JP2001506969A - 2―ブチル―2―エチル―1,3―プロパンジオールの製造方法 - Google Patents

2―ブチル―2―エチル―1,3―プロパンジオールの製造方法

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(57)【要約】 本発明は、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールを製造するための方法に関する。本方法によれば、2-エチルヘキサナールおよびホルムアルデヒドを含む反応混合物を生成させ、この混合物にヒドロキシド化合物を供給し、これにより2-エチルヘキサナールおよびホルムアルデヒドを反応させて2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールを得る。本発明によれば、ヒドロキシド化合物を反応混合物中に漸増的に供給する。好ましくは、ヒドロキシド化合物を少なくとも2つの供給速度で供給し、ヒドロキシド化合物の供給速度の各増加の直後に、2-エチルヘキサナールおよびホルムアルデヒドの反応の熱生成が少なくともほぼ同じであるようにする。本発明は、コントロールされた安全な方法で、かつ優れた収率を伴ってBEPDを製造することを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】 2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールの製造方法 本発明は、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール製造のための請求項1の 前文に記載された方法に関する。 この方法によれば、初めに2-エチルヘキサナールおよびホルムアルデヒドを含 む反応混合物を生成させ、次いで適当なヒドロキシド(水酸化物)化合物をこの反 応混合物に供給し、これにより2-エチルヘキサナールおよびホルムアルデヒドが 互いに反応し、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールが得られる。 上記化合物、即ち2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール(以下においては 「BEPD」と略すこともある)は、自体既知の物質であり、例えば、ポリエステル の製造および粉体ペイントの成分としてペイント産業において用いられている。 BEPDによって供される優れたUV保護およびその非常に低い水吸着性が、この化合 物の利点の一部である。 BEPDは、アルドール付加とその直後のカニッツァロ反応により、一段階の方法 で2-エチルヘキサナールおよびホルムアルデヒドから製造される。この方法の第 一反応、即ち、アルドール反応においては、通常、塩基性のアルカリ金属水酸化 物またはアルカリ土類金属水酸化物を触媒として用いる。この方法の第二段階に おいては、この水酸化物が反応物質として働き、アルドール反応の中間生成物で あるBEPD-アルドールと反応する。ヒドロキシド化合物を水溶液の形態で反応混 合物に供給し、これにより反応終了時に2相の生成物混合物が得られる。この混 合物の有機相はBEPDを含み、水相はギ酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金 属塩を含む。生成反応は発熱性であり、この反応の放熱は、生成するBEPD1モル あたり200kJである。 BEPDの既知の製造方法は、例えば、米国特許No.5,146,004、5,177,267および5 ,235,118、国際特許出願No.WO93/02035、ならびに日本特許出願No.02062836およ びNo.62129233に記載されている。 いくつかの重大な欠点が既知の方法に付随する。例えば、BEPDの収率が低く、 通常は85%以下であり、従来技術に記載されている製造方法は、刊行物に記載さ れた情報を基にすると大部分が再現性に乏しい。低い収率は、少なくとも部分的 には、製造過程で放出される熱の影響下に大量の副産物が反応混合物中に生成す るという事実による。これらは20%までの量に達することもあり、従って、BEPD の収率を大きく低下させる。一方、経済的観点からは反応時間を非常に長く保た なければならないが、これは発熱反応の激しい熱生成のためであり、これが反応 を簡単にコントロール外に押しやることがあるためである。 完全を期するために、アルドール縮合とその後のカニッツァロ反応(ここでア ルカリは反応混合物に2つの供給速度で供給される)によってアルデヒドから2, 2-ジ置換された1,3-プロパンジオールを調製するための、当分野で既知の方法が 存在することを記述しておくべきである。以下の刊行物:ドイツ特許明細書No.1 ,057,083、米国特許明細書No.2,778,858およびケミカル・アブストラクツ115(19 91)255628wを参照。これらの技術的解決法においては、供給の間に間隔があり、 熱生成はややコントロールされていない状態である。 例えば、国際特許出願No.WO95/00464に記載した我々の以前の発明において、 相移動触媒を用いるBEPD製造のための解決法が開示されている。この方法は、メ タノールをほとんど含まないホルマリン溶液または溶液の代わりに固体パラホル ムアルデヒドを用いるものであり、非常に良好な収率(92%程度)および短い反 応時間を与える。 本発明の目的は、既知の技術の欠点を排除すること、ならびに、2-エチルヘキ サナールおよびメタノールを含むホルマリン溶液から出発し、触媒および反応物 質としてアルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物または同様のヒドロキシ ド(水酸化物)化合物を用いて、高収率でかつ可能な限り純粋な生成物を与えるBE PDの新規な製造方法を達成することである。 本発明は、反応の熱生成をコントロールするために、2-エチルヘキサナールお よびホルムアルデヒドの反応混合物中にヒドロキシド化合物を連続的かつ漸増的 に供給するという考えに基づくものである。これにより、ヒドロキシド化合物の 供給速度を、反応中に一定ではなく、段階的または連続的に増加させる。即ち、 反応熱の生成が最も高い反応の開始時には、ヒドロキシド化合物を、従来技術に おいて使用される速度よりも小さい速度で反応器中に供給し、その後、反応の進 行に従って供給量を増加させる。 より具体的には、本発明の方法は、請求項1の特徴部分の記載によって主に特 徴づけられる。 本発明は、十分大きな利点を提供する。即ち、例えば、BEPDの製造が、完全に コントロールされ、安全であり、高収率が得られる。さらに、副産物の生成を最 少にすることができる。後記の実施例に示されているように、5%以下の副産物 が本発明の条件において生成する。製造装置の冷却能力の効果を、本発明によっ てより効率的にすることができる。上記の刊行物、即ちドイツ特許明細書No.1,0 57,083、米国特許明細書No.2,778,858およびケミカル・アブストラクツ115(1991 )255628wと比較すると、本発明は未コントロールの温度変動を回避し、製造スケ ールであっても反応温度を1℃の精度で調節することができる。さらに、熱化学 の適切なコントロールによって、反応時間を短くすることが十分に可能であり、 反応混合物の均一化に添加剤を必要としない。 以下に、より詳細な説明およびいくつかの実施例により本発明を開示する。 製造は、バッチ、セミバッチまたは連続法で行う。後者の2つの様式が最も有 利と考えられる。後記の実施例は、有効な混合機を装着したセミバッチ反応器に おける本方法の実施を説明するものである。この実施例では、計算量の2-エチル ヘキサナールおよびホルムアルデヒドを最初に反応器に供給して反応混合物を生 成させ、その後、適当なヒドロキシド化合物を反応混合物に添加する。反応熱を コントロールするために、水酸化物を連続的に混合物に加える。これは、反応熱 の生成を反応時間の関数として示す添付の図面から明らかであろう。反応中は反 応混合物を混合する。反応の後、2相の反応混合物を相分離させる。混合物の有 機相は、BEPDを恐らくはある種の有機不純物と共に含んでいる。水相は、アルカ リ金属またはアルカリ土類金属の塩を含んでいる。反応混合物を、後記で詳しく 説明する2つの異なる方法で分離し、洗浄することができる。 本発明に従うヒドロキシド化合物の漸増供給は、連続的または段階的のどちら かで行うことができる。後者の場合、ヒドロキシド化合物を少なくとも2つの異 なる速度で供給して、2-エチルヘキサナールとホルムアルデヒドの間の反応の熱 生成が、供給速度のそれぞれの増加後に少なくともほぼ同じであるようにする。 ヒドロキシド化合物は、3またはそれ以上の異なる供給速度で反応混合物に供給 することもでき、この場合、新たな速度は前の速度よりも常に約10〜100%、好 ましくは約20〜80%多い。 別の態様においては、供給は連続的であり、ヒドロキシド化合物の供給速度を 連続的に増加させる。両方の態様において、単位時間あたりに反応に供給するヒ ドロキシド化合物の量は、反応中に少なくとも1.5〜2の係数によって増加させ る。 供給されるヒドロキシド化合物の量は、2-エチルヘキサナールの量に依存する 。本発明によると、ヒドロキシド化合物の全供給量(即ち、反応混合物に供給す る全ヒドロキシド量)と2-エチルヘキサナールとのモル比を、1より大きい値、 好ましくは約1.2〜1.5の値に維持するのが好ましいことがわかった。 本発明において、2-エチルヘキサナールは、できるだけ純粋な溶液の形態(好 ましい純度>90%、特に95%以上)で用いるのが好ましい。ホルムアルデヒドお よびヒドロキシド化合物は、水溶液の形態で、好ましくは濃縮された水溶液とし て使用し、この場合、水溶液中のホルムアルデヒドの濃度は、30〜50重量%であ る。この水溶液は、最も好ましくは2〜20重量%のある種の低級アルコール、例 えばメタノールを含む。メタノールまたは対応するアルコールは、ホルマリン溶 液を安定化し、ホルムアルデヒドの二量化を防止する。ヒドロキシド化合物は、 できるだけ強い水溶液または懸濁液の形態で用いるのが最も好ましく、例えば、 水酸化ナトリウムの濃度は40%以上、特に45%以上であるのが好ましい。水酸化 ナトリウムに加えて、他のアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化カリウムまたは 水酸化リチウム、ならびにアルカリ土類金属水酸化物、例えば水酸化カルシウム および水酸化マグネシウムをヒドロキシド化合物として用いることができる。ホ ルムアルデヒドの2-エチルヘキサナールに対するモル比は、約2.1〜5、好ま しくは2.3〜3.0であり、ヒドロキシド化合物に対する対応するモル比は、1.5〜 3、好ましくは約1.9〜2.1である。 ホルマリン溶液に加えて、反応混合物中で分解してホルムアルデヒドを生成す るパラホルムアルデヒドを用いうることに言及しておくべきである。 反応温度は、少なくとも実質的な反応中は40〜80℃に維持する。比較的低温で は、本方法の反応相は、反応速度論から、安全性の危険を伴うことがある。反応 時間は、反応物質の量、反応温度、および特に供給するヒドロキシド化合物の量 によって変化するが、通常は約1〜24時間、好ましくは約4〜12時間である。 後記の実施例においては、6時間の反応時間を用いた。供給原料として用いる2- エチルヘキサナールは、通常は4時間以内に完全に反応し、中間生成物として生 成するBEPDアルドールの濃度は、約3時間後に最高(約50%)になる。 反応終了後にエチルヘキサナールから算出したBEPDの収率は、90%を超える。 反応混合物を反応器から取り出し、混合物を洗浄し、BEPDを減圧蒸留によって有 機相から分離する。BEPDを洗浄することによって、反応中に生成したアルカリま たはアルカリ土類の塩を生成物から分離する。多くの有機不純物は、蒸留の際に BEPDから除去される。 BEPDを自体既知の方法で精製することができる。例えば、初めに反応混合物を (濃)硫酸を用いて中和し、pH5〜7にする。この後に、反応混合物を1〜60分間 、通常は約5〜30分間混合し、次いで相分離させ、水相を除去し、有機相を混合 しながら2回洗浄する。1回目の洗浄を水酸化ナトリウムを含む水によって行い 、pHを約12〜14に上げ、2回目の洗浄を酸性水(硫酸)を用いて行い、pHを少なく とも約中性(約6〜7)にする。各洗浄の後に、相分離させ、水相を除去する。ア ルカリ洗浄の目的は、酸分画(これはBEPDの蒸留を妨害し、腐食の問題を引き起 こすことがある)を分離することである。得られる粗製のBEPD生成物を120〜140 ℃の低圧(9mmHg)下で蒸留する。塩を、水相から回収し、生成物混合物から分離 し、さらに処理することができる。 本発明の好ましい別の洗浄方法においては、触媒供給の完了後に、反応混合物 を硫酸によって中和しない。その代わりに、触媒供給の完了後できるだけ速やか に、生成した混合物を相分離させ、水相を反応器から除去する。この後、生成物 を反応器中にて1または2段階で純水によって洗浄する。2段階洗浄を用いる場 合、洗浄水の量(有機相の量に対する)は、第1段階では0.2〜1.0、好ましくは0. 4〜0.5であり、第2段階では0.2〜1.0、好ましくは0.2〜0.4である。1段階洗浄 の場合、対応する比率は、0.5〜0.9である。生成物の精製において、94〜96%ま での洗浄効果が達成される[ナトリウム(または対応するアルカリ金属またはアル カリ土類金属)イオンの濃度を含む]。必要であれば、上記のように、pH値を後者 の洗浄に関してコントロールする。生成した粗製のBEPD生成物を上記のように蒸 留する。 上記の洗浄方法は、従来の洗浄方法と比較して、いくつかの重要な利点を持つ 。例えば、硫酸の添加を必要としないので、処理段階の数が少ない。pHを中性範 囲に戻す必要がないので、生成物相を、苛性アルカリを含む水の代わりに純水を 用いて洗浄することができる。硫酸または苛性アルカリを洗浄において必要とし ないので、原料コストが低い。生成物のイオン含量が洗浄中に増加しないので、 洗浄効果が良好である。同じ理由から、処理水および洗浄水のイオン含量が低く 、環境的負荷が低い。生成物の蒸留の際に、酸分画を回避することができる(腐 食による問題の軽減を意味する)。必要であれば、生成物の洗浄を1段階で行う ことができる。 以下に挙げる限定のためのものではない実施例は本発明を説明するものである 。 実施例1の熱量計データを図1に示す。 実施例 実施例1: BEPDを、90重量%を超える純度を持つ2-チルヘキサナール(2-EH)およびホルマ リンからセミバッチ法で調製した。ホルマリン水溶液の濃度は37重量%HCHOであ り、10重量%のCH3OHを含有していた。初めに、2-EH(1207g、9.225モル)およびH CHO(1911g、23.546モル)を反応器に供給して反応混合物を調製し、次いで、水酸 化ナトリウム(合計927g、11.125モル)を反応混合物に供給した。水酸化ナトリウ ム水溶液の濃度は48重量%であり、これを3種類の 供給速度で6時間かけて供給した。即ち、反応の最初の1時間は93g/時(1.1161 モル/時)(T1時で開始)であり、次の2時間はNa0Hを135g/時(1.6201モル/時)( T2時で開始)であり、最後に3〜6時間は188g/時(2.2562モル/時)(T3時で開始 )であった。 反応後、生成混合物を強硫酸(97重量%)で中和した。硫酸の供給後、水相を有 機相から分離した。この有機相がBEPDを含んでいた。BEPDの含量は94.6重量%で あった。有機相のpHをNaOHによる洗浄でアルカリ性にし、これにより酸分画を除 去した。最後に、有機相のpHを硫酸の添加によつて6.5〜7にし、次いで、有機 相を減圧下で蒸留した。 実施例2: 46重量%のホルマリン(5重量%のメタノールを含む)を用い、実験室反応器に おいて、実施例1に記載した方法を繰り返した。2-エチルヘキサナールの量は12 15gであり、ホルマリンの量は1543.5gであった。水酸化ナトリウム溶液(48重量 %)の供給速度は、0〜1時間が95.18g/時(1.1422モル/時)であり、1〜3時 間が138.03g/時(1.6563モル/時)であり、3〜6時間が192.25g/時(2.307モル /時)であり、水酸化ナトリウムの合計量は948gであった。ホルムアルデヒドの2 -エチルヘキサナールに対する比率は2.5であり、水酸化ナトリウムの2-エチルヘ キサナールに対する比率は1.2であった。BEPDの含量は95.6重量%であった。 生成混合物を実施例1の記載のように洗浄した。 比較のため、BEPDを既知の方法に従って製造した。即ち、2-EH(218g)およびホ ルムアルデヒド(218g)を含む反応器に、水酸化ナトリウム(170g)を、2時間かけ て一定速度で添加した。得られたBEPDの濃度は78.27重量%であり、副産物が18. 84重量%で存在した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 クルマラ,カリ フィンランド、エフイーエン―06100ポル ヴォー、キヴィアイダンクヤ1アー9番 (72)発明者 ハカンペー―ライティネン,ハンネレ フィンランド、エフイーエン―00120ヘル シンキ、フレドリキンカトゥ18セー40番 (72)発明者 リンタラ,レア フィンランド、エフイーエン―06400ポル ヴォー、レヒティクヤンティエ23番 (72)発明者 パルッキネン,レア フィンランド、エフイーエン―06400ポル ヴォー、ラプシクヤ4ベー番 (72)発明者 レヒティネン,ヴェサ―マッティ フィンランド、エフイーエン―06400ポル ヴォー、カーッコイスポルク8アー3番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.・2-エチルヘキサナールおよびホルムアルデヒドを含む反応混合物を 生成させ、 ・ヒドロキシド化合物を反応混合物に供給し、そして ・2-エチルヘキサナールおよびホルムアルデヒドを互いに反応させて2-ブチ ル-2-エチル-1,3-プロパンジオールを得る、 ことからなる2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールを製造するための方法で あって、 ・ヒドロキシド化合物を反応混合物に連続的および漸増的に供給する、 ことを特徴とする方法。 2.ヒドロキシド化合物の供給速度を、2-エチルヘキサナールおよびホルムア ルデヒドの反応中に段階的に増加させる請求項1に記載の方法。 3.ヒドロキシド化合物を少なくとも2つの供給速度で供給して、供給速度の 各増加の直後に、2-エチルヘキサナールとホルムアルデヒドの反応の熱生成が少 なくともほぼ同じであるようにする請求項2に記載の方法。 4.ヒドロキシド化合物の後者の供給速度が、前者よりも約10〜80%、好まし くは約20〜60%高い請求項3に記載の方法。 5.ヒドロキシド化合物を少なくとも3つの供給速度で反応混合物に供給する 請求項4に記載の方法。 6.ヒドロキシド化合物の供給速度を連続的に増加させる請求項1に記載の方 法。 7.単位時間あたりのヒドロキシド化合物の供給量を、反応中に少なくとも2 倍に増加させる前記請求項のいずれかに記載の方法。 8.供給するヒドロキシド化合物と2-エチルヘキサナールのモル比が1以上で ある前記請求項のいずれかに記載の方法。 9.ホルムアルデヒドおよびヒドロキシド化合物を濃縮溶液の形態で用いる前 記請求項のいずれかに記載の方法。 10.2〜20重量%のメタノールなどの低級アルコールを含む30〜50重量%のホ ルムアルデヒド水溶液を用いる請求項9に記載の方法。 11.ホルムアルデヒドの2-エチルヘキサナールに対するモル比が、約2.1〜5、 好ましくは2.3以上である前記請求項のいずれかに記載の方法。 12.水酸化ナトリウム、水酸化カリウムもしくは水酸化リチウム、またはアル カリ土類金属の水酸化物をヒドロキシド化合物として用いる前記請求項のいずれ かに記載の方法。 13.反応温度を、少なくとも実質的な反応中は50〜70℃に維持する前記請求項 のいずれかに記載の方法。 14.有機相および水相からなる反応混合物を、強無機酸との反応後に中和する 前記請求項のいずれかに記載の方法。 15.水相を分離し、有機相をpH値>7の水で洗浄する請求項14に記載の方法。 16.有機相をpH値<7の水で洗浄する請求項15に記載の方法。 17.反応後に、有機相および水相からなる反応混合物から水相を分離し、この 水相を強無機酸で中和する請求項1〜13のいずれかに記載の方法。 18.有機相を水で洗浄して可溶性塩を除去する請求項17に記載の方法。 19.有機相のpH値を約6〜7に調整し、次いで、このようにして得た粗製のBE PD生成物を蒸留してBEPDを回収する請求項14〜18のいずれかに記載の方法。
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