JP2003525218A - 水素化により製造されるトリメチロールプロパンを連続蒸留により精製する方法 - Google Patents

水素化により製造されるトリメチロールプロパンを連続蒸留により精製する方法

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JP2003525218A JP2001549322A JP2001549322A JP2003525218A JP 2003525218 A JP2003525218 A JP 2003525218A JP 2001549322 A JP2001549322 A JP 2001549322A JP 2001549322 A JP2001549322 A JP 2001549322A JP 2003525218 A JP2003525218 A JP 2003525218A
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07C29/74Separation; Purification; Use of additives, e.g. for stabilisation
    • C07C29/76Separation; Purification; Use of additives, e.g. for stabilisation by physical treatment
    • C07C29/80Separation; Purification; Use of additives, e.g. for stabilisation by physical treatment by distillation

Abstract

(57)【要約】 本発明は、2,2−ジメチロールブタナールの水素化から生じるトリメチロールプロパンを蒸留により精製する方法に関し、以下の工程:(a)触媒量の第三級アミンの存在でn−ブチルアルデヒドをホルムアルデヒドと反応させ、得られた混合物を水素化してトリメチロールプロパンを含有する混合物を形成する工程、(b)蒸留により水、メタノール、トリアルキルアミンおよび/またはトリアルキルアンモニウムホルメートを分離する工程、(c)(b)で得られた残留物を減圧下で、TMPが揮発し、TMPより高い沸点の化合物が分解する温度に加熱し、TMPおよびTMPより揮発性の化合物を蒸留により分離する工程、(d)(c)で得られた蒸留液を蒸留し、TMPより揮発性の化合物を分離し、純粋なTMPを得る工程、および(e)低いAPHA色度を有するTMPを回収するために、(d)で得られたトリメチロールプロパンを選択的に蒸留する工程を有する。本発明は更にトリアルキルアンモニウムホルメートを多価アルコール、主にトリメチロールプロパンからなる粗製混合物から蒸留により温和に分離する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、化学工業の分野に関する。より詳しくはジメチロールブタナールの
水素化により得られたトリメチロールプロパンを蒸留により精製する方法に関す
る。
【0002】 本発明は更に、触媒として使用されるトリアルキルアミンおよびギ酸からアル
キロール化アルカナールの製造の際に副生成物として形成されるトリアルキルア
ンモニウムホルメートを簡単な蒸留により分離できる方法に関する。
【0003】 これ以後TMPと省略するトリメチロールプロパンは塗料、ポリウレタンおよ
びポリエステル、例えばアルキド樹脂の製造に広く使用されている三価アルコー
ルである。トリメチロールプロパンはn−ブチルアルデヒドおよびホルムアルデ
ヒドの縮合反応により製造される。この反応は種々の方法を使用して実施するこ
とができる。
【0004】 まずいわゆるカニッツァロ法が存在し、ブチルアルデヒドをホルムアルデヒド
と化学量の塩基を添加して反応させる。第1段階で2,2−ジメチロールブタナ
ールが形成され、これを引き続き過剰のホルムアルデヒドといわゆる交差カニッ
ツァロ反応で反応させ、ギ酸およびトリメチロールプロパンを形成する。カニッ
ツァロ法は塩基の種類により無機カニッツァロ法または有機カニッツァロ法と呼
ばれる。無機カニッツァロ法は無機塩基、多くはNaOHまたはCa(OH) を使用する。この方法の欠点は、分離が困難であり、トリメチロールプロパンの
引き続く使用を妨害する多量の好ましくない副生成物が形成されることである。
1モル当量のギ酸塩が形成され、これは除去しなければならず、従ってホルムア
ルデヒドの消費が増加し、環境汚染につながる。
【0005】 有機カニッツァロ法では第三級アミン、一般にトリアルキルアミンを無機塩基
の代わりに使用する。反応は前記のように進行し、1当量の相当するアミンのギ
酸アンモニウムを形成する。これは適当な手段により更に処理することができ、
これにより少なくともアミンが回収され、反応に返送することができる。得られ
た粗製TMPは種々の方法により純粋TMPに処理することができる。
【0006】 他の方法は水素化法であり、ブチルアルデヒドおよびホルムアルデヒドを、少
なくとも化学量の、あるいは触媒量、一般に約5〜10モル%の第三級アミンの
存在で一緒に反応させる。この場合に反応は2,2−ジメチロールブタナール段
階で停止し、引き続きこの化合物を水素化によりトリメチロールプロパンに変換
する。この方法は化学量のギ酸塩を形成せず、妨害する副生成物がほとんど形成
されないので、生じる溶液は容易に精製できる。しかしながら多くの場合にエダ
クトをジメチロールブタナールに完全に変換する反応技術手段を講じることが必
要である。WO98/28253号に有効な方法の記載が見い出される。
【0007】 技術水準にはトリメチロールプロパンを処理する種々の技術を記載する多くの
刊行物が含まれる。これらの刊行物の研究は明らかにトリメチロールプロパンを
製造する種々の方法により要求される処理の違いを示す。以下の刊行物は無機カ
ニッツアロ法により得られたトリメチロールプロパンの精製に関する。
【0008】 DD−P45078号には得られた粗製TMPを第二級脂環式アルコール、例
えばシクロヘキサノールと混合し、引き続き水をこのアルコールと共沸蒸留し、
沈殿したギ酸塩を濾過により分離する方法が記載される。過剰のアルコールの蒸
留後に、得られた粗製生成物を引き続き蒸留により精製する。
【0009】 DD−P287251号には形成される高沸点成分からTMPを分離する方法
が記載されている。粗製TMPの真空蒸留において高沸点成分がTMPより揮発
性でない部分に蓄積される。TMPの二次反応生成物、特にホルマールからなる
多くの高沸点成分は蒸留液1kg当たり酸0.02〜0.05kgの添加によりT
MPに戻すことができ、これにより収率が増加する。
【0010】 英国特許第1290036号には無機カニッツァロ法により得られた粗製バッ
チ中のTMPホルマールを分解する方法が記載されている。カチオン交換樹脂の
添加および加熱により、TMPと同様の沸点を有する粗製混合物に含まれるホル
マールを、蒸留により容易に分離できる種々の沸点を有する生成物に変換する。
純粋なTMPを得ることができる。
【0011】 米国特許第3097245号には50〜200の間のAPHA色度を有するト
リメチロールプロパンの製造方法が記載されている。この色度は温度、反応時間
、pH値および出発化合物の濃度に関する特定の反応条件を維持することにより
達成される。反応に続いて、得られた溶液をイオン交換樹脂で処理する。
【0012】 米国特許第5603835号には100より低いAPHA色度を有するTMP
の製造方法が記載されている。これは得られた粗製TMP溶液を、エーテルまた
はエステルを用いる抽出により後処理することにより達成される。使用されるT
MP溶液は一般に無機カニッツァロ法から生じる。
【0013】 対照的に有機カニッツァロ法から生じる粗製TMPは処理が困難である。
【0014】 欧州特許特許第142090号にはこの粗製TMP混合物の処理が記載される
。この粗製混合物は蒸留により処理し、引き続き水素化し、再び蒸留する。この
方法は費用がかかり、高い真空を要求し、低い収率を生じる。
【0015】 特に有機カニッツァロ法によるTMPの製造中に、TMPの収率を著しく低下
する、妨害する二次反応が存在する。反応中に形成されるトリアルキルアンモニ
ウムホルメートは特定の条件下で、例えば溶液の脱水または加熱により反応して
、トリアルキルアミンおよびトリメチロールプロパンホルメートを形成する。こ
れらはトリメチロールプロパンの収率を損ない、従って好ましくない二次反応を
同時に発生することなく、できるだけ完全に分解しなければならない。
【0016】 WO97/17313号にはこの目的に適した方法が記載されている。第1段
階で、公知方法により化学量の第三級アミンの存在でホルムアルデヒドとブチル
アルデヒドを反応することによりトリメチロールプロパンを製造する。第2段階
で粗製TMP混合物を過剰の水、第三級アミンおよびホルムアルデヒドから分離
する。第3段階で残留混合物を加熱し、トリアルキルアンモニウムホルメートを
トリアルキルアミンおよびギ酸に分解し(この両方を分離し)、TMPホルメー
トを形成する。第4段階で、分離したアミンを第1段階または引き続く第5段階
に返送する。この第5段階で、得られたTMPホルメートを低級アルコールと反
応させ、まさに分離したアミンが触媒活性化して、メチルホルメートを形成して
TMPを分離する。
【0017】 同様の方法はドイツ特許第19848568号に記載されている。化学量のト
リアルキルアミンの存在での通常の反応の後に得られる粗製TMP混合物を加熱
し、トリアルキルアミンを分離し、蒸留による処理の前に水、アンモニア、第一
級アミンまたは第二級アミンで処理する。加熱の際に生じるトリメチロールプロ
パンホルメートをTMPおよびギ酸またはホルムアミドに変換する。TMPの収
率は増加する。
【0018】 しかしながら前記方法は、触媒量のトリアルキルアミンのみを使用し、従って
少量のトリアルキルアンモニウムホルメートのみを有する、いわゆる水素化法に
より得られるTMP混合物の有効な処理に対して限られた適性のみを有する。
【0019】 従って本発明の課題は、いわゆる水素化法により得られるTMP混合物の有効
な処理に適した方法を提供することである。更にこの方法は、有利には99%よ
り多い、高い純度、10〜100の低いAPHA色度を有し、高い収率のTMP
の製造を可能にすべきである。
【0020】 前記課題は、2,2−ジメチロールブタナールの水素化から生じるトリメチロ
ールプロパンを蒸留により精製する方法により解決されることが見出され、この
方法は、以下の工程: (a)触媒量の第三級アミンの存在でn−ブチルアルデヒドをホルムアルデヒド
と反応させ、得られた混合物を水素化してトリメチロールプロパンを含有する混
合物を形成する工程、 (b)蒸留により水、メタノール、トリアルキルアミンおよび/またはトリアル
キルアンモニウムホルメートを分離する工程、 (c)(b)で得られた残留物を、トリメチロールプロパンが揮発し、トリメチ
ロールプロパンより高い沸点の化合物が少なくとも部分的に分解する温度に加熱
し、トリメチロールプロパンおよびトリメチロールプロパンより揮発性の化合物
を蒸留により分離する工程、 (d)(c)で得られた蒸留液を蒸留し、より揮発性の化合物を分離し、純粋な
トリメチロールプロパンを得る工程、および (e)低いAPHA色度を有するTMPを回収するために、(d)で得られたト
リメチロールプロパンを選択的に蒸留する工程 からなる。
【0021】 前記課題は、更にホルムアルデヒドを高級アルデヒドと縮合することにより得
られた多価アルコールからトリアルキルアンモニウムホルメートを除去する一般
に適用される方法により解決され、この場合にこの方法は、トリアルキルアンモ
ニウムホルメートをメタノール、トリアルキルアミンおよび場合により水と一緒
に、20〜200ミリバールの圧力で、60〜140℃の底部温度で、短い残留
時間を有してアルコールから蒸留することを特徴とする。多価アルコールは特に
トリメチロールプロパンである。
【0022】 蒸留によりトリメチロールプロパンを精製する本発明の方法の枠内で、いわゆ
る水素化法により製造された粗製TMP溶液を精製する。言い換えると触媒量の
第三級アミンの存在でn−ブチルアルデヒドとホルムアルデヒドの縮合によりT
MPが得られ、これに続いて形成されるジメチロールブタナール混合物の接触水
素化を実施する。従って粗製TMPはアルカリ金属ホルメートまたはアルカリ土
類金属ホルメートまたは無機カニッツァロ法で生じる他の不純物を含有しない。
同様に有機カニッツァロ法と異なり粗製TMPは少量の約5〜10モル%のトリ
アルキルアンモニウムホルメートまたは遊離トリアルキルアミンのみを有する。
【0023】 トリメチロールプロパンおよび水のほかに、水素化から生じる、本発明による
精製法で処理される粗製TMPは、メタノール、トリアルキルアミン、トリアル
キルアンモニウムホルメート、長鎖の直鎖および分枝状アルコールおよびジオー
ル、例えばメチルブタノールまたはエチルプロパンジオール、ホルムアルデヒド
およびメタノールとトリメチロールプロパンの付加生成物、アセタール、例えば
ジメチロールブチルアルデヒドTMPアセタール、およびいわゆるジ−TMPを
含有する。
【0024】 トリメチロールプロパン10〜40質量%、メタノール0.5〜5質量%、メ
チルブタノール1〜6質量%、トリアルキルアンモニウムホルメート1〜10質
量%、2−エチルプロパンジオール0〜5質量%、ジ−TMPまたは他の付加生
成物のような高沸点成分2〜10質量%および水5〜80質量%を含有する水素
化排出物により良好な結果が達成される。例えばWO98/28253号に記載
される方法によりこのような組成の水素化排出物が得られる。
【0025】 水素化に続く工程b)で、水素化排出物を引き続き蒸留し、ここで水および他
の容易に揮発する化合物、例えばメタノール、トリアルキルアミンおよび場合に
よりトリアルキルアンモニウムホルメートを分離する。この蒸留は当業者に周知
の装置、例えば蒸発器および/または蒸留カラムで実施し、使用される圧力は2
0ミリバールから1バールまでである。蒸留後に得られる底部混合物の組成は蒸
留工程を実施した条件にきわめて依存する。
【0026】 この蒸留を温和な条件下で実施する場合は、溶液中に存在するトリアルキルア
ンモニウムホルメートを前記の他の低沸点成分と一緒に蒸留分離し、前記のよう
にあったとしても少量のTMPホルメートのみが生じる。本発明の範囲で温和な
条件は400ミリバールより低い圧力、有利には20〜200ミリバール、特に
有利には40〜150ミリバール、および200℃より低い底部温度、有利には
60〜140℃、特に有利には80〜120℃である。この条件下でおよび適当
な装置を使用する場合は、トリアルキルアンモニウムホルメートの更なる反応を
抑制するために必要な短い残留時間を達成することが可能である。本発明による
短い残留時間は5分から2時間までである。この短い残留時間の維持を可能にす
る装置は、例えばフィルム蒸発器、降下型フィルム蒸発器または螺旋状管形蒸発
器である。これらの装置は取り付けた蒸留カラムを有してまたは有せずに運転す
ることができる。
【0027】 前記条件下で、トリアルキルアンモニウムホルメートをトリメチロールプロパ
ン混合物から観察される重大な程度の分解なしに分離することができる。適当な
反応条件下でほぼ95%以上の量の存在するトリアルキルアンモニウムホルメー
トを頭部で蒸留することができる。トリアルキルアンモニウムホルメートの量に
対して約5%をこえない量でトリメチロールプロパンホルメートが形成される。
【0028】 1つの変形において、第1段階(bi)で反応混合物からきわめて温和な条件
下で水を最初に分離し、混合物の残留含水量を10質量%より低く、有利には5
質量%より低く減少するために、水を一緒に搬送するようにして、トリアルキル
アンモニウムホルメートを分離することができる。これによりトリアルキルアン
モニウムホルメートの分解反応を更に抑制することができる。水の最初の分離に
続いて第2段階(bii)で他の低沸点成分および前記のトリアルキルアンモニ
ウムホルメートの蒸留を行う。
【0029】 蒸留によるトリアルキルアンモニウムホルメートの分離は粗製トリメチロール
プロパン混合物の精製に特に有利である。もちろん本発明によるこの蒸留分離を
、トリアルキルアミンの存在でホルムアルデヒドと高級アルデヒドを縮合するこ
とにより得られた他の多価アルコールの合成と接続して実施することができる。
多価アルコールの沸点がトリアルキルアンモニウムホルメートの沸点に接近して
ないことが条件であり、これによりトリアルキルアンモニウムホルメートを蒸留
により分離できる。もちろん蒸留に使用される条件下で多価アルコールが分解さ
れてはならない。
【0030】 水素化法により製造した多価アルコールの場合に、本発明によるトリアルキル
アンモニウムホルメートの蒸留分離が特に適している。アルコールに対して多く
ても約10モル%である、この方法で得られるかなり少ない量のトリアルキルア
ンモニウムホルメートを有効に分離することができ、相当して少量のアルコール
ホルメートが生じる。しかしながら本発明による方法を有機カニッツァロ法によ
り製造した多価アルコールに使用することもできる。この場合に製造した多くの
量のトリアルキルアンモニウムホルメートはしばしば蒸留のための多くの装置の
費用を必要とする。
【0031】 本発明による蒸留分離は不連続的にまたは連続的に行うことができる。循環流
を有せずに、または有利には循環流を有して蒸発器を運転することができる。
【0032】 これに対して、200ミリバールより高い圧力、有利には400ミリバールよ
り高い圧力および140℃より高い底部温度、有利には160〜185℃で、水
および他の低沸点成分を蒸留する場合は、トリアルキルアンモニウムホルメート
をトリメチロールプロパンと反応させ、トリアルキルアミンおよびトリメチロー
ルプロパンのギ酸塩を生じる。これらのギ酸塩の形成は長い残留時間に有利であ
る。この方法を選択する場合は、形成されるトリアルキルアミンを他の低沸点成
分と一緒に蒸留し、アルドール反応に再使用することができる。この場合に蒸留
後に得られた底部生成物は約2〜10質量%のトリメチロールプロパンホルメー
トを含有する。
【0033】 処理工程(b)、すなわちトリメチロールプロパンホルメートが形成される条
件下で粗製排出物の脱水を実施する場合は、工程(b)に続いて処理工程(bb
)を実施し、このホルメートを分解し、TMPを回収する。
【0034】 これは、公知の方法で、例えば低級アルコール、例えばメタノールを使用して
エステル交換を実施し、このアルコールのギ酸塩およびTMPを生じることによ
り実施することができる。このエステル交換は、例えば欧州特許第289921
号に記載されるように、触媒量のアルカリ金属アルコラートまたはアルカリ土類
金属アルコラートの存在で実施することができる。反応はWO97/17313
号に記載されるように実施することができ、この場合に反応を触媒活性化するた
めに第三級アミンを使用する。反応は酸により触媒活性化することができる。
【0035】 同様に、トリメチロールプロパンをそのギ酸塩から分離する方法は、「トリメ
チロールアルカンの製造の際に生じるトリメチロールアルカンホルメートを変換
する方法(Process for converting trimethylolalkane formate obtained in t
he preparation of trimethylolalkane)」という表題のドイツ特許明細書(B
ASF社)に記載されるように、トリメチロールプロパンホルメートを無水第二
級アミンと反応させることである。
【0036】 工程(c)において、工程(b)または(bb)から生じる残留物を引き続き
いわゆる高沸点成分、すなわちTMPより揮発しにくい化合物が分離する温度に
加熱する。この加熱は5〜50ミリバール、有利には10〜30ミリバールの減
圧下で実施し、底部温度は210〜250℃、有利には220〜235℃である
。これらの条件下でTMPをTMPより揮発性の他の化合物、すなわちいわゆる
低沸点成分と一緒に蒸留する。本発明の範囲で、カラム底部の高温が、TMP誘
導体、例えばジメチロールブチルアルデヒドTMPアセタールおよび高級アルコ
ールである一部の高沸点成分の分解を生じることが重要である。高沸点成分の分
解は公知の適当な手段、例えば酸の添加により促進することができる。これはT
MPの収率を更に増加することを可能にする。「多価アルコールの合成の際に形
成される高沸点副生成物を分解する方法(Process for decomposing high-boilin
g by-products formed in the synthesis of polyhydric alcohols)」という表
題のドイツ特許明細書第19963437.8号(BASF社)に記載される方
法により酸を添加することが特に有利である。これはTMP1〜50質量%を含
有する底部生成物を生じる。工程(c)において低沸点成分およびTMPを、底
部生成物に残留する不純物から一緒に蒸留し、収集する。蒸留は一般に還流比0
〜3、有利には0〜1を有するカラムを使用して実施する。当業者に周知の一般
的な取り付け部品、有利には規則的な間隔をおいて配置された充填物をカラムに
使用する。
【0037】 TMPおよびいわゆる低沸点成分、例えば2−エチルプロパンジオールまたは
TMPホルメートを含有する工程(c)から生じる蒸留液を、引き続き工程(d
)で蒸留により精製する。この蒸留は一般にカラムで行う。低沸点成分を頭部で
分離し、TMPをカラムから側面排出物として、有利には供給口より低い位置で
取り出す。側面排出物はガスが有利であるにもかかわらず、液体であってもよい
【0038】 99%より高い純度および20〜200のAPHA色度を有するTMPがこの
方法により得られる。蒸留は当業者に周知の一般的なカラム、有利には取り付け
部品を備えたカラムで実施する。規則的な間隔をおいて配置された充填物が有利
に使用される。蒸留は10〜40ミリバール、有利には20〜30ミリバールの
圧力で実施する。高沸点成分および/または着色成分の蓄積を阻止するために、
カラムの底部からの小さい流れを取り出すことが有利であると示された。
【0039】 本発明の変形において、工程(b)および(d)を合体することができる。こ
の場合に工程(a)の水素化の後に得られた混合物を、きわめて容易に揮発する
化合物、例えば水、メタノールおよびトリエチルアミンだけでなく、他のいわゆ
る低沸点成分も蒸留分離するように蒸留し、これらは原則的にすでに記載したよ
うに、TMPから高沸点成分が分離した後で除去する。前記の低沸点成分の例は
2−エチルプロパンジオールまたはTMPホルメートであり、それにもかかわら
ずこれらの一部はしばしばきわめて容易に揮発する化合物と一緒にすでに通過す
る。TMPより揮発性の化合物のこの完全な分離を達成するために、前記分離を
10〜40ミリバールおよび170〜210℃の温度で実施する。分離は蒸発器
で実施することができるが、この方法でTMPの蒸留を阻止できるので、蒸留カ
ラムを使用することが有利である。
【0040】 本発明の他の変形において、工程(c)および(d)、すなわち高沸点成分か
らのTMPおよび低沸点成分の一緒の蒸留分離および引き続くTMPからの低沸
点成分の蒸留分離を1つの工程で実施することができる。これを実施するために
、工程(b)から取り出される混合物を前記条件下で加熱する場合は、適当な分
離効率を有するカラム上で揮発性化合物を蒸留分離し、前記カラムで分離しなけ
ればならない。側面排出口を有するカラム、すなわち工程(c)から離れて工程
(d)を実施する場合に使用されるカラムを使用することが有利である。
【0041】 工程(d)から、すなわち低沸点成分を分離するための蒸留による精製から取
り出されたTMPを、蒸留による第2精製(e)で処理することができる。この
第2蒸留は任意であり、可能な限り無色のTMPを得ることが期待される場合に
色度を改良するために用いる。純粋な生成物を得るために蒸留(d)を実施する
と言うことができる。蒸留(e)は純度に関する改良を実質的に生じることはな
く、色度のみの改良を生じる。
【0042】 蒸留は一般にカラムで実施する。低沸点着色成分を頭部で分離し、TMPをカ
ラムから側面排出物として、有利には供給口の下方で取り出す。側面排出物は、
有利にはガスであるが、液体であってもよい。
【0043】 この方法はAPHA色度10〜100を有するTMPを得ることを可能にする
。蒸留は当業者に周知の一般的なカラム、有利には取り付け部品を備えたカラム
で実施する。有利な取り付け部品は規則的に間隔をおいた充填物である。蒸留は
5〜40ミリバール、有利には20〜30ミリバールの圧力で実施する。この場
合に高沸点成分および/または着色成分の蓄積を阻止するために、カラムの底部
からの小さい流れを取り出すことが有利であると示された。
【0044】 本発明を本発明の1つの実施態様を示す図1により説明する。
【0045】 縮合反応および引き続く水素化の後に得られた粗製TMP溶液1を低沸点カラ
ム2に導入し、カラム内で水およびメタノールまたはトリアルキルアミンのよう
な低沸点成分の混合物3を分離する。精製後にこのジアルキルアミンをn−ブチ
ルアルデヒドおよびホルムアルデヒドの縮合反応に触媒として再利用することが
できる。TMP、高沸点成分およびカラム2で分離されない低沸点成分を含有す
る低沸点カラムから取り出された底部生成物4を反応器6に導入し、反応器内で
トリメチロールプロパンホルメートを分解する。これはジアルキルアミンまたは
アルコール、例えばメタノールを添加することにより実施し、5で示される。T
MPホルメートからTMPおよび使用されるアルコールのホルメートまたは使用
されるアミンのホルメートへの変換は反応器6で行われる。ホルメートを分解す
る反応器6の使用は任意である。この反応器は、トリアルキルアンモニウムホル
メートおよび遊離TMPからTMPホルメートが製造されないように低沸点カラ
ム2内の条件を選択する場合は、使用されない。
【0046】 TMPホルメートが減少した溶液7を高沸点分離器8に導入し、分離器内で溶
液7を減圧下でTMPおよびより揮発性の物質の混合物9が蒸留分離する温度に
加熱する。同時にTMP誘導体である高沸点成分を高温により分解する。これは
引き続き混合物9と一緒に蒸留分離し、TMPの収率を高める。高沸点成分の多
い底部生成物10が残る。前記底部生成物10は除去するかまたは燃焼して過熱
蒸気を生じる。これは特定の化合物を精製するために更に蒸留することができる
【0047】 引き続きTMPおよび低沸点成分の混合物9を第1蒸留精製装置11に導入し
、ここでTMPより低い沸点の不純物12を頭部で分離する。不純物は除去する
か、燃焼して過熱蒸気を生じるかまたは更に精製してこれに含まれる個々の成分
を回収する。着色成分および高沸点成分の流れ13を蒸留精製装置11から取り
出し、高沸点分離器8に返送するかまたは除去する。最後に装置11から取り出
された純粋なTMP14を色度蒸留装置15で任意の蒸留を行い、ここで低沸点
の色度付与成分16を頭部で蒸留分離する。この成分は除去するかまたは蒸留精
製装置11に返送する。装置15の底部で徐々に蓄積する高沸点成分および着色
成分17は取り出され、除去するかまたは蒸留精製装置に返送する。低い色度を
有する純粋なTMP18が回収される。
【0048】 本発明を以下の実施例により説明する。すべての例で使用されるトリメチロー
ルプロパンは以下のように製造した。
【0049】 オーバーフロー管により相互に接続された全部の容量72リットルを有する2
つの過熱可能な撹拌容器からなる装置に、新鮮なホルムアルデヒド水溶液(40
%水溶液の形で4300g/h)およびn−ブチルアルデヒド(1800g/h
)および45%水溶液の形で触媒として新鮮なトリメチルアミン(130g/h
)を連続して供給した。反応器を40℃の一定の温度に加熱した。
【0050】 排出物を、カラムを取り付けた降下フィルム型蒸発器(11バールの過熱蒸気
)の頭部に直接導入し、ここで常圧で、実質的にn−ブチルアルデヒド、エチル
アクロレイン、ホルムアルデヒド、水およびトリメチルアミンを含有する低沸点
頭部生成物および高沸点底部生成物に蒸留により分離した。
【0051】 頭部生成物を連続的に凝縮し、前記の反応器に返送した。
【0052】 蒸発器からの高沸点底部生成物(約33.5kg/h)を新鮮なトリメチルア
ミン触媒(50g/h,45%水溶液の形で)で連続的に処理し、空の容積12
リットルの加熱可能な、充填体を備えた管形反応器に移した。反応器を40℃の
一定の温度に加熱した。
【0053】 第2反応器からの排出物を連続的に、ホルムアルデヒドを分離する他の蒸留装
置(11バールの過熱蒸気)の頭部に導入し、ここで蒸留により、実質的にエチ
ルアクロレイン、ホルムアルデヒド、水およびトリメチルアミンを含有する低沸
点頭部生成物および高沸点底部生成物に分離した。低沸点頭部生成物(27kg
/h)を連続的に凝縮し、第1撹拌容器に返送し、一方高沸点底部生成物を収集
した。
【0054】 こうして得られた底部生成物は水のほかに実質的にジメチロールブチルアルデ
ヒド、ホルムアルデヒドおよび微量のモノメチルブチルアルデヒドを含有した。
この底部生成物を引き続き連続的に水素化した。これは反応溶液を第1反応器で
90バールおよび115℃で循環/細流法によりおよび下流の第2反応器で循環
法により水素化することにより行った。触媒はドイツ特許第19809418号
のDと同様に製造した。触媒はCuO24%、Cu20%およびTiO46%
を含有した。使用した装置は長さ10m(内径27mm)の加熱した第1反応器
および長さ5.3m(内径25mm)の加熱した第2反応器からなっていた。循
環供給量は液体25l/hであり、反応器供給量は水素化排出物4kg/hに相
当して4kg/hに調節した。
【0055】 例1 使用されるTMPはTMP22.6質量%、メタノール1.4質量%、トリメチ
ルアンモニウムホルメート2.1質量%、メチルブタノール1.1質量%、エチル
プロパンジオール0.7質量%、TMPとホルムアルデヒドおよびメタノールの
付加生成物1.2質量%、TMPホルメート0.1%未満、TMPジメチルブタナ
ールアセタール1.2質量%、高沸点成分2.9質量%および水66.2質量%の
組成を有した。この粗製溶液5kg/hを処理した。まず粗製混合物を低沸点カ
ラムで400ミリバールおよび底部温度160℃で脱水し、供給物をカラムの中
央に導入した。還流比を0.3に調節した。TMP83質量%、高沸点不純物、
水約1質量%およびTMPホルメート7.5質量%からなる混合物1.3kg/h
をカラムの底部から取り出し、高沸点分離器に移した。これは20ミリバールお
よび還流比0.5で運転するカラムからなっていた。TMP24.4質量%を含有
する高沸点成分をカラムの底部で分離した。高沸点成分を分離したTMPを頭部
から取り出し、温度調節した還流で20ミリバールで運転する側面排出位置を有
するカラムからなる蒸留装置で精製した。2−エチルプロパンジオールおよびT
MPホルメート(20.7質量%)のようなTMPより低い沸点の成分を頭部で
蒸留分離し、蒸留液は6.6質量%の残留TMP含量を有した。高沸点成分の蓄
積を阻止するために、カラムの底部から150g/hを取り出し、高沸点分離段
階に返送した。99%より高い含量の純粋なTMPを蒸発器の上方の蒸気状側面
排出口から1030g/hの量で取り出した。処理の全収率は90%であった。
【0056】 例2 TMPを例1に記載されたように製造し、TMP22.1質量%、メタノール
0.4質量%、トリメチルアンモニウムホルメート1.5%、メチルブタノール0
.7質量%、エチルプロパンジオール0.5質量%、TMPとホルムアルデヒドお
よびメタノールの付加生成物1.2質量%、TMPホルメート0.1%未満、TM
Pとジメチルブタナールのアセタール1.4質量%、高沸点成分2.2質量%およ
び水69.9質量%の組成を有した。供給量は4kg/hであった。粗製混合物
をまず低沸点カラムに導入し、脱水を400ミリバールおよび180℃で実施し
た。供給物をカラムの中央に導入した。還流比を0.3に調節した。TMP82.
8質量%、高沸点不純物、水約0.5質量%およびTMPホルメート6.6質量%
を含有する脱水したTMP1.1kg/hをカラムの底部から取り出し、ジメチ
ルアミン40g/hと混合し、管形反応器に導入し、反応器内でTMPホルメー
トをジメチルアミンと120℃で、1時間の残留時間で反応させ、TMPおよび
ジメチルホルムアミドを形成した。得られた変換率は95%であり、TMPホル
メートの残留含量を0.3質量%未満に低下することを可能にした。得られた反
応排出物を高沸点分離装置に導入し、ここで高沸点成分を30ミリバールおよび
還流比0で分離した。10質量%の残留TMP含量を有する高沸点成分をカラム
の底部で分離した。分離の間に燐酸85%をカラムの底部に不連続的に導入し、
100ppm〜1000ppmの燐酸濃度を生じた。高沸点成分を分離したTM
Pを頭部で蒸留分離し、引き続き精製し、精製を30ミリバールおよび温度調節
した還流で側面排出口で実施した。この蒸留による精製で2−エチルプロパンジ
オールまたはTMPホルメートのようなTMPより低い沸点の化合物を頭部で蒸
留分離し、7質量%の残留TMP含量を有する頭部生成物を生じた。98質量%
より高いTMP含量を有する排出物をカラムの底部で150g/hの量で取り出
し、高沸点分離器に返送した。99%より高い含量の純粋なTMPは蒸発器の上
方の蒸気状側面排出口から取り出した。処理の全収率は98%であり、得られた
TMPは30〜150のAPHA色度を有した。
【0057】 例3 例2に記載のように実施した。色度を改良するために、得られた純粋なTMP
を引き続き側面排出口を有するカラムで更に蒸留した。この色度蒸留は20ミリ
バールおよび還流比35で実施した。98%より高いTMP含量を有する底部排
出物150g/hおよび98%より高いTMP含量を有する頭部排出物30g/
hを蒸留精製段階に返送した。15〜50のAPHA色度を有する純粋な無色の
TMPを蒸発器の上方の蒸気状側面排出口から取り出した。
【0058】 例4 使用されるTMPはトリメチルアンモニウムホルメート1.59%、トリメチ
ロールプロパン27.0%および水69%の組成を有し、残りは副生成物であり
、トリメチロールプロパンホルメートを有しなかった。このTMP(3500g
)を50ミリバールおよび600ml/hの速度でサンベイ蒸発器にサンベイ温
度180℃で供給した。底部生成物および頭部生成物を取り出した。底部排出物
は6.2l/hの返送流から取った。底部生成物(993g)はTMP92.2%
、トリメチルアンモニウムホルメート0.31%、トリメチロールプロパンホル
メート0.55%および水0.49%の組成を有し、残りは他の副生成物からなっ
ていた。この底部生成物を更に例1〜3の1つに記載されるように処理した。頭
部生成物(2498g)はトリメチルアンモニウムホルメート2.1%、TMP
2.1%および水95.9%の組成を有し、トリメチロールプロパンホルメートを
有しなかった。こうしてトリメチルアンモニウムホルメート94%を頭部で分離
することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1つの実施態様を示す図である。
【符号の説明】
1 粗製TMP溶液、 2 低沸点カラム、 3 低沸点混合物、 4 底部
生成物、 5 アミンまたはアルコール添加、 6 反応器、 7 TMPホル
メート減少溶液、 8 高沸点分離器、 9 TMPとより揮発性の物質の混合
物、 10 底部生成物、 11 第1蒸留精製装置、 12 低沸点不純物、
13 着色成分と高沸点成分の流れ、 14 純粋なTMP、 15 色度蒸
留装置、 16 色度付与成分、 17 高沸点成分および着色成分、 18
純粋なTMP
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 アーヒム シュタマー ドイツ連邦共和国 フラインスハイム ブ ットシュテッター シュトラーセ 6 (72)発明者 ハラルト ルスト ドイツ連邦共和国 ノイシュタット ドゥ ードシュトラーセ 57 (72)発明者 ゲルハルト シュルツ ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン ウーラントシュトラーセ 55 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC41 AD11 AD17 BA51 BB14 BB19 BB31 BC10 BC11 BC19 BE20 4H039 CA60 CD40 CD90

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホルムアルデヒドを高級アルデヒドと縮合することにより得
    られた多価アルコールからトリアルキルアンモニウムホルメートを除去する方法
    において、トリアルキルアンモニウムホルメートを、メタノール、トリアルキル
    アミンおよび場合により水と一緒に、200℃より低い底部温度で、有利には6
    0〜140℃、特に有利には80〜120℃で、400ミリバールより低い圧力
    で、有利には20〜200ミリバール、特に有利には40〜150ミリバールで
    、短い残留時間を有してアルコールから蒸留することを特徴とする、多価アルコ
    ールからトリアルキルアンモニウムホルメートを除去する方法。
  2. 【請求項2】 多価アルコールがアルキロール化アルカナール、有利にはジ
    メチロールブタナールからトリメチロールプロパンへの水素化により得られたも
    のである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 分離した工程でまず水を分離し、引き続きトリアルキルアン
    モニウムホルメートを含有する他の不純物を分離する請求項1または2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 2,2−ジメチロールブタナールの水素化から生じるトリメ
    チロールプロパンを蒸留により精製する方法において、前記方法が以下の工程:
    (a)触媒量の第三級アミンの存在でn−ブチルアルデヒドをホルムアルデヒド
    と反応させ、こうして得られた混合物を水素化してトリメチロールプロパンを含
    有する混合物を形成する工程、 (b)蒸留により水、メタノール、トリアルキルアミンおよび/またはトリアル
    キルアンモニウムホルメートを分離する工程、 (c)(b)で得られた残留物を減圧下で、TMPが揮発し、TMPより高い沸
    点の化合物が分解する温度に加熱し、TMPおよびTMPより揮発性の化合物を
    蒸留により分離する工程、 (d)(c)で得られた蒸留液を蒸留して、TMPより揮発性の化合物を分離し
    、純粋なTMPを得る工程、および (e)低いAPHA色度を有するTMPを得るために、(d)で得られたトリメ
    チロールプロパンを選択的に蒸留する工程 からなるトリメチロールプロパンを蒸留により精製する方法。
  5. 【請求項5】 工程(b)で蒸留による分離を、400ミリバールより低い
    圧力で、有利には20〜200ミリバールで、特に有利には40〜150ミリバ
    ールで、200℃より低い底部温度で、有利には60〜140℃で、特に有利に
    は80〜120℃で、短い残留時間を有して、多くても少量のTMPが工程(a
    )で形成されるトリアルキルアンモニウムホルメートと反応して、TMPホルメ
    ートおよびトリアルキルアミンを形成するように実施する請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程(b)が以下の工程: (bi)水を別に分離する工程、および (bii)トリアルキルアンモニウムホルメートを含有する他の不純物を蒸留す
    る工程 に分かれる請求項4または5記載の方法。
  7. 【請求項7】 工程(b)を、200ミリバールより高い圧力で、有利には
    400ミリバールより高い圧力で、140℃より高い底部温度で、有利には16
    0〜180℃で、長い残留時間を有して、少なくとも大部分のTMPが工程(a
    )で形成されるトリアルキルアンモニウムホルメートと反応して、TMPホルメ
    ートおよびトリアルキルアミンを形成するように実施する請求項4記載の方法。
  8. 【請求項8】 工程(b)の後に工程(bb)を実施し、形成されたTMP
    ホルメートを低級アルコール、有利にはメタノールまたは第二級アミン、有利に
    はジアルキルアミンと反応させることによりTMPおよびその都度のアルコール
    のホルメートまたはその都度のアミンのホルムアミドに変換する請求項7記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 工程(c)を210〜250℃、有利には220〜235℃
    の底部温度および5〜50ミリバール、有利には10〜30ミリバールの圧力で
    実施する請求項4から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 工程(d)を170〜210℃、有利には180〜200
    ℃の底部温度および10〜40ミリバール、有利には20〜30ミリバールの圧
    力で実施する請求項4から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程(e)を170〜210℃、有利には180〜200
    ℃の底部温度および5〜30ミリバール、有利には20〜30ミリバールの圧力
    で実施する請求項4から10までのいずれか1項記載の方法
  12. 【請求項12】 工程(b)および(d)を合体し、TMPより揮発性のす
    べての化合物を蒸留し、高沸点成分の蒸留分離により工程(c)で純粋なTMP
    が得られるように工程(a)から生じる混合物を蒸留する請求項4から11まで
    のいずれか1項記載の方法。
  13. 【請求項13】 工程(c)および(d)を合体し、カラムの底部に残留す
    る高沸点成分の分離、TMPより揮発性の化合物の蒸留分離および純粋TMPの
    取得を適当な分離効率を有するカラム、有利には側面放出口を有するカラムを使
    用して1つの工程で実施する請求項4から11までのいずれか1項記載の方法。
  14. 【請求項14】 色度を付与する成分を除去するために、工程(e)を実施
    する請求項4から13までのいずれか1項記載の方法。
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