JP3212663B2 - 灰溶融処理装置 - Google Patents

灰溶融処理装置

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JP3212663B2
JP3212663B2 JP02260992A JP2260992A JP3212663B2 JP 3212663 B2 JP3212663 B2 JP 3212663B2 JP 02260992 A JP02260992 A JP 02260992A JP 2260992 A JP2260992 A JP 2260992A JP 3212663 B2 JP3212663 B2 JP 3212663B2
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の産業廃棄物等を
焼却した後に残存しその処理が困難な灰またはヘドロ等
を溶融処理して、有用なセラミックおよび特殊金属とし
て取出す灰溶融処理装置、特に溶融困難で超高温処理を
必要とする灰溶融処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家庭または産業廃棄物の処理に
は、焼却炉を用いて燃料と空気を送込んで燃焼させる方
式が採用され、焼却した後には灰が残っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
燃焼方式には必ず煙突が必要で、この煙突から排出する
煙にはに空気汚染の問題があった。また、燃焼には外部
からの冷風が送込まれるとその火力が焼却には不十分
で、不完全燃焼およびダイオキシン等のような有害ガス
が発生する恐れがあった。なお、燃焼温度が比較的に低
いから、焼却時生じる灰をさらに溶融して含有されるセ
ラミック成分または金属成分として有効に処理する能力
がなく、灰の発生量が多くなるから、この灰の廃棄処理
には多大の労力ならびに費用が掛る等の問題があった。
【0004】このために、本出願人は既に特願平3−2
88943号公報により、多相交流式多電極によって発
生する複数のアーク炎をプラズマジェット化して灰溶融
を行う装置を出願しているが、さらに灰成分によっては
溶融困難な場合が存在するために、4000度以上の高
温を越える超高温で処理することを必要とする場合があ
って、超高温処理を可能とする灰溶融炉の実現が要望さ
れていた。
【0005】本発明の目的は、上記問題点を改善するた
めに、灰溶融処理性能が従来よりさらに超高温化され、
含有されるセラミック成分または金属成分が有効に処理
され、灰の廃棄処理および有害ガス等の発生による環境
汚染が防止され、汚染防止のための付帯設備および付帯
工事が不要となり、その設備スペースが低減される灰溶
融処理装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者は、数々
の調査研究および実験を繰り返した結果、下記技術手段
が充分その目的を達成し得るとの結論に到達した。
【0007】上記目的を達成するために、本発明は、炉
体内の下部周縁部に開口され供給される灰を受入れる複
数の開口部と、前記開口部より炉体中央部に向けて渦巻
状に設けられパイプ状に形成された複数の灰溶融炉床部
と、前記開口部より前記灰溶融炉床部内に向けて設けら
れ発生する複数個のアーク炎により前記灰溶融炉床部内
で灰を溶融し前記炉体中央部に向けて渦巻き状に攪拌し
高速度超高温化させて流動させる複数の第1多相交流式
多電極と、前記灰溶融炉床部と炉体中央部との間に設け
られ水平状空間部を形成する水平炉床部と、前記炉体中
央部の上方向に設けられ前記灰溶融炉床部を経て発生す
る高温ガスを上昇させる高温ガス上昇部と、前記炉体中
央部の下方に設けられ前記灰の溶融物が収容される灰溶
融物収容部とを有する灰溶融処理装置であって、前記水
平炉床部に設けられ発生する複数のアーク炎により前記
炉体中央部に向けて前記灰溶融炉床部より流出する灰の
未溶融分をさらに流動化させる複数の第2多相交流式多
電極と、前記炉体中央部から前記高温ガス上昇部への入
口に設けられ高温ガスの前記高温ガス上昇部への流出を
遮蔽または制限する高温ガス遮蔽扉と、前記灰溶融物収
容部の上部に開口する第1取出し口を設けこの第1取出
し口より流出する軽比重の灰溶融物を受入れる金型が循
環移動可能に設けられた第1金型コンベア装置と、前記
灰溶融物収容部の底部に開口する第2取出し口を設けこ
の第2取出し口より流出する重比重の灰溶融物を受入れ
る金型が循環移動可能に設けられた第2金型コンベア装
置とを備えることを特徴とする灰溶融処理装置である。
【0008】また、本発明の他の態様によれば、第2多
相交流式多電極は、第1多相交流式多電極と同様に、そ
の中心部に油もしくは燃料ガス噴射管、水蒸気噴射管お
よび空気噴射管または少なくともそのいずれかを設け、
かつその先端部に高温ガスが再供給され前記先端部を冷
却すると共に、前記高温ガスを再燃焼させる冷却用ノズ
ルを設ける。
【0009】なお、高温ガス上昇部は、その外周が覆わ
れ導入された外気を高温ガスによって加熱する外筒と、
この外筒に一端が接続され前記外筒内の加熱ガスを前記
炉体内に噴出して収容された灰を予熱する予熱パイプと
を設ける。
【0010】さらに、灰溶融物収容部の第2取出し口と
第2金型コンベア装置との間に流出する灰溶融物を一旦
収容し、前記灰溶融物を再溶融する第3多相交流式多電
極と、添加剤を注入する注入ノズルとを有する下部収容
部を設ける。
【0011】さらにまた、灰溶融炉床部は、高温ガスが
再供給され再燃焼するガス噴出孔を設ける。
【0012】
【作用】本発明の灰溶融処理装置を採用することによ
り、炉体内の開口部より灰溶融炉床部内に向けて発生す
る複数個のアーク炎により前記灰溶融炉床部内で灰を溶
融し炉体中央部に向けて渦巻き状に攪拌し高速度超高温
化させて流動させる複数の第1多相交流式多電極を設け
ると共に、水平炉床部に発生する複数のアーク炎により
炉体中央部に向けて前記灰溶融炉床部より流出する灰の
未溶融分をさらに流動化させる複数の第2多相交流式多
電極を設け、前記炉体中央部から高温ガス上昇部への入
口に高温ガスの前記高温ガス上昇部への流出を遮蔽また
は制限する高温ガス遮蔽扉を設け、灰溶融物収容部の第
1取出し口および第2取出し口よりそれぞれ灰溶融物を
取出して連続的な金型処理を行うことによって、その灰
溶融処理性能が従来炉よりさらに超高温化され、含有す
るセラミック成分または金属成分が処理され有効利用さ
れ、灰の廃棄処理および有害ガス等の発生による環境汚
染が防止され、汚染防止のための付帯設備および付帯工
事が不要となり、設備スペースが軽減される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて、詳
細に説明する。
【0014】図1は本発明の灰溶融処理装置の正面断面
図、図2は図1の平面断面図、図3は図1の内部要部の
斜視図を示す。図1ないし図3において、灰溶融処理装
置1は、主として炉体3と、灰収容部5と、灰溶融炉床
部7と、多相交流式多電極9と、炉体中央部11と、高
温ガス上昇部13および金型コンベア装置21,23と
から構成されている。
【0015】このうち、炉体3は、耐熱性材料により構
成された密閉形で、炉頂部に複数、本実施例では8個の
風雨の侵入および炉内ガスの流出を防止し得る灰投入口
15が設けられ、コンベヤ17によって灰が連続的に上
方向に押上げられて搬送され、灰投入口15より炉体3
内に設けられた灰収容部5の内部に収容される。
【0016】この灰収容部5の内部には、灰投入口15
のほぼ直下に羽根車19が設置され灰の投入により回転
し、図示されていないクランク機構のロッドを上下動さ
せ、下端に設けられた押え板面により、灰収容部23の
下端に開口する本実施例では8個の開口部27へと灰を
安定供給すると共に、その他動力として使用し得るもの
である。なお、開口部27にはスクリューコンベア(図
示省略)が回転自在に装着され、収容された灰を定量づ
つ溶融炉床部7内へ送り込むものとする。
【0017】複数個、本実施例では8基の溶融炉床部7
は、本実施例では厚さ50mm、内径30cm〜40cm、従
って外径40cm〜50cmとする炭素を主成分とする超耐
熱パイプとして形成され、炉体3の下方位置に開口部2
7側から炉体中央部11に向けて渦巻状に装着され、僅
かに上昇する約0〜20度程度の傾斜角αが可調整に設
けられている。
【0018】また、8組の三相交流式多電極(主電極)
9は、それぞれの開口部27側から溶融炉床部7内部に
向けて装着され、外径50mm、長さ1500mmの炭素棒
電極29が複数本、本実施例では6本を1組として円錐
状に形成され、三相交流電源(図示省略)からの供給電
圧により各電極29の先端間に複数個のアーク(マルチ
アーク)炎を発生する。なお、点線部分は予備電極で、
電極29の消耗に応じて自動的に新たな予備電極が供給
されることを示す。
【0019】なお、この主電極9の円錐状炭素棒電極2
9の内側には、助燃用として廃油または燃料ガスを噴出
する廃油または燃料ガス供給ノズル33が設けられ、マ
ルチアーク炎に廃油または燃料ガスが混入され燃焼す
る。さらに、多種の供給ノズル35,37,39が本実
施例では断面が同心円的な多重管として形成されてい
る。
【0020】ノズル35は、高温ガスがガスパイプ61
から分岐されたガス分岐パイプ62に接続された高温ガ
スノズルで、白熱化されたマルチアーク炎の中で高温ガ
ス内の未燃焼分を再燃焼させる。また、ノズル37は、
水蒸気パイプ59に接続されマルチアーク炎の高熱によ
り水蒸気を水素および酸素に分離し燃焼させる水蒸気ノ
ズルである。また、ノズル39は、予熱された空気を噴
出する空気供給管39aに接続される空気ノズルで、マ
ルチアーク炎の超高温化を増強し燃焼効果を向上させる
ものである。
【0021】溶融炉床部7の先端部と炉体中央部11と
の間に、リング状の水平炉床部25が形成されている。
傾斜角αを有する溶融炉床部7内において、マルチアー
ク炎により押し上げられ、しかも未溶融の灰が流出する
のを防止しながら灰が溶融され、渦巻状に旋回され攪拌
されながら水平炉床部25に向かって流動する。
【0022】図4に示すようにこの水平炉床部25に
は、多相交流式多電極(副電極)41が本実施例では4
基装着され、主多電極9と同様に、外径35mm、長さ1
500mmの炭素棒電極45が複数本、本実施例では3本
〜6本を1組として円錐状に形成され、三相交流電源
(図示省略)からの供給電圧により各電極45の先端間
に複数個のマルチアーク炎を発生する。
【0023】なお、副電極41の円錐状炭素棒電極45
の内側には、多電極9と同様に多種の供給ノズル(図示
省略)が本実施例では断面が同心円的な多重管として形
成され、廃油または燃料ガスを噴出する廃油または燃料
ガス供給ノズル33、高温ガスを再供給する循環ガスノ
ズル35、水蒸気を噴出する水蒸気供給ノズル37、暖
められた空気を噴出する空気ノズル39が設けられ、炭
素棒電極45の間に発生するマルチアーク炎をさらに超
高温化するものである。
【0024】灰溶融物は、水平炉床部25内で充分に溶
融化されて炉体中央部11の下方に設けられた溶融物収
容部43内へと流下し、発生する高温ガスは高温ガス上
昇部13内を上昇する。
【0025】また、炉体中央部11から高温ガス上昇部
13への入口には、高温ガス遮蔽扉46が装着されてい
る。この高温ガス遮蔽扉46は、高温ガスの高温ガス上
昇部13への流出を遮蔽または制限し、溶融物収容部4
3内の溶融物の温度低下を防止するもので、図示されな
い油圧シリンダ等により昇降可能で、運転停止時には完
全に閉鎖され温度の低下を防止する。
【0026】さらに、この溶融物収容部43内へ流下す
る灰溶融物の中には、溶融浮遊物(のろ)が生じる。こ
ののろを流出させるのろ流出口43aが設けられる。そ
の他の溶融物は、比重の軽いセラミックと、比重の重い
金属とに分離されて、その側面の4方に設けられたセラ
ミック取出口47よりセラミックが取出され、溶融物収
容部43の最底部に設けられた金属取出口49より金属
が取出される。
【0027】金型コンベア装置21は、炉体3の下方の
空間部に設けられ多数の金型85を循環移動自在とし
て、セラミック取出口47より流出する低比重のセラミ
ックを受入れ、循環中に徐冷して取出し保温倉庫98内
の保温室98aに収容するものとする。
【0028】金属取出し口49より流出する金属溶融物
を一旦収容するるつぼ状下部収容部(以下、単にるつ
ぼ)81を溶融物収容部43の下方に設け、金属溶融物
を再溶融する多相交流式多電極83が設けられている。
なお、るつぼ81には多相交流式多電極83と共に、図
示されない注入ノズルが設けられ、必要に応じて各種の
添加剤を注入して金属溶融物の品質向上を計ることが可
能である。
【0029】金型コンベア装置23は、金型コンベア装
置21の下方の空間部に装着され、るつぼ81より流出
する重比重の金属溶融物を受入れる多数の金型87を循
環移動自在として、循環中に徐冷して取出し収容するも
のである。
【0030】さらに、金型コンベア装置23の下方に
は、下部空間部99が設けられている。下部空間部99
は炉体3内の部材搬出入、保守等のために利用されると
共に、万一の溶融物の溢れ出る時の溜り場である。
【0031】なお、高温ガス上昇部13は、炉体中央部
11の上方に設けられる煙突状パイプとして形成され、
溶融炉床部7および水平炉床部41内でプラズマジェッ
ト化されたマルチアーク炎により、灰を溶融する際に発
生する超高温ガスが上昇する。このガス上昇部13の天
井部には温水タンク51が装着されている。
【0032】この超高温ガスによって温水タンク51内
で暖められた温水は、8本の温水パイプ53内を再下降
して、高温ガス上昇部13の下部および水平炉床部41
の外周に設けられた水蒸気発生タンク55内に流入し水
蒸気となり、噴出孔(図示省略)より噴出し、超高温ガ
スとの接触により酸素と水素とに分解されガス化され、
残留する可燃性ガスの燃焼を助け燃焼効果を挙げる。ま
た、この水蒸気の一部は、蒸気パイプ59を経て水蒸気
噴出管37内へ供給される。
【0033】さらに、この高温ガスは、ガスポンプ63
により加圧されて8本のガスパイプ61内を下降する間
に、その温度が多少低下するが、溶融炉床部7の外周に
設けられたガスタンク65内に流入して再加熱され、プ
ラズマジェット化マルチアーク炎の進行方向に設けられ
た噴出孔67より再び溶融炉床部7内に噴出し再燃焼す
るものとする。また、多少低温化されたこの高温ガスの
一部がガスパイプ69を経てガスノズル35へ供給さ
れ、炭素電極29の消耗を防ぐと共に、マルチアーク炎
に混合され再燃焼する。
【0034】このように、灰溶融炉床部7、水平炉床部
25を経て、高温ガス上昇部13へ流出される高温ガス
は、従来の燃焼炉の排出ガスに比較して遥かに有害ガス
の含有量が少なく、炉内での再燃焼により外部へ排出す
る煙突が不要となり、残余のガスはポンプ63に連結さ
れた集塵機73により除塵された後、外気へ排出され
る。この時、集塵された微粒子は熱分解されて得られた
耐熱性、断熱性に富み、有効資源として利用可能であ
る。
【0035】また、溶融炉床部7から高温ガス上昇部1
3の外周にかけてガスタンク65、水蒸気発生タンク5
5が設けられているが、相当な高温状態を保ち灰収容部
5内の灰がこれらタンク55,65に直接接触して焼き
付く恐れがある。このために、これらタンク55,65
および高温ガス上昇部13の外周にかけて灰避け用外筒
89が設けられ、灰はこの外筒89の外側を滑りながら
加熱され、図示されていないスクリューコンベアによっ
て開口部27から溶融炉床部7内へ挿入される。
【0036】なお、灰避け用外筒89内には外気導入ポ
ンプ91によって導入される外気を高温ガスによって加
熱し、この外筒89に一端が接続される予熱パイプ93
が炉体3内に設けられて、外筒89内の加熱空気を前記
炉体3内に噴出して収容された灰を予熱するものとす
る。さらに、炉頂部パイプ95は、炉体3内の炉頂部に
滞留する高熱をガスポンプ63によりガスパイプ61内
に吸引し、発生する熱を有効利用する。
【0037】このように構成されたの本灰溶融処理装置
1の機能について説明する。
【0038】本発明の灰溶融処理装置1は、1日(24
時間)に200トン程度の灰を溶融処理するために、1
基で出力500KVA程度の三相交流式多電極(主電
極)9の8基と、1基で出力300KVA程度の三相交
流式多電極(副電極)41の4基とが装着され、この主
・副電極9,41から発生するマルチアーク炎は、三相
交流による回転磁界作用による攪拌作用と共に、この主
・副電極9,41の中心部より廃油または燃料ガス、水
(水蒸気)、空気および高温ガス等により超高温化し
て、灰を溶融し渦巻状に攪拌し流動させて、強烈な高速
度、超高温のプラズマジェット炎化された超高温エネル
ギである。
【0039】このような8方向からの溶融炉床部7およ
び4方向から水平炉床部25内に噴射される渦巻き状態
の計12本のプラズマジェット化マルチアーク炎によっ
て灰は溶融され、溶融炉床部7内を水平炉床部41に向
かって流動して、炉体中央部11に達すると溶融物中の
セラミックおよび金属は、溶融物取出部43のセラミッ
ク取出口47および金属取出口49を経て、容易に分離
して取出すことが可能である。
【0040】さらに、プラズマジェット化マルチアーク
炎に生じる電子またはイオン化機能を向上させるため
に、溶融炉床部7にプラスの静電圧を、また水平炉床部
25にマイナスの静電圧を印加して電子の移動の活性化
を計ることも可能である。
【0041】このように、灰の溶融物から抽出されるセ
ラミックはプラズマジエット化されたマルチアーク炎の
高速攪拌作用により、その結晶粒子が均一化されて無害
で耐熱性、断熱性に富むと共に、金属(合金)もまた美
しく有用な新素材として活用される。
【0042】また、これらプラズマジェット化マルチア
ーク炎により発生した高温ガスにおける熱エネルギー
は、図示省略の高温ガスタービン発電、水蒸気タービン
発電、温水流発電またはフロンガスを利用するフロン発
電等の発電または動力源として有効利用することも可能
である。
【0043】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、適宜の設計的変更を行うことにより、他
の態様においても実施し得るもので、例えば多相交流式
多電極9,41の数量・配置等は本実施例に限るもので
はなく、また油・燃料ガス噴出ノズル33、高温ガスノ
ズル35、水蒸気ノズル37、空気ノズル39の配置等
も本実施例に限るものではない。また、灰の処理再生だ
けでなく、シュラッターダスト等、有機無機の粉粒体の
混合物でもよいのは勿論である。
【0044】
【発明の効果】上述の説明ですでに明らかなように、本
発明の灰溶融処理装置は、炉体内の開口部より灰溶融炉
床部内に向けて発生する複数個のアーク炎により前記灰
溶融炉床部内で灰を溶融し炉体中央部に向けて渦巻き状
に攪拌し高速度超高温化させて流動させる複数の第1多
相交流式多電極を設けると共に、水平炉床部に発生する
複数のアーク炎により炉体中央部に向けて前記灰溶融炉
床部より流出する灰の未溶融分をさらに流動化させる複
数の第2多相交流式多電極を設け、前記炉体中央部から
高温ガス上昇部への入口に高温ガスの前記高温ガス上昇
部への流出を遮蔽または制限する高温ガス遮蔽扉を設
け、灰溶融物収容部の第1取出し口および第2取出し口
よりそれぞれ灰溶融物を取出して連続的な金型処理を行
うことによって、従来技術の問題点が有効に解決され、
プラズマジェット炎化したマルチアーク炎の超高温によ
り、灰の溶融処理能力が向上して、含有するセラミック
成分または金属成分が抽出されて有効利用され、灰の廃
棄処理および有害ガス等の発生が防止され、環境汚染の
恐れなく、汚染防止のための付帯設備、例えば煤煙・脱
硫装置およびその付帯工事が不要となり、設備スペース
が軽減される等の優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の灰溶融処理装置の正面断面図である。
【図2】図1の平面断面図である。
【図3】図1の内部要部の斜視図である。
【図4】図1の水平炉床部の概要構成図である。
【符号の説明】
1 灰溶融処理装置 5 灰収容部 7 溶融炉床部 9,41 多相交流式多電極 11 炉体中央部 13 高温ガス上昇部 21 第1金型コンベア装置 23 第2金型コンベア装置 25 水平炉床部 27 開口部 33 燃料ガス噴出ノズル 35 高温ガスノズル 37 水蒸気ノズル 39 空気ノズル 43 溶融物取出部 46 高温ガス遮蔽板 47 セラミック取出口 49 金属取出口 81 るつぼ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−157509(JP,A) 特開 平2−298715(JP,A) 特開 平2−146409(JP,A) 特開 昭60−122812(JP,A) 特開 昭57−2916(JP,A) 特開 昭60−103213(JP,A) 特開 昭58−49824(JP,A) 特開 平4−24410(JP,A) 実開 平1−61530(JP,U) 実開 昭60−86731(JP,U) 実開 昭55−83698(JP,U) 特公 昭55−42310(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23J 1/00,1/08 F23G 5/00 F27B 3/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉体内の下部周縁部に開口され供給され
    る灰を受入れる複数の開口部と、前記開口部より炉体中
    央部に向けて渦巻状に設けられパイプ状に形成された複
    数の灰溶融炉床部と、前記開口部より前記灰溶融炉床部
    内に向けて設けられ発生する複数個のアーク炎により前
    記灰溶融炉床部内で灰を溶融し前記炉体中央部に向けて
    渦巻き状に攪拌し高速度超高温化させて流動させる複数
    の第1多相交流式多電極と、前記灰溶融炉床部と炉体中
    央部との間に設けられ水平状空間部を形成する水平炉床
    部と、前記炉体中央部の上方向に設けられ前記灰溶融炉
    床部を経て発生する高温ガスを上昇させる高温ガス上昇
    部と、前記炉体中央部の下方に設けられ前記灰の溶融物
    が収容される灰溶融物収容部とを有する灰溶融処理装置
    であって、前記水平炉床部に設けられ発生する複数のア
    ーク炎により前記炉体中央部に向けて前記灰溶融炉床部
    より流出する灰の未溶融分をさらに流動化させる複数の
    第2多相交流式多電極と、前記炉体中央部から前記高温
    ガス上昇部への入口に設けられ高温ガスの前記高温ガス
    上昇部への流出を遮蔽または制限する高温ガス遮蔽扉
    と、前記灰溶融物収容部の上部に開口する第1取出し口
    を設けこの第1取出し口より流出する軽比重の灰溶融物
    を受入れる金型が循環移動可能に設けられた第1金型コ
    ンベア装置と、前記灰溶融物収容部の底部に開口する第
    2取出し口を設けこの第2取出し口より流出する重比重
    の灰溶融物を受入れる金型が循環移動可能に設けられた
    第2金型コンベア装置とを備えることを特徴とする灰溶
    融処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の灰溶融処理装置におい
    て、第2多相交流式多電極は、第1多相交流式多電極と
    同様にその中心部に油もしくは燃料ガス噴射管、水蒸気
    噴射管および空気噴射管または少なくともそのいずれか
    を設けることを特徴とする灰溶融処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれかに記
    載の灰溶融処理装置において、第2多相交流式多電極
    は、第1多相交流式多電極と同様にその先端に高温ガス
    が再供給され前記先端部を冷却すると共に、前記高温ガ
    スを再燃焼させる冷却ノズルを設けることを特徴とする
    灰溶融処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の灰溶融処理装置において、高温ガス上昇部は、その
    外周が覆われ導入された外気を高温ガスによって加熱す
    る外筒と、この外筒に一端が接続され前記外筒内の加熱
    ガスを前記炉体内に噴出して収容された灰を予熱する予
    熱パイプとを設けることを特徴とする灰溶融処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の灰溶融処理装置におい
    て、灰溶融物収容部の第2取出し口と第2金型コンベ装
    置との間に設けられ前記第2取出し口より流出する灰溶
    融物を一旦収容する収容部を設け、この収容部に前記灰
    溶融物を再溶融する第3多相交流式多電極と、添加剤を
    注入する注入ノズルとを設けることを特徴とする灰溶融
    処理装置。
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