JP5919629B2 - 永久磁石回転子の製造方法 - Google Patents
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Description
図1に示すように、本実施形態1に係る永久磁石回転子(10)は、固定子と共に電動機を構成するものである。この電動機は、例えば空気調和装置の圧縮機内に配置され、圧縮機構を駆動するのに用いられる。圧縮機は、例えば密閉されたケーシングを有し、ケーシング内を高温且つ高圧の冷媒が流れる圧縮機である。
次に本実施形態1に係る永久磁石回転子(10)の製造方法について説明する。永久磁石回転子(10)の製造では、まず、本発明に係る切り欠き工程を構成する切り欠き加工が行われる。切り欠き加工では、複数の第2磁性板(13b)のみを積層させ、各磁石挿入孔(16)の半径方向内方側の縁部(20)の円周方向の両端にそれぞれ切り欠き部(25)を形成して、各第2磁性板(13b)に曲げ加工を行う。この曲げ加工は、本発明に係る折り曲げ工程を構成している。
上記本実施形態1によれば、第2磁性板(13b)の縁部(20)を折り曲げるようにしたため、磁石挿入孔(16)の孔径を拡げて永久磁石(19)を挿入し易くすることができる。また、折り曲げた部分を押圧し、伸ばして縁部(20)の先端を永久磁石(19)に押し当てて保持するようにしため、永久磁石(19)の寸法に応じて永久磁石(19)を保持することができる。また、高温による影響や化学的な劣化が少ない磁性板によって永久磁石(19)を保持するようにしたため、高温の冷媒環境下においても変形を防止することができる。つまり、接着剤による保持手段、突起を形成する保持手段、別部材を用いて磁性板を変形させる保持手段、又はレーザー溶接による保持手段のように高温冷媒環境下に晒されることによる変形や劣化の発生、又は熱膨張係数の違いによる保持力の低下が生じにくくなる。これらにより、高温冷媒環境下であっても永久磁石(19)の保持力を低下させることなく、長期に亘って磁石挿入孔(16)内に保持することができる。
次に、本実施形態1の変形例について説明する。図12に示すように、本変形例に係る第2磁性板(13b)は、本実施形態1に係る第2磁性板(13b)とは折曲部(21)の構成が異なっている。
次に、本発明の実施形態2について説明する。図14および図15に示すように、本実施形態2に係る永久磁石回転子(10)は、実施形態1に係る永久磁石回転子(10)とは回転子コア(11)の構成が異なっている。
次に本実施形態2に係る永久磁石回転子(10)の製造方法について説明する。本実施形態2に係る永久磁石回転子(10)の製造方法では、実施形態1に係る永久磁石回転子(10)の製造方法と異なる部分のみ説明する。
次に、本発明の実施形態3について説明する。図21に示すように、本実施形態3に係る永久磁石回転子(10)は、実施形態1に係る永久磁石回転子(10)とは回転子コア(11)の構成が異なっている。
次に本実施形態3に係る永久磁石回転子(10)の製造方法について説明する。本実施形態3に係る永久磁石回転子(10)の製造方法では、実施形態1に係る永久磁石回転子(10)の製造方法と異なる部分のみ説明する。
次に、本実施形態3の変形例について説明する。図22に示すように、本変形例では、本実施形態3に係る構成とは異なり、積層させた第1磁性板(13a)の軸方向の両端に押さえ板(40)を配置するようにしたものである。その他の構成、作用・効果は実施形態3と同様である。
次に、本発明の実施形態4について説明する。図23に示すように、本実施形態4に係る永久磁石回転子(10)は、実施形態3に係る永久磁石回転子(10)とは回転子コア(11)の構成が異なっている。
次に、本実施形態4の変形例について説明する。図24に示すように、本変形例では、本実施形態4に係る構成とは異なり、積層させた第1磁性板(13a)の軸方向の両端に押さえ板(40)を配置するようにしたものである。その他の構成、作用・効果は実施形態4と同様である。
本発明は、上記実施形態2について、以下のような構成としてもよい。
13 磁性板
13a 第1磁性板
13b 第2磁性板
16 磁石挿入孔
19 永久磁石
20 縁部
21 折曲部
25 切り欠き部
40 押さえ板
41 縁部
42 折曲部
Claims (3)
- 薄板状の多数の磁性板(13)が回転軸方向に沿って積層され、且つ該軸方向に延びる磁石挿入孔(16)が形成された回転子コア(11)と、該回転子コア(11)の磁石挿入孔(16)内に収容された永久磁石(19)とを備えた永久磁石回転子の製造方法であって、
上記磁性板(13)に上記軸方向に沿って重ね合わされ、且つ該軸方向に延びる磁石挿入孔(16)が形成された押さえ部材(13b,40)の該磁石挿入孔(16)の縁部(20,41)に、円周方向に所定の間隔をおいて配置され、それぞれが円周方向に所定幅を有して該磁石挿入孔(16)から半径方向の内方へ向けて延びる一対の切り欠き部(25)を形成する切り欠き工程と、
上記押さえ部材(13b,40)の磁石挿入孔(16)の孔径が拡がるように、該磁石挿入孔(16)の縁部(20,41)のうち上記一対の切り欠き部(25)の間に挟まれた部分を半径方向の内方へ向けて折り曲げて折曲部(21,42)を形成する折り曲げ工程と、
上記折り曲げ工程によって上記折曲部(21,42)が形成された上記押さえ部材(13b,40)と上記回転子コア(11)の磁性板(13)とを回転軸方向に沿って重ね合わせて上記磁石挿入孔(16)に上記永久磁石(19)を挿入する挿入工程と、
上記磁石挿入孔(16)に上記永久磁石(19)が挿入された状態で上記押さえ部材(13b,40)の上記折曲部(21,42)を半径方向の外方へ向けて伸ばして該折曲部(21,42)の先端を上記挿入した永久磁石(19)に押し当てて該永久磁石(19)を保持する延伸工程とを備えている
ことを特徴とする永久磁石回転子の製造方法。 - 請求項1において、
上記一対の切り欠き部(25)のうち一方の切り欠き部(25)は、上記押さえ部材(13b,40)の磁石挿入孔(16)の縁部(20,41)の円周方向の一端に形成され、他方の切り欠き部(25)は、該縁部(20,41)の円周方向の他端に形成される
ことを特徴とする永久磁石回転子の製造方法。 - 請求項1又は2において、
上記磁性板(13)は、第1磁性板(13a)と第2磁性板(13b)とで構成され、該第2磁性板(13b)が上記押さえ部材(13b,40)を構成している
ことを特徴とする永久磁石回転子の製造方法。
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