト12及び空気供給用ダクト15から二次燃焼室S内へ供給される搬送用流体A1 (燃焼用空気)及び二次燃焼用空気A2 により燃焼される。
このとき、二次燃焼室S内は800℃〜1000℃の高温となっている。又、二次燃焼室S内へはO2 検出制御器17及び流量調節弁16により空気供給用ダクト15を介してガス体Gの燃焼に適した量の二次燃焼用空気A2 が供給されている。従って、落下灰D中に含まれている未燃物や有害な有機塩素化合物は、落下灰Dが二次燃焼室S内へ均等に分布された状態で二次燃焼室S内を旋回していることとも相俟って、完全に燃焼・分解されることになる。
【0031】
そして、二次燃焼室S内の温度が上述した温度(800℃〜1000℃)よりも低下した場合には、助燃バーナ4が作動し、二次燃焼室S内の温度を上昇させるようになっている。
このとき、二次燃焼室S内の落下灰Dは、二次燃焼室Sから排出されて搬送用流体A1 と共に二次燃焼室S内へ循環再投入されている為、二次燃焼室Sの底部3cや熱風吹き込みダクト4aに堆積する云うことがない。その結果、助燃バーナ4を作動させた場合でも、落下灰Dが助燃バーナ4からの熱風により溶融固化して熱風吹き込みダクト4aを閉塞するのを防止することができ、炉の安定した運転を行えることになる。
【0032】
一方、二次燃焼室S内でのガス体Gの燃焼により発生した高温の排ガスG′は、図2に示した従来例と同様に排ガス出口3eから排出され、ガス冷却塔及び冷却ファンからの冷空気によって冷却された後、バグフィルタを経て誘引通風機により煙突へ排出されて行く。
【0033】
上記実施の形態に於いては、搬送用流体A1 に燃焼用空気の一部を使用し、これを用いて二次燃焼室Sから排出された落下灰Dを二次燃焼室S内へ循環再投入するようにしたが、他の実施の形態に於いては、搬送用流体A1 にバグフィルタ下流側の排ガス処理されたクリーンな排ガスG′(燃焼に必要な空気が含まれている)の一部を使用し、この排ガスG′を用いて落下灰Dを二次燃焼室S内へ循環再投入するようにしても良く、或いは搬送用流体A1 に排ガスG′との熱交換により加熱された高温(100℃〜300℃)の空気を使用し、この空気を用いて落下灰Dを二次燃焼室S内へ循環投入するようにしても良い。又、図示していないが、助燃バーナ4の排ガスの一部を分岐し、この排ガスを搬送用流体A1 に使用して落下灰Dを二次燃焼室S内へ循環再投入するようにしても良い。
【0034】
上記実施の形態に於いては、二次燃焼炉本体3の横断面形状を円筒形としたが、他の実施の形態に於いては、二次燃焼炉本体3の横断面形状を四角筒形としても良い。この場合、落下灰D及び搬送用流体A1 の投入位置は、ガス体流入口3dよりも上部で、且つその投入方向は、落下灰D及び搬送用流体A1 が二次燃焼室S内へ均等へ投入され且つ二次燃焼室S内へ旋回流が発生する方向となっていることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明によれば、ガス体の燃焼によって生じた一部未燃物を含む落下灰を二次燃焼室から排出し、この落下灰を搬送用流体と共に二次燃焼室内へ循環再投入して燃焼させるようにしている。
その結果、二次燃焼室内の落下灰が二次燃焼室の底部や熱風吹き込みダクトに堆積し、これが熱風により溶融固化して閉塞事故を起こすのを防止することができ、炉の安定した運転を行える。
又、落下灰を搬送用流体と共に二次燃焼室内へ循環再投入して燃焼させるようにしている為、落下灰中に未燃物や有害な有機塩素化合物が含まれている場合には、これらを完全に燃焼・分解することができる。
更に、二次燃焼室内への落下灰及び搬送用流体の投入位置を、二次燃焼室内へのガス体流入口よりも上部とし、又、二次燃焼室内への落下灰及び搬送用流体の投入方向を、落下灰及び搬送用流体が二次燃焼室内へ均等へ投入され且つ二次燃焼室内へ旋回流が発生する方向としている。その結果、落下灰は、二次燃焼室内へ均等に分布された状態で二次燃焼室内を旋回しつつ燃焼することになり、より完全な燃焼・分解を行えることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する二次燃焼室の落下灰処理装置を設けた二次燃焼室の概略断面図である。
【図2】従前のプラズマ溶融炉の説明図である。
【符号の説明】
2は溶融炉本体、3cは二次燃焼室の底部、3dはガス体流入口、8は排出シュート、12は落下灰搬送用ダクト、13は流量調節弁、15は空気供給用ダクト、16は流量調節弁、Sは二次燃焼室、Gはガス体、G′は排ガス、Dは落下灰、A1 は搬送用流体、A2 は二次燃焼用空気。
Claims (1)
- 溶融炉から溶融炉の側方へ向けて排出されたガス体を燃焼させるようにした二次燃焼室に於いて、溶融炉から排出されたガス体に随伴され、二次燃焼室で落下する一部未燃物を含む落下灰を二次燃焼室の下方から排出し、この落下灰を搬送用流体と共に二次燃焼室内へ循環再投入して燃焼させるようにした二次燃焼室の落下灰の処理方法において、搬送用流体を二次燃焼室から排出されて清浄化された排ガスの一部とすると共に、二次燃焼室内への落下灰及び搬送用流体の投入位置を、二次燃焼室内への前記ガス体の流入口の位置よりも上部で且つ二次燃焼空気の供給位置より下部とし、又、二次燃焼室内への落下灰及び搬送用流体の投入方向を、円筒状の二次燃焼室本体の中心線と二次燃焼本体の周壁内周面との中間地点を通る二次燃焼室本体と同心円上の接線方向としたことを特徴とする二次燃焼室の落下灰処理方法。
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