JP2003525011A - 支持体部材に磁石を固定するための磁石ホルダ若しくは方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 従来技術に基づく磁石ホルダは２つの部分から成っている。本発明による磁石ホルダ（１）は一体であり、これにより、組込み数を減らし且つ組込み法を簡単にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 背景技術 本発明は、請求項１の上位概念に記載の形式の磁石ホルダ若しくは請求項１２
及び１３の上位概念に記載の形式の、支持部材に磁石を固定するための方法から
出発する。

【０００２】 特開平０８３３６２７３号公報に基づき、磁石が支持体リングに保持部材によ
って固定されるということが既に公知である。但し、この保持部材は支持体リン
グと一体ではなく、各磁石につき２つのねじを用いて支持体リングにねじ締結し
なければならない。

【０００３】 発明の利点 これに対して請求項１の特徴部に記載の本発明による磁石ホルダ若しくは請求
項１２及び１３の特徴部に記載の本発明による支持体部材に磁石を固定するため
の方法は、磁石を支持体部材に簡単に固定することができるという利点を有して
いる。

【０００４】 従属請求項に記載の構成手段により、請求項１記載の装置の有利な改良が可能
である。

【０００５】 保持部材を支持体部材から成る突出部によって形成することが有利である。な
ぜならば、これにより簡単且つ廉価な保持部材を製作することができるからであ
る。

【０００６】 更に有利なのは支持体部材を積層薄板から製作することである。なぜならば、
これにより保持部材を簡単、迅速且つ廉価に１枚の薄板から打ち抜けるからであ
る。

【０００７】 磁石が保持部材の係合可能な少なくとも１つのノッチを有していると特に有利
である。なぜならば、これにより磁石及び支持体部材の外側の半径が増大されな
いからである。

【０００８】 支持体部材の有利な構成は円盤状の横断面を有している。

【０００９】 支持体部材の別の有利な構成は環状の横断面を有している。

【００１０】 磁石を支持体部材に置いてから、当該磁石が形状接続及び摩擦接続によって支
持体部材に保持されるように保持部材を変形することにより、磁石を有利に支持
体部材に固定することができ、これにより、簡単、迅速且つ廉価な磁石固定法が
得られる。

【００１１】 磁石を支持体部材に固定する別の有利な方法は、磁石を支持体部材に配置でき
るように保持部材を力作用によって開いてからこの力作用を無くすことであり、
これにより、保持部材が磁石に係合するので簡単、迅速且つ廉価な磁石固定法が
得られる。

【００１２】 実施例の説明 図１には磁石ホルダ１が示されており、図２には、図１に示した磁石ホルダの
半径方向横断面図が示されている。磁石ホルダ１の支持体部材５には、例えば４
つの磁石８が配置されている。この例では１つの磁石８が、支持体部材５と一体
に形成され且つ塑性変形又は弾性変形可能な４つの保持部材１４によって支持部
材５に固定される。前記保持部材１４は例えばフック形で形成されている。磁石
８を支持体部材５に固定するためには、１つの磁石８が保持部材１４の係合する
例えば４つのノッチ１６を有している。保持部材１４は既に図２に示した形を有
しており、磁石８を取り付けるために開かれる。磁石８の代わりに、例えばライ
トバリア用のミラー等の別の部材が支持体部材５に固定されてもよい。支持体部
材５は半径方向横断面で見て円盤状の構造を有しているか、又は図１及び図２に
示したように環状構造を有していてよい。この場合、支持体部材５は例えば図１
のように、軸２０に取付け可能であるように形成されている。複数の横方向ウェ
ブが外側リングと内側リングとを結合している。軸２０及び支持体部材５は中心
線２１を有している。このような磁石ホルダは磁石を支持体部材５の外周面１８
で保持するのに適しているだけでなく、内周面で保持するのにも適している。こ
のような磁石ホルダ１は例えば電動モータに組み込まれ、そこで例えばロータを
形成する。保持部材１４は、例えば磁石８の外側制限部を越えては突出していな
い。このことは特に、ロータがごく小さな空隙を電動モータのステータ内に有し
ているのが望ましい場合に重要である。支持体部材５における磁石８の支持領域
には例えば凹部２３が設けられており、この場合はこの凹部２３内に磁石８が位
置している。

【００１３】 図３には支持体部材５が磁石８無しで示されている。保持部材１４は曲げられ
ておらず、周面２３から突出し且つ中心線２１から離反した方を向いている突出
部２７を形成している。

【００１４】 図４ａ）〜図４ｃ）には、それぞれ磁石ホルダ１用の磁石８の実施例が示され
ている。これらの磁石８は、例えば同一厚さを有する例えば円弧セグメントであ
り、これらの円弧セグメントは平面図で見ると複数のノッチ１６を備えて例えば
４角形である。凸面に湾曲された磁石８の表面には、この凸面に湾曲された表面
において直線的に延びる両縁部に沿って例えば各２つのノッチ１６が位置してい
る（図４ａ），図４ｂ））。磁石８の表面は、図４ａ）に示した実施例では連続
的にノッチ１６に移行している。図４ｂ）にはこのような磁石の第２実施例が示
されている。図４ａ）とは異なり、この場合はノッチ１６に沿って、磁石８の表
面に対して一貫した段部が設けられている。図４ｃ）には１つの縁部に各１つの
ノッチ１６しか有さない磁石が示されている。但しこのノッチ１６は図４ａ）及
び図４ｂ）に示したノッチ１６よりも広幅に構成されているので、より大きな保
持面に対応して広幅の保持部材１４が係合可能である。この保持部材１４は十分
に大きな保持力をもたらす。支持体部材５は、複数の個別の積層薄板から形成さ
れた積層鉄芯であってもよい。打抜き工具を用いて積層薄板を製作する際には、
突出部２７無しの積層薄板と突出部２７を備えた積層薄板とが製作される。これ
らの種々様々な積層薄板は適当に積み重ねられてパッケージされる。

【００１５】 支持体部材５における磁石８の固定は複数の方法で実施され得る。磁石８が凹
部２３に挿入され、次いで突出部２７が磁石８のノッチ１６に押し込まれる。こ
の場合、突出部２７は、適当な成形ポンチ（Formstempel)によって曲げられた後
に磁石８の表面に設けられたノッチに形状接続的に当て付けられ、最早磁石の表
面を越えて突出しないように形成されている。磁石８のノッチ１６及び保持部材
１４の形状（長さ、幅、屈曲）は、保持部材１４とノッチ１６とが作動中、例え
ば回転により発生する負荷に確実に耐えるように設定・適合される。支持体部材
５に磁石８を固定するための別の方法は、突出部２７を曲げる必要があるという
ことであってよい（図２）。この場合、磁石８を凹部２３に挿入してから突出部
２７に対する力作用を無くすことにより、突出部が磁石８のノッチ１６に形状接
続的且つ摩擦接続的に当接する。

【００１６】 磁石としては、例えば熱間プレス成形（Heissfliesspressen)により製作され
たような磁石、つまりノッチを製作過程においてすぐに付与することができ、後
から例えば研削によって付与する必要のない磁石が挙げられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明により形成された磁石ホルダの第１実施例を示した図である。

【図２】 図１の半径方向横断面図である。

【図３】 本発明により形成された磁石ホルダの別の実施例を示した図である。

【図４】 図４ａ）〜図４ｃ）は、それぞれ磁石ホルダ用の磁石を示した図である。

【符号の説明】 １ 磁石ホルダ、 ５ 支持体部材、 ８ 磁石、 １４ 保持部材、 １６
ノッチ、 １８ 周面、 ２０ 軸、 ２１ 中心線、 ２３ 凹部、 ２７
突出部

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 保持部材（１４）が支持体部材（５）と一体であることを特
   徴とする、支持体部材（５）と少なくとも１つの保持部材（１４）とから成る、
   少なくとも１つの磁石（８）のための磁石ホルダ（１）。
2. 【請求項２】 保持部材（１４）が、少なくとも部分的に支持体部材（５）
   から成る半径方向突出部（２７）によって形成されている、請求項１記載の磁石
   ホルダ。
3. 【請求項３】 支持体部材（５）が少なくとも１つの積層薄板（３１）から
   成っている、請求項１又は２記載の磁石ホルダ。
4. 【請求項４】 保持部材（１４）が少なくとも１つの積層薄板（３１）から
   形成されている、請求項３記載の磁石ホルダ。
5. 【請求項５】 保持部材（１４）が磁石（８）の少なくとも１つの既存のノ
   ッチ（１６）に係合する、請求項１，２又は４記載の磁石ホルダ。
6. 【請求項６】 支持体部材（５）が円盤状の構造を有している、請求項１か
   ら５までのいずれか１項記載の磁石ホルダ。
7. 【請求項７】 支持体部材（５）が環状構造を有している、請求項１から５
   までのいずれか１項記載の磁石ホルダ。
8. 【請求項８】 磁石（８）が保持部材（１４）の係合するノッチ（１６）を
   有している、請求項１から７までのいずれか１項記載の磁石ホルダ。
9. 【請求項９】 磁石（８）のノッチ（１６）が、磁石（８）の製作中に熱間
   プレス成形法によって製作されている、請求項８記載の磁石ホルダ。
10. 【請求項１０】 磁石（８）のノッチ（１６）が磁石（８）製作後に研削さ
    れている、請求項８又は９記載の磁石ホルダ。
11. 【請求項１１】 磁石ホルダ（１）が電動モータに組み込まれている、請求
    項１から１０までのいずれか１項記載の磁石ホルダ。
12. 【請求項１２】 少なくとも１つの保持部材（１４）によって支持体部材（
    ５）に少なくとも１つの磁石（８）を固定するための方法、特に請求項１から７
    までのいずれか１項記載の保持部材（１４）によって磁石（８）を固定するため
    の方法において、 磁石（８）を支持体部材（５）に載置してから、保持部材が磁石（８）に係合
    して該磁石（８）が形状接続及び摩擦接続により支持体部材（５）に保持される
    ように、支持体部材（５）に一体に形成された少なくとも１つの保持部材（１４
    ）を変形することを特徴とする、支持体部材に磁石を固定するための方法。
13. 【請求項１３】 少なくとも１つの保持部材（１４）によって支持体部材（
    ５）に少なくとも１つの磁石（８）を固定するための方法、特に請求項１から７
    までのいずれか１項記載の保持部材（１４）によって磁石（８）を固定するため
    の方法において、 磁石（８）を支持体部材（５）に配置できるように、支持体部材（５）に一体
    に形成された少なくとも１つの保持部材（１４）を力作用によって開いてから該
    力作用を無くし、これにより保持部材（１４）を磁石（８）に係合させることを
    特徴とする、支持体部材に磁石を固定するための方法。