JP4286642B2 - 永久磁石式回転子 - Google Patents
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Description
また、特許文献1の回転子では、磁石挿入孔の内面に突出部を設けておき、永久磁石片を挿入したときにその突出部を永久磁石片に押圧させたり、あるいは永久磁石片を圧入して突出部を塑性変形させることにより、永久磁石片のガタ付きを防止している。
このようにリング部をヨーク部から分離しておくと、ロータの回転時に永久磁石片の遠心力がリング部に作用しても、リング部には周方向の引っ張り応力が作用するだけとなり、径方向の曲げ応力が発生しなくなるので、リング部の機械的強度を高めることができる。
しかしながら、保持リングを構成する電磁鋼板を1つ1つ嵌め込んでいくのは極めて作業性が悪く、また、嵌め込んだ後において、保持リングを構成する電磁鋼板がばらける虞がある。
さらに、特許文献2の回転子の場合には、永久磁石片を磁石装着部に隙間なく挿入しており、永久磁石片の側部が突出部にほぼ接触しているため磁束短絡が生じ易く、渦電流が発生して、磁石発熱し易く、減磁し易くなるという問題もある。
また、保持リングが突極部を有するのでリラクタンストルクが大きくなり、回転子の回転位相におけるインダクタンス変化が大きくなる。
さらに、予め多数の電磁鋼板を積層しかしめてヨークとして一体化し、また、多数の電磁鋼板を積層しかしめて保持リングとして一体化した後、永久磁石片を取り付けることができる。
このように構成することにより、突極部にかしめ部を確実に設けることができ、保持リングの積層面の崩れを抑制し強固に固着することができる。
このように構成することにより、突極部の磁気抵抗を周方向に対して径方向に減少させて電機子磁束を導き易い構成にすることができ、回転子の回転位相におけるインダクタンス変化が大きくなり、リラクタンス増加が可能となる。
このように構成することにより、磁束短絡を防止することができ、永久磁石片4の側部に渦電流が発生するのを防止することができる。
このように構成することにより、保持リングを容易に形成することができるとともに、電磁鋼板の歩留まりが向上する。
また、保持リングが突極部を有するのでリラクタンストルクが大きくなり、回転子の回転位相におけるインダクタンス変化が大きくなるので、センサレスでのロータ位置検出の精度が高くなる。
さらに、予め多数の電磁鋼板を積層しかしめてヨークとして一体化し、また、多数の電磁鋼板を積層しかしめて保持リングとして一体化した後、永久磁石片を取り付けることができるので、永久磁石片の取り付け中あるいは取り付け後に、ヨークがばらけたり保持リングがばらけることがなく、組み立て作業性が極めてよい。
請求項3に係る発明によれば、突極部の磁気抵抗を周方向に対して径方向に減少させて電機子磁束を導き易い構成にすることができ、回転子の回転位相におけるインダクタンス変化が大きくなり、リラクタンス増加が可能となる。
図1に示すように、ロータ(永久磁石式回転子)1は、図示しないケーシングに回転可能に支持されるロータシャフト2と、ロータシャフト2に固定されるヨーク3と、ヨーク3の外周に所定間隔おきに配置される複数(この実施例では6個)の永久磁石片4と、ヨーク3および永久磁石片4の外側に配置される保持リング5と、を備えて構成されている。このロータ1は、例えばブラシレスモータ等の電動機や発電機等の回転電機の回転子として用いられる。
ヨーク3は、平面視が永久磁石片4の数と同数の多角形状(この実施例では六角形)をなし、各頂部は平坦面に形成されて若干径方向外側に突出している。詳述すると、ヨーク3の外周面には、永久磁石片4が配置される凹部6と、扁平な矩形の突出部7とが、交互に設けられている。ヨーク3の中央にはロータシャフト2を挿通させる孔8が設けられており、この孔8にロータシャフト2が相対回転不能に嵌合している。また、ヨーク3を構成する多数の電磁鋼板3aは、孔8の周囲に等間隔に設けられたかしめ部9によって連結され、一体化されている。
図2に示すように、突極部11の周方向幅Wおよび径方向幅Rはいずれもリング部10の径方向幅rよりも大きく、突極部11の周方向幅Wは突極部11の径方向幅Rよりも大きい。
保持リング5を構成する多数の電磁鋼板5aは、突極部11の略中央に設けられたかしめ部13によって連結され、一体化されている。
このロータ1の組み立て状態において、保持リング5には初期引っ張り応力が作用しており、これにより永久磁石片4はヨーク3と保持リング5によって挟持され、永久磁石片4等の寸法バラツキによる永久磁石片4のガタ付きを防止している。
特に、永久磁石片4と突極部11との間に空間15を有していても、前述したように保持リング5には周方向の引っ張り応力が作用するだけで径方向の曲げ応力が作用しないので、この空間15を設けることにより磁束短絡を防止することができ、その結果、永久磁石片4の側部に渦電流が発生するのを防止でき、磁石発熱を抑制することができ、減磁しにくくなる。
さらに、この実施例では、突極部11の周方向幅Wがリング部10の径方向幅rよりも大きいので、突極部11にかしめ部13を確実に設けることができ、保持リング5の積層面の崩れを抑制し強固に固着することができる。
また、この実施例では、突極部11の周方向幅Wが径方向幅Rよりも大きいので、突極部11の磁気抵抗を周方向に対して径方向に減少させて電機子磁束を導き易い構成にすることができ、ロータ1の回転位相におけるインダクタンス変化が大きくなり、リラクタンス増加が可能となる。
ヨーク3を構成する電磁鋼板3aおよび保持リング5を構成する電磁鋼板5aは、同一の電磁鋼板から同時に打ち抜いて形成してもよいし、それぞれ別々の電磁鋼板から打ち抜いて形成してもよい。いずれの場合も、打ち抜き後、型内でかしめ部9,13をかしめて積層する。この実施例では、突極部11の周方向幅Wおよび径方向幅Rがいずれもリング部10の径方向幅rよりも大きく設定されていて、突極部11はかしめ部13を設けるのに十分な大きさがあるので、かしめ作業が容易にできる。
このようにして、予め、多数の電磁鋼板3aを一体化してヨーク3を形成し、多数の電磁鋼板5aを一体化して保持リング5を形成しておく。
まず、永久磁石片4と保持リング5を同時にヨーク3の外側に外嵌していく方法を、図4および図5を参照して説明する。
予め一体化されたヨーク3をその軸心を鉛直方向にして設置し、その上に取り付け治具20を配置する。取り付け治具20は、円周方向等間隔に配置された6つのホルダ21と、各ホルダ21の外面にスライド可能に設置されたスライダ22とを備え、ホルダ21とスライダ22の摺動面はテーパ面になっていて、ホルダ21に対してスライダ22を下方に移動させるとスライダ22が径方向外側に移動するようになっている。そして、図5に示すように、ホルダ21の下端とスライダ22の下端を面一にしたときにスライダ22の外面22aが、ヨーク3の凹部6と面一になるように設定されている。
そして、スライダ22の下端がヨーク3の上面に突き当たり、スライダ22の外面22aがヨーク3の凹部6と面一になったところで、スライダ22を停止させる。
この後、図5に示すように、総ての永久磁石片4と保持リング5を同時に下方に押し下げていき、各永久磁石片4をヨーク3の各凹部6の上に移動させるとともに、保持リング5をヨーク3の外側に外嵌させる。以上でロータ1の組み立てが完了する。
まず、ヨーク3の突出部7と保持リング5の突極部11とが対向するように、予め一体化されたヨーク3の外側に予め一体化された保持リング5を配置する。この状態において保持リング5が組み立て完了時よりも若干小径となるように、保持リング5の寸法を予め設定しておく。
そして、各磁石収容部14にそれぞれ永久磁石片4を同時に圧入していき、保持リング5を拡径させる。これにより、保持リング5に初期引っ張り応力を生じさせる。以上でロータ1の組み立てが完了する。
例えば、永久磁石片4の断面形状は前述した形状に限られず、図7に示すように断面長方形であってもよいし、その他種々の形状が採用可能である。
また、突極部11の断面形状も前述した形状限られず、図8に示すように、先端を突出させたホームベース状であってもよいし、その他種々の形状が採用可能である。なお、その場合には、ヨーク3の突出部7の形状も突極部11に対応する形状にして、突極部11と突出部7との間の隙間12を一定にするのが好ましい。
3 ヨーク
3a 電磁鋼板
4 永久磁石片
5 保持リング
5a,5b 電磁鋼板
7 突出部(外周面)
10 リング部
11 突極部
13 かしめ部
15 空間
Claims (5)
- 電磁鋼板を積層あるいは軟磁性材料で形成されるヨークと、前記ヨークの外周側に所定間隔毎に配置された複数の永久磁石片と、電磁鋼板を積層してなり前記永久磁石片の外側に配置されて前記ヨークと協働して永久磁石片を挟持する環状の保持リングと、を備えた永久磁石式回転子において、
前記永久磁石片は前記ヨークと前記保持リングにより径方向に圧縮保持され、
前記保持リングは、環状をなすリング部の内周面から径方向内側に突出する複数の突極部を備え、各突極部は互いに隣接する前記永久磁石片の間に配置されて先端を前記ヨークの外周面に接近させており、突極部に設けられたかしめ部によって積層された電磁鋼板が一体化されていることを特徴とする永久磁石式回転子。 - 前記突極部の周方向幅は前記リング部の径方向幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転子。
- 前記突極部の周方向幅は該突極部の径方向幅よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の永久磁石式回転子。
- 前記永久磁石片と前記突極部との間に空間を有することを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転子。
- 前記保持リングは、側部に所定間隔おきに前記突極部が形成された帯状の電磁鋼板を、同一円周上に螺旋状に巻回して構成されたことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転子。
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