JP2003525876A - トリメチロ−ルアルカンの製法 - Google Patents

トリメチロ−ルアルカンの製法

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JP2003525876A
JP2003525876A JP2001551821A JP2001551821A JP2003525876A JP 2003525876 A JP2003525876 A JP 2003525876A JP 2001551821 A JP2001551821 A JP 2001551821A JP 2001551821 A JP2001551821 A JP 2001551821A JP 2003525876 A JP2003525876 A JP 2003525876A
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クラウゼナー,アレクサンダー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一般式(I)(HOCH23 −C−R(但し、Rはメチロ−ル、C1 −C12アルキル、C6 −C10アリ−ルまたはC7 −C22アラルキルを表す)のトリメチロ−ルアルカンを式(II)RCH2 CHO(Rは上述の通りである)のアルデヒドから製造する且つ同時にギ酸カルシウムを製造する二段工程法に関する。第一工程においては、式(II)のアルデヒドとホルムアルデヒドを塩基の存在下に反応させて式(III)(但し、Rは上述の通りである)の2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルを生成させる。第二工程において式(III)の化合物を水酸化カルシウムの存在下にホルムアルデヒドと反応させる。本発明は一般式(I)の該トリメチロ−ルアルカンを高純度及び高収率で得る方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、同時にギ酸カルシウム(Ca(OOCH)2 )を得つつ、トリメチ
ロ−ルアルカン、特にトリメチロ−ルプロパンを高純度且つ高収率で製造する方
法に関する。
【0002】 トリメチロ−ルアルカン及びギ酸カルシウムの両方は工業的に有用な製品であ
る。即ち、トリメチロ−ルプロパンは表面コ−テイング樹脂、粉末コ−テイング
、フォ−ム及びポリエステルの製造に使用される。ギ酸カルシウムは、例えば次
の分野で商業的に使用される:動物飼料の添加剤、建築材料工業での用途、ギ酸
の製造、皮革工業での助剤、高光沢紙の製造の助剤、煙道ガスの洗浄水の処理、
及び牧草生産の助剤。
【0003】 トリメチロ−ルプロパン(TMP)の工業的製法は、n−ブチルアルデヒドと
ホルムアルデヒドを出発物質として使用する。一般に最初に塩基触媒反応におい
て、中間体2−メチロ−ルブタナ−ルを経て2、2−ジメチロ−ルブタナ−ルを
製造することは一致している。最終工程において、化学量論量の塩基、例えば水
酸化カルシウムの存在下に、ギ酸カルシウムを同時に遊離させて、トリメチロ−
ルプロパン製造する。この方法は一段階法として行われるが、個々の反応工程、
即ち2、2−ジメチロ−ルブタナ−ルの生成及びそのトリメチロ−ルプロパンへ
の転化が別々に最適化できないという欠点を持つ。
【0004】 この欠点を避けるために、最初に第一段階でn−ブチルアルデヒド及びホルム
アルデヒドから2、2、−ジメチロ−ルブタナ−ルを製造し、ついで第二段階で
これを水素化するという2段階法が開発された。
【0005】 独国特許第2507461号は、例えば少なくとも1つの分岐アルキル基を有
する第三級トリアルキルアミンの触媒量の存在下にn−ブチルアルデヒド及びホ
ルムアルデヒドから2、2、−ジメチロ−ルブタナ−ルを製造し、ついで水素化
に供する2段階法を記述する。この使用するn−ブチルアルデヒドに基づいて約
75%のトリメチロ−ルプロパンの収率は不満足である。
【0006】 独国特許第19653093号によると、用いるn−ブチルアルデヒドに基づ
く及び用いるホルムアルデヒドに基づく両方のトリメチロ−ルプロパンの収率は
、第一工程においてn−ブチルアルデヒドとホルムアルデヒドを触媒量の第三級
アミンの存在下に3段階で縮合させて2、2−ジメチロ−ルブタナ−ルを製造し
、未反応の出発物質及び生成する副生物を再循環し且つ更に反応させる場合、か
なり向上させることができる。このようにして得た縮合生成物(2、2−ジメチ
ロ−ルブタナ−ル)を第二工程で水素化し、トリメチロ−ルプロパンとする。
【0007】 ヨ−ロッパ特許第860419号も、n−ブチルアルデヒドとホルムアルデヒ
ドから2、2−ジメチロ−ルブタナ−ルを製造する、即ちトリメチロ−ルプロパ
ンの製造における第一工程を複数の段階で行う、即ち実際の反応を第一段階で行
い、そして副生物として生成する2−エチルアクロレインを第二段階で更なるホ
ルムアルデヒドと反応させるという方法を提案している。このように製造した2
、2−ジメチロ−ルブタナ−ルを第二工程で水素化してトリメチロ−ルプロパン
を製造する。
【0008】 2工程、即ち2、2−ジメチロ−ルブタナ−ルの製造及び続くトリメチロ−ル
プロパンの製造を含む工程でのトリメチロ−ルプロパンの製造に対して上述した
方法の主な利点は、両工程が工業的に最適化でき、かくして良好な収率が達成で
きるということである。しかしながらこれらは重大な欠点を持っている。第一に
、ギ酸カルシウムは得られない。第二に、必要とされる水素化が一般に費用のか
かる加圧反応器を必要とする加圧下に行われる。更に第一工程で得られる2、2
−ジメチロ−ルブタナ−ルは、所望の高収率でトリメチロ−ルプロパンを得るた
めに、未反応の出発物質、特にホルムアルデヒド及び塩基性成分がほとんど除去
されていなければならない。
【0009】 本発明の目的は、トリメチロ−ルアルカンを、用いる出発物質に基づいて高収
率で製造し、しかも同時にギ酸カルシウムも製造する方法を提供することである
【0010】 今回、一般式I (HOCH23 −C−R I [式中、Rはメチロ−ル、C1 −C12アルキル、C6 −C10アリ−ルまたはC 7 −C22アラルキルを表す] のトリメチロ−ルアルカンを、且つ同時にギ酸カルシウムを、式II RCH2 CHO II [式中、Rは上述の通りである] のアルデヒドから出発して製造するに当たって、第一工程において式IIのアルデ
ヒド及びホルムアルデヒドを塩基の存在下に反応させて、式III
【0011】
【化2】
【0012】 [式中、Rは上述の通りである] の2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルを生成させ、そして第二工程において式II
Iの化合物を水酸化カルシウムの存在下にホルムアルデヒドと反応させる、該ト
リメチロ−ルアルカンの製法が発見された。
【0013】 式I、式II及び式IIIにおいて、Rはメチロ−ル、C1 −C12アルキル、例え
ばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソプロピル、イ
ソブチルまたはtert−ブチル、C6 −C10アリ−ル、例えばフェニルまたは
ナフチル、或いはC7 −C22アラルキル、例えばベンジルを表す。Rは、好まし
くはメチロ−ルまたはC1 −C6 アルキル、特に好ましくはメチロ−ルまたはC 1 −C3 アルキルを表す。Rは、非常に特に好ましくはエチルを表す。
【0014】 本発明の方法は、工程工学及び空間的観点の両方において、中間体2、2−ジ
メチロ−ルアルカナ−ルの製造を、続く工程、即ちトリメチロ−ルアルカンの製
造から分離する。本発明の方法はトリメチロ−ルアルカンの高収率での製造及び
同時にギ酸カルシウムの製造を可能にする。驚くべきことに、第一工程で製造さ
れる2、2ジメチロ−ルアルカナ−ル中の、中間体として生成する不完全な反応
の2−メチロ−ルアルカナ−ルの存在は、トリメチロ−ルアルカンの製造に関し
て、収率及び選択率に悪影響を及ぼさない。更に驚くべき観点は、古典的な1段
階法と違って、本発明の方法の第二工程、即ち水酸化カルシウム及びホルムアル
デヒドの存在下におけるトリメチロ−ルアルカンの2、2−ジメチロ−ルアルカ
ンからの製造は、非常に少量の副生物しか生成しない。この本発明の方法の第二
反応工程は驚くほど選択的に進行する。交叉カニッツァロ反応やレトロ−アルド
−ル反応の生成物、即ち2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルの分解は観察されな
い。比較的高分子量の化合物、例えば2−エチル−2−{[2−エチル−2−
(ヒドロキシメチル)ブトキシ]−メチル}−1、3−プロパンジオ−ル及び及
び2、2−ビス(ヒドロキシメチル)ブチルホ−メ−トの生成も、少しの程度し
か観察されない。
【0015】 本発明の方法の第一工程においては、式IIのアルデヒドを塩基の存在下にホル
ムアルデヒドと反応させる。この反応は例えば独国特許第19653093号及
びヨ−ロッパ特許第860419号に記述されるように同業者には公知であり、
複数の段階で有利に行われる。
【0016】 この工程において、式IIのアルデヒドは好ましくは水溶液の形で使用される。
例えばそれは通常の工業的方法での製造から得られる形で直接使用できる。
【0017】 ホルムアルデヒドは約1−55重量%、好ましくは約5−35重量%、特に好
ましくは約10−32重量%のホルムアルデヒドを含む水溶液の形で好適に使用
される。
【0018】 式IIのアルデヒドとホルムアルデヒドのモル比は、例えば1:2−1:10、
好ましくは1:2−1:5、特に好ましくは1:2−1:3.5であってよい。
【0019】 適当な塩基は、例えばアルド−ル縮合に対する塩基性触媒として公知のもので
ある。特に有用な塩基は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、
アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩、アルカリ金属炭酸塩、
アルカリ土類金属炭酸塩、及び第三級アミンである。水酸化ナトリウム、水酸化
カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、及びアルキル基の炭素数が
1−6のトリアルキルアミンは好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム
、及びアルキル基の炭素数が1−4のトリアルキルアミンは特に好ましく、そし
て水酸化カルシウム及びアルキル基の炭素数が1−2のトリアルキルアミンは非
常に特に好ましい。後者においてトリメチルアミン及びトリエチルアミンは特に
言及できる。1つの塩基または2つもしくはそれ以上の塩基の混合物を用いるこ
とが可能である。本発明の方法の第一工程において、塩基は例えば式IIのアルデ
ヒドのモル当たり0.001−0.5モルの量で使用できる。アルデヒドのモル
当たり0.01−0.4モルの塩基は好適であり、約0.05−0.2モル当量
は特に好適である。
【0020】 反応混合物中の有機成分の濃度は、例えば5−50重量%、好ましくは10−
40重量%であってよい。
【0021】 反応は例えば0−130℃、好ましくは10−100℃、特に好ましくは10
−80℃の温度で行われる。選択した反応温度が反応混合物の成分の沸点を越え
るならば、本発明の方法の第一工程は加圧下に行うことができる。
【0022】 式IIIの2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルの特に高い空間−時間収率及び高
い収率は、特別な反応温度プロフィ−ルで達成できる。それゆえに本発明の方法
の第一工程は、好ましくは比較的低温で、例えば0−60℃で開始し、次いで温
度を連続的にまたは段階的に130℃を越えない最終温度まで上昇させる。所望
の最終温度は、例えば10分ないし3時間後に達成することができる。
【0023】 本発明の方法の第一工程の好適な具体例において、反応混合物のpHは8−1
2の範囲に設定する。このpHは上述した塩基の添加によって調節できる。この
目的のために、塩基を複数の連続的な割合で添加することが必要になろう。
【0024】 反応混合物の反応器における滞留時間は、例えば10分ないし10時間であっ
てよい。
【0025】 本方法はバッチ式、準バッチ式、または連続式で行うことができる。可能な反
応装置は液体反応物の反応に適当である同業者には公知のすべての反応装置であ
る。撹拌タンク型反応器、カスケード式撹拌タンク型反応器、流れ管、及び多室
反応器、またはこれらの装置の組み合わせが特に言及できる。
【0026】 本発明の方法の第一工程は好ましくは反応した式IIのアルデヒドと用いた式II
のアルデヒドのモル比として定義して単に40−80%、好ましくは50−70
%の転化率まで続けられ、また未反応の式IIのアルデヒドは副生物として生成し
た2−置換アクリルアルデヒドと一緒に反応混合物から分離される。この分離は
式IIのアルデヒド、2−メチロ−ルアルカナ−ル及び2−置換アクリルアルデヒ
ドを本質的に含む有機層を、式IIIの2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ル及びホ
ルムアルデヒドを主に含む水性層から分離する相分離によって行うことができる
。分離した有機層は再循環する。所望により、再循環の前に有機層のすべてまた
は一部を蒸留に供し、その蒸留物を再循環してもよい。相分離に対する別法とし
て、分離を蒸留で行ってもよい。この蒸留は好ましくは例えばバッチ式または連
続式の精留で行われる。精留は、例えば0.01−50バール、好ましくは0.
1−10バールの圧力で行うことができる。再循環する有機層またはその蒸留物
は、独国特許第19653093号及びヨ−ロッパ特許第860419号に記述
されるように第一の反応段階へ直接返送でき、または別の反応段階において先ず
予備処理してもよい。
【0027】 本発明の方法の第一工程は、用いる式IIのアルデヒド基づいて、式IIIの2、
2−ジメチロ−ルアルカナ−ルを、一般に>90%、好ましくは>95%の収率
で生成する。2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルは、生成した反応混合物の水性
層中に存在する。式IIIの2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルの水性層における
含量は、好ましくは5−60重量%、好ましくは15−40重量%である。
【0028】 所望により、式IIIの2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルは、例えば蒸留で単
離することができる。しかしながら、第一反応工程から水性層を分離し、式III
の2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルを単離しないでこれを本発明の方法の第二
工程へ送ることが好適である。
【0029】 本発明の方法の第二工程において、第一工程で得られた式IIIの2、2−ジメ
チロ−ルアルカナ−ルを、水酸化カルシウム及びホルムアルデヒドと反応させて
、式Iの対応するトリメチロ−ルアルカンを生成させる。この第二工程において
、式IIIの2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルは好ましくは水溶液で使用される
【0030】 式IIIの2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルとホルムアルデヒドのモル比は、
例えば1:1−1:5、好ましくは1:1−1:3、特に好ましくは1:1−1
:1.5である。
【0031】 ホルムアルデヒドは、好ましくは例えばホルムアルデヒドを1−55重量%、
好ましくは5−35重量%、特に好ましくは10−32重量%で含有する水溶液
の形で使用される。
【0032】 本発明の方法の好適な変化において、第一反応工程から得られた式IIIの2、
2−ジメチロ−ルアルカナ−ルの水溶液は、不完全に反応したホルムアルデヒド
及び/または完全に分離されなかったホルムアルデヒドを含む。そのような溶液
を第二反応工程で使用する場合には、上述したモル比を設定するために、対応し
てそれを考慮してホルムアルデヒドを添加しなければならない。例えば第一の反
応工程は、過剰の、好ましくは更なるホルムアルデヒドを第二反応工程で添加す
る必要のないように過剰なホルムアルデヒドを用いて行うことができる。本発明
の方法ではホルムアルデヒドの、式IIIの2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルの
存在する水溶液からの問題の多い除去工程が省略でき、このことは第一反応段階
の選択率がホルムアルデヒドの過剰と共に向上するので本方法の更なる利点とな
る。
【0033】 水酸化カルシウムの添加量は、例えば式IIIの2、2−ジメチロ−ルアルカナ
−ルに基づいて、例えば0.4−1モル当量、好ましくは0.5−0.7モル当
量、特に好ましくは0.5−0.6モル当量であってよい。
【0034】 本発明の方法の第二工程は、例えば10−130℃、好ましくは10−80℃
、特に好ましくは10−70℃の温度で行われる。選択した反応温度が反応混合
物の成分の沸点を越えるならば、本発明の方法の第二工程は加圧下に行うことが
できる。
【0035】 この工程は、公知の反応装置、例えば撹拌タンク型反応器、カスケード式撹拌
タンク型反応器または多室反応器、或いはこれらの装置の組み合わせを用いて、
バッチ式、準バッチ式、または連続式で行うことができる。
【0036】 反応器の滞留時間は、例えば5分−10時間、好ましくは10分−5時間であ
ってよい。
【0037】 第一反応工程からの式IIIの2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルの水溶液中に
2−メチロ−ルアルカナ−ルが副成分として存在するならば、これは第二工程に
悪影響をもたらさない。第二反応工程の条件下において、2−メチロ−ルアルカ
ナ−ルも同様に所望のトリメチロ−ルアルカンへ転化される。2−メチロ−ルア
ルカナ−ルが式IIIの2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ル中に存在するならば、
存在する2−メチロ−ルアルカナ−ルは2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルとホ
ルムアルデヒドとの及び水酸化カルシウムとのモル比に対して上述した数値に関
し、式IIIの2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルに付加しなければならない。
【0038】 本発明の方法は、本質的に式Iのトリメチロ−ルアルカンを、生成したギ酸カ
ルシウム及び未反応のホルムアルデヒドと一緒に含む水性懸濁液を与える。
【0039】 式Iの反応生成物トリメチロ−ルアルカン及びギ酸カルシウムは、公知の方法
により、純粋形で単離することができる。
【0040】 本発明の方法は、n−ブチルアルデヒド及びホルムアルデヒドからのトリメチ
ロ−ルプロパンの製造に対して特に有利であることが分かった。
【0041】 次の実施例は本発明の方法を例示するのに役立つが、本方法はいずれにしても
この実施例に拘束されはしない。 実施例 2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルの製法は公知である。例えば独国特許第1
9653093号に記述されているようにn−ブチルアルデヒド及びホルムアル
デヒドを、触媒量の第三級アミンの存在下に反応させて2、2−ジメチロ−ルブ
タナ−ルを得る。このようにして得られる2、2−ジメチロ−ルブタナ−ルは本
発明の方法の第二工程において使用することができる。しかしながら、他の公知
の方法で製造した2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ル溶液を用いて本発明の方法
の第二工程を行うことも可能である。次の実施例は、水性2、2−ジメチロ−ル
ブタナ−ル溶液を本発明の方法の第二工程で使用する場合、トリメチロ−ルプロ
パンが93%以上の収率で得られることを示す。 実施例1 水酸化カルシウム9.11g(0.123モル)を水148.6gと一緒に0
.5リットルのガラス反応器に入れ、混合物を50℃に加熱した。ついでこの懸
濁液に、2、2−ジメチロ−ルブタナ−ル19.1重量%(0.236モル)、
トリメチロ−ルプロパン1.7重量%(0.021モル)及びホルムアルデヒド
10.2重量%(0.555モル)を含む水性2、2−ジメチロ−ルブタナ−ル
溶液163.3gを15分間にわたって滴下した。続いて反応混合物を更に10
分間反応させた。この生成物溶液はトリメチロ−ルプロパンを10.13重量% (収率:理論量の94.3%)含んだ。 実施例2 水酸化カルシウム4.56g(0.062モル)を水61.0gと一緒に0.
5リットルのガラス反応器に入れ、混合物を40℃に加熱した。ついでこの懸濁
液に、2、2−ジメチロ−ルブタナ−ル16.4重量%(0.124モル)、ト
リメチロ−ルプロパン0.9重量%(0.67モル)及びホルムアルデヒド12
.1重量%(0.403モル)を含む水性2、2−ジメチロ−ルブタナ−ル溶液
100gを15分間にわたって滴下した。続いて反応混合物を更に20分間反応
させた。この生成物溶液はトリメチロ−ルプロパンを9.73重量%(収率:理
論量の96.3%)含んだ。 実施例3 水酸化カルシウム4.56g(0.062モル)を水60.0gと一緒に0.
5リットルのガラス反応器に入れ、混合物を25℃に加熱した。ついでこの懸濁
液に、2、2−ジメチロ−ルブタナ−ル16.1重量%(0.122モル)、ト
リメチロ−ルプロパン2.91重量%(0.022モル)及びホルムアルデヒド
12.7重量%(0.424モル)を含む水性2、2−ジメチロ−ルブタナ−ル
溶液100gを15分間にわたって滴下した。続いて反応混合物を更に60分間
反応させた。この生成物溶液はトリメチロ−ルプロパンを11.24重量%(収
率:理論量の95.7%)含んだ。 実施例4 水酸化カルシウム4.56g(0.062モル)を水60.0gと一緒に0.
5リットルのガラス反応器に入れ、混合物を30℃に加熱した。ついでこの懸濁
液に、2、2−ジメチロ−ルブタナ−ル16.1重量%(0.122モル)、ト
リメチロ−ルプロパン2.91重量%(0.022モル)及びホルムアルデヒド
12.7重量%(0.424モル)を含む水性2、2−ジメチロ−ルブタナ−ル
溶液100gを15分間にわたって滴下した。続いて反応混合物を更に20分間
反応させた。この生成物溶液はトリメチロ−ルプロパンを10.99重量%(収
率:理論量の93.6%)含んだ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 バグナー,パウル ドイツ40597デユツセルドルフ・フリート ホフシユトラーセ12 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC41 BA06 BA29 BB31 BC31 BC34 BD33 BD34 BD52 BD70 4H039 CA60 CB20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I (HOCH23 −C−R I [式中、Rはメチロ−ル、C1 −C12アルキル、C6 −C10アリ−ルまたはC 7 −C22アラルキルを表す] のトリメチロ−ルアルカンを、且つ同時にギ酸カルシウムを、式II RCH2 CHO II [式中、Rは上述の通りである] のアルデヒドから出発して製造するに当たって、第一工程において式IIのアルデ
    ヒド及びホルムアルデヒドを塩基の存在下に反応させて、式III 【化1】 [式中、Rは上述の通りである] の2、2−ジメチロ−ルアルカナ−ルを生成させ、そして第二工程において式II
    Iの化合物を水酸化カルシウムの存在下にホルムアルデヒドと反応させる、該ト
    リメチロ−ルアルカンの製法。
  2. 【請求項2】 Rがメチロ−ルまたはC1 −C3 アルキルである、請求項1
    の方法。
  3. 【請求項3】 トリメチロ−ルプロパンをn−ブチルアルデヒドから出発し
    て製造する、請求項1及び2の少なくとも1つの方法。
  4. 【請求項4】 第一の反応段階を生成する副生物及び未反応の出発物質を循
    環させつつ順次行う請求項1−3の少なくとも1つの方法。
  5. 【請求項5】 式IIのアルデヒドに基づいて2−10倍モル量のホルムアル
    デヒドを第一段階で使用する、請求項1−4の少なくとも1つの方法。
  6. 【請求項6】 第一反応段階で使用する塩基がトリメチルアミン、トリエチ
    ルアミン、水酸化ナトリウム及び/または水酸化カルシウムである、請求項1−
    5の少なくとも1つの方法。
  7. 【請求項7】 第一反応段階で使用する塩基が式IIのアルデヒドのモル当た
    り0.001−0.5モル量で存在する、請求項1−6の少なくとも1つの方法
  8. 【請求項8】 第二反応段階で使用する式IIIのアルデヒドを、5−60重
    量%のアルデヒド含量の水溶液の形で使用する、請求項1−7の少なくとも1つ
    の方法。
  9. 【請求項9】 第二反応段階を、式IIIのアルデヒドに基づいて0.4−1
    モル当量の水酸化カルシウムを用いて行う、請求項1−8の少なくとも1つの方
    法。
  10. 【請求項10】 第二反応段階における式IIIの2、2−ジメチロ−ルアル
    カナ−ルとホルムアルデヒドのモル比が1:1−1:5である、請求項1−9の
    少なくとも1つの方法。
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