JP2004001481A - 結晶化の程度を徐々に変化させた容器フィニッシュ - Google Patents

Abstract

【課題】選択的に結晶化させた容器又はプリフォームのフィニッシュ及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】本発明によるプリフォーム（２０）又は容器のフィニッシュ（２２）は、その少なくとも一部が結晶化可能なポリマー構造を有している。フィニッシュ（２２）は、プリフォーム（２０）のボディ（２４）から間隔を隔てた第１端部（２６）と、ボディ（２４）に隣接した第２端部（３０）と、それらの間の中間部（２８）とを有する。フィニッシュ（２２）の第１端部（２６）は、端面（３２）を有し、フィニッシュ（２２）の第１端部（２６）及び中間部（２８）は、連続内面（３６）及び連続外面（３４）を構成する。フィニッシュ（２２）の結晶化の程度は、結晶化されている表面部分から、フィニッシュ（２２）内の位置にある本質的に結晶化されていない部分まで徐々に変化している。
【選択図】　　　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は成形ポリマー構造の容器に関し、より詳しくは、容器のネック即ちフィニッシュにおける結晶化に関する。
【０００２】
【従来の技術】
結晶化可能なポリマー構造（例えばＰＥＴ構造）の容器は、従来、射出成形によりプリフォームを製造し、次に、このプリフォームをブロー成形作業により容器として形成する射出ブロー成形作業によって製造されている。容器のフィニッシュは、射出成形作業により最終の又は実質的に最終の幾何学的形状に形成され、一般に非晶質ポリマー構造を有している。容器のボディはブロー成形作業中に張力を受け、これにより、ボディは延伸ポリマー構造を有する。フィニッシュの全部または選択部分を結晶化させることにより、容器のフィニッシュ部分を強化し且つ剛性を付与することが提案されている。例えば、米国特許第４，６１８，５１５号、同第４，９２８，８３５号及び同第６，２１７，８１８号を参照されたい。容器のボディおよびフィニッシュの結晶化されていない部分は、一般的には、半透明であり、フィニッシュの結晶化されている部分は、乳白色の不透明外観を有する球晶（ｓｐｈｅｒｕｌｉｔｅ）を含んでいる。
【０００３】
本願において使用する用語「結晶化可能ポリマー」とは、結晶化することが可能な任意のポリマーをいう。これらのポリマーは、容器の製造に最も一般的に使用されている結晶化可能ポリマーであるＰＥＴ等のポリエステルだけでなく、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、及び、ナイロン（登録商標）等のポリアミドを含む。かくして、本発明の特定の実施形態をポリエステル即ちＰＥＴに関連して開示するが、本発明は、いかなる意味においても、このポリマー又はポリマー系に限定されるものではない。
【０００４】
同様に、本願において、少なくとも一部が結晶化可能なポリマー構造であるプリフォーム又は容器、又は、結晶化可能なポリマー構造のプリフォーム又は容器を参照するとき、かかる用語は、全体が結晶化可能なポリマー構造である容器だけでなく、内層及び外層が結晶化可能なポリマー構造である多層容器にも当てはまる。容器又はプリフォームの他の中間層が、容器壁を通るガスの侵入を防止するバリヤ材料、プロセス・粉砕再生材料の層及び／又は一般廃プラスチックを含んでいても良い。これらの中間層を容器のボディのみに使用して、容器のフィニッシュを非層状ポリマー構造にしても良いし、上記中間層を容器のフィニッシュ内に延長させても良い。例えば、米国特許第４，５５０，０４３号、同第４，６０９，５１６号、同第４，７８１，９５４号、同第４，９９０，３０１号及び同第５，０９８，２７４号を参照されたい。
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ＰＥＴ容器のフィニッシュ全体を結晶化させて、容器フィニッシュの寸法安定性を高めることが提案されている。しかしながら、このような完全な結晶化は、結晶化の結果としてフィニッシュの収縮を生じさせることがあり、このような収縮は、最終的に容器の蓋が固定されるフィニッシュのねじ部において許容できないものである。逆に、フィニッシュが完全に非晶質であると、容器を高温で充填し且つ容器に蓋をした場合、容器の温度がプラスチックのガラス転移温度を超えるため、容器が軟化し且つ変形してしまう。従って、本発明の目的は、結晶化の結果として生じるフィニッシュの収縮を実質的に減少させ又は無くし、容器の蓋が最終的に固定されるフィニッシュのシーリング領域及びねじ領域に所望の安定性を付与することができ、且つ／又は、フィニッシュ領域全体を結晶化させることと比較したときにエネルギ消費を低減できる、容器フィニッシュの一部の選択的結晶化技術を提供することにある。本発明の他の目的及びより詳細な目的は、中空プラスチック容器をブロー成形するためのプリフォーム、中空プラスチック容器、及び、容器フィニッシュを上記のように選択的に結晶化させる中空プラスチック容器の製造方法を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上述した目的及びその他の目的は、本発明に従って、フィニッシュの少なくとも第１部分が実質的に結晶化し、フィニッシュの第２部分を実質的に結晶化せず、フィニッシュの第１部分と第２部分との間の結晶化の程度が徐々に変化しているように、プリフォーム又は容器のフィニッシュを選択的に結晶化させることによって達成される。「結晶化の程度が徐々に変化する」とは、フィニッシュの実質的に結晶化されている部分と実質的に結晶化されていない部分との間の結晶化の程度が徐々に遷移することをいい、フィニッシュの結晶化されている部分と結晶化されていない部分との間に徐々に変化するパターンがない、鋭い即ちくっきりとした対照パターンとは異なるものである。結晶化の程度の変化即ちグラデーションは連続的であり、距離に対して線形であっても良いし、非線形であっても良い。
【０００７】
本発明は、互いに別々にまたは相互に組合せて実施できる多くの態様を具現する。
【０００８】
本発明の第１の側面によれば、中空プラスチック容器又はプリフォームのフィニッシュは、一体ボディと、このボディから間隔を隔てた端面を有する第１端部と、ボディに隣接した第２端部と、第１端部と第２端部の間の中間部とを有している。第１端部及び中間部は、連続内面及び連続外面を構成する。フィニッシュは、その端面、内面及び外面の少なくとも１つの面が結晶化されており、フィニッシュ内の結晶化の程度は、上記１つの面の結晶化された部分から上記１つの面と垂直な方向に、上記１つの面から離れたフィニッシュ内の位置の本質的に結晶化されていない部分まで徐々に変化している。
【０００９】
本発明の他の側面は、少なくとも一部が結晶化可能なポリマー構造からなるプリフォームを成形し、このプリフォームをブロー成形して中空プラスチック容器を形成する、中空プラスチック容器の製造方法を提供する。プリフォームをブロー成形する前、或いは、その後、フィニッシュの少なくとも第１端部が結晶化され且つフィニッシュの結晶化の程度が結晶化されている第１端部から徐々に変化するように、フィニッシュを結晶化させる。
【００１０】
本発明の更に別の側面によれば、中空プラスチック容器又はプリフォームのフィニッシュは、その少なくとも一部が結晶化可能なポリマー構造からなり且つボディに一体に連結されている。フィニッシュは、ボディから間隔を隔てた端部と、ボディに隣接したキャッピングフランジと、端部とキャッピングフランジとの間の中間部とを有している。端部、中間部又はその両方の少なくとも一部が結晶化され、キャッピングフランジは、本質的には結晶化されていない。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明および本発明の他の目的、特徴および長所は、以下の説明、特許請求の範囲の記載および添付図面から理解されるであろう。
【００１２】
図１及び図３には、フィニッシュ２２及びボディ２４を有する本発明の１つの側面によるプリフォーム２０が示されている。フィニッシュ２２及びボディ２４は、例えば射出成形作業によって一体成形されており、前述のように、単層又は多層のいずれかの構造のものである。上述した特許は、プリフォーム２０を製造する種々の自動化技術を開示している。プリフォーム２０のフィニッシュ２２は、ボディ２４から間隔を隔てた第１端部２６と、中間部２８と、好ましくはキャッピングリング即ちフランジ３０を含む第２端部３０とを有する。第１端部２６は、端面３２を有する。第１端部２６及び中間部２８はまた、容器の蓋の最終的な固定を行なうための少なくとも１つの雄ねじを含む連続外面３４と、容器の口を形成する内面３６とを構成している。図２は、プリフォーム２０からブロー成形された容器２０ａを示している。容器２０ａは、フィニッシュ２２と、プリフォームボディ２４からブロー成形されたボディ２４ａとを有している。図１〜図３の例示のフィニッシュ（並びに図４〜図９のフィニッシュ）はまた、蓋を後で固定するための雄ねじと、蓋の不正開封指示構造と協働する保持ビードとを有している。
【００１３】
図３に示す本発明の好ましい一実施形態によれば、プリフォーム２０のフィニッシュ２２（従って、最終的には、容器２０ａのフィニッシュ２２）は、フィニッシュのねじ及びシール面領域の寸法安定性を高めるために選択的に結晶化されている。図３（及び図４〜図１１）において、結晶化は、陰影即ち点描によって示され、陰影即ち点描の密度は結晶化の程度を表示し、陰影即ち点描が存在しないことは、実質的に結晶化されていないことを表示する。結晶化されていないこと又はフィニッシュの一部が本質的に非晶質すなわちアモルファスであるという事実は、意図的に結晶化されていないこと及びいかなる結晶化も製造工程の変動による僅かな量の意図的でなく且つ実質的でない結果により生じたことを意味している。結晶化の程度は、用途に依存する。換言すれば、図面の最も暗い領域は５０％結晶化され、結晶化の程度が徐々に変化する領域を経て、結晶化の程度は実質的に０％まで低下する。
【００１４】
図３の例では、フィニッシュ２２の第１端部２６の外方の縁部が実質的に結晶化され、第１端部２６からフィニッシュ２２に対する半径方向内方及び軸線方向下方の両方向に結晶化の程度が徐々に変化している。ここで、「軸線方向」及び「半径方向」のような方向を示す用語は、説明の便宜上使用されるもので、容器のフィニッシュの中心軸線に対する方向に限定されるものではない。また、「上方」及び「下方」のような方向を示す用語も、説明の便宜上使用されるもので、図面に示されたプリフォーム及び容器の直立方向に限定されるものではない。図３のフィニッシュ２２の中間部２８は、外面３４に沿って或る程度結晶化されているが、内面３６の少なくとも下方部分に沿って結晶化されていない。この実施形態では、キャッピングフランジを備えた第２端部３０は、本質的に結晶化されていない。かくして、図３の実施形態では、フィニッシュは、第１端部２６及び中間部２８の上方部分の外面３４に沿って実質的に結晶化され、結晶化の程度は、半径方向内方に内面３６まで徐々に変化し、第１端部２６及び中間部２８の上方部分は、部分的に結晶化され、フィニッシュ中間部２８の中央部分及び下方部分では、結晶化の程度が外面３４に沿って軸線方向に徐々に変化している。中間部２８の中央部分及び下方部分では、結晶化の程度は、フィニッシュ肉厚の中心あたりまで半径方向内方に徐々に変化し、内面３６は全く結晶化されていない。フィニッシュ２２の周囲方向の結晶化は、製造時の許容誤差内で、図３の断面図（並びに図４〜図８の断面図）に示したものと同じである。
【００１５】
図４には、図３と同様に結晶化されたフィニッシュ２２ａが示されている。中間部２８の結晶化されていない内面領域は、第１端部２６に向って上方に延びており、中間部２８の部分的に結晶化された下端部は、第２端部３０に隣接した位置まで延びている。この例でも、キャッピングフランジ３０には本質的に結晶化されていない。図５には、第１端部２６から中間部２８まで外面３４に沿って完全に結晶化され、第２端部３０が本質的に結晶化されていないフィニッシュ２２ｂが示されている。結晶化の程度は、外面３４において実質的に結晶化された部分から、内面３６及びこの近くの位置の結晶化されていない部分に至るまで徐々に変化している。また、結晶化の程度は、中間部３４の実質的に結晶化された部分から第２端部３０の本質的に結晶化されていない部分まで軸線方向に徐々に変化している。図６には、第１端部２６及び中間部２８の両方の内面３６が完全に結晶化されているフィニッシュ２２ｃが示されている。結晶化の程度は、内面３６の実質的に結晶化された部分から外面３４及びこれに隣接した位置の結晶化されていない部分まで半径方向に徐々に変化している。結晶化の程度は、軸線方向にも徐々に変化し、キャッピングフランジ３０の半径方向内方の内面３６は、部分的に結晶化している。
【００１６】
図３〜図６（及び図７、図８）の実施形態における調節された結晶化は、例えば、結晶化すべき領域に石英ランプからの熱を当てながら、結晶化させないままにするフィニッシュの反対側の領域を冷却することを含む、任意の方法で達成できる。例えば、図３の実施形態では、フィニッシュの外面及び内面の上方部分に熱風を当てながら、内面の下方部分を冷却プラグ等を用いて冷却する。また、例えば前述の米国特許第４，９２８，８３５号に開示されているように、熱シールドを用いて結晶化を防止することもできる。同様に、図６の実施形態では、プリフォームのフィニッシュの内面に熱風を当てながら、プリフォームボディの内面および外面を適当にシールドし且つ／又は冷却して、結晶化を防止する。
【００１７】
図７は、本発明の変形形態によるプリフォームのフィニッシュ２２ｄを示し、この実施形態では、フィニッシュの第１端部２６が、端面３２及びその下のところで結晶化されており、結晶化の程度は、中間部２８を経て第２端部３０のところまで又は第２端部３０にわずかに入ったところまで徐々に変化している。図８には、第１端部２６が端面３２のところで結晶化されており、結晶化の程度が、端面３２から実質的に結晶化されていない中間部２８まで軸線方向に徐々に変化しているフィニッシュ２２ｅが示されている。図７及び図８の実施形態は、容器のフィニッシュの端面３２のシーリング部分のみを安定化させるのに特に有効である。
【００１８】
図９には、第１端部２６が本質的に結晶化されておらず、中間部２８及び第２端部３０が結晶化されているプリフォーム（又は容器）のフィニッシュ２２ｆが示されている。結晶化の程度は、中間部２８と第１端部２６との間で軸線方向に徐々に変化し、且つ、キャッピングフランジ３０の半径方向内方の中間部２８から半径方向内方及び軸線方向下方に徐々に変化している。
【００１９】
図１０には、蓋を固定する雄ねじの代わりに雄型スナップビードを備えたフィニッシュ２２ｇが示されている。第１端部２６は、その肉厚にわたって結晶化され、中間部２８の上方部分は、蓋を装着するビードが配置された外面が結晶化されている。結晶化の程度は、中間部２８の上方部分から半径方向内方及び軸線方向下方に徐々に変化しており、キャッピングフランジを含む第２端部３０は、本質的には結晶化されていない。
【００２０】
図１１には、例えばビール瓶にしばしば使用されるクラウン型のフィニッシュ２２ｈの本発明の実施形態を示している。クラウン部を含むフィニッシュの第１部分２６は、その肉厚にわたって実質的に結晶化されている。中間部２８の上方部分及び外面部分は結晶化されており、中間部２８の半径方向内方部分の結晶化の程度は、軸線方向下方及び半径方向内方に徐々に変化している。第２端部３０は、本質的には結晶化されていない。
【００２１】
以上、本発明の好ましい実施形態を、プロセスハンドリングの目的で好ましいプリフォームのフィニッシュの結晶化に関連して説明したが、結晶化作業は、容器が最終形態にブロー成形された後、フィニッシュに行なうこともできることが理解されよう。このような変更は、フィニッシュの幾何学的形状がブロー成形作業中に修正される状況で特に有効である。かくして、本発明による結晶化は、非晶質フィニッシュ又は延伸フィニッシュのいずれにも実施できる。
【００２２】
かくして、前述の全ての目的を完全に達成できるプリフォーム、容器および製造方法を説明した。本発明を、多くの好ましい実施形態および幾つかの付加変更形態について説明したが、当業者ならば、他の変更形態についても容易に想到し得るであろう。本発明は、特許請求の範囲に記載の精神および広い範囲内に包含されるものとして、これらのあらゆる変更形態を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一形態による、容器のブロー成形のためのプリフォームを示す断面図である。
【図２】図１に示したプリフォームからブロー成形された容器を示す部分断面図である。
【図３】図１のプリフォームのフィニッシュを示す拡大部分断面図である。
【図４】本発明の他の実施形態を示す、図３と同様の部分断面図である。
【図５】本発明の他の実施形態を示す、図３と同様の部分断面図である。
【図６】本発明の他の実施形態を示す、図３と同様の部分断面図である。
【図７】本発明の他の実施形態を示す、図３と同様の部分断面図である。
【図８】本発明の他の実施形態を示す、図３と同様の部分断面図である。
【図９】本発明の他の実施形態を示す、図３と同様の部分断面図である。
【図１０】本発明の他の実施形態を示す、図３と同様の部分断面図である。
【図１１】本発明の他の実施形態を示す、図３と同様の部分断面図である。
【符号の説明】
２０　　プリフォーム
２０ａ　容器
２２、２２ａ　フィニッシュ
２４、２４ａ　ボディ
２６　　第１端部
２８　　中間部
３０　　第２端部
３２　　端面
３４　　外面
３６　　内面

Claims (17)

1. ボディ（２４ａ又は２４）と一体になった中空プラスチック容器（２０ａ）又はプリフォーム（２０）のフィニッシュ（２２、２２ａ、２２ｂ、２２ｃ、２２ｄ、２２ｆ、２２ｇ又は２２ｈ）であって、
   前記ボディから間隔を隔てた端面（３２）を有する第１端部（２６）と、前記ボディに隣接した第２端部（３０）と、前記第１端部（２６）と前記第２端部（３０）との間の中間部（２８）と、を有し、
   前記第１端部及び前記中間部は、連続内面（３６）及び連続外面（３４）を構成し、
   前記端面、前記連続内面及び前記連続外面の少なくとも１つの面が結晶化され、この結晶化の程度は、前記少なくとも１つの面と垂直な方向に、結晶化された前記少なくとも１つの面からこの面と間隔を隔てた前記フィニッシュの本質的に結晶化されていないところまで徐々に変化していることを特徴とするフィニッシュ。
2. 前記連続内面（３６）及び連続外面（３４）の一方が、その全長にわたって結晶化され、その他方が、本質的に結晶化されていない部分を少なくとも有し、前記フィニッシュの少なくとも前記中間部における結晶化の程度は、結晶化された前記一方の面と前記他方の面の結晶化されていない部分との間で徐々に変化している、請求項１に記載のフィニッシュ。
3. 前記連続外面（３４）がその全長にわたって結晶化されており、前記連続内面（３６）の少なくとも一部分が結晶化されている、請求項２に記載のフィニッシュ。
4. 前記連続内面（３６）がその全長にわたって結晶化されており、前記連続外面（３４）は、本質的に結晶化されていない、請求項２に記載のフィニッシュ。
5. 前記フィニッシュの第２端部（３０）のところに、本質的に結晶化されていないキャッピングフランジを有する、請求項１に記載のフィニッシュ。
6. 前記第１端部及び前記中間部は、全長にわたって結晶化された連続外面（３４）と、少なくとも一部分が結晶化されていない連続内面（３６）とを有し、前記フィニッシュの少なくとも中間部（２８）の結晶化の程度は、前記連続外面と前記連続内面との間及び前記中間部と前記第２端部との間で徐々に変化している、請求項１に記載のフィニッシュ。
7. 前記フィニッシュの少なくとも第１端部（２６）が結晶化され、前記フィニッシュの結晶化の程度は、結晶化された前記第１端部のところから徐々に変化している、請求項１に記載のフィニッシュ。
8. 前記フィニッシュの第１端部（２６）は、前記連続内面（３６）と前記連続外面（３４）との間の前記第１端部の肉厚にわたって結晶化されている、請求項３、６又は７のいずれか１項に記載のフィニッシュ。
9. 前記フィニッシュにおける結晶化の程度は、前記中間部（２８）の中まで徐々に変化している、請求項８に記載のフィニッシュ。
10. 前記フィニッシュの第１端部（２６）の結晶化の程度は、前記連続内面（３６）と前記連続外面（３４）との間で徐々に変化し、前記フィニッシュは、前記連続外面（３４）のところでは結晶化され、前記連続内面のところでは本質的に結晶化されていない、請求項３、６又は７のいずれか１項に記載のフィニッシュ。
11. 前記第１端部（２６）及び前記中間部（２８）は、連続外面（３４）及び連続内面（３６）を構成し、前記連続内面（３６）及び前記連続外面（３４）の一方が、その全長にわたって結晶化され、その他方が、本質的に結晶化されていない部分を少なくとも有する、請求項７に記載のフィニッシュ。
12. 前記フィニッシュにおける少なくとも前記中間部（２８）の結晶化の程度は、前記連続内面と前記連続外面との間で徐々に変化している、請求項１１に記載のフィニッシュ。
13. 中空プラスチック容器（２４ａ）の製造方法であって、
    （ａ）少なくとも一部が結晶化可能なポリマー構造からなり、フィニッシュ（２２）及びこのフィニッシュと一体のボディ（２４）を備えたプリフォーム（２０））を成形する工程を有し、前記フィニッシュ（２２）は、前記ボディから間隔を隔てた第１端部（２６）と、前記ボディに隣接した第２端部（３０）と、前記第１端部と前記第２端部の間の中間部（２８）と、を有し、前記第１端部及び前記中間部は、連続内面及び連続外面を構成し、
    （ｂ）更に、前記プリフォームをブロー成形して、中空プラスチック容器（２０ａ）を形成する工程と、
    （ｃ）前記工程（ｂ）の前に又はそれに引続いて、前記フィニッシュの少なくとも第１端部が結晶化され且つ前記フィニッシュの結晶化の程度が前記第１端部の結晶化されている部分から徐々に変化するように、前記フィニッシュを結晶化させる工程と、を更に有することを特徴とする中空プラスチック容器（２４ａ）の製造方法。
14. 前記工程（ｃ）は、前記連続内面及び前記連続外面のうちの一方が、その全長にわたって結晶化され、その他方が、本質的に結晶化されていない部分を有するように、前記フィニッシュを結晶化させることを含み、その結果、少なくとも前記中間部（２８）の結晶化の程度が、前記連続内面と前記連続外面との間で徐々に変化している、請求項１３記載の方法。
15. 前記工程（ｃ）は、前記連続外面（３４）がその全長にわたって結晶化され且つ前記連続内面の少なくとも一部分が本質的に結晶化されないように、前記フィニッシュを結晶化させることを含み、その結果、少なくとも前記中間部（２８）の結晶化の程度が、前記連続外面と前記連続内面との間及び前記中間部と前記第２端部（３０）との間で徐々に変化している、請求項１３記載の方法。
16. 少なくとも一部が結晶化可能なポリマー構造からなり、ボディ（２４ａ又は２４）に一体に連結されている、中空プラスチック容器（２０ａ）又はプリフォーム（２０）のフィニッシュ（２２、２２ａ、２２ｂ、２２ｃ、２２ｄ、２２ｅ、２２ｇ又は２２ｈ）であって、
    前記ボディから間隔を隔てた端部（２６）と、前記ボディに隣接したキャッピングフランジと、前記端部と前記キャッピングフランジとの間の中間部（２８）と、を有し、
    前記端部（２６）、前記中間部（２８）又はその両方の少なくとも一部分が結晶化されており、前記キャッピングフランジは、本質的に結晶化されていないことを特徴とするフィニッシュ。
17. 前記結晶化されている部分の少なくとも一部分において、結晶化の程度が徐々に変化している、請求項１６に記載のフィニッシュ。

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