JP2004008914A - 乾式除湿装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エネルギ消費量が少なく、コストを低減するとともに室内の露点を一定に維持することのできる乾式除湿装置を提供することを目的とする。
【解決手段】除湿部と再生部に仕切られたロータを有し、回転させながら除湿部に処理エアを通過させて除湿し、目的室に低露点のドライエアを供給するとともに、再生部に加熱エアを通過させてロータを再生する乾式除湿装置において、除湿部の前後を連通するバイパスを構成し、バイパスを通過するエア流量を制御して、除湿部通過前の高露点の処理エアを除湿部通過後の低露点のドライエアに混合し、供給するドライエアの露点温度を短時間のうちに制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】除湿部と再生部に仕切られたロータを有し、回転させながら除湿部に処理エアを通過させて除湿し、目的室に低露点のドライエアを供給するとともに、再生部に加熱エアを通過させてロータを再生する乾式除湿装置において、除湿部の前後を連通するバイパスを構成し、バイパスを通過するエア流量を制御して、除湿部通過前の高露点の処理エアを除湿部通過後の低露点のドライエアに混合し、供給するドライエアの露点温度を短時間のうちに制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライルームやドライブースに低露点のドラエアを供給する乾式除湿装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体やパソコン、携帯電話等のバッテリに使用されるリチュウム電池の製造プロセスは、水分の影響を受けやすいため、乾燥しかつ低露点の雰囲気を有するドライルームあるいはドライブース内で製造される。このため、低露点のドライエアを供給する除湿装置を備えている。
【0003】
ところで、エアを除湿する方法として、従来から冷却除湿方法が周知であるが、この冷却除湿方法では露点温度が−5℃以上のエアしか生成できず、前記ドライルームなどが要求するような低露点のドライエアには対応できない。
【0004】
そこで、低露点のドライエアを供給する除湿機として、回転式のロータを用いた乾式除湿装置が使用されている。この乾式除湿装置には、塩化リチュウムや塩化カルシウムなどの吸収液を含侵させたハニカム状のロー夕やシリカゲル、ゼオライトなどの吸着剤で構成したロータが設けられ、そのロータ端面側が除湿部と再生部に仕切られており、ロータを回転させながら除湿部に処理エアを通過させることによってエアを除湿するとともに、再生部に加熱エアを通過させることによってロータを再生する。これによって、前記吸収液や吸着剤中に含まれた水分を加熱エアで蒸発させて、連続的に除湿処理を行うように構成されている。
【0005】
このような乾式除湿装置を用いて低露点のドライエアを供給する場合、乾式除湿装置を1段のロー夕で処理する方式と、外気処理用に別途ロータを設けて直列2段で処理を行う2つの方式がある。1段のシステムは、初期コストが安価であるが、消費エネルギが多く、供給エアの露点温度も−50℃程度までが多い。一方、2段のシステムでは、消費エネルギを低減するために再生エアを循環させ、2段目のロータにおける再生部からの排気を1段目のロータの再生に再利用することでエネルギの低減を図るとともに、供給エアの露点も−50℃からさらに低露点のドライエアを供給することが可能である。ドライルームなどに低露点のドライエアを供給する場合、一般的にこの2段の除湿装置が用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような乾式除湿装置を用いてエアを除湿する場合、1段のシステムはもとより、エネルギの低消費型の2段システムでさえ、冷却除湿よりもエネルギ消費が多く、さらなる省エネルギが求められている。さらに、前記のドライルームはほとんどが24時間連続運転であり、エネルギの低減がランニングコストを含めた設備コストに与える影響が非常に高いため、エネルギの低減がさらに強く求められているのが実状である。
【0007】
また、従来の乾式除湿装置は、前記ドライルーム内に人室する最大人数を想定し、この最大人数の負荷に応じて前記乾式除湿機の処理エアの流量や再生用の加熱エアの流量を設定している。したがって、室内の人数が少ない場合には、前記処理エアや加熱エアを除湿部や再生部に過剰に供給することになり、乾式除湿装置とドライルーム設備全体のランニングコストが高くなるとともに、室内の露点温度が入室人数の負荷により大きく変動するという問題があった。
【0008】
さらに、ドライルーム内の装置ブース内だけではなく、ドライルーム内にも低い露点のドライエアを送風するため、大風量で且つ低露点のドライエアを送風する高性能の除湿機が必要となり、除湿機の設備費及びランニングコストが増加するという欠点があった。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ドライルームなど、低露点のエアを必要とする室にドライエアを供給するにあたり、従来よりもエネルギ消費が少なく、コストを低減するとともに室内の露点を一定に維持することのできる乾式除湿装置を提供すること目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、端面が除湿部と再生部に仕切られたロータを回転させながら前記除湿部に処理エアを通過させて該エアを除湿し、低露点のドライエアをドライルームに供給するとともに、前記再生部に加熱エアを通過させて、前記ロータを再生する乾式除湿装置において、前記除湿部の入口と出口を連通するバイパスと、前記バイパスを通過するエア流量を制御する制御手段と、前記ドライルームの露点温度を検出する測定手段を設け、露点温度に応じて制御手段により、バイパスを通過するエア流量を調節し、前記ドライルームに供給するドライエアの露点温度を制御することを特徴とする。
【0011】
かかる乾式除湿装置では、バイパスを介して除湿部通過前の高露点のエアを除湿部通過後の低露点のドライエアに混合し、ドライルームなどの目的室の内部負荷による露点温度変化に応じて、供給するドライエアの露点温度を短時間のうちに制御できるようにしたので、過剰な除湿や再生を防止することができ、これにより、乾式除湿機のランニングコストを低減することができるとともに、ドライルームの露点温度を一定に維持することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、端面が除湿部と再生部に仕切られたロータを回転させながら前記除湿部に処理エアを通過させて該エアを除湿し、低露点のドライエアをドライルームに供給するとともに、前記再生部に加熱エアを通過させて、前記ロータを再生する乾式除湿装置において、前記除湿部の入口と出口を連通するバイパスと、前記バイパスを通過するエア流量を調節する制御手段と、前記ドライルームの露点温度を検出する測定手段を設け、露点温度に応じて制御手段によりバイパスを通過するエア流量を調節し、前記ドライルームに供給するドライエアの露点温度を制御することを特徴とするもので、バイパスを介して除湿部通過前の高露点のエアを除湿部通過後の低露点のドライエアに混合し、ドライルームなどの目的室の内部負荷による露点温度変化に応じて、供給するドライエアの露点温度を短時間のうちに制御できるようにしたので、過剰な除湿や再生を防止することができ、これにより、乾式除湿機のランニングコストを低減することができるとともに、ドライルームの露点温度を一定に維持することができる作用を有する。
【0013】
請求項2に記載の発明は、ロータは、外気処理用の1段目ロータと、これに連通する低露点処理用の2段目ロータを有し、2段目ロータで除湿されたドライエアを1段目ロータの除湿部の入口と出口を連通するバイパスを通過するエアにより所定温度に調整し、ドライルームに供給することを特徴とするもので、1段目ロータの除湿部前後の露点温度が高い処理エアを2段目ロータの除湿部で低露点に除湿されたドライエアと混合することで、ドライルーム内に供給されるドライエアの露点温度を短時間で調節することができる作用を有する。
【0014】
請求項3に記載の発明は、1段目ロータの除湿部で除湿された外気処理エアをドライルームから供給される環気エアと混合し、2段目ロータに供給することを特徴とするもので、環気エアは既に低露点となっており、これを処理エアの一部として再使用することで、消費エネルギを低減できる作用を有する。
【0015】
請求項4に記載の発明は、1段目ロータの除湿部入口と出口を連通するバイパスダクトを有し、バイパスダクトをドライルーム露点温度により制御される露点制御ファンを介して、2段目ロータの除湿部の出口に接続された供給ダクトに連通したことを特徴とするもので、ドライルーム内に供給されるドライエアを、ドライルーム内の内部負荷に応じた露点温度に短時間で制御できるので、過剰な低露点のドライエアを供給することなく、ドライルーム内を所定の露点温度に維持することができる作用を有する。
【0016】
請求項5に記載の発明は、2段目ロータの再生部には、1段目ロータからパージエアが供給され、再生部から排出されたパージエアは、再生ダクトを通じて再生エアと混合し、2段目再生ヒータで加熱され、再生部に導入されて2段目ロータを再生することを特徴とするもので、1段目ロータの除湿部及び2段目ロータの除湿部に導入される処理エアは、バイパスダクトへバイパスされるエア流量に応じて減少し、1段目ロータの再生部及び2段目ロータの再生部に供給される再生エアの加熱エネルギを減少させることができ、乾式除湿装置全体として消費エネルギが少なく、ランニングコストを低減できる作用を有する。
【0017】
請求項6に記載の発明は、2段目ロータから排出される再生エアの一部は、1段目再生ヒータで加熱され、再生部に導入されて1段目ロータを再生することを特徴とするもので、消費エネルギが少なく、ランニングコストを低減できるという請求項5に記載の発明と同じ作用を有する。
【0018】
【実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。図1は本実施に係わる2段のロータを有する乾式除湿装置1とドライルーム2に低露点のドライエアを供給する概略の構成を示している。
【0019】
乾式除湿装置1は外気処理用の1段目ロータ7と低露点処理用の2段目ロータ12を有しており、前記1段目ロータ7、2段目ロータ12は塩化リチュウムや塩化カルシウムなどの吸収液を含浸させたハニカム状やシリカゲル、ゼオライトなどの吸着剤で構成され、そのロー夕端面側が除湿部と再生部に仕切られており、図示しない回転駆動手段によって回転駆動される。
【0020】
まず、導入外気OAは外気導入ダクト3から導入され、中性能フィルタ4を通過後、外気処理ファン5によって外気処理プレクーラ6に送られ、冷却除湿された後、外気処理用の1段目ロータ7の除湿部7aに入口8から導入される。そして、除湿部7aを通過することによって、例えば、露点温度−15℃まで除湿される。
【0021】
前記除湿部7aの出口9から出た外気処理エアは、ドライルーム2から環気ダクト18を通って戻ってきた環気エアと混合され、除湿処理ファン10によって、プレクーラ11に送られる。前記プレクーラ11によって処理エアは冷却された後、2段目ロータ12の除湿部12aに入口13から導入される。
【0022】
そして、除湿部12aを通過して除湿され、低露点となったドライエアは出口14から出た後、HEPAフィルタ15を通過し、ヒータ16によって所定の温度に調節され、供給ダクト17を通じて、吸気SAとしてドライルーム2に供給される。
【0023】
一方、2段目ロータ12の再生部12bには、パージダクト19の入口20と出口21及び2段目再生ダクト22の入口23と出口24が形成されており、外気処理後のエアの一部が前記パージダクト19を通じて、入口20から再生部12bの除湿部12aに近い側を通過して、2段目ロータ12を冷却し、温度が高いまま、除湿部12aに入ってしまうことを防止している。そして、出口21から出たバージエアは、再生ダクト22通じて、再生ファン25によって送られてきた再生エアと混合し、再生ヒータ26を通過することによって加熱された後、入口23から再生部12aに導入され、2段目ロータ12を再生する。
【0024】
再生部の出口24から出た再生エアは、パージエアの導入量だけエアを排出するが、その一部は1段目の再生ファン30によって、1段目の再生ヒータ27を通過して加熱され、1段目ロータ7の再生部7bの入口28から再生部7bに導入され、1段目ロータ7を再生する。そして、出口29から出た再生エアは排気EAとして排気ダクト31から、乾式除湿装置1の外部に排出される。
【0025】
また、1段目ロータの除湿部7aの入口8及び出口9の前後には、入口8及び出口9から分岐したバイパスダクト32、33が形成され、該ダクトは、バイパスされるエア流量を調節するバイパスダンパD8及びD9を介して、露点制御ファン34に連通し、さらに、露点制御用の比例制御ダンパD10を介して、2段目ロータ12の除湿部12aの出口14後の供給ダクト17に連通されている。ドライルーム2内には室内露点温度を検出する手段である露点計35が設置されており、前記露点計35、バイパスダンパD8、D9,比例制御ダンパD10及び露点制御ファン34が制御手段である制御装置36に接続されている。
【0026】
なお、図1におけるD1〜D7はエア流量を調節するためダクト中に設けられたダンパであり、各系統のエア流量調節が容易に行えるようになっている。
【0027】
以上のように構成された本実施形態に係わる乾式除湿装置について、以下その作用について説明する。
【0028】
乾式除湿装置1の1段目ロータ7及び2段目口ータ12を回転させ、外気処理ファン5、除湿処理ファン10、再生ファン25、30が駆動されると、導入外気OAが外気導入ダクト3を介して外気処理プレクーラ6に導かれ、例えば、露点温度0℃程度に冷却除湿後、1段目ロータ7の除湿部7aに導入される。除湿部7aに導入された外気処理エアは、除湿部7aを通過することによって、例えば、露点温度−15℃程度まで除湿される。
【0029】
1段目ロータ7の除湿部7aの出口9から出た外気処理エアは、ドライルーム2から環気ダクト18を通って戻ってきた環気エアと混合され、除湿処理ファン10によって、プレクーラ11に送られる。ここで、外気処理エアと混合される環気エアは、元々ドライルーム2からの環気であったことから、既にかなりの低露点、例えば露点温度−40℃となっており、処理エアの一部として再使用される。前記プレクーラ11によって処理エアは冷却された後、2段目ロータ12の除湿部12aに導入されるとともに、処理エアの一部はパージダクト19を通じて、入口20から再生部12bの除湿部12aに近い側を通過して、2段目ロータ12を冷却し、温度が高いまま、除湿部12aに入ってしまうことを防止している。除湿部12aに導入された処理エアは除湿部12aを通過することによって、例えば、露点温度−60℃の低露点まで除湿される。そして、低露点となったドライエアは、ヒータ16によって所定の温度に調節され、供給ダクト17を通って、吸気SAとしてドライルーム2内に供給される。
【0030】
一方、2段目ロータ12の再生部12bには、再生ダクト22を通って、再生ファン25によって送られてきた再生エアと前記パージエアが混合され、再生ヒータ26を通過することによって加熱された後、再生部12bに導入され、2段目ロータ12を再生する。その後、再生エアはその一部が1段目の再生ファン30によって、1段目の再生ヒータ27を通過して加熱され、1段目ロータ7の再生部7bに導入され、1段目ロータ7を再生する。そして、再生エアは排気EAとして排気ダクト31から、パージエアの導入量だけ乾式除湿装置1の外部に排出される。
【0031】
以上のように、1段目ロータ7及び2段目ロータ12は回転することによって除湿と再生を繰り返しながら使用され、ドライルーム2内には露点温度−60℃程度のドライエアが安定して供給される。
【0032】
ところで、ドライルーム2内に供給されたドライエアはドライルーム2内の作業者や装置、ワークに吸湿されている水分の放出によって露点温度−40℃程度まで露点温度が上昇する。このドライルーム2の内部負荷は、作業者の人数に概略比例し、ドライルーム2内の露点温度は内部負荷によって変動し、ワークに対して水分量の変動が悪影響を及ぼすことになる。この露点温度変動をなくすためには、ドライルーム2内に供給されるドライエアの露点温度を調節する必要がある。
【0033】
そこで、ドライルーム2内に設置された露点計35によってドライルーム2内の露点温度を検出し、その検出値を制御装置36に伝達する。制御装置36は検出され露点温度に応じて、バイパスダンパD8、D9,比例制御ダンパD10及び露点制御ファン34を制御し、1段目ロータ7の除湿部7a前後の露点温度が高い処理エアを2段目ロータ12の除湿部12aで低露点に除湿されたドライエアと混合して、ドライルーム2内に供給されるドライエアの露点温度を調節する。
【0034】
例えば、ドライルーム2内の作業者が最大人数で内部負荷が最大のときは、バイパスダンパD8、D9が閉じており、バイパスダクト32及び33ヘバイパスされるエア流量はなく、乾式除湿装置1は最大能力で運転される。次に、ドライルーム2内の作業者が少なく、ドライルーム2内の露点温度が低くなると、露点計35の露点温度検出値が低下して制御装置36が制御し、バイパスダンパD9が開き、露点制御ファン34によって1段目ロータ7の除湿部7a後の露点温度−15℃程度の処理エアがバイパスダクト33から比例制御ダンパD10を介して、2段目ロータ12の除湿部12aで低露点に除湿されたドライエアと混合して、ドライエアの露点温度が時間を要することなく制御される。さらに、ドライルーム2内の内部負荷が少なくなると、バイパスダンパD8が開き、1段目ロータ7の除湿部7a前の露点温度0℃程度の処理エアがバイパスダクト32から流入して、ドライエアの露点温度がドライルーム2内の内部負荷に応じて制御される。
【0035】
これによって、ドライルーム2内に供給されるドライ土アはドライルーム2内の内部負荷に応じた露点温度に短時間のうちに制御され、過剰な低露点のドライエアを供給することなく、ドライルーム2内を所定の露点温度に維持することができる。また、1段目ロータ7の除湿部7a及び2段目ロータ12の除湿部12aに導入される処理エアは、バイパスダクト32及び33へバイパスされるエア流量に応じて減少し、除湿部7a及び除湿部12aに吸着される水分量が減少して、1段目ロータ7の再生部7b及び2段目ロータ12の再生部12bに供給される再生エアの加熱エネルギを減少させることができ、乾式除湿装置1全体として消費エネルギが少なく、ランニングコストを低減できる。
【0036】
なお、上記実施の形態においては、2段のロータを有する乾式除湿装置としたが、1段のロータを有する乾式除湿装置でも、同様の効果が得られる。
【0037】
また、ドライエアを供給する目的室をドライルームとしたが、装置のチャンバーあるいはブースであってもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明の乾式除湿装置によれば、バイパスを介して除湿部通過前の高露点のエアを除湿部通過後の低露点のドライエアに混合し、ドライルームなどの目的室の内部負荷による露点温度変化に応じて、供給するドライエアの露点温度を短時間のうちに制御できるようにしたので、過剰な除湿や再生を防止することができ、乾湿除湿機のランニングコストを低減することができるとともに、ドライルームの露点温度を一定に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る乾式除湿装置の全体構成図である。
【符号の説明】
1 乾式除湿装置
2 ドライルーム
7 1段目ロータ
7a 1段目除湿部
7b 1段目再生部
12 2段目ロータ
12a 2段目除湿部
12b 2段目再生部
32、33 バイパスダクト
34 露点制御ファン
35 露点計
36 制御装置
D8、D9 バイパスダンパ
D10 比例制御ダンパ
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライルームやドライブースに低露点のドラエアを供給する乾式除湿装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体やパソコン、携帯電話等のバッテリに使用されるリチュウム電池の製造プロセスは、水分の影響を受けやすいため、乾燥しかつ低露点の雰囲気を有するドライルームあるいはドライブース内で製造される。このため、低露点のドライエアを供給する除湿装置を備えている。
【0003】
ところで、エアを除湿する方法として、従来から冷却除湿方法が周知であるが、この冷却除湿方法では露点温度が−5℃以上のエアしか生成できず、前記ドライルームなどが要求するような低露点のドライエアには対応できない。
【0004】
そこで、低露点のドライエアを供給する除湿機として、回転式のロータを用いた乾式除湿装置が使用されている。この乾式除湿装置には、塩化リチュウムや塩化カルシウムなどの吸収液を含侵させたハニカム状のロー夕やシリカゲル、ゼオライトなどの吸着剤で構成したロータが設けられ、そのロータ端面側が除湿部と再生部に仕切られており、ロータを回転させながら除湿部に処理エアを通過させることによってエアを除湿するとともに、再生部に加熱エアを通過させることによってロータを再生する。これによって、前記吸収液や吸着剤中に含まれた水分を加熱エアで蒸発させて、連続的に除湿処理を行うように構成されている。
【0005】
このような乾式除湿装置を用いて低露点のドライエアを供給する場合、乾式除湿装置を1段のロー夕で処理する方式と、外気処理用に別途ロータを設けて直列2段で処理を行う2つの方式がある。1段のシステムは、初期コストが安価であるが、消費エネルギが多く、供給エアの露点温度も−50℃程度までが多い。一方、2段のシステムでは、消費エネルギを低減するために再生エアを循環させ、2段目のロータにおける再生部からの排気を1段目のロータの再生に再利用することでエネルギの低減を図るとともに、供給エアの露点も−50℃からさらに低露点のドライエアを供給することが可能である。ドライルームなどに低露点のドライエアを供給する場合、一般的にこの2段の除湿装置が用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような乾式除湿装置を用いてエアを除湿する場合、1段のシステムはもとより、エネルギの低消費型の2段システムでさえ、冷却除湿よりもエネルギ消費が多く、さらなる省エネルギが求められている。さらに、前記のドライルームはほとんどが24時間連続運転であり、エネルギの低減がランニングコストを含めた設備コストに与える影響が非常に高いため、エネルギの低減がさらに強く求められているのが実状である。
【0007】
また、従来の乾式除湿装置は、前記ドライルーム内に人室する最大人数を想定し、この最大人数の負荷に応じて前記乾式除湿機の処理エアの流量や再生用の加熱エアの流量を設定している。したがって、室内の人数が少ない場合には、前記処理エアや加熱エアを除湿部や再生部に過剰に供給することになり、乾式除湿装置とドライルーム設備全体のランニングコストが高くなるとともに、室内の露点温度が入室人数の負荷により大きく変動するという問題があった。
【0008】
さらに、ドライルーム内の装置ブース内だけではなく、ドライルーム内にも低い露点のドライエアを送風するため、大風量で且つ低露点のドライエアを送風する高性能の除湿機が必要となり、除湿機の設備費及びランニングコストが増加するという欠点があった。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ドライルームなど、低露点のエアを必要とする室にドライエアを供給するにあたり、従来よりもエネルギ消費が少なく、コストを低減するとともに室内の露点を一定に維持することのできる乾式除湿装置を提供すること目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、端面が除湿部と再生部に仕切られたロータを回転させながら前記除湿部に処理エアを通過させて該エアを除湿し、低露点のドライエアをドライルームに供給するとともに、前記再生部に加熱エアを通過させて、前記ロータを再生する乾式除湿装置において、前記除湿部の入口と出口を連通するバイパスと、前記バイパスを通過するエア流量を制御する制御手段と、前記ドライルームの露点温度を検出する測定手段を設け、露点温度に応じて制御手段により、バイパスを通過するエア流量を調節し、前記ドライルームに供給するドライエアの露点温度を制御することを特徴とする。
【0011】
かかる乾式除湿装置では、バイパスを介して除湿部通過前の高露点のエアを除湿部通過後の低露点のドライエアに混合し、ドライルームなどの目的室の内部負荷による露点温度変化に応じて、供給するドライエアの露点温度を短時間のうちに制御できるようにしたので、過剰な除湿や再生を防止することができ、これにより、乾式除湿機のランニングコストを低減することができるとともに、ドライルームの露点温度を一定に維持することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、端面が除湿部と再生部に仕切られたロータを回転させながら前記除湿部に処理エアを通過させて該エアを除湿し、低露点のドライエアをドライルームに供給するとともに、前記再生部に加熱エアを通過させて、前記ロータを再生する乾式除湿装置において、前記除湿部の入口と出口を連通するバイパスと、前記バイパスを通過するエア流量を調節する制御手段と、前記ドライルームの露点温度を検出する測定手段を設け、露点温度に応じて制御手段によりバイパスを通過するエア流量を調節し、前記ドライルームに供給するドライエアの露点温度を制御することを特徴とするもので、バイパスを介して除湿部通過前の高露点のエアを除湿部通過後の低露点のドライエアに混合し、ドライルームなどの目的室の内部負荷による露点温度変化に応じて、供給するドライエアの露点温度を短時間のうちに制御できるようにしたので、過剰な除湿や再生を防止することができ、これにより、乾式除湿機のランニングコストを低減することができるとともに、ドライルームの露点温度を一定に維持することができる作用を有する。
【0013】
請求項2に記載の発明は、ロータは、外気処理用の1段目ロータと、これに連通する低露点処理用の2段目ロータを有し、2段目ロータで除湿されたドライエアを1段目ロータの除湿部の入口と出口を連通するバイパスを通過するエアにより所定温度に調整し、ドライルームに供給することを特徴とするもので、1段目ロータの除湿部前後の露点温度が高い処理エアを2段目ロータの除湿部で低露点に除湿されたドライエアと混合することで、ドライルーム内に供給されるドライエアの露点温度を短時間で調節することができる作用を有する。
【0014】
請求項3に記載の発明は、1段目ロータの除湿部で除湿された外気処理エアをドライルームから供給される環気エアと混合し、2段目ロータに供給することを特徴とするもので、環気エアは既に低露点となっており、これを処理エアの一部として再使用することで、消費エネルギを低減できる作用を有する。
【0015】
請求項4に記載の発明は、1段目ロータの除湿部入口と出口を連通するバイパスダクトを有し、バイパスダクトをドライルーム露点温度により制御される露点制御ファンを介して、2段目ロータの除湿部の出口に接続された供給ダクトに連通したことを特徴とするもので、ドライルーム内に供給されるドライエアを、ドライルーム内の内部負荷に応じた露点温度に短時間で制御できるので、過剰な低露点のドライエアを供給することなく、ドライルーム内を所定の露点温度に維持することができる作用を有する。
【0016】
請求項5に記載の発明は、2段目ロータの再生部には、1段目ロータからパージエアが供給され、再生部から排出されたパージエアは、再生ダクトを通じて再生エアと混合し、2段目再生ヒータで加熱され、再生部に導入されて2段目ロータを再生することを特徴とするもので、1段目ロータの除湿部及び2段目ロータの除湿部に導入される処理エアは、バイパスダクトへバイパスされるエア流量に応じて減少し、1段目ロータの再生部及び2段目ロータの再生部に供給される再生エアの加熱エネルギを減少させることができ、乾式除湿装置全体として消費エネルギが少なく、ランニングコストを低減できる作用を有する。
【0017】
請求項6に記載の発明は、2段目ロータから排出される再生エアの一部は、1段目再生ヒータで加熱され、再生部に導入されて1段目ロータを再生することを特徴とするもので、消費エネルギが少なく、ランニングコストを低減できるという請求項5に記載の発明と同じ作用を有する。
【0018】
【実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。図1は本実施に係わる2段のロータを有する乾式除湿装置1とドライルーム2に低露点のドライエアを供給する概略の構成を示している。
【0019】
乾式除湿装置1は外気処理用の1段目ロータ7と低露点処理用の2段目ロータ12を有しており、前記1段目ロータ7、2段目ロータ12は塩化リチュウムや塩化カルシウムなどの吸収液を含浸させたハニカム状やシリカゲル、ゼオライトなどの吸着剤で構成され、そのロー夕端面側が除湿部と再生部に仕切られており、図示しない回転駆動手段によって回転駆動される。
【0020】
まず、導入外気OAは外気導入ダクト3から導入され、中性能フィルタ4を通過後、外気処理ファン5によって外気処理プレクーラ6に送られ、冷却除湿された後、外気処理用の1段目ロータ7の除湿部7aに入口8から導入される。そして、除湿部7aを通過することによって、例えば、露点温度−15℃まで除湿される。
【0021】
前記除湿部7aの出口9から出た外気処理エアは、ドライルーム2から環気ダクト18を通って戻ってきた環気エアと混合され、除湿処理ファン10によって、プレクーラ11に送られる。前記プレクーラ11によって処理エアは冷却された後、2段目ロータ12の除湿部12aに入口13から導入される。
【0022】
そして、除湿部12aを通過して除湿され、低露点となったドライエアは出口14から出た後、HEPAフィルタ15を通過し、ヒータ16によって所定の温度に調節され、供給ダクト17を通じて、吸気SAとしてドライルーム2に供給される。
【0023】
一方、2段目ロータ12の再生部12bには、パージダクト19の入口20と出口21及び2段目再生ダクト22の入口23と出口24が形成されており、外気処理後のエアの一部が前記パージダクト19を通じて、入口20から再生部12bの除湿部12aに近い側を通過して、2段目ロータ12を冷却し、温度が高いまま、除湿部12aに入ってしまうことを防止している。そして、出口21から出たバージエアは、再生ダクト22通じて、再生ファン25によって送られてきた再生エアと混合し、再生ヒータ26を通過することによって加熱された後、入口23から再生部12aに導入され、2段目ロータ12を再生する。
【0024】
再生部の出口24から出た再生エアは、パージエアの導入量だけエアを排出するが、その一部は1段目の再生ファン30によって、1段目の再生ヒータ27を通過して加熱され、1段目ロータ7の再生部7bの入口28から再生部7bに導入され、1段目ロータ7を再生する。そして、出口29から出た再生エアは排気EAとして排気ダクト31から、乾式除湿装置1の外部に排出される。
【0025】
また、1段目ロータの除湿部7aの入口8及び出口9の前後には、入口8及び出口9から分岐したバイパスダクト32、33が形成され、該ダクトは、バイパスされるエア流量を調節するバイパスダンパD8及びD9を介して、露点制御ファン34に連通し、さらに、露点制御用の比例制御ダンパD10を介して、2段目ロータ12の除湿部12aの出口14後の供給ダクト17に連通されている。ドライルーム2内には室内露点温度を検出する手段である露点計35が設置されており、前記露点計35、バイパスダンパD8、D9,比例制御ダンパD10及び露点制御ファン34が制御手段である制御装置36に接続されている。
【0026】
なお、図1におけるD1〜D7はエア流量を調節するためダクト中に設けられたダンパであり、各系統のエア流量調節が容易に行えるようになっている。
【0027】
以上のように構成された本実施形態に係わる乾式除湿装置について、以下その作用について説明する。
【0028】
乾式除湿装置1の1段目ロータ7及び2段目口ータ12を回転させ、外気処理ファン5、除湿処理ファン10、再生ファン25、30が駆動されると、導入外気OAが外気導入ダクト3を介して外気処理プレクーラ6に導かれ、例えば、露点温度0℃程度に冷却除湿後、1段目ロータ7の除湿部7aに導入される。除湿部7aに導入された外気処理エアは、除湿部7aを通過することによって、例えば、露点温度−15℃程度まで除湿される。
【0029】
1段目ロータ7の除湿部7aの出口9から出た外気処理エアは、ドライルーム2から環気ダクト18を通って戻ってきた環気エアと混合され、除湿処理ファン10によって、プレクーラ11に送られる。ここで、外気処理エアと混合される環気エアは、元々ドライルーム2からの環気であったことから、既にかなりの低露点、例えば露点温度−40℃となっており、処理エアの一部として再使用される。前記プレクーラ11によって処理エアは冷却された後、2段目ロータ12の除湿部12aに導入されるとともに、処理エアの一部はパージダクト19を通じて、入口20から再生部12bの除湿部12aに近い側を通過して、2段目ロータ12を冷却し、温度が高いまま、除湿部12aに入ってしまうことを防止している。除湿部12aに導入された処理エアは除湿部12aを通過することによって、例えば、露点温度−60℃の低露点まで除湿される。そして、低露点となったドライエアは、ヒータ16によって所定の温度に調節され、供給ダクト17を通って、吸気SAとしてドライルーム2内に供給される。
【0030】
一方、2段目ロータ12の再生部12bには、再生ダクト22を通って、再生ファン25によって送られてきた再生エアと前記パージエアが混合され、再生ヒータ26を通過することによって加熱された後、再生部12bに導入され、2段目ロータ12を再生する。その後、再生エアはその一部が1段目の再生ファン30によって、1段目の再生ヒータ27を通過して加熱され、1段目ロータ7の再生部7bに導入され、1段目ロータ7を再生する。そして、再生エアは排気EAとして排気ダクト31から、パージエアの導入量だけ乾式除湿装置1の外部に排出される。
【0031】
以上のように、1段目ロータ7及び2段目ロータ12は回転することによって除湿と再生を繰り返しながら使用され、ドライルーム2内には露点温度−60℃程度のドライエアが安定して供給される。
【0032】
ところで、ドライルーム2内に供給されたドライエアはドライルーム2内の作業者や装置、ワークに吸湿されている水分の放出によって露点温度−40℃程度まで露点温度が上昇する。このドライルーム2の内部負荷は、作業者の人数に概略比例し、ドライルーム2内の露点温度は内部負荷によって変動し、ワークに対して水分量の変動が悪影響を及ぼすことになる。この露点温度変動をなくすためには、ドライルーム2内に供給されるドライエアの露点温度を調節する必要がある。
【0033】
そこで、ドライルーム2内に設置された露点計35によってドライルーム2内の露点温度を検出し、その検出値を制御装置36に伝達する。制御装置36は検出され露点温度に応じて、バイパスダンパD8、D9,比例制御ダンパD10及び露点制御ファン34を制御し、1段目ロータ7の除湿部7a前後の露点温度が高い処理エアを2段目ロータ12の除湿部12aで低露点に除湿されたドライエアと混合して、ドライルーム2内に供給されるドライエアの露点温度を調節する。
【0034】
例えば、ドライルーム2内の作業者が最大人数で内部負荷が最大のときは、バイパスダンパD8、D9が閉じており、バイパスダクト32及び33ヘバイパスされるエア流量はなく、乾式除湿装置1は最大能力で運転される。次に、ドライルーム2内の作業者が少なく、ドライルーム2内の露点温度が低くなると、露点計35の露点温度検出値が低下して制御装置36が制御し、バイパスダンパD9が開き、露点制御ファン34によって1段目ロータ7の除湿部7a後の露点温度−15℃程度の処理エアがバイパスダクト33から比例制御ダンパD10を介して、2段目ロータ12の除湿部12aで低露点に除湿されたドライエアと混合して、ドライエアの露点温度が時間を要することなく制御される。さらに、ドライルーム2内の内部負荷が少なくなると、バイパスダンパD8が開き、1段目ロータ7の除湿部7a前の露点温度0℃程度の処理エアがバイパスダクト32から流入して、ドライエアの露点温度がドライルーム2内の内部負荷に応じて制御される。
【0035】
これによって、ドライルーム2内に供給されるドライ土アはドライルーム2内の内部負荷に応じた露点温度に短時間のうちに制御され、過剰な低露点のドライエアを供給することなく、ドライルーム2内を所定の露点温度に維持することができる。また、1段目ロータ7の除湿部7a及び2段目ロータ12の除湿部12aに導入される処理エアは、バイパスダクト32及び33へバイパスされるエア流量に応じて減少し、除湿部7a及び除湿部12aに吸着される水分量が減少して、1段目ロータ7の再生部7b及び2段目ロータ12の再生部12bに供給される再生エアの加熱エネルギを減少させることができ、乾式除湿装置1全体として消費エネルギが少なく、ランニングコストを低減できる。
【0036】
なお、上記実施の形態においては、2段のロータを有する乾式除湿装置としたが、1段のロータを有する乾式除湿装置でも、同様の効果が得られる。
【0037】
また、ドライエアを供給する目的室をドライルームとしたが、装置のチャンバーあるいはブースであってもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明の乾式除湿装置によれば、バイパスを介して除湿部通過前の高露点のエアを除湿部通過後の低露点のドライエアに混合し、ドライルームなどの目的室の内部負荷による露点温度変化に応じて、供給するドライエアの露点温度を短時間のうちに制御できるようにしたので、過剰な除湿や再生を防止することができ、乾湿除湿機のランニングコストを低減することができるとともに、ドライルームの露点温度を一定に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る乾式除湿装置の全体構成図である。
【符号の説明】
1 乾式除湿装置
2 ドライルーム
7 1段目ロータ
7a 1段目除湿部
7b 1段目再生部
12 2段目ロータ
12a 2段目除湿部
12b 2段目再生部
32、33 バイパスダクト
34 露点制御ファン
35 露点計
36 制御装置
D8、D9 バイパスダンパ
D10 比例制御ダンパ
Claims (6)
- 端面が除湿部と再生部に仕切られたロータを回転させながら前記除湿部に処理エアを通過させて該エアを除湿し、低露点のドライエアをドライルームに供給するとともに、前記再生部に加熱エアを通過させて、前記ロータを再生する乾式除湿装置において、前記除湿部の入口と出口を連通するバイパスと、前記バイパスを通過するエア流量を調節する制御手段と、前記ドライルームの露点温度を検出する測定手段を設け、露点温度に応じて制御手段によりバイパスを通過するエア流量を調節し、前記ドライルームに供給するドライエアの露点温度を制御することを特徴とする乾式除湿装置。
- ロータは、外気処理用の1段目ロータと、これに連通する低露点処理用の2段目ロータを有し、2段目ロータで除湿されたドライエアを1段目ローラの除湿部の入口と出口を連通するバイパスを通過するエアにより所定温度に調整し、ドライルームに供給することを特徴とする請求項1記載の乾式除湿装置。
- 1段目ロータの除湿部で除湿された外気処理エアをドライルームから供給される環気エアと混合し、2段目ロータに供給することを特徴とする請求項2記載の乾式除湿装置。
- 1段目ロータの除湿部入口と出口を連通するバイパスダクトを有し、バイパスダクトをドライルーム露点温度により制御される露点制御ファンを介して、2段目ロータの除湿部の出口に接続された供給ダクトに連通したことを特徴とする請求項2に記載の乾式除湿装置。
- 2段目ロータの再生部には、1段目ロータからパージエアが供給され、再生部から排出されたパージエアは、再生ダクトを通じて再生エアと混合し、2段目再生ヒータで加熱され、再生部に導入されて2段目ロータを再生することを特徴とする請求項1または2記載の乾式除湿装置。
- 2段目ロータから排出される再生エアの一部は、1段目再生ヒータで加熱され、再生部に導入されて1段目ロータを再生することを特徴とする請求項1または2記載の乾式除湿装置。
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