JP2003535070A - アルコールのフルオロメチル化のための合成法 - Google Patents

アルコールのフルオロメチル化のための合成法

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JP2003535070A JP2002500809A JP2002500809A JP2003535070A JP 2003535070 A JP2003535070 A JP 2003535070A JP 2002500809 A JP2002500809 A JP 2002500809A JP 2002500809 A JP2002500809 A JP 2002500809A JP 2003535070 A JP2003535070 A JP 2003535070A
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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Abstract

(57)【要約】 ハロゲン化アルコールをフルオロメチル化するための方法。本方法は、式R(CXOH(式中、Rは、水素及びアルキル基からなる群から選ばれる)で表されるアルファ−ハロゲン化アルコールを供給するステップを含む。アルファ−ハロゲン化アルコールを、式CH(ORで表される第一の化合物と、酸触媒の存在下で反応させて、アセタールを生成する。結果として得られるアセタールを、その後、塩素化剤を用いて塩素化して、式RC(CXOCHClで表される塩素化化合物を生成する。塩素化化合物を、その後、フッ素化剤を用いて、式RC(CXOCHFで表されるフッ素化化合物に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、ハロゲン化アルコールのフルオロメチル化のための方法に関する。
酸性条件下、アルコールをジアルコキシメタンと反応させて、アセタールを生成
し、その後、ルイス酸及びフッ素化剤と反応させることによりフッ素化する。本
方法は、フッ素化化合物を高収率で生成し、且つ単一の容器中で行うことができ
る。好ましくは、本方法は、ヘキサフルオロイソプロパノールからセボフルラン
を合成するために使用することができる。
【0002】 (発明の背景) 麻酔薬は、細胞の生命維持に関する機能に影響する生化学的抑制薬のクラスに
属する。麻酔薬は、一般的に、生命維持機能を最小限の範囲で抑制することによ
って、痛覚脱失、意識の喪失、反射運動性の減退、筋肉の弛緩を引き起こす。麻
酔薬は、ガス状態(揮発性)又は固定状態(不揮発性)であってよい。ガス麻酔
薬は、吸入されて肺を通して血流に入り、一方、固定状態の麻酔薬は、非経口的
に又は消化管を通して投与される。
【0003】 現在使用されている多くのガス麻酔薬は、ハロゲン化化合物である。これらの
化合物は、代謝障害が少ない傾向にあり、エーテル及びシクロプロパンのような
従来のガス麻酔薬化合物よりも可燃性が低い。ハロゲン麻酔薬化合物の例は、ハ
ロタン(CFCHBrCl)及びトリクロロエチレン(ClC=CHCl)
、同様に、エンフルラン(CHFOCFCHClF)、フルロキセン(CF CHOCH=CH)、メトキシフルラン(ClCHCFOCH)、
及びイソフルラン(CFCHClOCHF)のようなハロゲン化エーテル化
合物を含む。
【0004】 特に有用なハロゲン化エーテル麻酔薬は、2−(フルオロメトキシ)−1,1
,1,3,3,3,−ヘキサフルオロプロパンもしくはフルオロメチル−1,1
,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピルエーテルとしても知られる、
セボフルラン、(CFCHOCHFである。セボフルランは、今日最も
重要かつ広く使用される一般的な麻酔薬の一つである。セボフルランは、0.6
3という最も低い血液/ガス分配係数、麻酔薬からの円滑な誘導および回復、上
気道への最小限の刺激、低い代謝率、及び、迅速な排出を含む、吸入麻酔薬にお
いて最も望まれる様々な特性を兼ね備えている。加えて、セボフルランは、外来
患者の外科的処置の用途に適している。セボフルランの明確な作用機序は解明さ
れていないが、近年、セボフルランは、臨床で用いられる低濃度でイオンチャン
ネルの開閉状態に影響を及ぼすことによって、ニコチン性アセチルコリン受容体
と相互作用することが示されている。セボフルランは、また、GABA及びグリ
シン受容体の可逆的な調節を引き起こし得る。上述により、セボフルランの麻酔
作用の少なくとも一部は、セボフルランと特異的電位依存性イオンチャンネルと
の間の相互作用に起因し得ることが示唆される。
【0005】 セボフルランのようなフッ素化化合物の調製は、利用できる選択的フッ素化反
応の数が限られているために困難になりがちである。有機化合物を直接的にフッ
素化して水素を置換することは、統計的に、非選択的に、及び一般的に、多くの
副生成物の生成を伴う。従って、フッ素化化合物は、通常、置換基がフッ素化さ
れる位置にある置換有機中間体を最初に合成して、その後、フッ素イオンで置換
基を置換することにより調製する。例えば、塩素置換基を置換するために、フッ
化金属が使用されている。
【0006】 いくつかのセボフルランの合成経路は、ヘキサフルオロイソプロピルアルコー
ル(HFIP)を出発原料として使用する。例えば、米国特許第3,683,0
92号に、ヘキサフルオロイソプロピルアルコールをメチル化して、その後、(
a)三フッ化臭素もしくは(b)塩素ガスのいずれかを用い、次いでフッ化カリ
ウムを用いてフッ素化することを含むセボフルランの合成方法が開示されている
。米国特許第4,469,898号に、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール
、ホルムアルデヒド、フッ化水素、及び、プロトン化剤、脱水剤、及びフッ素イ
オン生成剤を混合することを含むセボフルランの合成法が開示されている。米国
特許第4,250,334号に、化学量論的に過剰のパラホルムアルデヒド及び
フッ化水素の混合物にHFIPを添加して、反応によって生じる水のほとんどを
接収するために十分な硫酸を加えるセボフルランの合成法が開示されている。米
国特許第4,314,087号に、HFIPをフッ化水素及びホルムアルデヒド
と反応させることによるセボフルランの合成法が開示されている。
【0007】 参照の特許に開示された経路は、合成により生成したセボフルランと分離が困
難である不要な副生成物を生じる結果となり得る。さらに、これらの合成経路に
おける腐食性原料の使用は、特殊な装置及び取り扱いに関する特別な注意を必要
とする。
【0008】 ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを生成するために使用される他の方法は
、1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロイソプロピルエーテルを、1,1,1
,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルに変換することを含む。例
えば、メチル1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロイソプロピルエーテル及び
クロロメチル1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロイソプロピルエーテルは、
前記化合物のそれぞれを三フッ化臭素と反応させることによって、セボフルラン
に変換することができる。ヘキサフルオロイソプロピルエーテルは、また、これ
らの塩素化化合物それぞれをフッ化水素と反応させた後、三フッ化臭素と反応さ
せることによっても生成することができる。米国特許第4,874,901号に
、クロロメチルヘキサフルオロイソプロピルエーテルを、フッ化カリウムもしく
はフッ化ナトリウムのいずれかと反応させることによって、セボフルランのよう
な化合物を調製することができる、ハロゲン化エーテル化合物のフッ素化方法が
開示されている。しかしながら、塩素置換法は、合成工程において大量の塩素を
放出し、収率が低く、複数の塩素−フッ素中間体が生成するために望ましくない
。中間体は、最終エーテル生成物であるセボフルランを得るために除去しなけれ
ばならない。精製工程は、これらの方法による1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロイソプロピルエーテルの合成をより困難にし、その費用を増大させてい
る。
【0009】 あるいは、米国特許第5,789,630号及び第5,705,710号に開
示されているように、ヘキサフルオロプロパンは、三フッ化臭素の存在下で、マ
ロノニトリルから合成されている。
【0010】 もう一つの可能なセボフルランへの経路は、フッ素化脱炭酸反応によるもので
ある。Patrick等.,J.Org.Chem.48,4158−4159
(1983)において、アルキルカルボン酸を、フッ化水素の存在下で、二フッ
化キセノン(XeF)を用いてフッ素化脱炭酸することができることが報告さ
れている。小規模での二フッ化キセノンの使用は有効であり得るが、二フッ化キ
セノンの費用が、大規模での使用を非実用的なものにしている。さらに、アルコ
キシ酢酸を二フッ化キセノンを用いてフッ素化脱炭酸する場合には、かなりの量
の副生成物が生成する。カルボン酸基のフッ素基への置換は、水素化脂肪族カル
ボン酸化合物と三フッ化臭素との反応について示す米国特許第4,996,37
1号及びRE35,568;及び、過フッ素化カルボン酸を、フッ化金属の存在
下でフッ素と共に加熱し、カルボン酸基を置換して中和することによって、フッ
化炭素ポリエーテルを調製する方法を示す米国特許第4,847,427号に開
示されている。
【0011】 前に検討された方法は、ある種のフッ素化化合物の調製には有用であるが、こ
れらの方法は、複雑で費用が高く、たいていは相当量の副生成物と共に、フッ素
化生成物を低収率で供給し得る。従って、フッ素化化合物の調製のための改良さ
れた手順が必要とされている。
【0012】 (発明の概要) 本発明は、アルコールのフルオロメチル化のための新規な方法に関する。本方
法は下記ステップを含む: (a) ハロゲン化アルコールを、一般式CH(OR)(式中、Rは、ア
ルキル基、アルケニル基、又はアルキニル基である)で表されるジアルコキシメ
タンと、酸触媒の存在下で反応させて、アセタールを生成するステップ; (b) アセタールを、塩素化剤を用いて塩素化して、クロロメチルエーテル
を生成するステップ; (c) クロロメチルエーテルを、溶媒の存在下フッ素化剤を用いて、フッ化
物に変換して、所望のフッ素化ハロアルコールを生成するステップ。
【0013】 さらに、本発明は、下記ステップを含むセボフルランを合成するための方法に
関する: (a) 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロパノールを、CH (ORと、酸触媒の存在下で反応させて、一般式(CFCHOC
OR(式中、Rは、アルキル基、アルケニル基、又はアルキニル基であ
る)で表されるアセタールを生成するステップ; (b) アセタールを、塩素化剤を用いて、第一の溶媒の存在下で塩素化して
、セボクロラン(すなわち(CFCHOCHCl)を生成するステップ
;及び、 (c) セボクロランを、フッ素化剤を用いて、第二の溶媒の存在下でセボフ
ルランに変換するステップ。
【0014】 (発明の詳細な説明) 本明細書で使用される「アルキル」という語は、直鎖もしくは分枝鎖の、飽和
もしくは不飽和の炭素鎖を意味する。この語はアルケニル及びアルキル基をも含
んで意図される。
【0015】 本明細書で使用される「セボクロラン」は、式(CFCHOCHCl
で表される化合物を意味する。
【0016】 本明細書に記載された方法は、複数の容器中で行うことができると認識される
であろうが、本発明の方法は、単一の容器中でも行なうことができる。「単一容
器」工程は、単一の反応槽中で実行される工程である。単一容器工程は、複数容
器工程よりも確実な利点を与えるものであると当業者に認識される。例えば、単
一容器工程は、必要とされる操作及び/又は構成成分の移動がより少なく、その
結果、事故や過失の危険を減じる。また、操作及び反応成分の移動が減る結果と
して、単一容器工程は、複数容器工程よりも費用が高くない傾向にある。
【0017】 本発明の一つの形態に従って、ハロゲン化アルコール、例えば、一般式R
(CXOH(式中、Rは、水素及びアルキル基からなる群から選ばれ、
Xは、フッ素、臭素、塩素、及びヨウ素からなる群から選ばれる)で表されるハ
ロゲン化アルコールを、一般式CH(OR(式中、Rはアルキル基で
あり、Rと同一もしくは異なっていてもよい)で表されるジアルコキシメタン
と、酸性条件下、例えば酸触媒の存在下で反応させて、一般式RC(CX OCHORで表される混合アセタールを生成する。
【0018】 本発明のこの反応ステップに使用する酸触媒は、さまざまな既知の酸触媒であ
ってよく、ZnCl、AlCl、P、パラトルエンスルホン酸、H SO、シリカゲル、又はモンモリロナイトを含むがこれらに限定されない。
【0019】 本発明の方法に従ってフルオロメチル化することができるハロゲン化アルコー
ルの一つの例は、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)であるが、他の
ハロゲン化アルコールも本発明の意図する精神及びスコープから逸脱することな
く使用することができると認識される。例えば、他のフッ素化、臭素化、塩素化
、及びヨウ素化アルコールを、本方法に従ってフルオロメチル化することができ
る。さらに、本発明のフルオロメチル化方法は、第一、第二、及び第三ベータハ
ロゲン化アルコールのフルオロメチル化に使用することができる。
【0020】 式CH(ORで表される適当なジアルコキシメタンは、ジメトキシメ
タン、ジプロポキシメタン、及びジブトキシメタンを含むがこれらに限定される
必要はない。
【0021】 結果として得られる混合アセタールであるRC(CXOCHOR を、その後、塩素化剤を用いて、第一の溶媒の存在下で塩素化して、一般式R C(CXOCHClで表されるクロロメチルエーテルを生成する。有用
な塩素化剤は、AlCl、HCl、及びPClを含む。第一の溶媒は、式H
O−(CHCHO)H(式中、nは1から20の整数であり、好ましくは
、nは7から10の整数である)で表される化合物であってよい。本発明の方法
の一つの実施態様において、第一の溶媒は、ポリエチレングリコール(PEG)
であり、好ましくはPEG400、すなわち約400の分子量をもつポリエチレ
ングリコールである。使用できる他の第一の溶媒は、ジメチルホルムアミド(D
MF);n−メチルピロリドン(NMP);及びジメチルスルホキシド(DMS
O)を含む。当業者は、本発明の精神及びスコープから逸脱することなく、本発
明の方法に従って、代わりの第一の溶媒を使用することができることを認識する
【0022】 アセタールの生成に使用される酸触媒及び塩素化剤は、同一の化合物であって
もよいが、必ずしも同一の化合物である必要はない。例えば、酸触媒及び塩素化
剤の両方が三塩化アルミニウム、AlClであってもよい。HClのような他
の化合物は、本発明の方法に従って、酸触媒及び塩素化剤のどちらとしても使用
することができると認識される。本発明の一つの実施態様においては、アセター
ルの生成における酸触媒として、二塩化亜鉛が使用される。本発明の方法に関し
て、他の酸触媒を使用することができ、ZnClのようなルイス酸、モンモリ
ロナイトのような酸性粘土、及び、HCl、パラトルエンスルホン酸、及びH SOのようなブレンステッド酸を含むがこれらに限定されない。
【0023】 従って、結果として得られる式RC(CXOCHClで表されるク
ロロメチルエーテルは、フッ素化剤を用いて、第二の溶媒中でフッ素化されて、
一般式RC(CXOCHFで表されるフッ素化化合物を生成する。フ
ッ素化剤は、KF、NaF、CsF、NaHF、KHFを含むフッ素化剤の
群から選択することができる。しかしながら、当業者は、本発明に従って他のフ
ッ素化剤を使用することができることを理解するであろう。適当な第二の溶媒は
、上記に参照される適当な第一の溶媒のそれぞれを含む。第一及び第二の溶媒は
、同一もしくは異なっていてもよい。第二の溶媒は、場合によって、例えば水の
ような共溶媒を含んでもよく、第三の溶媒に対して0.1%から5%重量/重量
の量で存在してもよい。
【0024】 開示された反応は、例えば0℃から150℃までの広い温度範囲にわたって行
うことができる。一つの実施態様においては、反応は、20℃から100℃の間
の温度で起こる。選択される温度は、当業者に既知の様々な要因に依存し得る。
例えば、反応が4から10の範囲のpH値で実施される場合は、より高温である
ことが好ましく、一方、一般的に、約10もしくはそれより大きいpH値では、
反応は室温で十分に進行する。
【0025】 反応に必要な時間は、多くの要因、特に、物質の性質、反応温度、pH,使用
する緩衝剤もしくは他の溶媒の性質、とりわけ温度及びpHに依存して大きく変
化する。しかしながら、前に特定した好ましいpH及び温度範囲においては、通
常、5分から50時間の反応時間で十分である。
【0026】 本発明の他の形態においては、上記に参照される反応スキームを用いて、セボ
フルランを生成する。この実施態様においては、1,1,1,3,3,3−ヘキ
サフルオロイソプロパノールを、一般式CH(ORで表される化合物と
、酸触媒の存在下で反応させて、アセタールを生成する(式中、Rは、アルキ
ル基、アルケニル基、又はアルキニル基である)。結果として得られるアセター
ルを、その後、塩素化剤を用いて、第一の溶媒の存在下で塩素化し、セボクロラ
ンを生成して、これを、フッ素化剤を用いて第二の溶媒の存在下でフッ素化して
、セボフルランを生成する。
【0027】 本発明の方法に従って生成したセボフルランは、例えばフラッシュ蒸留のよう
な既知の蒸留手法を用いて、結果として得られる反応混合物から単離することが
できる。本発明の一つの実施態様においては、結果として得られる生成物に水を
添加することによって、反応生成物からセボフルランを単離する。セボフルラン
は水に不溶であり、それゆえ反応槽の下層として単離する。一方、二番目の反応
ステップの生成物に存在するいかなる不純物及び溶媒も水溶性であり、それゆえ
反応槽の水中に存在する。既知の手法を用いて、溶解した不純物及び溶媒を含む
水からセボフルランを単離することができる。
【0028】 本明細書の特許請求の範囲により定義される本発明の意図する精神及びスコー
プから逸脱することなく、当業者は他の反応条件を使用することができると考え
られる。
【0029】 本発明をさらに以下の実施例で説明するが、これらの実施例は本発明の方法を
例証する目的で示されるのであって限定するものではない。すべての分析はガス
クロマトグラフィーにより行った。すべてのパーセンテージは、モルパーセント
である。
【0030】 実施例1 メトキシ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロポキシメタンを
、以下の方法で、反応スキームIに従って合成した。
【0031】
【化1】 氷冷し、よく攪拌したZnCl(41g)(0.30mole)の1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロパノール(31.5mL)(0.31
mole)中懸濁液に、ジメトキシメタン(24mL)(0.30mole)を
、5分間にわたってゆっくりと添加した。反応混合物を一時間で室温まで戻して
、その後、還流下加熱した。6時間の還流後、反応フラスコの内容物を蒸留し、
固体の残留物をフラスコ中に残した。留出液を、2N NaOH(10×4)、
水(10mL)、食塩水(10mL)で洗浄し、底部の有機層を分離して、無水
硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して、メトキシ−1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロイソプロポキシメタン(34g、55%)を得た。
【0032】 実施例2 セボフルランを、以下の方法で、反応スキームIIに従って合成した。
【0033】
【化2】 メトキシ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロポキシメタン(
3.57g、17mmol)に、無水AlCl(2.25g、17mmol)
を室温で添加し、その後、反応フラスコを95℃に加熱した。14時間後、反応
混合物を室温まで冷却し、その後PEG−400(5.0mL)及びKF(1.
97g、34mmol)を添加した。反応混合物を、その後、95℃に再加熱し
た。18時間後、反応混合物を室温まで冷却して、20mlの水で希釈した。下
の有機層を分離し蒸留して、セボフルラン(2.4g、51%)を得た。
【0034】 すべての引用文献は本明細書において参照として取り込まれる。
【0035】 本発明は、上記の詳細な説明及び実施例により例証される。上記の詳細な説明
は、実例を限定したものとして意図されることなく、多くの変化形が当業者には
明らかとなるであろう。本明細書の特許請求の範囲のスコープ及び精神の内での
すべてのこのような変化形が含まれると意図される。
【0036】 本明細書の特許請求の範囲で定義される本発明の意図する精神及びスコープを
逸脱することなく、本明細書に記載された本発明の方法の組成、操作、及び処理
を変えることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ラマクリシユナ,コーネパテイ・ブイ アメリカ合衆国、イリノイ・60048、リバ テイビル、サウス・ワツクスウイング・レ イン・1808 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC30 AC43 BA07 BA09 BA37 BE61 4H039 CA51 CA61 CD10 CD90

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記ステップを含む、ハロゲン化アルコールをフルオロメチ
    ル化するための方法: 式RC(CXOH(式中、Rは、水素、アルキル基、アルケニル基
    、及びアルキニル基からなる群から選ばれ、及び、Xは、フッ素、臭素、塩素、
    及びヨウ素からなる群から選ばれる)で表されるハロゲン化アルコールを供給す
    るステップ; 該ハロゲン化アルコールを、式CH(ORで表されるジアルコキシメ
    タンと、酸触媒の存在下で反応させて、式RC(CXOCHOR
    表されるアセタールを生成するステップ(式中、Rはアルキル基、アルケニル
    基、又はアルキニル基である); 該アセタールを、塩素化剤を用いて塩素化して、式RC(CXOCH Clで表されるクロロメチルエーテルを生成するステップ;及び、 該クロロメチルエーテルを、フッ素化剤を用いてフッ素化して、式RC(C
    OCHFで表されるフッ素化化合物を生成するステップ。
  2. 【請求項2】 該酸触媒及び該塩素化剤が同一化合物である請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 該フッ素化剤が、KF、NaF、CsF、NaHF、KH
    からなる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 該フッ素化剤がKFである請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 該塩素化ステップが第一の溶媒の存在下で行われる請求項1
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 該フッ素化ステップが第二の溶媒の存在下で行われる請求項
    1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 該ジアルコキシメタンがジメトキシメタンである請求項1に
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 下記ステップを含むハロゲン化アルコールをフルオロメチル
    化するための方法: ハロゲン化アルコールを、式CH(OR)で表されるジアルコキシメタン
    と反応させて、アセタール化合物を生成するステップ(式中、Rはアルキル基、
    アルケニル基、又はアルキニル基である); 該アセタール化合物を、塩素化剤を用いて塩素化して、クロロメチルエーテル
    を生成するステップ;及び、 該クロロメチルエーテルを、フッ素化剤を用いてフッ素化し、フッ化物として
    、フッ素化ハロアルコールを生成するステップ。
  9. 【請求項9】 該ハロゲン化アルコールを、該ジアルコキシメタンと、酸触
    媒の存在下で反応させる請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 該アセタール化合物を、塩素化剤を用いて、第一の溶媒の
    存在下で塩素化する請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 該クロロメチルエーテルを、第二の溶媒の存在下でフッ素
    化する請求項8に記載の方法。
  12. 【請求項12】 下記ステップを含むセボフルランを合成するための方法: 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロパノールを、式CH(O
    で表される第一の化合物と、酸触媒の存在下で反応させて、アセタール
    化合物を生成するステップ(式中、Rはアルキル基である); 該アセタール化合物を、塩素化剤を用いて、第一の溶媒の存在下で塩素化して
    、セボクロランを生成するステップ;及び 該アセタール化合物を塩素化することにより生成したセボクロランを、フッ素
    化剤を用いて、第三の溶媒の存在下でフッ素化して、セボフルランを生成するス
    テップ。
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