JP2004002419A - 安定化された徐放性トラマドール製剤 - Google Patents
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Abstract
【選択図】 なし
Description
本発明は、トラマドールまたは製薬上許容されるその塩を治療上活性な薬剤として含有する徐放性マトリックス調製物に関する。
【0001】
徐放性調製物を利用すると、薬物が長期にわたり徐々に放出されるので、従来の送達により達成されるよりも薬物の作用期間が長くなることは、当業者には周知である。好ましくは、このような調製物は、12時間以上にわたり血中の薬物濃度を治療濃度範囲内に保持する。
【0002】
すべての投薬剤の製造、法規制レビュー、および承認の重要な態様は、長期にわたるそれらの安定性に関連している。特定の投薬剤に関連して得られる安定性のデータは、その保存寿命に直接影響を与える。製薬上の投薬剤の安定性は、保存時の、すなわち特定の容器および環境中におけるその物理的、化学的、微生物学的、治療学的、および毒性学的性質に関連付けられる。安定性に関する試験要件は、例えば、Good Manufacturing Practices (GMP), U.S.P.ならびに投薬剤の市販の承認を申請する対象国の法規制基準に従う。米国では、薬物または薬物製剤の試験および実際的な販売の申請は、New Drug Application (NDA), Abbreviated New Drug Application (ANDA)、またはInvestigational New Drug Applications (IND)を介して行うことができる。
【0003】
徐放性製剤中で使用される薬剤は、保存時のそれらの物理的安定性に関連した問題を呈する場合が多い。例えば、このような製剤中で使用されてきたワックスは、長期間放置すると物理的変化を起こすことが知られている。製造時にワックスを安定化させるための対策をとったり、またはこうした変化が起こるのを防止するための対策をとることが可能である。脂肪およびワックス状物質は、精製された状態で使用すると、不安定な形態で結晶化し、製造時の安定性試験の際またはその後の保存期間中に有効度の予測不能な変化を生じることが知られている。
【0004】
多くの場合、安定化された制御放出製剤を得るために特定の手段を講じることができる。例えば、製品中に導入する前に個々の薬剤が安定な形態をとりかつ加工によりこの状態が変化しないことを保証すること、ほかの添加剤を導入することによって不安定化を遅らせること、製品が最終的に完成する前に投薬剤中の個々の薬物を安定な状態になるように誘導することが可能である。
【0005】
また、製品中の湿分含有量も製品の安定性に影響を及ぼす可能性があることも分かっている。エチルセルロースなどのポリマーフィルムの水和レベルが変化すると、水透過率および薬物有効度が変化する可能性がある。また、アカシアなどのバインダーは、湿分や熱に晒されると溶解性が低下することも知られている。しかしながら、製品中の湿分含有量は、加工方法における制御および製品の適切な包装を行うことによってかなりうまく制御することができる。
【0006】
特定のセルロース誘導体、ゼイン、アクリル樹脂、ワックス、高級脂肪族アルコール、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などの疎水性ポリマーが、制御放出投薬剤の開発のために従来技術で使用されてきた。錠剤、カプセル剤、座剤、スフェロイド、ビーズ、マイクロスフェアなどの制御放出投薬剤を開発するためにこれらのポリマーを使用する方法では、個々の投与単位をこれらの疎水性ポリマーでオーバーコートする。これらの疎水性コーティングは、溶液、懸濁液、または乾燥状態のいずれからも適用できることは、従来技術において周知である。これらのポリマーのほとんどは水に対する溶解性が低いので、通常、有機溶剤にポリマーを溶解し、その溶液を個々の投薬剤(例えば、ビーズまたは錠剤)上にスプレーし、次いで溶剤を蒸発させることによって適用される。
【0007】
疎水性コーティングを調製する際に有機溶剤を使用することは望ましくないと考えられる。なぜなら、有機溶剤は、一般に、引火性、発癌性、環境問題、および安全性に関連した特有な問題を引き起こすからである。しかしながら、疎水性物質の水性懸濁液から誘導される制御放出コーティングを提供することは非常に望ましいことであると当技術分野で考えられている。残念ながら、このような製剤は、保存時に溶解特性が変化し易く、治療上活性な薬剤を含有する徐放性経口投薬剤には適さない。制御放出コーティングとしてエチルセルロースを利用する安定化された制御放出製剤は、参照により本明細書に組み入れる本出願人の先願米国特許第5,273,760号および同第5,472,712号に記載されている。1種以上のアクリルポリマーを制御放出コーティングとして利用する安定化制御放出製剤は、参照により本明細書に組み入れる本出願人の先願米国特許第5,286,493号、同第5,580,578号、および同第5,639,476号に記載されている。
【0008】
1種以上の疎水性および/または親水性材料を含有するマトリックス中に治療上活性な薬剤が導入された徐放性経口投薬剤もまた、当業者に周知である。これに関しては、高級脂肪族アルコールおよび水和ヒドロキシアルキルセルロースを併用してなる徐放性医薬組成物を指向した米国特許第3,965,256号(Leslie)、ならびに高級脂肪族アルコールおよび基剤としてのアクリル樹脂を併用することにより、制御放出基剤からの治療上活性な薬剤の放出を延長させている米国特許第4,861,598号および同第4,970,075号(Oshlackら)を参照されたい。
【0009】
また、制御放出製剤を提供するために溶融造粒法が提案されている。溶融造粒では、通常、1種以上のバインダーが融解して粒子表面上に付着し最終的に顆粒剤が形成されるまで、特定の形態の活性成分を1種以上の好適なバインダーおよび/または製薬上許容される賦形剤と共にミキサーで機械的に処理する。この技術は、参照により本明細書に組み入れる本出願人の米国特許第5,591,452号に記載されているように、徐放性経口トラマドール製剤の好適な例に利用されてきた。
【0010】
参照により組み入れるPCT国際公開WO 92/06679号には、治療上活性な物質を含有するペレット剤を製造するための溶融造粒法が開示されている。この方法では、バインダーを融解しかつ「湿分の多い」球状ペレット剤を形成するのに十分なエネルギーを供給しながら、凝集状態の活性物質と融点40〜100℃を有するバインダーとを含んでなる混合物を機械的に処理し、その後、機械的な処理を続けながら別の凝集物質を添加することにより最終的に乾燥ペレット剤にする。
【0011】
また、参照により組み入れるPCT国際公開WO 93/18753号には、徐放性ペレット剤を調製するための他の溶融押出法が開示されている。この方法では、微粉砕された状態の薬物と、40℃を超える融点を有する1種以上の水不溶性ワックス様バインダー物質を含有するバインダーと、を含んでなる混合物を高剪断ミキサーを用いてペレット化する。
発明の目的および概要
本発明の目的は、疼痛を鎮めるために少なくとも12時間ごとの投与(例えば、24時間ごとの投与)を行うのに好適なトラマドールの徐放性経口固形投薬剤を提供することである。
【0012】
本発明の目的は、促進保存条件または室温長期保存に暴露した後でさえも、安定な溶解を呈する徐放性トラマドール製剤を提供することである。
【0013】
本発明の目的は、薬物としてトラマドールを含有する徐放性錠剤の調製方法を提供することである。ただし、錠剤は、促進保存条件暴露を行っても、使用環境下に置かれたとときに薬物の安定な溶解プロフィルを呈するものとする。
【0014】
本発明の更なる目的は、安定化された徐放性トラマドール製剤を提供することである。ただし、この徐放性は、マトリックスの調製時に軟化または融解するワックス様物質と薬物とを含有する疎水性物質のマトリックスを介して得られ、更に、この製剤は、促進保存条件暴露を行っても、製剤中に含まれる活性薬剤の安定な溶解を提供し、しかもこうした溶解は、有効期限と関連づける目的に対して、U.S. Food and Drug Administration (「FDA」)のような政府監督官庁による承認が得られるとみなされるものとする。
【0015】
本発明のもう1つの目的は、促進保存条件暴露を行っても、使用環境下に置かれたとときにトラマドールの安定な溶解プロフィルが得られるように、ワックス様物質を含有する疎水性物質を含んでなる徐放性トラマドール錠剤の調製方法を提供することである。
【0016】
これらのおよび他の目的は、トラマドールまたは製薬上許容されるその塩もしくは複合体をマトリックス中に含んでなる安定化された徐放性経口固形投薬剤または製剤と部分的に関連する本発明によって達成された。このマトリックスには、投薬剤の調製時に軟化または融解させた疎水性物質が含まれでいる。トラマドールを含有するマトリックスの調製後、硬化させた投薬剤が、in−vitroで溶解させた場合に、硬化させる前の該製剤をin−vitroで溶解させた場合と比べて、溶解曲線に沿った任意の時間点で、放出されるトラマドールの全量の約20%よりも大きな変動を示さない量でトラマドールを放出する最終点に達するまで、好適な温度(例えば、疎水性物質がポリマーである場合にはそのガラス転移温度よりも高い温度)で投薬剤を硬化させる。
【0017】
本発明は更に、マトリックスの調製時に溶融または軟化させたワックス様物質を含有する疎水性物質のマトリックス中に有効量のトラマドールまたは製薬上許容されるその塩を分散させてなる、トラマドールを活性薬剤として含有する安定化された徐放性経口固形投薬剤を指向する。固形投薬剤は、固形投薬剤が安定な溶解プロフィルを呈する最終点に到達するように十分な温度および時間をかけて硬化させる。最終点は、硬化直後の該固形投薬剤の溶解プロフィルを、40℃、相対湿度75%の促進保存条件下に少なくとも1ヶ月暴露した後で得られた該固形投薬剤の溶解プロフィルと比較することによって決定される。好ましくは、硬化は、約35℃〜約65℃、好ましくは約40℃〜約60℃の温度で、好ましくは約4時間〜約72時間にわたって行われる。特定の好ましい実施形態において、硬化は、好ましくは約24時間以上にわたって最終点に達するまで行われる。特定の実施形態において、硬化は、約45℃〜約55℃の温度で、約4〜約72時間、好ましくは約24時間にわたって最終点に達するまで行われる。ワックス様物質は、水素化植物油、水素化ヒマシ油、パラフィン、高級脂肪族アルコール、高級脂肪族酸、長鎖脂肪酸、脂肪酸エステル、およびこれらの混合物から成る群より選ばれる。疎水性物質には更に、アクリルポリマー、アルキルセルロース、およびこれらの混合物から成る群より選ばれる疎水性ポリマーが含まれていてもよい。更に、マトリックスには、セルロースエーテルなどの親水性ポリマーまたは他の親水性物質が含まれていてもよい。徐放性投薬剤は、多数の顆粒を含む投与単位または錠剤の形態であってよい。
【0018】
特定の好ましい実施形態において、安定化された徐放性経口固形投薬剤のマトリックスには、トラマドールと、高級脂肪族アルコールと、アクリルポリマー、アルキルセルロース、およびこれらの混合物から成る群より選ばれる疎水性ポリマーとが含まれる。他の好ましい実施形態において、安定化された徐放性経口固形投薬剤のマトリックスには、トラマドールと水素化植物油とが含まれる。
【0019】
本発明の他の態様では、活性成分としてトラマドールを含有する徐放性経口固形投薬剤の調製方法が提供される。この方法には、トラマドールを疎水性物質および場合によりバインダーと一緒に混合して均質混合物を形成する工程と、該混合物を加熱してから押出を行う工程と、該混合物を造粒する工程とが含まれる。その後、好ましくは、顆粒を圧縮して錠剤にし(場合により、タルクなどの医薬用賦形剤およびステアリン酸マグネシウムなどの滑剤と混合した後で)、本明細書中に記載されているように錠剤を硬化させる。ほかの実施形態において、本明細書中に記載されているように顆粒(または適切な大きさの粒子に粉砕された押出物)を硬化させ、次に、その顆粒を分割してトラマドールの好適な単位投与量にする(例えば、製薬上許容されるゼラチンカプセル中に充填する)。好ましい実施形態において、硬化は、約35℃〜約65℃、好ましくは約40〜約60℃の温度で、約4〜約72時間、好ましくは少なくとも約24時間にわたって行われる。更に好ましい実施形態において、硬化は、約45℃〜約55℃の温度で、約4〜約72時間、好ましくは少なくとも約24時間にわたって行われる。
【0020】
本発明は更に、活性薬剤としてトラマドールを含有する安定化された徐放性経口固形投薬剤の調製方法に関する。この方法には、マトリックスの調製時に融解または軟化させるワックス様物質を含有する疎水性物質のマトリックス中にトラマドールまたは製薬上許容されるその塩を分散してなるマトリックスを調製する工程と、その後で、マトリックスが安定な溶解プロフィルを呈する最終点に達するように十分な温度および十分な時間をかけてマトリックスを硬化させる工程とが含まれる。最終点は、硬化直後のマトリックスの溶解プロフィルを、40℃、相対湿度75%の促進保存条件下に少なくとも1ヶ月暴露した後で得られたマトリックスの溶解プロフィルと比較することによって決定される。マトリックスには、複数の製薬上許容される粒子(例えば、顆粒)が含まれていてもよく、あるいはマトリックスは錠剤を構成してもよい。好ましい実施形態において、マトリックスは圧縮されて錠剤になる。トラマドールを含有する本発明に係る安定化された徐放性経口固形投薬剤の調製方法は、マトリックス中にワックスまたはワックス様物質が含まれ投薬剤の調製時にそのワックスまたはワックス様物質を軟化または融解させる任意の方法であってよい。特定の実施形態において、製剤は、ワックス様物質を軟化または溶融するのに十分な高温で、トラマドールおよび疎水性物質を、場合により更に医薬用賦形剤と一緒に押出機中に供給する工程と、該混合物を押出する工程と、該混合物を造粒する工程と、得られた顆粒を平滑化する工程と、次に、場合により、顆粒を圧縮して錠剤にする工程とにより調製される。他の好ましい実施形態において、製剤は、疎水性ポリマー分散体を、流動床ドライヤー中でトラマドールと不活性希釈剤との混合物上に噴霧して顆粒を得る工程と、融解したワックス様物質を高剪断ミキサー中で顆粒中に混合する工程と、混合物をスクリーンに通してタルクと混合する工程と、得られた物質を平滑化する工程と、場合により、平滑化された顆粒を圧縮して錠剤にする工程とにより調製される。本発明の更に好ましい実施形態において、製剤は、融解したワックス様物質を製薬上好適なミキサー中でトラマドール上に注ぐ工程と、混合物を固化冷却する工程と、その後、混合物を粉砕する工程と、混合物を平滑化する工程と、平滑化された顆粒を圧縮して錠剤にする工程とにより調製される。更に他の好ましい方法において、本発明の製剤は、ワックス様物質を溶融および造粒する工程と、セルロースエーテルを水和し、それを造粒する工程と、トラマドールを、造粒された溶融体、造粒されたセルロースエーテル、またはこれらの混合物のうちのいずれかとブレンドする工程と、顆粒を乾燥させる工程と、その後、場合により、適切な量の不活性な製薬上許容される希釈剤と混合し、この混合物を圧縮して錠剤にする工程とにより調製される。
【0021】
疎水性物質がワックス様物質のほかに親水性または疎水性ポリマーを含む実施形態において、製剤は、(a)トラマドールを用いてまたは用いずに、疎水性または親水性のポリマーおよび場合により希釈剤を湿式造粒する工程と、(b)得られた顆粒の乾燥および分粒を行う工程と、(c)工程(a)で組合せが済んでいない場合にトラマドールを顆粒と組み合わせ、好適なミキサーを用いて顆粒中に溶融状態のワックス様物質を導入する工程と、(d)顆粒の冷却および分粒を行う工程と、(e)場合により、顆粒を平滑化し、平滑化された顆粒を圧縮して錠剤にする工程とにより調製してもよい。
【0022】
本発明の更に他の態様において、本明細書に記載されているように安定な溶解が行われるトラマドールの徐放性経口固形投薬剤を投与することによって患者を治療する方法が提供される。
【0023】
本発明の好ましい実施形態において、トラマドールを含有する固形投薬剤を硬化させると、周囲の流体に晒されたときの該活性薬剤の放出が徐々に遅くなる。この場合、硬化させた製剤は、トラマドールの安定した溶解を提供し、促進保存条件に暴露した後でもその安定した溶解は変化することはない。従って、この安定化された溶解は、該製剤の有効期限と関連づける目的に対して、United States Food & Drug Administration、欧州のCommittee on Proprietary Medicinal Products (「CPMP」)、および他の類似の政府監督官庁により適切なものとみなされるものである。硬化は、例えば、促進保存条件に暴露した後でも変化することなく安定してトラマドールが溶解する硬化最終点に到達するまで十分な時間継続させてもよい。最終点は、硬化直後の製剤の溶解プロフィルを、例えば、温度37℃、相対湿度80%、期間1〜3ヶ月の促進保存条件に暴露した後で得られた製剤の溶解プロフィルと比較することによって決定される。
【0024】
他の好ましい実施形態において、徐放性経口固形投薬剤の硬化物は、40℃/75%RH、期間少なくとも1ヶ月の促進保存条件に暴露した後、保存前にin−vitroで溶解させたときと比較して、任意の所定の溶解時間点においてトラマドールの全放出量の約20%を超える変動を示さない量でトラマドールを放出する。
【0025】
他の実施形態において、トラマドールの徐放性経口固形投薬剤は、in−vitro溶解試験時、促進保存条件に暴露する前の溶解プロフィルと比較して、任意の時間点において約20%よりも拡がることのない促進保存条件後のバンド領域を提供する。
【0026】
「安定な溶解プロフィル」および「硬化最終点」という用語は、本発明の目的に対して、硬化させた固形投薬剤(例えば、錠剤)が、使用環境下に置かれたときに再現性よく活性薬剤(例えば、トラマドール)の放出を提供し、しかもこうした放出が、硬化させた固形投薬剤を促進保存条件に暴露した後でさえも変わらずに行われることを意味するものと定義づけされる。当業者は、「変わらずに」とは、硬化させた製剤からの活性薬剤の放出の変化が所望の効果に関して有意でないとみなされることを意味することは分かるであろう。医薬製剤に対して、安定性は、製剤の有効期限に関連させる目的で、例えば、米国のFood & Drug Administration (FDA)または欧州のCommittee on Proprietary Medicinal Products (「CPMP」)のような監督官庁により決定される。
【0027】
「促進保存条件」という用語は、例えば、高い温度および/または高い相対湿度の保存条件を意味する。好ましくは、「促進保存条件」という用語は、監督官庁の承認(例えば、米国のFDAの承認)を得る目的および有効期限を決める目的で最終薬物製剤が暴露される保存条件を意味する。
【0028】
「有効期限」という用語は、本発明の目的に対して、製品のバッチ(例えば、硬化およびコーティングの処理が施された基材)が、規定の条件下で保存した場合に規格内に入ることが期待される期間(それ以降は使用すべきできない)を示す日付として定義付けられる。
【0029】
本発明の目的に対して使用される「バンド領域」という用語は、コーティングされた製品の製造完了時の製剤(保存前)より得られる溶解プロフィル(曲線)を、コーティングされた製品を促進保存条件に暴露した後で得られる溶解プロフィルと比較した時の制御放出製剤のin−vitro溶解の測定値の差として定義付けられ、溶解曲線に沿った任意の溶解時間点においてコーティングされた製品から放出される活性薬剤のパーセントの変化として表される。
【0030】
「徐放性」という用語は、本発明の目的に対して、6時間を超える時間にわたり、より好ましくは約12時間(すなわち1日2回投与)もしくは約24時間(すなわち1日1回投与)、またはそれ以上の時間にわたって、血液(例えば、血漿)レベルが治療領域内かつ毒性レベル未満に保持されるような速度で薬物(すなわち、トラマドール)が放出されることとして定義付けされる。徐放性という用語には、CPMPにより使用されている「持続性」という用語が包含されているものとみなされる。
【0031】
「硬化」という用語は、本発明の目的に対して、先に規定したような安定化された最終的な製薬上の徐放性経口投薬剤を得ることを目的として投薬剤(または中間生成物)を熱処理することを意味するものとして定義付けされる。本発明の製剤に、疎水性遅延剤の一部分または全部としてポリマーが導入される場合、熱処理によって硬化が行われると、ポリマーがそれ自体で架橋を起こしてより安定な状態になる可能性があることは、当業者には分かるであろう。本発明の製剤にポリマーは含まれず、そのかわりに水素化植物油またはステアリルアルコールなどの疎水性物質が含まれる場合、熱処理は、ポリマーを硬化させるというよりも製剤をアニールすることにより関連してくることは当業者には分かるであろう。しかしながら、本発明の目的に対して、「硬化」という用語を使用する場合、硬化および/またはアニールのいずれもが含まれるものとみなされる。
図面の簡単な説明
以下の図面は、本発明の実施形態を例示したものであり、請求の範囲に規定された本発明の範囲を限定するのではない。
【0032】
図1は、実施例7およびUltramTMを多数回投与した後5日目の24時間にわたる血漿中平均トラマドール濃度(ng/ml)をグラフで表したものである。
詳細な説明
化学名(±)−trans−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−1−(3−メトキシフェニル)シクロヘキサノールを有するトラマドールは、経口的に活性なオピオイド鎮痛薬である。トラマドール、特に、その塩酸塩を含有するカプセル剤、滴剤、および座剤の形態の従来の放出性調製物は、中度〜重度の疼痛の治療に使用するために長年にわたり市販されいきた。しかしながら、このような調製物は、トラマドールの徐放性を提供しない。更に、トラマドールは長年にわたって使用されてきたにもかかわらず、トラマドールを活性成分として含有する経口投与用徐放性調製物について、これまで文献で報告されていない。
【0033】
本発明に従って使用するのに好適な製薬上許容されるトラマドールの塩は、製薬上許容される酸付加塩のように当技術分野で公知のものである。塩酸塩は特に好ましい。
【0034】
本発明によれば、活性薬剤の制御放出を行うために、治療上活性な薬剤を、ワックスまたはワックス様物質を含有する十分量の疎水性(遅延性)物質と均質に混合する。また、疎水性物質としては、例えば、水不溶性アクリルポリマーまたはアルキルセルロースなどの疎水性ポリマーが挙げられる。
【0035】
驚くべきことに、トラマドールの徐放性マトリックス製剤を調製する際、ワックスまたはワックス様物質を、それを軟化または融解させる方法により導入した場合、最終的に得られる徐放性マトリックス製剤(例えば、錠剤)は、促進保存条件に暴露した後に安定な溶解プロフィルを示さない。ただし、これらの用語は、本明細書中に規定した通りである。トラマドール自体は、このような製剤を「軟化」させる物理的特性をもっていると仮定される。すなわち、トラマドール自体は、軟化または融解させたワックスまたはワックス様物質を含有するこのようなマトリックス製剤を可塑化する働きを有し、こうしたトラマドールの物理的性質がこのような製品の安定性の欠如に寄与していると仮定される。これらの仮定は、例示を目的とするものであり、本発明者らは、そのような仮定によって限定されることを意図するものではなく、添付の請求の範囲は、こうした仮定に従って解釈されるべきものではない。
【0036】
しかしながら、現在では、本発明によって、ワックスまたはワックス様物質を含有するマトリックス中にトラマドールを含んでなる徐放性マトリックス製剤を、製剤の安定性(例えば、安定性は本明細書中に規定される)が得られるように調製することが可能である。
【0037】
特に、本発明では、促進保存条件に暴露した後または長期室温保存をした後でさえも、再現性の良い安定な溶解プロフィルを与える最終点まで、錠剤などの最終製品を硬化させる。
【0038】
従来型の製剤と比べて活性物質の放出速度がなんらかの方法で変更された投薬剤を開発することが可能である。活性物質の放出にこのような変更を加えることにはいくつかの目的が考えられるが、参考までに述べれば、本明細書中では、治療活性を保持したり、毒性作用を軽減したり、あるいは所定の他の治療目的のために、活性物質の放出をなんらかの方法で遅らせた製剤を対象として扱う。
【0039】
European Committe on Proprietary Medical Products (”CPMP”)から発行されている”Notes for Guidance on Prolonged Release Oral Dosage Forms”, Form 3A115A (1996年1月)に記載されているように、販売許可の申請に必要な詳細事項には、治療目的、活性物質の性質、製剤の性質、投与経路が反映されており、申請書類の種々の節には、これらの種々の要件を考慮して申請をサポートするデータを記載しなければならない。市販の許可の申請の際に対処する必要のある事項としては、活性物質の放出が吸収における律速段階になる経口固形投薬剤のin−vitro試験が挙げられる。
【0040】
先に述べたCPMPのガイドラインでは、許容できるin−vivo性能を有するバッチと許容できないin−vivo性能を有するバッチとを識別できることが分かっている溶解試験方法により放出速度をin−vitroで試験しなければならないと指摘している。最も好適な識別を可能にする試験条件を選択しなければならない。溶解装置は、好ましくは、申請の審査を行う機関により認可されたものの中の好ましくは1つであるべきである。例えば、欧州においては、溶解装置は、好ましくは、米国薬局方または欧州薬局方に記載のものである。このような試験法において、試験媒体は、好ましくは、水系であるべきで、有機系媒体または水−有機系媒体は避けた方がよい。溶解性の悪い物質に対しては、最小量の適切な界面活性剤を添加してもよい。溶解性とpHとの関係を調べるために、生理学的な領域(pH0.8〜2胃;pH5〜6.5空腸;pH6〜7.5回腸;Davisら 1989年)にわたるいくつかのpHの緩衝液を使用してもよい。得られたデータは、三次元溶解プロフィル(すなわち、溶解%を時間およびpHの関数として表したもの)を用いて表現するのが有用であろう。
【0041】
適切な判別を行うために、医薬製品(治療上活性な薬剤)の溶解度を限定し、更に、溶解媒体中において沈降条件を決定することが必要な場合があると、CPMPでは指摘している。イオン強度および媒体の表面張力を考慮することが必要な場合もある。使用する媒体の体積は、好ましくは、溶解状態の物質の量が飽和濃度の30%を超えないと推定しうる沈降条件を確保できるものでなければならない。所定の溶解媒体に対する物質の溶解度を記載しなければならない。同じ製品の異なる濃度に対して同等な試験条件を使用しなければならない。溶解試験のロバスト性は、温度、pH、および回転速度の変動が溶解速度に及ぼす影響を調べることにより決定しなければならない。
【0042】
最終的な溶解プロフィルおよび対応する基準(市販の許可に対する基準)は、好ましくは、in−vivo試験で使用されるバッチのin−vitroの結果に基づくものであり、好ましくは、これらのバッチはいつも決まって所望のin−vivo挙動を示すことを保証できるものである。
【0043】
in−vitro 溶解試験の基準限界が妥当なものであることを示すために、in−vitro放出特性とin−vivo生物学的利用能パラメーターとの間に有意な相関が存在することを明確にすべきであるとCPMPガイドラインでは指摘している。この点を明確にするために、いくつかの技法を利用してもよい。こうした技法を、予測能の高い順に列挙すると以下のようになる。
a)製品のin−vitro溶解曲線を、血漿中レベルデータを解読することにより、
または他の適切な方法により作製したin−vivo溶解曲線と比較する方法。
b)製品の平均in−vitro溶解時間を、統計的モーメント解析の原理を用いて誘導される、製品の平均in−vivo滞留時間または平均in−vivo溶解時間のいずれか と比較する方法。
c)平均in−vitro溶解時間を、1つの薬物動態学的パラメーターの平均値、例え ば最大血漿中濃度に達するまでの時間(”Tmax”)の平均値と比較する方法。
特に、上記の方法で相関が得られない場合、他の手法も許容されるものと考えられる。他の方法としては、例えば、基準の上限および下限の溶解プロフィルを有する製剤に対して目的の製剤の生物学的等価性を示す方法が挙げられる。そのほか、生物学的利用能試験に使用されたバッチのin−vitro溶解の結果を分布させて基準限界値を求めてもよい。監督官庁は、一般的には、どの手法を選択するかについては販売許可の申請人がその妥当性を明確にしなければならないと考えている。
【0044】
市販許可の申請時の最終製品基準には、一般に溶解試験が含まれる。溶解基準は、物質放出に関して製造時のバッチ間のばらつきがないことを保証するためのみならず、使用期間中における製品の溶解に対する許容限界を設定するためにも重要である。溶解基準は、製品の開発期間中に得られるプロフィルから誘導し、少なくともパイロット製造規模のバッチを用いて再確認しなければならない。基準の選択にあたっては、薬物動態学、薬力学、およびin−vitroアッセイ精度を考慮しなければならない。一般的には(特に、前述のCPMPガイドラインに対しては)、少なくとも3つの時点を対象にしなければならない。すなわち、大量投与を除外するための初期の時点、溶解プロフィルの形状との適合性を確認するための少なくとも1時点、物質の大部分が放出されたことを確認するための1時点である。任意の時点で上限および下限を規定する場合、一般的には、その差が製剤中の活性物質の表示含有量の20%を超えないようにしなければならない。ただし、より広範な許容範囲でも再現性のよいかつ許容されるin−vivo性能が得られる場合にはこの限りではない。
【0045】
適切な官庁(例えば、米国FDA又はCPMP)は、活性物質の溶解プロフィールが、その製品の提案された貯蔵期間を通して、基準内に維持されることの証明を要求する。
【0046】
溶解基準とin−vivoの結果との対応付けがなされた場合、in−vitro試験に基づいてデータに対して多少の変更を加えることが許されることもある。多少の変更としては、組成(例えば、放出特性に影響を及ぼさない賦形剤の性質および/または量)、製造の方法または場所、あるいは製造装置の変更が挙げられる。しかしながら、in−vitro/in−vivo相関試験またはin−vivo生物学的利用能試験において、他の変更が更に必要となることもある。
疎水性物質
疎水性物質には、ワックスまたはワックス様物質(これ以降では「ワックス様物質」と記す)が含まれる。本発明の製剤中で使用される疎水性物質は、天然または合成のワックスまたは油などの物質、例えば、水素化脂肪(水素化植物油、水素化ヒマシ油など)、ミクロクリスタリンワックス、ノルマルワックス、蜜蝋、カルナウバワックス、パラフィン、またはグリセリル−モノステアレートであり、35〜140℃、好ましくは45〜110℃の融点を有するものが好適である。水素化植物油は特に好ましい。上記の物質の代わりにまたはそれに加えて、本発明の製剤中で使用されるワックスまたはワックス様物質には、脂肪アルコール、脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリド(モノ−、ジ−、およびトリ−グリセリド)、高級脂肪族(例えば、C10〜C20)酸、アルコール、長鎖脂肪酸、およびこれらの混合物が含まれていてもよい。有用な水不溶性ワックス様物質は、水に対する溶解性が約1:5,000(w/w)未満である物質であってよい。
【0047】
脂肪族アルコールは、便宜上、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、またはステアリルアルコールであってよく、好ましくはセチルアルコール、より好ましくはセトステアリルアルコールである。
【0048】
特定の好ましい実施形態では、ワックス様物質に加えて、更に、疎水性ポリマーが疎水性物質の一部分として含まれる。
【0049】
特定の好適な徐放性マトリックスの1つには、1種以上のアルキルセルロースと1種以上のC12〜C36脂肪族アルコールとを含有する疎水性ポリマーが含まれる。アルキルセルロースは、好ましくは、C1〜C6アルキルセルロース、特に、エチルセルロースである。
【0050】
本発明の他の実施形態において、疎水性ポリマーは、製薬上許容されるアクリルポリマーであり、具体的には、アクリル酸およびメタクリル酸のコポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、エトキシエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミドコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メタクリル酸)(無水物)、メチルメタクリレート、ポリメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)コポリマー、ポリアクリルアミド、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(メタクリル酸無水物)、およびグリシジルメタクリレートコポリマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0051】
特定の好ましい実施形態において、アクリルポリマーは、1種以上のアンモニオメタクリレートコポリマーから構成される。アンモニオメタクリレートコポリマーは、当技術分野において周知であり、低含有量の第四級アンモニウム基を有するアクリル酸およびメタクリル酸のエステルの完全に重合されたコポリマーとしてNF XVII中に記載されている。このようなアクリルポリマーは、Rohm Pharma
から商品名EudragitRとして市販されているアクリル樹脂ラッカーである。
【0052】
本発明の製剤中で使用しうる他の疎水性ポリマーとしては、エチルセルロースなどの他のアルキルセルロース系ポリマーを含むセルロース系ポリマーが挙げられる。
【0053】
本発明の制御放出製剤からの活性薬剤の放出は、更に影響を受ける可能性がある。すなわち、1種以上の放出調節剤をマトリックス中に添加することによって所望の速度に調節することが可能である。放出調節剤には、製剤の放出特性を調節するために1種以上の水溶性の親水性ポリマーが含まれていてもよい。好適な親水性ポリマーとしては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、セルロースエーテル、アクリル樹脂、およびタンパク質誘導物質が挙げられる。これらのポリマーのうちで、セルロースエーテル、特に、ヒドロキシアルキルセルロースおよびカルボキシアルキルセルロースが好ましい。また、合成の水溶性ポリマーを使用してもよい。具体的には、ポリビニルピロリドン、架橋ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシドなど、更に、多糖類、例えば、プルラン、デキストラン、スクロース、グルコース、フルクトース、マンニトール、ラクトース、マンノース、ガラクトース、ソルビトール、およびこれらの混合物が使用可能である。本発明の特定の好ましい実施形態において、親水性ポリマーにはヒドロキシプロピルメチルセルロースが含まれていてもよい。
【0054】
半透過性ポリマーをマトリックス中に導入して製剤の放出特性を変化させてもよい。このような半透過性ポリマーとしては、例えば、セルロースアクリレート、アセテート、および米国特許第4,285,987号(参照により本明細書に組み入れる)に記載されているような他の半透過性ポリマー、更には、米国特許第3,173,876号、同第3,276,586号、同第3,541,005号、同第3,541,006号、および同第3,546,142号(参照により本明細書に組み入れる)に記載されているような、ポリカチオンとポリアニオンとの共沈により形成される選択的透過性ポリマーが挙げられる。
【0055】
疎水性ポリマーは、典型的には可塑剤を必要とする。エチルセルロース用の好適な可塑剤としては、例えば、ジブチルシトレート、ジブチルセバケート、ジエチルフタレート、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、トリアセチンなどの水不溶性の可塑剤が挙げられるが、他の水不溶性可塑剤(例えば、アセチル化モノグリセリド、フタレートエステル、ヒマシ油など)を使用してもよい。本発明のアクリルポリマー用の好適な可塑剤としては、例えば、クエン酸エステル(トリエチルシトレートNF XVI、トリブチルシトレートなど)、ジブチルフタレート、ならびに可能性のあるものとして、1,2−プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチルフタレート、ヒマシ油、およびトリアセチンが挙げられるが、他の水不溶性可塑剤(例えば、アセチル化モノグリセリド、フタレートエステル、ヒマシ油など)を使用してもよい。
【0056】
しかしながら、驚くべきことに、本発明の実施形態では、可塑剤を存在させずに調製を行うことができる。このような実施形態では、典型的には、本明細書中に記載の溶融押出法により調製が行われる。このことは従来技術から予測されるものではない。
【0057】
上記の物質のほかに、本発明の徐放性製剤には、製薬上許容される担体および賦形剤が含まれていてもよい。これらの物質は、例えば、押出後に粒子と混合することも可能であることを理解すべきである。製薬上許容される担体および賦形剤のうちで経口投薬剤を処方するために使用しうる具体的な例が、Handbook of Pharmaceutical Excipients; American Pharmaceutical Association (1986) (参照により本明細書に組み入れる)に記載されている。固形の経口投薬剤を製造するための技法および組成物については、Pharmaceutcal Dosage Forms: Tablets (Lieberman, Lachman and Schwartz,編者),第2版, Marcel Dekker, Inc.刊(参照により本明細書に組み入れる)に記載されている。錠剤(圧縮および成形)、カプセル剤(硬質および軟質ゼラチン)、および丸剤を製造するための技法および組成物については、Remington’s Pharmaceutical Sciences, (Arthur Osol,編者), 1553−1593 (1980) (参照により本明細書に組み入れる)に記載されている。医薬品業界で慣用されている製薬上許容される成分としては、希釈剤、滑剤、バインダー、造粒助剤、着色剤、着香剤、界面活性剤、pH調節剤、非着防止剤、および滑沢剤が挙げられる。具体的には、ジブチルセバケート、水酸化アンモニウム、オレイン酸、およびコロイドシリカが挙げられる。
【0058】
本発明に係る徐放性調製物は、例えば、顆粒剤、多粒子剤(multiparticulate)、カプセル剤、または錠剤として提供してもよい。錠剤が好ましい。本発明に係る徐放性製剤は、便宜上、医薬品業界で慣用されている任意のフィルムコーティング材料を用いてコーティングされたフィルムであってもよい。好ましくは、水性フィルムコーティングを用いる。
【0059】
本発明の特定の実施形態において、顆粒剤または錠剤にフィルムコーティングを施す。顆粒剤にフィルムコーティングを施し、次いで、トラマドールの単位用量(例えば、ゼラチンカプセル中に配置される)に分割するかまたは圧縮して錠剤にしてもよい。同様に、本発明に従って調製され錠剤にフィルムコーティングを施してもよい。コーティングされたフィルムは、硬化工程の前に仕上げてもよいし硬化工程の後で仕上げてもよい。一般的には、フィルムコーティングは、実質的に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの親水性ポリマーを含み、製剤からの薬物の放出速度に影響を及ぼさない。使用しうるフィルムコーティングは、好ましくは、滑らかでエレガントでかつ強力な連続フィルムを形成することができ、顔料および他のコーティング添加剤を支持することができ、無毒で、不活性で、しかも不粘着性である。
【0060】
本発明の特定の更なる実施形態において、フィルムコーティングは、投薬剤の放出特性に寄与するものであってもよい。このような場合、約1〜約30パーセントの重量増加レベルとなるように十分な量の疎水性物質で投薬剤(例えば、顆粒剤または錠剤)をコーティングしてもよい。疎水性物質に対して使用される溶剤は、製薬上許容される任意の溶剤であってよく、具体的には、水、メタノール、エタノール、塩化メチレン、およびこれらの混合物が挙げられる。しかしながら、コーティングは疎水性物質の水系懸濁液に基づくものが好ましい。このようなフィルムコーティング中で使用される疎水性ポリマーには、例えば、製薬上許容されるアクリルポリマーが含まれる。具体的には、アクリル酸およびメタクリル酸のコポリマー、エチルセルロース(例えば、市販品としては、AquacoatR(FMC Corp., Philadelphia, Pennsylvania, U.S.A.)として知られるエチルセルロースの水系懸濁液がある)などのアルキルセルロースが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ある場合には、アクリルポリマーとしては、商品名EudragitRとしてRohm Pharmaから市販されている1種以上のアンモニノメタクリレートコポリマーが好ましい。本発明に係る錠剤を製造するために、本発明に従って製造される粒子を、必要に応じて、従来の手順を用いて(例えば、Y−Coneまたはビンブレンダーを用いて)所望の賦形剤と混合またはブレンドし、得られた混合物を、好適なサイズの錠剤成形型を用いて従来の錠剤成形手順に従って圧縮成形してもよい。錠剤は、従来の打錠機を用いて製造することができ、以下に記載の実施形態においては、標準的なシングルパンチF3 Manesty機または Kilian RLE15回転式錠剤機を用いて製造した。本発明の錠剤は、丸形、卵形、両凹形、半球形、任意の多角形形状(例えば、正方形、長方形、および五角形)など、任意の形状であってよい。
【0061】
本発明に係る製剤中の活性成分(トラマドール)は、制御放出マトリックス中に導入される。マトリックスは、好ましくは、少なくとも12時間にわたりトラマドールの徐放性を保持し、しかも好ましくは、トラマドールのin−vitro溶解速度およびin−vivo吸収速度を本明細書中に規定されている範囲内に保持する。本発明のマトリックス中のトラマドールまたは製薬上許容されるその塩の全量は、例えば約20〜約80重量%、好ましくは約40〜約60重量%、最も好ましくは約45〜約55重量%の許容範囲内で変化させてもよい。本発明のマトリックス中の疎水性物質の全量は、約80〜約20重量%であってよい。疎水性物質の成分としての疎水性ポリマー(本明細書中に規定されるワックス様物質ではない)全体の割合は、特定の好ましい実施形態において約0〜約80重量%、好ましくは約20〜約60重量%、最も好ましくは約30〜約50重量%であってよい。不活性希釈剤、滑剤などの必要に応じて利用される他の製薬上許容される成分の合計量は、製剤の全重量を基準に約0%(好ましくは0.5%)〜約10%であってよい。
【0062】
特に好ましい実施形態において、徐放性マトリックスには、疎水性ポリマー(例えば、エチルセルロース)および高級脂肪族アルコール(例えば、セトステアリルアルコール)が含まれ、場合により可塑剤が併用される。
【0063】
経口投与後少なくとも12時間にわたりトラマドールの徐放性を保持するために、in−vitro放出速度は、次のようなトラマドール放出率パーセントに対応させる。すなわち、1時間後のトラマドール放出率約1〜約50%、約2時間後のトラマドール放出率約0〜約75%、約4時間後のトラマドール放出率約3〜約95%、約8時間後のトラマドール放出率約10〜約100%、約12時間後のトラマドール放出率約20〜約100%、約16時間後のトラマドール放出率約30〜約100%、約24時間後のトラマドール放出率約50〜約100%、約36時間後のトラマドール放出率80%強である。
【0064】
1日2回投与の場合に特に好適な他の好ましい調製物は、次のようなトラマドール放出率(%)に相当するin−vitro放出速度を有する。すなわち、約1時間後のトラマドール放出率約20〜約50%、約2時間後のトラマドール放出率約40〜約75%、約4時間後のトラマドール放出率約60〜約95%、約8時間後のトラマドール放出率約80〜約100%、約12時間後のトラマドール放出率約90〜約100%である。
【0065】
1日1回投与の場合に特に好適な更にもう1つの好ましい調製物は、次のようなトラマドール放出率%に相当するin−vitro放出速度を有する。すなわち、約1時間後のトラマドール放出率約0〜約50%、約2時間後のトラマドール放出率約0〜約75%、約4時間後のトラマドール放出率約10〜約95%、約8時間後のトラマドール放出率約35〜約100%、約12時間後のトラマドール放出率約55〜約100%、約16時間後のトラマドール放出率約70〜約100%、約24時間後のトラマドール放出率約90%以上である。
【0066】
同様に1日1回投与の場合に特に好適な本発明の更に好ましい調製物は、次のようなトラマドール放出率%に相当するin−vitro放出速度を有する。すなわち、約1時間後のトラマドール放出率約0〜約30%、約2時間後のトラマドール放出率約0〜約40%、約4時間後のトラマドール放出率約3〜約55%、約8時間後のトラマドール放出率約10〜約65%、約12時間後のトラマドール放出率約20〜約75%、約16時間後のトラマドール放出率約30〜約88%、約24時間後のトラマドール放出率約50〜約100%、及び約36時間後のトラマドール放出率80%以上である。
【0067】
より好ましくは、1日1回投与の調製物は、実質的には次のようなin−vitro放出速度を有する。すなわち、約1時間後のトラマドール放出率約15〜約25%、約2時間後のトラマドール放出率約25〜約35%、約4時間後のトラマドール放出率約30〜約45%、約8時間後のトラマドール放出率約40〜約60%、約12時間後のトラマドール放出率約55〜約70%、及び約16時間後のトラマドール放出率約60〜約75%である。
【0068】
本発明に係る1日2回投与の徐放性調製物の放出時のもう1つの好ましいin−vitro溶解速度は、約1時間後のトラマドール放出率約5〜約50%(重量基準)、約2時間後のトラマドール放出率約10〜約75%(重量基準)、約4時間後のトラマドール放出率約20〜約95%(重量基準)、約8時間後のトラマドール放出率約40〜約100%(重量基準)、約12時間後のトラマドール放出率約50%以上(重量基準)、約18時間後のトラマドール放出率約70%以上(重量基準)、約24時間後のトラマドール放出率約80%以上(重量基準)である。
【0069】
更に、1日2回投与の徐放性調製物の場合、経口投与の約8時間後に約70〜約95%(重量基準)のトラマドールがin−vivoで吸収され、約10時間後に約77〜約97%(重量基準)のトラマドールが吸収され、約12時間後に約80〜約100%(重量基準)のトラマドールが吸収される。
【0070】
1日2回投与の場合に好適な本発明に係る製剤のTmaxは、約1.5〜約8時間、好ましくは約2〜約7時間、W50値は約7〜約16時間の範囲にあってよい。
【0071】
1日1回投与の場合に好適な本発明に係る製剤のTmaxは、約3〜約6時間、好ましくは約4〜約5時間、W50値は約10〜約33時間の範囲にあってよい。
【0072】
W50パラメーターは、50%Cmaxにおける血漿プロフィルの幅、すなわち、血漿濃度がピーク濃度の50%に等しいかまたはそれより大きい状態が持続する時間と定義される。このパラメーターは、観測データの線形補間により決定され、血漿プロフィルにおける最初の(または唯一の)アップスロープ交点と最後の(または唯一の)ダウンスロープ交点との間の時間差を表している。
【0073】
本明細書中に記載のin−vitro放出速度は、他に記載のない限り、USP装置2 (パドル法)を用いて、100rpm、pH6.5リン酸緩衝液、37℃の条件で測定したときの値である。in−vivo吸収速度は、デコンボルーション法またはHPLC法を用いて血漿濃度を時間に対して測定することにより決定してもよい。
【0074】
本発明に係る徐放性製剤には、好ましくは、鎮痛作用に関して有効量のトラマドールまたは製薬上許容されるその塩が、便宜上、単位用量あたり約50〜約800mg、特に、100、200、300、400、または600mg(トラマドール塩酸塩として計算した場合)の量で含まれる。
【0075】
本発明の徐放性製剤は、例えば、摂取後に胃液に触れ、次いで腸液に触れた場合、治療上活性な薬剤を徐々に放出する。本発明の製剤の徐放性プロフィルは、例えば、遅延剤(すなわち疎水性ポリマー)の量の変化、疎水性ポリマーに対する可塑剤の量の変化、ほかの成分または賦形剤の導入、製造方法の変更などを行うことによって変化させることができる。
投薬剤の調製
本発明の製剤は、医薬品業界で周知の多くの方法のうちのいずれを用いて製造してもよいが、ただし、マトリックス中に導入される疎水性物質に対して、少なくとも軟化または溶融処理が施されるものとする。
【0076】
本発明の投薬剤(多粒子剤および錠剤の両方が含まれる)を調製するための特に好ましい方法の1つには、水不溶性遅延剤、治療上活性な薬剤、および必要に応じてバインダーを計量して押出機に直接仕込む工程と、該均質混合物を加熱する工程と、該均質混合物を押出してストランドを形成する工程と、該均質混合物を含有するストランドを冷却する工程と、該ストランドを裁断して約0.1mm〜約12mmの大きさの粒子にする工程と、該粒子を分割して単位用量にする工程とが含まれる。本発明のこの態様において、比較的連続した製造手順が実現される。
【0077】
好ましい実施形態において、経口投薬剤は、押出物を造粒してから平滑化された顆粒を圧縮して錠剤にすることにより、有効量の多粒子剤が含まれるように調製される。このほか、複数の溶融押出粒子をゼラチンカプセル中に配置してもよい。
【0078】
本発明の実施が可能な典型的な溶融押出装置には、可変速度および一定トルク制御機能、始動停止制御機能、および電流計を備えた好適な押出機駆動モーターが含まれる。更に、この装置には、温度センサー、冷却手段、および押出機の長手方向の温度インジケーターを備えた温度制御コンソールが含まれるであろう。このほかに、この装置には、送出部に開口部すなわちダイを備えたシリンダーまたはバレル中に2つの異方向回転かみあい型スクリューを配設してなる二軸スクリュー押出機のような押出機が含まれるであろう。供給原料は、フィードホッパーから投入され、スクリューの作用でバレルを通って移動し、ダイ中に押し込まれてストランドを形成する。その後、連続可動ベルトなどにより搬送され、冷却され、次いでペレタイザーまたは他の好適な装置に送られて、押出ロープから多粒子系が形成される。ペレタイザーには、ローラー、固定ナイフ、回転式カッターなどが含まれていてもよい。好適な計器および装置は、ニュージャージー州South HackensackのC.W. Brabender Instruments, Inc.などの販売業者から入手可能である。他の好適な装置は、当業者には自明であろう。
【0079】
本発明で利用可能な一般的なペレット製造手順は、次の通りである。必要量の薬物、ポリマー、および場合によりバインダー(ワックス)を予備混合する。適切な量の薬物/賦形剤ブレンドを含む粉末供給原料を仕込む。押出機の温度を製剤に応じた所定の温度に設定する。対応する加熱ゾーンが一定温度になるまで待つ。フィーダーおよび押出機を作動させる。押出機中で薬物/賦形剤粉末ブレンドを溶融し、均質混合する。得られるストランドの厚さを変化させるために、押出機のアパーチャーの直径を調節してもよい。コンベヤーベルトの速度を適切な速度(例えば、3〜100ft/分)に設定する。押出された半固体ストランドを固化させ、ペレタイザーに送る。適切な固化を行うために、更に冷却装置が必要な場合もある。(材料が十分に急速に固化する場合、ストランドを冷却するためにコンベヤーベルトを使用することが必要でないこともある。) ローラーの速度およびカッターの速度を設定する(例えば、3〜100ft/分および100〜800rpm)。固化したストランドを所望のサイズに裁断する(例えば、直径3〜5mm、長さ0.3〜5mm)。ペレット生成物を回収する。適切な用量の薬物が得られるように、所望の重量のペレットを硬質ゼラチンカプセル中に充填する。
【0080】
本発明に係る製剤のもう1つの製造方法には、(a)高速ミキサー中において、粒状のトラマドールまたは製薬上許容される塩と、粒状で疎水性の溶融可能な担体または希釈剤(35〜140℃の融点を有する)と、場合により、水溶性の溶融可能な物質または粒状で可溶性もしくは不溶性の有機もしくは無機の物質を含有する放出制御成分とを含んでなる混合物を、担体または希釈剤を溶融または軟化させることのできる速度およびエネルギー供給量で機械的に処理することにより凝集物を形成する工程と、(b)より大きな凝集物を粉砕して制御放出粒子にする工程と、(c)場合により、低いパーセントの担体または希釈剤を更に添加して機械的処理を継続する工程とが含まれる。工程(c)および必要に応じて工程(b)を1回以上繰り返してもよい。この方法の工程(a)は、標準的なステンレス鋼内装を有する従来型の高速ミキサー(例えば、Collette Vactron 75またはそれと同等なミキサー)中で実施してもよい。床温度が約40℃以上になるまで混合物を処理すると、得られる混合物は凝集性粒状テクスチャーを呈し、その粒子サイズは、約1〜3mmから微粉末(凝集しないもとの物質のままの場合)までの範囲となる。以下に記載の実施形態の場合、このような物質は、凝集物の外観を呈し、40℃未満まで冷却すると一体化した構造となり、指でつぶしても壊れない程度の耐性を示す。この段階では、凝集物は不規則なサイズ、形、および外観を呈する。好ましくは、凝集物を冷却させる。冷却時の到達温度は決定的な要因にはならず、便宜上、室温〜37℃の範囲の温度を使用してもよい。任意の好適な手段で凝集物を粉砕する。この際、大きすぎる凝集物を微粉砕し、粉末および小粒子(好ましくは2mm未満の直径を有する)の混合物にする。現在のところ、好適なサイズのメッシュを備えたJackson Crockattグラニュレーターを用いて、または適切なサイズのスクリーンを備えたComilを用いて分粒を行うことが好ましい。これまでの報告によると、上記の装置において、サイズの小さすぎるメッシュを使用すると、ビーターまたはインペラーの作用で凝集物が融解し、メッシュが目詰まりを起こし、混合物の通過が妨害されるので、収量は減少する。12のメッシュサイズが適切であることが分かった。分粒された物質を高速ミキサーに戻し、更に処理を継続する。これにより、より小さな粒子が結合して均一なサイズ範囲の粒子が形成されるものと考えられる。
【0081】
本発明の方法の好ましい1形態において、分粒された物質の処理は、使用した疎水性の溶融可能な物質が軟化/融解を開始するまで継続し、次に、場合により、更に、疎水性の溶融可能な物質を添加する。混合物が予め決められた所望のサイズ範囲の粒子に変換されるまで、混合を継続する。
【0082】
特定のプロセスにおいて、均一なエネルギーが得られるように、高速ミキサー中の成分へのエネルギー供給量の少なくとも一部分をマイクロ波エネルギーを用いて供給することが好ましい。また、加熱ジャケット、ミキサーのインペラー、チョッパーブレードなどの他の手段によりエネルギーを供給してもよい。粒子が形成された後、強制冷却または自然冷却を行い、次に、篩にかけて余分なまたは望ましからぬ物質を除去してもよい。
【0083】
得られた粒子を使用して、それ自体は周知の方法で、例えば、錠剤またはカプセル剤の形態で本発明に係る単位用量の投薬剤を調製してもよい。
【0084】
また、本発明の製剤は、高級脂肪族アルコールと水和ヒドロキシアルキルセルロースとを組み合わせてなる徐放性医薬組成物を指向する米国特許第3,965,256号(Leslie)に記載の手順に従って調製してもよい。これらの製剤は、例えば、高級脂肪族アルコールを溶融および造粒し、ヒドロキシアルキルセルロースを水和して水和されたセルロース化合物を造粒し、活性成分を、造粒溶融体、造粒アルキルセルロース、もしくはこれらの混合物のうちのいずれかとブレンドし、顆粒のブレンドを乾燥させることによって調製してもよい。その後、場合により、顆粒を、適切な量の製薬上許容される希釈剤と混合し、次いで圧縮して錠剤にする。
【0085】
また、本発明の製剤は、高級脂肪族アルコールと基材としてのアクリル樹脂とを併用することによって制御放出基材からの治療上活性な薬剤の放出を延長させる米国特許第4,861,598号および同第4,970,075号(Oshlackら)に記載の手順に従って調製してもよい。投薬剤は、例えば、湿式造粒法により調製される。この場合、治療上活性な薬剤を含有するかまたは含有しない賦形剤(最終製品として錠剤を調製する場合、場合に応じて、製薬上許容される希釈剤が含まれる)のほとんどは、湿った顆粒塊が得られるまで造粒流体と一緒に混合される。この塊を乾燥させ、得られた顆粒を大きさに従って分ける。高級脂肪族アルコールを溶融し、好適なミキサーを用いて熱い顆粒中に導入する。冷却後、顆粒を大きさに従って分ける。場合により、次に、顆粒を平滑化し、圧縮して錠剤にする。
製剤の安定化
本発明の硬化を達成するために、最終製剤を長時間にわたり高温に暴露し、安定化させる。疎水性物質にワックス様物質だけが含まれている場合、硬化は、好ましくは、約35℃〜約65℃の温度において安定化が達成されるまで十分な時間をかけて行う。本発明の特定の好ましい実施形態において、硬化は、約35℃〜約65℃の温度において約4〜約72時間かけて行う。特定の好ましい実施形態において、硬化は、約40℃〜約60℃の温度において約5〜約24時間かけて行う。特定の好ましい実施形態において、高温は約50℃である。上述した最終点まで硬化を行うために必要な時間は、実際上は、上述した時間よりも長くしても短くしてもよいことが意図される。安定化された製剤の所望の結果が得られるこのような硬化時間は、添付の請求の範囲に包含されるものと考えられる。
【0086】
特定の好ましい実施形態において、硬化は、約45℃〜約55℃の温度において約4〜約72時間、好ましくは少なくとも約24時間かけて行う。
【0087】
ガラス転移温度(Tg)は、ポリマーの物理的性質が基本的変化を生じる温度または温度範囲に関連付けられる。この変化は状態の変化を反映したものではなく、ポリマーの高分子的移動度の変化を反映したものである。Tg未満では、ポリマー鎖の移動度は厳しく制限される。従って、所定のポリマーに対して、Tgが室温を超える場合、ポリマーはガラスのような挙動を示し、硬質で柔軟性のないかなり脆い性質をもち、フィルムコーティングはいくらか制限を受ける場合がある。なぜなら、コーティングの施された投薬剤はある程度の外部応力を受けている可能性を有するからである。このほか、コーティングの施された基材が安定な溶解プロフィルを示す最終点に到達するように、他の方法により本発明の製剤の硬化を行うことも可能であることは、当業者には自明であろう。安定化された製剤の所定の結果を達成するこのような他の硬化方法もまた、添付の請求の範囲内に含まれるものとみなされる。
【0088】
硬化の最終点は、硬化直後の硬化最終製剤の溶解プロフィル(これ以降では、「初期溶解プロフィル」と呼ぶ)を、促進保存条件または室温長期保存条件に暴露した後で得られた製剤の溶解プロフィルと比較することによって決定してもよい。一般的には、硬化の最終点は、例えば、1ヶ月間37℃/80%RHまたは40℃/75%RHの促進保存条件に暴露した後で得られた製剤の溶解プロフィルを、初期溶解プロフィルと比較することによって決定してもよい。しかしながら、硬化の最終点は、硬化させた被覆製剤を促進保存条件に更なる期間暴露しつづけ、例えば、2ヶ月および/または3ヶ月の更なる暴露を行った後で得られた製剤の溶解プロフィルを、得られた初期溶解プロフィルと比較することにより確認をとってもよい。
【0089】
特定の好ましい実施形態において、例えば、1〜3ヶ月の促進条件に暴露した後で得られた溶解曲線のグラフに沿ってプロットしたデータ点が、保存前に行ったin−vitroの溶解と比較した場合、任意の所与の時点で活性薬剤の全放出量の約20%を超えて変動しない活性薬剤(トラマドール)の放出を示す場合に、硬化の最終点に到達したとみなされる。in−vitro溶解曲線のこのような差は、当業界では、例えば、20%の「バンド領域」または「バンド幅」として表現される。一般的には、保存前および促進条件暴露後のin−vitro溶解が、例えば、活性薬剤の全放出量の約20%を超えて変動しない場合、この製剤は、安定性問題および有効期限に関して、U.S. FDAのような政府監督官庁による審査に合格するものと考えられる。許容できるバンド領域は、ケースバイケースでFDAによって決定されるが、このような政府監督官庁よって許可されるとみなしうる特定の医薬品に対する任意のバンド領域は、添付の請求の範囲内に含まれると考えられる。好ましい実施形態において、前述のバンド領域は、活性薬剤の全放出量の15%以下である。より好ましい実施形態において、このバンド領域は、活性薬剤の全放出量の10%以下である。
【0090】
一般的には、FDAなどの監督官庁により医薬品に対して要求される試験期間および保存試験条件は、保存、輸送、およびその後の使用をカバーするのに十分なものでなければならない。許容しうる保存試験条件は、製品の特性によって変化する可能性がある。例えば、感温性の薬剤は、より低い温度条件で保存しなければならないが、この温度は、長期試験保存温度であるとみなされる。この場合、一般的には、この指定された長期保存温度よりも少なくとも15℃高い温度で、かつこの温度における適切な相対湿度条件で促進試験を行わなければならない。
【0091】
FDAガイドラインに採用されている一般に許容できる促進試験は、相対湿度80%(RH)かつ37℃における製剤(例えば、容器及びパッケージ中)の保存に関するものである(1985年FDAガイドライン)。製品が、例えば、これらの条件下で耐性(化学的安定性、溶解、および物理的特性)を示す場合、この薬剤は、例えば、2年間有効期限が与えられるであろう。この促進試験はまた、現在では、75%RHかつ40℃で実施された場合(FDA 1987年ガイドライン)に許可が下りると考えられる。最近、医薬品に対する長期保存試験は、25℃±2℃、60%RH以上±5%、最低保存期間12ヶ月の条件下で行うべきとあるとの提案がなされた。更に、医薬品に対する促進試験は、40℃±2℃、75%RH以上±5%、最低保存期間6ヶ月の条件下で行うべきとあるとの提案がなされた。上述の促進試験判定基準および他の判定基準は、安定性の決定および硬化最終点の決定に関して、本発明の目的に合致するものと同じと考えられる。
好ましい実施形態の詳細な説明
以下の実施例は、本発明の種々の態様を示すものである。ただし、こうした実施例は、請求の範囲に対してなんら制限を加えるものではない。
【0092】
【実施例】
実施例 1
実施例1の製剤は、溶融押出法/造粒法により以下のように調製した。
【0093】
薬物およびすべての賦形剤を適切なミキサー中でブレンドし、混合物を粉末フィーダー中に入れた。次いで、混合物を高温の二軸スクリュー押出機に仕込んだ。二軸スクリュー押出機は、1対の異方向回転スクリューおよび加熱ゾーン/冷却ゾーンを備えたバレルブロックから構成される。太いストランドとして送出された押出物を、コンベヤーベルト上で固化させ、より細かく粉砕した。賦形剤を融解させ、薬物を溶融混合物中に包埋した後、得られた粘稠塊を押出した。コンベヤーベルト上に乗せて搬送する間に、押出物を固化および硬化させた。その後、押出物を、#1521−0065スクリーンを備えたFitzMillを用いて造粒した。次に、得られた顆粒をタルクと混合し、ステアリン酸マグネシウムを用いて平滑化した。続いて、平滑化された顆粒を圧縮して錠剤にした。
【0094】
実施例1の成分は、以下の表1に示されている。
【0095】
【表1】
以下のin−vitro溶解法により実施例1の錠剤を試験した。溶解試験は、USP Apparatus II (パドル法)を用いて、100rpm、pH6.5リン酸緩衝液、37℃の条件下で行った。実施例1のトラマドール錠剤からのトラマドールHClのin−vivo溶解の速度は、HPLC法により測定した(この溶解試験を全実施例にわたって使用した)。実施例1のトラマドール錠剤は、1日1回投与に好適な製品に相当するin−vitro溶解を示した。
【0096】
溶解試験の結果は、以下の表2に示されている。
【0097】
【表2】
次に、Opadry(登録商標)Beige (Y−1−17181−A, Coloron, Inc.製)を用いて重量増4%となるように実施例1の錠剤にフィルムコーティングを施した。Opadry YS−1−17181−A Beigeには、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、二酸化チタン、ポリエチレングリコール400、合成黄色酸化鉄、合成赤色酸化鉄、およびpolysorbate 80が含まれている。コーティングプロセスの入口温度を約50℃に設定し、出口温度を約40℃に設定した。採用したスプレー速度は、空気体積約60cfmとして約6〜10g/分であった。次に、錠剤を、40℃、相対湿度75%で2週間保存した。以下の溶解実験の結果は、薬物放出速度が、コーティングおよび保存により低下することを示している。使用したコーティング材料が水溶性の高いポリマーであり、しかもコーティングレベルが低かったので(4%)、コーティングプロセスで使用した比較的高い温度(出口温度40℃)およびそれに続く保存により薬物の放出速度が低下したことは驚くべき発見であった。このことは、以下の表3に示されているin−vitro溶解の結果により実証された。この表3には、製剤の製造直後(フィルムコーティングを含む)の実施例1から得られた溶解データと、周囲条件下(すなわち、室温、周囲湿度)で2週間保存した後の実施例1から得られた溶解データとが示されている。
【0098】
【表3】
FC =フィルムコーティング;2W =保存期間2週間(フィルムコーティング後)
実施例 2
実施例1と同じ製造方法を用いて実施例2の錠剤を調製した。これら2つのバッチロットの錠剤(実施例1および2)は、時間ゼロにおいて同じような薬物放出速度を示した(溶解は、製造直後、実施例1に記載の手順に従って実施した)。周囲条件下で1ヶ月保存した後、錠剤は、よりゆっくりとした溶解速度を示した(溶解は、実施例1と同じようにして実施した)。次に、コーティングの施されていない錠剤を、50℃のオーブン中に1時間入れた。次の結果は、錠剤の溶解速度が、50℃で1時間硬化させた後で著しく低下したことを示している。
【0099】
【表4】
これらの結果から、高温に暴露することによって、薬物放出速度は有意に低下することが分かった。これは、ポリマーの軟化点近傍の温度に製剤を暴露することによって錠剤が硬化したことが原因と思われる。
【0100】
実施例 3
実施例3では、実施例1に記載のものと同じ方法で錠剤を調製した。実施例3で調製した錠剤の成分は、以下の表5に示されている。
【0101】
【表5】
実施例3の錠剤を調製した後、実施例1に記載の手順に従って溶解試験を実施した。溶解試験の結果は、以下の表6に示されている。
【0102】
【表6】
これらの結果は、実施例3の錠剤の溶解速度が実施例1で得られた目標溶解速度よりも速いことを示している。このことは予期されたことであり、使用した賦形剤の量を低下させたことが原因である。実施例3の錠剤を、50℃のオーブン中に1.5時間、4時間、3日間、6日間、および10日間入れた。溶解試験の結果は、次の表7に示されている。
【0103】
【表7】
上記の実施例において、特に、高温で保存した場合、保存時間の増加と共に薬物放出速度の低下が観測された。例えば、4時間にわたり高温(例えば50℃)で錠剤を硬化させることにより、疎水性物質からのトラマドールの薬物放出速度は、製造直後で有意に低下し、種々の保存条件下において保存時間に対して安定になった。上記の結果は、硬化させた錠剤の薬物放出速度が硬化時間の増大と共に減少し、次に溶解試験結果を得るまでに、すなわち、3日後までに安定になったことを示している。実施例1の錠剤の溶解試験結果が所望の速度に近いと仮定すると、コーティングおよび周囲温度での保存の後、溶解が徐々に遅くなっていることは明らかである。保存時間の変化に起因した溶解速度のこうした不安定性を除去するために、目標の溶解速度よりも早い新しい製剤を調製した(実施例3)。錠剤を50℃で1〜3日間保存することによりマトリックス中のポリマーの融合(硬化)を促進し、目標の溶解プロフィルが得られるようにした。
【0104】
この実施例もまた、硬化によって溶解が安定な最終点まで遅くなるため、溶解の遅延を助長する方法として硬化が利用でき、結果として、疎水性(遅延性)賦形剤の使用量を少なくすることができることを示している。本発明のこの態様は、未硬化製剤と比べて最終単位用量のサイズを減少させることができるという点で、トラマドールなどの比較的高用量の薬物の場合に特に重要である。
【0105】
実施例 4
実施例3を調製するのに使用した平滑化造粒を利用して、実施例4を大量に調製した。更に、実施例1に記載の手順に従って、錠剤にフィルムコーティングを施し、50℃で1、2、3、6、および9日間硬化させた。溶解試験の結果は、以下の表8に示されている。
【0106】
【表8】
上記の表8に記載の結果は、50℃で1日かけて硬化させれば、錠剤を安定な最終点(この時点から、製剤からの薬物の放出速度は、促進保存条件下に更に暴露しても変化しなくなる)まで硬化させるのに十分であることを示している。9日間までの硬化期間において、硬化させた錠剤からのトラマドールの溶解のプロフィルは有意な変化を示さない。
【0107】
50℃で3日間硬化させた錠剤を、25℃/60%RHおよび40℃/75%RHの条件下に1〜3ヶ月間置いて安定性試験を行った。溶解速度の結果は、次の表9に示されている。
【0108】
【表9】
初期の溶解データと比較して、この安定性の結果から、一度硬化させと、錠剤は、様々な保存条件および保存期間に対して安定な放出特性を呈するようになることが分かった。
【0109】
実施例 5
実施例5では、上記の実施例中で使用したものと類似のワックス(セトステアリルアルコール)と、ポリマーとを含む異なる製剤を調製した。本明細書中の他の方法に従って製剤を調製した。実施例5の錠剤には、制御放出錠剤が得られるように、以下の表10に記載の成分および量が含まれている。
【0110】
【表10】
Sureleaseは、可塑剤としてジブチルセバケート(Dibutyl Sebacate)を含有するエチルセルロースの水性分散体である。
【0111】
流動床ドライヤー中でSurelease分散体をトラマドールHCl/ラクトース混合物上にスプレーする工程、高剪断ミキサー中で溶融セトステアリルアルコールを顆粒中に混合する工程、混合物をスクリーンに通し、タルクと混合する工程、得られた物質をステアリン酸マグネシウムを用いて平滑化する工程、および平滑化された顆粒を圧縮して錠剤にする工程により製剤を調製した。
【0112】
溶解試験を行ったところ(実施例1に従って実施した)、次の表11に示される結果が得られた。
【0113】
【表11】
表11に記載の結果から、様々な賦形剤および異なる製造方法(実施例1〜4と比較して)で製造されたこうした錠剤製剤のトラマドール放出速度はまた、高温下での保存の後で減少したことが分かる。従って、最終製品を前述したような硬化工程にかけることにより、製剤を安定化させることができる。
【0114】
実施例 6
実施例6では、上記の実施例中で使用したものと異なるワックス状物質(水素化植物油)を含有する更に異なる製剤を調製した。疎水性物質として疎水性ポリマーは含まれていなかった。本明細書中に記載の他の方法に従って製剤を調製した。実施例6の錠剤には、制御放出錠剤が得られるように、以下の表12に記載の成分および量が含まれている。
【0115】
【表12】
次のようにして錠剤を調製した。トラマドールHClおよび水素化植物油を、ジャケット付きボウル中に入れ、融解および造粒が起こるまで混合した。次に、造粒された物質を金属トレーに移し、42℃まで冷却した。その後、適切なグラインダーを用いて造粒された物質を粉砕した。次いで、粉砕された物質をジャケット付きボウル中に入れ、融解およびペレット化が起こるまで混合した。得られたペレット化物質を2mm次いで0.5mmのスクリーンに通し、0.5〜2mm粒子(顆粒)の画分を残した。次に、顆粒をタルクと混合し、ステアリン酸マグネシウムを用いて平滑化し、得られた平滑化顆粒を圧縮して錠剤にした。
【0116】
次に、実施例6の錠剤を、実施例1に記載の手順に従って溶解試験にかけた。結果は、以下の表13に示されている。
【0117】
【表13】
実施例6の製剤は、1日1回投与しうる最終製品に相当するin−vitro薬物放出プロフィルを示した。しかしながら、50℃で3日間保存した後、実施例6の錠剤の薬物溶解速度は減少した。
【0118】
実施例 7
実施例4は少量スケールで(バッチサイズ1kg未満で)調製を行ったので、実施例7では、より大きな押出機を用いてスケールアップしたロットを調製した。しかしながら、実施例7では、コーティングを施す前に50℃で24時間かけて錠剤を硬化させた。硬化工程の終了後、次の条件(すなわち、入口温度:50〜56℃;出口温度:38〜40℃;スプレー速度:約200ml/分;空気流量:2100〜2400cfm;噴霧空気圧:65psi)でOpadry Beigeを使用し、重量増4%となるようにコーティングパン(AccelaCota 48”パン)を用いて錠剤にフィルムコーティングを施した。
【0119】
新たに調製した硬化錠剤(初期または「時間ゼロ」)、室内条件下(25℃/60%RH)で保存した錠剤、および促進保存(「ストレス」)条件下(40℃/75%RH)で保存した錠剤の溶解データを、実施例1に記載の手順に従って取得した。結果を以下の表14に示す。
【0120】
【表14】
これらの結果から、硬化させた錠剤の溶解速度は、種々の条件下で保存した後、安定であることが分かる。従って、上述したように、最終製品を硬化工程にかけることによって、製剤を安定化させることができる。これらの錠剤はコーティング前に硬化させたことに注意されたい。これまでの実施例の錠剤では、硬化前にコーティングを施した。これらの結果は、コーティング処理の前または後に硬化を行っても差を生じないことを示している。
【0121】
実施例7の製剤の定常状態の生物学的利用能を評価するために、24人の正常志願者に対して多数回投与三元交叉試験を実施した。これらの被験者に50mgのUltramTM(Johnson & Johnsonから市販されている即時放出型トラマドール錠剤)を6時間ごとにまたは1日1回投与した。5日目に所定の時間点で24時間にわたり静脈血サンプルを採取した。図1は、多数回投与後5日目の24時間にわたる血漿中平均トラマドール濃度(ng/ml)を示している。
【0122】
表15は、Ultramおよび実施例7の多数回投与後5日目のトラマドールの薬動学的パラメーター(算術平均)をまとめたものである。
【0123】
【表15】
実施例 8
先の実施例から、ステアリルアルコールおよびエチルセルロース(疎水性ポリマー)を含有するトラマドール徐放性製剤が、24時間にわたり50℃に暴露した後、硬化作用(溶解遅延)を示すことが分かった。実施例8では、ステアリルアルコールを含むが疎水性ポリマーを含まないトラマドール徐放性製剤を調製し、この硬化作用がステアリルアルコールだけを使用した場合に存在するかを調べた。
【0124】
実施例8の錠剤は、次のように調製した。まず、ステアリルアルコールをステンレススチールビーカーに入れ、ホットプレート上で融解した。トラマドールHClをHobartミキサー中に入れた。ミキサーのブレードを回転させながら、融解したステアリルアルコールをトラマドールHCl粉末中に注いだ。混合物を固化させ、室温まで冷却した。混合物を粉砕し、タルクおよびステアリン酸マグネシウムを添加した。平滑化された造粒物を圧縮して5〜6kPの錠剤にした。50℃のオーブン中で24時間かけて錠剤を硬化させた。実施例8の錠剤に対する成分/量は、表16に示されている。
【0125】
【表16】
次に、実施例8の錠剤を、50℃において24時間の硬化を行う前と後の両方について、実施例1に記載の手順に従って溶解試験にかけた。結果は、以下の表17に示されている。
【0126】
【表17】
錠剤を硬化させた後、硬化作用が観測された。しかしながら、溶解遅延の程度は、これまでの実施例と比べて有意ではなかった。ワックスまたはワックス様物質(投薬剤の製造時に軟化または融解させたもの)を含有するトラマドール徐放性製剤を調製することにより得られる特定の製剤に関して本発明を説明してきたが、ワックスまたはワックス様物質(または例示の製剤中でワックスまたはワックス様物質と同様に機能する物質)の軟化、溶融、またはガラス転移温度より高い温度までへの加熱が行われたマトリックス製剤を調製する多くの他の方法が、本発明に係る製剤の調製に有用であることは、医薬製剤の分野の当業者には分かるであろう。更に、本明細書中に規定されている硬化最終点まで達するのに必要な時間および温度が特定の製剤中に含まれる特定の成分およびその量に依存して変化しうることは、医薬製剤の分野の当業者には分かるであろう。そのほか、場合によっては、硬化温度の上昇および硬化時間の減少を行ったり、あるいはその逆に変化させることも可能である。このような自明な変更は、本発明の精神または範囲を逸脱することなく実施可能であり、添付の請求の範囲およびその均等の範囲に包含されるものとされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例7およびUltramTMを多数回投与した後5日目の24時間にわたる血漿中平均トラマドール濃度(ng/ml)をグラフで表したものである。
Claims (24)
- トラマドールを活性薬剤として含有する安定化された徐放性経口固形投薬剤であって、
マトリックスの調製時に溶融または軟化させたワックス様物質を含有する疎水性物質のマトリックス中に分散された有効量のトラマドールまたは製薬上許容されるその塩を含み、
該固形投薬剤が安定な溶解プロフィルを呈する最終点に到達するように、十分な時間をかけて約35℃〜約65℃の温度で硬化され、
該最終点が、硬化直後の該固形投薬剤の溶解プロフィルを、40℃、相対湿度75%の促進保存条件下に少なくとも1ヶ月暴露した後で得られる該固形投薬剤の溶解プロフィルと比較することによって決定される、安定化された徐放性経口固形投薬剤。 - 前記硬化が約40℃〜約60℃の温度において約4〜約72時間かけて行われる請求項1記載の安定化された徐放性経口固形投薬剤。
- 前記硬化が約45℃〜約55℃の温度において約4〜約72時間かけて行われる請求項1記載の安定化された徐放性経口固形投薬剤。
- 前記硬化が約24時間かけて行われる請求項1〜3のいずれか1項に記載の安定化された徐放性経口固形投薬剤。
- 前記ワックス様物質が、水素化植物油、水素化ヒマシ油、パラフィン、高級脂肪族アルコール、高級脂肪族酸、長鎖脂肪酸、脂肪酸エステル、およびこれらの混合物からなる群より選ばれる請求項1〜4のいずれか1項に記載の安定化された徐放性経口固形投薬剤。
- 前記疎水性物質が、アクリル系ポリマー、アルキルセルロース、およびこれらの混合物からなる群より選ばれる疎水性ポリマーを更に含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の安定化された徐放性経口固形投薬剤。
- 親水性ポリマーを更に含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の安定化された徐放性経口固形投薬剤。
- 前記親水性ポリマーがセルロースエーテルである請求項1〜7のいずれか1項に記載の安定化された徐放性経口固形投薬剤。
- 前記マトリックスが、トラマドール、高級脂肪族アルコール、ならびにアクリル系ポリマー、アルキルセルロースおよびこれらの混合物からなる群より選ばれる疎水性ポリマーを含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の安定化された徐放性経口固形投薬剤。
- 前記マトリックスがトラマドールおよび水素化植物油を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の安定化された徐放性経口固形投薬剤。
- 錠剤である請求項1〜10のいずれか1項に記載の安定化された徐放性経口固形投薬剤。
- 前記促進保存条件下に暴露する前に行われるin−vitro溶解と比較した場合、任意の所定の溶解時間点において該溶解時間点におけるトラマドールの全放出量の約20%を超える変動を示さない量でトラマドールを放出する請求項1〜11のいずれか1項に記載の安定化された徐放性経口固形投薬剤。
- 前記疎水性ポリマーが前記疎水性物質の約0重量%〜約80重量%を占める請求項6記載の安定化された徐放性経口固形投薬剤。
- 前記疎水性ポリマーが前記疎水性物質の約30重量%〜約50重量%を占める請求項6記載の安定化された徐放性経口固形投薬剤。
- トラマドールを活性薬剤として含有する安定化された徐放性経口固形投薬剤を調製する方法であって、
マトリックスの調製時に溶融または軟化されるワックス様物質を含有する疎水性物質のマトリックス中に分散されたトラマドールまたは製薬上許容されるその塩を含んでなるマトリックスを調製する工程、および、
その後で、該マトリックスが安定な溶解プロフィルを呈する最終点に達するように、十分な時間をかけて約35℃〜約65℃の温度で該マトリックスを硬化させる工程(該最終点は、硬化直後の該マトリックスの溶解プロフィルを、40℃、相対湿度75%の促進保存条件下に少なくとも1ヶ月暴露した後で得られる該マトリックスの溶解プロフィルと比較することによって決定される)、
を含む前記方法。 - 前記マトリックスを圧縮して錠剤にする工程を更に含む請求項15記載の方法。
- 前記錠剤が、
前記ワックス様物質を軟化または溶融するのに十分な高温で、前記トラマドールおよび前記疎水性物質を、場合により更に医薬用賦形剤と一緒に押出機中に供給する工程、
該混合物を押出する工程、
該混合物を造粒する工程、
得られた顆粒を平滑化する工程、および、
該顆粒を圧縮して錠剤にする工程
により調製される請求項16記載の方法。 - 前記錠剤が、
疎水性ポリマー分散体を、流動床ドライヤー中でトラマドールと不活性希釈剤との混合物上に噴霧して、顆粒を得る工程、
溶融されたワックス様物質を高剪断ミキサー中で顆粒中に混合する工程、
該混合物をスクリーンに通してタルクと混合する工程、
得られた物質を平滑化する工程、および、
平滑化された該顆粒を圧縮して錠剤にする工程
により調製される請求項16記載の方法。 - 前記錠剤が、
溶融されたワックス様物質を製薬上好適なミキサー中でトラマドール上に注ぐ工程、
該混合物を固化および冷却する工程、
その後で、該混合物を粉砕する工程、
該混合物を平滑化する工程、および、
平滑化された該顆粒を圧縮して錠剤にする工程
により調製される請求項16記載の方法。 - 前記錠剤が、
ワックス様物質を溶融および造粒する工程、
セルロースエーテルを水和し、それを造粒する工程、
トラマドールを、造粒された該溶融体、造粒された該セルロースエーテル、またはこれらの混合物のうちのいずれかとブレンドする工程、
得られた顆粒を乾燥させる工程、および、
その後で、場合により、適切な量の不活性な製薬上許容される希釈剤と混合し、この混合物を圧縮して錠剤にする工程
により調製される請求項16記載の方法。 - 前記疎水性物質が前記ワックス様物質のほかに親水性または疎水性のポリマーを含有し、
前記錠剤が、
(a)前記トラマドールを用いてまたは用いずに、該疎水性または親水性のポリマーおよび場合により希釈剤を湿式造粒する工程、
(b)得られた顆粒の乾燥および分粒を行う工程、
(c)工程(a)で組合せが済んでいない場合に前記トラマドールを該顆粒と組み合わせ、好適なミキサーを用いて該顆粒中に溶融状態の前記ワックス様物質を導入する工程、
(d)該顆粒の冷却および分粒を行う工程、および
(e)その後で、該顆粒を平滑化し、平滑化された該顆粒を圧縮して錠剤にする工程
により調製される請求項16記載の方法。 - 前記硬化が約40℃〜約60℃の温度において約4〜約72時間かけて行われる請求項15〜21のいずれか1項に記載の方法。
- 前記硬化が約45℃〜約55℃の温度において約4〜約72時間かけて行われる請求項15〜21のいずれか1項に記載の方法。
- 前記硬化が約24時間かけて行われる請求項15〜21のいずれか1項に記載の方法。
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