JP2003528786A - ジャッキ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ジャッキであって、地面（３）に設置されたスタンド体が設けられており、該スタンド体は、スタンドコラム（１）と、ベース（２）と、スタンドコラム（１）に、定置の水平の旋回軸を中心として可動に固定された支持アーム（４）とから成っていて、支持アーム（４）が可動スピンドル（６）によって直接的にまたは間接的に、地面（３）に対して上昇または下降され、支持アーム（４）の自由端部（５）に、定置のまたは旋回運動可能な支持エレメントが支持されて、該支持エレメントが凸状の円弧状のアダプタヘッドを有している形式のものにおいて、ジャッキアップすべき車両のドアシルまたは底面の下方で円弧状のアダプタヘッドの簡単かつ一義的で確実な位置固定を行えるようにするために、凸状の円弧状のアダプタヘッドが、ジャッキアップすべき車両のドアシルまたは底面（１２）の下方に設けられた、相応に凹状に形成された切欠（１４）に係合しているか、または凸状の円弧状のアダプタヘッドが、環状の溝（１９）を有していて、この溝（１９）で、長手方向に延びる凹状または直線状の突起（２０）に係合している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、請求項１の上位概念に記載の形式の、凸状の円弧状のアダプタヘッ
ドを有した車両用ジャッキに関する。

【０００２】 ジャッキ、特に旋冒頭で述べた形式のジャッキであって、旋回可能に支持アー
ムが取り付けられているスタンドコラムを有していて、支持アームの自由端部が
、ジャッキアップすべき車両内にまたは車両表面に設けられた切欠内にまたは切
欠の下方にもしくは接触面の下方に係合するものでは、支持アームの自由端部と
車両との間の相対的な旋回運動を補償すべきであるという問題が生じる。さらに
、支持アームの端部が位置固定され、ジャッキアップさせたい車両に係合するこ
とが保証されなければならない。このために、旋回可能な差込針、旋回可能な接
触プレートまたは凸状の円弧状のアダプタヘッドを有した自由端部の構成のよう
に、種々様々な係合の形式がドイツ連邦共和国実用新案第９４１８７２０号明細
書により公知である。

【０００３】 ドイツ連邦共和国実用新案第９４１８７２０号明細書に記載のアダプタヘッド
の構成は、確かにジャッキと、ジャッキアップすべき車両との間の角度のずれを
保証するための所定の自由度を有している。しかしながらこのような構成は、円
弧状のアダプタヘッドが車両またはドアシルの下方に水平に保持されていないと
いう欠点を有している。従って、ジャッキが、車両の持ち上げ時または持ち上げ
後に滑り、車両が持ち上げられた位置から落下する危険がある。これにより作業
者が重傷を負う恐れがある。

【０００４】 本発明の課題は、ジャッキアップすべき車両のドアシルまたは底面の下方で円
弧状のアダプタヘッドの簡単かつ一義的で確実な位置固定を行えるようにするこ
とである。

【０００５】 この課題は、本発明によれば請求項１または２の特徴部により解決された。有
利な構成および別の構成は請求項３から９までに記載されている。

【０００６】 本発明により得られる利点は特に、簡単な手段により、ジャッキの良好な位置
固定を、ジャッキアップすべき車両の下側で行えることにある。特に請求項２ま
たは請求項５または請求項７の構成では、車両長手方向でのジャッキの位置固定
も得られる。さらに有利には特に請求項３の構成では、今日の自動車技術では、
ジャッキを使用せねばならない場合は極めて稀であり、作業員が慣れていなくて
も、旋回可能な部分を正しい角度位置で車両底面の下方に装着するための措置を
それ以上、講じる必用がない。

【０００７】 以下に図面につき本発明の実施例を詳しく説明する。図１および図２は、リン
ク式ジャッキの外観を示しており、図３および図４は、アダプタヘッドとして使
用されるローラを拡大して示した図である。

【０００８】 実施例のジャッキは、旋回可能にヒンジ結合されたベースを備えたシングルア
ームリンク式のジャッキである。このような形式のジャッキは、両図に示したよ
うにスタンド体を有している。このスタンド体は、スタンドコラム１から成って
いて、このスタンドコラム１の接地端部には旋回可能にベース２が枢着されてい
る。ベース２は接地面で地面３上に設置されている。スタンドコラム１の上方領
域には同様に旋回可能に支持アーム４が枢着されている。支持アーム４の自由端
部５には支持エレメントが取り付けられている。

【０００９】 スタンドコラム２と支持アーム４とは、可動スピンドル６を介して互いに結合
されている。実施例では旋回可能にスタンドコラムの上端部７に取り付けられた
可動ナット８により、通常はハンドル９を備えて形成されている可動スピンドル
６が回転する際に、支持アーム４がスタンドコラム１に対して旋回される。これ
により支持アーム４の自由端部５の、ひいては車両の、地面３に対する上昇運動
または下降運動が行われる。

【００１０】 この実施例では、支持アーム４の自由端部５には回転可能なローラ１０が軸１
１を介して支持アーム４に取り付けられている。支持アーム４は通常のように、
Ｕ字形の横断面を有しており、金属薄板から製造されている。この金属薄板は、
自由端部５で、もはや底面によって結合されていない側方脚部として延びている
。

【００１１】 図１の実施例では、ローラ１０が支持アーム４の側方脚部の間に配置されてい
る。軸１１はこの側方脚部を貫通し、側方脚部に固定されている。

【００１２】 ドアシルもしくは底面１２の下側に受容部分１３が取り付けられている。この
受容部分１３は、ローラ１０の外輪郭曲面に相応する凹面状に形成された切欠１
４を有している。この切欠１４の右側および左側には２つの壁１５が設けられて
いる。これにより円弧状の底面を有したポケットが形成される。

【００１３】 両図では、支持アーム４が２つの上昇位置で示されている。支持アーム４の下
方の位置では、ジャッキが装着位置で示されている。この位置ではローラ１０が
受容部分１３の下方で自由に滑動可能であることがわかる。支持アーム４の持ち
上げによってローラ１０は切欠１４内に把持される。支持アーム４をさらに持ち
上げることにより、支持アーム４の上方の位置で示されているように車両も持ち
上げられる。ジャッキのこのような位置では、交換すべき車輪が地面３から持ち
上げられ、交換可能になる。

【００１４】 図２では、支持アーム４の自由端部５の両側に外側で２つのローラ１０が取り
付けられている。従ってこれらのローラ１０は、互いに間隔をおいて位置してい
る。両ローラ１０が同じ大きさであり、従って後方のローラは前方のローラによ
って隠されるので、後方のローラは見えていない。

【００１５】 図２に示したような２つのローラを有する旋回アームを構成する場合には、受
容部分１３の構成は、切欠を中央ウエブ１６によってのみ分離する場合に極めて
簡単に構成される。この中央ウエブ１６は、ジャッキのローラ１０を受容部分１
３に当接させる際に、互いに相前後して位置するローラ１０の間の中間室に係合
する。

【００１６】 図３および図４には、支持アーム４の端部５に配置された個々のローラが、図
１の配置に基づき詳しく示されている。図３に示したローラ１０は、球面状の転
動面１７を有していて、この転動面１７で切欠１４に係合している。この切欠の
横輪郭は図示したように形成されている。切欠１４の底面は扁平、または図示し
たように僅かに凹状に形成されているので、ローラ１０の転動面１７と、この底
面との間は点接触する。切欠１４の側面１８は外方に向かって円錐状に傾いてい
る。これにより、ジャッキの傾斜位置でも、ローラ１０の外面と切欠１４の側面
１８との間には何の拘束もない。車両のジャッキ受容部のこのような形状により
有利には、ジャッキが平坦ではない地面３上に設置され、従って、車両の底面１
２に対して垂直に位置していない場合でも、特に、ジャッキの支持アーム４にモ
ーメントが導入されることはない。

【００１７】 同様の利点は図４のローラ１０でも得られる。このローラ１０の転動面１７は
環状の溝１９が形成されている。この溝１９は全横断面にわたって凹面状の湾曲
された形状を有している。

【００１８】 ジャッキの装着により溝１９が突起２０に係合する。この突起２０は、図４の
切欠１４と同様に、例えば底面薄板にまたはドアシルに直接に押し込み加工する
ことができる。しかしながら突起２０または切欠１４を、図示したように、底面
またはドアシルに結合されている受容部分１３内にまたは受容部分１３の外面に
配置することもできる。突起２０は長手方向の延びで、図１に示した壁１５と同
様に凹形状を有していてよい。しかしながら突起２０は直線的に延びていてもよ
い。この場合、ローラ１０の位置のためには、例えばクランプされるプラスチッ
ク部材のような位置固定装置を設けなければならない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 リンク式ジャッキを概略的に示した図である。

【図２】 リンク式ジャッキを概略的に示した図である。

【図３】 アダプタヘッドとして使用されるローラを拡大して示した図である。

【図４】 アダプタヘッドとして使用される別のローラを拡大して示した図である。

【符号の説明】

１ スタンドコラム、 ２ ベース、 ３ 地面、 ４ 支持アーム、 ５ 端部、 ６ 可動スピンドル、 ７ 端部、 ８ 可動ナット、 ９ ハンドル
、 １０ ローラ、 １１ 軸、 １２ 底面、 １３ 受容部分、 １４ 切
欠、 １５ 壁、 １６ 中央ウェブ、 １７ 転動面、 １８ 側面、 １９ 溝、 ２０ 突起

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ， ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，Ｃ Ｎ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ， ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，Ｌ Ｃ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ， ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，Ｔ Ｊ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ジャッキであって、地面（３）に設置されたスタンド体が設
   けられており、該スタンド体は、スタンドコラム（１）と、ベース（２）と、ス
   タンドコラム（１）に、定置の水平の旋回軸を中心として可動に固定された支持
   アーム（４）とから成っていて、支持アーム（４）が可動スピンドル（６）によ
   って直接的にまたは間接的に、地面（３）に対して上昇または下降され、支持ア
   ーム（４）の自由端部（５）に、定置のまたは旋回運動可能な支持エレメントが
   支持されて、該支持エレメントが凸状の円弧状のアダプタヘッドを有している形
   式のものにおいて、 凸状の円弧状のアダプタヘッドが、ジャッキアップすべき車両のドアシルまた
   は底面（１２）の下方に設けられた、相応に凹状に形成された切欠（１４）に係
   合していることを特徴とするジャッキ。
2. 【請求項２】 ジャッキであって、地面（３）に設置されたスタンド体が設
   けられており、該スタンド体は、スタンドコラム（１）と、ベース（２）と、ス
   タンドコラム（１）に、定置の水平の旋回軸を中心として可動に固定された支持
   アーム（４）とから成っていて、支持アーム（４）が可動スピンドル（６）によ
   って直接的にまたは間接的に、地面（３）に対して上昇または下降され、支持ア
   ーム（４）の自由端部（５）に、定置のまたは旋回運動可能な支持エレメントが
   支持されて、該支持エレメントが凸状の円弧状のアダプタヘッドを有している形
   式のものにおいて、 凸状の円弧状のアダプタヘッドが、環状の溝（１９）を有していて、この溝（
   １９）で、長手方向に延びる凹状または直線状の突起（２０）に係合しているこ
   とを特徴とするジャッキ。
3. 【請求項３】 単数または複数の回転可能なローラ（１０）が、円弧状のア
   ダプタヘッドとして、支持アーム（４）の自由端部（５）に配置されている、請
   求項１または２記載のジャッキ。
4. 【請求項４】 支持アーム（４）がＵ字形の横断面を有していて、円弧状の
   アダプタヘッドが、支持アーム（４）の自由端部（５）で、側方脚部の間に配置
   されている、請求項１から３までのいずれか１項記載のジャッキ。
5. 【請求項５】 凹状の切欠（１４）が側方で、アダプタヘッドを側方から把
   持する壁（１５）またはピンまたはその他の構成エレメントによって制限されて
   いる、請求項４記載のジャッキ。
6. 【請求項６】 有利には２つの円弧状のアダプタヘッドが側方で、支持アー
   ム（４）の自由端部（５）の外壁の側方に配置されている、請求項１から３まで
   のいずれか１項記載のジャッキ。
7. 【請求項７】 凹状の切欠が、真ん中のウエブ（１６）またはピンまたはそ
   の他の構成エレメントを有していて、このような構成エレメントが、前記２つの
   アダプタヘッドの間に係合する、請求項６記載のジャッキ。
8. 【請求項８】 ローラ（１０）の転動面（１７）が球面状に形成されている
   、請求項１または３から５までのいずれか１項記載のジャッキ。
9. 【請求項９】 突起（２０）が、底面（１２）またはドアシルの下方で、車
   両の走行方向に対して横方向に突出して配置されている、請求項２から７までの
   いずれか１項記載のジャッキ。