JP2003525079A - 床掃除機用のクリーニングヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、床掃除機用のクリーニングヘッドに関し、清掃すべき床面上へ蒸気状または液状の洗浄剤を塗布するための洗浄剤供給器と接続可能な少なくとも１つのノズルと、汚れおよび塗布された洗浄剤を回収するための吸込みユニットと接続可能な（クリーニングヘッドの送り方向に関して）前方と後方の吸込み開口部と、吸込み開口部と協働せしめられ送り運動に従って床面上へ下降可能かつ床面から持ち上げ可能な前方と後方の掻取り舌片とを、具備する。本発明の目的は、このタイプのクリーニングヘッドを、簡単に取り扱うことができ、かつ故障しにくいように構成することである。この目的のために、本発明のクリーニングヘッド（１０）が、吸込み開口部（４８，５２）内へ連通する吸込み通路（４６，５０）を備えた吸込みハウジング（２０）と、吸込みハウジング（２０）を保持する支持部分（１２）とを有する。吸込みハウジング（２０）は支持部分（１２）に対して送り方向（６６）とは逆方向に移動可能であって、クリーニングヘッド（１０）は、吸込みハウジング（２０）の移動運動を掻取り舌片（６２，６４）の上昇および下降運動へ変換するための伝達手段（７０，７１，７５，７７）を有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、清掃すべき床面上へ蒸気状または液状の洗浄剤を塗布するための、
洗浄剤ストックと接続可能な少なくとも１つのノズルと、汚れおよび塗布された
洗浄剤を収容するための、吸込み導管を介して吸込みユニットと接続可能な、ク
リーニングヘッドの送り運動に関して前方および後方の吸込み開口部と、吸込み
開口部に対応づけられた、送り運動に従って床面上へ下降可能かつ床面から持ち
上げ可能な、前方および後方の掻取り舌片とを有する、床掃除機用のクリーニン
グヘッドに関する。

【０００２】 この種のクリーニングヘッドは、特にいわゆるスプレイエクストラクション装
置において、従って液状または蒸気状の洗浄剤が清掃すべき床面上へ塗布されて
、洗浄剤が溶解された汚れと共に吸込み導管を介して再び吸い取られる、床掃除
機において、使用される。その場合に掻取り舌片は、液状の洗浄剤を洗浄すべき
床面からできる限り完全に掻き取るために設けられている。この種のクリーニン
グヘッドは、たとえばＷＯ９４／０６３４３から知られている。

【０００３】 国際公開公報ＷＯ９７／１５２２４には、クリーニングヘッドが記載されてお
り、その場合に前方と後方の掻取り舌片は、クリーニングヘッドの送り運動に従
って床面上へ下降可能かつ床面から持ち上げ可能である。これは、送り方向にお
いて前方の掻取り舌片を、後方の掻取り舌片が下降する間に持ち上げる可能性を
与えるので、床面上にある汚れは、クリーニングヘッドが移動する際に両方の掻
取り舌片の間の領域へ達して吸い込まれることが可能であり、すなわち前方の掻
取り舌片が汚れを自らの前へ押しやることが防止される。さらに、２つの掻取り
舌片の一方を持ち上げることは、クリーニングヘッドと床面との間に減少された
摩擦力をもたらし、それによってクリーニングヘッドの取扱いが容易になる。

【０００４】 掻取り舌片を下降させ、かつ持ち上げるために、ＷＯ９７／１５２２４におい
ては、２つの揺動レバーを備えた揺動部材が提案され、それら揺動レバーの自由
端部に掻取り舌片が保持されており、かつそれら揺動レバーを床面に作用するス
ライドブロックによって揺動させることができる。スライドブロックは、もちろ
ん、掻取り舌片の一方を持ち上げることによって得られる、クリーニングヘッド
と床面との間の摩擦力の減少が、スライドブロックの摩擦によって実際には再び
無効にされることをもたらす。

【０００５】 ＷＯ９８／１２９５６からは、その送り運動に従って持ち上げ可能かつ下降可
能な掻取り舌片を有する他のクリーニングヘッドが知られており、その掻取り舌
片を操作するためには、もちろん構造的に複雑で故障しやすい歯車伝導機構が必
要である。

【０００６】 本発明の課題は、冒頭で挙げた種類のクリーニングヘッドを、簡単に取扱いで
き、かつ故障が生じにくいように展開することである。

【０００７】 この課題は、この分野に基づくクリーニングヘッドについて、本発明によれば
、クリーニングヘッドは、吸込み開口部内へ連通する吸込み通路を備えた吸込み
ハウジングと、吸込みハウジングを保持する支持部分とを有しており、その場合
に吸込みハウジングは支持部分に対して送り方向とは逆に移動可能であって、か
つその場合にクリーニングヘッドは、吸込みハウジングの移動運動を掻取り舌片
の上昇および下降運動に変換するための伝導機構部材を有していることによって
、解決される。

【０００８】 本発明によれば、吸込みハウジングと支持部分とを有するクリーニングヘッド
を、少なくとも２部材で形成することが行われ、その場合に吸込みハウジングは
支持部分に対して移動可能である。さらに、吸込みハウジングの相対運動を掻取
り舌片の上昇および下降運動に変換するために、伝達手段が使用される。従って
吸込みハウジングの移動運動は、掻取り舌片を上昇および下降させるために使用
される、清掃すべき床面に作用するスライドブロックを省くことができる。従っ
て本発明に基づくクリーニングヘッドは、床面における、より小さい摩擦を有し
、従ってより簡単に取り扱うことができる。

【０００９】 好ましくは伝達手段は、吸込みハウジングの移動運動に従って、水平の、好ま
しくは送り方向に対して横方向へ向けられた揺動軸を中心に揺動可能な、少なく
とも１つの揺動部材を有している。従って掻取り舌片の上昇と下降は、揺動可能
な揺動部材を介して行うことができる。その場合にたとえば、揺動部材は２つの
揺動アームを備えた、揺動可能な揺動部材を有し、その揺動部材の自由端部に掻
取り舌片が保持されるようにすることができる。

【００１０】 その場合に、伝達手段が、互いに対して平行に整合された２つの揺動部材を有
しており、その揺動部材の自由端部に掻取り舌片が保持されていると、特に効果
的である。それは、特に故障しにくい、掻取り舌片の保持を可能にし、その場合
にさらに、構造的に簡単な方法で、２つの掻取り舌片の一方の上昇により、同時
に他方の掻取り舌片が下降されるような、強制ガイドが保証される。

【００１１】 揺動部材を移動させるために、連動子を設けることができ、その連動子は揺動
部材と係合しており、かつ揺動部材は吸込みハウジングの移動運動に従って揺動
する。

【００１２】 その場合に構造的に簡単な実施形態においては、揺動部材は吸込みハウジング
に軸承されており、かつ連動子は、支持部分に軸承された、吸込みハウジングに
対して移動可能な揺動ピンを有することが、提案される。吸込みハウジングが支
持部分に対して移動されると、それによって揺動ピンが吸込みハウジングにおけ
る揺動部材の軸受個所に対して移動するので、揺動部材が揺動される。

【００１３】 揺動ピンを支持部分に軸承する代わりに、本発明の好ましい実施形態において
は、連動子は、吸込みハウジングに軸承された、支持部分に対して移動可能な揺
動ピンを有しており、かつ揺動部材は支持部分に軸承されている。この種の配置
においても、吸込みハウジングの相対運動が、揺動部材の軸受個所に関する揺動
ピンのそれに応じた相対運動をもたらすので、揺動部材は揺動運動するように駆
動されることが、保証される。

【００１４】 本発明に基づくクリーニングヘッドの好ましい実施形態においては、互いに対
して平行に整合された２つの揺動ピンが設けられ、その揺動ピンに揺動部材がそ
れぞれ揺動可能に保持されており、その場合に揺動部材に関する少なくとも一方
の揺動ピンの位置は、吸込みハウジングの移動運動に従って可変である。揺動部
材を保持するために２つの揺動ピンを使用することによって、特に確実かつ機械
的に負荷をかけることのできる、揺動部材の保持がもたらされるので、クリーニ
ングヘッドは特に故障しにくくなる。

【００１５】 クリーニングヘッドの取扱いをさらに簡単にするために、吸込みハウジングが
水平の軸を中心に揺動可能に支持部分に保持されていると、効果的である。この
種の構造においては、吸込みハウジングは支持部分に対して移動運動を実施する
ことができるだけでなく、さらに水平の、好ましくは送り方向に対して横方向に
整合された揺動軸を中心に揺動することができる。これは、吸込みハウジングに
対する支持部分の傾斜を変化させることを可能にし、すなわちたとえば、床が平
らでない場合に吸込みハウジングを清掃すべき床面の推移に追従させることがで
き、それが支持部分における補償運動を必要とすることはない。クリーニングヘ
ッドの操作は、それによって簡略化される。

【００１６】 好ましい実施形態においては、支持部分は吸込みハウジングを側方で把持する
支持ブラケットを形成する。支持ブラケットは、たとえばほぼＵ字状に成形する
ことができ、かつその自由脚の間に吸込みハウジングを収容することができる。
支持部分を、その両方の長手側で吸込みハウジングを把持する支持ブラケットと
して形成することは、吸込みハウジングを両側で保持する可能性をもたらす。そ
れによって送り方向に対して横方向の、片側の負荷トルクが防止される。その結
果、クリーニングヘッドは特にじょうぶで、故障しにくくなる。

【００１７】 支持部分がほぼＵ字状に形成されている場合に、２つの自由脚を互いに結合す
る横トラバースに、吸込みパイプを接続するためのパイプスリーブが配置されて
いると、効果的である。パイプスリーブは、フレキシブルな接続蛇腹を介して、
吸込みハウジングの吸込み開口部と流れ接続することができる。

【００１８】 本発明に基づくクリーニングヘッドの特に好ましい実施形態においては、掻取
り舌片はクリーニングヘッドの送り運動に従って、水平の、好ましくは送り方向
に対して横方向に向けられた揺動軸を中心に揺動可能に保持されている。この種
の実施形態においては、掻取り舌片は上昇および下降運動を実施するだけでなく
、さらに送り運動に対して斜めに向けられた、揺動運動を実施し、その場合に掻
取り舌片の掻取り作用は強化されるので、実際には清掃された床面上に洗浄剤が
残留することはない。

【００１９】 クリーニングヘッドがガイドレーンを有しており、その中で掻取り舌片が揺動
可能かつ水平の、送り方向に対して横方向に向けられた揺動軸を中心に揺動可能
に保持されていると、特に効果的である。ガイドレーンは、一方では、掻取り舌
片の確実な保持をもたらし、さらに、ガイドレーンによって、掻取り舌片の上昇
および下降運動に同時に移動運動が結合されるように構成された、強制ガイドが
形成される。

【００２０】 すなわち、たとえば、掻取り舌片は第１のリンク点によって揺動部材に、そし
て第２のリンク点によっては、ガイドレーン内に移動可能に保持されているスラ
イド部材にリンク結合されている。その場合にガイドレーンは、好ましくは水平
に対して斜めに配置されている。揺動部材の揺動によって掻取り舌片が床面の方
向へ下降されると、それがスライド部材にリンク結合されていることにより、同
時に水平に対して斜めに整合される。

【００２１】 掻取り舌片が吸込み開口部の内部に揺動可能に保持されていると、効果的であ
る。というのは、それは、掻取り舌片が吸込み開口部の内部で、クリーニングヘ
ッドに接続されている吸込みユニットによってもたらされる吸込み力により、そ
れぞれ送り方向において掻取り舌片の直前で作用するように整合されていること
によって、掻取り舌片を流れ案内部材として使用することを可能にするからであ
って、それによって床面上に塗布された洗浄剤を収容するための、掻取り舌片の
掻取り効果が強化される。

【００２２】 クリーニングヘッドは、通常その下側に、マット状またはフリース状のクリー
ニングシートを有しており、そのクリーニングシートは支持体部材に保持されて
いる。吸込みハウジングがプレート形状の支持体部材を収容すると、効果的であ
って、その場合に支持体部材は流れ通路を画成する、吸込みハウジングと取り外
し可能に結合できる流路部材に、取り外し可能に保持されている。これは、支持
体部材を、それに保持されているクリーニングシートを清掃するために吸込みハ
ウジングから取り外す可能性を与える。必要な場合には、さらに、流路部材を吸
込みハウジングから取り出すことができるので、クリーニングヘッド全体を簡単
な方法で清掃することができる。その場合に、流路部材と吸込みハウジングとの
結合は、支持体部材が流路部材から分離された後に初めて取り外し可能になると
、効果的である。それによって流路部材のあやまった取り外しが防止される。

【００２３】 支持体部材と流路部材が、少なくとも１つの調節可能なクイック結合部材によ
って吸込みハウジングに保持されていると、特に効果的であって、その場合にク
イック結合部材は第１の位置においては支持体部材のみを解放し、第２の位置に
おいて支持体部材が吸込みハウジングから分離された場合に、流路部材を解放す
る。

【００２４】 クイック結合部材は、たとえば、吸込みハウジングの、床面とは反対の上側に
配置された回動可能な閉鎖片を有する、バヨネットジョイントの形式で形成する
ことができ、その閉鎖片は基本位置または閉鎖位置において支持体部材と流路部
材を吸込みハウジング内に固定し、第１の回動位置においては支持体部材のみを
解放し、第２の回動位置において支持体部材が分離された場合に、流路部材を解
放する。支持体部材が閉鎖片のためにストッパを形成し、それによって前もって
支持体部材が吸込みハウジングから取り出されている場合に初めて、閉鎖片を第
１の回動位置から第２の回動位置へ回動することができると、効果的である。こ
れは、訓練されていない人物によっても行うことができる、クリーニングヘッド
の特に簡単な取り付けと取り外しを可能にする。

【００２５】 本発明の好ましい実施形態の以下の説明は、図面との関連において詳細な説明
に用いられる。

【００２６】 図面には、ほぼＵ字状の支持ブラケット１２を有するクリーニングヘッドが全
体を符号１０で示されており、その支持ブラケットは２つの自由な脚１４と１６
および２つの脚１４と１６を互いに結合する横トラバース１８を有しており、か
つクリーニングヘッドは支持ブラケット１２の２つの脚１４と１６の間に配置さ
れた、ほぼ方形に形成された吸込みハウジング２０を有している。吸込みハウジ
ングは、前壁２２、前壁２２に対して平行に整合された後壁２３、２つの側壁２
４と２５および共通の天井壁２６を有している。従って吸込みハウジング２０は
、床面２８の方向へ開放したフードを形成している。

【００２７】 天井壁２６は、水平に対して斜めに向けられた接続開口部３０を有しており、
その接続開口部にフレキシブルな接続蛇腹として形成された吸込み導管３１が固
定されており、その吸込み導管は支持ブラケット１２の横トラバース１８に固定
された吸込みスリーブ３２と接続されており、その吸込みスリーブに、クリーニ
ングヘッド１０を吸込みユニット（図示せず）と接続するために、既知であって
、従って図には示されていない方法で吸込みパイプが接続可能である。

【００２８】 吸込みハウジング１２の内部には、２つのバヨネットジョイント３４、３５に
よって流れフード３７の形状の流路部材が取り外し可能に保持されている。この
流れフードは、床面３３に対して平行に形成された水平の天井部３９を有してお
り、その天井部から水平に対して斜めに互いに離れるように前方と後方の流れ案
内面４０ないし４１が、床面２８の方向へ張り出している。

【００２９】 流れフード３７は、支持フレーム４３を収容しており、その支持フレームは実
際には前方と後方の流れ案内面４０、４１の間の間隙全体を包囲しており、かつ
その床面２８へ向いた下側にマット状またはフリース状のクリーニングシート４
４を支持している。支持フレーム４３は、流れフード３７と同様に吸込みハウジ
ング２０の天井壁２６に保持されている。 そのためにバヨネットジョイント３４と３５は、流れフード３７の天井部３９
の、図面には示されていない切欠きを貫通しているので、それらバヨネットジョ
イントは支持フレーム４３を天井部３９に機械的に保持することを可能にしてい
る。その場合にバヨネットジョイント３４と３５は、閉鎖位置においては流れフ
ード３７と支持フレーム４３を吸込みハウジング２０の内部に固定し、第１の回
動位置においては支持フレーム４３を流れフード３７および吸込みハウジング２
０から分離することを可能にするように、回動可能に形成されている。 さらに、バヨネットジョイント３４と３５のために、第２の回動位置が設けら
れており、その第２の回動位置においては流れフード３７も吸込みハウジング２
０から取り出すことができる。その場合に支持フレーム４３は、バヨネットジョ
イント３４、３５のためにストッパを形成するので、バヨネットジョイントは、
前もって支持フレーム４３が吸込みハウジング２０から取り出された後に初めて
、その第２の回動位置へ回動することができる。それによって誤ってバヨネット
ジョイントをその閉鎖位置からその第２の回動位置へ回動させることが、阻止さ
れる。 これは全体としては、訓練されていない人物による、吸込みハウジング２０の
見よう見まねの取り付けおよび取り外しも可能にするので、この吸込みハウジン
グを簡単に清掃することができ、その場合に支持体アームのみがそれに保持され
ているクリーニングシート４４と共に吸込みハウジング２０から、あるいはさら
に流れフード３７も取り外される。

【００３０】 前方の流れ案内面４０は、吸込みハウジング２０の前壁２２と組み合わされて
、前方の吸込み通路４６を画成し、その吸込み通路はクリーニングヘッド１０の
下側において前方の吸込み開口部４８内へ連通している。同様にして、後方の流
れ案内面４１も後壁２３と組み合わされて後方の流れ通路５０を形成し、その流
れ通路はクリーニングヘッド１０の下側において後方の吸込み開口部５２内へ連
通している。２つの吸込み通路４６と５０は、流れ方向において共通の吸出し通
路５４内へ連通し、その吸出し通路は吸込みハウジング２３０の流れフード３７
と流れ通路３７の天井部３９とによって画成され、接続開口部３０を介してフレ
キシブルな吸込み導管３１と流れ接続されている。従って吸込み開口部４８と５
２から始って、前方と後方の吸込み通路４８ないし５０と共通の吸出し通路５４
を介して吸込み導管３１の方向に吸込みの流れを形成することができる。

【００３１】 天井部３９は、その支持フレーム４３に向いた下側に、流れフード３７の幅全
体にわたって分配された、多数のノズル５６を支持しており、それらノズルは天
井部３９内に形成された移送通路５７を介して、吸込みハウジング２０の後壁２
３に取り付けられた、移送導管５９のための接続部材５８と接続されている。移
送導管５９とノズル５６を介して蒸気状または液状の洗浄剤がネット状の支持フ
レーム４３およびクリーニングシート４４の上側に塗布される。その後洗浄剤は
クリーニングシート４４に浸み込んで、そのクリーニングシートを介して清掃す
べき床面２８上へ分配される。特に蒸気状の洗浄剤の作用を受けて、汚れは床面
２８から剥がれ、その後その汚れを洗浄剤と共に吸込み通路４６と５０を介して
床面２８から吸い出すことができる。

【００３２】 床面２９上に塗布された洗浄剤が吸込み通路４６と５０を介して再び収容され
ることを保証するために、さらに、吸込み通路４６と５０の内部にそれぞれ前方
ないし後方の掻取り舌片６２ないし６４は、図３と４に矢印６６によって象徴さ
れる送り方向に対して横方向に整合された水平の揺動軸を中心に揺動可能であっ
て、床面２８の方向へ下降可能かつこの床面から持ち上げ可能に保持されている
。掻取り舌片６２と６４は、それぞれ床面２８に作用するゴム舌片６３ないし６
５を有しており、そのゴム舌片は、好ましくは金属またはプラスチックから形成
された保持レール６８と相補形状で結合されている。

【００３３】 前方と後方の掻取り舌片６２ないし６４を保持するために、吸込みハウジング
２０の側壁２４と２５には、それぞれ等しく形成された揺動部材７０と７１が設
けられている。揺動部材７０、７１は、それぞれ２つの、互いに一体的に結合さ
れた揺動アーム７２と７３を形成しており、その揺動アームの自由端部にそれぞ
れ掻取り舌片６２、６４がリンク結合されている。

【００３４】 揺動部材７０と７１を側壁２４ないし２５に揺動可能に保持し、かつ吸込みハ
ウジング２０を支持ブラケット１２に保持することは、上方の揺動ピン７５と下
方の揺動ピン７７によって行われ、そられは互いに対して平行に整合されている
。

【００３５】 両方の揺動ピン７５、７７は、吸込みハウジングの側壁２４ないし２５も、こ
の領域において二重壁で形成されている、支持ブラケット１２の自由脚１４と１
６の、その側壁２４ないし２５に対して平行に延びる内壁も、貫通している。そ
の場合に上方の揺動ピン７５は、吸込みハウジング２０の側壁２４ないし２５に
固定されており、内壁８０の切欠き８２を貫通しているので、その揺動ピンを内
壁８０に対して移動させることができる。それとは異なり、下方の揺動ピン７７
は内壁８０に固定されており、吸込みハウジング２０の側壁２４ないし２５の細
長い開口部８４に挿通されている。両方の揺動ピン７５と７７は吸込みハウジン
グ２０の内部とは反対側の終端領域において、リンクアーム８６を介して互いに
リンク結合されている。揺動部材７０ないし７１を上方の揺動ピン７５に保持す
ることは、対応する透孔８８を介して行われ、下方の揺動ピン７７に保持するた
めには垂直方向に延びる長孔９０が設けられており、下方の揺動ピン７７の、吸
込みハウジング２０の内部に向いた側の終端領域がその長孔に挿通される。

【００３６】 クリーニングヘッド１０を使用する場合に支持ブラケット１２が床面２８に沿
って送り方向に移動されると、床面２８上に載置されたクリーニングシート４４
に基づいて吸込みハウジング２０に、送り方向６６とは逆に作用する摩擦力が作
用する。その結果、上方の揺動ピン７５が支持ブラケット１２の内壁８０の切欠
き８２の内部で送り方向６６とは逆の運動を実施することにより、吸込みハウジ
ング２０は支持ブラケット１２に対して送り方向とは逆に移動される。２つの揺
動部材７０と７１は、それぞれ上方の揺動ピン７５に移動しないように保持され
て、支持ブラケット１２の内壁８０に固定された下方の揺動ピン７７と長孔９０
を介して係合しているので、吸込みハウジングの相対運動の結果、２つの揺動部
材７０と７１は上方の揺動ピン７５の、送り方向６６に対して横方向に整合され
た水平の長手軸を中心に揺動され、その場合に送り方向６６に整合された揺動ア
ームの自由端部は持ち上げられ、送り方向とは逆に向けられた揺動アームの該当
する端部は下降する。

【００３７】 吸込みハウジング２０は、リンクアーム８６を介して互いに結合された２つの
揺動ピン７５と７７を介して、支持ブラケット１２に送り方向６６とは逆に移動
可能に保持されている。その場合に下方の揺動ピン７７はさらに揺動軸を形成し
、吸込みハウジング２０はその揺動軸を中心に揺動することができる。というの
は、上方の揺動ピン７５は、支持ブラケット１２の切欠き８２内で自由に移動で
きるからである。

【００３８】 掻取り舌片６２と６４が、その上昇運動および吸出し運動の他に、吸込み通路
４６ないし５０の内部で揺動運動を実施することを保証するために、側壁２４と
２５にはそれぞれ、隣接する流れ案内面４０ないし４１に対してほぼ平行に整合
された２つのガイドレーン９２ないし９４が配置されている。ガイドレーン９２
、９４内には、それぞれ図面には図示されていないスライド部材が移動可能に保
持されており、そのスライド部材に掻取り舌片６２ないし６４がリンク結合され
ている。従って掻取り舌片６２と６４はガイドレーン９２ないし９４内で強制的
に案内され、その場合にガイドレーン９２と９４が垂直に対して斜めに整合され
ていることによって、掻取り舌片６２と６４がその上昇および下降動作の他に、
揺動運動を実施することが、保証される。その場合に揺動運動は、掻取り舌片６
２と６４が吸込み開口部４８ないし５２の、送り方向６６に関して後方の画成部
に添接するように行われるので、吸込み開口部４８と５２内に作用する吸込み力
全体が、掻取り舌片６２ないし６４の直前で展開される。その結果、掻取り舌片
６２と６４によってもたらされる掻取り作用が著しく増強されるので、実際には
床面２９上に塗布された洗浄剤が床面２８上に残留することはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 クリーニングヘッドを部分的に切り開いて示す正面図である。

【図２】 図１の２−２線に沿ってクリーニングヘッドを示す縦断面図である。

【図３】 図１の３−３線に沿ってクリーニングヘッドを、そのクリーニングヘッドが前
方へ移動する場合において示す断面図である。

【図４】 クリーニングヘッドが後方へ移動する場合においてクリーニングヘッドを示す
、図３と同様な断面図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｂ Ｚ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ， ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，Ｊ Ｐ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，Ｒ Ｏ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ， ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 エルベル，ギュンター ドイツ連邦共和国，74523 シュベービシ ュ ハル，アインホルンシュトラーセ 32 (72)発明者 ディール，ラルフ ドイツ連邦共和国，73666 バルトマンス バイラー，フリードリッヒ−グライナー− シュトラーセ ８ Ｆターム(参考） 3B061 AA06 AA55 AA57 【要約の続き】 び下降運動へ変換するための伝達手段（７０，７１，７ ５，７７）を有している。

Claims (17)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 清掃すべき床面上へ蒸気状または液状の洗浄剤を塗布するた
   めの、洗浄剤ストックと接続可能な少なくとも１つのノズルと、 汚れおよび塗布された洗浄剤を収容するための、クリーニングヘッドの送り運
   動に関して前方と後方の吸込み開口部であって、吸込み導管を介して吸込みユニ
   ットと接続可能である、前記吸込み開口部と、 送り運動に従って床面上へ下降可能かつ床面から持ち上げ可能な、吸込み開口
   部と協働する前方と後方の掻取り舌片と、 を有する、床掃除機用のクリーニングヘッドにおいて、 クリーニングヘッド（１０）は、吸込み開口部（４８、５２）内へ連通する吸
   込み通路（４６、５０）を備えた吸込みハウジング（２０）と、吸込みハウジン
   グ（２０）を支持する支持部分（１２）とを具備し、 吸込みハウジング（２０）は支持部分（１２）に対して送り方向（６６）とは
   逆に移動可能であり、 かつクリーニングヘッド（１０）は、吸込みハウジング（２０）の移動運動を
   掻取り舌片（６２、６４）の上昇および下降運動に変換するための伝達手段（７
   ０、７１、７５、７７）を有している、 ことを特徴とする床掃除機用のクリーニングヘッド。
2. 【請求項２】 伝達手段は、吸込みハウジング（２０）の移動運動に従って
   、水平の揺動軸を中心に揺動可能な少なくとも１つの揺動部材（７０、７１）を
   有していることを特徴とする請求項１に記載のクリーニングヘッド。
3. 【請求項３】 揺動部材は、２つの揺動アーム（７２、７３）を備えた、揺
   動可能な揺動部材（７０、７１）を有しており、前記揺動アームの自由端部に掻
   取り舌片（６２、６４）が保持されていることを特徴とする請求項２に記載のク
   リーニングヘッド。
4. 【請求項４】 伝達手段は、互いに平行に整合された２つの揺動部材（７０
   、７１）を有しており、前記揺動部材の自由端部に掻取り舌片（６２、６４）が
   保持されていることを特徴とする請求項２または３に記載のクリーニングヘッド
   。
5. 【請求項５】 揺動部材（７０、７１）は、連動子（７７）と係合しており
   、前記連動子は吸込みハウジング（２０）の移動運動に従って揺動部材（７０、
   ７１）を揺動させることを特徴とする請求項２、３または４に記載のクリーニン
   グヘッド。
6. 【請求項６】 揺動部材（７０、７１）は、吸込みハウジング（２０）に軸
   承されており、かつ 連動子は、支持部分（１２）に軸承された、吸込みハウジング（２０）に対し
   て移動可能な揺動ピン（７７）を有していることを特徴とする請求項５に記載の
   クリーニングヘッド。
7. 【請求項７】 揺動部材（７０、７１）は、支持部分（１２）に軸承されて
   おり、かつ 連動子は、吸込みハウジング（２０）に軸承された、支持部分（１２）に対し
   て移動可能な揺動ピン（７５）を有していることを特徴とする請求項５に記載の
   クリーニングヘッド。
8. 【請求項８】 クリーニングヘッド（１０）は、互いに対して平行に整合さ
   れた２つの揺動ピン（７２、７４）を有しており、前記揺動ピンに揺動部材（７
   ０、７１）が移動可能に保持されており、その場合に少なくとも１つの揺動ピン
   （７７）の揺動部材（７０、７１）に対する位置は、吸込みハウジング（２０）
   の移動運動に従って可変であることを特徴とする請求項２から７のいずれか１項
   に記載のクリーニングヘッド。
9. 【請求項９】 吸込みハウジング（２０）は、水平の軸を中心に揺動可能に
   、支持部分（１２）に保持されていることを特徴とする請求項１から８のいずれ
   か１項に記載のクリーニングヘッド。
10. 【請求項１０】 支持部分は、吸込みハウジング（２０）を側方で把持する
    支持ブラケット（１２）を形成していることを特徴とする請求項１から９のいず
    れか１項に記載のクリーニングヘッド。
11. 【請求項１１】 掻取り舌片（６２、６４）は、クリーニングヘッド（１０
    ）の送り運動に従って、水平の揺動軸を中心に揺動可能に保持されていることを
    特徴とする請求項１から１０のいずれか１項に記載のクリーニングヘッド。
12. 【請求項１２】 クリーニングヘッド（１０）は、ガイドレーン（９２、９
    ４）を有しており、前記ガイドレーン内で掻取り舌片（６２、６４）が移動可能
    であり、かつ水平の揺動軸を中心に揺動可能に保持されていることを特徴とする
    請求項１から１１のいずれか１項に記載のクリーニングヘッド。
13. 【請求項１３】 掻取り舌片（６２、６４）は、第１のリンク点によって揺
    動部材（７０、７１）に、そして第２のリンク点によって、ガイドレーン（９２
    、９４）内に移動可能に保持されているスライド部材に、リンク結合されている
    ことを特徴とする請求項１２に記載のクリーニングヘッド。
14. 【請求項１４】 掻取り舌片（６２、６４）は、吸込み開口部（４８、５２
    ）の内部に揺動可能に保持されていることを特徴とする請求項１１、１２または
    １３に記載のクリーニングヘッド。
15. 【請求項１５】 吸込みハウジング（２０）は、クリーニングシート（４４
    ）を固定するための、プレート形状の支持体部材（４３）を収容し、その場合に
    支持体部材（４３）は、流れ通路（４６、５０）を画成する、吸込みハウジング
    （２０）と取り外しできるように結合可能な流路部材（３７）に取り外し可能に
    保持されていることを特徴とする請求項１から１４のいずれか１項に記載のクリ
    ーニングヘッド。
16. 【請求項１６】 流路部材（３７）と吸込みハウジング（２０）との結合は
    、支持体部材（４３）が流路部材（３７）から分離された後に初めて取り外し可
    能となることを特徴とする請求項１５に記載のクリーニングヘッド。
17. 【請求項１７】 支持体部材（４３）と流路部材（３７）は、少なくとも１
    つの調節可能なクイック結合部材（３４、３５）によって吸込みハウジング（２
    ０）に保持されており、その場合にクイック結合部材（３４、３５）は、第１の
    位置においては支持体部材（４３）のみを、そして第２の位置において支持体部
    材（４３）が吸込みハウジング（２０）から分離された場合に、流路部材（３７
    ）を解放することを特徴とする請求項１５に記載のクリーニングヘッド。